説明

卵加工品

【課題】 卵加工品中の原料卵の使用量を減らすことで、卵加工品の製造コストを低減する。また、卵加工品中の原料卵の使用量を減らしても、ボリュームを維持し、製造した卵加工品を冷凍後に解凍した場合であっても、風味を損なわず、ソフトで良好な食感を有する卵加工品を提供する。
【解決手段】 全脂大豆粉を50〜90質量、大豆蛋白、オリゴ糖、及び乳化剤、並びに、澱粉及び/又はデキストリンを含有することを特徴とする卵加工品用全脂大豆粉含有組成物、並びに、卵100質量部に対し、請求項1に記載した卵加工品用全脂大豆粉含有組成物を0.5〜20質量部使用し、加熱処理することを特徴とする卵加工品、及びその製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、卵加工品用全脂大豆粉含有組成物、及びそれを使用した卵加工品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
卵を主成分とする卵加工品として代表的なものとして、卵焼きがある。そして、卵焼きは、朝食、昼食、夕食のいずれの食事にもよく食され、特に、お弁当やお寿司等で広く食されている。しかし、卵焼きのような卵を主成分とする卵加工品を多量に摂取してしまうと、コレステロールの摂取も多くなってしまう。
そこで、消費者からは、コレステロールを低減したものが望まれていた。また、卵の価格が比較的高く、価格が安定していないことから、卵加工品を製造するユーザーからは、卵加工品中の原料卵の使用量を減らした卵加工品を作れないかという要望もあった。
【0003】
これまで、良好な歯切れ及び食感を長期にわたって保存することを可能にするために、増粘剤や、増粘剤及び大豆蛋白を添加する卵焼成品の製造方法が開発されてきた(特許文献1)。
また、各種蛋白及び澱粉を配合した冷凍卵加工品が開発されてきた(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭59−98664号公報
【特許文献2】特開2000−217553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、コレステロールの低減や、原料価格を下げる目的で、単に卵の使用量を減らしてしまうと、卵加工品のボリュームが減少したり、風味を損なってしまう場合があるという欠点があった。そして、卵の量を減らし、減らした量について水を配合して補うと、作ることができなくなる卵加工品もあった。
また、特許文献1に記載された発明は、比較的価格の高い増粘剤の使用を必須とするものでり、特許文献2では、卵加工食品中に澱粉を一定量以上配合しないと、加熱解凍時の離水抑制効果や硬化抑制効果が十分でなくなってしまうとの報告がなされている。
【0006】
本発明は、卵加工品中の原料卵の使用量を減らしても、ボリュームを維持し、製造した卵加工品を冷凍後に解凍した場合であっても、風味を損なわず、ソフトで良好な食感を有する卵加工品を提供することを目的とする。
また、本発明は、増粘剤を使用しない場合であっても、また、澱粉使用量が比較的少ない場合であっても、ボリュームを維持し、製造した卵加工品を冷凍後に解凍した場合であっても、風味を損なわず、ソフトで良好な食感を有する卵加工品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、全脂大豆粉を主成分とした組成物を、卵加工品に使用した場合、風味を損なわず、ソフトで良好な食感を有し、ボリュームを維持した卵加工品を製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明の第1の発明は、全脂大豆粉を50〜90質量、大豆蛋白、オリゴ糖、及び乳化剤、並びに、澱粉及び/又はデキストリンを含有することを特徴とする卵加工品用全脂大豆粉含有組成物である。
本発明の第2の発明は、卵100質量部に対し、第1の発明に記載した卵加工品用全脂大豆粉含有組成物を0.5〜20質量部使用し、加熱処理することを特徴とする卵加工品である。
本発明の第3の発明は、卵加工用全脂大豆粉組成物と水との質量比が、1:2〜1:4となる量の水を加えることを特徴とする第2の発明に記載の卵加工品である。
本発明の第4の発明は、前記卵加工品が、卵焼き、伊達巻、オムレツ、炒り卵、スクランブルエッグ、及び卵そぼろから選ばれる1種である第2又は第3の発明に記載の卵加工品である。
本発明の第5の発明は、第1〜第4のいずれか1つの発明に記載の卵加工品を冷蔵又は冷凍した卵加工品である。
【0009】
本発明の第6の発明は、卵100質量部に対し、第1の発明に記載した卵加工品用全脂大豆粉含有組成物を0.5〜20質量部使用し、加熱処理することを特徴とする卵加工品の製造方法である。
本発明の第7の発明は、前記加熱処理後、冷蔵又は冷凍することを特徴とする第6の発明に記載の卵加工品の製造方法である。
本発明の第8の発明は、卵加工用全脂大豆粉組成物と水との質量比が、1:2〜1:4となる量の水を加えることを特徴とする第6又は第7の発明に記載の卵加工品の製造方法である。
本発明の第9の発明は、前記卵加工品が、卵焼き、伊達巻、オムレツ、炒り卵、スクランブルエッグ、及び卵そぼろから選ばれる1種である第6〜第8のいずれか1つの発明に記載の卵加工品の製造方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の卵加工用全脂大豆粉組成物は、卵加工品中の原料卵の一部に使用し、卵の使用量を減らしても、ボリュームを維持し、製造した卵加工品を冷凍後に解凍した場合であっても、風味を損なわず、ソフトで良好な食感を有する卵加工品を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
