説明

医用画像表示装置及び医用画像表示方法

【課題】簡単な操作で観察対象にあったウインドウ条件(WW,WL)を算出することができる医用画像表示装置を提供する。
【解決手段】医用画像診断装置によって取得した画像データが供給され、画像データに基づく医用画像を表示可能な表示部と、ユーザによって操作可能な操作部を含み表示部に表示された医用画像の観察対象位置を操作部によって指定する入力部と、指定した位置近傍の所定範囲内の画素を画像データから収集し、収集した画素群の画素値を基にウインドウレベル又はウインドウ幅の少なくとも一方を算出する統計計算部と、算出したウインドウレベル又はウインドウ幅の少なくとも一方で規定された画素値を輝度変換して表示部に出力するウインドウ変換部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像表示装置に係り、MRI装置等の医用画像診断装置で取得した医用画像を表示部に表示し、診断に際して重要な観察対象領域を、診断に適した輝度レベルに変換して表示する医用画像表示装置及び医用画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、X線CT装置やMRI装置(磁気共鳴画像診断装置)等で撮影した医用画像の画素値は、約−30000〜+30000の広いダイナミックレンジを有しているため、そのまま表示しても濃度やコントラストの乏しい画像となってしまう。このため、比較的狭い範囲内の画素値を表示装置のグレイスケールに拡大して表示するようにしている。これはウインドウ変換機能と呼ばれ、軟らかい組織や、骨部といった狭い範囲内の画素値を、例えば256階調に輝度変換して表示するものである。
【0003】
上記した比較的狭い画素値の範囲をウインドウ幅(WW)、ウインドウ幅の中心値をウインドウレベル(WL)と言い、ウインドウ条件(WW,WL)をマウスやダイヤルエンコーダを用いて調整することにより、観察対象の画像を適切な輝度に変換して表示することができる。
【0004】
ところで、X線CT画像のように、物質とX線の吸収量の間に線形の関係がある場合には、撮影部位や撮影条件によって予め最適なウインドウレベル、ウインドウ幅を予測することができるが、MRIのように絶対的尺度がない場合には、撮影部位及び撮影条件から最適なウインドウレベル、ウインドウ幅を予測することは難しく、ウインドウレベル及びウインドウ幅を何度も調整しなければならないという問題がある。また、CT画像においても、予め設定された値と違う部位の画像を見たい場合は、ウインドウレベル、ウインドウ幅を何度も調整する必要があった。
【0005】
特許文献1には、ウインドウ機能を有する医用画像表示装置について開示されており、複数のウインドウ変換手段を備え、被検体の複数領域の組織を区別して最適なコントラストで表示できるようにした例が記載されている。しかしながら、特許文献1の例では、観察部位毎に複数のウインドウ変換手段を備える必要があり、さらなる改善が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−61277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の医用画像表示装置では、MRI画像のようにウインドウレベル、ウインドウ幅を予測するための絶対的尺度がない場合には、観察対象を適切に表示するためウインドウレベル及びウインドウ幅を何度も調整する必要があった。また特許文献1の例では、観察部位毎に複数のウインドウ変換手段を備える必要があり、さらなる改善が要望されている。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みて成されたもので、簡単な操作で観察対象にあったウインドウ条件(WW,WL)を算出することができる医用画像表示装置及び医用画像表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の本発明の医用画像表示装置は、医用画像診断装置によって取得した画像データが供給され、前記画像データに基づく医用画像を表示可能な表示部と、ユーザによって操作可能な操作部を含み、前記表示部に表示された医用画像の観察対象位置を前記操作部によって指定する入力部と、前記画像データから前記指定した位置近傍の所定範囲内の画素を収集し、収集した画素群の画素値を基にウインドウレベル又はウインドウ幅の少なくとも一方を算出する統計計算部と、前記算出したウインドウレベル又はウインドウ幅の少なくとも一方で規定された画素値を輝度変換して前記表示部に出力するウインドウ変換部と、を具備したことを特徴とする。
