説明

出退勤管理システム、出退勤管理方法及び記録媒体

【課題】従業員の業務の勤務シフトを考慮しつつ、出退勤管理を容易にする。
【解決手段】本発明の出退勤管理システムは、勤務シフトに応じて設定された所定労働時間情報からなる1又は複数のシフト情報をシフト識別情報により管理するシフト情報管理手段と、従業員の所定労働時間情報からなる個別勤務情報を管理する個別勤務情報管理手段と、基本的な所定労働時間情報からなる基本勤務情報を管理する1又は複数の基本勤務情報管理手段と、従業員の所定労働時間情報からなる勤務スケジュールを管理するスケジュール管理手段と、実績データの算出の際、従業員の所定労働時間を決定する参照基準を管理する参照基準管理手段と、出退勤時の打刻情報を記憶する記憶手段と、打刻情報の記憶のとき、参照基準に従って、各シフト情報、個別勤務情報、基本勤務情報及び勤務スケジュールの所定労働時間情報を基準とし、実績データを算出し、管理する手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出退勤管理システム、出退勤管理方法及び記録媒体に関し、例えば、従業員の出退勤の時刻データ等の打刻情報に基づいて、従業員の勤務時間や休憩時間などの実績データを管理する出退勤管理システム、出退勤管理方法及び記録媒体に適用し得る。
【背景技術】
【0002】
従来、従業員の出退勤を管理する方法として、例えば、紙カードでなるタイムカードの打刻情報に基づいて従業員の出退勤を管理する方法や、また例えば、ホストコンピュータへの認証処理等を伴った入退室管理システムを利用して出退勤を管理する方法などがある。
【0003】
しかしながら、入退室管理システムを利用する出退勤管理方法の場合、導入する入退室管理システムは高価なものであり、利用し得る事業所等はかなり限定される。
【0004】
一方、従来のタイムカード(紙カード)を用いた出退勤管理方法の場合、例えば、正社員やパートタイマーやアルバイトなどの従業員の全員についてそれぞれ個別に人手で集計する必要があり、管理する者の負担は大きかった。そこで、従業員の出退勤の時刻データ等の打刻情報に基づいてより簡単に各従業員の出退勤を管理することができるシステムが求められている。
【0005】
ところで、出退勤管理システムにおいて、従業員の業務種類に応じて所定の出退勤時刻が異なるなどの理由から、従業員の業務種類に応じた勤務実績データを算出して集計することが望まれており、このような課題に応じた出退勤管理システムとして特許文献1〜3に示すようなものがある。
【特許文献1】特開2000−311264号公報
【特許文献2】特開2003−281335号公報
【特許文献3】特許第2888156号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、例えば、多くのパートやアルバイト従業員を抱える飲食店においては、アルバイト従業員の出勤時間がまちまちであるため、従業員の業務種類毎の違いだけで勤務実績を管理することは困難であり、依然として各従業員の勤務実績データの集計についての負担が大きかった。
【0007】
また、例えば、アルバイト従業員だけでなく正社員も多く抱える企業等においては、アルバイト従業員と正社員との勤務実績を区別することなく集計管理することが望まれている。
【0008】
そのため、本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、従業員の業務種類だけでなく勤務実態を考慮して、従業員の出退勤の打刻情報に基づく勤務実績データを集計管理する出退勤管理システム、出退勤管理方法及び記録媒体が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる課題を解決するために、第1の本発明の出退勤管理システムは、(1)勤務シフトに応じて設定された所定労働時間情報からなる1又は複数のシフト情報をシフト識別情報により管理するシフト情報管理手段と、(2)従業員毎に設定された所定労働時間情報からなる個別勤務情報を管理する個別勤務情報管理手段と、(3)基本的な所定労働時間情報からなる基本勤務情報を管理する1又は複数の基本勤務情報管理手段と、(4)従業員の1日単位の所定労働時間情報からなる勤務スケジュールを各従業員毎に管理するスケジュール管理手段と、(5)従業員の出退勤の実績データを算出する際に、当該従業員の所定労働時間を決定するための参照基準を管理する参照基準管理手段と、(6)各従業者の出退勤時に打刻された打刻情報を従業員毎に記憶する打刻情報記憶手段と、(7)打刻情報が記憶されたときに、参照基準管理手段で管理する参照基準に従って、各シフト情報、個別勤務情報、基本勤務情報及び勤務スケジュールの中から決定された情報に基づく所定労働時間情報を基準として、各従業者の出退勤の実績データを算出する実績データ算出手段と、(8)各従業員の出退勤の実績データを管理する実績データ管理手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
ここで、所定労働時間とは、出退勤時間と休憩時間等からなる残業・遅刻等の出退勤管理の判断基準となるものである。
【0011】
