説明

化合物

一般式(I)の化合物、またはその塩、またはそのN-酸化物(ただし、Yは、単結合、C=O、C=S、S(O)m(mは0、1、2のいずれかである)のいずれかであり;環は、6員の芳香族環であるか、5員または6員の複素芳香族環であり;ZとZ'は、=C-または-N-となるが、両方がNであることはなく;R1、R2、R3、R3a、R4、R8、Raは、特定の有機基であり、nとpは、独立に、0、1、2、3、4のいずれかである)、またはこれらを含む組成物を利用して昆虫、ダニ目、線虫を制御する方法。新規な化合物も提供される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピペリジン誘導体と、その調製方法と、そのピペリジン誘導体を含む殺虫用、ダニ駆除用、殺線虫用、殺陸貝用組成物と、その組成物を利用して害をもたらす昆虫、ダニ、陸貝、線虫を防除、制御する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
殺真菌特性を有するピペリジン誘導体は、例えばヨーロッパ特許第494717号に開示されている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
驚くべきことに、ある種のピペリジンが殺虫特性を有することが見いだされた。
【0004】
そこで本発明により、昆虫、ダニ目、線虫、陸貝を防除、制御する方法であって、害虫、害虫がいる場所、害虫にやられやすい植物のいずれかに対し、一般式(I)の化合物:
【化1】


またはその塩、またはそのN-酸化物を、殺虫、ダニ駆除、殺線虫、殺陸貝に有効な量適用する操作を含む方法(ただし一般式(I)の化合物において、Yは、単結合、C=O、C=S、S(O)m(mは0、1、2のいずれかである)のいずれかであり;
環:
【化2】

