説明

半導体の製造中に不要パーティクルの存在を検出するための方法およびシステム

例示的な一実施形態は、半導体の製造中に、半導体ウェハ(102)またはリソグラフィマスク(202)などの平坦リソグラフィ物体と、チャック(104)との間の不要パーティクル(122)の存在を検出するための方法(500)である。例示的な方法は、この実施形態においては、前記半導体ウェハ(102)などの前記平坦リソグラフィ物体を前記チャックの上に配置するステップ(504)を含む。前記方法は、前記チャック(104)と半導体ウェハ(102)間のキャパシタンスの、前記不要パーティクルにより引き起こされる変化を測定する(506)など、前記チャックと前記平坦リソグラフィ物体により、両者の間に形成される少なくとも1つの電気的特性の変化を測定するステップを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、半導体デバイスの分野に関する。より詳細には、本発明は、半導体ウェハの加工に関する。
【背景技術】
【0002】
光リソグラフィまたは極紫外(EUV)リソグラフィなどの従来の半導体製造技術は、マスクを使用して、半導体ウェハ上にパターンが形成される。光リソグラフィにおいては、半導体ウェハが、チャック上に装填され、半導体ウェハの表面の上にフォトマスクが配置され、これにより、フォトマスク上のパターンが半導体ウェハ上にレンズによって投射されうる。しかし、加工中に、新しい半導体ウェハがチャックに導入されたときに、不要パーティクルが発生してチャックの表面に積もり、この結果、チャックに置かれる半導体ウェハの表面が変形することがある。このような変形により、ウェハの一部でフォトマスクからのパターンが、焦点ずれを起こしてウェハの表面に正しく転写されないことがあり、これにより、ウェハ上の1つ以上のダイが不良となり、歩留りが低下し、製造コストが上昇しかねない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
EUVリソグラフィは、従来の光リソグラフィよりも短波長の光を使用しており、これにより、微細なパターニングを得て、高度な半導体デバイスを得ることができる。
EUVリソグラフィでは、パターニングされた反射マスクがチャックに載置され、紫外光が、光学系を通して、半導体ウェハ上にパターンを反射させうる。
しかし、従来の光リソグラフィと同様に、不要パーティクルが、チャックと反射マスク間に積もり、ウェハにパターンが正常に形成されないおそれがある。これにより、ウェハ上の1つ以上のダイが不良となり、歩留りが低下することで、製造コストが上昇しかねない。
【0004】
チャック上の不要パーティクルの個数を減らすために、新しい半導体ウェハまたは反射マスクが載置される毎に、載置前にチャックが研摩またはクリーニングされることがある。しかし、研磨またはクリーニングがチャックを損傷させることがあるほか、製造プロセスに長いダウンタイムが発生して、同様に製造コストが上昇しかねない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
半導体の製造中に不要パーティクルの存在を検出するための方法およびシステムを、特許請求の範囲により詳しく記載するように、図面の少なくとも1つに実質的に示すか、これに関連して説明するか、この両方を行う。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の一実施形態に係る、半導体の製造中に不要パーティクルの存在を検出するための例示的なシステムを示す図。
【図2】本発明の一実施形態に係る、半導体の製造中に不要パーティクルの存在を検出するための例示的なシステムを示す図。
【図3】本発明の一実施形態に係る、半導体の製造中に不要パーティクルの存在を検出するための例示的なシステムを示す図。
【図4】本発明の一実施形態に係る、半導体の製造中に不要パーティクルの存在を検出するための例示的なシステムを示す図。
【図5】本発明の一実施形態を実施するために行われるステップを示すフローチャート。
【図6】本発明の一実施形態を実施するために行われるステップを示すフローチャート。
【図7】本発明の一実施形態を実施するために行われるステップを示すフローチャート。
【図8】本発明の一実施形態を実施するために行われるステップを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は半導体の製造中に不要パーティクルの存在を検出するための方法およびシステムを対象としている。以下の説明には、本発明の実施に関連する特定の情報が含まれる。当業者は、本発明を、本願で具体的に記載するものと異なる方法で実施することができることを認めるであろう。また、本発明を曖昧にすることのないよう、本発明の特定の詳細の一部は記載しない。
【0008】
本願の図面とその付随する詳細な説明は、単に本発明の例示的な実施形態のみを対象としている。簡潔を期するために、本発明のほかの実施形態は、本願に詳細に記載せず、本図面に詳細に示すことはしない。
【0009】
本発明は、半導体ウェハの加工中に、「平坦リソグラフィ物体」とチャックの間に存在する不要パーティクルの存在を検出するための新規のシステムおよび方法である。本願では、「平坦リソグラフィ物体」とは、半導体ウェハ、またはEUV(極紫外)リソグラフィマスク等のリソグラフィマスクなどである。
【0010】
図1は、半導体の製造中に不要パーティクルの存在を検出するためのシステム100(以降「システム100」と簡潔に呼ぶ)を示す。システム100は、半導体ウェハ102、チャック104、およびキャパシタンス測定器128を備える。本例では、チャック104は、チャック区画106,108,110、非導電層112、載置ポスト114,116,118を備える。システム100は、チャック104と半導体ウェハ102の間に存在する不要パーティクル(パーティクル122など)の存在を検出するために使用することができる。図1の実施形態では、半導体ウェハ102が平坦リソグラフィ物体の例である。
