説明

処理装置、処理システム及び処理制御プログラム

【課題】複数の第1の処理からなる第2の処理の実行について複数の処理装置で第2の処理を分担して実行するときに、当該第2の処理の実行に関して情報の漏洩を防止するための処理である情報漏洩防止処理を処理装置で実行するか否かの判断を無駄に行わないようにする。
【解決手段】先行して処理を実行した画像処理装置から指示書を受信した画像処理装置は、指示書の「セキュリティ要件」に規定されているもののうち、「履歴記録領域」の記載からして先行して処理を行なった画像処理装置2で実行済みのものを除いて自機で実行すべきものがあり(ステップS2)、また、その実行すべきものを自機で実行できるか否か(ステップS3)、を判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理装置、処理システム及び処理制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1等には、ユーザが指示書で実行指示することにより、複数台のサービス処理装置に個々のサービス処理を分担させて実行させることにより、複数のサービス処理を包括した複合的なサービス処理を行わせることができるシステムについて開示されている。
【0003】
一方、特許文献2には、データにアクセスしたアプリケーションのセキュリティレベルとデータのセキュリティレベルとを比較し、アクセスの可否を決定する技術について開示されている。
【特許文献1】2004‐280665号公報
【特許文献2】特開平11‐272616号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、複数の第1の処理からなる第2の処理の実行について複数の処理装置で第2の処理を分担して実行するときに、当該第2の処理の実行に関して情報の漏洩を防止するための処理である情報漏洩防止処理を処理装置で実行するか否かの判断を行う回数を減らすことである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、予め定められた処理を実行する実行手段と、複数の第1の処理からなる第2の処理の実行を指示する指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を受け付ける実行要求受付手段と、前記指示情報で実行を指示されている前記第2の処理を実行するに際して行う情報の漏洩防止のための処理である情報漏洩防止処理のうち、他の処理装置で実行済であるものを除き、前記複数の第1の処理のうち前記実行手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する場合に実行すべきものが実行できることを条件に当該第1の処理を前記処理手段で処理することを指示する処理指示手段と、前記複数の第1の処理のうち前記処理手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する際に実行すべき前記情報漏洩防止処理を実行できるときは、当該情報漏洩防止処理を実行する情報漏洩防止処理実行手段と、前記情報漏洩防止処理実行手段により前記複数の第1の処理のうち前記実行手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する場合に実行すべき前記情報漏洩防止処理を実行したときは当該実行の事実を前記指示情報に記録する記録手段と、前記第1の処理を前記実行手段で実行した場合に前記指示情報に基づいて次に前記第1の処理を実行すべき他の処理装置があるときは、当該処理装置に前記指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を送信する送信手段と、を備えている処理装置である。
【0006】
請求項2に記載の発明は、予め定められた処理を実行する実行手段と、複数の第1の処理からなる第2の処理の実行を指示する指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を受け付ける実行要求受付手段と、前記複数の第1の処理のうち自機で実行すべきものの処理を前記実行手段で処理することを指示する処理指示手段と、前記複数の第1の処理のうち前記処理手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する場合に実行すべきである、前記指示情報で実行を指示されている前記第2の処理を実行する場合に行う情報の漏洩防止のための処理である前記情報漏洩防止処理を実行する情報漏洩防止処理実行手段と、前記第1の処理を前記実行手段で実行したときに前記指示情報に基づいて次に前記第1の処理を実行すべき他の処理装置があるときは、前記指示情報で実行を指示されている前記情報漏洩防止処理のうち他の処理装置又は自機で実行済であるものを除き、前記指示情報で次に実行すべき前記第1の処理を当該第1の処理の実行に伴って必要な前記情報漏洩防止処理とともに実行できる他の処理装置を検索する検索手段と、前記検索手段で検索した処理装置に前記指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を送信する送信手段と、を備えている処理装置である。
【0007】