第2の本発明の出退勤管理方法は、(1)勤務シフトに応じて設定された所定労働時間情報からなる1又は複数のシフト情報をシフト識別情報により管理するシフト情報管理工程と、(2)従業員毎に設定された所定労働時間情報からなる個別勤務情報を管理する個別勤務情報管理工程と、(3)基本的な所定労働時間情報からなる基本勤務情報を管理する1又は複数の基本勤務情報管理工程と、(4)従業員の1日単位の所定労働時間情報からなる勤務スケジュールを各従業員毎に管理するスケジュール管理工程と、(5)従業員の出退勤の実績データを算出する際に、当該従業員の所定労働時間を決定するための参照基準を管理する参照基準管理工程と、(6)各従業者の出退勤時に打刻された打刻情報を従業員毎に記憶する打刻情報記憶工程と、(7)打刻情報が記憶されたときに、参照基準管理工程で管理する参照基準に従って、各シフト情報、個別勤務情報、基本勤務情報及び勤務スケジュールの中から決定された情報に基づく所定労働時間情報を基準として、各従業者の出退勤の実績データを算出する実績データ算出工程と、(8)各従業員の出退勤の実績データを管理する実績データ管理工程とを備えることを特徴とする。
【0012】
第3の本発明の出退勤管理プログラムを記憶したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体は、コンピュータに、(1)勤務シフトに応じて設定された所定労働時間情報からなる1又は複数のシフト情報をシフト識別情報により管理するシフト情報管理手段、(2)従業員毎に設定された所定労働時間情報からなる個別勤務情報を管理する個別勤務情報管理手段、(3)基本的な所定労働時間情報からなる基本勤務情報を管理する1又は複数の基本勤務情報管理手段、(4)従業員の1日単位の所定労働時間情報からなる勤務スケジュールを各従業員毎に管理するスケジュール管理手段、(5)従業員の出退勤の実績データを算出する際に、当該従業員の所定労働時間を決定するための参照基準を管理する参照基準管理手段、(6)各従業者の出退勤時に打刻された打刻情報を従業員毎に記憶する打刻情報記憶手段、(7)打刻情報が記憶されたときに、参照基準管理手段で管理する参照基準に従って、各シフト情報、個別勤務情報、基本勤務情報及び勤務スケジュールの中から決定された情報に基づく所定労働時間情報を基準として、各従業者の出退勤の実績データを算出する実績データ算出手段、(8)各従業員の出退勤の実績データを管理する実績データ管理手段として機能させるための出退勤管理プログラムを記録したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体。
【発明の効果】
【0013】
本発明の出退勤管理システム、出退勤管理方法及び記録媒体によれば、少なくとも従業員の業務の勤務シフトに応じて設定された出勤時刻及び退勤時刻の組み合わせを用いて勤務実績データを求めることができるので、従業員の業務の勤務態様を考慮した実績データを管理することができる。これにより、従業員の複雑な実績データの集計が容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(A)実施形態
以下、本発明の出退勤管理システム、出退勤管理方法及び記録媒体の実施形態について図面を参照して説明する。
【0015】
(A−1)実施形態の構成
(A−1−1)全体構成
図2は、本実施形態の出退勤管理システムを利用した全体構成の一形態を説明する説明図である。図2に示すシステム10は、出退勤管理装置1、記録媒体2、従業員識別カード3、カードリーダー4を少なくとも備える。
【0016】
なお、図2は、出退勤管理システムを利用する例の一形態であり、出退勤管理装置1に従業員の打刻データを与えることができれば、他の形態についても広くて適用できる。
【0017】
従業員識別カード3は、少なくとも従業員識別情報(例えば従業員ID等)を記憶する、従業員が所持するカードである。従業員識別カード3は、例えば、非接触型ICカードなどを適用することができ、従業員が出勤又は退勤した際に、カードリーダー4のカード読取領域に従業員識別カード3をかざすことにより、少なくとも従業員IDが読み取られ、カードリーダー4を介して出退勤管理装置1に与えるものである。
【0018】
カードリーダー4は、少なくともカード読取領域を有し、そのカード読取領域にかざされた従業員識別カード3に記憶されている従業員IDを読み取り、その読み取った従業員IDを出退勤管理装置1に与えるものである。カードリーダー4と出退勤管理装置1との接続形態は、全体構成の適用形態に応じて設定する事はできるが、例えば、USB規格を用いた接続態様や、有線回線、無線回線を利用した通信網を利用した接続態様等を適用できる。
【0019】
出退勤管理装置1は、例えば、パーソナルコンピュータを適用することができる。また、記録媒体2は、出退勤管理装置1に実現させる出退勤管理システムに係る処理プログラムを記録した記録媒体(例えば、CD−ROM等)である。出退勤管理装置1は記録媒体2を搭載することで、コンピュータが、記録媒体2から処理プログラムを読み取り、実行して、出退勤管理機能を実現する。
【0020】
なお、本実施形態では、出退勤管理装置1が記録媒体2から処理プログラムを読み取り実行して出退勤管理機能を実現するものとして説明するが、これに限らず、出退勤管理装置1がハードディスクに予め処理プログラムを記録させて実現させたり、又はネットワーク(例えば、インターネット)上のサーバから処理プログラムをダウンロードして記憶手段にインストールすることで実現させたりしてもよい。
【0021】
出退勤管理装置1は、カードリーダー4から従業者IDを受け取ると、内蔵する時計機能に基づいて受信時刻を計時し、その受信時刻を出勤時刻又は退勤の時刻データとする。このとき、出退勤管理装置1は、利用者の操作により、受信時刻について出勤又は退勤の区別をすることができる。また、出退勤管理装置1は、利用者の操作により、業務の勤務シフトに応じた業務番号の入力を受け付けることができる。そして、出退勤管理装置1は、出勤又は退勤の時刻データおよび業務番号に従業員IDを対応付けた打刻データを記憶するものである。
