説明

動画データ生成システム

【課題】 端末装置で閲覧したいゲームプレイ動画の選択の便宜を図ること。
【解決手段】 リプレイサーバ1420は、ゲームプレイ時の操作コードに基づいてプレイを再現する。そして、プレイの再現中に、ゲーム進行状況がサムネイル画像として適当な場面を示す状態である都度、ゲーム開始からカウントされているフレーム番号を逐次登録する。リプレイサーバ1420は、ゲーム終了後、登録されたフレーム番号から何れかを選択し、選択したフレーム番号に基づいてゲーム画面を生成し、所定サイズのサムネイル画像を生成する。キャプチャサーバ1430は、再現されたプレイの映像から動画データを生成し、該ゲームデータにプレサーバ1420で生成されたサムネイル画像を対応づけて動画データライブラリに登録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画配信向けの動画データを生成する動画データ生成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットなどの通信回線を利用した動画配信サービスが普及しておりこれをゲームに応用するケースも見られるようになった。例えば、プレーヤの指示操作を集約し、キャラクタに関する全ての指示を受け付けた後に、全ての指示操作に基づきゲームを進行させたゲーム結果の動画を作成して配信するシステムなども知られるところである(例えば、特許文献1参照)。こうしたシステムによれば、指示を入力してからゲーム結果が得られるまでに一定時間の待機時間があり、リアルタイム性に欠けるものの、疑似的な多人数参加のゲームの画像を得ることができる。
【特許文献1】特開2003−175284号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
さて、リアルタイム性が重要視されるビデオゲームとしては対戦型格闘ゲームがある。対戦型格闘ゲームは実際の格闘と同じように、間合い、繰り出す技の種類、技を繰り出すタイミング、相手が繰り出す技に対する反射神経、等々の要素が勝敗を決する重要な要素となり、プレイ技術がそのままプレイ結果に結びつく。こういった対戦型格闘ゲームに代表される、プレイ技術がそのままプレイ結果に結びつくようなゲームに興じるプレーヤは、プレイ技術の向上心が旺盛であり、他プレーヤのゲームプレイの様子を見たいと望む場合が多い。しかし、他プレーヤのゲームプレイを見るにはゲームセンターなどの現地に赴く必要があり、日々仕事や勉学が忙しくゲームセンターに赴くことは休暇中に限られるプレーヤにとっては残念なことである。
【0004】
本発明は、そうした事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、動画配信サービスの利用が可能な携帯電話などの端末装置を利用して、ゲームセンターなどの現地に赴かなくとも他のプレーヤのゲームプレイの様子を気軽に見ることができるようにすることであり、端末装置で閲覧したい動画の選択の便宜を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決する第1の発明は、ゲーム装置(例えば、図1の業務用ゲーム装置1300)からプレーヤがゲームプレイ時に入力したキー入力の情報を取得して、前記ゲーム装置でプレイされたゲームを再現するゲーム再現手段(例えば、図1のリプレイサーバ1420)と、
前記ゲーム再現手段によって再現されたゲームの動画データを生成する動画データ生成手段(例えば、図1のキャプチャサーバ1430、図14の処理部200C、動画データ生成部224、図22のステップS70〜S72)と、
前記ゲーム再現手段によって再現されたゲームが所定のサムネイル候補条件を満たす場面となった画像をサムネイル画像として生成するサムネイル画像生成手段(例えば、図1のリプレイサーバ1420、図9の処理部200B、サムネイル画像生成部220、サムネイル候補選択条件データ542、図22のステップS62)と、
前記動画データ生成手段によって生成された動画データに前記サムネイル画像生成手段によって生成されたサムネイル画像を対応づけて記憶する動画データ記憶手段(例えば、図1のキャプチャサーバ1430、図14の処理部200C、動画データライブラリ管理部226、図22のステップS74)と、を備える動画データ生成システムである。
【0006】
ここで言う「キー入力の情報」とは、ジョイスティックなどの各種レバーや、十字方向キーなどのボタンスイッチ、加速度センサ、傾斜センサといった操作入力デバイスに為された操作入力を識別するための情報である。例えば、操作コードなどがこれに該当するが目的を達することができればそれ以外の情報でも良い。
第1の発明によれば、ゲームセンターなどの実店舗でのゲームプレイに使用されているゲーム装置からキー入力情報を取得し、これを元にゲームプレイを再現して動画データとすることができる。加えて、再現されたゲームのゲーム画像のうち所定のサムネイル画像として適当と思われる画像をサムネイル画像として生成し、生成した動画データに対応づけることができる。よって、ゲームプレイの動画データを配信する際に、単に動画中の一画像をランダムに選択する場合に比べて適切なサムネイル画像を生成することができる。
【0007】
具体的には、前記ゲーム再現手段が、前記キー入力情報に基づいてゲーム開始から時間経過に従ったゲーム進行を再現し、前記ゲーム再現手段でゲームが再現される際に、当該ゲームの進行場面が前記サムネイル候補条件を満たした時のタイミングを判定するサムネイル候補タイミング判定手段(例えば、図1のリプレイサーバ1420、図9の処理部200B、サムネイル画像生成部220、サムネイル候補選択条件データ542、図22のステップS62)を更に備え、前記サムネイル画像生成手段が、前記サムネイル候補タイミング判定手段によって判定されたタイミングに基づき、サムネイル画像とする場面を選択してサムネイル画像を生成すると好適である(第2の発明)。
【0008】
更に、サムネイル候補タイミング判定手段が、当該ゲームの登場キャラクタと所定のオブジェクトとが衝突したタイミングを前記サムネイル候補条件が満たすタイミングとして判定する構成としても良い(第3の発明)。
この場合、例えば登場キャラクタや同キャラクタが所持する武器などが、対戦相手のキャラクタや特定のオブジェクトに衝突した印象的な画像をサムネイル画像にできる。
【0009】
また、前記ゲームが、登場キャラクタ同士が攻撃し合うゲーム(例えば、対戦型格闘ゲーム)などの場合には、前記ゲーム再現手段が前記ゲームの登場キャラクタそれぞれのダメージ量を算出するダメージ量算出手段(例えば、図1のリプレイサーバ1420、図9の処理部200B、リプレイゲーム演算部218)を有し、前記サムネイル候補タイミング判定手段が、前記ダメージ量が所定量低減したタイミングを前記サムネイル候補条件として前記判定を行う構成とすると好適である(第4の発明)
この場合、相手にダメージを与えたタイミング、すなわち攻撃技が決まったタイミングの画像を元に、攻撃による白熱した様子のサムネイル画像を生成できる。
【0010】
また更には、前記ゲーム再現手段が、ゲームの進行に応じて所定の特定エフェクトを発動させるエフェクト実行手段(例えば、図1のリプレイサーバ1420、図9の処理部200B、リプレイゲーム演算部218)を有し、前記サムネイル候補タイミング判定手段が、前記特定エフェクトの発動したタイミングを前記サムネイル候補条件として前記判定を行う構成としても良い(第5の発明)。この場合、特定エフェクトが表示された派手な画面を元に印象深いサムネイル画像を生成できる。
【0011】
また更には、前記ゲーム再現手段が、前記キー入力情報が所定の特殊術技の発動操作入力であった場合に、プレーヤキャラクタに前記特殊術技を行わせる制御を実行する動作制御手段(例えば、図1のリプレイサーバ1420、図9の処理部200B、リプレイゲーム演算部218)を有し、前記サムネイル候補タイミング判定手段が、前記特殊術技の発動したタイミングを前記サムネイル候補条件として前記判定を行う構成とするとより好適である(第6の発明)。
この場合更に、特別な魔法や特殊な体術、剣術、砲術を使った画像を元に、派手でインパクトのあるサムネイル画像を生成することができる。
【0012】
また更に、前記ゲーム再現手段が、プレーヤキャラクタに所定のアイテムを取得させる制御を実行するアイテム取得制御手段を有し、前記サムネイル候補タイミング判定手段が、前記プレーヤキャラクタが前記アイテムを取得したタイミングを前記サムネイル候補条件として前記判定を行う構成としても良い(第7の発明)。
この場合も更に、プレーヤキャラクタが特別なアイテムを取得した画面を元に、印象的なサムネイル画像を生成することができる。これは特にRPGに好適である。
【0013】
また、前記ゲームがキャラクタ同士の対戦ゲームである場合には、前記ゲーム再現手段が、登場するキャラクタを紹介する紹介場面を再現する紹介場面再現手段を有し、前記サムネイル候補タイミング判定手段は、前記紹介画面が再現されたタイミングを前記サムネイル候補条件として前記判定を行う構成としても良い(第8の発明)。
この場合、どういったキャラクタが対戦するかが一目でわかるサムネイル画像が生成できる。これは、特に対戦型格闘ゲームなどの動画データ用サムネイル画像の生成において効果的である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ゲームセンターなどの実店舗で対戦プレイに使用されているゲーム装置からキー入力情報を取得し、これを元にゲームプレイを再現して動画データとすることができる。加えて、再現されたゲームのゲーム画像のうち所定のサムネイル画像として適当と思われる画像をサムネイル画像として生成し、生成した動画データに対応づけることができる。よって、対戦プレイの動画データを動画配信する際に、単に動画から切り出した1つの静止画像をランダムに選択する場合に比べて適切なサムネイル画像を生成することができ、動画選択の便宜に供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明を適用した実施形態として、業務用ゲーム装置による対戦型格闘ゲームの様子を動画配信するために、複数のサーバ装置で対戦プレイの動画データを生成して配信する動画データ生成システム兼ゲーム動画配信システムを構成した例を挙げて説明する。
【0016】
[システムの構成]
図1は、本実施形態におけるシステム構成例を示すシステム構成図である。本実施形態におけるゲーム動画配信システム1400は、ゲームサーバ1410と、リプレイサーバ1420と、キャプチャサーバ1430と、動画配信サーバ1440と、動画変換サーバ1450とを含み、これらの各サーバの連携によって動画配信用の動画データを生成し、インターネットやローカルネットワーク、専用回線網、その他の回線網、及び通信を仲介する中継装置等でなる通信回線1を介したウェブサイトの閲覧が可能な携帯端末装置1500(外部端末装置)からの要求に応じて通信回線1を利用した動画配信をする。通信回線は、簡明化のために図中及び説明においては同一の符号を用いて説明するが、それぞれの通信形態に応じた通信網が構成されている。携帯端末装置1500としては、例えば携帯電話機、UMPC(Ultra-Mobile Personal Computer)、携帯型ゲーム装置、PDA(Personal Digital Assistant)といった情報処理装置が考えられる。