請求項3に記載の発明は、予め定められた処理を実行する実行手段と、複数の第1の処理からなる第2の処理の実行を指示する指示情報とともに確認要求を受け付ける確認要求受付手段と、前記確認要求受付手段で受け付けた前記指示情報で実行を指示されている前記第2の処理を実行する場合に行う情報の漏洩防止のための処理である情報漏洩防止処理のうち、他の処理装置で実行可能であるとされたものを除き、前記複数の第1の処理のうち前記実行手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する際に実行すべきものが実行できるか否かを判断し、当該実行の可否並びに当該実行ができるときは前記情報漏洩防止処理及び本装置をそれぞれ識別する識別子を記録する第1の記録手段と、前記第1の記録手段で前記記録を行ったときに前記指示情報に他の処理装置で前記実行の可否が記録されていないものがある場合は、当該処理装置に前記指示情報とともに確認要求を送信する第1の送信手段と、前記指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を受け付ける実行要求受付手段と、前記実行要求受付手段で受け付けた前記指示情報で実行すべきものと指示されている前記第1の処理を前記実行手段で処理することを指示する処理指示手段と、前記情報漏洩防止処理及び本装置をそれぞれ識別する識別子とともに実行可能なものとして前記指示情報に記録されている前記情報漏洩防止処理を実行する情報漏洩防止処理実行手段と、前記第1の処理を前記実行手段で実行した場合に前記指示情報に基づいて次に前記第1の処理を実行すべき他の処理装置があるときは、当該処理装置に前記指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を送信する第2の送信手段と、を備えている処理装置である。
【0008】
請求項4に記載の発明は、予め定められた処理を実行する実行手段を有する複数台の処理装置と、複数の第1の処理からなる第2の処理について前記複数台の処理装置で前記各第1の処理を分担して処理するように指示する指示情報とともに当該第2の処理の実行要求を行う実行要求装置と、を備え、前記各処理装置は、前記指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を受け付ける実行要求受付手段と、前記指示情報で実行を指示されている前記第2の処理を実行する場合に行う情報の漏洩防止のための処理である情報漏洩防止処理のうち、他の処理装置で実行済であるとされているものを除き、前記複数の第1の処理のうち前記処理手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する場合に実行すべきものが実行できることを条件に当該第1の処理を前記実行手段で処理することを指示する処理指示手段と、前記複数の第1の処理のうち前記実行手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する場合に実行すべき前記情報漏洩防止処理を実行できる場合は、当該情報漏洩防止処理を実行する情報漏洩防止処理実行手段と、前記情報漏洩防止処理実行手段により前記複数の第1の処理のうち前記処理手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する場合に実行すべき前記情報漏洩防止処理を実行したときは当該実行の事実を前記指示情報に記録する記録手段と、前記第1の処理を前記処理手段で実行した場合に前記指示情報に次に前記第1の処理を実行すべき他の処理装置が記録されている場合は、当該処理装置に前記指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を送信する送信手段と、を備えている、処理システムである。
【0009】
請求項5に記載の発明は、予め定められた処理を実行する実行手段と、複数の第1の処理からなる第2の処理の実行を指示する指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を受け付ける実行要求受付手段と、前記指示情報で実行を指示されている前記第2の処理を実行するに際して行う情報の漏洩防止のための処理である情報漏洩防止処理のうち、他の処理装置で実行済であるものを除き、前記複数の第1の処理のうち予め定められた処理を実行する実行手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する場合に実行すべきものが実行できることを条件に当該第1の処理を前記処理手段で処理することを指示する処理指示手段と、前記複数の第1の処理のうち前記処理手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する際に実行すべき前記情報漏洩防止処理を実行できるときは、当該情報漏洩防止処理を実行する情報漏洩防止処理実行手段と、前記情報漏洩防止処理実行手段により前記複数の第1の処理のうち前記実行手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する場合に実行すべき前記情報漏洩防止処理を実行したときは当該実行の事実を前記指示情報に記録する記録手段と、前記第1の処理を前記実行手段で実行した場合に前記指示情報に基づいて次に前記第1の処理を実行すべき他の処理装置があるときは、当該処理装置に前記指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を送信する送信手段と、をコンピュータに実行させるコンピュータに読取可能な処理制御プログラムである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比較して、第2の処理の実行に関して情報漏洩防止処理を実行するか否かの判断を行う回数を減らすことができる。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、必要な情報漏洩防止処理を実行することができる処理装置に次の処理の実行をまかせることができる。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比較して、第2の処理を実行する前に何れの情報漏洩防止処理の実行に関する判断を行う回数を減らすことができる。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比較して、第2の処理の実行に関して情報漏洩防止処理を実行するか否かの判断を処理装置で行う回数を減らすことができる。
