説明

印刷装置

【課題】一面に頁画像を形成した連続紙を格納した後に、連続紙の格納順序を入れ替えることなく、格納した連続紙の他の面に頁画像を形成する。
【解決手段】頁管理部412は、順序制御部424を含み、BM記憶部410による頁画像の記憶が終了すると、順序制御部424が制御する順序で頁データを頁単位でBM記憶部410から読み出し、出力画像調整部414に対して出力する。順序制御部424は、印刷面の指示がロール紙26の表面又は裏面のいずれであるかを判定し、判定結果に応じて頁データの読み出しと出力の順序を制御する。順序制御部424は、分割されていないジョブに対して、ロール紙26の裏面に印刷する指示を受け入れた場合、頁画像の順序を入れ替えて頁番号の降順に頁管理部412が頁データを読み出して出力するように頁データの順序を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、印刷を開始する際に前回の印刷時の印刷設定を印刷設定格納部から読み出し、記憶装置にスプールされている印刷データの印刷設定をジョブテーブルから読み出し、印刷設定格納部と同じ印刷設定の印刷データを優先的に印刷する画像形成装置を開示する。
【0003】
【特許文献1】特開2007−136952号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、一面に頁画像を形成した連続紙を格納した後に、連続紙の格納順序を入れ替えることなく、格納した連続紙の他の面に頁画像を形成することができる印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、請求項1に係る本発明は、連続紙の一面に頁画像を形成する頁画像形成手段と、この頁画像形成手段に連続紙を供給する第1の給紙手段と、前記頁画像形成手段が頁画像を形成した連続紙を格納する格納手段と、この格納手段が格納した連続紙の他の面に前記頁画像形成手段が頁画像を形成可能なように、前記格納手段が格納した連続紙を格納順序とは逆の順序で前記頁画像形成手段に供給する第2の給紙手段と、を有する印刷装置である。
【0006】
請求項2に係る本発明は、前記第1の給紙手段が連続紙を供給する場合には、連続紙の一面に奇数頁又は偶数頁の頁画像を昇順又は降順に前記頁画像形成手段が形成し、前記第2の給紙手段が連続紙を供給する場合には、連続紙の他の面に未形成の偶数頁又は奇数頁の頁画像を、前記第1の給紙手段が連続紙を供給する場合とは逆の順序となる降順又は昇順に前記頁画像形成手段が形成するように、前記頁画像形成手段の頁画像形成順序を制御する順序制御手段をさらに有する請求項1記載の印刷装置である。
【0007】
請求項3に係る本発明は、前記頁画像形成手段が形成する頁画像に対してとじ方向を設定するとじ方向設定手段と、このとじ方向設定手段の設定に基づいて、前記頁画像形成手段が連続紙のいずれかの面に形成する頁画像の向きを、頁画像ごとに180度回転させるよう制御する画像方向制御手段と、をさらに有する請求項1又は2記載の印刷装置である。
【0008】
請求項4に係る本発明は、ページ記述言語を取得する取得手段と、この取得手段が取得したページ記述言語を頁画像に変換する頁画像変換手段と、この頁画像変換手段が変換した頁画像の1頁分以上のデータを記憶する記憶手段と、前記取得手段が取得したページ記述言語の全てを前記頁画像変換手段が変換した場合の総頁画像のデータサイズを算出するサイズ算出手段と、このサイズ算出手段が算出したデータサイズと前記記憶手段が一度に記憶可能なデータサイズとを比較する比較手段と、この比較手段の比較結果に基づいて、前記頁画像変換手段により一度に変換される総頁画像のデータサイズが、前記記憶手段の記憶可能なデータサイズ以下となるように、前記取得手段が取得したページ記述言語を分割する分割手段と、をさらに有し、前記頁画像形成手段は、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記分割手段が分割したページ記述言語を前記頁画像変換手段が個別に変換した頁画像を連続紙に順次に形成する請求項1乃至3いずれか記載の印刷装置である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る本発明によれば、一面に頁画像を形成した連続紙を格納した後に、連続紙の格納順序を入れ替えることなく、格納した連続紙の他の面に頁画像を形成することができる。
【0010】