は、6員の芳香族環であるか、5員または6員の複素芳香族環であり;
ZとZ'は、単結合または二重結合によって結合して
【化3】

となるが、両方がNであることはなく;
R1は、水素、場合によっては置換されているアルキル、場合によっては置換されているアルコキシカルボニル、場合によっては置換されているアルキルカルボニル、アミノカルボニル、場合によっては置換されているアルキルアミノカルボニル、場合によっては置換されているジアルキルアミノカルボニル、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているヘテロアリール、場合によっては置換されているアルコキシ、場合によっては置換されているアリールオキシ、場合によっては置換されているヘテロアリールオキシ、場合によっては置換されているヘテロシクリルオキシ、シアノ、場合によっては置換されているアルケニル、場合によっては置換されているアルキニル、場合によっては置換されているシクロアルキル、場合によっては置換されているシクロアルケニル、ホルミル、場合によっては置換されているヘテロシクリル、場合によっては置換されているアルキルチオ、NO、NR13R14(ただしR13とR14は、独立に、水素、COR15、場合によっては置換されているアルキル、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているヘテロアリール、場合によっては置換されているヘテロシクリルのいずれかであるか、あるいはR13とR14は、これらR13とR14に結合しているN原子と合わさって、-N=C(R16)-NR17R18という基を形成しているか、あるいはR13とR14は、これらR13とR14に結合しているN原子と合わさって、5、6、7員いずれかの複素環を形成し、その複素環の中には、O、N、Sの中から選択した1個または2個のヘテロ原子をさらに含むことができ、その複素環は、場合によっては1個または2個のC1〜6アルキル基で置換されていてもよい)のいずれかであり;R15は、H、場合によっては置換されているアルキル、場合によっては置換されているアルコキシ、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているアリールオキシ、場合によっては置換されているヘテロアリール、場合によっては置換されているヘテロアリールオキシ、NR19R20のいずれかであり;R16、R17、R18は、それぞれ独立に、Hまたは低級アルキルであり;R19とR20は、独立に、場合によっては置換されているアルキル、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているヘテロアリールのいずれかであり;
R2は、H、ヒドロキシ、場合によっては置換されているアルコキシ、場合によっては置換されているアルキルのいずれかであるか;R1とR2は、YおよびNと合わさって、5員または6員の複素環を形成し、その複素環には、O、N、Sの中から選択したさらに1個のヘテロ原子を場合によっては含むことができ、その複素環は、場合によってはC1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、ハロゲンのいずれかで置換されていてもよく;
R3は、H、OH、ハロゲン、場合によっては置換されているアルキルのいずれかであり;
R3aは、Hであるか、R3とR3aは合わさって結合を形成し;
それぞれのR4は、独立に、ハロゲン、ニトロ、シアノ、場合によっては置換されているC1〜8アルキル、場合によっては置換されているC2〜6アルケニル、場合によっては置換されているC2〜6アルキニル、場合によっては置換されているアルコキシカルボニル、場合によっては置換されているアルキルカルボニル、場合によっては置換されているアルキルアミノカルボニル、場合によっては置換されているジアルキルアミノカルボニル、場合によっては置換されているC3〜7シクロアルキル、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているヘテロアリール、場合によっては置換されているヘテロシクリル、場合によっては置換されているアルコキシ、場合によっては置換されているアリールオキシ、場合によっては置換されているヘテロアリールオキシ、場合によっては置換されているアルキルチオ、R21R22N(ただしR21とR22は、独立に、水素、C1〜8アルキル、C3〜7シクロアルキル、C3〜6アルケニル、C3〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキル(C1〜4)アルキル、C2〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかであるか、R21とR22は、これらR21とR22に結合しているN原子と合わさって、5、6、7員いずれかの複素環を形成し、その複素環の中には、O、N、Sの中から選択した1個または2個のヘテロ原子をさらに含むことができ、その複素環は、場合によっては1個または2個のC1〜6アルキル基で置換されていてもよい)のいずれかであるか、あるいは隣り合った2つのR4は、これらのR4に結合している炭素原子と合わさって、4、5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環は、場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)のいずれかであり;nは、0、1、2、3、4のいずれかであり;
R8は、場合によっては置換されているアルキル、場合によっては置換されているアルケニル、場合によっては置換されているアルキニル、場合によっては置換されているシクロアルキル、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているアルコキシ、場合によっては置換されているアリールオキシ、場合によっては置換されているアルコキシカルボニル、場合によっては置換されているアルキルカルボニル、場合によっては置換されているアルケニルカルボニルのいずれかであり;
それぞれのRaは、独立に、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、場合によっては置換されているC1〜8アルキル、場合によっては置換されているC2〜6アルケニル、場合によっては置換されているC2〜6アルキニル、場合によっては置換されているアルコキシカルボニル、場合によっては置換されているアルキルカルボニル、場合によっては置換されているアルキルアミノカルボニル、場合によっては置換されているジアルキルアミノカルボニル、場合によっては置換されているC3〜7シクロアルキル、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているヘテロアリール、場合によっては置換されているヘテロシクリル、場合によっては置換されているアルコキシ、場合によっては置換されているアリールオキシ、場合によっては置換されているヘテロアリールオキシ、場合によっては置換されているアルキルチオ、場合によっては置換されているアリールチオ、R23R24N(ただしR23とR24は、独立に、水素、C1〜8アルキル、C3〜7シクロアルキル、C3〜6アルケニル、C3〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキル(C1〜4)アルキル、C2〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかであるか、R23とR24は、これらR23とR24に結合しているN原子と合わさって、5、6、7員いずれかの複素環を形成し、その複素環の中には、O、N、Sの中から選択した1個または2個のヘテロ原子をさらに含むことができ、その複素環は、場合によっては1個または2個のC1〜6アルキル基で置換されていてもよい)のいずれかであるか、あるいは同じ炭素原子に結合している2つのRa基は、=O、=S、=NRb、=CRcRdのいずれかであり(ただしRb、Rc、Rdは、独立に、H、または場合によっては置換されているアルキルである);pは、0、1、2、3、4のいずれかである)が提供される。
【0005】
一般式(I)の化合物は、さまざまな幾何異性体、または光学異性体、または互変異性体の形態で存在することができる。本発明は、そのような異性体および互変異性体と、そのあらゆる割合での混合物と、アイソトープの形態(例えば重水素化合物)をすべて包含する。
【0006】
それぞれのアルキル部分は、単独で、あるいはより大きな基(例えばアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル)の一部として、直鎖または分岐鎖になっている。具体的なアルキル部分としては、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、イソ-プロピル、n-ブチル、s-ブチル、イソ-ブチル、t-ブチル、ネオ-ペンチルが挙げられる。アルキル基は、C1〜C12アルキル基であることが好ましいが、C1〜C10であることがより好ましく、C1〜C8であることがさらに好ましく、C1〜C6であることがそれ以上に好ましく、C1〜C4であることが最も好ましい。
【0007】
アルキル部分(単独のアルキル部分、あるいはより大きな基(例えばアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル)の一部としてのアルキル部分)に置換基が存在している場合には、その置換基として、以下に示す1個以上の基が挙げられる:ハロゲン、ニトロ、シアノ、NCS-、C3〜7シクロアルキル(これ自体が、場合によってはC1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、C5〜7シクロアルケニル(これ自体が、場合によってはC1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、ヒドロキシ、C1〜10アルコキシ、C1〜10アルコキシ(C1〜10)アルコキシ、トリ(C1〜4)アルキルシリル(C1〜6)アルコキシ、C1〜6アルコキシカルボニル(C1〜10)アルコキシ、C1〜10ハロアルコキシ、アリール(C1〜4)アルコキシ(この中でアリール基は、場合によっては置換されている)、C3〜7シクロアルキルオキシ(この中でシクロアルキル基は、場合によってはC1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、C2〜10アルケニルオキシ、C2〜10アルキニルオキシ、SH、C1〜10アルキルチオ、C1〜10ハロアルキルチオ、アリール(C1〜4)アルキルチオ(この中でアリール基は、場合によっては置換されている)、C3〜7シクロアルキルチオ(この中でシクロアルキル基は、場合によってはC1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、トリ(C1〜4)アルキルシリル(C1〜6)アルキルチオ、アリールチオ(この中でアリール基は、場合によっては置換されている)、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6ハロアルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6ハロアルキルスルフィニル、アリールスルホニル(この中でアリール基は、場合によっては置換されていてもよい)、トリ(C1〜4)アルキルシリル、アリールジ(C1〜4)アルキルシリル、(C1〜4)アルキルジアリールシリル、トリアリールシリル、C1〜10アルキルカルボニル、HO2C、C1〜10アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1〜6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1〜6アルキル)アミノカルボニル、N-(C1〜3アルキル)-N-(C1〜3アルコキシ)アミノカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ(この中でアリール基は、場合によっては置換されている)、ジ(C1〜6)アルキルアミノカルボニルオキシ、オキシム(例えば=NOアルキル、=NOハロアルキル、=NOアリール(これ自体が、場合によっては置換されている))、アリール(これ自体が、場合によっては置換されている)、ヘテロアリール(これ自体が、場合によっては置換されている)、ヘテロシクリル(これ自体が、場合によってはC1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、アリールオキシ(この中でアリール基は、場合によっては置換されている)、ヘテロアリールオキシ(この中でヘテロアリール基は、場合によっては置換されている)、ヘテロシクリルオキシ(この中でヘテロシクリル基は、場合によってはC1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6)アルキルアミノ、C1〜6アルキルカルボニルアミノ、N-(C1〜6)アルキルカルボニル-N-(C1〜6)アルキルアミノ、C2〜6アルケニルカルボニル、C2〜6アルキニルカルボニル、C3〜6アルケニルオキシカルボニル、C3〜6アルキニルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル(この中でアリール基は、場合によっては置換されている)、アリールカルボニル(この中でアリール基は、場合によっては置換されている)。
【0008】
アルケニル部分またはアルキニル部分は、直鎖または分岐鎖の形態が可能であり、アルケニル部分は、必要に応じて(E)配置または(Z)配置が可能である。具体例は、ビニル、アリル、プロパルギルである。
【0009】
アルケニル上またはアルキニル上の置換基は、存在している場合には、アルキル部分に関して上に示した、場合によっては存在している置換基である。
【0010】
この明細書では、アシルは、場合によっては置換されているC1〜6アルキルカルボニル(例えばアセチル)、場合によっては置換されているC2〜6アルケニルカルボニル、場合によっては置換されているC2〜6アルキニルカルボニル、場合によっては置換されているアリールカルボニル(例えばベンゾイル)、場合によっては置換されているヘテロアリールカルボニルのいずれかである。
【0011】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかである。
【0012】
ハロアルキル基は、1個以上の同じハロゲン原子または異なるハロゲン原子で置換されたアルキル基であり、具体的には、CF3、CF2Cl、CF3CH2、CHF2CH2である。
【0013】
この明細書では、“アリール”、“芳香族環”、“芳香族環系”という用語は環系を意味し、単環、二環、三環のいずれかが可能である。そのような環の具体例として、フェニル、ナフタレニル、アントラセニル、インデニル、フェナントレニルなどが挙げられる。好ましいアリール基はフェニルである。さらに、“ヘテロアリール”、“複素芳香環”、“複素芳香環系”という用語は、少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいて、単環または融合した2つ以上の環からなる芳香環系を意味する。単環はヘテロ原子を3個まで含有でき、二環系はヘテロ原子を4個まで含有できることが好ましく、ヘテロ原子は、窒素、酸素、イオウの中から選択することが好ましい。そのような基の具体例としては、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,3-トリアジニル、1,2,4-トリアジニル、1,3,5-トリアジニル、ベンゾフリル、ベンゾイソフリル、ベンゾチエニル、ベンゾイソチエニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、2,1,3-ベンゾオキサジアゾール、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、ベンゾトリアジニル、プリニル、プテリジニル、インドリジニルなどが挙げられる。複素芳香族基の好ましい具体例としては、ピリジル、ピリミジル、トリアジニル、チエニル、フリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、2,1,3-ベンゾオキサジアゾール、チアゾリルなどが挙げられる。
【0014】
複素環、ヘテロシクリルという用語は、O、S、Nの中から選択した1個以上(好ましくは1個または2個)のヘテロ原子を含む10個までの原子が含まれた非芳香環を意味する。そのような環の具体例としては、1,3-ジオキソラン、テトラヒドロフラン、モルホリンなどが挙げられる。
【0015】
ヘテロシクリルに置換基が存在している場合には、その置換基として、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキルのほか、アルキル部分に関して上に示した、場合によっては存在する置換基などが挙げられる。
【0016】
シクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。
【0017】
シクロアルケニルとしては、シクロペンテニル、シクロヘキセニルなどが挙げられる。
【0018】
シクロアルキルまたはシクロアルケニルに置換基が存在している場合には、その置換基として、C1〜3アルキルのほか、アルキル部分に関して上に示した、場合によっては存在する置換基などが挙げられる。
【0019】
炭素環としては、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニルなどが挙げられる。
【0020】
アリールまたはヘテロアリールに置換基が存在している場合には、その置換基は、独立に、以下に示す基の中から選択される:ハロゲン、ニトロ、シアノ、NCS-、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6ハロアルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキル(これ自体が、場合によってはC1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、C5〜7シクロアルケニル(これ自体が、場合によってはC1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、ヒドロキシ、C1〜10アルコキシ、C1〜10アルコキシ(C1〜10)アルコキシ、トリ(C1〜4)アルキルシリル(C1〜6)アルコキシ、C1〜6アルコキシカルボニル(C1〜10)アルコキシ、C1〜10ハロアルコキシ、アリール(C1〜4)アルコキシ(この中でアリール基は、場合によってはハロゲンまたはC1〜6アルキルで置換されている)、C3〜7シクロアルキルオキシ(この中でシクロアルキル基は、場合によってはC1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、C2〜10アルケニルオキシ、C2〜10アルキニルオキシ、SH、C1〜10アルキルチオ、C1〜10ハロアルキルチオ、アリール(C1〜4)アルキルチオ、C3〜7シクロアルキルチオ(この中でシクロアルキル基は、場合によってはC1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、トリ(C1〜4)-アルキルシリル(C1〜6)アルキルチオ、アリールチオ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6ハロアルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6ハロアルキルスルフィニル、アリールスルホニル、トリ(C1〜4)アルキルシリル、アリールジ(C1〜4)-アルキルシリル、(C1〜4)アルキルジアリールシリル、トリアリールシリル、C1〜10アルキルカルボニル、HO2C、C1〜10アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1〜6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1〜6アルキル)-アミノカルボニル、N-(C1〜3アルキル)-N-(C1〜3アルコキシ)アミノカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、ジ(C1〜6)アルキルアミノ-カルボニルオキシ、アリール(これ自体が、場合によってはC1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、ヘテロアリール(これ自体が、場合によってはC1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、ヘテロシクリル(これ自体が、場合によってはC1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、アリールオキシ(この中でアリール基は、場合によってはC1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、ヘテロアリールオキシ(この中でヘテロアリール基は、場合によってはC1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、ヘテロシクリルオキシ(この中でヘテロシクリル基は、場合によってはC1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、ジ(C1〜6)アルキルアミノ、C1〜6アルキルカルボニルアミノ、N-(C1〜6)アルキルカルボニル-N-(C1〜6)アルキルアミノ、アリールカルボニル(この中でアリール基は、場合によってはハロゲンまたはC1〜6アルキルで置換されている)。また、アリール環上またはヘテロアリール環上の隣り合う2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成することもできる(この炭素環または複素環そのものが、場合によってはハロゲンまたはC1〜6アルキルで置換されている)。アリールまたはヘテロアリールのための別の置換基としては、アリールカルボニルアミノ(この中でアリール基は、C1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、(C1〜6)アルキルオキシカルボニルアミノ、(C1〜6)アルキルオキシカルボニル-N-(C1〜6)アルキルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ(この中でアリール基は、C1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、アリールオキシカルボニル-N-(C1〜6)アルキルアミノ(この中でアリール基は、C1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、アリールスルホニルアミノ(この中でアリール基は、C1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、アリールスルホニル-N-(C1〜6)アルキルアミノ(この中でアリール基は、C1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、アリール-N-(C1〜6)アルキルアミノ(この中でアリール基は、C1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、アリールアミノ(この中でアリール基は、C1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、ヘテロアリールアミノ(この中でヘテロアリール基は、C1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、ヘテロシクリルアミノ(この中でヘテロシクリル基は、C1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、アミノカルボニルアミノ、C1〜6アルキルアミノカルボニルアミノ、ジ(C1〜6)アルキルアミノカルボニルアミノ、アリールアミノカルボニルアミノ(この中でアリール基は、C1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、アリール-N-(C1〜6)アルキルアミノカルボニルアミノ(この中でアリール基は、C1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、C1〜6アルキルアミノカルボニル-N-(C1〜6)アルキルアミノ、ジ(C1〜6)アルキルアミノカルボニル-N-(C1〜6)アルキルアミノ、アリールアミノカルボニル-N-(C1〜6)アルキルアミノ(この中でアリール基は、C1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)、アリール-N-(C1〜6)アルキルアミノカルボニル-N-(C1〜6)アルキルアミノ(この中でアリール基は、C1〜6アルキルまたはハロゲンで置換されている)などが挙げられる。
【0021】
置換されたフェニル部分、ヘテロシクリル基、ヘテロアリール基としては、1個以上の置換基の選択を、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C1〜6アルキルチオ、C1〜6ハロアルキルチオ、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6ハロアルキルスルフィニル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6ハロアルキルスルホニル、C2〜6アルケニル、C2〜6ハロアルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキル、ニトロ、シアノ、CO2H、C1〜6アルキルカルボニル、C1〜6アルコキシカルボニル、R25R26N、R27R28NC(O)(ただしR25、R26、R27、R28は、独立に、ハロゲンまたはC1〜6アルキルである)の中から独立に行なうことが好ましい。別の好ましい置換基は、アリールとヘテロアリールである。
【0022】
ハロアルケニル基は、1個以上の同じハロゲン原子または異なるハロゲン原子で置換されたアルケニル基である。
【0023】
ジアルキルアミノ置換基としては、ジアルキル基が、そのジアルキル基に結合しているN原子と合わさって、5、6、7員いずれかの複素環を形成しているものが挙げられる。なおその複素環は、O、N、Sの中から選択した1個または2個のヘテロ原子をさらに含んでいてもよく、場合によっては1個または2個の独立に選択した(C1〜6)アルキル基で置換されている。複素環がN原子上の2つの基を合わせることによって形成されている場合には、得られた環は、ピロリジン、ピペリジン、チオモルホリン、モルホリンであることが好ましく、そのそれぞれは、1個または2個の独立に選択した(C1〜6)アルキル基で置換されていてもよい。
【0024】
アルキル部分に場合によっては存在している置換基は、以下に挙げる基のうちの1つ以上であることが好ましい:ハロゲン、ニトロ、シアノ、HO2C、C1〜10アルコキシ(それ自体が、場合によってはC1〜10アルコキシで置換されている)、アリール(C1〜4)アルコキシ、C1〜10アルキルチオ、C1〜10アルキルカルボニル、C1〜10アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1〜6アルキル)アミノカルボニル、(C1〜6)アルキルカルボニルオキシ、場合によっては置換されているフェニル、ヘテロアリール、アリールオキシ、アリールカルボニルオキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、C3〜7シクロアルキル(これ自体が、場合によっては(C1〜6)アルキルまたはハロゲンで置換されている)、C5〜7シクロアルキルオキシ、C5〜7シクロアルケニル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、トリ(C1〜4)アルキルシリル、トリ(C1〜4)アルキルシリル(C1〜6)アルコキシ、アリールジ(C1〜4)アルキルシリル、(C1〜4)アルキルジアリールシリル、トリアリールシリル。
【0025】
アルケニルまたはアルキニルに場合によっては存在している置換基は、ハロゲン、アリール、C3〜7シクロアルキルのうちの1つ以上であることが好ましい。
【0026】
ヘテロシクリルに場合によっては存在している置換基は、C1〜6アルキルであることが好ましい。
【0027】
シクロアルキルに場合によっては存在している置換基は、ハロゲン、シアノ、C1〜3アルキルであることが好ましい。
【0028】
シクロアルケニルに場合によっては存在している置換基は、C1〜3アルキル、ハロゲン、シアノであることが好ましい。
【0029】
T、Y、Ra、R1、R2、R3、R3a、R4、R8に関する好ましい基を任意の組み合わせて以下に示す。
【0030】
Yは、単結合、C=O、C=Sのいずれかであることが好ましい。
【0031】
Yは、単結合またはC=Oであることがより好ましい。
【0032】
YはC=Oであることが最も好ましい。
【0033】
R1として好ましいのは、水素、C1〜6アルキル、C1〜6シアノアルキル、C1〜6ハロアルキル、C3〜7シクロアルキル(C1〜4)アルキル、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、ヘテロアリール(C1〜6)アルキル(この中でヘテロアリール基は、場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはヘテロアリール環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、アリール(C1〜6)アルキル(この中でアリール基は、場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはアリール環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、C1〜6アルキルカルボニルアミノ(C1〜6)アルキル、アリール(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはアリール環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、ヘテロアリール(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはヘテロアリール環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、フェノキシ(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、ヘテロアリールオキシ(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、ヘテロシクリルオキシ(場合によっては、ハロ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、シアノ、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C5〜7シクロアルケニル、ヘテロシクリル(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、C1〜6アルキルチオ、C1〜6ハロアルキルチオ、NR13R14(ただしR13とR14は、独立に、水素、C2〜6アルキル、C2〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、フェニル(場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ、C1〜4アルコキシカルボニルのいずれかで置換されていてもよい)、フェニル(C1〜6)アルキル(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはフェニル環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、ヘテロアリール(C1〜6)アルキル(この中でヘテロアリール基は、場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルのいずれかで置換されてるか、ヘテロアリール環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、ヘテロアリール(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C1〜4アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルアミノ、フェニルオキシカルボニルアミノ(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、フェニルアミノ(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)のいずれかで置換されていてもよい)のいずれかである。
【0034】
より好ましいR1は、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、ヘテロアリール(C1〜3)アルキル(この中でヘテロアリール基は、場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはヘテロアリール環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、フェニル(C1〜3)アルキル(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはフェニル環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、フェニル(場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはフェニル環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、ヘテロアリール(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはヘテロアリール環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C2〜6アルケニル、ヘテロシクリル(場合によっては、ハロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、C1〜6アルキルチオ、C1〜6ハロアルキルチオ、NR13R14(ただしR13とR14は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、C2〜6アルキルカルボニル、フェニルカルボニル(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、フェニル(C1〜3)アルキル(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはフェニル環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、ヘテロアリール(C1〜3)アルキル(この中でヘテロアリール基は、場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはヘテロアリール環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)のいずれかである。
【0035】
より一層好ましいR1は、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、ヘテロアリール(C1〜3)アルキル(この中でヘテロアリール基は、場合によっては、ハロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキルのいずれかで置換されていてもよく、ヘテロアリール基は、チアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環のいずれかである)、ヘテロアリール(場合によっては、ハロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキルのいずれかで置換されており、ヘテロアリール基は、ピリジン環、ピリミジン環、2,1,3-ベンゾオキサジアゾール環、ピラジン環、ピリダジン環のいずれかである)、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキルアミノ、ヘテロアリール(C1〜3)アルキルアミノ(この中でヘテロアリール基は、場合によっては、ハロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキルのいずれかで置換されていてもよく、ヘテロアリール基は、チアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環のいずれかである)のいずれかである。
【0036】
最も好ましいR1は、ピリジル(場合によっては、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキルのいずれかで置換されている)であり、中でもハロ置換されたピリジルが好ましい。
【0037】
R2は、水素、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキルのいずれかであることが好ましい。
【0038】
より好ましいR2は、水素、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキルのいずれかである。
【0039】
それ以上に好ましいR2は、水素またはC1〜4アルキルである。
【0040】
より一層好ましいR2は、独立に、水素またはメチルである。
【0041】
最も好ましいR2は水素である。
【0042】
R3は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキルのいずれかであることが好ましい。
【0043】
より好ましいR3は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキルのいずれかである。
【0044】
それ以上に好ましいR3は、水素またはC1〜4アルキルである。
【0045】
より一層好ましいR3は、独立に、水素またはメチルである。
【0046】
最も好ましいR3は水素である。
【0047】
R3aは、水素であるか、R3とR3aが合わさって二重結合を形成することが好ましい。
【0048】
好ましいそれぞれのR4は、独立に、ハロゲン、シアノ、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、シアノアルキル、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、C3〜7シクロアルキル(C1〜6)アルキル、C5〜6シクロアルケニル(C1〜6)アルキル、C3〜6アルケニルオキシ(C1〜6)アルキル、C3〜6アルキニルオキシ(C1〜6)アルキル、アリールオキシ(C1〜6)アルキル、C1〜6カルボキシアルキル、C1〜6アルキルカルボニル(C1〜6)アルキル、C3〜6アルケニルカルボニル(C1〜6)アルキル、C3〜6アルキニルカルボニル(C1〜6)アルキル、C1〜6アルコキシカルボニル(C1〜6)アルキル、C3〜6アルケニルオキシカルボニル(C1〜6)アルキル、C3〜6アルキニルオキシカルボニル(C1〜6)アルキル、アリールオキシカルボニル(C1〜6)アルキル、C1〜6アルキルチオ(C1〜6)アルキル、C1〜6アルキルスルフィニル(C1〜6)アルキル、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6)アルキル、アミノカルボニル(C1〜6)アルキル、C1〜6アルキルアミノカルボニル(C1〜6)アルキル、ジ(C1〜6)アルキルアミノカルボニル(C1〜6)アルキル、フェニル(C1〜4)アルキル(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、ヘテロアリール(C1〜4)アルキル(この中でヘテロアリール基は、場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、ヘテロシクリル(C1〜4)アルキル(この中でヘテロシクリル基は、場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、C2〜6アルケニル、アミノカルボニル(C2〜6)アルケニル、C1〜6アルキルアミノカルボニル(C2〜6)アルケニル、ジ(C1〜6)アルキルアミノカルボニル(C2〜6)アルケニル、フェニル(C2〜4)アルケニル(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、C2〜6アルキニル、トリメチルシリル(C2〜6)アルキニル、アミノカルボニル(C2〜6)アルキニル、C1〜6アルキルアミノカルボニル(C2〜6)アルキニル、ジ(C1〜6)アルキルアミノカルボニル(C2〜6)アルキニル、C1〜6アルコキシカルボニル、C3〜7シクロアルキル、C3〜7ハロシクロアルキル、C3〜7シアノシクロアルキル、C1〜3アルキル(C3〜7)シクロアルキル、C1〜3アルキル(C3〜7)ハロシクロアルキル、フェニル(場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、ヘテロアリール(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、ヘテロシクリル(この中でヘテロシクリル基は、場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)のいずれかであるか、あるいは隣り合った2つのR4は、そのR4が結合している炭素原子と合わさって、4、5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環は、場合によっては、ハロゲン、C1〜8アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、フェノキシ(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、ヘテロアリールオキシ(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、C1〜8アルキルチオ、R19R20N(ただしR19とR20は、独立に、水素、C1〜8アルキル、C3〜7シクロアルキル、C3〜6アルケニル、C3〜6アルキニル、C2〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかであるか、あるいはR19とR20は、これらR19とR20が結合しているN原子と合わさって、5、6、7員いずれかの複素環を形成し、その複素環は、O、N、Sの中から選択した1個または2個のヘテロ原子を含んでいてもよく、場合によっては1個または2個のC1〜6アルキル基で置換されていてもよい)のいずれかで置換されていてもよく;nは0、1、2、3のいずれかである。
【0049】
より好ましいそれぞれのR4は、独立に、ハロゲン、シアノ、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、C1〜8シアノアルキル、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、C2〜6アルキニル、トリメチルシリル(C2〜6)アルキニル、C1〜6アルコキシカルボニル、C3〜7シクロアルキル、C1〜3アルキル(C3〜7)シクロアルキル、フェニル(場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、ヘテロシクリル(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、C1〜8アルコキシ、C1〜8ハロアルコキシ、フェノキシ(場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、ヘテロアリールオキシ(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、C1〜3アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、ジ(C1〜8)アルキルアミノのいずれかであるか、あるいは隣り合った2つのR4は、そのR4が結合している炭素原子と合わさって、4、5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環は、場合によっては、ハロゲンで置換されていてもよく;nは0、1、2、3のいずれかである。
【0050】
より一層好ましいそれぞれのR4は、独立に、ハロゲン、シアノ、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、C1〜8シアノアルキル、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、C2〜6アルキニル、ヘテロシクリル(場合によっては、C1〜6アルキルで置換されている)、C1〜8アルコキシ、C1〜8ハロアルコキシ、フェノキシ(場合によっては、ハロ、シアノ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキルのいずれかで置換されている)、ヘテロアリールオキシ(場合によっては、ハロ、シアノ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキルのいずれかで置換されている)、ジ(C1〜8)アルキルアミノのいずれかであるか、あるいは隣り合った2つのR4は、そのR4が結合している炭素原子と合わさって、4、5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環は、場合によっては、ハロゲンで置換されていてもよく;nは0、1、2、3のいずれかである。
【0051】
さらに好ましいそれぞれのR4は、独立に、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4シアノアルキル、C1〜3アルコキシ(C1〜3)アルキルのいずれかであり;nは0、1、2、3のいずれかである(0、1、2のいずれかであることが好ましい)。
【0052】
最も好ましいそれぞれのR4は、独立に、フルオロ、クロロ、ブロモ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキルのいずれかであり;nは1、2、3のいずれかである(1または2が好ましい)。
【0053】
好ましいR8は、C1〜10アルキル、C1〜10ハロアルキル、アリール(C1〜6)アルキル(この中でアリール基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、ヘテロアリール(C1〜6)アルキル(この中でヘテロアリール基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、アリールカルボニル(C1〜6)アルキル(この中でアリール基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されていてもよく、アルキル基は、場合によってはアリールで置換されていてもよい)、C2〜8アルケニル、C2〜8ハロアルケニル、アリール(C2〜6)アルケニル(この中でアリール基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいは隣り合った2つの置換基が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成することができる)、ヘテロアリール(C2〜6)アルケニル(この中でヘテロアリール基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいは隣り合った2つの置換基が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成することができる)、C2〜6アルキニル、フェニル(C2〜6)アルキニル(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、C3〜7シクロアルキル、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニル、C1〜6ハロアルキルカルボニル、アリール(C2〜6)アルケニルカルボニル(この中でアリール基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、-C(R51)(R52)-[CR53=CR54]z-R55(ただしzは1または2であり、R51とR52は、それぞれ独立に、H、ハロ、C1〜2アルキルのいずれかであり、R53とR54は、それぞれ独立に、H、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキルのいずれかであり、R55は、場合によっては置換されているアリール、または場合によっては置換されているヘテロアリールである)のいずれかである。
【0054】
より好ましいR8は、フェニル(C1〜4)アルキル(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、ヘテロアリール(C1〜6)アルキル(この中でヘテロアリール基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、フェニル(C2〜6)アルケニル(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、ヘテロアリール(C2〜6)アルケニル(この中でヘテロアリール基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、フェニル(C2〜6)アルキニル(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、-C(R51)(R52)-[CR53=CR54]z-R55(ただしzは1または2であり、R51とR52は、それぞれ独立に、H、ハロ、C1〜2アルキルのいずれかであり、R53とR54は、それぞれ独立に、H、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキルのいずれかであり、R55は、場合によっては置換されているアリール、または場合によっては置換されているヘテロアリールである)のいずれかである。
【0055】
最も好ましいR8は、-C(R51)(R52)-[CR53=CR54]z-R55(ただしzは1または2であるが1であることが好ましく、R51とR52は、それぞれ独立に、HまたはC1〜2アルキルであり、R53とR54は、それぞれ独立に、H、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキルのいずれかであり、R55は、フェニル(ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)またはヘテロアリール(ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている))である。
【0056】
R51とR52は水素であることが好ましい。
【0057】
R53とR54は、水素またはハロゲンであることが好ましく、水素であることが特に好ましい。
【0058】
R55は、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノの中から選択した1〜3個の置換基で置換されたフェニルであることが好ましい。
【0059】
好ましいそれぞれのRaは、独立に、ハロ、シアノ、C1〜3アルキル、ヒドロキシのいずれかであるか、2つのRa基が、これらの基に結合している炭素原子と合わさって、=O、=S、=NRb、=CRcRdを形成しており(ただしRb、Rc、Rdは、独立に、H、または場合によっては置換されているアルキルである)、pは、0、1、2のいずれかである。
【0060】
より好ましいそれぞれのRaは、独立に、フルオロ、メチル、ヒドロキシのいずれかであるか、2個のRa基が、これらの基に結合している炭素原子と合わさってカルボニル基を形成しており、pは、0、1、2のいずれかである。
【0061】
最も好ましいpは0である。
【0062】
環:
【化4】

は、6員の芳香族環であるか、5員または6員の複素芳香族環であることが好ましく、ZとZ’以外の環のメンバーは、それぞれ独立に、CH、S、N、NR4、O、CR4のいずれかであるが、環の中に2個以上のOまたはSは存在していない。
【0063】
環:
【化5】