【0014】
請求項5に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比較して、第2の処理の実行に関して情報漏洩防止処理を実行するか否かの判断を行う回数を減らすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
【0016】
[実施の形態1]
図1は、本実施の形態1にかかる画像処理システムの全体構成を示すブロック図である。
【0017】
この画像処理システム1は、複数台の画像処理装置2と、ユーザが画像処理システム1に処理の実行を指示する端末装置3とがネットワーク4を介して互いに通信可能に接続されている。その他にも、ネットワーク4には各種サーバコンピュータやプリンタなども接続されている。
【0018】
図2は、画像処理装置2の電気的な接続を示すブロック図である。
【0019】
画像処理装置2は、各種演算を行い、各部を集中的に制御するCPU11と、CPU11が実行するプログラム12や各種固定データが格納されたROM13と、CPU11の作業エリアとなるRAM14とを有している主制御装置15を備えている。
【0020】
主制御装置15には、画像データを扱う予め定められた処理を行う各手段、この例では、原稿の画像を読み取る画像読取装置21と、用紙などの印刷媒体の上に画像を形成する処理を行う画像形成装置22とが接続され、画像処理装置2の機種によっては、公衆電話網23を介してファクシミリデータの送受信を行うファクシミリ制御装置24が接続されている。これにより、画像処理装置2は、複写、プリントの各種の処理を行うほか、機種によっては、ファクシミリ送受信、スキャンの処理を行うことができる。画像形成装置22は、電子写真方式のほか、インクジェット方式、銀塩写真方式、昇華型熱転写方式、溶融型熱転写方式、直接感熱記録方式など様々な方式を適用することができる。
【0021】
また、主制御装置15には、タッチパネルや各種操作ボタンを有していて、ユーザから各種の操作を受け付け、また、ユーザに各種のメッセージを表示する操作パネル31と、各種データ等を記憶する磁気記憶装置32と、ネットワーク5を介してサーバ3やPC4と通信を行う通信インターフェイス(I/F)33と、画像データを記憶する画像メモリ34とが接続されている。
【0022】
プログラム12は当初からROM13に格納されていても良いが、プログラム12を搬送波の形態でネットワーク5を介して画像処理装置2に送信し、この送信されたプログラム12を磁気記憶装置32などにセットアップするようにしてもよい。あるいは、プログラム12をCD,DVD,MOなどの記憶媒体に格納した状態で提供し、これらの記憶媒体を読み取る読取装置によって読み取り、この読み取ったプログラム12を磁気記憶装置32などにセットアップするようにしてもよい。
【0023】
また、画像処理装置2の機種によっては、プログラム12により、画像データから高圧縮PDF(Portable Document Format)の作成などの特別な機能を備えている。
【0024】
図3は、端末装置3の電気的な接続のブロック図である。
【0025】
端末装置3は、各種演算を行い、各部を集中的に制御するCPU41に、CPU41の作業エリアとなるRAM42と、CPU41が実行するプログラム43や各種固定データなどが格納された磁気記憶装置44と、ネットワーク4を介して画像処理装置2と通信を行う通信インターフェイス(I/F)45と、キーボード、マウスなどの入力装置46と、液晶ディスプレイなどの表示装置47と、が接続されている。
【0026】
プログラム43は当初から磁気記憶装置44に格納されていても良いが、プログラム43を搬送波の形態でネットワーク4を介して画像処理装置2に送信し、この送信されたプログラム43を磁気記憶装置44などにセットアップするようにしてもよい。あるいは、プログラム43をCD,DVD,MOなどの記憶媒体に格納した状態で提供し、これらの記憶媒体を読み取る読取装置によって読み取り、この読み取ったプログラム43を磁気記憶装置44などにセットアップするようにしてもよい。
【0027】
図4は、画像処理システム1で実行する処理を指示する指示情報である指示書のデータ構成例を示す説明図である。
【0028】
画像処理システム1では、指示書51に従って、複数の子処理(第1の処理)からなる親処理(第2の処理)の実行を行うことができる。すなわち、親処理に含まれる複数の子処理は各画像処理装置2で分担して処理される。より具体的には、処理対象となる文書データと指示書51とにより、親処理に含まれる1部の子処理を1台の画像処理装置2で処理すると、文書データと指示書51は他の画像処理装置2に転送されて当該画像処理装置2で親処理に含まれる他の1部の子処理を実行し、また、文書データと指示書51は他の画像処理装置2に転送されて当該画像処理装置2で親処理に含まれる他の1部の子処理を実行する、という一連の処理により複数台の画像処理装置2で親処理を実行する。
【0029】
ここでは、(1)文書のコピーを実行してから、(2)その文書の文書データによりFAXし、(3)その文書データで高圧縮PDFを作成して、予め定められたサーバに転送保存する、という処理を指示書51に従って画像処理システム1で実行する例について説明する。
【0030】
