説明

加熱式噴霧器

【課題】液体を霧化してこれを噴霧することのできる加熱式噴霧器を提供する。
【解決手段】液体を含浸して保持する保持体41を収容する第1収容体と、発熱体36を支持する発熱体支持部30と、エアポンプ20と、第2収容体10を含む。発熱体支持部30は筒状に構成されており、発熱体支持部30の一方の端部に発熱体36が配置され、第1収容体は、着脱可能且つ装着状態では保持体41が発熱体36と接触しないように、発熱体支持部30の一方の端部に取り付けられる。エアポンプ20が送り出す気体は発熱体支持部30の他方の端部から発熱体支持部30の内部空間に送り込まれ、さらに、発熱体支持部30の一方の端部から送り出される当該気体が、発熱体36の発熱により得られる液体の蒸気を吹き払う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば駆虫薬剤や芳香剤などの液体を加熱して噴霧する加熱式噴霧器に関する。
【背景技術】
【0002】
駆虫薬剤や芳香剤などの液体を加熱して蒸散する加熱式蒸散器の一例として、特許文献1に開示される加熱式蒸散器を挙げることができる。この加熱式蒸散器は、発熱体の発熱により生じる上昇熱気流を送風機で増速し、当該上昇熱気流が薬剤を含浸保持する薬剤保持体の表面に沿って流れることで、薬剤保持体の表面を加熱して薬剤を蒸散させるものである。
【0003】
また、加熱式蒸散器に準ずる例として、超音波霧化器や静電霧化器などが知られている(例えば、特許文献2、3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−006184号公報
【特許文献2】特開平05−031421号公報
【特許文献3】特開2005−296753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
超音波霧化器や静電霧化器は、液体を超音波や高電圧で微粒子化して放散するため、加熱により液体を気化させた場合に比べてその粒子径が大きい、つまり十分に霧化できない。また、超音波霧化器や静電霧化器は、超音波発生機構や高電圧印加機構に或る程度の規模が必要であり霧化器全体の小型化が難しい。
また、上記特許文献1に開示されるような加熱式蒸散器は、加熱方式であるため液体を十分に霧化することができるが、霧化した薬剤を上昇熱気流により蒸散するため、霧化した薬剤を噴霧するという機能を持っていない。
【0006】
そこで本発明は、液体を霧化してこれを噴霧することのできる加熱式噴霧器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の加熱式噴霧器は、次の構成とされる。即ち、液体を含浸して保持する保持体を収容する第1収容体と、通電により発熱する発熱体と、発熱体を支持する発熱体支持部と、エアポンプと、発熱体支持部とエアポンプを収容する第2収容体とを含み、発熱体支持部は筒状に構成されており、発熱体支持部の一方の端部に発熱体が配置され、第1収容体は、着脱可能且つ装着状態では保持体が発熱体と接触しないように、発熱体支持部の一方の端部に取り付けられ、エアポンプが送り出す気体は発熱体支持部の他方の端部から発熱体支持部の内部空間に送り込まれ、さらに発熱体支持部の一方の端部から送り出される当該気体が、発熱体の発熱により得られる液体の蒸気を吹き払うように構成されている。
【0008】
小型化の観点からは、エアポンプはダイアフラムポンプであることが好ましい。
【0009】
また、発熱体支持部は、発熱体と触れないように発熱体の周囲に、毛細管現象によって上記液体を輸送する液体輸送具を備えていてもよい。これにより液体の気化が効率よく進む。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、エアポンプが送り出す気体で発熱体の発熱により得られる液体の蒸気を吹き払うため、当該蒸気を加熱式噴霧器の外側へ噴霧することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】(a)実施形態に係る加熱式噴霧器の正面図。(b)この加熱式噴霧器のA1−A1断面図。
