説明

制御ユニット及び遊技機

【課題】 監視機能が作動不能となるような不正操作が容易に行えない構成を有するとともに、基板ケースだけでなく周囲の部材が取り外された場合にも確実に検出する。
【解決手段】遊技機の動作を制御する制御部品を内包する制御部材20と、この制御部材20に外付けされる外設部材30、80とを備えた制御ユニット10であって、制御部材20と外設部材30、80との間が外されたことを検出する監視手段50を備え、監視手段50は、制御部材20における複数の係合部23、251と外設部材30、80における複数の被係合部312、84が係合した状態で、該複数の係合部23、251と該複数の被係合部312、84とを経由するように配設された検出配線部50aと、制御部材20と外設部材30、80との間が離間して検出配線部50aが分断したことを検出する検出部60とを有し、検出配線部50aが経由する複数の被係合部312、84が、外設部材30、80において、互いに離間した位置に形成された。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機の動作を制御する制御基板を収容した基板ケースを遊技機から取り外し、大量の出玉を不正に獲得し得る制御基板を収容した基板ケースに取り替える不正行為を検出する基板ユニット監視回路を設けた制御ユニットと、この制御ユニットを備える遊技機に関し、特に、基板ケースの取り外しだけでなく、この基板ケースの周囲に設けられた付設の部材を不正に取り外す行為を検出し、この検出した不正の事実を確実に記憶して表示する制御ユニット及び遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スロットマシンやパチンコなどの遊技機では、該遊技機の動作を制御するICやROMなどの電子部品を実装した制御基板が備えられている。
この制御基板は、不正改造の対象となり易いため、透明な二つのケースの間に挟んで収容するとともに、このケースを開封不能に固定している。
ところが、悪質な不正行為の場合は、制御基板が収容された基板ケースをそのまま取り外し、遊技機を不正に制御する制御基板が収容された基板ケースに取り替えることが行われていた。
【0003】
そこで、このような基板ケースの不正な取り替えを検出する技術が提案されている。
例えば、遊技機の筐体内側に台座部材を固定し、基板ケースを保持する保持部材を、その台座部材に回動可能に連結し、台座部材の底部両端に監視スイッチを配設し、基板ケースを保持部材に装着したときに、監視スイッチの出没ピンが押下されてON状態となるものがある(例えば、特許文献1参照。)。
これによれば、監視スイッチがOFF状態となったことを検知することで、基板ケースが保持部材から外されたことを検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−68963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、以下のような弊害があった。
例えば、台座部材と保持部材の連結部分が解除され、基板ケースと保持部材が一体の状態で台座部材から取り外されると、監視スイッチがOFF状態にならず、ON状態のままで維持され、この状態で、不正改造された制御基板やこれを収容する基板ケースと取り替えられるおそれがあった。このため、基板ケースだけでなく、周囲の部材の取り外しについても、監視することが必要とされていた。
また、ゴト工具なるもので基板ケースを加工して基板ケースの隙間をかいくぐり、監視スイッチの出没ピンを接着剤などで固着してOFF状態への移行を制限し、その監視スイッチによる監視機能を作動不能な状態にしてから、基板ケースを取り外すといった不正操作を行うことも考えられる。
【0006】
本発明は、以上のような問題を解決するために提案されたものであり、監視機能が作動不能となるような不正操作が容易に行えない構成を有するとともに、基板ケースだけでなく周囲の部材が取り外された場合にも確実に検出可能とする制御ユニット及び遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の制御ユニットは、遊技機の動作を制御する制御部品を内包する制御部材と、この制御部材に外付けされる外設部材とを備えた制御ユニットであって、制御部材と外設部材との間が外されたことを検出する監視手段を備え、制御部材は、外設部材に係合する係合部を複数備え、外設部材は、係合部に係合される被係合部を複数備え、監視手段は、制御部材における複数の係合部と外設部材における複数の被係合部が係合した状態で、該複数の係合部と該複数の被係合部とを経由するように配設された検出配線部と、制御部材と外設部材との間が離間して検出配線部が分断したことを検出する検出部とを有し、検出配線部が経由する複数の被係合部が、外設部材において、互いに離間した位置に形成された構成としてある。
【0008】
また、本発明の遊技機は、遊技機の動作を制御する制御部品を内包する制御部材と、この制御部材に外付けされる外設部材とを有する制御ユニットを備えた遊技機であって、制御ユニットが、前述の制御ユニットからなる構成としてある。
【発明の効果】
【0009】
本発明の制御ユニット及び遊技機によれば、外設部材に設けられた複数の被係合部が互いに離間した位置に形成されているため、基板ケースなどの制御部材を不正に取り外す際にそれら複数の被係合部に付設された端子のそれぞれに同時にアクセスして接続することが困難となる。これにより、それら複数の端子を接続することで不正行為の監視機能が作動不能となるような不正操作を阻止して、確実にその不正行為を検知することができる。
また、基板ケースなどの制御部材に外付けされる外設部材にも検出配線部を配設する構成としたので、その外設部材が取り外されたことを確実に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第一実施形態に係るスロットマシンの正面図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係るスロットマシンの内部構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係る制御基板ユニットの外観斜視図である。
【図4】基板ケースの構成を示す斜視図である。
【図5】ケースホルダーの構成を示す斜視図である。
【図6】基板ユニット監視回路が基板ケースとケースホルダーに配設された状態を示す正面図(a)及びA−A断面図(b)である。
【図7】本発明の第一実施形態に係る基板ユニット監視回路の構成を示す概略図である。
【図8】本発明の第二実施形態に係る基板ケースの正面図である。
【図9】設定キーユニットの構成を示す外観斜視図であって、(a)はカバーを閉じた状態、(b)はカバーを開けた状態を示す。
【図10】設定キーユニットと、この設定キーユニットが取り付けられる基板ケースの構成を示す斜視図である。
【図11】設定キーユニットと基板ケースとの係合部分の構成を示す要部拡大図であって、(a)は、図8のB−B断面図、(b)は、(a)のC−C断面図である。
【図12】本発明の第二実施形態に係る基板ユニット監視回路の構成を示す概略図である。
【図13】本発明の第三実施形態に係る基板ユニット監視回路の構成を示す概略図である。
【図14】本発明の第四実施形態に係る制御基板ユニットのうち固定ピンが装着された部分の構成と、固定ピンの構成を示す外観斜視図である。
【図15】本発明の第四実施形態に係る基板ユニット監視回路の構成を示す概略図である。