【0011】
半導体ウェハ102は、シリコンなどの半導体材料を含み、チャック104の上に配置される。チャック104は、窒化チタン、シリコンを含む材料、あるいは半導体の製造中に半導体ウェハ102と共存可能な(compatible)ほかの適した導電材料を含んでもよい。本例では、チャック104がチャック区画106,108,110に分けられており、これらが非導電層(非導電層112など)によって相互に電気的に絶縁されている。非導電層112は、ガラス、セラミック材料またはほかの適した誘電材料を含んでもよい。チャック区画106,108,110はそれぞれ載置ポスト114,116,118を有し、載置ポストは半導体ウェハ102をその上に載置可能な土台となる。
【0012】
また、図1には、チャック104の上面全体が絶縁層120によって覆われて示されており、絶縁層120はガラス、セラミック材料またはほかの適した誘電材料を含んでもよい。別の実施形態では、例えば、絶縁層120は、載置ポスト114,116,118のみに成膜されており、チャック104の溝(溝124など)には成膜されていなくてもよい。
【0013】
半導体の製造中に、パーティクル122などの不要パーティクルがシステム100に入り込むことがある。パーティクル122は、例えば、感光材料(フォトレジスト)など、どのような種類の異物でありうる。載置ポスト114,116,118が、チャック104の主要面より上に半導体ウェハ102を持ち上げているため、載置ポストに隣接する溝(溝124など)に存在する不要パーティクルの大部分は、半導体の製造中に半導体ウェハ102に悪影響を及ぼさない。しかし、載置ポスト114,116または118にじかに存在する不要パーティクルは、半導体ウェハ102がチャック104に載置されたときに、半導体ウェハ102を変形させかねない。また、パーティクルが載置ポスト114,116,118の間の上に載るほどに大きな場合、載置ポスト間の溝(溝124など)にある不要パーティクルが半導体ウェハ102を変形させかねない。
【0014】
図1に更に示すように、パーティクル122が、チャック区画108の載置ポスト116の上に存在している。パーティクル122により、半導体ウェハ102に変形領域126が生じ、これにより、ウェハの加工中に、フォトマスク(図1に図示なし)上のパターンが半導体ウェハ102の表面に正しく合焦されないことがある。このため、チャック104の載置ポストと半導体ウェハ102の間に存在する不要パーティクルを検出して、除去することが、ウェハ上にフォトマスクパターンを正確に合焦させるために重要である。
【0015】
システム100において、半導体ウェハ102は、導電材料を有し、それぞれが導電材料を含むチャック区画106,108,110が、誘電体(すなわち非導電材料)を含む絶縁層120によって分けられている。このため、半導体ウェハ102、チャック区画106,108,110、および絶縁層120は、複数のキャパシタを形成することができ、これらの各キャパシタは、半導体ウェハ102を一方のプレートとして、チャック区画をもう一方のプレートとして有する。システム100において、各チャック区画(すなわち、チャック区画106,108,110)と半導体ウェハ102間のキャパシタンスを、個々のチャック区画と半導体ウェハ102間にキャパシタンス測定器128を接続することによって測定することができる。例えば、チャック区画106と半導体ウェハ102間のキャパシタは、チャック区画106と半導体ウェハ102間にキャパシタンス測定器を接続することにより測定することができる。
【0016】
また、図1に示すように、半導体ウェハ102は、チャック区画106および110からは離間距離130だけ離間され、チャック区画108からは離間距離132だけ離間されている。パーティクル122が、チャック区画108と半導体ウェハ102の間に存在しているため、パーティクル122により、離間距離132が離間距離130よりも長くなっている。しかし、キャパシタの2つのプレート間のキャパシタンスは、プレート間の距離に反比例する。このため、離間距離132が離間距離130よりも長いため、半導体ウェハ102とチャック区画108間のキャパシタンスは、半導体ウェハ102とチャック区画106またはチャック区画110のいずれかとの間のキャパシタンスより小さくなる。
【0017】
このため、不要パーティクル(パーティクル122など)が、チャック区画(チャック区画108など)と半導体ウェハの間に存在する場合、不要パーティクルにより、半導体ウェハとチャック区画の間の離間距離が広がり、これにより、チャック区画と半導体ウェハ間のキャパシタンスが相応に変化しうる。このため、半導体ウェハ102とチャック区画106,108,110間の個々のキャパシタンスを測定することによって、半導体ウェハと1つ以上のチャック区画の間に存在する不要パーティクルを検出することができる。例えば、半導体ウェハ102とチャック区画106,108,110のそれぞれとの間の個々のキャパシタンスは、キャパシタンス測定器128などの測定器を使用することにより測定できる。キャパシタンス間に差がある場合、これが、値の異なるキャパシタンスに対応するチャック区画と半導体ウェハの間に存在する不要パーティクルの存在の検出に使用されうる。
【0018】
一実施形態では、各チャック区画と半導体ウェハ間のキャパシタンスが、キャパシタンス測定器によって測定され、適切に求めた基準キャパシタンスと比較される。測定で得たキャパシタンスと基準キャパシタンス間の差が、対応するチャック区画と半導体ウェハの間に存在する不要パーティクルの存在の検出に使用されうる。
【0019】
このため、図1の実施形態では、パーティクルによって引き起こされるキャパシタンスの変化を検出することによって、半導体ウェハとチャック区画の間に存在する不要パーティクルの存在を有利に検出するためのシステムが、本発明により実現される。
【0020】