【0022】
また、出退勤管理装置1は、利用者の操作により、打刻データに基づいて従業員の出退勤の実績データを求めるために必要な複数の管理テーブルを設定するものである。この各管理テーブルの詳細については後述するが、本実施形態では、企業マスタテーブル105、社員マスタテーブル106、シフト設定マスタテーブル107、スケジュール表マスタテーブル108が該当する。
【0023】
さらに、詳細は後述するが、出退勤管理装置1は、実績データを求める際に、設定された複数の管理テーブルの中から、打刻データと比較するために参照する少なくとも1以上の管理テーブルを設定するものである。
【0024】
さらにまた、出退勤管理装置1は、少なくとも1以上の管理テーブルについて、所定の優先順位で参照していき(詳細は後述)、実際の打刻データとを比較して、従業員の実績データを求め、日次の実績データの記憶や、実績データの集計を行い、これらを管理するものである。
【0025】
以下では、出退勤管理装置1の内部構成の詳細について図面を参照して説明する。
【0026】
(A−1−2)出退勤管理装置の詳細構成
図3は、出退勤管理装置1のハードウェアとしての内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施形態の出退勤管理装置1は、制御部11、ROM12a、RAM12b、フラッシュメモリ12c、通信部13を少なくとも備える。
【0027】
制御部11は、出退勤管理装置全体の制御を司るものであり、CPUが該当する。制御部11は、出退勤管理装置1におけるキー操作やカードリーダー4からの打刻データの受信などの処理段階に応じて、ROM12a内の処理プログラムを、RAM12bをワーキングエリアとして利用しながら、処理に必要な固定データを適宜用いて処理を実現するものであり、その処理状況や処理結果等を出退勤管理装置1の表示部に表示させたり、音響・音声等を出力させたりするものである。また、制御部11は、記録媒体2を駆動する記録媒体駆動機能を実行することで、搭載された記録媒体2に格納されている処理プログラムを読み取り実行することができるものである。さらに、制御部11は、時計機能を有し、カードリーダー4から従業員IDを受信した時刻を計時するものである。
【0028】
ROM12aは、処理プログラムを記憶するものである。RAM12bは、主にワーキングエリアとして用いられる。フラッシュメモリ12cは、打刻データや集計管理に必要なデータを記憶する不揮発性メモリである。
【0029】
通信部13は、所定の通信方式に従って、カードリーダー4から読み取った従業員IDを受け取り、制御部11に与えるものである。
【0030】
図1は、出退勤管理装置1の主な機能を説明するための機能ブロック図である。図1に示すように、出退勤管理装置1の主な機能部は、打刻データ収集機能部101、初期設定機能部102、スケジュール設定機能部103、集計管理機能部104を少なくとも有する。
【0031】
また、図1に示すように、出退勤管理装置1における記憶部12には、企業マスタテーブル105、社員マスタテーブル106、シフト設定マスタテーブル107、スケジュール表マスタテーブル108、個人実績管理表109を少なくとも有する。
【0032】
打刻データ収集機能部101は、カードリーダー4からの従業員IDを受け取り、その受信に基づく時刻データおよび業務番号を従業員IDに対応付けて保存、管理させるものである。
【0033】
初期設定機能部102は、打刻データに基づいて実績データを算出するために、後述する企業マスタテーブル105(図4)における参照基準設定110において、複数の管理テーブルの中から、実績データの算出基準とするために参照するテーブルの選択及び参照する優先順位を設定する。
【0034】
更に、初期設定機能部102は、出退勤管理装置1の表示部に設定画面を表示すると共に、操作部(例えばキーボードやテンキー、マウスなど)からの操作を受けて、各種設定を受け付ける。また、初期設定機能部102は、各管理テーブルの設定内容について追加・変更、削除などができるものである。
【0035】
上述したように、本実施形態では、企業マスタテーブル105、社員マスタテーブル106、シフト設定マスタテーブル107、スケジュール表マスタテーブル108の4種類を管理テーブルとするが、管理テーブルの種類や個数は特に限定されない。
【0036】
また、参照基準設定110において参照する管理テーブルの選択は、デフォルトとして予め所定の数の管理テーブルが設定されていてもよいし、管理テーブルの全部又は一部を任意に選択することができる。また、参照する管理テーブルの優先順位は、利用者が任意に設定するものであってもよいし、デフォルトとして予め設定されていてもよい。
【0037】
なお、本実施形態では、参照基準設定110に選択されているテーブルは、4つの管理テーブルの全部であり、参照の優先順位は、高いものから、シフト設定マスタテーブル107、スケジュール表マスタテーブル108、社員マスタテーブル106、企業マスタテーブル105とする。このような優先順位でそれぞれの管理テーブルを参照することとしたのは、例えば、飲食店のアルバイト従業員のように勤務時間が定まっていない場合にも対応できるように、業務の勤務実態に応じた勤務時間を基準として実績データを算出するためである。
【0038】
スケジュール設定機能部103は、従業員毎の勤務スケジュールを設定するものであり、出退勤管理装置1の表示部に設定画面を表示すると共に、操作部からの操作を受けて行なう。また、スケジュール設定機能部103は、各従業員のスケジュール表の内容変更が可能である。