【0017】
対戦型格闘ゲームに使用される業務用ゲーム装置1300は、公知の通信対戦ゲーム可能なゲーム装置に分類され、互いに通信回線1を介して所定サイクルで操作入力の内容を示す操作コードを対戦相手の業務用ゲーム装置1300(相手装置)に対して送信する。そして、相手装置から受信した操作コードと自装置における操作コードとに基づいて、自装置におけるゲーム空間内のキャラクタの動作を制御して対戦型格闘ゲームを実行する。なお、この業務用ゲーム装置1300間の通信は、インターネット回線ではなく、店舗内のローカルネットワークで構成される場合が一般的である。その理由は通信速度と通信容量である。対戦型格闘ゲームは、極めて短時間の操作入力の差で勝負が決するゲームであるため、高速な動作で処理しており、この高速処理に対応する通信速度が要求されるからである。
【0018】
業務用ゲーム装置1300は、具体的には、例えば図2に示すように、ゲーム装置本体1301に、(1)プレーヤが各種操作入力をするためのジョイスティック1306や複数のプッシュスイッチ1308といった入力デバイスが設けられた操作台1304と、(2)ゲーム画像を表示させるための液晶パネルディスプレイやCRTといった画像表示装置1322と、(3)スピーカ1324と、携行型の情報記憶媒体であるゲームカード1360からのデータ読み出しや書き込みをするゲームカードリーダライタ1330と、(4)コインカウンタ1340と、(5)制御ユニット1310と、図示されない電源装置とを備えて構成される。
【0019】
制御ユニット1310は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)及びDSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、ICメモリなどの電気電子機器を備える。また、制御ユニット1310は、インターネットやLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)と言った通信回線1と有線又は無線接続し、外部装置(特に同型の他の業務用ゲーム装置1300やゲームサーバ1410)との間でデータ通信を実現する通信装置1312を備える。そして、制御ユニット1310は、搭載されているICメモリなどの記憶装置に記憶されているシステムプログラムやゲームプログラムを読み出して演算処理して業務用ゲーム装置1300の各部を制御する。
【0020】
本実施形態の業務用ゲーム装置1300で対戦型格闘ゲームをプレイするためには、プレーヤは公知の通信対戦型の業務用ゲーム装置と同様に、事前にプレーヤ登録してプレーヤ情報(例えば、ハンドルネーム、使用するキャラクタの種類など)を記憶したゲームカード1360を入手する必要が有る。ゲームプレイに際しては、業務用ゲーム装置1300のゲームカードリーダライタ1330にこれを差し込み、記憶されているプレーヤ情報を読み取らせる必要がある。プレーヤ登録及びゲームカード1360の発行は、公知のように別途専用の登録装置を設けて行うとしても良いし、業務用ゲーム装置1300が行うとしても良い。尚、プレーヤ登録情報は、ゲームサーバ1410にて記憶・管理される。
【0021】
さて、コインカウンタ1340で所定額に相当するコインの投入を検出したならば、制御ユニット1310はゲームプログラムを読み出して実行する。ゲーム開始に際しては、ゲームカードリーダライタ1330でプレーヤのゲームカード1360からプレーヤ情報を読み出してゲームで使用するキャラクタを選択する。そして、ジョイスティック1306やプッシュスイッチ1308に為された操作入力に基づく操作コードを相手装置(対戦相手の操作する業務用ゲーム装置1300)に所定サイクルで送信するとともに、相手機から同様に送出された操作コードを受信する。
【0022】
制御ユニット1310は、相手装置から受信した操作コードと、自装置への操作入力に基づく操作コードとに基づいて、3次元空間内に形成されたゲーム空間内のキャラクタのオブジェクトの動作等を制御する。そして、その様子を仮想カメラで撮影した画像をゲーム画面として生成し、適当なタイミングでBGMや効果音などのゲーム音を生成する。生成したゲーム画面は画像表示装置1322で表示され、生成したゲーム音はスピーカ1324で放音される。プレーヤは画像表示装置1322に映し出されるゲーム画面を見ながら、スピーカ1324から放音されるゲーム音を聞きつつゲームをプレイする。
【0023】
また、業務用ゲーム装置1300は、ゲームプレイ中に相手装置へ操作コードを逐次送信したのと同様にして、ゲーム開始から終了までの操作コードを所定サイクルで逐次ゲームサーバ1410に送信する。
【0024】
ゲームサーバ1410は、サーバアプリケーションソフトを実行するサーバ装置であり、記憶領域としてハードディスクなどのストレージ1412を備えている(図1参照)。
本実施形態では、先に述べたプレーヤ情報の登録・管理に係る処理をするととともに、対戦プレイに使用される一対の業務用ゲーム装置1300を登録して、それらから送信されるゲーム開始から終了に至るまでの操作コードをゲームプレイ単位のキーログデータとしてストレージ1412に構築されたキーログファイルライブラリ530に蓄積・登録する。そして、対戦ゲーム終了後に記憶したキーログデータを、所定の配信基準に照らして取捨選択し、動画配信に適当と判断したキーログデータを対戦した2名分のプレーヤ情報などとともに通信回線1を介してリプレイサーバ1420に送信する機能を実現する。
【0025】
リプレイサーバ1420は、業務用ゲーム装置1300の制御ユニット1310と同様の処理部を備えるとともにサーバアプリケーションソフトを実行するサーバ装置である。リプレイサーバ1420は、ゲームサーバ1410から受信したキーログデータに従って、業務用ゲーム装置1300で実現されたゲームプレイを再現し、その再現中のゲーム画像(ゲーム映像)及びゲーム音をケーブル4でキャプチャサーバ1430に出力する。
キャプチャサーバ1430は、動画キャプチャ機能を有するサーバ装置であり、リプレイサーバ1420から出力されたゲーム映像及びゲーム音を取り込み、所定の動画データ形式(動画フォーマット、ビデオフォーマットと同意)の動画データを生成し、ストレージ1432に構築された動画データライブラリ550に蓄積・登録する。
【0026】
また、リプレイサーバ1420は、再現中のゲームの進行状態が所定のサムネイル画像用の選択条件を満たすタイミングでプレイ開始からカウントした動画のフレーム番号を記憶する。そして、記憶されたフレーム番号の中から何れか一つを選択し、選択したフレーム番号に基づいて対応する動画データから特定シーンを読み出して所定形式のサムネイル画像を生成し、キャプチャサーバ1430に送信する。キャプチャサーバ1430は、受信したサムネイル画像を、先に生成した動画データに付与する。
【0027】
先に述べたように、キャプチャサーバ1430はこのように生成した動画データをストレージ1432に構築された動画データライブラリ550に複数記憶する。本実施形態では、この動画データライブラリ550に登録されている動画データが、携帯端末装置1500に動画配信されるオリジナルのデータとなる。そして、キャプチャサーバ1430は登録から所定時間(例えば、14日;ストレージ1432の記憶容量によって適宜設定可)が経過した動画データを削除する管理処理を自動で実行し、動画データライブラリ一覧データを更新し、動画配信サーバ1440に提供する。
【0028】
動画配信サーバ1440は、動画配信ウェブサイトのサイト情報を蓄積・管理するサーバ装置である。動画配信サーバ1440は、キャプチャサーバ1430から動画データライブラリ一覧データを取得し、同一覧データに登録されている動画データを動画配信ウェブサイトに掲載するようにサイト情報を自動的に更新処理する。そして、公知の動画配信ウェブサイトと同様にして、動画配信ウェブサイトにアクセスしてきた携帯端末装置1500の要求する動画を配信制御する。
【0029】
配信される動画データはストレージ1442に構築されたコンテンツライブラリ568に蓄積される。本実施形態では、配信要求された動画データがコンテンツライブラリ568に蓄積されていない場合、動画配信サーバ1440はキャプチャサーバ1430に該当する動画データを要求し、これに所定の広告データを付与した上で配信するとともにコンテンツライブラリ568に追加する。
【0030】
また、動画配信サーバ1440は、配信に先立って携帯端末装置1500から同装置の動画再生能力に係る仕様情報又は同能力を知る為に必要な情報(例えば機種情報)を取得し、配信要求のあった動画データの動画データ形式が該携帯端末装置1500の動画表示能力に適合するか否かを判定する。そして、不適当と判定した場合には、配信要求された動画データをキャプチャサーバ1430から取得して、或いはコンテンツライブラリ568から読み出して動画変換サーバ1450に送信し、適合する動画データ形式に変換してもらう。そして、変換後の動画データを受信して広告データを付与した上で配信し、コンテンツライブラリ568に追加登録する。一度配信された動画データは、コンテンツライブラリ568に蓄積されているので、次回同じ動画データ形式の同じ内容の動画データが配信要求された場合には、適宜蓄積分から読み出して配信する。
【0031】
動画配信サーバ1440から配信される動画データは、公知の動画配信サービスと同様に、通信キャリアの管理する通信キャリアサーバ1460及び基地局1462を経て携帯端末装置1500へ配信される。そして、携帯端末装置1500は配信された動画データを、公知技術と同様にして内蔵するコンピュータでコーデックし、付属する画像表示装置1522で再生表示する。
【0032】
[業務用ゲーム装置の機能構成の説明]
図3は本実施形態における業務用ゲーム装置1300の機能構成例を示す機能ブロック図である。業務用ゲーム装置1300は、操作入力部100と、カード読み書き部110と、処理部200と、音出力部350と、画像表示部360と、通信部370と、記憶部500とを備える。
【0033】
操作入力部100は、プッシュボタンや、レバー、タッチパッド、ダイヤル、キーボード、マウス、各種ポインタ、加速度センサ、傾斜センサなどの入力デバイスやセンサ類によって実現され、プレーヤによって為された各種の操作入力に応じて操作入力信号又は操作コードを処理部200に出力する。図2のジョイスティック1306やプッシュボタン1308がこれに該当する。
【0034】
カード読み書き部110は、処理部200の制御によって携行型情報記憶媒体の一つであるゲームカード1360からデータを読み出したりデータを書き込むこととのできる装置である。例えば、ゲームカード1360が磁気カードであれば磁気カードリーダーライター装置、ICカードであればICカードリーダーライター装置で実現される。図2のゲームカードリーダライタ1330がこれに該当する。
【0035】
処理部200は、例えばマイクロプロセッサや画像描画用プロセッサ、ASIC(特定用途向け集積回路)、ICメモリなどの電子部品によって実現され、各機能部との間でデータの入出力を行うとともに所定のプログラムやデータ及び操作入力部100からの操作入力信号に基づいて各種の演算処理を実行して業務用ゲーム装置1300の動作を制御する。図2では、ゲーム装置本体1301に内蔵された制御ユニット1310が該当する。そして、本実施形態における処理部200は、ゲーム演算部210と、操作コード送受信制御部212と、音生成部250と、画像生成部260と、通信制御部270とを備える。
