包装体、包装方法及び包装装置
【課題】 包装状態の安全性を保持すると共に、特異な包装形態を有する包装体、包装方法及び包装装置を提供する。
【解決手段】 包装体10は、飴等の被包装物5と、被包装物5を収納した、長手方向(図の上下方向)と幅方向(図の斜め左下及び斜め右上方向)の一対の端部側部分22a、22bとがシールされた筒状のフィルム20を前提として構成されている。そして、フィルム20の端部側部分22a、22bの各々が被包装物5に対して同じ方向に回転させることによって、端部側部分22a、22bの各々と被包装物5との間の位置が捻られている。従って、包装体10はシール状態が確保された状態でその外観形状が変化する。そのため、被包装物5を外方から直接触ることが出来ないので、包装状態の安全性を保持出来ると共に、キャンディ型の特異な包装形態となる。
【解決手段】 包装体10は、飴等の被包装物5と、被包装物5を収納した、長手方向(図の上下方向)と幅方向(図の斜め左下及び斜め右上方向)の一対の端部側部分22a、22bとがシールされた筒状のフィルム20を前提として構成されている。そして、フィルム20の端部側部分22a、22bの各々が被包装物5に対して同じ方向に回転させることによって、端部側部分22a、22bの各々と被包装物5との間の位置が捻られている。従って、包装体10はシール状態が確保された状態でその外観形状が変化する。そのため、被包装物5を外方から直接触ることが出来ないので、包装状態の安全性を保持出来ると共に、キャンディ型の特異な包装形態となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は包装体、包装方法及び包装装置に関し、特に、飴等の被包装物をフィルムで包装する包装体、包装方法及び包装装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
被包装物をフィルムによって包装する包装装置においては、例えば飴等を筒状に形成したフィルムに収納した後、両端部側を捻る包装装置が提案されている(例えば、特許文献1)。このような包装装置を用いて製造された包装体について、以下に図を用いて説明する。
【0003】
図12は従来の包装体を示す概略斜視図であって、(1)はフィルムを捻る前の半包装状態を示すものであって、(2)はフィルムを捻った後の完成状態を示すものである。
【0004】
まず(1)を参照して、半包装体81は、上下が開放した筒状のフィルム85と、フィルム85内に収納された飴等の被包装物5とで構成されている。そして、図の矢印で示すように、半包装体81の上下の端部側部分86a、86bの各々を被包装物5に対して同じ方向に捻ると、(2)で示す包装体80となる。
【0005】
次に(2)を参照して、包装体80においては、端部側部分86a、86bの各々と被包装物5との間の位置が捻られたフィルム85が、被包装物5の全面を覆うように包装される。そして、フィルム85の両端部の各々を外方側(上下)に引っ張ることで、容易に被包装物5を取出すことが出来る。
又、フィルムによって被包装物をいわゆる横ピロー包装したものを角折りし、更に捻りを加える包装方法も提案されている(特許文献2又は特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−137716号公報
【特許文献2】特開昭63−281916号公報
【特許文献3】特開平1−58608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のような特許文献1で開示された包装体では、被包装物が密封されていないため、安全性に問題があった。具体的には、従来の包装体においては容易に被包装物を取出すことが出来るが、被包装物を取出した後、再度図12の(2)で示した包装状態に戻すことが出来るからである。
【0008】
このような問題を解決するものとして、特許文献2又は特許文献3で開示された包装方法がある。しかしながら、これらの包装方法は、いずれもシールを施した両側の耳部を立てて被包装物上面に沿わせて折り曲げ、被包装物中央にて耳部を重ねて捻る包装方法である。従って、図12の(2)で示したようなキャンディ型の特異な包装形態とはならない。
【0009】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、包装状態の安全性を保持すると共に、特異な包装形態を有する包装体、包装方法及び包装装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、包装体であって、被包装物と、被包装物を収納した、長手方向と幅方向の一対の端部側部分とがシールされた筒状のフィルムとを備え、フィルムは、端部側部分の少なくとも一方と被包装物との間の位置において捻られるものである。
【0011】
このように構成すると、シール状態が確保された状態で外観形状が変化する。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、フィルムは、端部側部分の各々が被包装物に対して同じ方向に捻られるものである。
【0013】
このように構成すると、端部側部分各々を外方側に引っ張れば、捻れが解消する。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の構成において、フィルムの内方側であって被包装物の周りの気体の圧力は、フィルムの外方側の空気の圧力より大きいものである。
【0015】
このように構成すると、フィルムは、被包装物に対して密着状態にならない。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の構成において、気体は、不活性ガスよりなるものである。
【0017】
このように構成すると、被包装物に対して酸化等の影響を与えにくい。
【0018】
請求項5記載の発明は、被包装物をフィルムで包装する包装方法であって、帯状のフィルムを、長手方向を軸方向として筒状に変形させると共に、その内部に被包装物を収納する第1工程と、変形させたフィルムを長手方向にシールし、被包装物の軸方向における外方側の両端部側部分を幅方向にシールすると共に、被包装物の周りの気体の圧力が外部の気体の圧力より小さくなるように調整する第2工程と、シールされたフィルムを、両端部側部分の少なくとも一方と被包装物との間の位置において捻る第3工程とを備えたものである。
【0019】
このように構成すると、捻ることによって上昇する被包装物周りの気体の圧力が過大にならない。
【0020】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の構成において、第1工程において、被包装物は所定間隔で搬送されながら、フィルムに収納され、第2工程は、連続して搬送される被包装物同士の間におけるフィルムの内部の気体の少なくとも一部を排出する工程と、気体が排出されたフィルムに対して、長手方向にシールする工程と、長手方向にシールされたフィルムに対して、幅方向にシールすると共にその中央部で幅方向に切断する工程とを含むものである。
【0021】
このように構成すると、被包装物同士の間の空間が密閉空間となる。
【0022】
請求項7記載の発明は、請求項5又は請求項6記載の発明の構成において、第2工程は、被包装物の周りの気体を不活性ガスに置き換える工程を更に含むものである。
【0023】
このように構成すると、被包装物の周りに所望の気体が封入される。
【0024】
請求項8記載の発明は、被包装物をフィルムで包装する包装装置であって、帯状のフィルムを、長手方向を軸方向として筒状に変形させると共に、その内部に被包装物を収納する被包装物収納手段と、変形させたフィルムを長手方向にシールし、被包装物の軸方向における外方側の両端部側部分を幅方向にシールするシール手段と、シール手段によるシールの前に、被包装物の周りの気体の圧力が外部の気体の圧力より小さくなるように調整する調整手段と、シール手段によってシールされたフィルムを、両端部側部分の少なくとも一方と包装物との間の位置において捻る捻り手段とを備えたものである。
【0025】
このように構成すると、捻ることによって上昇する被包装物の周りの気体の圧力が過大にならない。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、シール状態が確保された状態で外観形状が変化するため、包装状態の安全性を保持しつつ、特異な包装形態となる。