図2は、半導体の製造中に不要パーティクルの存在を検出するためのシステム200(以降「システム200」と簡潔に呼ぶ)を示す。システム200において、チャック204、チャック区画206,208,210、非導電層212、載置ポスト214,216,218、絶縁層220、ならびにキャパシタンス測定器228は、それぞれ、図1のシステム100のチャック104、チャック区画106,108,110、非導電層112、載置ポスト114,116,118、絶縁層120、ならびにキャパシタンス測定器128に対応している。システム200は、マスク202、チャック204、およびキャパシタンス測定器228を備える。マスク202は、基板201と導電層203を備える。チャック204は、チャック区画206,208,210、非導電層212、載置ポスト214,216,218を備える。システム200は、チャック204とマスク202の間に存在する不要パーティクル(パーティクル222など)の存在を検出するために使用することができる。図2の実施形態では、マスク202が平坦リソグラフィ物体の例である。
【0021】
図2に示すように、絶縁層220はチャック204の上に配置され、ガラス、セラミック材料またはその他の適した誘電材料を含んでもよい。また、図2には、絶縁層220の上にマスク202の導電層203が存在し、導電層203もマスク202の基板201上に設けられていることが示されている。マスク202は、例えば、EUVリソグラフィに使用されるEUV(極紫外)反射マスクなどである。導電層203は、金属またはその他の適した導電材料を含み、スパッタ法またはその他の適した成膜プロセスを使用することによって、基板201の裏面に形成されうる。マスク202の基板201は、ガラスなどの熱膨張率の極めて低い材料を含んでもよい。
【0022】
更に図2では、チャック204がチャック区画206,208,210に分けられており、これらが非導電層(非導電層212など)によって相互に電気的に絶縁されていることが示されている。チャック区画206,208,210はそれぞれ載置ポスト214,216,218を有し、載置ポストはマスク202をチャック204に載置可能な土台となる。
【0023】
半導体の製造中に、パーティクル222などの不要パーティクルがシステム200に入り込むことがある。パーティクル222は、例えば、感光材料(フォトレジスト)など、どのような種類の異物でありうる。載置ポスト214,216,218が、チャック204の主要面より上にマスク202を持ち上げているため、載置ポストに隣接する溝(溝224など)に存在する不要パーティクルの大部分は、半導体の製造中にマスク202に悪影響を及ぼさない。しかし、載置ポスト214、216または218にじかに存在する不要パーティクルは、マスク202がチャック204に載置されたときに、マスク202を変形させかねない。また、パーティクルが載置ポスト214,216,218の間の上に載るほどに大きな場合、載置ポスト間の溝(溝224など)にある不要パーティクルがマスク202を変形させかねない。
【0024】
また、図2には、パーティクル222が、チャック区画208の載置ポスト216の上に存在し、マスク202に変形領域226を形成させうることが示されている。EUVリソグラフィは感受性が高く、使用する光の波長が極めて短いため、EUVリソグラフィプロセス中に、変形領域226により、半導体ウェハ(図2に図示なし)へのパターンのアライメントが正しく行われないことがある。このため、チャック204の載置ポストとマスク202の間に存在する不要パーティクルを検出して、除去することが、ウェハのパターンのアライメントを正確に行うために重要である。
【0025】
システム200において、導電材料、すなわち各々導電材料を含むマスク202の導電層203、チャック区画206,208,210が、誘電体(すなわち非導電材料)を含む絶縁層220によって分けられている。このため、導電層203、チャック区画206,208,210、および絶縁層220は、複数のキャパシタを形成することができ、これらの各キャパシタは、導電層203を一方のプレートとして、チャック区画をもう一方のプレートとして有する。システム200において、各チャック区画(すなわち、チャック区画206,208,210)とマスク202間のキャパシタンスを、個々のチャック区画とマスク202の導電層203間にキャパシタンス測定器228を接続することによって測定することができる。例えば、チャック区画206とマスク202の導電層203間のキャパシタは、チャック区画206とマスク202の導電層203間にキャパシタンス測定器を接続することにより測定することができる。
【0026】
また、図2に示すように、マスク202の導電層203は、チャック区画206および210からは離間距離230だけ離間され、チャック区画208からは離間距離232だけ離間されている。パーティクル222が、チャック区画208とマスク202の導電層203の間に存在しているため、パーティクル222により、離間距離232が離間距離230よりも長くなっている。しかし、キャパシタの2つのプレート間のキャパシタンスは、プレート間の距離に反比例する。このため、離間距離232が離間距離230よりも長いため、マスク202の導電層203とチャック区画208間のキャパシタンスは、マスク202の導電層203とチャック区画206またはチャック区画210のいずれかとの間のキャパシタンスより小さくなる。
【0027】
このため、不要パーティクル(パーティクル222など)が、チャック区画(チャック区画208など)とマスク(マスク202など)の間に存在する場合、不要パーティクルにより、マスクとチャック区画の間の離間距離が広がり、これにより、チャック区画とマスク間のキャパシタンスが相応に変化しうる。このため、マスク202の導電層203とチャック区画206,208,210間の個々のキャパシタンスを測定することによって、半導体マスクと1つ以上のチャック区画の間に存在する不要パーティクルを検出することができる。例えば、マスク202の導電層203とチャック区画206,208,210のそれぞれとの間の個々のキャパシタンスは、キャパシタンス測定器228などの測定器を使用することにより測定できる。キャパシタンス間に差がある場合、これが、値の異なるキャパシタンスに対応するチャック区画とマスクの間に存在する不要パーティクルの存在の検出に使用されうる。