は、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、チアジン、ピロール、イミダゾール、キノリン、イソキノリン、チオフェン、ピラゾール、オキサゾール、チアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、[1,2,3]トリアゾール、[1,2,3]オキサジアゾール、[1,2,3]チアジアゾールのいずれかであることがより好ましい。
【0064】
環:
【化6】

は、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、チオフェン環、ピラゾール環のいずれかであること、中でもベンゼン環であることが最も好ましい。
【0065】
一般式(I)のいくつかの化合物は新規であり、そのままで本発明のさらに別の特徴となっている。新規な化合物の1つのグループは、一般式(I’)の化合物:
【化7】

、またはその塩、またはそのN-酸化物である(ただし、R1、R2、R3、R3a、R4、Ra、T、Y、n、pは、一般式(I)に関して定義した通りであり、R8は、-C(R51)(R52)-[CR53=CR54]z-R55(ただしzは1または2であるが1であることが好ましく、R51とR52は、それぞれ独立に、HまたはC1〜2アルキルであり、R53とR54は、それぞれ独立に、H、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキルのいずれかであり、R55は、フェニル(ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)またはヘテロアリール(ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)である))。
【0066】
以下の表I〜表XCVの化合物は、本発明の化合物を示している。
【0067】
表Iには、一般式(Ia)の化合物:
【化8】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0068】
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【表13】

【表14】

【表15】

【表16】

【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【表25】

【表26】

【表27】

【表28】

【表29】

【0069】
表IIには、一般式(Ib)の化合物:
【化9】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0070】
表IIIには、一般式(Ic)の化合物:
【化10】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0071】
表IVには、一般式(Id)の化合物:
【化11】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0072】
表Vには、一般式(Ie)の化合物:
【化12】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0073】
表VIには、一般式(If)の化合物:
【化13】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0074】
表VIIには、一般式(Ig)の化合物:
【化14】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0075】
表VIIIには、一般式(Ih)の化合物:
【化15】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0076】
表IXには、一般式(Ii)の化合物:
【化16】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0077】
表Xには、一般式(Ij)の化合物:
【化17】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0078】
表XIには、一般式(Ik)の化合物:
【化18】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0079】
表XIIには、一般式(Il)の化合物:
【化19】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0080】
表XIIIには、一般式(Im)の化合物:
【化20】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0081】
表XIVには、一般式(In)の化合物:
【化21】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0082】
表XVには、一般式(Io)の化合物:
【化22】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0083】
表XVIには、一般式(Ip)の化合物:
【化23】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0084】
表XVIIには、一般式(Iq)の化合物:
【化24】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0085】
表XVIIIには、一般式(Ir)の化合物:
【化25】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0086】
表XIXには、一般式(Is)の化合物:
【化26】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0087】
表XXには、一般式(It)の化合物:
【化27】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0088】
表XXIには、一般式(Iu)の化合物:
【化28】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0089】
表XXIIには、一般式(Iv)の化合物:
【化29】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0090】
表XXIIIには、一般式(Iw)の化合物:
【化30】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0091】
表XXIVには、一般式(Ix)の化合物:
【化31】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0092】
表XXVには、一般式(Iaa)の化合物:
【化32】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0093】
表XXVIには、一般式(Iab)の化合物:
【化33】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0094】
表XXVIIには、一般式(Iac)の化合物:
【化34】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0095】
表XXVIIIには、一般式(Iad)の化合物:
【化35】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0096】
表XXIXには、一般式(Iae)の化合物:
【化36】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0097】
表XXXには、一般式(Iaf)の化合物:
【化37】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0098】
表XXXIには、一般式(Iag)の化合物:
【化38】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0099】
表XXXIIには、一般式(Iah)の化合物:
【化39】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0100】
表XXXIIIには、一般式(Iai)の化合物:
【化40】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0101】
表XXXIVには、一般式(Iaj)の化合物:
【化41】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0102】
表XXXVには、一般式(Iak)の化合物:
【化42】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0103】
表XXXVIには、一般式(Ial)の化合物:
【化43】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0104】
表XXXVIIには、一般式(Iam)の化合物:
【化44】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0105】
表XXXVIIIには、一般式(Ian)の化合物:
【化45】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0106】
表XXXIXには、一般式(Iao)の化合物:
【化46】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0107】
表XLには、一般式(Iap)の化合物:
【化47】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0108】
表XLIには、一般式(Iaq)の化合物:
【化48】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0109】
表XLIIには、一般式(Iar)の化合物:
【化49】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0110】
表XLIIIには、一般式(Ias)の化合物:
【化50】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0111】
表XLIVには、一般式(Iat)の化合物:
【化51】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0112】
表XLVには、一般式(Iau)の化合物:
【化52】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0113】
表XLVIには、一般式(Iav)の化合物:
【化53】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0114】
表XLVIIには、一般式(Iaw)の化合物:
【化54】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0115】
表XLVIIIには、一般式(Iax)の化合物:
【化55】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0116】
表ILには、一般式(Iaaa)の化合物:
【化56】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0117】
表Lには、一般式(Iaab)の化合物:
【化57】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0118】
表LIには、一般式(Iaac)の化合物:
【化58】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0119】
表LIIには、一般式(Iaad)の化合物:
【化59】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0120】
表LIIIには、一般式(Iaae)の化合物:
【化60】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0121】
表LIVには、一般式(Iaaf)の化合物:
【化61】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0122】
表LVには、一般式(Iaag)の化合物:
【化62】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0123】
表LVIには、一般式(Iaah)の化合物:
【化63】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0124】
表LVIIには、一般式(Iaai)の化合物:
【化64】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0125】
表LVIIIには、一般式(Iaaj)の化合物:
【化65】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0126】
表LIXには、一般式(Iaak)の化合物:
【化66】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0127】
表LXには、一般式(Iaal)の化合物:
【化67】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0128】
表LXIには、一般式(Iaam)の化合物:
【化68】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0129】
表LXIIには、一般式(Iaan)の化合物:
【化69】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0130】
表LXIIIには、一般式(Iaao)の化合物:
【化70】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0131】
表LXIVには、一般式(Iaap)の化合物:
【化71】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0132】
表LXVには、一般式(Iaaq)の化合物:
【化72】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0133】
表LXVIには、一般式(Iaar)の化合物:
【化73】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0134】
表LXVIIには、一般式(Iaas)の化合物:
【化74】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0135】
表LXVIIIには、一般式(Iaat)の化合物:
【化75】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0136】
表LXIXには、一般式(Iaau)の化合物:
【化76】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0137】
表LXXには、一般式(Iaav)の化合物:
【化77】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0138】
表LXXIには、一般式(Iaaw)の化合物:
【化78】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0139】
表LXXIIには、一般式(Iaax)の化合物:
【化79】

(ただしR8、R4a、R4b、R4c、R4dは表Iに与えてある)を1127種類提示してある。
【0140】
表LXXIIIには、一般式(Iy)の化合物:
【化80】

(ただし R8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0141】
【表30】

【表31】

【表32】

【表33】

【表34】

【表35】

【表36】

【表37】

【表38】

【表39】

【表40】

【表41】

【表42】

【表43】

【表44】

【表45】

【表46】

【表47】

【0142】
表LXXIVには、一般式(Iya)の化合物:
【化81】

(ただしtR8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0143】
表LXXVには、一般式(Iyb)の化合物:
【化82】

(ただし R8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0144】
表LXXVIには、一般式(Iyc)の化合物:
【化83】

(ただしR8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0145】
表LXXVIIには、一般式(Iyd)の化合物:
【化84】

(ただし R8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0146】
表LXXVIIIには、一般式(Iye)の化合物:
【化85】

(ただし R8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0147】
表LXXIXには、一般式(Iyf)の化合物:
【化86】

(ただし R8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0148】
表LXXXには、一般式(Iyg)の化合物:
【化87】

(ただし R8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0149】
表LXXXIには、一般式(Iyh)の化合物:
【化88】

(ただし R8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0150】
表LXXXIIには、一般式(Iyi)の化合物:
【化89】

(ただし R8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0151】
表LXXXIIIには、一般式(Iyj)の化合物:
【化90】

(ただしR8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0152】
表LXXIVには、一般式(Iyk)の化合物:
【化91】

(ただしR8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0153】
表LXXXVには、一般式(Iyl)の化合物:
【化92】

(ただしR8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0154】
表LXXXVIには、一般式(Iym)の化合物:
【化93】

(ただしR8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0155】
表LXXXVIIには、一般式(Iyn)の化合物:
【化94】

(ただしR8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0156】
表LXXXVIIIには、一般式(Iyo)の化合物:
【化95】

(ただしR8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0157】
表LXXXIXには、一般式(Iyp)の化合物:
【化96】

(ただしR8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0158】
表XCには、一般式(Iyq)の化合物:
【化97】

(ただしR8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0159】
表XCIには、一般式(Iyr)の化合物:
【化98】

(ただしR8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0160】
表XCIIには、一般式(Iys)の化合物:
【化99】

(ただしR8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0161】
表XCIIIには、一般式(Iyt)の化合物:
【化100】

(ただしR8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0162】
表XCIVには、一般式(Iyu)の化合物:
【化101】

(ただしR8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0163】
表XCVには、一般式(Iyv)の化合物:
【化102】

(ただしR8とR1は表LXXIIIに与えてある)を506種類提示してある。
【0164】
本発明の化合物は、さまざまな方法で製造することができる。
【0165】
例えば一般式(1)のテトラヒドロピリジル化合物は、スキーム1の反応で調製することができる。
【0166】
【化103】

【0167】
P1は、R8または適切な保護基(例えばBOC、ベンジル、アルキルなどの基)である。S1は、(R4)nという基である。
【0168】
スキーム1に示した合成経路を利用して一般式(I)の化合物(ただし環:
【化104】

は、フェニル基ではなく、5員または6員の複素芳香族環である)を調製することもできる。
【0169】
したがって一般式(1)の化合物は、一般式(2)の化合物を適切な求電子性化学種と反応させることによって得られる。一般式(1)においてYがカルボニル基である化合物は、場合によっては有機溶媒(例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン)の中で、場合によっては第三級アミン塩基(例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、場合によってはさらにカップリング試薬(例えばジシクロヘキシルカルボジイミド)の存在下で、一般式(2)の化合物を一般式R1-C(O)-Z'というカルボン酸誘導体(ただしZ'は、塩化物、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシのいずれかである)と0℃〜150℃の温度で反応させることによって形成できる。一般式(1)においてYがカルボニル基であり、R1が一般式R'-NH-というアミノ置換基である化合物は、同じような条件下で一般式(2)の化合物を一般式がR'-N=C=Oのイソシアナートと反応させることによって形成できる。一般式(1)においてYが一般式S(O)mという基である化合物は、同じような条件下で一般式(2)の化合物を一般式がR1-S(O)m-Clの化合物で処理することによって形成できる。一般式(1)においてYがチオカルボニル基であり、R1が一般式R'-NH-というアミノ置換基である化合物は、同じような条件下で一般式(2)の化合物を一般式がR'-N=C=Sのイソチオシアナートと反応させることによって形成できる。
【0170】
あるいは一般式(1)においてYがチオカルボニル基でR1が炭素置換基である化合物は、一般式(1)においてYがカルボニル基でR1が炭素置換基である化合物を適切なチオ化試薬(例えばローソン試薬)で処理することによって形成できる。
【0171】
上記の手続きにおいて、一般式R1-C(O)-Z'の酸誘導体、一般式がR'-N=C=Oのイソシアナート、一般式がR'-N=C=Sのイソチオシアナート、一般式がR1-S(O)m-Clのイオウ求電子剤は、どれも公知の化合物であるか、公知の化合物から当業者に知られている方法で形成することができる。
【0172】
一般式(2)の化合物は、一般式(3)の化合物のアミド結合を当業者に知られている方法に従って開裂させることによって調製できる。
【0173】
あるいは一般式(2)の化合物は、一般式(5)においてP1がR8である化合物のアミド結合を当業者に知られている方法に従って調製することができる。
【0174】
一般式(3)の化合物は、有機溶媒(例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン)の中で、第三級アミン塩基(例えばトリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、場合によってはハロゲン化物の塩(例えばヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム)を触媒として、周囲温度と100℃の間の温度、典型的には65℃にて、一般式(4)の化合物を一般式がR8-Lのアルキル化剤(ただしLは、塩化物、臭化物、ヨウ化物、スルホン酸塩(例えばメシラートやトシラート)または同様の離脱基である)と反応させることによって得られる。あるいは有機溶媒(例えばテトラヒドロフラン、エタノール、溶媒混合物)の中で、還元剤(例えばボラン-ピリジン錯体、ホウ水素化ナトリウム、(トリアセトキシ)ホウ水素化ナトリウム、シアノホウ水素化ナトリウムなど)の存在下にて、一般式(4)の化合物を一般式がR8-CHOのアルデヒドと周囲温度と100℃の間の温度にて反応させ、一般式(3)においてR8がCH2-Rである化合物を生成させることができる。
【0175】
一般式(4)の化合物は、一般式(5)においてP1がベンジルまたはアルキルである化合物の脱アルキル化反応を当業者に知られている方法で行なうことによって調製できる。一般式(4)の化合物は、一般式(5)においてP1がBOCである化合物を当業者に知られている方法で酸(例えばCF3COOH)を用いて処理することによって調製できる。
【0176】
あるいは一般式(4)の化合物は、0℃〜150℃の温度にて、場合によっては不活性な有機溶媒の中で、一般式(6)においてP1がBOCである化合物をHClまたはH2SO4を含むAcOHと反応させることによって形成できる。
【0177】
一般式(5)の化合物は、一般式(6)においてP1がベンジルまたはアルキルである化合物から当業者に知られている方法でH2Oを除去することによって調製できる。最も好ましいのは、一般式(6)の化合物を、0℃〜150℃の温度にて、濃HClまたは濃H2SO4を含むAcOHとで処理することである。
【0178】
あるいは一般式(5)の化合物は、一般式(6)の化合物を当業者に知られている方法でSOCl2を用いて処理することによって調製できる。
【0179】
あるいは一般式(5)の化合物は、一般式(9)の化合物を、0℃〜150℃の温度にて、場合によっては不活性な有機溶媒の中で、一般式がt-Bu-C(O)-Z"のカルボン酸誘導体(ただしZ"は、塩化物、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシのいずれかである)と反応させることによって形成できる。
【0180】
一般式(6)の化合物は、一般式(7)のリチオ化された化合物を、-100℃〜0℃の温度にて、場合によっては不活性な有機溶媒の中で、当業者に知られている方法でピペリジノンを用いて処理することによって調製できる。
【0181】
一般式(7)と(8)の化合物は、公知であるか、公知の化合物から公知の方法で形成することができる。
【0182】
あるいは一般式(1)の化合物は、一般式(3)の化合物に関して上に説明したように、一般式(11)の化合物をアルキル化することによって形成できる。
【0183】
一般式(11)の化合物は、一般式(10)においてP1がベンジルまたはアルキルである化合物の脱アルキル化反応を当業者に知られている方法で行なうことによって調製できる。
【0184】
一般式(10)の化合物は、一般式(2)の化合物から一般式(1)の化合物への変換について説明した方法により、一般式(9)の化合物から調製できる。
【0185】
一般式(9)の化合物は、一般式(6)の化合物から当業者に知られている方法でH2Oを除去することによって調製できる。最も好ましいのは、一般式(6)の化合物を、0℃〜150℃の温度にて、HClまたはH2SO4を含む水性AcOHで処理するか、塩基を含むH2Oと適切な溶媒で処理することである。
【0186】
一般式(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(9)、(10)、(11)のいくつかの化合物は新規であり、そのままで本発明のさらに別の特徴を形成する。
【0187】
一般式(1)の4-ヒドロキシ-ピペリジニル化合物は、上に説明したような当業者に知られている合成法を利用し、スキーム2の反応に従って調製することができる。
【0188】
【化105】

【0189】
P1は、R8または適切な保護基(例えばBOC、ベンジル、アルキルなどの基)である。S1は、(R4)nという基である。
【0190】
スキーム2に示した合成経路を利用して一般式(I)の化合物(ただし環:
【化106】

は、フェニル基ではなく、5員または6員の複素芳香族環である)を調製することもできる。
【0191】
一般式(12)、(13)、(14)、(15)、(16)、(17)のいくつかの化合物は新規であり、そのままで本発明のさらに別の特徴を形成する。
【0192】
一般式(1)のピペリジニル化合物は、上に説明したような当業者に知られている合成法を利用し、スキーム3の反応に従って調製することができる。
【0193】
【化107】

【0194】
P1は、R8または適切な保護基(例えばBOC、ベンジル、アルキルなどの基)である。S1は、(R4)nという基である。
【0195】
スキーム3に示した合成経路を利用して一般式(I)の化合物(ただし環:
【化108】

は、フェニル基ではなく、5員または6員の複素芳香族環である)を調製することもできる。
【0196】
一般式(18)、(19)、(20)、(21)、(22)、(23)、(24)のいくつかの化合物は新規であり、そのままで本発明のさらに別の特徴を形成する。
【0197】
環:
【化109】

がフェニル基ではなく5員または6員の複素芳香族環である化合物は、スキーム1〜3に示した合成経路によって、または当業者に知られている他の多くの経路や方法によって調製することができる。例えば2H-ピラゾル-3-イル誘導体は、スキーム4に示したようにして調製できる。
【0198】
【化110】

