説明

印鑑登録装置

【課題】印鑑登録時において帳票に押印された印鑑の印影に「かすれ」や「にじみ」がないかを自動的に判定して記録に残す印鑑登録装置を提供する。
【解決手段】帳票に押印された印影画像データの中点と外周枠中心線を抽出し、中点を通り均等な角度で輻射する複数の直線と外周枠中心線12との交点を求め、交点を中心画素とし縦横同一の奇数画素nからなる検査領域14を設定し、nを順次大きくして検査領域14を順次拡張し、検査領域14の全てにおいて外周枠中心線12よりも外周枠外側方向に白画素17が存在するようになったとき外周枠中心線12を含む外側方向の黒画素18を計数し、計数した黒画素18の数と判定テーブルの上下の限界値とを比較し、黒画素数が上限界値を超えていれば「にじみ」、下限界値より少ないときは「かすれ」と判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金融機関における印鑑登録装置に係わり、更に詳しくは印鑑登録時において帳票に押印された印鑑の印影に「かすれ」や「にじみ」がないかを自動的に判定する印鑑登録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、銀行、証券等の金融機関において、帳票に押印された印鑑の印影をスキャナで読み取って、その読み取った印影を画像データとして印鑑データベースに格納する際には、スキャナで読み取る前に、オペレータの目視判断で正しく押印されているかを確認する。
【0003】
一般に、帳票に押印された印鑑の印影は正しい形状で押印される場合ももちろんあるが、使用された朱肉の濃淡や帳票の濃淡の影響を受けるため、「かすれ」や「にじみ」を伴った形状の印影もしばしば発生する。
【0004】
そのことにオペレータが気付かずに、かすれやにじみがある状態で印鑑登録をしてしまうと、後日、本人確認のために押印された印影と印鑑データベースに登録されている画像データの印影とを照合する印鑑照合時に、照合精度が落ちてしまい、オペレータが合致印を相違印と判断してしまうなどの不都合が生じる。
【0005】
押印された画像データの照合に関しては、複数の画素からなる画像データの画像から抽出した一部領域に含まれる画像の種類を検出し、一部領域を構成する画素のうち所定の画素値を有する画素の割合を算出し、検出すべき画像の種類に対応する画素値を有する画素の割合との対応関係を規定したテーブルを参照して画像の種類を検出する画像処理装置が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
【0006】
また、印鑑照合装置としては、登録印影画像と照合印影画像それぞれの濃度勾配および濃度勾配の方向からなる濃度勾配ベクトルの距離に基づいて印鑑の照合率を算出することで、印鑑の線分の太さの変動あるいはかすれ等の影響を受けにくい印鑑照合装置が提案されている。(例えば、特許文献2参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−148578号公報
【特許文献2】特開2001−202514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に示される従来技術は、所定の領域内の黒色の画素数と、あらかじめ用意された画像情報の画素数とを照合するという単純な方法で画像の種類を検出するだけのものであって、印鑑登録時に押印された印影のかすれやにじみを検出するものではないので、印鑑の照合に応用するには解決すべき課題がある。
【0009】
また、特許文献2に示される従来技術は、印鑑の線分の太さの変動あるいはかすれ等の影響を受けにくい印鑑照合を行うために、濃度勾配ベクトルの距離を利用しているが、印鑑登録時に押印された印影のかすれやにじみを検出するものではないので、自動照合には適用できるものの、オペレータの視認による照合誤認の解決にはならないという課題がある。
【0010】
本発明は、上記従来の課題を解決するものであって、印鑑登録時において帳票に押印された印鑑の印影に「かすれ」や「にじみ」がないかを自動的に判定し、「かすれ」又は「にじみ」がある場合には後日当該印鑑の再登録を可能とする情報を登録印影画像データと共に記録に残す印鑑登録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の印鑑登録装置は、帳票に押印された印鑑の印影の画像データの中点と外周枠の中心線とを抽出する中点及び外周枠中心線抽出手段と、上記中点を通り均等な角度で輻射する複数の直線と上記外周枠中心線との交点を取得する交点取得手段と、上記交点ごとに該交点を中心画素とし縦横同一の奇数画素nからなる検査領域を設定する検査領域設定手段と、上記検査領域の全てに上記外周枠中心線よりも上記外周枠の外側方向に白画素が在るか否かを判別する判別手段と、上記白画素が存在しない上記検査領域があるとき上記検査領域の全てに上記白画素が在るようになるまで上記奇数画素nの値を大きくする検査領域拡張手段と、上記検査領域の全てに上記白画素が在るようになったとき、上記検査領域ごとに上記外周枠中心線及び上記外側方向の黒画素数を計数する黒画素計数手段と、上記黒画素数がにじみを示す値であるかかすれを示す値であるかを示す上下の限界値を上記奇数画素nの値の上記検査領域に対応して備えるテーブルと、上記黒画素数と該黒画素数が計数された上記検査領域に対応する上記テーブルの上記上下の限界値とを比較して上記検査領域ににじみ又はかすれがあるか判断する判断手段と、を有して構成される。