【0010】
また、請求項6記載の本発明の医用画像表示方法は、医用画像診断装置によって取得した画像データを表示部に供給し、前記画像データに基づく医用画像を前記表示部に表示し、前記表示部に表示された医用画像の観察対象位置を操作部によって指定し、前記画像データから前記指定した位置近傍の所定範囲内の画素を収集し、収集した画素群の画素値を基にウインドウレベル又はウインドウ幅の少なくとも一方を算出し、前記算出したウインドウレベル又はウインドウ幅の少なくとも一方で規定された画素値を輝度変換して前記表示部に出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、簡単な操作で診断に適したウインドウ条件(WW,WL)を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係る医用画像表示装置の構成を示すブロック図。
【図2】ウインドウ条件の調整の一例を示す説明図。
【図3】本発明の実施形態におけるウインドウ条件の調整例を示す説明図。
【図4】同実施形態におけるウインドウ条件の微調整の仕方を示す説明図。
【図5】同実施形態における統計計算部の動作を説明する説明図。
【図6】同実施形態におけるLUT生成部の動作を説明する説明図。
【図7】同実施形態におけるウインドウ条件の調整動作を示すフローチャート。
【図8】同実施形態におけるウインドウ条件の他の調整動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0014】
図1は、本発明の一実施形態に係る医用画像表示装置の構成を示すブロック図である。図1において、10は、コンピュータシステムで構成された医用画像表示装置であり、入力部11、事象制御部12、ウインドウ変換部13、表示部14、統計計算部15、画像データ管理部16を含む。
【0015】
入力部11は、ユーザ(医師等)が操作するマウス17(後述)やキーボード等を含む。事象制御部12は、例えばマウス操作によるユーザからのリクエスト等の事象発生に応じて各種の処理を実行する。ウインドウ変換部13は、比較的狭い範囲内の画素値を輝度変換して出力するもので、LUT生成部131を含む。
【0016】
LUT生成部131は、入力値である画素値を例えば256階調の出力値(輝度)に変換して出力するための対応表(ルックアップテーブル)を生成する。表示部14は、液晶モニタ等の表示デバイスであり、事象制御部12からのマウスイベントに応答して医用画像等をLUT生成部131で設定された輝度で表示する。
【0017】
統計計算部15は、本発明の特徴部の1つであり、画像表示部14に表示された画像の観察対象部位(注目部位)をユーザが指定したときに、その指定した位置の画素と周辺部の画素を収集してヒストグラムを生成し、ヒストグラムから画素値の範囲を設定し、ウインドウ幅WWとウインドウレベルWLを算出する。LUT生成部131は、統計計算部15が算出したウインドウ条件(WL,WW)でLUTを再構築し、表示部14にはLUTに従って輝度変換した画像が表示される。
【0018】
画像データ管理部16は、画像データを保管するデータベースを含み、MRI装置やX線CT装置等の医用画像診断装置で撮影した画像データを管理する。画像データ管理部16は外部の画像サーバ等で構成することもできる。画像データ管理部16に保存された画像データは、入力部11からの指示に従って適宜読み出され、表示部14に表示される。
【0019】
次に本発明の医用画像表示装置の動作を説明する。本発明では、従来のようにマウスイベントを入力として、直接ウインドウ条件(WW,WL)を作成するのではなく、統計計算部15によってウインドウ条件を決定し、その条件でLUTを再構築して、画像を表示するものである。
【0020】
図2は、一般的なウインドウ条件(WW,WL)の設定方法を説明する図である。図2の特性図は、医用画像の画素値(横軸)と輝度(縦軸)の関係を示している。X線CT装置やMRI装置等で撮影した医用画像の画素値は、約−30000〜+30000の広いダイナミックレンジを有しているため、そのまま濃度変換しても識別できない。そこでウインドウ変換機能により、観察したい部分の画素値範囲を絞り、比較的狭い範囲内の画素値を表示装置のグレイスケールに拡大して、例えば256階調に輝度変換して表示する。
【0021】
図2(a)において、観察したい部分を点線枠Aで示している。初期の段階で、例えばウインドウレベルWLとウインドウ幅WWが図の左側の位置に設定されていたとすると、表示部14には表示画像a1が表示される。
【0022】