【0199】
一般式(25)のいくつかの化合物は新規であり、そのままで本発明のさらに別の特徴を形成する。
【0200】
当業者であれば、一般式(1)においてR2がHである1つの化合物またはスキーム1〜4の中間体を、一般式(1)の他の化合物またはその誘導体に変換できることが容易にわかるであろう。そのような変換の具体例をスキーム5、6、7に示してある。なお基Rは、上記の一般式(1)の化合物で定義したような意味を持つ。
【0201】
【化111】

【0202】
あるいは一般式(1)のピペリジニル-アニリン誘導体は、上に説明したような当業者に知られている合成法を利用し、スキーム8〜13の反応(ただしSは基(R4)nである)に従って調製することができる。
【0203】
これら合成経路においてカギとなるステップは、テトラヒドロピリジン-4-イル-アニリン誘導体を調製するための鈴木カップリング反応である。他のクロスカップリング反応(例えばスティレ・カップリング反応や根岸カップリング反応)も適用することができる。ボロネート試薬は、文献(例えばP.R. Eastwood、THL、第41巻、3705ページ、2000年)に記載されているようにして調製できる。カップリング反応の具体例は実施例21〜23に示してあり、そこには、表EX23.1〜表EX23.11に示した化合物の合成について記載されている。
【0204】
【化112】

