説明

半導体装置及びその製造方法並びに配線基板

【課題】外部電極端子の形成が良好な半導体装置の製造技術を提供する。
【解決手段】第1の面2a及び反対面となる第2の面2bを有する絶縁性樹脂で形成される四角形の樹脂体3と、樹脂体3内に封止される複数の金属のリード4とからなり、リード4は、一端側のリード部分4aを樹脂体3の周縁部分に位置させて樹脂体3の第1の面2aに露出させ、他端側のリード部分4bを四角形の内側に向かって延在させるとともに樹脂体3の第2の面2bに露出させる構造となる配線基板2と、樹脂体3の第1の面2aに接着剤8を介して固定される半導体チップ9と、半導体チップ9の各電極と一端側のリード部分4aを電気的に接続する接続手段10と、半導体チップ9及び接続手段10を覆い、かつ配線基板2に重なる絶縁性樹脂からなる樹脂層7と、樹脂体3の前記第2の面2bに露出する他端側のリード部分4bに形成された突起電極5とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はBGA(Ball Grid Array )型の半導体装置及びその製造方法並びに配線基板に係わり、特に、配線基板を使用して一括モールド方式を採用する半導体装置の製造方法に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
BGA型の樹脂封止型半導体装置の製造方法の一つとして、いわゆる一括モールド方式を採用する半導体装置の製造方法が知られている。この方法は、一つの半導体装置が形成される製品形成部を整列配置した配線基板(配線母基板)を使用する。半導体装置の製造においては、最初に、配線基板(配線母基板)の各製品形成部に、半導体チップを固定するとともに、半導体チップの電極と配線を導電性のワイヤで接続する。つぎに、配線基板の一面に絶縁性樹脂からなる樹脂層を形成して各半導体チップ及びワイヤを覆う。つぎに、配線基板の裏面に外部電極端子(ボール電極)を形成し、その後、配線基板を樹脂層共々縦横に切断して複数の半導体装置を製造する(例えば、特許文献1、2)。
【0003】
特許文献1には、「配線基板上に1つの領域を封止樹脂により封止すると封止樹脂と配線基板が一体となった基板は配線基板、封止樹脂、半導体チップの物性値の違いにより反りが発生し、樹脂封止する領域が大きくなる程、配線基板全体の反りは大きくなる。」、旨記載されている。
【0004】
特許文献2には、「複数の半導体素子を配線基板に搭載して封止を行うと、加熱時に封止体が反ってしまい、封止体の裏面の外部電極が平坦な位置からずれてしまうので、ボール電極を外部電極に高精度に搭載することが困難となる。」、旨記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2001−44229号公報
【特許文献2】特開2002−252237号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
BGA型半導体装置の製造においては、製品形成部をマトリックス状に配置した配線基板(配線母基板)が使用される。この配線母基板は、絶縁性樹脂板からなる基材と、この基材に設ける配線とからなっている。配線の一部は、半導体チップ等の電子部品を固定するための固定用パッド、ワイヤを接続するためのワイヤ接続パッド、ボール電極等の外部電極端子を形成するための電極接続パッド等ともなる。配線母基板として多用されるものの一つとして、ガラス・エポキシ樹脂配線基板がある。このガラス・エポキシ樹脂配線基板は、ガラス・エポキシ樹脂板の表面等に配線が形成されている。配線は、例えば、ガラス・エポキシ樹脂板の表面に接着した銅箔をエッチングして形成される。
【0007】
また、半導体装置の製造において、配線母基板の一面に半導体チップを固定し、かつこの半導体チップの電極と配線母基板の配線を電気的に接続し、さらに配線母基板の一面に半導体チップ等を覆うように樹脂層を形成した段階では、材質の熱膨張係数の違いによって配線母基板が反り返ることがある。即ち、半導体装置を構成する配線母基板はガラス・エポキシ樹脂の基材であり、半導体チップはシリコン等の半導体であり、半導体チップを覆う樹脂層はエポキシ樹脂等の樹脂である。このため、各部材の熱膨張係数の違いから、特許文献にも記載されているように樹脂層付きの配線母基板が反りやすくなる。また、一度に多数の半導体装置を製造するために、より多く製品形成部を配置した配線母基板では、その反りは大きくなる。従って、配線母基板の一面に樹脂層を形成した後、配線母基板の他の一面に治具を用いてボール電極(金属ボール)を一括して接続する際、配線母基板の反りによってボール電極接続位置のピッチが変化し、一部のボール電極が配線母基板の電極接続パッドに接続できなくなることもある。
【0008】
一方、樹脂封止型半導体装置の製造においては、鉄−ニッケル系金属や銅等によるリードフレームが使用されている。リードフレームは、ガラス・エポキシ樹脂配線基板に比較して安価である。そこで、本発明者はリードフレームを樹脂で封止して形成する配線母基板を使用することによって半導体装置のコスト低減が可能になることに気が付き本発明をなした。
【0009】
本発明の目的は外部電極端子の形成が良好な半導体装置の製造技術を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は製造コストの低減が達成できる半導体装置の製造技術を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、反りが発生し難い配線基板を提供することにある。
【0012】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面からあきらかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
【0014】
(1)半導体装置は、
第1の面及びこの第1の面の反対面となる第2の面を有する絶縁性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)で形成される四角形の樹脂体と、前記樹脂体内に封止される複数の金属(例えば、銅)のリードとからなり、前記リードは、一端側のリード部分を前記樹脂体の周縁部分に位置させて前記樹脂体の前記第1の面に露出させ、他端側のリード部分を前記四角形の内側に向かって延在させるとともに前記樹脂体の前記第2の面に露出させる構造となる配線基板と、
前記樹脂体の前記第1の面に接着剤を介して固定される半導体チップと、
前記半導体チップの各電極と前記一端側のリード部分を電気的に接続する接続手段(例えば、ワイヤ)と、
前記半導体チップ及び前記接続手段を覆い、かつ前記配線基板に重なる絶縁性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)からなる樹脂層と、
前記樹脂体の前記第2の面に露出する前記他端側のリード部分に形成された突起電極とを有することを特徴とする。
【0015】
また、前記絶縁体の前記第2の面に露出する前記リードの前記他端側のリード部分は、四角形の前記樹脂体の各辺に沿って複数列に配置されている。前記接続手段が接続される前記リード部分の表面には金属メッキ膜が形成され、前記突起電極が形成される前記リード部分の表面には金属メッキ膜が形成されている。前記絶縁体の周縁、前記樹脂層の周縁及び前記リードの外端縁は一致している。前記リードの厚さは75〜100μm、前記樹脂体の厚さは250〜300μm、前記樹脂層の厚さは300〜400μmである。
【0016】
このような半導体装置は、
(a)単位リードパターンをマトリックス状に複数配置した金属(例えば、銅)からなるリードフレームと、前記リードフレームを絶縁性樹脂(エポキシ樹脂)で封止して形成した樹脂体とからなり、前記単位リードパターンに対応する部分が製品形成部を構成する配線基板を準備する工程、
(b)前記各製品形成部の第1の面に少なくとも一つの半導体チップを固定する工程、
(c)前記半導体チップの電極を接続手段(例えば、ワイヤ)によって前記配線基板に電気的に接続する工程、
(d)前記配線基板の前記第1の面に絶縁性樹脂による樹脂層(例えば、エポキシ樹脂)を形成して前記半導体チップ及び前記接続手段を覆う工程、
(e)前記各製品形成部において、前記配線基板の第2の面に外部電極端子(ボール電極を接続)を形成する工程、
(f)前記配線基板を前記各製品形成部の境界線で切断して前記製品形成部を個片化する工程によって半導体装置を製造する方法であって、
前記工程(a)で準備する前記配線基板における前記リードフレームの前記単位リードパターンは、四角形の枠と、前記枠の内側から枠内側に片持ち梁状に突出する複数のリードとからなり、前記枠は前記製品形成部の境界に沿って延在するパターンとなり、前記枠の表面は前記樹脂体の第1の面に露出し、前記枠から延在する前記各リードは途中から階段状に折れ曲がる構造となって前記樹脂体内を延在し、その先端を前記樹脂体の第1の面の反対面となる第2の面に露出させる構造となり、
前記工程(b)では、前記半導体チップは接着剤によって前記樹脂体に固定し、
前記工程(c)では、前記半導体チップの電極と前記リードを前記接続手段で接続し、
前記工程(f)では、前記個片化された部分に前記半導体チップ及び前記接続手段が位置するように前記枠の近傍で前記リードを切断することによって製造される。
【0017】
