説明

包装材及びこの包装材により固体製品を包装した包装体

【課題】本発明は、衛生に厳しい一部消費者に好まれる包装材及びこれを用いた包装体を提供する。
【解決手段】一方の面、他方の面、及び側面を備えた固体製品を包装する包装材1であって、固体製品の一方の面を覆う第1面部7、側面を覆う側面部8−1〜8−4、及び他方の面に配置される第2面部9−1〜9−4を有するシート本体2と、シート本体2に貼着され、シート本体2を切断するテアテープ3とを備え、テアテープ3は、側面部8−1〜8−4又は第2面部9−1〜9−4を始点とし、途中で分岐して第1の分岐部3aと第2の分岐部3bが第1面部7を通るよう設けられ、第1の分岐部3aは、第1面部7の一方の側部の端縁を通るよう設けられ、第2の分岐部3bは、第1面部7の他方の側部側に把持部23が形成されるよう幅方向中間部を通り、これに続けて、同他方の側部の端縁を通って第1面部7の他端に到るよう設けられていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流動状態になり得る固体製品を包装する際に用いて好適な包装材及びこの包装材により固体製品を包装した包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、小さなブロック状のチーズ等流動状態になりうる固体製品を包装する包装材として、シート材に切断テープ(テアテープ)を貼着したものが広く用いられている。この包装材は、固体製品を包装した状態において、切断テープを引張操作することによってシート材を切断し、固体製品を外部に露出させるように構成されたものである。
従来この種の包装材としては、例えば下記特許文献1〜3に示されたものが提供されている。
【特許文献1】特表2006−508868号公報
【特許文献2】実公平1−26623号公報
【特許文献3】特開昭62−168869号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1〜3に開示された包装材は、何れも固体製品を包装した状態でシート材に設けられた切断テープを引張すると、切断テープの位置関係から固体製品の少なくとも一方の面を含む領域全体を外部に露出させる構成となっているため、固体製品を露出させた状態でこれを喫食する場合に固体製品の露出部分に指や爪が直接触れることになり、手指が汚れることを気にする一部の消費者には不評であった。
【0004】
また、特許文献2には、直方体の固体製品の全体を切断テープ付シート材で覆い、切断テープを引張することによって固体製品の幅方向中央部を切り裂くものであるが、この包装材は、シート材から固体製品を露出させた際、シート材に指により把持できる部分が確保できる反面、固体製品の多くの領域がシート材により覆われた状態となるため、これを除去するために更にシート材を指で剥離する必要があり、この際、指や爪が固体製品に触れることになり、やはり手指が汚れることを気にする一部の消費者には不評であった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、固体製品を包んだシート本体を切断した際に、固体製品の十分な外部への露出を確保し、かつ、包装材に把持部を形成して衛生上良好な剥離を可能とする包装材及びこの包装材により包装された包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、この発明は以下の手段を備えて提供している。
第1の発明は、一方の面とこれと反対側の他方の面、及び、これら各面の周囲間を巡る側面を備えた固体製品を包装する包装材であって、前記固体製品の前記一方の面を覆う第1面部、前記側面を覆う側面部、及び前記他方の面に配置される第2面部を有するシート本体と、該シート本体に貼着され、その端部が引張されることにより該シート本体を切断するテアテープとを備え、前記テアテープは、前記側面部又は第2面部を始点として、途中で分岐して第1の分岐部と第2の分岐部が前記第1面部を通るように設けられ、前記第1の分岐部は、前記第1面部の一方の側部の端縁を通るように設けられ、前記第2の分岐部は、前記第1面部の他方の側部側に一定の領域を有する把持部が形成されるように幅方向中間部を通り、これに続けて、同他方の側部の端縁を通って該第1面部の他端に到るように設けられていることを特徴とする。
第2の発明は、前記第2の分岐部が、前記第1面部の幅方向中央部を通るように形成されていることを特徴とする。
第3の発明は、前記第1面部が、前記固体製品の一方の面の形状に対応して矩形に形成され、前記テアテープの第1の分岐部が、該第1面部一端の幅方向中央部から同第1面部他端方向へ向けて進行するとともに、途中で折れ曲がって前記他方の側部の端縁に到り、更に、同第1面部の他端に到るように設けられていることを特徴とする。
第4の発明は、前記第1面部が前記固体製品の一方の面の形状に対応して扇型形状に形成され、前記テアテープが前記第1面部の前記扇型形状の突出端部にて分岐され、前記第1の分岐部が、前記第1面部の一方の側部の端縁を通るように設けられ、前記第2の分岐部が、前記第1面部の中央部を通り、これに続けて前記第1面部の他方の側部の端縁を通るように形成されていることを特徴とする。
