説明

半導体集積回路装置および電力変換装置

【課題】AC/DCコンバータにおける軽負荷時の消費電力を低減し、電力変換効率を向上させる。
【解決手段】電源投入後、トランジスタQ2がオンすると、入力電圧VINはダイオードD1,D2により全波整流され、抵抗R1,R2,R3によって分圧される。この電圧が基準電圧Vthacよりも低くなる(全波整流後の電圧レベルが50V以下)とフリップフロップFF2はセットされ、ワンショットパルス回路SP2からLo信号が出力される。これにより、トランジスタQ2がオフ、トランジスタQ1がオンし、コンデンサC1を充電する。コンデンサC1の電圧が上昇することによってトランジスタQ1がオフすると充電が終了する。これにより、交流電源VINを全波整流した入力電圧を用いて電源電圧VCCを生成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、AC/DCコンバータの電力変換効率の向上化技術に関し、特に、二次側負荷の軽負荷時における電力変換の高効率化に有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータなどの電子機器における電源は、交流(AC)電源を直流(DC)電源に変換して供給するAC/DCコンバータが用いられている。
【0003】
AC/DCコンバータは、整流回路にて交流電源を全波整流し、コンデンサなどによって平滑した直流電源が供給されるトランスの1次巻き線をスイッチング素子などによってスイッチングし、該トランスの2次巻き線に伝達されたエネルギ(交流)をダイオードなどによって整流し、コンデンサなどによって平滑することによって直流電源として出力する。
【0004】
また、スイッチング素子は、PWM制御回路から出力されるPWM(Pulse Width Modulation)信号に基づいてスイッチング動作が制御される。一般に、AC/DCコンバータに設けられたPWM制御部は、トランスの2次巻き線から発生した電源を動作電圧として供給する構成となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記のようなAC/DCコンバータにおけるPWM制御回路の電源供給技術では、次のような問題点があることが本発明者により見い出された。
【0006】
PWM制御回路は、2次側の負荷(電圧)をモニタし、その負荷に応じてスイッチ素子に出力するPWM信号のデュティ(Duty)比や周波数を変化させるため、トランスのPWM制御回路に電力を供給する2次巻き線が供給する電力、具体的には2次巻き線電圧を平滑した電圧が2次側出力の負荷に応じて変化してしまうことになる。
【0007】
また、近年、AC/DCコンバータは、省エネルギの観点から軽負荷や待機時の電力削減による電力変換効率の高効率化の要求が高まっており、無駄な電力は低減する必要がある。
【0008】
しかしながら、トランスの2次側出力の負荷が軽い(ほぼ零の場合)、待機時などの場合であって、PWM制御回路に供給する電力を確保するためにスイッチング素子を駆動させなければならず、二次側出力に無駄な電力を消費してしまうという問題がある。
【0009】
また、トランスのPWM制御回路に電力を供給する2次側出力は、負荷に応じて変動し、その電圧変動範囲は大きなものである。それによって、PWM制御回路に供給する動作電源電圧範囲を超えてしまうと該PWM制御回路の不具合が発生してしまう恐れがある。
【0010】
よって、トランスのPWM制御回路に電力を供給する2次側出力の電圧変動があっても、PWM制御回路に供給する動作電源電圧範囲を逸脱しないようにしなければならないが、トランスの2次巻き線を含めたAC/DCコンバータの設計は容易ではない。
【0011】
本発明の目的は、AC/DCコンバータの軽負荷時における消費電力を低減し、電力変換効率を向上させることのできる技術を提供することにある。
【0012】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴については、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0014】
一実施の形態によれば、半導体集積回路装置は、交流の入力電源から直流の出力電源を生成する電源装置に設けられている。この半導体集積回路装置は、交流の入力電源から直流の出力電源を生成する電源装置に設けられたスイッチング素子の駆動制御を行うスイッチング制御回路と、交流の入力電源からスイッチング制御回路の動作電源電圧を生成する電源生成回路を制御する制御信号を生成する電源制御回路とを有している。
【0015】
電源制御回路は、整流された入力電源の電圧レベルが第1のしきい値電圧よりも低くなると、電源生成回路を動作させる制御信号を任意の期間だけ出力し、任意の期間が終了すると、電源生成回路を停止させる制御信号を出力し、入力電源の電圧レベルが第1のしきい値電圧よりも低くなった際に任意の期間だけ、電源生成回路を動作させる。
【0016】
また、他の実施の形態によれば、電力変換装置は、交流の入力電源から直流の出力電源を生成するAC/DCコンバータと、AC/DCコンバータに設けられたスイッチング素子の駆動制御を行うスイッチング制御部と、制御信号に基づいて、スイッチング制御部の動作電源電圧を生成する電源生成回路とを有している。
【0017】