また、前記工程(a)では、前記リードフレームの前記各リードの先端部分が前記枠の各辺に沿って複数列に配置されるように形成する。前記リードフレームは75〜100μmの金属板から形成し、前記樹脂体は250〜300μmの厚さに形成し、前記樹脂層は300〜400μmの厚さに形成する。前記工程(a)では、前記リードフレームをトランスファモールディング装置の下型と上型とからなる成形金型にシートを介して型締めしてトランスファモールディングを行い、前記枠の表面が前記樹脂体の第1の面に露出し、前記各リードの前記先端が前記樹脂体の前記第2の面に露出する構造の前記配線基板を形成する。前記工程(d)と前記工程(e)との間において、前記配線基板の表面に露出する前記リード部分の表面に金属メッキ膜(例えば、半導体チップ固定部分はAg/Cuメッキ膜、外部電極端子形成部分はAu/Niメッキ膜)を形成する。
【0018】
この半導体装置の製造方法においては、予め下記の配線基板を製造しておいて使用することができる。
【0019】
配線基板は、
単位リードパターンをマトリックス状に複数配置した金属からなるリードフレームと、前記リードフレームを絶縁性樹脂で封止して形成した樹脂体とからなり、前記単位リードパターンに対応する部分が製品形成部を構成する配線基板であって、
前記単位リードパターンは、四角形の枠と、前記枠の内側から枠内側に片持ち梁状に突出する複数のリードとからなり、前記枠は前記製品形成部の境界に沿って延在するパターンとなり、前記枠の表面は前記樹脂体の第1の面に露出し、前記枠から延在する前記各リードは途中から階段状に折れ曲がる構造となって前記樹脂体内を延在し、その先端を前記樹脂体の第1の面の反対面となる第2の面に露出させる構造となっている。また、前記各リードの先端部分は前記枠の各辺に沿って複数列に配置され、前記樹脂体の前記第1及び第2の面に露出する前記リードの表面には金属メッキ膜が形成されている。
【0020】
(2)上記(1)の構成において、前記樹脂体の第1の面は部分的に一段低く窪み、前記窪みの底に前記接着剤を介して前記半導体チップが固定されている。
【0021】
このような半導体装置は、上記(1)の半導体装置の製造方法において、前記工程(a)では、前記リードフレームをトランスファモールディング装置の下型と上型とからなる成形金型にシートを介して型締めしてトランスファモールディングを行い、前記枠の表面が前記樹脂体の第1の面に露出し、前記各リードの前記先端が前記樹脂体の前記第2の面に露出し、かつ前記半導体チップを固定する前記樹脂体部分が一段窪んだ構造の前記配線基板を形成することによって製造される。
【0022】
(3)上記(1)の構成において、前記配線基板には、前記樹脂体の前記第1の面に表面を露出する金属の支持体と、前記支持体に連なり前記樹脂体の周縁にまで延在する複数の金属の吊りリードとをさらに有し、前記半導体チップは前記支持体に接着剤を介して固定され、前記樹脂層は前記半導体チップ、前記接続手段、前記支持体及び前記吊りリードを覆う構造になっている。
【0023】
このような半導体装置は、
上記(1)の半導体装置の製造方法において、
前記工程(a)で準備する前記配線基板における前記リードフレームの前記単位リードパターンは、前記四角形の枠及び前記リードに加えて、前記枠内に位置する支持体と、前記枠から延在し前記支持体を支持する複数の吊りリードとを有し、前記支持体の表面は前記枠の表面と同様に前記樹脂体の第1の面に露出した構造となり、
前記工程(b)では、前記支持体の表面に接着剤によって前記半導体チップを固定し、 前記工程(d)では、前記配線基板の前記第1の面に絶縁性樹脂による樹脂層を形成して前記半導体チップ、前記接続手段、前記支持体及び吊りリードを覆うことによって製造される。
【0024】
この半導体装置の製造方法においては、予め下記の配線基板を製造しておいて使用することができる。
【0025】
配線基板は、
単位リードパターンをマトリックス状に複数配置した金属からなるリードフレームと、前記リードフレームを絶縁性樹脂で封止して形成した樹脂体とからなり、前記単位リードパターンに対応する部分が製品形成部を構成する配線基板であって、
前記単位リードパターンは、四角形の枠と、前記枠内に位置する支持体と、前記枠から延在し前記支持体を支持する複数の吊りリードと、前記枠の内側から枠内側に片持ち梁状に突出する複数のリードとからなり、前記枠は前記製品形成部の境界に沿って延在するパターンとなり、前記枠及び前記支持体の表面は前記樹脂体の第1の面に露出し、前記枠から延在する前記各リードは途中から階段状に折れ曲がる構造となって前記樹脂体内を延在し、その先端を前記樹脂体の第1の面の反対面となる第2の面に露出させる構造となっている。また、前記各リードの先端部分は前記枠の各辺に沿って複数列に配置され、前記樹脂体の前記第1及び第2の面に露出する前記リードの表面には金属メッキ膜が形成されている。
【発明の効果】
【0026】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
前記(1)の手段によれば、(a)半導体装置の製造に使用する配線基板は、厚さ300μmの樹脂体と、この樹脂体に封止された厚さ75〜100μmの金属のリードフレームとで形成されている。厚さ75〜100μmのリードフレームは充分な強度部材となる。また、リードフレームは、単位リードパターンをマトリックス状に配列したパターンとなっている。そして、単位リードパターンは、四角形の枠と、この枠の内側から枠内側に突出する複数のリードとからなっている。前記枠及び枠から延在するリード部分(一端側のリード部分)は樹脂体の第1の面に露出している。また、前記第1の面に露出する一端側のリード部分に連なるリード部分は樹脂体の第2の面に向かって延在し、その先端側である他端側のリード部分は樹脂体の第2の面に露出する構造となっている。従って、配線基板においては第1及び第2の面にリード部分を有し、第1の面から第2の面に向かう筋交い配置のリード部分を有することから、配線基板は反り難いものとなる。
【0027】
(b)前記(a)で説明した反り難い構造の配線基板を使用して半導体装置を製造する場合、配線基板の第1の面に樹脂層を形成した段階において、樹脂体と樹脂層との接着界面部分には、リードフレームの前記四角形の枠と、この枠の内側から突出する一端側のリード部分が、樹脂体と樹脂層とから構成される樹脂部の中段(中層)の心材となるため、樹脂部は反り難くなる。即ち、樹脂体の第1の面部分の高さ(中段)においては、リード部分の下側には200μmの厚さに樹脂体が重なり、リード部分の上側には400μmの厚さの樹脂層が重なることになり、配線基板の厚さ方向の樹脂のバランスが良好となり、金属のリードと樹脂からなる樹脂体との熱膨張係数の違いによっても反り難くなる。
【0028】
特に、樹脂体と樹脂層を同じ材質の樹脂(エポキシ樹脂)で形成した場合には、樹脂部の中段に位置するリードフレーム部分の上下面側にそれぞれ同じ機械的強度を有する樹脂(樹脂体及び樹脂層)が位置することになり、樹脂部の反り発生がより一層抑えられることになる。
【0029】
(c)前記(b)で説明したように、配線基板に樹脂層を形成した段階でも樹脂層付き配線基板は反り難く、平坦を維持することから、配線基板の第2の面にボール電極を接続して外部電極端子を形成する場合、外部電極端子の形成部分である他端側のリード部分の位置のズレがない、あるいは小さいので、ボール電極を治具を使用して供給しても供給する全てのボール電極は高精度に供給されることになり、接続の信頼性が高い外部電極端子を高歩留りに形成することができる。従って、品質の優れた半導体装置を高歩留りに製造することができる。
【0030】
(d)配線基板を樹脂層共々切断(個片化)することによって半導体装置が複数製造される。製造された半導体装置の外周部分(四角形の4辺部分)の配線基板と樹脂層との接着面部分には、リード部分(一端側のリード部分)が密に配置されている。この密に配置されたリード部分(一端側のリード部分)は、四角形の配線基板の周辺全体の機械的強度部材として作用すること、また樹脂体と樹脂層とからなる樹脂部の中段に位置することから、半導体装置の反りも防止することができる。従って、半導体装置の反りに伴う実装時の実装不良の発生を抑止することができる。
【0031】
(e)配線基板として、従来使用する高価なガラス・エポキシ樹脂配線基板に代えて、リードフレームとこのリードフレームを樹脂(エポキシ樹脂)で封止した安価な配線基板を使用して半導体装置を製造することから、半導体装置の製造コストの低減を図ることができる。
【0032】
前記(2)の手段によれば、上記(a)乃至(e)に記載の効果を得ることができるとともに、半導体装置の薄型化を図ることができる。即ち、樹脂体の第1の面に窪みを設け、この窪みの底に半導体チップを固定する構造とすることから、半導体チップの高さ及び半導体チップの電極と配線基板を接続する接続手段(例えば、ワイヤ)の高さを低くできるため、樹脂層の厚さも薄くできる。この結果、半導体装置の薄型化を図ることができるようになる。
【0033】
前記(3)の手段によれば、上記(a)乃至(e)に記載の効果を得ることができるとともに、放熱性が良好な半導体装置を得ることができる。即ち、樹脂体の第1の面に樹脂体の外周にまで延在する吊りリードに連結される支持体が設けられ、この支持体上に半導体チップが固定されていることから、半導体チップで発生した熱は支持体及び吊りリードを介して樹脂体及び樹脂層の外周面側に速やかに伝達されることになり、放熱性が良好となり、半導体装置の安定動作が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【実施例1】
【0035】
図1乃至図12は本発明の実施例1である半導体装置及びその製造方法に係わる図である。図1及び図2は半導体装置の構造に係わる図であり、図3乃至図12は半導体装置の製造方法に係わる図である。
【0036】
実施例1においては、BGA型の半導体装置及びその製造方法に本発明を適用した例について説明する。半導体装置1は図1及び図2に示すような構造になっている。図1は半導体装置の平面図、図2は図1のA−A線に沿う断面図である。