【0027】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、端部側部分各々を外方側に引っ張れば、捻れが解消するため、被包装物の取出しが容易となる。
【0028】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、フィルムは、被包装物に対して密着状態にならないため、被包装物の周りの気体はエアクッションとなり、被包装物が保護される。
【0029】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の効果に加えて、被包装物に対して酸化等の影響を与えにくいため、被包装物の品質保持の期間が長くなる。
【0030】
請求項5記載の発明は、捻ることによって上昇する被包装物周りの気体の圧力が過大にならないため、フィルムの破裂等を防止できるので、包装時の信頼性が向上する。
【0031】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の効果に加えて、被包装物同士の間の空間が密閉空間となるため、気体の排出の調整が容易となる。
【0032】
請求項7記載の発明は、請求項5又は請求項6記載の発明の効果に加えて、被包装物の周りに所望の気体が封入されるため、被包装物に応じて適切な気体を選定できる。
【0033】
請求項8記載の発明は、捻ることによって上昇する被包装物の周りの気体の圧力が過大にならないため、フィルムの破損等を防止できるので、包装時の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】この発明の第1の実施の形態による包装体を示す概略斜視図である。
【図2】図1で示した包装体を捻る前の半包装状態を示す概略斜視図である。
【図3】図1で示した包装体を製造するための包装装置を示す概略斜視図である。
【図4】図3で示した包装装置の工程を示す長手方向の概略断面図である。
【図5】図3で示した包装装置の工程を示す幅方向の概略断面図である。
【図6】図3で示したエア排出管の部分を示した拡大斜視図である。
【図7】図6で示したVII−VIIラインの拡大断面図である。
【図8】図7で示したVIII−VIIIラインの断面図である。
【図9】図3で示したエンドシールブロックの部分を示す拡大斜視図である。
【図10】この発明の第2の実施の形態による包装体を示す概略斜視図である。
【図11】この発明の第3の実施の形態による包装体を示す概略斜視図である。
【図12】従来の包装体を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1はこの発明の第1の実施の形態による包装体を示す概略斜視図であり、図2は図1で示した包装体を捻る前の半包装状態を示す概略斜視図である。
【0036】
まず、図2を参照して、半包装体11は、飴等の被包装物5と、被包装物5を収納した、長手方向(図の上下方向)と幅方向(図の斜め左下及び斜め右上方向)の一対の端部側部分22a、22bとがシールされた筒状のフィルム20とから構成されている、いわゆるピロー包装の状態となっている。又、フィルム20の長手方向にシールされた部分の中央部の外方側には切目23が形成されていると共に、フィルム20の長手方向の両端部は複数の山形状に形成されている。
【0037】
そして、半包装体11のフィルム20の端部側部分22a、22bの各々を図の矢印で示すように被包装物5に対して同じ方向に回転させると、端部側部分22a、22bの各々と被包装物5との間の位置が捻られ、図1で示す包装体10となる。
【0038】
尚、半包装体11をこのように捻ることによって、フィルム20内の被包装物5周りの空気の圧力が上昇する。しかしながら、半包装体11においては、フィルム20内の被包装物5周りの空気の圧力が外部の気体の圧力より小さくなるように調整されている。そのため、図1で示す包装体10に変形しても、捻りによって上昇する空気の圧力が過大にならず、フィルム20が破裂して破損する虞が無い。
【0039】
次に、図1を参照して、包装体10は図2で示した半包装体11におけるフィルム20のシール状態が確保された状態でその外観形状が変化している。そのため、包装体10においては、被包装物5を外方から直接触ることが出来ないので、包装状態の安全性を保持出来ると共に、キャンディ型の特異な包装形態となる。
【0040】
又、上述した通り、フィルム20の端部側部分22a、22bの各々が被包装物5に対して同じ方向に捻られるため、包装体10の端部側部分22a、22bの各々を外方側に引っ張れば捻れが解消し、図2で示す半包装体11となる。従って、被包装物5のフィルム20からの取出しが容易となる。又、フィルム20は切目23からの幅方向への切断及び山形状部分からの長手方向への切断が可能である。従って、フィルム20の開封が容易となるため、被包装物5のフィルム20からの取出しが更に容易となる。
【0041】
次に、このような包装体10を製造するための包装装置について説明する。
【0042】
図3は図1で示した包装体を製造する包装装置を示す概略斜視図である。
【0043】
包装装置30は、被包装物収納手段である、帯状のフィルム20を長手方向を軸方向(図3の斜め右下方向)として筒状に変形させる製袋器31及び帯状のフィルム20内に被包装物5を収納するための移送装置32と、調整手段である、被包装物5の周りの気体の圧力を調整するためのエア排出管33と、シール手段である、筒状に変形させたフィルム20を長手方向にシールするセンターシールローラー34a、34b及び変形させたフィルム20を幅方向にシールするエンドシールブロック35a、35bと、捻り手段である、シール手段によってシールされたフィルムの両端を掴んで捻る捻り装置36とから主に構成されている。
【0044】
以下に包装装置30の詳細な構造及び動作について上流側から順に説明する。
【0045】
図4は図3で示した包装装置の工程を示す長手方向の概略断面図であって、図5は図3で示した包装装置の工程を示す幅方向の概略断面図であって、(1)は被包装物収納位置(S1)を示すものであり、(2)はセンターシール位置(S4)を示すものである。
【0046】
これらの図及び図3を参照して、移送装置32は、スプロケット43に掛けられた閉ループ状のチェーン41と、チェーン41に所定間隔で固定された、図示しない分離層から供給された被包装物5の各々を後方から押す複数の移送棒42とから構成されている。スプロケット43を図示しない駆動装置によって図4において時計周りの方向へ回転させることによって、チェーン41に固定された移送棒42が、図示しない支持レール上の被包装物5を下流側(図4の右側)の被包装物収納位置S1へと移送する。その際、被包装物5は後述する製袋器31の側板46a、46bの間を通過するように設定されている。
【0047】
移送装置32の中間位置である被包装物収納位置S1に配置された製袋器31は、幅方向に対向する一対の側板46a、46bと、側板46a、46bの各々に取付けられた、下流側に向けて順次低くなるように形成された案内翼47a、47bと、側板46a、46bの下方側に設けられた、側板46a、46bの幅方向の間隔より狭く、且つ移送棒42が通過出来るように配置された一対の板状のシート合わせ板48a、48bとを備えている。
【0048】
製袋器31はこのように構成されているため、図示しないリールから繰り出される帯状のフィルム20は、案内翼46a、46bの案内作用によって、移送棒42に移送される被包装物5の外周に沿って湾曲される。更に、シート合わせ板48a、48bによってその下方部21a、21bの各々がほぼ重ね合わされた鉛直状態となる。即ち、被包装物5が筒状のフィルム20内に収納される。尚、フィルム20の内面において後述するシール手段によってシールされる部分には、熱によって溶着する接着剤が塗布されている。
【0049】
製袋器31の下流側に配置されたフィルム送り出しローラー51a、51bは、円盤状に形成されていると共に、各々の円状の外縁がフィルム20の下方部21a、21bを挟み込むように配置されている。又、フィルム送り出しローラー51a、51bの各々は、図示しない駆動装置によって、長手方向と直交する垂直方向を軸として、フィルム20の下方部21a、21bを押圧しながら下流側の切目作成位置S2へと送り出す方向(図3の矢印の方向)に回転するように構成されている。