電源生成回路は、交流の入力電源から直流の動作電源電圧を生成し、スイッチング制御部は、電源生成回路の動作制御を行う電源制御回路を有している。電源制御回路は、整流された入力電源の電圧レベルが第1のしきい値電圧よりも低くなると、電源生成回路を動作させる制御信号を任意の期間だけ出力し、任意の期間が終了すると、電源生成回路を停止させる制御信号を出力し、入力電源の電圧レベルが第1のしきい値電圧よりも低くなった際に任意の期間だけ、電源生成回路を動作させる。
【発明の効果】
【0018】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0019】
(1)AC/DCコンバータの設計を容易にすることができる。
【0020】
(2)電力変換効率を向上させることができる。
【0021】
(3)スイッチングロスを低減し、消費電力を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態1による電力変換装置の一例を示す説明図である。
【図2】図1の電力変換装置に設けられた電源生成回路に入力される全波整流後の入力電圧と制御ICの制御端子から出力される制御信号との一例を示した説明図である。
【図3】図1の電力変換装置に設けられた電源制御回路における各部の信号のタイミングチャートである。
【図4】本発明の実施の形態2による電源制御回路の一例を示す説明図である。
【図5】図4の電源制御回路における各部信号のタイミングチャートである。
【図6】本発明の実施の形態3による電源制御回路の一例を示す説明図である。
【図7】図6の電源制御回路における各部信号のタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0024】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による電力変換装置の一例を示す説明図、図2は、図1の電力変換装置に設けられた電源生成回路に入力される全波整流後の入力電圧と制御ICの制御端子から出力される制御信号との一例を示した説明図、図3は、図1の電力変換装置に設けられた電源制御回路における各部の信号のタイミングチャートである。
【0025】
〈発明の概要〉
実施の形態の第1の概要は、交流の入力電源から直流の出力電源を生成する電源装置(電力変換装置1)に設けられた半導体集積回路装置(制御IC6)からなる。
【0026】
この半導体集積回路装置は、交流の入力電源から直流の出力電源を生成する電源装置に設けられたスイッチング素子(トランジスタ7)の駆動制御を行うスイッチング制御回路(PWM制御回路6a)と、交流の入力電源からスイッチング制御回路の動作電源電圧を生成する電源生成回路(電源生成回路5)を制御する制御信号を生成する電源制御回路(電源制御回路6b)とを有する。
【0027】
そして、電源制御回路は、整流された入力電源の電圧レベルが第1のしきい値電圧(基準電圧Vthac)よりも低くなると、電源生成回路を動作させる制御信号を任意の期間だけ出力し、任意の期間が終了すると、電源生成回路を停止させる制御信号を出力し、入力電源の電圧レベルが第1のしきい値電圧よりも低くなった際に任意の期間(ワンショットパルス回路SP2にて設定されたワンショットパルスの幅に相当する時間)だけ、電源生成回路を動作させる。
【0028】
実施の形態の第2の概要は、電力変換装置(電力変換装置1)は、交流の入力電源から直流の出力電源を生成するAC/DCコンバータと、AC/DCコンバータに設けられたスイッチング素子(トランジスタ7)の駆動制御を行うスイッチング制御部(制御IC6)と、制御信号に基づいて、スイッチング制御部の動作電源電圧を生成する電源生成回路(電源生成回路5)と有する電力変換装置(電力変換装置1)である。
【0029】
また、電源生成回路は、交流の入力電源から直流の動作電源電圧(電源電圧VCC)を生成し、スイッチング制御部は、電源生成回路の動作制御を行う電源制御回路(電源制御回路6b)を有している。
【0030】
この電源制御回路は、整流された入力電源の電圧レベルが第1のしきい値電圧(基準電圧Vthac)よりも低くなると、電源生成回路を動作させる制御信号を任意の期間だけ出力し、任意の期間が終了すると、電源生成回路を停止させる制御信号を出力し、入力電源の電圧レベルが第1のしきい値電圧よりも低くなった際に任意の期間(ワンショットパルス回路SP2にて設定されたワンショットパルスの幅に相当する時間)だけ、電源生成回路を動作させる。
【0031】
以下、上記した概要に基づいて、実施の形態を詳細に説明する。
【0032】
本実施の形態1において、電力変換装置1は、例えば、パーソナルコンピュータなどに電源電圧を供給する電源装置であり、フライバック方式のAC/DCコンバータからなる。電力変換装置1は、図1に示すように、全波整流回路2、コンデンサ3,4,15、電源生成回路5、制御IC6、トランジスタ7、ダイオード8、抵抗9〜11、シャントレギュレータ12、フォトカプラ13、およびトランス14から構成されている。
【0033】
全波整流回路2は、たとえば、4個のダイオードを用いたブリッジ回路によって構成されており、2つの入力部に商用電源などの交流電源VINがそれぞれ接続されている。入力された交流電源ACは、全波整流回路2によって全波整流される。
【0034】
