説明

医療用流体注入を制御するための方法

本発明は、所望の流速に実質的に実際の流速で医療用流体の注入を促進するシステムおよび方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、造影の間に所望のレベルの患者増強の達成を可能にするに十分な流速で造影媒体の注入を促進するためのシステムおよび方法に関する。上記で述べた実施形態では、注入システム(例えば、その種々の構成要素)の弾性が、上記注入システムの実際の流速を、上記所望の流速および/または患者増強が達成され得るように制御(例えば、調節)するときに考慮される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、一般に、医療用流体の注入に、そしてより特定すれば、このような医療用流体の注入を制御するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
多くの薬物適用のための適切な用量は、例えば、処置される患者のサイズ、体重、および/または生理学的状態を含む多くの変数に関係することが良く認識されている。この変動は、多くの薬物適用が成人および子供のために有する異なる推奨用量から容易に明らかである。所定の医療用造影手順のための造影媒体の適切な用量もまた、検査される患者のサイズおよび体重ならびにさらなる因子に依存する傾向がある。
【0003】
医療用造影手順のための用量要求における差異が認識されているけれども、血管造影、コンピュータ断層撮影法、磁気共鳴および超音波造影を含む多くの従来の医療用造影手順は、医療用造影手順のための造影媒体を注入するために予備設定された用量または標準的な送達プロトコールを用い続けている。送達のために固定されたプロトコールを用いることは手順を簡潔にするが、変動するサイズおよび体重の患者に同じ量の造影媒体を提供することは、画像対比(コントラスト)および質において非常に異なる結果を生じ得る。
【0004】
代表的には、画像獲得の時間を、目的の領域における最大レベルのコントラストの時間と、いくつかの場合には、閾値に関して調和することが所望される。多くの生理学的因子が、目的の領域における十分なレベルのコントラストの開始時間および持続時間に影響し得る。例えば、心臓血管系は、一般に、造影剤の、それが注入された後に身体全体への循環のための手段を提供し、患者の心臓出力は、造影剤の分配ならびに造影剤が特定の器官または血管に到達するために要する時間に有意な影響を有し得る。
【0005】
静脈コントラスト増強の現在の理解は、複数の相互作用する因子によってさらに複雑にされる。従って、多くの点において、コントラスト増強はなお、コントラスト増強の機構の厳密な定量的分析よりはむしろ、医師の経験および洞察に重く依存している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
静脈コントラスト増強の現在の理解は、複数の相互作用する因子によってさらに複雑にされる。従って、多くの点において、コントラスト増強はなお、コントラスト増強の機構の厳密な定量的分析よりはむしろ、医師の経験および洞察に重く依存している。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(要旨)
特定の実施形態では、本発明は、所望の流速に実質的に実際の流速で医療用流体の注入を促進するシステムおよび方法に関する。特定の実施形態では、本発明は、造影の間に所望のレベルの患者増強の達成を可能にするに十分な流速で造影媒体の注入を促進するためのシステムおよび方法に関する。上記で述べた実施形態では、注入システム(例えば、その種々の構成要素)の弾性が、上記注入システムの実際の流速を、上記所望の流速および/または患者増強が達成され得るように制御(例えば、調節)するときに考慮される。
【0008】
本発明の特定の例示の局面は以下に呈示される。これらの局面は、単に、本発明がとり得る特定の形態の簡単な要旨を読者に提供するために呈示されること、しかも、これら局面は、本発明の範囲を制限することは意図されないことが理解されるべきである。実際、本発明は、以下に明りょうに呈示されないかも知れない種々の局面を包含し得る。
【0009】
本発明の1つの局面は、医療用流体注入システムのための操作の方法に関する。この方法では、医療用流体(例えば、造影媒体)のための所望の流速を含む注入プロトコールが開始される。この医療用流体の実際の流速は、上記注入システムの固有のシステム弾性に少なくとも部分的に基づき、この医療用流体の所望の流速に従うように調節される。
【0010】
本発明の別の局面は、医療用流体注入アセンブリおよび医療用造影デバイスを含む医療用造影システムのための操作の方法に関する。この方法では、所望のレベルの患者増強に対応する注入プロトコールが開始される。上記注入アセンブリの固有の弾性に少なくとも部分的に基づき、上記注入プロトコールの実際の流速は、所望のレベルの患者増強を達成するための調節される。
【0011】
1つ以上の例示の実施形態に関連して以下に論議される種々の特徴は、単独または組み合わせて本発明の上記に記載の局面のいずれかに組み込まれ得る。ここで再び、上記に呈示される簡単な要旨は、請求項に記載の主題に制限なくして本発明の特定の局面および状況を読者に習熟させることのみが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の種々の特徴、局面、および利点は、添付の図面を参照して以下の詳細な説明が読まれるときより良好に理解されるようになり、図面では同様の文字は図面を通じて同様の部分を表す。