また図2(b)で示すように、マウス操作によりウインドウレベルWLを移動させ、ウインドウ幅WWを調整すると、表示画像はb1で示すように変化する。さらに図2(c)で示すように、ウインドウレベルWLの移動とウインドウ幅WWの調整を繰り返しながら、観察したい部分Aまで移動すると、表示画像はc1で示すように表示される。
【0023】
しかしながら、このような操作では、ウインドウレベルWとウインドウ幅WWを少しずつ変え、表示画像を確認しながら最適なウインドウ条件を探ることになるため、何度も試行を繰り返すことになり、時間がかかってしまう。
【0024】
そこで本発明では、マウス17を操作して観察したい部位を指定し、その指定した位置にある画素を選択して簡単にウインドウ条件を算出し、観察対象部位の画像を輝度変換して表示できるようにしたものである。図3は、本発明の医用画像表示装置の動作を説明する図である。
【0025】
図3(a)の特性図は、医用画像の画素値(横軸)と輝度(縦軸)の関係を示した図であり、観察したい部分を点線枠Aで示している。初期の段階で、例えばウインドウ幅WWとウインドウレベルWLが、図の位置にあったとすると、表示部14には表示画像a2が表示される。また表示画像にはカーソル18が表示され、ユーザはマウス17をドラッグ操作することでカーソル18を任意の位置に移動することができる。
【0026】
観察対象となる部分Aは、表示画像a2を見ることで大体見当がつくため、ユーザはカーソル18を観察対象となる部位に容易に移動させることができる。カーソル18の移動後、マウス17をクリック(又はダブルクリック)すると観察対象の位置が決定する。図3(a)では、カーソル18を観察対象位置に移動させた状態を示している。
【0027】
次に統計計算部15は、図3(a)で示すカーソル18下の画素と、その画素を中心とした円または矩形領域内の画素を画像データから収集し、収集した画素群の画素値を用いてウインドウ条件(WL,WW)を算出する。そのあと、ウインドウ変換部13は算出したウインドウ条件(WL,WW)で規定された画素値を輝度変換して表示部14に表示する。LUT生成部131は、輝度変換のためのLUTを再構築し、表示部14には、図3(b)で示すようにLUTにしたがって輝度変換した画像b2が表示される。また図3(b)の状態において、マウス17を操作することによりウインドウレベルWLとウインドウ幅WWを微調整することもできる。
【0028】
図4は、マウス17によるウインドウレベルWLとウインドウ幅WWの調整の仕方を説明する図である。図4(a)は、統計計算部15によって算出されたウインドウ条件(WL,WW)と、表示画像(a3)を示している。また図4(b)は、ウインドウ幅WWを微調整(拡張)したときのウインドウ条件(WL,WW)と、表示画像(b3)を示している。
【0029】
図4(c)は、マウス17によるウインドウレベルWLとウインドウ幅WWの調整例を示している。例えばマウス17の左ボタン17aを操作すればWWを小さくすることができ、右ボタン17bを操作すればWWを大きくすることができる。またダイアル17cを上方向に回せばWLが小さくなり、下方向に回せばWLが大きくなる。
【0030】
このようにマウス17が指示する水平方向の移動量によってWWを調整することができ、垂直方向の移動量によってウインドウレベルWLを調整することができる。また統計計算部15は、記憶部151を含み、観察対象位置とその位置でのWL,WWのデータを記憶部151に記憶するようにしている。
【0031】
次に統計計算部15及びウインドウ変換部13の動作を図5、図6を参照して説明する。
【0032】
統計計算部15は、カーソル18下の画素を中心とした円または矩形領域内の画素を収集し、収集した画素群の画素値を用いて、ウインドウ条件(WL,WW)を算出するが、収集する領域の大きさは、予めプログラムしておいても良いし、ユーザが任意に指定するようにしても良い。統計計算部15は、収集した画素のヒストグラムを生成し、ヒストグラムからウインドウ幅WWとウインドウレベルWLを算出する。
【0033】
図5(a)は、収集した画素群を示し、(b)は画素群のヒストグラムを示している。ヒストグラムの横軸は画素値を表し、縦軸は頻度を表している。統計計算部15は、ヒストグラムから画素値の最小値と最大値を求め、最小値と最大値の間にある画素値域をウインドウ幅WWとし、画素値の平均値をウインドウレベルWLとして決定する。
【0034】
尚、ウインドウ幅WWの算出方法としては、分散σから(N*σ)をWWとしてもよい。またウインドウレベルWLは、画素値の平均値以外に、メディアン値をWLとして決定する方法や、再頻出現画素値をWLとして決定する方法でもよく、ウインドウ幅WWの中心部の画素値をウインドウレベルWLとして算出する。
