説明

医療用配線マネージャー

【課題】少なくとも一本の医療用配線を受け入医療用配線マネージャーが組み込まれたサイドレールを提供する。
【解決手段】サイドレールアセンブリは、サイドレール24及び医療用配線マネージャー44を備える。サイドレールには、第1表面36、第2表面、及び第1表面付近と第2表面付近の間に延びる側面40を有するサイドレール本体32が含まれる。医療用配線マネージャーは、サイドレールの第1表面、第2表面、及び側面の少なくとも一つに組み込まれる。医療用配線マネージャーには、第1側面、第2側面、及び第1側面付近と第2側面との間に延びる底面を含む。医療用配線マネージャーは、その中に少なくとも1本の医療用配線を受け入れ、取り外し自在に保持するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に人体支持装置に関する。より具体的、しかし限定することなく、例示の一実施形態は、医療用の各配線を管理するように構成できるサイドレールに関する。
【0002】
<関連する出願への相互参照>
本出願は2009年7月15日に出願された米国仮出願番号61/225,921号「SIDERAIL WITH STORAGE AREA」に基づく優先権を主張し、その内容を参照により本願明細書に援用する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
入院患者は、各医療用配線により機器が接続されることがある。患者の動作によって、配線が動いたり、人体支持装置又は他の物体に引っかかったりすることがあり、それにより患者及び/又は装置から配線の接続が外れる可能性がある。様々な人体支持装置が開発されてきたが、未だ改善の余地がある。従って、この技術分野における更なる貢献の必要性が存続している。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、添付の請求の範囲に詳述された特徴のうちの一つ以上、及び/又は単独或いは任意の組み合わせにより特許性のある主題を含み得る以下の特徴を含んでいる。
【0005】
本開示の例示的な一実施形態には、少なくとも一本の医療用配線を受け入れ、医療用配線マネージャー内で医療用配線を維持するように構成することができる医療用配線マネージャーが組み込まれたサイドレールが含まれる。
【0006】
単独又は上記に列挙された特徴及び請求項に列挙された特徴並びに以下に詳細に説明される特徴を含む任意の他の特徴と組み合わせた追加的な特徴は、特許性のある主題を含み得る。その他は、現在理解されているように本発明を実施する最良の形態を例証している例示的な各実施形態の以下の詳細な説明を鑑みることで、当業者には明らかとなるであろう。
【0007】
次に、各図面の例示的な実施形態を参照し、各図面における同様の番号は全体を通じて同じ又は同様の要素を表している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、例示の一実施形態に基づく各サイドレールが連結されたフレームを含む人体支持装置の側面斜視図である。
【図2】サイドレールと一体化された医療用配線マネージャーを有する図1の頭部サイドレールの側面斜視図である。
【図3】別の例示的な実施形態に基づく頭部サイドレールに組み込まれた医療用配線マネージャーを有する図1の各サイドレールの側面斜視図である。
【図4】図2の医療用配線マネージャーの側面図である。
【図5】図2の医療用配線マネージャーの上面図である。
【図6】図1のサイドレールの端に組み込まれた医療用配線マネージャーを示す図1の人体支持装置の側面図である。
【図7】足部サイドレールに組み込まれた医療用配線マネージャーを有する図1の各サイドレールの側面図である。
【図8】第1位置における図1の各サイドレールの側面図である。
【図9】第2位置における図1の各サイドレールの側面図である。
【図10】エンドボード内に組込まれた医療用配線マネージャーを有する人体支持装置の側面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は様々な形をとることができるが、本開示の原理の理解を促す目的で、各図面中に例示された各実施形態を参照し、特定の文言が該実施形態を説明するために使用される。それにより、本開示の範囲を制限することを意図するものではない。本願明細書に記載されている通り、説明された各実施形態の様々な変更、更なる修正、及び本開示の原理の更なる適用が考慮されている。
【0010】
本開示の例示的な一実施形態には、少なくとも一本の医療用配線を受け入れ、医療用配線マネージャー内に医療用配線を維持するように構成できる統合された医療用配線マネージャーを有するサイドレールを含み得る。
