説明

化合物

本発明は、HIVインテグラーゼ阻害薬のプロドラッグである化合物を特徴とするため、HIV複製の阻害、HIVによる感染の予防および/または処置、ならびにAIDSおよび/またはARCの処置のための化合物の提供に有用である。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ヒト免疫不全ウイルス(「HIV」)は、後天性免疫不全症候群(「AIDS」)、日和見感染に対する感受性に付随する、免疫系の、特にCD4 T−細胞の破壊によって特徴づけられる疾患ならびにその前駆体AIDS関連症候群(「ARC」)、症状、例えば、持続性全身性リンパ節腫、発熱および体重減少によって特徴づけられる症候群、の原因病原体である。HIVはレトロウイルスである;そのRNAのDNAへの変化は、逆転写酵素の作用を介して達成される。逆転写酵素の機能を抑制する化合物は、感染細胞のHIVの複製を阻害する。かかる化合物は、ヒトのHIV感染の予防または処置に有用である。
【0002】
ヒトT−細胞のHIV複製における必須工程は、宿主細胞ゲノムへのプロウイルスDNAのウイルスコード化インテグラーゼによる挿入である。インテグレーションは、ウイルスDNA配列と安定な核タンパク複合体との集合、線形プロウイルスDNAの3’末端からの2つのヌクレオチドの開裂および宿主標的部位で形成される互い違いの切断の埋め込み型プロウイルスDNAの3’OH末端の共有結合に関する方法においてインテグラーゼによって介在されると考えられている。得られたギャップの修復合成は、細胞酵素によって達成されうる。
【0003】
ヒト疾患を処置するために新規の治療剤を見出す必要性が引き続き存在している。HIVインテグラーゼは、ウイルス感染、特にHIV感染におけるその重要な役割による新規治療剤の発見のための魅力的な標的である。インテグラーゼ阻害薬は、WO2006/116724に開示されている。本発明の化合物は、活性な治療剤を提供することを目的としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2006/116724号パンフレット
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、HIVインテグラーゼ阻害薬のプロドラッグである化合物を特徴とするため、HIV複製の阻害、HIVによる感染の予防および/または処置、ならびにAIDSおよび/またはARCの処置に有用である。本発明は、式(I):
【化1】

[式中:
はC−Cアルキル、C−C10アリールまたはLRであり;
Lはアルキレンであり;

a)ヒドロキシ;
b)アルコキシ;
c)OR(式中:RはP(O)(OH)、アルコキシ、またはアルキレン−アルコキシである);
d)オキソまたはC−Cアルキルで所望により置換されていてもよいヘテロシクリル;
e)C(O)OR(式中:Rは、H、C−Cアルキル、またはXR(式中:Xはアルキレンであり、RはC−C10アリール、ヘテロシクリル、またはNR(式中:RおよびRは、独立して、C−Cアルキルからなる群より独立して選択される)である)である);
f)NR
g)C(O)NR(式中:RおよびRは、独立して、HおよびXRからなる群より選択される);または
h)C(O)R10(式中:R10はXR11(式中:R11はヘテロシクリルである)で所望により置換されていてもよいヘテロシクリルである);
である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩を特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】(3S,11aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−6−ヒドロキシ−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド(スキーム2の化合物1a)およびプロドラッグ、実施例12の血漿濃度。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明には、ウイルス感染、特にHIV感染を処置または予防するための治療薬を得るのに有用な、式(I)の化合物、式(I)の化合物を含む医薬組成物、および該化合物の調製法が含まれる。
【0008】
本発明は、式(I):
【化2】

[式中:
はC−Cアルキル、C−C10アリールまたはLRであり;
Lはアルキレンであり;