【0012】
この印鑑登録装置において、例えば、上記テーブルは、上記検査領域内において上記外周枠中心線を構成する画素の集合体が垂直または水平に伸びる上記検査領域に対応するテーブルと、上記検査領域内において外周枠中心線を構成する画素の集合体が斜め方向に伸びる又はL字型になる上記検査領域に対応するテーブルとに分けられているように構成される。
【0013】
また、この印鑑登録装置において、例えば、上記判断手段により上記検査領域ににじみ又はかすれがあると判断されたとき、当該検査領域ににじみ又はかすれを示す印を付与した上記印鑑の印影の上記画像データと共に、新たな印影を再徴収すべきことを示す摘要情報を付与するよう外部から入力することを指示する指示表示を表示装置に表示する表示手段を有するように構成される。
【0014】
この場合、上記表示手段により上記表示装置に表示された上記指示表示に対し、例えば、上記摘要情報を付与するよう外部からの入力があったとき、上記画像データに上記摘要情報を付与し、該摘要情報の付与された上記画像データを上記印鑑の登録データとして所定の印鑑データベースに登録し、例えば、上記摘要情報を付与せずに登録するよう外部からの入力があったとき、付与されるべき上記摘要情報が付与されていないことを示す情報を上記画像データに付与し、該画像データを上記印鑑の登録データとして所定の印鑑データベースに登録する登録手段を有するように構成される。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、帳票に押印された印鑑の印影の画像データから既知の印影画像データ検出ソフトウエアを用いて抽出した中点と外周枠の中心線とに基づいて複数の検査領域を設定し、検査領域の外周枠中心線以上外側の黒画素を計数するという独特の方法で印影のにじみやかすれを検出するので、印鑑登録時の印影のにじみやかすれを迅速に検出できるという効果を奏する。
【0016】
また、本発明は、登録届出印鑑の印影ににじみやかすれがあるときは、その旨を示す摘要情報を印影の登録画像データに付与して印鑑登録するので、後日照合印鑑の印影と登録画像データの印影とを照合するに際し、窓口担当者は摘要情報の有無を知って正しい印鑑照合を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施例1に係る印鑑登録装置を備えた印鑑登録管理システムの全体構成を模式的に示す図である。
【図2】(a),(b),(c) は実施例1に係る印鑑登録装置の押印された印鑑の印影のかすれやにじみの判定基準を分かりやすく説明するための図である。
【図3】実施例1に係る印鑑登録装置において印鑑票に正しく押印され、イメージリーダで読み取られた正常な形状の印影の画像データを示す図である。
【図4A】実施例1に係る印鑑登録装置において印鑑票に押印された印鑑の印影の画像データから当該印影ににじみ又はかすれが有るか無いかを判別する印鑑登録装置の処理動作を示すフローチャートである。
【図4B】実施例1に係る印鑑登録装置において印鑑票に押印された印鑑の印影の画像データから当該印影ににじみ又はかすれが有るか無いかを判別する印鑑登録装置の処理動作を示すフローチャートである。
【図5】実施例1に係る印鑑登録装置の印鑑登録機の入力表示画面に表示される印鑑登録画面の表示例を示す図である。
【図6】実施例1に係る印鑑登録装置において、(a) は押印された印影の画像データの例を示す図、(b) はこの画像データから抽出された中点と外周枠中心線とを示す図である。
【図7】(a) は中点を座標の原点とし、x軸と外周枠中心線との交点及びy軸と外周枠中心線との交点を、1、3、5、7番目の奇数番目検査領域の中心点として抽出された例を示す図、(b) は中点を座標の原点とし、直線y=(n/m)xと外周枠中心線との交点及び直線y=(−n/m)xと外周枠中心線との交点を、2、4、6、8番目の偶数番目検査領域の中心点として抽出した例を示す図である。
【図8】検査領域の大きさの設定値nと設定値nに対応する検査対象画素数を示すテーブルである。
【図9】(a) は図7(a),(b) で抽出された8個の検査領域中心点を示す図、(b) はその中心点を中心とする検査領域を示す図である。
【図10】検査領域の大きさの設定値n=5のときの各検査領域の検査対象となる画素分布を拡大して示す図である。
【図11】各検査領域の外周枠中心線よりも内側の黒画素数を計数しない理由を説明する図である。
【図12】検査領域の大きさの設定値n=1、3、5、7のときの各検査領域の検査対象となる画素分布を偶数番目領域と奇数番目領域に分けて拡大して示す図である。