【0011】
本開示に例示的な一実施形態に基づく人体支持装置10が図1に示されている。人体支持装置10は、人の頭を置くことができる第1部分F1又は頭部サポート部分F1と、人の足を乗せることができる第2部分S1又は足サポート部分S1とを有することができる。当然のことながら、第1部分F1及び第2部分S1は同一部分の一部であり得る。例示の一実施形態において、人体支持装置10は病院用ベッドであり得る。当然のことながら、人体支持装置10は、病院の担架又は手術台であってもよい。人体支持装置10は、下段フレーム12又はベース12、下段フレーム12に連結された複数のサポート14、及び下段フレーム12の上で各サポート14上に支えられる上段フレーム16を有することができる。当然のことながら、各サポート14は、下段フレーム12に対して上段フレーム16を移動させることができる各リフト機構14であってもよい。同様に当然のことながら、例示の一実施形態において、人体支持装置10は、その上で人体支持表面18を支えることができる。当然のことながら、各サポート14は下段フレーム12に対して上段フレーム16をトレンデレンブルグ及び/又は逆トレンデレンブルグ体位に移動させることができる。
【0012】
上段フレーム16は、図1に示すように、縦軸X1及び横軸Y1を定義できる。縦軸X1は、上段フレーム16の横方向の中心に沿って第1部分F1及び第2部分S1を通って少なくとも人体支持装置10の長さを延長できる。横軸Y1は縦軸X1に対して垂直であり、上段フレーム16の縦方向の中心に沿って少なくとも人体支持装置10の幅を延長できる。上段フレーム16は、図1及び図2に示すように、中間フレーム20、デッキ22、及び各サイドレール24を有することができる。当然のことながら、上段フレーム16は、例えば、そこに連結されたヘッドボードHB1及びフットボードFB1などの各エンドボードを有することができる。中間フレーム20は、図1及び図2に示すように、各サポート14と連結させることができ、その上のデッキ22を支えることができる。デッキ22は頭部26、座部28、及び足部30を有することができる。頭部26、座部28、及び足部30は相互に及び中間フレーム20と移動可能に連結させることができる。
【0013】
各サイドレールは、図1〜図9に示すように、縦軸X1と平行にできるサイドレール軸SX1を定義できる。各サイドレール24は、図1〜図9に示すように、上部ST1、下部SB1、端部SE1、及びサイドレール連結部34を有するサイドレール本体32を含むことができる。例示の一実施形態において、各サイドレール24は、3インチ未満の厚さTS1にすることができる。当然のことながら、各サイドレール24は、およそ1.5インチからおよそ2インチまでの厚さTS1とすることができる。
【0014】
サイドレール連結部34は、図1に示すように、サイドレール本体32の下部SB1に連結させることができ、さらに各サイドレール24をデッキ22及び/又は中間フレーム20に連結させることができる。例示の一実施形態において、各サイドレール24は、図1に示すように、デッキ22の頭部26(すなわち、第1サイドレール24a又は頭部サイドレール24a)に連結させることができ、及び/又はデッキ22の足部30及び/又は中間フレーム20(すなわち、第2サイドレール24b又は足部サイドレール24b)に連結させることができる。サイドレール連結部34は、配置/操作位置と保管位置との間で各サイドレール24の動作を円滑にするように構成できる。図1に示すように、配置/操作位置において、各サイドレール24の少なくとも一部が上段フレーム16の上にあるようにすることができる。保管位置においては、各サイドレール24の少なくとも一部が上段フレーム16の下になるように、各サイドレール24はより低い位置に移動可能である。当然のことながら、サイドレール連結部34は、固定した場合に各サイドレール24を操作及び/又は保管位置のいずれか一つに保つことができる固定機構(不図示)を有することができ、固定していない場合には操作位置と保管位置との間で各サイドレール24の動作を円滑にできる。
【0015】
サイドレール本体32は、図1〜図9に示すように、第1表面36、第2表面38、第3表面40又は第1表面36と第2表面38との間に延びる側面40、グリップ部42、医療用配線マネージャー44を有することができる。当然のことながら、サイドレール24には、人体支持装置10の様々な機能性を制御するために操作可能な介護者用インターフェイス(不図示)を有することができる。第1表面36及び第2表面38の少なくとも一部は、実質的に互いに平行であってもよい。第1表面36は、第1表面36が上段フレーム16の方を向くように方向付けることができ、第2表面38は、第2表面38が上段フレーム16から離れる方を向くように方向付けることができる。