まず、本発明の卵加工品用全脂大豆粉含有組成物について説明をする。
本発明の卵加工品用全脂大豆粉組成物は、全脂大豆粉を50〜90質量、大豆蛋白、オリゴ糖、及び乳化剤、並びに、澱粉及び/又はデキストリンを含有するものである。
【0012】
本発明の卵加工品用全脂大豆粉含有組成物中の全脂大豆粉は、市販の全脂大豆粉を使用することができ、また、例えば、乾燥大豆(原料)を脱皮処理後、加熱脱臭処理し、その後乾燥し、粉砕処理することにより製造することができる。
全脂大豆粉の原料の大豆には、市場に流通している乾燥した大豆を使用することができる。例えば、エンレイ、リュウホウ、トヨホマレ、ミヤギシロメ等の国産大豆、及びIOM等の外国産大豆のいずれも用いることができ、遺伝子組み換えであるか、非遺伝子組み換えであるかも問わない。また、大豆は未発芽、発芽を問わず使用することができる。
市販の全脂大豆粉としては、例えば、日清オイリオグループ(株)製の商品「アルファプラスHS−600」「SOYBEAN POWDER AP−WJ」が挙げられる。
卵加工用全脂大豆粉組成物中の全脂大豆粉含量は、50〜90質量%であり、60〜80質量%であることが好ましく、65〜75質量%であることがより好ましい。
【0013】
次に、本発明の卵加工用全脂大豆粉組成物中の大豆蛋白について説明をする。
大豆蛋白としては、例えば、粉末状分離大豆蛋白、粉末状濃縮大豆蛋白、粉末状抽出大豆蛋白、脱脂大豆粉末、粉末状酵素分解大豆蛋白等が挙げられる。これら粉末状大豆蛋白は、市販品を使用することができ、例えば、日清オイリオグループ(株)製の粉末状分離大豆蛋白(商品名:ソルピー4000)、脱脂大豆粉末(商品名:ソーヤフラワーFT−N)、粉末状酵素分解大豆蛋白(商品名:ソルピー1500)等が挙げられる。
【0014】
卵加工用全脂大豆粉組成物中の大豆蛋白の含有量は、1〜20質量%であることが好ましく、3〜15質量%であることがより好ましく、3〜10質量%であることが最も好ましい。
【0015】
次に、本発明の卵加工用全脂大豆粉組成物中のオリゴ糖について説明をする。
卵加工用全脂大豆粉組成物に使用するオリゴ糖は、直鎖オリゴ糖であることが好ましく、市販品を使用することができる。市販品としては、例えば、三菱化学フーズ(株)の商品「オリゴトース(主成分:マルトトリオース)」の粉末品や液状品が挙げられる。
【0016】
卵加工用全脂大豆粉組成物中のオリゴ糖の含有量は、1〜25質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることがより好ましく、5〜10質量%であることが最も好ましい。
【0017】
次に、本発明の卵加工用全脂大豆粉組成物中の乳化剤について説明をする。
卵加工用全脂大豆粉組成物中の乳化剤には、各種乳化剤を使用することができる。
乳化剤として、例えば、大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、酢酸モノグリセリド、酒石酸モノグリセリド、クエン酸モノグリセリド、乳酸モノグリセリド等の各種有機酸モノグリセリド、ポリソルベート等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。これらの乳化剤は、市販品を使用することができる
【0018】
卵加工用全脂大豆粉組成物中の乳化剤の含有量は、0.5〜8質量%であることが好ましく、1〜7質量%であることがより好ましく、1〜5質量%であることが最も好ましい。
【0019】
次に、本発明の卵加工用全脂大豆粉組成物中の澱粉及びデキストリンについて説明をする。
卵加工用全脂大豆粉組成物は、澱粉及び/又はデキストリンを含有する。すなわち、澱粉、デキストリン、又は、澱粉及びデキストリンを含有する。特に、澱粉及びデキストリンの両方を含有するものが好ましい。
【0020】
卵加工用全脂大豆粉組成物に使用する澱粉は、特に限定されず、例えば、米粉澱粉、小麦澱粉、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、さつまいも澱粉、小豆澱粉、緑豆澱粉、くず澱粉、片栗澱粉、コーンスターチ、甘薯澱粉、及びこれら澱粉の加工澱粉等が挙げられ、加工澱粉としては、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉、リン酸架橋澱粉等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。これらは、市販品を使用することができる。
また、卵加工用全脂大豆粉組成物に使用するデキストリンは、先に挙げた各種澱粉を加水分解したもので、これらは、市販品を使用することができる。
【0021】
卵加工用全脂大豆粉組成物中の澱粉及びデキストリンの合計含有量は、5〜30質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましく、10〜20質量%であることが最も好ましい。
【0022】
また、本発明の卵加工用全脂大豆粉組成物には、その他、米粉、コーンフラワー、そして、安定剤、保存剤、甘味料、香料、着色剤、抗酸化剤等の食品添加物を含有させることができる。
【0023】
次に、本発明の卵加工用全脂大豆粉組成物の製造方法について説明をする。