【0039】
集計管理機能部104は、従業員の打刻データを受け取ると、その打刻データの出勤時刻及び退勤時刻と、参照基準設定110の優先順位にしたがって決定された管理テーブルに設定された出勤時刻及び退勤時刻等の所定労働時間との比較により、従業員の勤務実績データを日次で算出するものである。また、集計管理機能部104は、利用者により指定された期間の日次の実績データを集計管理するものである。集計管理機能部104は、算出した実績データ及び集計データを個人実績管理表109として管理するものである。
【0040】
ここで、集計管理機能部104が算出する実績データは、実労働時間、残業時間、遅刻の有無や、遅刻時間、深夜労働時間、深夜残業時間などが考えられる。
【0041】
また、集計管理機能部104は、初期設定機能部102の機能で設定された参照順位に従って参照テーブルを参照していき、実績データを算出する。
【0042】
次に、初期設定機能部102により設定される企業マスタテーブル105、社員マスタテーブル106、シフト設定マスタテーブル107について説明する。
【0043】
企業マスタテーブル105は、従業員が属す企業や事業所等における基本的な労働時間算定(通常勤務時間)の取り決めを管理するものである。また、企業マスタテーブル105は、参照する管理テーブルの選択や参照する優先順位を設定する参照基準設定110を管理するものである。例えば、企業マスタテーブル105は、企業等が取り決めた基本的な勤務時間(出退勤時刻)、出退勤時刻の丸め込み時間、固定休憩時間、深夜残業扱いの開始時刻及び終了時刻、休日設定、月次締めの取り決め、参照する管理テーブルの選択及びその優先順位を設定する参照基準設定110などを管理することが考えられる。この場合の、基本的な勤務時間(出退勤時刻)、出退勤時刻の丸め込み時間、固定休憩時間、深夜残業扱いの開始時刻及び終了時刻、休日設定および月次締めの取り決めなどが、企業マスタテーブル105における所定労働時間に相当する。
【0044】
図4は、企業マスタテーブル105の構成例を示す。図4では、出勤時刻、退勤時刻、休憩時間、出退勤時刻の丸め込み時間、参照テーブルの設定・優先順位を管理項目とした例を示す。図4では、企業等における基本労働時間に基づく出勤退勤時間を「9:00出勤」〜「18:00退勤」とし、休憩時間を「12:00〜13:00」とし、出勤前15分又は退勤後15分は、所定出勤退勤時間として換算することが設定されている。また、図4の参照基準設定110では、参照する管理テーブルの設定・優先順位として、高いものから、シフト設定マスタテーブル107、スケジュール表マスタテーブル108、社員マスタテーブル106、企業マスタテーブル105とする。
【0045】
社員マスタテーブル106は、各従業員の業務内容に応じた勤務時間等の勤務設定情報を管理するものである。社員マスタテーブル106は、例えば、従業員ID、従業員氏名、職位情報、その社員の基本的な勤務時間(出勤時刻及び退勤時刻)、固定休憩時間、休日設定などを管理することが考えられる。この場合、社員の基本的な勤務時間(出勤時刻及び退勤時刻)、固定休憩時間、休日設定などが、社員マスタテーブル106における所定労働時間に相当する。
【0046】
図5は、社員マスタテーブル106の構成例を示す。図5の社員マスタテーブル106は、従業員氏名、勤務時間(出勤時刻及び退勤時刻)、休憩時間、(勤務)合計時間を管理項目とした例を示す。図5では、例えば遅番を基本とする従業員「山田 太郎」の基本的な勤務時間を「10:00出勤」〜「19:00退勤」とし、休憩時間を「13:00〜14:00」とし、勤務合計時間を「8(時間)」とする場合が設定されている。
【0047】
シフト設定マスタテーブル107は、従業員に割り当てる業務の勤務シフトに応じて複数個設定された勤務時間等の情報を管理する。シフト設定マスタテーブル107は、例えば、「業務内容」、「出退勤時刻」、「休憩時間」、「(勤務)合計時間」を「業務番号(業務コード)」に対応付けて管理することが考えられる。この場合、各「業務番号」に対応付けられた「出退勤時刻」、「休憩時間」などが、シフト設定マスタテーブル107における、各「業務番号」毎の所定労働時間に相当する。
【0048】
図6は、シフト設定マスタテーブル107の構成例を示す。図6では、「業務内容」を、例えば、「早番A」、「ヘルプB」、「夜勤C」等とし、それぞれの「業務内容」の出勤退勤時刻、休憩時間、合計時間を設定し、業務番号「01」、「02」、「03」に対応付けて管理する。なお、「02 ヘルプ」は、出勤時刻及び退勤時刻を定義することなく、実労働時間で実績データを判断するときに使用するシフトデータである。
【0049】
次に、スケジュール表マスタテーブル108について説明する。スケジュール表マスタテーブル108は、各従業員の勤務スケジュールである。スケジュール表マスタテーブル108は、例えば、従業員ID、従業員氏名、年月次、月日、曜日、出勤時刻及び退勤時刻、休憩時間、合計時間、業務番号、業務内容などを管理することができる。この場合、月日、曜日、出勤時刻及び退勤時刻、休憩時間などが、スケジュール表マスタテーブル108における、各日付毎の所定労働時間に相当する。
【0050】
図7は、スケジュール表マスタテーブル108を説明する説明図である。図7のスケジュール表マスタテーブル108は、例えば、「月度」、「従業員氏名」、「日」、「曜日」、「業務番号」、「業務内容」、「出勤退勤」、「休憩」、「合計時間」を管理項目とする場合を示す。図7のスケジュール表マスタテーブル108は、「11月度」における「山田 太郎」のスケジュールの一部を示すものである。