請求項2に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明の効果に加えて、頁順に製本可能な頁画像を連続紙に形成することができる。
【0011】
請求項3に係る本発明によれば、請求項1又は2に係る本発明の効果に加えて、設定されたとじ方向に応じた向きの頁画像を連続紙に形成することができる。
【0012】
請求項4に係る本発明によれば、請求項1乃至3いずれかに係る本発明の効果に加えて、取得したページ記述言語の全てを頁画像に変換した結果を記憶する記憶手段を有していなくても、連続紙に頁画像を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、本発明の実施形態に係る印刷装置1が例示されている。印刷装置1は、例えばメインフレーム10、ユーザインターフェイス装置を備えたホストPC12及び後処理装置14がネットワーク16を介して画像形成装置2に接続されることにより構成されている。メインフレーム10及びホストPC12は、例えば画像形成信号(ジョブ)などを画像形成装置2に対して送信し、ロール紙などの連続紙に画像形成装置2が頁画像を形成するように制御する。後処理装置14は、例えばロール紙の両面にそれぞれ形成された複数の頁画像に合わせてロール紙を切断することにより、切断したロール紙を用いた製本等を可能にする。
【0014】
図2は、画像形成装置2の構成を例示する構成図であって、(A)はロール紙の表面に頁画像を形成する場合の構成図であり、(B)はロール紙の裏面に頁画像を形成する場合の構成図である。
図2(A)に示すように、画像形成装置2は、例えば、画像形成ユニット20、給紙装置22及びスタック(格納)装置24を有する。
給紙装置22は、画像形成されていないロール紙(連続紙)26を画像形成ユニット20に対して供給する。スタック装置24は、画像形成ユニット20により画像形成が行われた後のロール紙26を巻き取ることにより格納する。ここで、ロール紙26は、給紙装置22及びスタック装置24に対して着脱自在にされている。
【0015】
画像形成ユニット20には、例えばタッチパネルなどの入出力装置であるユーザインターフェイス(UI)装置200と、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(黒)の各色毎にそれぞれ独立して構成された感光体ドラム202a〜202dと、定着器204と、制御部3とが備えられている。画像形成ユニット20は、例えばメインフレーム10又はホストPC12(図1)から複数頁の頁画像を形成する画像形成信号を受け入れると、制御部3の制御により、感光体ドラム202a〜202dそれぞれをレーザ光により照射することにより感光体ドラム202a〜202d上に静電潜像をそれぞれ形成する。そして、感光体ドラム202a〜202d上に形成された静電潜像は、現像器(図示せず)により各色のトナーで現像され、ロール紙26の下側面(内側面)に転写される。そして、ロール紙26に転写された複数頁のトナー画像は、定着器204によりロール紙26に定着される。
【0016】
また、画像形成装置2は、図2(B)に示すように、表面(ロール紙26の内側面)に頁画像が形成されてスタック装置24が格納したロール紙26の裏面に画像形成ユニット20が頁画像を形成する場合、図2(A)に示した給紙装置22に代えて反転給紙装置28が設けられる。反転給紙装置28は、給紙装置22とは逆方向に回転してロール紙26を送り出す送出部205と、ロール紙26の外側面を感光ドラム202a〜202dに対向させるように反転させる反転ロール206とを具備し、内側面に表面の頁画像が形成されたロール紙26の外側面を下側に向けて画像形成ユニット20に供給する。
【0017】
なお、反転給紙装置28は、給紙装置22及びスタック装置24とは異なる装置であってもよく、給紙装置22に反転ロール206が付加されて構成されてもよいし、反転可能なスタック装置24に反転ロール206が付加されて構成されてもよい。また、反転給紙装置28と給紙装置22とが同一の装置であり、反転給紙装置28が給紙装置22として用いられる場合には、反転ロール206が使用されないようにされていてもよい。また、反転給紙装置28とスタック装置24とが同一の装置であり、反転給紙装置28がスタック装置24として用いられる場合には、反転給紙装置28が逆回転してロール紙26を格納し、反転ロール206が使用されないようにされていてもよい。
【0018】