【0050】
切目作成位置S2に配置されたカット装置54は、幅方向に移動自在であるカッター55を備えている。そして、フィルム20の下方部21a、21bの被包装物5の下方側の一部であって、被包装物5に対応した位置を、カッター55の幅方向への移動によって切断し、切目23を形成する。その後、フィルム20は下流側の調整位置S3に移送される。
【0051】
次に、調整位置S3に配置されたエア排出管33について説明する。
【0052】
図6は図3で示したエア排出管の部分を示した拡大斜視図であって、図7は図6で示したVII−VIIラインの拡大断面図であって、図8は図7で示したVIII−VIIIラインの断面図である。
【0053】
これらの図及び図3〜5を併せて参照して、エア排出管33は、管状の胴部58と、胴部58の上端部に接続された平面視において中央が膨らむ舟型形状に形成された排出部59とから構成されている。尚、排出部59には排出口60が形成されており、排出口60は管状の胴部58の中空部分に接続されている。更に、胴部58は図示しないエア排出用の駆動装置に接続されており、駆動装置を駆動すると排出口60を介して空気が排出されるように構成されている。
【0054】
又、排出部59の先端部分は、この段階ではシールされてないフィルム20の下方部21a、21bの間に配置されている。従って、フィルム20の下方部21a、21bは排出部59の外縁形状に沿って変形しながら下流側へと送り出される。そして、排出口60が連続して搬送される被包装物5a、5b同士の間のフィルム20の内部61に位置した時、上述したエア排出用の駆動装置を駆動することで排出口60からフィルム20の内部61内の気体(空気)の少なくとも一部を排出する。この時、フィルム20の内部61の被包装物5周りの気体の圧力が、外部の気体の圧力より小さくなるようにその排出量が調整されている。このように、エア排出管33によってフィルム20の内部61内の気体の少なくとも一部を排出する理由については後述する。
【0055】
尚、フィルム20の内部61はフィルム20及び前後の被包装物5a、5bによって閉鎖されてほぼ密閉空間となる。そのため、確実にフィルム20の内部61の空気を排出することが出来ると共に、空気の排出の調整が容易となる。
【0056】
又、上述した通り、フィルム20の下方部21a、21bは排出部59の形状に沿って一部が膨らんだ状態に変形している。従って、排出口60が確実にフィルム20の内部61に面するため、空気を確実に排出することが出来る。
【0057】
そして、調整されたフィルム20は下流側のセンターシール位置S4に移送される。
【0058】
再度図3〜図5を参照して、センターシール位置S4に配置されたセンターシールローラー34a、34bの各々は、円盤状に形成されていると共に、その円状の外縁部分にシール部63a、63bを備えている。センターシールローラー34a、34bの各々は加熱状態に維持され、シール部63a、63bの各々の一部がフィルム20の下方部21a、21bを挟み込むように配置されている。そして、センターシールローラー34a、34bは、図示しない駆動装置によって、長手方向と直交する垂直方向を軸としてフィルム20の下方部21a、21bを下流側へと加圧しながら送り出す方向(図の矢印の方向)に回転するように構成されている。センターシールローラー34a、34bはこのように構成されているため、シール部63a、63bでフィルム20の下方部21a、21bを長手方向に熱溶着してシールすると共に、フィルム20を下流側のエンドシール位置S5に移送する。
【0059】
次に、センターシールローラー34a、34bの下流側に配置された搬送装置65a、65b及びエンドシールブロック35a、35bについて説明する。
【0060】
図9は図3で示したエンドシールブロックの部分を示す拡大斜視図である。
【0061】
図9及び図3〜図5を併せて参照して、搬送装置65aは、図示しないベルトコンベアによって、閉ループ状に図4において反時計周りに回転するように構成されている。そして、搬送装置65aの下方に位置する搬送装置65bは、図示しない駆動装置によって、図4において時計回りに回転するように構成されている。そして、搬送装置65a、65bの各々のベルトコンベアには、複数の搬送プレート66a、66bが所定間隔で固定されている。搬送プレート66a、66bは、図9の矢印で示すように、フィルム20内の隣接する被包装物5同士の間の位置で各々の面が重なるように構成されており、フィルム20を上下で挟んだ状態で下流側へと移動する。その際、フィルム20のシールされた下方部分21a、21bも一緒に折り畳まれるように挟持される。
【0062】
搬送装置65a、65bの中間位置であるエンドシール位置S5に配置されたエンドシールブロック35a、35bは、ほぼ三角柱形状に形成されており、その三角形状の頂点部分の各々には幅方向に延びるシール部67a〜67dが形成されている。尚、上部に位置するエンドシールブロック35aはシール部67a、67bの間にカッター68を備えており、カッター68はシール部67a、67bより若干突出するように形成されている。
【0063】
そして、エンドシールブロック35aは、図示しない駆動装置によって幅方向を軸として図4において反時計周りに回転するように構成されている。又、エンドシールブロック35aの下方に位置するエンドシールブロック35bは、図示しない駆動装置によって、図4において時計回りに回転するように構成されている。そして、エンドシールブロック35a、35bの各々の頂点部分に形成されたシール部67a〜67dの各々は、エンドシールブロック35a、35bの各々の回転に伴って、フィルム20を挟むようにその回転位置が設定されている。このようにフィルム20を挟んだ状態で、シール部67a、67bによって隣接する搬送プレート65a〜65dの各々の間のフィルム20の部分を加圧しながら加熱し、幅方向に溶着してシールすると共に、カッター68によってシール部分の中央部を押圧するように切断する。すると、図2で示した被包装物5毎に独立した半包装体11となる。
【0064】
尚、フィルム20はエンドシール位置S5に到達する前に搬送プレート66a、66bによって挟持されているため、エンドシールブロック35a、35bによる幅方向のシール及び切断時において、フィルム20及び被包装物5にずれが生じる虞が無い。
【0065】
そして、エンドシール位置S5で形成された半包装体11は、搬送プレート66a、66bによって挟持された状態で掴み位置S6に移送される。
【0066】
次に、掴み位置S6に配置された掴み装置70について説明する。
【0067】
図3及び図4を再度参照して、掴み装置70は、胴部73と、胴部73に接続された上下方向に回動自在に形成されたアーム71a、71bと、アーム71a、71bの先端部分に接続されたプレート72a、72bとを有する掴み部材75を備えている。尚、胴部73は幅方向を軸として回動自在となるように構成されている。又、掴み部材75は図示しない水平方向に閉ループ状に回転するベルトコンベアに所定間隔に複数固定されている。
【0068】
又、掴み部材75の各々は、上述したベルトコンベアによってフィルム20内の被包装物5に並走して移動するように構成されている。そして、アーム71a、71bの回動によってプレート72a、72bを移動させ、フィルム20を介して被包装物5を上下に挟持する。その後、搬送プレート66a、66bによる挟持が解除されるため、プレート72a、72bによる挟持時において、フィルム20及び被包装物5にずれが生じる虞が無い。そして、プレート72a、72bのみで挟持したまま胴部73を回転させ、半包装体11を幅方向を軸として90°回転させた状態で下流側の捻り位置S7へと移送する。
【0069】
掴み装置70の中間位置である捻り位置S7に配置された捻り装置36は、半包装体11の端部側部分22a、22bを挟持して捻る機能を備えた回転摘み具77a、77bと、回転摘み具77a、77bの各々の先端に接続された摘み片78a〜78dとを備えている。回転摘み具77a、77bは、掴み部材75に対して上下から対向した状態で移動するように構成されていると共に、図示しない駆動装置によって上下方向を軸として各々が同一方向に回転することが出来るように構成されている。