【0036】
ゲーム演算部210は、対戦型格闘ゲームの進行に係る処理を実行する。例えば(1)3次元仮想空間中にゲーム空間(例えば、キャラクタが格闘を繰り広げるためのステージ)を形成する処理や、(2)ゲーム空間中に配置されたキャラクタ等のオブジェクトの配置制御処理、(3)操作入力部100への操作入力に基づく操作コード及び対戦相手の業務用ゲーム装置1300から取得した操作コードをもとにキャラクタの動作を制御する処理、(4)特定の条件を満たした場合にエフェクトを表示する処理、(5)攻撃技のヒット判定処理及びそのダメージ処理、(6)物理演算処理、(7)ゲーム結果の判定処理などが実行対象に含まれる。
【0037】
操作コード送受信制御部212は、操作入力部100のどの入力デバイスが操作されたかを示す操作コードを、通信制御部270及び通信部370を介して相手装置に所定サイクル(例えば、画像表示部360の描画レートと同じかそれより短い周期)で送信するとともに、相手装置から送出された操作コードを受信する処理を実行する。
【0038】
また、操作コード送受信制御部212は、自装置における操作コードを所定サイクルでゲームサーバ1410へ送信する処理を実行する。具体的には、図4に示すように、ゲーム開始前に、ヘッダー400として、自装置をネット空間で識別するためのゲーム装置識別情報401(例えば、IPアドレスなど)と、カード読み書き部110でゲームカード1360から読み出したプレーヤ情報402と、相手ゲーム装置識別情報411と、対戦プレイの開始日時412と、記憶装置500に予め記憶されている自装置の設置場所情報414と、ゲーム開始時にプレーヤによって選択されたゲームステージのステージ識別情報416を送信する。プレーヤ情報402には、例えば、ハンドルネーム404、プレーヤレベル406、使用キャラクタ種類408、通算勝敗数や連勝回数などの対戦履歴410といった情報を含む。
【0039】
そして、操作コード送受信制御部212は、ヘッダー400の送信に続いて、ゲーム開始からゲーム終了までの間、所定サイクルで自装置における操作入力に基づく操作コード420をゲーム装置識別情報417と、ゲーム開始からカウントされるフレーム番号418と対応づけて逐次送信する。そして、ゲーム終了時には何れのプレーヤが勝利したのか、それによる勝利プレーヤの連勝数などのプレイ結果情報422を送信する。
【0040】
音生成部250は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサやその制御プログラムなどの公知技術によって実現され、ゲーム演算部210による処理結果に基づいてゲームに係る効果音やBGM、各種操作音の音信号を生成し、音出力部350に出力する。
【0041】
音出力部350は、音生成部250から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力する装置によって実現される。図2ではスピーカ1324がこれに該当する。
【0042】
画像生成部260は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、その制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等の公知技術によって実現される。例えば画像生成部260は、ゲーム演算部210による処理結果に基づいて1フレーム時間(1/60秒)で1枚のゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像の画像信号を画像表示部360に出力する。
【0043】
画像表示部360は、画像生成部260から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図2では画像表示装置1322がこれに該当する。
【0044】
通信制御部270は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部370を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0045】
通信部370は、通信回線1と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図2では通信装置1312がこれに該当する。
【0046】
記憶部500は、予め定義されたプログラムやデータを記憶するとともに、処理部200の作業領域として用いられ処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。
【0047】
本実施形態における記憶部500は、処理部200に業務用ゲーム装置1300を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラム501や、対戦型格闘ゲームを実行させるために必要なゲームプログラム502、並びに各種データ等を記憶する。処理部200がゲームプログラム502を読み出して実行することによって、処理部200にゲーム演算部210及び操作コード送受信制御部212としての機能を実現させることができる。
【0048】
また記憶部500には、予め用意されるデータとして、キャラクタ設定データ510と、ステージ設定データ512と、標準仮想カメラ設定データ514と、設置場所情報516とが記憶されている。更にゲームの進行に伴って生成され、随時書き換えられるデータとして、自装置における操作入力に基づく操作コードを一時的に格納した自装置操作コード518と、相手装置から受信した操作コードを一時的に格納した相手装置操作コード519とが記憶される。また、ゲームの進行に係る処理を実行するに当たり必要となる情報として、例えば仮想カメラを制御するための画角・視線方向・姿勢情報などのデータ、各種制限時間のカウントデータなどが適宜記憶される。
【0049】
キャラクタ設定データ510には、対戦ゲームで使用するキャラクタのモデルデータやテクスチャデータ、モーションデータなどキャラクタの表示や動作制御に必要な基本情報がキャラクタ毎に対応付けて格納されている。
【0050】
ステージ設定データ512には、対戦する舞台となるステージを3次元仮想空間内に形成するためのモデルデータやテクスチャデータなどの情報がステージ毎に格納されている。
【0051】
標準仮想カメラ設定データ514には、ゲーム空間を撮影する仮想カメラの標準設定が格納されている。例えば、仮想カメラの位置、画角、移動経路、移動速度、回転方向や回転速度、ズームの変化などが設定されている。
【0052】
設置場所情報516は、当該業務用ゲーム装置1300の設置場所に関する情報を格納している。例えば、日本であれば都道府県・市町村名・店舗名などを設定すると良い。
【0053】
[ゲームサーバの機能構成の説明]
次に、図5は本実施形態におけるゲームサーバ1410の機能構成例を示す機能ブロック図である。尚、業務用ゲーム装置1300で説明した機能ブロックと同様の構成要素については同じ符号を付与し詳細な説明は省略する。
【0054】
ゲームサーバ1410は、サーバ管理のためにオペレータが何らかの操作入力をする為の操作入力部100と、処理部200Aと、サーバ管理の時に操作画面を表示するための画像表示部360と、通信部370と、記憶部500Aとを備える。
【0055】
ゲームサーバ1410の処理部200Aは、例えばマイクロプロセッサや画像描画用プロセッサ、ASIC(特定用途向け集積回路)、ICメモリなどの電子部品によって実現され、各機能部との間でデータの入出力を行うとともに所定のプログラムやデータ及び操作入力部100からの操作入力信号に基づいて各種の演算処理を実行してゲームサーバ1410の動作を制御する。
【0056】
ゲームサーバ1410の記憶部500Aは、予め定義されたプログラムやデータを記憶するとともに、処理部200Aの作業領域として用いられ処理部200Aが各種プログラムに従って実行した演算結果のデータ等を一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。
【0057】
本実施形態では、処理部200Aはキーログ管理部214と、キーログ送信制御部216と、統計処理部217とを含む。
【0058】
キーログ管理部214は、二つの業務用ゲーム装置1300からそれぞれ受信したヘッダー400やフレーム番号418、操作コード420などをゲームプレイ単位でまとめて一つのキーログファイル532を生成して記憶部500に構築されたキーログファイルライブラリ530に蓄積・登録する処理を実行する。また、キーログファイル532の内、登録日時から所定基準時間が経過したファイルを自動的に削除する管理処理を実行する。
【0059】
キーログファイル532は、例えば図6に示すように、(1)キーログ管理部214によって生成順に連番付与されるプレイID532aと、(2)登録日時532bと、(3)一方の業務用ゲーム装置1300から受信したヘッダー400に相当する第1ヘッダー532cと、(4)同ゲーム装置から受信したゲーム装置識別情報417、フレーム番号418及び操作コード420を時系列に格納した第1プレーヤキーログデータ532dと、(5)他方の業務用ゲーム装置1300から受信したヘッダー400に相当する第2ヘッダー532eと、(6)同ゲーム装置から受信したゲーム装置識別情報417、フレーム番号418及び操作コード420を時系列に格納した第2プレーヤキーログデータ532fとを含む。
【0060】
キーログ送信制御部216は、記憶部500Aの配信基準データ536に照らして、所定の配信基準を満たすキーログファイル532を、通信制御部270及び通信部370を介してリプレイサーバ1420に送信させる処理を実行する。
【0061】
統計処理部217は、リプレイサーバ1420で再現されるゲームが行われた業務用ゲーム装置1300の設置場所毎の再現されるゲームの数に関する所定の統計計算を行う。本実施形態では、配信基準データ536の基準を満たし且つ基準別の確度で配信対象とされたキーログファイル532に対応する設置場所情報414に基づいて地区別に統計を取り、プレイ地区別配信統計データ538として記憶部500Aに記憶する。
【0062】
ゲームサーバ1410の記憶部500Aには、図1のストレージ1412が含まれる。同記憶部500Aには、サーバシステムプログラム503と、処理部200Aをキーログ管理部214として機能させるためのキーログ管理プログラム504aと、統計処理部217として機能させるための統計処理プログラム504bと、キーログファイルライブラリ530と、配信基準データ536と、プレイ地区別配信統計データ538とが記憶される。
【0063】
配信基準データ536は、例えば図7に示すように、優先順536aと対応づけて選択基準536bと当該選択基準を満たす場合の選択確度を定義する選択確率536cとを格納する。キーログ送信制御部216は、優先順536aの順番に対象のキーログファイル532が同優先順536aに対応する選択基準536bを満たすか否かを判定し、基準を満たす場合には更に選択確率536cでの設定確率で実際の選択当否を決定し、選択された場合にはこれをリプレイサーバ1420に送信させる。
【0064】
