説明

印刷システム、印刷装置、印刷方法、および印刷指示送信プログラム

【課題】Web端末と印刷装置とが直接に接続されていない場合においても、Web端末が備えている通信回線を介して外部のネットワークに接続する機能を利用して、Web端末の画面に表示されたコンテンツの印刷を簡便に行なうことを目的とする。
【解決手段】 印刷システムGH1では、所定の操作に基づいてテレビ装置94が印刷条件データXDをインターネットINを介してサーバ1に送信する。サーバ1は、受信した印刷条件データXDに基づいて、印刷対象となるテレビ用コンテンツEを表わすファイルEp(コンテンツ関連データYD)が添付された印刷用メールPMを作成し、この印刷用メールPMをインターネットINを介してパーソナルコンピュータ10に送信する。パーソナルコンピュータ10は、受信した印刷用メールPMからファイルEpを抽出し、このファイルEpに基づいた印刷の実行を、印刷ジョブの登録によってプリンタ20に指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の端末と、該第1の端末とは異なる端末であって、該第1の端末に直接に接続されていない第2の端末とが、コンテンツを格納したサーバが配置されたネットワークに通信回線を介して接続されている場合に、第1の端末からサーバへのアクセスによって該第1の端末の画面に表示されたコンテンツを、第2の端末に接続された印刷装置において印刷する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、通信回線を介して外部のネットワークに接続可能な端末として、パーソナルコンピュータ以外にも、種々の端末(以下、Web端末という)が提案されている。こうしたWeb端末には、例えば、インターネットに接続可能なテレビ装置(据置型、携帯型、車載型)や携帯電話のようなものがある。これらのWeb端末では、ネットワーク上のサーバに格納された種々のコンテンツのデータを取得して、端末が備える画面にコンテンツを表示することができた。
【0003】
一方、これらのWeb端末は、通常、印刷装置を備えていないため、画面に表示されたコンテンツの印刷をすることはできなかった。こうしたコンテンツの印刷を可能とすべく、従来では、テレビ画面に映し出されたテレビ映像を静止画として印刷するプリンタ一体型テレビ装置が提案されていた(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2003−304470号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、テレビ装置とプリンタとが一体ではない場合、例えば、パーソナルコンピュータに接続された印刷装置とWeb端末とを同一人が別個に所持している場合においても、外部のネットワークからのダウンロードによってWeb端末の画面に表示されたコンテンツを印刷装置で簡便に印刷する仕組みが要請されるが、このような簡便な仕組みは、従来において何ら提案されていなかった。
【0006】
そこで、本発明は、Web端末が備えている通信回線を介して外部のネットワークに接続する機能を利用し、Web端末と印刷装置とが直接に接続されていない場合においても、Web端末の画面に表示されたコンテンツの印刷を簡便に行なうことを目的として、以下の構成を採った。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の印刷システムは、
第1の端末と、該第1の端末とは異なる端末であって、該第1の端末に直接に接続されていない第2の端末とが、コンテンツを格納したサーバが配置されたネットワークに通信回線を介して接続されており、前記第1の端末から前記サーバへのアクセスによって前記コンテンツを表わすデータを前記第1の端末に入力し、該入力に伴って該第1の端末の画面に表示された前記コンテンツを、前記第2の端末に接続された印刷装置において印刷する印刷システムであって、
前記第1の端末は、
所定の操作に基づいて、前記コンテンツの印刷に関する条件であるコンテンツ印刷条件を指定し、該指定された前記コンテンツ印刷条件を表わすデータを前記サーバに送信する指定送信手段を備え、
前記サーバは、
受信した前記コンテンツ印刷条件を表わすデータに基づいて、少なくとも印刷対象となるコンテンツに関するデータを含む印刷用メールを作成する印刷用メール作成手段と、
該作成された印刷用メールを前記ネットワークを介して前記第2の端末に送信する印刷用メール送信手段とを備え、
前記第2の端末は、
前記受信した印刷用メールに含まれた印刷対象となるコンテンツに関するデータに基づいて前記印刷対象となるコンテンツを表わすデータを入力するコンテンツデータ入力手段と、
該入力されたコンテンツを表わすデータに基づいた印刷の実行を前記印刷装置に指示する印刷指示手段とを備えた
ことを要旨とする。
【0008】
また、上記印刷システムと同様の技術を用いてなされた本発明の印刷方法は、
第1の端末と、該第1の端末とは異なる端末であって、該第1の端末に直接に接続されていない第2の端末とが、コンテンツを格納したサーバが配置されたネットワークに通信回線を介して接続されており、前記第1の端末から前記サーバへのアクセスによって前記コンテンツを表わすデータを前記第1の端末に入力し、該入力に伴って該第1の端末の画面に表示された前記コンテンツを、前記第2の端末に接続された印刷装置において印刷する方法であって、
前記第1の端末は、所定の操作に基づいて、前記コンテンツの印刷に関する条件であるコンテンツ印刷条件を指定し、該指定された前記コンテンツ印刷条件を表わすデータを前記サーバに送信し、
前記サーバは、受信した前記コンテンツ印刷条件を表わすデータに基づいて、少なくとも印刷対象となるコンテンツに関するデータを含む印刷用メールを作成し、該作成された印刷用メールを前記ネットワークを介して前記第2の端末に送信し、
前記第2の端末は、前記受信した印刷用メールに含まれた印刷対象となるコンテンツに関するデータに基づいて前記印刷対象となるコンテンツを表わすデータを入力し、該入力されたコンテンツを表わすデータに基づいた印刷の実行を前記印刷装置に指示することを要旨とする。
【0009】
本発明の印刷システムおよび印刷方法では、まず、第1の端末が、所定の操作に基づいて、コンテンツの印刷に関する条件であるコンテンツ印刷条件を指定し、該指定されたコンテンツ印刷条件を表わすデータを前記サーバに送信する(指定送信手段)。上記のコンテンツ印刷条件としては、印刷対象となるコンテンツ、印刷設定(例えば、部数,マージン,印刷時間,割付,用紙サイズ,カラー/白黒の別,両面印刷/片面印刷の別,印刷速度等)、印刷用メールの送り先、コンテンツの印刷の実行、コンテンツの印刷予約時間などを考えることができる。
【0010】
コンテンツ印刷条件を表わすデータをネットワークを介して受信したサーバは、このデータに基づいて、少なくとも印刷対象となるコンテンツに関するデータを含む印刷用メールを作成し(印刷用メール作成手段)、この印刷用メールをネットワークを介して第2の端末に送信する(印刷用メール送信手段)。上記の印刷対象となるコンテンツに関するデータとしては、印刷対象となるコンテンツを表わすデータそのもののほか、印刷対象となるコンテンツがサーバに格納されているURLのデータなどを考えることができる。
【0011】
上記印刷用メールをネットワークを介して受信した第2の端末は、この印刷用メールに含まれた印刷対象となるコンテンツに関するデータに基づいて、印刷対象となるコンテンツを表わすデータを入力し(コンテンツデータ入力手段)、該入力したコンテンツを表わすデータに基づいた印刷の実行を印刷装置に指示する(印刷指示手段)。こうした指示に基づいて、第2の端末に接続された印刷装置において印刷対象となるコンテンツが印刷される。従って、印刷装置と第1の端末とが直接に接続されていない場合や、印刷装置に接続された第2の端末と第1の端末とが直接に接続されていない場合においても、第1の端末の画面に表示された所望のコンテンツの印刷を、第1の端末の操作により、第1の端末に接続されたネットワークを経由して、簡便に行なうことができる。例えば、Web端末の画面に表示されたコンテンツを印刷するために、印刷装置に接続されたパーソナルコンピュータにWeb端末を無線又は有線で直接に接続したり、Web端末の画面に表示されたコンテンツのデータをWeb端末に装着されたリムーバブルな記憶媒体に記憶しておき、この記憶媒体をパーソナルコンピュータや印刷装置に付け替えたりする必要がない。
【0012】
上記の印刷システムおよび印刷方法には、様々な展開を考えることができる。以下、印刷システムを例にとって説明するが、印刷方法としても、ほぼ同様の展開が可能である。
【0013】
サーバが、各コンテンツを表わすデータとして、前記第1の端末に用いられるWebブラウザによって表示するための第1データ、第2の端末に用いられるWebブラウザによって表示するための第2データという二種類のデータを格納している場合には、第1の端末からサーバへのアクセスによって該第1の端末に入力されるコンテンツを表わすデータを第1データとし、コンテンツデータ入力手段によって第2の端末に入力されるコンテンツを表わすデータを第2データとすることが望ましい。こうすれば、第1の端末には、該第1の端末に用いられるWebブラウザに対応するデータがコンテンツを表わすデータとして入力され、第2の端末には、該第2の端末に用いられるWebブラウザに対応するデータがコンテンツを表わすデータとして入力される。従って、第1の端末の画面に表示された所望のコンテンツの印刷を、第2の端末に接続された印刷装置において正確に行なうことができる。例えば、第1の端末と第2の端末との間で、アプリケーションとして用いられるWebブラウザの種類や、Webブラウザがレイアウト解析に用いるスクリプトが相違する場合であっても、第2の端末は、入力された印刷対象となるコンテンツを表わすデータを、用いられているWebブラウザによって正しく解釈することが可能となる。この結果、印刷装置において、コンテンツを、第1の端末の画面に表示された通りに印刷することができる。
【0014】
第1の端末が、コンテンツ印刷条件を指定するウインドウを画面に表示するウインドウ表示手段を備えることも好適である。この場合には、指定送信手段を、表示されたウインドウ上に入力された情報に基づいて、コンテンツ印刷条件を指定し、前記サーバへの送信を行なう手段とすればよい。こうすれば、第1の端末において、コンテンツ印刷条件を指定するための操作がし易くなり、インターフェースの向上を図ることができる。
【0015】
ウインドウ表示手段を、コンテンツ印刷条件として、少なくとも印刷対象となるコンテンツおよびコンテンツの印刷の実行を指定するウインドウを、印刷対象となるコンテンツを視認可能な形態で、画面に表示する手段とすることも望ましい。こうすれば、使用者は、第1の端末において、画面上でコンテンツを確認しながらコンテンツの印刷指示を行なうことが可能となり、利便性を高めることができる。
【0016】
コンテンツデータ入力手段を、第2の端末が印刷用メールの受信をきっかけとして、印刷対象となるコンテンツを表わすデータの入力を行なう手段としてもよい。こうすれば、第2の端末では、サーバからの印刷用メールの受信に伴って、印刷対象となるコンテンツを表わすデータが自動的に入力される。従って、第2の端末において、印刷対象となるコンテンツを表わすデータを入力する際の操作労力を軽減することができる。
【0017】
印刷指示手段を、コンテンツデータ入力手段によるコンテンツを表わすデータの入力が行なわれたときに、入力されたコンテンツを表わすデータに基づいた印刷の実行を印刷装置に指示する手段としてもよい。こうすれば、第2の端末では、印刷対象となるコンテンツを表わすデータの入力に伴って、このコンテンツを表わすデータに基づいた印刷の実行が自動的に印刷装置に指示される。従って、第2の端末の使用者は、第2の端末を操作してコンテンツの印刷指示を行なう必要がなく、操作労力を軽減することができる。
【0018】
第2の端末が、コンテンツデータ入力手段によって入力されたコンテンツを表わすデータを所定のフォルダに格納するフォルダ格納手段と、前記フォルダ内にコンテンツを表わすデータが追加されたことを検出する検出手段とを備える構成としてもよい。この構成を採る場合には、印刷指示手段を、前記検出手段によりコンテンツを表わすデータの追加が検出されたとき、該追加されたコンテンツを表わすデータに基づいた印刷の実行を印刷装置に指示する手段とすることが好ましい。こうすれば、第2の端末がネットワークを通じて入力したデータについての印刷がセキュリティ等の理由によって制限されている場合においても、上記フォルダ内のデータについては印刷が許容されるので、第1の端末からのネットワークを経由した印刷要求を円滑に処理することができる。
【0019】