第5の発明は、前記第1面部が前記固体製品の一方の面の形状に対応して扇型形状に形成され、前記テアテープが前記第1面部の一方の側部の端縁において第1の分岐部と第2の分岐部とに分岐され、前記第1の分岐部が一方の側部の端縁に設けられ、前記第2の分岐部がその分岐点から他方の側部の端縁、かつ、該第1面部の他端近傍に向けて設けられていることを特徴とする。
第6の発明は、前記テアテープの始点の近傍及び/又は前記テアテープの第1の分岐部に近接する側部に、開封手順を示す記号が印刷されていることを特徴とする。
第7の発明は、本発明の包装材により固体製品を包装してなることを特徴とする。
第8の発明は、固体製品の他方の面側に蓋シートを配置してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の包装材によれば、シート材に一定の配置状態を以ってテアテープを設けたので、テアテープを引張して固体製品からシート材を剥離した場合に、固体製品からシート材を十分に剥離することができるという効果が得られる。
【0008】
また、シート材を十分に剥離した場合であっても、把持部が残されているので、固体製品に指等が触れることがないので、手指が汚れることを気にする一部の消費者には好ましいという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1から図5は、本発明の第1実施形態として示した包装材及び同包装材により固体製品Pを包装した包装体を示す図であり、図1は包装材の内面側から見た展開図、図2は包装材により包装体を製造する際の製造方法を示す図であり、図3から図5は包装体について包装材を剥離する場合の説明図である。
【0010】
(第1実施形態)
図1に示すように、包装材1は、シート材2にテアテープ3を貼着してなるものである。シート材2は、アルミニウム箔の外面側に各種表示等の印刷部4が形成され、その内面側に接着剤塗工が施されたものである。なお、図1においては印刷部4は第1面部7の一部のみに形成されているように図示しているが、印刷部4は第1面部7の全面にわたって形成しても良く、また適宜の場所を選択して形成することができる。
接着剤塗工は、熱溶融性の樹脂を均一にアルミニウム箔の内面側に塗布することで、後述するように、蓋シートに対し熱により溶融して接着するために設けられたものである。
【0011】
テアテープ3は、ポリエチレンテレフタレートによって細幅に形成された帯状のテープであり、一方の面に上記と同様の接着塗工が施されたものであり、熱溶融化させることにより、シート材2の内面に貼着されている。
【0012】
この実施の形態で説明する固体製品Pは、例えばクリームチーズ等の流動状態になりうるものであって、図3から図5に示すように、一定の厚みを有し、その正面形状が正方形とされたものであり、直方体形状に形成されたものである。すなわち、この固体製品Pは、一方の面P1と、他方の面P2と、これら両面の周囲間を巡る側面P3−1〜P3−4を有するものである。
【0013】
シート材2は、図1に示すように8角形の輪郭を有するもので、前述した固体製品Pを包みうるように固体製品Pの一方の面P1を覆う第1面部7と、固体製品Pの側面P3−1〜P3−4を覆う側面部8−1〜8−4と、固体製品Pの他方の面P2側に配置される第2面部9−1〜9−4と、これら側面部8−1〜8−4と第2面部9−1〜9−4間に位置する折り畳み部10a、10b〜13a、13bからなるものである。この際、第2面部9−4におけるテアテープ3の両側部には、切り込み30、31が形成されている。なお、このような切り込み30、31は必須ではないが、あったほうが好ましい。
上記の各部は、後述するように固体製品Pの各面に当接してこれを包むように折り曲げられるものであり、図に破線で示す部分が折り曲げ線となっている。
【0014】
テアテープ3は、その一端が第2面部9−4の幅方向中央部において外方にわずかに突出して設けられ、この突出部分20を始点として、側面部8−4、第1面部7、側面部8−2に到るように設けられている。
この場合、テアテープ3は、第2面部9−4において、第1の分岐部3aと第2の分岐部3bに分岐している。
【0015】
第1の分岐部3aは、第2面部9−4から側面部8−4の幅方向の一方の側部の端縁に到り、同端縁から第1面部7の一方の側部の端縁部分を直線状に進行して、同第1面部7の他端に到り、更に側面部8−2の中間部に到るように設けられている。
【0016】
第2の分岐部3bは、第2面部9−4の幅方向中央部から側面部8−4の中央部を通って第1面部7の一端幅方向中央部に到り、この一端から他端方向へ向けて一定寸法進行した後、第1面部7の他方の側部側に折曲し他端方向へ進行しつつ、徐々に同側部に接近して同側部の端縁に到り、同端縁上を更に進行して第1面部7の他端に達し、そして側面部8−2の中間部に到るように形成されている。なお、この形態における「幅方向」とは、テアテープを引っ張ってシート材2を切断していく方向(切断方向)を長手方向と見た場合の幅方向を意味する。