【図16】基板ユニット監視回路の他の構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の制御ユニット及び遊技機の好ましい実施形態について、各図を参照して説明する。
なお、遊技機には、パチンコ機、スロットマシン、アレンジボール、雀球など様々な機類があるが、本実施形態では、メダルを遊技媒体とするスロットマシンに、本発明の基板ユニット監視回路を適用した場合について説明する。
【0012】
[第一実施形態]
まず、本発明の制御ユニット及び遊技機の第一実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、ここでは、下記の項目について、順次説明する。
(1)スロットマシン
(2)制御基板ユニット
(3)基板ユニット監視回路
【0013】
(1)スロットマシン
本実施形態の遊技機の代表例であるスロットマシンについて、図1、図2を参照して説明する。
図1は、本実施形態におけるスロットマシンの正面の構成を示す外観正面図、図2は、本実施形態におけるスロットマシンの内部構成を示す斜視図である。
図1、図2に示すように、本実施形態のスロットマシン1は、複数のリール71a,71b,71cを回転させることによって遊技媒体(メダル)を獲得することができる回胴式遊技機である。
【0014】
このスロットマシン1は、必要な機械、装置等を収納する正面側が開口した筐体1bと、筐体1bの正面側を開閉可能に覆う前扉1aとで構成されている。
前扉1aは、筐体1bにヒンジ1cを介して開閉可能に取り付けられる扉体で、この前扉1aに、メダルを投入するメダル投入口2、各リール71の回転を始動させるスタートレバー3や、回転している各リール71を停止させる3つの停止ボタン4a〜4c、押下操作により内部記憶(クレジット)されたメダルをゲームに投入するMAXBETボタン5aと1BETボタン5bなどの複数の操作手段や、払出メダル数を表示する払出枚数表示部6などが設けられて、スロットマシン1の正面部を構成している。
【0015】
筐体1bの中央には、リール71(71a,71b,71c)と、各リール71を回転可能に支持する図示しないモータ及び回転位置を検出するセンサ等が設けられている。
また、筐体1bの下部には、メダルの貯留・払出しを行うメダル払出装置8と、電源を生成・供給する電源ボックス9が設けられ、筐体1bの後面上部には、基板ケース20(後述)が装着された制御基板ユニット10が取り付けられている。
この制御基板ユニット10の構成について、次の「(2)制御基板ユニット」にて説明する。
【0016】
(2)制御基板ユニット
制御基板ユニット10は、図3に示すように、基板ケース20と、この基板ケース20を脱離不能に固定するケースホルダー30とから構成されており、係止爪323、ネジ40、固定ピン90、凹凸構造(後述)によって、基板ケース20をケースホルダー30に固定させるとともに、基板ケース20のうち蓋ケース21(後述)が筐体1bの正面側開口を向くように、筐体1bの内側後面上部に装着している。このように装着される基板ケース20は、以下のように構成されている。
【0017】
基板ケース20は、図4に示すように、無色透明な工業用樹脂(例えば、ポリカーボネート)で形成された二つのケースを備え、主基板11はこれらのケースの間に挟まれるように収容されている。
具体的には、基板ケース20は、矩形状のケース構造を有し、主基板11の部品実装面11a側を覆う蓋ケース21と、半田面11b側を覆う本体ケース22を備えている。
また、基板ケース20は、蓋ケース21と本体ケース22とを開閉可能に支持するヒンジ20aを備えている。このヒンジ20aは、ケース閉状態において、蓋ケース21と本体ケース22とを軸止し、ヒンジ20a側からケースを開放することができないように構成してある。
【0018】
さらに、基板ケース20は、凹凸構造によって、基板ケース20をケースホルダー30に係合させる係合凸部23を備えている。
係合凸部23は、蓋ケース21側面から突出する部分であり、ケースホルダー30に備える係合凹部312(後述)と係合するようになっている。
なお、基板ケース20は、遊技機(スロットマシン1)の動作を制御する制御部品(主基板11)を内包することから、「制御部材」に相当する。
また、係合凸部23は、制御部材(基板ケース20)に備えられるとともに、外設部材(ケースホルダー30)に係合することから、「係合部」に相当する。
【0019】
ケースホルダー30は、筐体1bの内側後面に取り付けられる部品であり、基板ケース20が装着される台座として構成されている。
具体的には、ケースホルダー30は、図5に示すように、筐体1bの正面開口側から見て、左側に配置されるホルダーL31と、右側に配置されるホルダーR32とを備え、これらが結合して、基板ケース20を固定するようになっている。
ケースホルダー30は、筐体1bの内側後面上部に取り付けられるとともに、本体ケース22と面接触する底部31a、32aと、基板ケース20を左側から支持する左側部31bと、右側から支持する右側部32bと、基板ケース20を下方から支持する下側部31cと、を備え、基板ケース20側面を三方から囲むように形成されている。
【0020】
底部31a、32aには、止め孔311、321が穿設されており、ホルダーL31とホルダーR32を筐体1bの内側後面上部にネジで螺着固定するようになっている。
また、これら止め孔311、321は、装着される基板ケース20によって覆われる位置に穿設されており、基板ケース20がケースホルダー30に脱離不能に固定された状態において、筐体1bからケースホルダー30を取り外すことができないようになっている(図2参照)。
また、底部32aには、係止爪323が立設され、蓋ケース21上面に係止されるようになっている(図3参照)。
【0021】
左側部31bには、凹凸構造によって、基板ケース20をケースホルダー30に係合させる係合凹部312を備えている。係合凹部312は、基板ケース20の係合凸部23が挿入可能に開口され、この凹凸構造によって、基板ケース20を左側面から支持するようになっている。
なお、右側部32bには、ピンホルダー324が形成されている。このピンホルダー324については、第四実施形態で説明する。
また、ケースホルダー30は、制御部材(基板ケース20)に対して外付けされることから、「外設部材」に相当する。
さらに、係合凹部312は、外設部材(ケースホルダー30)に備えられるとともに、制御部材の係合部(基板ケース20の係合凸部23)に係合されることから、「被係合部」に相当する。
また、制御基板ユニット10は、遊技機(スロットマシン1)の動作を制御する制御部品(主基板11)を内包する制御部材(基板ケース20)と、この制御部材(基板ケース20)に外付けされる外設部材(ケースホルダー30)とを備えていることから、「制御ユニット」に相当する。
【0022】
このような構成を有する制御基板ユニット10においては、基板ケース20が不正に取り外されたことを検出する基板ユニット監視回路50が備えられている。
この基板ユニット監視回路50の構成について、次の「(3)基板ユニット監視回路」にて説明する。
【0023】
(3)基板ユニット監視回路
基板ユニット監視回路50は、図6、図7に示すように、検出配線部50aと、監視基板60とを備えている。
なお、図6は、基板ユニット監視回路50が配置された基板ケース20及びケースホルダー30の要部正面図(a)及びA−A断面図(b)、図7は、基板ユニット監視回路50の全体構成図である。
【0024】
検出配線部50aは、基板ケース20とケースホルダー30の両方に亘って配設されており、基板ケース20がケースホルダー30に装着された状態でループ状となるように構成された配線である。
