説明

切削液濾過装置

【課題】 切削加工後の切削液中に含まれる切粉を効果的に分離除去できること、回収槽の底部の清掃を能率的に行うことができること。
【解決手段】 切削液濾過装置は、回収槽11の側壁面に沿わせて平行に配設される連結板21,31と、連結板21,31に一端が固着されて連結板21,31に対し直角に配設されると共に連結板21,31と平行方向に適当間隔おきに配設された細長い複数の仕切り板22,32とを備えた第1,第2流路形成体20,30と、複数の仕切り板22,32の片方の端部分に形成された複数の切欠部23,33を設け、複数の切欠部23,33のうちの隣接する仕切り板22,32の切欠部23,33が互いに離隔した反対側の端部分に形成され、第1,第2流路形成体20,30と複数の切欠部23,33とで水平方向へ蛇行する切削液流路40を形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、案内ケースと回収槽と貯留槽とを有する切削液濾過装置において、特に回収槽内に水平方向へ蛇行する切削液流路を形成し、切削加工後の切削液が切削液流路を流動する間に、切削液に含まれる切粉の一部を沈殿させるように構成したものに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、工作機械において切削加工を行う際、金属製のワークの切削部位に切削液を供給しながら工具により切削を行い、切削時に摩擦熱で加熱される工具を冷却することで、工具の寿命やワークの加工精度を向上させている。切削加工で使用された切削液には、切削加工の際に生じた金属からなる切粉などの異物が含まれるため、切削後の切削液を切削液濾過装置に回収し、この装置内で切削液を濾過し切削液中に含まれる切粉を分離除去した後、工作機械に循環供給している。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の切削液ろ過装置においては、切粉を含んだ切削液が流入する上下開口状の漏斗部材(案内ケースに相当)と、漏斗部材が上面側の開口穴に装着され漏斗部材より切粉を含んだ切削液が流入する切削液タンクとを備えた装置が開示されている。切削液タンクの左右両端部分に金網状のフィルターを設けて切削液タンクを仕切ることにより、切削液タンク内に切粉回収部(回収槽に相当)と切削液貯留部(貯留槽に相当)が形成されている。
【0004】
漏斗部材の傾斜板部の下面に、適当間隔おきに下向き鉛直状に突出する複数の上仕切り板が固定され、切粉回収部の底部には、適当間隔おきに上向き鉛直状に突出する複数の下仕切り板が固定されている。漏斗部材を切削液タンクの開口穴に装着した状態で、各上仕切り板の下端部と切削回収部の底部との間に隙間が形成されると共に、各下仕切り板の上端部と漏斗部材の傾斜板部との間に隙間が形成されている。その結果、漏斗部材の各傾斜板部と切粉回収部の底部との間の流体通路が上下に蛇行するように連通している。
【0005】
漏斗部材を介して切削液タンク内に導入された切削液が、切粉回収部の流体通路を流動する間に、切削液中に含まれる切粉の一部が沈殿する。この切削液が流体通路を流動した後、フィルターを通って切削液貯留部に流れ込むようになっている。切削液がフィルターを通過する際、切削液中に含まれる残りの切粉が分離されて、切削液が濾過処理される。
【特許文献1】特許第3952160号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、回収槽の底部に大量の切粉が堆積すると、切削液流路を流動する切削液によって、堆積した切粉がフィルター付近まで運ばれてしまうため、この切粉によってフィルターが目詰まりしフィルターの濾過性能が低下する。そのため、回収槽の底部に大量の切粉が堆積しないように、定期的に回収槽の底部を清掃して堆積した切粉を除去する必要がある。
【0007】
しかし、特許文献1の装置においては、切粉回収部の底部に複数の下仕切り板が固定されているため、回収槽の底部を清掃する際に下仕切り板が邪魔になり、回収槽の底部に堆積した切粉を能率的に除去することは難しい。また、この装置においては、漏斗部材の各傾斜板部と切粉回収部の底部との間の流体通路が上下に蛇行するように連通するため、流体通路の全長を十分に長くすることは難しい。そのため、切削液が流体通路を流動する間に、切削液中に含まれる切粉を十分に沈殿させることは難しい。
【0008】
