説明

処理剤の繊維ロープへの均一付与方法及び装置

【課題】 繊維ロープ全体への処理剤のより均一な分布が達成される処理剤の付与方法を提供する。
【解決手段】 染色機での繊維ロープへの処理剤の均一付与方法では、連続したロープ4が、気体の給送媒体により力を受けるベンチュリ給送ノズル6により、閉じられた槽1内で回転され、これにより、液体の処理剤の作用を受ける。処理剤は、ロープ4と接触することなく、ロープ4から離間したチャンバ22に貯蔵され、ロープ4から排出された処理剤と混合することなく、時間の関数として制御される単位時間当たりの処理剤量で、ロープ4に作用するようにされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、染色機での処理剤の繊維ロープへの均一付与方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ジェット後染機械は、閉じられた槽と、外部から駆動されるウインスにより追加的に補給される槽内の連続したロープが、それによって、所定の回転方向に回転される給送ノズルのシステムとを有する。ロープを移動するために、空気力学原理に基づいて作動する機械におけるガス、空気、または蒸気の流れ、あるいは混合した蒸気及び空気の流れである給送媒体の流れにより、給送ノズルが力を受ける。このタイプの染色機では、給送ノズル領域の処理溶液は、通過する連続したロープに作用するようにされる。過剰な処理溶液は、排出されて槽に捕捉され、液体再循環ポンプにより再循環される。
【0003】
すべての上記染色機では、商品に付与されるべき処理剤(化学物質及び/又は染料)は、染色機外部に配置された調整容器に最初に提供され、追加的にそこで混合され、必要な場合には定められた温度にされ、そして追加の薬剤ポンプにより染色機の溶液サイクルに導入される。処理剤は、典型的には、計量されて加えられ、すなわち、湿式処理工程中の定められた時間、調整槽に保持された処理剤の量が、射出され、好ましくは供給ノズルの領域で微細に粒子化されて、ロープに付与される。
【0004】
処理工程をより詳細に見ると、ロープの処理剤濃度は、ロープの回転にともなって増加するが、それと同時に、処理剤濃度が、ロープの開始部でロープの終端より低いことが示される可能性がある。処理剤が、例えばロープの5回転にわたって、計量されて加えられる場合には、ロープの5回目の回転において、達成されるはずの平衡濃度に対応する処理剤のより高い濃度が、ロープ終端に存在する可能性さえある。そして、平衡濃度は、ロープのさらなる回転の後まで達成されない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、ロープを処理剤で処理するために、特に染色するためには、処理剤または染料の最も均一な分布が、ロープの長さ全体にわたってなし得るということが重要な前提条件である。そのときのみ、最も均一な染色、言い換えれば一様な染色が期待され得る。
【0006】
そこで、以前の、2003年10月21日に受理された未公開の独国特許出願第10349377号明細書では、湿式処理装置で回転されるロープ全体の処理剤の非常に均一な分布を形成する方法が開示されている。
【0007】
この方法では、連続したロープが、閉じられた槽内で、気体の給送媒体により力を受けるベンチュリ給送ノズルによって回転される。ロープの回転動作は、液体によってではなく、気体の給送媒体によってのみ維持される。最初に、処理剤が、ロープに接触することなく、ロープから離れたチャンバ、例えば槽内で処理剤サンプを形成し、貯蔵したロープの下流に配置されるチャンバ内に貯蔵される。必要とされるすべての化学物質、染料等が、槽内のこのサンプに配置される。このチャンバに保持された液体の処理剤、すなわち処理溶液は、例えば、処理剤射出サイクルの適宜の切り換えにより、所定の温度にされることが可能で、そして、商品と接触することなく、完全に混合可能である。しかし、チャンバは、槽の外側に、例えば容器内に提供されてもよい。
【0008】
次の処理ステップで、ロープ全体の処理剤の実質的な均一な分布が達成されるように、新規の処理溶液の形態の処理剤が、時間の関数として制御される単位時間当たりの処理剤量で、移動するロープに付与される。
【0009】
ロープに処理剤を付与することは、ロープの1以上の回転にわたって実行可能である。商品の移動方向に関して給送ノズル上流及び/又は給送ノズル下流における、給送ノズルへの処理剤の射出の好適なコンピュータ化した制御により、ロープの長さ全体にわたる処理剤の均一な分布が、商品の数回転のみ(概略2乃至3回転)または1回転のみでも達成可能である。