【0016】
グリップ部42は、図1〜図9に示すように、人体支持装置10から人が出入りするのを補助するために出入りする人が握れるよう構成できる。例示の一実施形態において、図1〜図9に示すように、グリップ部42は上部ST1に沿って配置でき、サイドレール本体32を通過できるグリップ開口部46を含むことができ、グリップ部42の内面48を定義できる。
【0017】
医療用配線マネージャー44は、図1〜図9に示すように、サイドレール24の側面40に組込むことができる。例示の一実施形態において、医療用配線マネージャー44は、図1〜図5及び図7〜図9に示すように、頭部サイドレール24aの上部ST1に沿って側面40に組み込ませることができる。別の例示的な実施形態において、医療用配線マネージャー44は、図6に示すように、サイドレール24の端部SE1に沿って側面40に組み込ませることができる。また別の実施形態において、医療用配線マネージャー44は、図1〜図5及び図7〜図9に示すように、足部サイドレール24bの上部ST1に沿って側面40に組み込ませることができる。さらにまた別の実施形態において、医療用配線マネージャー44は、図1〜図5及び図7〜図9に示すように、グリップ部42の一部に組み込ませることができる。当然のことながら、二つ以上の医療用配線マネージャー44を側面40、第1表面36、及び第2表面38の少なくとも一つに組み込ませることができる。同様に当然のことながら、医療用配線マネージャーは、第1表面36及び第2表面38の少なくとも一つに組み込ませることができる。さらに当然のことながら、医療用配線マネージャー44は、図10に示すようにヘッドボードHB1及びフットボードFB1の少なくとも一つの少なくとも片面に組み込ませることができる。
【0018】
医療用配線マネージャー44は、その中に少なくとも一つの医療配線50を受け入れ、取り外し自在に保持するように構成することができる。例示の一実施形態において、医療用配線マネージャー44は、約1本の医療用配線50から約8本の医療用配線50までを取り外し自在に保持するように構成できる。別の例示的な実施形態において、医療用配線マネージャー44は、約28FR(フレンチ)又は約0.367インチ(約0.932cm)の少なくとも約4本の点滴を取り外し自在に保持するように構成できる。また別の例示的な実施形態において、医療用配線50を直径およそ1インチ(約2.54cm)未満とすることができる。当然のことながら、医療用配線マネージャー44は、より多数又は少数の医療用配線50、及び/又はより太い又はより細い医療用配線50を取り外し自在に保持するように構成できる。医療用配線50は静脈ライン、酸素ライン、カテーテル、心臓用のライン、酸素管、EKG/EEG/ECGの電極、栄養管、及び他の医療用チューブ及び医療用配線であってもよく、又はこれらを含むこともできる。他の例示の実施形態において、医療用配線50は、例えば、電源ケーブル、モニター配線、及び他の配線などの各ケーブル線50であってもよい。
【0019】
医療用配線マネージャー44は、医療用配線50の損傷及び医療用配線50の絡みを軽減するために役立つ。医療用配線マネージャー44は、例えば、患者を移動させる場合などの様々な状況において、少なくとも1本の医療用配線50を容易に取り外しできるように構成することもできる。当然のことながら、医療用配線マネージャー44は、患者に接続された少なくとも1本の医療用配線50の管理及び整理に役立ち、また少なくとも1本の医療用配線50が患者及び/又は装置から外れるのを防止する上で役立つ。
【0020】
医療用配線マネージャー44は、図1〜図9に示すように、第1端52又は第1側面52、第2端54又は第2側面54、及び第1端52と第2端54との間に延長できるベース56又は底面56を含み得る。第1端52及び第2端54は、側面40の突出部又は凹部により定義できる。例示の一実施形態において、第1端52及び第2端54は、サイドレール24から延長できる各突起部であってもよい。別の例示的な実施形態において、医療用配線マネージャー44は、図3に示すように溝でもよい。また別の例示的な実施形態において、第1端52はサイドレール24の端部SE1の一部を形成できる。さらに他の例示の実施形態において、第1端52及び第2端54は、突出部及び凹部の組み合わせにより定義できる。当然のことながら、二つ以上の突出部又は凹部を備えることができる。
【0021】