図3は、画像形成装置2がロール紙26の両面にそれぞれ複数の頁画像を形成した結果を示す斜視図であり、(A)はロール紙26を外側から見た斜視図であり、(B)はロール紙26を内側から見た斜視図である。
図3に示すように、ロール紙26は、両面にそれぞれ複数の頁画像が形成されると、外側に表面の頁画像が端部(ロール紙先頭)から昇順に配置され、内側に裏面の頁画像が端部から昇順に配置される。そして、ロール紙26は、外側に奇数頁の頁画像が端部から昇順に配置され、内側に偶数頁の頁画像が端部から昇順に配置されて、上述した後処理装置14がロール紙26を切断した順に製本することができるようにされている。
【0019】
制御部3は、例えば図4に示すように、CPU30、メモリ32、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置34及びデータの送受信を行う通信インタフェース(IF)36が制御バス38を介して相互に接続されることにより構成され、画像形成装置2を構成する各部を制御する。なお、制御バス38には、例えば上述したUI装置200も接続されている。
【0020】
CPU30は、メモリ32または記憶装置34に格納されたプログラムに基づいて所定の処理を実行し、制御部3の動作を制御する。また、プログラムをメモリ32や記憶装置34から提供するのではなく、当該プログラムをCD−ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。この記録媒体は磁気ディスク、半導体メモリまたはその他の記録媒体であってもよい。
【0021】
通信IF36は、メインフレーム10及びホストPC12と画像形成装置2とを接続する通信インターフェイスである。例えば、通信IF36は、ホストPC12が送信するページ記述言語(Page Description Language:PDL)などの画像形成信号を受信し、CPU30に対して出力する。CPU30は、PDLを受信すると、予め定められた形式のPDLに変換して解析し、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(黒)の各色の頁画像(ページイメージ)を例えばメモリ32上に展開(形成)し、感光ドラム202a〜202d上に各色の静電潜像がそれぞれ形成されるように、画像形成ユニット20を構成する各部を制御するようにされている。
【0022】
図5は、制御部3が実行する画像処理プログラム4の構成を示すプログラム構成図である。
図5に示すように、画像処理プログラム4は、入力管理部400、PDL取得部(Inスプール)402、ジョブ管理部404、PDLフィルタ406、頁画像変換部408、BM記憶部(Outスプール)410、頁管理部412、出力画像調整部414及び出力制御部416から構成される。
なお、画像処理プログラム4は、例えばCIP4(The International Cooperation for the Integration of Processes in Prepress, Press, and Postpress)のJDF(Job Definition Format)に対応している。
【0023】
入力管理部400は、メインフレーム10又はホストPC12が出力する例えばポストスクリプト(PostScript:登録商標)などのページ記述言語(PDL)を受け入れ、順次にPDL取得部402に対して出力する。PDL取得部402は、例えば1ジョブ分(先頭頁から最終頁までに対応)のPDLを取得し、記憶する。
【0024】
ジョブ管理部404は、サイズ算出部418及び比較部420を含み、PDL取得部402が記憶したPDLに関する処理を管理(制御)する。サイズ算出部418は、PDL取得部402が記憶した1ジョブ分の全てのPDLを頁画像変換部408が例えばビットマップイメージなどの頁画像に変換した場合の総頁画像のデータサイズを算出する。比較部420は、サイズ算出部418が算出したデータサイズとBM記憶部410が一度に記憶可能なデータサイズとを比較する。なお、比較部420は、BM記憶部410の記憶容量が予め設定されている。
【0025】
PDLフィルタ406は、分割部422を含み、ジョブ管理部404の制御によってPDL取得部402に1ジョブ分のPDLが記憶されたことを受信すると、PDL取得部402からPDLを読み出し、PDLを頁画像に変換する処理を頁画像変換部408に対して依頼する。また、PDLフィルタ406は、頁画像変換部408が変換した頁画像に頁管理情報を付加し、BM記憶部410に対して出力する。
【0026】