【0010】
ロープの種々の回転中の処理剤付与の時間行程が、予め、計算モデルで算出可能であり、その場合、ロープへの処理剤の付与は、この計算モデルに応じた制御された方法で実行される。計算モデルによる処理剤のロープへの付与前の計算は、ロープについての商品特性、構造特性及び処理特性データ、及び/又は給送ノズル、及び給送媒体の作用に基づいて実行される。これらのデータは、機械オペレータにより、計算モデルがプログラムされたコンピュータに入力可能であるか、または好適なセンサにより機械で自動的に取得可能である。適用可能なパラメータ及び計算モデルを認識して、コンピュータのプログラムが、可能な限り僅かなロープの回転でロープの長さ全体にわたって処理剤の最適な分布を達成する、移動するロープへの処理剤の時間に応じた付与を自動的に計算する。
【0011】
この方法の利点は、一方で、ロープ全体への処理剤のより速くかつより均一な分布が達成され、このため、一様染色のための前提条件が形成されるということである。第2に、処理剤の付与が、最初に説明した既知の方法の場合より実質的に少ないロープの回転で実行されるので、処理時間が、顕著に短縮される。
【0012】
本発明の目的は、上記の以前の特許出願の説明した方法を改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
このために、本発明の方法は、請求項1の特徴を有する。この方法を実行する新規な装置が、請求項14の対象である。
【0014】
新規な方法では、処理剤は、離間したチャンバから単独で抜き出されて、ロープから排出された処理剤と混合することなく、ロープに付与される。
【0015】
そのため、ロープに付与されている処理剤は、常に、同一の濃度である。ロープから排出された処理剤は、給送ノズルに提供される処理剤とは分離してこれと混合されずに搬送される。例えば提供される処理剤の容積流れ、またはロープの回転速度の好適な変動により、処理期間中、回転するロープに作用することになる処理剤の濃度変化を補償する必要性はもはや存在しないので、本方法の実行は、簡略化される。供給ポンプのrpmを決定する制御アルゴリズム、従って輸送される容積流れの制御アルゴリズムによる、ロープに作用することになる処理剤の濃度変動の影響のこの種の補償は、実際には簡単ではない。そのようなアルゴリズムが、実際には容易に知られていない(繊維製品による吸水、繊維製品の保水、再循環される給送ノズル内部の使用された処理剤を新規の処理剤に交換する能力等)多数の変数を含むからである。これらのパラメータは、常に同一の濃度で処理剤を使用する新規な方法に影響しないので、新規な方法は、実際に使用するときに安全でかつ信頼できる。
【0016】
本発明の改良は、従属クレームの対象であり、添付の図面に示された、本発明の方法の例示的な実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。図面では、それぞれの場合に模式的に、以下のことが示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1乃至図4に模式的に示す高温(HT)後染機械は、蓋2により閉鎖可能で、それによって図1で破線によってのみ示す繊維ロープ4が導入可能な操作開口3が案内される、耐圧の円筒状の槽1を有する。ロープ4は、外部から駆動されるウインス5によって、折り畳み部材7が隣接するベンチュリ給送ノズル6に導びかれる。折り畳み部材7は、そこから連続したロープが再度ウインス5により引き戻される貯蔵容器8に平坦に折られまたは折り畳まれて、ベンチュリ給送ノズル6から出現するロープ4に配置される。ウインス5とベンチュリ給送ノズル6とは、液体密に槽1に結合された筐体部9に収容される。操作開口3を介して導入された後、ロープ4は、その端部が結合されて、商品の連続したループを形成する。
【0018】
ベンチュリ給送ノズル6は、通過するロープ4を矢印10により示される方向に回転させる給送媒体の気体流れにより、力を受ける。この場合の給送媒体は、ブロワ11及び吸込ライン12により槽1から吸引されて圧力ライン13を介してベンチュリ給送ノズル6に輸送される空気、または蒸気−空気混合物である。
【0019】
