医療情報にアクセスし、医療情報を配布するシステムおよび方法
医療情報を収集する、利用する、および/または配布するシステムおよび方法。一部のケースでは、システムは、複数のソースから医療情報を受け取るための手段を含む。そのようなソースには、医師、患者、および埋め込み可能医療装置を含めることができるが、以上には限定されない。システムは、埋め込み可能医療装置からの医療情報を、選択されたフォーマットに変換する手段と、その医療情報を1つまたは複数のデータベースに配布する手段とをさらに含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、埋め込み可能医療装置に関し、より詳細には、埋め込み可能医療装置から引き出された情報を収集する、および/または配布するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医療装置の動作を検証するのに、1つまたは複数の臨床試験が通常実行される。これには、通常、患者を監督する、特定の医療装置を使用する資格がある多数の医師を登録することが含まれる。医療装置が患者に関連して配備され、医師が患者の経過を監視する。様々な間隔で、患者の経過についての情報が、配備された医療装置の製造業者に供給される。それと引き換えに、医師は、通常、情報を供給することに対する支払いを受ける。しかし、支払いは、その情報が製造業者の従業員によって検証されるまで行われない。
【0003】
前述したプロセスは、非常に費用がかさみ、誤りが生じやすい。したがって、少なくとも前述した理由で、医療情報を収集する、利用する、および/または配布するより進んだシステムおよび方法の必要性が、当技術分野において存在する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、医療情報を収集する、および/または配布するシステムおよび方法を提供する。1つの例示的な実施態様では、本発明は、患者訪問から引き出された医療情報の一元化された保持を提供し、かつ、例えば、研究者、患者、患者の医師、専門家、および/またはその他の受取人による、様々な医療情報への分散アクセスを提供する。このため、例えば、患者は、患者の医師を訪問し、その訪問中に、医師が、患者に関連付けられた埋め込み可能医療装置から情報を読み取り、その患者の他の客観的な測定を行い、患者についての様々な主観的情報を記録する。その情報のすべてが、様々にアクセス可能なシステムにアップロードされ、保持される。
【0005】
一部のケースでは、本発明のシステムおよび方法は、医療装置の臨床試験を実行するのに使用される。そのようなケースでは、当該医療装置を利用している患者を監督している医師から情報が収集される。医師は、プログラマを使用して、医療装置を読み取ることができ、医療装置から引き出された情報は、通信ネットワークを介して、生のデータベースにアップロードされる。さらに、医師は、患者についての様々な客観的情報および/または主観的情報を記録することができ、その情報は、通信ネットワークを介して、システムにアップロードされる。
【0006】
医療装置からの情報は、復号化され、かつ/または所望のフォーマットに変換され、その情報の1つまたは複数の部分が検証される。検証されると、情報を収集することに対する合意された支払いが承認され、医師および/または患者に支払われる。一部のケースでは、その情報は、次に、特定の医療装置の有効性を検証し、かつ/またはその医療装置の変更を案内するのに使用される。
【0007】
本発明の一部の実施態様は、医療情報にアクセスし、その情報を利用する方法を提供する。本方法は、第1のフォーマットのデータ・セットを、通信ネットワークを介して埋め込み可能医療装置から受信することを含む。埋め込み可能医療装置に関連するインタプリタが識別され、データ・セットに適用されて、データ・セットが、第1のデータ・フォーマットから第2のデータ・フォーマットに変換される。1つの特定のケースでは、第1のデータ・フォーマットはバイナリ・フォーマットであり、第2のフォーマットはXMLデータベース・フォーマットである。様々な例では、本方法は、第1のフォーマットの第1のデータ・セットを生のデータベースに格納することと、第2のフォーマットの変換済みのデータ・セットを包括的データベースに格納することをさらに含む。
【0008】
本発明の他の様々な実施態様は汎用医療データ・アクセス・システムを提供する。そのようなシステムは、ゲートウェイ・コントローラと通信するように結合されたシステム・コントローラを含む。ゲートウェイ・コントローラは、医療情報の1つまたは複数のソースから情報を受け取るように動作し、一部のケースでは、様々なタイプの医療情報を配信するように動作可能である。1つのケースでは、ゲートウェイ・コントローラは、プロセッサやコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、医師によって収集された客観的データおよび/または主観的データを含むデータ・セットを受け取り、それらのデータ・セットの少なくとも一部分をシステム・コントローラに通信するように、第1のプロセッサによって実行可能な命令を含む。1つの特定のケースでは、ゲートウェイ・コントローラとシステム・コントローラはともに、単一のコンピュータ・システムとして実装される。
【0009】
以上の要約は、本発明による一部の実施形態の全体的な概要を与えるだけである。本発明の他の多くの目的、特徴、利点、その他の諸実施形態は、以下の詳細な説明、添付の特許請求の範囲、添付の図面から、より完全に明白となろう。
【0010】
図では、同様のコンポーネントおよび/または同様の特徴は、同一の符号を有する。さらに、同一のタイプの様々なコンポーネントが、符号の後に、同様のコンポーネントの間で区別をする第2の符号が続くことにより、区別される。第1の符号だけが、本明細書で使用されている場合、説明は、第2の符号に関わらず、同一の第1の符号を有する同様のコンポーネントのいずれのコンポーネントにも当てはまる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、医療情報を収集する、および/または医療情報を配布するシステムおよび方法を提供する。1つの例示的な実施形態では、本発明は、1名または複数名の患者から収集された医療情報が、患者、患者の医師、研究者、および/または他の関係者が後にアクセスすることができる中央データベース上に保持される。このため、例えば、患者が、患者の医師を訪問し、その訪問中に、医師が、その患者に関連付けられた埋め込み可能医療装置から情報を読み取り、患者の他の客観的測定を行い、患者についての様々な主観的情報を記録することができる。その情報のすべてが、様々にアクセス可能なシステムにアップロードされ、そのシステムに保持される。このシステムは、保持される医療情報へのアクセス権が、プライバシー、必要性、および/またはビジネス関心事項に基づき、各関係者に対して異なる可能性があるので、様々にアクセス可能である。
【0012】
本明細書で使用する、「埋め込み可能医療装置」という用語は、最も広い意味で使用されて、生物内部に埋め込まれるか、または生物と一体化して関連付けられる任意の医療装置を意味する。単に一例として、ペースメーカは埋め込み可能医療装置である。さらに、本明細書で使用する、「主観的情報」という用語は、最も広い意味で使用されて、人間の解釈に基づく情報を意味する。このため、例えば、特定の個人が「幸せに」、かつ/または「健康に」見えることを医師が指示する。これらの判定の両方とも、主観的情報と見なされる。他方、本明細書で使用する、「客観的情報」は、最も広い意味で使用されて、客観的測定に基づく任意の情報を意味する。このため、例えば、測定に基づき、患者がある体重であること、またはある血圧を有することを医師が指示する。これらはともに客観的データの例である。さらに、一部の診断または患者病歴情報は、主観的情報と客観的情報の組み合わせのこともある。例えば、ある患者が、冠動脈疾患、または他の何らかの疾患の病歴を有するという事実は、おそらく、過去からの主観的診断に基づく客観的情報である。
【0013】
一部のケースでは、本発明のシステムおよび方法は、医療装置の臨床試験を実行するのに使用される。そのようなケースでは、情報は、試験を受けている、あるクラスの医療装置を利用している患者を監督している医師から収集される。医師は、プログラマを使用して、医療装置を読み取り、医療装置から引き出された情報は、通信ネットワークを介して生のデータベースにアップロードされる。本明細書で使用する、「生のデータベース」という用語は、最終的に変換されたフォーマットに至っていない情報を含むコンピュータ可読媒体を含意する。このため、単に一例として、生のデータベースは、最終的に所望のフォーマットにまだなっていない、埋め込み可能医療装置から受け取られた情報、またはそのような情報からの何らかの派生物を含む。
【0014】
システムおよび方法は、患者についての客観的情報と主観的情報のいずれか、または両方をさらに含むことが可能である。その情報は、通信ネットワークを介してシステムにアップロードされる。本明細書で使用する、「通信ネットワーク」という用語は、最も広い意味で使用されて、情報を送ることができる任意のネットワークまたは媒体を意味する。このため、通信ネットワークは、インターネット、セルラー電話網、公衆交換電話網、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、仮想プライベート・ネットワーク、および/または以上の組み合わせであるが、以上には限定されない。
【0015】
一部のケースでは、医師、患者、および/または他の医療スタッフは、様々な医療データを収集することに対する支払いを受ける。そのようなケースでは、情報が、システムによって受け取られ、検証されると、情報を収集することに対する合意された支払いが承認され、医師、患者、および/または他の医療スタッフに支払われる。収集される医療データには、医師によって収集される主観的データ、医師によって収集される客観的データ、および/または埋め込み可能医療装置から受け取られるデータ・セットが含まれるであろう。
【0016】
本発明の様々な実施形態は、汎用医療データ・アクセス・システムを提供する。そのようなシステムは、ゲートウェイ・コントローラと通信するように結合されたシステム・コントローラを含む。本明細書で使用するゲートウェイ・コントローラは、情報がシステムに入ってくる、またはシステムを離れる任意の入口ポイントまたは出口ポイントである。さらに、本明細書で使用するシステム・コントローラは、医療データの異なる部分が組み合わせられ、かつ/または変換される任意のポイントである。このため、一部のケースでは、システム・コントローラとゲートウェイ・コントローラは、同一のタイプの装置であり、かつ/または重なり合う目的を果たすことが可能である。1つの特定のケースでは、ゲートウェイ・コントローラとシステム・コントローラはともに、通信ネットワークに通信するように結合されたサーバである。
【0017】
ゲートウェイ・コントローラは、医療情報の1つまたは複数のソースから情報を受け取るように動作可能であり、一部のケースでは、様々なタイプの医療情報を配信するように動作可能である。一部のケースでは、ゲートウェイ・コントローラは、プロセッサとコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、医師によって収集された客観的データおよび/または主観的データを含むデータ・セットを受け取り、それらのデータの少なくとも一部分をシステム・コントローラに通信するように、プロセッサによって実行可能な命令を含む。1つの特定のケースでは、ゲートウェイ・コントローラとシステム・コントローラはともに、単一のコンピュータ・システムとして実装される。
【0018】
システム・コントローラは、1つまたは複数の医療情報を保持し、様々な医療情報を所望のフォーマットに変換し、一部のケースでは、医療情報の様々な部分を1つまたは複数の受信側システムに配信するように動作可能である。システム・コントローラは、プロセッサとコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、埋め込み可能医療装置からの第1のフォーマットのデータ・セットを含むが、それには限定されない、1つまたは複数のソースからの情報を受け取るように実行可能な命令を含む。命令は、埋め込み可能医療装置からのデータ・セットを生のデータベースに格納し、埋め込み可能医療装置に関連するグループを識別し、そのグループに基づき、インタプリタを選択するようにさらに実行可能である。インタプリタは、受け取られたデータ・セットに適用されて、そのデータ・セットを、第1のフォーマットから第2のフォーマットに変換する。第2のフォーマットに変換されたデータ・セットの少なくとも一部分は、ゲートウェイ・コントローラに関連するデータベースに格納される。また、医師によって収集された客観的データと主観的データを検証する命令も含まれる。
【0019】
一部のケースでは、システムは、システム・コントローラと通信するように結合された診断コントローラ(例えば、診断システムに関連する別のゲートウェイ・コントローラ)をさらに含む。診断コントローラは、1名または複数名の受取人に様々な医療情報を提供するように動作する。その医療情報は、プライバシー問題を巻き込むことなしに、共有できる診断限定情報である。本明細書で使用する、「診断限定情報」には、医師、または他の医療訓練を受けたスタッフが、医療診断を提供するために依拠する任意の情報が含まれる。一部のケースでは、ただし、必ずしもすべてのケースにおいてではなく、診断限定情報からは、その情報が記述する患者を識別するのに役立つすべての情報が取り除かれる。
【0020】
特定のケースでは、様々な医療データが、1名または複数名の受取人に提供され、受取人は、受け取った医療情報に基づいて分析または診断することにより、提供された医療情報の意味についての見解を示す。その見解情報は、診断コントローラにおいて、分析データ(例えば、医療診断)として受け取られる。一部のケースでは、その分析データは、対応する医療データに関連して、診断コントローラによって格納されるのに対して、他のケースでは、その分析情報は、システム・コントローラに供給され、システム・コントローラにおいて、対応する医療データに関連して、包括的データベースの中に格納される。このため、単に一例であるが、10名の医師のグループが特定の患者から心電図を受け取る。そして、10名の医師の各々がその心電図によっていずれのタイプの不整脈が示されているかについて見解を示し、その見解が心電図に関連させて格納される。
【0021】
特定のケースでは、診断コントローラは、診断案内を1名または複数名のシステム・ユーザに与えるようにさらに動作することが可能である。例えば、「特定診断限定データ」を含む診断クエリがシステムにおいて受け取られる。本明細書で使用する、「特定診断限定データ」という用語は診断目的でサブミットされた医療データ・セットを含む。一部のケースでは、ただし、必ずしもすべてのケースにおいてではないが、特定診断限定データからは、その情報が記述する患者を識別するのに役立つ情報が取り除かれる。受け取られた特定診断限定データは、診断限定情報の少なくとも一部分と比較され、最も近い合致が判別される。少なくともある程度、その最も近い合致に基づき、診断が提供される。このため、単に一例として、医師は、患者に関連する心電図をサブミットすることができる。データベースにクエリが行われて、提示された心電図と、他の以前に分析された心電図の間に、妥当な合致が存在するかどうかが判定される。1つまたは複数の近い合致が見つかった場合、それらの合致した心電図に関連する診断が要求者に提供される。
【0022】
本発明の様々な実施形態では、埋め込み可能医療装置からの情報が、システム・コントローラにおいて受け取られ、システム・コントローラにおいて、第1のフォーマットで生のデータベースに格納される。生のデータベースに保持される情報の少なくとも一部は、所望のフォーマットに変換され、包括的データベースに格納され、かつ/または1つまたは複数のサブセット・データベースに配信される。本明細書で使用する、「包括的データベース」という用語は、データのサブセット(すなわち、スーパーセットの一部分)が保持されるデータベースを示す。そのようなサブセット・データベースは、例えば、異なる機能を実行するように動作可能なコントローラに関連させられており、サブセットは実行されるべき機能に基づいて選択される。多くの例の単に一例として、アクセスが患者の医師に与えられる場合、サブセット・データベースは、患者名と住所の情報を含む患者固有の情報を含むことが可能である。多くの例の別の例では、サブセット・データベースは、1名または複数名の医師、研究者などによって使用される診断データベースである。
【0023】
様々なケースでは、情報が、生のデータベースからアクセスされ、アクセスされた情報から、1つまたは複数のサブセット・データベースが作成される。このため、例えば、サブセット・データベースが失われた場合、そのデータベースは、生のデータベースから再生成される。代替として、またはさらに、サブセット・データベースの最初の形成が、不十分であることが後に判明した場合、サブセット・データベースは、生のデータベースの異なる部分、異なるデータ変換、および/またはそれらに類するものに基づき、新たに作成される。
【0024】
図1を参照すると、医療情報を収集する先行技術のシステム100が示されている。システム100は、埋め込み可能医療装置120を有する患者110を含む。患者110は、通信リンク130を介して埋め込み可能医療装置120と通信することができるプログラマ140を含む医師のオフィスを訪問する。プログラマ140はそのような通信を円滑にするアンテナ144を含む。プログラマ140は、例えば、フロッピー(登録商標)・ディスクなどの、取り外し可能なコンピュータ可読媒体150を受け入れる挿入ベイ146を含む。さらに、プログラマ140は、グラフィック・ディスプレイ142と、プログラマ140を制御する1つまたは複数のユーザ入力装置147とを含む。
【0025】
プログラマ140は、例えば、電線180を介して、用紙170に情報を印刷することができるプリンタ160に電気的に結合されている。本明細書で使用する、「電気的に結合された」という用語は、最も広い意味で使用され、通信の一部を形成する電子が通ることができる任意の結合を含む。このため、例えば、2つの装置を物理的に接続する電線はその2つの装置を電気的に結合するものと考えられることが可能である。これに対して、本明細書で使用する、「通信するように結合された」という用語は、より広く、電気的に結合されていることを含む。特に、通信するように結合されていることは、情報が、送信元から宛先に送られることが可能な任意の結合を含む。このため、2つの装置が電線を介して通信する場合、および/または無線で通信する場合、通信するように結合されていることになる。
【0026】
動作の際、患者110は医師のオフィスを訪問し、オフィスにおいて、医師は埋め込み可能医療装置120にプログラマ140がクエリを行うようにさせる。2進化10進数(BCD)などの、通常、何らかの符号化されたバイナリ・フォーマットである情報が、埋め込み可能医療装置120から転送される。さらに、符号化されたバイナリ情報は、異なるフォーマットの組み合わせを含むことが可能であり、例えば、一部のデータが、BCDフォーマットになっており、他のデータは、何らかの独自フォーマットになっていてもよい。その情報は、プログラマ140の一部として含まれるインタプリタに送られ、インタプリタは情報を復号化して、グラフィック・ディスプレイ142を介して表示されるグラフィック・フォーマットにする。例えば、情報は、心電図として表示されるデカルト座標データのグループを含む。
【0027】
さらに、埋め込み可能医療装置120は、プログラマ140にアップロードされる情報の一部として、いくつかのパラメータを供給することができることを認識されたい。一部のケースでは、埋め込み可能医療装置120は、700ないし1500、またはさらに多くの異なるパラメータを供給することができる。供給されるパラメータの数は、所与の埋め込み可能医療装置および/またはプログラミング・モードに固有であり、そのため、所与のプログラマは、通常、1つのタイプの埋め込み可能医療装置および/またはあるグループの埋め込み可能医療装置に固有である。
【0028】
埋め込み可能医療装置120から送られた情報から引き出されたグラフィック情報を表示することに加え、医師は、プログラマ140からの情報を取り外し可能なコンピュータ可読媒体150に保存することができる。さらに、医師は、検討するために、かつ/または患者のファイルに入れるために、その情報をグラフィック・フォーマットで用紙170に印刷することができる。しかし、そのようなシステムを使用することによって、医師は、複数の患者の訪問を含む履歴上のレコードを電子的に表示することはできない。これは、効率的に機能する医師の能力を制限する。
【0029】
さらに、臨床試験シナリオでは、医師は、取り外し可能なコンピュータ可読媒体150を手書きの質問表とともに、埋め込み可能医療装置120の製造業者に送る。その情報は、次に、人間によってデータベースに移され、検証されなければならない。これは、非効率であり、かつ/または誤りが生じやすい。
【0030】
次に、図2を参照すると、医療情報を収集する、検証する、格納する、使用する、操作する、および/または配布するシステム200の一実施形態が示されている。図示された実施形態では、システム200は、医療情報とその他のヘルスケア情報を受け取り、中央データベース・リポジトリ・システムに保持するように構成される。また、システム200は、医療装置製造業者、患者、患者の医師、および/または、場合により、第三者のヘルスケア提供者、研究者、サービス会社、または組織が情報の一部またはすべてにアクセスできるようにも構成されている。このため、図2に示されるとおり、システム200は、通信ネットワーク202を介して通信しているいくつかのコンピュータ・ベースのシステムを含む。一実施形態では、システム200は、データ入力装置群204と、データ収集システム206と、中央データ処理−リポジトリ・システム208と、医療診断システム210とを含み、以上すべては、通信ネットワーク202を介して、他のシステム群の1つまたは複数のシステムと通信している。
【0031】
本発明の一実施形態によれば、データ入力装置群204は、埋め込み可能医療装置情報を受け取り、その情報を様々なシステムに通信するように適合されている。Bardyによって2003年4月23日に出願された、「System and Method for Providing Tiered Patient Feedback For Use in Automated Patient Care」という名称の米国特許出願第10/422,495号、Bardyによって2001年9月6日に出願された、「Computer Readable Storage Medium Containing Code for Automated Collection and Analysis of Patient Information Retrieved From an Implantable Medical Device For Remote Patient Care」という名称の米国特許第6,607,485号が、通信ネットワークを介して埋め込み可能医療装置から情報を転送することについてのさらなる情報を提供する。米国特許第6,607,485号と米国特許出願第10/422,495号のそれぞれの全体は、事実上、参照により本明細書に組み込まれている。
【0032】
埋め込み可能医療装置から収集された情報に加えて、客観的患者情報、主観的患者情報、および/または診断情報を受け取って様々なシステムに通信することができる。そのような追加の情報は、Duke Activity Status Indicator(商標)によって提供されるような、患者の身体的安寧や情緒的安寧さらに症状の記録を記述するクオリティ・オブ・ライフ尺度であるが、これには限定されない。例えば、開示が、事実上、参照により本明細書に組み込まれているE.Braunwald編、「Heart Disease−A Textbook of Cardiovascular Medicine」、452〜454ページ、W.B.Saunders Co.(1997)に記載されるMinnesota Living with Heart Failure Questionnaireを含む他のタイプの尺度も使用できる。他の例として、前述した教則本に記載されるNew York Heart Association分類I、II、III、IVなどの、症状と、そのような症状を引き起こすのに必要な活動の量との間の関係を定義する機能分類標準がシステムに与えられる。本明細書で提供される開示に基づき、埋め込み可能医療情報に加え、システム200に与えることができる無数の情報が当業者には認識されよう。
【0033】
例として、医師のオフィス内に通常、配置されるプログラマ212は、患者214に埋め込まれた医療装置から情報を受け取るようになっている。しかし、以上に開示したようにディスケット上にデータをダンプする代わりに、プログラマ212は、通信ネットワーク212に接続され、医療装置情報をシステム206、208、210の1つまたは複数にアップロードするように構成される。一実施形態では、プログラマ212が通信ネットワーク202に直接に接続される。別の実施形態では、プログラマ212は、医師の情報システム216を介して、または他の中間システムを介して、通信ネットワーク202に接続される。しかし、当業者には理解されるとおり、プログラマ212が通信ネットワーク202に接続される特定の手段は、医療装置情報をネットワーク202やシステム206、208、210とプログラマ212が通信することができる限り、重要ではない。
【0034】
本発明の別の実施形態によれば、患者214は、医療装置情報を通信ネットワーク202と送受信するように構成された、患者の住居に配置された医療装置モニタ218を有する。この実施形態によれば、プログラマ212と同様に、モニタ218は、患者214に埋め込まれた医療装置から、無線通信接続を介して情報を受信する。一実施形態では、モニタ218は、定期的に、例えば、患者が眠っている間に毎晩、または、場合により、毎週、医療装置情報を取得するように構成される。代替として、モニタ218は、いつデータ転送が行われるかを患者が命令するように構成されてもよく、あるいは、トリガ・エピソード(例えば、異常なイベント)が検出された際に、データ転送を実行するように構成される。
【0035】
モニタ218が、埋め込み可能医療装置から情報を受け取った後、モニタ218は、次いで、その情報を、通信接続を介して通信ネットワーク202にアップロードする。当業者には理解されるとおり、ネットワーク202への通信接続は、インターネット接続、有線電話接続、有線接続、あるいは現在知られている、または今後開発される他の任意の適切な通信接続などの、任意の適切な接続である。さらに、通信ネットワーク202は、インターネット、セルラー電話網、公衆交換電話網、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、仮想プライベート・ネットワーク、または以上の組み合わせを含むが、以上には限定されない通信を円滑にすることができる任意のネットワークでよいことが認識されよう。
【0036】
本発明の別の実施形態によれば、埋め込み可能医療装置情報は、モバイル・モニタ220から通信ネットワーク202にアップロードされる。そのようなモバイル・モニタ220は、セルラー電話機と一体化される。この実施形態によれば、モバイル・モニタ220は、必要な場合はいつでも、患者が自身と一緒にモニタ220を携行することができることを除いて、モニタ218と同様である。装置モニタ220は、移動性であるため、通信ネットワーク202へのモニタ220の接続は大抵無線接続であるが、本発明は、この実施形態に限定されない。モバイル・モニタは、任意の適切な通信接続を介してネットワーク202と通信できることが、当業者には理解されよう。