本発明の目的は、切削液濾過装置において、切削加工後の切削液中に含まれる切粉を効果的に分離除去できること、回収槽の底部の清掃を能率的に行うことができること、等である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の切削液濾過装置は、切粉を含んだ切削液を濾過する導出部を有する案内ケースと、この案内ケースが上面側に装着され案内ケースの導出部から切粉を含んだ切削液が導入される上面開放状の回収槽と、この回収槽に連通接続された貯留槽とを備えた切削液濾過装置において、前記回収槽の側壁面に沿わせて平行に配設される連結板と、前記連結板に一端が固着されて連結板に対し直角に配設されると共に適当間隔毎に配設された複数の仕切り板とを有した流路形成体を備え、前記複数の仕切り板の片方の端部分であって、隣接する前記仕切り板の反対側の端部分に切欠部を形成したことを特徴とする。
【0010】
この切削液濾過装置では、切削加工後の切削液が案内ケースに導入されると、先ず、案内ケースにおいて切削液が濾過され、切削液中に含まれる大きな切粉が分離除去される。濾過された後の切削液が案内ケースの導出部から回収槽に導入され、回収槽内に形成された長い切削液流路を低速で水平方向へ蛇行するように流動する。切削液が切削液流路を流動している間、切削液中に含まれる切削液よりも密度の大きな切粉が分離し回収槽の底部に沈殿する。切削液流路を通過したとき、切削液中に含まれるほとんどの切粉が分離除去された状態となり、清浄化した切削液が回収槽に連通接続された貯留槽に導出される。
【0011】
このように、切削加工後の切削液が回収槽内に形成された長い切削液流路を低速で水平方向へ蛇行するように流動することで、切削加工後の切削液中に含まれる切粉を効果的に分離除去できる。
【0012】
請求項2の切削液濾過装置は、前記流路形成体を前記回収槽に対して着脱可能に構成したことを特徴とする。
請求項3の切削液濾過装置は、前記仕切り板の切欠部に切粉を捕捉するフィルターを設けたことを特徴とする。
【0013】
請求項4の切削液濾過装置は、前記流路形成体を1対設け、1対の連結板は回収槽の相対向する壁面に沿わせて平行に配設され、一方の連結板に固着された仕切り板と他方の連結板に固着された仕切り板とは交互に配設され、各仕切り板における切欠部はその仕切り板が固着された連結板と反対側の端部分に形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、回収槽の側壁面に沿わせて平行に配設される連結板と、連結板に対し適当間隔毎に配設された複数の仕切り板と有した流路形成体を備え、隣接する仕切り板の互いに離隔した反対側の端部分に形切欠部を形成し、流路形成体の切欠部によって水平方向へ蛇行する切削液流路を形成したので、切削液流路の全長を長くすることができ、切削加工後の切削液を水平方向へ蛇行する長い切削液流路に沿って低速で流動させることができる。
【0015】
これにより、切削液が切削液流路を流動している間、切削液中に含まれる切削液よりも密度の大きな切粉を分離させて、回収槽の底部に沈殿させることができるので、切削液中に含まれる切粉を効果的に分離除去できる。
【0016】
請求項2の発明によれば、流路形成体は、回収槽に対して着脱可能に構成されたので、回収槽から流路形成体を取外して、回収槽の底部の清掃を簡単に行うことができ、回収槽の底部に堆積した切粉を能率的に除去できる。
【0017】
請求項3の発明によれば、仕切り板の切欠部に切粉を捕捉するフィルターを設けたので、切削液が切削液流路を流動する際にフィルターを通過させることにより、切削液が切削液流路を流動している間に分離しなかった切削液中の微小な切粉を分離除去できる。
【0018】
請求項4の発明によれば、流路形成体は1対設けられ、1対の連結板は回収槽の相対向する壁面に沿わせて平行に配設され、一方の連結板に固着された仕切り板と他方の連結板に固着された仕切り板とは交互に配設され、各仕切り板における切欠部はその仕切り板が固着された連結板と反対側の端部分に形成されたので、流路形成体を1対で構成することで、夫々の流路形成体を小型化することができ、回収槽の底部を清掃する際に回収槽から流路形成体を一層簡単に取外すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を実施する為の最良の形態について説明する。
【実施例】
【0020】
以下、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