第2の端末が、印刷指示手段により印刷の実行の指示がなされた後、該指示がなされたコンテンツに関するデータを含む印刷用メールを削除する印刷用メール削除手段を備えることとしてもよい。こうすれば、第2の端末が受信した印刷用メールは、印刷の用に供した後に自動的に削除される。従って、第1の端末から何回も印刷指示がなされることにより第2の端末の記憶領域が圧迫されるという事態の発生を、未然に防止することができる。
【0020】
第2の端末が、受信したメールが印刷用メールであるか否かを判断するメール種別判断手段を備える構成としてもよい。この構成を採る場合には、コンテンツデータ入力手段を、受信したメールが前記印刷用メールであると判断された場合に、該印刷用メールに含まれた印刷対象となるコンテンツに関するデータに基づいたコンテンツを表わすデータの入力を行なう手段とすることが好ましい。こうすれば、印刷装置において、印刷用メール以外の印刷を意図しないメールの内容を誤って印刷してしまうことなく、第1の端末からの印刷指示に係るコンテンツを確実に印刷することができる。
【0021】
メール種別判断手段を、受信したメールに含まれた情報の内容を解析することにより、前記受信したメールが印刷用メールであるか否かの判断を行なう手段としても差し支えない。メールに含まれた情報としては、印刷対象となるコンテンツに関するデータのほか、印刷用メールと印刷用メール以外のメールとを識別する情報(例えば、送信元であるサーバのIPアドレス、印刷用メールに固有に記述された文字列、印刷用メールに固有に埋め込まれたマーク等)などを考えることができる。
【0022】
メール種別判断手段を、受信した印刷用メールに含まれた情報の内容として、前記印刷用メールと該印刷用メール以外のメールとを識別する情報が印刷用メールを表わす情報であるか否か、および、印刷対象となるコンテンツを表わすデータが添付ファイルとして添付されているか否かを解析し、印刷用メールと該印刷用メール以外のメールとを識別する情報が印刷用メールを表わす情報であり、かつ、印刷対象となるコンテンツを表わすデータが添付ファイルとして添付されていると解析した場合に、受信したメールが印刷用メールであると判断する手段とし、コンテンツデータ入力手段を、受信したメールが印刷用メールであると判断された場合に、該メールに含まれた情報のうち、前記添付ファイルとして添付されたコンテンツを表わすデータのみを入力する手段としてもよい。こうすれば、印刷用メールを受信した場合に、この印刷用メールから添付ファイルを取り出し、この添付ファイルを印刷対象としてスムーズに印刷装置に提供することができる。
【0023】
本発明の印刷装置は、
コンテンツを格納したサーバが配置されたネットワークに通信回線を介して接続可能な第2の端末に接続され、該第2の端末から受け取った印刷対象となるデータに基づいて印刷を行なう印刷装置であって、
前記第2の端末とは異なる端末であって、該第2の端末に直接に接続されていない第1の端末が通信回線を介して前記ネットワーク上のサーバにアクセスすることにより該第1の端末の画面に表示されたコンテンツについて、第1の端末から所定の印刷指示がサーバに送信され、この印刷指示を受信したサーバにより、少なくとも印刷対象となるコンテンツに関するデータを含む印刷用メールが作成され、該印刷用メールを前記ネットワークを介して受信した前記第2の端末により、前記印刷用メールに含まれた印刷対象となるコンテンツに関するデータに基づいて前記印刷対象となるコンテンツを表わすデータが入力された場合に、該入力されたコンテンツを表わすデータに基づいて前記印刷を行なうことを要旨とする。
【0024】
本発明の印刷装置では、第2の端末に直接に接続されていない第1の端末が通信回線を介して前記ネットワーク上のサーバにアクセスすることにより該第1の端末の画面に表示されたコンテンツについて、第1の端末から所定の印刷指示がサーバに送信され、この印刷指示を受信したサーバにより、少なくとも印刷対象となるコンテンツに関するデータを含む印刷用メールが作成され、該印刷用メールを前記ネットワークを介して受信した前記第2の端末により、前記印刷用メールに含まれた印刷対象となるコンテンツに関するデータに基づいて前記印刷対象となるコンテンツを表わすデータが入力された場合に、該入力されたコンテンツを表わすデータに基づいて印刷を行なう。従って、第1の端末と印刷装置とが直接に接続されていない場合においても、第1の端末の画面に表示された所望のコンテンツの印刷を、第1の端末の操作により、第1の端末に接続されたネットワークを経由して、簡便に行なう印刷装置を提供することができる。
【0025】
本発明のプログラムは、
コンテンツが格納されたサーバが配置され、第1の端末,該第1の端末とは異なる端末であって、該第1の端末に直接に接続されていない第2の端末のそれぞれが通信回線を介して接続されたネットワークを介して、前記第1の端末から前記サーバへのアクセスによって該第1の端末の画面に表示された前記コンテンツの印刷指示を、印刷装置が接続された前記第2の端末に送信するためのプログラムであって、
前記第1の端末から前記ネットワークを通じて受け取った前記印刷指示に基づいて、前記コンテンツの印刷に関する条件であるコンテンツ印刷条件を表わすデータを入力する機能と、
該入力したコンテンツ印刷条件を表わすデータに基づいて、少なくとも印刷対象となるコンテンツに関するデータを含む印刷用メールを作成する機能と、
該作成された印刷用メールを、ネットワークを通じて前記第2の端末に送信する機能と
をコンピュータに実行させることを要旨とする。
【0026】
かかるプログラムがコンピュータに実行されると、コンピュータは、第1の端末の画面に表示されたコンテンツの印刷指示を第1の端末からネットワークを通じて受け取り、この印刷指示に基づいてコンテンツ印刷条件を表わすデータを入力する。このコンテンツ印刷条件を表わすデータに基づいて、コンピュータは、少なくとも印刷対象となるコンテンツに関するデータを含む印刷用メールを作成し、この印刷用メールを、ネットワークを通じて前記第2の端末に送信する。この印刷用メールを受信した第2の端末が、印刷用メールに含まれたコンテンツに関するデータに基づいた印刷の実行を第2の端末に接続された印刷装置に指示することで、印刷装置において印刷対象となるコンテンツが印刷される。従って、第1の端末と印刷装置とが直接に接続されていない場合においても、第1の端末の画面に表示された所望のコンテンツの印刷を、第1の端末の操作により、第1の端末に接続されたネットワークを経由して、簡便に行なう仕組みを提供することができる。
【0027】
なお、これらのプログラムをインターネットなどのネットワーク上に置かれたサーバに記憶しておき、コンピュータにダウンロードして利用することも可能である。また、上記のプログラムを、コンピュータに読み取り可能に記録媒体に記録することも可能である。こうした記録媒体としては、フレキシブルディスク,CD−ROM,DVD−ROM,半導体メモリ(ROM,PROM,EEPROM,フラッシュメモリ等)など、種々の記録媒体を用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以上説明した本発明の構成および作用を一層明らかにするために、以下、本発明の実施の形態を、以下の順序で説明する。
A.実施例
A−1.印刷システムGH1の構成
A−2.テレビ装置94からの指示に基づく印刷処理の内容
A−3.作用効果
B.変形例
【0029】
A.実施例:
A−1.印刷システムGH1の構成:
図1は本発明の実施例である印刷システムGH1を実現するハードウェアの構成を示す説明図である。この印刷システムGH1は、WANとしてのインターネットINに接続可能なテレビ装置94が、ケーブル等の物理的な配線や電波,光等の無線によって、パーソナルコンピュータ10に直接に接続されていない場合において、このテレビ装置94からインターネットIN上のサーバ1へのアクセスによってテレビ装置94の画面96に表示されたテレビ用コンテンツEをパーソナルコンピュータ10に接続されたプリンタ20で印刷するシステムである。こうしたテレビ用コンテンツEのプリンタ20での印刷は、テレビ装置94が、テレビ用コンテンツEの印刷に関する条件を表わすデータ(以下、印刷条件データXDという)を、インターネットINを介してサーバ1に送信した後、この印刷条件データXDを受信したサーバ1が、印刷対象となるコンテンツに関するデータ(以下、コンテンツ関連データYDという)を、インターネットINを介してパーソナルコンピュータ10に送信することによって実現される。この印刷条件データXD,コンテンツ関連データYDの内容については後述する。
【0030】
図1に示すように、印刷システムGH1は、テレビ装置94と、パーソナルコンピュータ10と、パーソナルコンピュータ10の出力側に接続されたプリンタ20とを備える。テレビ装置94、パーソナルコンピュータ10およびプリンタ20は、同一の建造物内に配置されている。プリンタ20は、カラー画像を印刷媒体としての用紙Pに印刷する動作(以下、印刷動作という)を行なうカラープリンタである。本実施例では、プリンタ20として、用紙P上にC(シアン)・LC(ライトシアン)・M(マゼンタ)・LM(ライトマゼンタ)・Y(イエロ)・K(ブラック)の6色のドットを形成することによってカラー画像を印刷するインクジェットプリンタを使用している。
【0031】
加えて、上記の建造物内には、無線LAN用の中継器であるアクセスポイント88が配置されている。このアクセスポイント88を用いて、テレビ装置94とパーソナルコンピュータ10の間には、無線LANが組まれている。即ち、テレビ装置94のUSBポートには無線LANアダプタ98が装着されており、テレビ装置94の制御装置95には無線LANアダプタ98のデバイスドライバが組み込まれている。また、パーソナルコンピュータ10のPCカードスロット12には無線LANカード19が装着されており、パーソナルコンピュータ10のPC制御装置11には無線LANカード19のデバイスドライバが組み込まれている。一方、アクセスポイント88には、無線LANアダプタ98,無線LANカード19それぞれのMACアドレスが登録されている。この無線LANアダプタ98,無線LANカード19とアクセスポイント88との間で電波の送受信が行なわれることにより、テレビ装置94,パーソナルコンピュータ10とアクセスポイント88との間における無線でのデータ通信が実現される。
【0032】
テレビ装置94,パーソナルコンピュータ10は、無線LAN用の中継器であるアクセスポイント88を介してインターネットINに接続されている。即ち、図1に示すように、アクセスポイント88のWANポートには、ルータを内蔵したモデム87がケーブルを介して接続されている。ルータは、無線LANアダプタ98,無線LANカード19それぞれのMACアドレスに基づいて、無線LAN内のテレビ装置94,パーソナルコンピュータ10を特定し、これらを区別することができる。モデム87は、CATV回線,xDSL回線等のブロードバンドな通信回線CL、プロバイダPVの専用回線を介してインターネットINに接続されている。即ち、モデム87は、無線LANをインターネットINに接続するゲートウェイとして機能する。
【0033】
インターネットIN上には、プロバイダPVが管理するサーバ1,Webサーバ9が配置されている。Webサーバ9には、テキストや画像,音楽等のデータを含む多数の各Webコンテンツを表わすデータとして、パーソナルコンピュータ10において用いられるブラウザBW2(図5を参照)に対応するデータが蓄積されている。図1では、蓄積されたWebコンテンツを表わすデータの一例を、ファイルTpとして表わしている。Webサーバ9は、パーソナルコンピュータ10にインストールされているブラウザBW2の要求に応じ、ファイルTpを、インターネットINを通じてパーソナルコンピュータ10に送信する役割を果たす。一方、サーバ1には、テキストや画像,音楽等のデータを含む多数の各テレビ用コンテンツEを表わすデータとして、テレビ装置94において用いられるブラウザBW1(図2を参照)に対応するデータ、パーソナルコンピュータ10において用いられるブラウザBW2に対応するデータという異なる2種類のデータが蓄積されている。図1では、一のテレビ用コンテンツEを表わすデータの組の一例を、ブラウザBW1に対応するデータであるファイルEtと、ブラウザBW2に対応するデータであるファイルEpとの組として表わしている。サーバ1は、テレビ装置94にインストールされているブラウザBW1の要求に応じ、ファイルEtを、インターネットINを通じてパーソナルコンピュータ10に送信する役割を果たす。
【0034】
テレビ装置94は、映像や音声のデジタルデータが乗ったデジタル放送の電波(以下、放送用電波という)を受信して、映像の画面96への表示や音声のスピーカ86からの出力を行なう装置である。このようなテレビ映像や音声を表示ないし出力するモードのほか、テレビ装置94は、インターネットINに接続し、サーバ1との間で種々のデータを送受信するインターネットモードを備える。このインターネットモードにおいて、テレビ装置94は、サーバ1に蓄積されたテレビ用コンテンツEを表わすファイルEtをインターネットINを介してダウンロードし、テレビ用コンテンツEを、画面96に表示したり、スピーカ86で再生することができる。