卵加工用全脂大豆粉組成物は、全脂大豆粉、大豆蛋白、オリゴ糖、及び乳化剤、並びに澱粉及び/又はデキストリンを、ナウターミキサー、リボンブレンダー、V型混合機、マトコンブレンダー等の混合機で混合することにより製造することができる。また、各原材料をビニール袋に入れて振とうして混合することにより製造することもできる。
そして、米粉、コーンフラワー、安定剤、保存剤、甘味料、香料、着色剤、抗酸化剤等の食品添加物等を配合する場合には、全脂大豆粉、大豆蛋白、オリゴ糖、澱粉、デキストリン及び乳化剤の添加と同時に加えて混合し、又はそれらの添加の前後で加えて混合し、製造することができる。
【0024】
次に、本発明の卵加工用全脂大豆粉組成物を使用した卵加工品及びその製造方法について説明をする。
本発明の卵加工品は、上記卵加工用全脂大豆粉組成物を原料として使用したことを特徴とする。本発明の卵加工用全脂大豆粉組成物は、卵加工品の原料として使用したり、卵の一部代替として使用することができる。
【0025】
本発明における卵加工品は、卵を主原料とし、加熱処理をして製造される食品であり、例えば、卵焼き、伊達巻、オムレツ、炒り卵、スクランブルエッグ、及び卵そぼろ等が挙げられる。そして、卵焼きとしては、厚焼き卵、薄焼き卵、だし巻き卵、玉芯等が挙げられる
加熱処理としては、焼く、蒸す等の処理が挙げられる。
【0026】
卵加工品は、卵100質量部に対し、卵加工品用全脂大豆粉含有組成物を0.5〜20質量部使用して加熱処理をしたり、水をさらに添加したりする以外は、公知の卵加工品の製造方法で製造することができる。
卵加工品への卵加工用全脂大豆粉組成物の使用量は、原料に使用する卵100質量部に対して0.5〜20質量部であり、好ましくは1〜15質量部であり、より好ましくは、2〜12質量部である。
かかる範囲であると、ソフトな食感の卵加工品を製造することができるからである。そして、全脂大豆粉組成物の量が、卵100質量部に対して0.5質量部未満であると、十分に添加効果を発揮することができず、また、20質量部より多いと、口当りが劣ってしまうからである。
【0027】
なお、卵として乾燥全卵を使用する場合には、乾燥全卵に水を添加して実際の全卵に相当するように換算した質量、すなわち、乾燥全卵1に、水3を添加した質量を卵の質量とみなし、その量を基準にして、上記範囲の卵加工用全脂大豆粉組成物を添加する。例えば、乾燥全卵25質量部に水75質量部を添加した量(合計100質量部)を卵の質量とみなし、それに対して卵加工品用全脂大豆粉含有組成物を0.5〜20質量部使用する。
また、卵として乾燥卵黄を使用する場合には、乾燥全卵黄に水を添加して実際の卵黄に相当するように換算した質量、すなわち、乾燥卵黄1に、水1を添加した質量を卵の質量とみなし、その量を基準にして、上記範囲の卵加工用全脂大豆粉組成物を使用する。
また、卵として乾燥卵白を使用する場合には、乾燥卵白に水を添加して実際の卵白に相当するように換算した質量、すなわち、乾燥卵白1に、水9を添加した質量を卵の質量とみなし、その量を基準にして、上記範囲の卵加工用全脂大豆粉組成物を使用する。
【0028】
卵加工用全脂大豆粉組成物を、卵の一部代替として使用する場合には、卵に含まれる水分を考慮して、卵の置換分として、さらに水を添加することが好ましい。
その場合、卵の置換分として添加する水の量は、卵加工用全脂大豆粉組成物と水との質量比が、1:2〜1:4となる量、より好ましくは1:2.5〜1:3.5となる量、最も好ましくは1:3となる量を加えることが好ましい。
これにより、卵加工品中の卵の配合量の1〜40質量%程度を、卵加工用全脂大豆粉組成物及び水に置換することができる。
【0029】
加熱処理して製造された卵加工品は、粗熱を取った後冷蔵保管することで冷蔵品を製造することができる。
また、加熱処理して製造された卵加工品は、その後冷凍することで、冷凍品を製造することができ、冷凍は、急速凍結機を使用したり、冷凍庫に保管することにより行うことができる。
冷凍した卵加工品は、室温や冷蔵庫で解凍することもできるが、電子レンジによる解凍・加熱や、ボイルにより解凍・加熱をすることもできる。
このように、冷蔵又は冷凍することで、卵加工品の賞味・消費期限を長くすることができる。
【0030】
本発明の卵加工用全脂大豆粉組成物は、大豆を粉砕して製造した全脂大豆粉を含むが、大豆は、良質の蛋白を多く含むだけでなく、大豆レシチン、オリゴ糖、大豆サポニン、イソフラボン等の素材を含む。したがって、卵加工用全脂大豆粉組成物を使用した卵加工品は、栄養的価値も高くなる。
【実施例】
【0031】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの記載により何ら制限を受けるものではない。
【0032】
〔全脂大豆粉組成物の製造〕
(実施例1)
表1に示す配合の卵加工用全脂大豆粉含有組成物(大豆粉含量70質量%)を、粉体混合することにより製造した。
なお、全脂大豆粉は、日清オイリオグループ(株)販売の全脂大豆粉を使用した。また、大豆蛋白(1)は、日清オイリオグループ(株)販売の脱脂大豆粉末を使用した。
(比較例1)
比較として、オリゴ糖の替わりにトレハロースを使用した表1に示す配合の全脂大豆粉含有組成物(大豆粉含量70質量%)を、粉体混合することにより製造した。
なお、日清オイリオグループ(株)販売品を使用した。また、大豆蛋白(1)は、日清オイリオグループ(株)販売の脱脂大豆粉末、大豆蛋白(2)は、日清オイリオグループ(株)販売の粉末状分離大豆蛋白を使用した。
【0033】
【表1】