溶液サンプ14が、槽1の底部に配置され、溶液フィルタ15を保持する。溶液サンプ14は、その圧力ライン18が熱交換機19を有し、調整弁20を介してベンチュリ給送ノズル6に通じる溶液再循環ポンプ17の吸込ライン16と連通する。溶液再循環ポンプ17は、溶液サンプ14を介して槽1から吸引された溶液が、ベンチュリ給送ノズル6と槽1とを介して循環することを許容する。不図示のバイパスラインが、熱交換機19及び液体再循環ポンプ17と並列に配置されてもよく、それは、遮断弁を有し、溶液サンプ14を、熱交換機に隣接する圧力ライン21と結合する。
【0020】
水溶性の溶液、エマルジョンまたは分散液の形態の化学処理剤(化学物質、染料)を有する調整槽22が提供され、これらは、処理剤ポンプ23及び接続ライン24を介して溶液再循環ポンプ17の吸込ライン16に導くことができる。
【0021】
接続ライン24には、遮断弁25が存在し、一方で、接続ライン24に平行なライン26が提供され、ライン26は、溶液再循環ポンプの圧力ライン18に通じ、遮断弁27を有し、調整槽22に直接導く。遮断弁29を有する第2の接続ライン28は溶液再循環ポンプ17の吸込ライン16を調整槽22の流出ライン30と結合し、そのライン30には、遮断弁31と処理剤供給ポンプ32とが配置され、遮断弁34を有し、調整槽22に戻される戻りライン33と、処理剤供給ポンプ32の圧力側で連通する。補助薬剤槽35が、一方で、遮断弁36を有する流出ライン37を介して、他方で、遮断弁39を有する水洗または供給ライン38を介して、戻りライン33と連通する。補助薬剤槽35は、特定の処理工程のために、食用塩のような好適な補助薬剤を含むことが可能で、この補助薬剤は、処理剤供給ポンプ32及びライン38を介して、液体、詳細には水を補助薬剤槽35に流出ライン37上の定められたレベルに導入することにより、槽内で溶解可能であり、溶解された補助薬剤は、次に流出ライン37を介して水洗されて、戻りライン33を介して調整槽22に戻される。
【0022】
溶液再循環ポンプ17の吸込ライン16から、矢印42により示されるように、槽1または溶液サンプ14外部に処理剤を排出することを可能にする遮断弁41を有する排出ライン40が分岐する。最後に、溶液再循環ポンプ17の吸込ライン16は、液体に関して、溶液再循環ポンプ17の吸込側を槽1及び溶液サンプ14から分離することができる遮断弁43を有する。
【0023】
44で表されたコンピュータを用いて、種々の弁及びポンプが、プログラムにより駆動可能である。最も重要な弁及びポンプへの制御接続が、図1では、細線で表されている。コンピュータ44への指令及び情報の人による入力は、45において可能である。
【0024】
簡単のために、コンピュータ44及びその対応する制御線は、図2乃至図3から除去されている。
【0025】
空気力学原理に基づき作動する、これまで説明した後染機械は、回転する繊維ロープ4に処理剤を均一に付与するため、本発明に従って、以下のように作動される。
【0026】
図1に、後染機械の典型的な作動状態が模式的に示されている。弁25,27,29,41は、閉止されている。処理剤ポンプ23は停止され、このため、調整槽22は、水力学的に、実際の機械自体、すなわち槽1から完全に分離されている。第1の方法ステップでは、すべての処理剤、すなわち処理溶液全部が、機械外部の調整槽22に用意される。この工程で、塩のような補助薬剤が、補助薬剤槽35から調整槽22に導入されて溶解可能である。この目的のために必要とされるライン接続が、図1では、太線で示されている。溶解した補助薬剤は、供給ポンプ32により、弁31,34,36,39が開放されたライン30,33,37,38を介して調整槽22に輸送される。
【0027】
処理溶液のこの調整は、後染機械の作動と経時的に並行して、かつ、それとは独立して実行可能である。すなわち、後染機械自体は、異なる処理工程で、なお作動しており、その工程では、回転するロープ4が、槽1に存在し、弁43,20が開放されたライン16,18,21を経由して、ベンチュリ給送ノズル6及び槽1を介した溶液再循環ポンプ17により、循環される処理溶液で処理される。
【0028】
図2に示す第2の処理ステップの始めに、補助薬剤槽35に保持された補助薬剤は、溶解されて、その全体が、調整槽22に保持された追加の薬剤に加えられる。弁25,27,29,31,34が閉止される。処理剤ポンプ23は停止しており、溶液再循環ポンプ17が停止される。弁41,43が開放されて、前の処理ステップで発生したすべての処理溶液を排出ライン40を介して排出させる。このため、この処理ステップの終わりに、槽1は、完全に空にされる。