a)ヒドロキシ;
b)アルコキシ;
c)OR(式中:RはP(O)(OH)、アルコキシ、またはアルキレン−アルコキシである);
d)オキソまたはC−Cアルキルで所望により置換されていてもよいヘテロシクリル;
e)C(O)OR(式中:RはH、C−Cアルキル、またはXR(式中:Xはアルキレンであり、RはC−C10アリール、ヘテロシクリル、またはNR(式中:RおよびRは、独立して、HおよびC−Cアルキルからなる群より選択される)である)である);
f)NR
g)C(O)NR(式中:RおよびRは、独立して、HおよびXRからなる群より選択される);または
h)C(O)R10(式中:R10はXR11(式中:R11はヘテロシクリルである)で所望により置換されていてもよいヘテロシクリルである);
である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩を特徴とする。
【0009】
本発明は、式(I)の化合物(式中:RはLR(式中:RはORまたはC(O)ORである)である)を特徴とする。
【0010】
本発明は、式(I)の化合物(式中:RはLR(式中:RはORまたはC(O)OR(式中:RはP(O)(OH)であり、RはXR(式中:Xはアルキレンであり、RはC6−10アリールである)である)である)である)を特徴とする。
【0011】
本発明はまた、
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル メチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(メチルオキシ)エチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 1−メチルエチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−{[2−(メチルオキシ)エチル]オキシ}エチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−ヒドロキシエチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(ホスホノオキシ)エチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 3−ヒドロキシプロピル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 3−(ホスホノオキシ)プロピル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−ピリジニルメチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(2−オキソ−1−ピロリジニル)エチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(4−モルホリニル)エチル カルボネート;
フェニルメチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート;
({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)酢酸;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(ジメチルアミノ)エチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−オキソ−2−{4−[2−(1−ピロリジニル)エチル]−1−ピペラジニル}エチル カルボネート;
メチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−オキソ−2−[(2−ピリジニルメチル)アミノ]エチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(4−メチル−1−ピペラジニル)エチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−{[2−(4−モルホリニル)エチル]アミノ}−2−オキソエチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−{[4−(ジメチルアミノ)ブチル]アミノ}−2−オキソエチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−{[3−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル]アミノ}−2−オキソエチル カルボネート;
2−ピリジニルメチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート;
2−(4−モルホリニル)エチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート;
2−(ジメチルアミノ)エチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 4−ニトロフェニル カルボネート;および
その医薬上許容される塩からなる群より選択される化合物を特徴とする。
【0012】
本発明はまた、
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(ホスホノオキシ)エチル カルボネート 一ナトリウム塩;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 3−(ホスホノオキシ)プロピル カルボネート 一ナトリウム塩;および
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(4−モルホリニル)エチル カルボネート アセテートからなる群より選択される化合物を特徴とする。
【0013】
単独のまたはその他の用語と組み合わせる、「アルキル」なる語は、特定数の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖飽和脂肪族炭化水素ラジカルをいう。アルキルラジカルの例として、限定されるものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソアミル、n−ヘキシルなどが挙げられる。
【0014】
「アルキレン」なる語は、特に明記しない限り、好ましくは1〜12個の炭素原子を有する、直鎖または分枝鎖二価炭化水素ラジカルをいう。本明細書に用いられる「アルキレン」の例として、限定されるものではないが、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどが挙げられる。
【0015】
「アルコキシ」なる語は、アルキルエーテルラジカルをいう、ここで、「アルキル」なる語は上記のとおりである。適当なアルキルエーテルの例として、限定されるものではないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシなどが挙げられる。
【0016】
単独のまたはその他の用語と組み合わせる、「アリール」なる語は、特定数の炭素原子、好ましくは6〜10個の炭素原子を含有する炭素環式芳香族部分(例えば、フェニルまたはナフチル)をいう。アリールラジカルの例として、限定されるものではないが、フェニル、ナフチル、インデニル、アズレニル、フルオレニル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、フェナントリジニルなどが挙げられる。特に明記しない限り、「アリール」なる語はまた、芳香族炭化水素ラジカルの可能性のある各位置異性体、例えば、1−ナフチル、2−ナフチル、5−テトラヒドロナフチル、6−テトラヒドロナフチル、1−フェナントリジニル、2−フェナントリジニル、3−フェナントリジニル、4−フェナントリジニル、7−フェナントリジニル、8−フェナントリジニル、9−フェナントリジニルおよび10−フェナントリジニルを含む。アリールラジカルの例として、限定されるものではないが、フェニル、ナフチル、インデニル、アズレニル、フルオレニル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、フェナントリジニルなどが挙げられる。
【0017】
本明細書に用いられる、「複素環」、「ヘテロ環」および「ヘテロシクリル」なる語は、3〜7員の単環式ヘテロ環または8〜11員の二環式ヘテロ環系をいい、その任意の環は飽和、部分飽和または不飽和のいずれかであり、単環である場合には所望によりベンゾ縮合されていてもよい。各複素環は、1個または複数の炭素原子およびN、OおよびSからなる群より選択される1〜4個のヘテロ原子からなり、窒素および硫黄ヘテロ原子は所望により酸化されていてもよく、窒素原子は所望により四級化されていてもよく、上記のヘテロ環のいずれかがベンゼン環と縮合する任意の二環式基を含む。ヘテロ環は、任意の炭素またはヘテロ原子で結合されていてもよく、ただし、該結合は安定な構造の形成をもたらす。好ましい複素環には、5〜7員の単環式複素環および8〜10員の二環式複素環が含まれる。ヘテロ環が置換基を有する場合には、置換基は環中の任意の原子、ヘテロ原子または炭素原子のいずれかに結合していてもよく、ただし、安定な化学構造をもたらすことが理解される。「ヘテロ芳香族」または「ヘテロアリール」は、上記の複素環内に含まれ、一般には、環系が、1個または複数の環原子、好ましくは1〜4個は、各々、ヘテロ原子、例えば、N、O、SおよびPで置換される、5〜12個の炭素原子、好ましくは5〜10個の炭素原子を含有する芳香族単環式または多環式環ラジカルである複素環をいう。好ましいヘテロアリール基には、5〜6員の単環式ヘテロアリールおよび8〜10員の二環式ヘテロアリールが含まれる。また、「複素環」、「ヘテロ環」または「ヘテロシクリル」なる語の範囲内に含まれ、ラジカルまたは結合点は非芳香族ヘテロ原子含有環上にある場合、非芳香族ヘテロ原子含有環は、1個または複数の芳香族環、例えば、インドリニル、クロマニル、フェナントリジニルまたはテトラヒドロ−キノリニルに縮合する基である。特に明記しない限り、「複素環」、「ヘテロ環」または「ヘテロシクリル」なる語はまた、ヘテロ環ラジカルの可能性のある各立体異性体、例えば、1−インドリニル、2−インドリニル、3−インドリニルを含む。複素環の例として、イミダゾリル、イミダゾリノイル(imidazolinoyl)、イミダゾリジニル、キノリル、イソキノリル、インドリル、インダゾリル、インダゾリノリル(indazolinolyl)、ペルヒドロピリダジル、ピリダジル、ピリジル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、ピラゾリル、ピラジニル、キノキソリル、ピペリジニル、ピラニル、ピラゾリニル、ピペラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、モルホリニル、チアモルホリニル、フリル、チエニル、トリアゾリル、チアゾリル、カルボリニル、テトラゾリル、チアゾリジニル、ベンゾフラノイル、チアモルホリニル スルホン、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ベンゾオキサゾリル、オキソピペリジニル、オキソピロリジニル、オキソアゼピニル、アゼピニル、イソオキソゾリル、イソチアゾリル、フラザニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、チアゾリル、チアジアゾリル、ジオキソリル、ジオキシニル、オキサチオリル、ベンゾジオキソリル、ジチオリル、チオフェニル、テトラヒドロチオフェニル、スルホラニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、テトラヒドロフロジヒドロフラニル、テトラヒドロピラノジヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロフロフラニルおよびテトラヒドロピラノフラニルが挙げられる。
【0018】
「ヘテロ原子」なる語は、窒素、酸素または硫黄を意味し、N(O){N−O}などの窒素ならびにS(O)およびS(O)などの硫黄の任意の酸化形態ならびに任意の塩基性窒素の四級化形態を含む。
【0019】
置換基または可変基の組み合わせが安定なまたは化学的に実現可能な化合物をもたらす場合にのみ、かかる組み合わせは許容される。
【0020】
特に明記しない限り、本明細書に示される構造はまた、構造のすべての立体化学形態、すなわち、各不斉中心についてのRおよびS立体配座を意味する。そのため、本願化合物のラセミ化合物およびラセミ混合物、単一エナンチオマー、ジアステレオマー混合物ならびに個々のジアステレオ異性体は、明確に本発明の範囲内に含まれる。本明細書に例示される具体的な化合物は具体的な立体化学配座で示されうるが、任意の所定のキラル中心で相反の立体化学のいずれかを有する化合物またはその混合物も考えられる。
【0021】
特に明記しない限り、本明細書に示される構造はまた、1個または複数の同位体豊富な原子の存在下においてのみ異なる化合物を含むことを意味する。例えば、ジュウテリウムまたはトリチウムによる水素の置換、または13C−または14C−豊富な炭素による炭素の置換を除く、本願構造を有する化合物はまた、本発明の範囲内にある。
【0022】
本発明の特定の化合物が別の互変異性型で存在しうることは当業者であれば分かるであろう。本願化合物のすべてのかかる互変異性型は、本発明の範囲内にある。特に明記しない限り、互変異性体のいずれかの表示は、他のものを含むことを意味する。
【0023】
「医薬上有効な量」なる語は、単剤療法としてまたは他の薬剤と組み合わせてのいずれかで患者における、ウイルス感染、例えば、HIV感染を処置するのに有効な量をいう。本明細書に用いられる「処置すること」なる語は、患者における特定の障害の症状の軽減、または特定の障害に付随する解明可能な測定値の改善をいい、無症状の患者、例えば、ウイルス感染が潜伏期になっている患者における症状再発の抑制を含みうる。「予防的に有効な量」なる語は、患者における、ウイルス感染、例えば、HIV感染を阻止すること、またはかかる感染の症状の発症を阻止するのに有効な量をいう。本明細書に用いられる、「患者」なる語は、ヒトを含む、哺乳動物をいう。
【0024】
「医薬上許容される担体またはアジュバント」なる語は、本発明の化合物と共に、患者に投与してもよく、その薬理活性を失わせず、治療量の抗ウイルス薬を提供するのに十分な用量で投与する場合に無毒性である、担体またはアジュバントをいう。
【0025】
本明細書に用いられる「処置」なる語は、患者における特定の障害の症状の軽減、または特定の障害に付随する解明可能な測定値の改善をいい、無症状の患者、例えば、ウイルス感染が潜伏期になっている患者における症状再発の抑制を含みうる。処置には、患者における、疾患または病態を阻止することまたはかかる疾患または病態の症状の発症を阻止することをいう予防が含まれる。本明細書に用いられる、「患者」なる語は、ヒトを含む、哺乳動物をいう。
【0026】
本明細書に用いられる、「対象」なる語は、患者、動物または生物試料をいう。本明細書に用いられる、「生物試料」なる語には、限定されるものではないが、細胞培養物またはその抽出物;インビトロアッセイに適当な酵素の調製物;哺乳動物から得られる生検物質またはその抽出物;および血液、唾液、尿、便、精液、涙、または他の体液もしくはその抽出物が含まれる。
【0027】