【0037】
実施例1の半導体装置1は、図1及び図2に示すように、外観的には、四角形の配線基板2と、前記配線基板2の第1の面2a上に形成された樹脂層7と、配線基板2の第1の面2aの反対面となる第2の面2bに取り付けられた複数の外部電極端子5とからなっている。外部電極端子5は、特に限定はされないが、図1に示すように、四角形の配線基板2の各辺に沿って2列に配置された構造になっている。
【0038】
配線基板2は、図2に示すように、四角形の樹脂体3と、この樹脂体3に封止された金属からなる複数のリード4とによって形成されている。リード4は、例えば、プレスによって階段状に屈曲し、その外端を樹脂体3の外周部分に位置させている。リード4は、鉄−ニッケル系合金、あるいは銅等、半導体装置の製造に用いる金属が使用される。リード4は、厚さ75〜100μmの銅で形成される。実施例では、リード4は銅からなり、その厚さは100μmとなっている。樹脂体3は、例えば、厚さ300μmのエポキシ樹脂で形成されている。
【0039】
樹脂体3の外周部分に位置するリード部分(一端側のリード部分4a)は、図2に示すように、樹脂体3の第1の面3aに表面(上面)が露出する構造になっている。また、リード4の内端(先端)のリード部分(他端側のリード部分4b)の表面(下面)は樹脂体3の第1の面3aの反対面となる第2の面3bに露出する構造になっている。リード4も平面において必要に応じて屈曲している。
【0040】
リード4は四角形の樹脂体3の各辺において、図1に示すように、並列に複数配置されているが、一部のものに比較して残りのものは長く延在している。この結果、樹脂体3の第2の面3bに露出する他端側のリード部分4bは、各辺に沿って2列に配置されることになる。前記他端側のリード部分4bにはボール電極5a(金属ボール)が取り付けられて外部電極端子5が形成されている。
【0041】
樹脂体3の第2の面3bと他端側のリード部分4bの表面は、特に限定はされないが、図2に示すように、同一の平面に位置している。そして、露出する他端側のリード部分4bには金属メッキ膜6が形成されている。この金属メッキ膜6は、例えば、5.0μmの厚さのNi層と、このNi層上に設けられる厚さ0.5μmのAu層とからなっている。ボール電極5aはこの金属メッキ膜6によって他端側のリード部分4bに接続されている。ボール電極5aの直径は、例えば、0.25mmであり、外部電極端子5のピッチは、例えば、0.4mmである。図1には、リード4及び外部電極端子5を点々で表示してある。なお、ボール電極5a(金属ボール)は鉛を含まない半田ボール、あるいは鉛を含む半田ボールのいずれでもよい。
【0042】
一方、樹脂体3の第1の面3aの中央部分には、厚さ10μm程度のダイアタッチテープからなる接着剤8によって半導体チップ9が固定されている。半導体チップ9の露出する表面には、図示はしないが、電極が設けられている。そして、この電極と配線基板2の配線となる他端側のリード部分4bが接続手段によって電気的に接続されている。接続手段は、例えば、導電性のワイヤ10であり、ワイヤ10によって半導体チップ9の電極と樹脂体3の第1の面3aに露出する他端側のリード部分4bが接続されている。他端側のリード部分4bの表面には金属メッキ膜11が形成され、この金属メッキ膜11に前記ワイヤ10が接続される。金属メッキ膜11は、例えば、厚さ0.1μmのCu層と、このCu層上に形成される1.5μmのAg層とからなっている。
【0043】
また、樹脂体3の第1の面3aの全域には樹脂層7が設けられている。この樹脂層7によって半導体チップ9及び接続手段であるワイヤ10は覆われる(封止される)。樹脂層7は樹脂体3と同じ材質(特性)のエポキシ樹脂で形成されている。
【0044】
半導体チップ9は、例えば、一辺が4mmの正方形となるとともに、その厚さが200μmになっている。このような半導体チップ9を搭載する場合、樹脂層7の厚さは、例えば、400μmとなり、樹脂体3及び樹脂層7は共に一辺が5mmの正方形になっている。樹脂体3及び樹脂層7の周縁は一致し、かつリード4の外端面は樹脂体3及び樹脂層7の周面と一致している。樹脂体3及び樹脂層7はいずれも同じ材質のエポキシ樹脂で形成され、かつ周縁が一致して重なることから、樹脂体3及び樹脂層7を、以後の説明において、樹脂部とも呼称する。
【0045】
他方、リード4の外端、即ち、一端側のリード部分4aの端は樹脂部の周面に露出している。半導体装置1の中層(中段)部分、即ち、樹脂体3と樹脂層7の重なり部分の外周部分には、図1及び図2に示すように、リード4(一端側のリード部分4a)が並んで位置していることから、樹脂部の中層部分の機械的強度が高くなるため、配線基板は反り難くなる。
【0046】
即ち、中層に位置するリード4の下層及び上層には、同じ材質の樹脂(エポキシ樹脂)が重なる状態となることから、厚さ方向の樹脂のバランスが良好となり、熱ストレスの発生が小さくなり、リードを含む配線基板及び樹脂層が反り難くなる。また、100μmの厚さのリードの下に200μmの厚さに樹脂体3が重なり、リードの上に400μmの厚さの樹脂層7が重なる状態では、共に樹脂の厚さが薄く、反りを発生させるに強く作用させる程の厚さでないことから、半導体装置1に反りが発生し難くなる。
【0047】
なお、半導体チップ9の上面からのワイヤ10の高さは、例えば、120μm以下にされる。この結果、ワイヤ10上の樹脂層7を形成するエポキシ樹脂の厚さは、少なくとも70μmとなり、封止体としての樹脂層7は良好な耐湿性を維持することができる。
【0048】
つぎに、実施例1の半導体装置1の製造方法について、図3乃至図12を参照して説明する。実施例1の半導体装置は、図3のフローチャートで示すように、配線基板準備(S101)、半導体チップ固定(S102)、ワイヤボンディング(S103)、樹脂層形成(S104)、外部電極端子形成(S105)、個片化(S106)の各工程を経て製造される。図4(a)〜(e)は半導体装置の製造方法における各工程での製造品の模式的断面図である。図4(a)は配線基板(配線母基板)の断面図、図4(b)は半導体チップを固定した状態を示す断面図、図4(c)は樹脂層を形成した状態を示す断面図、図4(d)は外部電極端子を形成する状態を示す断面図、図4(e)は個片化の状態を示す断面図である。
【0049】
半導体装置1の製造においては、最初に配線基板が準備される。一括モールド方式で使用する配線基板は、半導体装置を製造する製品形成部をマトリックス状に配列した構造になっていて、製造の最終段階で配線基板を縦横に切断して複数の半導体装置を製造する。そこで、一括モールド方式で使用する配線基板を、特に配線母基板15とも呼称する。図5は配線母基板(配線基板)15の平面図である。図6は配線母基板15の製品形成部16の拡大平面図、図7は図6のB−B線に沿う断面図、図8は配線母基板15の製品形成部16の拡大底面図である。
【0050】
配線母基板15は、金属(例えば、銅)からなるリードフレーム17と、このリードフレーム17を封止する樹脂体3とで形成されている。図5乃至図8において、点々を施した部分が樹脂体3である。樹脂体3はエポキシ樹脂である。
【0051】
リードフレーム17は図9乃至図11に示す構造になっている。図9は配線母基板を製造するためのリードフレームの平面図であり、図10はリードフレームの単一のリードパターンの拡大平面図、図11は図10のC−C線に沿う断面図である。
【0052】
リードフレーム17は、図9に示すように、単位リードパターン20をマトリックス状に配置した構造になっている。特に限定はされないが、図9では単位リードパターン20は4行7列で合計28個配列されている。単位リードパターン20群を囲む枠状の部分が枠部17aである。枠部17aには位置決め時あるいは搬送時に使用するガイド孔17bが設けられている。また、枠部17aには配線母基板15を切断する際の目印になる切断マーク17c,17dが設けられている。
【0053】
単位リードパターン20は、四角形の枠21と、枠21の内側から枠内側に片持ち梁状に突出する複数のリード4とからなっている。実施例1では、リード4は四角形枠の各辺からそれぞれ突出する構造となっているが、例えば、対面する一対の辺の内側からそれぞれリードを突出させる構造でもよい。枠21の各辺は隣接する単位リードパターン20の枠を構成している。従って、隣接する単位リードパターン20同士の境界線は枠21の中心線ということになる。しかしながら、製品状態ではこの枠21は除去され、各リード4は分離状態となる。
【0054】
リードフレーム17をエポキシ樹脂で封止することによって、図5に示すように配線母基板15が製造される。この際、リードフレーム17の単位リードパターン20に対応する部分は、半導体装置1を製造する製品形成部16となる。製品形成部16は単位リードパターン20と樹脂体3とによって形成される。従って、隣接する製品形成部16同士の境界線は枠21の中心線ということになる。換言するならば、枠21は製品形成部16の境界に沿って延在するパターンとなる。
【0055】
リードフレーム17は、図9乃至図11に示すように、第1の面17fと、この第1の面17fの反対面となる第2の面17gを有する。そして、前記枠部17a及び枠21の第1の面17fは同一平面上に位置し、延在するリード4が途中で階段状に屈曲する構造になっている。従って、リードフレーム17は全体的には平坦な板材となる。
【0056】
また、各リード4は、図11に示すように、途中から階段状に一段折れ曲がる構造となるとともに、リード4の先端は再び第1の面に平行な面となり、図10に示すように、ボール電極5aを接続できるような円形のパターンになっている。前記階段状の折れ曲がりは、例えば、プレス機械による折り曲げによって形成される。また、一部のリード4に対して一部のリード4は長く延在し、先端が枠21の各辺に沿って2列に位置するようになっている。これは、外部電極端子をグリッド・アレイ(GA)構造とするためである。実施例では2列であるが、さらに多い列とすることも可能である。