【図1】図1は、例示の注入プロフィールおよび遅れる出力流速を示す。
【図2】図2は、例示の注入プロフィール、および出力流速を矯正するための調節されたインジェクター駆動速度を示す。
【図3】図3は、シリンジおよびインジェクターコントロールを有する例示のインジェクターを示す。
【図4】図4は、特定の注入プロフィールを送達する方法のフローチャートである。
【図5】図5は、例示のインジェクターと通信するコントロールを備えた例示のCTスキャナーを示す。
【図6】図6は、特定の注入プロフィールを送達する別の方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(例示の実施形態の詳細な説明)
本発明の1つ以上の特定の実施形態を以下に説明する。これら実施形態の簡潔な説明を提供するための努力において、実際の履行のすべての特徴は、本明細書には説明されないかも知れない。任意のエンジニアリングまたは設計プロジェクトにおけるように、任意のこのような実際の履行の開発において、多くの履行特異的な決定が、履行毎に変動し得るシステム関連およびビジネス関連の制約の遵守のような開発者の特定の目的を達成するためになされなければならない。さらに、このような開発努力は複雑で、かつ時間を浪費することが認識されるべきであるが、それにもかかわらず、本開示の利益を有する当業者にとって設計、製作、および製造の慣用の仕事であり得る。
【0014】
本発明の要素を導入するとき(例えば、その例示の実施形態)、冠詞「a」、「an」、「該、前記または上記(the)」および「該または前記(said)」は、1つ以上の要素があることを意味する。用語「包含する」、「含む」および「有する」は包含的であることが意図され、そして列挙された要素以外のさらなる要素が存在し得ることを意味する。
【0015】
医療用走査手順で用いられる多くの注入システムは、付随するシリンジプランジャーの圧縮、付随するシリンジ外筒の拡大、および/または付随する延長管材の拡大に起因する固有の弾性を有する。この弾性は、注入の出力が「滑らかになり」、そして入力の後ろに遅れることを引き起こす。従って、シリンジプランジャーの入力速度は、所望の出力を生成するために誇張されることが必要であり得る。例えば、圧力増加が、流速を増加するために要求される;しかし、この圧力増加から生じるいくらかのエネルギーは、上記システムの弾性中に貯蔵される。この弾性を補償するために、インジェクターは、所望の流速を正確に出力するために、上記システムが弾性でない場合であるより速度をより速く増加する必要がある。逆に、注入速度を低減するために、インジェクターは、貯蔵されたエネルギーを消滅させるためにより素早く遅延しなければならない。極端な事例では、モーターは方向を逆にする必要が実際にあるかも知れない。
【0016】
インジェクターの流速矯正係数は、試験注入の間に決定され得る。インジェクターは、用いられているシリンジのタイプを感知し得、そこで、所定の弾性係数が各シリンジタイプについて記憶され得る。試験注入の間に、インジェクターは、この試験注入の間に生成された圧力プロフィールを分析することによりこのインジェクターの出力速度に影響するパラメーターを決定し得る。インジェクターモーター速度に対する矯正係数がまた、この圧力プロフィールの分析に基づき決定され得る。インジェクターは、モーターの矯正された速度を分析し得、それがインジェクターの設計限度を超えないことを確実にする。
【0017】
例示の注入プロトコールは図1に観察され得る。この図は、インジェクターからの実際の出力流速が、注入プロトコールの所望の出力の後ろにどのように遅れるのかを示す。この試験注入の間に生成された圧力プロフィールの分析の結果を用い、インジェクター中の駆動ラム(ram)の入力速度への矯正係数が決定され得、これは、出力流速が、注入プロトコールの所望の流速により緊密に合致することを可能にする。駆動ラム速度を調節する矯正係数の例は、図2に観察され得る。この矯正係数は、注入システムの固有の弾性中に貯蔵されたエネルギーを補償するために入力駆動速度を誇張し、そして出力が、注入プロトコールの所望の流速により緊密に従うことを可能にする。
【0018】
上記インジェクターシステムの固有の弾性は、用いられるシリンジおよび管材に関連する。さらに、造影媒体の粘度およびカテーテル(図示はされていない)の直径が、インジェクターの出力流速に影響する。ここで、図3を参照して、インジェクターはシリンジ14を受容し、これは次にカテーテルに連結され、造影媒体を患者に送達する。いくつかの実施形態では、インジェクター12中に挿入されるこのシリンジは、RF−IDデータタグ16を含み得、連結されるアンテナ18と通信し、その特定のシリンジに関連する情報を含み得るインジェクター12と通信する。例えば、RF−IDデータタグ16は、シリンジのタイプおよびその中の造影媒体を含み得る。この識別情報は、インジェクターコントロール10が試験注入の間に生成された圧力プロフィールの分析から集められた弾性データを容易に引き出すことを可能にし得る。このRF−IDデータタグ16はまた、圧力プロフィールおよびシリンジ弾性に関連するデータを含み得る。その他の実施形態では、外科医または技術者は、シリンジおよび管材情報をインジェクターコントロール10に直接手動で入力し得る。インジェクターとともに用いられるシリンジおよび管材の各々についての弾性データのライブラリーは、後の使用のためにインジェクターコントロール10中に記憶され得る。