第1端52は、図1〜図9に示すように、第2端54から間隔をあけることができ、第1端52と第2端54が水平に同一平面上に位置しないように配向できる。当然のことながら、第1端52と第2端54は水平に同一平面上にあってもよい。例示の一実施形態において、サイドレール軸SX1が縦軸X1に実質上平行である場合、第1端52は部分的に垂直方向に第2端54の下にすることができ、ベース56はサイドレール軸SX1に対して角度A1で長さL1にすることができる。別の例示的な実施形態において、ベース56はサイドレール軸SX1に対しておよそ33°の角度でおよそ2インチ(約5.08cm)の長さにすることができる。別の例示的な実施形態において、ベース56は、ベース56がグリップ部42の内面48に接するように角度を付けることができる。当然のことながら、グリップ部42の内面48を模倣するようにベース56を湾曲させることができる。同様に当然のことながら、ベース56を2インチ(約5.08cm)より長く又は短くすることができる。
【0022】
第1端52は、図1〜図9に示すように、第1接合面58及び第1接合面58をベース56に接続できる遷移部60を含むことができる。第1接合面58は、ベース56に対して第1角度FA1を形成でき、第1長さFL1とすることができる。例示の一実施形態において、第1接合面58はベース56に対して90°の角度(サイドレール軸SX1に対しておよそ123°)を形成でき、およそ0.7インチ(約1.778cm)の長さにすることができる。別の例示的な実施形態において、第1接合面58はベース56に対しておよそ127°からおよそ90°までの角度(サイドレール軸SX1に対しておよそ160°からおよそ120°までの角度)を形成できる。当然のことながら、第1接合面58はベース56に対しておよそ90°を超える又は90°未満の角度を形成でき、およそ0.7インチ(約1.778cm)超又は未満の長さにすることができる。
【0023】
遷移部60は、図1〜図9に示すように、医療用配線50が医療用配線マネージャー44上で引っかかったり絡んだりするのを防止する上で役立つ。例示の一実施形態において、図1〜図9に示すように遷移部60を湾曲させることができる。当然のことながら、遷移部60を斜面(不図示)にすることができる。
【0024】
第1端52は、図1〜図9に示すように、ベース56から第1距離FD1分延ばすことができ、第1厚さFT1にすることができる。例示の一実施形態において、第1端52はベース56から少なくともおよそ1.4インチ(約3.556cm)延ばすことができ、サイドレール24の厚さTS1に等しい厚さFT1にすることができる。当然のことながら、第1端52をサイドレール24の厚さTS1よりも厚い又は薄い厚さFT1にすることもできる。同様に当然のことながら、第1端52の厚さFT1は、およそ3インチ(約7.62cm)未満にすることができる。当然のことながら、第1端52をベース56から1.4インチ(約3.556cm)超又は未満に延ばすことができる。
【0025】
第1端52の少なくとも一部は、図1〜図9に示すように湾曲させることができる。例示の一実施形態において、第1端52は第1距離FD1のおよそ半分の曲率半径にすることができる。別の例示的な実施形態において、曲率半径はおよそ0.7インチ(約1.778cm)にすることができる。当然のことながら、第1端52の少なくとも一部は縦方向及び/又は横方向に湾曲させることができる。
【0026】
第2端54は、図1〜図9に示すように、第2接合面62、及び第2接合面62をベース56へ接合できる遷移部64を含み得る。第2接合面62はベース56に対して第2角度SA1を形成でき、第2長さSL1にすることができる。例示の一実施形態において、第2接合面62はベース56に対しておよそ120°の角度(サイドレール軸SX1に対しておよそ90°)を形成でき、およそ0.6インチ(約1.524cm)未満の長さにすることができる。別の例示的な実施形態において、第2接合面62は、ベース56に対しておよそ120°からおよそ100°までの角度(サイドレール軸SX1に対しておよそ90°からおよそ70°までの角度)を形成できる。当然のことながら、第2接合面62は、ベース56に対しておよそ120°超又はおよそ100°未満の角度(サイドレール軸SX1に対しておよそ90°超又はおよそ70°未満)を形成でき、およそ0.6インチ(約1.524cm)を超える長さにすることができる。
【0027】