選択基準536bは、ヘッダー400及びプレイ結果情報422(図4参照)に含まれる情報に基づいて動画配信の候補とするか否かを判定するための内容が定義されている。
例えば、本実施形態のように対戦型格闘ゲームの場合、「一方のプレーヤのプレーヤレベルが注目基準以上」や「一方のプレーヤの連勝回数が注目回数以上」などを選択基準に設定すると好適である。
また、動画配信ウェブサイトで対戦プレイの動画配信する目的の一つに、同じ地区で生活するプレーヤ間でのコミュニケーションの促進やきっかけ作りを含めるならば、配信される動画の元になった対戦プレイの場所に地区によって偏りが生じるのは得策ではない。よって、選択基準536bに、「プレイ地区別配信統計データにおいて他プレイ地区よりも配信用動画生成回数に基準以上の差がある」といった条件を含めると好適である。具体的には、地区別の動作生成回数の偏差値を算出し、偏差値が40未満の地区を選択するといった条件が考えられる。そして、当該条件の適/不適を判定するために、本実施形態ではゲームサーバ1410の記憶部500Aにはプレイ地区別配信統計データ538が記憶されている。
【0065】
プレイ地区別配信統計データ538は、キーログ送信制御部216が、リプレイサーバ1420に送信したキーログファイル532の元になったゲームプレイの行われた場所(つまりは業務用ゲーム装置1300の設置場所)の統計情報を格納する。
例えば、図8に示すように、ゲームプレイの行われた場所の区分であるプレイ地区538aに対応づけてキーログファイルの送信合計回数を格納するキーログファイル送信回数538bを格納する。
【0066】
[リプレイサーバの機能構成の説明]
図9は本実施形態におけるリプレイサーバ1420の機能構成例を示す機能ブロック図である。尚、業務用ゲーム装置1300及びゲームサーバ1410の機能ブロックと同様の構成要素については同じ符号を付与し詳細な説明は省略する。
【0067】
リプレイサーバ1420は、外部装置から取得した1プレイ分の操作入力の履歴情報(キーログファイル532)に基づいてゲームプレイを再現する装置である。
リプレイサーバ1420は、サーバの管理のためにオペレータが何らかの操作入力をする為の操作入力部100と、処理部200Bと、通信部370と、記憶部500Bとを備える。
【0068】
リプレイサーバ1420の処理部200Bは、例えばマイクロプロセッサや画像描画用プロセッサ、ASIC(特定用途向け集積回路)、ICメモリなどの電子部品によって実現され、各機能部との間でデータの入出力を行うとともに所定のプログラムやデータ及び操作入力部100からの操作入力信号に基づいて各種の演算処理を実行してリプレイサーバ1420の動作を制御する。
【0069】
リプレイサーバ1420の記憶部500Bは、予め定義されたプログラムやデータを記憶するとともに、処理部200Bの作業領域として用いられ処理部200Bが各種プログラムに従って実行した演算結果のデータ等を一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。
【0070】
本実施形態では、リプレイサーバ1420の処理部200Bは、業務用ゲーム装置1300におけるゲーム演算部210に相当するリプレイゲーム演算部218と、サムネイル画像生成部220と、インデックスデータ送信制御部222とを備える。
【0071】
リプレイゲーム演算部218は、基本的にはゲーム演算部210と同様の機能を有するが、操作入力部100からの実際の操作入力ではなく受信したキーログファイル532に記憶されている操作コードに基づいてゲーム処理を実行するように改変されている。
また、リプレイゲーム演算部218は、業務用ゲーム装置1300に適用された標準仮想カメラ設定データ516ではなく動画配信用に別途設定された配信用仮想カメラ設定データ540で定義された仮想カメラの設定で制御する。
【0072】
サムネイル画像生成部220は、再現中のゲームプレイのゲーム進行状態が動画データのサムネイル画像の候補となる所定条件(サムネイル候補選択条件データ542)を満たす場合に、そのタイミングにおける動画のフレーム番号を逐次、記憶部500Bにサムネイル候補フレーム一覧544に登録する。そして、ゲーム終了後にサムネイル候補フレーム一覧544に登録されているフレーム番号から一つ選択して、そのフレーム番号に対応する画像を生成して所定形式のサムネイル画像を生成する。
【0073】
インデックスデータ送信制御部222は、サムネイル画像生成部220によって生成されたサムネイル画像を含む動画内容を知る手がかりとなる情報を集めたインデックスデータ546を生成し、通信制御部270及び通信部370を介して同データをキャプチャサーバ1440に送信させる。
【0074】
リプレイサーバ1420の記憶部500Bには、サーバシステムプログラム503と、処理部200Bをリプレイゲーム演算部218として機能させる為のリプレイゲームプログラム505aと、サムネイル画像生成部220として機能させる為のサムネイル画像生成プログラム505bと、インデックスデータ送信制御部222として機能させる為のインデックスデータ送信制御プログラム505cと、が記憶されている。
【0075】
また、リプレイサーバ1420の記憶部500Bには、業務用ゲーム装置1300と同じキャラクタ設定データ510及びステージ設定データ512と、標準仮想カメラ設定データ514に代わる配信用仮想カメラ設定TBL(テーブル)540と、サムネイル候補選択条件データ542とが記憶されている。また、適宜生成されるデータとしては、サムネイル候補フレーム一覧544と、インデックスデータ546とが記憶される。
【0076】
配信用仮想カメラ設定TBL540は、携帯端末装置1500の限られた大きさの画面表示サイズや解像度、動画配信向けに圧縮された動画データ特有のノイズ生成などを考慮して、携帯端末装置1500での動画の見易さに配慮して設定された仮想カメラの設定が格納されている。
例えば、図10に示すように、選択優先順540aに対応づけて選択条件540bと配信用仮想カメラ設定データ540cとが格納されている。リプレイゲーム演算部218は、選択優先順540aの順に対応する選択条件540bを満たすか否かを判定し、満たす場合には対応する配信用仮想カメラ設定データ540cを読み出して、同データで定義されている設定に従って仮想カメラを制御する。
【0077】
本実施形態の選択条件540bは、ゲームサーバ1410から送信されるキーログファイル532の第1ヘッダー532cや第2ヘッダー532eに含まれる情報から判定できる内容となっている(図6参照)。
【0078】
特徴としては、何れの設定であっても、例えば図11の概念図に示すように、対戦するキャラクタ4,6を撮影する仮想カメラCMの最もカメラを引いた場合の撮影範囲W2が、業務用ゲーム装置1300において適用される標準仮想カメラ設定データ516における撮影範囲W1よりも小さくなるように画角(又は仮想カメラの位置)が設定されている。つまり、画面内でキャラクタ4,6が大きく写るように考慮されている。また、カメラワークについても、例えば、標準の設定を示すライン8に対して、配信用の設定を示すライン10のように、仮想カメラCMの移動回数や移動距離、移動速度、ズーム変化、回転などが標準仮想カメラ設定データ514の設定よりも少なく・緩やかに設定されている。
【0079】
リプレイゲーム演算部218は、こうした設定に従って仮想カメラを制御するので、再現されたゲーム画面から作られる動画データは、動画配信向けに描画フレームレートを下げたり、表示サイズを小さくしたり、圧縮したりの処理が施されたとしても、キャラクタ4,6をより大きく表示させ、ブロックノイズパターンの発生の抑制に寄与し、携帯端末装置1500の小さく画素数の少ない画像表示装置1522でもキャラクタの動きが見易くなる。
【0080】
また、本実施形態では選択条件540bの「勝者プレーヤのプレーヤレベルが注目基準以上」や「一方のプレーヤの連勝回数が基準数以上」に対応する配信用仮想カメラ設定では、勝者プレーヤのキャラクタを主体に撮影するように、仮想カメラの注目視点が勝者プレーヤを向くように設定すると、動画データの再生時に勝者を印象づけて見せることができるので好適である。
【0081】
サムネイル候補選択条件データ542は、サムネイル画像の候補画像を選択するためのゲーム進行状態に関する条件を定義する情報であって、ゲームプレイで特徴的な画面や印象的な画面となるであろう条件が定義されている。
【0082】
例えば、本実施形態のように対戦型格闘ゲームの場合では、図12に示すように設定すると好適である。「対戦開始後、所定時間経過」の条件では、ゲーム開始からの経過時間で条件を満たすか否かを判定できる。この場合、ゲーム開始から所定時間(例えば、2〜5秒)経過したタイミングは先制攻撃を掛けようとするので、ちょうど技を繰り出す様な場面を選択することができる。
【0083】
また、「対戦キャラクタの紹介シーン」の条件は、例えば紹介シーン用の背景画像が選択されているか否かで条件との適合性を判断できる。この場合、キャラクタが向き合うように表示された画面を選択することができるので、キャラクタのデザインをプレーヤがカスタマイズできる格闘ゲームの場合には、サムネイル画像で誰のキャラクタが登場するか一目で分るようになるので好ましい。
【0084】
また、「基準値以上の体力ゲージの減少」の条件は、体力ゲージのパラメータの変化量を監視することで条件との適合性を判断できる。この場合、大技が決まってダメージを受けた場面や、派手に投げ飛ばされているといった場面の画像を選択することができる。
【0085】
また、「所定のエフェクト処理開始」や「特定技モーションの開始」の条件では、それぞれ所定エフェクトの発動フラグや、実行中のモーションの識別情報を参照することで適合性を判断できる。これらの条件では、特定技が発動している画面を選択できるので、見た目にも格好良く人目を惹くサムネイル画像を作る事ができる。
【0086】
また、「特定武器のヒット」の条件では、キャラクタが使用する特定武器のオブジェクトが相手キャラクタのオブジェクトにヒットしたか否かで判定できる。この場合、武器による攻撃が決まった印象的な画面を選択できる。尚、ヒット判定の対象は相手キャラクタは勿論、所持する武器や防具でも良いし、特定の障害物、観客などのエキストラキャラクタなどゲームの内容に応じて適宜設定することができる。
【0087】
また、「勝利判定」の条件では、勝利判定フラグ、キャラクタ毎に設定されている勝利ポーズのモーションが適用されて実行されているか否かで適合性が判断できる。
尚、選択条件はこれらに限らず、その他の条件をゲーム内容に応じて適宜設定可能であるのは勿論である。
【0088】
インデックスデータ546は、再現されたゲームのゲーム画像から作られる動画データの動画内容を知る手がかりや、複数の動画から当該データを選択するためのインデックスとなる情報を集めたデータであって、ゲームプレイ終了時にゲームプレイに一対一で生成される。具体的には、例えば図13に示すように、サムネイル画像データ546aと、インデックステキスト547とを含む。インデックステキスト547は、例えば再現されているゲームプレイの元になったキーログファイル532に含まれる情報が適宜コピーされる。例えば、プレイID547a、プレイ日時547b(登録日時532bに同じ)、設置場所情報547c、第1プレーヤ情報547d、第2プレーヤ情報547e、プレイ結果情報547fを含む。