【0029】
図3に示す第3の方法ステップでは、弁25,27,31,34,41,43及び弁36,39が閉止され、一方、第2の接続ライン28に配置された弁29は、開放される。処理剤ポンプ23は、停止している。
【0030】
遮断弁43が閉止されると、調整槽22と槽1との間の接続が中断され、溶液再循環ポンプ17の吸込側が接続ライン28を介して調整槽出口24と連通するので、この方法ステップでは、調整槽22に配置された処理溶液は、溶液再循環ポンプ17により、このとき調整槽22外部に吸引され、弁20が開放されてライン28,18,21を介してベンチュリ給送ノズル6に輸送され、これにより、繊維製品の移動するロープ4に付与される。溶液再循環ポンプ17の圧力ライン21から、弁46を介して、ライン47が分岐しており、ライン47は、槽1の上部領域に通じ、必要とされるように及び現在の処理操作に応じて、圧力ライン21から追加の処理薬剤が向きを変更して、槽1内のロープ4に直接付与することを可能にする。
【0031】
この処理ステップ中、移動するロープ4から滴下した処理溶液は、槽1に保持され、溶液収集器として機能する槽下方の溶液サンプ14に受けられ、その結果、貯蔵容器8に配置され、折り畳まれたロープは、もはや、この収集された処理溶液と接触しない。
【0032】
再循環ポンプの吸込ライン16の遮断弁43が閉止されるので、溶液再循環ポンプ17、従ってベンチュリ給送ノズル6を通過するロープ4は、処理溶液、すなわち、その濃度が一定に保持される処理剤が、調整槽22から直接、一定に供給される。ロープ4から滴下した処理溶液の調整槽22に保持された新規の処理剤との混合は防止され、結果的に、ロープ4への付与中、処理剤濃度が、変更されることはない。
【0033】
処理剤の回転するロープ4への付与は、第3の処理ステップで、処理剤がロープの僅かな回転のみでロープに均一に付与されるように、コンピュータ44により達成される電子制御によって、調整される。原理的には、ロープの1回転が、処理剤を均一に付与するのに十分であり、その結果、付与された処理剤のいかなる濃度変化も、ロープの開始部からその終端まで発生しない。
【0034】
移動するロープ4への処理剤の均一な付与のために、コンピュータ44は、溶液再循環ポンプ17、及び/又は圧力ラインの調整弁20、及び/又はブロワ11、または圧力ライン13の絞り弁48と連動する。コンピュータ44は、ロープ4の商品特性、及び/又は構造特性、及び/又は処理特性データ、またはベンチュリ給送ノズル6に基づいて計算された計算モデルがプログラムされている。
【0035】
方法ステップの最後に、弁29が閉止され、遮断弁43が開放され、その結果、ロープから滴下して槽及び溶液サンプ14に存在する処理溶液が、これから機械内部で循環する。
【0036】
図3とともに説明され、処理剤が、回転するロープ4に付与される方法ステップの完了後、さらなる添加物が槽1の処理剤浴に導入されるさらなる方法ステップが追加的に実行可能である。1つの例が図4に示される。
【0037】
弁20,46が閉止され、弁41,25,29,34,31も同様である。吸込ライン16に配置された弁43が開放され、接続ライン26に配置された弁27も同様である。このため、溶液再循環ポンプ17は、溶液サンプ(収集槽)14に保持された溶液を輸送して、弁43,27を介して調整槽22に戻すことができる。弁20,46が閉止されているので、帰還輸送されるいかなる処理溶液も、槽1またはベンチュリ給送ノズル6に到達できない。次の処理ステップのために特性及び/又は濃度を適切に調整するために、調整槽22に帰還輸送される処理溶液は、このとき、さらなる補助薬剤が添加可能である。弁27,42を介したラインの経路は、図4に非常に強調して示されている。
【0038】
調整槽22に存在する処理剤は、必要な場合、弁43,20,46が閉止された状態で、弁25,27が開放されることにより、再循環可能であり、その結果、ポンプ23,17は、ライン24,26を介して処理剤を循環して輸送可能である。
【0039】
一旦、槽22に存在する処理溶液の特性及び/又は濃度が、次の処理ステップのために、再調整されると、処理溶液は、上述され図3に示されるように、再度、機械に搬送されて商品に搬送される。
【0040】
ベンチュリ給送ノズル6内を移動するロープ4に単位時間当たり付与される処理剤の量は、コンピュータ44により、既に説明したように、ロープ4全体の処理剤の実質的に均一な分布が達成されるように、制御される。コンピュータ44のプログラミング及び機械オペレータにより入力されたデータに応じて、移動するロープ4に対する処理剤の最適分布が形成される。処理剤の付与は、ロープの1以上の回転にわたって実行可能である。