指示書51には、各画像処理装置2で実行する子処理の内容を指示する「ルール情報」と、そのルール情報を識別する識別子である「ルールID」と、各ルール情報に基づいてそれぞれ子処理を実行する画像処理装置2を識別する識別子である「実行デバイス識別子」とが関連付けて登録されている。各子処理の実行の順序はルールIDの番号順である。
【0031】
この例では、まず、ルールIDの「1」でFAX機能を有しない画像処理装置A(図5参照)に文書のコピーを実行させ、ルールIDの「2」でFAX機能を有する画像処理装置B(図5参照)に文書のFAXを実行させ、最後に、ルールIDの「3」で高圧縮PDF作成機能を有する画像処理装置C(図5参照)によって文書データで高圧縮PDFを作成して、所定のサーバに転送保存する。
【0032】
また、指示書51には、指示書51に基づく一連の親処理を実行するに際して、文書の情報の漏洩防止を図るために各子処理を実行する各画像処理装置2で実行すべき処理として「セキュリティ要件」を規定している。
【0033】
この例で、セキュリティ要件として規定されているのは、「イメージログの作成」、「地紋印刷」、「署名」、「暗号化」である。
【0034】
「イメージログ」とは、印刷やFAXにより外部に出力される文書の概要を示した画像情報(文書画像をサムネイル化したものなど)を作成して保存するものである。
【0035】
「地紋印刷」とは、印刷を行う際に情報セキュリティを維持するための手段であり、文書データに基づいて印刷を行うと、会社のロゴやユーザIDなどの画像を文書に重ね合わせて印刷を実行し、当該会社のロゴやユーザIDなどの画像が印刷後の用紙上に現われるようにすることである。
【0036】
「署名」は、作成した文書データに電子的に署名を入れることであり、「暗号化」は、公開鍵暗号方式などの暗号化方式で保存などする文書データを暗号化することである。
【0037】
さらに、指示書51には、各画像処理装置2で子処理の実行を行ったときの履歴を記録する「履歴記録領域」が用意されている。
【0038】
このような指示書51は複数種類が用意されていて、ユーザは、画像処理装置2の操作パネル31又は端末装置3を操作して、希望する指示書51を選択し、処理対象となる文書データに対して指示書51の指示に基づく処理を行わせることができる。
【0039】
図5は、図4の例の指示書51で文書データを処理する場合の処理手順について説明する説明図である。
【0040】
この例では、3台の画像処理装置2である画像処理装置A,B,Cで指示書51に記述されている子処理を順次実行する。まず、指示書51の選択、処理の実行指示は画像処理装置Aで行う。
【0041】
この例で実行するのは、前述した、(1)文書のコピーを実行してから、(2)その文書の文書データによりFAXし、(3)その文書データで高圧縮PDFを作成して、予め定められたサーバに転送保存する、という処理である。
【0042】
まず、指示書51の選択、処理の実行指示を行った画像処理装置Aでは(1)、ユーザがセットした紙文書をスキャンし、プリントするコピー処理を行うことができる。この際、セキュリティ要件として規定している「イメージログの作成」、「地紋印刷」、「署名」、「暗号化」のうち、コピー処理では紙文書を外部に出力することになるので、「イメージログの作成」、「地紋印刷」を行う必要がある。そこで、画像処理装置Aで「イメージログの作成」、「地紋印刷」を行うことができるか否かを判断し、行うことができれば、紙文書のコピー処理を行い(2)、また、この際に「イメージログの作成」、「地紋印刷」を実行する。この場合に、指示書51の「履歴記録領域」には、画像処理装置Aで実行すべきコピー処理と、セキュリティ要件に成功した旨の履歴が記録される。また、この場合に実行したセキュリティ要件が「イメージログの作成」、「地紋印刷」であることも記録される。
【0043】
そして、指示書51に「ルールID」の「2」と「実行デバイス識別子」が関連付けて登録されている画像処理装置Bが次に処理を行うべき画像処理装置2となるので、指示書51を次に処理を行うべき画像処理装置Bにスキャンした文書データとともに送信する(3)。画像処理装置BではFAX送信を実行することができる。この際、セキュリティ要件として規定している「イメージログの作成」、「地紋印刷」、「署名」、「暗号化」のうち、「履歴記録領域」に画像処理装置Aで実施済みと記録されている「イメージログの作成」、「地紋印刷」については判断せず、残りのセキュリティ要件である「署名」、「暗号化」のうち画像処理装置Bで実行すべきものがあり、また、その実行すべきものを画像処理装置Bで実行できるか否か判断する。FAX送信では「署名」や「暗号化」は行わないので、画像処理装置Bではセキュリティ要件を実施しない。そこで、画像処理装置Aから送信された文書データを予め指定されている送信先にFAX送信する(4)。
【0044】
そして、指示書51に「ルールID」の「3」と「実行デバイス識別子」が関連付けて登録されている画像処理装置Cが次に処理を行うべき画像処理装置2となるので、指示書51を次に処理を行うべき画像処理装置Cに文書データとともに送信する(5)。画像処理装置Bでは文書データから高圧縮PDFを作成することができる。この際、セキュリティ要件として規定している「イメージログの作成」、「地紋印刷」、「署名」、「暗号化」のうち、「履歴記録領域」に画像処理装置Aで実施済みと記録されている「イメージログの作成」、「地紋印刷」については判断せず、残りのセキュリティ要件である「署名」、「暗号化」のうち画像処理装置Cで実行すべきものがあり、また、その実行すべきものを画像処理装置Cで実行できるか否か判断する。この場合、高圧縮PDFを作成する際には「署名」を実行すべきであり、また、サーバに文書データを保存するのは「暗号化」を実行すべきである。そこで、画像処理装置Cで「署名」、「暗号化」を行うことができるか否かを判断し、行うことができれば、高圧縮PDFを作成して「署名」を行い、また、作成後の高圧縮PDFを「暗号化」して予め定められたサーバに転送する(6)。