本発明に記載の化合物の医薬上許容される塩には、医薬上許容される無機および有機塩および塩基から得られるものが含まれる。適当な酸の例として、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン−p−スルホン酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン−2−スルホン酸およびベンゼンスルホン酸が挙げられる。他の酸、例えば、シュウ酸は、それ自体は医薬上許容されるものではないが、本発明の化合物およびその医薬上許容される酸付加塩を得るのに中間体として有用な塩の調製に用いられうる。
【0028】
適当な塩基から得られる塩には、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)、アンモニウム、NW(式中:WはC1−4アルキルである)および他のアミン塩が含まれる。水素原子またはアミノ基の生理学上許容される塩には、有機カルボン酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、イセチオン酸、ラクトビオン酸およびコハク酸;有機スルホン酸、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸ならびに無機酸、例えば、塩酸、硫酸、リン酸およびスルファミン酸の塩が含まれる。化合物とヒドロキシ基との生理学上許容される塩には、適当なカチオン、例えば、Na、NH、およびNW(式中:WはC1−4アルキル基である)と組み合わせる前記化合物のアニオンが含まれる。好ましい塩には、ナトリウム塩、カルシウム塩、カリウム塩、および塩酸塩が含まれる。
【0029】
本発明の他の化合物は、容易に合成されるかまたは商業的に入手可能である試薬を用いて当該技術分野の知識を考慮して明細書の教示にしたがって当業者によって調製されうる。
【0030】
上記化合物のいずれかに関する任意の言及にはまた、その医薬上許容される塩に関する言及が含まれる。
【0031】
本発明の化合物の塩は、当業者に公知の方法によって調製されうる。例えば、適当な溶媒中で適当な塩基または酸で本発明の化合物を処理することは、対応する塩を得るであろう。
【0032】
本発明の化合物は、HIVインテグラーゼ阻害活性を有することが立証された、治療化合物、例えば、WO2006/116764に記載の化合物を得るためのプロドラッグとして有用である。本発明の1の態様は、生物試料における、ウイルス感染、例えば、HIV感染を処置または予防する方法であって、生物試料を式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩と接触させることを含む、方法に関する。本発明の別の態様は、ヒトにおける、ウイルス感染、例えば、HIV感染を処置または予防する方法であって、治療上有効な量の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を該ヒトに投与することを含む、方法に関する。
【0033】
本発明に記載の化合物は、特に、HIV感染および関連病態の処置または予防に適している。本明細書における処置に関する言及は、既存の感染、症状、および関連臨床病態、例えば、AIDS関連症候群(ARC)、カポジ肉腫、およびAIDS認知症の予防ならびに処置にまで及ぶ。
【0034】
本発明の1の実施態様によれば、式(I)の化合物またはその塩は、組成物に処方されうる。好ましい実施態様において、組成物は、式(I)の化合物および医薬上許容される担体、アジュバントまたはビヒクルを含む、医薬組成物である。1の実施態様において、組成物は、生物試料またはヒトにおける、ウイルス感染、例えば、HIV感染を処置または予防するのに有効な本発明の化合物の量を含む。別の実施態様において、本発明の化合物ならびにウイルス複製を抑制するのにあるいはウイルス感染または疾患または障害、例えば、HIV感染を処置または予防するのに有効な本発明の化合物の量、および医薬上許容される担体、アジュバントまたはビヒクルを含むその医薬組成物は、患者への投与、例えば、経口投与のために処方されうる。
【0035】
本発明は、薬物療法に用いるための、例えば、ウイルス感染、例えば、HIV感染および関連病態の処置または予防のための本発明の化合物を特徴とする。本発明に記載の化合物は、特に、AIDSおよび関連臨床病態、例えば、AIDS関連症候群(ARC)、進行性全身性リンパ節症(PGL)、カポジ肉腫、血小板減少性紫斑病、AIDS関連神経学的状態、例えば、AIDS認知症症候群、多発性硬化症または熱帯性不全対まひ、抗HIV抗体陽性およびHIV陽性状態(無症状患者におけるかかる状態を含む)の処置に有用である。
【0036】
別の態様によれば、本発明は、感染患者、例えば、ヒトを含む哺乳動物における、ウイルス感染の症状または作用の処置または予防方法であって、医薬上有効な量の本発明の化合物を前記患者に投与することを含む、方法を提供する。本発明の1の態様によれば、ウイルス感染は、レトロウイルス感染、特にHIV感染である。
【0037】
本発明は、ウイルス感染、特にHIV感染の処置のために対象に投与するための医薬の製造における本発明に記載の化合物の使用をさらに含む。
【0038】
本発明に記載の化合物はまた、HIV感染またはHIV関連症状または作用、例えば、カポジ肉腫の処置におけるアジュバント療法に用いられうる。
【0039】
本発明は、患者、例えば、ヒトを含む哺乳動物における臨床病態(ここで、臨床病態は前述されているものを含む)の処置方法であって、前記患者を医薬上有効な量の本発明の化合物で処置することを含む、方法をさらに提供する。本発明はまた、前記の疾患または病態のいずれかの処置または予防方法を含む。
【0040】
本明細書における処置に関する言及は、既存の病態、障害および感染、およびその関連症状の予防ならびに処置にまで及ぶ。本発明に記載の上記化合物およびその医薬上許容される塩は、上記感染または病態の処置のための他の治療剤と組み合わせて用いられうる。本発明に記載の組み合わせ療法は、本発明の化合物またはその医薬上許容される塩および別の医薬上活性な薬剤の投与を含む。活性成分(群)および医薬上活性な薬剤は、同一または異なる医薬組成物のいずれかで同時に(すなわち、共に)または順次連続的に投与されうる。活性成分(群)および医薬上活性な薬剤(群)の量ならびに投与の相対的タイミングは、所望の組み合わせ治療効果を達成するために選択されるであろう。
【0041】
他の治療剤の例として、
ヌクレオチド逆転写酵素阻害薬、例えば、ジドブジン、ディダノシン、ラミブジン、ザルシタビン、アバカビル、スタブジン(stavidine)、アデフォビル、アデフォビル・ジピボキシル、フォジブジン(fozivudine)、トドキシル(todoxil)、エムトリシタビン、アロブジン、アムドキソビル、エルブシタビン、および同様の薬剤;
非ヌクレオチド逆転写酵素阻害薬(抗酸化活性を有する薬剤、例えば、イムノカル、オルチプラズなどを含む)、例えば、ネビラピン、デラビルジン、エファビレンツ、ロビリド、イムノカル、オルチプラズ、カプラビリン、TMC−278、TMC−125、エトラビリン、および同様の薬剤;
プロテアーゼ阻害薬、例えば、サキナビル、リトナビル、インジナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、ホスアンプレナビル、ブレカナビル、アタザナビル、チプラナビル、パリナビル、ラシナビル、および同様の薬剤;
侵入阻害薬、例えば、エンフューブルタイド(T−20)、T−1249、PRO−542、PRO−140、TNX−355、BMS−806、5−Helixおよび同様の薬剤;
インテグラーゼ阻害薬、例えば、L−870、810、ラルテグラビルおよび同様の薬剤;
発芽阻害薬、例えば、PA−344およびPA−457、および同様の薬剤;および
CXCR4および/またはCCR5阻害薬、例えば、ビクリビロック(Sch−C)、Sch−D、TAK779、マラビロック(UK 427,857)、TAK449および同様の薬剤が挙げられる。
【0042】
本発明は、少なくとも別の治療剤、例えば、前記のものと共に同時または連続投与するための医薬の製造における本発明に記載の化合物の使用をさらに含む。
【0043】
本発明の化合物は、化合物、例えば、リトナビルの代謝を抑制または低下させることが知られている薬剤とともに投与されうる。したがって、本発明は、代謝阻害薬を組み合わせて本発明の化合物を投与することによる前記の疾患の処置または予防方法を特徴とする。かかる組み合わせは、同時にまたは連続して投与されうる。
【0044】
一般に、上記の各病態に対する適当な用量は、0.01〜250mg/レシピエント(例えば、ヒト)のキログラム体重/日、好ましくは、0.1〜100mg/キログラム体重/日の範囲内であろう。特に明記しない限り、活性成分の全重量は、塩またはエステルに対する式(I)の親化合物として算出され、その重量は比例して増加するであろう。所望の用量は、1日を通じて適当な間隔で投与される1回、2回、3回、4回、5回、6回またはそれ以上の分割量として存在しうる。ある場合において、所望の用量は別の日に投与されてもよい。これらの分割量は、例えば、単位剤形当たり1〜1000mgまたは20〜500mg、または10〜500mg、または1〜400mgの活性成分を含有する単位剤形で投与されてもよい。
【0045】
活性成分を単独で投与することは可能であるが、医薬組成物としてそれを提供する方が好ましい。本発明の組成物は、少なくとも1つの上記の活性成分を1種または複数の許容されるその担体および所望により他の治療剤とともに含む。各担体は、組成物の他の成分と混合可能であって、患者に有害ではないという意味で許容されなければならない。
【0046】
医薬組成物には、経口投与、直腸投与、鼻腔投与、局所(経皮、口腔および舌下を含む)投与、膣内投与または非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、および硝子体内を含む)投与に適しているものが含まれる。好都合なことには、組成物は、単位剤形で存在していてもよく、調剤分野にて公知の任意の方法によって調製されてもよい。かかる方法は、本発明のさらなる特徴を示し、活性成分と、1種または複数の副成分を構成する、担体とを混合させる工程を含む。一般に、組成物は活性成分と液体担体もしくは微粉固形担体または両方とを均一かつ密接に混合させ、次いで、必要に応じて、生成物を成形するこによって調製される。
【0047】
本発明は、本発明の化合物またはその医薬上許容される塩および別の治療剤がパーツのキットとして相互に分離するように存在する、前記の医薬組成物をさらに含む。
【0048】
経皮投与に適当な組成物は、長期間にわたってレシピエントの表皮と密接に接触させておくのに適している別々のパッチ剤として存在していてもよい。かかるパッチ剤は、適当には、1)所望により緩衝化した、水性溶液中にまたは2)粘着剤中に溶解および/または分散されたまたは3)ポリマー中に分散された、活性化合物を含有する。活性化合物の適当な濃度は、約1%〜25%、好ましくは約3%〜15%である。1つの特定の可能性として、活性化合物は、Pharmaceutical Research 3(6), 318 (1986)に一般的に記載されるように、エレクトロトランスポートまたはイオントフォレーシスによってパッチ剤から送達されうる。
【0049】
経口投与に適当な本発明の医薬組成物は、所定量の活性成分を各々含有する不連続単位、例えば、カプセル剤、カプレット、カシェーまたは錠剤として;粉末または顆粒として;水性または非水性液体中溶液または懸濁液として;あるいは水中油型液体エマルションまたは油中水型液体エマルションとして存在していてもよい。活性成分はまた、ボーラス、舐剤またはペーストとして存在していてもよい。
【0050】
錠剤は、所望により1種または複数の副成分とともに、圧縮または成形によって製造されてもよい。圧縮錠剤は、自由流動形態、例えば、粉末または顆粒の活性成分を適当な機械で圧縮することによって調製されてもよく、所望により結合剤(例えば、ポビドン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋ポビドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤または分散剤と合してもよい。成形錠剤は、適当な機械で湿った粉末化合物と不活性液体希釈剤との混合物を成形することによって製造されてもよい。錠剤は、所望により被覆または分割されてもよく、例えば、所望の放出プロフィールを得るために種々の割合でヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いてその中の活性成分を徐放または制御放出するように処方されてもよい。錠剤は、胃以外の消化器の一部で放出するために腸溶性コーティングして提供されてもよい。
【0051】
口腔内の局所投与に適している医薬組成物には、フレーバー基剤、通常、スクロースおよびアカシアまたはトラガカント中に活性成分を含むロゼンジ;不活性基剤、例えば、ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシア中に活性成分を含む芳香錠;ならびに、適当な液体担体中に活性成分を含む口腔洗浄液が含まれる。
【0052】
膣内投与に適している医薬組成物は、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡沫またはスプレーとして存在していてもよい。医薬組成物は、活性成分に加えて、適当な当該分野にて公知であるような担体を含有していてもよい。
【0053】
直腸投与の医薬組成物は、例えば、ココアバターまたはサリチル酸塩または当該分野にて一般的に用いられる他の物質を含む適当な担体との坐剤として存在していてもよい。好都合なことには、坐剤は、活性な組み合わせと軟化または溶解担体(群)との混合、次いで、冷却および成形することによって形成されうる。
【0054】
非経口投与に適している医薬組成物には、対象レシピエントの血液と等張な医薬組成物を提供する抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤および溶質を含有していてもよい水性および非水性等張性無菌注射溶液;ならびに、懸濁化剤および増粘剤を含んでいてもよい水性および非水性無菌懸濁液;ならびに、化合物を血液成分または1つもしくは複数の臓器に向かわせることを目的とするリポソーム系または他の微粒子系が含まれる。医薬組成物は、単位用量または複数回用量の密封容器、例えば、アンプルおよびバイアル中に存在していてもよく、使用直前に、無菌液体担体、例えば、注射用水を加えることのみを必要とするブリーズ・ドライ(凍結乾燥)条件下で保存されてもよい。即時注射溶液および懸濁液は、前記の種類の無菌粉末、顆粒および錠剤から調製されてもよい。
【0055】
単位量医薬組成物には、前記の活性成分の1日量または1日分割量を含有するもの、あるいはその適当なフラクションが含まれる。
【0056】
特に上記の成分に加えて、本発明の医薬組成物には、当該医薬組成物の形態を考慮すると当該技術分野にて慣習の他の薬剤が含まれてもよく、例えば、経口投与に適しているものには、甘味剤、増粘剤およびフレーバー剤のようなさらなる薬剤が含まれうることは理解されるであろう。
【0057】
本発明の化合物は、以下の反応スキームおよび実施例、または容易に利用可能な出発物質、試薬および慣習の合成法を用いるその修飾にしたがって、調製されてもよい。これらの反応において、当業者に公知である変形型を使用することも可能である。
【0058】
(3S,11aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−6−ヒドロキシ−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミドは、WO2006/116724に記載の方法を含む、当業者に公知の方法によって製造されうる。
【化3】