【0035】
こうしたテレビ装置94の動作は、テレビ装置94内の制御装置95によって制御される。図2はテレビ装置94が備える制御装置95の構成を示す説明図である。図2に示すように、制御装置95は、CPU95aと、このCPU95aとバスにより相互に接続されたROM95b,RAM95c,EEPROM95d,入出力コントローラ95f,ディスプレイコントローラ95g,映像・音声入力インタフェース95h,シリアル入出力インタフェース95i,無線通信インタフェース95j等の各部を備える。
【0036】
ROM95bには、サーバ1との通信やサーバ1からダウンロードしたテレビ用コンテンツEの再生や表示,印刷等に関する各種のプログラムとこのプログラムの実行に必要なデータが格納されている。こうしたプログラムないしデータには、テレビ用コンテンツEのダウンロード用のフォームを表わすデータや、ダウンロードしたテレビ用コンテンツEを画面96上で閲覧するためのアプリケーションソフトであるブラウザBW1が含まれている。このブラウザBW1がCPU95aによって実行されることにより、インターネットINからテレビ用コンテンツEを表わすファイルEtをダウンロードし、ファイルEtのレイアウトや内容を解析してテレビ用コンテンツEの再生や表示をすることができる。加えて、ROM95bには、サーバ1との通信に関するプログラムないしデータとして、印刷対象決定プログラムA1,印刷指示受付プログラムA2およびメール作成プログラムA3や、これらの各プログラムの実行に必要なデータが格納されている。この各プログラムA1〜A3の内容については後述する。
【0037】
RAM95cは、CPU95aで各種演算処理を実行するのに必要な各種データを一時的に格納するためのメモリである。この一時的に格納されるデータには、サーバ1から配信されたテレビ用コンテンツEを表わすファイルEtや印刷条件データXD(後述)等が含まれる。EEPROM95dは、データの書き込みや記憶が可能なメモリであり、制御装置95の非通電状態においてもデータを保持する。
【0038】
無線通信インタフェース95jには、モデム87に接続されたアクセスポイント88との間で電波を送受信する無線LANアダプタ98が接続されている。映像・音声入力インタフェース95hには、アンテナ92が受信した放送用電波を映像信号や音声信号に変換するチューナー93が接続されている。ディスプレイコントローラ95gには、映像やテレビ用コンテンツEを表示する画面96が接続されており、入出力コントローラ95fの出力側には音声を出力するスピーカ86が接続されている。
【0039】
入出力コントローラ95fの入力側には、本体操作部91と、リモコン装置97の操作によって発信された赤外線を受信する赤外線受信部99が接続されている。本体操作部91および赤外線受信部99は、テレビ装置94の筐体表面に露出した状態で設けられている。この本体操作部91やリモコン装置97の操作により、映像表示および音声出力の対象となる放送局を指示するデータ、サーバ1に蓄積されたテレビ用コンテンツEの配信を指示するデータ、配信されたテレビ用コンテンツEの再生,表示,印刷等に関する指示を表わすデータが、入出力コントローラ95fに入力される。
【0040】
放送局を指示するデータが入出力コントローラ95fに入力されたとき、CPU95aは、指示された放送局についての映像信号,音声信号の入力を映像・音声入力インタフェース95hに命令し、映像・音声入力インタフェース95hから入力した映像信号,音声信号を、ディスプレイコントローラ95g,入出力コントローラ95fに送出する。これにより、指示された放送局で放映されている番組について、その映像が画面96に表示され、音声がスピーカ86から出力される。なお、テレビ用コンテンツEの配信を指示するデータやテレビ用コンテンツEの印刷に関する指示を表わすデータが入出力コントローラ95fに入力された場合にCPU95aが行なう処理については、印刷対象決定処理(図9)として後述する。
【0041】
図3は、サーバ1が備えるサーバ制御装置2の構成を示す説明図である。このサーバ制御装置2はサーバ1に内蔵されている。図3に示すように、サーバ制御装置2は、CPU2aと、このCPU2aとバスにより相互に接続されたROM2b,RAM2c,ディスクドライブコントローラ2d,入出力コントローラ2f,ディスプレイコントローラ2g,ネットワークインタフェース2j等の各部を備える。
【0042】
ROM2bには、テレビ装置94やパーソナルコンピュータ10との通信やテレビ装置94からの指示を受けたテレビ用コンテンツEの印刷等に関する各種のプログラムとこのプログラムの実行に必要なデータが格納されている。こうしたプログラムないしデータには、印刷対象決定プログラムB1,印刷指示受付プログラムB2,メール作成プログラムB3およびメール送受信プログラムB4や、これらの各プログラムの実行に必要なデータが格納されている。メール作成プログラムB3には、印刷条件データXD(後述)に基づいて印刷用メールPM(後述)を作成するメールアプリケーションV1が含まれている。これらの各プログラムB1〜B4の内容については後述する。
【0043】
RAM2cは、CPU2aで各種演算処理を実行するのに必要な各種データを一時的に格納するためのメモリである。ディスクドライブコントローラ2dには、ハードディスク等の不揮発的な記憶装置2eが接続されている。この記憶装置2e内には、テレビ用コンテンツEが蓄積される領域であるデータベース部DBと、後述する通常メールKMや印刷用メールPMが記憶される領域であるメールボックスMBとが設けられている(図4を参照)。データベース部DBには、テレビ用コンテンツEを表わすデータとして、ブラウザBW1に対応するファイルEtとブラウザBW2に対応するファイルEpの組が、テレビ用コンテンツEの種類ごとに蓄積されている。なお、図4では、説明の便宜上、記憶装置2e内に1つのメールボックスMBが設けられた状態を表わしているが、実際には、異なる複数の各メールアドレスと関係づけられた複数のメールボックスMBが記憶装置2e内に設けられている。
【0044】
ディスプレイコントローラ2gには表示装置4が接続されており、入出力コントローラ2fには、マウスやキーボード等の入出力装置3が接続されている。ネットワークインタフェース2jはインターネットINに接続されている。これにより、テレビ装置94とサーバ1との間や、パーソナルコンピュータ10とサーバ1との間で、アクセスポイント88,モデム87,通信回線CL,インターネットINを通じたデータの送受信が可能となる。
【0045】
図4は、CPU2aが備えるテレビ用コンテンツEの印刷に関わる機能部と、各機能部によって実行されるプログラムの内容を示すブロック図である。図示するように、CPU2aは、テレビ用コンテンツEの印刷に関わる機能部として、テレビ装置94やパーソナルコンピュータ10との間でデータを送受信するデータ送受信部BLと、テレビ用コンテンツEの印刷を管理する印刷管理部BMとを備える。印刷管理部BMの管理下には、配信部BM1、受付部BM2、メール作成部BM3、メール送信部BM4が設けられている。配信部BM1は、記憶装置2e内のデータベース部DBを参照しつつ、ROM2bに格納された印刷対象決定プログラムB1を実行し、受付部BM2は、ROM2bに格納された印刷指示受付プログラムB2を実行する。メール作成部BM3は、記憶装置2e内のデータベース部DBやメールボックスMBを参照しつつ、ROM2bに格納されたメール作成プログラムB3を実行し、メール送信部BM4は、記憶装置2e内のメールボックスMBを参照しつつ、ROM2bに格納されたメール送受信プログラムB4を実行する。
【0046】
図5は、パーソナルコンピュータ10が備えるPC制御装置11の構成を示す説明図である。このPC制御装置11はパーソナルコンピュータ10に内蔵されている。図5に示すように、PC制御装置11は、CPU11aと、このCPU11aとバスにより相互に接続されたROM11b,RAM11c,ディスクドライブコントローラ11d,入出力コントローラ11f,ディスプレイコントローラ11g,パラレル入出力インタフェース11h,シリアル入出力インタフェース11i,無線通信インタフェース11j等の各部を備える。
【0047】
ROM11bには、サーバ1やWebサーバ9との通信、サーバ1,Webサーバ9から送信されたテレビ用コンテンツE,Webコンテンツの再生や表示,テレビ用コンテンツEやWebコンテンツのプリンタ20での印刷等に関する各種のプログラムとこのプログラムの実行に必要なデータが格納されている。こうしたプログラムないしデータには、テレビ用コンテンツEやWebコンテンツを閲覧するためのアプリケーションソフトであるブラウザBW2が含まれている。このブラウザBW2がCPU11aによって実行されることにより、サーバ1,Webサーバ9からインターネットINを通じて送信されたテレビ用コンテンツEを表わすファイルEp、Webコンテンツを表わすファイルTpのレイアウトや内容を解析してテレビ用コンテンツEやWebコンテンツの再生や表示をすることができる。なお、サーバ1から、テレビ用コンテンツEを表わすデータとして、ブラウザBW1に対応するファイルEtが送信された場合、PC制御装置11は、テレビ用コンテンツEの再生や表示を正しく行なうことができない。ブラウザBW2は、レイアウト解析に用いるスクリプトがブラウザBW1とは異なるため、ファイルEtを正しく解釈できないからである。
【0048】
加えて、ROM11bには、サーバ1との通信に関するプログラムないしデータとして、メール送受信プログラムC1およびこのプログラムの実行に必要なデータが格納されると共に、テレビ用コンテンツEのプリンタ20での印刷に関するプログラムないしデータとして、コンテンツ印刷プログラムC2およびこのプログラムの実行に必要なデータが格納されている。メール送受信プログラムC1およびコンテンツ印刷プログラムC2には、メールの受信,作成ないし送信を行なうメールアプリケーションV2や、受信したメールの仕分けやメールに添付されたファイルのプリンタ20への印刷指示を行なう印刷管理アプリケーションV3が含まれている。これらの各プログラムC1,C2の内容については後述する。
【0049】
RAM11cは、CPU11aで各種演算処理を実行するのに必要な各種データを一時的に格納するためのメモリである。ディスクドライブコントローラ11dにはハードディスク11eが接続されている。ハードディスク11eには、RAM11cにロードされて実行される各種プログラムやプリンタ20用のデバイスドライバであるプリンタドライバなどが記憶されている。プリンタドライバには、プリンタ20を制御する処理として、画素毎のR(赤),G(緑),B(青)各色の階調値で表現したデジタルデータ(以下、RGBデータという)によって表わされる原画像(静止画像)の解像度(単位長さ当たりにおける画素の数)を、プリンタの解像度(プリンタが単位長さ当たりに形成するドットの数)に合わせる解像度変換処理、R,G,Bの各色の階調値による色の表現方法を、C,M,Yの各色の階調値による色の表現方法に置き換える色変換処理、プリンタ20ではC・M・Y・K各色の階調が印刷用紙上にドットを形成する/しないという二通りで表現されることに対応し、C・M・Y・K各色について256通りの階調値で表わされたデータを、プリンタ20で表現し得るより少ない階調値で表現されたデータに変換するハーフトーニング処理、ハーフトーニング処理によってドット形成の有無を表す形式に変換された画像データを、プリンタ20に転送すべき順序に並べ替える画素の再配置処理という各処理の内容が記述されている。こうした各処理が実行されることにより、印刷対象となる静止画像を表わしたRGBデータが、プリンタ20で印刷可能な形式のデータ(C・LC・M・LM・Y各色のドット分布を表わすデータ 以下、CMYデータという)に変換される。
【0050】
ハードディスク11e内には、サーバ1から受信したメールを格納する領域として、通常メールKMを格納するメッセージフォルダKFと、印刷用メールPMを格納する印刷用フォルダPFとが設けられる。印刷用メールPMは、その本文欄にテレビ用コンテンツEの印刷設定に関する情報が記述され、かつ、テレビ用コンテンツEを表わすファイルEtが添付ファイルとして添付されたメールであり、通常メールKMは、印刷用メールPM以外のメールである。
【0051】
無線通信インタフェース11jにはPCカードスロット12が接続されており、このPCカードスロット12には、モデム87に接続されたアクセスポイント88との間で電波を送受信する無線LANカード19が装着されている。パラレル入出力インタフェース11hは、コネクタ56を介して、プリンタ20のI/F専用回路50に接続されている。ディスプレイコントローラ11gには、Webコンテンツやテレビ用コンテンツEを表示可能なディスプレイ14が接続されており、入出力コントローラ11fには、マウスやキーボード、音声を出力するスピーカ等の入出力装置15が接続されている。