ここで、分割部422は、PDLフィルタ406がPDL取得部402からPDLを読み出す場合に、例えばUI装置200を介して設定される印刷面(ロール紙26の表面又は裏面のいずれか)及び比較部420の比較結果に応じて、頁画像変換部408により一度に変換される総頁画像のデータサイズが、BM記憶部410の記憶可能なデータサイズ以下となるように、PDL取得部402が記憶したPDL(ジョブ)を分割する。例えば、分割部422は、PDL取得部402が記憶した1ジョブ分の全てのPDLの総頁画像のデータサイズを、BM記憶部410が記憶可能なデータサイズで除算(小数点以下は切り上げ)してジョブの分割数を算出し、PDL(ジョブ)を分割する。また、分割部422は、分割したジョブそれぞれの総頁画像のデータサイズをBM記憶部410が記憶可能なデータサイズ以下とし、且つ、分割したジョブそれぞれの総頁数が略同じになるようにジョブの分割数を決定するようにされてもよい。例えば、各頁画像それぞれのデータサイズが略同じである場合、ジョブの総頁数を分割数で除算して、分割したジョブそれぞれの総頁画像のデータサイズがBM記憶部410の記憶可能なデータサイズ(記憶容量)以下となるように、分割したジョブごとの頁数を決定してもよい。
【0027】
そして、PDLフィルタ406は、ジョブを分割した場合には、分割した各ジョブを降順に(後側のジョブから前側のジョブへ順次に)頁画像変換するように頁画像変換部408に対して依頼し、頁画像に変換された後側のジョブから順次に頁管理情報を付加し、BM記憶部410に対して出力する。
【0028】
頁画像変換部408は、PDLフィルタ406から依頼(出力)されるPDLを頁画像に変換し、変換した頁画像をPDLフィルタ406に対して出力する。例えば、頁画像変換部408は、CPSI(Configurable PostScript Interpreter)などであり、ポストスクリプトなどのPDLをビットマップデータ(頁画像)に変換するRIP(Raster Image Processor)の機能を有する。
【0029】
BM(ビットマップ)記憶部410は、PDLフィルタ406が出力する頁管理情報を付加された頁画像を記憶する(画像出力用のスプール)。なお、BM記憶部410は、PDLフィルタ406がジョブを分割しない場合には1ジョブ分の全ての頁画像を記憶し、PDLフィルタ406がジョブを分割した場合には分割されたジョブごとに頁画像を記憶する。
以下、BM記憶部410が記憶した1頁単位のデータ(頁画像)を頁データと記述することがある。
【0030】
頁管理部412は、順序制御部424を含み、BM記憶部410による頁画像の記憶が終了(画像出力用のスプーリングが完了)すると、順序制御部424が制御する順序で頁データを頁単位でBM記憶部410から読み出し、出力画像調整部414に対して出力する。
順序制御部424は、例えばUI装置200などを介して入力される印刷面の指示がロール紙26の表面又は裏面のいずれであるかを判定し、判定結果に応じて頁データの読み出しと出力の順序を制御する。例えば、順序制御部424は、ロール紙26の表面に印刷する指示を受け入れた場合、頁画像の順序を入れ替えることなく頁番号の昇順に頁管理部412が頁データを読み出して出力するように頁データの順序を制御する。また、順序制御部424は、分割されていないジョブに対して、ロール紙26の裏面に印刷する指示を受け入れた場合、頁画像の順序を入れ替えて頁番号の降順に頁管理部412が頁データを読み出して出力するように頁データの順序を制御する。また、順序制御部424は、分割されたジョブに対して、ロール紙26の裏面に印刷する指示を受け入れた場合、分割されたジョブごとに頁画像の順序を入れ替えて頁番号の降順に頁管理部412が頁データを読み出して出力するように頁データの順序を制御する。
【0031】
出力画像調整部414は、とじ方向設定部426、とじ方向判定部428及び画像方向制御部430を含み、頁管理部412から受け入れた頁データに対し、例えばUI装置200などを介して入力される画像の配置情報などに応じて、頁データを画像形成ユニット20の座標空間(出力画像調整部414が管理するビットマップメモリ)に展開(貼り付け)し、最終的な頁画像(ロール紙26に転写されるビットマップイメージ)を生成し、出力制御部416に対して出力する。
【0032】
