説明

医療廃棄物処理装置のカートリッジヒーター及びメンテナンスハッチ

【課題】医療廃棄物にはかなりの水分が含有しており、加熱・圧縮して滅菌・減容化するとき温度と圧力によって水分が噴出するので、電熱ヒーターの防水性が問題となっている。本発明では、電熱ヒーターの防水性を向上させ且つ当該電熱ヒーターのメンテナンス性も向上させようとするものである。
【解決手段】ピストン(15)下端面に電熱ヒーター(16)を緊結してカートリッジ化し、且つ、前記ピストン(15)を貫通して上方に立ち上がる前記電熱ヒーター(16)の非発熱体端子部(17)を延長して防水性を向上させ、且つ、処理シリンダー(4)の体壁の一部にメンテナンスハッチ(7)を設けてカートリッジ化した前記ピストン(15)と前記電熱ヒーター(16)を丸ごと交換できるようメンテナンス性も向上させた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機関で発生する医療廃棄物を院内完全処理するための医療廃棄物処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特許公開2005−046879号公報
【特許文献2】特許公開2004−065838号公報
【特許文献3】特許公開2004−298585号公報
【特許文献4】特許公開2004−181022号公報
【特許文献5】特許公開2004−016552号公報
【特許文献6】特許公開2003−310743号公報
【特許文献7】特許公開2003−250865号公報
【特許文献8】特許公開2003−093909号公報
【特許文献9】特許公開2003−073498号公報
【特許文献10】特許公開2002−291813号公報
【特許文献11】特許公開2002−102833号公報
【特許文献12】特許公開2002−102819号公報
【特許文献13】特許公開2002−059144号公報
【特許文献14】特許公開2001−314847号公報
【特許文献15】特許公開2001−252345号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
医療廃棄物にはかなりの水分が含有しており、加熱・圧縮して滅菌・減容化するとき温度と圧力によって水分が噴出するので、電熱ヒーターの防水性が問題となっている。本発明では、電熱ヒーターの防水性を向上させ且つ当該電熱ヒーターのメンテナンス性も向上させようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の課題を解決するため請求項1の発明においては、処理機構(1)と、前記処理機構(1)の処理シリンダー(4)内部をピストン(15)が上下動する手段を備えた加圧機構(2)と、前記処理機構(1)の前記処理シリンダー(4)下端開口部をゲート(19)で開閉する手段を備えた排出機構(3)で構成する医療廃棄物処理装置において、前記ピストン(15)下端面に電熱ヒーター(16)を緊結してカートリッジ化し、且つ、前記ピストン(15)を貫通して上方に立ち上がる前記電熱ヒーター(16)の非発熱体端子部(17)を延長して防水性を向上させ、且つ、前記処理シリンダー(4)の体壁の一部に開閉可能なメンテナンスハッチ(7)を設けて、カートリッジ化した前記ピストン(15)と前記電熱ヒーター(16)を丸ごと交換できるようメンテナンス性を向上させた医療廃棄物処理装置のカートリッジヒーター及びメンテナンスハッチであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
処理機構(1)と、前記処理機構(1)の処理シリンダー(4)内部をピストン(15)が上下動する手段を備えた加圧機構(2)と、前記処理機構(1)の前記処理シリンダー(4)下端開口部をゲート(19)で開閉する手段を備えた排出機構(3)で構成する医療廃棄物処理装置において、前記ピストン(15)下端面に電熱ヒーター(16)を緊結してカートリッジ化し、且つ、前記ピストン(15)を貫通して上方に立ち上がる前記電熱ヒーター(16)の非発熱体端子部(17)を延長して防水性を向上させ、且つ、前記処理シリンダー(4)の体壁の一部に開閉可能なメンテナンスハッチ(7)を設けてカートリッジ化した前記ピストン(15)と前記電熱ヒーター(16)をまるごと交換できるようメンテナンス性を向上させることによって、