【0028】
一実施形態では、各チャック区画と半導体マスク間のキャパシタンスが、キャパシタンス測定器によって測定され、適切に求めた基準キャパシタンスと比較される。測定で得たキャパシタンスと基準キャパシタンス間の差が、対応するチャック区画とマスクの間に存在する不要パーティクルの存在の検出に使用されうる。
【0029】
このため、図2の実施形態では、パーティクルによって引き起こされるキャパシタンスの変化を検出することによって、半導体マスクとチャック区画の間に存在する不要パーティクルの存在を有利に検出するためのシステムが、本発明により実現される。
【0030】
図3は、半導体の製造中に不要パーティクルの存在を検出するためのシステム300(以降「システム300」と簡潔に呼ぶ)を示す。システム300においては、半導体ウェハ302、チャック304、チャック区画306,308,310、非導電層312、載置ポスト314,316,318は、それぞれ、図1のシステム100の半導体ウェハ102、チャック104、チャック区画106,108,110、非導電層112、載置ポスト114,116,118に対応している。システム300は、半導体ウェハ302、チャック304、および抵抗測定器328を備える。チャック304は、チャック区画306,308,310、非導電層312、載置ポスト314,316,318を備える。システム300は、チャック304と半導体ウェハ302の間に存在する不要パーティクル(パーティクル322など)の存在を検出するために使用することができる。図3の実施形態では、半導体ウェハ302が平坦リソグラフィ物体の例である。
【0031】
図3に示すように、チャック304の上に半導体ウェハ302が置かれ、半導体ウェハ302はシリコンなどの半導体材料を含んでもよい。チャック304はチャック区画306,308,310に分けられており、これらが非導電層(非導電層312など)によって相互に電気的に絶縁されている。チャック区画306,308,310はそれぞれ載置ポスト314,316,318を有し、載置ポストは半導体ウェハ302をチャック304に載置可能な土台となる。
【0032】
半導体の製造中に、パーティクル322などの不要パーティクルがシステム300に入り込むことがある。パーティクル322は、例えば、感光材料(フォトレジスト)など、どのような種類の異物でありうる。載置ポスト314,316,318が、チャック304の主要面より上に半導体ウェハ302を持ち上げているため、載置ポストに隣接する溝(溝324など)に存在する不要パーティクルの大部分は、半導体の製造中に半導体ウェハ302に悪影響を及ぼさない。しかし、載置ポスト314、316または318にじかに存在する不要パーティクルは、半導体ウェハ302がチャック304に載置されたときに、半導体ウェハ102を変形させかねない。また、パーティクルが載置ポスト314,316,318の間の上に載るほどに大きな場合、載置ポスト間の溝(溝324など)にある不要パーティクルが半導体ウェハ302を変形させかねない。
【0033】
図3に更に示すように、パーティクル322が、チャック区画308の載置ポスト316の上に存在している。パーティクル322により、半導体ウェハ302に変形領域326が生じ、これにより、ウェハの加工中に、フォトマスク(図3に図示なし)上のパターンが半導体ウェハ302の表面に正しく合焦されないことがある。このため、チャック304の載置ポストと半導体ウェハ302の間に存在する不要パーティクルを検出して、除去することが、ウェハ上にフォトマスクパターンを正確に合焦させるために重要である。
【0034】
システム300において、半導体ウェハ302は、導電材料を有し、それぞれが導電材料を含むチャック区画306,308,310が、相互に電気的に直接接触している。システム300において、各チャック区画(すなわち、チャック区画306,308,310)と半導体ウェハ302の間の抵抗を、個々のチャック区画と半導体ウェハ302間に抵抗測定器328を接続することによって測定することができる。例えば、チャック区画306と半導体ウェハ302の抵抗は、チャック区画306と半導体ウェハ302間に抵抗測定器を接続することにより測定することができる。
【0035】
このため、不要パーティクル(パーティクル322など)が、チャック区画(チャック区画308など)と半導体ウェハの間に存在する場合、不要パーティクルにより、半導体ウェハとチャック区画間の抵抗が相応に変化しうる。このため、半導体ウェハ302とチャック区画306,308,320間の個々の抵抗を測定することによって、半導体ウェハと1つ以上のチャック区画の間に存在する不要パーティクルを検出することができる。例えば、半導体ウェハ302とチャック区画306,308,310間の個々の抵抗は、抵抗測定器328などの測定器を使用することにより測定できる。抵抗間に差がある場合、これが、値の異なる抵抗に対応するチャック区画と半導体ウェハの間に存在する不要パーティクルの存在の検出に使用されうる。
【0036】
一実施形態では、各チャック区画と半導体ウェハ間の抵抗が、抵抗測定器によって測定され、適切に求めた基準抵抗と比較される。測定で得た抵抗と基準抵抗間の差が、対応するチャック区画と半導体ウェハの間に存在する不要パーティクルの存在の検出に使用されうる。
【0037】
このため、図3の実施形態では、パーティクルによって引き起こされる抵抗の変化を検出することによって、半導体ウェハとチャック区画の間に存在する不要パーティクルの存在を有利に検出するためのシステムが、本発明により実現される。