【0045】
図6は、以上の処理を実行することができる画像処理装置2の主制御装置15が実行する処理のフローチャートである。
【0046】
まず、先行して処理を行っている画像処理装置2又は自機の操作パネル31の操作により実行すべき指示書51を受信すると(ステップS1のY)、指示書51の「セキュリティ要件」に規定されているもののうち、「履歴記録領域」の記載からして先行して処理を行なった画像処理装置2で実行済みのものを除いて、自機で実行すべきものがあり(ステップS2)、また、その実行すべきものを自機で実行できるか否か(ステップS3)、を判断する。
【0047】
自機で実行すべきものがあり(ステップS2のY)、かつ、その実行すべきものを自機で実行できるとき(ステップS3のY)、あるいは、自機で実行すべきものがないときは(ステップS2のN)、先行して処理を行っている画像処理装置2から処理すべき文書データを受信する(ステップS4)。そして、この文書データを指示書51のルール情報に従って処理し、また、自機で実施すべき「セキュリティ要件」があるときは当該セキュリティ要件を実行する(ステップS5)。そして、「履歴記録領域」には、当該画像処理装置2でルール情報に基づいて実行した処理の結果と、実行したセキュリティ要件が何れのセキュリティ要件であるかを示す情報とを記録する(ステップS6)。
【0048】
そして、このような処理がエラーとなることがなかったときは(ステップS7のN)、次のルールIDと関連付けて記憶されている実行デバイス識別子の画像処理装置2(次に処理を行うべき画像処理装置2)があれば当該画像処理装置2に指示書51を配信し(ステップS8)、処理実行後の文書データを当該画像処理装置2に送信する(ステップS9)。そして、そのような画像処理装置2があるときは当該画像処理装置2から当該画像処理装置2での処理の結果が記載された指示書51を受信し(ステップS10)、ステップS1で受信した指示書51の配信元である画像処理装置2に当該指示書51を送信する(ステップS11)。
【0049】
また、自機で実行すべきセキュリティ要件を実行できないとき(ステップS3のN)、処理がエラーとなったときも(ステップS7のY)、指示書51の配信元である画像処理装置2に指示書51を送信する(ステップS11)。
【0050】
以上説明した画像処理システム1によれば、画像処理装置2での処理の実行に関して指示書51に記載されているセキュリティ要件を実行するか否かの判断を画像処理装置2で無駄に行わないようにすることができる。
【0051】
図7は、図6の処理の変形例を示すフローチャートである。
【0052】
前述の処理では、指示書51を受信した画像処理装置2において自機では指示書51に規定されているセキュリティ要件を満たすことができるか否かを判断しているが、これだと当該画像処理装置2でセキュリティ要件を満たすことができないときは、指示書51で指示された処理を実行せずに終了してしまう。
【0053】
図7の処理は、ある画像処理装置2で処理を行うと、次に実行すべき処理を行う他の画像処理装置2を検索する。そして、この検索の際は、次に実行すべき処理とともに行うべきセキュリティ要件を実行できる画像処理装置2を検索する。
【0054】
すなわち、画像処理装置2は、先行して処理を行っている画像処理装置2又は自機の操作パネル31の操作により実行すべき指示書51を受信すると(ステップS21のY)、先行して処理を行っている画像処理装置2から処理すべき文書データを受信する(ステップS22)。そして、この文書データを指示書51のルール情報に従って処理し、また、自機で実施すべき「セキュリティ要件」を実行する(ステップS23)。そして、「履歴記録領域」には、当該画像処理装置2でルール情報に基づいて実行した処理の結果と、実行したセキュリティ要件が何れのセキュリティ要件であるかを示す情報とを記録する(ステップS24)。
【0055】
そして、このような処理がエラーとなることがなかったときは(ステップS25のN)、指示書51のルール情報に記載されている次に実行すべき処理を実行できる他の画像処理装置2であって、当該処理の実行に際して行うべきセキュリティ要件があるときは当該セキュリティ要件を実行できるものを検索する(ステップS26)。このセキュリティ要件を満たすか否かの判断においては、無駄な判断処理を行わないようにするため、既に先行して処理を実行した他の画像処理装置2又は自機で実行したセキュリティ要件については除外して判断する。
【0056】
この検索により、条件に合致する画像処理装置2が存在するときは(ステップS27のY)、当該画像処理装置2に指示書51を配信し(ステップS28)、処理実行後の文書データを当該画像処理装置2に送信する(ステップS29)。そして、そのような画像処理装置2があるときは当該画像処理装置2から当該画像処理装置2での処理の結果が記載された指示書51を受信し(ステップS30)、ステップS1で受信した指示書51の配信元である画像処理装置2に当該指示書51を送信する(ステップS31)。
【0057】
また、エラーとなったとき(ステップS25のY)、条件に合致する画像処理装置2が存在しなかったときも(ステップS28のN)、ステップS1で受信した指示書51の配信元である画像処理装置2に当該指示書51を送信する(ステップS31)。
【0058】
図7の処理によれば、必要なセキュリティ要件を満たすことができる画像処理装置2に次の処理の実行をまかせることができる。