第2端54は、図1〜図9に示すように、ベース56から第2距離SD1分延ばすことができ、第2厚さST1にすることができる。例示の一実施形態において、第2端54はベース56から少なくともおよそ0.5インチ(約1.27cm)延ばすことができ、サイドレール24の厚さTS1よりも薄い厚さST1とすることができる。当然のことながら、第2端54をサイドレール24の厚さTS1よりも厚い又は薄い厚さST1にすることができる。同様に当然のことながら、第2端54の厚さST1はおよそ3インチ(約7.62cm)未満にすることができる。また当然のことながら、第2端54の厚さST1は、およそ1.5インチ(約3.81cm)から2インチ(約5.08cm)の間にすることができる。また同様に当然のことながら、第2端54はベース56から0.5インチ(約1.27cm)超又は未満に延ばすことができる。
【0028】
第2端54の少なくとも一部は、図1〜図9に示すように湾曲させることができる。例示の一実施形態において、第2端54は第2距離SD1のおよそ半分の曲率半径にすることができる。別の例示的な実施形態において、曲率半径は0.25インチ(約0.635cm)にすることができる。当然のことながら、図3〜図4に示すように、第2端54の少なくとも一部は縦方向及び/又は横方向に湾曲させることができる。
【0029】
操作中、図6に示すように、医療用配線マネージャー44は第1位置にすることができ、第1部分F1及び第2部分S1が概して水平となる。少なくとも1本の医療用配線50を医療用配線マネージャー44内に配置でき、第1端52、第2端54、ベース56、及び遷移部58の少なくとも一つを接合できる。第1部分F1が第2部分S1に対して移動するのに伴い、医療用配線マネージャー44は、図7に示すように第1位置から第2位置へ移動できる。当然のことながら、第1部分F1及び第2部分S1は第2位置に対して水平に、例えば、トレンデレンブルグ及び逆トレンデレンブルグ体位に移動できる。医療用配線50は、第1端52と第2端54との間の医療用配線マネージャー44内で移動でき、医療用配線マネージャー44内に医療用配線50を維持するために医療用配線マネージャー44の様々な部分を接合させる。
【0030】
医療用配線50を医療用配線マネージャー44から取り外すには、医療用配線50は第1端52と第2端54との間で、例えば、第1端52又は第2端54の上から引っ張るか又は滑らせて動かすことができる。当然のことながら、医療用配線50は第1端52又は第2端54との間から持ち上げて取り出し、医療用配線50を医療用配線マネージャー44から取り外すことができる。
【0031】
また本開示の多数の他の実施形態も想定されている。例えば、人体支持装置はフレーム及びサイドレールを備える。フレームはその上の人を支えるように構成されている。サイドレールはフレームに結合されている。サイドレールには、第1表面、第2表面、及び第1表面付近と第2表面付近の間に延びる第3表面を有するサイドレール本体を含む。第1表面は第1表面がフレームに面するように配向され、第2表面は第2表面がフレームから離れる方向に面するように配向される。第3表面には、その中に少なくとも1本の医療用配線を受け入れ、取り外し自在に保持するように構成された医療用配線マネージャーを含む。
【0032】
別の実施例において、サイドレールアセンブリは、サイドレール及び医療用配線マネージャーを備える。サイドレールには、第1表面、第2表面、及び第1表面付近と第2表面付近との間に延びる側面を有するサイドレール本体を含む。医療用配線マネージャーは、サイドレールの第1表面、第2表面、及び側面の少なくとも一つに組み込まれる。医療用配線マネージャーは、第1側面、第2側面、及び第1表面付近と第2表面付近との間に延びる底面を含む。医療用配線マネージャーは、その中に少なくとも1本の医療用配線を受け入れ、取り外し自在に保持するように構成されている。
【0033】
また別の実施例において、人体支持装置は、フレーム、エンドボード、サイドレール、及び医療用配線マネージャーを備える。フレームには、第1端及び第2端が含まれ、第1端及び第2端を通って延びる縦軸と、該縦軸に実質的に垂直な横軸とを有する。エンドボードはフレームの第1端及び第2端の少なくとも一つに結合されている。サイドレールはフレームに結合されている。医療用配線マネージャーは、エンドボード及びサイドレールの少なくとも一つに組み込まれる。医療用配線マネージャーは、第1側面、第2側面、及び第1側面付近と第2側面付近との間に延びる底面を含み、医療用配線マネージャーはその中に少なくとも1本の医療用配線を受け入れ、取り外し自在に保持するように構成されている。
【0034】