【0017】
この構成において、第1面部7上における第2の分岐部3bの直線部21と折曲部22とにより囲まれた部分には、一定の領域を有する指で把持するための把持部23が形成されている。
【0018】
この実施形態においては、固体製品Pを包装する際に、上記の包装材1のほか、図2(b)に示す蓋シート32を用いる。
蓋シート32は、アルミニウム箔を矩形に形成したものであり、その外面側に前述した接着剤途工が施され、その内面側に表面保護加工が施されている。
【0019】
次に、上記の構成からなる包装材1及び蓋シート32を用いて固体製品Pを包装する方法について説明する。
ここで説明する包装方法は、包装材1を所定の形状に折り曲げた状態で、その内部に例えば溶融状態にあるクリームチーズ等を充填し、その製品の熱及びシール板による熱及び圧力を利用して包装材の接着を行い、包装するのと同時に包装体を製作する方法である。
【0020】
以下、図2を参照して詳細に説明すると、まず、図1に示す包装材1を、図2(a)に示すように上部が開口した箱状に折り曲げる。この場合、包装材1におけるシート材2の内面側が箱の内側となるように折曲する。
折曲は、第1面部7が底面となり、側面部8−1〜8−4、第2面部9−1〜9−4が側面となるように、折り畳み部10a、10b〜13a、13bを折曲して図2(a)の形状とする。
【0021】
次に、図2(b)に示すように、その内部に溶融したクリームチーズを充填する。この際、クリームチーズが包装材1の側面部8−1〜8−4の上端に達した状態において充填を停止する。その後、クリームチーズが一定の温度に低下した状態において、矩形の蓋シート32をクリームチーズの上面に被せる。この際接着剤途工をした側を上面とする。
【0022】
さらに、図2(c)に示すように、折り畳み部10a、10b〜13a、13bとともに、まず第2面部9−1及び9−3をクリームチーズの上面側に折り曲げ、次いで第2部9−2を同様に折り曲げ、さらに第2面部9−4を折り曲げ、すべてを折り畳んで全体として直方体形状とする。第2面部9−1〜9−4からをクリームチーズの上面側に折り曲げ、さらに折り畳み部10a、10b〜13a、13bを折り畳んで全体として直方体形状とする。
この際、シート材2の内面には、接着剤塗工が施されており、蓋シート32の外面側にも接着剤途工が施されているので、これらがクリームチーズの熱及びシール板の熱及び圧力によって溶融し、温度が下降することによってシート材2と蓋シート32とが接着される。かくして包装材1による包装が完了し、内部に固化したクリームチーズからなる固体製品Pを有する包装体40が完成する。
なお、図2(c)に示すように、テアテープ3の始点の近傍には、開封手順を示す記号33(「(1)」という数字の番号)が印刷されている。また、前記テアテープ3の第1の分岐部3aに近接する側部にも開封手順を示す記号33(「(2)」という数字の番号)が印刷されている。これらの記号33は、図3、図4には一部を図示しているものの他の図では図示を省略している。この理由は、記号33はシート材2の表面、すなわちテアテープ3が貼着されている面の反対側の面に印刷されているため図示すると煩雑になるためである。このような記号33としては数字の他には文字や絵であっても良いが、数字がシンプルであるため最も好ましい。
【0023】
このようにして製作した包装体40について、包装材1を剥離して固体製品Pを喫食する場合には、図3から図5に示すように、一方の手の指で包装体40を把持し、他方の手の指でテアテープ3の端部部分20を把持し、これを引張してシート材2の側面部方向へ剥離する(図3参照)。
【0024】
この場合、シート材2の第2面部9−4には、切り込み30、31が形成されているので、シート材2を容易に切断することができる。
包装体40を保持する際には、包装体40を保持する一方の手の指が、包装材1の把持部23部分とこれに対応する反対側の面を把持するようにする。
【0025】
次いで、図4に示すように、更にテアテープ3を第1面部7側に引張するとともに、更に側面部8−2方向へ引張する。
このように剥離すると、第1の分岐部3aと第2分岐部3bの間のシート材2が、全て固体製品Pから剥離されることになる。また、第1の分岐部3a、第2の分岐部3bは、側面部8−4、第1面部7に位置しているので、かかる部分も剥離されることになる。また、第2分岐部は、把持部23を残した状態でシート材2を剥離することになる。
【0026】
次いで、第1の分岐部3aによって上記のようにシート材2を剥離すると、側面部8−3及び蓋シート32を図5に示すように指によって容易に剥離することができる。
【0027】
この状態においては、指で把持した把持部23部分を除き、シート材2及びテアテープ3を除去することが可能となり、また除去した場合には、把持した部分以外の固体製品Pのほぼ全体が外部に露出することになるので、喫食を良好にすることができる。