【0034】
〔だし巻き卵(卵10質量%置換、比率1:3)の製造〕
表2及び表3に示す配合のだし巻き卵(卵10質量%置換、全脂大豆粉組成物又は全脂大豆粉:水(卵置換分)=1:3)を製造した(基準配合品、実施例2、比較例2、3)。
(基準配合品)
すべての材料をよく混ぜ、だし巻き卵液を作った。得られただし巻き卵液を、卵焼用フライパンを使用して焼成し、だし巻き卵を製造した。だし巻き卵は、同じ配合で、冷蔵用、及び冷凍用を製造した。
得られただし巻き卵を冷蔵庫で1晩保管した(冷蔵品)。また、得られただし巻き卵をマイナス60℃で急速冷凍した後、マイナス18℃に保管し、冷凍のだし巻き卵を製造した(冷凍品)。解凍は、冷凍のだし巻き卵を冷蔵庫に2日間保管することにより行った(解凍品)。
(実施例2)
実施例1の全脂大豆粉組成物と水(卵置換分)との混合物を、だし汁と混合した後、他の材料も加えてよく混ぜ、だし巻き卵液を作った。得られただし巻き卵液を、卵焼用フライパンを使用して焼成し、だし巻き卵を製造した。だし巻き卵は、同じ配合で、冷蔵用、及び冷凍用を製造した。
得られただし巻き卵を冷蔵庫で1晩保管した(冷蔵品)。また、得られただし巻き卵をマイナス60℃で急速冷凍した後、マイナス18℃に保管し、冷凍のだし巻き卵を製造した(冷凍品)。解凍は、冷凍のだし巻き卵を冷蔵庫に2日間保管することにより行った(解凍品)。
(比較例2、3)
実施例1の全脂大豆粉組成物を、全脂大豆粉又は比較例1の全脂大豆粉組成物に換えて、実施例2と同様の方法でだし巻き卵、その冷蔵品、冷凍品、及び解凍品を製造した。
【0035】
【表2】