この検出配線部50aは、基板ケース20に配設されるケース用配線51と、ケースホルダー30に配設されるホルダー用配線52によって構成されている。
ケース用配線51は、基板ケース20に形成された二つの係合凸部23のそれぞれに付設された凸部用端子511、512と、これら二つの凸部用端子511、512を接続するように基板ケース20の内部に配設された接続配線513とを有している。
【0025】
凸部用端子511、512は、係合凸部23の周面や先端面に付設された板状又は鉤状の端子部材である。この凸部用端子511、512の一部は、係合凸部23の周面から内部に向かって挿入されており、接続配線513と接続されている。
接続配線513は、凸部用端子511と凸部用端子512とを接続するジャンパー線である。
【0026】
ホルダー用配線52は、凹部用端子521、522と、接続配線523、524とを有している。
凹部用端子521、522は、ケースホルダー30の左側部31bに形成された二つの係合凹部312(左側部31bの内部に包有された凹部形成部材31dに形成されている二つの係合凹部312−1、312−2)のそれぞれの内側面に付設された板状又は鉤状の端子部材である。
【0027】
接続配線523は、一端が凹部用端子521に接続され、他端が監視基板60のコネクタ61(後述)に接続されたリード線である。
接続配線524は、一端が凹部用端子522に接続され、他端が監視基板60のコネクタ61に接続されたリード線である。
【0028】
検出配線部50aをこれらのような構成とし、基板ケース20の係合凸部23をケースホルダー30の係合凹部312−1、312−2に係合すると、係合凸部23に付設された凸部用端子511、512が係合凹部312−1、312−2に付設された凹部用端子521、522に接合する。
これにより、検出配線部50aは、監視基板60のコネクタ61を起点及び終点とするループ形状の経路として形成される。すなわち、コネクタ61を起点として、コネクタ61→第一の接続配線523→第一の凹部用端子521→第一の凸部用端子511→接続配線513→第二の凸部用端子512→第二の凹部用端子522→第二の接続配線524を経由して、コネクタ61に辿り着くループ形状の経路が形成される。
つまり、検出配線部50aは、基板ケース20の係合凸部23とケースホルダー30の係合凹部312−1、312−2が係合した状態で、これら係合凸部23と係合凹部312−1、312−2とを経由するように配設されている。
【0029】
監視基板60は、電子回路基板上に、コネクタ61と、取り外し検知部62と、電波時計63と、取り外し監視制御部64と、カウント表示部65と、ランプ表示部66と、記憶部67と、補助電池68とを搭載しており、各部が以下の機能を実行する。
取り外し検知部62は、副制御基板70から送られてきた電流をコネクタ61を介して検出配線部50aに流すとともに、この電流の値を監視する。そして、その電流値が0になったことを検知すると、検知信号を取り外し監視制御部64へ送る。ここで、電流値が0になる場合とは、検出配線部50aが分断した場合であり、具体的には、基板ケース20がケースホルダー30から取り外されたことで、凸部用端子511と凹部用端子521、凸部用端子512と凹部用端子522がそれぞれ離間した場合である。このことから、取り外し検知部62は、検出配線部50aに流れる電流の値を監視することで、基板ケース20が不正に取り外されたことを検出することができる。
なお、取り外し検知部62では、検出配線部50aに流れる電流の値が0になることを検知しているが、検出配線部50aが一箇所でも分断すれば電流値が0となる。よって、凸部用端子511と凹部用端子521との間、又は、凸部用端子512と凹部用端子522との間のいずれか一方でも離間したときに、取り外し検知部62は、その電流値が0となったことを検知して、基板ケース20の取り外しを検出することができる。
【0030】
また、基板ケース20の係合凸部23とケースホルダー30の係合凹部312−1、312−2とが係合し検出配線部50aがループ状に形成されて電流が流れる状態をON状態、係合凸部23と係合凹部312−1、312−2との係合が脱離されて検出配線部50aが分断し電流が流れなくなった状態をOFF状態とすると、取り外し検知部62は、そのOFF状態を検知することで、基板ケース20がケースホルダー30から取り外されたことを検出する。つまり、係合凸部23と係合凹部312−1、312−2とを係合したり、その係合を外したりすることで、検出配線部50aのON状態とOFF状態とが切り換わる。よって、係合凸部23と係合凹部312−1、312−2は、検出配線部50aのON状態とOFF状態とを切り換えるスイッチの役割を果たしている。
【0031】
電波時計63は、時間を計るとともに、標準電波を受信して、誤差を自動修正する機能を有する計時手段である。
取り外し監視制御部64は、取り外し検知部62から検知信号を受け取ると、この検知された時刻を電波時計63から受け取って記憶部67に記憶させる。また、取り外し監視制御部64は、検知信号を受け取ると、ランプ表示部66を点灯又は点滅(あるいは消灯)させるとともに、検知時刻をカウント表示部65に表示させる。
また、取り外し監視制御部64は、検知回数をカウントし、カウント値を記憶部67に記憶させるとともに、カウント表示部65に表示させることができる。カウント表示部65は、切り換えボタン(不図示)を操作することで、検知時刻と検知回数とを切り換えて表示することができる。
【0032】
このような動作を取り外し監視制御部64が行うことで、遊技場の管理者は、ランプ表示部66が点灯又は点滅(あるいは消灯)しているか否かを確認することにより、不正行為の発生の有無を知得できる。また、カウント表示部65に表示された時刻を視認することで、不正行為の発生時刻を知ることができる。さらに、カウント表示部65に表示されたカウント数を確認することで、不正行為の発生回数を知ることができる。しかも、不正行為の発生時刻等は、データとして記憶部67に記憶されることから、後日、遊技機を点検するときなど、必要なときに、そのデータをカウント表示部65に表示させて内容を確認することができる。
なお、取り外し監視制御部64は、不正行為が検出された日時を計時手段(電波時計63)から取得することから、「検出日時取得部」に相当する。
【0033】
補助電池68は、二次電池の機能を有しており、副制御基板70からの電力供給を受けて充電し、副制御基板70からの電力供給がないときに、検出配線部50aへ電流を流す。これにより、遊技機に対して電力が供給されない場合、例えば、遊技機が工場を出荷してから遊技場に導入されるまでの間や、営業時間中の停電時、営業時間外における電源断時などにおいても、基板ケース20を取り外す不正行為を監視することができる。
なお、監視基板60は、図6(b)に示すように、ケースホルダー30のホルダーL31における底部31aの裏面(スロットマシン1の筐体1bの内面とこれに対向するケースホルダー30の裏面との間)などに設けることができる。
また、基板ユニット監視回路50は、制御部材(基板ケース20)と外設部材(ケースホルダー30)との間が外されたことを検出することから、「監視手段」に相当する。
さらに、監視基板60の取り外し検知部62は、基板ケース20の取り外しにより検出配線部が分断したことを検出することから、「検出部」としての機能を有している。
【0034】
以上説明したように、本実施形態の制御ユニット及び遊技機によれば、基板ケース20をケースホルダー30から不正に取り外す行為が発生すると、その不正行為を検出し、この検出した日時を履歴として記憶部67に記憶させるとともに、検出したことをランプ表示部66やカウント表示部65で表示することから、遊技場の管理者は、遊技機の点検時に、そのランプ表示部66等の表示を視認することで、不正行為の発生の有無を容易に確認することができるとともに、その不正行為を早期に発見して遊技場の損害を最小限に抑えることができる。