とじ方向設定部426は、例えばUI装置200などを介して入力される製本時のとじ位置(とじ方向)情報などに応じて、頁データそれぞれに対するとじ方向を設定する。とじ方向判定部428は、例えばUI装置200などを介して入力される印刷面の指示がロール紙26の表面又は裏面のいずれであるかを判定し、ロール紙26の裏面に印刷する指示であると判定した場合、とじ方向設定部426が設定したとじ方向がロール紙26の搬送方向に対して例えば平行であるか否か(直交であるか)を判定し、判定結果を画像方向制御部430に対して出力する。画像方向制御部430は、とじ方向判定部428の判定結果に応じて、例えば製本時の画像の向きが予め定められた方向に揃えられるように、例えば頁画像の向きを180度回転させるよう制御する。
【0033】
出力制御部416は、出力画像調整部414から受け入れた最終的な頁画像が頁ごとに感光ドラム202a〜202dにそれぞれ静電潜像として形成されるように、最終的な頁画像を画像形成ユニット20内に出力する。
【0034】
次に、制御部3が画像処理プログラム4を実行した場合の画像形成装置2の動作例について説明する。
図6は、制御部3が画像処理プログラム4を実行した場合の画像形成装置2の第1の動作例(S10)を示すフローチャートである。なお、画像形成装置2の第1の動作例は、1つのジョブの全てのPDLを変換した総頁画像のデータサイズがBM記憶部410の記憶可能なデータサイズよりも小さい場合を示している。
【0035】
図6に示すように、ステップ100(S100)において、CPU30は、メインフレーム10又はホストPC12から送信されたジョブの種類が例えばポストスクリプト(PS)などの指定されたPDLであるか否かを判定し、指定されたPDLである場合にはS102の処理に進み、その他の場合には処理を終了する。
【0036】
ステップ102(S102)において、順序制御部424は、例えばUI装置200などを介して入力される印刷面の指示がロール紙26の表面又は裏面のいずれであるかを判定し、裏面に印刷する指示であると判定した場合にはS104の処理に進み、表面に印刷する指示であると判定した場合にはS106の処理に進む。
【0037】
ステップ104(S104)において、頁管理部412は、BM記憶部410より頁データを降順(最終頁から)読み出す。
【0038】
ステップ106(S106)において、頁管理部412は、BM記憶部410より頁データを昇順(先頭頁から)読み出す。
【0039】
ステップ108(S108)において、とじ方向判定部428は、例えばUI装置200などを介して入力される印刷面の指示がロール紙26の表面又は裏面のいずれであるかを判定し、裏面に印刷する指示であると判定した場合にはS110の処理に進み、表面に印刷する指示であると判定した場合には処理を終了する。
【0040】
ステップ110(S110)において、とじ方向判定部428は、頁データのとじ方向がロール紙26の搬送方向に対して平行であるか否かを判定し、例えばとじ方向がロール紙26の搬送方向に対して平行である場合にはS112の処理に進み、平行でない場合には処理を終了する。
【0041】
ステップ112(S112)において、画像方向制御部430は、頁画像を180度回転させる。
【0042】
図7は、制御部3が画像処理プログラム4を実行した場合の印刷面に対する頁画像の向きを模式的に例示した模式図である。
図7において、頁画像形成可能範囲(ページ)5は、ロール紙26の搬送方向に平行な方向が短辺となるカット紙に相当する。図7(A)に示すようにロール紙26の表面に表面(フロント:F)画像50を形成し、とじ方向がロール紙26の搬送方向に対して直交する方向(長辺とじ)である場合、ロール紙26の裏面に形成する裏面(バック:B)画像52は、図7(B)に示すようにロール紙26の搬送方向と一致する。
【0043】
また、図7(C)に示すようにロール紙26の表面に表面(フロント:F)画像50を形成し、とじ方向がロール紙26の搬送方向に対して平行な方向(短辺とじ)である場合、ロール紙26の裏面に形成する裏面(バック:B)画像52は、図7(D)に示すようにロール紙26の搬送方向に対して180度回転させられる。
【0044】
図8は、制御部3が画像処理プログラム4を実行した場合の画像形成装置2の第2の動作例(S20)を示すフローチャートである。なお、画像形成装置2の第2の動作例は、1つのジョブの全てのPDLを変換した総頁画像のデータサイズがBM記憶部410の記憶可能なデータサイズよりも小さい場合に加えて、全てのPDLを変換した総頁画像のデータサイズがBM記憶部410の記憶可能なデータサイズ以上の場合も含む。
【0045】