【図2】(a)図1に対応する加熱式噴霧器の背面図。(b)右側面図。(c)底面図。(d)平面図。
【図3】図1に対応する加熱式噴霧器の分解斜視図。
【図4】発熱体支持部の分解斜視図。
【図5】(a)発熱体支持部の平面図。(b)組立斜視図。(c)側面図。(d)この発熱体支持部のE1−E1断面図。
【図6】液体輸送具を外した状態での発熱体支持部の斜視図。
【図7】(a)発熱体支持部に第1収容体を取り付けた状態の正面図。(b)B1−B1断面図。(c)平面図。(d)底面図。
【図8】(a)第1収容体の正面図。(b)この第1収容体のC1−C1断面図。(c)底面図。(d)この第1収容体のD1−D1断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面を参照しながら、この発明の実施形態を説明する。各図面において対応する部分については、同一の参照符号をつけて重複説明を省略する。
【0013】
本発明の実施形態の一例である加熱式噴霧器100を図1−図3に示す。加熱式噴霧器100は、液体を含浸して保持する保持体41を収容する第1収容体40と、通電により発熱する発熱体36と、発熱体36を支持する発熱体支持部30と、エアポンプ20と、少なくとも発熱体支持部30とエアポンプ20を収容する第2収容体10を含む。
【0014】
この実施形態の第2収容体10は、大小各一つの開口部を有する漏斗状の形状を持つ外装部101と、円板状の形状を持つ蓋部102を含む。外装部101では、外装部101の小さい開口部から内部空間に向けて円筒体101aが形成されている。蓋部102は、外装部101の大きい開口部を塞ぐように外装部101に取り付けられている。この実施形態では、蓋部102を底面として加熱式噴霧器100を使用することを想定している。
【0015】
外装部101の側壁には、二つの貫通孔が設けられており、一方の貫通孔には商用電源の交流電力がAC−DCアダプタ(図示しない)により変換された直流電力を供給するためのプラグを受けるプラグ受け105が嵌め込まれており、他方の貫通孔にはロッカースイッチ106が嵌め込まれている。なお、商用電源を動力源とするのではなく、1次電池や2次電池を動力源としてもよく、この場合、プラグ受け105もそのための貫通孔も不要である。また、スイッチをロッカースイッチ106に限定する趣旨ではなく、これに替えて、その他のスイッチ(タクティルスイッチ、押しボタンスイッチ、トグルスイッチなど)を用いてもよい。
【0016】
蓋部102によって大きい開口部を塞がれた外装部101の内部空間には、昇圧レギュレータなどが搭載された電源回路基板109や発振回路基板108が固定して収められている。電源回路基板109と、発熱体36や発振回路基板108とはリード線60で結ばれており、電源回路基板109は、ロッカースイッチ106がON状態になった時に、電力を発熱体36や発振回路基板108に供給する。
【0017】
蓋部102によって大きい開口部を塞がれた外装部101の内部空間には、蓋部102のほぼ中央部、つまり外装部101の小さい開口部の下方にエアポンプ20が固定して置かれている。エアポンプ20は、加熱式噴霧器100を小型化する観点から、ダイアフラムポンプ(diaphragm pump)であることが好ましい。ダイアフラムポンプには、ダイアフラムの振動に伴うポンプ室の圧力変化により、吸気口から吸い込まれたポンプ室内の空気を吐出口21から送り出す構成を持つものや、あるいは、ポンプ室に連接されたベンチュリ管部において上記圧力変化により発生するベンチュリ効果を利用して、ベンチュリ管部に連接された流路から吸い込んだ空気をその吐出口21から連続的に送り出す構成を持つものなどがある。後者のダイアフラムポンプの例として参考特許文献1,2が挙げられる。なお、ダイアフラムに振動を与える機構には、交流電力による電磁力によるもの、モーターにより駆動されるクランクの往復運動によるもの、圧電素子の振動によるものなどが知られている。加熱式噴霧器100を小型化する観点から、ダイアフラムに振動を与える機構として圧電素子の振動によるものが好ましい。ダイアフラムに取り付けられた圧電素子には、発振回路基板108から電圧が供給される。
(参考特許文献1)特開2009−097393号公報