また、監視基板60が、外部から標準電波を受信して時間を常時計測する電波時計63や、自ら電力を供給する補助電池68を搭載しているので、例えば、遊技機に対して外部から電力供給がない場合(遊技機が工場から出荷された後、遊技場に設置されるまでの間など)に不正行為が発生したときでも、この不正行為の日時を電波時計63から取得して記憶部67に記憶させるとともに、その不正行為が発生したことをランプ表示部66やカウント表示部65に表示させることができる。これにより、遊技場の管理者は、遊技機に電力が供給されていないときに不正行為が発生したことを知得でき、さらに、カウント表示部65に表示された時刻から不正行為が発生した場所及び時間を追跡し特定することができる。
【0035】
さらに、ケースホルダー30において検出配線部50aが経由する複数の係合凹部(係合凹部312−1と係合凹部312−2)は、互いに離間した位置に形成されている。しかも、それら係合凹部312−1と係合凹部312−2の凹状内面に、凹部用端子521と凹部用端子522が付設されている。このため、不正行為者がケースホルダー30から基板ケース20を取り外す際に、それら凹部用端子521と凹部用端子522とを接続するなどの不正操作を行おうとしても、2つの凹部用端子521、522に同時にアクセスすることができず、簡単に接続することができない。よって、不正行為が発見されないように証拠を隠滅しようとする行為を困難なものとすることができる。
また、基板ユニット監視回路50は、特許文献1に記載されたマイクロスイッチを使用していないので、該マイクロスイッチの出没ピンを接着剤で固定してOFF状態を維持し、不正行為が検知されないように細工するといった事態が起こり得ない。
【0036】
なお、本実施形態において、係合凹部312−1、312−2は、凹部形成部材31dに形成されているが、これに限るものではなく、ケースホルダー30の左側部31bにおける右側面を凹状に形成し、これを係合凹部とすることもできる。
また、本実施形態において、カウント表示部65は、小型の液晶表示器を用いることを想定しているが、これに限るものではなく、例えば、表示電子ペーパーなどの簡易な表示装置を用いることもできる。
さらに、図7においては、監視基板60の構成各部を一枚の基板上に搭載してあるが、これに限るものではなく、ランプ表示部66やカウント表示部65などは、該基板上以外の任意の箇所に設けることができる。具体的には、ケースホルダー30において、基板ケース20が取り付けられても隠されない位置、例えば、左側部31bの内部や、ケースホルダー30から離間した箇所などにランプ表示部66等を設けることができる。
また、係合凹部312−1と係合凹部312−2は、基板ケース20の同一側面において、互いに離間した位置に形成されているが、不正行為者が凹部用端子521と凹部用端子522に同時にアクセスしようとする行為を困難なものとするため、係合凹部312−1と係合凹部312−2は、できる限り離れた位置に形成するのが望ましい。例えば、基板ケース20の同一側面における長手方向の一方の端辺近傍に一の係合凹部312−1を形成し、他方の端辺近傍に他の係合凹部312−2を形成するのが望ましい。
【0037】
[第二実施形態]
次に、本発明の制御ユニット及び遊技機の第二実施形態について、図8〜図12を参照して説明する。
図8は、本実施形態に係る基板ケースの外観正面図、図9は、設定キーユニットの構成を示す外観斜視図、図10は、設定キーユニットと、この設定キーユニットが取り付けられる基板ケースの構成を示す外観斜視図、図11は、設定キーユニットと基板ケースの接合部分の構成を示す要部拡大断面図、図12は、本実施形態に係る基板ユニット監視回路の構成を示す概略図である。
本実施形態は、第一実施形態と比較して、検出配線部の構成が相違する。すなわち、第一実施形態では、検出配線部を、基板ケース及びケースホルダーに配設する構成としたのに対し、本実施形態では、基板ケースとケースホルダーと設定キーユニットに配設する。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図8〜図12において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0038】
(1)制御基板ユニット
制御基板ユニット10は、基板ケース20と、ケースホルダー30と、設定キーユニット80とを備えている。
設定キーユニット80は、図8に示すように、基板ケース20の一部(同図においては、基板ケース20の左側)に装着されており、キー操作によって主基板11にオン信号を出力し、このオン信号に基づいて主基板11を設定変更可能な状態にする設定キースイッチ81を備えている(図9(b)参照)。
【0039】
設定キースイッチ81は、一般に、遊技機の電源を生成・供給する電源基板を収容する電源ボックス9に備えられているが、不正行為を防止するために、本実施形態では、電源ボックス9から離れた、基板ケース20に隣接して設けている。この設定キースイッチ81は、不正防止のため、あるいはメンテナンス容易のためにホルダー82やカバー83で包囲して固定ビス851で基板ケース20に固定してあるが、悪質な遊技者は、この固定ビス851を緩めて設定キースイッチ81をホルダー82やカバー83とともに外して、裏側から設定キースイッチ81を短絡させ、有利な遊技状態に設定変更することが考えられる。
そこで、本実施形態では、設定キーユニット80を不正に取り外した行為を検知し、履歴として記憶するとともに、ランプ等に表示して、遊技場の管理者に確実に知らせるものである。
【0040】
設定キーユニット80は、図9(a)、(b)に示すように、設定キースイッチ81を覆うカバー構造を有し、無色透明な工業用樹脂(例えば、ポリカーボネート)で形成されている。
具体的には、設定キーユニット80は、キー操作に基づく信号を主基板11へ送る設定キースイッチ81と、設定キースイッチ81の鍵穴部81a以外を覆って該設定キースイッチ81を支持するホルダー82と、設定キースイッチ81の鍵穴部81aを開閉可能に覆うカバー83と、設定キーユニット80を基板ケース20に取り付ける取り付け構造と、を備えている。
【0041】
ここで、設定キースイッチ81は、鉄などの導電体で形成され、設定キーが挿入される鍵穴部81aを備えている。この設定キースイッチ81は、リード線(不図示)により主基板11と電気的に接続され、対応する設定キーを挿入・回転してオン状態としたまま、電源ボックス9に設けられた電源スイッチ9aをオン(電源投入)することで、主基板11にオン信号が入力され、予め6段階に分けて設定された大当りの抽せん確率を変更可能な状態とすることができる。
ホルダー82は、設定キースイッチ81の鍵穴部81a以外を覆うスイッチ被覆部82aと、主基板11とのコネクタ接続部(不図示)を覆うコネクタ被覆部82bとが滑らかに繋がるドーム状に形成され、ガイドリブ84、固定リブ85を備えている。
固定リブ85には、固定孔85aが形成され、ホルダー82の側部に突設されたガイドリブ84とともに、設定キーユニット80を基板ケース20に取り付けるための取り付け構造として構成されている(図10参照)。
【0042】
基板ケース20には、図10に示すように、設定キーユニット80を装着するユニット装着部25を形成してある。