【0057】
なお、既に説明した半導体装置1におけるリード4の呼称部分と一致させるため、枠21から突出するリード部分、即ち、枠21の付け根部分のリード部分を、一端側のリード部分4aとも呼称し、リード4の先端を他端側のリード部分4bとも呼称する。
【0058】
前記一端側のリード部分4aの第1の面17fは、枠21及び枠部17aの第1の面17fと同じ面となる。他端側のリード部分4bの第2の面17gから一端側のリード部分4aの第1の面17fに至る高さ(厚さ)、換言するならば、配線母基板15の厚さは、特に限定はされないが、例えば、300μmである。実施例では、リードフレーム17の厚さは100μmである。
【0059】
このようなリードフレーム17を、図12(a)に示すように、トランスファモールディング装置の下型25と上型26とからなる成形金型27に弾力性のあるシート28,29を介して型締めし、図12(b)に示すように、ゲート30から下型25と上型26によって形成されたキャビティ31内に樹脂32(エポキシ樹脂)を圧入させ、かつ樹脂をキュアーさせることによって硬化した樹脂体3を形成して配線母基板15を製造する。図12(b)では、樹脂32は点々を施した部分で示してある。このトランスファモールディングにおいては、リードフレーム17の一端側のリード部分4a及び枠21の表面を樹脂体3の第1の面3aに露出させ、リードフレーム17の他端側のリード部分4bを樹脂体3の第2の面3b側に露出させるようにモールドを行う。モールド後、成形金型27を型開きしてリードフレーム17と樹脂体3とからなる配線母基板15を取り出す。このようにして形成された配線母基板15が、図4(a)及び図5に示されるものである。
【0060】
図7に示すように、リードフレーム17の第1の面17fは、配線母基板15の第1の面15aを樹脂体3の第1の面3aと共に形成する。また、リードフレーム17の他端(先端:他端側のリード部分4b)の第2の面17gは、配線母基板15の第2の面15bを樹脂体3の第2の面3bと共に形成する。また、製品形成部16の境界部分はリードフレーム17の枠部17aによって形成される。
【0061】
図6に示すように、製品形成部16においては、枠21及び一端側のリード部分4aの表面(第1の面17f)は配線母基板15の第1の面15a、即ち、樹脂体3の第1の面3aに露出する。また、図7に示すように、枠21の各辺の内側から延在するリード4は途中から階段状に折れ曲がる構造となって樹脂体3内を延在し、その先端(他端側のリード部分4b)の第2の面17gを、図7及び図8に示すように、樹脂体3の第2の面3b、即ち、配線母基板15の第2の面15bに露出させる構造となっている。
【0062】
リードフレーム17を樹脂体3で封止した後、樹脂体3の表面に露出するリードフレーム部分に対してメッキ処理を行う。このメッキ処理は、メッキ膜を形成しない配線母基板面をマスキングして2度に亘って行う。図7に示すように、例えば、1回目のメッキ処理によって、ワイヤ10を接続する一端側のリード部分4aの表面(第1の面17f)に金属メッキ膜11を形成し、2回目のメッキ処理によって、ボール電極5aを接続する他端側のリード部分4bの表面(第2の面17g)に金属メッキ膜6を形成する。金属メッキ膜6は、例えば、0.5μmの厚さのNi層と、このNi層上に設けられる厚さ0.5μmのAu層とからなっている。金属メッキ膜11は、例えば、厚さ0.1μmのCu層と、このCu層上に形成される1.5μmのAg層とからなっている。なお、図4乃至図6、図8では金属メッキ膜は省略してある。また、実施例では、樹脂体3の形成後に金属メッキ膜6、11を形成したが、樹脂体3の形成前にリードフレーム17にそれぞれ金属メッキ膜6、11を形成しておいてもよい。この場合、金属メッキ膜6、11の表面はそれぞれ樹脂体3の表面と一致する構造になる。
【0063】
実施例の配線母基板15は、厚さ100μmの金属のリードフレーム17を樹脂体3で封止した構造になっているとともに、配線母基板15の周辺は、例えば、幅が10mmとなるリードフレーム17の枠部17aで形成されていることから、この枠部17aが強度部材として作用するため、配線母基板15は反り難くなる。
【0064】
また、リードフレーム17の枠21の各辺は枠部17a内を格子状に延在していることから、この枠21も強度部材として作用し、配線母基板15を反り難くする。
【0065】
さらに、四角形の各枠21においては、枠21の各辺の内側から枠の内側に向かって複数のリード4が片持ち梁状に延在し、樹脂体3に噛み合うことから、これらリード4も強度部材として作用し、配線母基板15は反り難くなる。配線母基板15を断面的に見ると、樹脂体3の第1の面3a側にはリードフレーム17の枠部17a、枠21及び一端側のリード部分4aが寄り、樹脂体3の第2の面3b側にはリードフレーム17の他端側のリード部分4b(先端側)が寄り、リード4は樹脂体3の第1の面3aから第2の面3bに向かって延在している。そして、製品形成部16では、四角形の枠21の各辺の内側から枠の内側に向かって複数のリード4が片持ち梁状にかつ階段状に延在する。樹脂体3の内部を階段状に延在する複数のリード4は、各部でその方向を違え、中央から外側に放射状に近いパターンで配置されるため、建物の筋交いのような役割を果たすことになり、さらに配線母基板15を反り難くする。
【0066】
このようにして製造した配線母基板15に対して半導体チップが固定される。図4(b)は、各製品形成部16の樹脂体3の第1の面3aに半導体チップ9を固定した状態を示す模式図である。図4(b)には、製品形成部16の中央部分の樹脂体3の第1の面3aに接着剤8(図2参照)によって半導体チップ9が位置決め固定されている(S102)。
【0067】
つぎに、図4(b)に示すように、各製品形成部16において、ワイヤボンディングを行い、半導体チップ9の図示しない電極と一端側のリード部分4aを導電性のワイヤ10で接続する(S103)。
【0068】
つぎに、図4(c)に示すように、配線母基板15の第1の面15aに樹脂層7を形成する(S104)。樹脂層7は、例えばトランスファモールディング法によって形成される。即ち、トランスファモールディング装置によって全ての製品形成部16を覆うように樹脂層7が形成される。各製品形成部16の半導体チップ9及びワイヤ10は樹脂層7によって覆われる。この樹脂層7の形成において、熱膨張係数がそれぞれ異なる金属のリードフレーム17、樹脂層7、半導体チップ9、樹脂層7等が加熱されても、配線母基板15は上述のように反り難い構造になっていることから、樹脂層7付きの配線母基板15の反りは小さい(例えば、100mm当たり2.0mm程度以下の反り)。
【0069】
つぎに、図4(d)に示すように、樹脂層7の表面にダイシングテープ24を接着し、ダイシングテープ24によって配線母基板15を支持する。その後、配線母基板15の第2の面15bに露出する各他端側のリード部分4b上にボール電極5aを供給して外部電極端子5を形成する(S105)。ボール電極5aの供給は、ボール電極搭載ヘッド35で行う。ボール電極搭載ヘッド35は、図4(d)に示すように、箱体からなり、箱体の底板36に下面にボール電極5aを真空吸着保持できる吸着孔37を有している。この孔は複数設けられ、配線母基板15の第2の面15bに露出する他端側のリード部分4b(リード4の先端)に対応している。ボール電極搭載ヘッド35は、図示しない平面XY方向及び垂直方向に制御される図示しないアームの先端に取り付けられて位置制御されるようになっている。また、箱体には真空吸引装置に接続されるパイプが接続されている。従って、ボール電極搭載ヘッド35の各吸着孔37にボール電極5aを真空吸着した状態でアームを操作してボール電極搭載ヘッド35を配線母基板15上に位置決め供給することができる。即ち、ボール電極搭載ヘッド35は各吸着孔37にボール電極5aを真空吸着保持した状態で図示しないテーブル上に載置された配線母基板15上に運ばれる。その後、真空吸引装置のオフ制御によって吸着孔37に真空吸着保持されているでボール電極5aを吸着孔37から脱落させて、近接する他端側のリード部分4b上にボール電極5aを供給する。さらに、ボール電極5aは図示しない熱風等の加熱機構によって加熱されるため、ボール電極5aは他端側のリード部分4bに球状状態で接続される。
【0070】
配線母基板15は、上述のようにトランスファモールディングによって樹脂層7を形成した段階においても、反りが小さいことから、配線母基板15の第2の面15bの他端側のリード部分4bの位置関係は大きくずれることはない。この結果、ボール電極搭載ヘッド35によって配線母基板15に一括して正確にボール電極5aを供給することができ、良好に外部電極端子5を形成することができる。
【0071】
つぎに、図4(e)に示すように、配線母基板15を図示しないダイシングブレードで縦横に切断して配線母基板15を個片化する(S106)。ダイシングブレードによる切断によって形成される切断溝40の底はダイシングテープ24の途中深さまでとされる。これにより、個片化された半導体装置1はダイシングテープ24に支持されることになる。そこで、ダイシング終了後、ダイシングテープ24を剥がすことによって、図1及び図2に示す半導体装置1を複数製造することができる。配線母基板15は切断されて配線基板2になる。配線母基板15を構成する樹脂体3及び樹脂層7は切断されて半導体装置1の樹脂体3及び樹脂層7を形成する。図4(e)では、ダイシングブレードで1本の切断溝40を形成して個片化を図っているが、2本のダイシングブレードで2本の切断溝を形成して個片化を図るようにしてもよい。1本の切断溝40の場合は、リードフレーム17の枠21を枠21に反って切断除去してリード4を分離するが、2本のダイシングブレードで2本の切断溝を形成して個片化を図る場合は、枠21を切断することなく枠21の左右から突出するリード4の付け根部分を横切るように切断することになる。いずれの切断方法でもよい。