【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

【0059】
以下の実施例は、説明のみを意図とするものであり、決して本発明の範囲を限定することを意図とするものではない。
【0060】
調製例1:(3S,11aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−6−ヒドロキシ−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド ナトリウム塩(化合物1b、スキーム2).
【化8】

【0061】
a)2−メチル−3−[(フェニルメチル)オキシ]−4H−ピラン−4−オン(化合物P−2)の合成.
2000gの化合物P−1(1.0当量)の14.0LのMeCN中スラリーに、2848gの臭化ベンジル(1.05当量)および2630gのKCO(1.2当量)を加えた。混合物を80℃にて5時間撹拌し、13℃に冷却した。沈殿物を濾過し、5.0LのMeCNで洗浄した。濾液を濃縮し、3.0LのTHFを残渣に加えた。THF溶液を濃縮して、油として3585gの粗化合物P−2を得た。さらに精製することなく、化合物P−2を次の工程にて用いた。H NMR(300MHz,CDCl)δ7.60(d,J=5.7Hz,1H),7.4−7.3(m,5H),6.37(d,J=5.7Hz,1H),5.17(s,2H),2.09(s,3H).
【0062】
b)2−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル)−3−[(フェニルメチル)オキシ]−4H−ピラン−4−オン(化合物P−3)の合成.
904gの粗化合物P−2に5.88LのTHFを加え、溶液を−60℃に冷却した。5.00LのTHF中1.0Mのリチウム ビス(トリメチルシリルアミド)(1.25当量)を、化合物2の溶液に−60℃にて2時間滴下した。次いで、509gのベンズアルデヒド(1.2当量)の800mLのTHF中溶液を60℃に加え、反応混合物を60℃にて1時間熟成した。THF溶液を、2℃未満にて1.21Lの濃HCl、8.14Lの氷水および4.52LのEtOAcの混合物に注いだ。有機層を2.71Lのブラインで洗浄し(2回)、水層を3.98LのEtOAcで抽出した。合した有機層を濃縮した。混合物に、1.63Lのトルエンを加え、濃縮して(2回)、化合物P−3のトルエンスラリーを得た。濾過し、0.90Lの冷却トルエンで洗浄し、乾燥して、固体として955gの化合物P−3(化合物P−1からの収率74%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ7.62(d,J=5.7Hz,1H),7.57.2(m,10H),6.38(d,J=5.7Hz,1H),5.16(d,J=11.4Hz,1H),5.09(d,J=11.4Hz,1H),4.95(dd,J=4.8,9.0Hz,1H),3.01(dd,J=9.0,14.1Hz,1H),2.84(dd,J=4.8,14.1Hz,1H).
【0063】
c)2−[(E)−2−フェニルエテニル]−3−[(フェニルメチル)オキシ]−4H−ピラン−4−オン(化合物P−4)の合成.
882gの化合物P−3(1.0当量)の8.82LのTHF中溶液に、30℃未満にて416gのEtN(1.5当量)および408gの塩化メタンスルホニル(1.3当量)を加えた。化合物P−3の消失を確認した後、440mLのNMPおよび1167gのDBU(2.8当量)を30℃未満にて反応混合物に加え、反応混合物を30分間熟成した。混合物を1.76Lの16%硫酸で中和し、有機層を1.76Lの2%NaSO水溶液で洗浄した。有機層を濃縮した後、4.41Lのトルエンを加え、混合物を濃縮した(3回)。4.67Lのヘキサンに加えた後、混合物を氷浴で冷却した。濾過し、1.77Lのヘキサンで洗浄し、乾燥して、固体として780gの化合物P−4(収率94%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ7.69(d,J=5.7Hz,1H),7.50−7.25(m,10H),7.22(d,J=16.2Hz,1H),7.03(d,J=16.2Hz,1H),6.41(d,J=5.7Hz,1H),5.27(s,2H).
【0064】
d)4−オキソ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−4H−ピラン−2−カルボン酸(化合物P−5)の合成.
822gの化合物P−4(1.0当量)および11.2gのRuCl・nHO(0.02当量)の2.47LのMeCN、2.47LのEtOAcおよび2.47LのHO中混合物に、25℃未満にて2310gのNaIO(4.0当量)を加えた。1時間熟成した後、733gのNaClO(3.0当量)を25℃未満にて該混合物に加えた。1時間熟成した後、沈殿物を濾過し、8.22LのEtOAcで洗浄した。濾液に、1.64Lの50%Na水溶液、822mLのHOおよび630mLの濃HClを加えた。水層を4.11LのEtOAcで抽出し、有機層を合し、濃縮した。残渣に、4Lのトルエンを加え、混合物を濃縮し、氷浴で冷却した。濾過し、1Lのトルエンで洗浄し、乾燥して、固体として372gの化合物P−5(収率56%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ7.78(d,J=5.7Hz,1H),7.54−7.46(m,2H),7.40−7.26(m,3H),6.48(d,J=5.7Hz,1H),5.6(brs,1H),5.31(s,2H).
【0065】
e)1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−オキソ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−1,4−ジヒドロ−2−ピリジンカルボン酸(化合物P−6)の合成.
509gの化合物P−5(1.0当量)および407gの3−アミノ−プロパン−1,2−ジオール(2.5当量)の1.53LのEtOH中混合物を、65℃にて1時間および80℃にて6時間撹拌した。200mLのEtOH中18.8gの3−アミノ−プロパン−1,2−ジオール(0.1当量)を加えた後、混合物を80℃にて1時間撹拌した。200mLのEtOH中18.8gの3−アミノ−プロパン−1,2−ジオール(0.1当量)を加えた後、混合物を80℃にて30分間撹拌した。冷却し、509mLのHOを加えた後、混合物を濃縮した。残渣に、2.54LのHOおよび2.54LのAcOEtを加えた。分離した後、水層を1.02LのEtOAcで洗浄した。水層に、12℃未満にて2.03Lの12%硫酸を加え、化合物P−6の結晶を得た。濾過し、1.53Lの冷却HOで洗浄し、乾燥して、固体として576gの化合物P−6(収率83%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ7.67(d,J=7.5Hz,1H),7.5−7.2(m,5H),6.40(d,J=7.5Hz,1H),5.07(s,2H),4.2−4.0(m,1H),3.9−3.6(m,2H),3.38(dd,J=4.2,10.8Hz,1H),3.27(dd,J=6.0,10.8Hz,1H).
【0066】
f)メチル 1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−4−オキソ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−1,4−ジヒドロ−2−ピリジンカルボレート(化合物P−7)の合成.
576gの化合物P−6(1.0当量:5.8%のHOを含有)の2.88LのNMP中スラリーに、431gのNaHCO(3.0当量)および160mLのヨウ化メチル(1.5当量)を加え、混合物を室温にて4時間撹拌した。5℃に冷却した後、1.71Lの2N HClおよび1.15Lの20%NaCl水溶液を10℃未満にて該混合物に加え、化合物7の結晶を得た。濾過し、1.73LのHOで洗浄し、乾燥して、固体として507gの化合物P−7(収率89%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ7.59(d,J=7.5Hz,1H),7.40−7.28(m,5H),6.28(d,J=7.5Hz,1H),5.21(d,J=5.4Hz,1H),5.12(d,J=10.8Hz,1H),5.07(d,J=10.8Hz,1H),4.83(t,J=5.7Hz,1H),3.97(dd,J=2.4,14.1Hz,1H),3.79(s,3H),3.70(dd,J=9.0,14.4Hz,1H),3.65−3.50(m,1H),3.40−3.28(m,1H),3.26−3.14(m,1H).
【0067】
g)メチル 1−(2,2−ジヒドロキシエチル)−4−オキソ−3−[(フェニルメチル)オキシ]−1,4−ジヒドロ−2−ピリジンカルボキシレート(化合物P−8)の合成.
507gの化合物P−7(1.0当量)の5.07LのMeCN、5.07LのHOおよび9.13gのAcOH(0.1当量)中混合物に390gのNaIO(1.2当量)を加え、混合物を室温にて2時間撹拌した。1.52Lの10%Na水溶液を加えた後、混合物を濃縮し、10℃に冷却した。濾過し、HOで洗浄し、乾燥して、固体として386gの化合物P−8(収率80%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ7.62(d,J=7.5Hz,1H),7.42−7.30(m,5H),6.33(d,J=6.0Hz,2H),6.29(d,J=7.5Hz,1H),5.08(s,2H),4.95−4.85(m,1H),3.80(s,3H),3.74(d,J=5.1Hz,2H).
【0068】
h)(3S,11aR)−3−メチル−6−[(フェニルメチル)オキシ]−2,3,11,11a−テトラヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−5,7−ジオン(化合物P−9)の合成.
320gの化合物P−8(1.0当量)の3.20LのMeOH中混合物を加熱によって溶解した後、溶液を濃縮した。残渣に、1.66LのMeCN、5.72mLのAcOH(0.1当量)および82.6gの(S)−2−アミノ−プロパン−1−オール(1.1当量)を加え、混合物を70℃に加熱し、70℃にて4時間撹拌して、濃縮した。残渣に、1.67Lの2−プロパノールを加え、混合物を濃縮した(2回)。残渣を冷却した後、濾過し、500mLの冷却2−プロパノールで洗浄し、乾燥して、固体として167gの化合物P−9(収率52%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ7.61−7.55(m,2H),7.40−7.20(m,4H),6.53(d,J=7.2,1H),5.46(d,J=10.5Hz,1H),5.23(d,J=10.2Hz,1H),5.20(dd,J=3.9,9.6Hz,1H),4.46−4.34(m,1H),4.31(dd,J=6.6,8.7Hz,1H),4.14(dd,J=3.9,12.3Hz,1H),3.79(dd,J=9.9,12.3Hz,1H),3.62(dd,J=6.9,8.7Hz,1H),1.38(d,J=6.3Hz,3H).
【0069】
i)(3S,11aR)−8−ブロモ−3−メチル−6−[(フェニルメチル)オキシ]−2,3,11,11a−テトラヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−5,7−ジオン(化合物P−10)の合成.
156gの化合物P−9(1.0当量)の780mLのNMP中スラリーに93.6gのNBS(1.1当量)を加え、混合物を室温にて2.5時間撹拌した。反応混合物を3.12LのHOに加えた。濾過し、8.0LのHOで洗浄し、乾燥して、固体として163gの化合物P−10(収率84%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ8.37(s,1H),7.55−7.50(m,2H),7.42−7.25(m,3H),5.34(dd,J=3.6,9.9Hz,1H),5.18(d,J=10.8Hz,1H),5.03(d,J=10.5Hz,1H),4.53(dd,J=3.6,12.0Hz,1H),4.40−4.20(m,2H),3.99(dd,J=9.9,11.7Hz,1H),3.64(dd,J=5.7,8.1Hz,1H),1.27(d,J=6.3Hz,3H).
【0070】
j)(3S,11aS)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−3−メチル−5,7−ジオキソ−6−[(フェニルメチル)オキシ]−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド(化合物P−11)の合成.
一酸化炭素雰囲気下、163gの化合物P−10(1.0当量)、163mLのi−PrNEt(2.5当量)、68.4mLの2,4−ジフルオロベンジルアミン(1.5当量)および22.5gのPd(PPh(0.05当量)の816mLのDMSO中混合物を90℃にて7時間を撹拌した。冷却し、沈殿物を除去し、50mLのDMSOで洗浄し、11.3gのPd(PPh(0.025当量)を加えた後、反応混合物を、再度一酸化窒素雰囲気下90℃にて2時間撹拌した。冷却し、沈殿物を除去し、2.0LのAcOEtおよび2.0LのHOを加えた後、有機層を1.0Lの1N HCl水溶液および1.0LのHOで洗浄し(2回)、水層を1.0LのAcOEtで抽出した。有機層を合し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、泡沫として184gの化合物P−11(収率96%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ10.38(t,J=6.3Hz,1H),8.39(s,1H),7.75−7.25(m,7H),6.90−6.70(m,2H),5.43(d,J=10.2Hz,1H),5.24(d,J=10.2Hz,1H),5.19(dd,J=3.9,9.9Hz,1H),4.63(d,J=6.0Hz,2H),4.50−4.25(m,3H),3.86(dd,J=9.9,12.3Hz,1H),3.66(dd,J=6.9,8.4Hz,1H),1.39(d,J=6.0Hz,3H).
【0071】
k)(3S,11aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−6−ヒドロキシ−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド(化合物1a)の合成.
水素雰囲気下、184gの化合物P−11(1.0当量)および36.8gの10%Pd−Cの3.31LのTHFおよび0.37LのMeOH中混合物を3時間撹拌した。沈殿物(Pd−C)を濾過し、THF/MeOH(9/1)で洗浄し、36.8gの10%Pd−Cを加えた後、混合物を水素雰囲気下で20分間撹拌した。沈殿物(Pd−C)を濾過し、THF/MeOH(9/1)で洗浄した後、濾液を濃縮した。200mLのAcOEtを残渣に加えた後、濾過して、化合物1aの粗固体を得た。沈殿物を合し、4.0LのCHCl/MeOH(5/1)で抽出した。CHCl/MeOH溶液を濃縮し、250mLのAcOEtを残渣に加えた後、濾過して、化合物1aの粗固体を得た。粗固体を合し、加熱によって8.2LのMeCN/HO(9/1)に溶解した。濾過した後、濾液を濃縮した。残渣に、1.5LのEtOHを加え、混合物を濃縮した(3回)。残渣を冷却した後、濾過し、乾燥して、固体として132gの化合物1a(収率88%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ11.47(brs,1H),10.31(t,J=6.0Hz,1H),8.46(s,1H),7.40(td,J=8.6,6.9Hz,1H),7.24(ddd,J=2.6,9.4,10.6,1H),7.11−7.01(m,1H),5.39(dd,J=4.1,10.4Hz,1H),4.89(dd,J=4.2,12.3Hz,1H),4.55(d,J=6.0Hz,2H),4.40(dd,J=6.8,8.6Hz,1H),4.36−4.22(m,1H),4.00(dd,J=10.2,12.3Hz,1H),3.67(dd,J=6.7,8.6Hz,1H),1.34(d,J=6.3Hz,3H).
【0072】
l)(3S,11aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−6−ヒドロキシ−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド ナトリウム塩(化合物1b)の合成.
加熱によって2.56LのEtOHおよび0.64LのHO中の16.0gの化合物1a(1.0当量)を溶解し、次いで、濾過した後、39mLの1N NaOH水溶液(1.0当量)を75℃にて溶液に加えた。溶液を徐々に室温に冷却した。濾過し、80mLのEtOHで洗浄し、乾燥して、固体として13.5gの化合物1b(収率80%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ10.73(t,J=6.0Hz,1H),7.89(s,1H),7.40−7.30(m,1H),7.25−7.16(m,1H),7.07−6.98(m,1H),5.21(dd,J=3.8,10.0Hz,1H),4.58(dd,J=3.8,12.1Hz,1H),4.51(d,J=5.4Hz,2H),4.30−4.20(m,2H),3.75(dd,J=10.0,12.1Hz,1H),3.65−3.55(m,1H),1.27(d,J=6.1Hz,3H).
【実施例】
【0073】
実施例1:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル メチル カルボネート.
【化9】