【0070】
そして、捻り位置S7に移送された半包装体11は、捻り装置36によってその端部側部分22a、22bの各々が摘み片78a〜78dによって挟持される。そして、この状態で回転摘み具77a、77bの各々を被包装物5に対して同じ方向に上下方向を軸として、端部側部分22a、22bの各々を回転させて捻る。
【0071】
この時、上述のように半包装体11は調整位置S3において被包装物5の周りの気体の圧力が調整されているため、捻りによって上昇するフィルム20内の気体の圧力が過大とならない。従って、気体の圧力の増加によるフィルム20の破裂による破損等を防止することが出来る。従って、捻りによる包装時の信頼性が向上する。
【0072】
そして、捻り装置36による捻りが終了すると、図1で示す包装体10が製造される。その後、摘み片77a〜77dによる挟持を解除し、掴み装置70によって包装体10を再度幅方向を軸として90°回転させる。その後、掴み装置70のプレート72a、72bによる挟持が解除されて、包装体10を図示しないボックス等に落下させると、包装体10の製造が完了する。
【0073】
図10はこの発明の第2の実施の形態による包装体を示す概略斜視図である。
【0074】
尚、説明に当たっては、基本的には第1の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
【0075】
図を参照して、包装体13にあっては、被包装物5の周りのフィルム20が膨れた状態となっている。即ち、被包装物5の周りの空気18の圧力が、フィルム20の外方側の空気の圧力より大きくなるように設定されている。従って、フィルム20が被包装物5に対して密着状態とはならない。そのため、被包装物5の周りの空気18がエアクッションとなり、被包装物5が保護される。又、鋭角な角部を有する被包装物5を包装する際においても、フィルム20が角部によって破損する虞が無い。
【0076】
そして、このような包装体13を製造する際には、図3等で示した調整位置S3において、エア排出管33からの空気の排出量を調整し、完成状態における被包装物の空気の圧力が、フィルム20の外方側の空気の圧力より大きくなるように設定すれば良い。
【0077】
尚、この実施の形態による包装体13においては、空気18を不活性ガスに置換しても良い。このように構成すると、被包装物5に対して酸化等の影響を与えにくくなる。そのため、被包装物5の品質保持の期間が長くなる。
【0078】
そして、このような不活性ガスを有する包装体13を製造する際には、図3等で示した調整位置S3において、エア排出管33からフィルム20内に不活性ガスを封入して既存の空気を排出し、その後圧力を調整すれば良い。このようにしてフィルム20の被包装物5の周りに所望の気体を封入することが出来るため、被包装物5に応じた適切な気体を選定することが可能になる。
【0079】
図11はこの発明の第3の実施の形態による包装体を示す概略斜視図である。
【0080】
尚、説明に当たっては、基本的には第1の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
【0081】
図を参照して、包装体14にあっては、フィルム20の端部側部分22aと被包装物5との間の位置においてのみ捻られた状態となっている。即ち、図2で示した半包装体11の端部側部分22aのみを回転させて捻った後の状態である。このような包装体14にあっては、通常のキャンディ型の包装体と比べても特異な形状を有すると共に、端部側部分22a、22bの一方のみを捻るため、製造方法が容易となる。
【0082】
尚、上記の第1及び第2の実施の形態では、半包装体のフィルムの端部側部分の各々が被包装物に対して同じ方向に捻られているが、端部側部分の各々を被包装物に対して逆方向に捻って包装体を形成しても良い。
【0083】
又、上記の各実施の形態では、包装体には特定形状の被包装物が包装されているが、固形物であればどのような形状の被包装物に対しても同様に適用出来る。
【0084】
更に、上記の各実施の形態では、接着剤を塗布した特定構造のフィルムが使用されているが、加熱によるシール手段によってシール可能なものであれば、例えば、内面側に配置された熱融着性プラスチックフィルムと、外面側に配置された非熱融着性プラスチックフィルムとで構成された2層構造のフィルムであっても良い。
【0085】
更に、上記の各実施の形態では、包装体のフィルムはその両端部が複数の山形形状に形成されると共に、フィルムに切目が形成されているが、これらは開封を容易にするためのものであり、フィルムの両端部は直線形状であっても良いし、フィルムに切目が形成されていなくても良い。
【0086】
更に、上記の各実施の形態では、調整手段としてエア排出管が採用されているが、シール手段によるシールの前に、被包装物の周りの気体の圧力が外部の気体の圧力より小さくなるように調整出来るものであれば、他の排出方法であっても良い。又、調整手段は無くても良く、その場合、フィルムの許容引張力が捻り変形による気体の圧力上昇に耐え得る大きさのものであれば良い。
【0087】
更に、上記の各実施の形態では、包装装置はフィルムの幅方向のシールとそのシール部分の中央部の切断とをエンドシールブロックによって一括しておこなっているが、エンドシールブロックに代えて、幅方向のシールとそのシール部分の中央部の切断とを別々におこなうような装置であっても良い。
【0088】
更に、上記の各実施の形態では、包装装置は複数の被包装物を所定間隔で搬送するように構成されているが、フィルム内の被包装物周りの気体の圧力を調整出来れば、被包装物が単体で搬送されて包装するように構成されていても良い。
【符号の説明】
【0089】
5…被包装物
10、13、14…包装体
20…フィルム
22…端部側部分
30…包装装置
31…製袋器
32…移送装置
33…エア排出管
34…センターシールローラー
35…エンドシールブロック
36…捻り装置
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
【技術分野】
【0001】
この発明は包装体、包装方法及び包装装置に関し、特に、飴等の被包装物をフィルムで包装する包装体、包装方法及び包装装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
被包装物をフィルムによって包装する包装装置においては、例えば飴等を筒状に形成したフィルムに収納した後、両端部側を捻る包装装置が提案されている(例えば、特許文献1)。このような包装装置を用いて製造された包装体について、以下に図を用いて説明する。
【0003】
図12は従来の包装体を示す概略斜視図であって、(1)はフィルムを捻る前の半包装状態を示すものであって、(2)はフィルムを捻った後の完成状態を示すものである。
【0004】
まず(1)を参照して、半包装体81は、上下が開放した筒状のフィルム85と、フィルム85内に収納された飴等の被包装物5とで構成されている。そして、図の矢印で示すように、半包装体81の上下の端部側部分86a、86bの各々を被包装物5に対して同じ方向に捻ると、(2)で示す包装体80となる。
【0005】
次に(2)を参照して、包装体80においては、端部側部分86a、86bの各々と被包装物5との間の位置が捻られたフィルム85が、被包装物5の全面を覆うように包装される。そして、フィルム85の両端部の各々を外方側(上下)に引っ張ることで、容易に被包装物5を取出すことが出来る。
又、フィルムによって被包装物をいわゆる横ピロー包装したものを角折りし、更に捻りを加える包装方法も提案されている(特許文献2又は特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−137716号公報
【特許文献2】特開昭63−281916号公報
【特許文献3】特開平1−58608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のような特許文献1で開示された包装体では、被包装物が密封されていないため、安全性に問題があった。具体的には、従来の包装体においては容易に被包装物を取出すことが出来るが、被包装物を取出した後、再度図12の(2)で示した包装状態に戻すことが出来るからである。