【0072】
図13(a),(b)は、実施例1の第1の変形例における配線母基板の製造方法を示す断面図である。
【0073】
この変形例では、実施例1の半導体装置の製造方法における配線母基板15の製造の段階で、図13(a)に示すように、リードフレーム17の第1の面17fを樹脂体3で覆い、その後、リードフレーム17上の樹脂体3の第1の面3aを研磨して枠21及び枠部17a(図13では図示せず)の第1の面17fを樹脂体3の第1の面3aに露出させるものである。
【0074】
即ち、リードフレーム17をトランスファモールディング装置の下型と上型とからなる成形金型にシートを介して型締めした後、モールディングを行いリードフレーム17の第1の面17fを樹脂層7で覆う。この際、リードフレーム17の第2の面17gは、実施例1と同様に樹脂体3の第2の面3bに露出するようにトランスファモールディングを行う。その後、樹脂体3の第1の面3a側を研磨して枠21及び枠部17aを露出させて配線母基板15を形成する。また、図示はしないが、樹脂体3の第1及び第2の面3a,3bに露出する少なくとも一端側のリード部分4a及び他端側のリード部分4bの表面に金属メッキ膜をそれぞれ形成して配線母基板15の製造を終了する。この変形例によれば、樹脂充填性、リードの反り・傾きの修正効果がある。
【0075】
図14乃至図17は実施例1の第2の変形例による半導体装置とその製造方法に係わる図である。図14は半導体装置の一部を切り欠いた平面図、図15は図14のD−D線に沿う断面図、図16は半導体装置の製造に使用するリードフレームの単位リードパターンを示す平面図、図17は配線母基板15の製品形成部16を示す平面図である。
【0076】
この変形例は、図14及び図15に示すように、複数の半導体チップ、例えば、2個の半導体チップ9a,9bを樹脂体3に固定し、かつこれら各半導体チップ9a,9bの電極13と樹脂体3の一端側のリード部分4aを導電性のワイヤ10で接続し、かつ半導体チップ9a,9b及びワイヤ10等を樹脂層7で覆った構造になっている。半導体チップを2個搭載し、かつ電極13と一端側のリード部分4aをワイヤ10で接続するため、配線母基板15の製品形成部16は図17に示すような構造となる。また、配線母基板15を構成するリードフレーム17の単位リードパターン20は図16に示すようなパターンになる。この変形例によれば、半導体装置の高集積度化が達成できる。
【0077】
実施例1の半導体装置の製造技術によれば、以下の効果を有する。
【0078】
(1)半導体装置1の製造に使用する配線母基板(配線基板)15は、厚さ300μmの樹脂体3と、この樹脂体3に封止された厚さ100μmの金属のリードフレーム17とで形成されている。厚さ100μmのリードフレーム17は充分な強度部材となる。また、リードフレーム17は、単位リードパターン20をマトリックス状に配列したパターンとなっている。そして、単位リードパターン20は、四角形の枠21と、この枠21の内側から枠内側に突出する複数のリード4とからなっている。前記枠21及び枠21から延在するリード部分(一端側のリード部分4a)は樹脂体3の第1の面3aに露出している。また、樹脂体3の第1の面3aに露出する一端側のリード部分4aに連なるリード部分は樹脂体3の第2の面3bに向かって延在し、その先端側である他端側のリード部分4bは樹脂体3の第2の面3bに露出する構造となっている。従って、配線母基板15においては第1及び第2の面15a,15bにリード部分を有し、第1の面15aから第2の面15bに向かう筋交い配置のリード部分を有することから、配線母基板15は反り難いものとなる。
【0079】
(2)前記(1)で説明した反り難い構造の配線母基板15を使用して半導体装置1を製造する場合、配線母基板15の第1の面15aに樹脂層7を形成した段階において、樹脂体3と樹脂層7との接着界面部分には、リードフレーム17の前記四角形の枠21と、この枠21の内側から突出する一端側のリード部分4aが、樹脂体3と樹脂層7とから構成される樹脂部の中段(中層)の心材となるため、樹脂部は反り難くなる。即ち、樹脂体3の第1の面部分の高さ(中段)においては、リード部分の下側には200μmの厚さに樹脂体3が重なり、リード部分の上側には400μmの厚さの樹脂層7が重なることになり、配線母基板15の厚さ方向の樹脂のバランスが良好となり、金属のリード4と樹脂からなる樹脂体3との熱膨張係数の違いによっても反り難くなる。
【0080】
特に、樹脂体3と樹脂層7を同じ材質の樹脂(エポキシ樹脂)で形成した場合には、樹脂部の中段に位置するリードフレーム部分の上下面側にそれぞれ同じ機械的強度を有する樹脂(樹脂体3及び樹脂層7)が位置することになり、樹脂部の反り発生がより一層抑えられることになる。
【0081】
(3)前記(2)で説明したように、配線母基板15に樹脂層7を形成した段階でも樹脂層7付き配線母基板15は反り難く、平坦を維持することから、配線母基板15の第2の面15bにボール電極5aを接続して外部電極端子5を形成する場合、外部電極端子5の形成部分である他端側のリード部分4bの位置のズレがないあるいは小さいので、ボール電極5aを治具を使用して供給しても供給する全てのボール電極5aは高精度に供給されることになり、接続の信頼性が高い外部電極端子5を高歩留りに形成することができる。従って、品質の優れた半導体装置1を高歩留りに製造することができる。
【0082】
(4)配線母基板15を樹脂層7共々切断(個片化)することによって半導体装置1が複数製造される。製造された半導体装置1の外周部分(四角形の4辺部分)の配線基板2と樹脂層7との接着面部分には、リード部分(一端側のリード部分4a)が密に配置されている。この密に配置されたリード部分(一端側のリード部分4a)は、四角形の配線基板2の周辺全体の機械的強度部材として作用すること、また樹脂体3と樹脂層7とからなる樹脂部の中段に位置することから、半導体装置1の反りも防止することができる。従って、半導体装置1の反りに伴う実装時の実装不良の発生を抑止することができる。
【0083】
(5)配線基板(配線母基板15)として、従来使用する高価なガラス・エポキシ樹脂配線基板に代えて、リードフレーム17とこのリードフレーム17を樹脂(エポキシ樹脂)で封止した安価な配線基板(配線母基板15)を使用して半導体装置1を製造することから、半導体装置1の製造コストの低減を図ることができる。
【実施例2】
【0084】
図18及び図19は本発明の実施例2である半導体装置の断面図である。図18は半導体装置の断面図、図19は半導体装置の製造に用いるリードフレームと、そのリードフレームを使用して製造した配線母基板を示す断面図である。
【0085】
実施例2は実施例1の配線母基板15を構成するリードフレーム17をエッチングで形成した例である。図19(a)は、金属板の上下面をそれぞれ常用のエッチングによって選択的に除去して形成したリードフレーム17の断面図である。リードフレーム17の単位リードパターンは実施例1のリードフレームと同様である。図19(a)において、一点鎖線間の部分が単位リードパターン20である。そして、一点鎖線部分に枠21が位置し、枠21から突出するリード4部分が一端側のリード部分4aである。そして、階段状に屈曲した先端がリード部分4bである。図19(b)はリードフレーム17を樹脂体3で封止して形成した配線母基板15の断面図である。図19(b)に示す配線母基板15を用いて製造した半導体装置1が図18で示す半導体装置1である。
【0086】
このようにリードフレーム17は、エッチングによって製造したものでも実施例1と同様の半導体装置1を製造することができる。従って、実施例2による半導体装置の製造技術によれば、実施例1と同様な効果を得ることができる。
【実施例3】
【0087】
図20乃至図25は本発明の実施例3である半導体装置及びその製造方法に係わる図である。図20は半導体装置の断面図である。図21乃至図25は半導体装置の製造方法に係わる図である。図21は半導体装置の製造方法における各工程での製造品の断面図、図22は製造で用いる配線母基板の平面図、図23は配線母基板の製品形成部の拡大平面図、図24は図23のE−E線に沿う断面図、図25は配線母基板の製造方法を示す断面図である。
【0088】
実施例3の半導体装置1は、実施例1の半導体装置1において、図20に示すように、樹脂体3の第1の面3aは部分的に一段低く窪んだ窪み45を有している。そして、この窪み45上に接着剤8を介して半導体チップ9が固定されている。
【0089】
このような半導体装置1は、実施例1の半導体装置の製造方法において、配線母基板15の製造では、図25(a)に示すように、トランスファモールディング装置の下型25と上型26とからなる成形金型27にシート28,29を介してリードフレーム17を型締めしてトランスファモールディングを行う。即ち、ゲート30からキャビティ31内に溶けた樹脂32を圧入してリードフレーム17を封止する。
【0090】