【0037】
前述のとおり、医療装置情報に加えて、客観的患者情報、主観的患者情報、診断情報、その他の医療情報も入力され、システム206、208、210にアップロードされる。前述したとおり、「客観的情報」とは、患者の体重測定値、血圧測定値、その他などの客観的測定値に基づく任意の情報を意味する。さらに、「主観的情報」とは、患者の病状または症状の診断などの、人間の解釈に基づく情報を意味する。さらに、一部の診断または患者病歴情報は、主観的情報と客観的情報の組み合わせであることもある。例えば、ある患者が、冠動脈疾患、または他の何らかの疾患の病歴を有するという事実は、おそらく、過去からの主観的診断に基づく客観的情報である。情報の分類に関わらず、本発明は、適切であると考えられる任意の適切な医療情報、診断情報、または他の患者情報を集め、格納し、使用するように構成される。このため、本発明は、収集される特定のタイプまたは形態の情報にも限定されない。
【0038】
本発明の一実施形態では、データ入力装置220を使用して、医師が客観的情報や主観的情報を含む患者情報を入力することができる。さらに、データ入力装置220を使用して医療情報を検証し、かつ/または医療情報に対応する分析入力を与えることができる。データ入力装置220は、パーソナル・コンピュータ、移動コンピューティング装置、またはセルラー装置や無線装置などの任意の適切なデータ入力装置である。1つの例示的な実施形態では、データ入力装置220は、組み込まれた無線通信能力を有するパーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)である。加えて、データは、いくつもの異なるソフトウェア・プログラムを使用して入力される。例えば、データ入力装置220には、特定の情報を入力するよう医師に促す、データ入力質問表プログラムが含まれている。代替として、データ入力装置220には、データ入力Webページまたはデータ入力Webアプレットを処理するWebブラウザが含まれてもよい。当業者には理解されるとおり、任意の適切な装置および/または方法を使用して、患者情報を入力でき、そのため、本発明は、いずれの特定の実施形態または構成に限定されない。
【0039】
図示された実施形態では、データ入力装置220は、医師の情報システム216を介して通信ネットワーク202に接続される。代替として、データ入力装置220は、通信ネットワーク202に直接に接続されることが可能であり、あるいは他の何らかの中間システムを介して接続される。しかし、当業者には理解されるとおり、データ入力装置222が通信ネットワーク202に接続される特定の手段は、装置が、医療情報、診断情報、および/または他の患者情報をネットワーク202や、システム206、208、および/またはシステム210に通信することができる限り、重要ではない。
【0040】
一部の例では、医師は、患者情報を入力するシステムへのアクセスを持っていないこともある。それらの状況では、医師は、医療情報、診断情報、または他の患者情報をカルテ、またはフォームに記録してもよく、あるいは医師は、その情報を音声記録可能な媒体に口述してもよい。これが行われる場合、医師は、カルテ、フォーム、および/または音声記録可能な媒体をデータ入力代行者に送る。この例では、代行者は、データ入力システム(図示せず)を使用して、その患者情報(客観的情報と主観的情報を含む)を入力する。
【0041】
一部のケースでは、情報をシステム200に入力する医師は、システム200がその情報を受け入れた後、検証し、かつ/または認証するように要求されることがある。そのようなケースでは、医師は、データ入力装置222を介して以前に入力されたデータを閲覧することを要求することができる。次いで、医師は、データを検証し、データの妥当性および/または真正性の指示を、データ入力装置222を介して与える。データが入手できない場合、医師は、データ入力装置222を介して通信をシステム代行者システム226に送信する。データ入力装置224を利用するシステム代行者が、要求されたデータの利用可能性を確認し、そのデータをデータ入力装置222にリアルタイムで供給し、装置222において、医師は、そのデータを検証し、かつ/または認証することができる。
【0042】
前述したとおり、埋め込み可能医療装置情報は、プログラマ212、医療装置モニタ218、移動モニタ220を含むいくつかの異なる装置を使用して、入力され、アップロードされる。プログラマ212および/またはモニタ218、220は、医療装置情報を受け取った後、そのデータを、通信ネットワーク202を介して中央データ処理−リポジトリ・システム208にアップロードする。本発明のこの態様によれば、中央データ処理−リポジトリ・システム208は、医療装置情報を受け取り、その情報を生の医療装置データ・データベース228に格納するサーバ226を含む。
【0043】
当業者には理解されるとおり、埋め込み可能医療装置からのデータは、通常、符号化されたバイナリ・フォーマットになっている。一実施形態では、プログラマ212と医療装置モニタ218、220は、医療装置データ・ストリームをシステム・サーバ228や生の医療装置データ・データベース(「生のデータベース」)230にアップロードするのに先立って、そのデータ・ストリームを復号化するように構成される。この実施形態によれば、アップロードされたデータ・ストリームは、復号化されるが、依然として、バイナリ・フォーマットになっている。代替の実施形態では、プログラマ212と医療装置モニタ218、220は、復号化機能を全く実行することなしに、医療装置データを単に受け取り、アップロードする。その実施形態では、中央データ処理−リポジトリ・システム208が復号化機能を実行する。しかし、いずれのケースでも、生のデータベース230は、医療装置情報をバイナリ・フォーマットで格納し、これにより、多くのプログラムとデータベースが、その情報を使用するのが困難になる。
【0044】
このため、一実施形態では、医療装置データをバイナリ・フォーマットから、よりデータベース・フレンドリなフォーマットに変換することが望ましい。本発明のこの態様によれば、データ変換モジュールまたはデータ変換システム232が、バイナリ・フォーマットの医療装置データを受け取り、そのデータを、拡張マークアップ言語(「XML」)フォーマットなどの、より「ユーザフレンドリな」フォーマットに変換する。以下により詳細に説明するとおり、データ変換システム232は、バイナリ・データを分析し、そのデータの少なくとも一部をXMLフィールドに移す。
【0045】
データが、フォーマットされて、例えば、XMLフィールドに入れられた後、次に、そのXMLデータが、データ・ウェアハウスの中に格納される。一実施形態では、XMLデータは、包括的データベース238の中に、または他の何らかのデータベース・ロケーションに格納される。次に、データ検証モジュールまたはデータ検証システム234が、そのXMLデータを受け取り、そのデータ変換の正確さを検証する。データ検証システム234は、重複するXMLデータを削除する、医師によって入力された情報を検証し、かつ/または正規化するなどの、他の諸機能も実行することができる。データ検証システム234の動作は、以下により詳細に説明される。
【0046】
XMLデータは、検証された後、他のプログラムによって使用されるために、データベースの中にポピュレートされる。本発明のこの態様によれば、データベース制御モジュールまたはデータベース制御システム236が、XMLデータを読み取り、そのデータを、例えば、包括的データベース238および/またはサブセット・データベース248、252などの、事前に決めたデータベースの中にポピュレートする。ポピュレートされると、データベース238のすべてか一部が、クエリを行うためや、使用のために、いくつかの異なるエンティティによる利用に供される。データベース制御システム236の動作を以下により詳細に説明する。
【0047】
当業者には理解されるとおり、医師が、医療装置研究に参加する場合、医師は、通常、その研究を実施するエンティティによって、医師の時間と労力に対する報酬が支払われる。例えば、医療装置製造業者が、ある機能を検証する、または装置に関するFDA承認を得る研究を整えることがある。その状況では、医療装置製造業者は、その研究に参加する医師の援助を確保する。その研究には、医療装置を患者に埋め込むこと、患者評価と医療装置のパフォーマンスの追跡を指揮すること、埋め込み可能医療装置からデータを収集すること、そのデータを分析のために医療装置製造業者に供給することが含まれる。通常、医師がそれらの機能を実行した後、研究を実施するエンティティは、医師が機能を正しく実行したことを検証し、その後、医師に支払いを行う。本発明のこの態様によれば、支払い許可−処理モジュールまたは支払い許可−処理システム240が、医療装置研究パラメータに医師が適切に従ったことを検証し、または確認し、検証されると、経理システムとインタフェースをとって、医師に支払いが行われるようにする。支払い許可−処理システム240の動作を以下により詳細に説明する。
【0048】
図示された実施形態では、データ変換システム232、データ検証システム234、データベース制御システム236、支払い許可−処理システム240が、データ処理−リポジトリ・システム208内部の別々のシステムとしてすべて示されている。しかし、これらのシステムは、単にそれらのモジュールの機能を説明するために、別々のシステムとしてすべて図示されている。これらのシステムまたはモジュールの機能は、システム・サーバ228などの、単一の処理システムに組み込まれることが可能であり、そのため、本発明は、図2に示される分散型の実施形態に限定されないことが当業者には理解されよう。さらに、データ変換システム232、データ検証システム234、データベース制御システム236、支払い許可−処理システム240の動作を以下に別々に説明するが、各システムまたは各モジュールにおいて実行される機能は、その機能が説明されるモジュールに必ずしも限定されないことが、当業者には理解されよう。それらのモジュールの機能の一部は、場合により、別のモジュールによって実行されることも可能である。例えば、データ検証とデータベース制御が、別々のモジュールとして説明されるが、データ検証とデータベース制御は、単一のモジュールとして組み合わせられることも可能であり、あるいは、場合により、一部の、ただし、全部ではない検証が、データベース制御システム236によって実行されることも可能である。
【0049】
前述したとおり、医療装置情報に加えて、客観的患者情報、主観的患者情報、診断情報、その他の医療情報も入力され、通信ネットワーク202を介して様々なシステムにアップロードされる。本発明の一実施形態によれば、データ収集システム206が、医師システム216からまたは代行者システム226から、客観的患者情報と主観的患者情報を受け取るように構成される。一実施形態では、データ収集システム206は、通信ネットワーク202から客観的データと主観的データを受け取るためのゲートウェイ・サーバ242と、そのデータを格納する1つまたは複数のデータベースとを含む。図示された実施形態では、データ収集システム206は、客観的データベース244と、主観的データベース246と、サブセット・データベース248とを含む。客観的データベース244は、医師によって入力された「客観的情報」を格納し、主観的データベース246は、医師によって入力された「主観的情報」を格納する。これらのデータベースは、別々のデータベースとして示されているが、これは単に例示のためである。データ収集システム206は、客観的情報と主観的情報の両方に関する単一のデータベースだけを有するように構成されることも可能であり、多くの例では、おそらく、そのように構成されることが当業者には理解されよう。
【0050】
データ収集システム206は、医師から客観的データと主観的データを獲得した後、そのデータをデータ処理−リポジトリ・システム208にアップロードし、システム208において、データが検証されて、埋め込み可能医療装置データとともに、包括的データベース238に読み込まれる。ポピュレートされると、包括的データベース238は、各患者に関する医療装置情報を含み、さらに主観的情報と客観的情報を含む。前述したとおり、医療装置情報は、患者が医者を訪問している間に収集されるか、あるいは、医療装置モニタ218または移動モニタ220を使用して、患者の自宅、または他の場所で事前に決めた間隔で収集される。しかし、客観的情報および/または主観的情報は、通常、医師が患者訪問中に患者を分析し、かつ/または診断した後になって初めて、医師によって入力される。
【0051】
データが包括的データベース238の中に収集された後には、そのデータの一部、またはすべてが異なるエンティティまたは第三者による利用に供される。例えば、データベース238の一部分が、データ収集システム206にダウンロードされ、サブセット・データベース248の中に格納される。次に、医師や患者だけでなくそれ以外の第三者のヘルスケア提供者が、例えば、通信ネットワーク202とゲートウェイ・サーバ242を介してサブセット・データベース248にクエリを行うことにより、データ収集システム206からデータのより小さいサブセットにアクセスすることができる。当業者には理解されるとおり、第三者は、例えば、データベース構造化照会言語を使用すること、データベースにアクセスするように適合されたソフトウェア・プログラムを使用すること、または埋め込まれたデータベース呼び出しを有するWebページまたはWebアプレットを使用することを含め、いくつかの異なる形でサブセット・データベース248にアクセスすることができる。
【0052】
図2に示された実施形態では、データ収集システム206とデータ処理−リポジトリ・システム208は、別々のシステムとして示されている。一実施形態では、これらのシステムは、図示されるとおり、別々である。例えば、一実施形態では、データ処理−リポジトリ・システム208は、医療装置製造業者のところに配置され、その製造業者によって保持されるシステムであり、データ収集システム206は、第三者のデータ収集サービスまたはデータ収集機関であることがある。その実施形態では、前述したとおり、データ処理−リポジトリ・システム208は医療装置データを収集するように構成され、データ収集システム206は医師から客観的データと主観的データを収集するように構成される。
【0053】
代替として、別の実施形態では、データ収集システム206は、医療装置データ、ならびに客観的データと主観的データを収集し、次に、すべての情報を、復号化、変換、検証、および/またはデータベース制御とデータベース読み込みのために、データ処理−リポジトリ・システム208にアップロードするように構成されることも可能である。さらに別の実施形態では、データ収集システム206は、データ変換システム232とデータ検証システム234の1つまたは複数を含むことも可能である。さらに別の実施形態では、データ収集システム206とデータ処理−リポジトリ・システム208は、1つの場所における単一のシステムとして、または複数のサイトに配置された単一のシステムとして構成されることも可能である。これらのシステムは、ネットワーク化されたシステムであるため、任意のネットワーク化されたシステム構成を使用できる。
【0054】
収集された医療装置情報および患者情報はいくつかの異なる目的で使用される。一実施形態では、収集されたデータは、装置に関するFDA承認を得るために使用され、あるいは、データは、特定の装置についてや、その装置をどのように使用するかについての論文を発表するのに使用される。別の実施形態によれば、収集されたデータは、診断情報やその他の分析情報を獲得し、場合により、それらの情報を配布するのに使用される。その実施形態によれば、医療診断システム210が、医師および/または専門家から診断情報を求め、診断情報を収集した後、入力された症状情報に基づき、診断を医師、または他の第三者のヘルスケア提供者に配布するように構成される。
【0055】
図示された実施形態では、医療診断システム210は、包括的データベース238からデータの少なくとも一部分を受け取り、そのデータをサブセット・データベース252の中に格納する。一実施形態では、医療診断システム210は、データを受け取り、データベース252の中に格納するゲートウェイ・サーバ250を含む。医療診断システム210は、医師または専門家が医療診断を作成するのに少なくとも十分なデータを受け取る。例えば、データには、患者の症状についての情報、医療装置読み取り値、医師が診断を下すのに必要とする他の任意の適切なデータが含まれる。診断を下すのに必要とされるデータのタイプと量は、問題となっている病状や医療装置のタイプを含め、いくつかの要因に依存することが、当業者には理解されよう。
【0056】
一実施形態によれば、医療診断システム210は、医療データをパッケージ化して、医師および/または専門家から診断を得るために、そのデータを医師および/または専門家に送るように適合された診断ツール・システムまたは診断ツール・モジュール254も含む。以下により詳細に説明するとおり、診断ツール254は、医療データをパッケージ化して、グラフィックWebページまたはグラフィックWebアプレット、読み取り可能な添付ファイルを有する電子メール、または他の何らかの形態のデータ通信などの、閲覧可能なパッケージにするように構成される。
【0057】
医療データ・パッケージがフォーマットされた後、診断ツール254は、次に、そのパッケージを専門家システム256または医師システム216に送る。図示された実施形態では、専門家システム256は、システム256と通信しているデータ入力装置258を有し、装置258は、専門家がその医療データ・パッケージを検討し、専門家による医療データの検討に基づく診断情報を入力することができるように構成されている。同様に、医師システム216も、診断情報を入力するためにシステム216と通信しているデータ入力装置222を有することが可能である。データ入力装置258、222は、パーソナル・コンピュータ、ハンドヘルド・コンピューティング装置、セルラー装置、その他の任意の適切な入力装置である。
【0058】
専門家および/または医師が、診断情報を入力した後、その情報は、医療診断システム210に返送され、サブセット・データベース252の中に保存され、システムで情報が分析され、処理される。例えば、一実施形態では、診断ツール・モジュール254が、数名の異なる専門家、医師、または他のヘルスケア提供者によって提供された診断情報を分析し、入力パラメータに基づいて診断と療法の提案を策定するように構成される。例えば、医師が患者の症状情報や医療装置情報をプログラムまたはWebページに入力することができ、診断ツール254が、入力された症状をデータベース252の中に格納されている医療データや診断情報と比較することにより、診断し、場合により、療法の提案を決め、提供するように構成される。このようにして、診断ツールは、インテリジェント診断マシンとして動作することができる。データ収集システム206の場合と同様に、医療診断システム208は、データ処理−リポジトリ・システム208とは別個に動作させられるスタンドアロン・システムであることが可能であり、あるいはシステム208、206と一体化される。特定のネットワーク構成は重要ではない。
【0059】
図示された実施形態では、データ収集システム206と医療診断システム210はともに、アクセス・ツール群260を含む。以下により詳細に説明するとおり、アクセス・ツール260は、ユーザがシステムへ安全にアクセスし、場合により、アクセスを制限されるインタフェース・ツール、セキュリティ装置、アクセス規則のセットである。
【0060】
次に、図3を参照すると、ユーザにローカルなマイクロプロセッサ・ベースの装置にインストールされたインターネット・ブラウザ、または他の何らかの通信ツールをユーザが開く(ブロック310)。インターネット・ブラウザは、例えば、移動モニタ、ベッドわきのモニタ、移動入力装置、パーソナル・コンピュータ、プログラマ、および/または類似物にインストールされている。インターネット・ブラウザが開かれると、ユーザは、アップロードされた情報を受け取るように動作可能なサーバ、またはそのようなサーバのプロキシに自動的に導かれる。他のケースでは、ユーザは、インターネット・ブラウザを適切なサイトに導かなければならない。
【0061】
一部のケースでは、ユーザはまず、ローカルで実行されるアプレットを、通信ネットワークを介してダウンロードする。そのようなアプレットは、例えば、データ収集システム206に関連するアクセス・ツール260からダウンロードされる。1つの特定のケースでは、アプレットは、JAVA(登録商標)コードで書かれ、選択された特定のブラウザに応じて、専用のプラグインを使用して適切に動作する。また、当技術分野で知られている、データをアップロードする準備をする他のアプローチも使用される。
【0062】
アプレットがダウンロードされる一部のケースでは、ユーザには、当技術分野で知られているとおり、様々な認証情報および/または許可情報を要求するダイアログ・ボックスが提示される。認証情報および/または許可情報が受け取られると、アプレットは、データをシステムにアップロードすることができるようにする。さらに、一部のケースでは、アプレットには、そのアプレットが、知られており、かつ/または信頼されるソースから受信されたことをユーザが示すように要求する認証証明書を伴う。一部のケースでは、認証および/または許可は、情報が、システムにアップロードされることになるたびに要求される。
【0063】
インターネット・ブラウザは、アップロードを望むかどうかをユーザに尋ねるユーザ・インタフェースをユーザに提示する(ブロック320)。さらに、ユーザ・インタフェースは、アップロードされるべきデータを示すためのフィールドを含み、あるいは、一部のケースでは、アップロードされるべき情報が取り外し可能なコンピュータ媒体から取得される。このため、アプレットがプログラマで走っている一部のケースでは、プログラマ内のフロッピー・ディスクの情報がアップロードされる。アプレットが、コンピュータ上で走っている他のケースでは、多くのファイルが、ハードディスク・ドライブに格納され、同時にアップロードされる。
【0064】
アップロードのためのデータが選択されると(ブロック320)、アップロード・コマンドが入力される(例えば、仮想ボタンが、クリックされる)(ブロック330)。単一の患者データ・ファイルが、アップロードのために選択されている場合、アップロード・プロセスは、1回の走査で実行される。代替として、複数の患者データ・ファイルが、アップロードのために選択された場合、患者情報のすべてがアップロードされるまで、ディレクトリ構造を横断する反復プロセスが完了させられる。特定の埋め込み可能医療装置のタイプとモデル番号、さらに、前述したとおり、患者および/または医師によって提供される情報に依存して、様々なデータがアップロードされる。代替として、埋め込み可能医療装置からの情報が1回のセッションでアップロードされ、他の主観的情報および/または客観的情報は、他の1回または複数回のセッションでアップロードされる。
【0065】
客観的患者データ、主観的患者データ、埋め込み可能医療装置からのデータがすべて、単一のアップロード要求を使用してアップロードされる1つの特定の実施形態では、データは、埋め込み可能医療装置からデータを受け取るシステム・サーバ228と、他の主観的データおよび/または客観的データを受け取るゲートウェイ・サーバ242の間で自動的に分散させられてもよい。
【0066】
1つの特定のケースでは、インターネット・ブラウザを介して接触されたサーバへの実際のアップロードを実行するスレッドが開始される(ブロック350)。そのようなケースでは、患者情報の各アップロードは、ディレクトリ・アップロードの開始を示す、サーバへの「GET」要求で始まる(ブロック360)。例として、特定の埋め込み可能医療装置の通し番号およびアプリケーション・モデル番号と日付/時刻スタンプが、パラメータとして「GET」要求に渡されて、ファイル名を作成するのに使用される。「GET」要求が発行された後、特別な「POST」要求メッセージが、アップロードされる各ファイルに関して、サーバに送信される。ファイルの内容は、「POST」要求の本文の中でサーバに送られ、ファイルの名前はパラメータとして送られる。
【0067】
少なくとも一部の例では、プライバシーの懸念が問題であり、そのため、通信ネットワークを介して情報を転送する際のセキュリティが関心事である。セキュリティは、サーバ側でJava(登録商標)アプレットを配信するサーブレットを、セキュリティで保護されたHTTP接続を使用して実行されるように構成することにより、強化される。これは、ユーザ(例えば、クライアント)側で、当技術分野で知られているとおり、プライバシー表示を含めることによって反映される。さらに、HTTPSを設定することは以上に示唆したセキュリティの利点を利用する。以上のアプローチに加え、認証が行われることが可能である。
【0068】
サーバ側で、2つのサーブレットが、前述した「GET」要求と「POST」要求を扱う。1つの特定のケースでは、モデル番号、通し番号、および/または日付/時刻スタンプを使用して、装置に関連付けられた患者に関する一意のパス(例えば、ディレクトリ・ロケーション)が定義される。パスが存在しない場合、サーブレットは、パスを作成しようと試みる。一例として、パスは、特定の患者についてのデータが、初めてアップロードされる場合、存在しないであろう。最初のアップロード中、受け取られた情報は、追跡可能性および/または他の将来の使用のためにアーカイブされる。患者から異なる時に受け取ったアップロードされたファイルを保存するために別々のディレクトリが使用される。それらのディレクトリは、より早期に作成された患者ディレクトリの子である。それらのディレクトリの名前は、アップロードされたディスクの現行のカウントを反映するように割り当てられる。一例として、「1743_200134/0」や「1743_200134/1」といった具合である。これらは、1743PGおよび200134通し番号を有する患者に関する第1のアップロードと第2のアップロードを反映する。1つの特定の実施形態では、「/0」および「/1」は、受け取られた日付/時刻スタンプで置き換えられる。このため、同一の日付/時刻スタンプを有する複数の伝送が、同一の埋め込み可能医療装置から受信された場合、その複数の伝送の1つのコピーだけが保持される。患者ディレクトリは、現在のセッションに関する属性として保存され、サーブレットが利用で可能になる。「POST」要求は現在の患者ディレクトリの中でファイルを作成させ、次に、「POST」要求の内容を、その新たに作成されたファイルの中にコピーする。
【0069】
一部のケースでは、アップロードが中断された場合、または別の形で失敗した場合、部分的なデータを有する孤立ディレクトリがサーバ上に作成される。そのディレクトリは、管理サーブレットによって整理される。管理サーブレットは、生のデータベース230のアーカイブ領域を定期的にスキャンして、孤立ディレクトリを削除する。このサーブレットは、ディレクトリの中に保持されるあらゆるログ情報を使用して、中断されたセッションを特定することができる。
【0070】
アップロードが単一の患者ディレクトリに関して完了すると、完了の指示がサーブレットに送られる。すると、サーブレットは、そのディレクトリに完了したというフラグを付けて、アップロードに関係のあるログ情報もディレクトリに格納する。そのログは、アップロードを開始したマシンのMAC(メディア・アクセス制御)アドレス、または他の指示を含むが、それらには限定されない、アップロードについてのあらゆる情報を捕捉することが可能である。
【0071】