【0059】
[実施の形態2]
本実施の形態においても図1〜図3を参照して説明したハードウェア構成は実施の形態1と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0060】
本実施の形態では、指示書51に記載された処理を各画像処理装置2で実行する前に、各画像処理装置2に順次指示書51を回し、各画像処理装置2では処理を実行することなく、当該各画像処理装置2で実行すべき処理を行うに際して満たさなければならないセキュリティ要件を実行できるか否かを判断し、その結果を指示書51の「履歴記録領域」に順次記録し、各画像処理装置2でセキュリティ要件を満たすかを事前に検証するものである。
【0061】
このようにして検証した後においては、各画像処理装置2でセキュリティ要件をそれぞれ満たすことが判明しているので、実施の形態1の場合のように各画像処理装置2セキュリティ要件を満たすか否かを判断することなく、順次指示書51の指示に従って各画像処理装置2で処理を実行することができる。
【0062】
図8は、事前に画像処理装置2でセキュリティ要件を満たすか否かを検証する処理のフローチャートである。
【0063】
まず、先行して処理を行っている画像処理装置2又は自機の操作パネル31の操作により実行すべき指示書51を受信すると(ステップS41のY)、指示書51の「セキュリティ要件」に規定されているもののうち、「履歴記録領域」の記載からして先行して処理を行なった画像処理装置2で実行済みのものを除いて、自機で実行すべきものがあるか否か、また、その実行すべきものを自機で実行できるか否かを判断する(ステップS42)。
【0064】
そして、このような判断結果を指示書51の「履歴記録領域」に記録する(ステップS43)。すなわち、指示書51の「セキュリティ要件」に規定されているもののうち、自機で実行すべきものの実行の可否のデータ、その実行の可否にかかる「セキュリティ要件」を識別する識別子、及び自機を識別する識別子である。これにより、どの画像処理装置2でどの「セキュリティ要件」を実行できるのか、あるいは実行できないのかが明らかとなる。
【0065】
そして、このような処理がエラーとなることがなかったときは(ステップS44のN)、次のルールIDと関連付けて記憶されている実行デバイス識別子の画像処理装置2があれば当該画像処理装置2に指示書51を配信する(ステップS45)。そして、そのような画像処理装置2があるときは当該画像処理装置2から当該画像処理装置2での処理の結果が記載された指示書51を受信し(ステップS46)、ステップS1で受信した指示書51の配信元である画像処理装置2に当該指示書51を送信する(ステップS47)。
【0066】
また、処理がエラーとなったときは(ステップS44のY)、指示書51の配信元である画像処理装置2に指示書51を送信する(ステップS47)。なお、ステップS42の判断結果は指示書51の「履歴記録領域」に記録せず、指示書51を最初に送信した画像処理装置2に送信するようにしてもよい。
【0067】
このようにして事前に各画像処理装置2が「セキュリティ要件」を満たすことを確認した場合は、各「セキュリティ要件」については各「ルールID」と関連付けて指示書51に記録し(図9)、各画像処理装置2で実行する「セキュリティ要件」を指示書51中で一義的に決定しておけば、各画像処理装置2では「セキュリティ要件」を満たすか否かを逐一判断しなくても良くなる。
【0068】
図10は、図8の指示書51により画像処理装置2が実行する処理のフローチャートである。
【0069】
まず、先行して処理を行っている画像処理装置2又は自機の操作パネル31の操作により実行すべき指示書51を受信すると(ステップS61のY)、自機の「セキュリティ要件」の設定の最終更新日時より指示書が検証された日時のほうが古いか否か判断する(ステップS62)。すなわち、図8の処理により検証された日時が指示書51には記載されている。図10の処理で使用する指示書は図9に示すものである。
【0070】
自機の「セキュリティ要件」の設定の最終更新日時より指示書が検証された日時のほうが新しいときは(ステップS62のN)、先行して処理を行っている画像処理装置2から処理すべき文書データを受信する(ステップS63)。そして、この文書データを指示書51のルール情報に従って処理し、指示書51で指示された「セキュリティ要件」があるときは当該セキュリティ要件を実行する(ステップS64)。そして、「履歴記録領域」には、当該画像処理装置2でルール情報に基づいて実行した処理の結果と、実行したセキュリティ要件の結果とを記録する(ステップS65)。
【0071】
そして、このような処理がエラーとなることがなかったときは(ステップS66のN)、次のルールIDと関連付けて記憶されている実行デバイス識別子の画像処理装置2があれば当該画像処理装置2に指示書51を配信し(ステップS67)、処理実行後の文書データを当該画像処理装置2に送信する(ステップS68)。そして、そのような画像処理装置2があるときは当該画像処理装置2から当該画像処理装置2での処理の結果が記載された指示書51を受信し(ステップS69)、ステップS1で受信した指示書51の配信元である画像処理装置2に当該指示書51を送信する(ステップS70)。
【0072】
また、自機の「セキュリティ要件」の設定の最終更新日時より指示書が検証された日時のほうが古いとき(ステップS62のY)、処理がエラーとなったときは(ステップS66のY)、指示書51の配信元である画像処理装置2に指示書51を送信する(ステップS70)。自機の「セキュリティ要件」の設定の最終更新日時より指示書が検証された日時のほうが古いときにステップS64の処理を実行しないのは、「セキュリティ要件」の設定が変更されて、図8の処理で検証された指示書51が使用できない可能性があるからである。