この際、単位リードパターン20の中央部分に対面する上型26をあらかじめ部分的に突出させておくことによって、図25(a)に示すように、周囲よりもキャビティ高さが低い低キャビティ部33を形成することができる。この結果、図25(b)に示すように、樹脂32をキャビティ31に充填して樹脂体3を形成した場合、低キャビティ部33によって窪み45が形成される。図24は配線母基板15の第1及び第2の面15a,15bに金属メッキ膜11,6を形成した製品形成部16の断面を示す図であるが、配線母基板15の第1の面15aに窪み45が形成されている。図22は、製造された配線母基板15の平面図である。各製品形成部16の中央に窪み45が形成されている。図23は製品形成部16の拡大平面図であり、図24は図23のE−E線に沿う断面図である。図24では、金属メッキ膜6及び金属メッキ膜11が形成された状態の配線母基板15を示す図である。
【0091】
製品形成部16に窪み45を有する配線母基板15を使用する半導体装置の製造方法を図21(a)〜(e)に示す。図21(a)〜(e)は実施例1の図4(a)〜(e)に対応する図であり、配線母基板15に窪み45を設けた点以外は図4(a)〜(e)に示す図と同じである。なお図21(d)ではボール電極搭載ヘッド35は省略してある。
【0092】
実施例3の半導体装置の製造方法においては、図21(a)に示すように窪み45を有する配線母基板15を準備した後、図21(b)に示すように、各窪み45の底に接着剤8(図20参照)によって半導体チップ9をそれぞれ固定する。その後、図21(b)に示すように、実施例1と同様に、半導体チップ9の図示しない電極と一端側のリード部分4aをワイヤ10で電気的に接続する。ワイヤ10は一端側のリード部分4aの表面に設けられた金属メッキ膜11(図20参照)上に接続される。その後は、実施例1と同様に、図21(c)に示すように、配線母基板15上に樹脂層7を形成する。つぎに、実施例1と同様に、図21(d)に示すように、配線母基板15の第2の面15bの他端側のリード部分4bにボール電極5aを接続して外部電極端子5を形成する。ボール電極5aは他端側のリード部分4bの表面に設けられた金属メッキ膜6上に接続される(図20参照)。この外部電極端子5の形成においても、配線母基板15の反りがないあるいは小さいことから、確実にボール電極5aの接続が可能になる。つぎに、実施例1と同様に、図21(e)に示すように、配線母基板15を樹脂層7と共に切断して個片化を行い、図20に示す半導体装置1を複数製造する。
【0093】
この実施例によれば、樹脂体3の第1の面3aに窪み45を設け、この窪み45上に半導体チップ9を固定することから、製造された半導体装置1は前記窪み45の深さに相当する分だけ薄く(低く)することができ、半導体装置の小型化を図ることができる。
【実施例4】
【0094】
図26乃至図31は本発明の実施例4である半導体装置及びその製造方法に係わる図である。図26は半導体装置の断面図である。図27〜図31は半導体装置の製造方法に係わる図である。図27は半導体装置の製造方法における各工程での製造品の断面図、図28は半導体装置の製造で用いるリードフレームの単位リードパターンの平面図、図29は図28のF−F線に沿う断面図、図30は配線母基板の製品形成部の平面図、図31は図30のG−G線に沿う断面図ある。
【0095】
実施例4の半導体装置1は、実施例1の半導体装置1において、図26に示すように、配線基板2には、樹脂体3の表面(第1の面3a)に表面を露出する金属の支持体50と、支持体50に連なり樹脂体3及び樹脂層7の周縁にまで延在する複数の金属の吊りリード51とをさらに有している。また、半導体チップ9は支持体50に接着剤8を介して固定されている。そして、半導体チップ9の図示しない電極と一端側のリード部分4aは、実施例1と同様に導電性のワイヤ10で電気的に接続されている。さらに、樹脂層7は半導体チップ9、ワイヤ10及び吊りリード51等を覆う構造になっている。これ以外の部分は実施例1の構造と同じである。
【0096】
図26では、吊りリード51は表示されていないが、吊りリード51は支持体50を支持するとともに半導体装置1の製造時には、図30に示すように配線母基板(配線基板)15の枠21に繋がっている。従って、半導体装置1の製造の最終段階で配線母基板15を樹脂層7と共に切断して個片化することから、半導体装置1の周縁(周面)、即ち、樹脂体3及び樹脂層7の周縁(周面)には吊りリード51の外端が露出することになる。
【0097】
実施例4では、図28及び図29に示すように、実施例1のリードフレーム17の単位リードパターン20において、リードパターンの中央に四角形の支持体50を配し、この支持体50を枠21から延在する4本の吊りリード51で支持する構造になっている。この場合、吊りリード51とリード4が接触、あるいはショートする程に近接しないようにリードパターンの設計がなされている。
【0098】
なお、実施例4では、支持体50は、枠21の各辺の中間部分から突出する吊りリード51によって四角形の各辺の中間部分を支持される構造になっているが、四角形枠からなる枠21の各隅から対角線上に沿って吊りリード51を突出させ、四角形の吊りリード51の各頂点(各角部)を支持するパターンとしてもよい。この場合は、使用するリードの数を増大できる実益もある。
【0099】
このような実施例4の半導体装置は、図27(a)〜(e)に示す各工程を経て製造される。図27(a)〜(e)は、実施例1の半導体装置1の製造方法を示す図4(a)〜(e)に対応するものである。なお図27(d)ではボール電極搭載ヘッド35は省略してある。
【0100】
実施例4の半導体装置の製造方法においては、図27(a)、図30及び図31に示す配線母基板15が準備される。この配線母基板15は、既に説明したが、配線母基板15におけるリードフレーム17の単位リードパターン20は、図28及び図29に示すように、実施例1の単位リードパターン20における四角形の枠21及びリード4に加えて、枠21内に位置する支持体50と枠21から延在し支持体50を支持する複数の吊りリード51とを有し、支持体50の表面は枠21の表面と同様に樹脂体3の第1の面3aに露出した構造となっている。
【0101】
即ち、実施例4で使用する配線母基板15は、単位リードパターン20をマトリックス状に複数配置した金属からなるリードフレーム17と、リードフレーム17を絶縁性樹脂で封止して形成した樹脂体3とからなり、単位リードパターン20に対応する部分が製品形成部16を構成する構造になっている。
【0102】
そして、単位リードパターン20は、四角形の枠21と、枠21内に位置する支持体50と、枠21から延在し支持体50を支持する複数の吊りリード51と、枠21の内側から枠内側に片持ち梁状に突出する複数のリード4とからなっている。また、図30に示すように、枠21は製品形成部16の境界に沿って延在するパターンとなり、図31にも示すように、枠21及び支持体50の表面は樹脂体3の第1の面3aに露出し、枠21から延在するリード4は途中から階段状に折れ曲がる構造となって樹脂体3内を延在し、その先端(他端側のリード部分4b)を樹脂体3の第1の面3aの反対面となる第2の面3bに露出させる構造となっている。また、各リード4の先端部分(他端側のリード部分4b)は枠21の各辺に沿って複数列に配置され、樹脂体3の第1及び第2の面3a,3bに露出するリード4の表面には金属メッキ膜11,6が形成されている。
【0103】
このような配線母基板15を準備した後、図27(b)に示すように、支持体50上に接着剤8(図26参照)によって半導体チップ9を固定する。なお、実施例1と同様に、配線母基板15の第1の面15aに露出するリードフレーム部分には金属メッキ膜11を形成してあるが、使用する接着剤8によっては支持体50の表面に金属メッキ膜11を形成しなくともよい。
【0104】
つぎに、実施例1と同様に、図27(b)に示すように、半導体チップ9の図示しない電極と一端側のリード部分4aをワイヤ10で電気的に接続する(図26参照)。ワイヤ10は一端側のリード部分4aの表面に設けられた金属メッキ膜11上に接続される。その後は、実施例1と同様に、図27(c)に示すように、配線母基板15上に樹脂層7を形成する。樹脂層7は半導体チップ9,ワイヤ10,枠21,一端側のリード部分4a,支持体50及び吊りリード51等を覆う。
【0105】
つぎに、図27(d)に示すように、実施例1と同様に、配線母基板15の第2の面15bの他端側のリード部分4bにボール電極5aを接続して外部電極端子5を形成する。ボール電極5aは他端側のリード部分4bの表面に設けられた金属メッキ膜6上に接続される(図26参照)。この外部電極端子5の形成においても、配線母基板15の反りがないあるいは小さいことから、確実にボール電極5aの接続が可能になる。
【0106】
つぎに、図27(e)に示すように、実施例1と同様に、配線母基板15を樹脂層7と共に切断して個片化を行い、図20に示す半導体装置1を複数製造する。
【0107】
実施例4によれば、実施例1による効果を得ることができるとともに、放熱性が良好な半導体装置を得ることができる。即ち、樹脂体3の第1の面3aに樹脂体3の外周にまで延在する吊りリード51に連結される支持体50が設けられ、この支持体50上に半導体チップ9が固定されていることから、半導体チップ9で発生した熱は支持体50及び吊りリード51を介して樹脂体3及び樹脂層7の外周面側に速やかに伝達されることになり、放熱性が良好となり、半導体装置1の安定動作が可能になる。
以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0108】
例えば、本実施例ではワイヤボンディングタイプの半導体装置に適用した場合に基づき具体的に説明したが、図32に示すようにフリップチップタイプの半導体装置等に適用することも可能である。これにより、リアルチップサイズの半導体装置を実現することができると共に、半導体装置の電気特性を向上できる。図32の半導体装置1では、半導体チップ9の突起電極(フリップチップ電極)55がリード4の一端側のリード部分4aに接続される構造になる。フリップチップ電極55は一端側のリード部分4aの表面に設けられた金属メッキ膜11上に接続されている。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明の実施例1である半導体装置の平面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】実施例1の半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