a)クロロメチル メチル カルボネート.
クロロメチル クロリドカルボネート(3ml、33.7mmol)を、ジクロロメタン(10mL)に溶解し、0℃に冷却した。メタノール(1.36mL、33.7mmol)を、次いで、ピリジン(2.73mL、33.7mmol)を滴下した。白色懸濁液を0℃にて撹拌し、常温に昇温し、14時間撹拌した。懸濁液を、水でクエンチし、水性クエン酸で希釈し、ジクロロメタンで抽出し、重炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、透明無色油としてクロロメチル メチル カルボネートを得た。H NMR(CDCl)δ5.72(s,2H),3.96(s,3H).
【0074】
b)ヨードメチル メチル カルボネート.
クロロメチル メチル カルボネート(2.05g、16.46mmol)をアセトンに溶解し、ヨウ化ナトリウム(3.70g、24.69mmol)を加え、反応物を40℃にて15時間加熱した。黄色懸濁液を常温に冷却し、減圧下で濃縮し、水および水性チオ硫酸ナトリウムで希釈し、ジクロロメタンで抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、透明黄色油としてヨードメチル メチル カルボネートを得た。H NMR(CDCl)δ5.92(s,2H),3.93(s,3H).
【0075】
c){[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル メチル カルボネート.
1b(30mg、0.070mmol)および炭酸カリウム(29mg、0.209mmol)を水に懸濁し、硫酸水素テトラブチルアンモニウム(24mg、0.070mmol)を、次いで、ジクロロメタンを加えた。5分間撹拌して、透明二相性溶液を得た。ジクロロメタン中溶液としてヨードメチル メチル カルボネート(19.5mg、0.091mmol)を加えた。3時間撹拌して、反応が終了した。反応物を、水、ジクロロメタンで希釈し、ジクロロメタンで抽出し、重炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、シリカゲルクロマトグラフィー(1−12%メタノール/ジクロロメタン勾配溶離)に付して精製し、標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ10.21(m,1H),8.44,(s,1H),7.32(m,1H),6.80(m,2H),5.88(d,J=6.8Hz,1H),5.79(d,J=6.4Hz,1H),5.31(m,1H),4.49(d,J=6Hz,2H),4.43−4.32(m,3H),3.92(m,1H),3.81(s,3H),3.67(m,1H),1.39(d,J=6.4Hz,3H).ES MS:494(M+1).
【0076】
実施例2:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(メチルオキシ)エチル カルボネート.
【化10】

標題化合物を、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、ヨードメチル 2−(メチルオキシ)エチル カルボネート(122mg、0.468mmol)、1b(50mg、0.117mmol)、炭酸カリウム(48mg、0.351mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム(40mg、0.117mmol)から調製した。H NMR(CDCl)δ10.20(m,1H),8.42(s,1H),7.34(m,1H),6.80(m,2H),5.94(d,J=6.8Hz,1H),5.87(d,J=6.4Hz,1H),5.30(dd,J=10,4Hz,1H),4.59(m,2H),4.43−4.29(m,5H),3.92(m,3H),3.70−3.61(m,3H),3.36(s,3H),1.40(d,J=6Hz,3H).ES MS:538(M+1).
【0077】
実施例3:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 1−メチルエチル カルボネート
【化11】

標題化合物を、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、ヨードメチル 1−メチルエチル カルボネート(140mg、0.574mmol)、1b(50mg、0.117mmol)、炭酸カリウム(48mg、0.351mmol)、および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(40mg、0.117mmol)から調製した。H NMR(CDCl)δ10.29(m,1H),8.44(s,1H),7.29(m,1H),6.77(m,2H),5.84(s,2H),5.27(dd,J=9.6,3.6Hz,1H),4.88(m,1H),4.56(m,2H),4.40−4.29(m,3H),3.89(m,1H),3.65(m,1H),1.37(d,J=6.4Hz,3H) 1.26(m,6H).ES MS:522(M+1).
【0078】
実施例4:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−{[2−(メチルオキシ)エチル]オキシ}エチル カルボネート.
【化12】

標題化合物を、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、ヨードメチル 2−{[2−(メチルオキシ)エチル]オキシ}エチル カルボネート(57mg、0.187mmol)、1b(40mg、0.094mmol)、炭酸カリウム(39mg、0.281mmol)、および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(32mg、0.094mmol)から調製した。H NMR(CDCl)δ10.21(m,1H),8.44(,s,1H),7.32(m,1H),6.81(m,2H),5.93(d,J=6.4Hz,1H),5.83(d,J=6.4Hz,1H),5.30(dd,J=10,3.6Hz,1H),4.59(m,2H),4.43−4.27(m,5H),3.93(m,1H),3.77−3.61(m,5H),3.52(m,2H),3.35(s,3H),1.38(d,J=6.4Hz,3H).ES MS:582(M+1).
【0079】
実施例5:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−ヒドロキシエチル カルボネート.
【化13】

a){[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル カルボネート.
ベンジル保護誘導体を、実施例1に記載に方法と同様の方法を用いて、ヨードメチル 2−[(フェニルメチル)オキシ]エチル カルボネート(126mg、0.374mmol)、1b(80mg、0.187mmol)、炭酸カリウム(78mg、0.562mmol)、および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(64mg、0.187mmol)から調製した。H NMR(CDCl)δ10.21(m,1H),8.45(s,1H),7.34−7.25(m,6H),6.78(m,2H),5.92(d,J=6.8Hz,1H),5.82(d,J=6.4Hz,1H),5.26(dd,J=10,4Hz,1H),4.57−4.52(m,4H),4.44−4.23(m,5H),3.84(m,1H),3.71(m,2H),3.60(m,1H),1.33(d,J=6Hz,3H).ES MS:614(M+1).
【0080】
b){[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−ヒドロキシエチル カルボネート.
工程(a)からの中間体(97mg、0.158mmol)をメタノールに溶解し、10重量%炭素担体パラジウム(97mg)を窒素雰囲気下で加えた。混合物を、50psi水素下で14時間撹拌し、セライトで濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、白色固体として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ10.12(m,1H),8.43(s,1H),7.34(m,1H),6.82(m,2H),6.02(d,J=6.8Hz,1H),5.90(d,J=6.4Hz,1H),5.29(dd,J=10,4Hz,1H),4.67−4.52(m,3H),4.40−4.35(m,3H),4.23(m,1H),4.01−3.92(m,2H),3.79(m,1H),3.71−3.63(m,2H),1.41(d,J=5.6Hz,3H).ES MS:524(M+1).
【0081】
実施例6:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(ホスホノオキシ)エチル カルボネート 一ナトリウム塩.
【化14】

a)2−({ビス[(フェニルメチル)オキシ]ホスホリル}オキシ)エチル {[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル カルボネート.
ジベンジル N,N−ジイソプロピル−ホスホアミダイトを、常温にて{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−ヒドロキシエチル カルボネート(49.4mg、0.094mmol)およびテトラゾール(79mg、1.13mmol)のジクロロメタン中混合物に加え、3時間撹拌した。追加のジベンジル N,N−ジイソプロピル−ホスホアミダイト(0.08mL)を加え、混合物を常温にて14時間撹拌した。反応物を氷水浴中で冷却し、m−CPBA(130mg、0.755mmol)を慎重に加え、氷浴から取り出して混合物を30分間撹拌した。チオ硫酸ナトリウム溶液を加え、混合物をジクロロメタンで抽出し、重炭酸ナトリウム溶液およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。シリカゲルクロマトグラフィーに付して精製し、無色残渣として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ10.17(m,1H),8.28(s,1H),7.35−7.23(m,11H),6.78(m,2H),5.95(d,J=6.4Hz,1H),5.89(d,J=6.4Hz,1H),5.20(dd,J=10,3.6Hz,1H),5.03−4.60(m,3H),4.58(m,1H),4.45−4.12(m,5H),3.73(m,1H),3.58(m,1H),1.30(d,J=6.4Hz,3H).ES MS:784(M+1).
【0082】
b){[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(ホスホノオキシ)エチル カルボネート.
工程a(26mg、0.033mmol)からの中間体をメタノールに溶解し、10重量%炭素担体パラジウム(26mg)を加え、反応物を1atm水素下で30分間撹拌した。混合物をセライトで濾過し、減圧下で濃縮して、白色固体として標題化合物を得た。H NMR(DMSO−d)δ10.26(m,1H),8.58(s,1H),7.40(m,1H),7.21(m,1H),7.06(m,1H),5.79(d,J=6.4Hz,1H),5.33(d,J=6.4Hz,1H),5.36(dd,J=9.6,3.2Hz,1H),4.82(m,1H),4.53(m,2H),4.34−4.16(m,4H),4.08−3.94(m,3H),3.63(m,1H),1.25(d,J=6Hz,3H).ES MS:604(M+1).
【0083】
c){[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(ホスホノオキシ)エチル カルボネート 一ナトリウム塩.
水酸化ナトリウム(0.44mL、0.44mmol、1N水性溶液)を、0℃にて工程bに記載のとおりに調製された{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(ホスホノオキシ)エチル カルボネート(266mg、0.441mmol)のエタノール中溶液に滴下し、氷浴から取り出して混合物を1時間撹拌した。混合物をジエチルエーテルでトリチュレートし、固体を真空濾過により回収して、橙色固体として標題化合物を得た。H NMR(DMSO−d)δ10.27(m,1H),8.58(s,1H),7.42(m,1H),7.24(m,1H),7.07(m,1H),5.78(m,1H),5.63(m,1H),5.39(m,1H),4.80(m,1H),4.54(m,2H),4.32−4.06(m,4H),3.80−3.60(m,3H),3.40(m,1H,DMSO未満),1.26(d,J=5.2Hz,3H).ES MS:604(M+1).
【0084】
実施例7:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 3−ヒドロキシプロピル カルボネート.
【化15】