【0073】
このように、図10の処理では指示書51を受信した画像処理装置2で実行すべき「セキュリティ要件」があるか否か、当該「セキュリティ要件」を実行することができるか否かの判断を無駄に行わないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる画像処理システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1にかかる画像処理システムの画像処理装置の電気的な接続を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1にかかる画像処理システムの端末装置の電気的な接続のブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態1にかかる画像処理システムで実行する処理を指示する指示書のデータ構成例を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態1にかかる画像処理システムで図4の例の指示書で文書データを処理する場合の処理手順について説明する説明図である。
【図6】本発明の実施の形態1にかかる画像処理システムの画像処理装置が実行する処理のフローチャートである。
【図7】図6の変形例となる処理を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態2にかかる画像処理システムにおいて事前に画像処理装置でセキュリティ要件を満たすか否かを検証する処理のフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態2にかかる画像処理システムで実行する処理を指示する指示書のデータ構成例を示す説明図である。
【図10】本発明の実施の形態2にかかる画像処理システムで図8の指示書により画像処理装置2が実行する処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0075】
1 画像処理システム
2 画像処理装置
51 指示書

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められた処理を実行する実行手段と、
複数の第1の処理からなる第2の処理の実行を指示する指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を受け付ける実行要求受付手段と、
前記指示情報で実行を指示されている前記第2の処理を実行するに際して行う情報の漏洩防止のための処理である情報漏洩防止処理のうち、他の処理装置で実行済であるものを除き、前記複数の第1の処理のうち前記実行手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する場合に実行すべきものが実行できることを条件に当該第1の処理を前記処理手段で処理することを指示する処理指示手段と、
前記複数の第1の処理のうち前記処理手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する際に実行すべき前記情報漏洩防止処理を実行できるときは、当該情報漏洩防止処理を実行する情報漏洩防止処理実行手段と、
前記情報漏洩防止処理実行手段により前記複数の第1の処理のうち前記実行手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する場合に実行すべき前記情報漏洩防止処理を実行したときは当該実行の事実を前記指示情報に記録する記録手段と、
前記第1の処理を前記実行手段で実行した場合に前記指示情報に基づいて次に前記第1の処理を実行すべき他の処理装置があるときは、当該処理装置に前記指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を送信する送信手段と、
を備えている処理装置。
【請求項2】
予め定められた処理を実行する実行手段と、
複数の第1の処理からなる第2の処理の実行を指示する指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を受け付ける実行要求受付手段と、
前記複数の第1の処理のうち自機で実行すべきものの処理を前記実行手段で処理することを指示する処理指示手段と、
前記複数の第1の処理のうち前記処理手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する場合に実行すべきである、前記指示情報で実行を指示されている前記第2の処理を実行する場合に行う情報の漏洩防止のための処理である前記情報漏洩防止処理を実行する情報漏洩防止処理実行手段と、
前記第1の処理を前記実行手段で実行したときに前記指示情報に基づいて次に前記第1の処理を実行すべき他の処理装置があるときは、前記指示情報で実行を指示されている前記情報漏洩防止処理のうち他の処理装置又は自機で実行済であるものを除き、前記指示情報で次に実行すべき前記第1の処理を当該第1の処理の実行に伴って必要な前記情報漏洩防止処理とともに実行できる他の処理装置を検索する検索手段と、
前記検索手段で検索した処理装置に前記指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を送信する送信手段と、
を備えている処理装置。
【請求項3】
予め定められた処理を実行する実行手段と、
複数の第1の処理からなる第2の処理の実行を指示する指示情報とともに確認要求を受け付ける確認要求受付手段と、