【0038】
図4は、半導体の製造中に不要パーティクルの存在を検出するためのシステム400(以降「システム400」と簡潔に呼ぶ)を示す。システム400においては、チャック404、チャック区画406,408,410、非導電層412、載置ポスト414,416,418は、それぞれ、図1のシステム100のチャック104、チャック区画106,108,110、非導電層112、載置ポスト114,116,118に対応している。システム400は、マスク402、チャック404、および抵抗測定器428を備える。マスク402は、基板401と導電層403を備える。チャック404は、チャック区画406,408,410、非導電層412、載置ポスト414,416,418を備える。システム400は、チャック404とマスク402の間に存在する不要パーティクル(パーティクル422など)の存在を検出するために使用することができる。図4の実施形態では、マスク402が平坦リソグラフィ物体の例である。
【0039】
また、図4には、チャック404の上にマスク402の導電層403が存在し、導電層403も基板401の裏面に設けられていることが示されている。マスク402は、例えば、EUVリソグラフィに使用されるEUV(極紫外)反射マスクなどである。導電層403は、金属またはその他の適した導電材料を含み、スパッタ法またはその他の適した成膜プロセスを使用することによって、基板401の裏面に形成されうる。マスク401の基板402は、低膨張ガラスなどの熱膨張率の極めて低い材料を含んでもよい。更に図4では、チャック404がチャック区画406,408,410に分けられており、これらが非導電層(非導電層412など)によって相互に電気的に絶縁されていることが示されている。チャック区画406,408,410はそれぞれ載置ポスト414,416,418を有し、載置ポストはマスク402をチャック404に載置可能な土台となる。
【0040】
半導体の製造中に、パーティクル422などの不要パーティクルがシステム400に入り込むことがある。パーティクル422は、例えば、感光材料(フォトレジスト)など、どのような種類の異物でありうる。載置ポスト414,416,418が、チャック404の主要面より上にマスク402を持ち上げているため、載置ポストに隣接する溝(溝424など)に存在する不要パーティクルの大部分は、半導体の製造中にマスク402に悪影響を及ぼさない。しかし、載置ポスト414、416または418にじかに存在する不要パーティクルは、マスク402がチャック404に載置されたときに、マスク402を変形させかねない。また、パーティクルが載置ポスト414,416,418の間の上に載るほどに大きな場合、載置ポスト間の溝(溝424など)にある不要パーティクルがマスク402を変形させかねない。
【0041】
また、図4に示すように、パーティクル422が、チャック区画408の載置ポスト416の上に存在している。パーティクル422により、マスク402に変形領域426が形成されうる。EUVリソグラフィは感受性が高く、使用する光の波長が極めて短いため、EUVリソグラフィプロセス中に、変形領域426により、半導体ウェハ(図4に図示なし)へのパターンのアライメントが正しく行われないことがある。このため、チャック404の載置ポストとマスク402の間に存在する不要パーティクルを検出して、除去することが、ウェハのパターンのアライメントを正確に行うために重要である。
【0042】
システム400において、導電材料、すなわち各々導電材料を含むマスク402の導電層403、チャック区画406,408,410が、相互に電気的に直接接触している。システム400において、チャック区画406,408,410のそれぞれとマスク402の導電層403の間の抵抗を、個々のチャック区画とマスク402の導電層403間にキャパシタンス測定器428を接続することによって測定することができる。例えば、チャック区画406とマスク402間の抵抗は、チャック区画406と導電層403間に抵抗測定器を接続することにより測定することができる。
【0043】
不要パーティクル(パーティクル422など)が、チャック区画(チャック区画408など)とマスクの導電層(マスク402の導電層403など)の間に存在する場合、不要パーティクルにより、マスクの導電層とチャック区画の抵抗が相応に変化しうる。このため、マスク402の導電層403とチャック区画406,408,420間の個々の抵抗を測定することによって、マスクの導電層と1つ以上のチャック区画の間に存在する不要パーティクルを検出することができる。例えば、導電層403とチャック区画406,408,410間の個々の抵抗は、抵抗測定器428などの測定器を使用することにより測定できる。抵抗間に差がある場合、これが、値の異なる抵抗に対応するチャック区画とマスクの間に存在する不要パーティクルの存在の検出に使用されうる。
【0044】
一実施形態では、各チャック区画とマスク間の抵抗が、抵抗測定器によって測定され、適切に求めた基準抵抗と比較される。測定で得た抵抗と基準抵抗間の差が、対応するチャック区画とマスクの間に存在する不要パーティクルの存在の検出に使用されうる。
【0045】
このため、図4の実施形態では、パーティクルによって引き起こされる抵抗の変化を検出することによって、マスクの導電層とチャック区画の間に存在する不要パーティクルの存在を有利に検出するためのシステムが、本発明により実現される。
【0046】
図5は、本発明の実施形態に係る例示的な方法を示すフローチャートを示す。当業者に自明の特定の詳細および特徴は、フローチャート500からは省略した。例えば、当業界において公知のように、ステップが1つ以上のサブステップから構成されても、あるいは特化した装置または材料が使用されてもよい。
【0047】