【0035】
図6は、ウインドウ変換部13(LUT生成部131)の動作を説明する図である。図6(a)は画素値と輝度の関係を示した図であり、図6(b)は画素値と発光輝度値を対応づけるルックアップテーブル(LUT)を示している。画素値を入力値とし、発光輝度を出力値とすると、画素値に応じて輝度が変化する。
【0036】
統計計算部15によって、一旦ウインドウ条件(WL,WW)が決まると、LUT生成部131は、決定したウインドウ条件に基づいて、ウインドウ幅内の画素値をLUTの入力値とし、輝度と関連付けたLUTを生成する。したがって、統計計算部15によって算出したウインドウ幅内の画素値を、例えば256階調に輝度変換して表示することができる。また、ウインドウ条件(WL,WW)が変わったときは、LUTの入力値が更新される。こうして表示部14には、LUT生成部131で生成したLUTを用いて画像を表示することができる。
【0037】
図7は、本発明の医用画像表示装置の動作を説明するフローチャートである。図7において、ステップS0は、図3(a)の状態(初期段階)であり、ステップS1では画素選択が行われたか否かを判断する。即ち、マウス17の操作によりカーソル18が移動し、観察対象部位の画素が選択されるとステップS2に移行し、統計計算部15はカーソル18下の予め設定した領域内の画素群を収集する。
【0038】
次のステップS3で、統計計算部15はヒストグラムを基に画素値の平均値と画素値域を算出し、ステップS4ではウインドウレベルWLに平均値を割り当て、ウインドウ幅WWに画素値域を割り当てる。ステップS5では、LUT生成部131によりLUTを生成するとともに、観察対象位置及びその位置のウインドウレベルWLとウインドウ幅WWを記憶部151に記憶する。ステップS6では生成された最新のLUTを用いて観察対象領域の画像(図4(a3)参照)を表示する。そしてステップS7で処理を終了する。
【0039】
一方、ステップS1において、画素選択以外の操作が行われた場合は、ステップS8に進み、通常の方法でウインドウ条件(WL,WW)の調整が行われ、ステップS9で処理を終了する。
【0040】
ウインドウ条件(WL,WW)の調整(ステップS8)は、図3、図4で説明した通りであるが、図8のフローチャートを参照して調整動作を説明する。図8においてステップS10は、調整処理の開始ステップであり、ステップS11では、前回の観察対象位置とそのWW,WLのデータが記憶部151に記憶されているか否かを判断する。記憶されている場合(YES)、統計計算部15はステップS12において調整後のWW,WLとの差分の計算を行う。ステップS13において、マウス17の指示による水平方向の移動量が垂直方向の移動量よりも大きいと判断した場合は、ウインドウ幅WWの調整であると判断し、ステップS14で差分データをウインドウ幅WWの変化値として適用する。
【0041】
一方、ステップS13でマウス17の指示による水平方向の移動量が垂直方向の移動量よりも小さいと判断した場合は、ウインドウレベルWLの調整であると判断し、差分データをウインドウレベルWLの移動値として適用する。ステップS16では、調整されたウインドウレベルWL及びウインドウ幅WWに基づいてLUTを生成(更新)し、ステップS17では画像を新しいLUTを用いて表示する。こうしてウインドウ条件(WL,WW)を微調整しながら画像を表示し、ステップS18で処理を終了する。
【0042】
またステップS11において、前回の位置データが記憶されていない場合は、初めてウインドウ条件(WL,WW)が設定されたものと判断し、ステップS19において観察対象位置のWL,WWのデータを記憶部151に記憶する。そしてステップS16に移行してLUTを生成し、ステップS17では、生成したLUTを用いて画像を表示する。
【0043】
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、観察対象位置をマウス操作で指定することにより、画像を適切な輝度レベルで表示することができ、1回あるいは数回の操作でウインドウ条件を適正に設定することができる。したがって、従来のように何度もウインドウ条件を変更して試行を繰り返す必要がなくなる。
【0044】
尚、図6のLUTでは、画素値に対して輝度が直線的に変化する例を述べたが、表示部の特性に合わせて非線形な特性を有するようにしてもよい。またカーソル18の形状や、マウス17の形状も一例を述べたに過ぎず、本発明の実施形態で述べたものと同様の機能を果たすものであれば他の形状であってもよい。