【0089】
[キャプチャサーバの機能構成の説明]
次に、図14は本実施形態におけるキャプチャサーバ1430の機能構成例を示す機能ブロック図である。尚、業務用ゲーム装置1300、ゲームサーバ1410、リプレイサーバ1420の機能ブロックと同様の構成要素については同じ符号を付与し詳細な説明は省略する。
【0090】
キャプチャサーバ1430は、リプレイサーバ1420で再現されたゲーム画像から動画データを生成するとともに、ストレージ1432に構築された動画データライブラリ550に登録・蓄積するサーバ装置である。
【0091】
キャプチャサーバ1430は、サーバ管理のためにオペレータが何らかの操作入力をする為の操作入力部100と、音入力部150と、映像入力部160と、処理部200Cと、画像表示部360と、通信部370と、記憶部500Cとを備える。キャプチャサーバ1430の記憶部500Cは、図1のストレージ1432を含む。
【0092】
音入力部150及び映像入力部160は、それぞれ外部からの音声信号や映像信号を入力する。例えば、RCA端子、D端子、A/D変換回路、アンプ回路などによって実現できる。音入力部150及び映像入力部160は、入力した音声信号及び映像信号を処理部200Cに出力する。
【0093】
キャプチャサーバ1430の処理部200Cは、例えばマイクロプロセッサや画像描画用プロセッサ、ASIC(特定用途向け集積回路)、ICメモリなどの電子部品によって実現され、各機能部との間でデータの入出力を行うとともに所定のプログラムやデータ及び操作入力部100からの操作入力信号に基づいて各種の演算処理を実行してキャプチャサーバ1430の動作を制御する。
【0094】
キャプチャサーバ1430の記憶部500Cは、予め定義されたプログラムやデータを記憶するとともに、処理部200Cの作業領域として用いられ処理部200Cが各種プログラムに従って実行した演算結果のデータ等を一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。
【0095】
本実施形態では、キャプチャサーバ1430の処理部200Cは、動画データ生成部224と、動画データライブラリ管理部226とを含む。
【0096】
動画データ生成部224は、音入力部150及び映像入力部160で入力した音声信号及び映像信号をデジタル化し、音声と映像とを同期させて所定の動画データ形式で動画データを生成する。そして、生成した動画データを、リプレイサーバ1420から受信したインデックスデータ546と対応づけて記憶部500C(特にストレージ1432)に構築された動画データライブラリ550に蓄積・登録する。
【0097】
具体的には、例えば図15に示すように、リプレイの音声及び映像の入力に前後して受信したインデックスデータ550a(実質的にはインデックスデータ546と同じ)と対応づけて、生成した動画データ550bと、対応する動画データの動画データ形式識別を格納する動画データ形式550cとを格納する。本実施形態では、デフォルトとしてAVI形式の動画データを生成するが、他の動画データ形式であっても良い。
【0098】
尚、音入力部150、映像入力部160及び動画データ生成部222は、動画データ生成機能を備えたビデオキャプチャボードなどによって実現するとしても良い。
【0099】
また、キャプチャサーバ1430の処理部200Cは、動画データライブラリ管理部226を含む。動画データライブラリ管理部226は、ライブラリへの登録日時より所定時間(例えば、7日間)経過した動画データを選択して削除する管理処理を実行する。
【0100】
キャプチャサーバ1430の記憶部500Cには、サーバシステムプログラム503と、処理部200Cを動画データ生成部224として機能させるための動画データ生成プログラム507aと、動画データライブラリ管理部226として機能させるための動画データライブラリ管理プログラム507bと、動画データライブラリ550と、動画データライブラリ一覧データ554とが記憶される。
【0101】
動画データライブラリ一覧データ554は、動画データライブラリ550に蓄積・登録されている動画データのインデックスデータ550aの一覧データである。
【0102】
[動画配信サーバの機能構成の説明]
次に、図16は本実施形態における動画配信サーバ1440の機能構成例を示す機能ブロック図である。尚、業務用ゲーム装置1300、ゲームサーバ1410、リプレイサーバ1420、キャプチャサーバ1430の機能ブロックと同様の構成要素については同じ符号を付与し詳細な説明は省略する。
【0103】
動画配信サーバ1440は、動画配信ウェブサイトを管理するとともに、同サイトにアクセスする携帯端末装置1500から要求が有った動画をストリーミング配信するサーバ装置である。
【0104】
本実施形態における動画配信サーバ1440は、オペレータが管理操作するための操作入力部100と、処理部200Dと、管理操作に伴うインターフェースとして画像を表示するための画像表示部360と、通信部370と、記憶部500Dとを備える。動画配信サーバ1440の記憶部500Dには、図1のストレージ1442が含まれる。
【0105】
動画配信サーバ1440の処理部200Dは、例えばマイクロプロセッサや画像描画用プロセッサ、ASIC(特定用途向け集積回路)、ICメモリなどの電子部品によって実現され、各機能部との間でデータの入出力を行うとともに所定のプログラムやデータ及び操作入力部100からの操作入力信号に基づいて各種の演算処理を実行して動画配信サーバ1440の動作を制御する。
【0106】
動画配信サーバ1440の記憶部500Dは、予め定義されたプログラムやデータを記憶するとともに、処理部200Dの作業領域として用いられ、処理部200Dが各種プログラムに従って実行した演算結果のデータ等を一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。
【0107】
本実施形態では、動画配信サーバ1440の処理部200Dは、ウェブサイト管理制御部230と、動画配信制御部232と、データ形式適正化制御部234と、広告付与制御部236と、コンテンツライブラリ管理部238とを備える。
【0108】
ウェブサイト管理制御部230は、キャプチャサーバ1430から受信した動画データライブラリ一覧データ554に基づいて配信可能な動画のリスト更新などの動画配信ウェブサイトの管理処理を行う。具体的には、動画データライブラリ一覧データ554に含まれる動画データをウェブサイトのページに埋め込み、ページ側には埋め込まれていて動画データライブラリ一覧データ554には無い動画データの埋め込みを解除する。管理処理は、例えば公知の動画投稿サイトや、動画共有サイトにおけるサイト管理方法を適宜適用することで実現できる。
【0109】
動画配信制御部232は、動画配信ウェブサイトにアクセスしてきた携帯端末装置1500からの要求に応じて動画をストリーミング配信する為の制御を行う。動画配信の基本的な制御は、例えば公知の動画投稿サイトや、動画共有サイトにおけるサイト管理方法を適宜適用することで実現できる。
また、本実施形態における動画配信制御部232は、動画配信の要求が有った場合に、先ず記憶部500Dに構築されたコンテンツライブラリ568内から該当する動画データを含むコンテンツを検索配信する。コンテンツライブラリ568に該当するコンテンツが無ければ、キャプチャサーバ1430からに該当する動画データを対応するインデックスデータ550とともに取得し、これをコンテンツライブラリ568に登録して配信する制御を行う。
【0110】
データ形式適正化制御部234は、動画配信先の携帯端末装置1500から動画処理や動画表示能力に関する仕様情報、又はそれを元にして動画表示能力の仕様を判別することのできる情報を取得するとともに、配信予定の動画データのデータ形式の適/不適を判定する。そして、不適と判定した場合には、動画変換サーバ1450に配信予定の動画データと変換先のデータ形式についての情報を通信制御部270及び通信部370を介して送信させる。
【0111】
尚、ここで言う「仕様情報」としては、例えば解像度及びアスペクト比に関する規格情報(例えば、再生可能な動画データ形式の情報)の他、画像表示装置1522(図1参照)の表示サイズ、対応するアスペクト比、OSの識別、CPUのクロック数などを適宜利用することができる。本実施形態では、仕様情報として携帯端末装置1500から送信されるHTTPのリクエストヘッダのユーザエージェントの文字列を利用する。そして、公知技術と同様に、この文字列から携帯端末装置1500の機種を判別する。機種名が分れば、メーカや通信サービス事業者から予め公開されている装置の仕様から動画再生能力を知ることができる。
【0112】
広告付与制御部236は、配信に使用する動画データに所定の広告情報を付与する処理を行う。広告情報の付与は、例えば画面上下に字幕様に広告文字を合成する、所定のコマーシャルムービを動画データの前に挿入するなど公知の広告付与方法を利用することができる。本実施形態では、キャプチャサーバ1430で生成される動画データのアスペクト比を16:9とし、動画配信サーバ1440では、図17に示すように動画表示部50の天地に黒帯52を設けてアスペクト比を4:3に変更するとともに、記憶部500Dに記憶されている広告データ570に格納されている広告情報54を黒帯52内に合成処理する。
【0113】
コンテンツライブラリ管理部238は、広告付与された動画データを一コンテンツとして記憶部500Dに構築されたコンテンツライブラリ568に蓄積・登録するとともに所定の削除対象選択条件を満たすコンテンツを削除するといった管理処理を実行する
【0114】
動画配信サーバ1440の記憶部500Dには、処理部200Dをウェブサイト管理制御部230として機能させるためのウェブサイト管理プログラム508aと、動画配信制御部232として機能させるための動画配信制御プログラム508bと、データ形式適正化制御部234として機能させるためのデータ形式適正化制御プログラム508cと、広告付与制御部236として機能させるための広告付与プログラム508dと、コンテンツライブラリ管理部238として機能させるためのコンテンツライブラリ管理プログラム508eが記憶されている。
【0115】
また、動画配信サーバ1440の記憶部500Dには、キャプチャサーバ1430から受信した動画データライブラリ一覧データ554と、動画配信ウェブサイトを管理運営するのに必要な動画配信ウェブサイトデータ562と、動画データ形式適合判定TBL(テーブル)566と、コンテンツライブラリ568と、広告データ570とが記憶されている。
【0116】
動画データ形式適合判定TBL566は、例えば図18に示すように、配信先機種566aと対応づけて当該機種において再生可能な動画データ形式を示す適合動画データ形式566bが格納されている。
【0117】
コンテンツライブラリ568は、例えば図19に示すように、インデックスデータ568aと、コンテンツの主体となる動画データ568bと、動画データ形式568cと、初回配信日時568dと、最新配信日時568eと、総配信回数568fとを対応づけて格納する。インデックスデータ568aは、キャプチャサーバ1430から動画データを取得するときに一緒に取得したインデックスデータ550に相当する。動画データ形式568cは、動画データの動画データ形式の識別情報を格納する。
【0118】