【0205】
【化113】

【0206】
【化114】

【0207】
【化115】

【0208】
BOC基の代わりに他の適切な保護基を使用することができる。
【0209】
一般式(I)において環:
【化116】

がフェニル基ではなくて5員または6員の複素芳香族環である化合物を調製するのにスキーム8〜13に示した合成経路を利用することもできる。
【0210】
一般式(I)の化合物を用いることにより、被害を及ぼす害虫と闘い、制御することができる。被害を及ぼす昆虫としては、鱗翅目、双翅目、半翅目、総翅類、直翅類、網翅類、鞘翅目、隠翅目、膜翅類、等翅目や、無脊椎の他の害虫(例えばダニ、線虫、陸貝)が挙げられる。今後は、昆虫、ダニ、線虫、陸貝をまとめて害虫と呼ぶことにする。本発明の化合物を用いて闘い、制御することのできる害虫としては、農業(この用語は、食物および繊維のための作物を成長させることを意味する)、園芸、畜産、ペット、林業、植物起源の製品(果実、穀物、木材など)の保存に関係する害虫;人工構造物の損傷、ヒトや動物の伝染病に関係する害虫;邪魔になる害虫(ハエなど)が挙げられる。
【0211】
一般式(I)の化合物を用いて制御することのできる害虫の具体例としては、以下のものが挙げられる:ミズス・ペルシカエ(アブラムシ)、アフィス・ゴシピイ(アブラムシ)、アフィス・ファバエ(アブラムシ)、リグス属(メクラカメムシ)、ディスデルクス属(メクラカメムシ)、ニラパルヴァータ・ルーゲンス(ウンカ)、ネフォティクス・インクティケプス(ヨコバイ)、ネザラ属(カメムシ)、エウスキストゥス属(カメムシ)、レプトコリサ属(カメムシ)、フランクリニエラ・オクシデンタリス(アザミウマ)、アザミウマ属(アザミウマ)、レプティノタルサ・デケムリネアータ(コロラドハムシ)、アントノムス・グランディス(メキシコワタノミゾウムシ)、アオニディエラ属(カイガラムシ)、トリアレウロデス属(コナジラミ)、ベミシア・タバキ(コナジラミ)、オストリニア・ヌビラリス(アワノメイガ)、スポドプテラ・リトラリス(エジプトヨトウ)、ヘリオティス・ヴィレスケンス(タバコガ)、ヘリコヴェルパ・アルミゲラ(ワタキバガ)、ヘリコヴェルパ・ゼア(ワタキバガ)、シレプタ・デロガータ(ワタハマキムシ)、ピエリス・ブラシカエ(オオモンシロチョウ)、プルテラ・キシロステラ(コナガ)、アグロティス属(ネキリムシ)、キロ・スプレサリス(イネの茎の穿孔虫)、ロクスタ・ミグラトリア(バッタ)、コルティオケテス・テルミニフェラ(バッタ)、ディアブロティカ属(ウリハムシ)、パノニクス・ウルミ(リンゴハダニ)、パノニクス・キトゥリ(ミカンハダニ)、テトラニクス・ウルティカエ(ナミハダニ)、テトラニクス・キンナバリヌス(カーマインハダニ)、フィロコプトゥルータ・オレイヴォラ(ミカンサビダニ)、ポリファゴタルソネムス・ラトゥス(チャノホコリダニ)、ブレヴィパルプス属(ハダニ)、ボオフィルス・ミクロプルス(ウシダニ)、デルマケントール・ヴァリアビリス(アメリカイヌダニ)、クテノケファリデス・フェリス(ネコノミ)、リリオミザ属(ハモグリムシ)、ムスカ・ドメスティカ(イエバエ)、アエデス・アエギプティ(蚊)、アノフェレス属(蚊)、クレックス属(蚊)、ルキリア属(クロバエ)、ブラテラ・ゲルマニカ(ゴキブリ)、ペリプラネタ・アメリカーナ(ゴキブリ)、ブラッタ・オリエンタリス(ゴキブリ)、マストテルミティダエのシロアリ(例えばマストテルメス属)、カロテルミティダエ(例えばネオテルメス属)、リノテルミティダエ(例えばコプトテルメス・フォルモサヌス、レティクリテルメス・フラヴィペス、R. スペラトゥ、R. ヴィルギニクス、R. ヘスペルス、R. サントネンシス)、テルミティダエ(例えばグロビテルメス・スルフレウス)、ソレノプシス・ゲミナータ(ハリアリ)、モノモリウム・ファラオニス(イエヒメアリ)、ダマリニア属とリノグナトゥス属(噛みつき、吸いつくノミ)、メロイドジネ属(ネコブセンチュウ)、グロボデラ属とヘテロデラ属(シストセンチュウ)、プラティレンクス属(キタネグサレセンチュウ)、ロドフォルス属(バナナに潜伏するセンチュウ)、ティレンクルス属(ミカンセンチュウ)、ハエモンクス・コントルトゥス(捻転胃虫)、カエノラブディティス・エレガンス(スセンチュウ)、トリコストロンギルス属(胃腸センチュウ)、デロケラス・レティクラトゥム(ナメクジ)。
【0212】
したがって本発明により、昆虫、ダニ、線虫、陸貝と闘い、制御する方法であって、害虫、害虫がいる場所、害虫にやられやすい植物のいずれかに対し、一般式(I)の化合物または一般式(I)の化合物を含む組成物を、殺虫、ダニ駆除、殺線虫、殺陸貝に有効な量適用する操作を含む方法が提供される。一般式(I)の化合物は、昆虫、ダニ、線虫に対して使用することが好ましい。
【0213】
この明細書では、“植物”という用語に、苗、潅木、木が含まれる。
【0214】
一般式(I)の化合物を、害虫、害虫がいる場所、害虫にやられやすい植物のいずれかに対して殺虫剤、ダニ駆除剤、殺線虫剤、殺陸貝剤として使用するには、通常は一般式(I)の化合物を組成物にする。その組成物には、一般式(I)の化合物に加え、適切な不活性な希釈剤または基剤と、必要に応じて界面活性剤(SFA)が含まれている。SFAは、界面の張力を低下させることによって界面(例えば液体/固体、液体/空気、液体/液体の界面)の性質を変え、他の性質(例えば分散性、乳化性、湿潤性)を変化させることのできる化学物質である。どの組成物(固体製剤と液体製剤の両方)も、一般式(I)の化合物を0.0001〜95重量%、より好ましくは1〜85重量%、例えば5〜60重量%含んでいることが好ましい。組成物は、一般に害虫を制御するのに使用され、一般式(I)の化合物を、1ヘクタールにつき0.1g〜10kg、好ましくは1ヘクタールにつき1g〜6kg、より好ましくは1ヘクタールにつき1g〜1kgの割合で散布する。
【0215】
種子のコーティングに用いる場合には、一般式(I)の化合物を、種子1kgにつき0.0001g〜10g(例えば0.001g〜0.05g)、好ましくは0.005g〜10g、より好ましくは0.005g〜4g使用する。
【0216】
本発明の別の特徴によれば、殺虫、ダニ駆除、殺線虫、殺陸貝に有効な量の一般式(I)の化合物と、適切な基剤または希釈剤とを含む殺虫用、またはダニ駆除用、または殺線虫用、または殺陸貝用の組成物が提供される。この組成物は、殺虫用、ダニ駆除用、殺線虫用、殺陸貝用いずれかの組成物であることが好ましい。
【0217】
本発明のさらに別の特徴によれば、ある場所の害虫と闘い、制御する方法であって、その害虫、またはその害虫がいる場所を、殺虫、ダニ駆除、殺線虫、殺陸貝に有効な量の一般式(I)の化合物を含む組成物で処理する操作を含む方法が提供される。一般式(I)の化合物は、昆虫、ダニ、線虫のいずれかに対して使用することが好ましい。
【0218】
この組成物は、多くのタイプの製剤の中から選択することができる。選択肢として、例えば、ダスト化可能な粉末(DP)、可溶性粉末(SP)、水溶性顆粒(SG)、水に分散可能な顆粒(WG)、湿潤化可能な粉末(WP)、顆粒(GR)(徐放性または早放性)、可溶性濃縮物(SL)、油混和性液体(OL)、超小容積液体(UL)、乳化可能濃縮物(EC)、分散可能な濃縮物(DC)、エマルジョン(水中油型(EW)と油中水型(EO)の両方)、マイクロエマルジョン(ME)、懸濁濃縮液(SC)、エーロゾル、噴霧/噴煙製剤、カプセル懸濁液(CS)、種子処理用製剤などがある。選択する製剤のタイプは、いずれの場合にも、個々の目的と、一般式(I)で表わされる化合物の物理的、化学的、生物学的な性質によって異なる。
【0219】
ダスト化可能な粉末(DP)は、一般式(I)の化合物を1種類以上の固体希釈剤(例えば天然の粘土、カオリン、葉蝋石、ベントナイト、アルミナ、モンモリロナイト、珪藻土、チョーク、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、イオウ、石灰、小麦粉、タルク、ならびにその他の有機および無機の固体基剤)と混合し、その混合物を機械的にすりつぶして細かい粉末にすることによって調製できる。
【0220】
可溶性粉末(SP)は、一般式(I)の化合物を1種類以上の水溶性無機塩(例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、硫酸マグネシウム)または1種類以上の水溶性有機固体(例えば多糖)と混合し、水に対する分散性/可溶性を改善するために必要に応じて1種類以上の湿潤剤、または1種類以上の分散剤、またはこれら湿潤剤と分散剤の混合物とも混合することによって調製できる。次に、この混合物をすりつぶして細かい粉末にする。同様の組成物をすりつぶして水溶性顆粒(SG)にすることもできる。
【0221】
湿潤化可能な粉末(WP)は、一般式(I)の化合物を1種類以上の希釈剤または基剤、ならびに1種類以上の湿潤剤と混合し、液体に分散させやすくするために好ましくは1種類以上の分散剤、ならびに必要に応じて1種類以上の懸濁剤とも混合することによって調製できる。次に、この混合物をすりつぶして細かい粉末にする。同様の組成物をすりつぶして分散可能な顆粒(WG)にすることもできる。
【0222】
顆粒(GR)は、一般式(I)の化合物と、1種類以上の固体希釈剤または基剤の粉末との混合物をすりつぶすことによって、あるいはあらかじめ形成した未完成の顆粒から形成することができる。後者の場合、多孔性粒状材料(例えば、軽石、アタパルジャイト粘土、フーラー土、珪藻土、すりつぶしたトウモロコシの穂軸)に一般式(I)の化合物(またはそれを適切な媒体に溶かした溶液)を吸収させるか、硬いコア材料(例えば砂、ケイ酸塩、鉱物状炭酸塩、鉱物状硫酸塩、鉱物状リン酸塩)の表面に一般式(I)の化合物(またはそれを適切な媒体に溶かした溶液)を吸着させ、必要に応じてそれを乾燥させる。吸収または吸着を助けるのに一般に用いられる物質としては、溶媒(例えば脂肪族および芳香族の石油溶媒、アルコール、エーテル、ケトン、エステル)、固着剤(例えばポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、デキストリン、糖、植物油)などが挙げられる。1種類以上の他の添加物(例えば乳化剤、湿潤剤、分散剤)も顆粒の中に含まれていてよい。
【0223】
分散可能な濃縮物(DC)は、一般式(I)の化合物を水または有機溶媒(例えばケトン、アルコール、グリコールエーテル)に溶かすことによって調製できる。この溶液は、(例えば水への希釈性を改善するため、またはスプレー・タンク内での結晶化を防止するために)界面活性剤を含んでいてもよい。
【0224】
乳化可能な濃縮物(EC)または水中油型エマルジョン(EW)は、一般式(I)の化合物を有機溶媒(場合によっては1種類以上の湿潤剤、1種類以上の乳化剤、またはこれら湿潤剤と乳化剤の混合物を含んでいる)に溶かすことによって調製できる。ECで使用するのに適した有機溶媒としては、芳香族炭化水素(例えばアルキルベンゼンまたはアルキルナフタレン、具体的にはSOLVESSO 100、SOLVESSO 150、SOLVESSO 200;SOLVESSOは登録商標)、ケトン(例えばシクロヘキサノンまたはメチルシクロヘキサノン)、アルコール(例えばベンジルアルコール、フルフリルアルコール、ブタノール)、N-アルキルピロリドン(例えばN-メチルピロリドンまたはN-オクチルピロリドン)、脂肪酸のジメチルアミド(例えばC8〜10脂肪酸ジメチルアミド)、塩素化炭化水素などが挙げられる。EC製品は、水に添加すると自発的に乳化して十分な安定性のあるエマルジョンになるため、適切な装置を通じてスプレーすることができる。EWの調製には、一般式(I)の化合物を液体状(室温で液体になっていない場合には、適切な温度(一般には70℃未満)で融解させるとよい)または(適切な溶媒に溶かすことによって)溶液にした後、得られた液体または溶液を、1種類以上のSFAを含む水の中で高剪断力のもとで乳化してエマルジョンにする操作が含まれる。EWで使用するのに適した有機溶媒としては、植物油、塩素化炭化水素(例えばクロロベンゼン)、芳香族溶媒(例えばアルキルベンゼンまたはアルキルナフタレン)、水への溶解度が小さい他の適切な有機溶媒などが挙げられる。
【0225】
マイクロエマルジョン(ME)は、1種類以上の溶媒と1種類以上の界面活性剤の混合物を水と混合することによって調製でき、その結果として熱力学的に安定な等張液体製剤が自発的に得られる。一般式(I)の化合物は、最初は水または溶媒/SFA混合物の中に存在している。MEで使用するのに適した溶媒としては、ECまたはEWで使用される上記のものが挙げられる。MEは、水中油系でも油中水系でもよく(どちらの系が存在しているかは、導電率を測定することによってわかる)、同じ製剤中で水溶性殺虫剤と油溶性殺虫剤を混合するのに適している可能性がある。MEは、水に希釈するのに適しており、マイクロエマルジョンとして残るか、従来の水中油型エマルジョンを形成する。
【0226】
懸濁濃縮液(SC)は、一般式(I)の化合物からなる細かく分割した不溶性固体粒子の水性懸濁液または非水性懸濁液を含むことができる。SCは、一般式(I)の固体化合物を、必要に応じて1種類以上の分散剤とともに適切な媒体中でボールミルまたはビーズミルすることによって調製でき、その結果としてその化合物の微粒子懸濁液が得られる。この組成物には1種類以上の湿潤剤が含まれていてよく、粒子が沈殿する速度を遅くするために懸濁剤が含まれていてもよい。別の方法として、一般式(I)の化合物を乾燥状態ですりつぶした後、上記の物質が含まれた水に添加することにより、望む最終生成物にすることもできる。
【0227】
エーロゾル製剤は、一般式(I)の化合物と、適切な推進剤(例えばn-ブタン)を含んでいる。一般式(I)の化合物は、適切な媒体(例えば水、または水に混和する液体(例えばn-プロパノール))に溶かすことにより、あるいは分散させることにより、手で作動させる非加圧式のスプレー・ポンプで使用するための組成物にすることもできる。
【0228】
一般式(I)の化合物は、乾燥状態で火工混合物と混合することにより、閉鎖空間でこの化合物を含む煙を発生させるのに適した組成物にすることができる。
【0229】
カプセル懸濁液(CS)は、EW製剤の調製と同様にして調製することができるが、油滴の水性分散液を得るための重合段階が付加される。それぞれの油滴は、ポリマーのシェルに包まれており、一般式(I)の化合物と、場合によっては基剤または希釈剤を含んでいる。ポリマーのシェルは、界面重縮合反応またはコアセルベーション法によって作ることができる。得られた組成物は、一般式(I)の化合物を制御放出することができ、種子の処理に使用できる。一般式(I)の化合物は、生物分解性ポリマー・マトリックスの中で製剤化し、一般式(I)の化合物がゆっくりと制御された状態で放出されるようにすることもできる。
【0230】
組成物は、(例えば表面上の湿潤状態、保持状態、分布状態;処理した表面での雨に対する抵抗力;一般式(I)の化合物の取り込みまたは移動性を改善することによって)生物学的性能を改善するため、1種類以上の添加物を含むことができる。そのような添加物としては、界面活性剤、油をベースとしたスプレー添加物(例えばある種の鉱物油または天然の植物油(ダイズ油、ナタネ油))や、これらの油とそれ以外の生体促進性アジュバント(一般式(I)で表わされる化合物の作用を助ける、あるいは変化させることのできる成分)の混合物などが挙げられる。
【0231】
一般式(I)の化合物は、種子処理用の製剤にすることができる。製剤としては、例えば、粉末組成物(例えば種子を乾燥処理するための粉末(DS)、水溶性粉末(SS)、スラリー処理のための水に分散可能な粉末(WS))、液体組成物(例えば流動可能な濃縮液(FS)、溶液(LS)、カプセル懸濁液(CS))などが挙げられる。DS、SS、WS、FS、LSという組成物は、それぞれ、すでに説明したDP、SP、WP、SC、DCという組成物と非常によく似ている。種子を処理するための組成物は、この組成物を種子に付着させるのを助ける物質(例えば鉱物油、フィルム形成障壁)を含むことができる。
【0232】
湿潤剤、分散剤、乳化剤としては、カチオン・タイプ、アニオン・タイプ、両性タイプ、非イオン・タイプのSFAが可能である。
【0233】
カチオン・タイプの適切なSFAとしては、第四級アンモニウム化合物(例えばセチルトリメチルアンモニウムブロミド)、イミダゾリン、アミン塩などが挙げられる。
【0234】
適切なアニオンSFAとしては、脂肪酸のアルカリ金属塩、硫酸の脂肪族モノエステルの塩(例えばラウリル硫酸ナトリウム)、スルホン化された芳香族化合物の塩(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、スルホン酸ブチルナフタレン、ジ-イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムとトリ-イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムの混合物)、エーテルサルフェート、アルコールエーテルサルフェート(例えばラウレス-3-硫酸ナトリウム)、エーテルカルボキシレート(例えばラウレス-3-炭酸ナトリウム)、リン酸エステル(1種類以上の脂肪アルコールとリン酸の反応による生成物(大部分がモノエステル)、または1種類以上の脂肪アルコールと五酸化リンの反応による生成物(大部分がジエステル)で、具体的例としてはラウリルアルコールと四リン酸の反応;生成物は、さらにエトキシル化することができる)、スルホスクシンアミド酸塩、スルホン酸パラフィン、スルホン酸オレフィン、パラフィンタウレート、オレフィンタウレート、リグノスルホン酸パラフィン、リグノスルホン酸オレフィンなどが挙げられる。
【0235】
両性タイプの適切なSFAとしては、ベタイン、プロピオン酸塩、グリシン酸塩などが挙げられる。
【0236】
非イオン・タイプの適切なSFAとしては、アルキレンオキシド(例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、これらの混合物)と、脂肪アルコール(例えばオレイルアルコール、セチルアルコール)またはアルキルフェノール(例えばオクチルフェノール、ノニルフェノール、オクチルクレゾール)との縮合生成物;長鎖の脂肪酸またはヘキシトール無水物に由来する部分エステル;この部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物;(エチレンオキシドとプロピレンオキシドを含む)ブロック・ポリマー;アルカノールアミド;単純なエステル(例えば脂肪酸ポリエチレングリコールエステル);アミンオキシド(例えばラウリルジメチルアミンオキシド);レシチンなどが挙げられる。
【0237】
適切な懸濁剤としては、親水性コロイド(例えば多糖、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、膨潤する粘土(例えばベントナイト、アタパルジャイト)などが挙げられる。
【0238】
一般式(I)の化合物は、殺虫化合物を散布するための公知の任意の手段を用いて散布することができる。一般式(I)の化合物は、例えば、害虫、または害虫がいる場所(害虫の住処、害虫にやられやすい成長中の植物など)、または植物の任意の部位(葉、茎、枝、根など)、または播く前の種子、または植物を育てたり植えたりするための他の媒体(根を取り囲む土、土壌全般、泥水、水耕用培養系など)に対し、製剤化した形態またはしていない形態で直接に散布することや、スプレーすること、ダスト化したものを付着させること、浸漬によって塗布すること、クリームまたはペーストとして塗布すること、蒸気として付着させること、土または水性環境への組成物(顆粒状組成物、または水溶性バッグの中に入れた組成物として)の分布または組み込みを通じて散布することが可能である。
【0239】
一般式(I)の化合物は、植物の中に注入すること、電気力学的スプレー技術を利用して植物の表面にスプレーすること、これら以外の小体積法、土地または空中の灌漑システムによって散布することも可能である。
【0240】
水性調製物(水溶液または分散液)として使用される組成物は、一般に、活性成分を大きな割合で含む濃縮物の形態で供給され、使用前にその濃縮物に水を添加する。濃縮物は、DC、SC、EC、EW、ME、SG、SP、WP、WG、CSを含むことができる。この濃縮物に対してしばしば要求されるのは、長期にわたって保存できること、しかもそのような保存期間が経過した後に水に添加したとき、従来のスプレー装置で散布できるくらいに十分な期間にわたって均一な状態に留まっている水性調製物にできることである。このような水性調製物は、使用目的に応じ、一般式(I)の化合物をさまざまな量(例えば0.0001〜10重量%)含むことができる。
【0241】
一般式(I)の化合物は、肥料(例えば窒素含有肥料、カリウム含有肥料、リン含有肥料)との混合物として使用することができる。適切な製剤のタイプとしては、肥料の顆粒が挙げられる。この混合物は、一般式(I)の化合物を25重量%まで含むことができる。
【0242】
したがって本発明により、肥料と一般式(I)の化合物を含む肥料組成物も提供される。
【0243】
本発明の組成物は、生物活性を有する他の化合物(例えば微量栄養素)、殺真菌活性を有する化合物、植物の成長調節活性、除草活性、殺虫活性、殺線虫活性、ダニ駆除活性を有する化合物を含んでいてもよい。
【0244】
一般式(I)の化合物は、組成物中の唯一の活性成分であってもよいし、必要に応じて1種類以上の追加活性成分(例えば殺虫剤、殺真菌剤、相乗剤、除草剤、植物成長調節剤)と混合してもよい。追加活性成分は、ある場所においてより広い活性スペクトルまたは増大した持続力を有する組成物を提供すること;(例えば効果が早く現われるようにすること、あるいは拒否に打ち勝つことによって)一般式(I)の化合物の活性を増大させる、あるいは補足すること;個々の成分に対する抵抗力が大きくなるのに打ち勝つ、あるいはそれを防止するのを助けることができる。追加活性成分は、組成物の用途が何であるかに応じて異なる。適切な殺虫剤の具体例としては、以下のものが挙げられる:
a)ピレトロイド(例えばペルメトリン、シペルメトリン、フェンバレレート、エスフェンバレレート、デルタメトリン、シハロトリン(中でもラムダ-シハロトリン)、ビフェントリン、フェンプロパトリン、シフルトリン、テフルトリン、魚にとって安全なピレトロイド(例えばエトフェンプロックス)、天然のピレトリン、テトラメトリン、s-ビオアレトリン、フェンフルトリン、プラレトリン、5-ベンジル-3-フリルメチル-(E)-(1R,3S)-2,2-ジメチル-3-(2-オキソチオラン-3-イリデンメチル)シクロプロパンカルボキシレート);
b)有機リン酸塩(例えばプロフェノホス、スルプロホス、アセフェート、メチルパラチオン、アジンホス-メチル、デメトン-s-メチル、ヘプテノホス、チオメトン、フェナミホス、モノクロトホス、プロフェノホス、トリアゾホス、メタミドホス、ジメトエート、ホスファミドン、マラチオン、クロルピリホス、ホサロン、テルブホス、フェンスルホチオン、ホノホス、ホレート、ホキシム、ピリミホス-メチル、ピリミホス-エチル、フェニトロチオン、ホスチアゼート、ジアジノン);
c)カルバメート(カルバミン酸アリールを含む)(例えばピリミカルブ、トリアザメート、クロエトカルブ、カルボフラン、フラチオカルブ、エチオフェンカルブ、アルジカルブ、チオフロックス、カルボスルファン、ベンジオカルブ、フェノブカルブ、プロポキスル、メトミル、オキサミル);
d)ベンゾイルウレア(例えばジフルベンズロン、トリフルムロン、ヘキサフルムロン、フルフェノクスロン、クロルフルアズロン);
e)有機スズ化合物(例えばシヘキサチン、フェンブタチンオキシド、アゾシクロチン);
f)ピラゾール(例えばテブフェンピラド、フェンピロキシメート);
g)マクロライド(例えばアベルメクチンまたはミルベマイシン(例えばアバメクチン、エマメクチン、安息香酸塩、イベルメクチン、ミルベマイシン、スピノサド、アザジラクチン));
h)ホルモンまたはフェロモン;
i)有機塩素化合物(例えばエンドスルファン、ベンゼンヘキサクロリド、DDT、クロルダン、ジエルドリン);
j)アミド(例えばクロルジメフォルム、アミトラズ);
k)燻蒸剤(例えばクロロピクリン、ジクロロプロパン、臭化メチル、メタム);
l)クロロニコチニル化合物(例えばイミダクロプリド、チアクロプリド、アセタミプリド、ニテンピラム、チアメトキサム);
m)ジアシルヒドラジン(例えばテブフェノジド、クロマフェノジド、メトキシフェノジド);
n)ジフェニルエーテル(例えばジオフェノラン、ピリプロキシフェン);
o)インドキサカルブ;
p)クロルフェナピル;
q)ピメトロジン。
【0245】
組成物の目的に合っている場合には、殺虫剤に関する上記の主要な化合物のクラスに加え、特定の標的を有する他の殺虫剤も組成物の中で使用することができる。例えば特定の作物に対する選択的殺虫剤(例えばイネで用いられる、茎に孔を開ける害虫専用の殺虫剤(例えばカルタップ)や、バッタ専用の殺虫剤(例えばブプロフェジン)を使用することができる。特定の昆虫種/期に対して特異的な殺虫剤またはダニ駆除剤も組成物の中に含めることができる(例えばダニの卵-幼虫駆除剤(例えばクロフェンテジン、フルベンジミン、ヘキシチアゾックス、テトラジホン);ダニの運動阻害剤(例えばジコフォル、プロパルギット);ダニ駆除剤(例えばブロモプロピレート、クロロベンジレート);成長調節剤(例えばヒドラメチルノン、シロマジン、メトプレン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン)。
【0246】
本発明の組成物に含めることのできる殺真菌剤の具体例として挙げられるのは、(E)-N-メチル-2-[2-(2,5-ジメチルフェノキシメチル)フェニル]-2-メトキシ-イミノアセトアミド(SSF-129)、4-ブロモ-2-シアノ-N,N-ジメチル-6-トリフルオロメチルベンゾイミダゾール-1-スルホンアミド、α-[N-(3-クロロ-2,6-キシリル)-2-メトキシアセトアミド]-γ-ブチロラクトン、4-クロロ-2-シアノ-N,N-ジメチル-5-p-トリルイミダゾール-1-スルホンアミド(IKF-916、シアミダゾスルファミド)、3-5-ジクロロ-N-(3-クロロ-1-エチル-1-メチル-2-オキソプロピル)-4-メチルベンズアミド(RH-7281、ゾキサミド)、N-アリル-4,5-ジメチル-2-トリメチルシリルチオフェン-3-カルボキサミド(MON65500)、N-(1-シアノ-1,2-ジメチルプロピル)-2-(2,4-ジクロロフェノキシ)プロピオンアミド(AC382042)、N-(2-メトキシ-5-ピリジル)-シクロプロパンカルボキサミド、アシベンゾラル(CGA245704)、アラニカルブ、アルジモルフ、アニラジン、アザコナゾール、アゾキシストロビン、ベナラキシル、ベノミル、ビロキサゾール、ビテルタノール、ブラスチシジンS、ブロムコナゾール、ブピリメート、カプタフォル、キャプタン、カルベンダジム、カルベンダジムクロルヒドレート、カルボキシン、カルプロパミド、カルボーン、CGA41396、CGA41397、キノメチオネート、クロロタロニル、クロロゾリネート、クロジラコン、銅含有化合物(例えば銅オキシクロリド、銅オキシキノレート、硫酸銅、銅タレート、ボルドー混合物)、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、デバカルブ、ジ-2-ピリジルジスルフィド、1,1'-ジオキシド、ジクロフルアニド、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフェンゾクアット、ジフルメトリム、O,O-ジ-イソ-プロピル-S-ベンジルチオホスフェート、ジメフルアゾール、ジメトコナゾール、ジメトモルフ、ジメチリモル、ジニコナゾール、ジノキャップ、ジチアノン、ドデシルジメチルアンモニウムクロリド、ドデモルフ、ドジン、ドグアジン、エジフェンホス、エポキシコナゾール、エチリモル、エチル(Z)-N-ベンジル-N([メチル(メチル-チオエチリデンアミノオキシカルボニル)アミノ]チオ)-β-アラニネート、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン(RPA407213)、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド(KBR2738)、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、酢酸フェンチン、水酸化フェンチン、フェルバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルメトーバー、フルオロイミド、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトラニル、フルトリアフォル、フォルペット、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、ヘキサコナゾール、ヒドロキシイソオキサゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イミベンコナゾール、イミノクタジン、三酢酸イミノクタジン、イプコナゾール、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ(SZX0722)、カルバミン酸イソプロパニルブチル、イソプロチオラン、カスガマイシン、クレソキシム-メチル、LY186054、LY211795、LY248908、マンコゼブ、マネブ、メフェノキサム、メパニピリム、メプロニル、メタラキシル、メトコナゾール、メチラム、メチラム-亜鉛、メトミノストロビン、ミクロブタニル、ネオアソジン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタール-イソプロピル、ヌアリモル、オフレース、有機水銀化合物、オキサジキシル、オキサスルフロン、オキソリン酸、オクスポコナゾール、オキシカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、フェナジンオキシド、ホセチル-Al、亜リン酸、フタリド、ピコキシストロビン(ZA1963)、ポリオキシンD、ポリラム、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、プロピオン酸、ピラゾホス、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピロキロン、ピロキシフル、ピロルニトリン、第四級アンモニウム化合物、キノメチオネート、キノキシフェン、キントゼン、シプコナゾール(F-155)、ペンタクロロフェン酸ナトリウム、スピロキサミン、ストレプトマイシン、イオウ、テブコナゾール、テクロフタラム、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、2-(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、チオファネート-メチル、チラム、チミベンコナゾール、トルクロホス-メチル、トリフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアズブチル、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン(CGA279202)、トリフォリン、トリフルミゾール、トリチコナゾール、バリダマイシンA、バパム、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラムである。
【0247】
一般式(I)の化合物は、植物を、種子が媒介する真菌による病気、土が媒介する真菌による病気、真菌による葉の病気から保護するため、土、ピート、あるいはそれ以外の根を張る媒体と混合することができる。
【0248】
組成物中で使用するのに適した相乗剤の具体例としては、ピペロニルブトキシド、セサメックス、サフロキサン、ドデシルイミダゾールなどが挙げられる。
【0249】
組成物に含めるのに適した除草剤および植物成長調節剤は、目的とする標的が何であるかと、要求される効果が何であるかによって異なる。
【0250】
含めることのできるイネ選択的除草剤の一例は、プロパニルである。ワタで使用される植物成長調節剤の一例はPIX(登録商標)である。
【0251】
混合物によっては、物理的、化学的、生物学的な性質が顕著に異なるために容易には従来と同じタイプの製剤にできない活性成分を含むことができる。そのような場合には、他のタイプの製剤を調製するとよい。例えば1つの活性成分が水に溶けない固体であり、他方の活性成分が水に溶けない液体である場合には、(SCと同様の調製物を用いて)固体活性成分を懸濁液として分散させるが、(EWと同様の調製物を用いて)液体活性成分はエマルジョンとして分散させることにより、それぞれの活性成分を同じ連続水相に分散させることができる。得られる組成物は、懸濁エマルジョン(SE)製剤である。
【0252】
本発明を、以下の実施例によって説明する。質量スペクトルのデータは、以下の実施例の特定の化合物について取得した。その化合物を選択する際には、LCMS:LC5:254nm - 勾配10%A〜100%B、A=H2O+0.01%HCOOH、B=CH3CN/CH3OH+0.01%HCOOH、正のエレクトロスプレー150〜1000m/zを利用した。
【実施例1】
【0253】
この実施例では、N-(4-クロロ-2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-4-ヒドロキシ-ピペリジン-4-イル}-フェニル)-2,2-ジメチル-プロピオンアミドの調製について説明する。
【0254】
【化117】

【0255】
ステップA:N-(4-クロロ-フェニル)-2,2-ジメチル-プロピオンアミドの調製
【0256】
4-クロロアニリン(25.51g)とトリエチルアミン(69.73ml)をクロロホルム(350ml)に溶かした溶液に塩化2,2-ジメチル-プロピオニル(25.32g)を30分間かけて添加した。得られた溶液を室温にて1時間にわたって撹拌した後、水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで3回抽出した。1つにまとめた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮すると、生成物が35.8g得られた。融点149〜150℃;保持時間HPLC 2.83分;MS(ES+) 212 (M+H+)。
【0257】
ステップB:N-(4-クロロ-2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-4-ヒドロキシ-ピペリジン-4-イル}-フェニル)-2,2-ジメチル-プロピオンアミドの調製
【0258】
n-ブチルリチウムをヘキサンに溶かした溶液(1.6M溶液を47.0ml)を、-5℃にてN2雰囲気下で、N-(4-クロロ-フェニル)-2,2-ジメチル-プロピオンアミド(6.35g)を乾燥THF(100ml)に溶かした溶液に一滴ずつ15分間かけて添加した。得られた溶液を0℃にて2時間にわたって撹拌した後、1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-ピペリジン-4-オン(7.49g)をTHF(15ml)に溶かした溶液を、0℃にて上記のジアニオン溶液に一滴ずつ1時間かけて添加した。この反応混合物を0℃にて2時間にわたって撹拌した後、室温にて一晩にわたって撹拌した。次にこの溶液を、濃HClで酸性にした氷水の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。水層を塩基性にし、酢酸エチルで3回抽出した。1つにまとめた有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルアミン=49:49:2)を行なうと、表題の生成物が得られた(6.2g)。融点177〜179℃;保持時間HPLC 2.19分;MS(ES+) 461 (M+H+)。
【実施例2】
【0259】
この実施例では、4-クロロ-2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル}-フェニルアミンと4-(2-アミノ-5-クロロ-フェニル)-1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-ピペリジン-4-オールの調製について説明する。
【0260】
【化118】