フローチャート500の方法ステップの説明に、図1のシステム100を使用する。フローチャート500のステップ502において、チャック104の上面全体が絶縁層120によって覆われ、絶縁層120はガラス、セラミック材料またはほかの適した誘電材料を含んでもよい。チャック104は、非導電層112によって電気的に分離されたチャック区画106,108,110に分けられており、例えば、窒化チタン、シリコンを含む材料またはほかの適した導電材料を含んでもよい。
【0048】
フローチャート500のステップ504において、チャック104上の絶縁層120の上に半導体ウェハ102が配置される。半導体ウェハ102は、導電材料を含み、それぞれが導電材料を含むチャック区画106,108,110が、誘電体(すなわち非導電材料)を含む絶縁層120によって分けられている。このため、半導体ウェハ102、チャック区画106,108,110、および絶縁層120は、複数のキャパシタを形成することができ、これらの各キャパシタは、半導体ウェハ102を一方のプレートとして、チャック区画をもう一方のプレートとして有する。
【0049】
フローチャート500のステップ506において、各チャック区画(すなわち、チャック区画106,108,110)と半導体ウェハ102の間のキャパシタンスが、個々のチャック区画と半導体ウェハ102間にキャパシタンス測定器128を接続することによって測定されうる。例えば、チャック区画106と半導体ウェハ102間のキャパシタンスが、チャック区画106と半導体ウェハ102間にキャパシタンス測定器を接続することによって測定されうる。
【0050】
フローチャート500のステップ508において、フローチャート500のステップ506で測定したキャパシタンスを使用して、半導体ウェハ102とチャック104の間に存在する不要パーティクルの存在が検出される。不要パーティクル(パーティクル122など)が、チャック区画(チャック区画108など)と半導体ウェハ102の間に存在する場合、不要パーティクルにより、半導体ウェハとチャック区画の間の離間距離が広がり、これにより、チャック区画と半導体ウェハ間のキャパシタンスが相応に変化しうる。このため、半導体ウェハ102とチャック区画106,108,110間の個々のキャパシタンスを測定することによって、半導体ウェハと1つ以上のチャック区画の間に存在する不要パーティクルを検出することができる。キャパシタンス間に差がある場合、これが、値の異なるキャパシタンスに対応するチャック区画と半導体ウェハの間に存在する不要パーティクルの存在の検出に使用されうる。
【0051】
一実施形態では、各チャック区画と半導体ウェハ間のキャパシタンスが、キャパシタンス測定器によって測定され、適切に求めた基準キャパシタンスと比較される。測定で得たキャパシタンスと基準キャパシタンス間の差が、対応するチャック区画と半導体ウェハの間に存在する不要パーティクルの存在の検出に使用されうる。
【0052】
このため、図5の実施形態では、パーティクルによって引き起こされるキャパシタンスの変化を検出することによって、マスクとチャック区画の間に存在する不要パーティクルの存在を有利に検出するための方法が、本発明により実現される。
【0053】
図6は、本発明の実施形態に係る例示的な方法を示すフローチャートを示す。当業者に自明の特定の詳細および特徴は、フローチャート600からは省略した。例えば、当業界において公知のように、ステップが1つ以上のサブステップから構成されても、あるいは特化した装置または材料が使用されてもよい。
【0054】
フローチャート600の方法ステップの説明に、図2のシステム200を使用する。フローチャート600のステップ602において、チャック204の上面全体が絶縁層220によって覆われ、絶縁層220はガラス、セラミック材料またはほかの適した誘電材料を含んでもよい。チャック204は、非導電層212などの非導電層によって電気的に分離されたチャック区画206,208,210に分けられており、窒化チタン、シリコンを含む材料またはほかの適した導電材料を含んでもよい。
【0055】
フローチャート600のステップ604において、マスク202の導電層203が、絶縁層220に対向するように、導電層203および基板201を有するマスク202が、チャック204上の絶縁層220の上に配置される。マスク202は、例えば、EUVリソグラフィに使用されるEUV(極紫外)反射マスクなどである。マスク202の導電層203は、導電材料を含み、それぞれが導電材料を含むチャック区画206,208,210が、誘電体(すなわち非導電材料)を含む絶縁層220によって分けられている。このため、マスク202、チャック区画206,208,210、および絶縁層220は、複数のキャパシタを形成することができ、これらの各キャパシタは、マスク202の導電層203を一方のプレートとして、チャック区画をもう一方のプレートとして有する。
【0056】
フローチャート600のステップ606において、各チャック区画(すなわち、チャック区画206,208,210)とマスク202の導電層203の間のキャパシタンスが、個々のチャック区画と導電層203間にキャパシタンス測定器228を接続することによって測定されうる。例えば、チャック区画206とマスク202の導電層203間のキャパシンスが、チャック区画206とマスク202の導電層203間にキャパシタンス測定器を接続することによって測定されうる。
【0057】
フローチャート600のステップ608において、フローチャート600のステップ606で測定したキャパシタンスを使用して、マスク202とチャック204の間に存在する不要パーティクルの存在が検出される。不要パーティクル(パーティクル222など)が、チャック区画(チャック区画208など)とマスク202の間に存在する場合、不要パーティクルにより、マスクとチャック区画の間の離間距離が広がり、これにより、チャック区画とマスク間のキャパシタンスが相応に変化しうる。このため、マスク202とチャック区画206,208,210間の個々のキャパシタンスを測定することによって、マスクと1つ以上のチャック区画の間に存在する不要パーティクルを検出することができる。キャパシタンス間に差がある場合、これが、値の異なるキャパシタンスに対応するチャック区画とマスクの間に存在する不要パーティクルの存在の検出に使用されうる。