本願明細書に明記された如何なる理論、操作機構、証拠、又は所見も、本開示の原理の理解をさらに深めるためのものであり、本開示を如何なる方法でも当該理論、操作機構、例示の実施形態、証拠、又は所見に依存させることを意図していない。上記の記述中にある好ましい、好ましくは、好まれるという文言の使用はそのように記載された特徴がより望ましいことを示すが、それでもなお必要とされるのではなく、同様のことが欠如する実施形態も本開示の範囲内であるとして考慮でき、その範囲は以下の請求項により定義されるものとして理解すべきである。
【0035】
各請求項を読む際において、「一つの」、「少なくとも一つの」、「少なくとも一部の」などの文言が使用されている場合、請求項に特にそれに反する記載がない限り、一つの項目のみに請求項を限定する意図は一切ない。「少なくとも一部」及び/又は「一部」という文言が使用されている場合、特にそれに反する記載がない限り、該項目は一部及び/又は全項目を含み得る。
【0036】
選択された実施形態のみが図示及び説明されており、本明細書で定義される又は以下の任意の請求項により定義される本開示の趣旨の範囲内にあるすべての可能な変形例、変更例、態様、組み合わせ、原理、バリエーション、及び同等物が保護されることが望ましいことを理解すべきである。本開示の実施形態は各図面及び前述の記載に詳細に図示及び説明されているが、同上は説明に役立つものとして見做されるべきであり、本開示を網羅又は開示された厳密な形式に限定することを意図してはいない。当業者には付加的な変形例、変更例、及びバリエーションが明らかになる。また、複数の発明の態様及び原理が提示されたが、それらを組み合わせで利用する必要はなく、上記の様々な実施形態を踏まえ、発明の態様及び原理の様々な組み合わせが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人をその上で支えるように構成されたフレームと、
前記フレームに結合されたサイドレールと
を備える人体支持装置であって、
前記サイドレールは、第1表面、第2表面、及び前記第1表面付近と前記第2表面との間に延びる第3表面を含み、前記第1表面は前記第1表面が前記フレームの方に向くように方向付けられ、前記第2表面は前記第2表面が前記フレームから離れる方に向くように方向付けられ、前記第3表面はその中に少なくとも1本の医療用配線を受け入れ、取り外し自在に保持するように構成されている医療用配線マネージャーを有する、人体支持装置。
【請求項2】
前記医療用配線マネージャーは溝となり得る、請求項1に記載の人体支持装置。
【請求項3】
前記医療用配線はその中に液体を通すように構成されている、請求項1に記載の人体支持装置。
【請求項4】
前記医療用配線はその中に各電子信号を通すように構成されている、請求項1に記載の人体支持装置。
【請求項5】
前記医療用配線は酸素ライン及び静脈ラインの少なくとも一つである、請求項1に記載の人体支持装置。
【請求項6】
前記フレームはトレンデレンブルグ体位と逆トレンデレンブルグ体位との間を連接する、請求項1に記載の人体支持装置。
【請求項7】
前記サイドレールはグリップ部を含む、請求項1に記載の人体支持装置。
【請求項8】
前記医療用配線マネージャーは、第1端、第2端、及び前記第1端と前記第2端との間に延びるベースを含むことができ、前記ベースは前記サイドレール本体内に埋め込まれている、請求項1に記載の人体支持装置。
【請求項9】
前記医療用配線マネージャーは、第1端、第2端、及び前記第1端と前記第2端との間に延びるベースを含むことができ、前記第1端及び前記第2端の少なくとも一つが前記サイドレール本体から突き出ている、請求項1に記載の人体支持装置。
【請求項10】
前記フレームは、頭部端及び足部端を有する上段フレームを含み、前記上段フレームの前記頭部端は前記上段フレームの前記足部端に対して移動可能である、請求項1に記載の人体支持装置。
【請求項11】
第1表面、第2表面、及び前記第1表面付近と前記第2表面付近との間に延びる側面を有するサイドレール本体を備えたサイドレールと、
前記サイドレールの前記第1表面、前記第2表面、及び前記側面のうち少なくとも一つに組み込まれる医療用配線マネージャーと
を備えるサイドレールアセンブリであって、
前記医療用配線マネージャーは、第1側面、第2側面、及び第1側面付近と第2側面付近との間に延びる底面を含み、前記医療用配線マネージャーは、その中に少なくとも1本の医療用配線を受け入れ、取り外し自在に保持するように構成されている、サイドレールアセンブリ。
【請求項12】
前記医療用配線マネージャーは溝となり得る、請求項11に記載のサイドレールアセンブリ。
【請求項13】
前記第1側面及び前記第2側面は水平に同一平面上にない、請求項11に記載のサイドレールアセンブリ。
【請求項14】
前記第1側面及び前記第2側面は水平に同一平面上にある、請求項11に記載のサイドレールアセンブリ。