【0052】
図6はプリンタ20の概略構成を示す説明図である。プリンタ20は、図示するように、紙送りモータ22によって用紙Pを搬送する機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ30をプラテン26の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッドユニット28を駆動してインクの吐出およびドット形成を行なう機構と、これらの各機構が接続される制御回路40とを備える。
【0053】
用紙Pを搬送する機構は、プラテン26と、プラテン26を回転させる紙送りモータ22と、図示しない給紙補助ローラと、紙送りモータ22の回転をプラテン26および給紙補助ローラに伝えるギヤトレイン(図示省略)とから構成されている。プリンタ20に供給された用紙Pは、プラテン26と給紙補助ローラの間に挟み込まれるようにセットされ、プラテン26の回転角度に応じて所定量だけ送られる。キャリッジ30を往復動させる機構は、プラテン26の軸と並行に架設されたキャリッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位置検出センサ39等から構成されている。
【0054】
キャリッジ30に搭載された印刷ヘッドユニット28は、ブラック・シアン・ライトシアン・マゼンタ・ライトマゼンタ・イエロの各色ごとに計6個のインク吐出用ヘッド61〜66を備える。また、キャリッジ30の底部には、各インク吐出用ヘッド61〜66に連通された6本の導入管が立設されている。キャリッジ30に黒インク用カートリッジ70a,カラーインク用カートリッジ70bが上方から装着されると、各カートリッジに設けられた接続孔に各導入管が挿入される。これにより、インク用カートリッジ内のインクが、毛細管現象を利用して導入管を介して吸い出され、各インク吐出用ヘッド61〜66に導かれる。各インク吐出用ヘッド61〜66には、各色について32個のノズルNzが設けられていて、各ノズルには、インク通路と、その通路上にピエゾ素子PEとが設けられている。ピエゾ素子PEは、周知のように、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネルギの変換を行う素子である。本実施例では、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印可することにより、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路の一側壁を変形させる。この結果、インク通路の体積はピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが粒子IpとなってノズルNzから高速で吐出される。このインクの粒子Ipがプラテン26に装着された用紙Pに染み込むことによって、用紙P上にドットが形成され、印刷が行なわれることになる。
【0055】
制御回路40は、プリンタ20の操作パネル32と信号をやり取りしつつ、紙送りモータ22やキャリッジモータ24,印刷ヘッドユニット28による印刷動作を制御する。図7は制御回路40の構成を示す説明図である。図示するように、この制御回路40は、CPU41,後述する画像印刷処理の内容が記述されたプログラムやこのプログラムの実行に必要なデータ等を記憶したP−ROM43,RAM44,文字のドットマトリクスを記憶したキャラクタジェネレータ45,外部のモータ等とのインタフェースを専用に行なう回路であるI/F専用回路50などをバスで接続した算術論理演算回路として構成されている。このI/F専用回路50には、印刷ヘッドユニット28の駆動を制御するヘッド駆動回路52や同じく紙送りモータ22およびキャリッジモータ24の駆動を制御するモータ駆動回路54が接続されている。また、I/F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ56を介してパーソナルコンピュータ10に接続されている。
【0056】
以上説明したハードウェア構成を有するプリンタ20では、パーソナルコンピュータ10から受け取ったCMYデータに基づいて、紙送りモータ22によりプラテン26その他のローラを回転して用紙Pを搬送しつつ、キャリッジ30をキャリッジモータ24により往復動させ、同時に印刷ヘッドユニット28の各インク吐出用ヘッド61〜66のピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの吐出を行ない、用紙P上に多色の画像を形成する。
【0057】
なお、本実施例では、上述のようにピエゾ素子PEを用いてインクを吐出する方式のプリンタ20を用いているが、他の方式によってインクを吐出するプリンタを用いるものとしてもよい。例えば、インク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発生する泡(バブル)によってインクを吐出する方式のプリンタや、熱転写方式、あるいはレーザプリンタ等、印刷するために画像データの変換を要するあらゆるプリンタに適用することができる。
【0058】
A−2.テレビ装置94からの指示に基づく印刷処理の内容:
次に、上記の印刷システムGH1において実行される特徴的な処理の内容について図8ないし図16を参照しつつ説明する。図8はテレビ装置94からの指示に基づく印刷処理の概要を示す説明図である。印刷システムGH1では、テレビ装置94からの指示に基づいてプリンタ20での印刷が行なわれるまでの間に、印刷対象決定処理,印刷指示受付処理,メール作成処理,メール送受信処理,コンテンツ印刷処理という各処理が、この順に行なわれる。以下、各処理の詳細について順に説明する。
【0059】
A−2−1.印刷対象決定処理:
印刷対象決定処理は、テレビ装置94が備える制御装置95のCPU95a,サーバ1が備えるサーバ制御装置2のCPU2a(配信部BM1)が、それぞれ、ROM95bに格納された印刷対象決定プログラムA1,ROM2bに格納された印刷対象決定プログラムB1を実行することによって行なわれる処理である。この処理は、テレビ装置94とサーバ1との間においてインターネットINを介してデータを通信することにより行なわれる。図8では、印刷対象決定処理のうち、テレビ装置94側で行なわれる処理を処理A1,サーバ1側で行なわれる処理を処理B1として表わし、図9では、処理A1,処理B1の内容および手順を、それぞれ、ルーチンA1,ルーチンB1として表わしている。
【0060】
図9に示すルーチンA1は、テレビ装置94がインターネットモードに切り換えられたときに起動する。本ルーチンが起動されると、CPU95aは、まず、テレビ用コンテンツEのダウンロード用のフォームを画面96に表示する処理を行なう(ステップS100)。この画面96に表示されたフォーム上で、使用者は、本体操作部91またはリモコン装置97を操作することにより、所望のテレビ用コンテンツEを選択し、テレビ用コンテンツEの画面96上での閲覧を要求することができる。このような閲覧要求がなされたとき、CPU95aは、選択されたテレビ用コンテンツEのURLを特定し、特定したURLを表わすデータを、インターネットINを介してサーバ1に送信する処理を行なう(ステップS105〜S115)。
【0061】
上記のURLを表わすデータの受信をサーバ1が検出したときに、図9に示すサーバ1側のルーチンB1が起動する。本ルーチンが起動されると、CPU2aは、URLを表わすデータを受信した後(ステップS200)、記憶装置2e内のデータベース部DBを参照して、受信したURLに関連付けられているファイルEtを抽出し(ステップS210)、ファイルEtをインターネットINを介してテレビ装置94に送信する処理を行なう(ステップS220)。
【0062】
上記のファイルEtの受信を検出したテレビ装置94側のCPU95aは、ファイルEtを受信した後(ステップS120)、ROM95bに格納されたブラウザBW1を起動してファイルEtを解読し、この解読結果としてのテレビ用コンテンツEを画面96に表示する処理を行なう(ステップS125)。
【0063】
テレビ用コンテンツEの画面96への表示例を図10に示した。図10(A)は、ステップS105の処理において、ダウンロード用のフォーム上で「秋の味覚ランキング」というテレビ用コンテンツEの閲覧要求がなされた場合に、このテレビ用コンテンツEが、ステップS110〜S115,ステップS200〜S220,ステップS120〜S125の処理を経て、画面96に表示されたときの様子を示している。
【0064】
図10(A)に示すように、画面96には、ブラウザBW1が用意しているウインドウWが表示されている。テレビ用コンテンツEは、このウインドウWの上フレームFL1に嵌め込まれた状態で、表示されている。ウインドウWは、上フレームFL1内における表示内容を一つ前のテレビ用コンテンツEに戻すための「前へボタン」、上フレームFL1内における表示内容を一つ後のテレビ用コンテンツEに進めるための「後へボタン」、ブックマークされたテレビ用コンテンツE選択するための「BMボタン」、上フレームFL1内における表示内容の保存を指示する「保存ボタン」、所望のテレビ用コンテンツEの検索を指示する「検索ボタン」、テレビ用コンテンツEの表示の終了を指示する「終了ボタン」といった各種の操作ボタンと、現在表示中のテレビ用コンテンツEについて、このテレビ用コンテンツEを表わすファイルEtのURLの情報を表示するアドレス表示欄U1を備える。なお、使用者による本体操作部91またはリモコン装置97の操作により、アドレス表示欄U1に他のテレビ用コンテンツに関するURLの情報が記入されると、他のテレビ用コンテンツを表わすファイルがダウンロードされ、上フレームFL1内には、今まで表示されていたテレビ用コンテンツEに替わって、他のテレビ用コンテンツが表示される。また、上フレームFL1内にサムネイルで表示された栗の画像にはオリジナル画像へのリンクが張られている。このため、図10(A)に示す画面96の上フレームFL1内において、使用者による本体操作部91またはリモコン装置97の操作により、栗のサムネイル画像がポインタPTで指定された場合には、図10(B)に示すように、上フレームFL1内に、本来の大きさの(栗の)画像のみが表示される。
【0065】
一方、ウインドウWの下フレームFL2内には、テレビ用コンテンツEを印刷する場合に用いられる印刷条件入力欄が表示されている。この印刷条件入力欄には、印刷対象となるテレビ用コンテンツEのアドレス(具体的には、印刷対象となるテレビ用コンテンツEを表わすファイルEtのURL)を記入するための第1自由記入欄U2、印刷対象となるテレビ用コンテンツEを表わすファイルの送信先を表わす送信先メールアドレスを記入するための第2自由記入欄U3、印刷設定(例えば、部数,マージン,印刷時間,割付,用紙サイズ,カラー/白黒の別,両面印刷/片面印刷の別,印刷速度等)に関する設定画面の表示を指示する印刷設定ボタンJ1、テレビ用コンテンツEの印刷を指示する印刷実行ボタンJ2という4つのパーツ要素が含まれている。
【0066】
テレビ用コンテンツEを印刷しようとする場合、使用者は、本体操作部91またはリモコン装置97を操作することにより、第1自由記入欄U2,第2自由記入欄U3に、それぞれ、テレビ用コンテンツEのアドレス,送信先メールアドレスを記入すると共に、必要に応じてポインタPTで印刷設定ボタンJ1を指定して印刷設定を行ない、このアドレス記入や印刷設定の完了後に、ポインタPTで印刷実行ボタンJ2を指定する。これにより、下フレームFL2内で、テレビ用コンテンツEの印刷に関する条件(以下、コンテンツ印刷条件という)として、印刷対象となるテレビ用コンテンツEのアドレス、送信先メールアドレス、印刷設定およびテレビ用コンテンツEの印刷の実行という4つの条件が指定され、テレビ用コンテンツEの印刷指示がなされる。
【0067】
図9に戻って説明する。テレビ用コンテンツEを画面96に表示した後、CPU95aは、テレビ用コンテンツEの印刷指示がなされたか否かを判断する処理を行なう(ステップS130)。印刷指示がなされたと判断した場合には、CPU95aは、第1自由記入欄U2に記入された印刷対象となるテレビ用コンテンツEのアドレス,第2自由記入欄U3に記入された送信先メールアドレス,印刷設定の各情報の組を、テレビ用コンテンツEの印刷指示を表わす情報と共に、印刷条件データXDとして入力し(ステップS135)、この印刷条件データXDを、インターネットINを介してサーバ1に送信して(ステップS140)、本ルーチンを終了し、次の処理(印刷指示受付処理)に移る。一方、この印刷条件データXDの受信を検出したサーバ1側のCPU2aは、印刷条件データXDを受信した後(ステップS230)、本ルーチンを終了し、次の処理(印刷指示受付処理)に移る。
【0068】