図1、図2に示すように、切削液濾過装置1は、切粉を含んだ切削液を粗く濾過する切粉受板8(これが導出部に相当する)を有する案内ケース2と、上面の一部を開口したほぼ箱状の切削液タンク10と、連結板21,31とこれに平行方向に適当間隔おきに配設された細長い複数の仕切り板とを有する第1,第2流路形成体20,30と、これら第1,第2流路形成体20,30とで切削液流路40を形成可能な複数の切欠部23,33と、濾過された切削液を工作機械に循環供給する為のポンプ14〜16とを備えている。
【0021】
図1に示すように、案内ケース2は、底壁部3と、後壁部4と、左右側壁部6,5と、工作機械の切粉排出部41(図7参照)が挿入される取付部7で構成され、上面と前面が開放状に構成されている。底壁部3は、後方へ向かう程やや下方に傾斜するように形成され、案内ケース2に導入された切削液が底壁部3において後方に流れるようになっている。底壁部3の中央部分には、多数の貫通穴(例えば、直径が約3.0mm)が穿設された切粉受板8が取付けられている。
【0022】
後壁部4は、後方へ向かう程上方に傾斜するように形成され、この後壁部4の中央部分に、多数の貫通穴(例えば、直径が約3.0mm)が穿設された切粉受板8が取付けられている。底壁部3と後壁部4に設けた切粉受板8は、切削加工後の切削液が導入されたとき、貫通穴によって、切削液中に含まれる貫通穴よりも大きな切粉を分離し、この分離後の切削液が貫通穴を通過することで切削液を粗く濾過する。
【0023】
次に、切削液タンク10について説明する。
図1、図2に示すように、切削液タンク10には、案内ケース2が上面側に装着され案内ケース2の切粉受板8の貫通穴から切粉を含んだ切削液が導入される上面開放状の回収槽11と、回収槽11に連通接続された2つの貯留槽12,13が設けられている。切削液タンク10内の左右両端寄り部位には、1対の金網状のフィルター18が夫々設けられ、1対のフィルター18によって切削液タンク10が案内ケース2の下方に位置する回収槽11と、回収槽11の左右両側に位置する貯留槽13,12からなる3つの空間に仕切られている。切削液タンク10において4つの角部の近傍には、切削液濾過装置1を移動させる為の4つのキャスター17が設けられている。
【0024】
回収槽11内には、第1,第2流路形成体20,30が配設され、これら第1,第2流路形成体20,30と複数の切欠部23,33とで水平方向へ蛇行する切削液流路40が形成されている。
図3に示すように、第1流路形成体20は回収槽11に対して着脱可能に構成され、この第1流路形成体20は、回収槽11の後側壁52面に沿わせて平行に配設される連結板21と、この連結板21に対し直角に適当間隔毎に配設された細長い4枚の仕切り板22とを有する。連結板21に4枚の仕切り板22の一端が夫々固着され、各仕切り板22の他端部分において、上端から下端部分に亙って切り欠かれた切欠部23が夫々形成されている。
【0025】
これらの切欠部23には、切粉を補足するフィルター24が夫々装着されている。これらのフィルター24は金属板に多数の貫通穴を穿設して構成されており、貫通穴の直径は、例えば、約0.5〜1.5mmである。
【0026】
図4に示すように、第2流路形成体30は回収槽11に対して着脱可能に構成され、この第2流路形成体30は、回収槽11の前側壁51面に沿わせて平行に配設される連結板31と、この連結板31に対し直角に適当間隔毎に配設された細長い3枚の仕切り板32とを有する。連結板31に3枚の仕切り板32の一端が夫々固着され、各仕切り板32の他端部分において、上端から下端部分に亙って切り欠かれた切欠部33が夫々形成されている。
【0027】
3枚の仕切り板32のうちの左右両側の仕切り板32の切欠部33には、切粉を補足するフィルター34が夫々装着されている。これらのフィルター34は金属板に多数の貫通穴を穿設して構成されており、貫通穴の直径は、例えば、約0.5〜1.5mmである。左右両側に位置する仕切り板32の上端において切欠部33を除く部位には、左右方向中央側に延びる庇板35が夫々固定されている。これらの庇板35は、回収槽11に対して第1,第2流路形成体20,30を装着した状態で、庇板35を設けた仕切り板32と、その左右方向中央側に隣接する第1流路形成体20の仕切り板22との間の切削液流路40の上方を塞ぐように構成されている。
【0028】
