説明

医療用診療装置

【課題】診療機器やコンピュータの操作性を向上させることで診療効率を向上させながら誤操作の危険性を低減することのできる医療用診療装置の提供を目的とする。
【解決手段】診療椅子4やインスツルメント20等の診療機器と、複数のインターフェースと、インターフェースによって制御可能なコンピュータ9とを備えた診療装置1において、上記インターフェースによる操作内容を表示するタッチスクリーン85と表示装置91を備え、複数のインターフェースであるフートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86のうち、2つ以上のインターフェースを組み合わせた操作に基づいて診療椅子4、インスツルメント20あるいはコンピュータ9の制御を行うこととした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば歯科診療等の診療する際に用いる医療用診療装置に関し、より詳しくは、複数の操作手段を備え、これらの操作手段で診療機器やコンピュータ等を操作することで誤操作を防止できる医療用診療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、歯科診療等の診療する際に用いる医療用診療装置は、椅子やインスツルメント等の診療機器と、電子カルテやレントゲン画像等を管理・処理するコンピュータとを備えて構成している。
なお、本明細書中において、診療は、診察や診断と、治療とを含む概念であるものとする。
【0003】
しかし、このような医療用診療装置において、患者を診察しながら診療機器やコンピュータを操作する必要があるため、その操作性は診療機器やコンピュータを操作する術者にとって重要である。例えば、診察しながら診療機器を操作する際に、診療機器の操作性が悪い場合、操作に時間がかかり、診察の中断時間が長くなる。これでは、患者を待たせることとなり、術者にとっても、患者にとっても負担がかかることとなる。また、診察しながら診療機器を操作する際に、診療機器の操作性が悪い場合、誤操作するおそれもある。このように、医療用診療装置の操作性は診療における安全性にも関連することとなる。
【0004】
例えば、特許文献1に記載された歯科用の診療装置では、操作手段(インターフェース)として、タッチパッドを備えることが提案されている。このタッチパッドで構成するインターフェースにより、術者による診療機器の操作性を向上することができるとされている。
【0005】
また、上述したように、最近の医療用診療装置では、電子カルテや薬の処方などを電子的に管理するためのコンピュータを備えており、患者を診療する術者が診療機器とコンピュータとの両方を操作する必要がある。そのため、診療機器の操作とコンピュータの操作をそれぞれ別々のインターフェースで操作することは、術者にとって医療用診療装置の操作性が悪いものとなる。そこで、特許文献2では、診療機器を操作するタッチパネルにおいて、コンピュータと診療機器を切替えて操作できるように構成することが提案されている。これにより、診療機器とコンピュータとによる医療用診療装置の操作性を向上することができるとされている。
【0006】
また、特許文献3では、上記タッチパネルとは異なるインターフェースとして、足で操作するフートコントローラを用いて診療機器を操作することが提案されている。これにより、手を使っての診療が多い術者にとって、操作するために、わざわざインスツルメント等の診療機器から手を離すことなく操作でき、操作性が向上するとされている。
【0007】
なお、診療機器やコンピュータの複雑化に伴う操作量及び複雑な操作が増大傾向にある現在の状況において、診療時間の長時間化による患者負担の低減の観点からも、診療のさらなる効率化が切望されている。そこで、例えば、上記特許文献で提案されているような操作性を向上するためのタッチパネル(タッチスクリーン)やフートコントローラをインターフェースとして複数種備えることにより、医療用診療装置の操作性を向上できると考えることができる。
【0008】
しかし、上述したように、診療機器やコンピュータの操作は複雑化しているため、単に、インターフェースを複数備えて効率化するだけでは、誤操作による危険性が増大するおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特表2006−521139号公報
【特許文献2】特表2008−515507号公報
【特許文献3】特開平09−322918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこでこの発明は、診療機器やコンピュータの操作性を向上させることで診療効率を向上させながら誤操作の危険性を低減することのできる医療用診療装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明は、診療機器と、複数の操作手段と、該操作手段による操作に基づいて制御可能なコンピュータとを備えた医療用診療装置において、前記診療機器及び前記コンピュータのうち少なくとも一方に、前記操作手段による操作内容を表示する表示手段を備え、前記複数の操作手段のうち、1つはフートコントローラであり、前記フートコントローラと他の操作手段の2つ以上の操作手段を組み合わせた操作に基づいて前記診療機器の制御を行うことを特徴とする。
【0012】
上記診療機器は、術者の操作によって昇降や背面シートの傾動を行うことのできる診療椅子、あるいは、空気圧やモータで駆動するハンドピース、空気圧で駆動するエアスケーラー、超音波振動子の振動で駆動する超音波スケーラー、治療用レーザ発生器に接続されるレーザハンドピース、さらにはレーザハンドピースの先端に接続されるレーザ照射チップ等のインスツルメント等とすることができる。