【0051】
次に、個人実績管理表109について説明する。個人実績管理表109は、各従業員の出退勤の打刻データに基づいて算出・集計した勤務実績を示すものである。個人実績管理表109は、例えば、従業員ID、従業員氏名、年月次、月日、曜日、勤務予定、実打刻(実際の出勤時刻及び退勤時刻)、実労働時間、残業時間、遅刻の有無及び遅刻時間、休憩時間、深夜勤務時間、深夜残業時間などを管理することができる。
【0052】
図8は、個人実績管理表109を説明する説明図である。図8では、「従業員氏名」、「月度」、「日」、「曜日」、「予定」、「実打刻の出勤退勤」、「労働時間算出結果」を大きな管理項目とする。また、「予定」は、「業務番号」、「業務内容」、「出勤退勤」、「休憩時間」、「合計時間」を有し、「労働時間算出結果」は、「通常時間」、「残業時間」、「遅刻の有無」等を管理する場合を示す。
【0053】
(A−2)実施形態の動作
次に、本実施形態に係る出退勤管理システムの動作について図面を参照して説明する。
【0054】
以下では、初期設定として、企業マスタテーブル105、社員マスタテーブル106、シフト設定マスタテーブル107の設定処理を説明した後、各従業員の個人別のスケジュール表マスタテーブル108の設定処理及び集計処理の詳細な動作について説明する。
【0055】
(A−2−1)初期設定
出退勤管理装置1の表示部には出退勤管理システムに係るメニュー画面が表示されている。利用者は、表示部に表示される表示画面を見ながら操作部を操作し、各管理テーブルの設定要求を選択する(S1)。
【0056】
利用者により設定要求が選択されると、制御部11は設定することができる各設定項目を表示部に表示させ、所望の設定種類を選択する旨を表示する。これに応じて、利用者は所望の設定項目を選択し、制御部11はその選択情報を取り込み(S2)、その選択情報を判別することで、それぞれの項目についての設定処理に移行する(S3〜S5)。
【0057】
まず、企業マスタテーブル105の設定処理が選択された場合について図10のフローチャートを参照して説明する。
【0058】
S2において、利用者が企業マスタテーブル105の設定を選択すると、制御部11は、企業マスタテーブル105の設定画面を表示部に表示する(S11)。
【0059】
企業マスタテーブル105の設定画面が表示されると、利用者は、設定画面の設定事項に応じて、企業や事業所等において取り決められている基本的な出勤時刻及び退勤時刻、休憩時間、丸め込み時間を入力し、制御部11は、入力された入力情報を取り込む(S12)。
【0060】
このとき、利用者は、複数ある管理テーブルの中から、残業や遅刻の基準となる所定労働[出退勤]時間を、どの管理テーブルから参照するかの候補を選択するとともに、それら選択した候補の間の優先順位を入力し、制御部11は、これらの設定情報を参照基準設定110として取り込む(S13)。
【0061】
利用者が設定画面の設定事項について入力して登録指示を入力すると、制御部11はこれら入力情報を企業マスタテーブル105として登録し、終了する(S14)。
【0062】
次に、社員マスタテーブル106の設定処理について図11のフローチャートを参照して説明する。
【0063】
S2において、利用者が社員マスタテーブル106の設定を選択すると、制御部11は表示部に社員マスタテーブル106の設定画面を表示する(S21)。
【0064】
社員マスタテーブル106の設定画面が表示されると、利用者は設定画面の設定事項に応じて、当該従業員の従業員ID、従業員情報、当該従業員の出勤時刻及び退勤時刻、休憩時間、合計時間を入力し、制御部11はこれら入力情報を取り込む(S22〜S24)。
【0065】
利用者が設定画面の設定事項について入力して登録指示を入力すると、制御部11はこれら入力情報を社員マスタテーブル106として登録し、終了する(S25)。
【0066】
次に、シフト設定マスタテーブル107の設定処理について図12のフローチャートを参照して説明する。
【0067】
S2において、利用者がシフト設定マスタテーブル107の設定が選択すると、制御部11は表示部にシフト設定マスタテーブル107の設定画面を表示する(S30)。
【0068】
シフト設定マスタテーブル107を設定するためには、従業員の業務内容とそれを示す業務番号とを対応付けることが必要となる。そのため、シフト設定マスタテーブル107の設定画面が表示されると、利用者は業務番号及び業務内容を入力する。そして、制御部11は、利用者により入力された業務番号及び業務内容を取り込み、業務番号と業務内容との対応付けを行なう(S31、S32)。
【0069】
その後、利用者はそれぞれの業務内容に取り決める出勤時刻及び退勤時刻、休憩時間、合計時間を入力し、制御部11はこれら設定情報を取り込む(S33)。
【0070】
利用者の操作により、これら設定情報の入力が完了して登録指示を受けると、制御部11はこれら入力情報をシフト設定マスタテーブル107として登録し、終了する(S34)。
【0071】
(A−2−2)スケジュール表マスタテーブル108の設定処理
続いて、各従業員の個人別のスケジュール表マスタテーブル108の設定処理について図13を参照して説明する。
【0072】
スケジュール表マスタテーブル108の設定は、出退勤管理装置1の表示部に表示される設定要求を選択することで始まる。
【0073】
利用者が個人別のスケジュール表マスタテーブル108の設定を選択すると、制御部11は選択情報を判別して図7に示すようなスケジュール表マスタテーブル108の設定画面を表示部に表示する(S401)。
【0074】