このようにテレビ用コンテンツEおよび印刷条件入力欄が画面96に表示されることにより、使用者は、上フレームFL1内のテレビ用コンテンツEを目で確認しながら、本体操作部91またはリモコン装置97を操作して、下フレームFL2内の第1自由記入欄U2および第2自由記入欄U3へのアドレス記入、印刷設定ボタンJ1を用いた印刷設定、印刷実行ボタンJ2を用いた印刷指示を行なうことができる。なお、本実施例では、図10に示すように、ステップS125の処理によりテレビ用コンテンツEが画面96に表示される際、アドレス表示欄U1には、現在表示中のテレビ用コンテンツEを表わすファイルEtについてのURLの情報が自動的に記入され、第1自由記入欄U2には、アドレス表示欄U1に表示されたのと同じURLの情報が自動的に記入される。このため、上フレームFL1内に表示されているテレビ用コンテンツEを印刷しようとする場合には、本体操作部91またはリモコン装置97の操作による第1自由記入欄U2へのアドレス記入を省略することができる。
【0069】
テレビ用コンテンツEおよび印刷条件入力欄の画面96への表示形態として、他の表示形態を採ることも可能である。図11は他の表示形態の一例を示す説明図である。図11に示すように、ウインドウWの上フレームFL1内には、「秋の味覚〜画像一覧」という複数のサムネイル画像を含むテレビ用コンテンツEが、各画像に対応するチェックボックスと共に表示されている。この上フレームFL1内において、使用者による本体操作部91またはリモコン装置97の操作により、印刷したい画像(図11では栗の画像)に対応するチェックボックスがポインタPTで指定されると、下フレームFL2内の第1自由記入欄U2には、本来の大きさの(栗の)画像を表わす画像ファイルについてのURLの情報が自動的に記入される。こうした表示形態を用いれば、印刷対象となる画像コンテンツの選択を容易に行なうことができる。なお、上記のチェックボックスを複数指定が可能なものとすれば、画面96上で、一度に複数の画像に対する印刷指示を行なうことができる。
【0070】
なお、図10ないし図11に示した表示例では、下フレームFL2内の印刷条件入力欄に第1自由記入欄U2を設けたが、このような第1自由記入欄U2を設けず、印刷実行ボタンJ2を用いた印刷指示がなされたときに、現在表示中のテレビ用コンテンツEのアドレスを特定し、特定したアドレスの情報と、第2自由記入欄U3に記入された送信先メールアドレス,印刷設定の各情報との組を、テレビ用コンテンツEの印刷指示を表わす情報と共に、印刷条件データXDとして入力してもよい。また、使用者のアドレスの記入労力を軽減すべく、第1自由記入欄U2や第2自由記入欄U3へのアドレスの記入をクッキー情報を利用して行なえるように構成してもよい。
【0071】
A−2−2.印刷指示受付処理:
印刷指示受付処理は、テレビ装置94が備える制御装置95のCPU95a,サーバ1が備えるサーバ制御装置2のCPU2a(受付部BM2)が、それぞれ、ROM95bに格納された印刷指示受付プログラムA2,ROM2bに格納された印刷指示受付プログラムB2を実行することによって行なわれる処理である。この処理は、テレビ装置94とサーバ1との間においてインターネットINを介してデータを通信することにより行なわれる。図8では、印刷指示受付処理のうち、テレビ装置94側で行なわれる処理を処理A2,サーバ1側で行なわれる処理を処理B2として表わし、図12では、処理A2,処理B2の内容および手順を、それぞれ、ルーチンA2,ルーチンB2として表わしている。
【0072】
図12に示すルーチンA2は、テレビ装置94が印刷条件データXDを送信したとき(ステップS140)に起動する。ルーチンA2が起動されると、CPU95aは、サーバ1からのエラーファイルの受信を待ち受ける(ステップS150)。このエラーファイルは、印刷条件の補充要求を表わすデータである。
【0073】
一方、図12に示すルーチンB2は、サーバ1が印刷条件データXDを受信したとき(ステップS230)に起動する。ルーチンB2が起動されると、CPU2aは、まず、印刷条件データXDの内容をチェックし、内容に誤りがないかどうかを点検する処理を行なう(ステップS240)。具体的には、印刷条件データXDに含まれている、印刷対象となるテレビ用コンテンツEのアドレスの情報や送信先メールアドレスの情報が不完全なものである場合に、印刷条件データXDの内容に誤りがあると判定する。これらの情報が不完全なものである要因としては、テレビ装置94の画面96上で、第1自由記入欄U2や第2自由記入欄U3が空欄状態または記入が不完全な状態で印刷実行ボタンJ2が指定されたこと等を考えることができる。
【0074】
印刷条件データXDの内容に誤りがないと判断した場合には、CPU2aは、印刷条件データXDをメール作成部BM3に渡して(ステップS270)、ルーチンB2を終了し、次の処理(メール作成処理)に移る。一方、印刷条件データXDの内容に誤りがあると判断した場合には、CPU2aは、エラーファイルをインターネットINを介してテレビ装置94に送信する処理を行ない(ステップS260)、ステップS230に戻って、印刷条件データXDの再受信を待機する。
【0075】
上記のエラーファイルをテレビ装置94が受信した場合(ステップS150:YES)には、CPU95aは、受信したエラーファイルをROM95bに格納されたブラウザBW1を用いて解読し、印刷対象となるテレビ用コンテンツEのアドレスや送信先メールアドレスの追記を促すエラーメッセージを画面96に表示する処理を行ない(ステップS160)、図9のステップS130の処理に戻って、ルーチンA2を終了する。一方、印刷条件データXDの送信(ステップS140)後、所定時間が経過しても、エラーファイルを受信しなかった場合には(ステップS150:NO)、CPU95aは、ルーチンA2を終了し、次の処理(メール作成処理)に移る。
【0076】
A−2−3.メール作成処理:
メール作成処理は、テレビ装置94が備える制御装置95のCPU95a,サーバ1が備えるサーバ制御装置2のCPU2a(メール作成部BM3)が、それぞれ、ROM95bに格納されたメール作成プログラムA3,ROM2bに格納されたメール作成プログラムB3を実行することによって行なわれる処理である。この処理は、テレビ装置94とサーバ1との間においてインターネットINを介してデータを通信することにより行なわれる。図8では、メール作成処理のうち、テレビ装置94側で行なわれる処理を処理A3,サーバ1側で行なわれる処理を処理B3として表わし、図13では、処理A3,処理B3の内容および手順を、それぞれ、ルーチンA3,ルーチンB3として表わしている。
【0077】
図13に示すルーチンA3,ルーチンB3は、それぞれ、ルーチンA2,ルーチンB2の終了に伴って起動する。ルーチンA3が起動されると、CPU95aは、サーバ1からの完了ファイルの受信を待ち受ける(ステップS170)。この完了ファイルは、印刷対象となるテレビ用コンテンツEの印刷をパーソナルコンピュータ10に要求する準備が完了した旨を表わすデータである。
【0078】
一方、ルーチンB3が起動されると、CPU2aは、まず、ROM2bに格納されたメールアプリケーションV1を起動し(ステップS280)、新規メールを作成するモードを実行する処理を行なう(ステップS290)。続いて、CPU2aは、印刷条件データXDに含まれている印刷対象となるテレビ用コンテンツEのアドレスの情報、送信先メールアドレスの情報および印刷設定の情報を抽出し(ステップS300)、抽出した各情報に基づいて、新規メールの宛先欄に送信先メールアドレスを入力する処理(ステップS310)、新規メールの添付ファイルとして、印刷対象となるテレビ用コンテンツEを表わすファイルEpを添付する処理(ステップS320)、新規メールの本文欄に印刷設定を入力する処理(ステップS330)を行なう。本実施例では、新規メールに添付されたファイルEpがコンテンツ関連データYD(図1)に相当する。
【0079】
ステップS320の添付処理は、具体的には、以下のようにして行なわれる。印刷条件データXDには、印刷対象となるテレビ用コンテンツEのアドレスの情報として、ブラウザBW1に対応するファイルEtのURLの情報が含まれている。CPU2aは、このファイルEtのURLの情報に基づいて記憶装置2e内のデータベース部DBを参照することにより、ファイルEtと組とされているファイルEp(ブラウザBW2に対応するもの)を特定し、特定したファイルEpを添付ファイルとして添付する。
【0080】
CPU2aは、送信先メールアドレス,印刷設定の入力およびファイルEpの添付がなされた新規メールを、印刷用メールPMとして、記憶装置2e内のメールボックスMBに格納した後(ステップS340)、メールアプリケーションV1を終了する(ステップS350)。続いて、CPU2aは、上記の完了ファイルをインターネットINを介してテレビ装置94に送信する処理を行ない(ステップS360)、ルーチンB3を終了して、次の処理(メール送受信処理)に移る。上記の完了ファイルをテレビ装置94が受信した場合(ステップS170:YES)には、CPU95aは、受信した完了ファイルをROM95bに格納されたブラウザBW1を用いて解読し、テレビ用コンテンツEの印刷準備の完了の旨が記述された準備完了メッセージを画面96に表示する処理を行ない(ステップS180)、ルーチンA3を終了する。
【0081】
A−2−4.メール送受信処理:
メール送受信処理は、サーバ1が備えるサーバ制御装置2のCPU2a(メール送信部BM4),パーソナルコンピュータ10が備えるPC制御装置11のCPU11aが、それぞれ、ROM2bに格納されたメール送受信プログラムB4,ROM11bに格納されたメール送受信プログラムC1を実行することによって行なわれる処理である。この処理は、サーバ1とパーソナルコンピュータ10との間においてインターネットINを介してデータを通信することにより行なわれる。図8では、メール送受信処理のうち、サーバ1側で行なわれる処理を処理B4,パーソナルコンピュータ10側で行なわれる処理を処理C1として表わし、図14では、処理B4,処理C1の内容および手順を、それぞれ、ルーチンB4,ルーチンC1として表わしている。
【0082】
図14に示すルーチンC1は、パーソナルコンピュータ10において既述したメールアプリケーションV2を立ち上げる指示がなされたときに起動する。本ルーチンが起動されると、CPU11aは、まず、ROM11bに格納されたメールアプリケーションV2を起動し(ステップS500)、このメールアプリケーションV2を実行することにより、取得指示データをインターネットINを介してサーバ1に送信する処理を行なう(ステップS510)。取得指示データは、サーバ1の記憶装置2e内の特定のメールボックスMBに格納されている未受信のメールを取得する指示を表わすデータである。この取得指示データに含まれる情報としては、メールボックスMBに関係づけられたメールアドレスの情報や、ID,パスワード等の個人認証用の情報を考えることができる。
【0083】
一方、図14に示すルーチンB4は、既述したルーチンB3の終了に伴って起動する。ルーチンB4が起動されると、CPU2aは、パーソナルコンピュータ10からの取得指示データの受信を待ち受ける(ステップS370)。取得指示データを受信した場合には、CPU2aは、記憶装置2e内の特定のメールボックスMBを参照して未送信のメールを特定し(ステップS380)、未送信のメールを、インターネットINを介してパーソナルコンピュータ10に送信した後(ステップS390)、パーソナルコンピュータ10からの削除指示データの受信を待ち受ける(ステップS400)。この削除指示データは、後述するステップS520の処理によってパーソナルコンピュータ10が新着メールとして受信したメールをメールボックスMBから削除する指示を表わすデータである。
【0084】
サーバ1からの未送信のメールの受信を検出したパーソナルコンピュータ10側のCPU11aは、未送信のメールを新着メールとして受信した後(ステップS520)、ROM11bに格納された印刷管理アプリケーションV3を起動し(ステップS525)、この印刷管理アプリケーションV3を実行することにより、以下のステップS530〜S540の各処理を行なう。
【0085】