全波整流回路2の出力側の一方の端子には、コンデンサ3の一方の接続部、およびトランス14の1次巻き線の一方の端部がそれぞれ接続されている。コンデンサ3の他方の接続部には、全波整流回路2の他方の接続部(基準電位VSS)が接続されている。コンデンサ3は、例えば、電解コンデンサからなり、全波整流回路2によって全波整流された電圧信号を平滑化する。
【0035】
トランス14の1次巻き線の他方の端部には、トランジスタ7の一方の接続部が接続されており、該トランジスタ7の他方の接続部には、基準電位VSが接続されている。このトランジスタ7は、例えば、NチャネルMOS−FET(Field Effect Transistor)などからなる。トランジスタ7は、制御IC6の信号端子GDから出力される駆動信号に基づいて、スイッチングを行い、トランス14の1次巻き線を駆動する。
【0036】
また、フォトカプラ13を構成するフォトトランジスタの一方の接続部には、制御IC6のモニタ端子Mが接続されており、該フォトトランジスタの他方の接続部には、基準電位VSSが接続されている。
【0037】
コンデンサ15の一方の接続部には、制御IC6の発振端子OSCが接続されており、該コンデンサ15の他方の接続部には、基準電位VSSが接続されている。
【0038】
トランス14の2次巻き線の一方の端部には、ダイオード8のアノードが接続されている。また、ダイオード8のカソードは、電力変換装置1における出力部となり、この出力部から、パーソナルコンピュータなどの電子機器に供給する直流の電源電圧VOUT(例えば、5.0V程度)が出力される。
【0039】
ダイオード8のカソードと基準電位GND(トランス14の2次巻き線の他方の端部)との間には、電解コンデンサからなるコンデンサ4が接続されている。ダイオード8は、トランス14の2次巻き線から発生したエネルギを整流し、コンデンサ4は、ダイオード8によって整流された電源電圧を平滑化するコンデンサである。
【0040】
入力された交流電源VINは、全波整流回路2によって全波整流された後、コンデンサ3によって平滑化される。トランジスタ7がスイッチングすることにより、トランス14の2次側にエネルギが伝達され、ダイオード8によって整流された後、コンデンサ4によって平滑化され、電源電圧VOUTとして出力される。
【0041】
また、ダイオード8のカソードには、抵抗9の一方の接続部が接続されており、該抵抗9の他方の接続部には、シャントレギュレータ12の入力端子が接続されている。このシャントレギュレータ12の参照電圧端子には、抵抗10と抵抗11とによって分圧された電圧が入力されるように接続されている。
【0042】
シャントレギュレータ12のグランド端子には、フォトカプラ13を構成するフォトダイオードのアノードが接続されており、該フォトダイオードのカソードは、基準電位GNDに接続されている。
【0043】
シャントレギュレータ12は、参照電圧端子に入力された電圧から出力電圧VOUTの変動を検出し、その検出結果に応じて入力端子とグランド端子との間に接続(負荷に対して並列に接続)されたトランジスタをオン/オフさせる。
【0044】
電源生成回路5は、制御IC6の動作電源となる電源電圧VCC(例えば、15.0V程度)を、該制御IC6の制御端子CONTから出力される制御信号に基づいて生成する。電源生成回路5は、ダイオードD1〜D3、抵抗R1,R2、トランジスタQ1、およびコンデンサC1から構成されている。
【0045】
ダイオードD1,D2のアノードには、交流電源VINが入力されるようにそれぞれ接続されており、ダイオードD1,D2のカソードには、抵抗R1の一方の接続部、およびトランジスタQ1の一方の接続部(ドレイン)がそれぞれ接続されている。
【0046】
ダイオードD1,D2は、交流電源VINを全波整流する。また、トランジスタQ1は、例えば、NチャネルMOS(Metal Oxide Semiconductor)からなる。このトランジスタQ1の他方の接続部(ソース)には、ダイオードD3のアノードが接続されている。
【0047】
ダイオードD3のカソードには、例えば、電解コンデンサからなるコンデンサC1の一方の接続部が接続されている。コンデンサC1の他方の接続部には、基準電位VSSが接続されている。
【0048】
抵抗R1の他方の接続部には、抵抗R2の一方の接続部、およびトランジスタQ1のゲートがそれぞれ接続されている。抵抗R2の他方の接続部には、制御IC6の制御端子CONTが接続されている。また、ダイオードD3とコンデンサC1との接続部には、制御IC6の動作電圧である電源電圧VCCが入力される電源端子VCが接続されている。
【0049】
電源生成回路5は、ダイオードD1,D2によって全波整流された入力電圧が供給されるトランジスタQ1を、ある条件(全波整流後の入力電圧が後述する基準電圧Vthacより低い)においてオンさせることにより、コンデンサC1に電荷を充電し、制御IC6に供給する電源電圧を得る回路である。充電するための条件の検出、およびトランジスタQ1の駆動は、制御端子CONTを介して行われる。
【0050】
制御IC6は、例えば、半導体集積回路装置からなり、PWM制御回路6aと電源制御回路6bとからなる。PWM制御回路6aは、トランジスタ7を駆動する駆動信号を生成し、信号端子GDから出力する。このPWM制御回路6aが生成する駆動信号は、PWM信号であり、モニタ端子Mを介して入力されるモニタ信号に基づいて、パルス信号の出力時間(パルス幅)を長くしたり、短くしたりしてトランジスタ7のオン時間を制御する。電源制御回路6bは、電源生成回路5の動作制御を行う制御信号を生成し、制御端子CONTから出力する。