【図13】検査領域の大きさの設定値nを順次大きくして、全検査領域の検査対象画素領域に白画素が含まれるようになったときの状態を示す図である。
【図14】限界値判定における(a) は正常、かすれ、にじみの判定基準とその判定結果を示す判定テーブル、(b) は奇数番目検査領域用の判定因子設定テーブル1、(c) は偶数番目検査領域用の判定因子設定テーブル2を示している。
【図15】比率判定における(a) は正常、かすれ、にじみの判定基準とその判定結果を示す判定テーブル、(b) は判定因子設定テーブルの奇数番目検査領域用の比率判定グループA用テーブル及び偶数番目検査領域用の比率判定グループB用テーブルである。
【図16】判定結果を格納する判定結果テーブルのデータ構成を示す図である。
【図17】判定結果テーブルに具体的なデータが格納された場合の例を示す図である。
【図18】印影の画像データに「かすれ」又は「にじみ」があった場合に印鑑登録機の入力表示画面によりオペレータに対して表示されるガイダンス画面の例を示す図である。
【図19】印鑑データベースから検索された印鑑登録データに「印鑑票再徴収」の摘要情報が付加されている場合に印鑑登録機の入力表示画面によりオペレータに対して表示されるメッセージ画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明の実施例1に係る印鑑登録装置を備えた印鑑登録管理システムの全体構成を模式的に示す図である。図1に示すように、本例の印鑑登録管理システムは、大容量記憶装置等からなる印鑑データベース1を備えた印鑑管理サーバ2と、この印鑑管理サーバ2に、無線又は有線の通信網3を介して接続された印鑑登録機4で構成される。
【0020】
印鑑登録機4には、表示装置4−1、キーボード4−2、マウス4−3、及びイメージリーダ5が接続されており、これらが一対となって本例の印鑑登録装置6が構成されている。印鑑登録装置6は例えば銀行や証券会社の印鑑登録窓口に設置される。
【0021】
図2(a),(b),(c) は、印鑑登録装置6により印鑑を登録するために、金融機関の窓口に提示される帳票(以下、印鑑票という)に押印される印鑑の印影の例を示す図である。
【0022】
尚、図2(a),(b),(c) は、押印された印鑑の印影のかすれやにじみの判定基準を分かりやすく説明するための図である。また、以下の説明では、銀行印「田辺」を例にとって説明する。
【0023】
図2(a) は、かすれ(薄い)の一例であり、印影の外枠線が不連続で一定量以上切れている場合を示している。単に不連続ではなく、不連続となっている切れ目が一定量以上とするのは、縁の欠けている印鑑が使用されている場合があるためである。
【0024】
更に、かすれの判断基準では、連続する外枠線であっても、実際の印鑑よりも外枠線が細いものも含まれる。この場合、印影の画像データの検査領域における黒画素数が統計データに照らし合わせて少ないものがかすれと判定される。
【0025】
図2(b) は、かすれもにじみもない、正しく押印された正常な形状の印影を示している。実際の印鑑の外枠線の太さは、印鑑の外形の長さと線の太さの割合が、統計的に一定値以内でるあることが判明している。したがって、印影の外枠線の太さが一定値以内であれば正常な形状の印影であると判定される。
【0026】
図2(c) は、にじみ(濃い)の一例であり、印影の外枠線が実際の印鑑よりも太いものを示している。この場合も、上記の統計データに照らし合わせて外枠線の太さが一定値を超えるものは、にじみと判断される。すなわち、印影の画像データの検査領域における黒画素数が統計データに照らし合わせて多いものがにじみと判定される。
【0027】
図3は、図2(b) に示す正常な形状の印影をイメージリーダ5で読み取った場合の印影画像データ10を示す図である。この印影画像データ10は、多数の黒画素で形成されている。この印影画像データ10の90度の角度を有する多数の凹凸は、個々の画素が正方形の形状を有することを示している。
【0028】
図4は、登録を申請された印鑑の印影をイメージリーダ5で読み取った例えば図3に示す印影画像データから、押印された印鑑の印影に、にじみ又はかすれが有るか無いかを印鑑登録機4によって判別する印鑑登録装置6の処理動作を示すフローチャートである。
【0029】
尚、この処理は、印鑑登録装置6において、印鑑登録機4の不図示の制御部によって行われる処理である。また、この処理では、予め印鑑が押印された印影のある印鑑票が印鑑登録機4のある窓口のオペレータに提示され、その印影がオペレータによりイメージリーダ5で読み取られていることを前提としている。
【0030】
図4において、先ず、制御部は、図5に示すように、イメージリーダ5で印鑑票から読み取られた印影画像7を表示した印鑑登録画面8を印鑑登録機4の表示装置4−1に表示し、オペレータによる印鑑登録指示があるか、つまり登録ボタン9が押下されているか否か判別する(ステップS1)。
【0031】
そして、印鑑登録指示がない、つまり登録ボタン9が押下されていないときは(S1の判別がNo)、印鑑登録指示があるまで待機する。そして、印鑑登録指示があったときは(S1の判別がYes)、制御部は、登録印鑑イメージデータの中点と外周枠中心線を検出する(ステップS2)。