【0019】
ここで図4を参照して、インジェクタープロトコールは、造影システムで患者に対して実施される医療手順と一致しているブロック100で選択され得る。造影媒体を含むシリンジは、インジェクター中に挿入される。この時点で、ブロック102においてシリンジのタイプ、造影媒体のタイプ、およびその他のインジェクターパラメーターの決定が、このインジェクターのための弾性データを定めるためになされる。このデータは、いくつかの実施形態では、インジェクターコントロール中に記憶され得る。一旦、シリンジおよび造影媒体とともにインジェクターのタイプが決定されると、ブロック104で弾性データが引き出される。一連の矯正係数が、ブロック106で、所望の出力波形形状およびインジェクターの弾性データに基づきなされた予測から決定される。これら矯正係数は、実際の出力流速を調節するために入力駆動ラム速度に適用され、所望の流速により緊密に従う。これら矯正係数は入力駆動ラム速度を誇張し、これは、実際の所望の出力速度を射越し得る。インジェクターの駆動速度を誇張することは、流体における固有の遅れを補償し得る。いくつかの状況では、これは、駆動ラム速度がシステムの所望の流速における増加より速いことを要求し得る。その他の事例では、駆動ラムの速度は、所望の流速より遅くても良い。いくつかの極端な事例では、適正な出力流速プロフィールを得るために駆動ラムの方向を逆にする必要があり得る。
【0020】
矯正係数が入力駆動に適用され得る前に、ブロック108でチェックがなされるべきであり、一旦、矯正係数が適用されると、入力駆動ラム速度がインジェクターの設計限度内にあるか否かを決定する。適用された矯正係数での駆動速度がインジェクターの設計限度の外側である場合(決定ブロック108のNO分岐)、そのときは、ブロック112で設計限度内であるように調節される。これら係数が調節された後、これら係数は、次いで、ブロック110でインジェクタープロトコールに適用される。一旦、入力駆動速度が、所望の流速が合致される得るように適用されると、この注入プロトコールは、患者への注入で履行される準備ができる。
【0021】
システム弾性は、注入システムの異なる構成要素に関連する多くの因子に基づき得る。例えば、シリンジプランジャーの圧縮は、それが造影媒体の非圧縮流体に遭遇するとき弾性に寄与し得る。同様に、シリンジの外筒は全体システムの弾性に寄与し得る。なぜなら、外筒は、プランジャーによって適用される圧力における突然の増加に起因してわずかに拡大し得るからである。インジェクターの一部であるシリンジおよびプランジャーに加え、注入システムを患者に接続する延長管材およびカテーテル管材がまた固有の弾性を有し得、これら管材が、造影媒体に適用される圧力における増加に起因して拡大することを可能にし、システムの弾性に寄与する。
【0022】
インジェクターシステムの弾性は、試験注入から得られる圧力プロフィールを分析することから決定され得る。試験注入は小量の造影媒体を患者中に注入し、その一方、圧力プロフィールを測定する。この圧力プロフィールの分析は、インジェクターコントロール中のまたはそれと通信するアルゴリズムが、システム中の弾性に起因する造影媒体の送達における遅れを予測することを可能にする。これらの予測から、プランジャーに接触する駆動ラムの速度が調節され、固有の遅れを補償し得る。圧力プロフィールが分析された後、そのプロフィールの結果、およびシステムの弾性に寄与する構成要素が、例えば、その他の患者との後の使用のためにインジェクターコントロール中に記憶され得る。一旦、シリンジ、インジェクター、管材およびその他の構成要素のライブラリーが構築されると、さらなる試験注入の必要性は必ずしも必要でなくても良い。
【0023】
本発明の1つの局面では、上記で論議されるように、注入プロトコールは、目的の患者の身体の部分の明りょうな画像を得るために造影システムにおける経験をもつ技術者により、または医師によって選択され得る。本発明の別の局面では、造影システムはまた、造影手順の間に造影媒体の注入速度に対しリアルタイム調節をなすために、インジェクターに注入プロトコール情報を送ることができても良い。
【0024】
ここで、図5を参照して、患者22に対する医療手順で用いられるべきCTスキャナー20のような造影システムは、共通のインターフェース26を用いてインジェクター30と通信し得る。CTスキャナー24のためのコントロールは、明りょうな画像を達成するために造影媒体の注入速度を増加または減少するために、インターフェース26を通じてインジェクター28のためのコントロールに通信する。いくつかの実施形態では、この通信は、CANインターフェースを通じて達成され得る。その他の実施形態では、RS−232またはRS−422のようなその他のインターフェースが用いられ得る。当業者に明らかであるように、これらの通信プロトコールに加え、インジェクターおよび造影システムが通信することを可能にし得る任意のプロトコールが十分であり得る。
【0025】