(参考特許文献2)特開2009−097414号公報
【0018】
この実施形態では、エアポンプ20の吐出口21はシリコンチューブ22の一端に嵌め込まれており、シリコンチューブ22の他端には樹脂製パイプ23の一端が嵌め込まれている。
【0019】
次に、発熱体支持部30は、例えばコイル状電熱器とされる発熱体36、第1の筒状体31、第2の筒状体34、発熱体36を固定する発熱体固定具35、液体輸送具38を含み、筒状に構成されている(図4−図6参照)。
【0020】
第1の筒状体31は、中央に貫通孔(以下、中央貫通孔という)31dを有する肉厚円筒形状を持つ。具体的には、第1の筒状体31は、内径は等しいが外径が異なる二つの円筒部31a,31bを両者の中心軸(両者の貫通孔が伸びる方向)を一致させるように組み合わせた形状である。なお、説明の都合、小なる外径を持つ円筒部31aと大なる外径を持つ円筒部31bの二つの部品から第1の筒状体31が構成されるように説明したが、通常は第1の筒状体31は例えば耐熱性樹脂をモールド成型などで成形して得られる一つの部品である。円筒部31bの肉厚円筒壁部は、中央貫通孔31dと平行な二つの貫通孔31cを有する。この二つの貫通孔31cはリード線60が通されるための貫通孔である。
【0021】
第2の筒状体34は例えば金属で形成された円筒状の形状を持ち、この外径は円筒部31bの外径よりも小とされている。また、第2の筒状体34の内径は、第2の筒状体34を第1の筒状体31に両者の中心軸(両者の貫通孔が伸びる方向)を一致させるように取り付けたときに、円筒部31bに設けられた二つの貫通孔31cを含むことのできる長さとされている。なお、第2の筒状体34は、例えばインサート成型や接着剤により第1の筒状体31に取り付けられる。
【0022】
発熱体固定具35は、例えばセラミックスで形成され、略直方体状の形状を持つ。発熱体固定具35の長手方向の一端面からこれに対向する端面に向けて貫通孔35dが設けられている。また、長手方向と直交する方向の一方平面壁部とこれに対向する他方平面壁部はそれぞれ長手方向に沿って並ぶ二つの貫通孔35a,35bを有する。貫通孔35aは発熱体36を保持するためのものであり、貫通孔35bはリード線60を通すためのものである。発熱体36の両端は二つの貫通孔35aに嵌め込まれており、これにより発熱体36は発熱体固定具35にしっかりと固定されている。発熱体36からのリード線60は、発熱体固定具35の貫通孔35dを通り、途中で貫通孔35bを抜けて発熱体固定具35の外側へと導かれている。貫通孔35a,35bを有する上記両平面壁部の外幅は、円筒部31bに設けられた二つの貫通孔31cの開口間距離よりも短い。また、長手方向と直交する方向の一方壁部とこれに対向する他方壁部であって、貫通孔35a,35bが設けられていない両壁部の外面は、第2の筒状体34の内壁面に合うように曲面成形されている。
【0023】
発熱体36が取り付けられた発熱体固定具35は、円筒部31bに設けられた二つの貫通孔31cを塞がないように、第2の筒状体34の内部空間に収められている。つまり、発熱体固定具35が上述の形状を持つ故に、貫通孔35a,35bを有する上記両平面壁部と第2の筒状体34の内壁面との間に二つの空間ができるので、これら空間に円筒部31bに設けられた二つの貫通孔31cが連通するように位置決めされて、発熱体固定具35は第2の筒状体34の内部空間に収められている。なお、この状態では、第1の筒状体31の中央貫通孔31dと第2の筒状体34の貫通孔35dが連通している。発熱体固定具35を第2の筒状体34の内部空間内で固定させる方法としては接着剤による接合方法が考えられるが、敢えて固定させる必要は無く、例えば、リード線60を余長処理して緩みを少なくし、曲面成形された発熱体固定具35の両壁部の外幅を第2の筒状体34の内径に合うように設計することで、発熱体固定具35の脱落や、発熱体固定具35が第2の筒状体34の内部空間内で徒に回転してしまうことを防止できる。
【0024】