一部のケースでは、アップロードされるデータは、埋め込み可能医療装置からであり、そのため、符号化された形態かつ/または暗号化された形態になっていることが可能である。そのようなケースでは、データ、またはデータの一部分は、データ変換システム232に向かわせられる。データ変換システム232の実施形態を表す図4を参照すると、3つのポート403、406、409がそれぞれ、特定の埋め込み可能医療装置グループ404、407、410からデータを受信することの専用である。特定の例として、埋め込み可能医療装置グループ404内に含まれる埋め込み可能医療装置からの情報が、システム・サーバ228によって受信される。すると、システム・サーバ228は、その埋め込み可能医療装置からの受信された情報をポート403に送る。情報が、その他の埋め込み可能医療装置グループ407、410のいずれかからの埋め込み可能医療装置からである場合、受信された情報は、ポート406、409の別の1つを介して送られる。データ変換システム232の設計は、スケーラブルであり、任意の数の埋め込み可能医療装置グループからのデータの変換し、復号化し、および/または解読するように変更されることが理解されよう。このため、理解されるとおり、図示される埋め込み可能医療装置グループの数は単に例示的である。
【0072】
一実施形態では、TCP/IP接続がポート403、406、409の1つへ開かれ、データを変換する要求がそのTCP/IP接続を介して与えられる。前述したとおり、データが受信されるポートにより、受信されるデータのタイプ(すなわち、データの発信元である埋め込み可能医療装置のタイプ)が示される。このため、システム・サーバ228は、受信されたデータ・タイプを識別することと、その識別されたデータ・タイプに対応するデータ変換システム232のポートに対するTCP/IP接続を開くことを担う。データ変換システム232は、例えば、「inetd」を使用して実装される。inetdデーモンは、複数のポートへの接続をリッスンし、受け入れる。inetdデーモンは、接続を受け入れると、受信されたデータの送信元のポート(すなわち、埋め込み可能医療装置)に固有の変換ユーティリティを生成する。
【0073】
受信された情報404、407、410は、符号化されたデータ412、415、418として、それぞれのポート403、406、409を通る。本明細書で使用する、「符号化されたデータ」という用語は、最も広い意味で使用されて、データが引き出された埋め込み可能医療装置に固有の形態になっているデータを意味する。このため、特定のペースメーカが、1つのフォーマットの符号化されたデータを生成するのに対し、別のペースメーカは、別のフォーマットで符号化されたデータを生成する。それら2つのフォーマット・タイプは、例えば、それぞれ、符号化されたデータ412と符号化されたデータ415である。
【0074】
例示の目的で、例示的な埋め込み可能医療装置から引き出された1つのタイプの符号化されたデータを本明細書で説明する。提供される符号化されたデータは、そのデータが引き出される埋め込み可能医療装置に独特であり、そのため、その符号化されたデータを解釈することは、そのデータを生成した装置タイプを特定することを含む。本明細書で与えられる開示にある程度、基づき、独自のデータ・セットをそれぞれが生成する、いくつかの異なる装置タイプが、当業者には認識されよう。もちろん、以下のデータ・タイプは、例示的であり、限定的ではないものとして、当業者には認識されよう。以上を述べた上で、例示的な符号化されたデータは、以下のとおりASCIIヘッダ情報を含む。すなわち、
# TYPE:EPISODE SAVE DATE:02/25/04
# PROGRAMMER MODEL:XXX.X SERIAL:0123456
# DEVICE MODEL:YYYY SERIAL:543210
# RAM VERSION:1.1 ROM VERSION:
# APPLICATION MODEL:ZZZZ VERSION:1.7
FORMAT CODE,1
[ EPISODE EPISODE:1432 INDEX:87 ]
EpisodeNumber,"1,432"
EpisodeEgmShkChannel, 1
EpisodeEgmVChannel, 1
EpisodeStartDate, 15-FEB-2004
EpisodeStartTime, 16:11
EpisodeEndTime,01:47
EpisodeEndMessage,Data Overwritten
EpisodeInduced,Spontaneous
EpisodeInitialRate,142
EpisodeMeasuredOnsetPercent,0
EpisodeMeasuredOnsetTime,0
EpisodeProgrammedStabilityAcc,Off
EpisodeProgrammedStabilityInh,18
EpisodeProgrammedOnset,19
EpisodeProgrammedVFRate,190
EpisodeProgrammedVTRate,140
EpisodeProgrammedVT1Rate,--
EpisodeProgrammedSRD,1:00
EpisodeProgrammedOnsetLogic,And
EpisodeEgmAChannel,1
EpisodeProgrammedVGreaterARate,On
EpisodeProgranimedAFibThreshold,200
EpisodeATRTerminationMessage,
[ ATTEMPT EPISODE:1432 ATTEMPT:1 ]
AttemptNumber,l
AttemptPreAverageVRate,142
AttemptMeasuredStability,3
AttemptDetectionZone,VT Zone
AttemptTherapyAccelerateNote,
AttemptTherapyDelayNote,* Therapy Delayed until SRD
AttemptPostAverageVRate,143
AttemptTimestamp,01:03
AttemptPreAverageARate,141
AttemptAFib,False
AttemptVGreaterARate,False
AttemptPostAverageARate,140
AttemptATPBurstTimeOffset,0l:23
AttemptATPName,VT ATP 1 Ramp
AttemptATPTherapyDelivered,3 Bursts
【0075】
ASCIIヘッダ情報の後に、いくつかの符号化されたバイナリ・フィールドが続く。一例として、埋め込み可能医療装置から受け取られる以下の符号化されたバイナリ・データ(ASCII文字フォーマットで表される)は、エピソード番号1432の開始時に、または開始時頃に患者の心房近くで検出される、患者の心臓機能を記述する。すなわち、
・
・
・
・
【0076】
埋め込み可能医療装置から受け取られる符号化されたバイナリ・データの別の例として、以下のデータ(やはり、ASCII文字フォーマットで表される)は、エピソード番号1432に続く患者の心房近くで検出された、患者の心臓機能を記述する。
・
・
・
・
【0077】
一部のケースでは、埋め込み可能医療装置から引き出される符号化されたデータは、誤り検出符号および/または誤り訂正符号(例えば、チェックサムまたはCRC)を含む。その符号を使用して、データが埋め込み可能医療装置から受信された後、操作されているかどうか、またはデータが、埋め込み可能医療装置から適切に伝送されていないのではないかどうかが判定される。
【0078】
符号化されたデータ412、415、418は、それぞれのデータ受信ブロック421、424、427によってバッファリングされる。データ受信ブロック421、424、427のそれぞれは、バッファリング済みの符号化されたデータ430、433、436のいずれかを開放する。バッファリング済みの符号化されたデータ430、433、436は、対応する解釈システム439、442、445にそれぞれ送られる。解釈システム439、442、445のそれぞれは、それぞれのバッファリング済みの符号化されたデータ430、433、436を復号化するように設計される。本明細書で使用する、「復号化」という用語は、最も広い意味で使用されて、符号化されたデータが、所望のフォーマットに準拠するように変換される、またはそれ以外で変更される任意のプロセスを意味する。
【0079】
復号化の一例として、バッファリング済みの符号化されたデータ430が、データ・ストリーム内のいくつかのビットにわたって広がった、埋め込み可能医療装置識別番号の一部分を含むことが可能である。そのようなケースでは、解釈システム439は、分散されたビットを再び再組み立てて、例えば、2バイト語にすることを担うことが可能である。代替として、またはさらに、様々なデータ・フィールドを生成するために前述した例示的なデータが解析され、復号化される。例えば、装置タイプ、モデル番号、通し番号、患者名、リード線インピーダンス、エピソード時刻スタンプ、エピソード日付スタンプ、その他の多数の装置パラメータが、符号化されたバイナリ・データから復号化される。
【0080】
復号化されたデータ448、451、454は、それぞれのデータ抽象化エンジン457、460、463に送られる。データ抽象化エンジン457、460、463は各々、それぞれの復号化されたデータ448、451、454の特定の要素を、埋め込み可能医療装置グループ404、407、410から受け取られるデータに共通するグローバル・フィールドに関連付ける。データ抽象化エンジン457、460、463はそれぞれ、復号化され、抽象化されたデータ・セット466、469、472を提供する。一部のケースでは、復号化され、抽象化されたデータ・セット466、469、472は、変換されたデータ出力478を提供するフォーマット変換エンジン475に送られる。
【0081】
1つの特定の実施形態では、データ抽象化エンジン457、460、463は、復号化されたデータ448、451、454を組み立てて、XMLフラット・ファイル・フォーマットする。フォーマット変換475はパススルーである。他の諸実施形態では、XMLフォーマットは、特定のスプレッドシート・フォーマット、または他の適切なフォーマットに変換される。前述した符号化されたバイナリ・データから引き出されたXMLフォーマットの復号化され、抽象化されたデータ・セットの1つのそのような例は、以下のとおりである。
<parameter name="PatientName">JONES, SMITH</parameter>
<parameter name="PrmRtcDateTime">25-FEB-2004 18:35</parameter>
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<collection name="C_EGRAM_ONSET">
Onset EGM (10 sec max)
<traces frequency="400 hz">
<egram_data source="atrium" samples="4000">8202, 8202, 8197, 8192, 8180, 8169, 8174, 8179, 8185, 8192, 8198, 8205, 8207, 8209, 8214, 8219, 8299, 8380, 8076, 7772, 7973, 8175, 8231, 8287, 8292, 8298, 8270, 8243, 8224, 8205, 8193, 8182, 8175, 8169, 8167 {....}
<collection name="C_EGRAM_POST_ATTEMPT">
Post-attempt EGM (10 sec max)
<traces frequency="400 hz">
<egram_data source="atrium" samples="2774">8192, 8192, 8192, 8192, 8192, 8192, 8190, 8189, 8190, 8192, 8190, 8189, 8190, 8192, 8192, 8192, 8190, 8189, 8192, 8195, 8193, 8192, 8192, 8192, 8190, 8189, 8199, 8209, 8280, 8352, 8089, 7826, 8002, 8179, 8229 {....}
【0082】
本発明の実施形態では、解釈エンジン439、442、445のそれぞれは、ソフトウェアとして実装される。さらに、一部のケースでは、ソフトウェアの少なくとも重要な部分は、特定の埋め込み可能医療装置、または特定の埋め込み可能医療装置グループに固有のプログラマ内部に実装されるソフトウェアと同一である。このため、データ変換システム232を作成するのに要求される開発作業が大幅に削減される。さらに、そのようなシステムのスケーラビリティは、装置固有のプログラマからのソフトウェアが、データ変換システム232において使用されるために移植され、かつ/または再コンパイルされるので高められる。加えて、パイプまたはスレッド(例えば、ポート403、データ受信ブロック421、データ抽象化エンジン457の組み合わせ)が移植され、かつ/またはコンパイルされたソフトウェアから成る解釈システム(例えば、解釈システム457)の周りで組み立てられることが可能である。
【0083】
一部のケースでは、復号化され、抽象化されたデータがシステム・サーバ228に戻され、サーバ228において、以下に説明するとおり、XMLフォーマットで、または特定のデータベース・フォーマットで包括的データベース238に格納される。変換されたファイルには、一意のファイル名が与えられる。というのは、それらのファイルは、空白のファイルやエピソード・ファイルに相当し、したがって、すべてのファイルが、患者ディレクトリまたは患者レコードの下で直接に保存され、別のレベルのディレクトリの必要性が全く存在しないからである。例えば、「1743_200134/00001234.eps」および「1743_200134/00abde87.bnk」。様々なケースでは、変換された出力データ478は、システム・サーバ228に戻され、サーバ228において、包括的データベース238に格納されるのに対して、他のケースでは、変換された出力データは、システム・サーバ228に戻され、サーバ228において、要求者または要求者システムに直接に転送される。
【0084】
図5を参照すると、流れ図500が、特定の要件に基づく生のデータベース230からのデータのリアルタイムの処理のための、本発明の一部の実施形態による一方法を示す。流れ図500に従って、データ変換システム232は、選択された受取人向けにデータを準備するように構成される(ブロック510)。これには、データ抽象化エンジン457、460、463に知られているいくつかのデータ・フィールドと、フォーマット変換エンジン475に知られている特定の所望のフォーマットを示すことが含まれる。
【0085】
次に、データが、生のデータベース230からプルされ、そのデータが取得された埋め込み可能医療装置のタイプに基づいて、ポート403、406、409の特定の1つに送られる(ブロック520)。前述したとおり、データが処理されるパイプ(例えば、データ受信ブロック421、解釈システム439、データ抽象化エンジン457、フォーマット変換システム475)をセットアップする、生のデータの、その特定のタイプに関連するアプリケーションが生成される(ブロック530)。情報は、次に、前述したとおり、生のデータ、つまり、符号化されたデータから、変換されたデータ出力に変換される(ブロック540)。変換されたデータは、次に、所望した受取人および/またはリポジトリに向けられる(ブロック550)。
【0086】
前述したとおり、一部のケースでは、生の情報のすべてが変換され(すなわち、復号化され)、包括的データベース238に戻るように向けられる。他のケースでは、生の情報の一部分だけが変換され、例えば、サブセット・データベース248、252のような、受信側および/またはリポジトリに向け直される。そのようなケースでは、出力(データ抽象化エンジン457、460、463によって使用されるべき)とともに含められるべき情報や、その出力が伝送されるべきフォーマット(フォーマット変換エンジン475によって使用されるべき)を示すコマンドが与えられる。
【0087】
データ抽象化エンジン457、460、463は、復号化された情報448、451、454を受け取るが、その情報の、コマンドによって指定された部分だけが、データ抽象化エンジン457、460、463によって保持される。保持された情報のその部分は、フォーマット変換エンジン475に送られ、エンジン475において、データは、選択されたフォーマットでフォーマットされる。所望のフォーマットが、データ抽象化エンジン457、460、463によって提供されるフォーマットと同一である一部のケースでは、フォーマット変換エンジン475はそのデータを単に通過させる。このため、例えば、データ抽象化エンジンがデータをXMLフォーマットで提供し、所望のフォーマットが、XMLである場合、フォーマット変換は全く実行されない。代替として、特定のスプレッドシート・フォーマットなどの、別のフォーマットが所望される場合、データ抽象化エンジン457、460、463からのデータは、そのスプレッドシート・フォーマットにフォーマットされる。情報は、次に、システム・サーバ228に戻され、すると、サーバ228は、その情報を、要求側エンティティおよび/または指定されたサブセット・データベースに送る。
【0088】
変換が完了すると、別のデータ生成が実行されるべきかどうかが判定される(ブロック560)。追加の生成が行われるべき場合(ブロック560)、前述したとおり、受け取られたコマンドに合うように、生のデータにアクセスが行われ、そのデータが変換され、別のエンティティに供給される(ブロック510)。代替として、さらなる生成が、全く行われない場合(ブロック560)、プロセスは終了する。
【0089】
図6aを参照すると、流れ図600が、本発明の一部の実施形態による、システム100を使用して臨床試験と実用試験を実行する方法を示す。流れ図600に従って、様々な参加者が識別される(ブロック602)。通常のシナリオでは、あるタイプのクラスの埋め込み可能医療装置を埋め込む1名または複数名の医師が選択される。しかし、本明細書で提供される開示に基づき、例えば、所与の医療装置の受容者を含め、数名の他の「参加者」が当業者には認識される。
【0090】
それらの参加者が研究に登録される(ブロック604)。この登録は、参加者がシステムにアクセスすることを可能にする1つまたは複数のソフトウェア・プログラム、または他のアクセス・ツールをダウンロードすること、または送信することを含む。さらに、登録は、通信ネットワークを介して、または通常の郵便を介して受け取ることが可能な、参加者についての様々な情報を受け取ることを含む。特定のケースでは、この情報は、参加者が登録した際に提供されるソフトウェア・プログラムの1つまたは複数を使用して提供される。この登録情報は参加者の名前と連絡先情報を含む。さらに、一部のケースでは、参加者は、参加に対して支払われる、そのため、登録は、税支払人情報、直接入金情報などを獲得することを含む。本明細書で提供される開示に基づき、参加者について収集されることが可能な、いくつかの他の登録データが当業者には認識されよう。
【0091】
参加者が登録されると、参加者すなわち参加者システムを介して、様々な情報が収集される(ブロック608)。その情報は、例えば、前述したとおり、装置プログラマ、または他の装置モニタを使用して読み取られる埋め込み可能医療装置から受け取られる情報である。さらに、参加者は、主観的データ、客観的データ、その他の患者情報、その他など、様々な情報を入力することができる。受け取られた情報は、その情報のタイプに応じて、別々に処理される。例えば、参加者によって入力された情報は、その情報が正しく入力されていることを確実にするように検証される(ブロック610)。情報が、正しく入力されていない場合(ブロック611)、システムは、誤りを修正するように参加者に通知する(ブロック612)。この検証プロセスは、図6bに関連して、より完全に説明する。
【0092】
さらに、受け取られた医療装置情報は、前述したとおり、生のデータベース230に格納される(ブロック620)。埋め込み可能医療装置から受け取られるデータは、符号化されているので、符号化されたデータは、データ変換システム232に送られ、システム232において、図4に関連して前述したとおり変換される(ブロック622)。得られる変換された情報が、次に、検証され(ブロック630)、変換が適切に行われていることが確実にされ、埋め込み可能医療装置が適切に構成されていることが確実にされる。この検証プロセスは、図6cに関連して、以下により詳細に説明する。
【0093】
参加者によって入力された情報と、アップロードされた医療装置情報がともに検証された後、システムは、参加者への支払いを処理し(ブロック640)、検証済みのデータを包括的データベース238の中に格納する(ブロック650)。さらに、収集された情報の様々な部分が、他の関連するデータベース群に分散される。
【0094】
次に、図6bを参照して、参加者によって入力された情報を検証する(ブロック610)ための方法の一実施形態をより詳細に説明する。前述したとおり、患者訪問中、または患者訪問の直後に、医師(または助手またはデータ入力サービス)が、客観的情報、主観的情報、または患者についての妥当であると思われる他の医療情報または診断情報を含む患者についての情報を入力する。本発明の一実施形態では、医師には、データ入力スクリーンが与えられる。このスクリーンは、患者情報の少なくともいくらかを入力するように医師を促す。医師のコンピュータ・システムのデータ入力スクリーンまたはそれは、PDA、セルラー電話機、または他の何らかの移動装置などの、移動データ入力装置上で走る。また、データ入力スクリーンは、装置常駐プログラム、あるいは医師の装置にダウンロードされるインターネットWebページまたはインターネットWebアプレットなどの、任意の適切なデータ入力プログラムであってもよい。
【0095】
医師が、データをデータ入力スクリーンまたはデータ入力プログラムに入力した後、データ・フィールドが検証されて、データ入力が正しいことが確実にされる(ブロック611)。データ入力検証は、多くの異なるタイプの検証技術を含む。例えば、客観的データ入力の場合、データ入力検証によって、身長、体重、またはその他の入力された客観的測定値が妥当であることが確実になる。一例は、身長、体重、またはその他の変数を妥当な範囲と比較する。また、診断情報が検証されて、適切な診断情報が入力されていることが確実にされる。例えば、入力された医学用語が確認されて、その用語が、実際に存在することが確実にされ、あるいは入力された診断が確認されて、その診断が、他の入力されたデータに基づき、妥当であることが確実にされる。当業者には理解されるとおり、データ入力フィールドを検証するいくつかの異なるやり方が存在することも可能であり、このため、本発明は、いずれの特定の検証プロセスまたは検証技術にも限定されない。
【0096】
また、フィールド検証プロセスは、医師の場所におけるデータ入力装置によって実行されてもよく、あるいは図2におけるデータ収集システム206または中央データ処理−リポジトリ・システム208などの、集中処理システムによって実行されてもよい。集中処理システムによって実行される例では、入力されたデータは、医師のシステムから集中処理システムに、例えば、WebページまたはWebアプレットを介して伝送され、そこで検証される。しかし、両方のケースで、検証プロセスは、リアルタイムであり、医師またはデータ入力者は、比較的迅速に、誤りの通知を受ける(ブロック612)。
【0097】
データ入力エラーが生じた場合、医師またはデータ入力者は、その誤りを訂正し、その情報を再サブミットするように促される(ブロック618)。そうではなく、データが、正しく入力されたように見える場合、データは、図2のデータ収集システム206または中央データ処理−リポジトリ・システム208などの、集中処理システムに伝送される。集中処理システムにおいて、参加者によって入力されたデータは、入力されたデータを、以前に入力済みのデータまたは記録済みのデータに照らして試験することを含む第2の検証プロセスに入る(ブロック613)。本発明のこの態様によれば、入力されたデータは、バックアップ検証として、包括的データベース238またはサブセット・データベース248の中のデータと比較される。
【0098】
この場合も、いくつかの異なる検証確認が実行される。例えば、入力された身長、体重、またはその他の患者人口統計情報が、以前に入力済みのデータに照らして確認されて、その情報が、妥当であるかどうか確かめられるる。患者の身長または体重が前の訪問から大幅に変化している場合、医師は、入力された情報を検証するように促される。また、新たに入力された診断情報が以前の診断と矛盾している場合、システムは医師に通知する。システムは、検証エラーを検出した場合、その誤りを医師またはデータ入力者に通知する(ブロック614)。次いで、医師は、誤りを修正するか、または入力されたデータが正しいことを確認することができる(ブロック618)。
【0099】
可能な最も正確な情報を獲得するため、複数回の測定またはバックアップ測定を実行することが時として有益である。このため、一実施形態では、システムは、フィールドの少なくともいくつかに関して追加の測定、またはバックアップ測定を実行するよう、医師に促すように構成される(ブロック615)。システムが、バックアップ測定を要求したが、医師が測定を入力していない場合、システムは、追加の測定データを入力するよう、医師に促す(ブロック619)。医師は、追加の測定値を入力することを選択することが可能であり(ブロック619)、あるいは医師は、追加の測定値を入力しないことを選択することが可能である。追加の測定値が入力されない場合、システムは、測定値データにそれほど信頼できないというフラグを付けることが可能であり、あるいはシステムは、測定値データが、誤りを有する可能性があること、またはバックアップ測定を伴うデータより信頼性が劣ることを示す重み係数を測定データに追加することができる。
【0100】
最後に、医師によって入力される主観的情報は、生じる可能性がある医師の先入観を取り除く、または補償するように正規化される(ブロック617)。当業者には理解されるとおり、主観的情報は、まさにそうしたもの、つまり、主観的であり、医師らは、自身の信念または情緒的状態に基づき、様々な医学的要因、情緒的要因、その他の要因に対する異なる見方を有する。例えば、一部の医者は、ある主観的分析を一貫して否定的に捉えている可能性があるのに対し、他の医者は、同一の分析を一貫して肯定的に捉えている可能性がある。このため、本発明の一実施形態によれば、システムは、既知の医師の先入観に基づき、一部の主観的データを調整する、または正規化することが可能である。代替として、システムは、数名の医師によって入力された主観的情報に関する統計的平均を算出し、その平均の範囲内にない情報を破棄することも可能である。入力されたデータが、いくつかの異なる要因に基づいて正規化されることが可能な、いくつかの異なるやり方が存在し、このため、本発明は、本明細書に記載する例に限定されない。
【0101】
前述したとおり、埋め込み可能医療装置データは、中央データ処理−リポジトリ・システム208に伝送され、生のデータベース230の中に格納される(ブロック620)。埋め込み可能医療装置情報は、次いで、図4に関連して前述したとおり、復号化されて、例えば、XMLフォーマットにされる(ブロック622)。結果の変換済み、または復号化済みのXMLデータが検証されて(ブロック630)、変換が適切に行われていることが確実にされ、埋め込み可能医療装置が適切に構成されていることが確実にされる。次に、図6cを参照して、変換された医療装置データを検証する方法の一実施形態をより詳細に説明する。図示した実施形態では、変換済みのXMLデータは、生のデータ・ストリームと比較される(ブロック632)。本発明のこの態様によれば、生のデータ・ストリームの中のデータの大部分は、ASCIIフォーマットになっている。このため、変換を検証するのに、システムは、そのXMLデータをASCIIデータと比較して、データが、適切に変換されているかどうかを判定する(ブロック633)。誤りが見つかった場合、システムは、誤りを有するデータ・フィールドを修正するか、または変換プロセスを再実行して、それらの誤りを修正する(ブロック634)。また、誤りが見つかった場合、先に進む前に、トラブルシューティングを行い、変換プロセスを修正することが必要である可能性もある。