【0041】
新規な方法では、ロープ4の回転速度は、必要な場合には、ロープ4への処理剤の付与中に、コンピュータ44により変更可能である。しかし、回転速度は、一定に維持されることも可能である。
【0042】
上述した例示的な実施形態では、処理剤は、説明したように(図3)、給送ノズル6内に射出され、これによりロープ4に付与される。しかし、その代わりにまたは追加して、新規な方法は、処理剤が、ロープの移動に関して、給送ノズル6の上流及び/又は下流で、ロープ4に付与されるようにも実行可能である。
【0043】
コンピュータ44により制御される、ロープ4への処理剤付与は、移動するロープ4への処理剤付与について定義可能で、本方法の工程中に取得されるデータの関数としても制御可能である。これらのデータは、その中で制御プログラムが基づく計算モデルをコンピュータ44が使用する制御プログラムに関連して、コンピュータ44により処理される。このために、ロープ4及び追加的に処理剤をモニタする好適なセンサ手段が提供される。
【0044】
最後に、処理剤を付与する際、ロープ4の処理は、ロープに付与される処理剤の量が、調整槽22からの処理剤の好適な抜き出しにより決定されるようにも可能である。このことは、例えば、図3において、弁29が対応して起動されるように、または調整槽22に保持された処理剤の量が対応して測定されるように、実行可能である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】空気力学原理の後染機械の、染色機械の調整槽で処理剤を調整するときの状態を示す模式的な断面図を示す。
【図2】図1の後染機械の、処理剤が処理槽から排出されているときの状態を示す簡略化した対応する図である。
【図3】図1の後染機械の、処理剤をベンチュリ給送ノズルに射出するときの状態を示す、簡略化した対応する図である。
【図4】図1の後染機械の、追加の薬品の処理剤への添加を示す、簡略化した対応する図である。
【符号の説明】
【0046】
1 槽
4 ロープ
6 ベンチュリ給送ノズル
14 溶液サンプ
16 吸込ライン
17 溶液再循環ポンプ
18 圧力ライン
21 圧力ライン
22 調整槽
30 流出ライン
31 遮断弁
33 戻りライン
34 遮断弁
35 補助薬剤槽
36 遮断弁
39 遮断弁
43 遮断弁
44 コンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体給送媒体により力を受けるベンチュリ給送ノズルにより連続したロープを閉じられた容器内で回転するステップと、
前記ロープに液体の処理剤の作用を受けさせるステップと、
を備え、
前記処理剤は、前記ロープに接触することなく、前記ロープから離間されたチャンバに貯蔵され、このチャンバから前記処理剤が、時間の関数として制御された単位時間当たりの処理剤量で前記移動するロープに作用するようにされ、
前記処理剤が、前記離間したチャンバから単独で採取されて、前記ロープから排出された前記処理剤と混合することなく、前記ロープに付与される、
染色機での繊維ロープへの処理剤の均一付与方法。
【請求項2】
前記ロープから排出された前記処理剤が、前記ロープに作用することなく、収集チャンバに捕捉される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記容器、またはこれと連通する収集チャンバに配置された前記処理剤が、前記ロープから離間した前記チャンバに搬送される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
補助薬剤が、前記離間したチャンバの前記処理剤に加えられる、ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記離間したチャンバの前記処理剤が調整されるとともに、他の独立の処理が前記ロープに実行されて、前記ロープに付与される、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記ロープの回転速度と前記ロープへの前記処理剤の付与時間とが、互いに適合する、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記ロープに付与される単位時間当たりの前記処理剤量が、