図2、図5に示すように、回収槽11に対して第1,第2流路形成体20,30を装着した状態で、第1,第2流路形成体20,30の連結板21,31が、回収槽11の相対向する側壁面に沿わせて平行に配設され、第1流路形成体20の連結板21,31に固着された仕切り板22,32と、第2流路形成体30の連結板21,31に固着された仕切り板22,32とは交互に配設されている。尚、連結板21,31の左右の幅寸法は、回収槽11の左右の幅寸法よりも僅かに小さく設定してあるため、回収槽11の側壁面に対して、左右方向に移動しない。
【0029】
次に、切削液流路40について説明する。
図2、図5、図6に示すように、案内ケース2の底壁部3と回収槽11の底部と互いに隣接する仕切り板22,32との間に、案内ケース2から導出された切削液が流動する切削液流路40が、回収槽11の全域に形成されている。第1,第2流路形成体20,30において、隣接する仕切り板22,32の切欠部23,33は、互いに離隔した反対側の端部分に形成され、その結果、切削液流路40が水平方向へ蛇行するように連通し、その全長が長くなっている。
【0030】
切削液が長い切削液流路40を低速で水平方向に蛇行するように流動している間、切削液中に含まれる切削液よりも密度の大きな切粉が分離され、分離された切粉が回収槽11の底部に沈殿する。切削液が切削液流路40の左右両端部に到達すると、回収槽11の左右両端部に設けた1対のフィルター18を通過する。1対のフィルター18により、切削液が切削液流路40を流動している間に沈殿しなかった切削液中の微小な切粉を分離することで、切削液を清浄化する。
【0031】
回収槽11の右側の貯留槽12には2つのポンプ14,15が設けられ、回収槽11の左側の貯留槽13には1つのポンプ16が設けられている。各貯留槽12,13には、1対のフィルター18によって清浄化された切削液が、ポンプ14〜16の作動により工作機械に供給される。尚、これらのポンプ14〜16はギヤポンプや渦巻ポンプなどで構成されている。
【0032】
次に、切削液濾過装置1の作用、効果について説明する。
図5〜図7に示すように、工作機械の切削液排出部41から案内ケース2の底壁部3に向けて切削加工後の切削液が排出されると、底壁部3と後壁部4に設けた切粉受板8で切削液が粗く濾過され、比較的大きな切粉を除去した後の切削液が回収槽11へ導出される。
【0033】
回収槽11に導入された切削液は、庇板35によって、回収槽11の1対のフィルター18よりも遠い左右方向中央部に位置する切削液流路40部分に案内される。案内された切削液が、切削液流路40に沿って左右両側の貯留槽13,12に向かって、水平方向へ蛇行するように低速で流動する。切削液が長い切削液流路40に沿って低速で流動している間、切削液中に含まれる切削液よりも密度の大きい切粉が、回収槽11の底部に沈殿すると共に、仕切り板22,32の切欠部23,33に設けたフィルター24,34でも切粉が捕捉される。
【0034】
切削液流路40の左右両端部まで到達した切削液は、回収槽11の左右両端部に設けた1対のフィルター18を通過して各貯留槽12,13に導入される。このとき、1対のフィルター18により微細な切粉が捕捉され、ほとんど切粉を含まない清浄化した切削液が各貯留槽12,13に導入され、この切削液がポンプ14〜16の作動により工作機械に供給される。
【0035】
このように、回収槽11の後側壁52面に沿わせて平行に配設される連結板21と、連結板21に対して直角に且つ適当間隔毎に配設された細長い4枚の仕切り板22とを備えた第1流路形成体20と、回収槽11の前側壁51面に沿わせて平行に配設される連結板31と、連結板31に対して直角に且つ適当間隔毎に配設された細長い3枚の仕切り板32とを備えた第2流路形成体30とを備え、隣接する仕切り板22,32の互いに離隔した反対側の端部分に複数の切欠部23,33を形成した。第1,第2流路形成体20,30の複数の切欠部23,33によって水平方向へ蛇行する切削液流路40を形成可能に構成したので、切削液流路40の全長を長くすることができ、且つ切削液を低速で流動させることができる。
これにより、切削液が切削液流路40を流動している間、切削液中に含まれる切削液よりも密度の大きな切粉を分離させて、回収槽11の底部に沈殿させることができるので、切削液中に含まれる切粉を効果的に分離除去できる。
【0036】
第1,第2流路形成体20,30は、回収槽11に対して着脱可能に構成されたので、流路形成体を1対で構成することで、夫々の流路形成体20,30を小型化することができ、回収槽11から第1,第2流路形成体20,30を簡単に取外して、回収槽11の底部の清掃を簡単に行うことができる。それ故、回収槽11の底部に堆積した切粉を能率的に除去できる。仕切り板22,32の切欠部23,33に切粉を捕捉するフィルター24,34を設けたので、切削液が切削液流路40を流動する際にフィルター24,34を通過させることにより、切削液が切削液流路40を流動している間に分離しなかった切削液中の微小な切粉を分離除去できる。フィルター24,34を、仕切り板22、33の上部に形成したため、堆積した切粉はフィルター24、34を通過できない。