【0051】
PWM制御回路6aは、バイアス電流回路Bias、オシレータOC、フリップフロップFF1、バッファB1、およびコンパレータCOMP1から構成されている。
【0052】
バイアス電流回路Biasは、電源端子VCを介して入力された電源電圧VCCからバイアス電流を生成し、制御IC6の動作電源として各回路に供給する。コンパレータCOMP1の負(−)側入力端子には、モニタ端子Mが接続されており、該コンパレータCOMP1の正(+)側入力端子には、オシレータOCから出力されるパルス信号(三角波)が入力されるように接続されている。
【0053】
コンパレータCOMP1の出力部には、SRフリップフロップからなるフリップフロップFF1のリセット端子Rが接続されており、該フリップフロップFF1のセット端子Sには、オシレータOCから出力されるパルス信号(三角波)が入力されるように接続されている。
【0054】
フリップフロップFF1の出力端子Qには、バッファB1の入力部が接続されている。バッファB1の出力部には、信号端子GDが接続されており、このバッファB1から出力される信号がトランジスタ7の駆動信号となる。
【0055】
コンパレータCOMP1は、モニタ端子Mを介して入力されるモニタ信号とオシレータOCから出力されるパルス信号との比較を行い、その比較結果を出力する。例えば、電源電圧VOUTが15V程度よりも高い場合、シャントレギュレータ12は、電流を流すように制御を行う。その結果、フォトカプラ13のフォトトランジスタがオンし、コンパレータCOMP1からは、ONパルス幅の狭いパルス信号が生成され、フリップフロップFF1、およびバッファB1を介してパルス幅の狭いPWM信号が出力される。これにより、トランジスタ7のオン時間が短くなり、電源電圧VOUTの電圧レベルが低下する。
【0056】
また、電源制御回路6bは、ツェナーダイオードZD、抵抗R3、トランジスタQ2、コンパレータCOMP2、ワンショットパルス回路SP1,SP2、ならびにSRフリップフロップからなるフリップフロップFF2から構成されている。
【0057】
ツェナーダイオードZDのカソード、抵抗R3の一方の接続部、およびコンパレータCOMP2の負(−)側入力端子には、制御端子CONTがそれぞれ接続されている。コンパレータCOMP2の正(+)側入力端子には、基準電圧Vthacが入力されるように接続されている。
【0058】
コンパレータCOMP2の出力部には、フリップフロップFF2のセット端子Sが接続されている。抵抗R3の他方の接続部には、トランジスタQ2の一方の接続部が接続されている。トランジスタQ2は、例えば、NチャネルMOSからなる。
【0059】
トランジスタQ2、およびツェナーダイオードZDのアノードには、基準電位VSSがそれぞれ接続されている。また、トランジスタQ2のゲートには、ワンショットパルス回路SP1の入力部、およびワンショットパルス回路SP2の出力部がそれぞれ接続されている。
【0060】
ワンショットパルス回路SP1の出力部には、フリップフロップFF2のリセット端子Rが接続されており、該フリップフロップFF2の出力端子Qには、ワンショットパルス回路SP2の入力部が接続されている。
【0061】
ワンショットパルス回路SP1は、入力部に信号が入力された際に、Hiレベルのワンショットパルスを生成し、出力部から出力する。ワンショットパルス回路SP2は、入力部に信号が入力された際に、Loレベルのワンショットパルスを生成し、出力部からそれぞれ出力する。
【0062】
次に、本実施の形態における電力変換装置1の電源生成回路5、および電源制御回路6bの動作について説明する。
【0063】
まず、電源生成回路5の動作について説明する。
【0064】
交流電源VINは、ダイオードD1,D2によって全波整流される。全波整流された入力電圧は、抵抗R1、R2を介して制御端子CONTに入力されると共に、トランジスタQ1に供給される。
【0065】
制御端子CONTを介して入力された入力電圧は、電源制御回路6bにおいて基準電圧Vthacと比較され、該入力電圧が基準電圧Vthacよりも低い場合、電源制御回路6bはトランジスタQ1をオンさせる制御信号を制御端子CONTを介して出力する。
【0066】
トランジスタQ1がオンすることにより、ダイオードD3を介してコンデンサC1に電荷が充電される。ダイオードD3は、トランジスタQ1がオフした際の逆流防止用のダイオードである。
【0067】
図2は、全波整流後の入力電圧と制御端子CONTから出力されるトランジスタQ1をオンさせる制御信号との信号タイミングの一例をそれぞれ示した説明図である。なお、図2においては、制御端子CONTから出力される制御波形は、模式的にトランジスタQ1がオンの状態を示している。
【0068】
トランジスタQ1は、図示するように、制御端子CONTから出力される制御信号がHiレベルの際にオンとなり、コンデンサC1に電荷が充電される。
【0069】
コンデンサC1への充電期間(制御信号がHiレベルとなる期間)は、交流電源VINの電圧レベルが、基準電圧Vthac(たとえば、50V程度に相当)よりも低い期間であり、電源電圧VCCが任意の電圧に達すると充電動作は停止する。
【0070】