【0008】
このような問題を解決するものとして、特許文献2又は特許文献3で開示された包装方法がある。しかしながら、これらの包装方法は、いずれもシールを施した両側の耳部を立てて被包装物上面に沿わせて折り曲げ、被包装物中央にて耳部を重ねて捻る包装方法である。従って、図12の(2)で示したようなキャンディ型の特異な包装形態とはならない。
【0009】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、包装状態の安全性を保持すると共に、特異な包装形態を有する包装体、包装方法及び包装装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、包装体であって、被包装物と、被包装物を収納した、長手方向と幅方向の一対の端部側部分とがシールされた筒状のフィルムとを備え、フィルムは、端部側部分の少なくとも一方と被包装物との間の位置において捻られるものである。
【0011】
このように構成すると、シール状態が確保された状態で外観形状が変化する。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、フィルムは、端部側部分の各々が被包装物に対して同じ方向に捻られるものである。
【0013】
このように構成すると、端部側部分各々を外方側に引っ張れば、捻れが解消する。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の構成において、フィルムの内方側であって被包装物の周りの気体の圧力は、フィルムの外方側の空気の圧力より大きいものである。
【0015】
このように構成すると、フィルムは、被包装物に対して密着状態にならない。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の構成において、気体は、不活性ガスよりなるものである。
【0017】
このように構成すると、被包装物に対して酸化等の影響を与えにくい。
【0018】
請求項5記載の発明は、被包装物をフィルムで包装する包装方法であって、帯状のフィルムを、長手方向を軸方向として筒状に変形させると共に、その内部に被包装物を収納する第1工程と、変形させたフィルムを長手方向にシールし、被包装物の軸方向における外方側の両端部側部分を幅方向にシールすると共に、被包装物の周りの気体の圧力が外部の気体の圧力より小さくなるように調整する第2工程と、シールされたフィルムを、両端部側部分の少なくとも一方と被包装物との間の位置において捻る第3工程とを備えたものである。
【0019】
このように構成すると、捻ることによって上昇する被包装物周りの気体の圧力が過大にならない。
【0020】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の構成において、第1工程において、被包装物は所定間隔で搬送されながら、フィルムに収納され、第2工程は、連続して搬送される被包装物同士の間におけるフィルムの内部の気体の少なくとも一部を排出する工程と、気体が排出されたフィルムに対して、長手方向にシールする工程と、長手方向にシールされたフィルムに対して、幅方向にシールすると共にその中央部で幅方向に切断する工程とを含むものである。
【0021】
このように構成すると、被包装物同士の間の空間が密閉空間となる。
【0022】
請求項7記載の発明は、請求項5又は請求項6記載の発明の構成において、第2工程は、被包装物の周りの気体を不活性ガスに置き換える工程を更に含むものである。
【0023】
このように構成すると、被包装物の周りに所望の気体が封入される。
【0024】
請求項8記載の発明は、被包装物をフィルムで包装する包装装置であって、帯状のフィルムを、長手方向を軸方向として筒状に変形させると共に、その内部に被包装物を収納する被包装物収納手段と、変形させたフィルムを長手方向にシールし、被包装物の軸方向における外方側の両端部側部分を幅方向にシールするシール手段と、シール手段によるシールの前に、被包装物の周りの気体の圧力が外部の気体の圧力より小さくなるように調整する調整手段と、シール手段によってシールされたフィルムを、両端部側部分の少なくとも一方と包装物との間の位置において捻る捻り手段とを備えたものである。
【0025】
このように構成すると、捻ることによって上昇する被包装物の周りの気体の圧力が過大にならない。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、シール状態が確保された状態で外観形状が変化するため、包装状態の安全性を保持しつつ、特異な包装形態となる。
【0027】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、端部側部分各々を外方側に引っ張れば、捻れが解消するため、被包装物の取出しが容易となる。
【0028】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、フィルムは、被包装物に対して密着状態にならないため、被包装物の周りの気体はエアクッションとなり、被包装物が保護される。
【0029】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の効果に加えて、被包装物に対して酸化等の影響を与えにくいため、被包装物の品質保持の期間が長くなる。
【0030】
請求項5記載の発明は、捻ることによって上昇する被包装物周りの気体の圧力が過大にならないため、フィルムの破裂等を防止できるので、包装時の信頼性が向上する。
【0031】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の効果に加えて、被包装物同士の間の空間が密閉空間となるため、気体の排出の調整が容易となる。
【0032】
請求項7記載の発明は、請求項5又は請求項6記載の発明の効果に加えて、被包装物の周りに所望の気体が封入されるため、被包装物に応じて適切な気体を選定できる。
【0033】
請求項8記載の発明は、捻ることによって上昇する被包装物の周りの気体の圧力が過大にならないため、フィルムの破損等を防止できるので、包装時の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】この発明の第1の実施の形態による包装体を示す概略斜視図である。
【図2】図1で示した包装体を捻る前の半包装状態を示す概略斜視図である。
【図3】図1で示した包装体を製造するための包装装置を示す概略斜視図である。
【図4】図3で示した包装装置の工程を示す長手方向の概略断面図である。
【図5】図3で示した包装装置の工程を示す幅方向の概略断面図である。
【図6】図3で示したエア排出管の部分を示した拡大斜視図である。
【図7】図6で示したVII−VIIラインの拡大断面図である。
【図8】図7で示したVIII−VIIIラインの断面図である。
【図9】図3で示したエンドシールブロックの部分を示す拡大斜視図である。
【図10】この発明の第2の実施の形態による包装体を示す概略斜視図である。
【図11】この発明の第3の実施の形態による包装体を示す概略斜視図である。
【図12】従来の包装体を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1はこの発明の第1の実施の形態による包装体を示す概略斜視図であり、図2は図1で示した包装体を捻る前の半包装状態を示す概略斜視図である。
【0036】
まず、図2を参照して、半包装体11は、飴等の被包装物5と、被包装物5を収納した、長手方向(図の上下方向)と幅方向(図の斜め左下及び斜め右上方向)の一対の端部側部分22a、22bとがシールされた筒状のフィルム20とから構成されている、いわゆるピロー包装の状態となっている。又、フィルム20の長手方向にシールされた部分の中央部の外方側には切目23が形成されていると共に、フィルム20の長手方向の両端部は複数の山形状に形成されている。
【0037】
そして、半包装体11のフィルム20の端部側部分22a、22bの各々を図の矢印で示すように被包装物5に対して同じ方向に回転させると、端部側部分22a、22bの各々と被包装物5との間の位置が捻られ、図1で示す包装体10となる。
【0038】