【0261】
N-(4-クロロ-2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-4-ヒドロキシ-ピペリジン-4-イル}-フェニル)-2,2-ジメチル-プロピオンアミド(1.00g)を3NのH2SO4(7.5ml)とDMSO(3ml)に懸濁させた懸濁液を48時間にわたって還流温度に加熱した。その後、水を添加し、得られた混合物をCH2Cl2で3回抽出し、1つにまとめた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(CH2Cl2:MeOH=95:5)を行なうと、4-クロロ-2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル}-フェニルアミン(0.205g;ネバネバした油;保持期間HPLC 2.15分;MS(ES+) 359 (M+H+))と4-(2-アミノ-5-クロロ-フェニル)-1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-ピペリジン-4-オール(0.182g;融点168〜170℃;保持時間HPLC 1.95分;MS(ES+) 377 (M+H+))が得られた。
【実施例3】
【0262】
この実施例では、2-クロロ-N-(4-クロロ-2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル)-フェニル)-イソニコチンアミドの調製について説明する。
【0263】
【化119】

【0264】
4-クロロ-2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル)-フェニルアミン(60mg)とトリエチルアミン(0.059ml)をCH2Cl2(10ml)に溶かした溶液に塩化2-クロロ-イソニコチノイル(1.5当量;CH2Cl2中の0.2M溶液として)を10分間かけて添加した。得られた溶液を室温にて2時間にわたって撹拌し、飽和NaHCO3水溶液の中に注ぎ、得られた混合物をCH2Cl2で3回抽出した。1つにまとめた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルアミン=25:73:2)を行なうと、表題の生成物が得られた(28mg)。ネバネバした油;保持時間HPLC 2.28分;MS(ES+) 500, 498 (M+H+)。
【実施例4】
【0265】
この実施例では、N-[2-(1-ベンジル-4-ヒドロキシ-ピペリジン-4-イル)-4-クロロ-フェニル]-2,2-ジメチル-プロピオンアミドの調製について説明する。
【0266】
【化120】

【0267】
n-ブチルリチウムをヘキサンに溶かした溶液(n-ブチルリチウムを15%含む溶液を22.6ml)を、-5℃にてN2雰囲気下で、N-(4-クロロ-フェニル)-2,2-ジメチル-プロピオンアミド(3.00g)を乾燥THF(80ml)に溶かした溶液に一滴ずつ15分間かけて添加した。得られた溶液を0℃にて2時間にわたって撹拌した後、1-ベンジル-ピペリジン-4-オン(2.67g)をTHF(4.5ml)に溶かした溶液を、0℃にて上記のジアニオン溶液に一滴ずつ1時間かけて添加した。この反応混合物を0℃にて2時間にわたって撹拌した後、室温にて一晩にわたって撹拌した。次にこの溶液を、濃HClで酸性にした氷水の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。水層を塩基性にし、酢酸エチルで3回抽出した。1つにまとめた有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物を酢酸エチル/THFから再結晶させると、表題の生成物が得られた(2.6g)。融点252〜255℃。
【実施例5】
【0268】
この実施例では、2-(1-ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル)-4-クロロ-フェニルアミンと4-(2-アミノ-5-クロロ-フェニル)-1-ベンジル-ピペリジン-4-オールの調製について説明する。
【0269】
【化121】

【0270】
N-[2-(1-ベンジル-4-ヒドロキシ-ピペリジン-4-イル)-4-クロロ-フェニル]-2,2-ジメチル-プロピオンアミド(6.00g)をn-BuOH(50ml)と6NのHCl(120ml)に懸濁させた懸濁液を5日間にわたって還流温度に加熱した。次にこの溶液を、濃HClで酸性にした氷水の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。水層を塩基性にし、CH2Cl2で3回抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルアミン=49:49:2)を行なうと、2-(1-ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル)-4-クロロ-フェニルアミン(2.11g;ネバネバした油;保持時間HPLC 1.81分;MS(ES+) 299 (M+H+))と4-(2-アミノ-5-クロロ-フェニル)-1-ベンジル-ピペリジン-4-オール(2.11g;ネバネバした油;保持時間HPLC 1.58分;MS(ES+) 317 (M+H+))が得られた。
【実施例6】
【0271】
この実施例では、N-[2-(1-ベンジル1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル)-4-クロロ-フェニル]-2-クロロ-イソニコチンアミドの調製について説明する。
【0272】
【化122】

【0273】
2-(1-ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル)-4-クロロ-フェニルアミン(500mg)とトリエチルアミン(0.350ml)をCHCl3(25ml)に溶かした溶液に塩化2-クロロ-イソニコチノイル(1.2当量;CH2Cl2中の1.0M溶液として)を10分間かけて添加した。得られた溶液を室温にて一晩にわたって撹拌し、飽和NaHCO3水溶液の中に注ぎ、得られた混合物をCH2Cl2で3回抽出した。1つにまとめた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルアミン=49:49:2)を行なうと、表題の生成物が得られた(595mg)。白色の固形物;保持時間HPLC 1.89分;MS(ES+) 440, 438 (M+H+)。
【実施例7】
【0274】
この実施例では、2-クロロ-N-[4-クロロ-2-(1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル)-フェニル]-イソニコチンアミドヒドロクロリドの調製について説明する。
【0275】
【化123】

【0276】
ステップA:4-{5-クロロ-2-[(2-クロロ-ピリジン-4-カルボニル)-アミノ]フェニル}-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボン酸1-クロロ-エチルエステルの調製
【0277】
クロロギ酸1-クロロエチル(2.64ml)を、N-[2-(1-ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル)-4-クロロ-フェニル]-2-クロロイソニコチンアミド(530mg)をトルエン(30ml)に懸濁させた懸濁液に添加した。15分後、この溶液を16時間にわたって還流温度に加熱し、次いで飽和NaHCO3水溶液の中に注ぎ、この混合物をCH2Cl2で3回抽出した。1つにまとめた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮すると、表題の粗生成物が得られた(550mg)。
【0278】
ステップB:2-クロロ-N-[4-クロロ-2-(1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル)-フェニル]-イソニコチンアミドヒドロクロリドの調製
【0279】
粗4-{5-クロロ-2-[(2-クロロ-ピリジン-4-カルボニル)-アミノ]フェニル}-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボン酸1-クロロ-エチルエステル(550mg)をメタノール(25ml)に溶かし、16時間にわたって還流温度に加熱した。蒸発させると、表題の粗生成物が得られた(465mg)。保持時間HPLC 1.48分;MS(ES+) 350, 348 (M+H+)。
【実施例8】
【0280】
この実施例では、2-クロロ-N-(4-クロロ-2-{1-[(E)-3-(4-フルオロ-フェニル)-アリル]-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル}-フェニル)-イソニコチンアミドの調製について説明する。
【0281】
【化124】

【0282】
粗4-{5-クロロ-2-[(2-クロロ-ピリジン-4-カルボニル)-アミノ]-フェニル}-1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジニウムヒドロクロリド(69mg;実施例7で得られた生成物)をアセトニトリル(5ml)に溶かし、K2CO3(87mg)で処理した。次に、1-((E)-3-クロロ-プロペニル)-4-フルオロ-ベンゼンをアセトニトリル(1.0ml)に溶かした溶液を添加した。この混合物を室温にて3時間にわたって撹拌した後、50℃にて16時間にわたって撹拌し、16時間にわたって還流温度に加熱し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルアミン=74:24:2)を行なうと、表題の生成物が得られた(51mg)。ネバネバした油;保持時間HPLC 2.02分;MS(ES+) 484, 482 (M+H+)。
【実施例9】
【0283】
この実施例では、2-クロロ-N-(4-クロロ-2-{1-[(E)-3-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-アリル]-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル}-フェニル)-イソニコチンアミドの調製について説明する。
【0284】
【化125】

【0285】
粗4-{5-クロロ-2-[(2-クロロ-ピリジン-4-カルボニル)-アミノ]-フェニル}-1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジニウムヒドロクロリド(69mg;実施例7で得られた生成物)をアセトニトリル(5ml)に溶かし、ヒューニッヒ塩基(0.068ml)で処理した。次に、1-((E)-3-クロロ-プロペニル)-4-トリフルオロメチル-ベンゼン(53mg)をCHCl3(1.0ml)に溶かした溶液を添加した。この混合物を室温にて3時間にわたって撹拌し、50℃にて16時間にわたって撹拌し、16時間にわたって還流温度に加熱した後、濾過し、真空中で濃縮した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルアミン=74:24:2)を行なうと、表題の生成物が得られた(23mg)。ネバネバした油;保持時間HPLC 2.02分;MS(ES+) 534, 532 (M+H+)。
【実施例10】
【0286】
この実施例では、2-クロロ-N-(4-クロロ-2-{1-[(E)-3-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-アリル]-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル}-フェニル)-イソニコチンアミドの調製について説明する。
【0287】
【化126】

【0288】
粗4-{5-クロロ-2-[(2-クロロ-ピリジン-4-カルボニル)-アミノ]-フェニル}-1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジニウムヒドロクロリド(69mg;実施例7で得られた生成物)をアセトニトリル(5ml)に溶かし、ヒューニッヒ塩基(0.068ml)で処理した。次に、1-((E)-3-クロロ-プロペニル)-4-トリフルオロメトキシ-ベンゼン(56mg)をCHCl3(1.0ml)に溶かした溶液を添加した。この混合物を室温にて3時間にわたって撹拌し、50℃にて16時間にわたって撹拌し、16時間にわたって還流温度に加熱した後、濾過し、真空中で濃縮した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルアミン=74:24:2)を行なうと、表題の生成物が得られた(46mg)。ネバネバした油;保持時間HPLC 2.33分;MS(ES+) 550, 548 (M+H+)。
【実施例11】
【0289】
この実施例では、2-クロロ-N-(4-クロロ-2-{1-[(E)-3-フェニル-アリル]-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル}-フェニル)-イソニコチンアミドの調製について説明する。
【0290】
【化127】

【0291】
粗4-{5-クロロ-2-[(2-クロロ-ピリジン-4-カルボニル)-アミノ]-フェニル}-1-メチル-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジニウムヒドロクロリド(69mg;実施例7で得られた生成物)をアセトニトリル(5ml)に溶かし、ヒューニッヒ塩基(0.068ml)で処理した。次に、((E)-3-クロロ-プロペニル)-ベンゼン(32mg)をCHCl3(1.0ml)に溶かした溶液を添加した。この混合物を室温にて3時間にわたって撹拌した後、50℃にて16時間にわたって撹拌し、16時間にわたって還流温度に加熱し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルアミン=74:24:2)を行なうと、表題の生成物が得られた(36mg)。ネバネバした油;保持時間HPLC 2.01分;MS(ES+) 466, 464 (M+H+)。
【実施例12】
【0292】
この実施例では、N-[2-(1-ベンジル-4-ヒドロキシ-ピペリジン-4-イル)-4-フルオロ-フェニル]-2,2-ジメチル-プロピオンアミドの調製について説明する。
【0293】
【化128】

【0294】
ステップA:N-(4-フルオロ-フェニル)-2,2-ジメチル-プロピオンアミドの調製
【0295】
4-フルオロアニリン(50.0g)とトリエチルアミン(157ml)をCH2Cl2(700ml)に溶かした溶液に塩化2,2-ジメチル-プロピオニル(58.0ml)を30分間かけて添加した。得られた溶液を室温にて2時間にわたって撹拌した後、水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで3回抽出した。1つにまとめた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮すると、表題の化合物が86.0g得られた。融点124〜125℃;保持時間HPLC 2.57分;MS(ES+) 196 (M+H+)。
【0296】
ステップB:N-(4-フルオロ-2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-4-ヒドロキシ-ピペリジン-4-イル}-フェニル)-2,2-ジメチル-プロピオンアミドの調製
【0297】
n-ブチルリチウムをヘキサンに溶かした溶液(1.6M溶液を80.0ml)を、-5℃にてN2雰囲気下で、N-(4-フルオロ-フェニル)-2,2-ジメチル-プロピオンアミド(10.0g)を乾燥THF(200ml)に溶かした溶液に一滴ずつ15分間かけて添加した。得られた溶液を0℃にて2時間にわたって撹拌した後、1-ベンジル-ピペリジン-4-オン(9.20ml)をTHF(20ml)に溶かした溶液を、0℃にて上記のジアニオン溶液に一滴ずつ1時間かけて添加した。この反応混合物を0℃にて2時間にわたって撹拌した後、室温にて一晩にわたって撹拌した。この溶液を、濃HClで酸性にした氷水の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。水層を塩基性にし、酢酸エチルで3回抽出した。1つにまとめた有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルアミン=49:49:2)を行なうと、表題の生成物が得られた(8.3g)。融点172〜173℃;保持時間HPLC 1.47分;MS(ES+) 385 (M+H+)。
【実施例13】
【0298】
この実施例では、N-[2-(1-ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル)-4-フルオロ-フェニル]-2,2-ジメチル-プロピオンアミドの調製について説明する。
【0299】
【化129】

【0300】
N-(4-フルオロ-2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-4-ヒドロキシ-ピペリジン-4-イル}-フェニル)-2,2-ジメチル-プロピオンアミド(4.00g)を濃HCl(2.4ml)と濃AcOH(30ml)に溶かした溶液を24時間にわたって還流温度に加熱した。次に水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで3回抽出し、1つにまとめた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物をCH2Cl2(30ml)に溶かし、トリエチルアミン(2.8ml)と塩化2,2-ジメチル-プロピオニル(0.61ml)で処理した。得られた溶液を室温にて2時間にわたって撹拌した後、水を添加し、得られた混合物をCH2Cl2で3回抽出した。1つにまとめた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルアミン=79:19:2)を行なうと、表題の生成物が得られた(3.1g)。ネバネバした油;保持時間HPLC 2.00分;MS(ES+) 367 (M+H+)。
【実施例14】
【0301】
この実施例では、N-(4-フルオロ-2-ピペリジン-4-イル-フェニル)-2,2-ジメチル-プロピオンアミドの調製について説明する。
【0302】
【化130】

【0303】
N-[2-(1-ベンジル-1,2,3,6-テトラヒドロ-ピリジン-4-イル)-4-フルオロ-フェニル]-2,2-ジメチル-プロピオンアミド(500mg)と10%Pd-C(50mg)をEtOH(50mg)に懸濁させた懸濁液をH2雰囲気中で16時間にわたって撹拌した。次に、この混合物を濾過し、得られた溶液を真空中で濃縮すると、表題の化合物が得られた(380mg)。ネバネバした油;保持時間HPLC 1.61分;MS(ES+) 279 (M+H+)。
【実施例15】
【0304】
この実施例では、N-(2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-ピペリジン-4-イル}-4-フルオロ-フェニル)-2,2-ジメチル-プロピオンアミドの調製について説明する。
【0305】
【化131】

【0306】
N-(4-フルオロ-2-ピペリジン-4-イル-フェニル)-2,2-ジメチル-プロピオンアミド(380mg)をCHCl3(20ml)に溶かし、トリエチルアミン(0.260mg)で処理した。次に、1-((E)-3-クロロ-プロペニル)-4-クロロ-ベンゼン(255mg)を添加した。この混合物を室温にて16時間にわたって撹拌した後、濾過し、真空中で濃縮した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルアミン=74:24:2)を行なうと、表題の生成物が得られた(380mg)。融点174〜176℃;保持時間HPLC 2.37分;MS(ES+) 429 (M+H+)。
【実施例16】
【0307】
この実施例では、2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-ピペリジン-4-イル}-4-フルオロ-フェニルアミンの調製について説明する。
【0308】
【化132】

【0309】
N-(2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-ピペリジン-4-イル}-4-フルオロ-フェニル)-2,2-ジメチル-プロピオンアミド(315mg)を6NのHCl(25ml)と濃AcOH(25ml)に溶かした溶液を20時間にわたって還流温度に加熱した。次に、固体NaOHを添加することによって溶液を塩基性にし(pH=12)、CH2Cl2で3回抽出した。1つにまとめた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルアミン=79:19:2)を行なうと、表題の生成物が得られた(201mg)。融点93〜94℃;保持時間HPLC 2.18分;MS(ES+) 345 (M+H+)。
【実施例17】
【0310】
この実施例では、2-クロロ-N-(2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-ピペリジン-4-イル}-4-フルオロ-フェニル)-イソニコチンアミドの調製について説明する。
【0311】
【化133】