a){[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 3−[(フェニルメチル)オキシ]プロピル カルボネート.
標題化合物を、実施例1にしたがって、1b(1.00g、2.34mmol)、ヨードメチル 3−[(フェニルメチル)オキシ]プロピル カルボネート(3.24g、9.25mmol)、炭酸カリウム(1.97g、14.3mmol)および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(1.30g、3.83mmol)から収率95%で調製した。H NMR(400MHz,CDCl)δppm10.18(t,J=5.7Hz,1H),8.37(s,1H),7.35−7.20(m,6H),6.83−6.72(m,2H),5.92(d,J=6.6Hz,1H),5.83(d,J=6.6Hz,1H),5.25(dd,J=9.9,3.8Hz,1H),4.65−4.50(m,2H),4.46(s,2H),4.37−4.22(m,5H),3.86(dd,J=12.2,10.0Hz,1H),3.62(dd,J=8.5,6.9Hz,1H),3.55(t,J=6.2Hz,2H),2.04−1.92(m,2H),1.34(d,J=6.2Hz,3H);ES MS:628(M+1).
【0085】
b){[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 3−ヒドロキシプロピル カルボネート.
工程aからの中間体(1.35g、2.15mmol)の40mLの1:1 THF/MeOH中溶液を、10%炭素担体パラジウム(1.0g、Degussa型)の存在下において55psiで水素化した。3時間後、反応容器を窒素でパージし、セライトで濾過して触媒を除去し、濾液を減圧下で濃縮乾固して、白色固体を得た。該物質を10mLの酢酸エチルに懸濁し、約60mLのヘキサンを加えて撹拌した。得られた白色懸濁液を室温にて撹拌した。固体を真空濾過により回収し、真空下で乾燥して、ふわふわした白色固体として標題化合物(1.09g、94%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δppm10.14(t,J=5.6Hz,1H),8.41(s,1H),7.36−7.27(m,1H),6.84−6.73(m,2H),5.93(d,J=6.7Hz,1H),5.85(d,J=6.7Hz,1H),5.27(dd,J=9.9,3.7Hz,1H),4.65−4.51(m,2H),4.45−4.25(m,5H),3.91(dd,J=12.1,10.1Hz,1H),3.74(t,J=5.8,2H),3.65(dd,J=8.1,6.8Hz,1H),1.96−1.83(m,2H),1.37(d,J=6.0Hz,3H);ES MS:538(M+1).
【0086】
実施例8:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 3−(ホスホノオキシ)プロピル カルボネート 一ナトリウム塩.
【化16】

a)3−({ビス[(フェニルメチル)オキシ]ホスホリル}オキシ)プロピル {[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル カルボネート.
実施例8にしたがって、{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 3−ヒドロキシプロピル カルボネート(0.400g、0.744mmol)を、テトラゾール(0.313g、4.47mmol)、ジベンジル N,N−ジイソプロピル−ホスホアミダイト(0.771g、2.23mmol)、およびm−CPBA(0.642g、3.72mmol)を用いて収率93%で標題化合物に変換した。H NMR(400MHz,CDCl)δppm10.17(t,J=5.6Hz,1H),8.33(s,1H),7.37−7.24(m,11H),6.83−6.72(m,2H),5.92(d,J=6.6Hz,1H),5.85(d,J=6.6Hz,1H),5.21(dd,J=9.9,3.7Hz,1H),5.05−4.92(m,4H),4.65−4.51(m,2H),4.40−4.01(m,7H),3.80(dd,J=12.1,10.1Hz,1H),3.59(dd,J=8.6,7.0Hz,1H),2.09−1.88(m,2H),1.31(d,J=6.2Hz,3H);ES MS:798(M+1).
【0087】
b){[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 3−(ホスホノオキシ)プロピル カルボネート.
工程aからの中間体(0.544g、0.682mmol)の40mLのメタノール中溶液を、10%炭素担体Pd(100mg)の存在下において35psiで水素化した。3時間後、反応容器を窒素でパージし、セライトで濾過して触媒を除去し、濾液を減圧下で濃縮乾固して、白色泡沫として標題化合物(0.399g、95%)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δppm8.51(s,1H),7.43−7.35(m,1H),6.98−6.84(m,2H),5.79(d,J=6.6Hz,1H),5.68(d,J=6.7Hz,1H),5.38(dd,J=9.9,3.7Hz,1H),4.65(dd,J=12.4,3.7Hz,1H),4.58(s,2H),4.41−4.30(m,2H),4.28−4.16(m,2H),4.08−3.97(m,3H),3.72−3.63(m,1H),2.07−1.88(m,2H),1.35(d,J=5.9Hz,3H);ES MS:618(M+1).
【0088】
c){[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 3−(ホスホノオキシ)プロピル カルボネート 一ナトリウム塩.
工程bからの中間体(0.389g、0.630mmol)の25mLの水中撹拌懸濁液に、3mLの水で溶解された重炭酸ナトリウム(53mg、0.630mmol)を加えた。固体を徐々に溶解し、わずかに混濁した淡黄色溶液を得た。水性溶液をセライトで濾過し、回転蒸発により濾液を約10mLに濃縮した。次いで、50mLのEtOHを10分かけて滴下漏斗を介して滴下しながら溶液を撹拌した。室温にて1時間撹拌した白色懸濁液を得た。濾過により固体を回収し、真空下で乾燥して、白色粉末として標題化合物(0.27g、67%)を得た。H NMR(400MHz,DO)δppm8.33(s,1H),7.24−7.13(m,1H),6.84−6.71(m,2H),5.62(d,J=6.9Hz,1H),5.41(d,J=6.9Hz,1H),5.33(dd,J=10.1,3.7Hz,1H),4.52(dd,J=12.4,3.6Hz,1H),4.38(s,2H),4.32−4.19(m,2H),4.16−4.03(m,2H),3.98(dd,J=11.8,10.6Hz,1H),3.76−3.58(m,3H),1.84−1.71(m,2H),1.19(d,J=6.0Hz,3H);ES MS:618(M+1).
【0089】
実施例9:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 4−ニトロフェニル カルボネート
【化17】

a)クロロメチル 4−ニトロフェニル カルボネート.
0℃にて、N−メチルモルホリン(1.24mL、11.24mmol)を、4−ニトロフェノール(1.56g、11.24mmol)のジクロロメタン中溶液に滴下し、次いで、クロロメチル クロリドカルボネート(1mL、11.24mmol)を滴下し、混合物を常温にて14時間撹拌した。反応物をクエン酸溶液で希釈し、ジクロロメタンで抽出し、水性重炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、黄色油として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ8.29(m,2H),7.40(m,2H),5.82(s,2H).
【0090】
b)ヨードメチル 4−ニトロフェニル カルボネート.
クロロメチル 4−ニトロフェニル カルボネート(2.47g、10.67mmol)、ヨウ化ナトリウム(1.76g、11.73mmol)を、アセトンに懸濁し、45℃にて一晩加熱した。黄色懸濁液を常温に冷却し、減圧下で濃縮し、水およびチオ硫酸ナトリウムで希釈し、ジクロロメタンで抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、透明黄色油として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ8.30(dd,J=7.2,2.4Hz,2H),7.42(dd,J=6.8,2Hz,2H),6.06(s,2H).
【0091】
c){[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 4−ニトロフェニル カルボネート.
ニトロフェニル カルボネート誘導体を、実施例1、工程cに記載の方法と同様の方法において、(3S,11aR)−N−[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]−6−ヒドロキシ−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−8−カルボキサミド ナトリウム塩(50mg、0.117mmol)、ヨードメチル 4−ニトロフェニル カルボネート(76mg、0.234mmol)、炭酸カリウム(49mg、0.351mmol)、および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(40mg、0.117mmol)から調製した。化合物を不純混合物として単離し、さらに精製しなかった。H NMR(CDCl)δ10.17(m,1H),8.16(s,1H),8.28(m,2H),7.52(m,2H),7.34(m,1H),6.79(m,2H),6.04(d,J=6.8Hz,1H),5.59(d,J=6.8Hz,1H),5.32(dd,J=9.6,3.6Hz,1H),4.60(m,2H),4.45−4.36(m,3H),3.95(m,1H),3.71(m,1H),1.40(d,J=5.6Hz,3H).ES MS:601(M+1).
【0092】
実施例10:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−ピリジニルメチル カルボネート.
【化18】

{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 4−ニトロフェニル カルボネート(88mg、0.146mmol)のアセトニトリル(10mL)中溶液に、2−ピリジニルメタノール(0.01mL、0.146mmol)、トリエチルアミン(0.006mL、0.439mmol)およびDMAP(18mg、0.146mmol)を加えた。得られた混合物を室温にて3時間撹拌した。標準的な水性後処理をし、次いで、逆相HPLCに付して精製し、TFA塩として標題化合物を得、ジクロロメタン中で懸濁し、水性重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。シリカゲルクロマトグラフィーに付して精製し、白色固体として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ10.16(m,1H),8.53(d,J=4.8Hz,1H),8.38(s,1H),7.65(m,1H),7.46(d,J=8Hz,1H),7.32(m,1H),7.19(m,1H),6.76(m,2H),5.97(d,J=6.8Hz,1H),5.87(d,J=6.4Hz,1H),5.31−5.25(m,3H),4.56(m,2H),4.37−4.24(m,3H),3.89(m,1H),3.64(m,1H),1.34(d,J=6Hz,3H).ES MS:571(M+1).
【0093】
実施例11:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(2−オキソ−1−ピロリジニル)エチル カルボネート.
【化19】

標題化合物を、実施例10に記載の方法と同様の方法において、{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 4−ニトロフェニル カルボネート(50mg、0.83mmol)、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリジノン(9μL、0.083mmol)、トリエチルアミン(35μL、0.250mmol)、およびDMAP(10mg、0.083mmol)から調製した。シリカゲルクロマトグラフィーおよび逆相HPLCに付して精製し、白色固体として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ10.28(m,1H),8.45(s,1H),7.32(m,1H),6.80(m,2H),5.93(d,J=6.8Hz,1H),5.80(d,J=6.4Hz,1H),5.28(dd,J=10,3.6Hz,1H),4.64−4.23(m,8H),3.94(m,1H),3.68−3.50(m,4H),2.42(t,J=8Hz,2H),2.02(m,2H),1.37(d,J=6Hz,3H).ES MS:591(M+1).
【0094】
実施例12:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(4−モルホリニル)エチル カルボネート 塩酸塩.
【化20】

{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(4−モルホリニル)エチル カルボネート 塩酸塩.
標題化合物を、実施例10に記載の方法と同様の方法において、{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 4−ニトロフェニル カルボネート(121mg、0.202mmol)、2−(4−モルホリニル)エタノール(過剰)、トリエチルアミン(0.08mL、0.606mmol)およびDMAP(50mg、0.400mmol)から調製した。シリカゲルクロマトグラフィーおよび逆相HPLCに付して精製し、次いで、水性重炭酸ナトリウムで洗浄して、白色固体として標題化合物を得た。上記のとおりに調製された中間体(33mg、0.056mmol)をエタノールで溶解し、氷水浴中で冷却した。1規定塩酸溶液(0.06mL)を滴下し、反応物を常温にて3時間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、ジエチルエーテルでトリチュレートし、真空濾過により固体を回収した。メタノール/ジクロロメタン/酢酸エチル混合液から再結晶して、白色結晶性固体として標題化合物を得た。H NMR(メタノール−d/CDCl)δ10.17(m,1H),8.31(s,1H),7.27(m,1H),6.77(m,2H),5.98(d,J=6.8Hz,1H),5.72(d,J=6.8Hz,1H),5.24(dd,J=9.6,3.6Hz,1H),4.70−4.35(m,8H),4.11−3.90(m,3H),3.65(m,1H),3.45−3.32(m,3H),3.06(m,1H),2.70−2.50(m,3H),1.32(d,J=6.4Hz,3H).ES MS:593(M+1).
【0095】
実施例13:フェニルメチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート.
【化21】