尚、半包装体11をこのように捻ることによって、フィルム20内の被包装物5周りの空気の圧力が上昇する。しかしながら、半包装体11においては、フィルム20内の被包装物5周りの空気の圧力が外部の気体の圧力より小さくなるように調整されている。そのため、図1で示す包装体10に変形しても、捻りによって上昇する空気の圧力が過大にならず、フィルム20が破裂して破損する虞が無い。
【0039】
次に、図1を参照して、包装体10は図2で示した半包装体11におけるフィルム20のシール状態が確保された状態でその外観形状が変化している。そのため、包装体10においては、被包装物5を外方から直接触ることが出来ないので、包装状態の安全性を保持出来ると共に、キャンディ型の特異な包装形態となる。
【0040】
又、上述した通り、フィルム20の端部側部分22a、22bの各々が被包装物5に対して同じ方向に捻られるため、包装体10の端部側部分22a、22bの各々を外方側に引っ張れば捻れが解消し、図2で示す半包装体11となる。従って、被包装物5のフィルム20からの取出しが容易となる。又、フィルム20は切目23からの幅方向への切断及び山形状部分からの長手方向への切断が可能である。従って、フィルム20の開封が容易となるため、被包装物5のフィルム20からの取出しが更に容易となる。
【0041】
次に、このような包装体10を製造するための包装装置について説明する。
【0042】
図3は図1で示した包装体を製造する包装装置を示す概略斜視図である。
【0043】
包装装置30は、被包装物収納手段である、帯状のフィルム20を長手方向を軸方向(図3の斜め右下方向)として筒状に変形させる製袋器31及び帯状のフィルム20内に被包装物5を収納するための移送装置32と、調整手段である、被包装物5の周りの気体の圧力を調整するためのエア排出管33と、シール手段である、筒状に変形させたフィルム20を長手方向にシールするセンターシールローラー34a、34b及び変形させたフィルム20を幅方向にシールするエンドシールブロック35a、35bと、捻り手段である、シール手段によってシールされたフィルムの両端を掴んで捻る捻り装置36とから主に構成されている。
【0044】
以下に包装装置30の詳細な構造及び動作について上流側から順に説明する。
【0045】
図4は図3で示した包装装置の工程を示す長手方向の概略断面図であって、図5は図3で示した包装装置の工程を示す幅方向の概略断面図であって、(1)は被包装物収納位置(S1)を示すものであり、(2)はセンターシール位置(S4)を示すものである。
【0046】
これらの図及び図3を参照して、移送装置32は、スプロケット43に掛けられた閉ループ状のチェーン41と、チェーン41に所定間隔で固定された、図示しない分離層から供給された被包装物5の各々を後方から押す複数の移送棒42とから構成されている。スプロケット43を図示しない駆動装置によって図4において時計周りの方向へ回転させることによって、チェーン41に固定された移送棒42が、図示しない支持レール上の被包装物5を下流側(図4の右側)の被包装物収納位置S1へと移送する。その際、被包装物5は後述する製袋器31の側板46a、46bの間を通過するように設定されている。
【0047】
移送装置32の中間位置である被包装物収納位置S1に配置された製袋器31は、幅方向に対向する一対の側板46a、46bと、側板46a、46bの各々に取付けられた、下流側に向けて順次低くなるように形成された案内翼47a、47bと、側板46a、46bの下方側に設けられた、側板46a、46bの幅方向の間隔より狭く、且つ移送棒42が通過出来るように配置された一対の板状のシート合わせ板48a、48bとを備えている。
【0048】
製袋器31はこのように構成されているため、図示しないリールから繰り出される帯状のフィルム20は、案内翼46a、46bの案内作用によって、移送棒42に移送される被包装物5の外周に沿って湾曲される。更に、シート合わせ板48a、48bによってその下方部21a、21bの各々がほぼ重ね合わされた鉛直状態となる。即ち、被包装物5が筒状のフィルム20内に収納される。尚、フィルム20の内面において後述するシール手段によってシールされる部分には、熱によって溶着する接着剤が塗布されている。
【0049】
製袋器31の下流側に配置されたフィルム送り出しローラー51a、51bは、円盤状に形成されていると共に、各々の円状の外縁がフィルム20の下方部21a、21bを挟み込むように配置されている。又、フィルム送り出しローラー51a、51bの各々は、図示しない駆動装置によって、長手方向と直交する垂直方向を軸として、フィルム20の下方部21a、21bを押圧しながら下流側の切目作成位置S2へと送り出す方向(図3の矢印の方向)に回転するように構成されている。
【0050】
切目作成位置S2に配置されたカット装置54は、幅方向に移動自在であるカッター55を備えている。そして、フィルム20の下方部21a、21bの被包装物5の下方側の一部であって、被包装物5に対応した位置を、カッター55の幅方向への移動によって切断し、切目23を形成する。その後、フィルム20は下流側の調整位置S3に移送される。
【0051】
次に、調整位置S3に配置されたエア排出管33について説明する。
【0052】
図6は図3で示したエア排出管の部分を示した拡大斜視図であって、図7は図6で示したVII−VIIラインの拡大断面図であって、図8は図7で示したVIII−VIIIラインの断面図である。
【0053】
これらの図及び図3〜5を併せて参照して、エア排出管33は、管状の胴部58と、胴部58の上端部に接続された平面視において中央が膨らむ舟型形状に形成された排出部59とから構成されている。尚、排出部59には排出口60が形成されており、排出口60は管状の胴部58の中空部分に接続されている。更に、胴部58は図示しないエア排出用の駆動装置に接続されており、駆動装置を駆動すると排出口60を介して空気が排出されるように構成されている。
【0054】
又、排出部59の先端部分は、この段階ではシールされてないフィルム20の下方部21a、21bの間に配置されている。従って、フィルム20の下方部21a、21bは排出部59の外縁形状に沿って変形しながら下流側へと送り出される。そして、排出口60が連続して搬送される被包装物5a、5b同士の間のフィルム20の内部61に位置した時、上述したエア排出用の駆動装置を駆動することで排出口60からフィルム20の内部61内の気体(空気)の少なくとも一部を排出する。この時、フィルム20の内部61の被包装物5周りの気体の圧力が、外部の気体の圧力より小さくなるようにその排出量が調整されている。このように、エア排出管33によってフィルム20の内部61内の気体の少なくとも一部を排出する理由については後述する。
【0055】
尚、フィルム20の内部61はフィルム20及び前後の被包装物5a、5bによって閉鎖されてほぼ密閉空間となる。そのため、確実にフィルム20の内部61の空気を排出することが出来ると共に、空気の排出の調整が容易となる。
【0056】
又、上述した通り、フィルム20の下方部21a、21bは排出部59の形状に沿って一部が膨らんだ状態に変形している。従って、排出口60が確実にフィルム20の内部61に面するため、空気を確実に排出することが出来る。
【0057】
そして、調整されたフィルム20は下流側のセンターシール位置S4に移送される。
【0058】
再度図3〜図5を参照して、センターシール位置S4に配置されたセンターシールローラー34a、34bの各々は、円盤状に形成されていると共に、その円状の外縁部分にシール部63a、63bを備えている。センターシールローラー34a、34bの各々は加熱状態に維持され、シール部63a、63bの各々の一部がフィルム20の下方部21a、21bを挟み込むように配置されている。そして、センターシールローラー34a、34bは、図示しない駆動装置によって、長手方向と直交する垂直方向を軸としてフィルム20の下方部21a、21bを下流側へと加圧しながら送り出す方向(図の矢印の方向)に回転するように構成されている。センターシールローラー34a、34bはこのように構成されているため、シール部63a、63bでフィルム20の下方部21a、21bを長手方向に熱溶着してシールすると共に、フィルム20を下流側のエンドシール位置S5に移送する。
【0059】