【0102】
変換されたXMLデータに誤りがないと判定された後、システムは、埋め込み可能医療装置構成を検証する(ブロック636)。前述したとおり、本発明のシステムおよび方法の一応用例は、例えば、装置に関するFDA承認を得るため、または装置の様々な応用例を試験するために、臨床試験を監視し、管理することである。このため、臨床試験を成功させるために、医師が、臨床試験パラメータに従って埋め込み可能医療装置を構成することが重要である。また、一部の例では、装置が、臨床試験の一環として分析されない場合でも、例えば、装置構成が、患者の診断または病状に対して適切であることを保証するための確認を行うことにより、装置構成を検証することが、依然として、可能である。
【0103】
本発明のこの態様によれば、システムは、医療装置データ・ストリームからの様々な医療装置パラメータを分析して、医師が、医療装置を適切に構成していることを確実にする(ブロック637)。例えば、システムは、医療装置パラメータを、事前に決めた臨床試験構成に照らして確認して、その装置が、正しく構成されていることを検証することができる。装置が正しく構成されていない場合、システムは、適切な変更を行い、装置が、臨床研究パラメータに適合するように、医師に指示することができる(ブロック683)。以下により詳細に説明するとおり、システムは、医師への臨床試験支払いを、装置が正しく構成されるまで、遅らせることができる。このため、本発明の1つの重要な利点は、本発明が、即時の医療装置検証フィードバックを医師に提供することができ、したがって、患者が、依然、医師のオフィスにいる間に、医師が埋め込み可能医療装置に適切な変更を行うことができ、このため、より正確な臨床研究や、医師のサービスに対するより迅速な支払い承認を円滑にすることである。埋め込み可能医療装置データが検証された後、システムは、データベース・ポピュレート手続きと参加者支払い手続きを続ける(ブロック639)。
【0104】
代替の実施形態によれば、システムは、診断アドバイスをインテリジェントな形で提供するように構成される。例えば、システムは、患者の病状と病歴を分析し、埋め込み可能医療装置が、その患者、およびその患者の状態に対して最適に構成されていないと判定することが可能である。これが生じた場合、システムは、装置構成とその他の診断アドバイスを提供することが可能であり、医師は、その構成またはアドバイスに従っても、従わなくてもよい。
【0105】
先行技術のシステムでは、臨床試験に参加することに対する医師への支払いを処理することは、面倒で困難であって。医師が患者を診察するたびに、医師は支払いを要求する書類を提出しなければならない。医師が支払いを受けるに前に、報酬を払うエンティティ(一般に、医療装置製造業者)が医師の作業を検証して、医師が臨床研究要件を遵守していることを検証しなければならない。臨床研究要件が満たされていない場合、報酬を払うエンティティは、行われるべき変更を医師に通知しなければならない。旧型のシステムが抱える大きな問題は、医師が、問題の通知を受けるまでに、数ヶ月とはいかなくても、数週間かかることがあることである。この遅延のため、問題を修正するのに必要な情報を得るのが困難である。実際、往々にして、医師は、患者を再訪問して、医療装置構成エラーを修正する、または新たな患者情報を得ることを行わなければならない。これは、非常に時間がかかり、高価である。また、フォローアップの訪問の後、医師は、支払いのための書類を再び提出する必要があり、プロセスが最初からやり直される。
【0106】
他方、すべてが適切である場合、報酬を払うエンティティは、小切手要求を手作業で準備する。これは、支払いが発行される前に承認されなければならない。小切手要求は、個人が、名前、アドレス、電話番号、納税ID、料金請求が行われている部門、金額、その要求を承認する個人などの、支払い情報を入力することにより、書類を手作業で完成させることが通常必要である。要求は、次に、その要求を認める承認機関に送られる。承認された場合、要求は、次に、処理のために経理に送られ、この処理は、一般に、小切手を切ることができるように、データが、システムに手作業で入力されることを必要とする。報酬を払うエンティティは、各研究に関して数千名に達する可能性がある、臨床試験における各医師の各患者に関して、この手続きに従わなければならない。その結果、それらの小切手要求を処理するのに、医療装置製造業者は、毎年、数十万ドルまでいかなくても、数万ドルがかかる可能性がある。
【0107】
本発明のシステムおよび方法は、以上のプロセスを自動化する。第1に、前述したとおり、医療情報(医療装置情報を含む)は、中央データ処理−リポジトリ・システム208に自動的にアップロードされ、リアルタイムで、またはほぼリアルタイムで検証される。その結果、データ・エラーまたは手続きエラーが存在する場合、システムは、それらの問題をどのように訂正するかについて医師に指示することができる。一部の例では、誤りは、患者がまだ、医師のオフィスにいる間に訂正され、そのため、間違いを修正するフォローアップ訪問の必要性が少なくなる。また、データが検証された後、本発明のシステムは、参加者支払いを自動的に処理するように適合され、これにより、手作業の手続きの必要性が無くなる。
【0108】
次に、図6dを参照して、参加者支払いを処理する(ブロック640)ための方法の一実施形態をより詳細に説明する。第1に、医師が、支払い可能なタスク(例えば、装置埋め込み手続きを実行すること、追跡検査を行うこと、臨床試験データをシステムに入力すること、その他)を完了し、そのタスクが検証された後、システムは、支払い情報をデータベースに自動的に入力する(ブロック642)。一部の実施形態は、支払い情報は、医師支払い情報、実行された手続き、支払い金額、その他を含む。以上の情報の多くは、おそらく、システム・データベースの中に既に格納済みであるため、そのデータベースからプルされ、処理のために自動支払いレコードにポピュレートされる。例えば、医師IDは、既知であるので、医師の住所、電話番号、納税ID、臨床試験情報、その他が、包括的データベース、または他の何らかのデータベースからプルされ、支払いレコードの中で使用される。
【0109】
システムは、支払いレコードを即時に処理するように構成され、あるいは支払いレコードが蓄積されて、定期的に、例えば、毎月、または毎四半期に処理される(ブロック644)。支払い頻度に関わらず、複数の医師に関する支払いレコードが蓄積され、承認のために転送される(ブロック646)。このようにして、承認機関は、先行技術のシステムにおいて行われるように各支払い要求を個々にではなく、一度に数百の支払い要求を審査し、承認することができる。本発明のこの態様によれば、支払いレコードは、蓄積されて電子レポートまたは電子フォームにされ、承認機関に電子的に転送される。一実施形態では、支払いレコードは、EXCEL(登録商標)スプレッドシートにフォーマットされ、電子メールを介して転送される。他の諸実施形態では、他の電子レポートまたは通信手段が使用される。本発明は、いずれの特定のレポート・フォーマットまたは通信プロセスにも限定されないことが、当業者には理解されよう。
【0110】
支払いが承認された後、支払い情報は、処理のために経理システムに電子的にサブミットされる(ブロック648)。この場合も、任意の通信プロセスが使用される。一実施形態では、支払い情報は、EXCEL(登録商標)スプレッドシートに変換されて、経理システムに転送され、経理システムは、そのスプレッドシートからのデータを処理のためにシステムに読み込む。代替として、支払い情報は、HTMLフォーマット、XMLフォーマット、または他の何らかのフォーマットに変換されて、経理システムに転送されることも可能である。さらに別の実施形態では、経理システムはシステム・データベースとの互換性があり、そのため、経理システムは、SQL呼び出し、その他を使用して、データベースから直接に情報を獲得することができる。経理システムが、どのようにデータを受け取るかに関わらず、受け取ると、経理システムは、支払いを処理し、それに応じてチェックを準備する。さらに、システムは、審査のために支払いレポートを準備するように構成され、システムは、医師がシステムにアクセスして、医師にどれだけ支払われるべきかを確認することができるように構成される。このため、本発明の少なくとも一部の実施形態では、プッシュボタン・アプローチにより、各支払いの、以前の手作業の準備に対比される、各医師/診療に関する検証済みの支払いデータの抽出が可能になり、医師/診療ごとの、毎日ないし毎四半期(可能性として、6ヶ月ないし年間も)の支払いが可能になり、支払いごとに対比される、複数回の支払いの承認が可能になり、処理がバッチ・モードで行われる場合、重複する支払いの可能性にフラグが付けられ、調停される。一部の実施形態では、支払い情報はデータベースから抽出され、各レコードに関連して、そのレコードに関係して処理されている支払いを示すフラグが付けられる。将来の支払いのため、フラグは、支払いが、既に処理済みであるかどうかを判定するために確認される。
【0111】
前述したとおり、データ(すなわち、客観的情報、主観的情報、埋め込み可能医療装置情報)は検証された後、包括的データベース238および/またはサブセット・データベース248、252などの、1つまたは複数のデータベースに自動的にポピュレートされる。1つまたは複数のデータベースをポピュレートするプロセスが、図6eに示されている。図示された実施形態によれば、特定の患者の客観的データと主観的データが検証された後、そのデータが、患者名、またはその他のIDに関連付けられたデータベース・レコードにポピュレートされる。データが、データベースにポピュレートされる形は、使用されている特定のデータベースや、そのデータベースがデータを受け取るフォーマットに依存する。一実施形態では、データは、知られている形で、XMLフォーマットで受け取られて、データベース・レコードにポピュレートされる。すなわち、プログラムが、XMLタグからデータを抜き出し、そのデータを、対応するデータベース・レコード・フィールドにポピュレートする。当業者には理解されるとおり、例えば、SAP、Oracle、People Soft、JD Edwards、Microsoft SQL Server、SAS、その他などの、任意のデータベース・システムが使用される。一実施形態では、SASデータベースが使用される。
【0112】
さらに、埋め込み可能医療装置データも、検証された後、包括的データベース238にポピュレートされる。本発明のこの態様によれば、埋め込み可能医療装置データは、XMLフォーマットからデータベース・レコードに変換される。しかし、データは、データベース・レコードに読み込まれる前に、患者識別子と日付−時刻スタンプでマークが付けられる。患者識別子は、名前、患者ID番号、医療装置ID番号、その他などの任意の適切な識別子である。また、日付−時刻スタンプも使用されて、単一の日からの複数の装置ダウンロードがシステムに読み込まれる。時刻スタンプにより、ダウンロードが区別される。同様に、日付スタンプは、異なる日からのダウンロードの間で区別を行うのに使用される。このようにして、データベースは、各医療装置ダウンロードに関する別々の異なるレコードを保持することができる。
【0113】
さらに、本発明の別の実施形態によれば、例えば、除細動器、その他などのパルス発生装置が、新たなパルスを全く発生させないとき、第1のダウンロードからの埋め込み可能医療装置情報は、その後のダウンロードからの装置情報と同一である。これが生じた場合、後続の装置ダウンロード・データは重複する情報であるため、保存されない。
【0114】
データが、包括的データベース238にポピュレートされた後、そのデータの一部またはすべては、前述したとおり、第三者による利用に供される。一実施形態では、システムは、利用可能なデータの全体の一部で、サブセット・データベース248、252などの、1つまたは複数の第三者データベースを作成することができる(ブロック654)。サブセット・データベースは、中央データ処理−リポジトリ・システム208に保持され、あるいはデータ収集システム206および/または診断システム210などの、他のロケーションに保持される。例えば、データは、それらのシステムに伝送されて、それらのシステムによってサブセット・データベースにポピュレートされる。さらに、サブセット・データベースが、作成された後、そのデータベースの中のデータへのアクセスを制御するセキュリティ機能と制御機能が実装される(ブロック656)。このため、このようにして、HIPPA制御要件が満たされる。
【0115】
さらに、本発明の他の諸実施形態によれば、第三者によるアクセスのために新たなデータベースを作成する代わりに、第三者が、承認されたデータにアクセスすることは許すが、他の許可されていないデータへのアクセスは禁止するセキュリティ機能とアクセス制御機能を備えて、包括的データベース238が構成される。このため、これは、データ・アクセスを制御し、そのため、HIPPA要件を実施する別の方法でもよい。
【0116】
図7を参照すると、流れ図700が、本発明の一部の実施形態による医学的分析を獲得する方法を示す。流れ図700によれば、医療データ・セットが受け取られる(ブロック705)。そのような医療データ・セットは、流れ図600に関連して前述したとおり、研究に登録している医師、または他の参加者から受け取られる。その医療データ・セットは、ブロック630〜690に関連して前述したとおり処理され、最終的には、包括的データベース238の中に入れられる(ブロック710)。理解されるとおり、データは、診断システム210に関連付けられたサブセット・データベース252のような、代替のデータベース、または追加のデータベースの中に入れられる。
【0117】
さらに、受け取られた医療データに関連する審査者グループが識別される(ブロック715)。審査者グループは、医療データ・セットの一部分を受け取り、医療データ・セットのその部分の分析を戻すことができる1名または複数名の個人の、または1つまたは複数のエンティティの集合である。一例として、審査者グループは、医療データ・セットのその部分に基づき、医療診断を提供することができる1名または複数名の医師、専門家、その他の訓練された医療スタッフを含む。本明細書で提供される開示に基づき、審査者グループの中に含まれる様々な可能な参加者が当業者には認識されよう。
【0118】
診断限定データ・セットが、受け取られたデータ・セットから引き出される(ブロック720)。このプロセスは、審査者への伝送のためにデータを準備し、埋め込み可能医療装置、医師によって提供された主観的情報、医師によって提供された客観的情報、および/または以上に類するものを出所とするデータを取り入れることを含む。審査者が、受け取られた医療データ・セットのサブセットだけに関心がある場合、関心対象のサブセットは、抜き出され、診断限定データ・セットとして保持される。さらに、一部のケースでは、受け取られた医療データ・セットが関連付けられている患者を識別することが可能な情報を、診断限定データ・セットから除外することが望ましいことがある。この診断限定データ・セットは、次に、通信ネットワーク202を介して審査者の各々に通信される(ブロック725)。
【0119】
図8は、グラフィック・フォーマットで提示された診断限定データ・セットの例である。図8を参照すると、ユーザ・インタフェース800が、審査者に関連するデータ入力装置222、258のような受信機で表示されている。図示されるとおり、ユーザ・インタフェース800は、心電図として提示された診断限定データ・セットを含む。この特定の心電図は、前段で図4に関連して例示的なデータとして前述した、EGRAM_ONSETデータ810、エピソード発生ポイント815、およびPOST_EGRAMデータ820から導き出される。さらに、ユーザ・インタフェース800は、審査者が、心電図データに基づき、診断を挿入することができる入力フィールド825と、審査者が、追加の覚え書きと分析を提供することができる入力フィールド830とを含む。
【0120】
図7に戻ると、審査者は、提供された診断限定データを分析して、そのデータの分析を提供する(ブロック730)。この分析は、図8に関連して説明された医療診断、その他の覚え書きの形態である。その分析が受け取られ、審査者のグループの、他のメンバからの対応する分析と組み合わせられる(ブロック735)。このため、10名の審査者が存在し、10名全員の審査者が、同一の医療診断を報告した場合、その分析は、医療診断の単一の指示に縮減される。そのようなケースでは、10名全員の審査者が合意したことを示す覚え書きが追加される。他の審査者とは異なる審査者によって覚え書きまたは分析が提供された場合、その覚え書きまたは分析は保持される。審査者の全員の意見が食い違う場合、組み合わせができず、そのため、実行されない。分析データは、そのデータが対応する医療データ・セットに関連付けられ(ブロック740)、その対応する医療データ・セットに関係して格納される(ブロック750)。
【0121】
次に、図9を参照すると、流れ図900が、本発明の一部の実施形態による、医療データ・セットに基づいて診断、または他の分析を提供する方法を示す。流れ図900に従って、医療データ・セットが診断を求める要求とともに受け取られる(ブロック905)。この医療データ・セットは、例えば、患者の状態についてのさらなる手引きを求めている患者の医師から受け取られる。受け取られた医療データ・セットの関係のある部分が次に識別される(ブロック910)。これには、要求されている診断とは無関係である医療データ・セットの諸部分を取り除くことが含まれる。ヒト心臓機能に関連する診断が要求される1つの特定の例として、医療データ・セットの関係のある部分は心電図を含む。
【0122】
例えば、包括的データベース238またはサブセット・データベース252において、1つまたは複数の以前に分析済みの医療データ・セットにアクセスが行われ(ブロック915)、受け取られた医療データ・セットの、識別された関係のある諸部分に対応する、以前に分析済みの医療データ・セットの諸部分が比較される(ブロック920)。このため、例えば、受け取られた心電図が、以前に分析済みの医療データ・セットに関連する心電図と比較される。比較されたデータ部分が、同様であるかどうかが判定され(ブロック925)、データ部分が同様である場合、比較された以前に分析済みのデータ・セットのその部分が、一時メモリ領域の中で、その以前に分析済みの医療データ・セットに関連して保持されている分析情報とともに、キューに入れられる(ブロック930)。
【0123】
さらなる以前に分析済みの医療データ・セットが、考慮されるべきかどうかが判定される(ブロック935)。このため、例えば、プロセスは、単一の陽性の比較が見つかるまで、事前設定された数の陽性の比較が見つかるまで、またはすべての以前に分析済みの医療データ・セットが考慮されるまで、続けられる。さらなる以前に分析済みの医療データ・セットが、考慮されるべき場合(ブロック935)、ブロック915〜930が、繰り返される。代替として、プロセスは、合致した以前に分析済みの医療データ・セットの関係のある諸部分を、対応する分析情報とともに、要求者に通信することによって完了する(ブロック940)。図7に関連して前述したとおり、分析情報は、例えば、医療診断情報である。
【0124】
最後に、本発明の1つまたは複数の実施形態を明瞭にする、および理解のために、以上に詳細に説明した。しかし、添付の特許請求の範囲内で、いくつかの変更および改変が実施されることが、理解されよう。このため、本発明を、本発明の特定の諸実施形態および図に関連して説明したが、それらの実施形態および図は、単に例示的であり、本発明を限定するものではない。むしろ、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲だけによって決められるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】医療情報を収集する先行技術のシステムを示す図である。
【図2】医療装置情報を収集するため、検証するため、格納するため、使用するため、かつ/または配布するシステムの一実施形態を示す概略図である。
【図3】本発明の一部の実施形態による医療データをアップロードする方法を示す流れ図である。
【図4】本発明の様々な実施形態による変換システムを示すブロック図である。
【図5】図4の変換システムを動作させるための本発明による方法を示す流れ図である。
【図6a】本発明の一部の実施形態による臨床試験および/または実用試験を実行する方法を示す流れ図である。
【図6b】図6aの方法の「参加者入力情報検証」タスクを実行する方法の一実施形態を示す流れ図である。
【図6c】図6aの方法の「装置データ検証」タスクを実行する方法の一実施形態を示す流れ図である。
【図6d】図6aの方法の「参加者支払い処理」タスクを実行する方法の一実施形態を示す流れ図である。
【図6e】図6aの方法の「データベース・ポピュレート」タスクを実行する方法の一実施形態を示す流れ図である。
【図7】本発明の一部の実施形態による1つまたは複数の医療データ・セットに関連する分析を得るための方法を示す流れ図である。
【図8】本発明の様々な実施形態による例示的なグラフ分析要求インタフェースを示す図である。
【図9】本発明の一部の実施形態による医療データ・セットに基づく診断、または他の分析を提供する方法を示す流れ図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、埋め込み可能医療装置に関し、より詳細には、埋め込み可能医療装置から引き出された情報を収集する、および/または配布するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医療装置の動作を検証するのに、1つまたは複数の臨床試験が通常実行される。これには、通常、患者を監督する、特定の医療装置を使用する資格がある多数の医師を登録することが含まれる。医療装置が患者に関連して配備され、医師が患者の経過を監視する。様々な間隔で、患者の経過についての情報が、配備された医療装置の製造業者に供給される。それと引き換えに、医師は、通常、情報を供給することに対する支払いを受ける。しかし、支払いは、その情報が製造業者の従業員によって検証されるまで行われない。
【0003】
前述したプロセスは、非常に費用がかさみ、誤りが生じやすい。したがって、少なくとも前述した理由で、医療情報を収集する、利用する、および/または配布するより進んだシステムおよび方法の必要性が、当技術分野において存在する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、医療情報を収集する、および/または配布するシステムおよび方法を提供する。1つの例示的な実施態様では、本発明は、患者訪問から引き出された医療情報の一元化された保持を提供し、かつ、例えば、研究者、患者、患者の医師、専門家、および/またはその他の受取人による、様々な医療情報への分散アクセスを提供する。このため、例えば、患者は、患者の医師を訪問し、その訪問中に、医師が、患者に関連付けられた埋め込み可能医療装置から情報を読み取り、その患者の他の客観的な測定を行い、患者についての様々な主観的情報を記録する。その情報のすべてが、様々にアクセス可能なシステムにアップロードされ、保持される。
【0005】
一部のケースでは、本発明のシステムおよび方法は、医療装置の臨床試験を実行するのに使用される。そのようなケースでは、当該医療装置を利用している患者を監督している医師から情報が収集される。医師は、プログラマを使用して、医療装置を読み取ることができ、医療装置から引き出された情報は、通信ネットワークを介して、生のデータベースにアップロードされる。さらに、医師は、患者についての様々な客観的情報および/または主観的情報を記録することができ、その情報は、通信ネットワークを介して、システムにアップロードされる。
【0006】
医療装置からの情報は、復号化され、かつ/または所望のフォーマットに変換され、その情報の1つまたは複数の部分が検証される。検証されると、情報を収集することに対する合意された支払いが承認され、医師および/または患者に支払われる。一部のケースでは、その情報は、次に、特定の医療装置の有効性を検証し、かつ/またはその医療装置の変更を案内するのに使用される。
【0007】
本発明の一部の実施態様は、医療情報にアクセスし、その情報を利用する方法を提供する。本方法は、第1のフォーマットのデータ・セットを、通信ネットワークを介して埋め込み可能医療装置から受信することを含む。埋め込み可能医療装置に関連するインタプリタが識別され、データ・セットに適用されて、データ・セットが、第1のデータ・フォーマットから第2のデータ・フォーマットに変換される。1つの特定のケースでは、第1のデータ・フォーマットはバイナリ・フォーマットであり、第2のフォーマットはXMLデータベース・フォーマットである。様々な例では、本方法は、第1のフォーマットの第1のデータ・セットを生のデータベースに格納することと、第2のフォーマットの変換済みのデータ・セットを包括的データベースに格納することをさらに含む。
【0008】
本発明の他の様々な実施態様は汎用医療データ・アクセス・システムを提供する。そのようなシステムは、ゲートウェイ・コントローラと通信するように結合されたシステム・コントローラを含む。ゲートウェイ・コントローラは、医療情報の1つまたは複数のソースから情報を受け取るように動作し、一部のケースでは、様々なタイプの医療情報を配信するように動作可能である。1つのケースでは、ゲートウェイ・コントローラは、プロセッサやコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、医師によって収集された客観的データおよび/または主観的データを含むデータ・セットを受け取り、それらのデータ・セットの少なくとも一部分をシステム・コントローラに通信するように、第1のプロセッサによって実行可能な命令を含む。1つの特定のケースでは、ゲートウェイ・コントローラとシステム・コントローラはともに、単一のコンピュータ・システムとして実装される。
【0009】
以上の要約は、本発明による一部の実施形態の全体的な概要を与えるだけである。本発明の他の多くの目的、特徴、利点、その他の諸実施形態は、以下の詳細な説明、添付の特許請求の範囲、添付の図面から、より完全に明白となろう。
【0010】
図では、同様のコンポーネントおよび/または同様の特徴は、同一の符号を有する。さらに、同一のタイプの様々なコンポーネントが、符号の後に、同様のコンポーネントの間で区別をする第2の符号が続くことにより、区別される。第1の符号だけが、本明細書で使用されている場合、説明は、第2の符号に関わらず、同一の第1の符号を有する同様のコンポーネントのいずれのコンポーネントにも当てはまる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、医療情報を収集する、および/または医療情報を配布するシステムおよび方法を提供する。1つの例示的な実施形態では、本発明は、1名または複数名の患者から収集された医療情報が、患者、患者の医師、研究者、および/または他の関係者が後にアクセスすることができる中央データベース上に保持される。このため、例えば、患者が、患者の医師を訪問し、その訪問中に、医師が、その患者に関連付けられた埋め込み可能医療装置から情報を読み取り、患者の他の客観的測定を行い、患者についての様々な主観的情報を記録することができる。その情報のすべてが、様々にアクセス可能なシステムにアップロードされ、そのシステムに保持される。このシステムは、保持される医療情報へのアクセス権が、プライバシー、必要性、および/またはビジネス関心事項に基づき、各関係者に対して異なる可能性があるので、様々にアクセス可能である。