【0312】
2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-ピペリジン-4-イル}-4-フルオロ-フェニルアミン(40mg)とトリエチルアミン(0.025ml)をCHCl3(10ml)に溶かした溶液に塩化2-クロロ-イソニコチノイル(1.2当量;CH2Cl2中の1.0M溶液として)を10分間かけて添加した。得られた溶液を室温にて一晩にわたって撹拌し、飽和NaHCO3水溶液の中に注ぎ、得られた混合物をCH2Cl2で3回抽出した。1つにまとめた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(酢酸エチル:メタノール=9:1)を行なうと、表題の生成物が得られた(43mg)。白色の固形物;保持時間HPLC 2.36分;MS(ES+) 486, 484 (M+H+)。
【0313】
この方法によると、2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-ピペリジン-4-イル}-4-フルオロ-フェニルアミンから出発して以下の化合物が調製された。
【0314】
・2,6-ジクロロ-N-(2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-ピペリジン-4-イル}-4-フルオロ-フェニル)-イソニコチンアミド
白色の固形物;保持時間HPLC 2.67分;MS(ES+) 520, 518 (M+H+)。
【0315】
【化134】

【0316】
・N-(2-{1-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-ピペリジン-4-イル}-4-フルオロ-フェニル)-イソニコチンアミド
白色の固形物;保持時間HPLC 2.07分;MS(ES+) 450 (M+H+)。
【0317】
【化135】

【実施例18】
【0318】
この実施例では、4-(5-アミノ-ピラゾル-1-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸t-ブチルエステルの調製について説明する。
【0319】
【化136】

【0320】
2-シアノエチルヒドラジン(5.1g)を無水エタノール(20ml)に溶かした溶液を、室温にて、N-BOC-ピペリドン(12g)を無水エタノール(20ml)に溶かした溶液に一滴ずつ添加した。得られた溶液を室温にて1時間にわたって撹拌した後、溶媒を真空中で除去した。その後、得られた油を(2.8gのナトリウムと60mlのn-ブタノールから調製した)ナトリウムブトキシド溶液に添加し、この反応混合物を3時間にわたって還流させ、室温まで冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄した後、水で洗浄し、溶媒を真空中で除去した。ヘキサンから沈澱させると、表題の化合物が黄色い粉末として得られた(11.5g)。融点145〜147℃;1H NMR (400MHz、CDCl3) 1.5 (s, 9H)、1.9 (m, 2H)、2.1 (m, 2H)、2.9 (m, 2H)、3.5 (m, 2H)、4.0 (m, 1H)、4.2 (m, 2H)、5.5 (s, 1H)、7.3 (s, 1H)。
【実施例19】
【0321】
この実施例では、4-{5-[(2-クロロ-ピリジン-4-カルボニル)-アミノ]-ピラゾル-1-イル}-ピペリジン-1-カルボン酸t-ブチルエステルの調製について説明する。
【0322】
【化137】

【0323】
実施例18で得られた化合物(2.66g)をジクロロメタン(100ml)に溶かした溶液を撹拌している中にトリエチルアミン(2.8ml)を添加した。この溶液を0℃に冷却し、(2.05gの2-クロロイソニコチン酸と1.46mlの塩化オキサリルを含む50mlのジクロロメタンから調製した)塩化2-クロロイソニコチノイルを添加した。得られた混合物を室温にて12時間にわたって撹拌し、水の中に注ぎ、ジクロロメタンで2回抽出した。1つにまとめた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物を酢酸エチル/ヘキサンから沈澱させると、表題の化合物が淡黄色の粉末として得られた(3.4g)。融点209〜210℃;1H NMR (400MHz、CDCl3) 1.5 (s, 9H)、1.9 (m, 2H)、2.1 (m, 2H)、2.9 (m, 2H)、3.5 (m, 2H)、4.0 (m, 1H)、4.2 (m, 2H)、6.1 (s, 1H)、7.5 (s, 1H)、7.6 (m, 1H)、7.7 (s, 1H)、8.2 (sm, 1H)、8.5 (d, J=6Hz, 1H)。
【実施例20】
【0324】
この実施例では、2-クロロ-N-(2-{1-[3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-ピペリジン-4-イル}-2H-ピラゾル-3-イル)-イソニコチンアミドの調製について説明する。
【0325】
【化138】

【0326】
実施例19で得られた化合物(2.7g)をジクロロメタン(150ml)に溶かした溶液をトリフルオロ酢酸(3.8ml)で室温にて6時間にわたって処理した後、溶媒を真空中で除去した。残留物をアセトニトリル(100ml)に溶かし、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(9ml)と塩化4-クロロシンナミル(1.9g)を添加した。得られた溶液を室温にて24時間にわたって撹拌し、溶媒を真空中で除去し、残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(酢酸エチル:メタノール=95:5)を行なうと、生成物が得られた。この生成物は、2-{1-[3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-ピペリジン-4-イル}-2H-ピラゾル-3-イルアミンであることがわかった。ステップBに記載した方法に従い、この生成物を、1.05gの塩化2-クロロイソニコチノイルと0.7mlのトリエチルアミンを含む50mlのジクロロメタンを用いて再びアシル化した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(酢酸エチル:メタノール=95:5)を行なうと、表題の生成物が得られた(370mg)。融点69〜70℃;1H NMR (400MHz、CDCl3) 1.9〜2.4 (m, 6H)、3.0 (d, J=11.6Hz, 2H)、3.1 (d, J=6.4Hz, 2H)、3.9 (m, 1H)、6.2 (m, 2H)、6.5 (d, J=16.0Hz, 1H)、7.3 (m, 4H)、7.5 (s, 1H)、7.6 (s, 1H)、7.7 (br s, 1H)、8.6 (d, J=4.8Hz, 1H)。保持時間HPLC 2.32分;MS(ES+) 456/458 (M+H+)。
【0327】
クロスカップリング反応を適用した以下の実施例によって本発明をさらに説明する。
【実施例21】
【0328】
この実施例では、2-クロロ-N-{1'-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-1',2',3',4',5',6'-ヘキサヒドロ-[2,4']ビピリジニル-3-イル}-イソニコチンアミドの調製について説明する。
【0329】
【化139】

【0330】
ステップA:乾燥させて窒素を流したフラスコの中で、1-(t-ブトキシカルボニル)-4-トリブチルスタンニル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(2.12g、WO 01/23381に従って1-(t-ブトキシカルボニル)-ピペリジン-4-オンから2ステップで調製)をトルエン(45ml)に溶かした。2-クロロ-3-ニトロピリジン(712mg)とパラジウムテトラキス(トリフェニルホスフィン)(130mg)を添加し、得られた溶液を16時間にわたって110℃に加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を真空中で除去し、残留物を酢酸エチル(100ml)と2NのNaOH(100ml)に分けた。室温にて30分間にわたって撹拌した後、有機層を分離し、2NのNaOHで洗浄し、次いで水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(酢酸エチル:シクロヘキサン=3:7)を行なうと、3-ニトロ-3',6'-ジヒドロ-2'H-[2,4']ビピリジニル-1'-カルボン酸t-ブチルが明るい黄色の結晶として得られた(1.1g)。融点104〜105℃;1H NMR (400MHz、CDCl3) 1.4 (s, 9H)、2.5 (m, 2H)、3.6 (m, 2H)、4.0 (m, 2H)、5.9 (m, 1H)、7.3 (dd, J=4.8, 8.4Hz, 1H)、8.0 (d, J=8.4Hz, 1H)、8.7 (d, J=4.8Hz, 1H);MS(ES+) 206 (MH+-BOC), 248 (MH+-イソプレン)。
【0331】
ステップB:ヒドラジン一水和物(0.4ml)を、ラネー・ニッケル(水中の50%スラリー、200mg)とステップAで得られた生成物(240mg)をエタノール(10ml)に懸濁させた懸濁液に添加した。この反応混合物を4時間にわたって撹拌した後、ハイフロ上で濾過し、溶媒を真空中で除去した。残留物を酢酸エチルに溶かし、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮すると、3-アミノ-3',6'-ジヒドロ-2'H-[2,4']ビピリジニル-1'-カルボン酸t-ブチルエステルが白色の結晶として得られた(200mg)。融点104〜105℃;1H NMR (400MHz、CDCl3) 1.4 (s, 9H)、2.5 (m, 2H)、3.6 (m, 2H)、3.7 (brs, 2H)、4.0 (m, 2H)、5.9 (m, 1H)、6.9 (m, 2H)、8.0 (m, 1H);MS(ES+) 176 (MH+-BOC), 220 (MH+-イソプレン), 276 (MH+)。
【0332】
ステップC:ステップBで得られた生成物(815mg)を、10%Pd/C(200mg)とギ酸アンモニウム(935mg)を含むエタノール(40ml)を利用し、60℃にて45分間にわたって移動式水素化によって還元した。ハイフロ上で濾過した後、溶媒を真空中で除去した。残留物を酢酸エチルと水に分け、有機層を分離し、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮すると、3-アミノ-3',4',5',6'-ジヒドロ-2'H-[2,4']ビピリジニル-1'-カルボン酸t-ブチルエステルが油として得られた(785mg)。1H NMR (400MHz、CDCl3) 1.4 (s, 9H)、1.6 (m, 4H)、2.7 (m, 3H)、3.5 (brs, 2H)、4.0 (m, 2H)、6.9 (m, 2H)、8.0 (m, 1H);MS(ES+) 178 (MH+-BOC), 222 (MH+-イソプレン), 278 (MH+)。
【0333】
ステップD:ステップCで得られた化合物(785mg)をジクロロメタン(30ml)に溶かした溶液を撹拌している中に炭酸水素ナトリウム(714mg)を添加した。次にこの溶液を塩化2-クロロ-イソニコチノイル(500mg)で処理し、得られた混合物を室温にて1時間にわたって撹拌し、水の中に注ぎ、ジクロロメタンで2回抽出し、1つにまとめた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮すると、3-[(2-クロロ-ピリジン-4-カルボニル)-アミノ]-3',4',5',6'-テトラヒドロ-2'H-[2,4']ビピリジニル-1'-カルボン酸t-ブチルエステルが得られた(1.2g)。
【0334】
ステップE:ステップDで得られた化合物(834mg)をジクロロメタン(40ml)に溶かした溶液を室温にてトリフルオロ酢酸(4ml)で5時間にわたって処理した。この反応混合物を真空中で濃縮した後、高真空下で1時間にわたって乾燥させた。残留物をアセトニトリル(40ml)に溶かし、ジイソプロピルエチルアミン(1.8ml)と塩化4-クロロシンナミル(380mg)を添加した。得られた溶液を室温にて20時間にわたって撹拌し、溶媒を真空中で除去し、残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(酢酸エチル:メタノール=95:5)を行なうと、表題の生成物が黄色い固形物として得られた(409mg)。融点78〜80℃;1H NMR (400MHz、CDCl3) 1.9 (m, 2H)、2.2 (m, 4H)、2.8 (m, 1H)、3.2 (d, J=9Hz, 2H)、3.3 (m, 2H)、6.2 (dt, J=18, 9Hz, 1H)、6.5 (d, J=18Hz, 1H)、7.1〜7.3 (m, 5H)、7.6 (d, J=4.4Hz, 1H)、7.7 (s, 1H)、7.9 (m, 1H, NH)、8.0 (d, J=7.6Hz, 1H)、8.6 (d, J=3.6Hz, 1H)、8.7 (d, J=5.5Hz, 1H);保持時間HPLC 1.53分;MS(ES+) 467/469 (M+H+)。
【実施例22】
【0335】
この実施例では、2-クロロ-N-{1'-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-1',2',3',6'-ヘキサヒドロ-[2,4']ビピリジニル-3-イル}-イソニコチンアミドの調製について説明する。
【0336】
【化140】

【0337】
3-アミノ-3',6'-ジヒドロ-2'H-[2,4']ビピリジニル-1'-カルボン酸t-ブチルエステル(実施例1、ステップB、205mg)を実施例1のステップDとステップEに記載したようにして処理すると、表題の生成物が黄色い固形物として得られた(182mg)。融点75〜77℃;1H NMR (400MHz、CDCl3) 1.8 (m, 2H)、2.7 (m, 2H)、2.8 (m, 2H)、3.2 (m, 2H)、3.3 (m, 2H)、6.0 (s, 1H)、6.2 (dt, J=18, 9Hz, 1H)、6.5 (d, J=18Hz, 1H)、7.1〜7.3 (m, 6H)、7.6 (m, 1H)、7.7 (s, 1H)、7.7 (s, 1H)、8.3 (d, J=3.6Hz, 1H)、8.5 (d, J=5.5Hz, 1H)、8.8 (m, 1H, NH);保持時間HPLC 1.51分;MS(ES+) 465/467 (M+H+)。
【0338】
以下の化合物を実施例22に記載したのと同様の手続きで調製した。
【0339】
【表48】

【実施例23】
【0340】
この実施例では、2-クロロ-N-{5-クロロ-1'-[(E)-3-(4-クロロ-フェニル)-アリル]-1',2',3',4',5',6'-ヘキサヒドロ-[2,4']ビピリジニル-3-イル}-イソニコチンアミドの調製について説明する。
【0341】
【化141】

【0342】
トリメチルクロロシランと1,2-ジブロモエタンの混合物(7:5v/v、0.125ml)を、亜鉛粉末(422mg)をジメチルアセトアミド(3ml)に懸濁させた懸濁液に(Tを50℃未満に維持しながら)一滴ずつ添加した。この混合物を室温にて20分間にわたって撹拌した後、1-(t-ブトキシカルボニル)-4-ヨード-ピペリジン(1.62g、J. Org. Chem.、2004年、5120ページに従って1-(t-ブトキシカルボニル)-ピペリジン-4-オンから2ステップで調製)をジメチルアセトアミド(3ml)に溶かした溶液を5分間かけて一滴ずつ添加した(わずかに発熱)。得られた混合物を室温にて30分間にわたって撹拌した後、カニューレで、2,5-ジクロロ-3-アミノピリジン(603mg)とヨウ化銅(I)(42mg)とPdCl2(dppf)(91mg)の混合物を含むジメチルアセトアミド(5ml)の中に入れた。得られた混合物を80℃にて3時間にわたって撹拌し、室温まで冷却し、水の中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物に対してシリカゲル・クロマトグラフィ(酢酸エチル:シクロヘキサン=3:7)を行なうと、3-アミノ-5-クロロ-3',6'-ジヒドロ-2'H-[2,4']ビピリジニル-1'-カルボン酸t-ブチルエステルが黄色い固形物として得られた(535mg)。1H NMR (400MHz、CDCl3) 1.4 (s, 9H)、1.8 (m, 4H)、2.6 (m, 1H)、2.8 (m, 2H)、3.7 (br s, 2H)、4.2 (m, 2H)、6.9 (s, 1H)、7.9 (s, 1H)。
【0343】
このようにして得られた生成物(448mg)を実施例1のステップD〜Eに記載したようにして処理すると、表題の生成物が白色の固形物として得られた(455mg)。融点63〜67℃;1H NMR (400MHz、CDCl3) 1.9 (m, 2H)、2.2 (m, 4H)、2.7 (m, 1H)、3.2 (m, 2H)、3.3 (m, 2H)、6.2 (dt, J=18, 9Hz, 1H)、6.5 (d, J=18Hz, 1H)、7.1〜7.3 (m, 4H)、7.7 (d, J=5.2Hz, 1H)、7.8 (s, 1H)、7.9 (m, 1H, NH)、8.3 (d, J=2.4Hz, 1H)、8.4 (d, J=2.4Hz, 1H)、8.6 (d, J=4.8Hz, 1H)、8.7 (d, J=5.5Hz, 1H);保持時間HPLC 1.53分;MS(ES+) 501/503/505 (M+H+)。
【0344】
以下の化合物を実施例23に記載したのと同様の手続きで調製した。
【0345】
【表49】

【0346】
スキーム8〜13で説明したようにして鈴木クロスカップリング反応を適用し、以下の化合物(表EX23.1〜表EX23.11)を調製した。文献に記載されている反応条件(例えば、P.R. Eastwood、THL、第41巻、3705ページ、2000年)または上に説明した反応条件を適用した。
【0347】
【化142】