【図4】実施例1の半導体装置の製造方法における各工程での製造品の断面図である。
【図5】実施例1の半導体装置の製造で用いる配線母基板の平面図である。
【図6】前記配線母基板の製品形成部の拡大平面図である。
【図7】図6のB−B線に沿う断面図である。
【図8】前記配線母基板の製品形成部の拡大底面図である。
【図9】前記配線母基板を製造するためのリードフレームの平面図である。
【図10】前記リードフレームの単一のリードパターンの拡大平面図である。
【図11】図10のC−C線に沿う断面図である。
【図12】前記配線母基板の製造方法を示す断面図である。
【図13】実施例1の第1の変形例における配線母基板の製造方法を示す断面図である。
【図14】実施例1の第2の変形例である半導体装置の一部を切り欠いた平面図である。
【図15】図14のD−D線に沿う断面図である。
【図16】前記第2の変形例である半導体装置の製造に用いるリードフレームの単位リードパターンの平面図である。
【図17】前記第2の変形例である半導体装置の製造に用いる配線母基板の製品形成部の平面図である。
【図18】本発明の実施例2である半導体装置の断面図である。
【図19】実施例2の半導体装置の製造に用いるリードフレームと、そのリードフレームを使用して製造した配線母基板を示す断面図である。
【図20】本発明の実施例3である半導体装置の断面図である。
【図21】実施例3の半導体装置の製造方法における各工程での製造品の断面図である。
【図22】実施例3の半導体装置の製造で用いる配線母基板の平面図である。
【図23】実施例3の配線母基板の製品形成部の拡大平面図である。
【図24】図23のE−E線に沿う断面図である。
【図25】実施例3の配線母基板の製造方法を示す断面図である。
【図26】本発明の実施例4である半導体装置の断面図である。
【図27】実施例4の半導体装置の製造方法における各工程での製造品の断面図である。
【図28】実施例4の半導体装置の製造で用いるリードフレームの単位リードパターンの平面図である。
【図29】図28のF−F線に沿う断面図である。
【図30】実施例4で使用する配線母基板の製品形成部の平面図である。
【図31】図30のG−G線に沿う断面図である。
【図32】他の実施例であるフリップチップタイプの半導体装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0110】
1…半導体装置、2…配線基板、2a…第1の面、2b…第2の面、3…樹脂体、3a…第1の面、3b…第2の面、4…リード、4a…一端側のリード部分、4b…他端側のリード部分、5…外部電極端子、5a…ボール電極、6…金属メッキ膜、7…樹脂層、8…接着剤、9…半導体チップ、9a,9b…半導体チップ、10…ワイヤ、11…金属メッキ膜、13…電極、15…配線母基板(配線基板)、15a…第1の面、15b…第2の面、15c…枠部、16…製品形成部、17…リードフレーム、17a…枠部、17b…ガイド孔、17c,17d…切断マーク、17f…第1の面、17g…第2の面、20…単位リードパターン、21…枠、24…ダイシングテープ、25…下型、26…上型、27…成形金型、28,29…シート、30…ゲート、31…キャビティ、32…樹脂、33…低キャビティ部、35…ボール電極搭載ヘッド、36…底板、37…吸着孔、40…切断溝、45…窪み、50…支持体、51…吊りリード、55…突起電極(フリップチップ電極)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面及びこの第1の面の反対面となる第2の面を有する絶縁性樹脂で形成される四角形の樹脂体と、前記樹脂体内に封止される複数の金属のリードとからなり、前記リードは、一端側のリード部分を前記樹脂体の周縁部分に位置させて前記樹脂体の前記第1の面に露出させ、他端側のリード部分を前記四角形の内側に向かって延在させるとともに前記樹脂体の前記第2の面に露出させる構造となる配線基板と、
前記樹脂体の前記第1の面に接着剤を介して固定される半導体チップと、
前記半導体チップの各電極と前記一端側のリード部分を電気的に接続する接続手段と、
前記半導体チップ及び前記接続手段を覆い、かつ前記配線基板に重なる絶縁性樹脂からなる樹脂層と、
前記樹脂体の前記第2の面に露出する前記他端側のリード部分に形成された突起電極とを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記絶縁体の前記第2の面に露出する前記リードの前記他端側のリード部分は、四角形の前記樹脂体の各辺に沿って複数列に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記接続手段が接続される前記リード部分の表面には金属メッキ膜が形成され、前記突起電極が形成される前記リード部分の表面には金属メッキ膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記絶縁体の周縁、前記樹脂層の周縁及び前記リードの外端縁は一致していることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記リードの厚さは75〜100μm、前記樹脂体の厚さは250〜300μm、前記樹脂層の厚さは300〜400μmであることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記樹脂体には複数の半導体チップが固定され、かつ各半導体チップの各電極が所定の前記リード部分に前記接続手段で接続されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記樹脂体の第1の面は部分的に一段低く窪み、前記窪みの底に前記接着剤を介して前記半導体チップが固定されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記樹脂体及び前記樹脂層は同じ材質の絶縁性樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項9】
第1の面及びこの第1の面の反対面となる第2の面を有する絶縁性樹脂で形成される四角形の樹脂体と、前記樹脂体の前記第1の面に表面を露出する金属の支持体と、前記支持体に連なり前記樹脂体の周縁にまで延在する複数の金属の吊りリードと、前記樹脂体内に封止され、一端側のリード部分を前記樹脂体の周縁部分に位置させて前記樹脂体の前記第1の面に露出させ、他端側のリード部分を前記四角形の内側に向かって延在させて前記樹脂体の前記第2の面に露出させる複数のリードとからなる配線基板と、
前記支持体に接着剤を介して固定される半導体チップと、
前記半導体チップの各電極と前記一端側のリード部分を電気的に接続する接続手段と、
前記半導体チップ、前記接続手段、前記支持体及び前記吊りリードを覆い、かつ前記配線基板に重なる絶縁性樹脂からなる樹脂層と、
前記樹脂体の前記第2の面に露出する前記他端側のリード部分に形成された突起電極とを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項10】
前記絶縁体の前記第2の面に露出する前記リードの前記他端側のリード部分は、四角形の前記樹脂体の各辺に沿って複数列に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記接続手段が接続される前記リード部分の表面には金属メッキ膜が形成され、前記突起電極が形成される前記リード部分の表面には金属メッキ膜が形成され、前記半導体チップが固定される前記支持板の表面には金属メッキ膜が形成されていることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記リードの厚さは75〜100μm、前記樹脂体の厚さは250〜300μm、前記樹脂層の厚さは300〜400μmであることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記絶縁体の前記第1の面の中央寄りに前記支持体が位置し、前記リードの前記他端側のリード部分は前記支持体を囲みかつ前記絶縁体の周辺部分にそれぞれ位置していることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記樹脂体及び前記樹脂層は同じ材質の絶縁性樹脂で形成されていることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
【請求項15】
(a)単位リードパターンをマトリックス状に複数配置した金属からなるリードフレームと、前記リードフレームを絶縁性樹脂で封止して形成した樹脂体とからなり、前記単位リードパターンに対応する部分が製品形成部を構成する配線基板を準備する工程、
(b)前記各製品形成部の第1の面に少なくとも一つの半導体チップを固定する工程、
(c)前記半導体チップの電極を接続手段によって前記配線基板に電気的に接続する工程、
(d)前記配線基板の前記第1の面に絶縁性樹脂による樹脂層を形成して前記半導体チップ及び前記接続手段を覆う工程、
(e)前記各製品形成部において、前記配線基板の第2の面に外部電極端子を形成する工程、
(f)前記配線基板を前記各製品形成部の境界線で切断して前記製品形成部を個片化する工程によって半導体装置を製造する方法であって、