ユニット装着部25には、基板ケース20左側面から突出するL字状に形成されたガイド部251と、設定キーユニット80を装着した状態で、固定孔85aと連通する固定孔252と、設定キースイッチ81のシリンダ部(不図示)を囲む囲いリブ253と、主基板11に設けられたコネクタ254と、が形成されている。
【0043】
設定キーユニット80のユニット装着部25への装着は、まず、設定キースイッチ81の底部に接続されたリード部(不図示)とケーブルを介して繋がる図示しないコネクタをコネクタ254に接続するとともに、設定キースイッチ81の下部であるシリンダ部(不図示)を囲いリブ253に挿入する。
さらに、ガイドリブ84上面がガイド部251下面に当接するように、L字に案内されてスライド挿入するとともに(図11(a)、(b)参照)、この状態で連通する固定孔85aと固定孔252に固定ビス851を螺入することで、設定キーユニット80をユニット装着部25に装着することができる。
【0044】
(2)基板ユニット監視回路
基板ユニット監視回路50は、図12に示すように、検出配線部50bと、監視基板60とを備えている。
検出配線部50bは、基板ケース20とケースホルダー30と設定キーユニット80に亘って配設されており、設定キーユニット80が基板ケース20に装着された状態でループ状となるように構成された配線である。
この検出配線部50bは、基板ケース20に配設されるケース用配線51と、ケースホルダー30に配設されるホルダー用配線52と、設定キーユニット80に配設されるキー用端子531、532を有している。
【0045】
ケース用配線51は、基板ケース20に形成された二つのガイド部251のそれぞれに設けられたガイド用端子517、518と、これらガイド用端子517、518を接続するように基板ケース20の内部に配設された接続配線513とを有している。
ガイド用端子517、518は、図11(a)、(b)に示すように、ガイド部251の下面に付設された板状の端子部材である。これらガイド用端子517、518の端部には、接続配線513が接続されている。
【0046】
ホルダー用配線52は、設定キーユニット80のガイドリブ84の上面に付設されているキー用端子531、532と監視基板60のコネクタ61とを接続する接続配線523、524を有している。
キー用端子531、532は、図11(a)、(b)に示すように、ガイドリブ84の上面に付設された板状又は鉤状の端子部材である。このキー用端子531、532には、接続配線523、524が、半田付けなどにより接合されている。
【0047】
検出配線部50bをこれらのような構成とし、設定キーユニット80のガイドリブ84を基板ケース20のガイド部251に係合すると、ガイドリブ84に付設されたキー用端子531、532がガイド部251に付設されたガイド用端子517、518に接合する。
これにより、検出配線部50bは、監視基板60のコネクタ61を起点及び終点とするループ形状の経路として形成される。すなわち、コネクタ61を起点として、コネクタ61→第一の接続配線523→第一のキー用端子531→第一のガイド用端子517→接続配線513→第二のガイド用端子518→第二のキー用端子532→第二の接続配線524→コネクタ61というループが形成される。
つまり、検出配線部50bは、基板ケース20のガイド部251と設定キーユニット80のガイドリブ84が係合した状態で、これらガイド部251とガイドリブ84とを経由するように配設されている。
【0048】
監視基板60の取り外し検知部62は、検出配線部50bに電流を流すとともに、この電流の値を監視し、該電流値が0であることを検知すると、検知信号を取り外し監視制御部64へ送る。ここで、電流値が0になる場合とは、検出配線部50bが分断した場合であり、具体的には、設定キーユニット80が基板ケース20から取り外されたことで、ガイド用端子517とキー用端子531、ガイド用端子518とキー用端子532がそれぞれ離間した場合が該当する。このことから、取り外し検知部62は、検出配線部50bに流れる電流の値を監視することで、設定キーユニット80を不正に取り外す行為を検出できる。
なお、取り外し検知部62は、第一実施形態における取り外し検知部62と同様、検出配線部50bが一箇所でも分断し、これに流れる電流の値が0になったことを検知する。よって、検出配線部50bにおけるガイド用端子517とキー用端子531との間、又は、ガイド用端子518とキー用端子532との間のいずれか一方でも離間したときに、その電流値が0となったことを検知して、設定キーユニット80の取り外しを検出することができる。
【0049】
以上のような構成を備えることにより、本実施形態の制御ユニット及び遊技機は、設定キーユニット80を基板ケース20から不正に取り外す行為が発生すると、この不正行為を検出することができる。そして、その検出した不正行為を履歴として記憶し、ランプ表示部66やカウント表示部65で表示することにより、遊技場の管理者は、点検時にそれらランプ表示部66等の表示を視認することで、その不正行為を容易に発見することができる。
また、設定キーユニット80のホルダー82は、メンテナンスや再使用あるいはコストダウンの観点から、不正行為のできない、簡易な構造であることが望まれるが、本実施形態では、ホルダー82のガイドリブ84の上面にキー用端子531、532を付設した簡易な構造であるため、メンテナンスが容易であり、再使用が可能で、コストダウンを図ることができ、しかも、設定キースイッチ81を不正に操作するためにホルダー82を取り外す行為が発生すると、監視基板60で確実に検出することができる。
【0050】
なお、設定キーユニット80は、遊技機(スロットマシン1)の動作を制御する制御部品(設定キースイッチ81)を内包するとともに制御部材(基板ケース20)に外付けされることから、「外設部材」及び「付設部材」に相当する。
また、基板ケース20のガイド部251は、基板ケース20に形成されるとともに、外設部材又は付設部材(設定キーユニット80)に係合することから、「係合部」及び「付設側係合部」に相当する。
さらに、設定キーユニット80のガイドリブ84は、設定キーユニット80に形成されるとともに、係合部(ガイド部251)に係合されることから、「被係合部」に相当する。
【0051】
[第三実施形態]
次に、本発明の制御ユニット及び遊技機の第三実施形態について、図13を参照して説明する。
同図は、本実施形態の基板ユニット監視回路の構成を示す概略図である。
本実施形態は、第一実施形態と比較して、検出配線部の構成が相違する。すなわち、第一実施形態では、検出配線部を、基板ケース及びケースホルダーに配設する構成としたのに対し、本実施形態では、基板ケースとケースホルダーと設定キーユニットに配設する。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図13において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。また、制御基板ユニットの構成は、第二実施形態における制御基板ユニットの構成と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0052】
(1)基板ユニット監視回路
基板ユニット監視回路50は、図13に示すように、検出配線部50cと、監視基板60とを備えている。
検出配線部50cは、基板ケース20とケースホルダー30と設定キーユニット80とに亘って配設されており、基板ケース20がケースホルダー30に装着されるとともに、設定キーユニット80が基板ケース20に装着された状態でループ状となるように構成された配線である。
この検出配線部50cは、基板ケース20に配設されるケース用配線51と、ケースホルダー30に配設されるホルダー用配線52と、設定キーユニット80に配設されるキー用配線53とを有している。