【0348】
【表50】

【0349】
【化143】

【0350】
【表51】

【0351】
【化144】

【0352】
【表52】

【0353】
【化145】

【0354】
【表53】

【0355】
【化146】

【0356】
【表54】

【0357】
【化147】

【0358】
【表55】

【0359】
【化148】

【0360】
【表56】

【0361】
【化149】

【0362】
【表57】

【0363】
【化150】

【0364】
【表58】

【0365】
【化151】

【0366】
【表59】

【0367】
【化152】

【0368】
【表60】

【実施例24】
【0369】
この実施例では、一般式(I)の化合物の殺害虫/殺昆虫特性について説明する。テストは以下のようにして実施した。
【0370】
スポドプテラ・リトラリス(エジプトヨトウ)
【0371】
円板状にしたワタの葉を、24ウエルの微量滴定プレート内の寒天の上に置き、テスト溶液を200ppmの割合でスプレーした。乾燥後、円板状の葉にL1齢の幼虫を5匹付着させた。処理(DAT)の3日後、そのサンプルについて死亡率、防虫効果、採餌行動、成長制御を調べた。以下の化合物では、スポドプテラ・リトラリスを少なくとも80%抑制することができた:Iaaa-3、Iaaa-49。
【0372】
ヘリオティス・ヴィレスケンス(タバコガ)
【0373】
卵(産んでから0〜24時間)を人工栄養状態の24ウエルの微量滴定プレートに入れ、テスト溶液をピペットで200ppmの割合で散布することにより処理した。4日間インキュベートした後、各サンプルについて、卵の死亡率、幼虫の死亡率、成長制御を調べた。以下の化合物では、ヘリオティス・ヴィレスケンスを少なくとも80%抑制することができた:Ia-49、Ia-50、Ia-53、Iaaa-3、Iaaa-26、Iaaa-49、Iaaa-52、Iaab-26、Iaac-26。
【0374】
プルテラ・キシロステラ(コナガ)
【0375】
人工栄養状態の24ウエルの微量滴定プレート(MTP)を、テスト溶液をピペットで18.2ppmの割合で散布することにより処理した。乾燥後、MTPに幼虫(L2)(ウエル1つにつき10〜15匹)を付着させた。5日間インキュベートした後、各サンプルについて、幼虫の死亡率、拒食状態、成長制御を調べた。以下の化合物では、プルテラ・キシロステラを少なくとも80%抑制することができた:Ia-49、Ia-53、Iaaa-3、Iaaa-26、Iaaa-49、Iaac-26。
【0376】
アエデス・アエギプティ(蚊)
【0377】
アエデス・アエギプティの幼虫(L2)10〜15匹を、栄養混合物とともに96ウエルの微量滴定プレートの中に入れた。テスト溶液をピペットを用いて2ppmの散布率でウエルの中に入れた。2日後、それぞれの幼虫の死亡と成長抑制を調べた。以下の化合物では、アエデス・アエギプティを少なくとも80%抑制することができた:Ia-53、Iaaa-3、Iaaa-26、Iaaa-49、Iaaa-52、Iaab-26、Iaac-26、Iaai-26。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
昆虫、ダニ目、線虫、陸貝を防除、制御する方法であって、害虫、害虫がいる場所、害虫にやられやすい植物のいずれかに対し、一般式(I)の化合物:
【化1】


またはその塩、またはそのN-酸化物を、殺虫、ダニ駆除、殺線虫、殺陸貝に有効な量適用する操作を含む方法(ただし一般式(I)の化合物において、Yは、単結合、C=O、C=S、S(O)m(mは0、1、2のいずれかである)のいずれかであり;
環:
【化2】

は、6員の芳香族環であるか、5員または6員の複素芳香族環であり;
ZとZ'は、単結合または二重結合によって結合して
【化3】

となるが、両方がNであることはなく;
R1は、水素、場合によっては置換されているアルキル、場合によっては置換されているアルコキシカルボニル、場合によっては置換されているアルキルカルボニル、アミノカルボニル、場合によっては置換されているアルキルアミノカルボニル、場合によっては置換されているジアルキルアミノカルボニル、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているヘテロアリール、場合によっては置換されているアルコキシ、場合によっては置換されているアリールオキシ、場合によっては置換されているヘテロアリールオキシ、場合によっては置換されているヘテロシクリルオキシ、シアノ、場合によっては置換されているアルケニル、場合によっては置換されているアルキニル、場合によっては置換されているシクロアルキル、場合によっては置換されているシクロアルケニル、ホルミル、場合によっては置換されているヘテロシクリル、場合によっては置換されているアルキルチオ、NO、NR13R14(ただしR13とR14は、独立に、水素、COR15、場合によっては置換されているアルキル、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているヘテロアリール、場合によっては置換されているヘテロシクリルのいずれかであるか、あるいはR13とR14は、これらR13とR14に結合しているN原子と合わさって、-N=C(R16)-NR17R18という基を形成しているか、あるいはR13とR14は、これらR13とR14に結合しているN原子と合わさって、5、6、7員いずれかの複素環を形成し、その複素環の中には、O、N、Sの中から選択した1個または2個のヘテロ原子をさらに含むことができ、その複素環は、場合によっては1個または2個のC1〜6アルキル基で置換されていてもよい)のいずれかであり;R15は、H、場合によっては置換されているアルキル、場合によっては置換されているアルコキシ、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているアリールオキシ、場合によっては置換されているヘテロアリール、場合によっては置換されているヘテロアリールオキシ、NR19R20のいずれかであり;R16、R17、R18は、それぞれ独立に、Hまたは低級アルキルであり;R19とR20は、独立に、場合によっては置換されているアルキル、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているヘテロアリールのいずれかであり;
R2は、H、ヒドロキシ、場合によっては置換されているアルコキシ、場合によっては置換されているアルキルのいずれかであるか;R1とR2は、YおよびNと合わさって、5員または6員の複素環を形成し、その複素環には、O、N、Sの中から選択したさらに1個のヘテロ原子を場合によっては含むことができ、その複素環は、場合によってはC1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、ハロゲンのいずれかで置換されていてもよく;
R3は、H、OH、ハロゲン、場合によっては置換されているアルキルのいずれかであり;
R3aは、Hであるか、R3とR3aは合わさって結合を形成し;
それぞれのR4は、独立に、ハロゲン、ニトロ、シアノ、場合によっては置換されているC1〜8アルキル、場合によっては置換されているC2〜6アルケニル、場合によっては置換されているC2〜6アルキニル、場合によっては置換されているアルコキシカルボニル、場合によっては置換されているアルキルカルボニル、場合によっては置換されているアルキルアミノカルボニル、場合によっては置換されているジアルキルアミノカルボニル、場合によっては置換されているC3〜7シクロアルキル、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているヘテロアリール、場合によっては置換されているヘテロシクリル、場合によっては置換されているアルコキシ、場合によっては置換されているアリールオキシ、場合によっては置換されているヘテロアリールオキシ、場合によっては置換されているアルキルチオ、R21R22N(ただしR21とR22は、独立に、水素、C1〜8アルキル、C3〜7シクロアルキル、C3〜6アルケニル、C3〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキル(C1〜4)アルキル、C2〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかであるか、R21とR22は、これらR21とR22に結合しているN原子と合わさって、5、6、7員いずれかの複素環を形成し、その複素環の中には、O、N、Sの中から選択した1個または2個のヘテロ原子をさらに含むことができ、その複素環は、場合によっては1個または2個のC1〜6アルキル基で置換されていてもよい)のいずれかであるか、あるいは隣り合った2つのR4は、これらのR4に結合している炭素原子と合わさって、4、5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環は、場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)のいずれかであり;nは、0、1、2、3、4のいずれかであり;
R8は、場合によっては置換されているアルキル、場合によっては置換されているアルケニル、場合によっては置換されているアルキニル、場合によっては置換されているシクロアルキル、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているアルコキシ、場合によっては置換されているアリールオキシ、場合によっては置換されているアルコキシカルボニル、場合によっては置換されているアルキルカルボニル、場合によっては置換されているアルケニルカルボニルのいずれかであり;
それぞれのRaは、独立に、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、場合によっては置換されているC1〜8アルキル、場合によっては置換されているC2〜6アルケニル、場合によっては置換されているC2〜6アルキニル、場合によっては置換されているアルコキシカルボニル、場合によっては置換されているアルキルカルボニル、場合によっては置換されているアルキルアミノカルボニル、場合によっては置換されているジアルキルアミノカルボニル、場合によっては置換されているC3〜7シクロアルキル、場合によっては置換されているアリール、場合によっては置換されているヘテロアリール、場合によっては置換されているヘテロシクリル、場合によっては置換されているアルコキシ、場合によっては置換されているアリールオキシ、場合によっては置換されているヘテロアリールオキシ、場合によっては置換されているアルキルチオ、場合によっては置換されているアリールチオ、R23R24N(ただしR23とR24は、独立に、水素、C1〜8アルキル、C3〜7シクロアルキル、C3〜6アルケニル、C3〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキル(C1〜4)アルキル、C2〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかであるか、R23とR24は、これらR23とR24に結合しているN原子と合わさって、5、6、7員いずれかの複素環を形成し、その複素環の中には、O、N、Sの中から選択した1個または2個のヘテロ原子をさらに含むことができ、その複素環は、場合によっては1個または2個のC1〜6アルキル基で置換されていてもよい)のいずれかであるか、あるいは同じ炭素原子に結合している2つのRa基は、=O、=S、=NRb、=CRcRdのいずれかであり(ただしRb、Rc、Rdは、独立に、H、または場合によっては置換されているアルキルである);pは、0、1、2、3、4のいずれかである)。
【請求項2】
上記環:
【化4】

が、6員の芳香族環であるか、5員または6員の複素芳香族環であり、環のメンバーは、それぞれ独立に、CH、S、N、NR4、O、CR4のいずれかであるが、環の少なくとも1つのメンバーはCHまたはCR4以外のものであり、環内に2個以上のOまたはSが存在していない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
Yが、単結合、C=O、C=Sのいずれかである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
R1が、水素、C1〜6アルキル、C1〜6シアノアルキル、C1〜6ハロアルキル、C3〜7シクロアルキル(C1〜4)アルキル、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、ヘテロアリール(C1〜6)アルキル(この中でヘテロアリール基は、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはヘテロアリール環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、アリール(C1〜6)アルキル(この中でアリール基は、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはアリール環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、C1〜6アルキルカルボニルアミノ(C1〜6)アルキル、アリール(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはアリール環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、ヘテロアリール(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはヘテロアリール環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、フェノキシ(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、ヘテロアリールオキシ(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、ヘテロシクリルオキシ(場合によっては、ハロ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、シアノ、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C5〜7シクロアルケニル、ヘテロシクリル(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、C1〜6アルキルチオ、C1〜6ハロアルキルチオ、NR13R14(ただしR13とR14は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、フェニル(場合によってはハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ、C1〜4アルコキシカルボニルのいずれかで置換されていてもよい)、フェニル(C1〜6)アルキル(この中でフェニル基は、場合によってはハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはフェニル環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、ヘテロアリール(C1〜6)アルキル(この中でヘテロアリール基は、場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルキルスルフィニル、C1〜6アルキルチオ、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいはヘテロアリール環上の隣り合った2つの位置が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環自体が場合によってはハロゲンで置換されていてもよい)、ヘテロアリール(場合によってはハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C1〜4アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニルアミノ、フェニルオキシカルボニルアミノ(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、フェニルアミノ(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)のいずれかで置換されていてもよい)のいずれかである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
R2が、水素、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキルのいずれかである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
それぞれのR4が、独立に、ハロゲン、シアノ、C1〜8アルキル、C1〜8ハロアルキル、C1〜6シアノアルキル、C1〜6アルコキシ(C1〜6)アルキル、C3〜7シクロアルキル(C1〜6)アルキル、C5〜6シクロアルケニル(C1〜6)アルキル、C3〜6アルケニルオキシ(C1〜6)アルキル、C3〜6アルキニルオキシ(C1〜6)アルキル、アリールオキシ(C1〜6)アルキル、C1〜6カルボキシアルキル、C1〜6アルキルカルボニル(C1〜6)アルキル、C2〜6アルケニルカルボニル(C1〜6)アルキル、C2〜6アルキニルカルボニル(C1〜6)アルキル、C1〜6アルコキシカルボニル(C1〜6)アルキル、C3〜6アルケニルオキシカルボニル(C1〜6)アルキル、C3〜6アルキニルオキシカルボニル(C1〜6)アルキル、アリールオキシカルボニル(C1〜6)アルキル、C1〜6アルキルチオ(C1〜6)アルキル、C1〜6アルキルスルフィニル(C1〜6)アルキル、C1〜6アルキルスルホニル(C1〜6)アルキル、アミノカルボニル(C1〜6)アルキル、C1〜6アルキルアミノカルボニル(C1〜6)アルキル、ジ(C1〜6)アルキルアミノカルボニル(C1〜6)アルキル、フェニル(C1〜4)アルキル(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、ヘテロアリール(C1〜4)アルキル(この中でヘテロアリール基は、場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、ヘテロシクリル(C1〜4)アルキル(この中でヘテロシクリル基は、場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、C2〜6アルケニル、アミノカルボニル(C2〜6)アルケニル、C1〜6アルキルアミノカルボニル(C2〜6)アルケニル、ジ(C1〜6)アルキルアミノカルボニル(C2〜6)アルケニル、フェニル(C2〜4)アルケニル(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、C2〜6アルキニル、トリメチルシリル(C2〜6)アルキニル、アミノカルボニル(C2〜6)アルキニル、C1〜6アルキルアミノカルボニル(C2〜6)アルキニル、ジ(C1〜6)アルキルアミノカルボニル(C2〜6)アルキニル、C1〜6アルコキシカルボニル、C3〜7シクロアルキル、C3〜7ハロシクロアルキル、C3〜7シアノシクロアルキル、C1〜3アルキル(C3〜7)シクロアルキル、C1〜3アルキル(C3〜7)ハロシクロアルキル、フェニル(場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、ヘテロアリール(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、ヘテロシクリル(この中でヘテロシクリル基は、場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)のいずれかであるか、あるいは隣り合った2つのR4は、そのR4が結合している炭素原子と合わさって、4、5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成し、その環は、場合によっては、ハロゲン、C1〜8アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、フェノキシ(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、ヘテロアリールオキシ(場合によっては、ハロ、ニトロ、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシのいずれかで置換されている)、C1〜8アルキルチオ、R19R20N(ただしR19とR20は、独立に、水素、C1〜8アルキル、C3〜7シクロアルキル、C3〜6アルケニル、C3〜6アルキニル、C2〜6ハロアルキル、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかであるか、あるいはR19とR20は、これらR19とR20が結合しているN原子と合わさって、5、6、7員いずれかの複素環を形成し、その複素環は、O、N、Sの中から選択した1個または2個のヘテロ原子をさらに含んでいてもよく、場合によっては1個または2個のC1〜6アルキル基で置換されていてもよい)のいずれかで置換されていてもよく;nが0、1、2、3のいずれかである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
R8が、C1〜10アルキル、C1〜10ハロアルキル、アリール(C1〜6)アルキル(この中でアリール基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、ヘテロアリール(C1〜6)アルキル(この中でヘテロアリール基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、アリールカルボニル(C1〜6)アルキル(この中でアリール基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されていてもよく、アルキル基は、場合によってはアリールで置換されていてもよい)、C2〜8アルケニル、C2〜8ハロアルケニル、アリール(C2〜6)アルケニル(この中でアリール基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかで置換されているか、あるいは隣り合った2つの置換基が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成することができる)、ヘテロアリール(C2〜6)アルケニル(この中でヘテロアリール基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノ、C1〜6アルコキシカルボニルのいずれかで置換されているか、隣り合った2つの置換基が環化して5、6、7員いずれかの炭素環または複素環を形成している)、C2〜6アルキニル、フェニル(C2〜6)アルキニル(この中でフェニル基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、C3〜7シクロアルキル、C1〜6アルコキシカルボニル、C1〜6アルキルカルボニル、C1〜6ハロアルキルカルボニル、アリール(C2〜6)アルケニルカルボニル(この中でアリール基は、場合によっては、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されている)、-C(R51)(R52)-[CR53=CR54]z-R55(ただしzは1または2であり、R51とR52は、それぞれ独立に、H、ハロ、C1〜2アルキルのいずれかであり、R53とR54は、それぞれ独立に、H、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキルのいずれかであり、R55は、場合によっては置換されているアリール、または場合によっては置換されているヘテロアリールである)のいずれかである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
Raが、独立に、ハロ、シアノ、C1〜3アルキル、ヒドロキシのいずれかであるか、2つのRaが、そのRaに結合している炭素原子と合わさって、=O、=S、=NRb、=CRcRd(ただしRb、Rc、Rdは、独立に、Hまたは置換されたアルキルである)のいずれかを形成し;pが、0、1、2のいずれかである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
R3が、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキルのいずれかであって、しかもR3aが水素であるか、あるいはR3とR3aが合わさって二重結合を形成する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
一般式(I’)の化合物:
【化5】

、またはその塩、またはそのN-酸化物(ただし、環:
【化6】

と、R1、R2、R3、R3a、R4、Ra、Y、n、pは、請求項1で一般式(I)に関して定義した通りであり、R8は、-C(R51)(R52)-[CR53=CR54]z-R55(ただしzは1または2であり、R51とR52は、それぞれ独立に、HまたはC1〜2アルキルであり、R53とR54は、それぞれ独立に、H、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキルのいずれかであり、R55は、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されたフェニルであるか、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ハロアルコキシ、CN、NO2、アリール、ヘテロアリール、アミノ、ジアルキルアミノのいずれかで置換されたヘテロアリールである)。
【請求項11】
一般式(IIa)の化合物:
【化7】

(ただし、環:
【化8】

と、R3、R3a、R4、R8、Ra、n、pは、請求項10で一般式(I’)に関して定義した通りであり、R60は、NH2、NO2、ハロゲンのいずれかである);または一般式(IIb)の化合物:
【化9】

(ただし、環:
【化10】

と、R4、R60、nは、一般式(IIa)に関して定義した通りであり、R3とR3aは、ともにHであるか、合わさって結合を形成し、R8は、メチル、ベンジル、COOC1〜6アルキルのいずれかである)のうちで、4-(2-アミノフェニル)ピペリジン-1-カルボン酸t-ブチルまたは2,4-ジアミノ-5-(1-ベンジル-4-ピペリジニル)-ピリミジンではない化合物。
【請求項12】
請求項1に記載の一般式(I)の化合物を、殺虫、ダニ駆除、殺線虫に有効な量含む、殺虫用、ダニ駆除用、殺線虫用組成物。

【公表番号】特表2008−504253(P2008−504253A)
【公表日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−517523(P2007−517523)
【出願日】平成17年6月22日(2005.6.22)
【国際出願番号】PCT/IB2005/002002
【国際公開番号】WO2006/003494
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】