まず、CPU11aは、新着メールの仕分処理を行なう(ステップS530)。この仕分処理の内容および手順を、仕分処理ルーチンとして図15に示した。仕分処理ルーチンが起動されると、CPU11aは、まず、一の新着メールを解析対象として決定する処理を行なう(ステップS900)。次に、解析対象としての新着メールに添付ファイルが添付されているか否か、この新着メールの本文欄に印刷設定の記述があるか否かを判断する処理を行なう(ステップS905,ステップS910)。この処理において、添付ファイルが添付されていない、または、本文欄に印刷設定の記述がないと判断した場合には、CPU11aは、当該新着メールが通常メールKMであると判定し(ステップS920)、当該新着メールを、ハードディスク11eのメッセージフォルダKF内に保存する処理を行なう(ステップS925)。一方、ステップS905,ステップS910の処理において、添付ファイルが添付されており、かつ、本文欄に印刷設定の記述があると判断した場合には、CPU11aは、当該新着メールが印刷用メールPMであると判定し(ステップS930)、当該新着メールを、ハードディスク11eの印刷用フォルダPF内に保存する処理を行なう(ステップS950)。ハードディスク11e内に印刷用フォルダPFが未だ作成されていない場合には、印刷用フォルダPFの作成の後、ステップS950の処理(新着メールの保存)を行なう(ステップS935,S940)。こうして解析対象としての新着メールを保存した後、CPU11aは、他の新着メールがあるか否かを判断し(ステップS960)、他の新着メールがある場合には、ステップS900に戻って上記の処理を繰り返し、全ての新着メールの内容解析を完了したときに仕分処理ルーチンを終了する。これにより、複数の新着メールが、各新着メールの内容に応じ、メッセージフォルダKFと印刷用フォルダPFとに分けて保存される。
【0086】
図14に戻って説明する。こうした仕分処理の終了後、CPU11aは、前述した削除指示データを、インターネットINを介してサーバ1に送信して(ステップS540)、ルーチンC1を終了し、次の処理(コンテンツ印刷処理)に移る。この削除指示データを受信したサーバ1のCPU2aは、ステップS390の処理において送信した未送信のメールをメールボックスMBから削除する処理を行ない(ステップS410)、ルーチンB4を終了する。
【0087】
A−2−5.コンテンツ印刷処理:
コンテンツ印刷処理は、パーソナルコンピュータ10が備えるPC制御装置11のCPU11aがROM11bに格納されたコンテンツ印刷プログラムC2を実行することによって行なわれる処理である。図8では、コンテンツ印刷処理を、処理C1に続けてパーソナルコンピュータ10側で行なわれる処理C2として表わし、図16では、処理C2の内容および手順をルーチンC2として表わしている。
【0088】
図16に示すルーチンC2は、既述したルーチンC1の終了に伴って起動する。ルーチンC2が起動されると、CPU11aは、印刷管理アプリケーションV3を実行することにより、以下のステップS550〜S660の各処理を行なう。即ち、CPU11aは、まず、ハードディスク11e内の印刷用フォルダPFを参照し(ステップS550)、印刷用フォルダPF内に印刷用メールPMが保存されているか否かを判断する処理を行なう(ステップS560)。印刷用フォルダPF内に印刷用メールPMが保存されていないと判断した場合には、CPU11aは、印刷対象となるテレビ用コンテンツEが存在しないとみなして、本ルーチンを終了する。一方、印刷用フォルダPF内に印刷用メールPMが保存されていると判断した場合には、CPU11aは、印刷用フォルダPF内の1つの印刷用メールPMを特定した後(ステップS570)、この印刷用メールPMに添付されたファイルEpを抽出し、抽出したファイルEpを、印刷対象となるテレビ用コンテンツEを表わすRGBデータとして入力する処理を行なう(ステップS580)。続いて、CPU11aは、印刷用メールPMの本文欄に記述された印刷設定の内容を解析して、印刷設定データを作成する処理を行なう(ステップS590)。印刷設定データは、本文欄に記述された印刷設定の内容を、プリンタ20が解釈可能な形式で表現したデータである。
【0089】
次に、CPU11aは、プリンタドライバを起動し(ステップS600)、RGBデータとしてのファイルEpをCMYデータに変換する処理を行なった後(ステップS610)、このCMYデータ、印刷設定データの組を印刷ジョブとして登録する処理を行なう(ステップS620)。この印刷ジョブがプリンタ20に送られて実行されることにより、テレビ装置94において印刷対象として選択されたテレビ用コンテンツEが、テレビ装置94側でなされた印刷設定に従って、用紙Pに印刷される。
【0090】
こうして一の印刷用メールPMに添付されたファイルEpを印刷ジョブとして登録した後、CPU11aは、印刷用フォルダPF内に他の印刷用メールPMが保存されているか否かを判断し(ステップS630)、他の印刷用メールPMがある場合には、ステップS570に戻って上記の処理を繰り返す。これにより、印刷用フォルダPF内の全ての印刷用メールPMについて、各印刷用メールPMに添付されたファイルEpが印刷ジョブとして登録され、各ファイルEpによって表わされるテレビ用コンテンツEが順次に用紙Pに印刷される。この後、CPU11aは、全ての印刷ジョブが終了したと判断したときに、プリンタドライバを停止し(ステップS640,S650)、印刷ジョブの登録に用いられた印刷用メールPMを印刷用フォルダPFから削除する処理を行なう(ステップS660)。以上の処理の終了後、CPU11aは、印刷管理アプリケーションV3を終了して(ステップS670)、本ルーチンを終了する。
【0091】
A−3.作用効果:
以上説明した本実施例の印刷システムGH1では、本体操作部91またはリモコン装置97の操作により、テレビ装置94が、印刷対象となるテレビ用コンテンツEのアドレス,送信先メールアドレス,印刷設定の各情報の組を、テレビ用コンテンツEの印刷指示を表わす情報と共に、印刷条件データXDとして入力し、この印刷条件データXDをインターネットINを介してサーバ1に送信する。サーバ1は、受信した印刷条件データXDに基づいて、印刷対象となるテレビ用コンテンツEを表わすファイルEp(コンテンツ関連データYD)が添付された印刷用メールPMを作成し、この印刷用メールPMをインターネットINを介してパーソナルコンピュータ10に送信する。パーソナルコンピュータ10は、受信した印刷用メールPMからファイルEpを抽出し、このファイルEpに基づいた印刷の実行を、印刷ジョブの登録によってプリンタ20に指示する。こうした指示に基づいて、パーソナルコンピュータ10に接続されたプリンタ20において印刷対象となるテレビ用コンテンツEが印刷される。従って、プリンタ20に接続されたパーソナルコンピュータ10とテレビ装置94とが直接に接続されていない場合においても、テレビ装置94の画面96に表示された所望のテレビ用コンテンツEのプリンタ20での印刷を、テレビ装置94の操作により、テレビ装置94に接続されたインターネットINを経由して、簡便に行なうことができる。例えば、テレビ装置94の画面96に表示されたテレビ用コンテンツEを印刷するために、プリンタ20に接続されたパーソナルコンピュータ10にテレビ装置94を無線又は有線で直接に接続するする必要がなく、こうした接続を確立するための設定をテレビ装置94側やパーソナルコンピュータ10側で行なう必要もない。また、テレビ装置94の画面96に表示されたテレビ用コンテンツEを印刷するために、テレビ装置94にリムーバブルな記憶媒体を装着して、この記憶媒体に、印刷対象となるテレビ用コンテンツEを表わすファイルを記憶し、このファイルが記憶された記憶媒体をパーソナルコンピュータ10に付け替えてファイルをパーソナルコンピュータ10側で読み出す、といった煩雑な作業をする必要がない。
【0092】
本実施例の印刷システムGH1では、サーバ1が、多数の各テレビ用コンテンツEを表わすデータとして、テレビ装置94において用いられるブラウザBW1に対応するデータであるファイルEt、パーソナルコンピュータ10において用いられるブラウザBW2に対応するデータであるファイルEpという異なる2種類のデータを蓄積している。サーバ1は、テレビ装置94からテレビ用コンテンツEのダウンロードが要求された場合には、テレビ装置94において用いられるブラウザBW1に対応するデータであるファイルEtを、インターネットINを介してテレビ装置94に送信する(図9のステップS220)。一方、こうしたファイルEtのダウンロードによって画面96に表示されたテレビ用コンテンツEについての印刷指示がテレビ装置94側でなされることにより、ファイルEtのURLの情報を含む印刷条件データXDをテレビ装置94からインターネットINを介して受信したサーバ1は、ファイルEtと組とされているファイルEpを特定してファイルEpを添付した印刷用メールPMを作成し(図13のステップS320)、この印刷用メールPMをインターネットINを介してパーソナルコンピュータ10に送信する(図14のステップS390)。こうすれば、テレビ装置94には、テレビ用コンテンツEを表わすデータとして、該テレビ装置94において用いられるブラウザBW1に対応するデータが入力され、パーソナルコンピュータ10には、同一内容のテレビ用コンテンツEを表わすデータとして、該パーソナルコンピュータ10に用いられるブラウザBW2に対応するデータが入力される。従って、テレビ装置94の画面96に表示されたテレビ用コンテンツEの印刷を、パーソナルコンピュータ10に接続されたプリンタ20において正確に行なうことができる。即ち、テレビ装置94とパーソナルコンピュータ10との間で、用いられるWebブラウザの種類が相違する場合であっても、パーソナルコンピュータ10に送信される印刷用メールPMには、印刷対象となるテレビ用コンテンツEを表わすデータとして、ブラウザBW2に対応するファイルEpが添付されているので、パーソナルコンピュータ10は、ファイルEpの内容をブラウザBW2によって正しく解釈することが可能となる。この結果、プリンタ20において、テレビ用コンテンツEを、テレビ装置94の画面96に表示された通りに印刷することができる。これに対し、パーソナルコンピュータ10に送信される印刷用メールPMに、ブラウザBW1に対応するファイルEtが添付されている場合には、ブラウザBW2とブラウザBW1との間ではレイアウト解析に用いるスクリプトが相違するため、ファイルEtの内容をパーソナルコンピュータ10が正しく解釈できない場合があり、このような場合には、プリンタ20において、テレビ用コンテンツEを、テレビ装置94の画面96に表示された通りに印刷することができなくなる。
【0093】
本実施例の印刷システムGH1では、テレビ装置94が、コンテンツ印刷条件を指定するウインドウWを画面96に表示し、このウインドウW内に入力された情報に基づいて、コンテンツ印刷条件を指定し、印刷条件データXDのサーバ1への送信を行なう。従って、テレビ装置94において、コンテンツ印刷条件を指定するための操作がし易くなり、インターフェースの向上を図ることができる。また、テレビ装置94は、一のウインドウWを上フレームFL1、下フレームFL2に分割して画面96に表示し、上フレームFL1内にテレビ用コンテンツEを視認可能に表示すると共、下フレームFL2内に、印刷対象となるテレビ用コンテンツEのアドレスを記入するための第1自由記入欄U2および印刷実行ボタンJ2を表示する。従って、使用者は、テレビ装置94において、画面96上でテレビ用コンテンツEの内容を確認しながらテレビ用コンテンツEの印刷指示を行なうことが可能となり、利便性を高めることができる。
【0094】
本実施例の印刷システムGH1では、パーソナルコンピュータ10は、サーバ1からの印刷用メールPMの受信に伴って印刷用メールPMに添付されたファイルEpを自動的に抽出し、このファイルEpを印刷対象となるRGBデータとして入力する(ステップS520〜S580)。従って、使用者は、テレビ用コンテンツEを印刷しようとする際に、パーソナルコンピュータ10において、受信メールの中から印刷用メールPMを探して印刷用メールPMを開く等の操作を行なう必要がない。また、印刷対象として入力されたファイルEpは、自動的にCMYデータに変換され、印刷ジョブとして登録される(ステップS600〜S620)。従って、使用者は、テレビ用コンテンツEを印刷しようとする際に、パーソナルコンピュータ10において、印刷用メールPMに添付されたファイルEpの印刷を指示する等の操作を行なう必要がない。この結果、印刷の際の操作労力を軽減することができる。
【0095】
本実施例の印刷システムGH1では、パーソナルコンピュータ10は、印刷用メールPMに添付されたファイルEpについて印刷ジョブとしての登録がなされた後、このファイルEpが添付されていた印刷用メールPMを印刷用フォルダPFから削除する(ステップS660)。これにより、パーソナルコンピュータ10が受信した印刷用メールPMは、プリンタ20による印刷の用に供した後に自動的に削除される。従って、テレビ装置94からテレビ用コンテンツEの印刷指示が何回もなされることによりパーソナルコンピュータ10のハードディスク11eの記憶領域が圧迫されるという事態の発生を、使用者がパーソナルコンピュータ10を操作して印刷の用に供した印刷用メールPMの選択や削除指示を行なうことなく、未然に防止することができる。
【0096】