【請求項15】
前記第1側面は第1医療用配線係合面を含み、前記第2側面は第2医療用配線係合面を含み、前記第1医療用配線係合面及び前記第2医療用配線係合面のうち少なくとも一つは湾曲部により前記底面に接続されている、請求項11に記載のサイドレールアセンブリ。
【請求項16】
前記第1側面は第1医療用配線係合面を含み、前記第1医療用配線係合面は前記底面に対して少なくとも約90°の角度で接続されている、請求項11に記載のサイドレールアセンブリ。
【請求項17】
前記第2側面は第2医療用配線係合面を含み、前記第2医療用配線係合面は前記底面に対して少なくとも約100°の角度で接続されている、請求項11に記載のサイドレールアセンブリ。
【請求項18】
前記第1側面及び前記第2側面の少なくとも一つの少なくとも一部が湾曲している、請求項11に記載のサイドレールアセンブリ。
【請求項19】
前記第1側面及び前記第2側面の少なくとも一つは、前記サイドレール本体の概ねの厚さよりも薄い厚さである、請求項11に記載のサイドレールアセンブリ。
【請求項20】
前記医療用配線マネージャーは、その中に28FRの少なくとも4本の医療用配線を受け入れ、取り外し自在に保持するように構成されている、請求項11に記載のサイドレールアセンブリ。
【請求項21】
前記医療用配線マネージャーは、およそ1インチ未満の直径である医療用配線を受け入れ、取り外し自在に保持するように構成されている、請求項11に記載のサイドレールアセンブリ。
【請求項22】
前記サイドレールは人体支持装置のフレームに結合され、前記フレームは、頭部端及び足部端を含み、前記頭部端及び前記足部端を通って延びる縦軸と、前記縦軸に実質的に垂直な横軸とを有する、請求項11に記載のサイドレールアセンブリ。
【請求項23】
前記底面は前記縦軸に対しておよそ90°未満の角度であるように配向されている、請求項22に記載のサイドレールアセンブリ。
【請求項24】
前記サイドレールはグリップ部を含み、前記医療用配線マネージャーの少なくとも一部は前記グリップ部の一部に組み込まれる、請求項11に記載のサイドレールアセンブリ。
【請求項25】
前記グリップ部は前記サイドレール本体にグリップ開口部を含み、前記グリップ開口部は内面を定義し、前記底面の一部が前記内面の一部に正接するように前記底面が配向されている、請求項11に記載のサイドレールアセンブリ。
【請求項26】
前記サイドレールは上部及び下部を含み、前記医療用配線マネージャーの少なくとも一部は前記サイドレールの前記上部に沿って前記側面に組み込まれる、請求項11に記載のサイドレールアセンブリ。
【請求項27】
前記サイドレールは上部及び下部、及び前記上部と前記下部との間に延びる端部を含み、前記医療用配線マネージャーの少なくとも一部は前記サイドレールの前記端部に沿って前記側面に組み込まれる、請求項11に記載のサイドレールアセンブリ。
【請求項28】
第1端及び第2端を含み、前記第1端及び前記第2端を通って延びる縦軸と、前記縦軸に実質的に垂直である横軸とを有するフレームと、
前記フレームの前記第1端及び前記第2端の少なくとも一つに連結されたエンドボードと、
フレームに連結されたサイドレールと、
前記エンドボード及び前記サイドレールの少なくとも一つに組み込まれた医療用配線マネージャーと
を備える人体支持装置であって、
前記医療用配線マネージャーは第1側面、第2側面、及び前記第1側面付近と前記第2側面付近との間に延びる底面を含み、前記医療用配線マネージャーはその中に少なくとも1本の医療用配線を受け入れ、取り外し自在に保持するように構成される、人体支持装置。
【請求項29】
前記エンドボード及び前記サイドレールの少なくとも一つがグリップ部を含み、前記医療用配線マネージャーの少なくとも一部が前記グリップ部の一部に組み込まれる、請求項28に記載の人体支持装置。
【請求項30】
前記第1側面及び前記第2側面は水平に同一平面上にない、請求項28に記載の人体支持装置。
【請求項31】
前記医療用配線マネージャーは第1側面、第2側面、及び前記第1側面付近と前記第2側面との間に延びる底面を含み、前記第1側面と前記第2側面の少なくとも一つが前記サイドレール本体の概ねの厚さよりも薄い厚さである、請求項28に記載の人体支持装置。
【請求項32】
前記医療用配線マネージャーはその中に28FRの少なくとも4本の医療用配線を受け入れ、取り外し自在に保持するように構成されている、請求項28に記載の人体支持装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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