標題化合物を、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、フェニルメチル ({[(ヨードメチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート(819mg、2.34mmol)、1b(500mg、1.17mmol)、炭酸カリウム(485mg、3.51mmol)、および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(397mg、1.17mmol)から調製した。H NMR(CDCl)δ10.18(m,1H),8.36(s,1H),7.34−7.27(m,6H),6.76(m,2H),5.98(d,J=6.8Hz,1H),5.85(d,J=6.4Hz,1H),5.27(dd,J=10,4Hz,1H),5.15(s,2H),4.66(s,2H),4.60(m,2H),4.39−4.23(m,3H),3.88(m,1H),3.64(m,1H),1.35(d,J=6.4Hz,3H).ES MS:628(M+1).
【0096】
実施例14:({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)酢酸 ナトリウム塩.
【化22】

a)({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)酢酸.
フェニルメチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート(実施例17に記載のとおりに調製)(247mg、0.394mmol)、10重量%炭素担体パラジウム(190mg)を、1atm水素雰囲気下で30分間酢酸エチル/メタノール混合液中で撹拌した。反応物をセライトで濾過し、減圧下で濃縮して、白色固体を得た。H NMR(CDCl)δ10.28(m,1H),8.32(s,1H),7.28(m,1H),6.76(m,2H),5.92(d,J=6.4Hz,1H),5.86(d,J=6.4Hz,1H),5.28(dd,J=10,3.2Hz,1H),4.55(br s,4H),4.37−4.28(m,3H),3.91(m,1H),3.63(m,1H),3.35(m,1H),1.34(d,J=6Hz,3H).ES MS:538(M+1).
【0097】
b)({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)酢酸 ナトリウム塩.
工程(a)に記載のとおりに調製された固体(200mg、0.372mmol)をジオキサンに溶解し、氷水浴中で冷却した。水酸化ナトリウム(0.37mL、1規定溶液)を加え、氷浴を取り除き、混合物を10分間撹拌した。減圧下で濃縮して、白色固体として標題化合物を得た。H NMR(dmso−d)δ10.28(m,1H),8.57(s,1H),7.39(m,1H),7.23(m,1H),7.06(m,1H),5.74(d,J=6.8Hz,1H),5.60(d,J=6.8Hz,1H),5.39(dd,J=10,3.6Hz,1H),4.80(dd,J=12,3.6Hz,1H),4.53(d,J=6Hz,2H),4.32(m,1H),4.22(m,1H),4.08−3.98(m,3H),3.13(m,1H),1.25(d,J=6Hz,3H).ES MS:538(M+1).
【0098】
実施例15:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(ジメチルアミノ)エチル カルボネート トリフルオロ酢酸塩.
【化23】

標題化合物を、実施例10に記載の方法と同様の方法において、{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 4−ニトロフェニル カルボネート(100mg、0.167mmol)、2−(ジメチルアミノ)エタノール(過剰)、トリエチルアミン(0.02mL、0.167mmol)、およびDMAP(20mg、0.167mmol)から調製した。逆相HPLCに付して精製し、移動相中TFAからトリフルオロ酢酸塩を構成する白色固体として標題化合物を得た。NMR(CDCl)δ10.19(m,1H),8.46(s,1H),7.33(m,1H),6.81(m,2H),5.98(d,J=6.8Hz,1H),5.80(d,J=6.8Hz,1H),5.27(dd,J=10,3.6Hz,1H),4.65−4.33(m,7H),4.60(m,1H),3.66(m,1H),3.46(m,2H),2.92(m,6H),1.35(d,J=6Hz,3H).ES MS:551(M+1).
【0099】
実施例16:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−オキソ−2−{4−[2−(1−ピロリジニル)エチル]−1−ピペラジニル}エチル カルボネート 二塩酸塩.
【化24】

{[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−オキソ−2−{4−[2−(1−ピロリジニル)エチル]−1−ピペラジニル}エチル カルボネート 二塩酸塩.
({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)酢酸(60mg、0.112mmol)(実施例14、工程(a)に記載のとおりに調製)、1−[2−(1−ピロリジニル)エチル]ピペラジン(31mg、0.167mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.03mL、0.167mmol)、およびHATU(64mg、0.167mmol)の混合物を、1時間DMF中で撹拌した。混合物を、ブラインで希釈し、ジクロロメタンで抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0100】
工程(a)からの生成物を、最小量のジクロロメタンに溶解し、エタノールで希釈し、氷水浴中で冷却した。塩酸(0.24mL、1規定溶液)を加え、反応物を15分間撹拌した。ジクロロメタンを減圧下で一部除去し、混合物を冷却し、ジエチルエーテルでトリチュレートした。真空濾過により得られた固体を回収して、黄色固体として標題化合物を得た。H NMR(dmso−d)δ10.21(m,1H),8.55(s,1H),7.36(m,1H),7.22(m,1H),7.03(m,1H),5.78(d,J=6.4Hz,1H),5.61(d,J=6.4Hz,1H),5.33(dd,J=9.6,3.2Hz,1H),4.78(m,2H),4.49(m,1H),4.27(m,1H),4.19(m,1H),3.99(m,1H),3.70−3.10(m,19H),2.62−2.80(m,2H),1.89(br s,2H),1.22(d,J=6Hz,3H).ES MS:703(M+1).
【0101】
実施例17:メチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート.
【化25】

標題化合物を、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、メチル ({[(ヨードメチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート(103mg、0.374mmol)、1b(80mg、0.187mmol)、炭酸カリウム(78mg、0.5621mmol)、および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(64mg、0.187mmol)から調製した。H NMR(CDCl)δ10.20(m,1H),8.39(s,1H),7.33(m,1H),6.78(m,2H),6.00(d,J=6.8Hz,1H),5.88(d,J=6.8Hz,1H),5.30(dd,J=10,4Hz,1H),4.63−4.58(m,4H),4.43−4.28(m,4H),3.93(m,1H),3.73(s,2H),3.66(m,1H),1.38(d,J=6Hz,3H).ES MS:552(M+1).
【0102】
実施例18:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−オキソ−2−[(2−ピリジニルメチル)アミノ]エチル カルボネート 塩酸塩.
【化26】

a){[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−オキソ−2−[(2−ピリジニルメチル)アミノ]エチル カルボネート.
標題化合物を、実施例16,工程(a)に記載の方法と同様の方法を用いて、({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)酢酸(64mg、0.119mmol)、(2−ピリジニルメチル)アミン(0.02mL、0.179mL)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.03mL、0.179mL)、およびHATU(69mg、0.179mmol)から調製した。シリカゲルクロマトグラフィーに付して精製し、白色固体として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ10.09(m,1H),8.46(d,J=5.2Hz,1H),8.38(s,1H),7.75(m,1H),7.59(m,1H),7.34−7.26(m,2H),7.14(m,1H),6.78(m,2H),6.04(d,J=6.8Hz,1H),5.87(d,J=6.8Hz,1H),5.27−5.22(m,2H),4.80−4.52(m,5H),4.32−4.22(m,3H),3.82(m,1H),3.61(m,1H),1.26(d,J=6Hz,3H).ES MS:628(M+1).
【0103】
b){[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−オキソ−2−[(2−ピリジニルメチル)アミノ]エチル カルボネート 塩酸塩.
上記工程(a)に記載のとおりに調製された生成物(314mg、0.500mmol)をジオキサンに溶解し、氷水浴中で冷却した。塩酸(0.5mL、1N)を加え、混合物を常温にて15分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して、白色固体として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ10.06(m,1H),8.57−8.46(m,2H),8.42(s,1H),8.28(m,1H),7.96(d,J=8Hz,1H),7.72(m,1H),7.33(m,1H),6.78(m,2H),6.04(d,J=6.8Hz,1H),5.70(d,J=6.8Hz,1H),5.31(m,1H),5.09−5.03(m,2H),4.85(m,1H),4.64−4.57(m,2H),4.47(m,2H),4.27(m,2H),3.71−3.67(m,3H),1.32(d,J=6Hz,3H).ES MS:628(M+1).
【0104】
実施例19:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(4−メチル−1−ピペラジニル)エチル カルボネート.
【化27】

標題化合物を、実施例10に記載の方法と同様の方法において、{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 4−ニトロフェニル カルボネート(200mg、0.333mmol)、2−(4−メチル−1−ピペラジニル)エタノール(過剰)、トリエチルアミン(0.05mL、0.333mmol)、およびDMAP(41mg、0.333mmol)から調製した。逆相HPLCに付して精製し、トリフルオロ酢酸塩を得た。単離された固体をジクロロメタンに溶解し、重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して、白色固体として標題化合物を得た。該生成物(70mg、0.116mmol)をEtOHに懸濁し、氷水浴中に入れた。塩酸(0.23mL、1N)を加え、氷浴から取り出して反応物を30分間撹拌した。混合物をジエチルエーテルでトリチュレートし、真空濾過により形成された固体を回収した。H NMR(CDCl)δ10.15(br s,1H),8.42(s,1H),7.31(m,1H),6.77(m,2H),6.00(d,J=6.4Hz,1H),5.76(d,J=6.4Hz,1H),5.25(br s,1H),4.67−4.05(m,8H),3.80−3.30(m,11H),2.83(br s,3H),1.35(br s,3H).ES MS:606(M+1).
【0105】
実施例20:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−{[2−(4−モルホリニル)エチル]アミノ}−2−オキソエチル カルボネート トリフルオロ酢酸塩.
【化28】

標題化合物を、実施例16、工程(a)に記載の方法と同様の方法を用いて、({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)酢酸(59mg、0.110mmol)、[2−(4−モルホリニル)エチル]アミン(0.02mL、0.165mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.03mL、0.65mmol)、およびHATU(63mg、0.165mmol)から調製した。シリカゲルクロマトグラフィーおよび逆相HPLCに付して精製し、白色固体として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ10.11(m,1H),8.51(s,1H),8.32(m,1H),7.31(m,1H),6.78(m,2H),6.02(d,J=6.4Hz,1H),5.49(d,J=6.4Hz,1H),5.31(dd,J=10,4Hz,1H),4.68−4.53(m,4H),4.44−4.32(m,4H),4.06(m,1H),3.93−3.46(m,8H),3.23(m,2H),2.86(m,2H),1.34(d,J=6Hz,3H).ES MS:650(M+1).
【0106】
実施例21:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−{[4−(ジメチルアミノ)ブチル]アミノ}−2−オキソエチル カルボネート トリフルオロ酢酸塩.
【化29】

標題化合物を、実施例16、工程(a)に記載の方法と同様の方法を用いて、({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)酢酸(60mg、0.112mmol)、N−メチル−1,4−ブタンジアミン(16mg、0.134mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.03mL、0.167mmol)、およびHATU(64mg、0.167mmol)から調製した。逆相HPLCに付して精製し、白色固体として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ11.23(br s,1H),10.04(m,1H),8.50(s,1H),7.84(m,1H),7.32(m,1H),6.79(m,2H),6.00(d,J=6.8Hz,1H),5.89(m,2H),5.47(d,J=6.8Hz,1H),5.37(dd,J=10,3.6Hz,1H),4.71−431(m,6H),4.04(m,1H),3.68(m,1H),3.52(m,1H),3.02−2.91(m,3H),2.76(m,5H),1.73−1.49(m,4H),1.35(d,J=5.6Hz,3H).ES MS:636(M+1).
【0107】
実施例22:{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−{[3−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル]アミノ}−2−オキソエチル カルボネート.
【化30】