本実施例の印刷システムGH1では、パーソナルコンピュータ10は、図15に示した仕分処理を行なうことにより、受信したメールが印刷用メールPMであるか否かを判断することができる。加えて、パーソナルコンピュータ10は、ルーチンC1において受信したメールが印刷用メールPMであると判断した場合に、ルーチンC1の終了に伴ってルーチンC2を実行することにより、この印刷用メールPMに添付されたファイルEpを抽出し、抽出したファイルEpを、印刷対象となるテレビ用コンテンツEを表わすRGBデータとして入力する(ステップS580)。こうすれば、プリンタ20において、印刷用メールPM以外の印刷を意図しないメールの内容を誤って印刷してしまうことなく、テレビ装置94からの印刷指示に係るテレビ用コンテンツEを確実に印刷することができる。
【0097】
上記実施例では、パーソナルコンピュータ10は、受信したメールが印刷用メールPMであるか否かを、メールへの添付ファイルの添付の有無と、メールの本文欄への印刷設定の記述の有無とによって判断した(ステップS905,ステップS910)が、受信したメールに含まれた他の情報の内容を解析することにより、印刷用メールであるか否かの判断を行なうこととしても差し支えない。解析対象となる他の情報としては、印刷用メールPMと通常メールKMとを識別する情報(例えば、送信元であるサーバ1のIPアドレス、印刷用メールPMに固有に記述された文字列、印刷用メールPMに固有に埋め込まれたマーク等)などを考えることができる。
【0098】
B.変形例:
以上本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる様態で実施し得ることは勿論である。
【0099】
例えば、上記実施例では、ブラウザBW1を、テレビ装置94側のROM95bに予め格納する構成を採用したが、図9のステップS220の処理において、サーバ1のCPU2aが、ファイルEtと共にブラウザBW1をインターネットINを介してテレビ装置94に送信し、図9のステップS120,S125の処理において、受信したブラウザBW1をRAM95c等の記憶領域に展開して、受信したファイルEtを解読してもよい。こうすれば、ブラウザBW1を有しないテレビ装置においても、テレビ用コンテンツEの閲覧を良好に行なうことができる。
【0100】
上記実施例では、サーバ1に、一のテレビ用コンテンツEを表わすデータとして、ブラウザBW1,ブラウザBW2のそれぞれに対応する異なる2通りのデータ(上例では、ファイルEt,ファイルEp)を蓄積したが、一のテレビ用コンテンツEを表わすデータとして、ブラウザBW1に対応するデータ(ファイルEt)のみを蓄積しておき、このコンテンツEの印刷指示をテレビ装置94から受信したサーバ1が、ブラウザBW1に対応するデータをブラウザBW2に対応するデータ(上例では、ファイルEp)に変換して、パーソナルコンピュータ10に送信する構成としてもよい。
【0101】
上記実施例では、パーソナルコンピュータ10が、印刷用メールPMに添付されたファイルEpの抽出ないし入力(ステップS580)と印刷設定データの作成(ステップS590)を行なった後、プリンタドライバを起動して、ファイルEpと印刷設定データとに基づいた印刷ジョブの登録を行なった(ステップS600〜S620)が、ファイルEpと印刷設定データの組を印刷専用フォルダに出力し、印刷専用フォルダ内への新たなデータの組の追加が検出されたとき、印刷専用フォルダ内のデータについての印刷権限を有する専用アプリケーションを起動して、ファイルEpと印刷設定データの組に基づいた印刷ジョブの登録を行なうこととしてもよい。こうすれば、パーソナルコンピュータ10がインターネットINを通じて入力したファイルEpについての印刷がセキュリティ等の理由によって制限されている場合においても、上記印刷専用フォルダ内のファイルEpについては印刷が許容されるので、テレビ装置94からのインターネットINを経由した印刷要求を円滑に処理することができる。
【0102】
上記実施例において、テレビ装置94からサーバ1に送信される印刷条件データXDに、印刷設定の情報を含まないよう構成してもよい。こうした構成においては、プリンタドライバ側で定められた印刷設定のデフォルト値を用いて、テレビ用コンテンツEの印刷を行なうことができる。また、印刷条件データXDに、印刷対象となるテレビ用コンテンツEのアドレスの情報や送信先メールアドレスの情報,印刷設定の情報,テレビ用コンテンツEの印刷指示を表わす情報以外の情報を含ませてもよい。例えば、印刷条件データXDに、テレビ用コンテンツEの印刷予約時間を表わす情報を含ませる構成を考えることができる。この場合には、図13に示すルーチンB3において、サーバ1が、印刷予約時間を表わす情報を含む印刷用メールPMを作成し、この印刷用メールPMを受信したパーソナルコンピュータ10が、図16に示すルーチンC2において、印刷用メールPMから印刷予約時間を読み取り、読み取った印刷予約時間と関連付けて印刷ジョブの登録(ステップS620)登録を行なうことが好ましい。これにより、テレビ用コンテンツEの印刷がなされる日時を、テレビ装置94側で自由に決定することができる。
【0103】
上記実施例では、図13に示すルーチンB3において、印刷用メールPMに、コンテンツ関連データYDとして、印刷対象となるテレビ用コンテンツEを表わすファイルEpを添付したが、こうしたファイルEpの添付以外の形態で、印刷用メールPMに、コンテンツ関連データYDを含ませる構成を採ってもよい。一例として、ファイルEpのURLの情報をコンテンツ関連データYDとして印刷用メールPMに含ませる構成を考えることができる。この場合には、図16に示すルーチンC2において、パーソナルコンピュータ10が、受信した印刷用メールPMからファイルEpのURLの情報を読み取った後、このURLに基づいてサーバ1にアクセスしてファイルEpをダウンロードし、このファイルEpを、印刷対象となるテレビ用コンテンツEを表わすRGBデータとして入力(ステップS580)すれば、上記実施例と同様に印刷ジョブの登録を行なうことができる。
【0104】
上記実施例では、テレビ装置94およびパーソナルコンピュータ10を同一の通信回線CLを用いてインターネットINに接続する構成としたが、テレビ装置94,パーソナルコンピュータ10のそれぞれに個別の通信回線を用いて、インターネットINに接続する構成としてもよい。
【0105】
また、上記実施例では、印刷対象決定処理(ルーチンB1)、印刷指示受付処理(ルーチンB2)、メール作成処理(ルーチンB3)、メール送受信処理(ルーチンB4)を1つのサーバ1によって実行する構成としたが、これらの処理を複数のサーバにより分担して実行する構成を採ってもよい。例えば、ルーチンB1やルーチンB2を、配信部BM1や受付部BM2と同等の機能を備えたファイルサーバが実行し、ルーチンB3を、メール作成部BM3と同等の印刷用メールPMの作成ないし送信機能を有するサーバが実行し、ルーチンB4を、メール送信部BM4と同等の印刷用メールPMや通常メールKMの送受信機能を有するメールサーバが実行する構成を考えることができる。こうした構成によれば、パーソナルコンピュータ10をインターネットINに接続するプロバイダとテレビ装置94をインターネットINに接続するプロバイダとが異なる場合においても、テレビ装置94からのテレビ用コンテンツEの印刷指示をインターネットINを介してパーソナルコンピュータ10に伝達し、プリンタ20においてテレビ用コンテンツEの印刷を行なうことができる。
【0106】
上記実施例では、テレビ装置94、パーソナルコンピュータ10およびプリンタ20を同一の建造物内に配置したが、これらの各装置を異なる場所に配置してもよい。この場合には、パーソナルコンピュータ10とプリンタ20とがデータの受渡し可能に接続されていること、テレビ装置94、パーソナルコンピュータ10のそれぞれがインターネットINに接続可能な状態であることが必要となる。また、上記実施例において、据置型のテレビ装置94に替えて、インターネットINへの接続機能と文字や画像の表示機能とを併有する他の装置を用いてもよい。こうした他の装置としては、携帯型や車載型のテレビ装置やノートパソコン,携帯情報端末(PDA),携帯電話等を考えることができる。
【0107】
上記実施例では、パーソナルコンピュータ10がメール送受信処理(ルーチンC1)、コンテンツ印刷処理(ルーチンC2)を実行するよう構成したが、こうしたルーチンC1,C2をプリンタが実行してテレビ用コンテンツEの印刷までを行なう構成としてもよい。こうした構成例を印刷システムGH2として図17に示した。図示するように、印刷システムGH2は、パーソナルコンピュータ10を備えず、プリンタ120とアクセスポイント88とが無線で接続されている点で、図1に示した印刷システムGH1と異なる。プリンタ120は、実施例において図1に示したプリンタ20とほぼ共通の各部を備える。図17では、この共通の各部につき、符号の十の位以下を図1と同じ数字ないし英字を用いて表わしている。また、プリンタ20は、上記実施例でパーソナルコンピュータ10が備えていたPC制御装置11,PCカードスロット12,無線LANカード19,ディスプレイ14に相当する各部として、ルーチンC1,C2を実行する制御装置111,カードスロット112,無線LANカード119,ディスプレイ114を備えており、制御装置111は制御回路140に接続されている。このように構成された印刷システムGH2では、プリンタ120は、サーバ1から送信された印刷用メールPMをインターネットINを介して受信し、この印刷用メールPMからファイルEpを抽出し、このファイルEpに基づいた印刷ジョブの登録を行なって、印刷対象となるテレビ用コンテンツEを用紙Pに印刷することができる。従って、プリンタ120とテレビ装置94とが直接に接続されていない場合においても、テレビ装置94の画面96に表示された所望のテレビ用コンテンツEのプリンタ120での印刷を、テレビ装置94の操作により、テレビ装置94に接続されたインターネットINを経由して、簡便に行なうことができる。
【0108】
また、上記実施例や変形例では、テレビ装置94,パーソナルコンピュータ10,プリンタ120のインターネットINへの接続を、無線LANアダプタ98,無線LANカード19,119とアクセスポイント88との間の無線通信によって実現したが、勿論、これ以外の無線通信方式(例えば、Bluetooth(商標)や赤外線通信、光通信等)を採用することも可能である。また、図2に点線の矢印で示したように、制御装置95のシリアル入出力インタフェース95iとモデム87とをケーブルを用いて接続することにより、テレビ装置94を有線でインターネットINに接続する構成を採用しても差し支えない。また、図5に点線の矢印で示したように、PC制御装置11のシリアル入出力インタフェース11iとモデム87とをケーブルを用いて接続することにより、パーソナルコンピュータ10を有線でインターネットINに接続する構成を採用しても差し支えない。勿論、図17に示した変形例において、制御装置111のシリアル入出力インタフェースとモデム87とをケーブルを用いて接続することにより、プリンタ120を有線でインターネットINに接続する構成を採用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明の実施例である印刷システムGH1を実現するハードウェアの構成を示す説明図である。
【図2】テレビ装置94が備える制御装置95の構成を示す説明図である。
【図3】サーバ制御装置2の構成を示す説明図である。
【図4】CPU2aの印刷に関する機能部と、各機能部によって実行されるプログラムを表わすブロック図である。
【図5】PC制御装置11の構成を示す説明図である。
【図6】プリンタ20の概略構成を示す説明図である。
【図7】制御回路40の構成を示す説明図である。
【図8】印刷システムGH1において実行される特徴的な処理の概要を示す説明図である。
【図9】印刷対象決定処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】テレビ装置94の画面96にテレビ用コンテンツEが表示されたときの様子を一例として示す説明図である。
【図11】テレビ用コンテンツEおよび印刷条件入力欄の他の表示形態の一例を示す説明図である。
【図12】印刷指示受付処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図13】メール作成処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図14】メール送受信処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図15】仕分処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図16】コンテンツ印刷処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図17】変形例としての印刷システムGH2を実現するハードウェアの構成を示す説明図である。
【符号の説明】
【0110】
1...サーバ
2...サーバ制御装置
2a...CPU
2b...ROM
2c...RAM
2d...ディスクドライブコントローラ
2e...記憶装置
2f...入出力コントローラ
