説明

加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料

【課題】本発明は、特殊インキを用いた色変化による加熱滅菌処理の有無を知らせる方法を使用しないで、中身への安心感、安全性への訴求効果もアピール可能である食品用のレトルトパウチや医療医薬用の経腸栄養剤パウチなどに有用な加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料を提供するものである。
【解決手段】少なくとも、基材フィルム層(A)とシーラント層(D)とをインジケータ接着層(F)を介して順次積層された包装材料(1)であって、前記インジケータ接着層(F)が加熱滅菌処理により外観が変化する部分的な接着部(I)と未接着部(J)で構成されたパターン形状(K)からなるインジケータ部(G)を有することを特徴とする加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱滅菌処理したことを指し示すインジケータ付き包装材料に関し、さらに詳しくは、医療、医薬品や、食品などの分野において加熱滅菌処理が必要であり、滅菌していない物を体内に入れることで著しく体調不良になる内容物に対して非常に有用である。更には、加熱滅菌している証拠をユーザーに見せられるということで、中身への安心感、安全性への訴求効果もアピール可能である加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
これまで加熱滅菌処理を外観変化で表現する包装材料として、特殊インキの色変化によって表現する包装材料、又はラベルなどは存在した。例えば、色変化によって加熱滅菌処理の有無を表現する方法として、所定温度において所定時間が経過したことを明示する時間または温度−時間積算値表示材料を用いた提案(例えば、特許文献1参照。)や、一定温度条件下における熱履歴の経過時間を表示でき、且つ鮮明な画像を形成できるインク組成物を用いた提案(例えば、特許文献2参照。)や、商品が製造後に受けた熱履歴及び時間の経過を累積し、不可逆的に表示することができる熱履歴表示インキ組成物を用いた提案(例えば、特許文献3参照。)や、中身が見えない容器で、細菌汚染等でpHが低下した場合に、酸性ガスを感知してインジケータの色の変化で内容液の異変を事前に目視できる密封包材、包装容器および包装体の提案(例えば、特許文献4参照。)や、加熱処理用インジケータインキ組成物を用いた提案(例えば、特許文献5参照。)など、他にも多数存在するがこれらはすべてインキの色変化によって施されており、いずれもインキを使用しているのが特徴である。
【0003】
しかし、特殊インキの使用はコストアップ要因になり、インキの保管方法やハンドリングに関しても課題点が残されていた。更にはインキの色変化に関しては様々な会社が特許を出願しており、後発メーカーが特許を回避しながら開発するのは困難な状況になっている。
【0004】
以下に先行技術文献を示す。
【特許文献1】特開平8−327467号公報
【特許文献2】特開平11−1644号公報
【特許文献3】特開平11−80637号公報
【特許文献4】特開2004−359319号公報
【特許文献5】特開2005−178871号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決しようとするものであり、特殊インキを用いた色変化による加熱滅菌処理の有無を知らせる方法を使用しないで、中身への安心感、安全性への訴求効果もアピール可能である食品用のレトルトパウチや医療医薬用の経腸栄養剤パウチなどに有用な加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、本発明の請求項1に係る発明は、少なくとも、基材フィルム層(A)とシーラント層(D)とをインジケータ接着層(F)を介して順次積層された包装材料(1)であって、前記インジケータ接着層(F
)が加熱滅菌処理により外観が変化する部分的な接着部(I)と未接着部(J)で構成されたパターン形状(K)からなるインジケータ部(G)を有することを特徴とする加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料である。
【0007】
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1記載の加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料において、前記基材フィルム層(A)とシーラント層(D)との間に、少なくとも、バリア層(B)を含むことを特徴とする加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料である。
【0008】
本発明の請求項3に係る発明は、請求項2記載の加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料において、前記バリア層(B)がアルミニウム箔からなることを特徴とする加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料である。
【0009】
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料において、前記インジケータ部(G)が、2液硬化型のウレタン系接着剤の濃淡模様によって形成されていることを特徴とする加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料である。
【0010】
本発明の請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料において、前記インジケータ部(G)が、印刷表現により明示されていることを特徴とする加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料である。
【0011】