【0058】
一実施形態では、各チャック区画とマスク間のキャパシタンスが、キャパシタンス測定器によって測定され、適切に求めた基準キャパシタンスと比較される。測定で得たキャパシタンスと基準キャパシタンス間の差が、対応するチャック区画とマスクの間に存在する不要パーティクルの存在の検出に使用されうる。
【0059】
このため、図6の実施形態では、パーティクルによって引き起こされるキャパシタンスの変化を検出することによって、マスクとチャック区画の間に存在する不要パーティクルの存在を有利に検出するための方法が、本発明により実現される。
【0060】
図7は、本発明の実施形態に係る例示的な方法を示すフローチャートを示す。当業者に自明の特定の詳細および特徴は、フローチャート700からは省略した。例えば、当業界において公知のように、ステップが1つ以上のサブステップから構成されても、あるいは特化した装置または材料が使用されてもよい。
【0061】
フローチャート700の方法ステップの説明に、図3のシステム300を使用する。フローチャート700のステップ702において、チャック304の上に半導体ウェハ302が配置される。チャック304は、非導電層312などの非導電層によって電気的に分離されたチャック区画306,308,310に分けられており、窒化チタン、シリコンを含む材料またはほかの適した導電材料を含んでもよい。半導体ウェハ302は、導電材料を有し、それぞれが導電材料を含むチャック区画306,308,310が、相互に電気的に直接接触している。
【0062】
フローチャート700のステップ704において、各チャック区画(すなわち、チャック区画306,308,310)と半導体ウェハ302の間の抵抗が、個々のチャック区画と半導体ウェハ302間に抵抗測定器328を接続することによって測定されうる。例えば、チャック区画306と半導体ウェハ302間の抵抗が、チャック区画306と半導体ウェハ302間に抵抗測定器を接続することによって測定されうる。
【0063】
フローチャート700のステップ706において、フローチャート700のステップ704で測定した抵抗を使用して、半導体ウェハ302とチャック304の間に存在する不要パーティクルの存在が検出される。不要パーティクル(パーティクル322など)が、チャック区画(チャック区画308など)と半導体ウェハの間に存在する場合、不要パーティクルにより、半導体ウェハとチャック区画間の抵抗が相応に変化しうる。このため、半導体ウェハ302とチャック区画306,308,310間の個々の抵抗を測定することによって、半導体ウェハと1つ以上のチャック区画の間に存在する不要パーティクルを検出することができる。例えば、半導体ウェハ302とチャック区画306,308,310間の個々の抵抗は、抵抗測定器328などの測定器を使用することにより測定できる。抵抗間に差がある場合、これが、値の異なる抵抗に対応するチャック区画と半導体ウェハの間に存在する不要パーティクルの存在の検出に使用されうる。
【0064】
一実施形態では、各チャック区画と半導体ウェハ間の抵抗が、抵抗測定器によって測定され、適切に求めた基準抵抗と比較される。測定で得た抵抗と基準抵抗間の差が、対応するチャック区画と半導体ウェハの間に存在する不要パーティクルの存在の検出に使用されうる。
【0065】
このため、図7の実施形態では、パーティクルによって引き起こされる抵抗の変化を検出することによって、半導体ウェハとチャック区画の間に存在する不要パーティクルの存在を有利に検出するための方法が、本発明により実現される。
【0066】
図8は、本発明の実施形態に係る例示的な方法を示すフローチャートを示す。当業者に自明の特定の詳細および特徴は、フローチャート800からは省略した。例えば、当業界において公知のように、ステップが1つ以上のサブステップから構成されても、あるいは特化した装置または材料が使用されてもよい。
【0067】
フローチャート800の方法ステップの説明に、図4のシステム400を使用する。フローチャート800のステップ802において、マスク402の導電層403が、電気的に分離されたチャック区画406,408,410と接触するように、導電層403および基板401を有するマスク402が、チャック404の上に配置される。マスク402は、例えば、EUVリソグラフィに使用されるEUV(極紫外)反射マスクなどであり、導電層403は、金属またはその他の適した導電材料を含んでもよい。このため、マスク402の導電層403は、導電材料を有し、それぞれが導電材料を含むチャック区画406,408,410が、相互に電気的に接触している。
【0068】
フローチャート800のステップ804において、各チャック区画(すなわち、チャック区画406,408,410)とマスク402の導電層403の間の抵抗が、個々のチャック区画とマスク402の導電層403間に抵抗測定器428を接続することによって測定されうる。例えば、チャック区画406とマスク402の導電層403間の抵抗が、チャック区画406と導電層403間に抵抗測定器を接続することによって測定されうる。
【0069】
フローチャート800のステップ806において、フローチャート800のステップ804で測定した抵抗を使用して、マスク402の導電層403とチャック404の間に存在する不要パーティクルの存在が検出される。不要パーティクル(パーティクル422など)が、チャック区画(チャック区画408など)とマスクの間に存在する場合、不要パーティクルにより、マスクとチャック区画間の抵抗が相応に変化しうる。このため、マスク402の導電層403とチャック区画406,408,410間の個々の抵抗を測定することによって、マスクと1つ以上のチャック区画の間に存在する不要パーティクルを検出することができる。例えば、マスク402の導電層403とチャック区画406,408,410間の個々の抵抗は、抵抗測定器428などの測定器を使用することにより測定できる。抵抗間に差がある場合、これが、値の異なる抵抗に対応するチャック区画とマスクの間に存在する不要パーティクルの存在の検出に使用されうる。