2g...ディスプレイコントローラ
2j...ネットワークインタフェース
3...入出力装置
4...表示装置
9...Webサーバ
10...パーソナルコンピュータ
11...PC制御装置
11a...CPU
11b...ROM
11c...RAM
11d...ディスクドライブコントローラ
11e...ハードディスク
11f...入出力コントローラ
11g...ディスプレイコントローラ
11h...パラレル入出力インタフェース
11i...シリアル入出力インタフェース
11j...無線通信インタフェース
12...PCカードスロット
14...ディスプレイ
15...入出力装置
19...無線LANカード
20,120...プリンタ
22...モータ
24...キャリッジモータ
26...プラテン
28...印刷ヘッドユニット
30...キャリッジ
32,132...操作パネル
34...摺動軸
36...駆動ベルト
38...プーリ
39...位置検出センサ
40,140...制御回路
41...CPU
43...P−ROM
44...RAM
45...キャラクタジェネレータ
50...I/F専用回路
52...ヘッド駆動回路
54...モータ駆動回路
56...コネクタ
61〜66...インク吐出用ヘッド
70a...黒インク用カートリッジ
70b...カラーインク用カートリッジ
86...スピーカ
87...モデム
88...アクセスポイント
91...本体操作部
92...アンテナ
93...チューナー
94...テレビ装置
95...制御装置
95a...CPU
95b...ROM
95c...RAM
95d...EEPROM
95f...入出力コントローラ
95g...ディスプレイコントローラ
95h...音声入力インタフェース
95i...シリアル入出力インタフェース
95j...無線通信インタフェース
96...画面
97...リモコン装置
98...無線LANアダプタ
99...赤外線受信部
111...制御装置
112...カードスロット
114...ディスプレイ
119...無線LANカード
BL...データ送受信部
BM...印刷管理部
BM1...配信部
BM2...受付部
BM3...メール作成部
BM4...メール送信部
BW1...ブラウザ
BW2...ブラウザ
CL...通信回線
DB...データベース部
E...テレビ用コンテンツ
Ep...ファイル
Et...ファイル
FL1...上フレーム
FL2...下フレーム
GH1...印刷システム
GH2...印刷システム
IN...インターネット
Ip...粒子
J1...印刷設定ボタン
J2...印刷実行ボタン
KF...メッセージフォルダ
KM...通常メール
MB...メールボックス
Nz...ノズル
P...用紙
PE...ピエゾ素子
PF...印刷用フォルダ
PM...印刷用メール
PT...ポインタ
PV...プロバイダ
Tp...ファイル
U1...アドレス表示欄
U2...第1自由記入欄
U3...第2自由記入欄
W...ウインドウ
XD...印刷条件データ
YD...コンテンツ関連データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端末と、該第1の端末とは異なる端末であって、該第1の端末に直接に接続されていない第2の端末とが、コンテンツを格納したサーバが配置されたネットワークに通信回線を介して接続されており、前記第1の端末から前記サーバへのアクセスによって前記コンテンツを表わすデータを前記第1の端末に入力し、該入力に伴って該第1の端末の画面に表示された前記コンテンツを、前記第2の端末に接続された印刷装置において印刷する印刷システムであって、
前記第1の端末は、
所定の操作に基づいて、前記コンテンツの印刷に関する条件であるコンテンツ印刷条件を指定し、該指定された前記コンテンツ印刷条件を表わすデータを前記サーバに送信する指定送信手段を備え、
前記サーバは、
受信した前記コンテンツ印刷条件を表わすデータに基づいて、少なくとも印刷対象となるコンテンツに関するデータを含む印刷用メールを作成する印刷用メール作成手段と、
該作成された印刷用メールを前記ネットワークを介して前記第2の端末に送信する印刷用メール送信手段とを備え、
前記第2の端末は、
前記受信した印刷用メールに含まれた印刷対象となるコンテンツに関するデータに基づいて前記印刷対象となるコンテンツを表わすデータを入力するコンテンツデータ入力手段と、
該入力されたコンテンツを表わすデータに基づいた印刷の実行を前記印刷装置に指示する印刷指示手段とを備えた
印刷システム。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷システムであって、
前記サーバは、各コンテンツを表わすデータとして、前記第1の端末に用いられるWebブラウザによって表示するための第1データ、第2の端末に用いられるWebブラウザによって表示するための第2データという二種類のデータを格納しており、
前記第1の端末から前記サーバへのアクセスによって該第1の端末に入力されるコンテンツを表わすデータは、前記第1データであり、
前記コンテンツデータ入力手段によって第2の端末に入力されるコンテンツを表わすデータは、前記第2データである
印刷システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の印刷システムであって、
前記第1の端末は、前記コンテンツ印刷条件を指定するウインドウを前記画面に表示するウインドウ表示手段を備え、
前記指定送信手段は、前記ウインドウ表示手段により表示されたウインドウ上に入力された情報に基づいて前記コンテンツ印刷条件を指定し、前記サーバへの送信を行なう手段である
印刷システム。
【請求項4】
前記ウインドウ表示手段は、前記コンテンツ印刷条件として、少なくとも印刷対象となるコンテンツおよびコンテンツの印刷の実行を指定するウインドウを、印刷対象となるコンテンツを視認可能な形態で、前記画面に表示する手段である請求項3に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記コンテンツデータ入力手段は、前記第2の端末が前記印刷用メールの受信をきっかけとして、前記印刷対象となるコンテンツを表わすデータの入力を行なう手段である請求項1ないし4のいずれかに記載の印刷システム。
【請求項6】
前記印刷指示手段は、前記コンテンツデータ入力手段によるコンテンツを表わすデータの入力が行なわれたときに、前記入力されたコンテンツを表わすデータに基づいた印刷の実行を前記印刷装置に指示する手段である請求項1ないし5のいずれかに記載の印刷システム。
【請求項7】
請求項1ないし5のいずれかに記載の印刷システムであって、
前記第2の端末は、
前記コンテンツデータ入力手段によって入力されたコンテンツを表わすデータを所定のフォルダに格納するフォルダ格納手段と、
前記フォルダ内にコンテンツを表わすデータが追加されたことを検出する検出手段とを備え、
前記印刷指示手段は、前記検出手段によりコンテンツを表わすデータの追加が検出されたとき、該追加されたコンテンツを表わすデータに基づいた印刷の実行を前記印刷装置に指示する手段である
印刷システム。
【請求項8】
前記第2の端末は、前記印刷指示手段により印刷の実行の指示がなされた後、該指示がなされたコンテンツに関するデータを含む印刷用メールを削除する印刷用メール削除手段を備えた請求項1ないし7のいずれかに記載の印刷システム。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の印刷システムであって、
前記第2の端末は、受信したメールが前記印刷用メールであるか否かを判断するメール種別判断手段を備え、
前記コンテンツデータ入力手段は、該メール種別判断手段により、受信したメールが前記印刷用メールであると判断された場合に、該印刷用メールに含まれた印刷対象となるコンテンツに関するデータに基づいたコンテンツを表わすデータの入力を行なう手段である
印刷システム。
【請求項10】
前記メール種別判断手段は、受信したメールに含まれた情報の内容を解析することにより、前記受信したメールが印刷用メールであるか否かの判断を行なう手段である請求項9に記載の印刷システム。
【請求項11】
請求項10に記載の印刷システムであって、
前記メール種別判断手段は、前記受信した印刷用メールに含まれた情報の内容として、前記印刷用メールと該印刷用メール以外のメールとを識別する情報が印刷用メールを表わす情報であるか否か、および、印刷対象となるコンテンツを表わすデータが添付ファイルとして添付されているか否かを解析し、前記印刷用メールと該印刷用メール以外のメールとを識別する情報が印刷用メールを表わす情報であり、かつ、前記印刷対象となるコンテンツを表わすデータが添付ファイルとして添付されていると解析した場合に、前記受信したメールが印刷用メールであると判断する手段であり、
前記コンテンツデータ入力手段は、該メール種別判断手段により、受信したメールが前記印刷用メールであると判断された場合に、該メールに含まれた情報のうち、前記添付ファイルとして添付されたコンテンツを表わすデータのみを入力する手段である
印刷システム。
【請求項12】
コンテンツを格納したサーバが配置されたネットワークに通信回線を介して接続可能な第2の端末に接続され、該第2の端末から受け取った印刷対象となるデータに基づいて印刷を行なう印刷装置であって、
前記第2の端末とは異なる端末であって、該第2の端末に直接に接続されていない第1の端末が通信回線を介して前記ネットワーク上のサーバにアクセスすることにより該第1の端末の画面に表示されたコンテンツについて、第1の端末から所定の印刷指示がサーバに送信され、この印刷指示を受信したサーバにより、少なくとも印刷対象となるコンテンツに関するデータを含む印刷用メールが作成され、該印刷用メールを前記ネットワークを介して受信した前記第2の端末により、前記印刷用メールに含まれた印刷対象となるコンテンツに関するデータに基づいて前記印刷対象となるコンテンツを表わすデータが入力された場合に、該入力されたコンテンツを表わすデータに基づいて前記印刷を行なう
印刷装置。
【請求項13】
第1の端末と、該第1の端末とは異なる端末であって、該第1の端末に直接に接続されていない第2の端末とが、コンテンツを格納したサーバが配置されたネットワークに通信回線を介して接続されており、前記第1の端末から前記サーバへのアクセスによって前記コンテンツを表わすデータを前記第1の端末に入力し、該入力に伴って該第1の端末の画面に表示された前記コンテンツを、前記第2の端末に接続された印刷装置において印刷する方法であって、
前記第1の端末は、所定の操作に基づいて、前記コンテンツの印刷に関する条件であるコンテンツ印刷条件を指定し、該指定された前記コンテンツ印刷条件を表わすデータを前記サーバに送信し、
前記サーバは、受信した前記コンテンツ印刷条件を表わすデータに基づいて、少なくとも印刷対象となるコンテンツに関するデータを含む印刷用メールを作成し、該作成された印刷用メールを前記ネットワークを介して前記第2の端末に送信し、
前記第2の端末は、前記受信した印刷用メールに含まれた印刷対象となるコンテンツに関するデータに基づいて前記印刷対象となるコンテンツを表わすデータを入力し、該入力されたコンテンツを表わすデータに基づいた印刷の実行を前記印刷装置に指示する
印刷方法。
【請求項14】
コンテンツが格納されたサーバが配置され、第1の端末,該第1の端末とは異なる端末であって、該第1の端末に直接に接続されていない第2の端末のそれぞれが通信回線を介して接続されたネットワークを介して、前記第1の端末から前記サーバへのアクセスによって該第1の端末の画面に表示された前記コンテンツの印刷指示を、印刷装置が接続された前記第2の端末に送信するためのプログラムであって、
前記第1の端末から前記ネットワークを通じて受け取った前記印刷指示に基づいて、前記コンテンツの印刷に関する条件であるコンテンツ印刷条件を表わすデータを入力する機能と、
該入力したコンテンツ印刷条件を表わすデータに基づいて、少なくとも印刷対象となるコンテンツに関するデータを含む印刷用メールを作成する機能と、
該作成された印刷用メールを、ネットワークを通じて前記第2の端末に送信する機能と
をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−213598(P2007−213598A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−84152(P2007−84152)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【分割の表示】特願2004−23322(P2004−23322)の分割
【原出願日】平成16年1月30日(2004.1.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】