【0032】
この処理は、図5の印鑑登録画面8に表示した印影画像7のイメージデータ、すなわち図6(a) に示す登録印鑑イメージデータ(以下、印影画像データともいう)10から、例えば金融機関等で用いられる例えば特開2003−178199号公報または特開2005-165383号公報等に見られる技術である印鑑照合プログラムの一部の機能を利用して、図6(b) に示すように、印影画像データ10の中点11と外周枠の中心線12を検出する処理である。
【0033】
ここで、中点11は画像データの最小単位である1画素であり、外周枠の中心線12は連続した1画素の集合体である。
【0034】
続いて、制御部は、検査領域の中心点を抽出する(ステップS3)。この処理では、上記のように検出された中点11と外周枠の中心線12から、検査領域とすべき8箇所の中心点が抽出される。
【0035】
この8箇所の検査領域の中心点の抽出処理では、先ず、図7(a) に示すように、中点11をxy座標の原点とし、x軸と外周枠の中心線12との交点13−3及び13−7、並びにy軸と外周枠の中心線12との交点13−1及び13−5が中心点として抽出される。
【0036】
更に続いて、図7(b) に示すように、中点11をxy座標の原点とし、中点11からx軸方向の外周枠の中心線12の半径をm、中点11からy軸方向の外周枠の中心線12の半径をnとして、直線y=(n/m)xと外周枠の中心線12との交点13−2及び13−6、並びに直線y=(−n/m)xと外周枠の中心線12との交点13−4及び13−8が中心点として抽出される。
【0037】
結果として、8箇所の検査領域の中心点13(13−1、13−2、・・・、13−8)が抽出される。以後これら8箇所の検査領域の中心点13を、それぞれ第1中心点、第2中心点、・・・、第8中心点と呼ぶこともあるようにする。
【0038】
次に、制御部は、検査領域サイズをnとして、初期値を設定する(ステップS4)。この処理では、図8の図表に示すように、検査領域の大きさ(サイズ)の設定値nと設定値nに対応する検査対象画素数「n×(n+1)/2」を示すテーブルが使用される。
【0039】
検査領域サイズnは、検査領域の一辺の長さ(画素数)を表す値であり、検査領域は中心点13を中心画素とする正方形の画素領域で構成するため、nには1以上の奇数を設定することになる。
【0040】
上記検査対象(計数対象)の画素数を「n×(n+1)/2」で求める理由は、各検査領域内の検査対象画素数は、本例においては、中心点13を含む外周枠の中心線12の外側とするからである。尚、検査対象画素数を中心点13を含む外周枠の中心線12の外側とする理由は後述する。
【0041】
上記に続いて制御部は、検査領域を抽出する(ステップS5)。この処理では、検査領域サイズnに対応した検査領域を、中心点13ごとに抽出する。
【0042】
図9(a) は、図7(a),(b) で抽出した8箇所の検査領域の中心点13(13−1、13−2、・・・、13−8)を示しており、図9(b) は、それらの中心点13ごとに、検査領域サイズnに基づいて抽出された8箇所の検査領域14(14−1、14−2、・・・、14−8)を示している。
【0043】
図10には、検査領域サイズn=5のときの各検査領域14の画素分布を拡大して示している。一つの検査領域14はn×n(この場合は5×5の合計25個)の画素から構成される。
【0044】
図10に示すように、抽出される検査領域14は、中心点13を領域の中央に置くn×n(この場合は5×5)の画素が集合する正方形で構成される。破線12´は外周枠の中心線12の画素群を示している。
【0045】
各検査領域14ごとに、一個の黒色及び14個のねずみ色からなる15個の色付き画素は、中心点13を含む外周枠の中心線12とその外側の検査対象画素15である。にじみ又はかすれの判定には、中心点13を含む外周枠の中心線12とその外側の検査対象画素15の黒画素数を計数することによって行う。
【0046】
各検査領域14の外周枠の中心線12よりも内側の画素(図では計数対象の画素と区別するため白色で示している)は、上記の判定には用いない検査対象外画素16である。
【0047】
中心線12よりも内側の画素を検査対象外とする理由は、図11の印影画像データ10に対し丸aで囲んで示した部分のように、検査領域14内の中心線12よりも内側は、名前と外枠線が重なって黒画素数が多くなる、すなわち、外周枠の中心線12よりも内側は、印鑑の文字と接する場合があるため検査対象とするに適さないので判定から除外するのである。
【0048】
上記に続いて、制御部は、各検査領域14内の検査対象画素15の黒画素数を計数する(ステップS6)。そして、全ての検査領域14の検査対象画素15の中に白画素が存在するか否か判別する(ステップS7)。
【0049】
そして、検査対象画素15の領域内に白画素が存在しないときは(S7の判別がNo)、印鑑の外枠線が検査領域14に収まりきれていない、つまり外枠線がもっと太い可能性がある。