【0013】
上記操作手段の1つは、フートコントローラであり、他の操作手段としては、タッチスクリーン(タッチパネル)、ポインティングスティック、キーボード、あるいはマウス等の入力操作可能なユーザインターフェースとすることができる。
【0014】
上記コンピュータは、CPUとROMとRAMで構成される制御装置、マウスやキーボード等の入力装置である操作装置、液晶画面等で構成するディスプレイ、ハードディスク等の記憶装置、DVD−RAM等の各種記憶媒体を読取る記憶媒体読取装置、または記憶媒体読書き装置、及びネットワーク接続可能なLANボード等の通信装置で構成する送受信装置等を備えたコンピュータとすることができる。なお、上記表示手段は、上記液晶画面等で構成するディスプレイで構成することができる。
【0015】
上記操作内容は、診療機器及びコンピュータのうち操作制御対象、操作制御対象における機能を選択するための選択操作、あるいは選択された機器や機能の可動・停止操作とすることができる。
【0016】
この発明により、診療機器及びコンピュータを備えた医療用診療装置の操作性を向上させながら誤操作の危険性を低減することができる。
詳しくは、フートコントローラをはじめとする複数の操作手段を備えることにより、状況に応じた操作手段により診療機器を操作できるため、医療用診療装置の操作性を向上することができる。
【0017】
また、複数の操作手段のうち、フートコントローラと他の操作手段との2つ以上の操作手段を組み合わせた操作、つまりマルチ操作に基づいて診療機器やコンピュータを制御するため、例えば、1つの操作手段のみによる操作に基づいて診療機器やコンピュータを制御する場合における操作手段への不意の接触によって診療機器やコンピュータが作動するといった誤操作に基づく誤作動の発生を防止することができる。
【0018】
さらには、例えば、タッチスクリーン(タッチパネル)、ポインティングスティック、キーボード等の手による操作手段と、フートコントローラのような足による操作入力による操作手段とを組合わせ、手と足の操作動作を連携させることによって、ワンアクションで操作することができるため、さらに、利便性が向上する。また、手による接触操作と、足による操作入力とを二段階で操作入力するため、各操作入力内容を確認して次の操作入力するため誤操作を防止することができる。
【0019】
また、術者は、診療環境内を移動することなく、医療用診療装置において診療機器とコンピュータとを操作手段で操作することができるため、それぞれ異なる操作手段で診療機器とコンピュータとを操作する場合と比較して利便性が向上する。
【0020】
また、診療機器及びコンピュータのうち少なくとも一方に備えた表示手段によって操作内容を表示することができるので、術者の視線を極力移動することなく診療することができる。
【0021】
また、診療機器及びコンピュータのうち少なくとも一方に備え、操作手段による操作内容を表示する表示手段により、操作手段による操作対象が診療機器かコンピュータかを、さらには、その操作内容を確認しながら操作及び診療することができるため、誤操作の可能性を低減することができる。
【0022】
この発明の態様として、前記複数の操作手段のうち、1の操作手段で操作した機能について、他の操作手段における当該機能を制限する機能制限手段を備えることができる。
【0023】
上記1の操作手段で操作した機能について、他の操作手段における当該機能を制限するということは、例えば、1の操作手段で機能の選択操作した場合、その他の操作手段では機能の選択操作ができないように制限し、その他の操作手段では、1の操作手段で操作された機能選択について決定操作や解消操作することである。
この発明により、複数備えた操作手段で重複した操作による誤操作を防止することができる。
【0024】
また、この発明の態様として、前記診療機器やコンピュータの制御を行う際に、前記複数の操作手段を組み合わせた同時操作を許容する構成とすることができる。
この発明により、複数の操作手段を組み合わせた操作種類を、安全性を損なうことなく増加させることができ、医療用診療装置の操作性を向上することができる。詳しくは、例えば、診療機器やコンピュータにおいて駆動の緊急停止や、いわゆるサービスマンモードというようなメンテナンス操作等の普段の操作制御では用いることのない機能等を、普段の診療中の操作動作にない同時操作に基づいて操作可能に設定することで、診療中の誤操作によって普段の診療に用いることのない機能が不意に稼働することを防止でき、より安全に診療機器やコンピュータを用いて診療することができる。
【0025】
また、この発明の態様として、前記操作手段による操作で制御する制御対象を、前記診療機器及び前記コンピュータに切換える制御切換スイッチを備えることができる。
これにより、操作手段による操作対象を制御切換スイッチで切替えることにより、例えば、コンピュータの操作のつもりで診療機器を操作してしまうといった誤操作を防止することができる。
【0026】
また、この発明の態様として、前記操作手段を覆う脱着可能且つ略透明なディスポシートを備えることができる。
上記略透明ディスポシートは、透明あるいは半透明なディスポシートや、一部分(タッチスクリーンやタッチパネルの部分)が透明で残りが不透明なディスポシートとすることができる。
【0027】
これにより、操作手段が、例えば、接触動作による操作を行うタッチスクリーン(タッチパネル)、ポインティングスティック、あるいは押圧スイッチのような操作手段の場合であっても、ディスポシートを患者が変わる毎に取り替えることで、操作手段に触れることによって細菌が患者に伝播するという衛生上の問題を解消でき、インフェクション・コントロールを容易に実現することができる。