図6を参照して、CTスキャナーおよびインジェクターを利用する医療手順は、ブロック120で始まる。この特定の実施形態で用いられる造影システムはCTスキャナーであるが、その他の造影システムもまた用いられる得る。その他の実施形態では、造影システムは、磁気共鳴造影システム、血管造影システム、または超音波造影システムを備え得る。ブロック122における造影システムの間で、CTスキャナーは造影媒体の最適流速を決定し得る。この流速は、ブロック124で共通インターフェースを通じてインジェクターコントロールに通信される。流速情報がインジェクターコントロールに通信された後、シリンジのタイプ、造影媒体および管材がブロック126で決定され得る。一旦、これら構成要素がブロック128で識別されると、インジェクターシステムの弾性データが引き出され得る。上記ど同様に、矯正係数のセットが、次いで、ブロック130で、構成要素弾性データから、および流速データから決定される。
【0026】
再び、これら矯正係数が分析され、それらがインジェクターの設計限度内であるか否か決定される。これら矯正係数がインジェクターを設計限度の外側で作動させ得る場合、ブロック134で、これら矯正因子が設計限度内であるように調節され得る。これら矯正係数は、次いで、ブロック136データでインジェクター駆動ラム速度に適用され、そしてそれ故、インジェクターの出力流速が改変される。新たな、またはさらなる流速がCTスキャナーから利用可能である場合(決定ブロック138のYES分岐)、そのときは、新たなセットの矯正係数が、新たな流速およびプロセス継続に基づき決定され得る。上記スキャナーから利用可能な新たな流速情報がない場合(決定ブロック138のNO分岐)、そのときは、この医療手順は、CTスキャナーおよびインジェクターとともに終了する。
【0027】
種々の変更が、本発明の範囲から逸脱することなく上記に記載の局面および例示の実施形態でなされ得、上記の説明に含まれるすべての事項は、例示として解釈され、そして制限する意味ではないことが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
造影媒体注入システムのための操作の方法であって:
該造影媒体の所望の流速を含む注入プロトコールを開始する工程;および
該造影媒体の実際の流速を、該注入システムの固有のシステム弾性に少なくとも部分的に基づき、該造影媒体の所望の流速に従うよう調節する工程、を包含する、方法。
【請求項2】
前記調節する工程が、シリンジプランジャーの弾性が原因であることを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記調節する工程が、シリンジ外筒の弾性が原因であることを包含する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記調節する工程が、造影媒体コンテナの弾性が原因であることを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記調節する工程が、延長管材の弾性が原因であることを包含する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記調節する工程の前に、前記注入システムの固有のシステム弾性を予測する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記開始する工程の前に、試験注入を実施する工程をさらに包含する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記予測する工程が、前記試験注入のデータに少なくとも部分的に基づく、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記予測する工程が、前記開始する工程の前に起こる、請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記固有のシステム弾性が、前記システムで利用されるコンテナ、シリンジ、管材、またはそれらの組み合わせに関する弾性データに少なくとも部分的に基づいて予測される、請求項6〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記固有のシステム弾性が、前記造影媒体に関連する粘度データに少なくとも部分的に基づいて予測される、請求項6〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記固有のシステム弾性を、アルゴリズムを用いて算出する工程をさらに包含する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
さらに:
前記注入システムに付随する弾性構成要素を感知する工程;および