前記ロープの回転速度の関数として制御される、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記ロープの回転速度が、前記ロープへの前記処理剤の付与中、一定に保持される、ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記ロープの回転速度が、前記ロープへの前記処理剤の付与中に変更される、ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記ロープへの前記処理剤の付与時に、前記処理剤の容積流れが一定に保持される、ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記ロープへの前記処理剤の付与時に、前記処理剤の容積流れが変更される、ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記ロープに付与される前記処理剤の量が、前記離間したチャンバからの前記処理剤の好適な抜き出しにより決定される、ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記ロープに付与される前記処理剤の量が、前記離間したチャンバ内へのさらなる処理剤の好適な追加により決定される、ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
閉じられた槽(1)と、
前記槽(1)に対応し、気体の給送媒体により力を受けるベンチュリ給送ノズルシステム(6)と、
前記給送ノズルシステム(6)により前記槽(1)内で回転される回転ロープに液体の処理剤を付与する機構と、
を備え、
該装置は、前記ロープから離間したチャンバを形成する調整槽(22)と、前記調整槽に保持された前記処理剤を供給する機構(17)と、を有し、前記調整槽は、前記閉じられた槽(1)から分離されまたは分離可能であり、
前記調整槽(22)から前記処理剤を、前記ロープから排出された前記処理剤と混合することなく、前記移動するロープに、時間の関数として制御される単位時間当たりの前記処理剤量を作用させる制御手段(44)が提供される、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の方法を実行する装置。
【請求項15】
前記調整槽(22)は、それにより前記調整槽が、液体に関して、前記閉じられた槽(1)から分離可能にされる弁手段(43)を介して前記閉じられた槽(1)に接続される、ことを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記処理剤用のポンプ(17)が、前記調整槽(22)に配置され、前記閉じられた槽(1)内の前記ロープに処理剤を付与する機構とライン手段(18,21)を介して直接連通する、ことを特徴とする請求項14又は15に記載の装置。
【請求項17】
前記調整槽(22)は、ライン手段(16)を介して、前記ロープから排出された処理剤を受ける収集チャンバ(14)と連通し、前記ライン手段(16)は、少なくとも遮断弁手段(43)と、前記収集チャンバに捕捉され、前記調整槽に処理剤を供給するポンプ手段(17)とを有する、ことを特徴とする請求項14乃至16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記収集チャンバは、前記閉じられた槽の下方に配置された収集槽(14)に実施される、ことを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
選択的に起動可能な弁手段(31,34,36,39)を有するライン手段(30,33)を介して前記調整槽(22)と連通する、補助薬剤用の槽(35)を備える、ことを特徴とする請求項15乃至18のいずれか1項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−348459(P2006−348459A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−160024(P2006−160024)
【出願日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(506196971)テン マシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1)
【Fターム(参考)】