また、例えば、ディスポシートをオートクレーブ可能な樹脂等で構成することにより、容易に滅菌処理を行うことができ、衛生上の問題を解消し、何度でも使用することができる等の利便性が向上する。
【0028】
また、この発明の態様として、前記他の操作手段を、タッチスクリーンで構成するとともに、スライドタッチ入力を受け付けるスライドタッチ入力受付手段を備えることができる。
上記タッチスクリーンは、圧力の変化を感知する感圧式タッチスクリーンと、静電気による電気信号を感知する静電式タッチスクリーンとすることができる。
この発明により、タッチスクリーンに対する不意の接触による誤操作入力を防止することができる。
【0029】
また、この発明の態様として、前記他の操作手段を、タッチスクリーンで構成するとともに、2点以上の複数接触による入力を受け付ける複数接触入力手段を備えることができる。
この発明により、タッチスクリーンに対する不意の接触による誤操作入力を防止することができる。
【0030】
また、この発明の態様として、前記タッチスクリーンに、接触時の押圧力を検出する押圧検出手段を備えることができる。
この発明により、タッチスクリーンに対する不意の接触による誤操作入力を防止することができる。また、接触時の押圧力を検出するため、術者は操作を認識しやすくなり、誤操作を防ぐことができる。
【0031】
また、この発明の態様として、前記タッチスクリーンの操作を可能状態にする操作可能スイッチを備えることができる。
この発明により、タッチスクリーンに対する不意の接触による誤操作入力を防止することができる。
【0032】
また、この発明の態様として、前記タッチスクリーンへの操作を無効状態にする操作無効スイッチを備えることができる。
この発明により、タッチスクリーンに対する不意の接触による誤操作入力を防止することができる。
【0033】
また、この発明の態様として、前記操作手段のいずれかに無線通信手段を備えるとともに、前記診療機器を、ワイヤレス診療機器で構成し、前記無線通信手段が前記ワイヤレス診療機器と通信を行うことができる。
【0034】
この発明により、医療用診療装置にホースやケーブルで接続された診療機器に比べて、診療操作性が高いワイヤレス診療機器を、不意の誤操作を防止することのできる医療診療装置の操作手段で操作できるため、安全性を備えながら、術者にとっての操作性を向上することができる。
【発明の効果】
【0035】
この発明により、診療機器やコンピュータの操作性を向上させることで診療効率を向上させながら誤操作の危険性を低減することのできる医療用診療装置の提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】診療装置の構成を示す斜視図。
【図2】マルチ操作式診療装置の斜視図。
【図3】トレー操作部についての一部拡大説明図。
【図4】フートコントローラについての拡大斜視図。
【図5】表示装置の表示についての説明図。
【図6】マルチ操作システムのブロック図。
【図7】マルチ操作についてのフロー図。
【図8】操作部表示装置についての拡大説明図。
【図9】別の形態のマルチ操作システムのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0037】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
図1は診療装置1の構成についての斜視図を示し、図2はマルチ操作式診療装置6の斜視図を示し、図3はトレー操作部83についての一部拡大説明図を示している。また、図4はフートコントローラ5についての拡大斜視図を示し、図5は表示装置91の表示についての説明図を示し、図6はマルチ操作システム10のブロック図を示し、図7はマルチ操作システム10によるマルチ操作のフロー図を示し、図8はタッチスクリーン85についての拡大説明図を示している。
【0038】
診療装置1は、図1に示すように、ベースンユニット3、該ベースンユニット3にハンガーアーム2cを介して接続されるアシスタントハンガー2、診療椅子4、該診療椅子4の台となる診療基台41、及び該診療基台41に接続されたフートコントローラ5、マルチ操作式診療装置6、及びコンピュータ9(図6)により構成されている。
【0039】
アシスタントハンガー2は、唾液や冷却水等の吸引を行うサラエバエジェクタ2a,バキュームシリンジ2bや、エアーや水を放出するスリーウェイシリンジが取り出し可能に収納されるユニットである。このアシスタントハンガー2に収納されているサラエバエジェクタ2a,バキュームシリンジ2b,スリーウェイシリンジは、歯科診療の術者またはアシスタントによって使用され、口腔内の洗浄や吸引等に用いられる。
【0040】
ハンガーアーム2cは、アシスタントハンガー2を支持するアームである。このハンガーアーム2cが伸縮および上下左右に屈曲可動することで、アシスタントハンガー2の高さや位置を適宜変更できるようになっている。
ベースンユニット3は、うがい用の水を放出するノズル3bと、コップを載置するコップ載置部3cと、うがい後の水を受けるベースン3aとを備えている。
【0041】
診療椅子4は、図1に示すように診療基台41によって支持され、術者の操作によって背面シート4bの傾動と診療椅子4の昇降を行う歯科診療台である。詳しくは、図6に示すように、診療基台41には、油圧等による昇降駆動手段42及び制御装置であるCPU44が内蔵されており、診療椅子4は、CPU44によって制御されたこの昇降駆動手段42に昇降駆動可能に構成されている。
【0042】