コンテンツライブラリ568に於ける一のコンテンツは、動画の内容が同じでも動画データ形式が異なる場合には別のコンテンツとして扱われる。同図の例では、インデックスデータ568aが同じ「INDEX001」の動画データ「MOVIE_001-1」と「MOVIE_001-2」とでは、インデックスデータ568aが同じであるから元になった動画データ(キャプチャサーバ1430の動画データライブラリ550に蓄積されている)は同じ、内容も同じであるが動画データ形式568cが異なるので別コンテンツとして登録されている。
【0119】
[動画変換サーバの機能構成の説明]
次に、図20は本実施形態における動画変換サーバ1450の機能構成例を示す機能ブロック図である。尚、業務用ゲーム装置1300、ゲームサーバ1410、リプレイサーバ1420、キャプチャサーバ1430、動画配信サーバ1440の機能ブロックと同様の構成要素については同じ符号を付与し詳細な説明は省略する。
【0120】
動画変換サーバ1450は、外部装置から取得した動画データを同外部装置から要求された他の動画データ形式に変換し、変換済の動画データを返信するサーバ装置である。
動画変換サーバ1450は、オペレータがサーバ管理を行うための操作入力部100と、処理部200Eと、画像表示部360と、通信部370と、記憶部500Eとを備える。
【0121】
動画変換サーバ1450の処理部200Eは、例えばマイクロプロセッサや画像描画用プロセッサ、ASIC(特定用途向け集積回路)、ICメモリなどの電子部品によって実現され、各機能部との間でデータの入出力を行うとともに所定のプログラムやデータ及び操作入力部100からの操作入力信号に基づいて各種の演算処理を実行して動画変換サーバ1450の動作を制御する。
【0122】
動画変換サーバ1450の記憶部500Eは、予め定義されたプログラムやデータを記憶するとともに、処理部200Eの作業領域として用いられ処理部200Eが各種プログラムに従って実行した演算結果のデータ等を一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。
【0123】
本実施形態では、動画変換サーバ1450の処理部200Eは、記憶部500Eに記憶されている動画データ形式変換プログラム509を読み出して実行することによって、取得した動画データを他のデータ形式に変換して要求元へ返信する制御を実行する動画データ形式変換制御部240として機能する。
【0124】
[処理の流れの説明]
次に、図21〜図24を参照して本実施形態における処理の流れについて説明する。
先ず、図21に示すように、業務用ゲーム装置1300は、公知の通信対戦ゲームと同様にしてゲーム開始前に対戦する相手装置とのマッチング及びデータ通信の確立に係る処理(所謂ネゴシエーション処理)をするのに次いで、ゲームサーバ1410とのデータ通信の確立を行って、ヘッダー400(図4参照)を送信する(ステップS2)。
【0125】
ゲームサーバ1410は、対戦プレイに使用される業務用ゲーム装置1300のゲーム装置識別情報401(例えば、IPアドレス、装置個体識別番号など)の一対を取得し、キーログファイル532の生成の為の記憶領域の確保などの準備処理をする(ステップS30)。つまり、新規にキーログファイル532を生成し、プレイID532aを付与して、登録日時532bを設定する。そして、使用される一方の業務用ゲーム装置1300からのヘッダー400を第1ヘッダー532cに格納し、他方の業務用ゲーム装置1300から受信したヘッダー400を第2ヘッダー532eに格納する(図6参照)。
【0126】
業務用ゲーム装置1300は、ゲーム処理を開始したならば(ステップS4)、従来のゲームと同様にして、互いの業務用ゲーム装置1300間で操作データ等の情報を随時通信・取得してゲームを進行制御する。そして、画像表示装置1222の描画フレーム毎に、ゲーム装置識別情報417と、フレーム番号418と、その時為された操作入力内容を示す操作コード420とをセットでゲームサーバ1410に送信し(ステップS6)、これをゲーム終了まで繰り返す(ステップS8のNO)。
【0127】
一方、ゲームサーバ1410は、受信したゲーム装置識別情報417を元に、キーログファイル532の第1ヘッダー532c及び第2ヘッダー532eに含まれるゲーム装置識別情報401と照合し、適合するキーログファイル532の第1プレーヤキーログデータ532d又は第2プレーヤキーログデータ532fに受信したゲーム装置識別情報417とフレーム番号418と操作コード420とのセットを逐次追加する(ステップS32)。
【0128】
業務用ゲーム装置1300は、所定のゲーム終了条件を満たすと(ステップS8のYES)、プレイ結果情報422を生成してゲームサーバ1410に送信する(ステップS10)。プレイ結果情報422には、対戦プレイの勝者に関する情報として勝者側の業務用ゲーム装置1300のゲーム装置識別情報が含まれる。
そして、業務用ゲーム装置1300は所定のゲーム終了処理を実行し、ゲーム結果に基づいてゲームカード1360に記憶されているプレーヤレベルや対戦履歴などの情報を更新して対戦型格闘ゲームの実行を終了する(ステップS12)。
【0129】
一方、ゲームサーバ1410は、業務用ゲーム装置1300からプレイ結果情報422を受信したならば(ステップS34のYES)、対戦プレイが終了したと判定して、該当するキーログファイル532をキーログファイルライブラリ530に登録する(ステップS36)。
【0130】
なお、業務用ゲーム装置1300がゲーム処理中に随時ステップS6の処理を行うこととしてが、ゲーム処理中の操作コードに関する情報を蓄積しておき、ゲーム終了後に纏めてゲームサーバ1420に送信することとしてもよい。
【0131】
次いでゲームサーバ1410は、配信基準データ536(図7参照)に基づいて今回登録したキーログファイル532の対戦プレイが所定の配信基準を満たすか否かを判定する(ステップS38)。
【0132】
具体的には、配信基準データ536の優先順536aの順に対応する選択基準536bに合致するか否かを判定し、合致していれば対応する選択確率536cで抽選し、当選すれば配信基準を満たすと判定する。選択基準536bに合致しなければ次の優先順536aの選択基準に536bについての判定に移る。何れの選択基準536bにも合致しない場合、又は選択確率536cに基づく抽選で当選しなかった場合には、当該キーログファイル532は配信基準を満たさないと判断される。
【0133】
従って、ステップS38及び配信基準データ536の設定によって、対戦プレイの結果を全て配信するのでは無く、配信に量的制限を掛けつつ、注目を集めやすいプレイ内容や地域別でのプレーヤ間のコミュニケーション促進に適当なプレイを選択的に配信するように調整することができる。
【0134】
さて、配信基準を満たすと判定されたキーログファイル532については、ゲームサーバ1410はこれをリプレイサーバ1420へ送信する(ステップS40)。そして、送信したキーログファイル532の第1ヘッダー532d又は第2ヘッダー532eに含まれる設置場所情報414を参照して、プレイ地区別配信統計データ538を更新し(ステップS42)、キーログファイルライブラリ530の管理処理を実行する(ステップS44)。同管理処理では、例えば各キーログファイル532の登録日時532bを参照し、登録より所定時間(例えば、30日)経過したファイルを自動的に削除する。
【0135】
図22のフローチャートに移って、ゲームサーバ1410よりキーログファイル532を受信したリプレイサーバ1420は、同ファイルに含まれる第1ヘッダー532d及び第2ヘッダー532eに含まれる各種プレーヤ情報と配信用仮想カメラ設定TBL540とを参照して、選択条件540bを満たす配信用仮想カメラ設定データ540cを選択する(ステップS50)。
【0136】
そして、受信したキーログファイル532と選択した配信用仮想カメラ設定データ540cとを用いてリプレイ処理を開始して対戦プレイを再現する(ステップS52)。勿論、対戦型格闘ゲームでよく見られる登場するキャラクタを紹介する紹介場面も業務用ゲーム装置1300における対戦プレイと同様に再現される。
そして、そのゲーム音及び配信用の特別なカメラワークで撮影したゲーム画像をリプレイ音声・リプレイ映像としてキャプチャサーバ1430に出力する(ステップS54)。
【0137】
また、リプレイサーバ1420はリプレイ処理の間、サムネイル候補選択条件データ542と現在のゲーム進行状況を照合して、選択条件の何れかを満たす場合には(ステップS56のYES)、現在のフレーム番号(又はそれに相当するリプレイ開始からの経過時間)をサムネイル候補フレーム一覧544に次々に格納する(ステップS58)。
そして、リプレイが終了したならば(ステップS60のYES)、リプレイサーバ1420は、サムネイル候補フレーム一覧544に格納されているフレーム番号の何れか一つをランダムに選択して、選択したフレームのゲーム画像を生成し、これを所定サイズにリサイズしてサムネイル画像を生成する(ステップS62)。
【0138】
次いで、リプレイサーバ1420は、ゲームサーバ1410より受信したキーログファイル532の第1ヘッダー532c及び第2ヘッダー532eを元にして、インデックステキスト547(図13参照)を生成し(ステップS64)、先に生成したサムネイル画像を含むインデックスデータ546をキャプチャサーバ1430に送信する(ステップS66)。
【0139】
一方、キャプチャサーバ1430は、このリプレイ音声及びリプレイ映像をキャプチャし(ステップS70)、所定の動画データ形式で動画データを生成する(ステップS72)。
そして、リプレイサーバ1420からインデックスデータ546を受信したならばリプレイが終了したと判断して、受信したインデックスデータ546とともに生成した動画データを動画データライブラリ550(図15参照)に登録処理する(ステップS74)。
【0140】
次いで、リプレイサーバ1420は動画データライブラリ管理処理を実行する(ステップS76)。動画データライブラリ管理処理では、例えばインデックスデータ550aに含まれるプレイ日時547bを登録日時とみなして、登録より所定時間経過(例えば、14日)した動画データ522を自動的に削除する。そして、管理処理後の動画データライブラリ550に登録されている動画データ552の目録にあたる動画データライブラリ一覧データ554を更新し、これを動画配信サーバ1440に送信する(ステップS78)。
【0141】
一方、動画配信サーバ1440は、新たに受信した動画データライブラリ一覧データ554の内容を動画配信ウェブサイトに反映し、動画データライブラリ550に蓄積されている動画データを配信可能にする(ステップS90)。
【0142】
図23のフローチャートに移って、携帯端末装置1500は公知のインターネットによるウェブサイトの閲覧処理と同様にして動画配信ウェブサイトにアクセスする(ステップS100)。この時、例えば携帯端末装置1500から送信されたHTTPのリクエストヘッダのユーザエージェントの情報は、動画配信サーバ1440による携帯端末装置1500の機種判別に用いられる。或いは、携帯端末装置1500に予め機種情報や動画再生能力に関する仕様情報が記憶されている場合には、アクセス時にバックグラウンドでこれらの情報を要求・取得するとしても良い。
【0143】