医療廃棄物を加熱・圧縮して滅菌・減容化するとき、温度と圧力によってかなりの水分が噴出しても、電熱ヒーター(16)の絶縁性低下が解消でき、また、メンテナンスにおいても処理シリンダー(4)体壁のメンテナンスハッチ(7)開閉によりピストン(15)と電熱ヒーター(16)が一体化したカートリッジを迅速交換できるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
発明を実施するための最良の形態について説明する。
[図1]に、本発明を適用した医療廃棄物処理装置のヒータープレート及び処理シリンダーメンテナンスハッチを示す。
【実施例】
【0007】
処理機構(1)と、前記処理機構(1)の処理シリンダー(4)内部をピストン(15)が上下動する手段を備えた加圧機構(2)と、前記処理機構(1)の前記処理シリンダー(4)下端開口部をゲート(19)で開閉する手段を備えた排出機構(3)で構成する医療廃棄物処理装置において、前記ピストン(15)下端面に電熱ヒーター(16)を緊結してカートリッジ化し、前記ピストン(15)に緊結してある前記電熱ヒーター(16)下端面が前記ゲート(16)に緊結してある電熱ヒーター(17)上端面まで下降しても、前記ピストン(15)に緊結してある前記電熱ヒーター(16)の非発熱体端子部(17)がつねに処理シリンダー(4)上端面よりも上方に位置するように延長して防水性を向上させた。
【0008】
さらに、前記処理シリンダー(4)の体壁の一部に開閉可能なメンテナンスハッチ(7)を設け、上述の方策で防水性が飛躍的に向上した電熱ヒーターが万一絶縁性が低下しても、カートリッジ化した前記ピストン(15)と前記電熱ヒーター(16)を丸ごと交換できるようメンテナンス性も飛躍的に向上させた。
【産業上の利用可能性】
【0009】
医療廃棄物を加熱・圧縮して滅菌・減容化するとき、温度と圧力によってかなりの水分を噴出するが、この発明により電熱ヒーターの絶縁性低下を解消でき、また、メンテナンスにおいても処理シリンダー体壁の一部の開閉可能なメンテナンスハッチにより、ピストンと電熱ヒーターとが一体化したカートリッジを迅速交換できるようになった。これによって本発明を適用した医療廃棄物処理装置は、医療廃棄物の院内完全処理という理想実現のため大いに貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】は、本発明を適用した医療廃棄物処理装置のヒータープレート及び処理シリンダーメンテナンスハッチである。
【符号の説明】
【0011】
1 処理機構
2 加圧機構
3 排出機構
4 処理シリンダー
5 投入ハッチ
6 蝶番
7 メンテナンスハッチ
8 蝶番
9 油圧シリンダー
10 ボルト
11 取付金具
12 ボルト
13 シリンダーロッド
14 取付金具
15 ピストン
16 電熱ヒーター
17 ヒーター非発熱体端子部
18 フレーム
19 ゲート
20 電熱ヒーター
21 摺動材
22 摺動材取付金具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理機構(1)と、前記処理機構(1)の処理シリンダー(4)内部をピストン(15)が上下動する手段を備えた加圧機構(2)と、前記処理機構(1)の前記処理シリンダー(4)下端開口部をゲート(19)で開閉する手段を備えた排出機構(3)で構成する医療廃棄物処理装置において、前記ピストン(15)下端面に電熱ヒーター(16)を緊結してカートリッジ化し、且つ、前記ピストン(15)を貫通して上方に立ち上がる前記電熱ヒーター(16)の非発熱体端子部(17)を延長して防水性を向上させ、且つ、前記処理シリンダー(4)の体壁の一部に開閉可能なメンテナンスハッチ(7)を設けてカートリッジ化した前記ピストン(15)と前記電熱ヒーター(16)をまるごと交換できるようメンテナンス性を向上させたことを特徴とする医療廃棄物処理装置のカートリッジヒーター及びメンテナンスハッチ。

【図1】
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【公開番号】特開2008−736(P2008−736A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−196158(P2006−196158)
【出願日】平成18年6月20日(2006.6.20)
【出願人】(599123083)有限会社山貴 (5)
【出願人】(592173308)株式会社アイバック (4)
【Fターム(参考)】