また、診療椅子4の座面部分は、ヘッドレスト4a、背面シート4b、及び座面シート4cにより構成されている。背面シート4bは、座面シート4cに起伏自在に取り付けられ、油圧シリンダ等の傾斜駆動手段43(図6)によりCPU44によって制御され傾動する。ヘッドレスト4aは、背面シート4bに対して固定あるいは距離・角度調節自在に装着されている。この傾動や昇降、距離・角度調節といった操作は、手動で操作したり、フートコントローラ5、あるいはマルチ操作式診療装置6を術者が操作したりすることによって行われる。
診療基台41には、主電源ボタン41aが設けられている。この主電源ボタン41aが足操作等によって押されると主電源ONとなる。
【0043】
フートコントローラ5は、図4及び図6に示すように、操作ボタン50a〜50d、選択操作キー50e、及びフートペダル50fで構成する操作スイッチ50と、制御装置であるCPU51と、タッチスクリーン85やポインティングスティック86による操作入力を検出する操作検出手段52とを備えた足踏操作ユニットである。
【0044】
操作ボタン50a〜50dは、それぞれ術者によって、操作内容を設定することができる操作ボタンである。選択操作キー50eは、前後左右の4方向に押圧可能に構成し、例えば機能選択のような選択操作が可能な操作スイッチである。フートペダル50fは、ペダルの踏み込みを検出するとともに、ペダルの踏み込み量を検出できる操作スイッチである。
【0045】
このように構成したフートコントローラ5は、操作ボタン50a〜50d、選択操作キー50e、及びフートペダル50fが術者の足によって操作されると、入力信号をマルチ操作式診療装置6へ送信するインターフェースである。
【0046】
マルチ操作式診療装置6は、図2に示すように、本体装置8、液晶モニタで構成する表示装置91、複数のインスツルメント20(20A〜20E)、及びインスツルメント20を保持するホルダ84(84A〜84E)により主に構成されている。
【0047】
本体装置8は、制御するCPU81と、後述するインスツルメント20を駆動するための駆動手段82、他の操作手段による操作入力を検出する操作検出手段87を備えたタッチスクリーン85と、操作検出手段87を備えたポインティングスティック86とで構成し(図6)、上面にトレーテーブル8aを備えている。
【0048】
トレーテーブル8aは、上面が平面であり、薬品や治療器具等を載置できるようになっている。トレーテーブル8aの前面には、トレー操作部83が構成され、トレーテーブル8aの前面下方には、複数のホルダ84(84A〜84E)が設けられている。このホルダ84には、インスツルメント20(20A〜20E)が1つずつ収納される。
【0049】
このホルダ84に収納されるインスツルメント20は、それぞれ接続チューブ21(21A〜21E)の一端に接続されており、この接続チューブ21の他端がトレーテーブル8aの下面に設けられている本体装置8の接続部を介して駆動手段82(図6)に接続される。
【0050】
トレー操作部83は、図2に示すように、右側に各種操作ボタン8bと、左側にタッチスクリーン85とを配置している。さらに、操作ボタン8bとタッチスクリーン85との間には、ポインティングスティック86と、タッチスクリーン85におけるタッチ操作入力のON/OFFを切替える切り替えスイッチ88を備えている。
【0051】
タッチスクリーン85は、タッチ操作可能な感圧式のタッチスクリーンで構成されたインターフェースであり、図3に示すように、機器選択アイコン85aによるインスツルメント20の選択や、制御対象をインスツルメント20から診療椅子4やコンピュータ9に切替えるための切替えアイコン85bのように制御対象の切替え等が可能な画面を表示することができる。なお、タッチスクリーン85は、切り替えスイッチ88がONの場合に、タッチ操作による操作入力可能であるが、切り替えスイッチ88がOFFの場合には、上記画面を表示するのみである。
【0052】
ポインティングスティック86は、略円柱状に形成され、上面部分で指先等をスライドさせることでカーソル等を移動させて選択し、上面部分を押圧することで決定等を入力することができるインターフェースである。
【0053】
このように、操作ボタン8b、タッチスクリーン85、ポインティングスティック86及び切り替えスイッチ88が配置されたトレー操作部83は、図2に示すように、上方から取り付けた透明樹脂製のディスポシート89で一体的に覆われている。
【0054】
コンピュータ9は、CPUとROMとRAMで構成される制御装置、マウスやキーボード等の入力装置である操作装置、ハードディスク等の記憶装置、DVD−RAM等の各種記憶媒体を読取る記憶媒体読取装置、または記憶媒体読書き装置、及び後述するLAN回線110に接続可能なLANボード等の通信装置で構成する送受信装置等を備えている。
【0055】
なお、コンピュータ9は、図1に図示していないように、診療装置1の周辺に配置せずとも、表示装置91と接続するとともに、LAN回線110(図6参照)によって、本体装置8のCPU81に接続されていればよい。
【0056】
また、コンピュータ9は、上記記憶装置に患者ごとに管理された電子カルテや、レントゲン画像を記憶し、制御装置の制御によって、後述する表示装置91に各種情報を表示することができる。
【0057】
表示装置91は、本体装置8の背面側に起立して設けられており、図6に示すように、コンピュータ9に接続されるとともに、コンピュータ9に接続されたLAN回線110を介して本体装置8のCPU81に接続され、コンピュータ9の制御装置の制御に基づいて各種の画面を表示する構成である。
【0058】