【0070】
一実施形態では、各チャック区画とマスク間の抵抗が、抵抗測定器によって測定され、適切に求めた基準抵抗と比較される。測定で得た抵抗と基準抵抗間の差が、対応するチャック区画とマスクの間に存在する不要パーティクルの存在の検出に使用されうる。
【0071】
このため、図8の実施形態では、パーティクルによって引き起こされる抵抗の変化を検出することによって、マスクとチャック区画の間に存在する不要パーティクルの存在を有利に検出するための方法が、本発明により実現される。
【0072】
このため、上で説明したように、本発明は、チャックと平坦リソグラフィ物体により、両者の間に形成されるキャパシタンスまたは抵抗などの電気特性の、不要パーティクルにより引き起こされる変化を測定することによって、半導体ウェハまたはリソグラフィマスクなどの平坦リソグラフィ物体と、チャックとの間に存在する不要パーティクルの存在を有利に検出するシステムおよび方法を提供する。本明細書に記載した新規の方法および装置は、上で説明した本発明の方法および装置で使用される半導体ウェハおよび/またはリソグラフィマスクから、製品半導体ダイを製造するために使用することができることが当業者に明らかであろう。例えば、チャックと半導体ウェハ間(またはチャックとマスク間)に不要パーティクルが検出されない場合には、半導体ウェハの製造を完成まで継続することができ、このように製造される半導体ウェハから製品ダイを得ることができることが明らかである。
【0073】
本発明の上記の説明から、本発明の範囲を逸脱することなく本発明の概念を実施するために、各種の技術を使用することができることは明らかである。また、特定の実施形態の特に参照して本発明を説明したが、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、形態および細部を変更することができることを、当業者は認めるであろう。このため、記載した実施形態は、あらゆる点で例示に過ぎず、限定するものではないと考えるべきである。また、本発明は、本明細書において記載した特定の実施形態に限られず、本発明の範囲から逸脱することなく、多くの組み替え、変更および置き換えが可能であることも理解されるべきである。
【0074】
このように、半導体の製造中に不要パーティクルの存在を検出するための方法およびシステムに関して記載した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体の製造中に平坦リソグラフィ物体とチャック(104)間の不要パーティクル(122)の存在を検出するための方法であって、
前記平坦リソグラフィ物体を前記チャックの上に配置するステップ(504)と、
前記チャックと前記平坦リソグラフィ物体により、両者の間に形成される少なくとも1つの電気特性の、前記不要パーティクルにより引き起こされる変化を測定するステップ(506)とを含む方法。
【請求項2】
前記平坦リソグラフィ物体は半導体ウェハ(102)である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法によって前記半導体ウェハから製造される製品半導体ダイ。
【請求項4】
前記平坦リソグラフィ物体は前記チャックに対向する導電層(203)を有するマスク(202)である請求項1に記載の方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法によって前記マスクを使用して製造された製品半導体ダイ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの電気特性は、前記チャックと前記平坦リソグラフィ物体により、両者の間に形成されるキャパシタンスである請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの電気特性は、前記チャックと前記平坦リソグラフィ物体の間の抵抗である請求項1に記載の方法。
【請求項8】
半導体の製造中に不要パーティクル(122)の存在を検出するためのシステムであって、
チャック(104)、および前記チャックの上に位置された平坦リソグラフィ物体と、
前記平坦リソグラフィ物体と前記チャックとにより、両者の間に形成される少なくとも1つの電気特性の、前記平坦リソグラフィ物体と前記チャック間に存在する前記不要パーティクルにより引き起こされる変化を検出するために、前記チャックと前記平坦リソグラフィ物体間に結合された測定器(128,328)と、を備えるシステム。
【請求項9】
前記平坦リソグラフィ物体は半導体ウェハ(102)である請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
請求項9に記載のシステムを使用して前記半導体ウェハから製造される製品半導体ダイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−511176(P2010−511176A)
【公表日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−539318(P2009−539318)
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際出願番号】PCT/US2007/024565
【国際公開番号】WO2008/066885
【国際公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願人】(591016172)アドバンスト・マイクロ・ディバイシズ・インコーポレイテッド (439)
【氏名又は名称原語表記】ADVANCED MICRO DEVICES INCORPORATED
【Fターム(参考)】