本実施形態における動画配信サーバ1440によって管理される動画配信ウェブサイトは、基本的には公知の動画配信ウェブサイトと同様に実現される。
例えば図25に示すような構成を備える。ホームページH2には、動画データライブラリ一覧データ554の各インデックスデータ550aに含まれる情報から選別できる幾つかの分類表示30にリンクが設定されている。例えば、「本日分」の分類表示30aはページH4にリンクされている。
【0144】
ページH4では更にインデックスデータ550aに含まれる情報やコンテンツライブラリ568の情報(例えば、最新配信日時568eや総配信回数568fなど)に基づいて選別できる幾つかのサブ分類表示32にリンクが設定されている。例えば「人気DL(ダウンロード)順」を選択すると、ページH6のように、動画データライブラリ一覧データ554のインデックスデータ550aのプレイ日時547b(図15参照)が本日で、コンテンツライブラリ568の総配信回数568fの降順に選択可能な動画案内34がスクロール可能に表示される。各動画案内34には、プレーヤの情報などのテキスト情報36ともにサムネイル画像38、リンク表示39が表示される。
【0145】
さて、ページH6のような動画案内34が表示された状態にて、携帯端末装置1500にてユーザが何れかの動画案内34のリンク表示39を選択操作すると、公知のウェブブラウズと同様に携帯端末装置1500は選択された動画の配信要求を動画配信サーバ1440に送信する(図23;ステップS102)。
【0146】
動画配信サーバ1440は、受信した動画配信要求に対応する動画データを含むコンテンツがコンテンツライブラリ568に蓄積されているか否かを判定する(ステップS110)。もし、コンテンツライブラリ568に蓄積されていなければ(ステップS110のNO)、動画配信サーバ1440は要求された動画の動画データの送信をキャプチャサーバ1430に要求する(ステップS112)。具体的には、送信要求とともに要求された動画の識別情報、例えばプレイIDを送信する。
【0147】
一方、キャプチャサーバ1430は受信した要求に従って、動画データライブラリ550から該当するインデックスデータ550aと、動画データ550bと、動画データ形式550cとを読み出して動画配信サーバ1440に送信する(ステップS120)。動画配信サーバ1440は、これらを受信してコンテンツライブラリ568に登録する(ステップS130)。
【0148】
次に、動画配信サーバ1440は、携帯端末装置1500より要求された動画に該当するコンテンツの動画データ568bの動画データ形式568cが、要求元の携帯端末装置1500の動画表示能力に適当で有るか否かを判定する(ステップS132)。
具体的には、先に受信したリクエストヘッダに含まれるユーザエージェントの文字列から機種を判別し、動画データ形式適合判定TBL566にて判別した機種が該当する配信先機種566aに対応する適合動画データ形式566bと、要求された動画に該当するコンテンツの動画データ568bの動画データ形式568cとを比較し適合判定する。
【0149】
不適合判定の場合(ステップS132のNO)、動画配信サーバ1440は動画変換サーバ1450へ、コンテンツライブラリ568に蓄積されている要求された動画の動画データ568bと適合するデータ形式の識別情報とを送信し、動画データの変換を要求する(ステップS134)。
【0150】
動画変換サーバ1450は、受信した動画データを受信したデータ形式の動画データへ変換処理し(ステップS140)、変換済動画データを動画配信サーバ1440に送信する(ステップS142)。
【0151】
動画配信サーバ1440は、受信した変換済動画データにインデックスデータを対応づけて新たなコンテンツとしてコンテンツライブラリ568に登録する(ステップS150)。これで、配信要求元の携帯端末装置1500の動画表示能力に適当な動画データを取得できたことになる。勿論、既にコンテンツライブラリ568に登録済のコンテンツの動画データ568bの動画データ形式568cが配信要求元の携帯端末装置1500の動画表示能力に適合していれば動画変換をする必要は無い。
【0152】
次に、動画配信サーバ1440は、広告データ570に設定されている広告情報を配信予定の動画データ568bに合成処理し(ステップS152)、広告合成済の動画データを要求元の携帯端末装置1500にストリーミング配信する(ステップS154)。ストリーミング配信を受けた携帯端末装置1500では、図25のページH8に示すように、動画の再生が行われる。
【0153】
動画配信サーバ144は、ストリーミング配信処理についでコンテンツライブラリの管理処理を実行する(ステップS156)。具体的には、図24に示すように、先ずステップS154で配信したコンテンツの最新配信日時568dを更新し、総配信回数568fに「1」を加算して更新する(ステップS190)。次いで、登録されているコンテンツを初回配信日時568cに基づいて新しい物から古い物へ降順ソートし(ステップS192)、ソート後の順番を各コンテンツの総配信回数568fに基づいてソート順を上位に補正する(ステップS194)。例えば、0〜20回は順位を5アップし、21〜50回は10アップ、51〜100回は15アップといった具合に段階的に設定するとしても良いし、所定の関数でアップ数を求めるとしても良い。そして、ソート順の補正を行ったならば、動画配信サーバ1440は上位から所定数を残し、他のコンテンツを削除する(ステップS196)。
【0154】
以上、本実施形態によれば、各地で繰り広げられている対戦型格闘ゲームの様子を携帯端末装置1500に動画配信できるので、対戦プレイの現場に赴かなくとも他プレーヤの対戦プレイの様子を観賞することができるようになる。この事は、例えばプレーヤ同士で対戦を観賞したり称賛し合うきっかけを作り、プレーヤコミュニティの活性を促すことに貢献する。
【0155】
また、本実施形態によれば、配信される動画は配信先の携帯端末装置1500の動画表示能力に応じて適切な仮想カメラの設定によるゲーム映像を元に作成されるので、携帯性に優れた端末装置に見られる小サイズの液晶ディスプレイなどであっても、キャラクタを見やすくできる。
【0156】
また、カメラワークについても業務用ゲーム装置1300で適用される標準的なカメラワークよりも移動量や移動速度、ズーム変化スピードなどが抑えられているので画面の動きが小さくなり、動画データ生成時のデータ圧縮処理を経てもブロックノイズなど圧縮に起因する不都合をできるだけ抑えることができ、携帯端末装置1500での視聴品質を高めることができる。
【0157】
更には、動画配信に際しては、配信要求元の携帯端末装置1500に適当な動画データ形式での配信が可能になるので動画視聴品質を更に高めることができる。
【0158】
また、コンテンツライブラリ568に登録されているコンテンツは、ある一定量を超過すると登録の古い順から削除されるように管理される一方で、総配信回数568fに基づいてソート順が補正されることによって、配信回数の多いコンテンツ、つまりは人気のあるコンテンツについては削除されにくく管理される。つまり、動画配信ウェブサイトは、常にどこかで新たにプレイされた対戦型格闘ゲームの動画が追加されて新鮮さを高く維持する一方で、人気のあるコンテンツについては他よりも長く配信可能な状態が維持される。
【0159】
また、配信される動画に付与されるサムネイル画像は、公知技術のように単にランダムに選択された画像によって生成されるのでは無く、ゲームプレイにおける看板となる場面、印象的な場面に基づいて生成される。よって、動画内容をより的確に伝えることができるようになるとともに、注目度を高めることができる。
【0160】
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明の適用形態がこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜構成要素の追加・省略・変更を行うことができる。
【0161】
例えば、上記実施形態ではゲーム動画配信システム1400を複数のサーバ装置の連携によって実現する構成としているが、図26に示すように、単独のサーバ装置によってゲーム動画配信システム1400Bとすることができる。
この場合、ゲームサーバ1410、リプレイサーバ1420、キャプチャサーバ1430、動画配信サーバ1440、動画変換サーバ1450に分散していた機能ブロックを図27に示すように集約することができる。従って、処理の流れについても図21〜図24で示したステップのうち、サーバ間におけるデータの送受信に関する処理を適宜省略することができる。また、ゲーム動画配信システム1000に含まれる各サーバ装置を全てひとまとめに実現するのではなく、例えばリプレイサーバ1420とキャプチャサーバ1430とをまとめて一台のサーバ装置で実現すると言った具合に適宜機能の集約を図ることもできる。
【0162】
また、機能の集約が適宜可能であることから、例えばサムネイル画像の生成機能(図9で言うところのサムネイル画像生成部220)をリプレイサーバ1420からキャプチャサーバ1430に移管することもできる。その場合、リプレイサーバ1420では、ステップS62を省略してサムネイル候補フレーム一覧544を生成してもこれに基づいてサムネイル画像を生成することはせず、ステップS66においては、インデックスデータ出は無くインデックステキスト547(図13参照)とキャプチャサーバ1430に送信する処理とする。一方、キャプチャサーバ1430では、ステップS72における動画データの生成に次いで、ステップS62に相当する処理を実行し、ステップS74ではキャプチャサーバ1430で生成したサムネイル画像と受信したインデックステキスト547とでインデックスデータ546を生成し、これを動画データに付与して動画データライブラリ550に登録するように処理すると良い。
【0163】
また、上記実施形態では動画配信元になるビデオゲームを対戦型格闘ゲームとして説明したがゲーム内容はこれに限らず、例えばRPGやカーレースゲームなどその他のジャンルでも良い。その場合、サムネイル候補選択条件データ542はゲーム内容に応じて適宜設定するものとする。例えば、RPG用のサムネイル候補選択条件データ542は、図28に示すように条件設定すると、特殊なアイテムを取得した場面や、特別な魔法や技を発動させた場面、レアな敵キャラクタと交戦する場面、特別なキャラクタが味方のパーティに加わる場面といったRPGにおける印象的な場面をサムネイル画像とすることができる。カーレースゲームなどでは、レース中の順位が1位になった瞬間を条件としたり、ファステストラップの更新時のゴールシーン、車体のジャンプ、バックファイヤ等のエフェクトの実行タイミング、を条件とするとレースにおける印象的で派手な場面をサムネイル画像とすることができる。
【0164】
また、上記実施形態における携帯端末装置1500は、携帯型に限らず家庭用ゲーム装置やデスクトップタイプのパソコンなどであっても良い。また、各種サーバ装置も同等の機能を実現するならばサーバ装置に限らず他の情報処理装置で実現する構成として良いのは勿論である。
【0165】