本発明の請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項記載の加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料において、前記インジケータ部(G)が、ドライラミネーションで使用される接着剤の版をパターン化して形成されているか、又は剥離剤などにより接着しない形状を印刷することによって形成されているかのどちらかによって成されていることを特徴とする加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料である。
【0012】
本発明の請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれか1項記載の加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料において、前記インジケータ部(G)が、端部を熱溶着することによって袋(2)形状をなす場合、熱溶着部(H)より内側に形成されていることを特徴とする加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料である。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料は、少なくとも、基材フィルム層とシーラント層とをインジケータ接着層を介して順次積層された包装材料であって、前記インジケータ接着層が加熱滅菌処理により外観が変化する部分的な接着部と未接着部で構成されたパターン形状からなるインジケータ部を有することにより、特殊インキを用いた色変化による加熱滅菌処理の有無を知らせる方法を使用しないで、中身への安心感、安全性への訴求効果もアピール可能となる。
【0014】
特に、前記部分的な接着部と未接着部で構成されたパターン形状が、2液硬化型のウレタン系接着剤の濃淡模様によって形成されていることで、加熱滅菌処理後に薄い部分のデラミネーションが発生し、更にはアルミ箔を用いた構成としているのでデラミネートした形状がデッドホールド性を持ち、包装材料の外観からでも部分的なパターン形状が視認可能となる。このように加熱滅菌処理後に局所的に接着している部分と、接着していない部分を設けることで、且つアルミ箔を用いた構成とすることで、加熱滅菌によって色が変化するような特殊インキを用いたりすること無く、加熱滅菌処理の有無を外観で判断可能となり、コスト的にも安価な方法で内容物滅菌性、つまりは品質保証が可能となる。更には、グラビア版の使用が可能であり、接着剤でパターンを設ける場合はドライラミネーション工程が使用可能であり、剥離剤などの形状で実施する場合は印刷工程などが使用可能である。
【0015】
また、部分的にデラミネートさせている箇所を印刷にて明記することで、本包装材料が不良品ではなく、意図的に外観変化をしていることをユーザーに明示することができ、ユーザーにとって判別しやすい、使いやすい包装材料の供給となる。
【0016】
さらに、袋形状をなす場合、端部の熱溶着箇所にインジケータ部を構成する未接着部を配置すると加熱滅菌処理後に該袋本体がデラミネートする可能性があるので、前記インジケータ部は袋端部(熱溶着部)より内側に配置することが望ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明に係る加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料の実施の形態を図1〜図3に基づいて詳細に説明するが、それに限定されるものではない。
【0018】
図1は本発明に係る加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料の層構成の1実施例を示す側断面図であり、図2は本発明に係る加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料を用いて作製した袋の1実施例を示す平面図であり、図3は本発明に係る加熱滅菌処理用インジケータの部分拡大図である。
【0019】
本発明の1実施例の加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料は、図1に示すように、少なくとも、基材フィルム層(A)とシーラント層(D)とをインジケータ接着層(F)を介して順次積層された包装材料(1)であって、図3に示すように、前記インジケータ接着層(F)が加熱滅菌処理により外観が変化する部分的な接着部(I)と未接着部(J)で構成されたパターン形状(K)からなるインジケータ部(G)を有することを特徴とする加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料である。
【0020】
次に、前記部分的な接着部(I)と未接着部(J)で構成されたパターン形状(K)からなるインジケータ部(G)を、2液硬化型のウレタン系接着剤の濃淡模様によって形成することにより、加熱滅菌処理後に薄い部分のデラミネーションが発生し、さらに前記基材フィルム層(A)とシーラント層(D)との間に、少なくとも、アルミニウム箔からなるバリア層(B)を含めることにより、デラミネートした形状がデッドホールド性を持ち、包装材料の外観からでも部分的なパターン形状が視認可能となる。
【0021】
このように加熱滅菌処理後に局所的に接着している部分と、接着していない部分を設けることで、且つアルミ箔を用いた構成とすることで、加熱滅菌によって色が変化するような特殊インキを用いたりすること無く、加熱滅菌処理の有無を外観で判断可能となり、コスト的にも安価な方法で内容物滅菌性、つまりは品質保証が可能となる。
【0022】
前記部分的な接着部(I)と未接着部(J)で構成されたパターン形状(K)からなるインジケータ部(G)は、ドライラミネーションで使用される接着剤の版をパターン化して形成するか、又は剥離剤などにより接着しない形状を印刷することによって形成することができる。
【0023】
次に、前記部分的な接着部(I)と未接着部(J)で構成されたパターン形状(K)からなるインジケータ部(G)を、印刷表現により明示することで本包装材料が不良品ではなく、意図的に外観変化をしていることをユーザーに明示することができ、ユーザーにとって判別しやすい、使いやすい包装材料の供給となる。
【0024】