【0053】
ケース用配線51は、基板ケース20に形成された二つの係合凸部23のそれぞれに設けられた凸部用端子511、512と、基板ケース20に形成された二つのガイド部251のそれぞれに設けられたガイド用端子517、518と、これら凸部用端子511とガイド用端子517、凸部用端子512とガイド用端子518をそれぞれ接続するように基板ケース20の内部に配設された接続配線513、514とを有している。
ホルダー用配線52は、第一実施形態におけるホルダー用配線52と同様の構成を有している。
キー用配線53は、ガイドリブ84の上面に取り付けられたキー用端子531、532と、これらキー用端子531、532を接続するようにホルダー82の内部に設けられた接続配線533とを有している。
【0054】
検出配線部50cをこれらのような構成とし、基板ケース20の係合凸部23をケースホルダー30の係合凹部312−1、312−2に係合すると、係合凸部23に付設された凸部用端子511、512が係合凹部312−1、312−2に付設された凹部用端子521、522に接合する。また、設定キーユニット80のガイドリブ84を基板ケース20のガイド部251に係合すると、ガイドリブ84に付設されたキー用端子531、532がガイド部251に付設されたガイド用端子517、518に接合する。これらにより、検出配線部50cは、監視基板60のコネクタ61を起点及び終点とするループ形状の経路として形成される。すなわち、コネクタ61を起点として、コネクタ61→第一の接続配線523→第一の凹部用端子521→第一の凸部用端子511→第一の接続配線513→第一のガイド用端子517→第一のキー用端子531→接続配線533→第二のキー用端子532→第二のガイド用端子518→第二の接続配線514→第二の凸部用端子512→第二の凹部用端子522→第二の接続配線524→コネクタ61というループが形成される。
つまり、検出配線部50cは、基板ケース20の係合凸部23とケースホルダー30の係合凹部312−1、312−2が係合し、かつ、基板ケース20のガイド部251と設定キーユニット80のガイドリブ84が係合した状態で、これら係合凸部23と係合凹部312−1、312−2とガイド部251とガイドリブ84とを経由するように配設されている。
【0055】
監視基板60の取り外し検知部62は、検出配線部50cに電流を流すとともに、この電流の値を監視し、該電流値が0であることを検知すると、検知信号を取り外し監視制御部64へ送る。ここで、電流値が0になる場合とは、検出配線部50cが分断した場合であり、具体的には、基板ケース20がケースホルダー30から取り外されたことで、凸部用端子511と凹部用端子521、凸部用端子512と凹部用端子522がそれぞれ離間した場合と、設定キーユニット80が基板ケース20から取り外されたことで、ガイド用端子517とキー用端子531、ガイド用端子518とキー用端子532がそれぞれ離間した場合が該当する。このことから、取り外し検知部62は、検出配線部50cに流れる電流の値を監視することで、基板ケース20を不正に取り外す行為や設定キーユニット80を不正に取り外す行為を検出できる。
なお、取り外し検知部62は、第一又は第二実施形態における取り外し検知部62と同様、検出配線部50cが一箇所でも分断し、これに流れる電流の値が0になったことを検知する。よって、検出配線部50cにおける凸部用端子511と凹部用端子521との間、凸部用端子512と凹部用端子522との間、ガイド用端子517とキー用端子531との間、ガイド用端子518とキー用端子532との間のいずれか一箇所でも離間したときに、その電流値が0となったことを検知して、基板ケース20又は設定キーユニット80の取り外しを検出することができる。
【0056】
以上のような構成を備えることにより、本実施形態の制御ユニット及び遊技機は、基板ケース20をケースホルダー30から不正に取り外す行為と、設定キーユニット80を不正に取り外す行為の両方について検出することができる。そして、これら検出した不正行為を履歴として記憶し、ランプ表示部66等で表示することにより、遊技場の管理者は、点検時にそのランプ等の表示を視認することで、その不正行為を容易に発見することができる。
【0057】
[第四実施形態]
次に、本発明の制御ユニット及び遊技機の第四実施形態について、図14、図15を参照して説明する。
図14は、制御基板ユニットのうち固定ピンが装着された右側部及びその周辺の構成を示す要部拡大斜視図、図15は、本実施形態の基板ユニット監視回路の構成を示す概略図である。
本実施形態は、第一実施形態と比較して、検出配線部の構成が相違する。すなわち、第一実施形態では、検出配線部を、基板ケース及びケースホルダーに配設する構成としたのに対し、本実施形態では、基板ケースとケースホルダーと固定ピンに配設する。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図14、図15において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0058】
(1)制御基板ユニット
制御基板ユニット10は、基板ケース20と、ケースホルダー30とを備えている。
ケースホルダー30の右側部32bには、固定ピン90をセットしておくためのピンホルダー324が形成されている(図5、図14参照)。
ピンホルダー324は、基板ケース20がケースホルダー30に取り付けられた状態で主基板11の基板面(部品実装面11a及び半田面11b)とほぼ平行に開口された開口部324a(図5参照)を備え、弾性変形させた固定ピン90(後述の弾性爪部91)をこの開口部324aに通過させることで、固定ピン90が脱落不能にセットされる。
【0059】
基板ケース20は、固定ピン90(後述)が挿通する開口部24を有している(図4、図14参照)。
開口部24は、蓋ケース21側面に主基板11の基板面とほぼ平行に開口され、基板ケース20をケースホルダー30に取り付けた状態で、ケースホルダー30に形成された開口部324aと、固定ピン90が挿通可能に連通するようになっている。
【0060】
固定ピン90は、固定具の一例であり、各開口部324a,24に挿通されることで、基板ケース20をケースホルダー30から脱離不能に固定する閂(かんぬき)として機能する。
固定ピン90は、容易に破壊できない工業用樹脂(例えば、ポリカーボネート)で形成され、図14に示すように、弾性変形させつつ開口部24を通過させ、復元することで開口部24内側に係止する弾性爪部91と、基板ケース20をケースホルダー30から取り外すときに、ニッパーなどの剪断工具で剪断される首部92と、開口部324aに挿通される胴部93と、開口部324aからの脱落を防止する後部94とで構成されている。
固定ピン90をこのように構成し、弾性爪部91を開口部24の内側に係止し、首部92及び胴部93を開口部24,324aに亘って挿通された状態とすることで、基板ケース20をケースホルダー30から脱離不能に固定する。
【0061】
(2)基板ユニット監視回路
基板ユニット監視回路50は、図15に示すように、検出配線部50dと、監視基板60とを備えている。
検出配線部50dは、基板ケース20とケースホルダー30と固定ピン90とに亘って配設されており、基板ケース20がケースホルダー30に装着されるとともに、固定ピン90がケースホルダー30の開口部324aと基板ケース20の開口部24の両方に挿通された状態でループ状となるように構成された配線である。