【0028】
この包装材1によれば、上記のように、シート材2に一定の配置状態を以ってテアテープ3を設けたので、テアテープ3を引張して固体製品Pからシート材を剥離した場合に、固体製品Pからシート材2を十分に剥離することができる。
【0029】
また、シート材2を十分に剥離した場合であっても、把持部23部分が残されているので、固体製品Pに指等が触れることがないので、手指が汚れることを気にする一部の消費者には好ましい。
【0030】
次に、図6を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。
(第2の実施形態)
図6において、第1実施形態と同一部分及び構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0031】
図6は、包装材の展開図を示しており、この図に示す包装材50は、上記の実施形態と同様に、シート材2にテアテープ3を貼着してなるものである。
この第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、被包装体となる固体製品が一定の厚みを有し、その平面視輪郭が固体製品Pの形状に対応して扇型形状に形成されていることである。
【0032】
図6に示すように、シート材2の第1面部7は、固体製品の平面視形状に対応するように扇型に形成されている。
テアテープ3は、第2面部9−4の端縁から一定寸法突出させた端部部分20を始点として、第1面部7を通り、第1の分岐部3aと第2分岐部3bに分岐し側面部8−4に到るように形成されている。
【0033】
この場合、テアテープ3の第1、第2の分岐部3a、3bの分岐点は、扇型形状の突出端部となっており、第1の分岐部3aは、扇型形状の一方の直線部に沿って、即ち、扇型形状の一方の側部の側縁に沿って直線状に設けられ、第2の分岐部3bは、前記第1面部7の中央部を通り、更に折れ曲がって第1面部7の他方の側部の端縁を通るように形成されている。この場合、第2の分岐部3bの側部には把持部23が形成されている。
【0034】
この包装材1は、第1の実施形態と同様に、固体製品Pを包装して使用されるものである。この実施の形態においても、この包装材50により包装された固体製品を、把持部23とその反対側の部分を指で把持し、テアテープ3を把持して引張することによって、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0035】
さらに、図7、8を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。
(第3の実施形態)
図7、8において、第2実施形態と同一部分及び構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0036】
この実施の形態における包装体60は、第1面部7が固体製品の上面形状に対応して扇型形状に形成され、テアテープ3が、端部部分20を含む直線部3cが第2面9−4から側面部8−4を通り、第1面部7の一方の側部の端縁において第1の分岐部3aと第2の分岐部3bとに分岐されており、第1の分岐部3aが一方の側部の端縁に直線状に設けられ、第2の分岐部3bがその分岐点から他方の側部の端縁、かつ、該第1面部7の他端近傍に向けて直線状に設けられている。
【0037】
この実施の形態においては、固体製品から包装材60を剥離する際には、図8に示すように、把持部23とその反対側の面を指で把持して、テアテープ3の端部部分20を引張することにより、第2面部9−4、側面部8−4から第1面部7、更には側面部8−2に到る領域を剥離することができ、さらに把持部23を把持した状態で、当該部分を残したほとんど全ての部分を剥離することができる。
この実施の形態においても、第2の実施の形態と同様の効果が得られるほか、テアテープ3の直線部3cが第2面部9−4、側面部8−4を通り、第1面部7の一方の側部の端縁において分岐されているから、このテアテープ3の位置関係から把持部23の面積をより広く確保することができ、包装体をより把持しやすいという利点がある。
なお、図7においては、直線部3cが第1面部7の一方の側部の端縁において分岐されている態様を図示しているが、この分岐点は、直線部3cのもう少し手前側、すなわち側面部8−4において分岐する態様であってもよい。
【0038】
なお、第2の実施形態については、以下の構成を適用することも可能である。
即ち、第2の実施形態においては、テアテープ3の形状として、第1、第2の分岐部側を略V字状とし、そのV字状の先端を1本の直線状の部分に形成した構成としているが、この構成に代えて、直線状のテアテープ3を2本交差させてV字型の形状を形成し、V字型を形成する側と反対側の2本テアテープ3部分を、固形製品を包装する際に、1本になるよう重ね合わせて、テアテープ3の端部とすることも可能である。
【0039】
この構成では、重ね合わされた2本のテアテープ3の端部を把持することによって包装材1を剥離することとなる。