続いて、電源制御回路6bの動作について、図3のタイミングチャートを用いて説明する。
【0071】
図3において、上方から下方にかけては、ダイオードD1,D2による全波整流後の入力電圧、制御IC6の制御端子CONTに入力される信号、フリップフロップFF2の出力端子Qから出力される信号、トランジスタQ2のゲートに入力される信号、およびフリップフロップFF2のリセット端子Rに入力される信号のタイミングをそれぞれ示している。
【0072】
ここで、交流電源VINの電源投入時には、コンデンサC1には、電荷が貯められていないために、電源電圧VCCが0Vとなるために制御IC6は動作しない。電源投入時においては、抵抗R1を介して、トランジスタQ1のゲートに電荷がチャージされることにより、最初の充電が行われる。
【0073】
そして、コンデンサC1が充電され、電源電圧VCCが任意の電圧レベルに達すると、制御IC6は動作可能となり、以下に説明する動作によって充電を繰り返すことになる。
【0074】
制御IC6が動作をはじめると、電源制御回路6bのトランジスタQ2はオン状態となっており、ダイオードD1,D2によって全波整流された入力電圧は、抵抗R1,R2,R3によって分圧されている。
【0075】
コンパレータCOMP2の負(−)側入力端子に入力されている電圧レベルが基準電圧Vthacよりも低くなると、フリップフロップFF2はセットされ、該フリップフロップFF2の出力端子Qに接続されたワンショットパルス回路SP2から、ある期間、Loレベルのワンショットパルス信号が出力されてトランジスタQ2のゲートに印加される。
【0076】
ここで、コンパレータCOMP2は、基準電圧Vthacと抵抗R1〜R3によって分圧される電圧とを比較することによって、全波整流後の入力電圧VINの電圧レベルが、例えば50V以下になったか否かを判定する。この場合、基準電圧Vthacの電圧レベルは、例えば、0.5V程度である。
【0077】
これにより、トランジスタQ2はオフとなり、トランジスタQ1のゲートは、抵抗R1によって充電されてゲート電圧が上昇し、トランジスタQ1がオンとなる。これによって、コンデンサC1への充電が行われる。
【0078】
トランジスタQ1のゲート電圧は、電圧クランプ用であるツェナーダイオードZDによって、例えば、20V程度にクランプされる。これにより、トランジスタQ1のゲート−ソース間耐圧を保護するとともに、コンデンサC1にかかる電圧を20V程度からトランジスタQ1のゲート−ソース間電圧Vgsを引いた電圧にクランプする。
【0079】
トランジスタQ2がオフの期間は、ワンショットパルス回路SP2によって設定される時間となるが、コンデンサC1の電圧が上昇し、トランジスタQ1のゲート−ソース間電圧Vgsがゲートカットオフ電圧以下となるまで充電されると、トランジスタQ1はオフとなり、充電が終了する。
【0080】
トランジスタQ2のオフ期間が終了した際に、ワンショットパルス回路SP1からは、Hiレベルのワンショットパルスが出力され、フリップフロップFF2をリセットし、再びコンパレータCOMP2の負(−)側入力端子が基準電圧Vthacの電圧レベルを下回るまで待機状態となる。
【0081】
このように、2次側負荷に依存するトランスの2次巻き線を利用せずに、交流電源VINを全波整流した入力電圧を用いて電源電圧VCCを生成することにより、トランスの2次側の負荷の影響の考慮を不要とすることができる。
【0082】
それにより、本実施の形態1によれば、AC/DCコンバータの設計を容易にすることができる。
【0083】
さらに、交流電源VINの電圧レベルが低い期間(例えば、50V程度以下)のみで充電動作を行うので、電力変換効率を向上させることができる。
【0084】
また、トランス14の2次側の負荷が略零Vとなった際に、トランジスタ7のスイッチング周期を長くしたり、停止させたりすることが可能となるので、スイッチングロスを低減し、電力変換効率を向上、および消費電力低減を実現することができる。
【0085】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2による電源制御回路の一例を示す説明図、図5は、図4の電源制御回路における各部信号のタイミングチャートである。
【0086】
〈発明の概要〉
実施の形態の第3の概要は、交流の入力電源から直流の出力電源を生成する電源装置(電力変換装置1)に設けられたスイッチング素子(トランジスタ7)の駆動制御を行うスイッチング制御回路(PWM制御回路6a)と、交流の前記入力電源から前記スイッチング制御回路の動作電源電圧を生成する電源生成回路(電源生成回路5)を制御する制御信号を生成する電源制御回路(電源制御回路6b)とを有する半導体集積回路装置(制御IC6)である。
【0087】
この電源制御回路は、整流された前記入力電源の電圧レベルが第1のしきい値電圧(基準電圧Vthac)よりも低くなると、前記電源生成回路を動作させる制御信号を出力し、前記動作電源電圧の電圧レベルが第2のしきい値電圧(基準電圧VREF1)よりも高くなると前記電源生成回路を停止させる制御信号を出力する。
【0088】
以下、上記した概要に基づいて、実施の形態を詳細に説明する。
【0089】
本実施の形態2においては、制御IC6に設けられた電源制御回路6bにおける他の例について説明する。
【0090】