次に、センターシールローラー34a、34bの下流側に配置された搬送装置65a、65b及びエンドシールブロック35a、35bについて説明する。
【0060】
図9は図3で示したエンドシールブロックの部分を示す拡大斜視図である。
【0061】
図9及び図3〜図5を併せて参照して、搬送装置65aは、図示しないベルトコンベアによって、閉ループ状に図4において反時計周りに回転するように構成されている。そして、搬送装置65aの下方に位置する搬送装置65bは、図示しない駆動装置によって、図4において時計回りに回転するように構成されている。そして、搬送装置65a、65bの各々のベルトコンベアには、複数の搬送プレート66a、66bが所定間隔で固定されている。搬送プレート66a、66bは、図9の矢印で示すように、フィルム20内の隣接する被包装物5同士の間の位置で各々の面が重なるように構成されており、フィルム20を上下で挟んだ状態で下流側へと移動する。その際、フィルム20のシールされた下方部分21a、21bも一緒に折り畳まれるように挟持される。
【0062】
搬送装置65a、65bの中間位置であるエンドシール位置S5に配置されたエンドシールブロック35a、35bは、ほぼ三角柱形状に形成されており、その三角形状の頂点部分の各々には幅方向に延びるシール部67a〜67dが形成されている。尚、上部に位置するエンドシールブロック35aはシール部67a、67bの間にカッター68を備えており、カッター68はシール部67a、67bより若干突出するように形成されている。
【0063】
そして、エンドシールブロック35aは、図示しない駆動装置によって幅方向を軸として図4において反時計周りに回転するように構成されている。又、エンドシールブロック35aの下方に位置するエンドシールブロック35bは、図示しない駆動装置によって、図4において時計回りに回転するように構成されている。そして、エンドシールブロック35a、35bの各々の頂点部分に形成されたシール部67a〜67dの各々は、エンドシールブロック35a、35bの各々の回転に伴って、フィルム20を挟むようにその回転位置が設定されている。このようにフィルム20を挟んだ状態で、シール部67a、67bによって隣接する搬送プレート65a〜65dの各々の間のフィルム20の部分を加圧しながら加熱し、幅方向に溶着してシールすると共に、カッター68によってシール部分の中央部を押圧するように切断する。すると、図2で示した被包装物5毎に独立した半包装体11となる。
【0064】
尚、フィルム20はエンドシール位置S5に到達する前に搬送プレート66a、66bによって挟持されているため、エンドシールブロック35a、35bによる幅方向のシール及び切断時において、フィルム20及び被包装物5にずれが生じる虞が無い。
【0065】
そして、エンドシール位置S5で形成された半包装体11は、搬送プレート66a、66bによって挟持された状態で掴み位置S6に移送される。
【0066】
次に、掴み位置S6に配置された掴み装置70について説明する。
【0067】
図3及び図4を再度参照して、掴み装置70は、胴部73と、胴部73に接続された上下方向に回動自在に形成されたアーム71a、71bと、アーム71a、71bの先端部分に接続されたプレート72a、72bとを有する掴み部材75を備えている。尚、胴部73は幅方向を軸として回動自在となるように構成されている。又、掴み部材75は図示しない水平方向に閉ループ状に回転するベルトコンベアに所定間隔に複数固定されている。
【0068】
又、掴み部材75の各々は、上述したベルトコンベアによってフィルム20内の被包装物5に並走して移動するように構成されている。そして、アーム71a、71bの回動によってプレート72a、72bを移動させ、フィルム20を介して被包装物5を上下に挟持する。その後、搬送プレート66a、66bによる挟持が解除されるため、プレート72a、72bによる挟持時において、フィルム20及び被包装物5にずれが生じる虞が無い。そして、プレート72a、72bのみで挟持したまま胴部73を回転させ、半包装体11を幅方向を軸として90°回転させた状態で下流側の捻り位置S7へと移送する。
【0069】
掴み装置70の中間位置である捻り位置S7に配置された捻り装置36は、半包装体11の端部側部分22a、22bを挟持して捻る機能を備えた回転摘み具77a、77bと、回転摘み具77a、77bの各々の先端に接続された摘み片78a〜78dとを備えている。回転摘み具77a、77bは、掴み部材75に対して上下から対向した状態で移動するように構成されていると共に、図示しない駆動装置によって上下方向を軸として各々が同一方向に回転することが出来るように構成されている。
【0070】
そして、捻り位置S7に移送された半包装体11は、捻り装置36によってその端部側部分22a、22bの各々が摘み片78a〜78dによって挟持される。そして、この状態で回転摘み具77a、77bの各々を被包装物5に対して同じ方向に上下方向を軸として、端部側部分22a、22bの各々を回転させて捻る。
【0071】
この時、上述のように半包装体11は調整位置S3において被包装物5の周りの気体の圧力が調整されているため、捻りによって上昇するフィルム20内の気体の圧力が過大とならない。従って、気体の圧力の増加によるフィルム20の破裂による破損等を防止することが出来る。従って、捻りによる包装時の信頼性が向上する。
【0072】
そして、捻り装置36による捻りが終了すると、図1で示す包装体10が製造される。その後、摘み片77a〜77dによる挟持を解除し、掴み装置70によって包装体10を再度幅方向を軸として90°回転させる。その後、掴み装置70のプレート72a、72bによる挟持が解除されて、包装体10を図示しないボックス等に落下させると、包装体10の製造が完了する。
【0073】
図10はこの発明の第2の実施の形態による包装体を示す概略斜視図である。
【0074】
尚、説明に当たっては、基本的には第1の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
【0075】
図を参照して、包装体13にあっては、被包装物5の周りのフィルム20が膨れた状態となっている。即ち、被包装物5の周りの空気18の圧力が、フィルム20の外方側の空気の圧力より大きくなるように設定されている。従って、フィルム20が被包装物5に対して密着状態とはならない。そのため、被包装物5の周りの空気18がエアクッションとなり、被包装物5が保護される。又、鋭角な角部を有する被包装物5を包装する際においても、フィルム20が角部によって破損する虞が無い。
【0076】
そして、このような包装体13を製造する際には、図3等で示した調整位置S3において、エア排出管33からの空気の排出量を調整し、完成状態における被包装物の空気の圧力が、フィルム20の外方側の空気の圧力より大きくなるように設定すれば良い。
【0077】
尚、この実施の形態による包装体13においては、空気18を不活性ガスに置換しても良い。このように構成すると、被包装物5に対して酸化等の影響を与えにくくなる。そのため、被包装物5の品質保持の期間が長くなる。
【0078】
そして、このような不活性ガスを有する包装体13を製造する際には、図3等で示した調整位置S3において、エア排出管33からフィルム20内に不活性ガスを封入して既存の空気を排出し、その後圧力を調整すれば良い。このようにしてフィルム20の被包装物5の周りに所望の気体を封入することが出来るため、被包装物5に応じた適切な気体を選定することが可能になる。
【0079】
図11はこの発明の第3の実施の形態による包装体を示す概略斜視図である。
【0080】
尚、説明に当たっては、基本的には第1の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
【0081】
図を参照して、包装体14にあっては、フィルム20の端部側部分22aと被包装物5との間の位置においてのみ捻られた状態となっている。即ち、図2で示した半包装体11の端部側部分22aのみを回転させて捻った後の状態である。このような包装体14にあっては、通常のキャンディ型の包装体と比べても特異な形状を有すると共に、端部側部分22a、22bの一方のみを捻るため、製造方法が容易となる。
【0082】