【0012】
本明細書で使用する、「埋め込み可能医療装置」という用語は、最も広い意味で使用されて、生物内部に埋め込まれるか、または生物と一体化して関連付けられる任意の医療装置を意味する。単に一例として、ペースメーカは埋め込み可能医療装置である。さらに、本明細書で使用する、「主観的情報」という用語は、最も広い意味で使用されて、人間の解釈に基づく情報を意味する。このため、例えば、特定の個人が「幸せに」、かつ/または「健康に」見えることを医師が指示する。これらの判定の両方とも、主観的情報と見なされる。他方、本明細書で使用する、「客観的情報」は、最も広い意味で使用されて、客観的測定に基づく任意の情報を意味する。このため、例えば、測定に基づき、患者がある体重であること、またはある血圧を有することを医師が指示する。これらはともに客観的データの例である。さらに、一部の診断または患者病歴情報は、主観的情報と客観的情報の組み合わせのこともある。例えば、ある患者が、冠動脈疾患、または他の何らかの疾患の病歴を有するという事実は、おそらく、過去からの主観的診断に基づく客観的情報である。
【0013】
一部のケースでは、本発明のシステムおよび方法は、医療装置の臨床試験を実行するのに使用される。そのようなケースでは、情報は、試験を受けている、あるクラスの医療装置を利用している患者を監督している医師から収集される。医師は、プログラマを使用して、医療装置を読み取り、医療装置から引き出された情報は、通信ネットワークを介して生のデータベースにアップロードされる。本明細書で使用する、「生のデータベース」という用語は、最終的に変換されたフォーマットに至っていない情報を含むコンピュータ可読媒体を含意する。このため、単に一例として、生のデータベースは、最終的に所望のフォーマットにまだなっていない、埋め込み可能医療装置から受け取られた情報、またはそのような情報からの何らかの派生物を含む。
【0014】
システムおよび方法は、患者についての客観的情報と主観的情報のいずれか、または両方をさらに含むことが可能である。その情報は、通信ネットワークを介してシステムにアップロードされる。本明細書で使用する、「通信ネットワーク」という用語は、最も広い意味で使用されて、情報を送ることができる任意のネットワークまたは媒体を意味する。このため、通信ネットワークは、インターネット、セルラー電話網、公衆交換電話網、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、仮想プライベート・ネットワーク、および/または以上の組み合わせであるが、以上には限定されない。
【0015】
一部のケースでは、医師、患者、および/または他の医療スタッフは、様々な医療データを収集することに対する支払いを受ける。そのようなケースでは、情報が、システムによって受け取られ、検証されると、情報を収集することに対する合意された支払いが承認され、医師、患者、および/または他の医療スタッフに支払われる。収集される医療データには、医師によって収集される主観的データ、医師によって収集される客観的データ、および/または埋め込み可能医療装置から受け取られるデータ・セットが含まれるであろう。
【0016】
本発明の様々な実施形態は、汎用医療データ・アクセス・システムを提供する。そのようなシステムは、ゲートウェイ・コントローラと通信するように結合されたシステム・コントローラを含む。本明細書で使用するゲートウェイ・コントローラは、情報がシステムに入ってくる、またはシステムを離れる任意の入口ポイントまたは出口ポイントである。さらに、本明細書で使用するシステム・コントローラは、医療データの異なる部分が組み合わせられ、かつ/または変換される任意のポイントである。このため、一部のケースでは、システム・コントローラとゲートウェイ・コントローラは、同一のタイプの装置であり、かつ/または重なり合う目的を果たすことが可能である。1つの特定のケースでは、ゲートウェイ・コントローラとシステム・コントローラはともに、通信ネットワークに通信するように結合されたサーバである。
【0017】
ゲートウェイ・コントローラは、医療情報の1つまたは複数のソースから情報を受け取るように動作可能であり、一部のケースでは、様々なタイプの医療情報を配信するように動作可能である。一部のケースでは、ゲートウェイ・コントローラは、プロセッサとコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、医師によって収集された客観的データおよび/または主観的データを含むデータ・セットを受け取り、それらのデータの少なくとも一部分をシステム・コントローラに通信するように、プロセッサによって実行可能な命令を含む。1つの特定のケースでは、ゲートウェイ・コントローラとシステム・コントローラはともに、単一のコンピュータ・システムとして実装される。
【0018】
システム・コントローラは、1つまたは複数の医療情報を保持し、様々な医療情報を所望のフォーマットに変換し、一部のケースでは、医療情報の様々な部分を1つまたは複数の受信側システムに配信するように動作可能である。システム・コントローラは、プロセッサとコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、埋め込み可能医療装置からの第1のフォーマットのデータ・セットを含むが、それには限定されない、1つまたは複数のソースからの情報を受け取るように実行可能な命令を含む。命令は、埋め込み可能医療装置からのデータ・セットを生のデータベースに格納し、埋め込み可能医療装置に関連するグループを識別し、そのグループに基づき、インタプリタを選択するようにさらに実行可能である。インタプリタは、受け取られたデータ・セットに適用されて、そのデータ・セットを、第1のフォーマットから第2のフォーマットに変換する。第2のフォーマットに変換されたデータ・セットの少なくとも一部分は、ゲートウェイ・コントローラに関連するデータベースに格納される。また、医師によって収集された客観的データと主観的データを検証する命令も含まれる。
【0019】
一部のケースでは、システムは、システム・コントローラと通信するように結合された診断コントローラ(例えば、診断システムに関連する別のゲートウェイ・コントローラ)をさらに含む。診断コントローラは、1名または複数名の受取人に様々な医療情報を提供するように動作する。その医療情報は、プライバシー問題を巻き込むことなしに、共有できる診断限定情報である。本明細書で使用する、「診断限定情報」には、医師、または他の医療訓練を受けたスタッフが、医療診断を提供するために依拠する任意の情報が含まれる。一部のケースでは、ただし、必ずしもすべてのケースにおいてではなく、診断限定情報からは、その情報が記述する患者を識別するのに役立つすべての情報が取り除かれる。
【0020】
特定のケースでは、様々な医療データが、1名または複数名の受取人に提供され、受取人は、受け取った医療情報に基づいて分析または診断することにより、提供された医療情報の意味についての見解を示す。その見解情報は、診断コントローラにおいて、分析データ(例えば、医療診断)として受け取られる。一部のケースでは、その分析データは、対応する医療データに関連して、診断コントローラによって格納されるのに対して、他のケースでは、その分析情報は、システム・コントローラに供給され、システム・コントローラにおいて、対応する医療データに関連して、包括的データベースの中に格納される。このため、単に一例であるが、10名の医師のグループが特定の患者から心電図を受け取る。そして、10名の医師の各々がその心電図によっていずれのタイプの不整脈が示されているかについて見解を示し、その見解が心電図に関連させて格納される。
【0021】
特定のケースでは、診断コントローラは、診断案内を1名または複数名のシステム・ユーザに与えるようにさらに動作することが可能である。例えば、「特定診断限定データ」を含む診断クエリがシステムにおいて受け取られる。本明細書で使用する、「特定診断限定データ」という用語は診断目的でサブミットされた医療データ・セットを含む。一部のケースでは、ただし、必ずしもすべてのケースにおいてではないが、特定診断限定データからは、その情報が記述する患者を識別するのに役立つ情報が取り除かれる。受け取られた特定診断限定データは、診断限定情報の少なくとも一部分と比較され、最も近い合致が判別される。少なくともある程度、その最も近い合致に基づき、診断が提供される。このため、単に一例として、医師は、患者に関連する心電図をサブミットすることができる。データベースにクエリが行われて、提示された心電図と、他の以前に分析された心電図の間に、妥当な合致が存在するかどうかが判定される。1つまたは複数の近い合致が見つかった場合、それらの合致した心電図に関連する診断が要求者に提供される。
【0022】
本発明の様々な実施形態では、埋め込み可能医療装置からの情報が、システム・コントローラにおいて受け取られ、システム・コントローラにおいて、第1のフォーマットで生のデータベースに格納される。生のデータベースに保持される情報の少なくとも一部は、所望のフォーマットに変換され、包括的データベースに格納され、かつ/または1つまたは複数のサブセット・データベースに配信される。本明細書で使用する、「包括的データベース」という用語は、データのサブセット(すなわち、スーパーセットの一部分)が保持されるデータベースを示す。そのようなサブセット・データベースは、例えば、異なる機能を実行するように動作可能なコントローラに関連させられており、サブセットは実行されるべき機能に基づいて選択される。多くの例の単に一例として、アクセスが患者の医師に与えられる場合、サブセット・データベースは、患者名と住所の情報を含む患者固有の情報を含むことが可能である。多くの例の別の例では、サブセット・データベースは、1名または複数名の医師、研究者などによって使用される診断データベースである。
【0023】
様々なケースでは、情報が、生のデータベースからアクセスされ、アクセスされた情報から、1つまたは複数のサブセット・データベースが作成される。このため、例えば、サブセット・データベースが失われた場合、そのデータベースは、生のデータベースから再生成される。代替として、またはさらに、サブセット・データベースの最初の形成が、不十分であることが後に判明した場合、サブセット・データベースは、生のデータベースの異なる部分、異なるデータ変換、および/またはそれらに類するものに基づき、新たに作成される。
【0024】
図1を参照すると、医療情報を収集する先行技術のシステム100が示されている。システム100は、埋め込み可能医療装置120を有する患者110を含む。患者110は、通信リンク130を介して埋め込み可能医療装置120と通信することができるプログラマ140を含む医師のオフィスを訪問する。プログラマ140はそのような通信を円滑にするアンテナ144を含む。プログラマ140は、例えば、フロッピー(登録商標)・ディスクなどの、取り外し可能なコンピュータ可読媒体150を受け入れる挿入ベイ146を含む。さらに、プログラマ140は、グラフィック・ディスプレイ142と、プログラマ140を制御する1つまたは複数のユーザ入力装置147とを含む。
【0025】
プログラマ140は、例えば、電線180を介して、用紙170に情報を印刷することができるプリンタ160に電気的に結合されている。本明細書で使用する、「電気的に結合された」という用語は、最も広い意味で使用され、通信の一部を形成する電子が通ることができる任意の結合を含む。このため、例えば、2つの装置を物理的に接続する電線はその2つの装置を電気的に結合するものと考えられることが可能である。これに対して、本明細書で使用する、「通信するように結合された」という用語は、より広く、電気的に結合されていることを含む。特に、通信するように結合されていることは、情報が、送信元から宛先に送られることが可能な任意の結合を含む。このため、2つの装置が電線を介して通信する場合、および/または無線で通信する場合、通信するように結合されていることになる。
【0026】
動作の際、患者110は医師のオフィスを訪問し、オフィスにおいて、医師は埋め込み可能医療装置120にプログラマ140がクエリを行うようにさせる。2進化10進数(BCD)などの、通常、何らかの符号化されたバイナリ・フォーマットである情報が、埋め込み可能医療装置120から転送される。さらに、符号化されたバイナリ情報は、異なるフォーマットの組み合わせを含むことが可能であり、例えば、一部のデータが、BCDフォーマットになっており、他のデータは、何らかの独自フォーマットになっていてもよい。その情報は、プログラマ140の一部として含まれるインタプリタに送られ、インタプリタは情報を復号化して、グラフィック・ディスプレイ142を介して表示されるグラフィック・フォーマットにする。例えば、情報は、心電図として表示されるデカルト座標データのグループを含む。
【0027】
さらに、埋め込み可能医療装置120は、プログラマ140にアップロードされる情報の一部として、いくつかのパラメータを供給することができることを認識されたい。一部のケースでは、埋め込み可能医療装置120は、700ないし1500、またはさらに多くの異なるパラメータを供給することができる。供給されるパラメータの数は、所与の埋め込み可能医療装置および/またはプログラミング・モードに固有であり、そのため、所与のプログラマは、通常、1つのタイプの埋め込み可能医療装置および/またはあるグループの埋め込み可能医療装置に固有である。
【0028】
埋め込み可能医療装置120から送られた情報から引き出されたグラフィック情報を表示することに加え、医師は、プログラマ140からの情報を取り外し可能なコンピュータ可読媒体150に保存することができる。さらに、医師は、検討するために、かつ/または患者のファイルに入れるために、その情報をグラフィック・フォーマットで用紙170に印刷することができる。しかし、そのようなシステムを使用することによって、医師は、複数の患者の訪問を含む履歴上のレコードを電子的に表示することはできない。これは、効率的に機能する医師の能力を制限する。
【0029】
さらに、臨床試験シナリオでは、医師は、取り外し可能なコンピュータ可読媒体150を手書きの質問表とともに、埋め込み可能医療装置120の製造業者に送る。その情報は、次に、人間によってデータベースに移され、検証されなければならない。これは、非効率であり、かつ/または誤りが生じやすい。
【0030】
次に、図2を参照すると、医療情報を収集する、検証する、格納する、使用する、操作する、および/または配布するシステム200の一実施形態が示されている。図示された実施形態では、システム200は、医療情報とその他のヘルスケア情報を受け取り、中央データベース・リポジトリ・システムに保持するように構成される。また、システム200は、医療装置製造業者、患者、患者の医師、および/または、場合により、第三者のヘルスケア提供者、研究者、サービス会社、または組織が情報の一部またはすべてにアクセスできるようにも構成されている。このため、図2に示されるとおり、システム200は、通信ネットワーク202を介して通信しているいくつかのコンピュータ・ベースのシステムを含む。一実施形態では、システム200は、データ入力装置群204と、データ収集システム206と、中央データ処理−リポジトリ・システム208と、医療診断システム210とを含み、以上すべては、通信ネットワーク202を介して、他のシステム群の1つまたは複数のシステムと通信している。
【0031】
本発明の一実施形態によれば、データ入力装置群204は、埋め込み可能医療装置情報を受け取り、その情報を様々なシステムに通信するように適合されている。Bardyによって2003年4月23日に出願された、「System and Method for Providing Tiered Patient Feedback For Use in Automated Patient Care」という名称の米国特許出願第10/422,495号、Bardyによって2001年9月6日に出願された、「Computer Readable Storage Medium Containing Code for Automated Collection and Analysis of Patient Information Retrieved From an Implantable Medical Device For Remote Patient Care」という名称の米国特許第6,607,485号が、通信ネットワークを介して埋め込み可能医療装置から情報を転送することについてのさらなる情報を提供する。米国特許第6,607,485号と米国特許出願第10/422,495号のそれぞれの全体は、事実上、参照により本明細書に組み込まれている。
【0032】
埋め込み可能医療装置から収集された情報に加えて、客観的患者情報、主観的患者情報、および/または診断情報を受け取って様々なシステムに通信することができる。そのような追加の情報は、Duke Activity Status Indicator(商標)によって提供されるような、患者の身体的安寧や情緒的安寧さらに症状の記録を記述するクオリティ・オブ・ライフ尺度であるが、これには限定されない。例えば、開示が、事実上、参照により本明細書に組み込まれているE.Braunwald編、「Heart Disease−A Textbook of Cardiovascular Medicine」、452〜454ページ、W.B.Saunders Co.(1997)に記載されるMinnesota Living with Heart Failure Questionnaireを含む他のタイプの尺度も使用できる。他の例として、前述した教則本に記載されるNew York Heart Association分類I、II、III、IVなどの、症状と、そのような症状を引き起こすのに必要な活動の量との間の関係を定義する機能分類標準がシステムに与えられる。本明細書で提供される開示に基づき、埋め込み可能医療情報に加え、システム200に与えることができる無数の情報が当業者には認識されよう。
【0033】
例として、医師のオフィス内に通常、配置されるプログラマ212は、患者214に埋め込まれた医療装置から情報を受け取るようになっている。しかし、以上に開示したようにディスケット上にデータをダンプする代わりに、プログラマ212は、通信ネットワーク212に接続され、医療装置情報をシステム206、208、210の1つまたは複数にアップロードするように構成される。一実施形態では、プログラマ212が通信ネットワーク202に直接に接続される。別の実施形態では、プログラマ212は、医師の情報システム216を介して、または他の中間システムを介して、通信ネットワーク202に接続される。しかし、当業者には理解されるとおり、プログラマ212が通信ネットワーク202に接続される特定の手段は、医療装置情報をネットワーク202やシステム206、208、210とプログラマ212が通信することができる限り、重要ではない。
【0034】
本発明の別の実施形態によれば、患者214は、医療装置情報を通信ネットワーク202と送受信するように構成された、患者の住居に配置された医療装置モニタ218を有する。この実施形態によれば、プログラマ212と同様に、モニタ218は、患者214に埋め込まれた医療装置から、無線通信接続を介して情報を受信する。一実施形態では、モニタ218は、定期的に、例えば、患者が眠っている間に毎晩、または、場合により、毎週、医療装置情報を取得するように構成される。代替として、モニタ218は、いつデータ転送が行われるかを患者が命令するように構成されてもよく、あるいは、トリガ・エピソード(例えば、異常なイベント)が検出された際に、データ転送を実行するように構成される。
【0035】
モニタ218が、埋め込み可能医療装置から情報を受け取った後、モニタ218は、次いで、その情報を、通信接続を介して通信ネットワーク202にアップロードする。当業者には理解されるとおり、ネットワーク202への通信接続は、インターネット接続、有線電話接続、有線接続、あるいは現在知られている、または今後開発される他の任意の適切な通信接続などの、任意の適切な接続である。さらに、通信ネットワーク202は、インターネット、セルラー電話網、公衆交換電話網、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、仮想プライベート・ネットワーク、または以上の組み合わせを含むが、以上には限定されない通信を円滑にすることができる任意のネットワークでよいことが認識されよう。
【0036】
本発明の別の実施形態によれば、埋め込み可能医療装置情報は、モバイル・モニタ220から通信ネットワーク202にアップロードされる。そのようなモバイル・モニタ220は、セルラー電話機と一体化される。この実施形態によれば、モバイル・モニタ220は、必要な場合はいつでも、患者が自身と一緒にモニタ220を携行することができることを除いて、モニタ218と同様である。装置モニタ220は、移動性であるため、通信ネットワーク202へのモニタ220の接続は大抵無線接続であるが、本発明は、この実施形態に限定されない。モバイル・モニタは、任意の適切な通信接続を介してネットワーク202と通信できることが、当業者には理解されよう。
【0037】
前述のとおり、医療装置情報に加えて、客観的患者情報、主観的患者情報、診断情報、その他の医療情報も入力され、システム206、208、210にアップロードされる。前述したとおり、「客観的情報」とは、患者の体重測定値、血圧測定値、その他などの客観的測定値に基づく任意の情報を意味する。さらに、「主観的情報」とは、患者の病状または症状の診断などの、人間の解釈に基づく情報を意味する。さらに、一部の診断または患者病歴情報は、主観的情報と客観的情報の組み合わせであることもある。例えば、ある患者が、冠動脈疾患、または他の何らかの疾患の病歴を有するという事実は、おそらく、過去からの主観的診断に基づく客観的情報である。情報の分類に関わらず、本発明は、適切であると考えられる任意の適切な医療情報、診断情報、または他の患者情報を集め、格納し、使用するように構成される。このため、本発明は、収集される特定のタイプまたは形態の情報にも限定されない。
【0038】
本発明の一実施形態では、データ入力装置220を使用して、医師が客観的情報や主観的情報を含む患者情報を入力することができる。さらに、データ入力装置220を使用して医療情報を検証し、かつ/または医療情報に対応する分析入力を与えることができる。データ入力装置220は、パーソナル・コンピュータ、移動コンピューティング装置、またはセルラー装置や無線装置などの任意の適切なデータ入力装置である。1つの例示的な実施形態では、データ入力装置220は、組み込まれた無線通信能力を有するパーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)である。加えて、データは、いくつもの異なるソフトウェア・プログラムを使用して入力される。例えば、データ入力装置220には、特定の情報を入力するよう医師に促す、データ入力質問表プログラムが含まれている。代替として、データ入力装置220には、データ入力Webページまたはデータ入力Webアプレットを処理するWebブラウザが含まれてもよい。当業者には理解されるとおり、任意の適切な装置および/または方法を使用して、患者情報を入力でき、そのため、本発明は、いずれの特定の実施形態または構成に限定されない。
【0039】
図示された実施形態では、データ入力装置220は、医師の情報システム216を介して通信ネットワーク202に接続される。代替として、データ入力装置220は、通信ネットワーク202に直接に接続されることが可能であり、あるいは他の何らかの中間システムを介して接続される。しかし、当業者には理解されるとおり、データ入力装置222が通信ネットワーク202に接続される特定の手段は、装置が、医療情報、診断情報、および/または他の患者情報をネットワーク202や、システム206、208、および/またはシステム210に通信することができる限り、重要ではない。
【0040】
一部の例では、医師は、患者情報を入力するシステムへのアクセスを持っていないこともある。それらの状況では、医師は、医療情報、診断情報、または他の患者情報をカルテ、またはフォームに記録してもよく、あるいは医師は、その情報を音声記録可能な媒体に口述してもよい。これが行われる場合、医師は、カルテ、フォーム、および/または音声記録可能な媒体をデータ入力代行者に送る。この例では、代行者は、データ入力システム(図示せず)を使用して、その患者情報(客観的情報と主観的情報を含む)を入力する。
【0041】
一部のケースでは、情報をシステム200に入力する医師は、システム200がその情報を受け入れた後、検証し、かつ/または認証するように要求されることがある。そのようなケースでは、医師は、データ入力装置222を介して以前に入力されたデータを閲覧することを要求することができる。次いで、医師は、データを検証し、データの妥当性および/または真正性の指示を、データ入力装置222を介して与える。データが入手できない場合、医師は、データ入力装置222を介して通信をシステム代行者システム226に送信する。データ入力装置224を利用するシステム代行者が、要求されたデータの利用可能性を確認し、そのデータをデータ入力装置222にリアルタイムで供給し、装置222において、医師は、そのデータを検証し、かつ/または認証することができる。
【0042】
前述したとおり、埋め込み可能医療装置情報は、プログラマ212、医療装置モニタ218、移動モニタ220を含むいくつかの異なる装置を使用して、入力され、アップロードされる。プログラマ212および/またはモニタ218、220は、医療装置情報を受け取った後、そのデータを、通信ネットワーク202を介して中央データ処理−リポジトリ・システム208にアップロードする。本発明のこの態様によれば、中央データ処理−リポジトリ・システム208は、医療装置情報を受け取り、その情報を生の医療装置データ・データベース228に格納するサーバ226を含む。
【0043】
当業者には理解されるとおり、埋め込み可能医療装置からのデータは、通常、符号化されたバイナリ・フォーマットになっている。一実施形態では、プログラマ212と医療装置モニタ218、220は、医療装置データ・ストリームをシステム・サーバ228や生の医療装置データ・データベース(「生のデータベース」)230にアップロードするのに先立って、そのデータ・ストリームを復号化するように構成される。この実施形態によれば、アップロードされたデータ・ストリームは、復号化されるが、依然として、バイナリ・フォーマットになっている。代替の実施形態では、プログラマ212と医療装置モニタ218、220は、復号化機能を全く実行することなしに、医療装置データを単に受け取り、アップロードする。その実施形態では、中央データ処理−リポジトリ・システム208が復号化機能を実行する。しかし、いずれのケースでも、生のデータベース230は、医療装置情報をバイナリ・フォーマットで格納し、これにより、多くのプログラムとデータベースが、その情報を使用するのが困難になる。
【0044】
このため、一実施形態では、医療装置データをバイナリ・フォーマットから、よりデータベース・フレンドリなフォーマットに変換することが望ましい。本発明のこの態様によれば、データ変換モジュールまたはデータ変換システム232が、バイナリ・フォーマットの医療装置データを受け取り、そのデータを、拡張マークアップ言語(「XML」)フォーマットなどの、より「ユーザフレンドリな」フォーマットに変換する。以下により詳細に説明するとおり、データ変換システム232は、バイナリ・データを分析し、そのデータの少なくとも一部をXMLフィールドに移す。
【0045】