【0036】
【表3】

【0037】
〔だし巻き卵の官能評価〕
だし巻き卵の解凍品について、パネリスト6名による官能評価を行った。評価結果は、各評価項目について、表4の評価基準に従って、5点満点で評価をし、その平均点を算出して数字で表し、各サンプル間で相対比較ができるようにした。
卵10質量%置換、全脂大豆粉組成物又は全脂大豆粉と水(卵置換分)との比が1:3であるだし巻き卵の試験区においては、冷蔵品についても、同様の方法で官能評価を行った。結果を表5に示す。
【0038】
【表4】

【0039】
【表5】

【0040】
上記官能評価結果から、実施例2、及び比較例2、3は、基準配合品に比べ、ボソボソした食感がなく又は少なく、ソフト感があり、冷凍品についても食感が良好であることがわかった。その中でも、実施例2は、比較例2、3よりも、さらにソフトな食感であり、冷凍品についても食感が良好であることがわかった。
また、基準配合品は、1枚1枚が離れた膜様で、離水を生じており、食感は、乾燥した膜様であった。
実施例2は、離水は生じておらず、乾燥した膜様という食感はしなかった。
また、比較例2は、基準配合品と食感が似ている傾向にあったが、乾燥した膜様という食感はなく、基準配合品よりもソフトな食感であった。
比較例3は、基準配合品、及び比較例2よりも滑らかな食感であり、噛んだ際にだし汁が出る状態であったが、実施例2と比べると、冷凍変性、離水がやや大きく、硬く締まった様な食感であった。
解凍品は、冷蔵品に比べ、基準配合品との食感の差が大きかった。したがって、以下の実施例及び比較例では、冷凍品での官能評価を行った。
【0041】
〔だし巻き卵の物性評価〕
焼成から1時間後のだし巻き卵、及び解凍品について、歩留り(質量%)を算出し、超高速レーザー体積計測機・非接触CCDスリットレーザースキャニング方式(商品名:Selnac−WinVM2000、(株)アステック製)を用いて、体積(mm)測定した。歩留り(質量%)は、焼成後の質量を原料の全質量で割った数字に100をかけることにより算出した。また、だし巻き卵の解凍品については、英弘精機(株)のTexture Exponet32を用いて、硬さ(g)を測定した。
結果を表6に示す。
【0042】
【表6】

【0043】
上記物性評価結果から、実施例2は、基準配合品、比較例2、及び比較例3に比べて、歩留りが高く、体積も大きくなることがわかった。
【0044】
〔だし巻き卵(卵20質量%置換、比率1:3)の製造〕
表7に示す配合のだし巻き卵(卵20質量%置換、全脂大豆粉組成物又は全脂大豆粉:水(卵置換分)=1:3)を製造した(基準配合品、実施例3、比較例4)。
(基準配合品)
すべての材料をよく混ぜ、だし巻き卵液を作った。得られただし巻き卵液を、卵焼用フライパンを使用して焼成し、だし巻き卵を製造した。
得られただし巻き卵をマイナス60℃で急速冷凍した後、マイナス18℃に保管し、冷凍のだし巻き卵を製造した(冷凍品)。解凍は、冷凍のだし巻き卵を冷蔵庫に2日間保管することにより行った(解凍品)。
(実施例3)
実施例1の全脂大豆粉組成物と水(卵置換分)との混合物を、だし汁と混合した後、他の材料も加えてよく混ぜ、だし巻き卵液を作った。得られただし巻き卵液を、卵焼用フライパンを使用して焼成し、だし巻き卵を製造した。
得られただし巻き卵をマイナス60℃で急速冷凍した後、マイナス18℃に保管し、冷凍のだし巻き卵を製造した(冷凍品)。解凍は、冷凍のだし巻き卵を冷蔵庫に2日間保管することにより行った(解凍品)。
(比較例4)
実施例1の全脂大豆粉組成物を、全脂大豆粉に換えて、実施例3と同様の方法でだし巻き卵、その冷凍品、及び解凍品を製造した。
【0045】
【表7】

【0046】
〔だし巻き卵の官能評価〕
製造しただし巻き卵の解凍品について、実施例2と同様の方法により官能評価を行った。結果を表8に示す。
【0047】
【表8】

【0048】
上記官能評価結果から、実施例3、及び比較例4は、基準配合品に比べ、ボソボソした食感がなくソフト感があることがわかった。また、基準配合品は、乾燥した膜様という食感があったが、実施例3、及び比較例4は、乾燥した膜様という食感はなく、良好な食感であった。
実施例3は、比較例4に比べ、よりソフトで良好な食感であった。
【0049】
〔だし巻き卵の物性評価〕
製造しただし巻き卵(焼成から1時間後)、及びだし巻き卵の解凍品について、実施例2と同様の方法により物性評価を行った。結果を表9に示す。
【0050】
【表9】