なお、図6に示すように、診療装置1のうち、CAN/BUSライン100によって各CPU(44,51,81)が接続された診療椅子4、フートコントローラ5及びマルチ操作式診療装置6と、LAN回線110を介して本体装置8のCPU81に接続されたコンピュータ9及び表示装置91によって、マルチ操作システム10を構成している。
【0059】
このように、診療装置1及びマルチ操作システム10を構成することによって、図5に示すように、表示装置91の表示画面92に、コンピュータ9で管理・処理する各種情報と、診療椅子4及びインスツルメント20の操作・設定情報である操作内容を表示することができる。
【0060】
詳しくは、表示画面92の左側画面92aには、コンピュータ9の上記記憶装置に記憶した患者ごとに管理された電子カルテや、レントゲン画像等の各種情報を、制御装置の制御に基づいて表示している。
【0061】
また、表示画面92の右側画面92bには、LAN回線110を介して接続された本体装置8のCPU81の制御に基づいて、診療椅子4及びインスツルメント20の操作・設定情報等の操作内容についての操作画面を表示することができる。
【0062】
その一例について示す図5における右側画面92bには、インスツルメント20についての操作内容を表示する操作内容画面を表示している。このように、インスツルメント20の操作内容画面は、各インスツルメント20(20A〜20E)についての機器アイコン93(93a〜93g)が行列配置され、その下方に、表示する制御対象を明示する制御対象明示ボタン94(94a〜94c)を表示している。そして、図5において、機器アイコン93aや制御対象明示ボタン94aで示すように、選択されているアイコンや選択されている制御対象明示ボタン94をハイライト表示して目視確認できるように表示する。
【0063】
このように、インスツルメント20、診療椅子4及びコンピュータ9の操作制御ができるユーザインターフェースであるフートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86を備えた診療装置1のマルチ操作システム10は、適宜のユーザインターフェース(5,85,86)を用いて、インスツルメント20や診療椅子4あるいはコンピュータ9等の制御対象や機能の選択操作を受付け、その選択操作を受け付けたその他のユーザインターフェースにより選択の決定や解除の操作を受付けるというマルチ操作を行うことができる。
【0064】
さらには、フートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86の同時操作により、診療機器における駆動の緊急停止や、いわゆるサービスマンモードというようなメンテナンス操作等の通常の操作制御では行わない機能を選択実行することができる。
【0065】
上記マルチ操作について、マルチ操作についてのフロー図を示す図7とともに以下で説明する。なお、下記マルチ操作の説明では、フートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86の3つのインターフェースのうち、操作制御するインスツルメント20をタッチスクリーン85で選択し、タッチスクリーン85によるインスツルメント20の選択をフートコントローラ5で決定して、選択されたインスツルメント20を駆動させる。そして、インスツルメント20の駆動停止をフートコントローラ5で選択し、インスツルメント20の駆動停止をポインティングスティック86で決定するというマルチ操作処理について説明する。
【0066】
まず、マルチ操作処理に当たってマルチ操作システム10においては、切り替えスイッチ88によって、タッチスクリーン85でのタッチ操作が可能となるONに設定する(ステップs1)。なおここで、切り替えスイッチ88がOFFに設定されていれば(ステップs1:No)、タッチスクリーン85はタッチ操作を受け付けない。したがって、タッチスクリーン85は操作内容を表示するだけの表示手段となり、ポインティングスティック86とフートコントローラ5だけが操作入力可能なインターフェースとなる。
【0067】
また、切り替えスイッチ88は、押圧式のボタン等で構成し、通常はタッチ操作可能なON状態とし、押圧されたことによってタッチスクリーン85のタッチ操作を受け付けないOFF状態(タッチ操作無効状態)に設定するよう構成してもよい。
【0068】
このタッチスクリーン85がON状態となったマルチ操作システム10は、フートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86のいずれかによる操作の入力を待機する(ステップs2)。
【0069】
そして、タッチスクリーン85に表示するインスツルメント20のうち所望のインスツルメント20の術者による選択操作をタッチスクリーン85が受け付けると(ステップs3)、フートコントローラ5における操作検出手段52及びポインティングスティック86おける操作検出手段87がタッチスクリーン85による選択操作入力を検出する(ステップs4)。
【0070】
操作検出手段52によってタッチスクリーン85による選択操作入力を検出したフートコントローラ5のCPU51は、フートコントローラ5における選択操作キー50eによる選択操作の受付を制限する(ステップs5)。同様に、操作検出手段87によってタッチスクリーン85による選択操作入力を検出した本体装置8のCPU81は、ポインティングスティック86による選択操作の受付けを制限する(ステップs5)。
【0071】
このようにフートコントローラ5及びポインティングスティック86の選択操作機能が制限された状態において、フートコントローラ5のフートペダル50fによる選択決定操作を受け付けると(ステップs6:Yes)、マルチ操作システム10は、選択されたインスツルメント20の駆動制御を開始し(ステップs7)、タッチスクリーン85や表示装置91に駆動状態を表示する(ステップs8)。