データが、フォーマットされて、例えば、XMLフィールドに入れられた後、次に、そのXMLデータが、データ・ウェアハウスの中に格納される。一実施形態では、XMLデータは、包括的データベース238の中に、または他の何らかのデータベース・ロケーションに格納される。次に、データ検証モジュールまたはデータ検証システム234が、そのXMLデータを受け取り、そのデータ変換の正確さを検証する。データ検証システム234は、重複するXMLデータを削除する、医師によって入力された情報を検証し、かつ/または正規化するなどの、他の諸機能も実行することができる。データ検証システム234の動作は、以下により詳細に説明される。
【0046】
XMLデータは、検証された後、他のプログラムによって使用されるために、データベースの中にポピュレートされる。本発明のこの態様によれば、データベース制御モジュールまたはデータベース制御システム236が、XMLデータを読み取り、そのデータを、例えば、包括的データベース238および/またはサブセット・データベース248、252などの、事前に決めたデータベースの中にポピュレートする。ポピュレートされると、データベース238のすべてか一部が、クエリを行うためや、使用のために、いくつかの異なるエンティティによる利用に供される。データベース制御システム236の動作を以下により詳細に説明する。
【0047】
当業者には理解されるとおり、医師が、医療装置研究に参加する場合、医師は、通常、その研究を実施するエンティティによって、医師の時間と労力に対する報酬が支払われる。例えば、医療装置製造業者が、ある機能を検証する、または装置に関するFDA承認を得る研究を整えることがある。その状況では、医療装置製造業者は、その研究に参加する医師の援助を確保する。その研究には、医療装置を患者に埋め込むこと、患者評価と医療装置のパフォーマンスの追跡を指揮すること、埋め込み可能医療装置からデータを収集すること、そのデータを分析のために医療装置製造業者に供給することが含まれる。通常、医師がそれらの機能を実行した後、研究を実施するエンティティは、医師が機能を正しく実行したことを検証し、その後、医師に支払いを行う。本発明のこの態様によれば、支払い許可−処理モジュールまたは支払い許可−処理システム240が、医療装置研究パラメータに医師が適切に従ったことを検証し、または確認し、検証されると、経理システムとインタフェースをとって、医師に支払いが行われるようにする。支払い許可−処理システム240の動作を以下により詳細に説明する。
【0048】
図示された実施形態では、データ変換システム232、データ検証システム234、データベース制御システム236、支払い許可−処理システム240が、データ処理−リポジトリ・システム208内部の別々のシステムとしてすべて示されている。しかし、これらのシステムは、単にそれらのモジュールの機能を説明するために、別々のシステムとしてすべて図示されている。これらのシステムまたはモジュールの機能は、システム・サーバ228などの、単一の処理システムに組み込まれることが可能であり、そのため、本発明は、図2に示される分散型の実施形態に限定されないことが当業者には理解されよう。さらに、データ変換システム232、データ検証システム234、データベース制御システム236、支払い許可−処理システム240の動作を以下に別々に説明するが、各システムまたは各モジュールにおいて実行される機能は、その機能が説明されるモジュールに必ずしも限定されないことが、当業者には理解されよう。それらのモジュールの機能の一部は、場合により、別のモジュールによって実行されることも可能である。例えば、データ検証とデータベース制御が、別々のモジュールとして説明されるが、データ検証とデータベース制御は、単一のモジュールとして組み合わせられることも可能であり、あるいは、場合により、一部の、ただし、全部ではない検証が、データベース制御システム236によって実行されることも可能である。
【0049】
前述したとおり、医療装置情報に加えて、客観的患者情報、主観的患者情報、診断情報、その他の医療情報も入力され、通信ネットワーク202を介して様々なシステムにアップロードされる。本発明の一実施形態によれば、データ収集システム206が、医師システム216からまたは代行者システム226から、客観的患者情報と主観的患者情報を受け取るように構成される。一実施形態では、データ収集システム206は、通信ネットワーク202から客観的データと主観的データを受け取るためのゲートウェイ・サーバ242と、そのデータを格納する1つまたは複数のデータベースとを含む。図示された実施形態では、データ収集システム206は、客観的データベース244と、主観的データベース246と、サブセット・データベース248とを含む。客観的データベース244は、医師によって入力された「客観的情報」を格納し、主観的データベース246は、医師によって入力された「主観的情報」を格納する。これらのデータベースは、別々のデータベースとして示されているが、これは単に例示のためである。データ収集システム206は、客観的情報と主観的情報の両方に関する単一のデータベースだけを有するように構成されることも可能であり、多くの例では、おそらく、そのように構成されることが当業者には理解されよう。
【0050】
データ収集システム206は、医師から客観的データと主観的データを獲得した後、そのデータをデータ処理−リポジトリ・システム208にアップロードし、システム208において、データが検証されて、埋め込み可能医療装置データとともに、包括的データベース238に読み込まれる。ポピュレートされると、包括的データベース238は、各患者に関する医療装置情報を含み、さらに主観的情報と客観的情報を含む。前述したとおり、医療装置情報は、患者が医者を訪問している間に収集されるか、あるいは、医療装置モニタ218または移動モニタ220を使用して、患者の自宅、または他の場所で事前に決めた間隔で収集される。しかし、客観的情報および/または主観的情報は、通常、医師が患者訪問中に患者を分析し、かつ/または診断した後になって初めて、医師によって入力される。
【0051】
データが包括的データベース238の中に収集された後には、そのデータの一部、またはすべてが異なるエンティティまたは第三者による利用に供される。例えば、データベース238の一部分が、データ収集システム206にダウンロードされ、サブセット・データベース248の中に格納される。次に、医師や患者だけでなくそれ以外の第三者のヘルスケア提供者が、例えば、通信ネットワーク202とゲートウェイ・サーバ242を介してサブセット・データベース248にクエリを行うことにより、データ収集システム206からデータのより小さいサブセットにアクセスすることができる。当業者には理解されるとおり、第三者は、例えば、データベース構造化照会言語を使用すること、データベースにアクセスするように適合されたソフトウェア・プログラムを使用すること、または埋め込まれたデータベース呼び出しを有するWebページまたはWebアプレットを使用することを含め、いくつかの異なる形でサブセット・データベース248にアクセスすることができる。
【0052】
図2に示された実施形態では、データ収集システム206とデータ処理−リポジトリ・システム208は、別々のシステムとして示されている。一実施形態では、これらのシステムは、図示されるとおり、別々である。例えば、一実施形態では、データ処理−リポジトリ・システム208は、医療装置製造業者のところに配置され、その製造業者によって保持されるシステムであり、データ収集システム206は、第三者のデータ収集サービスまたはデータ収集機関であることがある。その実施形態では、前述したとおり、データ処理−リポジトリ・システム208は医療装置データを収集するように構成され、データ収集システム206は医師から客観的データと主観的データを収集するように構成される。
【0053】
代替として、別の実施形態では、データ収集システム206は、医療装置データ、ならびに客観的データと主観的データを収集し、次に、すべての情報を、復号化、変換、検証、および/またはデータベース制御とデータベース読み込みのために、データ処理−リポジトリ・システム208にアップロードするように構成されることも可能である。さらに別の実施形態では、データ収集システム206は、データ変換システム232とデータ検証システム234の1つまたは複数を含むことも可能である。さらに別の実施形態では、データ収集システム206とデータ処理−リポジトリ・システム208は、1つの場所における単一のシステムとして、または複数のサイトに配置された単一のシステムとして構成されることも可能である。これらのシステムは、ネットワーク化されたシステムであるため、任意のネットワーク化されたシステム構成を使用できる。
【0054】
収集された医療装置情報および患者情報はいくつかの異なる目的で使用される。一実施形態では、収集されたデータは、装置に関するFDA承認を得るために使用され、あるいは、データは、特定の装置についてや、その装置をどのように使用するかについての論文を発表するのに使用される。別の実施形態によれば、収集されたデータは、診断情報やその他の分析情報を獲得し、場合により、それらの情報を配布するのに使用される。その実施形態によれば、医療診断システム210が、医師および/または専門家から診断情報を求め、診断情報を収集した後、入力された症状情報に基づき、診断を医師、または他の第三者のヘルスケア提供者に配布するように構成される。
【0055】
図示された実施形態では、医療診断システム210は、包括的データベース238からデータの少なくとも一部分を受け取り、そのデータをサブセット・データベース252の中に格納する。一実施形態では、医療診断システム210は、データを受け取り、データベース252の中に格納するゲートウェイ・サーバ250を含む。医療診断システム210は、医師または専門家が医療診断を作成するのに少なくとも十分なデータを受け取る。例えば、データには、患者の症状についての情報、医療装置読み取り値、医師が診断を下すのに必要とする他の任意の適切なデータが含まれる。診断を下すのに必要とされるデータのタイプと量は、問題となっている病状や医療装置のタイプを含め、いくつかの要因に依存することが、当業者には理解されよう。
【0056】
一実施形態によれば、医療診断システム210は、医療データをパッケージ化して、医師および/または専門家から診断を得るために、そのデータを医師および/または専門家に送るように適合された診断ツール・システムまたは診断ツール・モジュール254も含む。以下により詳細に説明するとおり、診断ツール254は、医療データをパッケージ化して、グラフィックWebページまたはグラフィックWebアプレット、読み取り可能な添付ファイルを有する電子メール、または他の何らかの形態のデータ通信などの、閲覧可能なパッケージにするように構成される。
【0057】
医療データ・パッケージがフォーマットされた後、診断ツール254は、次に、そのパッケージを専門家システム256または医師システム216に送る。図示された実施形態では、専門家システム256は、システム256と通信しているデータ入力装置258を有し、装置258は、専門家がその医療データ・パッケージを検討し、専門家による医療データの検討に基づく診断情報を入力することができるように構成されている。同様に、医師システム216も、診断情報を入力するためにシステム216と通信しているデータ入力装置222を有することが可能である。データ入力装置258、222は、パーソナル・コンピュータ、ハンドヘルド・コンピューティング装置、セルラー装置、その他の任意の適切な入力装置である。
【0058】
専門家および/または医師が、診断情報を入力した後、その情報は、医療診断システム210に返送され、サブセット・データベース252の中に保存され、システムで情報が分析され、処理される。例えば、一実施形態では、診断ツール・モジュール254が、数名の異なる専門家、医師、または他のヘルスケア提供者によって提供された診断情報を分析し、入力パラメータに基づいて診断と療法の提案を策定するように構成される。例えば、医師が患者の症状情報や医療装置情報をプログラムまたはWebページに入力することができ、診断ツール254が、入力された症状をデータベース252の中に格納されている医療データや診断情報と比較することにより、診断し、場合により、療法の提案を決め、提供するように構成される。このようにして、診断ツールは、インテリジェント診断マシンとして動作することができる。データ収集システム206の場合と同様に、医療診断システム208は、データ処理−リポジトリ・システム208とは別個に動作させられるスタンドアロン・システムであることが可能であり、あるいはシステム208、206と一体化される。特定のネットワーク構成は重要ではない。
【0059】
図示された実施形態では、データ収集システム206と医療診断システム210はともに、アクセス・ツール群260を含む。以下により詳細に説明するとおり、アクセス・ツール260は、ユーザがシステムへ安全にアクセスし、場合により、アクセスを制限されるインタフェース・ツール、セキュリティ装置、アクセス規則のセットである。
【0060】
次に、図3を参照すると、ユーザにローカルなマイクロプロセッサ・ベースの装置にインストールされたインターネット・ブラウザ、または他の何らかの通信ツールをユーザが開く(ブロック310)。インターネット・ブラウザは、例えば、移動モニタ、ベッドわきのモニタ、移動入力装置、パーソナル・コンピュータ、プログラマ、および/または類似物にインストールされている。インターネット・ブラウザが開かれると、ユーザは、アップロードされた情報を受け取るように動作可能なサーバ、またはそのようなサーバのプロキシに自動的に導かれる。他のケースでは、ユーザは、インターネット・ブラウザを適切なサイトに導かなければならない。
【0061】
一部のケースでは、ユーザはまず、ローカルで実行されるアプレットを、通信ネットワークを介してダウンロードする。そのようなアプレットは、例えば、データ収集システム206に関連するアクセス・ツール260からダウンロードされる。1つの特定のケースでは、アプレットは、JAVA(登録商標)コードで書かれ、選択された特定のブラウザに応じて、専用のプラグインを使用して適切に動作する。また、当技術分野で知られている、データをアップロードする準備をする他のアプローチも使用される。
【0062】
アプレットがダウンロードされる一部のケースでは、ユーザには、当技術分野で知られているとおり、様々な認証情報および/または許可情報を要求するダイアログ・ボックスが提示される。認証情報および/または許可情報が受け取られると、アプレットは、データをシステムにアップロードすることができるようにする。さらに、一部のケースでは、アプレットには、そのアプレットが、知られており、かつ/または信頼されるソースから受信されたことをユーザが示すように要求する認証証明書を伴う。一部のケースでは、認証および/または許可は、情報が、システムにアップロードされることになるたびに要求される。
【0063】
インターネット・ブラウザは、アップロードを望むかどうかをユーザに尋ねるユーザ・インタフェースをユーザに提示する(ブロック320)。さらに、ユーザ・インタフェースは、アップロードされるべきデータを示すためのフィールドを含み、あるいは、一部のケースでは、アップロードされるべき情報が取り外し可能なコンピュータ媒体から取得される。このため、アプレットがプログラマで走っている一部のケースでは、プログラマ内のフロッピー・ディスクの情報がアップロードされる。アプレットが、コンピュータ上で走っている他のケースでは、多くのファイルが、ハードディスク・ドライブに格納され、同時にアップロードされる。
【0064】
アップロードのためのデータが選択されると(ブロック320)、アップロード・コマンドが入力される(例えば、仮想ボタンが、クリックされる)(ブロック330)。単一の患者データ・ファイルが、アップロードのために選択されている場合、アップロード・プロセスは、1回の走査で実行される。代替として、複数の患者データ・ファイルが、アップロードのために選択された場合、患者情報のすべてがアップロードされるまで、ディレクトリ構造を横断する反復プロセスが完了させられる。特定の埋め込み可能医療装置のタイプとモデル番号、さらに、前述したとおり、患者および/または医師によって提供される情報に依存して、様々なデータがアップロードされる。代替として、埋め込み可能医療装置からの情報が1回のセッションでアップロードされ、他の主観的情報および/または客観的情報は、他の1回または複数回のセッションでアップロードされる。
【0065】
客観的患者データ、主観的患者データ、埋め込み可能医療装置からのデータがすべて、単一のアップロード要求を使用してアップロードされる1つの特定の実施形態では、データは、埋め込み可能医療装置からデータを受け取るシステム・サーバ228と、他の主観的データおよび/または客観的データを受け取るゲートウェイ・サーバ242の間で自動的に分散させられてもよい。
【0066】
1つの特定のケースでは、インターネット・ブラウザを介して接触されたサーバへの実際のアップロードを実行するスレッドが開始される(ブロック350)。そのようなケースでは、患者情報の各アップロードは、ディレクトリ・アップロードの開始を示す、サーバへの「GET」要求で始まる(ブロック360)。例として、特定の埋め込み可能医療装置の通し番号およびアプリケーション・モデル番号と日付/時刻スタンプが、パラメータとして「GET」要求に渡されて、ファイル名を作成するのに使用される。「GET」要求が発行された後、特別な「POST」要求メッセージが、アップロードされる各ファイルに関して、サーバに送信される。ファイルの内容は、「POST」要求の本文の中でサーバに送られ、ファイルの名前はパラメータとして送られる。
【0067】
少なくとも一部の例では、プライバシーの懸念が問題であり、そのため、通信ネットワークを介して情報を転送する際のセキュリティが関心事である。セキュリティは、サーバ側でJava(登録商標)アプレットを配信するサーブレットを、セキュリティで保護されたHTTP接続を使用して実行されるように構成することにより、強化される。これは、ユーザ(例えば、クライアント)側で、当技術分野で知られているとおり、プライバシー表示を含めることによって反映される。さらに、HTTPSを設定することは以上に示唆したセキュリティの利点を利用する。以上のアプローチに加え、認証が行われることが可能である。
【0068】
サーバ側で、2つのサーブレットが、前述した「GET」要求と「POST」要求を扱う。1つの特定のケースでは、モデル番号、通し番号、および/または日付/時刻スタンプを使用して、装置に関連付けられた患者に関する一意のパス(例えば、ディレクトリ・ロケーション)が定義される。パスが存在しない場合、サーブレットは、パスを作成しようと試みる。一例として、パスは、特定の患者についてのデータが、初めてアップロードされる場合、存在しないであろう。最初のアップロード中、受け取られた情報は、追跡可能性および/または他の将来の使用のためにアーカイブされる。患者から異なる時に受け取ったアップロードされたファイルを保存するために別々のディレクトリが使用される。それらのディレクトリは、より早期に作成された患者ディレクトリの子である。それらのディレクトリの名前は、アップロードされたディスクの現行のカウントを反映するように割り当てられる。一例として、「1743_200134/0」や「1743_200134/1」といった具合である。これらは、1743PGおよび200134通し番号を有する患者に関する第1のアップロードと第2のアップロードを反映する。1つの特定の実施形態では、「/0」および「/1」は、受け取られた日付/時刻スタンプで置き換えられる。このため、同一の日付/時刻スタンプを有する複数の伝送が、同一の埋め込み可能医療装置から受信された場合、その複数の伝送の1つのコピーだけが保持される。患者ディレクトリは、現在のセッションに関する属性として保存され、サーブレットが利用で可能になる。「POST」要求は現在の患者ディレクトリの中でファイルを作成させ、次に、「POST」要求の内容を、その新たに作成されたファイルの中にコピーする。
【0069】
一部のケースでは、アップロードが中断された場合、または別の形で失敗した場合、部分的なデータを有する孤立ディレクトリがサーバ上に作成される。そのディレクトリは、管理サーブレットによって整理される。管理サーブレットは、生のデータベース230のアーカイブ領域を定期的にスキャンして、孤立ディレクトリを削除する。このサーブレットは、ディレクトリの中に保持されるあらゆるログ情報を使用して、中断されたセッションを特定することができる。
【0070】
アップロードが単一の患者ディレクトリに関して完了すると、完了の指示がサーブレットに送られる。すると、サーブレットは、そのディレクトリに完了したというフラグを付けて、アップロードに関係のあるログ情報もディレクトリに格納する。そのログは、アップロードを開始したマシンのMAC(メディア・アクセス制御)アドレス、または他の指示を含むが、それらには限定されない、アップロードについてのあらゆる情報を捕捉することが可能である。
【0071】
一部のケースでは、アップロードされるデータは、埋め込み可能医療装置からであり、そのため、符号化された形態かつ/または暗号化された形態になっていることが可能である。そのようなケースでは、データ、またはデータの一部分は、データ変換システム232に向かわせられる。データ変換システム232の実施形態を表す図4を参照すると、3つのポート403、406、409がそれぞれ、特定の埋め込み可能医療装置グループ404、407、410からデータを受信することの専用である。特定の例として、埋め込み可能医療装置グループ404内に含まれる埋め込み可能医療装置からの情報が、システム・サーバ228によって受信される。すると、システム・サーバ228は、その埋め込み可能医療装置からの受信された情報をポート403に送る。情報が、その他の埋め込み可能医療装置グループ407、410のいずれかからの埋め込み可能医療装置からである場合、受信された情報は、ポート406、409の別の1つを介して送られる。データ変換システム232の設計は、スケーラブルであり、任意の数の埋め込み可能医療装置グループからのデータの変換し、復号化し、および/または解読するように変更されることが理解されよう。このため、理解されるとおり、図示される埋め込み可能医療装置グループの数は単に例示的である。
【0072】
一実施形態では、TCP/IP接続がポート403、406、409の1つへ開かれ、データを変換する要求がそのTCP/IP接続を介して与えられる。前述したとおり、データが受信されるポートにより、受信されるデータのタイプ(すなわち、データの発信元である埋め込み可能医療装置のタイプ)が示される。このため、システム・サーバ228は、受信されたデータ・タイプを識別することと、その識別されたデータ・タイプに対応するデータ変換システム232のポートに対するTCP/IP接続を開くことを担う。データ変換システム232は、例えば、「inetd」を使用して実装される。inetdデーモンは、複数のポートへの接続をリッスンし、受け入れる。inetdデーモンは、接続を受け入れると、受信されたデータの送信元のポート(すなわち、埋め込み可能医療装置)に固有の変換ユーティリティを生成する。
【0073】
受信された情報404、407、410は、符号化されたデータ412、415、418として、それぞれのポート403、406、409を通る。本明細書で使用する、「符号化されたデータ」という用語は、最も広い意味で使用されて、データが引き出された埋め込み可能医療装置に固有の形態になっているデータを意味する。このため、特定のペースメーカが、1つのフォーマットの符号化されたデータを生成するのに対し、別のペースメーカは、別のフォーマットで符号化されたデータを生成する。それら2つのフォーマット・タイプは、例えば、それぞれ、符号化されたデータ412と符号化されたデータ415である。
【0074】
例示の目的で、例示的な埋め込み可能医療装置から引き出された1つのタイプの符号化されたデータを本明細書で説明する。提供される符号化されたデータは、そのデータが引き出される埋め込み可能医療装置に独特であり、そのため、その符号化されたデータを解釈することは、そのデータを生成した装置タイプを特定することを含む。本明細書で与えられる開示にある程度、基づき、独自のデータ・セットをそれぞれが生成する、いくつかの異なる装置タイプが、当業者には認識されよう。もちろん、以下のデータ・タイプは、例示的であり、限定的ではないものとして、当業者には認識されよう。以上を述べた上で、例示的な符号化されたデータは、以下のとおりASCIIヘッダ情報を含む。すなわち、
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[ ATTEMPT EPISODE:1432 ATTEMPT:1 ]
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AttemptVGreaterARate,False
AttemptPostAverageARate,140
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AttemptATPName,VT ATP 1 Ramp
AttemptATPTherapyDelivered,3 Bursts
【0075】
ASCIIヘッダ情報の後に、いくつかの符号化されたバイナリ・フィールドが続く。一例として、埋め込み可能医療装置から受け取られる以下の符号化されたバイナリ・データ(ASCII文字フォーマットで表される)は、エピソード番号1432の開始時に、または開始時頃に患者の心房近くで検出される、患者の心臓機能を記述する。すなわち、
・
・
・
・
【0076】
埋め込み可能医療装置から受け取られる符号化されたバイナリ・データの別の例として、以下のデータ(やはり、ASCII文字フォーマットで表される)は、エピソード番号1432に続く患者の心房近くで検出された、患者の心臓機能を記述する。
・
・
・
・
【0077】
一部のケースでは、埋め込み可能医療装置から引き出される符号化されたデータは、誤り検出符号および/または誤り訂正符号(例えば、チェックサムまたはCRC)を含む。その符号を使用して、データが埋め込み可能医療装置から受信された後、操作されているかどうか、またはデータが、埋め込み可能医療装置から適切に伝送されていないのではないかどうかが判定される。
【0078】
符号化されたデータ412、415、418は、それぞれのデータ受信ブロック421、424、427によってバッファリングされる。データ受信ブロック421、424、427のそれぞれは、バッファリング済みの符号化されたデータ430、433、436のいずれかを開放する。バッファリング済みの符号化されたデータ430、433、436は、対応する解釈システム439、442、445にそれぞれ送られる。解釈システム439、442、445のそれぞれは、それぞれのバッファリング済みの符号化されたデータ430、433、436を復号化するように設計される。本明細書で使用する、「復号化」という用語は、最も広い意味で使用されて、符号化されたデータが、所望のフォーマットに準拠するように変換される、またはそれ以外で変更される任意のプロセスを意味する。
【0079】
復号化の一例として、バッファリング済みの符号化されたデータ430が、データ・ストリーム内のいくつかのビットにわたって広がった、埋め込み可能医療装置識別番号の一部分を含むことが可能である。そのようなケースでは、解釈システム439は、分散されたビットを再び再組み立てて、例えば、2バイト語にすることを担うことが可能である。代替として、またはさらに、様々なデータ・フィールドを生成するために前述した例示的なデータが解析され、復号化される。例えば、装置タイプ、モデル番号、通し番号、患者名、リード線インピーダンス、エピソード時刻スタンプ、エピソード日付スタンプ、その他の多数の装置パラメータが、符号化されたバイナリ・データから復号化される。
【0080】