液体輸送具38は、例えば金属繊維がメッシュ状に編まれたシートを折り返し屈撓成形されたものであり、このため液体輸送具38は毛細管現象によって上記液体を輸送する機能と熱伝導性を持つ。液体輸送具38はその両端部で挟み込むように発熱体固定具35の端部(発熱体36に近い端部)に固定されている。この状態では、貫通孔35a,35bを有する発熱体固定具35の上記両平面壁部と第2の筒状体34の内壁面との間にできる二つの空間に液体輸送具38の両端部が入り込んでいるから、液体輸送具38が発熱体固定具35の貫通孔35bを覆わないように、液体輸送具38は発熱体固定具35に取り付けられる(図5参照)。また、液体輸送具38の中央部位、つまり、液体輸送具38が発熱体固定具35に取り付けられた状態で発熱体36に対面する部位は、第2の筒状体34の端部よりも外側に突出している。また、この状態では、液体輸送具38は、発熱体36(より詳しくはリード線60)と触れないように発熱体36の周囲に配置されている(図5参照)。
【0025】
このような発熱体支持部30は外装部101の円筒体101aに収容固定され、この状態では、第1の筒状体31の中央貫通孔31dに樹脂製パイプ23の他端が挿入されている(図1参照)。また、第1の筒状体31の円筒部31bの外径は外装部101の円筒体101aの内径にほぼ等しいため、発熱体支持部30が円筒体101a内部で遊ぶことがない。なお、この状態では、シリコンチューブ22の内部空間が、樹脂製パイプ23の内部空間を介して、第1の筒状体31の中央貫通孔31dと連通している。
【0026】
第1収容体40は、有底円筒状の形状を持つ筒体45と円筒部材42を含む(図7、8参照)。筒体45の底部45pの中央部に貫通孔45cが設けられている。筒体45の内部空間には、その開口部から筒体45の内径よりも小さい外径を持つ円筒部材42が挿入されて収められている。円筒部材42は、その一方の端部に近い位置にてその内部空間に隔壁板42aが設けられた略円筒状の形状を持つ。隔壁板42aはその中央部に貫通孔42bを有する。円筒部材42は、その側壁部に外側に突出する凸部42dを有し、また、筒体45の内壁の一部が狭まっていることで、円筒部材42と筒体45とが圧接し、円筒部材42は筒体45の内部空間に固定されている。なお、円筒部材42が筒体45の内部空間に固定された状態では、筒体45の開口端部と、円筒部材42の端部(筒体45の底部45pから離れた側の端部)とは十分な距離が保たれているとする。この筒体45の開口端部と円筒部材42の端部との間に在る筒体45の内部空間を内部空間Xと呼称することにする。
【0027】
円筒部材42の内部空間は、隔壁板42aによって大小二つの空間に分けられており、大きい方の内部空間Cには、液体を含浸して保持する保持体41が収容されている。液体としては、例えば駆虫薬剤、芳香剤、蒸留水など揮発性を有する液体が挙げられる。保持体41としては、例えばスポンジや吸水シートなどが挙げられる。
【0028】
円筒部材42の小さい方の内部空間を囲む円筒部材42の側壁には、貫通孔(スリットなどでもよい)42cが設けられている。このため、円筒部材42が筒体45の内部空間に固定された状態では、内部空間Xは、筒体45の内壁面と円筒部材42の外壁面との間に生じている空間45dと、貫通孔42cと、筒体45の底部45pと円筒部材42の隔壁板42aとの間に生じる空間45eと、底部45pの貫通孔45cを介して、加熱式噴霧器100の外側空間に連通している。また、円筒部材42の大きい方の内部空間Cは、隔壁板42aの貫通孔42bと、空間45eと、貫通孔45cを介して、加熱式噴霧器100の外側空間に連通している。
【0029】
このような第1収容体40は、その内部空間Xに発熱体支持部30の第2の筒状体34を収容するように、発熱体支持部30に脱着可能に取り付けられる(図7参照)。この状態では、発熱体支持部30の液体輸送具38は保持体41と接触するが、発熱体36は、液体輸送具38により保持体41と接触しない。また、第1収容体40は発熱体支持部30に脱着可能に取り付けられるため、第1収容体40の交換が容易である。
【0030】