【0072】
逆に、フートコントローラ5におけるフートペダル50f以外の操作スイッチ50のうち選択解除機能が設定された操作スイッチ50が押下された場合(ステップs6:No)、マルチ操作システム10は、フートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86のいずれかによる操作の入力を待機するステップs2に戻る。
【0073】
この駆動制御状態(ステップs7)において、術者によってフートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86が同時に操作されると(ステップs9:Yes)、マルチ操作システム10は、フートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86の同時操作について予め設定されたようにインスツルメント20の駆動を緊急停止し(ステップs10)、このマルチ操作処理を終了する。
【0074】
逆に、この駆動制御状態において、術者によるフートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86の同時操作がされず(ステップs9:No)、フートコントローラ5における駆動停止選択機能が設定された操作スイッチ50によって駆動停止選択操作が入力され(ステップs11:Yes)、タッチスクリーン85やポインティングスティック86の操作検出手段87によってフートコントローラ5による駆動停止選択操作が検出されると、本体装置8のCPU81は、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86における駆動停止選択操作機能を制限する(ステップs13)。
【0075】
さらに、CPU81は、タッチスクリーン85の表示を、図8に示すように、停止ボタンや駆動状態を示す駆動状態画面(図8(a))から選択された操作を決定する決定ボタンと選択を解錠する選択解除ボタンとを表示する決定操作画面(図8(b))に変更する(ステップs14)。
【0076】
この状態で、例えば、上面の押圧のようなポインティングスティック86の決定操作が行われると(ステップs15:Yes)、CPU81は駆動手段82を制御してインスツルメント20の駆動を停止して(ステップs16)、このマルチ操作処理を終了する。
【0077】
逆に、インスツルメント20の駆動制御状態において、ステップs11での停止選択操作がされない場合(ステップs11:No)や、例えば、ポインティングスティック86の上面連続押圧のような選択解除操作がされると(ステップs15:No)、ステップs7に戻って、フートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86からの駆動停止選択操作がされるまで駆動制御を続ける。
【0078】
このようにマルチ操作システム10を備えた診療装置1は、診療椅子4やインスツルメント20等の診療機器と、複数のインターフェースとしてフートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86と、該インターフェースによって制御可能なコンピュータ9とを備え、上述したように、タッチスクリーン85で選択操作し、フートコントローラ5で選択決定操作する、あるいはフートコントローラ5で停止選択操作をしてポインティングスティック86で選択決定操作をするというように、フートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86のうち、2つ以上のインターフェースを組み合わせた操作に基づいて診療椅子4やインスツルメント20の制御を行うことで、診療装置1の操作性を向上させながら誤操作の危険性を低減することができる。
【0079】
詳しくは、フートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86のように複数のインターフェースを備えることにより、状況に応じたインターフェースにより、診療椅子4やインスツルメント20あるいはコンピュータ9を操作できるため、診療装置1の操作性を向上することができる。
【0080】
また、フートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86のうち、2つ以上のインターフェースを組み合わせた操作、つまりマルチ操作に基づいて、診療椅子4やインスツルメント20あるいはコンピュータ9の制御するため、例えば、1つのインターフェースのみによる操作に基づいて、診療椅子4やインスツルメント20あるいはコンピュータ9を制御する場合のタッチ操作を許容するタッチスクリーン85への不意の接触によって、診療椅子4やインスツルメント20あるいはコンピュータ9が作動するといった誤操作に基づく誤作動の発生を防止することができる。
【0081】
さらに、タッチスクリーン85やポインティングスティック86のように手による入力操作可能なインターフェースと、フートコントローラのような足によるインターフェースとの操作を組み合わせて操作する場合、手と足の操作動作を連携させることによって、ワンアクションで操作することができ、さらに利便性が向上する。
【0082】
また、手によるタッチスクリーン85やポインティングスティック86への操作入力と、足によるフートコントローラ5への操作入力とを二段階で操作入力するため、各操作入力内容を確認して次の操作入力し、誤操作を防止することができる。