該構成要素について所定の弾性係数を引き出す工程、をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記構成要素が、造影媒体コンテナ、シリンジ、管材、またはそれらの組み合わせを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記感知する工程が、前記構成要素に関する情報を含むRF−IDデータタグからデータを読み取ることを包含する、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記情報が、圧力プロフィールおよび弾性データの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記固有のシステム弾性に少なくとも部分的に基づき、前記注入プロトコールのための流速矯正係数を決定する工程をさらに包含し、ここで、前記調節する工程が、該流速矯正係数に少なくとも部分的に基づく、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記流速矯正係数が、前記造影媒体の粘度に依存する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記流速矯正係数が、カテーテルサイズに依存する、請求項17または18に記載の方法。
【請求項20】
前記調節する工程が、前記注入システムの実際のモーター速度を、前記所望の流速に対応するモーター速度を超えて増加することを包含する、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記調節する工程が、前記注入システムの実際のモーター速度を、前記所望の流速に対応するモーター速度を超えて減少することを包含する、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記調節する工程が、前記注入システムのモーターの動きの方向を逆転することを包含する、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記所望の流速が、複数の流速を含む、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記複数の流速が、共通インターフェースを経由して前記注入システムと医療用造影システムとの間を連通する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記共通インターフェースが、CANインターフェースである、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記共通インターフェースが、RS−232インターフェースである、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記共通インターフェースが、RS−422インターフェースである、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記注入プロトコールの少なくとも一部分が、患者の医療用造影の間に実施される、請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記医療用造影が、患者のCT走査を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記医療用造影が、患者の磁気共鳴を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記医療用造影が、患者の血管造影を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記医療用造影が、患者の超音波造影を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項33】
前記医療用造影が、患者の光学造影を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
医療用流体注入アセンブリおよび医療用造影デバイスを含む医療用造影システムのための操作の方法であって:
所望のレベルの患者増強に対応する造影媒体注入プロトコールを開始する工程;および
該注入アセンブリの固有の弾性に少なくとも部分的に基づき、該所望のレベルの患者増強を達成するために、該造影媒体注入プロトコールの実際の流速を調節する工程、を包含する、方法。
【請求項35】
前記調節する工程が、シリンジプランジャーの弾性が原因であることを包含する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記調節する工程が、シリンジ外筒の弾性が原因であることを包含する、請求項34または35に記載の方法。
【請求項37】
前記調節する工程が、造影媒体コンテナの弾性が原因であることを包含する、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記調節する工程が、延長管材の弾性が原因であることを包含する、請求項34〜37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
前記調節する工程の前に、前記注入アセンブリの固有の弾性を予測する工程をさらに包含する、請求項34に記載の方法。
【請求項40】
前記開始する工程の前に、試験注入を実施する工程をさらに包含する、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記予測する工程が、前記試験注入のデータに少なくとも部分的に基づく、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記予測する工程が、前記開始する工程の前に起こる、請求項39〜41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