尚、上記の第1及び第2の実施の形態では、半包装体のフィルムの端部側部分の各々が被包装物に対して同じ方向に捻られているが、端部側部分の各々を被包装物に対して逆方向に捻って包装体を形成しても良い。
【0083】
又、上記の各実施の形態では、包装体には特定形状の被包装物が包装されているが、固形物であればどのような形状の被包装物に対しても同様に適用出来る。
【0084】
更に、上記の各実施の形態では、接着剤を塗布した特定構造のフィルムが使用されているが、加熱によるシール手段によってシール可能なものであれば、例えば、内面側に配置された熱融着性プラスチックフィルムと、外面側に配置された非熱融着性プラスチックフィルムとで構成された2層構造のフィルムであっても良い。
【0085】
更に、上記の各実施の形態では、包装体のフィルムはその両端部が複数の山形形状に形成されると共に、フィルムに切目が形成されているが、これらは開封を容易にするためのものであり、フィルムの両端部は直線形状であっても良いし、フィルムに切目が形成されていなくても良い。
【0086】
更に、上記の各実施の形態では、調整手段としてエア排出管が採用されているが、シール手段によるシールの前に、被包装物の周りの気体の圧力が外部の気体の圧力より小さくなるように調整出来るものであれば、他の排出方法であっても良い。又、調整手段は無くても良く、その場合、フィルムの許容引張力が捻り変形による気体の圧力上昇に耐え得る大きさのものであれば良い。
【0087】
更に、上記の各実施の形態では、包装装置はフィルムの幅方向のシールとそのシール部分の中央部の切断とをエンドシールブロックによって一括しておこなっているが、エンドシールブロックに代えて、幅方向のシールとそのシール部分の中央部の切断とを別々におこなうような装置であっても良い。
【0088】
更に、上記の各実施の形態では、包装装置は複数の被包装物を所定間隔で搬送するように構成されているが、フィルム内の被包装物周りの気体の圧力を調整出来れば、被包装物が単体で搬送されて包装するように構成されていても良い。
【符号の説明】
【0089】
5…被包装物
10、13、14…包装体
20…フィルム
22…端部側部分
30…包装装置
31…製袋器
32…移送装置
33…エア排出管
34…センターシールローラー
35…エンドシールブロック
36…捻り装置
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被包装物と、
前記被包装物を収納した、長手方向と幅方向の一対の端部側部分とがシールされた筒状のフィルムとを備え、
前記フィルムは、前記端部側部分の少なくとも一方と前記被包装物との間の位置において捻られる、包装体。
【請求項2】
前記フィルムは、前記端部側部分の各々が前記被包装物に対して同じ方向に捻られる、請求項1記載の包装体。
【請求項3】
前記フィルムの内方側であって前記被包装物の周りの気体の圧力は、前記フィルムの外方側の空気の圧力より大きい、請求項1又は請求項2記載の包装体。
【請求項4】
前記気体は、不活性ガスよりなる、請求項3記載の包装体。
【請求項5】
被包装物をフィルムで包装する包装方法であって、
帯状の前記フィルムを、長手方向を軸方向として筒状に変形させると共に、その内部に前記被包装物を収納する第1工程と、
前記変形させたフィルムを前記長手方向にシールし、前記被包装物の前記軸方向における外方側の両端部側部分を幅方向にシールすると共に、前記被包装物の周りの気体の圧力が外部の気体の圧力より小さくなるように調整する第2工程と、
前記シールされたフィルムを、前記両端部側部分の少なくとも一方と前記被包装物との間の位置において捻る第3工程とを備えた、包装方法。
【請求項6】
前記第1工程において、前記被包装物は所定間隔で搬送されながら、前記フィルムに収納され、
前記第2工程は、
連続して搬送される前記被包装物同士の間における前記フィルムの内部の気体の少なくとも一部を排出する工程と、
前記気体が排出された前記フィルムに対して、前記長手方向にシールする工程と、
前記長手方向にシールされた前記フィルムに対して、前記幅方向にシールすると共にその中央部で幅方向に切断する工程とを含む、請求項5記載の包装方法。
【請求項7】
前記第2工程は、前記被包装物の周りの気体を不活性ガスに置き換える工程を更に含む、請求項5又は請求項6記載の包装方法。
【請求項8】
被包装物をフィルムで包装する包装装置であって、
帯状の前記フィルムを、長手方向を軸方向として筒状に変形させると共に、その内部に前記被包装物を収納する被包装物収納手段と、
前記変形させたフィルムを前記長手方向にシールし、前記被包装物の前記軸方向における外方側の両端部側部分を幅方向にシールするシール手段と、
前記シール手段によるシールの前に、前記被包装物の周りの気体の圧力が外部の気体の圧力より小さくなるように調整する調整手段と、
前記シール手段によってシールされたフィルムを、前記両端部側部分の少なくとも一方と前記包装物との間の位置において捻る捻り手段とを備えた、包装装置。
【請求項1】
被包装物と、
前記被包装物を収納した、長手方向と幅方向の一対の端部側部分とがシールされた筒状のフィルムとを備え、
前記フィルムは、前記端部側部分の少なくとも一方と前記被包装物との間の位置において捻られる、包装体。
【請求項2】
前記フィルムは、前記端部側部分の各々が前記被包装物に対して同じ方向に捻られる、請求項1記載の包装体。
【請求項3】
前記フィルムの内方側であって前記被包装物の周りの気体の圧力は、前記フィルムの外方側の空気の圧力より大きい、請求項1又は請求項2記載の包装体。
【請求項4】
前記気体は、不活性ガスよりなる、請求項3記載の包装体。
【請求項5】
被包装物をフィルムで包装する包装方法であって、
帯状の前記フィルムを、長手方向を軸方向として筒状に変形させると共に、その内部に前記被包装物を収納する第1工程と、
前記変形させたフィルムを前記長手方向にシールし、前記被包装物の前記軸方向における外方側の両端部側部分を幅方向にシールすると共に、前記被包装物の周りの気体の圧力が外部の気体の圧力より小さくなるように調整する第2工程と、
前記シールされたフィルムを、前記両端部側部分の少なくとも一方と前記被包装物との間の位置において捻る第3工程とを備えた、包装方法。
【請求項6】
前記第1工程において、前記被包装物は所定間隔で搬送されながら、前記フィルムに収納され、
前記第2工程は、
連続して搬送される前記被包装物同士の間における前記フィルムの内部の気体の少なくとも一部を排出する工程と、
前記気体が排出された前記フィルムに対して、前記長手方向にシールする工程と、
前記長手方向にシールされた前記フィルムに対して、前記幅方向にシールすると共にその中央部で幅方向に切断する工程とを含む、請求項5記載の包装方法。
【請求項7】
前記第2工程は、前記被包装物の周りの気体を不活性ガスに置き換える工程を更に含む、請求項5又は請求項6記載の包装方法。
【請求項8】
被包装物をフィルムで包装する包装装置であって、
帯状の前記フィルムを、長手方向を軸方向として筒状に変形させると共に、その内部に前記被包装物を収納する被包装物収納手段と、
前記変形させたフィルムを前記長手方向にシールし、前記被包装物の前記軸方向における外方側の両端部側部分を幅方向にシールするシール手段と、
前記シール手段によるシールの前に、前記被包装物の周りの気体の圧力が外部の気体の圧力より小さくなるように調整する調整手段と、
前記シール手段によってシールされたフィルムを、前記両端部側部分の少なくとも一方と前記包装物との間の位置において捻る捻り手段とを備えた、包装装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−131918(P2011−131918A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−293644(P2009−293644)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(390003654)テンチ機械株式会社 (9)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(390003654)テンチ機械株式会社 (9)
【Fターム(参考)】
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