【0051】
上記物性評価結果から、実施例3、及び比較例4は、基準配合品よりも柔らかい物性になることがわかった。また、実施例3は、基準配合品と、歩留り、及び体積共に同程度とであったが、比較例4は、歩留りが低く、体積も小さくなることがわかった。
【0052】
〔だし巻き卵(卵30質量%置換、比率1:3)の製造〕
表10に示す配合のだし巻き卵(卵30質量%置換、全脂大豆粉組成物又は全脂大豆粉:水(卵置換分)=1:3)を製造した(基準配合品、実施例4、比較例5)。
(基準配合品)
すべての材料をよく混ぜ、だし巻き卵液を作った。得られただし巻き卵液を、卵焼用フライパンを使用して焼成し、だし巻き卵を製造した。
得られただし巻き卵をマイナス60℃で急速冷凍した後、マイナス18℃に保管し、冷凍のだし巻き卵を製造した(冷凍品)。解凍は、冷凍のだし巻き卵を冷蔵庫に2日間保管することにより行った(解凍品)。
(実施例4)
実施例1の全脂大豆粉組成物と水(卵置換分)との混合物を、だし汁と混合した後、他の材料も加えてよく混ぜ、だし巻き卵液を作った。得られただし巻き卵液を、卵焼用フライパンを使用して焼成し、だし巻き卵を製造した。
得られただし巻き卵をマイナス60℃で急速冷凍した後、マイナス18℃に保管し、冷凍のだし巻き卵を製造した(冷凍品)。解凍は、冷凍のだし巻き卵を冷蔵庫に2日間保管することにより行った(解凍品)。
(比較例5)
実施例1の全脂大豆粉組成物を、全脂大豆粉に換えて、実施例4と同様の方法でだし巻き卵、その冷凍品、及び解凍品を製造した。
【0053】
【表10】

【0054】
〔だし巻き卵の官能評価〕
製造しただし巻き卵の解凍品について、実施例2と同様の方法により官能評価を行った。結果を表11に示す。
【0055】
【表11】

【0056】
上記官能評価結果から、実施例4、及び比較例5は、基準配合品に比べ、ボソボソした食感がなくソフト感があった。また、基準配合品は、乾燥した膜様という食感があったが、実施例4、及び比較例5は、乾燥した膜様という食感はなく、良好な食感であった。
実施例4は、比較例5に比べ、よりソフトな食感であった。
【0057】
〔だし巻き卵の物性評価〕
製造しただし巻き卵(焼成から1時間後)、及びだし巻き卵の解凍品について、実施例2と同様の方法により物性評価を行った。結果を表12に示す。
【0058】
【表12】

【0059】
上記物性評価結果から、実施例4、及び比較例5は、基準配合品よりも柔らかい物性になることがわかった。また、比較例5は、基準配合品よりも歩留りが低く、体積も小さくなることがわかった。
【0060】
〔だし巻き卵(卵50質量%置換、比率1:3)の製造〕
表13及び表14に示す配合のだし巻き卵(卵50質量%置換、全脂大豆粉組成物又は全脂大豆粉:水(卵置換分)=1:3)を製造した(基準配合品、比較例6、7、8)。
(基準配合品)
すべての材料をよく混ぜ、だし巻き卵液を作った。得られただし巻き卵液を、卵焼用フライパンを使用して焼成し、だし巻き卵を製造した。
得られただし巻き卵をマイナス60℃で急速冷凍した後、マイナス18℃に保管し、冷凍のだし巻き卵を製造した(冷凍品)。解凍は、冷凍のだし巻き卵を冷蔵庫に2日間保管することにより行った(解凍品)。
(比較例6)
実施例1の全脂大豆粉組成物と水(卵置換分)との混合物を、だし汁と混合した後、他の材料も加えてよく混ぜ、だし巻き卵液を作った。得られただし巻き卵液を、卵焼用フライパンを使用して焼成し、だし巻き卵を製造した。
得られただし巻き卵をマイナス60℃で急速冷凍した後、マイナス18℃に保管し、冷凍のだし巻き卵を製造した(冷凍品)。解凍は、冷凍のだし巻き卵を冷蔵庫に2日間保管することにより行った(解凍品)
(比較例7)
実施例1の全脂大豆粉組成物を、全脂大豆粉に換えて、比較例6と同様の方法でだし巻き卵、その冷凍品、及び解凍品を製造した。
(比較例8)
実施例1の全脂大豆粉組成物を、比較例1の全脂大豆粉組成物に換えて、比較例6と同様の方法でだし巻き卵、その冷凍品、及び解凍品を製造した。
【0061】
【表13】

【0062】
【表14】

【0063】
〔だし巻き卵の官能評価〕
製造しただし巻き卵の解凍品について、実施例2と同様の方法により官能評価を行った。結果を表15に示す。
【0064】
【表15】

【0065】
上記官能評価結果から、比較例6〜8は、基準配合品に比べ、ソフト感があることがわかった。しかし、比較例6〜8は、口当りが悪く脆い食感で、だし巻き卵の食感としては、好ましくないものであった。
【0066】
〔だし巻き卵の物性評価〕
製造しただし巻き卵(焼成から1時間後)、及びだし巻き卵の解凍品について、実施例2と同様の方法により物性評価を行った。結果を表16に示す。
【0067】
【表16】