図8に示すように、ステップ200(200)において、CPU30は、比較部420の比較結果に応じて、1つのジョブの総頁画像のデータサイズがBM記憶部410の記憶容量よりも大きいか否かを判定し、大きい場合にはS206の処理に進み、その他の場合にはS202の処理に進む。
【0046】
ステップ202(S202)において、PDLフィルタ406は、ジョブの全ての頁画像をBM記憶部410に対して出力する。
【0047】
ステップ204(S204)において、制御部3は、例えば図6に示したS10の動作などを行い、最終的な頁画像の形成処理を行う。
【0048】
ステップ206(S206)において、分割部422は、ジョブの分割数Nを算出する。
【0049】
ステップ208(S208)において、CPU30は、分割したジョブごとに読み出し開始頁を算出する。例えば、分割数Nが3の場合、CPU30は、1番目の分割されたジョブの開始頁を1とし、例えば2番目及び3番目の分割ジョブの開始頁を下式1,2によって算出する。
2番目の分割ジョブの開始頁=総頁数÷3 ・・・(1)
3番目の分割ジョブの開始頁=総頁数÷3×2 ・・・(2)
ただし、CPU30は、各開始頁の値が整数となり、且つ、分割されたジョブごとの総頁画像のデータサイズがBM記憶部410の記憶容量を超えないように、上式1,2の演算結果を処理する。
【0050】
ステップ210(S210)において、PDLフィルタ406は、N番目の分割ジョブの開始頁から終了頁までの頁画像をBM記憶部410に対して出力する。
【0051】
ステップ212(S212)において、制御部3は、例えば図6に示したS10の動作などを行い、最終的な頁画像の形成処理を行う。
【0052】
ステップ214(S214)において、CPU30は、分割数Nの値をN−1に置き換える(N=N−1)。
【0053】
ステップ216(S216)において、CPU30は、S214の処理で置き換えたNの値が1よりも小さいか否かを判定し、Nの値が1よりも小さい場合には処理を終了し、その他の場合にはS210の処理に進む。
【0054】
次に、画像形成装置2の変形例について説明する。
図9は、画像形成装置2の変形例の構成を例示する構成図であって、(A)はロール紙の表面に頁画像を形成する場合の構成図であり、(B)はロール紙の裏面に頁画像を形成する場合の構成図である。
なお、画像形成装置2の変形例において、図2に示した画像形成装置2を構成する部分と実質的に同一のものには、同一の符号が付してある。
【0055】
画像形成装置2の変形例は、図9(B)に示すように、表面(ロール紙26の内側面)に頁画像が形成されてスタック装置24が格納したロール紙26の裏面に画像形成ユニット20が頁画像を形成する場合、図9(A)に示した給紙装置22に代えて反転給紙装置29が設けられる。反転給紙装置29は、給紙装置22が送り出すロール紙26を捻じれさせることにより反転させる捻転部208を有する。つまり、反転給紙装置29は、内側面に表面の頁画像が形成されたロール紙26の外側面を感光ドラム202a〜202dに対向させるように反転させて画像形成ユニット20に供給する。
【0056】
なお、反転給紙装置29は、給紙装置22とは異なる装置であってもよく、給紙装置22に捻転部208が付加されて構成されてもよい。また、反転給紙装置29と給紙装置22とが同一の装置であり、反転給紙装置29が給紙装置22として用いられる場合には、捻転部208が使用されないようにされていてもよい。
【0057】
なお、上記実施形態においては、画像形成装置2が有する制御部3が画像処理プログラム4を実行する場合を例に説明したが、これに限定されることなく、例えばメインフレーム10又はホストPC12が制御部3と同じ構成を有して画像処理プログラム4を実行することにより、画像処理システム1がロール紙26に画像を形成するようにされてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の実施形態に係る印刷装置の構成を例示する構成図である。
【図2】画像形成装置の構成を例示する構成図であって、(A)はロール紙の表面に頁画像を形成する場合の構成図であり、(B)はロール紙の裏面に頁画像を形成する場合の構成図である。
【図3】画像形成装置がロール紙の両面にそれぞれ複数の頁画像を形成した結果を示す斜視図であり、(A)はロール紙を外側から見た斜視図であり、(B)はロール紙を内側から見た斜視図である。
【図4】制御部の構成を示すブロック図である。
【図5】制御部が実行する画像処理プログラムの構成を示すプログラム構成図である。