次に、加熱式噴霧器100の動作を説明する。ロッカースイッチ106がON状態にされると、電力源(商用電力や電池など)からの電力が電源回路基板109に供給され、電源回路基板109から発振回路基板108と発熱体36に通電する。発振回路基板108は、エアポンプ20のダイアフラムに取り付けられた圧電素子を制御し、ダイアフラムが振動することで、エアポンプ20の吐出口21から気体(空気)が送り出される。また、発熱体36は通電により発熱する。
【0031】
発熱体36を熱源として、発熱体36に比べて広い面積を持つ液体輸送具38が熱放射により加熱される。ところで、液体輸送具38が保持体41に接触しているため、保持体41に含浸される液体は毛細管現象により液体輸送具38に沿って移動する。この液体輸送具38に沿って移動した液体が、液体輸送具38からの熱伝導ないし発熱体36からの熱放射により効率的に加熱され、液体が気化する。この蒸気は、液体の種類などにもよるが、粒子径が3〜5μm程度の霧状であり、発熱体固定具35の貫通孔35dに充満していく。
【0032】
ところで、エアポンプ20の吐出口21から送り出された気体は、シリコンチューブ22の内部空間、樹脂製パイプ23の内部空間、第1の筒状体31の中央貫通孔31d、発熱体固定具35の貫通孔35dを、この順で通り抜け、発熱体固定具35の貫通孔35dに充満している蒸気を吹き払う。吹き払われた蒸気は、第1の流路として、空間45d、貫通孔42c、空間45e、底部45pの貫通孔45cを、この順で通り抜け、加熱式噴霧器100の外側空間へと噴き出されることとなる。また、吹き払われた蒸気は、第2の流路として、隔壁板42aの貫通孔42b、空間45e、底部45pの貫通孔45cを、この順で通り抜け、加熱式噴霧器100の外側空間へと噴き出されることとなる。ただし、第2の流路は、例えば吸水シートや薬液含浸シートなどのシート状の保持体41が渦巻状に畳まれている場合のように、円筒部材42の大きい方の内部空間に保持体41が収容されている状態にて当該内部空間に気体が通り抜けられる流路が確保されている場合に成立するのであり、保持体41の種類や形状などによっては、第2の流路が成立しない場合もある。このような場合であっても第1の流路により、蒸気は加熱式噴霧器100の外側空間へと噴き出されることとなる。
【0033】
また、エアポンプ20から気体を連続して吐出するのではなく、発振回路基板108の制御により、気体を間欠吐出してもよい。これにより発熱体36の温度低下を低減することができる。
【0034】
以上の実施形態の他、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を含浸して保持する保持体を収容する第1収容体と、
通電により発熱する発熱体と、
上記発熱体を支持する発熱体支持部と、
エアポンプと、
上記発熱体支持部と上記エアポンプを収容する第2収容体と
を含み、
上記発熱体支持部は筒状に構成されており、
上記発熱体支持部の一方の端部に上記発熱体が配置され、
上記第1収容体は、着脱可能且つ装着状態では上記保持体が上記発熱体と接触しないように、上記発熱体支持部の上記一方の端部に取り付けられ、
上記エアポンプが送り出す気体は上記発熱体支持部の他方の端部から上記発熱体支持部の内部空間に送り込まれ、さらに、上記発熱体支持部の上記一方の端部から送り出される当該気体が、上記発熱体の発熱により得られる上記液体の蒸気を吹き払うように構成された
加熱式噴霧器。
【請求項2】
請求項1に記載の加熱式噴霧器であって、
上記エアポンプはダイアフラムポンプである
ことを特徴とする加熱式噴霧器。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の加熱式噴霧器であって、
上記発熱体支持部は、上記発熱体と触れないように上記発熱体の周囲に、毛細管現象によって上記液体を輸送する液体輸送具を備えている
ことを特徴とする加熱式噴霧器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−115053(P2011−115053A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−273190(P2009−273190)
【出願日】平成21年12月1日(2009.12.1)
【出願人】(000194918)ホシデン株式会社 (527)
【Fターム(参考)】