電源制御回路6bは、図4に示すように、ツェナーダイオードZD、抵抗R3、トランジスタQ2、コンパレータCOMP2,COMP3、ならびにフリップフロップFF2から構成されている。
【0091】
制御IC6は、PWM制御回路6aと電源制御回路6bとから構成されているが、図4では、電源制御回路6bのみを示しており、PWM制御回路6aについては、省略している。
【0092】
この電源制御回路6bにおいて、前記実施の形態1の電源制御回路6b(図1)と異なるところは、ワンショットパルス回路SP1,SP2が削除され、コンパレータCOMP3が新たに設けられた点である。
【0093】
この場合、コンパレータCOMP3の正(+)側入力端子には、電源端子VCを介して電源電圧VCCが入力されるように接続されており、該コンパレータCOMP3の負(−)側入力端子には、基準電圧VREF1が入力されている。
【0094】
また、コンパレータCOMP3の出力部には、フリップフロップFF2のリセット端子Rが接続されており、トランジスタQ2のゲートには、フリップフロップFF2の反転出力端子/Qが接続されている。この反転出力端子/Qは、出力端子Qから出力される信号の反転信号を出力する。その他の接続構成については、前記実施の形態1の図1と同様であるので、説明は省略する。
【0095】
続いて、電源制御回路6bの動作について、図5のタイミングチャートを用いて説明する。
【0096】
図5において、上方から下方にかけては、ダイオードD1,D2による全波整流後の入力電圧、制御IC6の制御端子CONTに入力される信号、フリップフロップFF2の反転出力端子/Qから出力される信号、トランジスタQ2のゲートに入力される信号、フリップフロップFF2のリセット端子Rに入力される信号、および電源電圧VCCの信号タイミングをそれぞれ示している。
【0097】
まず、制御IC6に電源電圧VCCが充電されるまでの動作については、前記実施の形態1の動作と同様である。
【0098】
そして、コンパレータCOMP2の負(−)側入力端子に入力される電圧が0.5V程度よりも低くなると、フリップフロップFF2はセットされて、フリップフロップFF2の反転出力端子/QからLoレベルの信号が出力される。これにより、トランジスタQ2がオフする。
【0099】
トランジスタQ2がオフとなると、トランジスタQ1のゲートには、抵抗R1を介して充電され、電圧レベルが上昇してトランジスタQ1がオンとなり、これによって、コンデンサC1に充電が行われる。
【0100】
トランジスタQ1のゲート電圧は、電圧クランプ用のツェナーダイオードZDによって、例えば、20V程度にクランプされる。これにより、トランジスタQ1のゲート−ソース間耐圧を保護すると同時に、コンデンサC1に印加される電圧を20V程度からトランジスタQ1のゲート−ソース間電圧Vgsを引いた電圧レベルまでクランプする。
【0101】
コンデンサC1の電圧レベルが上昇し、コンパレータCOMP3の負(−)側入力端子に入力される電源電圧VCCの電圧レベルが基準電圧VREF1(例えば、18V程度)よりも高くなると、フリップフロップFF2はリセットされ、トランジスタQ1がオフとなって充電が完了となる。
【0102】
また、トランジスタQ2がオフであっても、コンデンサC1の電圧が上昇し、トランジスタQ1のゲート−ソース間電圧Vgsがゲートカットオフ電圧以下となるまで充電されると、トランジスタQ1はオフとなり、充電が終了する。
【0103】
なお、図4に示した電源制御回路6bの構成の場合、交流電源VINはサイン波形でなく、例えば、矩形波などであっても、コンデンサC1に電荷を充電することが可能である。
【0104】
それにより、本実施の形態2おいても、AC/DCコンバータの設計を容易にすることができる。
【0105】
さらに、交流電源VINの電圧レベルが低い期間(例えば、50V程度以下)のみで充電動作を行うので、電力変換効率を向上させることができる。
【0106】
また、トランス14の2次側の負荷が略零Vとなった際に、トランジスタ7のスイッチング周期を長くしたり、停止させたりすることが可能となるので、スイッチングロスを低減し、電力変換効率を向上、および消費電力低減を実現することができる。
【0107】
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3による電源制御回路の一例を示す説明図、図7は、図6の電源制御回路における各部信号のタイミングチャートである。
【0108】
〈発明の概要〉
実施の形態の第4の概要は、交流の入力電源から直流の出力電源を生成する電源装置(電力変換装置1)に設けられたスイッチング素子(トランジスタ7)の駆動制御を行うスイッチング制御回路(PWM制御回路6a)と、交流の入力電源からスイッチング制御回路の動作電源電圧を生成する電源生成回路(電源生成回路5)を制御する制御信号を生成する電源制御回路(電源制御回路6b)とを有する半導体集積回路装置(制御IC6)である。
【0109】
そして、電源制御回路は、整流された入力電源の電圧レベルが第1のしきい値電圧(基準電圧Vthac)よりも低くなると、電源生成回路を動作させる制御信号を出力し、整流された入力電源の電圧レベルが第3のしきい値電圧(基準電圧VREF3)よりも高くなると、電源生成回路を停止させる制御信号を出力し、第1のしきい値電圧と第3のしきい値電圧とは、異なる電圧レベルである。
【0110】