【0068】
上記物性評価結果から、比較例6、比較例7、及び比較例8は、基準配合品よりも柔らかい物性になり、また、基準配合品よりも歩留りが低く、体積も小さくなることがわかった。
【0069】
〔だし巻き卵(卵20質量%置換、比率1:2)の製造〕
表17に示す配合のだし巻き卵(卵20質量%置換、全脂大豆粉組成物又は全脂大豆粉:水(卵置換分)=1:2)を製造した(基準配合品、実施例5、比較例9)。
(基準配合品)
すべての材料をよく混ぜ、だし巻き卵液を作った。得られただし巻き卵液を、卵焼用フライパンを使用して焼成し、だし巻き卵を製造した。
得られただし巻き卵をマイナス60℃で急速冷凍した後、マイナス18℃に保管し、冷凍のだし巻き卵を製造した(冷凍品)。解凍は、冷凍のだし巻き卵を冷蔵庫に2日間保管することにより行った(解凍品)。
(実施例5)
実施例1の全脂大豆粉組成物と水(卵置換分)との混合物を、だし汁と混合した後、他の材料も加えてよく混ぜ、だし巻き卵液を作った。得られただし巻き卵液を、卵焼用フライパンを使用して焼成し、だし巻き卵を製造した。
得られただし巻き卵をマイナス60℃で急速冷凍した後、マイナス18℃に保管し、冷凍のだし巻き卵を製造した(冷凍品)。解凍は、冷凍のだし巻き卵を冷蔵庫に2日間保管することにより行った(解凍品)。
(比較例9)
実施例1の全脂大豆粉組成物を、全脂大豆粉に換えて、実施例5と同様の方法でだし巻き卵、その冷凍品、及び解凍品を製造した。
【0070】
【表17】

【0071】
〔だし巻き卵の官能評価〕
製造しただし巻き卵の解凍品について、実施例2と同様の方法により官能評価を行った。結果を表18に示す。
【0072】
【表18】

【0073】
上記官能評価結果から、実施例5、及び比較例9は、基準配合品に比べ、ボソボソした食感がなくソフト感があり、良好な食感であることがわかった。
【0074】
〔だし巻き卵の物性評価〕
製造しただし巻き卵(焼成から1時間後)、及びだし巻き卵の解凍品について、実施例2と同様の方法により物性評価を行った。結果を表19に示す。
【0075】
【表19】

【0076】
上記物性評価結果から、実施例5、及び比較例9は、基準配合品よりも柔らかい物性になることがわかった。また、実施例5は、基準配合品に比べ、やや体積が大きかった。
【0077】
〔だし巻き卵(卵30質量%置換、比率1:2)の製造〕
表20に示す配合のだし巻き卵(卵30質量%置換、全脂大豆粉組成物又は全脂大豆粉:水(卵置換分)=1:2)を製造した(基準配合品、実施例6、比較例10)。
(基準配合品)
すべての材料をよく混ぜ、だし巻き卵液を作った。得られただし巻き卵液を、卵焼用フライパンを使用して焼成し、だし巻き卵を製造した。
得られただし巻き卵をマイナス60℃で急速冷凍した後、マイナス18℃に保管し、冷凍のだし巻き卵を製造した(冷凍品)。解凍は、冷凍のだし巻き卵を冷蔵庫に2日間保管することにより行った(解凍品)。
(実施例6)
実施例1の全脂大豆粉組成物と水(卵置換分)との混合物を、だし汁と混合した後、他の材料も加えてよく混ぜ、だし巻き卵液を作った。得られただし巻き卵液を、卵焼用フライパンを使用して焼成し、だし巻き卵を製造した。
得られただし巻き卵をマイナス60℃で急速冷凍した後、マイナス18℃に保管し、冷凍のだし巻き卵を製造した(冷凍品)。解凍は、冷凍のだし巻き卵を冷蔵庫に2日間保管することにより行った(解凍品)。
(比較例10)
実施例1の全脂大豆粉組成物を、全脂大豆粉に換えて、実施例6と同様の方法でだし巻き卵、その冷凍品、及び解凍品を製造した。
【0078】
【表20】

【0079】
〔だし巻き卵の官能評価〕
製造しただし巻き卵の解凍品について、実施例2と同様の方法により官能評価を行った。結果を表21に示す。
【0080】
【表21】

【0081】
上記官能評価結果から、実施例6、及び比較例10は、基準配合品に比べ、ボソボソした食感がなくソフト感があることがわかった。
【0082】
〔だし巻き卵の物性評価〕
製造しただし巻き卵(焼成から1時間後)、及びだし巻き卵の解凍品について、実施例2と同様の方法により物性評価を行った。結果を表22に示す。
【0083】
【表22】

【0084】
上記物性評価結果から、実施例6、及び比較例10は、基準配合品よりも柔らかい物性になることがわかった。また、実施例6は、基準配合品に比べ、やや体積が大きかった。
【0085】
〔だし巻き卵(卵30質量%を水に置換)の製造〕
実施例4の全脂大豆粉組成物も水に置換した表23に示す配合のだし巻き卵(卵30質量%を水に置換)を製造した(比較例11)。
(比較例11)
すべての材料をよく混ぜ、だし巻き卵液を作った。得られただし巻き卵液を、卵焼用フライパンを使用して焼成した。しかし、加熱しても、結着せず、だし巻き卵を製造することができなかった。
この結果から、卵加工品の卵を減らすために、減らした分を水で補っても、卵加工品を製造できない場合もあることがわかった。
【0086】
【表23】