この検出配線部50dは、基板ケース20に配設されるケース用配線51と、ケースホルダー30に配設されるホルダー用配線52と、固定ピン90に配設されるピン用端子54とを有している。
【0062】
ケース用配線51は、基板ケース20に形成された二つの係合凸部23のそれぞれに設けられた凸部用端子511、512と、開口部24に設けられた2つの開口用端子515、516と、これら凸部用端子511と開口用端子515、凸部用端子512と開口用端子516をそれぞれ接続するように基板ケース20の内部に配設された接続配線513、514とを有している。
開口用端子515、516は、図15に示すように、開口部24の内面における離間した二箇所(例えば、該内面における左側と右側の計二箇所)に取り付けられた端子部材である。そして、開口用端子515の端部には接続配線513が接続され、開口用端子516の端部には接続配線514が接続されている。
【0063】
ピン用端子54は、固定ピン90の首部92に鍔状に形成された開口封止部921に付設されている端子である。
このピン用端子54は、固定ピン90の弾性爪部91が開口部24に挿通された状態で、該開口部24の内面に設けられた二つの開口用端子515、516の両方に接触し、これらを接続するようになっている。
なお、ホルダー用配線52は、第一実施形態におけるホルダー用配線52と同様の構成であるため、ここでの説明は、省略する。
【0064】
検出配線部50dをこれらのような構成とし、基板ケース20の係合凸部23をケースホルダー30の係合凹部312−1、312−2に係合すると、係合凸部23に付設された凸部用端子511、512が係合凹部312−1、312−2に付設された凹部用端子521、522に接合する。また、固定ピン90の弾性爪部91をケースホルダー30の開口部324aと基板ケース20の開口部24に挿通すると、開口封止部921に付設されたピン用端子54が開口部24に付設された開口用端子515、516に接合する。これらにより、検出配線部50dは、コネクタ61を起点として、コネクタ61→第一の接続配線523→第一の凹部用端子521→第一の凸部用端子511→第一の接続配線513→第一の開口用端子515→ピン用端子54→第二の開口用端子516→第二の接続配線514→第二の凸部用端子512→第二の凹部用端子522→第二の接続配線524→コネクタ61というループが形成される。
つまり、検出配線部50dは、基板ケース20の係合凸部23とケースホルダー30の係合凹部312−1、312−2が係合し、かつ、固定ピン90が開口部24、324aに挿通された状態で、これら係合凸部23と係合凹部312−1、312−2と固定ピン90とを経由するように配設されている。
【0065】
監視基板60の取り外し検知部62は、検出配線部50dに電流を流すとともに、この電流の値を監視し、該電流値が0であることを検知すると、検知信号を取り外し監視制御部64へ送る。ここで、電流値が0になる場合とは、検出配線部50dが分断した場合であり、具体的には、基板ケース20がケースホルダー30から取り外されたことで、凸部用端子511と凹部用端子521、凸部用端子512と凹部用端子522がそれぞれ離間した場合と、固定ピン90が脱離したことで開口用端子515、516とピン用端子54が離間した場合が該当する。このことから、取り外し検知部62は、検出配線部50dに流れる電流の値を監視することで、基板ケース20を不正に取り外す行為や固定ピン90を不正に破壊する行為を検出できる。
なお、取り外し検知部62は、第一〜第三実施形態における取り外し検知部62と同様、検出配線部50dが一箇所でも分断し、これに流れる電流の値が0になったことを検知する。よって、検出配線部50dにおける凸部用端子511と凹部用端子521との間、凸部用端子512と凹部用端子522との間、開口用端子515、516とピン用端子54との間のいずれか一箇所でも離間したときに、その電流値が0となったことを検知して、基板ケース20の取り外し又は固定ピン90の破壊を検出することができる。
【0066】
以上のような構成を備えることにより、本実施形態の制御ユニット及び遊技機は、固定ピン90に付設されたピン用端子54が検出配線部50dの一部を構成していることから、この固定ピン90を、検出配線部50dのループ形状を形成する最終投入スイッチとして用いることができる。
例えば、遊技機の製造工場又は遊技場において遊技機の点検を行い、その後の組み立て作業において、基板ケース20をケースホルダー30に装着する際に、調整のために装着と脱離とを繰り返すことがあるが、このときに基板ユニット監視回路50が作動していると、その脱離した回数が検出されて、不正行為が複数回発生したものと誤認されるおそれがある。そこで、検出配線部50dの動作をON・OFFするスイッチとして固定ピン90を採用し、組み立て作業の際には、固定ピン90を基板ケース20に係合しない状態にしておくことで、検出配線部50dをOFF状態にして、基板ケース20の脱離回数をカウントしないようにする。そして、ケースホルダー30への基板ケース20の装着が完了すると、基板ケース20の開口部24に固定ピン90を挿通し、検出配線部50dをループ状に形成してON状態にし、この時点から不正行為の検出動作を開始させるようにする。これにより、組み立て段階における基板ケース20の脱離回数を不正行為として検出する誤認動作を回避するとともに、固定ピン90を開口部24へ挿通して基板ケース20をケースホルダー30に脱抜不能に固定した後に発生した不正行為を確実に検出することができる。
【0067】
以上、本発明の制御ユニット及び遊技機について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る制御ユニット及び遊技機は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、基板ユニット監視回路を搭載した制御基板ユニットをスロットマシンに適用したが、スロットマシンに限るものではなく、パチンコ機、アレンジボール、雀球などの様々な遊技機に適用することができる。
また、上述した実施形態では、外設部材又は付設部材の例として設定キーユニットを挙げたが、これに限るものではなく、基板ケースやケースホルダーに付設される一又は二以上の部材を外設部材又は付設部材とし、これらに検出配線部を構成する配線や端子等を配設して、該外設部材又は付設部材の取り外しを検出するようにすることができる。
【0068】
さらに、上述した実施形態では、検出配線部に用いられる凹部用端子や凸部用端子として、金属板を鉤状などに形成した端子を用いることを想定しているが、これに限るものではなく、例えば、発光素子と受光素子、フォトインタラプタと遮蔽板、誘導コイルなどを用いることもできる。
また、上述した実施形態では、検出配線部を構成する接続配線として一般的なジャンパー線やリード線(被覆銅線)を用いることを想定しているが、これに限るものではなく、例えば、光ファイバなどを用いることもできる。この場合、取り外し検知部は、発光部と受光部とを備え、発光部から発した光を光ファイバに伝送させ、その光が受光部に帰還したか否かを監視することで、不正行為を検知する。
【0069】
なお、本発明の制御ユニット及び遊技機は、第一実施形態〜第四実施形態のそれぞれにおける検出配線部の構成を任意に組み合わせたものであってもよい。