【0083】
また、本体装置8のタッチスクリーン85やコンピュータ9の表示装置91に、インターフェースによる操作内容を表示するため、術者は、診療環境内を移動することなく、診療装置1において診療椅子4やインスツルメント20とコンピュータ9とをインターフェースで操作することができる。したがって、診療椅子4やインスツルメント20用のインターフェースとコンピュータ9用のインターフェースとをそれぞれ別々に備え、診療椅子4やインスツルメント20とコンピュータ9とを別々に操作する場合と比較して利便性が向上する。
【0084】
また、本体装置8のタッチスクリーン85及びコンピュータ9の表示装置91にインターフェースによる操作内容を表示することができるので、術者の視線を極力移動することなく診療することができる。
【0085】
また、本体装置8のタッチスクリーン85及びコンピュータ9の表示装置91にインターフェースによる操作内容を表示することができるので、インターフェースによる操作対象が診療椅子4やインスツルメント20かコンピュータ9かを、さらには、その操作内容を確認しながら操作及び診療することができるため、誤操作の可能性を低減することができる。
【0086】
さらにまた、フートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86のうち、タッチスクリーン85での選択操作を検出することで、ポインティングスティック86及びフートコントローラ5での選択操作を制限するというように、3つのインターフェースのうちいずれかのインターフェースにおける操作について、他のインターフェースにおける当該操作機能を制限するため、インターフェースを複数備えたことによる重複操作等の誤操作の危険性を防止することができる。
【0087】
また、フートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86を組み合わせた同時操作によって、診療椅子4やインスツルメント20あるいはコンピュータ9において駆動緊急停止やいわゆるサービスマンモードというようなメンテナンス操作等の通常の操作制御では行わない機能を選択実行することができる。このように、フートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86を組み合わせた操作種類を、安全性を損なうことなく増加させることができるため、診療装置1の操作性を向上することができる。
【0088】
詳しくは、例えば、診療椅子4やインスツルメント20あるいはコンピュータ9における駆動の緊急停止やいわゆるサービスマンモードというようなメンテナンス操作等の普段の操作制御では用いることのない機能等を、普段の診療中の操作動作にない同時操作に基づいて操作可能に設定することで、診療中の誤操作によって普段の診療に用いることのない機能が不意に稼働することを防止でき、より安全に診療椅子4やインスツルメント20あるいはコンピュータ9を用いて診療することができる。
【0089】
また、図3に示すように、タッチスクリーン85の機器選択アイコン85aや切替えアイコン85bのように制御対象の切替え機能を備えているため、タッチスクリーン85による操作対象を機器選択アイコン85aや切替えアイコン85bで切替えることにより、例えば、インスツルメント20の操作のつもりでコンピュータ9を操作してしまうといった誤操作を防止することができる。
【0090】
また、トレー操作部83を透明樹脂製のディスポシート89で一体的且つ脱着可能に覆っているため、タッチスクリーン85やポインティングスティック86にタッチ操作を行った場合であっても、ディスポシート89を患者が変わる毎に取り替えることで、タッチスクリーン85やポインティングスティック86への接触操作による細菌が患者に伝播するという衛生上の問題を解消でき、インフェクション・コントロールを容易に実現することができる。
【0091】
さらに、ディスポシート89をオートクレーブ可能な樹脂等で構成すれば、容易にディスポシート89の滅菌処理を行うことができ、衛生上の問題を解消し、何度でも使用することができる等の利便性が向上する。
【0092】
また、タッチスクリーン85におけるタッチ操作入力のON/OFFを切替える切り替えスイッチ88を備えているため、タッチスクリーン85に対する不意の接触による誤操作入力を防止することができる。
【0093】
なお、上述したように、切り替えスイッチ88は、押圧式のボタン等で構成し、通常はタッチ操作可能なON状態とし、押圧されたことによってタッチスクリーン85のタッチ操作を受け付けないOFF状態(タッチ操作無効状態)に設定するよう構成してもよく、逆に、通常はタッチスクリーン85のタッチ操作を受け付けないOFF状態(タッチ操作無効状態)とし、押圧されたことによってタッチ操作可能なON状態に設定するよう構成してもよい。
【0094】
このように、フートコントローラを含む複数のインターフェース(5、85、86)を有することでマルチ操作可能なマルチ操作システム10で構成する診療装置1は、操作性を向上させながら誤操作の危険性を低減することができる。
【0095】
なお、上記説明において、タッチスクリーン85は感圧式のタッチスクリーンを用いたが、静電式のタッチスクリーンで構成してもよい。
また、タッチスクリーン85と同様の感圧式のタッチスクリーンであっても、図9に示すように、押し圧を検出する押し圧検出手段を備えたタッチスクリーン85’であってもよい。これにより、タッチスクリーン85’への不意の接触による誤操作入力を防止することができる。また、術者による接触操作において押圧力を検出するため、術者は操作を認識しやすくなり、誤操作を防ぐことができる。