【0050】
そこで、全ての検査領域14の検査対象画素15の領域内に白画素が出現するよう検査領域14を拡張するために、「n←n+2」として(ステップS8)、ステップS5に戻り、ステップS5〜S7の処理を全ての検査領域内に白画素が出現するまで繰り返す。
【0051】
図12は、検査領域サイズnが、1、3、5、7と順次大きくなって拡張されていった場合の検査領域14−1と14−2を代表的に取り上げて、それぞれの領域内の画素分布を示している。この場合も破線12´で外周枠の中心線12の画素群を示し、色付き画素で検査対象画素15を示し、白色画素で検査対象外画素16を示している。
【0052】
図12に示すように、検査領域14の拡張では、中心点13を検査領域14の中央に置き、上下左右に1画素ずつ拡げていく。尚、この検査領域14の拡張は、検査領域サイズnが別途定めた最大値に達するまでとする。
【0053】
図13は、印影画像データ10に対する検査領域サイズnを、n=7まで大きくしていったときに、全ての検査領域14の検査対象画素15からなる検査領域内に、白画素17が存在するようになった状態を示している(S7の判別がYes)。
【0054】
図13では、検査領域14−1の検査対象画素15内の黒画素18は14個、白画素17も14個となっている。また、検査領域14−2の検査対象画素15内の黒画素18は22個、白画素17は6個となっている。
【0055】
ここで検査領域14−1は、検査領域サイズnがn=5となった段階で、白画素17が領域内に存在するようになったことを示し、検査領域14−2も、検査領域サイズnがn=5となった段階で、白画素17が領域内に存在するようになったことを示している。
【0056】
そして、検査領域14−4は、検査領域サイズnがn=7となった段階で、白画素17が領域内に存在するようになったことを示している。すなわち、この状態で全ての検査領域14の検査対象画素15の領域(以下、検査対象領域15ともいう)内に、白画素17が存在するようになったことを示している。
【0057】
ここで、制御部は、かすれ・にじみ判定1として、限界値判定を行う(ステップS9)。この処理では、検査対象領域15内の黒画素数を計数し、判定テーブルに基づいて限界値判定を行う。
【0058】
尚、登録印鑑イメージデータ(図3、図6(a) 、図11、及び図13の印影画像データ10参照)は二値データであり、図13に示したように、検査領域14の検査対象領域15は黒画素18と白画素17の画素(ドット)で構成されている。
【0059】
ステップS9における限界値判定では、検査対象領域15内の黒画素18の数を計数し、判定基準に基づいた限界値判定を行なう。また、この限界値判定では、印鑑の特性から、検査領域を2つに分類して判定を行う。
【0060】
ひとつは、検査領域内において外周枠の中心線12を構成する画素の集合体が垂直または水平に伸びるものである。これには検査領域14−1、14−3、14−5、14−7の奇数番目の検査領域14が相当する。
【0061】
もうひとつは、検査領域内において外周枠の中心線12を構成する画素の集合体が斜め方向に伸びるもの(円形もしくは楕円形の印鑑の場合)、又はL字型になるもの(正方形もしくは長方形の印鑑の場合)である。これには検査領域14−2、14−4、14−6、14−8の偶数番目の検査領域14が相当する。
【0062】
図14(a) は、限界値判定において参照される判定テーブルを示している。図14(a) に示す判定テーブルでは、検査対象領域15内の黒画素数を計数した値をx、かすれ判定の限界画素数をa、にじみ判定の限界画素数をbで示している。これらa、bを判定因子という。
【0063】
図14(b) は、奇数番目の検査領域14の判定において図14(a) の判定テーブルで用いられる検査領域サイズnごとに対応するかすれ判定の限界画素数a及びにじみ判定の限界画素数bの設定値を示す判定因子設定テーブル1を示している。
【0064】
図14(c) は、偶数番目の検査領域14の判定において図14(a) の判定テーブルで用いられる検査領域サイズnごとに対応するかすれ判定の限界画素数a及びにじみ判定の限界画素数bの設定値を示す判定因子設定テーブル2を示している。
【0065】
奇数番目の検査領域14の判定では図14(a) の判定テーブルに図14(b) に示す判定因子設定テーブル1の判定因子a及びbの値を用い、偶数番目の検査領域14の判定では図14(a) の判定テーブルに図14(c) に示す判定因子設定テーブル2の判定因子a及びbの値を用いる。
【0066】
そして、いずれの場合も、その検査領域14の印影について、「a≦x≦b」であれば、正常、「x<a」であれば、かすれている、「b<x」であれば、にじんでいる、と判定される。
【0067】
検査領域14−1〜14−8まで全ての検査領域が「正常」だった場合は、全体判定として「正常」(かすれ・にじみ無し)とする。上記以外は全体判定を「異常」とする。なお、この限界値判定では、検査領域サイズは「n=5」以上とする。
【0068】