以下、上記した概要に基づいて、実施の形態を詳細に説明する。
【0111】
本実施の形態3においては、制御IC6に設けられた電源制御回路6bにおけるさらに他の例について説明する。
【0112】
電源制御回路6bは、図6に示すように、ツェナーダイオードZD、抵抗R3、トランジスタQ2、コンパレータCOMP2,COMP3、にフリップフロップFF2、およびワンショットパルス回路SP1から構成されている。
【0113】
また、図6においても、制御IC6は、電源制御回路6bのみを示しており、PWM制御回路6aについては、省略している。
【0114】
この電源制御回路6bにおいて、前記実施の形態1の電源制御回路6b(図1)と異なるところは、ワンショットパルス回路SP2が削除され、コンパレータCOMP3が新たに設けられた点である。ワンショットパルス回路SP1は、入力部に信号が入力された際に、Hiレベルのワンショットパルスを生成する。
【0115】
コンパレータCOMP3の正(+)側入力端子には、電源端子VCを介して電源電圧VCCが入力されるように接続されており、該コンパレータCOMP3の負(−)側入力端子には、基準電圧VREF3(例えば、0.3V程度)が入力されている。
【0116】
また、コンパレータCOMP3の出力部には、ワンショットパルス回路SP1の入力部が接続されており、該ワンショットパルス回路SP1の出力部には、フリップフロップFF2のリセット端子Rが接続されている。
【0117】
さらに、トランジスタQ2のゲートには、フリップフロップFF2の反転出力端子/Qが接続されている。その他の接続構成については、前記実施の形態1の図1と同様であるので、説明は省略する。
【0118】
次に、図6の電源制御回路6bの動作について、図7のタイミングチャートを用いて説明する。
【0119】
図7において、上方から下方にかけては、ダイオードD1,D2による全波整流後の入力電圧、制御IC6の制御端子CONTに入力される信号、フリップフロップFF2の反転出力端子/Qから出力される信号、トランジスタQ2のゲートに入力される信号、およびフリップフロップFF2のリセット端子Rに入力される信号の信号タイミングをそれぞれ示している。
【0120】
まず、制御IC6に電源電圧VCCが充電されるまでの動作については、前記実施の形態1の動作と同様である。
【0121】
続いて、コンパレータCOMP2の負(−)側入力端子に入力される信号の電圧レベルが基準電圧VREF3(例えば、0.5V程度)よりも低くなると、フリップフロップFF2がセットされ、該フリップフロップFF2の反転出力端子/QからLoレベルの信号が出力される。これにより、トランジスタQ2がオフする。
【0122】
トランジスタQ2がオフとなると、トランジスタQ1のゲートは、抵抗R1を介して充電され、電圧レベルが上昇してトランジスタQ1がオンとなり、コンデンサC1に充電が行われる。
【0123】
トランジスタQ1のゲート電圧は、電圧クランプ用のツェナーダイオードZDによって、例えば、20V程度にクランプされる。これにより、トランジスタQ1のゲート−ソース間耐圧を保護すると同時に、コンデンサC1に印加される電圧を20V程度からトランジスタQ1のゲート−ソース間電圧Vgsを引いた電圧レベルまでクランプする。
【0124】
そして、コンパレータCOMP3の正(+)側入力端子に入力される信号の電圧レベルが基準電圧VREF3よりも高くなると、コンパレータCOMP3から出力された信号によってフリップフロップFF2はリセットされ、充電が完了する。
【0125】
また、トランジスタQ2がオフであっても、コンデンサC1の電圧が上昇し、トランジスタQ1のゲート−ソース間電圧Vgsがゲートカットオフ電圧以下となるまで充電されると、トランジスタQ1はオフとなり、充電が終了する。
【0126】
それにより、本実施の形態3おいても、AC/DCコンバータの設計を容易にすることができる。
【0127】
さらに、交流電源VINの電圧レベルが低い期間(例えば、50V程度以下)のみで充電動作を行うので、電力変換効率を向上させることができる。
【0128】
また、トランス14の2次側の負荷が略零Vとなった際に、トランジスタ7のスイッチング周期を長くしたり、停止させたりすることが可能となるので、スイッチングロスを低減し、電力変換効率を向上、および消費電力低減を実現することができる。
【0129】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0130】
前記実施の形態1〜3においては、フライバック型のAC/DCコンバータに適用した場合の例について説明したが、AC/DCコンバータの方式はフライバック型以外であってもよく、例えば、フォーワード型、あるいは疑似共振フライバック型などであっても適用することができる。
【0131】
また、前記実施の形態1〜3では、ダイオードD1,D2(図1、図4、図6)によって入力電圧VINを全波整流する構成としたが、これら2つのダイオードのうち、1つを削除して半波整流した入力電源をトランジスタQ1(図1、図4、図6)などに供給する構成としてもよい。
【0132】
この場合、全波整流の入力電源を供給する場合と比べて、トランジスタQ1の単位時間当たりのスイッチング回数を半分にすることができ、スイッチングロスをさらに低減することができる。
【0133】