【0096】
さらには、タッチスクリーン85’における押し圧検出手段に加えて、あるいは押し圧検出手段の代わりに、スライドするタッチ操作を受け付けるスライドタッチ入力受付手段を備えてもよく、この場合もタッチスクリーン85’への不意の接触による誤操作入力を防止することができる。なお、このスライドタッチ入力受付手段を備えたタッチスクリーン85’は、感圧式あるいは静電式のいずれのタッチスクリーンで構成してもよい。
【0097】
さらにまた、タッチスクリーン85’における押し圧検出手段やスライドタッチ入力受付手段に加えて、あるいは押し圧検出手段やスライドタッチ入力受付手段の代わりに、2点以上の複数ポイントにおけるタッチ操作による入力を受け付ける複数接触入力手段を備えてもよく、この場合もタッチスクリーン85’への不意の接触による誤操作入力を防止することができる。なお、この複数接触入力手段を備えたタッチスクリーン85’も、感圧式あるいは静電式のいずれのタッチスクリーンで構成してもよい。
【0098】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の診療機器は、診療椅子4及びインスツルメント20に対応し、
以下同様に、
操作手段は、フートコントローラ5、タッチスクリーン85あるいはポインティングスティック86に対応し、
医療用診療装置は、診療装置1に対応し、
機能制限手段は、ステップs5やステップs13を実行するCPU51,81に対応し、
操作手段を組み合わせた同時操作は、ステップs9で説明するように、フートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86の3つの同時操作に対応し、
表示手段は、タッチスクリーン85や表示装置91に対応し、
制御切換スイッチは、タッチスクリーン85に示す切替えアイコン85bに対応し、
押圧検出手段は、操作検出手段52,87に対応し、
操作可能スイッチ及び操作無効スイッチは、切り替えスイッチ88に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【0099】
例えば、インスツルメント20として、ワイヤレスの歯科用ハンドピースを備え、フートコントローラ5、タッチスクリーン85及びポインティングスティック86でワイヤレス歯科用ハンドピースを操作するように、本体装置8に無線通信手段を備えてもよい。このように構成することによって、ホースやケーブルで接続されたインスツルメント20に比べて、診療操作性が高いワイヤレス歯科用ハンドピースを用いて、不意の誤操作を防止しながら診療することができる。
【符号の説明】
【0100】
1…診療装置
4…診療椅子
5…フートコントローラ
9…コンピュータ
20…インスツルメント
51,81…CPU
52,87…操作検出手段
85,85’…タッチスクリーン
85b…切替えアイコン
86…ポインティングスティック
88…切り替えスイッチ
89…ディスポシート
91…表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
診療機器と、複数の操作手段と、該操作手段による操作に基づいて制御可能なコンピュータとを備えた医療用診療装置において、
前記診療機器及び前記コンピュータのうち少なくとも一方に、前記操作手段による操作内容を表示する表示手段を備え、
前記複数の操作手段のうち、1つはフートコントローラであり、前記フートコントローラと他の操作手段の2つ以上の操作手段を組み合わせた操作に基づいて前記診療機器の制御を行う
医療用診療装置。
【請求項2】
前記複数の操作手段のうち、1の操作手段で操作した機能について、他の操作手段における当該機能を制限する機能制限手段を備えた
請求項1に記載の医療用診療装置。
【請求項3】
前記診療機器やコンピュータの制御を行う際に、前記複数の操作手段を組み合わせた同時操作を許容する構成とした
請求項1又は2に記載の医療用診療装置。
【請求項4】
前記操作手段による操作で制御する制御対象を、前記診療機器及び前記コンピュータに切換える制御切換スイッチを備えた
請求項1乃至3のうちいずれかに記載の医療用診療装置。
【請求項5】
前記操作手段を覆う脱着可能且つ略透明なディスポシートを備えた
請求項1乃至4のいずれかに記載の医療用診療装置。
【請求項6】
前記他の操作手段を、タッチスクリーンで構成するとともに、
スライドタッチ入力を受け付けるスライドタッチ入力受付手段を備えた
請求項1乃至5のいずれかに記載の医療用診療装置。
【請求項7】
前記他の操作手段を、タッチスクリーンで構成するとともに、
2点以上の複数接触による入力を受け付ける複数接触入力手段を備えた
請求項1乃至6のいずれかに記載の医療用診療装置。
【請求項8】
前記タッチスクリーンに、接触時の押圧力を検出する押圧検出手段を備えた
請求項6又は7に記載の医療用診療装置。
【請求項9】
前記タッチスクリーンの操作を可能状態にする操作可能スイッチを備えた
請求項6乃至8のいずれかに記載の医療用診療装置。
【請求項10】
前記タッチスクリーンへの操作を無効状態にする操作無効スイッチを備えた
請求項6乃至9のいずれかに記載の医療用診療装置。
【請求項11】
前記操作手段のいずれかに無線通信手段を備えるとともに、
前記診療機器を、ワイヤレス診療機器で構成し、
前記無線通信手段が前記ワイヤレス診療機器と通信を行う
請求項1乃至10のいずれかに記載の医療用診療装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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