【0087】
〔オムレツ(卵30質量%置換、比率1:3)の製造〕
表24に示す配合のオムレツ(卵30質量%置換、全脂大豆粉組成物又は全脂大豆粉:水(卵置換分)=1:3)を製造した(基準配合品、実施例7、比較例12)。
(基準配合品)
まず、水に、スキムミルク、チキンコンソメを予備溶解し、他原料と共にホバートミキサーで攪拌し混合原料を作った。
加熱したフライパンに油を薄く塗布し、混合原料35gを流し1分30秒焼成した。
得られたオムレツをマイナス60℃で急速冷凍した後、マイナス18℃に保管し、冷凍のオムレツを製造した(冷凍品)。解凍は、オムレツを皿に3つ乗せ、電子レンジ(500W、1分50秒間)で行った(解凍品)。
(実施例7)
まず、卵置換分の水と実施例1の全脂大豆粉組成物を予備溶解し、また、残りの水に、スキムミルク、チキンコンソメを予備溶解し、それらと他原料とをホバートミキサーで攪拌し混合原料を作った。
加熱したフライパンに油を薄く塗布し、混合原料35gを流し1分30秒焼成した。
得られたオムレツをマイナス60℃で急速冷凍した後、マイナス18℃に保管し、冷凍のオムレツを製造した(冷凍品)。解凍は、皿にオムレツを3つ乗せ、電子レンジ(500W、1分50秒間)で行った(解凍品)。
(比較例12)
実施例1の全脂大豆粉組成物を、全脂大豆粉に換えて、実施例7と同様の方法でオムレツ、その冷凍品、及び解凍品を製造した。
【0088】
【表24】

【0089】
〔オムレツの官能評価〕
オムレツの解凍品について、パネリスト6名による官能評価を行った。評価結果は、各評価項目について、表25の評価基準に従って、5点満点で評価をし、その平均点を算出して数字で表し、各サンプル間で相対比較ができるようにした。結果を表26に示す。
【0090】
【表25】

【0091】
【表26】

【0092】
上記官能評価結果から、実施例7及び比較例12は、基準配合品に比べ、表面は乾燥して硬い食感ではなく、ソフトな食感であることがわかった。
基準配合品と比較例12は、表面の食感は似ているが、オムレツの内側は比較例12の方がよりソフトな食感であった。また、実施例7は、基準配合品、及び比較例12に比べ、表面がしっとりし、全体的にソフトで良好な食感であった。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明の卵加工品用卵加工用全脂大豆粉組成物及びそれを使用した卵加工品は、広く食品の分野に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
全脂大豆粉を50〜90質量、大豆蛋白、オリゴ糖、及び乳化剤、並びに、澱粉及び/又はデキストリンを含有することを特徴とする卵加工品用全脂大豆粉含有組成物。
【請求項2】
卵100質量部に対し、請求項1に記載した卵加工品用全脂大豆粉含有組成物を0.5〜20質量部使用し、加熱処理することを特徴とする卵加工品。
【請求項3】
卵加工用全脂大豆粉組成物と水との質量比が、1:2〜1:4となる量の水を加えることを特徴とする請求項2に記載の卵加工品。
【請求項4】
前記卵加工品が、卵焼き、伊達巻、オムレツ、炒り卵、スクランブルエッグ、及び卵そぼろから選ばれる1種である請求項2又は3に記載の卵加工品。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の卵加工品を冷蔵又は冷凍した卵加工品。
【請求項6】
卵100質量部に対し、請求項1に記載した卵加工品用全脂大豆粉含有組成物を0.5〜20質量部使用し、加熱処理することを特徴とする卵加工品の製造方法。
【請求項7】
前記加熱処理後、冷蔵又は冷凍することを特徴とする請求項6に記載の卵加工品の製造方法。
【請求項8】
卵加工用全脂大豆粉組成物と水との質量比が、1:2〜1:4となる量の水を加えることを特徴とする請求項6又は7に記載の卵加工品の製造方法。
【請求項9】
前記卵加工品が、卵焼き、伊達巻、オムレツ、炒り卵、スクランブルエッグ、及び卵そぼろから選ばれる1種である請求項6〜8のいずれか1項に記載の卵加工品の製造方法。

【公開番号】特開2012−110242(P2012−110242A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−259403(P2010−259403)
【出願日】平成22年11月19日(2010.11.19)
【出願人】(000227009)日清オイリオグループ株式会社 (251)
【Fターム(参考)】