スケジュール表マスタテーブル108の設定画面が表示部に表示されると、どの従業員のスケジュールであるかを識別するため、利用者は設定する従業員の従業員IDや従業員氏名や書誌的な事項を入力し、制御部11はこれら入力事項を取り込む(S402)。
【0075】
ここで、利用者が従業員のスケジュールを入力する際、利用者はその従業員の勤務日及び勤務時間について計画を立てることが行なわれる。例えば、飲食店におけるアルバイト従業員のスケジュールを立てる場合、飲食店の営業日及び営業時間に合わせてアルバイト従業員を割り当て、そして個人別の勤務シフトを決定する。利用者は、このようにして決定した勤務シフトをもとに、当該従業員の勤務予定日に、業務の勤務態様に応じた、シフト設定マスタテーブル107に設定した業務番号を入力することができ(S403)、制御部11は入力された業務番号を取り込む(S404)。
【0076】
また、業務番号の入力方法は、例えば、利用者がテンキー等を操作して入力する方法などがあるが次のような方法も考えられる。例えば、利用者が、スケジュール表マスタテーブル108の設定画面(図7参照)における「業務番号」の項目を選択(例えばマウスでクリック)すると、制御部11は、シフト設定マスタテーブル107に設定されている業務番号と業務内容との対応関係を表示させる(例えば、プルダウンさせる)。そして、利用者が、業務番号と業務内容との対応関係の中から所望の関係を選択することで、業務番号を入力することができる。
【0077】
制御部11は、利用者により業務番号が入力されると、シフト設定マスタテーブル107を参照して、その業務番号に対応する業務内容、出勤時刻、退勤時刻、休憩時間、合計時間の登録内容を検索する(S405)。
【0078】
入力された業務番号に対応する登録内容をシフト設定マスタテーブル107から検索すると、その登録内容を勤務予定日のスケジュール表マスタテーブル108の設定内容として設定する(S406)。
【0079】
例えば、図7において、利用者が、「11月15日」の勤務予定日を指定し、その日の業務番号の欄に「01」を入力する。そうすると、制御部11は、シフト設定マスタテーブル107を参照して、業務番号「01」に対応する登録内容(例えば、図6の「業務内容 早番A」、「出勤退勤 7:30〜16:30」、「休憩 11:00〜12:00」、「合計時間 8」)を検索する。そして、制御部11は、その検索した登録内容を、スケジュール表マスタテーブル108の設定内容に設定することとする。
【0080】
利用者は、他の勤務予定日についても同様に、勤務予定日を指定して業務番号を入力することで勤務シフトの設定を行なうことができる。なお、利用者は、キーボードやテンキー等の操作部を操作して、それぞれの勤務予定日に出勤時刻、退勤時刻などの設定事項を個別に入力することもできる。
【0081】
業務番号によるシフト設定が終了すると(S407)、スケジュール表マスタテーブル108の設定処理が終了する。
【0082】
(A−2−3)集計管理処理
次に、各従業員の打刻データに基づいて所定の実績データを日次で算出し、各従業員の実績データを集計して管理する実績管理処理について図14を参照して説明する。
【0083】
まず、出退勤管理装置1に収集された従業員の打刻データは、打刻の都度、それぞれの従業員の個人実績管理表109(図8参照)の「実打刻」の欄に記憶される(S501)。
【0084】
集計管理機能部104は、企業マスタテーブル105に設定されている参照基準設定110に基づく優先順位にしたがって管理テーブルを参照する。本実施形態では、シフト設定マスタテーブル107、スケジュール表マスタテーブル108、社員マスタテーブル106、企業マスタテーブル105の優先順位で参照するものとする。これにより、従業者の勤務シフト及び業務に応じた管理テーブルを、打刻データと比較する所定労働時間の基準となる管理テーブルとして優先的に参照することができる。
【0085】
従業員の出退勤の打刻データが個人実績管理表109に記憶されると、集計管理機能部104は、個人実績管理表109の「予定」項目の「業務番号」の欄に業務番号が設定されているか否かを判断する(S502)。
【0086】
「業務番号」の欄に業務番号が設定されていると集計管理機能部104が判断すると、集計管理機能部104は、シフト設定マスタテーブル107を参照し(S503)、「予定」項目の「業務番号」の欄に設定されている業務番号に対応する出勤時刻及び退勤時刻等の所定労働時間と、打刻データである実際の出勤時刻及び退勤時刻とを比較し、実労働時間、残業時間、遅刻の有無及び遅刻した時間等の日次の実績データを算出する(S509)。
【0087】
ここで、利用者は、打刻の直前又は直後に、出退勤管理装置1を操作して「業務番号」を入力することにより、個人実績管理表109の「予定」項目の内容を変更設定することができる。これは、例えば、アルバイト従業員等は、何らかの事情により、スケジュールとは異なる勤務シフトが突然組まれることがある。このような場合に、スケジュール表マスタテーブル108に設定されている勤務時間で出退勤情報を算出すると間違えた実績データとなってしまう。そのため、出退勤管理装置1は、利用者による個人実績管理表109の「予定」項目の内容変更を受け付けるものとする。なお、内容変更により、「業務番号」の欄に新たに業務番号が設定されると、S502、S503、S509の処理が行なわれ、実績データが算出される。
【0088】
S502において、「業務番号」の欄に業務番号が設定されていないと集計管理機能部104が判断すると、次に、集計管理機能部104は、スケジュール表マスタテーブル108にその日の勤務スケジュール設定があるかどうかを判断する(S504)。