前記固有の弾性が、前記注入アセンブリで利用されるコンテナ、シリンジ、管材、またはそれらの組み合わせに関する弾性データに少なくとも部分的に基づいて予測される、請求項39〜42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項44】
前記固有の弾性が、前記造影媒体に関連する粘度データに少なくとも部分的に基づいて予測される、請求項39〜43のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
前記固有の弾性を、アルゴリズムを用いて算出する工程をさらに包含する、請求項39〜44のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
さらに:
前記注入アセンブリに付随する弾性構成要素を感知する工程;および
該構成要素について所定の弾性係数を引き出す工程、をさらに包含する、請求項39に記載の方法。
【請求項47】
前記構成要素が、造影媒体コンテナ、シリンジ、管材、またはそれらの組み合わせを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記感知する工程が、前記構成要素に関する情報を含むRF−IDデータタグからデータを読み取ることを包含する、請求項39または40に記載の方法。
【請求項49】
前記情報が、圧力プロフィールおよび弾性データの少なくとも1つを含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記固有の弾性に少なくとも部分的に基づき、前記注入プロトコールのための流速矯正係数を決定する工程をさらに包含し、ここで、前記調節する工程が、該流速矯正係数に少なくとも部分的に基づく、請求項1〜49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
前記流速矯正係数が、前記造影媒体の粘度に依存する、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記流速矯正係数が、カテーテルサイズに依存する、請求項50または51に記載の方法。
【請求項53】
前記調節する工程が、前記注入アセンブリの実際のモーター速度を、前記所望のレベルの患者増強に付随する所望の流速に対応するモーター速度を超えて増加することを包含する、請求項39〜52のいずれか1項に記載の方法。
【請求項54】
前記調節する工程が、前記注入システムの実際のモーター速度を、前記所望のレベルの患者増強に付随する所望の流速に対応するモーター速度を超えて減少することを包含する、請求項39〜52のいずれか1項に記載の方法。
【請求項55】
前記調節する工程が、前記注入アセンブリのモーターの動きの方向を逆転することを包含する、請求項39〜52のいずれか1項に記載の方法。
【請求項56】
前記所望の流速が、複数の流速を含む、請求項39〜55のいずれか1項に記載の方法。
【請求項57】
前記複数の流速が、共通インターフェースを経由して前記注入アセンブリと医療用造影デバイスとの間を連通する、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記共通インターフェースが、CANインターフェースである、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記共通インターフェースが、RS−232インターフェースである、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
前記共通インターフェースが、RS−422インターフェースである、請求項57に記載の方法。
【請求項61】
前記注入プロトコールの少なくとも一部分が、患者の医療用造影の間に実施される、請求項1〜60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項62】
前記医療用造影が、患者のCT走査を含む、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記医療用造影が、患者の磁気共鳴を含む、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
前記医療用造影が、患者の血管造影を含む、請求項61に記載の方法。
【請求項65】
前記医療用造影が、患者の超音波造影を含む、請求項61に記載の方法。
【請求項66】
前記医療用造影が、患者の光学造影を含む、請求項61に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−525882(P2010−525882A)
【公表日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−506551(P2010−506551)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2008/061722
【国際公開番号】WO2008/137375
【国際公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(503102685)マリンクロット インコーポレイテッド (33)
【Fターム(参考)】