したがって、ステップS4における検査領域サイズの初期値の設定では「n←5」として運用する。また、判定因子aおよびbの各値は本発明の実施結果に基づく設定値である。実際の運用にあたっては実地データ(統計データ)に基づいて各値の選定を行う。
【0069】
上記の判定に続いて、制御部は、かすれ・にじみ判定2として比率判定を行う(ステップS10)。この処理では、検査対象領域15内の黒画素18の数を計数し、その計数値の平均値と各検査領域の計数値を比較して、判定テーブルの判定基準に基づいて比率判定を行う。
【0070】
この比率判定の処理は、1個の印鑑の印影画像データ10の中に、かすれとにじみの両方が存在していて、限界値判定だけでは判別できない場合を補う方法として行われる。
【0071】
すなわち、一般的に印鑑の外周枠は一定の太さになっている。検査で計数した黒画素18の数が検査領域14によって大きく異なる場合は、かすれ又はにじみが存在している可能性があることになる。
【0072】
なお、場合によっては、例えば「にじみ」と判定した部分が実際は適切な太さで、逆に正常と判定された箇所が実はかすれている、などとなる場合も発生する。しかし、本発明は、最終的に異常(「かすれ」または「にじみ」が存在すること)をオペレータに通知し、対処を促すためのものであるため、以下の比率判定方法を採用している。尚、この比率判定も、印鑑の特性から、検査領域を2つに分類して判定を行う。
【0073】
ひとつは、検査領域内において外周枠の中心線12を構成する画素の集合体が垂直または水平に伸びるものである。これには検査領域14−1、14−3、14−5、14−7の奇数番目の検査領域14が相当する。
【0074】
もうひとつは、検査領域内において外周枠の中心線12を構成する画素の集合体が斜め方向に伸びるもの(円形もしくは楕円形の印鑑の場合)、又はL字型になるもの(正方形もしくは長方形の印鑑の場合)である。これには検査領域14−2、14−4、14−6、14−8の偶数番目の検査領域14が相当する。
【0075】
図15(a) は、比率判定に用いられる正常、かすれ、にじみの判定基準とその判定結果を示す判定テーブルであり、同図(b) は、判定因子設定テーブルの奇数番目検査領域用の比率判定グループA用テーブル及び偶数番目検査領域用の比率判定グループB用テーブルである。
【0076】
尚、図15(a) の判定テーブルにおける、「*」は、×(乗算)を表している。また、この判定テーブルでは、検査対象領域15内の黒画素18の数を計数した値をx、検査対象領域15内の黒画素18の数を計数した値の平均値(検査グループ内の4つの検査領域14の黒画素18の数の平均値)をy、かすれ判定の基準をc、にじみ判定の基準をdで示している。これらc、dを判定因子という。
【0077】
この比率判定方法では、図15(b) に示すように、奇数番目検査領域(比率判定グループA)と偶数番目検査領域(比率判定グループB)に分けて判定を行う。そして、グループごとに、4つの検査領域のそれぞれについて判定テーブルに基づく判定を行う。
【0078】
そして、この判定でも、検査領域14−1〜14−8まで全ての検査領域が「正常」だった場合に、全体判定として「正常」(かすれ/にじみ無し)とする。上記以外は全体判定を「異常」とする。
【0079】
尚、上記の判定因子cおよびdの各値は本発明の実施結果に基づく設定値である。実際の運用にあたっては実地データ(統計データ)に基づいて各値の選定を行う。
【0080】
上記の判定に続いて制御部は、判定結果を判定結果テーブルに格納する(ステップS11)。この処理では、「正常」又は「異常」を示す判定結果と、各検査領域14の「正常」、「かすれ」又は「にじみ」の判定結果の詳細が判定結果テーブルに格納される。
【0081】
図16は、判定結果テーブルのデータ構成を示す図である。図16に示すように、判定結果テーブル20は、一連のデータ領域からなるレコードからなり、操作日時領域21、登録番号領域22、判定結果領域23、判定結果詳細1(限界値判定)領域24、判定結果詳細2(比率判定)領域25、判定データ領域26、摘要設定領域27とで構成されている。
【0082】
操作日時領域21の日付欄には登録操作を行った日付が格納される。時間欄には登録操作を行った時間が格納される。
【0083】
登録番号領域22の店番欄には登録操作を行った店番が格納される。科目欄には登録操作を行った科目が格納される。番号欄には登録操作を行った口座番号が格納される。CIF(顧客番号)欄には登録操作を行ったCIF番号が格納される。
【0084】
判定結果領域23の結果欄には正常なら「0」、異常なら「1」が格納される。種別欄には結果が正常(「0」)のとき「0」(正常)が格納される。結果が異常(「1」のときは、「1」(かすれあり)、「2」(にじみあり)、「3」(かすれとにじみあり)が格納される。
【0085】
判定結果詳細1(限界値判定)領域24の1〜8欄には、それぞれ「0」(正常)、「1」(かすれあり)、「2」(にじみあり)が格納される。判定結果詳細2(比率判定)領域25の1〜8欄には、それぞれ「0」(正常)、「1」(かすれあり)、「2」(にじみあり)が格納される。