復号化されたデータ448、451、454は、それぞれのデータ抽象化エンジン457、460、463に送られる。データ抽象化エンジン457、460、463は各々、それぞれの復号化されたデータ448、451、454の特定の要素を、埋め込み可能医療装置グループ404、407、410から受け取られるデータに共通するグローバル・フィールドに関連付ける。データ抽象化エンジン457、460、463はそれぞれ、復号化され、抽象化されたデータ・セット466、469、472を提供する。一部のケースでは、復号化され、抽象化されたデータ・セット466、469、472は、変換されたデータ出力478を提供するフォーマット変換エンジン475に送られる。
【0081】
1つの特定の実施形態では、データ抽象化エンジン457、460、463は、復号化されたデータ448、451、454を組み立てて、XMLフラット・ファイル・フォーマットする。フォーマット変換475はパススルーである。他の諸実施形態では、XMLフォーマットは、特定のスプレッドシート・フォーマット、または他の適切なフォーマットに変換される。前述した符号化されたバイナリ・データから引き出されたXMLフォーマットの復号化され、抽象化されたデータ・セットの1つのそのような例は、以下のとおりである。
<parameter name="PatientName">JONES, SMITH</parameter>
<parameter name="PrmRtcDateTime">25-FEB-2004 18:35</parameter>
<parameter name"SystemModelNumber">H135</parameter>
<parameter name= "ProgrammerModel">XXXX</parameter>
<parameter name="ProgramrnerSerialNumber">0123456</parameter>
<parameter name="SystemSerialNumber">YYYY</parameter>
<parameter name="SystemFirmwareRevision">1.1 </parameter>
<parameter name="ProgrammerApplicationModelNum">ZZZZ</parameter>
<parameter name="ProgrammerApplicationRevision">1.7</parameter>
<parameter name="EpisodeNumber">1,432</parameter>
<parameter name="EpisodeStartDate">15-FEB-2004</parameter>
<parameter name="EpisodeStartTime">16:11 </paranaeter>
<parameter name="Episodelnduced">Spontaneous</parameter>
<collection name="C_EGRAM_ONSET">
Onset EGM (10 sec max)
<traces frequency="400 hz">
<egram_data source="atrium" samples="4000">8202, 8202, 8197, 8192, 8180, 8169, 8174, 8179, 8185, 8192, 8198, 8205, 8207, 8209, 8214, 8219, 8299, 8380, 8076, 7772, 7973, 8175, 8231, 8287, 8292, 8298, 8270, 8243, 8224, 8205, 8193, 8182, 8175, 8169, 8167 {....}
<collection name="C_EGRAM_POST_ATTEMPT">
Post-attempt EGM (10 sec max)
<traces frequency="400 hz">
<egram_data source="atrium" samples="2774">8192, 8192, 8192, 8192, 8192, 8192, 8190, 8189, 8190, 8192, 8190, 8189, 8190, 8192, 8192, 8192, 8190, 8189, 8192, 8195, 8193, 8192, 8192, 8192, 8190, 8189, 8199, 8209, 8280, 8352, 8089, 7826, 8002, 8179, 8229 {....}
【0082】
本発明の実施形態では、解釈エンジン439、442、445のそれぞれは、ソフトウェアとして実装される。さらに、一部のケースでは、ソフトウェアの少なくとも重要な部分は、特定の埋め込み可能医療装置、または特定の埋め込み可能医療装置グループに固有のプログラマ内部に実装されるソフトウェアと同一である。このため、データ変換システム232を作成するのに要求される開発作業が大幅に削減される。さらに、そのようなシステムのスケーラビリティは、装置固有のプログラマからのソフトウェアが、データ変換システム232において使用されるために移植され、かつ/または再コンパイルされるので高められる。加えて、パイプまたはスレッド(例えば、ポート403、データ受信ブロック421、データ抽象化エンジン457の組み合わせ)が移植され、かつ/またはコンパイルされたソフトウェアから成る解釈システム(例えば、解釈システム457)の周りで組み立てられることが可能である。
【0083】
一部のケースでは、復号化され、抽象化されたデータがシステム・サーバ228に戻され、サーバ228において、以下に説明するとおり、XMLフォーマットで、または特定のデータベース・フォーマットで包括的データベース238に格納される。変換されたファイルには、一意のファイル名が与えられる。というのは、それらのファイルは、空白のファイルやエピソード・ファイルに相当し、したがって、すべてのファイルが、患者ディレクトリまたは患者レコードの下で直接に保存され、別のレベルのディレクトリの必要性が全く存在しないからである。例えば、「1743_200134/00001234.eps」および「1743_200134/00abde87.bnk」。様々なケースでは、変換された出力データ478は、システム・サーバ228に戻され、サーバ228において、包括的データベース238に格納されるのに対して、他のケースでは、変換された出力データは、システム・サーバ228に戻され、サーバ228において、要求者または要求者システムに直接に転送される。
【0084】
図5を参照すると、流れ図500が、特定の要件に基づく生のデータベース230からのデータのリアルタイムの処理のための、本発明の一部の実施形態による一方法を示す。流れ図500に従って、データ変換システム232は、選択された受取人向けにデータを準備するように構成される(ブロック510)。これには、データ抽象化エンジン457、460、463に知られているいくつかのデータ・フィールドと、フォーマット変換エンジン475に知られている特定の所望のフォーマットを示すことが含まれる。
【0085】
次に、データが、生のデータベース230からプルされ、そのデータが取得された埋め込み可能医療装置のタイプに基づいて、ポート403、406、409の特定の1つに送られる(ブロック520)。前述したとおり、データが処理されるパイプ(例えば、データ受信ブロック421、解釈システム439、データ抽象化エンジン457、フォーマット変換システム475)をセットアップする、生のデータの、その特定のタイプに関連するアプリケーションが生成される(ブロック530)。情報は、次に、前述したとおり、生のデータ、つまり、符号化されたデータから、変換されたデータ出力に変換される(ブロック540)。変換されたデータは、次に、所望した受取人および/またはリポジトリに向けられる(ブロック550)。
【0086】
前述したとおり、一部のケースでは、生の情報のすべてが変換され(すなわち、復号化され)、包括的データベース238に戻るように向けられる。他のケースでは、生の情報の一部分だけが変換され、例えば、サブセット・データベース248、252のような、受信側および/またはリポジトリに向け直される。そのようなケースでは、出力(データ抽象化エンジン457、460、463によって使用されるべき)とともに含められるべき情報や、その出力が伝送されるべきフォーマット(フォーマット変換エンジン475によって使用されるべき)を示すコマンドが与えられる。
【0087】
データ抽象化エンジン457、460、463は、復号化された情報448、451、454を受け取るが、その情報の、コマンドによって指定された部分だけが、データ抽象化エンジン457、460、463によって保持される。保持された情報のその部分は、フォーマット変換エンジン475に送られ、エンジン475において、データは、選択されたフォーマットでフォーマットされる。所望のフォーマットが、データ抽象化エンジン457、460、463によって提供されるフォーマットと同一である一部のケースでは、フォーマット変換エンジン475はそのデータを単に通過させる。このため、例えば、データ抽象化エンジンがデータをXMLフォーマットで提供し、所望のフォーマットが、XMLである場合、フォーマット変換は全く実行されない。代替として、特定のスプレッドシート・フォーマットなどの、別のフォーマットが所望される場合、データ抽象化エンジン457、460、463からのデータは、そのスプレッドシート・フォーマットにフォーマットされる。情報は、次に、システム・サーバ228に戻され、すると、サーバ228は、その情報を、要求側エンティティおよび/または指定されたサブセット・データベースに送る。
【0088】
変換が完了すると、別のデータ生成が実行されるべきかどうかが判定される(ブロック560)。追加の生成が行われるべき場合(ブロック560)、前述したとおり、受け取られたコマンドに合うように、生のデータにアクセスが行われ、そのデータが変換され、別のエンティティに供給される(ブロック510)。代替として、さらなる生成が、全く行われない場合(ブロック560)、プロセスは終了する。
【0089】
図6aを参照すると、流れ図600が、本発明の一部の実施形態による、システム100を使用して臨床試験と実用試験を実行する方法を示す。流れ図600に従って、様々な参加者が識別される(ブロック602)。通常のシナリオでは、あるタイプのクラスの埋め込み可能医療装置を埋め込む1名または複数名の医師が選択される。しかし、本明細書で提供される開示に基づき、例えば、所与の医療装置の受容者を含め、数名の他の「参加者」が当業者には認識される。
【0090】
それらの参加者が研究に登録される(ブロック604)。この登録は、参加者がシステムにアクセスすることを可能にする1つまたは複数のソフトウェア・プログラム、または他のアクセス・ツールをダウンロードすること、または送信することを含む。さらに、登録は、通信ネットワークを介して、または通常の郵便を介して受け取ることが可能な、参加者についての様々な情報を受け取ることを含む。特定のケースでは、この情報は、参加者が登録した際に提供されるソフトウェア・プログラムの1つまたは複数を使用して提供される。この登録情報は参加者の名前と連絡先情報を含む。さらに、一部のケースでは、参加者は、参加に対して支払われる、そのため、登録は、税支払人情報、直接入金情報などを獲得することを含む。本明細書で提供される開示に基づき、参加者について収集されることが可能な、いくつかの他の登録データが当業者には認識されよう。
【0091】
参加者が登録されると、参加者すなわち参加者システムを介して、様々な情報が収集される(ブロック608)。その情報は、例えば、前述したとおり、装置プログラマ、または他の装置モニタを使用して読み取られる埋め込み可能医療装置から受け取られる情報である。さらに、参加者は、主観的データ、客観的データ、その他の患者情報、その他など、様々な情報を入力することができる。受け取られた情報は、その情報のタイプに応じて、別々に処理される。例えば、参加者によって入力された情報は、その情報が正しく入力されていることを確実にするように検証される(ブロック610)。情報が、正しく入力されていない場合(ブロック611)、システムは、誤りを修正するように参加者に通知する(ブロック612)。この検証プロセスは、図6bに関連して、より完全に説明する。
【0092】
さらに、受け取られた医療装置情報は、前述したとおり、生のデータベース230に格納される(ブロック620)。埋め込み可能医療装置から受け取られるデータは、符号化されているので、符号化されたデータは、データ変換システム232に送られ、システム232において、図4に関連して前述したとおり変換される(ブロック622)。得られる変換された情報が、次に、検証され(ブロック630)、変換が適切に行われていることが確実にされ、埋め込み可能医療装置が適切に構成されていることが確実にされる。この検証プロセスは、図6cに関連して、以下により詳細に説明する。
【0093】
参加者によって入力された情報と、アップロードされた医療装置情報がともに検証された後、システムは、参加者への支払いを処理し(ブロック640)、検証済みのデータを包括的データベース238の中に格納する(ブロック650)。さらに、収集された情報の様々な部分が、他の関連するデータベース群に分散される。
【0094】
次に、図6bを参照して、参加者によって入力された情報を検証する(ブロック610)ための方法の一実施形態をより詳細に説明する。前述したとおり、患者訪問中、または患者訪問の直後に、医師(または助手またはデータ入力サービス)が、客観的情報、主観的情報、または患者についての妥当であると思われる他の医療情報または診断情報を含む患者についての情報を入力する。本発明の一実施形態では、医師には、データ入力スクリーンが与えられる。このスクリーンは、患者情報の少なくともいくらかを入力するように医師を促す。医師のコンピュータ・システムのデータ入力スクリーンまたはそれは、PDA、セルラー電話機、または他の何らかの移動装置などの、移動データ入力装置上で走る。また、データ入力スクリーンは、装置常駐プログラム、あるいは医師の装置にダウンロードされるインターネットWebページまたはインターネットWebアプレットなどの、任意の適切なデータ入力プログラムであってもよい。
【0095】
医師が、データをデータ入力スクリーンまたはデータ入力プログラムに入力した後、データ・フィールドが検証されて、データ入力が正しいことが確実にされる(ブロック611)。データ入力検証は、多くの異なるタイプの検証技術を含む。例えば、客観的データ入力の場合、データ入力検証によって、身長、体重、またはその他の入力された客観的測定値が妥当であることが確実になる。一例は、身長、体重、またはその他の変数を妥当な範囲と比較する。また、診断情報が検証されて、適切な診断情報が入力されていることが確実にされる。例えば、入力された医学用語が確認されて、その用語が、実際に存在することが確実にされ、あるいは入力された診断が確認されて、その診断が、他の入力されたデータに基づき、妥当であることが確実にされる。当業者には理解されるとおり、データ入力フィールドを検証するいくつかの異なるやり方が存在することも可能であり、このため、本発明は、いずれの特定の検証プロセスまたは検証技術にも限定されない。
【0096】
また、フィールド検証プロセスは、医師の場所におけるデータ入力装置によって実行されてもよく、あるいは図2におけるデータ収集システム206または中央データ処理−リポジトリ・システム208などの、集中処理システムによって実行されてもよい。集中処理システムによって実行される例では、入力されたデータは、医師のシステムから集中処理システムに、例えば、WebページまたはWebアプレットを介して伝送され、そこで検証される。しかし、両方のケースで、検証プロセスは、リアルタイムであり、医師またはデータ入力者は、比較的迅速に、誤りの通知を受ける(ブロック612)。
【0097】
データ入力エラーが生じた場合、医師またはデータ入力者は、その誤りを訂正し、その情報を再サブミットするように促される(ブロック618)。そうではなく、データが、正しく入力されたように見える場合、データは、図2のデータ収集システム206または中央データ処理−リポジトリ・システム208などの、集中処理システムに伝送される。集中処理システムにおいて、参加者によって入力されたデータは、入力されたデータを、以前に入力済みのデータまたは記録済みのデータに照らして試験することを含む第2の検証プロセスに入る(ブロック613)。本発明のこの態様によれば、入力されたデータは、バックアップ検証として、包括的データベース238またはサブセット・データベース248の中のデータと比較される。
【0098】
この場合も、いくつかの異なる検証確認が実行される。例えば、入力された身長、体重、またはその他の患者人口統計情報が、以前に入力済みのデータに照らして確認されて、その情報が、妥当であるかどうか確かめられるる。患者の身長または体重が前の訪問から大幅に変化している場合、医師は、入力された情報を検証するように促される。また、新たに入力された診断情報が以前の診断と矛盾している場合、システムは医師に通知する。システムは、検証エラーを検出した場合、その誤りを医師またはデータ入力者に通知する(ブロック614)。次いで、医師は、誤りを修正するか、または入力されたデータが正しいことを確認することができる(ブロック618)。
【0099】
可能な最も正確な情報を獲得するため、複数回の測定またはバックアップ測定を実行することが時として有益である。このため、一実施形態では、システムは、フィールドの少なくともいくつかに関して追加の測定、またはバックアップ測定を実行するよう、医師に促すように構成される(ブロック615)。システムが、バックアップ測定を要求したが、医師が測定を入力していない場合、システムは、追加の測定データを入力するよう、医師に促す(ブロック619)。医師は、追加の測定値を入力することを選択することが可能であり(ブロック619)、あるいは医師は、追加の測定値を入力しないことを選択することが可能である。追加の測定値が入力されない場合、システムは、測定値データにそれほど信頼できないというフラグを付けることが可能であり、あるいはシステムは、測定値データが、誤りを有する可能性があること、またはバックアップ測定を伴うデータより信頼性が劣ることを示す重み係数を測定データに追加することができる。
【0100】
最後に、医師によって入力される主観的情報は、生じる可能性がある医師の先入観を取り除く、または補償するように正規化される(ブロック617)。当業者には理解されるとおり、主観的情報は、まさにそうしたもの、つまり、主観的であり、医師らは、自身の信念または情緒的状態に基づき、様々な医学的要因、情緒的要因、その他の要因に対する異なる見方を有する。例えば、一部の医者は、ある主観的分析を一貫して否定的に捉えている可能性があるのに対し、他の医者は、同一の分析を一貫して肯定的に捉えている可能性がある。このため、本発明の一実施形態によれば、システムは、既知の医師の先入観に基づき、一部の主観的データを調整する、または正規化することが可能である。代替として、システムは、数名の医師によって入力された主観的情報に関する統計的平均を算出し、その平均の範囲内にない情報を破棄することも可能である。入力されたデータが、いくつかの異なる要因に基づいて正規化されることが可能な、いくつかの異なるやり方が存在し、このため、本発明は、本明細書に記載する例に限定されない。
【0101】
前述したとおり、埋め込み可能医療装置データは、中央データ処理−リポジトリ・システム208に伝送され、生のデータベース230の中に格納される(ブロック620)。埋め込み可能医療装置情報は、次いで、図4に関連して前述したとおり、復号化されて、例えば、XMLフォーマットにされる(ブロック622)。結果の変換済み、または復号化済みのXMLデータが検証されて(ブロック630)、変換が適切に行われていることが確実にされ、埋め込み可能医療装置が適切に構成されていることが確実にされる。次に、図6cを参照して、変換された医療装置データを検証する方法の一実施形態をより詳細に説明する。図示した実施形態では、変換済みのXMLデータは、生のデータ・ストリームと比較される(ブロック632)。本発明のこの態様によれば、生のデータ・ストリームの中のデータの大部分は、ASCIIフォーマットになっている。このため、変換を検証するのに、システムは、そのXMLデータをASCIIデータと比較して、データが、適切に変換されているかどうかを判定する(ブロック633)。誤りが見つかった場合、システムは、誤りを有するデータ・フィールドを修正するか、または変換プロセスを再実行して、それらの誤りを修正する(ブロック634)。また、誤りが見つかった場合、先に進む前に、トラブルシューティングを行い、変換プロセスを修正することが必要である可能性もある。
【0102】
変換されたXMLデータに誤りがないと判定された後、システムは、埋め込み可能医療装置構成を検証する(ブロック636)。前述したとおり、本発明のシステムおよび方法の一応用例は、例えば、装置に関するFDA承認を得るため、または装置の様々な応用例を試験するために、臨床試験を監視し、管理することである。このため、臨床試験を成功させるために、医師が、臨床試験パラメータに従って埋め込み可能医療装置を構成することが重要である。また、一部の例では、装置が、臨床試験の一環として分析されない場合でも、例えば、装置構成が、患者の診断または病状に対して適切であることを保証するための確認を行うことにより、装置構成を検証することが、依然として、可能である。
【0103】
本発明のこの態様によれば、システムは、医療装置データ・ストリームからの様々な医療装置パラメータを分析して、医師が、医療装置を適切に構成していることを確実にする(ブロック637)。例えば、システムは、医療装置パラメータを、事前に決めた臨床試験構成に照らして確認して、その装置が、正しく構成されていることを検証することができる。装置が正しく構成されていない場合、システムは、適切な変更を行い、装置が、臨床研究パラメータに適合するように、医師に指示することができる(ブロック683)。以下により詳細に説明するとおり、システムは、医師への臨床試験支払いを、装置が正しく構成されるまで、遅らせることができる。このため、本発明の1つの重要な利点は、本発明が、即時の医療装置検証フィードバックを医師に提供することができ、したがって、患者が、依然、医師のオフィスにいる間に、医師が埋め込み可能医療装置に適切な変更を行うことができ、このため、より正確な臨床研究や、医師のサービスに対するより迅速な支払い承認を円滑にすることである。埋め込み可能医療装置データが検証された後、システムは、データベース・ポピュレート手続きと参加者支払い手続きを続ける(ブロック639)。
【0104】
代替の実施形態によれば、システムは、診断アドバイスをインテリジェントな形で提供するように構成される。例えば、システムは、患者の病状と病歴を分析し、埋め込み可能医療装置が、その患者、およびその患者の状態に対して最適に構成されていないと判定することが可能である。これが生じた場合、システムは、装置構成とその他の診断アドバイスを提供することが可能であり、医師は、その構成またはアドバイスに従っても、従わなくてもよい。
【0105】
先行技術のシステムでは、臨床試験に参加することに対する医師への支払いを処理することは、面倒で困難であって。医師が患者を診察するたびに、医師は支払いを要求する書類を提出しなければならない。医師が支払いを受けるに前に、報酬を払うエンティティ(一般に、医療装置製造業者)が医師の作業を検証して、医師が臨床研究要件を遵守していることを検証しなければならない。臨床研究要件が満たされていない場合、報酬を払うエンティティは、行われるべき変更を医師に通知しなければならない。旧型のシステムが抱える大きな問題は、医師が、問題の通知を受けるまでに、数ヶ月とはいかなくても、数週間かかることがあることである。この遅延のため、問題を修正するのに必要な情報を得るのが困難である。実際、往々にして、医師は、患者を再訪問して、医療装置構成エラーを修正する、または新たな患者情報を得ることを行わなければならない。これは、非常に時間がかかり、高価である。また、フォローアップの訪問の後、医師は、支払いのための書類を再び提出する必要があり、プロセスが最初からやり直される。
【0106】
他方、すべてが適切である場合、報酬を払うエンティティは、小切手要求を手作業で準備する。これは、支払いが発行される前に承認されなければならない。小切手要求は、個人が、名前、アドレス、電話番号、納税ID、料金請求が行われている部門、金額、その要求を承認する個人などの、支払い情報を入力することにより、書類を手作業で完成させることが通常必要である。要求は、次に、その要求を認める承認機関に送られる。承認された場合、要求は、次に、処理のために経理に送られ、この処理は、一般に、小切手を切ることができるように、データが、システムに手作業で入力されることを必要とする。報酬を払うエンティティは、各研究に関して数千名に達する可能性がある、臨床試験における各医師の各患者に関して、この手続きに従わなければならない。その結果、それらの小切手要求を処理するのに、医療装置製造業者は、毎年、数十万ドルまでいかなくても、数万ドルがかかる可能性がある。
【0107】
本発明のシステムおよび方法は、以上のプロセスを自動化する。第1に、前述したとおり、医療情報(医療装置情報を含む)は、中央データ処理−リポジトリ・システム208に自動的にアップロードされ、リアルタイムで、またはほぼリアルタイムで検証される。その結果、データ・エラーまたは手続きエラーが存在する場合、システムは、それらの問題をどのように訂正するかについて医師に指示することができる。一部の例では、誤りは、患者がまだ、医師のオフィスにいる間に訂正され、そのため、間違いを修正するフォローアップ訪問の必要性が少なくなる。また、データが検証された後、本発明のシステムは、参加者支払いを自動的に処理するように適合され、これにより、手作業の手続きの必要性が無くなる。
【0108】
次に、図6dを参照して、参加者支払いを処理する(ブロック640)ための方法の一実施形態をより詳細に説明する。第1に、医師が、支払い可能なタスク(例えば、装置埋め込み手続きを実行すること、追跡検査を行うこと、臨床試験データをシステムに入力すること、その他)を完了し、そのタスクが検証された後、システムは、支払い情報をデータベースに自動的に入力する(ブロック642)。一部の実施形態は、支払い情報は、医師支払い情報、実行された手続き、支払い金額、その他を含む。以上の情報の多くは、おそらく、システム・データベースの中に既に格納済みであるため、そのデータベースからプルされ、処理のために自動支払いレコードにポピュレートされる。例えば、医師IDは、既知であるので、医師の住所、電話番号、納税ID、臨床試験情報、その他が、包括的データベース、または他の何らかのデータベースからプルされ、支払いレコードの中で使用される。
【0109】
システムは、支払いレコードを即時に処理するように構成され、あるいは支払いレコードが蓄積されて、定期的に、例えば、毎月、または毎四半期に処理される(ブロック644)。支払い頻度に関わらず、複数の医師に関する支払いレコードが蓄積され、承認のために転送される(ブロック646)。このようにして、承認機関は、先行技術のシステムにおいて行われるように各支払い要求を個々にではなく、一度に数百の支払い要求を審査し、承認することができる。本発明のこの態様によれば、支払いレコードは、蓄積されて電子レポートまたは電子フォームにされ、承認機関に電子的に転送される。一実施形態では、支払いレコードは、EXCEL(登録商標)スプレッドシートにフォーマットされ、電子メールを介して転送される。他の諸実施形態では、他の電子レポートまたは通信手段が使用される。本発明は、いずれの特定のレポート・フォーマットまたは通信プロセスにも限定されないことが、当業者には理解されよう。
【0110】