例えば、図16に示すように、制御基板ユニット10が設定キーユニット80と固定ピン90の両方を備え、基板ユニット監視回路50の検出配線部50eが、基板ケース20とケースホルダー30と設定キーユニット80と固定ピン90とに亘って配設される構成とすることができる。この場合、検出配線部50eは、基板ケース20に配設されるケース用配線51と、ケースホルダー30に配設されるホルダー用配線52と、設定キーユニット80に配設されるキー用配線53と、固定ピン90に配設されるピン用端子54とを有している。そして、ケース用配線51は、凸部用端子511と開口用端子515とを接続する接続配線513と、開口用端子516とガイド用端子517とを接続する接続配線514aと、ガイド用端子518と凸部用端子512とを接続する接続配線514bとを有している。検出配線部50eをこのような構成とすることにより、監視基板60は、基板ケース20がケースホルダー30から不正に取り外されたこと、設定キーユニット80が基板ケース20から不正に取り外されたこと、基板ケース20に対する固定ピン90の係止が解除されたことのいずれについても検出することができる。また、固定ピン90は、第四実施形態における固定ピン90と同様、検出配線部50eにおける最終投入スイッチとして機能させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、制御基板が収納された基板ケースを備える遊技機に広く利用することができる。
【符号の説明】
【0071】
1 遊技機(スロットマシン)
10 制御基板ユニット
11 主基板
20 基板ケース
23 係合凸部
24 開口部
251 ガイド部
30 ケースホルダー
312(312−1、312−2) 係合凹部
50 基板ユニット監視回路
50a、50b、50c、50d、50e 検出配線部
51 ケース用配線
511、512 凸部用端子
515、516 開口用端子
517、518 ガイド用端子
52 ホルダー用配線
521、522 凹部用端子
53 キー用配線
531、532 キー用端子
54 ピン用端子
60 監視基板
62 取り外し検知部
63 電波時計
64 取り外し監視制御部
65 カウント表示部
66 ランプ表示部
67 記憶部
68 補助電池
80 設定キーユニット
84 ガイドリブ
90 固定ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機の動作を制御する制御部品を内包する制御部材と、この制御部材に外付けされる外設部材とを備えた制御ユニットであって、
前記制御部材と前記外設部材との間が外されたことを検出する監視手段を備え、
前記制御部材は、前記外設部材に係合する係合部を複数備え、
前記外設部材は、前記係合部に係合される被係合部を複数備え、
前記監視手段は、
前記制御部材における複数の係合部と前記外設部材における複数の被係合部が係合した状態で、該複数の係合部と該複数の被係合部とを経由するように配設された検出配線部と、
前記制御部材と前記外設部材との間が離間して前記検出配線部が分断したことを検出する検出部とを有し、
前記検出配線部が経由する複数の前記被係合部が、前記外設部材において、互いに離間した位置に形成された
ことを特徴とする制御ユニット。
【請求項2】
前記制御部材は、前記遊技機の動作を制御する制御基板を内包する基板ケースを有し、
前記外設部材は、前記遊技機の筐体内面に固定されるとともに前記基板ケースを脱離不能に支持するケースホルダーを有し、
前記監視手段の前記検出配線部は、前記基板ケースにおける複数の係合部と前記ケースホルダーにおける複数の被係合部が係合した状態で、該複数の係合部と該複数の前記被係合部とを経由するように配設された
ことを特徴とする請求項1記載の制御ユニット。
【請求項3】
前記制御部材は、前記遊技機の動作を制御する制御基板を内包する基板ケースを有し、
前記外設部材は、前記遊技機の動作を制御する制御部品を内包するとともに前記基板ケースに外付けされる付設部材を有し、
前記監視手段の前記検出配線部は、前記基板ケースにおける複数の係合部と前記付設部材における複数の被係合部が係合した状態で、該複数の前記係合部と該複数の前記被係合部とを経由するように配設された
ことを特徴とする請求項1記載の制御ユニット。
【請求項4】
前記制御部材は、前記遊技機の動作を制御する制御基板を内包する基板ケースを有し、
前記外設部材は、前記遊技機の筐体内面に固定されるとともに前記基板ケースを脱離不能に支持するケースホルダーと、前記遊技機の動作を制御する制御部品を内包するとともに前記基板ケースに外付けされる付設部材とを有し、
前記基板ケースは、前記ケースホルダーに係合するホルダー側係合部を複数備えるとともに、前記付設部材に係合する付設側係合部を複数備え、
前記監視手段の前記検出配線部は、前記基板ケースにおける複数のホルダー側係合部と前記ケースホルダーにおける複数の被係合部が係合し、かつ、前記基板ケースにおける複数の付設側係合部と前記付設部材における複数の被係合部が係合した状態で、前記基板ケースにおける複数の前記ホルダー側係合部及び前記付設側係合部、前記ケースホルダーにおける複数の前記被係合部、前記付設部材における複数の前記被係合部を経由するように配設された
ことを特徴とする請求項1記載の制御ユニット。
【請求項5】
前記付設部材が、キー操作によって前記制御基板にオン信号を出力し当該制御基板を設定変更可能な状態にする設定キーユニットを有した
ことを特徴とする請求項3又は4記載の制御ユニット。
【請求項6】
前記制御部材を前記外設部材に脱離不能に固定する固定ピンを備え、
前記検出配線部は、前記制御部材の前記係合部と前記外設部材の前記被係合部と前記固定ピンとを経由して配設された
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の制御ユニット。
【請求項7】
前記係合部又は前記被係合部の一方が、凸状に形成された係合凸部からなり、他方が、凹状に形成された係合凹部からなる
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の制御ユニット。
【請求項8】
前記検出部が搭載された基板が、前記外設部材のうち前記遊技機の筐体内面に対向する面に取り付けられた
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の制御ユニット。
【請求項9】
前記検出部が、時間を計る計時手段と、前記不正行為が検出された日時を前記計時手段から取得する検出日時取得部と、取得された日時を記憶する記憶部とを有した
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の制御ユニット。
【請求項10】
前記検出部が、前記不正行為が検出されると点灯又は点滅するランプ表示部を有した
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の制御ユニット。
【請求項11】
前記検出部が、前記不正行為が検出されたこと、及び/又は、検出された回数を表示するカウント表示部を有した
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の制御ユニット。
【請求項12】
遊技機の動作を制御する制御部品を内包する制御部材と、この制御部材に外付けされる外設部材とを有する制御ユニットを備えた遊技機であって、
前記制御ユニットが、前記請求項1〜11のいずれかに記載の制御ユニットからなる
ことを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−139250(P2012−139250A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291896(P2010−291896)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(591142507)株式会社北電子 (348)
【Fターム(参考)】