この発明は、このような包装材、包装体にも適用することができる。
なお、テアテープ3の幅は必ずしも統一されている必要はなく、それぞれのテアテープ3に必要とされる強度や、テアテープ3の製造する際の都合によって適宜幅を変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】は、本発明の第1の実施形態による包装材を内面側からみた展開図である。
【図2】は、本発明の包装材により包装体を製造する際の製造方法を示す図である。
【図3】は、本発明の包装体について包装材を剥離する場合の説明図である。
【図4】は、本発明の包装体について包装材を剥離する場合の説明図である。
【図5】は、本発明の包装体について包装材を剥離する場合の説明図である。
【図6】は、本発明の第2の実施形態による包装材を内面側からみた展開図である。
【図7】は、本発明の第3の実施形態による包装材を内面側からみた展開図である。
【図8】は、本発明の第3の実施形態による包装体について包装材を剥離した場合を示す概略図である。
【符号の説明】
【0041】
1 包装材
2 シート本体
3 テアテープ
3a 第1の分岐部
3b 第2の分岐部
7 第1面部
8−1〜8−4 側面部
9−1〜9−4 第2面部
23 把持部
32 蓋シート
40、50、60 包装体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の面とこれと反対側の他方の面、及び、これら各面の周囲間を巡る側面を備えた固体製品を包装する包装材であって、
前記固体製品の前記一方の面を覆う第1面部、
前記側面を覆う側面部、及び
前記他方の面に配置される第2面部を有するシート本体と、
該シート本体に貼着され、その端部が引張されることにより該シート本体を切断するテアテープとを備え、
前記テアテープは、前記側面部又は第2面部を始点として、途中で分岐して第1の分岐部と第2の分岐部が前記第1面部を通るように設けられ、
前記第1の分岐部は、前記第1面部の一方の側部の端縁を通るように設けられ、
前記第2の分岐部は、前記第1面部の他方の側部側に一定の領域を有する把持部が形成されるように幅方向中間部を通り、
これに続けて、同他方の側部の端縁を通って該第1面部の他端に到るように設けられていることを特徴とする包装材。
【請求項2】
請求項1に記載の包装材において、
前記第2の分岐部は、前記第1面部の幅方向中央部を通るように形成されていることを特徴とする包装材。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の包装材において、
前記第1面部が、前記固体製品の一方の面の形状に対応して矩形に形成され、
前記テアテープの第1の分岐部が、該第1面部一端の幅方向中央部から同第1面部他端方向へ向けて進行するとともに、途中で折れ曲がって前記他方の側部の端縁に到り、
更に、同第1面部の他端に到るように設けられていることを特徴とする包装材。
【請求項4】
請求項1又は2記載の包装材において、
前記第1面部が前記固体製品の一方の面の形状に対応して扇型形状に形成され、
前記テアテープが前記第1面部の前記扇型形状の突出端部にて分岐され、
前記第1の分岐部が、前記第1面部の一方の側部の端縁を通るように設けられ、
前記第2の分岐部が、前記第1面部の中央部を通り、これに続けて前記第1面部の他方の側部の端縁を通るように形成されていることを特徴とする包装材。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の包装材において、
前記第1面部が前記固体製品の一方の面の形状に対応して扇型形状に形成され、
前記テアテープが前記第1面部の一方の側部の端縁において第1の分岐部と第2の分岐部とに分岐され、前記第1の分岐部が一方の側部の端縁に設けられ、前記第2の分岐部がその分岐点から他方の側部の端縁、かつ、該第1面部の他端近傍に向けて設けられていることを特徴とする包装材。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の包装材において、前記テアテープの始点の近傍及び/又は前記テアテープの第1の分岐部に近接する側部に、開封手順を示す記号が印刷されていることを特徴とする包装材。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の包装材により固体製品を包装してなることを特徴とする包装体。
【請求項8】
請求項7に記載の包装体において、
固体製品の他方の面側に蓋シートを配置してなることを特徴とする包装体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−132292(P2010−132292A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−307285(P2008−307285)
【出願日】平成20年12月2日(2008.12.2)
【出願人】(000006127)森永乳業株式会社 (269)
【Fターム(参考)】