支払いが承認された後、支払い情報は、処理のために経理システムに電子的にサブミットされる(ブロック648)。この場合も、任意の通信プロセスが使用される。一実施形態では、支払い情報は、EXCEL(登録商標)スプレッドシートに変換されて、経理システムに転送され、経理システムは、そのスプレッドシートからのデータを処理のためにシステムに読み込む。代替として、支払い情報は、HTMLフォーマット、XMLフォーマット、または他の何らかのフォーマットに変換されて、経理システムに転送されることも可能である。さらに別の実施形態では、経理システムはシステム・データベースとの互換性があり、そのため、経理システムは、SQL呼び出し、その他を使用して、データベースから直接に情報を獲得することができる。経理システムが、どのようにデータを受け取るかに関わらず、受け取ると、経理システムは、支払いを処理し、それに応じてチェックを準備する。さらに、システムは、審査のために支払いレポートを準備するように構成され、システムは、医師がシステムにアクセスして、医師にどれだけ支払われるべきかを確認することができるように構成される。このため、本発明の少なくとも一部の実施形態では、プッシュボタン・アプローチにより、各支払いの、以前の手作業の準備に対比される、各医師/診療に関する検証済みの支払いデータの抽出が可能になり、医師/診療ごとの、毎日ないし毎四半期(可能性として、6ヶ月ないし年間も)の支払いが可能になり、支払いごとに対比される、複数回の支払いの承認が可能になり、処理がバッチ・モードで行われる場合、重複する支払いの可能性にフラグが付けられ、調停される。一部の実施形態では、支払い情報はデータベースから抽出され、各レコードに関連して、そのレコードに関係して処理されている支払いを示すフラグが付けられる。将来の支払いのため、フラグは、支払いが、既に処理済みであるかどうかを判定するために確認される。
【0111】
前述したとおり、データ(すなわち、客観的情報、主観的情報、埋め込み可能医療装置情報)は検証された後、包括的データベース238および/またはサブセット・データベース248、252などの、1つまたは複数のデータベースに自動的にポピュレートされる。1つまたは複数のデータベースをポピュレートするプロセスが、図6eに示されている。図示された実施形態によれば、特定の患者の客観的データと主観的データが検証された後、そのデータが、患者名、またはその他のIDに関連付けられたデータベース・レコードにポピュレートされる。データが、データベースにポピュレートされる形は、使用されている特定のデータベースや、そのデータベースがデータを受け取るフォーマットに依存する。一実施形態では、データは、知られている形で、XMLフォーマットで受け取られて、データベース・レコードにポピュレートされる。すなわち、プログラムが、XMLタグからデータを抜き出し、そのデータを、対応するデータベース・レコード・フィールドにポピュレートする。当業者には理解されるとおり、例えば、SAP、Oracle、People Soft、JD Edwards、Microsoft SQL Server、SAS、その他などの、任意のデータベース・システムが使用される。一実施形態では、SASデータベースが使用される。
【0112】
さらに、埋め込み可能医療装置データも、検証された後、包括的データベース238にポピュレートされる。本発明のこの態様によれば、埋め込み可能医療装置データは、XMLフォーマットからデータベース・レコードに変換される。しかし、データは、データベース・レコードに読み込まれる前に、患者識別子と日付−時刻スタンプでマークが付けられる。患者識別子は、名前、患者ID番号、医療装置ID番号、その他などの任意の適切な識別子である。また、日付−時刻スタンプも使用されて、単一の日からの複数の装置ダウンロードがシステムに読み込まれる。時刻スタンプにより、ダウンロードが区別される。同様に、日付スタンプは、異なる日からのダウンロードの間で区別を行うのに使用される。このようにして、データベースは、各医療装置ダウンロードに関する別々の異なるレコードを保持することができる。
【0113】
さらに、本発明の別の実施形態によれば、例えば、除細動器、その他などのパルス発生装置が、新たなパルスを全く発生させないとき、第1のダウンロードからの埋め込み可能医療装置情報は、その後のダウンロードからの装置情報と同一である。これが生じた場合、後続の装置ダウンロード・データは重複する情報であるため、保存されない。
【0114】
データが、包括的データベース238にポピュレートされた後、そのデータの一部またはすべては、前述したとおり、第三者による利用に供される。一実施形態では、システムは、利用可能なデータの全体の一部で、サブセット・データベース248、252などの、1つまたは複数の第三者データベースを作成することができる(ブロック654)。サブセット・データベースは、中央データ処理−リポジトリ・システム208に保持され、あるいはデータ収集システム206および/または診断システム210などの、他のロケーションに保持される。例えば、データは、それらのシステムに伝送されて、それらのシステムによってサブセット・データベースにポピュレートされる。さらに、サブセット・データベースが、作成された後、そのデータベースの中のデータへのアクセスを制御するセキュリティ機能と制御機能が実装される(ブロック656)。このため、このようにして、HIPPA制御要件が満たされる。
【0115】
さらに、本発明の他の諸実施形態によれば、第三者によるアクセスのために新たなデータベースを作成する代わりに、第三者が、承認されたデータにアクセスすることは許すが、他の許可されていないデータへのアクセスは禁止するセキュリティ機能とアクセス制御機能を備えて、包括的データベース238が構成される。このため、これは、データ・アクセスを制御し、そのため、HIPPA要件を実施する別の方法でもよい。
【0116】
図7を参照すると、流れ図700が、本発明の一部の実施形態による医学的分析を獲得する方法を示す。流れ図700によれば、医療データ・セットが受け取られる(ブロック705)。そのような医療データ・セットは、流れ図600に関連して前述したとおり、研究に登録している医師、または他の参加者から受け取られる。その医療データ・セットは、ブロック630〜690に関連して前述したとおり処理され、最終的には、包括的データベース238の中に入れられる(ブロック710)。理解されるとおり、データは、診断システム210に関連付けられたサブセット・データベース252のような、代替のデータベース、または追加のデータベースの中に入れられる。
【0117】
さらに、受け取られた医療データに関連する審査者グループが識別される(ブロック715)。審査者グループは、医療データ・セットの一部分を受け取り、医療データ・セットのその部分の分析を戻すことができる1名または複数名の個人の、または1つまたは複数のエンティティの集合である。一例として、審査者グループは、医療データ・セットのその部分に基づき、医療診断を提供することができる1名または複数名の医師、専門家、その他の訓練された医療スタッフを含む。本明細書で提供される開示に基づき、審査者グループの中に含まれる様々な可能な参加者が当業者には認識されよう。
【0118】
診断限定データ・セットが、受け取られたデータ・セットから引き出される(ブロック720)。このプロセスは、審査者への伝送のためにデータを準備し、埋め込み可能医療装置、医師によって提供された主観的情報、医師によって提供された客観的情報、および/または以上に類するものを出所とするデータを取り入れることを含む。審査者が、受け取られた医療データ・セットのサブセットだけに関心がある場合、関心対象のサブセットは、抜き出され、診断限定データ・セットとして保持される。さらに、一部のケースでは、受け取られた医療データ・セットが関連付けられている患者を識別することが可能な情報を、診断限定データ・セットから除外することが望ましいことがある。この診断限定データ・セットは、次に、通信ネットワーク202を介して審査者の各々に通信される(ブロック725)。
【0119】
図8は、グラフィック・フォーマットで提示された診断限定データ・セットの例である。図8を参照すると、ユーザ・インタフェース800が、審査者に関連するデータ入力装置222、258のような受信機で表示されている。図示されるとおり、ユーザ・インタフェース800は、心電図として提示された診断限定データ・セットを含む。この特定の心電図は、前段で図4に関連して例示的なデータとして前述した、EGRAM_ONSETデータ810、エピソード発生ポイント815、およびPOST_EGRAMデータ820から導き出される。さらに、ユーザ・インタフェース800は、審査者が、心電図データに基づき、診断を挿入することができる入力フィールド825と、審査者が、追加の覚え書きと分析を提供することができる入力フィールド830とを含む。
【0120】
図7に戻ると、審査者は、提供された診断限定データを分析して、そのデータの分析を提供する(ブロック730)。この分析は、図8に関連して説明された医療診断、その他の覚え書きの形態である。その分析が受け取られ、審査者のグループの、他のメンバからの対応する分析と組み合わせられる(ブロック735)。このため、10名の審査者が存在し、10名全員の審査者が、同一の医療診断を報告した場合、その分析は、医療診断の単一の指示に縮減される。そのようなケースでは、10名全員の審査者が合意したことを示す覚え書きが追加される。他の審査者とは異なる審査者によって覚え書きまたは分析が提供された場合、その覚え書きまたは分析は保持される。審査者の全員の意見が食い違う場合、組み合わせができず、そのため、実行されない。分析データは、そのデータが対応する医療データ・セットに関連付けられ(ブロック740)、その対応する医療データ・セットに関係して格納される(ブロック750)。
【0121】
次に、図9を参照すると、流れ図900が、本発明の一部の実施形態による、医療データ・セットに基づいて診断、または他の分析を提供する方法を示す。流れ図900に従って、医療データ・セットが診断を求める要求とともに受け取られる(ブロック905)。この医療データ・セットは、例えば、患者の状態についてのさらなる手引きを求めている患者の医師から受け取られる。受け取られた医療データ・セットの関係のある部分が次に識別される(ブロック910)。これには、要求されている診断とは無関係である医療データ・セットの諸部分を取り除くことが含まれる。ヒト心臓機能に関連する診断が要求される1つの特定の例として、医療データ・セットの関係のある部分は心電図を含む。
【0122】
例えば、包括的データベース238またはサブセット・データベース252において、1つまたは複数の以前に分析済みの医療データ・セットにアクセスが行われ(ブロック915)、受け取られた医療データ・セットの、識別された関係のある諸部分に対応する、以前に分析済みの医療データ・セットの諸部分が比較される(ブロック920)。このため、例えば、受け取られた心電図が、以前に分析済みの医療データ・セットに関連する心電図と比較される。比較されたデータ部分が、同様であるかどうかが判定され(ブロック925)、データ部分が同様である場合、比較された以前に分析済みのデータ・セットのその部分が、一時メモリ領域の中で、その以前に分析済みの医療データ・セットに関連して保持されている分析情報とともに、キューに入れられる(ブロック930)。
【0123】
さらなる以前に分析済みの医療データ・セットが、考慮されるべきかどうかが判定される(ブロック935)。このため、例えば、プロセスは、単一の陽性の比較が見つかるまで、事前設定された数の陽性の比較が見つかるまで、またはすべての以前に分析済みの医療データ・セットが考慮されるまで、続けられる。さらなる以前に分析済みの医療データ・セットが、考慮されるべき場合(ブロック935)、ブロック915〜930が、繰り返される。代替として、プロセスは、合致した以前に分析済みの医療データ・セットの関係のある諸部分を、対応する分析情報とともに、要求者に通信することによって完了する(ブロック940)。図7に関連して前述したとおり、分析情報は、例えば、医療診断情報である。
【0124】
最後に、本発明の1つまたは複数の実施形態を明瞭にする、および理解のために、以上に詳細に説明した。しかし、添付の特許請求の範囲内で、いくつかの変更および改変が実施されることが、理解されよう。このため、本発明を、本発明の特定の諸実施形態および図に関連して説明したが、それらの実施形態および図は、単に例示的であり、本発明を限定するものではない。むしろ、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲だけによって決められるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】医療情報を収集する先行技術のシステムを示す図である。
【図2】医療装置情報を収集するため、検証するため、格納するため、使用するため、かつ/または配布するシステムの一実施形態を示す概略図である。
【図3】本発明の一部の実施形態による医療データをアップロードする方法を示す流れ図である。
【図4】本発明の様々な実施形態による変換システムを示すブロック図である。
【図5】図4の変換システムを動作させるための本発明による方法を示す流れ図である。
【図6a】本発明の一部の実施形態による臨床試験および/または実用試験を実行する方法を示す流れ図である。
【図6b】図6aの方法の「参加者入力情報検証」タスクを実行する方法の一実施形態を示す流れ図である。
【図6c】図6aの方法の「装置データ検証」タスクを実行する方法の一実施形態を示す流れ図である。
【図6d】図6aの方法の「参加者支払い処理」タスクを実行する方法の一実施形態を示す流れ図である。
【図6e】図6aの方法の「データベース・ポピュレート」タスクを実行する方法の一実施形態を示す流れ図である。
【図7】本発明の一部の実施形態による1つまたは複数の医療データ・セットに関連する分析を得るための方法を示す流れ図である。
【図8】本発明の様々な実施形態による例示的なグラフ分析要求インタフェースを示す図である。
【図9】本発明の一部の実施形態による医療データ・セットに基づく診断、または他の分析を提供する方法を示す流れ図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロプロセッサ・ベースのコントローラと、
前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラによって実行可能な命令を含むコンピュータ可読媒体とを含む医療データの配布を制御するシステムであって、前記命令は
埋め込み可能医療装置から第1のフォーマットのデータ・セットを受け取るステップと、
複数のグループの1つである、前記埋め込み可能医療装置に関連するグループを識別するステップと、
前記グループに関連するインタプリタを選択するステップと、
データ・ストリームが、前記第1のフォーマットから第2のフォーマットに変換されるように、前記データ・ストリームに前記インタプリタを適用するステップと
を含むシステム。
【請求項2】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記第1のフォーマットの前記データ・ストリームを生のデータベースの中に格納するステップと、
前記第2のフォーマットの前記変換済みのデータ・ストリームを包括的データベースに格納するステップと
を前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラによって実行可能な命令をさらに含む請求項9に記載のシステム。
【請求項3】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記第1のフォーマットの前記データ・ストリームを生のデータベースに格納するステップと、
前記第2のフォーマットの前記変換済みのデータ・ストリームの第1の部分を第1のサブセット・データベースに格納するステップと、
前記第2のフォーマットの前記変換済みのデータ・ストリームの第2の部分を第2のサブセット・データベースに格納するステップと
を前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラによって実行可能な命令をさらに含む請求項9に記載のシステム。
【請求項4】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記生のデータベースにアクセスするステップと、
前記第1のサブセット・データベースと前記第2のサブセット・データベースの少なくとも1つを生成するステップと
を前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラによって実行可能な命令をさらに含む請求項11に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のサブセット・データベースは患者固有の情報を含む請求項11に記載のシステム。
【請求項6】
前記第2のサブセット・データベースは診断限定情報を含む請求項11に記載のシステム。
【請求項7】
前記コンピュータ可読媒体は、
複数の受取人に供給された前記診断限定情報の一部分を供給するステップと、
前記診断限定情報の前記一部分に関連する診断データを、前記複数の受取人の少なくとも1名から受け取るステップと、前記診断データを前記第2のサブセット・データベースに格納するステップと
を前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラによって実行可能な命令をさらに含む請求項14に記載のシステム。
【請求項8】
前記コンピュータ可読媒体は、
特定の診断限定データを含む診断クエリを受け取るステップと、
前記特定の診断限定データを、前記診断限定情報の少なくとも一部分と比較して、最も近い合致が判別されるステップと、
前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラによって実行可能な命令と、
前記最も近い合致に少なくともある程度基づく診断を提供するステップと
を前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラによって実行可能な命令をさらに含む請求項15に記載のシステム。
【請求項9】
前記コンピュータ可読媒体は、
医師によって収集された客観的データを含むデータ・セットを受け取るステップと、
医師によって収集された主観的データを含むデータ・セットを受け取るステップと
を前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラによって実行可能な命令をさらに含む請求項9に記載のシステム。
【請求項10】
前記埋め込み可能医療装置からの前記第1のフォーマットの前記データ・セットは、通信ネットワークを介して受信される請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記埋め込み可能医療装置からの前記第1のフォーマットの前記データ・セットは、装置グループ固有のプログラマ、ベッドわきのモニタ、移動モニタから成るグループから選択された収集装置によって収集される請求項18に記載のシステム。
【請求項12】
前記通信ネットワークは、インターネット、セルラー電話網、公衆交換電話網、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、仮想プライベート・ネットワークから成るグループから選択された少なくとも1つの要素を含む請求項18に記載のシステム。
【請求項13】
前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラは、単一プロセッサ・ベースのシステムと、複数プロセッサ・ベースの、前記プロセッサのすべてが並置されたシステムと、複数プロセッサの、前記複数プロセッサの1つまたは複数が、コンピュータ・ネットワークにわたって分散されたシステムとから成るグループから選択されたプロセッサを含み、前記コンピュータ可読媒体は、単一のコンピュータ可読媒体、並置された複数のコンピュータ可読媒体、前記コンピュータ・ネットワークにわたって1つまたは複数が分散された複数のコンピュータ可読媒体から成るグループから選択される請求項9に記載のシステム。
【請求項1】
マイクロプロセッサ・ベースのコントローラと、
前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラによって実行可能な命令を含むコンピュータ可読媒体とを含む医療データの配布を制御するシステムであって、前記命令は
埋め込み可能医療装置から第1のフォーマットのデータ・セットを受け取るステップと、
複数のグループの1つである、前記埋め込み可能医療装置に関連するグループを識別するステップと、
前記グループに関連するインタプリタを選択するステップと、
データ・ストリームが、前記第1のフォーマットから第2のフォーマットに変換されるように、前記データ・ストリームに前記インタプリタを適用するステップと
を含むシステム。
【請求項2】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記第1のフォーマットの前記データ・ストリームを生のデータベースの中に格納するステップと、
前記第2のフォーマットの前記変換済みのデータ・ストリームを包括的データベースに格納するステップと
を前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラによって実行可能な命令をさらに含む請求項9に記載のシステム。
【請求項3】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記第1のフォーマットの前記データ・ストリームを生のデータベースに格納するステップと、
前記第2のフォーマットの前記変換済みのデータ・ストリームの第1の部分を第1のサブセット・データベースに格納するステップと、
前記第2のフォーマットの前記変換済みのデータ・ストリームの第2の部分を第2のサブセット・データベースに格納するステップと
を前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラによって実行可能な命令をさらに含む請求項9に記載のシステム。
【請求項4】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記生のデータベースにアクセスするステップと、
前記第1のサブセット・データベースと前記第2のサブセット・データベースの少なくとも1つを生成するステップと
を前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラによって実行可能な命令をさらに含む請求項11に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のサブセット・データベースは患者固有の情報を含む請求項11に記載のシステム。
【請求項6】
前記第2のサブセット・データベースは診断限定情報を含む請求項11に記載のシステム。
【請求項7】
前記コンピュータ可読媒体は、
複数の受取人に供給された前記診断限定情報の一部分を供給するステップと、
前記診断限定情報の前記一部分に関連する診断データを、前記複数の受取人の少なくとも1名から受け取るステップと、前記診断データを前記第2のサブセット・データベースに格納するステップと
を前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラによって実行可能な命令をさらに含む請求項14に記載のシステム。
【請求項8】
前記コンピュータ可読媒体は、
特定の診断限定データを含む診断クエリを受け取るステップと、
前記特定の診断限定データを、前記診断限定情報の少なくとも一部分と比較して、最も近い合致が判別されるステップと、
前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラによって実行可能な命令と、
前記最も近い合致に少なくともある程度基づく診断を提供するステップと
を前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラによって実行可能な命令をさらに含む請求項15に記載のシステム。
【請求項9】
前記コンピュータ可読媒体は、
医師によって収集された客観的データを含むデータ・セットを受け取るステップと、
医師によって収集された主観的データを含むデータ・セットを受け取るステップと
を前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラによって実行可能な命令をさらに含む請求項9に記載のシステム。
【請求項10】
前記埋め込み可能医療装置からの前記第1のフォーマットの前記データ・セットは、通信ネットワークを介して受信される請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記埋め込み可能医療装置からの前記第1のフォーマットの前記データ・セットは、装置グループ固有のプログラマ、ベッドわきのモニタ、移動モニタから成るグループから選択された収集装置によって収集される請求項18に記載のシステム。
【請求項12】
前記通信ネットワークは、インターネット、セルラー電話網、公衆交換電話網、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、仮想プライベート・ネットワークから成るグループから選択された少なくとも1つの要素を含む請求項18に記載のシステム。
【請求項13】
前記マイクロプロセッサ・ベースのコントローラは、単一プロセッサ・ベースのシステムと、複数プロセッサ・ベースの、前記プロセッサのすべてが並置されたシステムと、複数プロセッサの、前記複数プロセッサの1つまたは複数が、コンピュータ・ネットワークにわたって分散されたシステムとから成るグループから選択されたプロセッサを含み、前記コンピュータ可読媒体は、単一のコンピュータ可読媒体、並置された複数のコンピュータ可読媒体、前記コンピュータ・ネットワークにわたって1つまたは複数が分散された複数のコンピュータ可読媒体から成るグループから選択される請求項9に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図6e】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図6e】
【図7】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2007−525288(P2007−525288A)
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−500958(P2007−500958)
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/005805
【国際公開番号】WO2005/088506
【国際公開日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(506291520)ガイダント・コーポレーション (1)
【出願人】(307009986)
【出願人】(307009997)
【出願人】(307010007)
【出願人】(307010018)
【出願人】(307010029)
【出願人】(307010030)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/005805
【国際公開番号】WO2005/088506
【国際公開日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(506291520)ガイダント・コーポレーション (1)
【出願人】(307009986)
【出願人】(307009997)
【出願人】(307010007)
【出願人】(307010018)
【出願人】(307010029)
【出願人】(307010030)
【Fターム(参考)】
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