前記工程(a)で準備する前記配線基板における前記リードフレームの前記単位リードパターンは、四角形の枠と、前記枠の内側から枠内側に片持ち梁状に突出する複数のリードとからなり、前記枠は前記製品形成部の境界に沿って延在するパターンとなり、前記枠の表面は前記樹脂体の第1の面に露出し、前記枠から延在する前記各リードは途中から階段状に折れ曲がる構造となって前記樹脂体内を延在し、その先端を前記樹脂体の第1の面の反対面となる第2の面に露出させる構造となり、
前記工程(b)では、前記半導体チップは接着剤によって前記樹脂体に固定し、
前記工程(c)では、前記半導体チップの電極と前記リードを前記接続手段で接続し、
前記工程(f)では、前記個片化された部分に前記半導体チップ及び前記接続手段が位置するように前記枠の近傍で前記リードを切断することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項16】
前記工程(a)では、前記リードフレームの前記各リードの先端部分が前記枠の各辺に沿って複数列に配置されるように形成することを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項17】
前記工程(d)では、前記樹脂体と同じ材質の樹脂によって前記樹脂層を形成することを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項18】
前記工程(a)では、前記リードフレームをトランスファモールディング装置の下型と上型とからなる成形金型にシートを介して型締めしてトランスファモールディングを行い、前記枠の表面が前記樹脂体の第1の面に露出し、前記各リードの前記先端が前記樹脂体の前記第2の面に露出する構造の前記配線基板を形成することを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項19】
前記工程(a)では、前記リードフレームをトランスファモールディング装置の下型と上型とからなる成形金型にシートを介して型締めした後、前記枠の表面を前記樹脂体で覆い、前記各リードの前記先端を前記樹脂体の前記第2の面に露出するようにトランスファモールディングを行い、その後、前記樹脂体の前記第1の面側を研磨して前記枠を露出させて前記配線基板を形成することを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項20】
前記工程(a)では、前記リードフレームをトランスファモールディング装置の下型と上型とからなる成形金型にシートを介して型締めしてトランスファモールディングを行い、前記枠の表面が前記樹脂体の第1の面に露出し、前記各リードの前記先端が前記樹脂体の前記第2の面に露出し、かつ前記半導体チップを固定する前記樹脂体部分が一段窪んだ構造の前記配線基板を形成することを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項21】
前記工程(d)と前記工程(e)との間において、前記配線基板の表面に露出する前記リード部分の表面に金属メッキ膜を形成することを特徴とする請求項18乃至請求項20のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項22】
前記リードフレームは75〜100μmの金属板から形成し、
前記樹脂体は250〜300μmの厚さに形成し、
前記樹脂層は300〜400μmの厚さに形成することを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項23】
(a)単位リードパターンをマトリックス状に複数配置した金属からなるリードフレームと、前記リードフレームを絶縁性樹脂で封止して形成した樹脂体とからなり、前記単位リードパターンに対応する部分が製品形成部を構成する配線基板を準備する工程、
(b)前記各製品形成部の第1の面に少なくとも一つの半導体チップを固定する工程、
(c)前記半導体チップの電極を接続手段によって前記配線基板に電気的に接続する工程、
(d)前記配線基板の前記第1の面に絶縁性樹脂による樹脂層を形成して前記半導体チップ及び前記接続手段を覆う工程、
(e)前記各製品形成部において、前記配線基板の第2の面に外部電極端子を形成する工程、
(f)前記配線基板を前記各製品形成部の境界線で切断して前記製品形成部を個片化する工程によって半導体装置を製造する方法であって、
前記工程(a)で準備する前記配線基板における前記リードフレームの前記単位リードパターンは、四角形の枠と、前記枠内に位置する支持体と、前記枠から延在し前記支持体を支持する複数の吊りリードと、前記枠の内側から枠内側に片持ち梁状に突出する複数のリードとからなり、前記枠は前記製品形成部の境界に沿って延在するパターンとなり、前記枠及び前記支持体の表面は前記樹脂体の第1の面に露出し、前記枠から延在する前記各リードは途中から階段状に折れ曲がる構造となって前記樹脂体内を延在し、その先端を前記樹脂体の第1の面の反対面となる第2の面に露出させる構造となり、
前記工程(b)では、前記半導体チップは接着剤によって前記支持体に固定し、
前記工程(c)では、前記半導体チップの電極と前記リードを前記接続手段で接続し、
前記工程(f)では、前記個片化された部分に前記半導体チップ及び前記接続手段が位置するように前記枠の近傍で前記リードを切断することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項24】
前記工程(a)では、前記リードフレームの前記各リードの先端部分が前記枠の各辺に沿って複数列に配置されるように形成することを特徴とする請求項23に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項25】
前記工程(d)では、前記樹脂体と同じ材質の樹脂によって前記樹脂層を形成することを特徴とする請求項23に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項26】
前記工程(a)では、前記リードフレームをトランスファモールディング装置の下型と上型とからなる成形金型にシートを介して型締めしてトランスファモールディングを行い、前記枠及び前記支持体の表面が前記樹脂体の第1の面に露出し、前記各リードの前記先端が前記樹脂体の前記第2の面に露出する構造の前記配線基板を形成することを特徴とする請求項23に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項27】
前記工程(d)と前記工程(e)との間において、前記配線基板の表面に露出する前記リード部分の表面に金属メッキ膜を形成することを特徴とする請求項26に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項28】
前記リードフレームは75〜100μmの金属板から形成し、
前記樹脂体は250〜300μmの厚さに形成し、
前記樹脂層は300〜400μmの厚さに形成することを特徴とする請求項23に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項29】
単位リードパターンをマトリックス状に複数配置した金属からなるリードフレームと、前記リードフレームを絶縁性樹脂で封止して形成した樹脂体とからなり、前記単位リードパターンに対応する部分が製品形成部を構成する配線基板であって、
前記単位リードパターンは、四角形の枠と、前記枠の内側から枠内側に片持ち梁状に突出する複数のリードとからなり、前記枠は前記製品形成部の境界に沿って延在するパターンとなり、前記枠の表面は前記樹脂体の第1の面に露出し、前記枠から延在する前記各リードは途中から階段状に折れ曲がる構造となって前記樹脂体内を延在し、その先端を前記樹脂体の第1の面の反対面となる第2の面に露出させる構造となっていることを特徴とする配線基板。
【請求項30】
前記各リードの先端部分は前記枠の各辺に沿って複数列に配置され、
前記樹脂体の前記第1及び第2の面に露出する前記リードの表面には金属メッキ膜が形成されていることを特徴とする請求項29に記載の配線基板。
【請求項31】
単位リードパターンをマトリックス状に複数配置した金属からなるリードフレームと、前記リードフレームを絶縁性樹脂で封止して形成した樹脂体とからなり、前記単位リードパターンに対応する部分が製品形成部を構成する配線基板であって、
前記単位リードパターンは、四角形の枠と、前記枠内に位置する支持体と、前記枠から延在し前記支持体を支持する複数の吊りリードと、前記枠の内側から枠内側に片持ち梁状に突出する複数のリードとからなり、前記枠は前記製品形成部の境界に沿って延在するパターンとなり、前記枠及び前記支持体の表面は前記樹脂体の第1の面に露出し、前記枠から延在する前記各リードは途中から階段状に折れ曲がる構造となって前記樹脂体内を延在し、その先端を前記樹脂体の第1の面の反対面となる第2の面に露出させる構造となっていることを特徴とする配線基板。
【請求項32】
前記各リードの先端部分は前記枠の各辺に沿って複数列に配置され、
前記樹脂体の前記第1及び第2の面に露出する前記リードの表面には金属メッキ膜が形成されていることを特徴とする請求項31に記載の配線基板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2007−250702(P2007−250702A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−70180(P2006−70180)
【出願日】平成18年3月15日(2006.3.15)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】