【0045】
また本発明の実施形態は、以上の説明に限定されることなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0046】
10…医用画像表示装置
11…入力部
12…事象制御部
13…ウインドウ変換部
131…LUT(ルックアップテーブル)生成部
14…表示部
15…統計計算部
151…記憶部
16…画像データ管理部
17…マウス(操作部)
18…カーソル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像診断装置によって取得した画像データが供給され、前記画像データに基づく医用画像を表示可能な表示部と、
ユーザによって操作可能な操作部を含み、前記表示部に表示された医用画像の観察対象位置を前記操作部によって指定する入力部と、
前記画像データから前記指定した位置近傍の所定範囲内の画素を収集し、収集した画素群の画素値を基にウインドウレベル又はウインドウ幅の少なくとも一方を算出する統計計算部と、
前記算出したウインドウレベル又はウインドウ幅の少なくとも一方で規定された画素値を輝度変換して前記表示部に出力するウインドウ変換部と、を具備したことを特徴とする医用画像表示装置。
【請求項2】
前記統計計算部は、前記収集した画素の最小画素値と最大画素値によって決まる画素域値をもとに前記ウインドウ幅を決定し、前記ウインドウ幅の中心部の画素値を前記ウインドウレベルとして決定することを特徴とする請求項1記載の医用画像表示装置。
【請求項3】
前記統計計算部は、前記観察対象位置及び算出したウインドウレベル及びウインドウ幅のデータを記憶する記憶部を含むことを特徴とする請求項1記載の医用画像表示装置。
【請求項4】
前記入力部は、前記操作部の操作によって前記ウインドウレベル及びウインドウ幅を調整可能にしたことを特徴とする請求項1記載の医用画像表示装置。
【請求項5】
前記ウインドウ変換部は、前記統計計算部で算出したウインドウレベル又はウインドウ幅の少なくとも一方で規定される画素値を入力値とし、前記表示部の発光輝度を出力値とするルックアップテーブルを生成するルックアップテーブル生成部を含み、
前記ルックアップテーブル生成部は、前記操作部によって前記ウインドウレベル又はウインドウ幅の少なくとも一方が調整されたとき、前記ルックアップテーブルを更新することを特徴とする請求項4記載の医用画像表示装置。
【請求項6】
医用画像診断装置によって取得した画像データを表示部に供給し、前記画像データに基づく医用画像を前記表示部に表示し、
前記表示部に表示された医用画像の観察対象位置を操作部によって指定し、
前記画像データから前記指定した位置近傍の所定範囲内の画素を収集し、収集した画素群の画素値を基にウインドウレベル又はウインドウ幅の少なくとも一方を算出し、
前記算出したウインドウレベル又はウインドウ幅の少なくとも一方で規定された画素値を輝度変換して前記表示部に出力することを特徴とする医用画像表示方法。
【請求項7】
前記収集した画素群の最小画素値と最大画素値によって決まる画素域値をもとに前記ウインドウ幅を決定し、前記ウインドウ幅の中心部の画素値を前記ウインドウレベルとして決定することを特徴とする請求項6記載の医用画像表示方法。
【請求項8】
前記観察対象位置及び算出したウインドウレベル及びウインドウ幅のデータを記憶部に記憶することを特徴とする請求項6記載の医用画像表示方法。
【請求項9】
前記操作部の操作によって前記ウインドウレベル及びウインドウ幅を調整可能にしたことを特徴とする請求項6記載の医用画像表示方法。
【請求項10】
前記算出したウインドウレベル又はウインドウ幅の少なくとも一方で規定される画素値を入力値とし、前記表示部の発光輝度を出力値とするルックアップテーブルを生成し、
前記ルックアップテーブルを用いて前記輝度変換を行い、
前記操作部によって前記ウインドウレベル又はウインドウ幅の少なくとも一方が調整されたとき、前記ルックアップテーブルを更新することを特徴とする請求項9記載の医用画像表示方法。

【図1】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−227394(P2010−227394A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−79969(P2009−79969)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【出願人】(594164531)東芝医用システムエンジニアリング株式会社 (892)
【Fターム(参考)】