次に、図2に示すように、前記包装材料(1)を用いて袋(2)形状にする場合、端部
の熱溶着箇所にインジケータ部(G)を構成する未接着部(J)を配置すると加熱滅菌処理後にデラミネートする可能性があるので、前記インジケータ部(G)は袋端部(熱溶着部)(H)より内側に配置することが望ましい。
【0025】
以上のように、本発明は、特殊インキを用いた色変化による加熱滅菌処理の有無を知らせる方法を使用しないで、中身への安心感、安全性への訴求効果もアピール可能である加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料を提供するものである。
【0026】
次に、本発明に係る加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料の層構成の1実施例について、図1に基づいて、説明する。
【0027】
まず、前記基材フィルム層(A)は、レトルト耐性があり印刷基材になり得るフィルムであれば制限はなく、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムや、ナイロンフィルムなどが使用可能であり、厚さは、6〜25μm程度あり、少なくとも片面に、場合によって両面にコロナ処理のような易接着処理を施すことが望ましい。
【0028】
次に、前記バリア層(B)は、デッドホールド性をもった酸素バリア性、水蒸気バリア性フィルムであれば問題は無く、特に7〜30μm程度のアルミ箔を用いることが望ましい。
【0029】
前記耐ピンホール層(C)は、袋が落下したり、外圧がかかったときに破袋しないようにするための層であり、ナイロンフィルムなどが望ましいが必ず必要とされる層ではなく、耐ピンホール層(C)が無くても本発明は実現可能である。
【0030】
前記シーラント層(D)は、熱融着可能なポリオレフィン系シーラントであれば問題なく、加熱滅菌処理をすることを考えるとポリプロピレン系フィルムが望ましい。厚さは、30〜100μm程度が望ましい。
【0031】
前記接着層(E)は、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールからなる2液硬化型ウレタン系接着剤であれば特に制限はなく、レトルトグレードであることが望ましい。
【0032】
前記インジケータ接着層(F)は、部分的な接着部(I)と未接着部(J)で構成されたパターン形状(K)からなるインジケータ部(G)を有する層で、該インジケータ部(G)は、2液硬化型ウレタン系接着剤の塗布量に濃淡を設けることで機能発現させるか、又は部分的に剥離剤を設けた上から接着剤をコーティングすることで機能発現させるか、いずれかの方法で設けることができる。
【0033】
前記シーラント層(D)は、袋(2)の内面端部どうしを熱溶着するために設けられるものであり、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂が用いられるが、このヒートシール(熱溶着部)部(H)により内容物の気密性の保証をしている。
【実施例】
【0034】
以下に、本発明に係る加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料について、具体的に実施例を挙げて、さらに詳しく説明するが、それに限定されるものではない。
【0035】
<実施例1>
層構成が、基材フィルム層(A)/接着層(E)/バリア層(B)/インジケータ接着層(F)/耐ピンホール層(C)/接着層(E)/シーラント層(D)からなる実施例1の本発明に係る加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料を得た。尚、前記層構成の各材
質は以下の通りである。
【0036】
・基材フィルム層(A):PET12μm、片面コロナ処理、東洋紡績(株)製、E5100
・バリア層(B):アルミニウム箔9μm、サン・アルミニウム工業(株)製、1N30
・耐ピンホール層(C):ONy15μm、両面コロナ処理、ユニチカ(株)製、ONMB−RT
・シーラント層(D):CPP60μm、オカモト(株)製、ET20
・接着層(E):2液硬化型ウレタン系接着剤、三井化学ポリウレタン(株)製、A−525/A−52、乾燥塗布量3g/m2、着肉面積100%
・インジケータ接着層(F):表面積の97%は、接着層(E)と同じ。残面積3%は2mm角の格子形状に接着剤を塗工しており、部分的に接着剤未塗工部を設けている(塗工部塗布量:三井化学ポリウレタン(株)A−525/A−52、3g/m2(乾燥時)、未塗工部塗布量:0g/m2)。
【0037】
<実施例2>
実施例1において、インジケータ接着層(F)を包装材料端部より内側に位置する、表面積の3%程度のエリアにハジキニス[東洋インキ製造(株)製、エンボスハジキワニス
Y−192 1g/m2(乾燥塗布量)]を2mm角で塗工し、その上から接着層(E)と同様の方法で2液硬化型ウレタン系接着剤を塗工した以外は、実施例1と同様にして実施例2の包装材料(1)を得た。
【0038】
以下に、本発明の比較例について説明する。
【0039】
<比較例1>
層構成が、基材フィルム層(A)/インジケータ接着層(F)/耐ピンホール層(C)/接着層(E)/シーラント層(D)からなる比較例1の加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料(1)を得た。尚、前記層構成の各材質は以下の通りである。
【0040】
・基材フィルム層(A):PET12μm、片面コロナ処理、東洋紡績(株)製、E5100
・耐ピンホール層(C):ONy15μm、両面コロナ処理、ユニチカ(株)製、ONMB−RT
・シーラント層(D):CPP60μm、オカモト(株)製、ET20
・接着層(AD層)(E):2液硬化型ウレタン系接着剤、三井化学ポリウレタン(株)製、A−525/A−52、乾燥塗布量3g/m2、着肉面積100%
・インジケータ接着層(F):包装材料端部より内側に位置する、表面積の3%程度のエリアにハジキニス[東洋インキ製造(株)製、エンボスハジキワニス Y−192 1g/m2(乾燥塗布量)]を2mm角で塗工し、その上から接着層(E)と同様の方法で2液硬化型ウレタン系接着剤を塗工した。