【0037】
次に、前記実施例を部分的に変更した変更例について説明する。
1]1つの流路形成体50と複数の切欠部24とで、水平方向へ蛇行する切削液流路40を形成してもよい。
図8に示すように、この流路形成体50は、連結板21と、連結板21に一端が固着されて連結板21に対し直角に配設されると共に連結板21と平行方向に適当間隔おきに配設された細長い4枚の仕切り板22とを有する。隣接する仕切り板22の切欠部23が、互いに離隔した反対側の端部分に形成され、これら切欠部23には、フィルター24が夫々装着されている。尚、仕切り板22の枚数は4枚に限定されることなく、複数枚であればよい。
【0038】
2]第1流路形成体20の仕切り板22の枚数は4枚に限定されることなく、複数枚であればよいし、第2流路形成体30の仕切り板32の枚数についても3枚に限定されることなく、複数枚であればよい。また、仕切り板22,32の枚数の変更に伴って切欠部23,33の個数を変更することも可能である。
3]フィルター24,34としては、金属板に多数の貫通穴を穿設したもの以外に、金網状のフィルター等種々のフィルターを適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施例に係る切削液濾過装置の斜視図である。
【図2】案内ケースを取外した状態の切削液濾過装置の斜視図である。
【図3】第1流路形成体の斜視図である。
【図4】第2流路形成体の後方斜視図である。
【図5】案内ケースを取外した状態の切削液濾過装置の平面図である。
【図6】図5のVI-VI 線断面図である。
【図7】図5のVII-VII 線断面図である。
【図8】変更例に係る流路形成体の斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
1 切削液濾過装置
2 案内ケース
11 回収槽
12,13 貯留槽
20,30,50 流路形成体
21,31 連結板
22,32 仕切り板
23,33 切欠部
24,34 フィルター
40 切削液流路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
切粉を含んだ切削液を濾過する導出部を有する案内ケースと、この案内ケースが上面側に装着され案内ケースの導出部から切粉を含んだ切削液が導入される上面開放状の回収槽と、この回収槽に連通接続された貯留槽とを備えた切削液濾過装置において、
前記回収槽の側壁面に沿わせて平行に配設される連結板と、前記連結板に一端が固着されて連結板に対し直角に配設されると共に適当間隔毎に配設された複数の仕切り板とを有した流路形成体を備え、
前記複数の仕切り板の片方の端部分であって、隣接する前記仕切り板の反対側の端部分に切欠部を形成したことを特徴とする切削液濾過装置。
【請求項2】
前記流路形成体は、前記回収槽に対して着脱可能に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の切削液濾過装置。
【請求項3】
前記仕切り板の切欠部に切粉を捕捉するフィルターを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の切削液濾過装置。
【請求項4】
前記流路形成体は1対設けられ、1対の連結板は回収槽の相対向する壁面に沿わせて平行に配設され、一方の連結板に固着された仕切り板と他方の連結板に固着された仕切り板とは交互に配設され、各仕切り板における切欠部はその仕切り板が固着された連結板と反対側の端部分に形成されたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の切削液濾過装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−125901(P2009−125901A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−305819(P2007−305819)
【出願日】平成19年11月27日(2007.11.27)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】