【0089】
そして、スケジュール表マスタテーブル108にその日の勤務スケジュール設定があると集計管理機能部104が判断すると、集計管理機能部104は、スケジュール表マスタテーブル108を参照し(S505)、スケジュール表マスタテーブル108に設定されている出勤時刻及び退勤時刻等の所定労働時間と、打刻データである実際の出勤時刻及び退勤時刻とを比較し、実労働時間、残業時間、遅刻の有無及び遅刻した時間等の日次の実績データを算出する(S509)。
【0090】
一方、S504において、スケジュール表マスタテーブル108にその日の勤務スケジュール設定がないと集計管理機能部104が判断すると、集計管理機能部104は、さらに、打刻データに含まれている従業員IDに基づいて、社員マスタテーブル106を参照し、社員マスタテーブル106に設定があるか否かを判断する(S506)。
【0091】
そして、社員マスタテーブル106に設定があると判断すると、集計管理機能部104は、社員マスタテーブル106を参照し(S507)、社員マスタテーブル106に設定されている当該従業員の出勤時刻又は退勤時刻等の所定労働時間と、打刻データである実際の出勤時刻及び退勤時刻とを比較し、実労働時間、残業時間、遅刻の有無及び遅刻した時間等の日次の実績データを算出する(S509)。
【0092】
一方、社員マスタテーブル106に設定がないと判断すると、集計管理機能部104は、企業マスタテーブル105を参照し(S508)、企業マスタテーブル105に設定されている出勤時刻又は退勤時刻等の所定労働時間と、打刻データである実際の出勤時刻及び退勤時刻とを比較し、実労働時間、残業時間、遅刻の有無及び遅刻した時間等の日次の実績データを算出する(S509)。
【0093】
そして、従業員の日次の実績データが算出されると、集計管理機能部104は、指定された期間の日次の実績データを集計する(S510)。
【0094】
以上のように、集計管理機能部104は、打刻データと参照基準設定110に設定された管理テーブルおよびその優先順位にしたがって、決定された管理テーブルを参照していき、「実打刻」の出勤時刻及び退勤時刻と、決定された管理テーブルに設定されている出勤時刻及び退勤時刻等の所定労働時間との比較により、実績データを算出することができる。
【0095】
(A−3)実施形態の効果
以上、本実施形態によれば、少なくとも従業員の業務の勤務シフトに応じて設定された出勤時刻及び退勤時刻の組み合わせ等からなる所定労働時間を用いて勤務実績データを求めることができるので、従業員の業務内容による勤務態様を考慮した実績データを管理することができる。これにより、従業員の複雑な実績データの集計が容易になる。
【0096】
また、スケジュール表マスタテーブルに設定済みのシフト予定から、急遽シフト変更等があった場合であっても、出勤時にシフト変更を伴う打刻処理を行なえば、シフト設定がスケジュール表設定よりも優先されるので、柔軟な変更が可能となる。
【0097】
(B)他の実施形態
上述した実施形態では、出退勤管理システムの利用例として図2を挙げたが、出退勤管理装置1が打刻データを収集することができれば、利用形態は特に限定されない。例えば、出退勤管理装置1が、ネットワークを通じて、カードリーダー又はタイムレコーダ装置から打刻データを収集する形態や、また例えば、1又は複数日の打刻データを記憶した記憶媒体(例えば、USBメモリ等)の挿入により1又は複数の打刻データを収集する形態などに適用できる。
【0098】
上述した実施形態では、企業マスタテーブル105を1個の場合として説明した。しかし、例えば、従業員の部課別、部門別、職種別、地域別などのように、それぞれの基本的な勤務時間を複数個設定した管理テーブルとしてもよい。
【0099】
また、上述した実施形態において、管理テーブルを参照する優先順位は、利用者により任意に設定することができる。例えば、上述した実施形態では、シフト設定マスタテーブル107の参照を、スケジュール表マスタテーブル108より優先することとしたが、この逆に、スケジュール表マスタテーブル108の参照を、シフト設定マスタテーブル107より優先するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】本実施形態の出退勤管理装置の機能ブロック図である。
【図2】本実施形態の出退勤管理システムを利用した例の一形態を示す図である。
【図3】本実施形態の出退勤管理装置の内部構成図である。
【図4】本実施形態の企業マスタテーブルの構成例を説明する説明図である。
【図5】本実施形態の社員マスタテーブルの構成例を説明する説明図である。
【図6】本実施形態のシフト設定マスタテーブルの構成例を説明する説明図である。
【図7】本実施形態のスケジュール表マスタテーブルの構成例を説明する説明図である。
【図8】本実施形態の個人実績管理表の構成例を説明する説明図である。
【図9】本実施形態の初期設定処理を説明するフローチャートである。
【図10】本実施形態の企業マスタテーブルの設定処理を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態の社員マスタテーブルの設定処理を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態のシフト設定マスタテーブルの設定処理を示すフローチャートである。
【図13】本実施形態のスケジュール表マスタテーブルの設定処理を示すフローチャートである。
【図14】本実施形態の集計管理処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0101】