この構成では、スイッチング回数が減ることによって、1回当たりのスイッチングにおける充電電流が大きくなり、リップル電流が大きくなるので、コンデンサC1(図1、図4、図6)の静電容量値を大きくする必要がある。
【0134】
よって、必要とする電子装置への供給電力や仕様などによって、効率やリップル電圧などを考慮し、最適となる構成(全波整流、または半波整流)を選択する。
【産業上の利用可能性】
【0135】
本発明は、AC/DCコンバータにおける電力変換効率の向上化技術に適している。
【符号の説明】
【0136】
1 電力変換装置
2 全波整流回路
3 コンデンサ
4 コンデンサ
5 電源生成回路
6 制御IC
6a PWM制御回路
6b 電源制御回路
7 トランジスタ
8 ダイオード
9 抵抗
10 抵抗
11 抵抗
12 シャントレギュレータ
13 フォトカプラ
14 トランス
15 コンデンサ
D1 ダイオード
D2 ダイオード
D3 ダイオード
R1 抵抗
R2 抵抗
R3 抵抗
Q1 トランジスタ
Q2 トランジスタ
C1 コンデンサ
Bias バイアス電流回路
OC オシレータ
B1 バッファ
COMP1 コンパレータ
COMP2 コンパレータ
COMP3 コンパレータ
FF1 フリップフロップ
FF2 フリップフロップ
ZD ツェナーダイオード
SP1 ワンショットパルス回路
SP2 ワンショットパルス回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流の入力電源から直流の出力電源を生成する電源装置に設けられたスイッチング素子の駆動制御を行うスイッチング制御回路と、
交流の前記入力電源から前記スイッチング制御回路の動作電源電圧を生成する電源生成回路を制御する制御信号を生成する電源制御回路とを有し、
前記電源制御回路は、
整流された前記入力電源の電圧レベルが第1のしきい値電圧よりも低くなると、前記電源生成回路を動作させる制御信号を任意の期間だけ出力し、前記任意の期間が終了すると、前記電源生成回路を停止させる制御信号を出力し、前記入力電源の電圧レベルが前記第1のしきい値電圧よりも低くなった際に前記任意の期間だけ、前記電源生成回路を動作させることを特徴とする半導体集積回路装置。
【請求項2】
交流の入力電源から直流の出力電源を生成する電源装置に設けられたスイッチング素子の駆動制御を行うスイッチング制御回路と、
交流の前記入力電源から前記スイッチング制御回路の動作電源電圧を生成する電源生成回路を制御する制御信号を生成する電源制御回路とを有し、
前記電源制御回路は、
整流された前記入力電源の電圧レベルが第1のしきい値電圧よりも低くなると、前記電源生成回路を動作させる制御信号を出力し、前記動作電源電圧の電圧レベルが第2のしきい値電圧よりも高くなると前記電源生成回路を停止させる制御信号を出力することを特徴とする半導体集積回路装置。
【請求項3】
交流の入力電源から直流の出力電源を生成する電源装置に設けられたスイッチング素子の駆動制御を行うスイッチング制御回路と、
交流の前記入力電源から前記スイッチング制御回路の動作電源電圧を生成する電源生成回路を制御する制御信号を生成する電源制御回路とを有し、
前記電源制御回路は、
整流された前記入力電源の電圧レベルが第1のしきい値電圧よりも低くなると、前記電源生成回路を動作させる制御信号を出力し、整流された前記入力電源の電圧レベルが第3のしきい値電圧よりも高くなると、前記電源生成回路を停止させる制御信号を出力し、
前記第1のしきい値電圧と前記第3のしきい値電圧とは、異なる電圧レベルであることを特徴とする半導体集積回路装置。
【請求項4】
交流の入力電源から直流の出力電源を生成するAC/DCコンバータと、
前記AC/DCコンバータに設けられたスイッチング素子の駆動制御を行うスイッチング制御部と、
制御信号に基づいて、前記スイッチング制御部の動作電源電圧を生成する電源生成回路とを有し、
前記電源生成回路は、交流の前記入力電源から直流の前記動作電源電圧を生成し、
前記スイッチング制御部は、
前記電源生成回路の動作制御を行う電源制御回路を有し、
前記電源制御回路は、
整流された前記入力電源の電圧レベルが第1のしきい値電圧よりも低くなると、前記電源生成回路を動作させる制御信号を任意の期間だけ出力し、前記任意の期間が終了すると、前記電源生成回路を停止させる制御信号を出力し、前記入力電源の電圧レベルが前記第1のしきい値電圧よりも低くなった際に前記任意の期間だけ、前記電源生成回路を動作させることを特徴とする電力変換装置。
【請求項5】
請求項4記載の電力変換装置において、
前記電源生成回路は、
交流の前記入力電源を整流する整流回路と、
前記整流回路が整流した入力電源を充電し、前記スイッチング制御部の動作電源電圧として供給する静電容量素子と、
前記整流回路と前記静電容量素子との間に接続され、前記電源制御回路から出力された制御信号に基づいてスイッチング動作を行い、前記静電容量素子への充電制御を行う充電スイッチング素子とを有することを特徴とする電力変換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−110776(P2013−110776A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−251422(P2011−251422)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】