前記確認要求受付手段で受け付けた前記指示情報で実行を指示されている前記第2の処理を実行する場合に行う情報の漏洩防止のための処理である情報漏洩防止処理のうち、他の処理装置で実行可能であるとされたものを除き、前記複数の第1の処理のうち前記実行手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する際に実行すべきものが実行できるか否かを判断し、当該実行の可否並びに当該実行ができるときは前記情報漏洩防止処理及び本装置をそれぞれ識別する識別子を記録する第1の記録手段と、
前記第1の記録手段で前記記録を行ったときに前記指示情報に他の処理装置で前記実行の可否が記録されていないものがある場合は、当該処理装置に前記指示情報とともに確認要求を送信する第1の送信手段と、
前記指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を受け付ける実行要求受付手段と、
前記実行要求受付手段で受け付けた前記指示情報で実行すべきものと指示されている前記第1の処理を前記実行手段で処理することを指示する処理指示手段と、
前記情報漏洩防止処理及び本装置をそれぞれ識別する識別子とともに実行可能なものとして前記指示情報に記録されている前記情報漏洩防止処理を実行する情報漏洩防止処理実行手段と、
前記第1の処理を前記実行手段で実行した場合に前記指示情報に基づいて次に前記第1の処理を実行すべき他の処理装置があるときは、当該処理装置に前記指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を送信する第2の送信手段と、
を備えている処理装置。
【請求項4】
予め定められた処理を実行する実行手段を有する複数台の処理装置と、
複数の第1の処理からなる第2の処理について前記複数台の処理装置で前記各第1の処理を分担して処理するように指示する指示情報とともに当該第2の処理の実行要求を行う実行要求装置と、
を備え、
前記各処理装置は、
前記指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を受け付ける実行要求受付手段と、
前記指示情報で実行を指示されている前記第2の処理を実行する場合に行う情報の漏洩防止のための処理である情報漏洩防止処理のうち、他の処理装置で実行済であるとされているものを除き、前記複数の第1の処理のうち前記処理手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する場合に実行すべきものが実行できることを条件に当該第1の処理を前記実行手段で処理することを指示する処理指示手段と、
前記複数の第1の処理のうち前記実行手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する場合に実行すべき前記情報漏洩防止処理を実行できる場合は、当該情報漏洩防止処理を実行する情報漏洩防止処理実行手段と、
前記情報漏洩防止処理実行手段により前記複数の第1の処理のうち前記処理手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する場合に実行すべき前記情報漏洩防止処理を実行したときは当該実行の事実を前記指示情報に記録する記録手段と、
前記第1の処理を前記処理手段で実行した場合に前記指示情報に次に前記第1の処理を実行すべき他の処理装置が記録されている場合は、当該処理装置に前記指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を送信する送信手段と、
を備えている、
処理システム。
【請求項5】
予め定められた処理を実行する実行手段と、
複数の第1の処理からなる第2の処理の実行を指示する指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を受け付ける実行要求受付手段と、
前記指示情報で実行を指示されている前記第2の処理を実行するに際して行う情報の漏洩防止のための処理である情報漏洩防止処理のうち、他の処理装置で実行済であるものを除き、前記複数の第1の処理のうち予め定められた処理を実行する実行手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する場合に実行すべきものが実行できることを条件に当該第1の処理を前記処理手段で処理することを指示する処理指示手段と、
前記複数の第1の処理のうち前記処理手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する際に実行すべき前記情報漏洩防止処理を実行できるときは、当該情報漏洩防止処理を実行する情報漏洩防止処理実行手段と、
前記情報漏洩防止処理実行手段により前記複数の第1の処理のうち前記実行手段で実行することが前記指示情報で要求されているものを処理する場合に実行すべき前記情報漏洩防止処理を実行したときは当該実行の事実を前記指示情報に記録する記録手段と、
前記第1の処理を前記実行手段で実行した場合に前記指示情報に基づいて次に前記第1の処理を実行すべき他の処理装置があるときは、当該処理装置に前記指示情報とともに前記第2の処理の実行要求を送信する送信手段と、
をコンピュータに実行させるコンピュータに読取可能な処理制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−81047(P2010−81047A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−244337(P2008−244337)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】