また、コンテンツライブラリの管理処理においては、動画の内容が同じでも動画データ形式が異なるものは別コンテンツとして扱うが、上記実施形態では変換済動画データも元の動画データと同じインデックスデータ568aが対応づけられたおり、実質的に両者はインデックスデータ568aを介して対応づけて登録されている。したがって、コンテンツの削除を行う場合、対応づけられる元の動画データと変換済動画データの何れかが削除対象に選択された場合には、同じインデックスデータの他方の動画データも一緒に削除するように処理しても良い。この場合、同じ内容の片方の動画データが残るといったことを回避できる。また、反対に一方の動画データが削除対象外の場合には他方の動画データが削除対象でもこれを対象外とする処理を行っても良い。
【0166】
また、上記実施形態では、動画データライブラリ550の管理において削除対象として選択する条件を所定時間の経過としているがこれに限らない。
例えば、動画配信サーバ1440がコンテンツライブラリ568に登録されているコンテンツのインデックスデータ568a別に、同じインデックスデータを有する動画データの総配信回数568fのうち最大値を選択してリスト化し、これを動画データライブラリ550に送信する。そして、動画データライブラリ550では受信したこのリストを参照して、所定時間経過後における総配信回数568fが基準値に満たない動画データを削除する構成としても良い。また例えば、コンテンツライブラリの管理処理において削除された動画データのインデックスデータ568aからプレイIDを抜き出したリストをキャプチャサーバ1430に送信し、キャプチャサーバ1430で同リストのプレイIDの動画データを削除する構成としても良い。
【0167】
また、動画データ生成用の仮想カメラの設定を、配信用仮想カメラ設定TBL540で定義する構成としたが、仮想カメラの設定は標準仮想カメラ設定データ514をそのまま使用し、仮想カメラの移動や向き変化に作用する仮想ダンパーを設定する構成としても良い。具体的には、リプレイゲーム演算部218で、ゲームプレイの再現処理において、キャラクタオブジェクトの位置に基づいて3次元仮想空間中の注目点を設定する処理と、標準仮想カメラ設定データ514に従って仮想カメラCMの視線方向を前記注目点の現在の位置に向けるように仮想カメラCMの位置及び/又は回転を制御する際、その移動及び向き変化に対する抵抗となる仮想ダンパーを想定して、ダンパー作用後の移動及び向きの変化量を物理演算に基づいて算出し、算出した結果に従って仮想カメラCMを制御するようにすると良い。この場合、上記実施形態と同様に画面変化が標準の設定よりも緩やかとなり、携帯端末装置1500の小さな表示画面でも見やすい動画データとすることができる。また、動画データのデコードの際にブロックノイズの発生を抑制し、再生品質の向上にも寄与できる。
【0168】
また、上記実施形態では、動画データ毎に配信回数をコンテンツライブラリ568の配信回数568fを配信の都度加算することで対応する動画データの総配信回数をカウントする構成としたがこれに限らない。例えば、配信回数568fの代わりに配信したデータ量を格納することとし、配信の都度データ量を加算するとしても良い。そして、配信回数を対応する動画データ568bのデータ量に基づいて算出して利用するとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0169】
【図1】システム構成例を示すシステム構成図。
【図2】業務用ゲーム装置の構成例を示す斜視外観図。
【図3】業務用ゲーム装置の機能構成例を示す機能ブロック図。
【図4】業務用ゲーム装置からゲームサーバへのデータ送信の例を示す図。
【図5】ゲームサーバの機能構成例を示す機能ブロック図。
【図6】キーログファイルのデータ構成例を示す図。
【図7】配信基準データの例を示す図。
【図8】プレイ地区配信履歴データの例を示す図。
【図9】リプレイサーバの機能構成例を示す機能ブロック図。
【図10】配信用仮想カメラ設定TBLの例を示す図。
【図11】標準仮想カメラ設定に対する配信用仮想カメラ設定の概念を示す図。
【図12】サムネイル候補選択条件の例を示す図。
【図13】インデックスデータのデータ構成例を示す図。
【図14】キャプチャサーバの機能構成例を示す機能ブロック図。
【図15】動画データライブラリのデータ構成例を示す図。
【図16】動画配信サーバの機能構成例を示す機能ブロック図。
【図17】広告付与された画像例を示す図。
【図18】動画データ形式適合判定TBLの例を示す図。
【図19】コンテンツライブラリのデータ構成例を示す図。
【図20】動画変換サーバの機能構成例を示す機能ブロック図。
【図21】システムの処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図22】システムの処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図23】システムの処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図24】コンテンツライブラリ管理処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図25】動画配信ウェブサイトの構成例を示す図。
【図26】ゲーム動画配信システムの変形例を示すシステム構成図。
【図27】ゲーム動画配信システムの変形例における機能構成例を示す機能ブロック図。
【図28】RPG用の配信用仮想カメラ設定データの例を示す図。
【符号の説明】
【0170】
200,200A,200B,200C,200D,200E 処理部
210 ゲーム演算部
212 操作コード送受信制御部
214 キーログ管理部
216 キーログ送信制御部
218 リプレイゲーム演算部
220 サムネイル画像生成部
222 インデックスデータ送信制御部
224 動画データ生成部
226 動画データライブラリ管理部
230 ウェブサイト管理制御部
232 動画配信制御部
234 データ形式適正化制御部
236 広告付与制御部
238 コンテンツライブラリ管理部
500,500A,500B,500C,500D,500E 記憶部
501 システムプログラム
502 ゲームプログラム
503 サーバシステムプログラム
504 キーログ管理プログラム
505a リプレイゲームプログラム
505b サムネイル画像生成プログラム
505c インデックスデータ送信制御プログラム
507a 動画データ生成プログラム
507b 動画データライブラリ管理プログラム
508a ウェブサイト管理プログラム
508b 動画配信制御プログラム
508c データ形式適正化制御プログラム
508d 広告付与プログラム
508e コンテンツライブラリ管理プログラム
514 標準仮想カメラ設定データ
516 設置場所情報
530 キーログファイルライブラリ
532 キーログファイル
536 配信基準データ
538 プレイ地区別配信統計データ
540 配信用仮想カメラ設定TBL
542 サムネイル候補選択条件データ
544 サムネイル候補フレーム一覧
546 インデックスデータ
546a サムネイル画像
550 動画データライブラリ
552 動画データ
562 動画配信ウェブサイトデータ
564 動画データ形式適合判定TBL
568 コンテンツライブラリ
570 広告データ
1300 業務用ゲーム装置
1360 ゲームカード
1400 ゲーム動画配信システム
1410 ゲームサーバ
1420 リプレイサーバ
1430 キャプチャサーバ
1440 動画配信サーバ
1450 動画変換サーバ
1460 通信キャリアサーバ
1462 基地局
1500 携帯端末装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム装置からプレーヤがゲームプレイ時に入力したキー入力の情報を取得して、前記ゲーム装置でプレイされたゲームを再現するゲーム再現手段と、
前記ゲーム再現手段によって再現されたゲームの動画データを生成する動画データ生成手段と、
前記ゲーム再現手段によって再現されたゲームが所定のサムネイル候補条件を満たす場面となった画像をサムネイル画像として生成するサムネイル画像生成手段と、
前記動画データ生成手段によって生成された動画データに前記サムネイル画像生成手段によって生成されたサムネイル画像を対応づけて記憶する動画データ記憶手段と、
を備える動画データ生成システム。
【請求項2】
前記ゲーム再現手段は、前記キー入力情報に基づいてゲーム開始から時間経過に従ったゲーム進行を再現し、
前記ゲーム再現手段でゲームが再現される際に、当該ゲームの進行場面が前記サムネイル候補条件を満たした時のタイミングを判定するサムネイル候補タイミング判定手段を更に備え、
前記サムネイル画像生成手段は、前記サムネイル候補タイミング判定手段によって判定されたタイミングに基づき、サムネイル画像とする場面を選択してサムネイル画像を生成する、
請求項1に記載の動画データ生成システム。
【請求項3】
前記サムネイル候補タイミング判定手段は、当該ゲームの登場キャラクタと所定のオブジェクトとが衝突したタイミングを前記サムネイル候補条件が満たすタイミングとして判定する請求項2に記載の動画データ生成システム。
【請求項4】
前記ゲームは、登場キャラクタ同士が攻撃し合うゲームであり、
前記ゲーム再現手段は、前記ゲームの登場キャラクタそれぞれのダメージ量を算出するダメージ量算出手段を有し、
前記サムネイル候補タイミング判定手段は、前記ダメージ量が所定量低減したタイミングを前記サムネイル候補条件として前記判定を行う、
請求項2に記載の動画データ生成システム。
【請求項5】
前記ゲーム再現手段は、ゲームの進行に応じて所定の特定エフェクトを発動させるエフェクト実行手段を有し、
前記サムネイル候補タイミング判定手段は、前記特定エフェクトの発動したタイミングを前記サムネイル候補条件として前記判定を行う、
請求項2〜4の何れか一項に記載の動画データ生成システム。
【請求項6】
前記ゲーム再現手段は、前記キー入力情報が所定の特殊術技の発動操作入力であった場合に、プレーヤキャラクタに前記特殊術技を行わせる制御を実行する動作制御手段を有し、
前記サムネイル候補タイミング判定手段は、前記特殊術技の発動したタイミングを前記サムネイル候補条件として前記判定を行う、
請求項2〜5の何れか一項に記載の動画データ生成システム。
【請求項7】
前記ゲーム再現手段は、プレーヤキャラクタに所定のアイテムを取得させる制御を実行するアイテム取得制御手段を有し、
前記サムネイル候補タイミング判定手段は、前記プレーヤキャラクタが前記アイテムを取得したタイミングを前記サムネイル候補条件として前記判定を行う、
請求項2〜6の何れか一項に記載の動画データ生成システム。
【請求項8】
前記ゲームは、キャラクタ同士の対戦ゲームであり、
前記ゲーム再現手段は、登場するキャラクタを紹介する紹介場面を再現する紹介場面再現手段を有し、
前記サムネイル候補タイミング判定手段は、前記紹介画面が再現されたタイミングを前記サムネイル候補条件として前記判定を行う、
請求項2〜7の何れか一項に記載の動画データ生成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2009−247563(P2009−247563A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−98553(P2008−98553)
【出願日】平成20年4月4日(2008.4.4)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】