標題化合物を、実施例16、工程(a)に記載の方法と同様の方法を用いて、({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)酢酸(63mg、0.112mmol)、[3−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル]アミン(0.02mL、0.176mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.03mL、0.176mmol)、およびHATU(67mg、0.176mmol)から調製した。シリカゲルクロマトグラフィーに付して精製し、白色固体として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ10.04(m,1H),8.16(s,1H),7.54(m,1H),7.47(s,1H),7.30(m,1H),6.94(s,1H),6.87(s,1H),6.77(m,2H),6.00(d,J=6.8Hz,1H),5.65(d,J=6.8Hz,1H),5.31−5.25(m,2H),4.62−4.41(m,4H),4.31(m,1H),4.19(m,1H),4.01−3.29(m,3H),3.02(m,1H),3.36(m,1H),3.03(m,1H),1.97(m,2H),1.28(d,J=6.4Hz,3H).ES MS:645(M+1).
【0108】
実施例23:2−ピリジニルメチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート トリフルオロ酢酸塩.
【化31】

({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)酢酸(実施例16、工程(a)に記載のとおりに調製)(37mg、0.069mmol)、2−ピリジニルメタノール(0.01mL、0.104mmol)、DMAP(8mg、0.069mmol)、DCC(21mg、0.103mmol)を、ジクロロメタン中で8時間撹拌した。水を加え、混合物をジクロロメタンで抽出し、重炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。シリカゲルクロマトグラフィーおよび逆相HPLCに付して精製し、白色固体として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ10.31(m,1H),8.79(d,J=4.8Hz,1H),8.45(s,1H),8.09(m,1H),7.99−7.59(m,2H),7.31(m,1H),6.78(m,2H),5.97(d,J=6.4Hz,1H),5.83(d,J=6.4Hz,1H),5.46(s,2H),5.30(m,2H),4.74(s,1H),4.60(m,2H),4.41−4.31(m,3H),3.92(m,1H),3.65(m,1H),1.35(d,J=6Hz,3H).ES MS:629(M+1).
【0109】
実施例24:2−(4−モルホリニル)エチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート.
【化32】

標題化合物を、実施例23に記載の方法と同様の方法を用いて、({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)酢酸(78mg、0.145mmol)、2−(4−モルホリニル)エタノール(0.02mL、0.145mmol)、DMAP(18mg、0.145mmol)、およびDCC(45mg、0.218mmol)から調製した。逆相HPLCに付して精製し、白色固体として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ10.19(m,1H),8.43(s,1H),7.32(m,1H),6.76(m,2H),5.98(d,J=6.4Hz,1H),5.76(d,J=6.4Hz,1H),5.30(dd,J=10,3.6Hz,1H),4.68−4.50(m,6H),4.43−4.31(m,3H),3.9−3.90(m,4H),3.70−3.41(m,4H),3.31(m,2H),2.93(m,2H),1.35(d,J=6Hz,3H).ES MS:651(M+1).
【0110】
実施例25:2−(ジメチルアミノ)エチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート 塩酸塩.
【化33】

a)2−(ジメチルアミノ)エチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート.
標題化合物を、実施例23に記載の方法と同様の方法を用いて、({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)酢酸(77mg、0.144mmol)、2−(ジメチルアミノ)エタノール(0.01mL、0.144mmol)、DMAP(18mg、0.145mmol)、およびDCC(45mg、0.218mmol)から調製した。逆相HPLCに付して精製し、白色固体トリフルオロ酢酸塩として標題化合物を得た。該方法にて単離された物質を合し、ジクロロメタンに溶解し、水性重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、残渣として標題化合物を得た。H NMR(CDCl)δ10.18(m,1H),8.42(s,1H),7.30(m,1H),6.78(m,2H),5.95(d,J=6.4Hz,1H),5.82(d,J=6.4Hz,1H),5.29(m,1H),4.63(s,2H),4.55(m,2H),4.43−4.28(m,3H),4.21(m,2H),3.91(m,1H),3.63(m,1H),2.55(m,2H),2.24(s,6H),1.34(d,J=6.4Hz,3H).
【0111】
b)2−(ジメチルアミノ)エチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ) 塩酸塩.
上記工程(a)に記載のとおりに調製された生成物(173mg、0.239mmol)を、ジクロロメタンに溶解し、重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。該単離物をジオキサンに溶解し、氷水浴中で冷却し、HCl(0.24mL、1規定溶液)を加え、反応物を常温にて15分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、酢酸エチル/ジクロロメタン混合液でトリチュレートし、真空濾過により固体を回収した。H NMR(CDCl)δ10.17(m,1H),8.46(s,1H),7.31(m,1H),6.78(m,2H),5.94(d,J=6.4Hz,1H),5.77(d,J=6.4Hz,1H),5.32(m,1H),4.74−4.34(m,9H),4.02(m,1H),3.65(m,1H),3.39(m,2H),2.82(s,6H),1.34(d,J=6Hz,3H).ES MS:609(M+1).
【0112】
実施例26 ラット薬物動態
絶食雄CDラットは、経口ガベージニードルを介して投与される経口懸濁液用量として実施例12の化合物(0.1%ヒドロキシプロピルメチルセルロース/0.1%トゥイーン−80中5mg親化合物当量/kg)を投与された。血液試料(各0.2mL)を、用量投与後24時間の時限間隔で外科的に埋め込まれた大腿静脈カニューレから取り出した;全試料をEDTA−処置シリンジを用いて取り出した。各血液試料を、プロドラッグの親化合物へのエクスビボ変換を阻害するために0.02mLのプロテアーゼ阻害薬溶液[水中e−アミノ−n−カプロン酸、ベンザミドHCl、および4−(2−アミノエチル)ベンゼンスルホニルフロリドHCl]と合し、混合するためにボルテックスして、血漿を得るために遠心分離した(4000xg、4℃、20分)。血漿試料中のプロドラッグおよび親化合物濃度を、LC/MS/MS分析で定量化した。血漿濃度時間曲線下面積を、非コンパートメント分析法(WinNonlin Professional 4.1)を用いて予測した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中:
はC−Cアルキル、C−C10アリールまたはLRであり;
Lはアルキレンであり;

a)ヒドロキシ;
b)アルコキシ;
c)OR(式中:RはP(O)(OH)、アルコキシ、またはアルキレン−アルコキシである);
d)オキソまたはC−Cアルキルで置換されていてもよいヘテロシクリル;
e)C(O)OR(式中:RはH、C−Cアルキル、またはXR(式中:Xはアルキレンであり、RはC−C10アリール、ヘテロシクリル、またはNR(式中:RおよびRは、独立して、HおよびC−Cアルキルからなる群より選択される)である)である);
f)NR
g)C(O)NR(式中:RおよびRは、独立して、HおよびXRからなる群より選択される);または
h)C(O)R10(式中:R10はXR11(式中:R11はヘテロシクリルである)で置換されていてもよいヘテロシクリルである);
である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩。
【請求項2】
がLR(式中:RはORまたはC(O)ORである)である、請求項1記載の式(I)の化合物。
【請求項3】
がLR(式中:RはORまたはC(O)OR(式中:RはP(O)(OH)であり、RはXR(式中:Xはアルキレンであり、RはC6−10アリールである)である)である)である、請求項1記載の式(I)の化合物。
【請求項4】
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル メチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(メチルオキシ)エチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 1−メチルエチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−{[2−(メチルオキシ)エチル]オキシ}エチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−ヒドロキシエチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(ホスホノオキシ)エチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 3−ヒドロキシプロピル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 3−(ホスホノオキシ)プロピル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−ピリジニルメチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(2−オキソ−1−ピロリジニル)エチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(4−モルホリニル)エチル カルボネート;
フェニルメチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート;
({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)酢酸;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(ジメチルアミノ)エチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−オキソ−2−{4−[2−(1−ピロリジニル)エチル]−1−ピペラジニル}エチル カルボネート;
メチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−オキソ−2−[(2−ピリジニルメチル)アミノ]エチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(4−メチル−1−ピペラジニル)エチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−{[2−(4−モルホリニル)エチル]アミノ}−2−オキソエチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−{[4−(ジメチルアミノ)ブチル]アミノ}−2−オキソエチル カルボネート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−{[3−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル]アミノ}−2−オキソエチル カルボネート;
2−ピリジニルメチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート;
2−(4−モルホリニル)エチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート;
2−(ジメチルアミノ)エチル ({[({[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アセテート;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 4−ニトロフェニル カルボネート;および
その医薬上許容される塩からなる群より選択される化合物。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の化合物の医薬上許容される塩。
【請求項6】
医薬上許容される塩がナトリウム塩または塩酸塩である、請求項5記載の化合物。
【請求項7】
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(ホスホノオキシ)エチル カルボネート 一ナトリウム塩;
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 3−(ホスホノオキシ)プロピル カルボネート 一ナトリウム塩;および
{[(3S,11aR)−8−({[(2,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミノ}カルボニル)−3−メチル−5,7−ジオキソ−2,3,5,7,11,11a−ヘキサヒドロ[1,3]オキサゾロ[3,2−a]ピリド[1,2−d]ピラジン−6−イル]オキシ}メチル 2−(4−モルホリニル)エチル カルボネート アセテートからなる群より選択される化合物。
【請求項8】
ヒトにおけるウイルス感染の処置方法であって、抗ウイルス有効量の請求項1ないし7のいずれか1項に記載の化合物を該ヒトに投与することを含む、方法。
【請求項9】
ウイルス感染がHIV感染である、請求項8記載の方法。
【請求項10】
薬物療法に用いる、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
ウイルス感染の処置または予防のための医薬の製造における請求項1ないし7のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項12】
ウイルス感染がHIV感染である、請求項11記載の使用。
【請求項13】
有効量の請求項1ないし7のいずれか1項に記載の化合物を医薬上許容される担体と共に含む医薬組成物。
【請求項14】
錠剤、カプセル剤、液体または懸濁液の形態の、請求項13記載の医薬組成物。
【請求項15】
ヒトにおけるHIV感染の処置方法であって、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の化合物および別の治療剤を含む組成物を該ヒトに投与することを含む、方法。

【図1】
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【公表番号】特表2011−529070(P2011−529070A)
【公表日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−520187(P2011−520187)
【出願日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際出願番号】PCT/US2009/051499
【国際公開番号】WO2010/011814
【国際公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【出願人】(591002957)グラクソスミスクライン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (341)
【氏名又は名称原語表記】GlaxoSmithKline LLC
【出願人】(000001926)塩野義製薬株式会社 (229)
【Fターム(参考)】