【0041】
<比較例2>
層構成が、基材フィルム層(A)/接着層(E)/バリア層(B)/インジケータ接着層(F)/耐ピンホール層(C)/接着層(E)/シーラント層(D)からなる比較例2の加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料(1)を得た。尚、前記層構成の各材質は以下の通りである。
【0042】
・基材フィルム層(A):PET12μm、片面コロナ処理、東洋紡績(株)製、E5100
・バリア層(B):アルミニウム箔9μm、サン・アルミニウム工業(株)製、1N30
・耐ピンホール層(C):ONy15μm、両面コロナ処理、ユニチカ(株)製、ONMB−RT
・シーラント層(D):CPP60μm、オカモト(株)製、ET20
・接着層(E):2液硬化型ウレタン系接着剤、三井化学ポリウレタン(株)製、A−525/A−52、乾燥塗布量3g/m2、着肉面積100%
・インジケータ接着層(F):包装材料端部に位置する、表面積の3%程度のエリアにハジキニス[東洋インキ製造(株)製、エンボスハジキワニス Y−192 1g/m2(乾燥塗布量)]を2mm角で塗工し、その上から接着層(E)と同様の方法で2液硬化型ウレタン系接着剤を塗工した。
【0043】
<評価>
上記、実施例1〜2、比較例1〜2を下記評価項目について、下記条件で評価を行った。その結果を表1に示す。
(1)レトルト後、外観評価
パウチサイズ:150mm×200mm
内容物:水道水 400ml
レトルト条件:121℃、30分(熱水回収式レトルト試験機)
外観評価(目視):○(外観変化あり)、×(外観変化無し)、△(外観変化あるが、
使用上不都合あり)
(2)加工性
想定しているパターン形状の有無を確認
評価:○(パターン明瞭)、×(パターン不明瞭)
【0044】
【表1】

表1は、実施例1〜2、比較例1〜2で作製した加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料を用いて外観、加工性を評価した結果を示す表である。
【0045】
<評価結果>
表1から実施例1〜2は、インジケータ部に顕著な外観変化が目視され、ドライラミネート時の版のパターン塗工する方法や、事前にハジキニスなどの剥離剤をパターン塗工した上から、全面にドライラミネートする方法が使用可能である。比較例1は、アルミ箔を含まない構成はデッドホールド性が乏しいため、外観の顕著な変化が期待できなかった。比較例2は、ヒートシール部にインジケータ部が重なっているため、製袋時の圧力で形状が強制的に潰されるため、レトルト後の外観変化を起こしづらかった。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明に係る加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料の層構成の1実施例を示す側断面図である。
【図2】本発明に係る加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料を用いて作製した袋の1実施例を示す平面図である。
【図3】本発明に係る加熱滅菌処理用インジケータの部分拡大図である。
【符号の説明】
【0047】
1・・・包装材料
2・・・袋
A・・・基材フィルム層
B・・・バリア層
C・・・耐ピンホール層
D・・・シーラント層
E・・・接着層
F・・・インジケータ接着層
G・・・インジケータ部
H・・・ヒートシール(熱溶着部)部
I・・・接着部
J・・・未接着部
K・・・部分的な接着部(I)と未接着部(J)で構成されたパターン形状

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、基材フィルム層とシーラント層とをインジケータ接着層を介して順次積層された包装材料であって、前記インジケータ接着層が加熱滅菌処理により外観が変化する部分的な接着部と未接着部で構成されたパターン形状からなるインジケータ部を有することを特徴とする加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料。
【請求項2】
前記基材フィルム層とシーラント層との間に、少なくとも、バリア層を含むことを特徴とする請求項1記載の加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料。
【請求項3】
前記バリア層がアルミニウム箔からなることを特徴とする請求項2記載の加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料。
【請求項4】
前記インジケータ部が、2液硬化型のウレタン系接着剤の濃淡模様によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料。
【請求項5】
前記インジケータ部が、印刷表現により明示されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料。
【請求項6】
前記インジケータ部が、ドライラミネーションで使用される接着剤の版をパターン化して形成されているか、又は剥離剤などにより接着しない形状を印刷することによって形成されているかのどちらかによって成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料。
【請求項7】
前記インジケータ部が、端部を熱溶着することによって袋形状をなす場合、熱溶着部より内側に形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の加熱滅菌処理用インジケータ付き包装材料。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−94401(P2008−94401A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−274798(P2006−274798)
【出願日】平成18年10月6日(2006.10.6)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】