【0086】
判定データ領域26のサイズ欄には判定にしたときの領域サイズ(n)が格納される。1〜8欄には各検査領域14の黒画素数(計数した個数)が格納される。摘要設定領域27には結果が正常(「0」)のとき、「0」(正常)が格納される。結果が異常(「1」)のときはオペレータ操作に応じて、「1」(摘要設定済み)、「2」(未設定)が格納される。
【0087】
図17は、上記の判定結果テーブル20に格納された判定結果の一例を示す図である。限界値判定及び比率判定ともに全検査領域14で正常と判断されて、判定結果詳細1(限界値判定)領域24の1〜8欄及び判定結果詳細2(比率判定)領域25の1〜8欄に全て「0」が格納された例を示している。
【0088】
この場合は、判定結果は「正常」か?(ステップS12)の判別で、Yesとなるので、印鑑登録処理を実行する(ステップS13)。この処理では、図17に示す判定結果テーブル20を印鑑データとして印鑑データベース1に格納する。
【0089】
一方、ステップS12の判定で、結果が「正常」でない、すなわち判定結果テーブル20の判定結果領域23の結果欄に「1」が格納されているときは(S12の判別がNo)、判定結果テーブル20の判定結果詳細1(限界値判定)領域24及び判定結果詳細2(比率判定)領域25の1〜8欄を参照し(ステップS14)、「かすれ」または「にじみ」の発生箇所を表示する(ステップS15)。
【0090】
この処理では、図18に示すガイダンス画面を出力し、その画面に「かすれ」または「にじみ」があることのメッセージ28と、その発生箇所の表示29を表示し、更に、摘要情報の設定を促すメッセージ31を表示して、オペレータに通知する。
【0091】
このとき、オペレータは、必要に応じて「印刷」ボタン32を押す(クリックする、以下同様)ことができる。制御部は、「印刷」ボタン32が押されたことを認識した場合は画面に表示された「かすれ」や「にじみ」の発生箇所情報(発生箇所の表示29)を印刷出力する(ステップS16)。
【0092】
次に、制御部は、オペレータからの摘要情報付加指示があるか否か判別する(ステップS17)。この処理は、オペレータによって「設定する」ボタン33が押されているか否かを判別する処理である。
【0093】
そして、「設定する」ボタン33が押されていれば(S17の判別がYes)、登録データに、摘要情報として「印鑑票再徴収」を付加する(ステップS18)。
【0094】
続いて制御部は、判定結果テーブルを更新する(ステップS19)。この処理は、判定結果テーブル20の摘要設定領域27に「1」を格納する処理である。そして、前述したステップS13の処理で摘要情報を付与した印鑑データと判定結果テーブル20を印鑑データベース1に格納する。
【0095】
そして、オペレータが当該印鑑データを検索したとき、印鑑データと共に付与した摘要情報が読み出され、図19に示すように、表示画面34に、印影画像データ35と共に「印鑑票再徴収」メッセージ36が表示される。これにより、オペレータは「かすれ」や「にじみ」が発生している印鑑であることがわかるので、それ相応に対処することができる。
【0096】
また、判定結果テーブル20は、印鑑登録のオペレーション操作において、図18のガイダンス画面でオペレータが「設定する」ボタン33を押下したか、更に、登録した印鑑データの判定結果について、登録操作を完了した後に確認するために利用する。
【0097】
一方、図18の表示画面において、「設定しない」ボタン37が押されていれば(S17の判別がNo)、制御部は、判定結果テーブルを更新する(ステップS20)。この処理では、「オペレータの判断で摘要情報を付加しなかった」ことを示す「2」を判定結果テーブル20の摘要設定領域27に格納する処理である。
【0098】
このように、印鑑登録時における印鑑イメージの登録オペレーションでは、印鑑データベースに登録する前に、かすれ又はにじみが在るかを自動的に調べ、かすれ又はにじみを検出したときは、かすれ・にじみの発生箇所をオペレータに示して注意を喚起し、登録する印鑑イメージに付帯情報(摘要情報)の設定を促すようにする。
【0099】
このように、本実施例によれば、印鑑管理システムに登録する印鑑の押印された印影に「かすれ」や「にじみ」があるかを自動的に判定し、「かすれ」や「にじみ」がある場合は、顧客から印鑑票を取り直して再登録を行なうことができるようにオペレータに報知する。
【0100】
これにより、印鑑の押印時にその印影に「かすれ」や「にじみ」が存在する印影画像データを印鑑管理システムの印鑑データベースから排除して、印鑑管理システムに登録する印鑑の印影画像データの登録品質を向上させることができる。
【0101】
このように印鑑管理システムに登録する印鑑の印影画像データの登録品質が向上するので、金融機関等において印鑑照合の際の誤判断が防止され、印鑑照合の精度が向上して、印鑑照合の作業能率が向上する。
【0102】