【図6】制御部が画像処理プログラムを実行した場合の画像形成装置の第1の動作例(S10)を示すフローチャートである。
【図7】制御部が画像処理プログラムを実行した場合の印刷面に対する頁画像の向きを模式的に例示した模式図である。
【図8】制御部が画像処理プログラムを実行した場合の画像形成装置の第2の動作例(S20)を示すフローチャートである。
【図9】、画像形成装置の変形例の構成を例示する構成図であって、(A)はロール紙の表面に頁画像を形成する場合の構成図であり、(B)はロール紙の裏面に頁画像を形成する場合の構成図である。
【符号の説明】
【0059】
1 印刷装置
10 メインフレーム
12 ホストPC
14 後処理装置
16 ネットワーク
2 画像形成装置
20 画像形成ユニット
22 給紙装置
24 スタック装置
26 ロール紙
28,29 反転給紙装置
200 UI装置
202a〜202d 感光ドラム
204 定着器
206 反転ロール
208 捻転部
3 制御部
30 CPU
32 メモリ
34 記憶装置
36 通信IF
38 制御バス
4 画像処理プログラム
400 入力管理部
402 PDL取得部
404 ジョブ管理部
406 PDLフィルタ
408 頁画像変換部
410 BM記憶部
412 頁管理部
414 出力画像調整部
416 出力制御部
418 サイズ算出部
420 比較部
422 分割部
424 順序制御部
426 とじ方向設定部
428 とじ方向判定部
430 画像方向制御部
5 頁画像形成可能範囲(ページ)
50 表面画像
52 裏面画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続紙の一面に頁画像を形成する頁画像形成手段と、
この頁画像形成手段に連続紙を供給する第1の給紙手段と、
前記頁画像形成手段が頁画像を形成した連続紙を格納する格納手段と、
この格納手段が格納した連続紙の他の面に前記頁画像形成手段が頁画像を形成可能なように、前記格納手段が格納した連続紙を格納順序とは逆の順序で前記頁画像形成手段に供給する第2の給紙手段と、
を有する印刷装置。
【請求項2】
前記第1の給紙手段が連続紙を供給する場合には、連続紙の一面に奇数頁又は偶数頁の頁画像を昇順又は降順に前記頁画像形成手段が形成し、前記第2の給紙手段が連続紙を供給する場合には、連続紙の他の面に未形成の偶数頁又は奇数頁の頁画像を、前記第1の給紙手段が連続紙を供給する場合とは逆の順序となる降順又は昇順に前記頁画像形成手段が形成するように、前記頁画像形成手段の頁画像形成順序を制御する順序制御手段をさらに有する
請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記頁画像形成手段が形成する頁画像に対してとじ方向を設定するとじ方向設定手段と、
このとじ方向設定手段の設定に基づいて、前記頁画像形成手段が連続紙のいずれかの面に形成する頁画像の向きを、頁画像ごとに180度回転させるよう制御する画像方向制御手段と、
をさらに有する請求項1又は2記載の印刷装置。
【請求項4】
ページ記述言語を取得する取得手段と、
この取得手段が取得したページ記述言語を頁画像に変換する頁画像変換手段と、
この頁画像変換手段が変換した頁画像の1頁分以上のデータを記憶する記憶手段と、
前記取得手段が取得したページ記述言語の全てを前記頁画像変換手段が変換した場合の総頁画像のデータサイズを算出するサイズ算出手段と、
このサイズ算出手段が算出したデータサイズと前記記憶手段が一度に記憶可能なデータサイズとを比較する比較手段と、
この比較手段の比較結果に基づいて、前記頁画像変換手段により一度に変換される総頁画像のデータサイズが、前記記憶手段の記憶可能なデータサイズ以下となるように、前記取得手段が取得したページ記述言語を分割する分割手段と、
をさらに有し、
前記頁画像形成手段は、
前記比較手段の比較結果に基づいて、前記分割手段が分割したページ記述言語を前記頁画像変換手段が個別に変換した頁画像を連続紙に順次に形成する
請求項1乃至3いずれか記載の印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−69672(P2010−69672A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−238094(P2008−238094)
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】