1…出退勤管理装置、2…記録媒体、101…打刻データ収集機能部、102…初期設定機能部、103…スケジュール設定機能部、104…集計管理機能部、105…企業マスタテーブル、106…社員マスタテーブル、107…シフト設定マスタテーブル、108…スケジュール表マスタテーブル、109…個人実績管理表、11…制御部、12a…ROM、12b…RAM、12c…フラッシュメモリ、13…通信部。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
勤務シフトに応じて設定された所定労働時間情報からなる1又は複数のシフト情報をシフト識別情報により管理するシフト情報管理手段と、
従業員毎に設定された所定労働時間情報からなる個別勤務情報を管理する個別勤務情報管理手段と、
基本的な所定労働時間情報からなる基本勤務情報を管理する1又は複数の基本勤務情報管理手段と、
従業員の1日単位の所定労働時間情報からなる勤務スケジュールを各従業員毎に管理するスケジュール管理手段と、
従業員の出退勤の実績データを算出する際に、当該従業員の所定労働時間を決定するための参照基準を管理する参照基準管理手段と、
各従業者の出退勤時に打刻された打刻情報を従業員毎に記憶する打刻情報記憶手段と、
上記打刻情報が記憶されたときに、上記参照基準管理手段で管理する上記参照基準に従って、上記各シフト情報、上記個別勤務情報、上記基本勤務情報及び上記勤務スケジュールの中から決定された情報に基づく所定労働時間情報を基準として、各従業者の出退勤の実績データを算出する実績データ算出手段と、
上記各従業員の出退勤の実績データを管理する実績データ管理手段と
を備えることを特徴とする出退勤管理システム。
【請求項2】
従業者による出退勤時の打刻の際、上記打刻情報記憶手段は、上記打刻情報と共に、当該従業員により入力された上記シフト識別情報を記憶し、
上記実績データ管理算出手段が、上記打刻情報と共に上記シフト識別情報が記憶されている場合に、そのシフト識別情報に対応する上記シフト情報に基づく所定労働時間情報を優先的に基準として決定することを特徴とする請求項1に記載の出退勤管理システム。
【請求項3】
指定された勤務予定日について任意のシフト識別情報が設定されると、そのシフト識別情報に対応付けられた所定労働時間情報を、上記勤務スケジュールに設定するスケジュール設定手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の出退勤管理システム。
【請求項4】
上記スケジュール設定手段は、上記所定の勤務実績データの算出の際、上記勤務スケジュールの内容を、指定された上記シフト識別情報に基づいて変更することを特徴とする請求項3に記載の出退勤管理システム。
【請求項5】
勤務シフトに応じて設定された所定労働時間情報からなる1又は複数のシフト情報をシフト識別情報により管理するシフト情報管理工程と、
従業員毎に設定された所定労働時間情報からなる個別勤務情報を管理する個別勤務情報管理工程と、
基本的な所定労働時間情報からなる基本勤務情報を管理する1又は複数の基本勤務情報管理工程と、
従業員の1日単位の所定労働時間情報からなる勤務スケジュールを各従業員毎に管理するスケジュール管理工程と、
従業員の出退勤の実績データを算出する際に、当該従業員の所定労働時間を決定するための参照基準を管理する参照基準管理工程と、
各従業者の出退勤時に打刻された打刻情報を従業員毎に記憶する打刻情報記憶工程と、
上記打刻情報が記憶されたときに、上記参照基準管理工程で管理する上記参照基準に従って、上記各シフト情報、上記個別勤務情報、上記基本勤務情報及び上記勤務スケジュールの中から決定された情報に基づく所定労働時間情報を基準として、各従業者の出退勤の実績データを算出する実績データ算出工程と、
上記各従業員の出退勤の実績データを管理する実績データ管理工程と
を備えることを特徴とする出退勤管理方法。
【請求項6】
コンピュータに、
勤務シフトに応じて設定された所定労働時間情報からなる1又は複数のシフト情報をシフト識別情報により管理するシフト情報管理手段、
従業員毎に設定された所定労働時間情報からなる個別勤務情報を管理する個別勤務情報管理手段、
基本的な所定労働時間情報からなる基本勤務情報を管理する1又は複数の基本勤務情報管理手段、
従業員の1日単位の所定労働時間情報からなる勤務スケジュールを各従業員毎に管理するスケジュール管理手段、
従業員の出退勤の実績データを算出する際に、当該従業員の所定労働時間を決定するための参照基準を管理する参照基準管理手段、
各従業者の出退勤時に打刻された打刻情報を従業員毎に記憶する打刻情報記憶手段、
上記打刻情報が記憶されたときに、上記参照基準管理手段で管理する上記参照基準に従って、上記各シフト情報、上記個別勤務情報、上記基本勤務情報及び上記勤務スケジュールの中から決定された情報に基づく所定労働時間情報を基準として、各従業者の出退勤の実績データを算出する実績データ算出手段、
上記各従業員の出退勤の実績データを管理する実績データ管理手段
として機能させるための出退勤管理プログラムを記録したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−260466(P2006−260466A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−80444(P2005−80444)
【出願日】平成17年3月18日(2005.3.18)
【出願人】(000129437)株式会社キングジム (241)
【Fターム(参考)】