また、同様に印鑑管理システムに登録する印鑑の印影画像データの登録品質が向上するので、近年普及しつつある印鑑自動照合の照合精度の向上に貢献できる。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本発明は、印鑑登録時において帳票に押印された印鑑の印影に「かすれ」や「にじみ」がないかを自動的に判定する印鑑登録装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0104】
1 印鑑データベース
2 印鑑管理ザーバ
3 通信網
4 印鑑登録機
4−1表示装置
4−2キーボード
4−3マウス
5 イメージリーダ
6 印鑑登録装置
7 印影画像
8 印鑑登録画面
9 登録ボタン
10 登録印鑑イメージデータ(印影画像データ)
11 中点
12 外周枠の中心線
13(13−1、13−2、・・・、13−8) 検査領域中心点
14(14−1、14−2、・・・、14−8) 検査領域
15 検査対象画素(検査対象領域)
16 検査対象外画素
17 検査対象画素内の白画素
18 検査対象画素内の黒画素
20 判定結果テーブル
21 操作日時領域
22 登録番号領域
23 判定結果領域
24 判定結果詳細1(限界値判定)領域
25 判定結果詳細2(比率判定)領域
26 判定データ領域
27 摘要設定領域
28 「かすれ」または「にじみ」があることのメッセージ
29 「かすれ」または「にじみ」の発生箇所の表示
31 摘要情報の設定を促すメッセージ
32 「印刷」ボタン
33 「設定する」ボタン
34 表示画面
35 印影画像データ
36 「印鑑票再徴収」メッセージ
37 「設定しない」ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帳票に押印された印鑑の印影の画像データの中点と外周枠の中心線とを抽出する中点及び外周枠中心線抽出手段と、
前記中点を通り均等な角度で輻射する複数の直線と前記外周枠中心線との交点を取得する交点取得手段と、
前記交点ごとに該交点を中心画素とし縦横同一の奇数画素nからなる検査領域を設定する検査領域設定手段と、
前記検査領域の全てに前記外周枠中心線よりも前記外周枠の外側方向に白画素が在るか否かを判別する判別手段と、
前記白画素が存在しない前記検査領域があるとき前記検査領域の全てに前記白画素が在るようになるまで前記奇数画素nの値を大きくする検査領域拡張手段と、
前記検査領域の全てに前記白画素が在るようになったとき、前記検査領域ごとに前記外周枠中心線及び前記外側方向の黒画素数を計数する黒画素計数手段と、
前記黒画素数がにじみを示す値であるかかすれを示す値であるかを示す上下の限界値を前記奇数画素nの値の前記検査領域に対応して備えるテーブルと、
前記黒画素数と該黒画素数が計数された前記検査領域に対応する前記テーブルの前記上下の限界値とを比較して前記検査領域ににじみ又はかすれがあるか判断する判断手段と、
を有することを特徴とする印鑑登録装置。
【請求項2】
前記テーブルは、前記検査領域内において前記外周枠中心線を構成する画素の集合体が垂直または水平に伸びる前記検査領域に対応するテーブルと、前記検査領域内において外周枠中心線を構成する画素の集合体が斜め方向に伸びる又はL字型になる前記検査領域に対応するテーブルに分けられている、ことを特徴とする請求項1記載の印鑑登録装置。
【請求項3】
前記判断手段により前記検査領域ににじみ又はかすれがあると判断されたとき、当該検査領域ににじみ又はかすれを示す印を付与した前記印鑑の印影の前記画像データと共に、新たな印影を再徴収すべきことを示す摘要情報を付与するよう外部から入力することを指示する指示表示を表示装置に表示する表示手段を有する、ことを特徴とする請求項1記載の印鑑登録装置。
【請求項4】
前記表示手段により前記表示装置に表示された前記指示表示に対し、
前記摘要情報を付与するよう外部からの入力があったとき、前記画像データに前記摘要情報を付与し、該摘要情報の付与された前記画像データを前記印鑑の登録データとして所定の印鑑データベースに登録し、
前記摘要情報を付与せずに登録するよう外部からの入力があったとき、付与されるべき前記摘要情報が付与されていないことを示す情報を前記画像データに付与し、該画像データを前記印鑑の登録データとして所定の印鑑データベースに登録する、
登録手段を有する、ことを特徴とする請求項3記載の印鑑登録装置。

【図1】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図11】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図2】
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【図5】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【図18】
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【図19】
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