説明

原本性を確保した帳票発行システム

【課題】 原本性の確保が必要な帳票を複製防止加工が施された専用用紙を用いることなく、容易に発行できる帳票印刷システムを提供する。
【解決手段】 原本性を確保した帳票発行システム2は、原本性を確保した帳票、例えば、自動車賠償責任保険(自賠責保険)の証明書の発行を管理するサーバ4を備えている。このサーバ4は、クライアント端末8aから証明書の印刷要求を受信した際、支払管理システム10から送信された決済情報に基づいて保険料が支払済であることが確認された場合に、保険契約の内容を示す契約データ及び証明書のフォーマットデータを用いて証明書のイメージデータを作成し、作成されたイメージデータに複製防止印刷加工プログラムを用いて複製防止印刷加工を施して作成された印刷用データをクライアント端末8aに送信する。クライアント端末8aにおいては、送信された印刷用データに基づいて、普通紙に複製防止印刷加工が施された証明書を印刷し、原本性が確保された証明書を発行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、原本性の確保が必要な帳票を発行する原本性を確保した帳票発行システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、原本性の確保が必要な帳票、例えば、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の証明書等の帳票は、原本性を確保すべく複写した場合に「これは原本ではありません」、「複製」、「コピー」等が浮き出る複製防止加工が施された特殊な用紙を用いて発行されている。
【0003】
例えば、自賠責保険の契約に伴う保険証明書は、契約の申込を受け付けた損害保険代理店において、その損害保険代理店に保管されている複製防止加工が施された専用用紙に契約内容等を印刷することにより発行されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2002−99727号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、原本性の確保が必要な帳票を複製防止加工が施された専用用紙を用いて印刷している場合、利便性が低いという問題が存在する。即ち、一般のコピー用紙等の普通紙を用いて印刷を行うことができないため、例えば、自賠責保険を取り扱っている損害保険代理店(以下、単に「代理店」とする。)又は事務取次店であるコンビニエンスストアの店頭で自賠責保険に加入した場合であっても、そのコンビニエンスストアにおいて複製防止加工が施された専用用紙を保管していなければ、その場で自賠責保険の証明書の原本を印刷することはできない。特に、近年、コンビニエンスストアに設置されている航空券や映画鑑賞券等の各種チケットを発行する機能を備えた店頭端末(多機能コピー機)においては、店頭端末を介して自賠責保険を申し込むことも可能である。しかし、コンビニエンスストアにおいて複製防止加工が施された専用用紙(専用帳票)を保管するようにした場合、自賠責保険を提供している保険会社の専用帳票の作成コスト、物流コスト及び保管コスト等の負担が大きくなる。即ち、自賠責保険の証明書等を印刷する専用帳票については、その交付・回収・使用管理が厳格に規定されている。従って、自賠責保険を提供している保険会社は、自賠責保険の証明書等の印刷を取り扱っている代理店又は事務取次店であるコンビニエンスストア等に対して、重要帳票として管理することを明示し、安全確実に適切な管理が行われるようにする必要がある。例えば、保険会社は、用紙綴(専用帳票の用紙綴)の交付・回収等につき、受払簿等により管理し、代理店等の取扱契約件数等に応じて、必要な冊数を交付し、安全確実に管理させる。また、保険会社は、代理店等に用紙綴を交付したときは、用紙綴預り証を取り付け、保険会社が定める使用期間が経過した場合は、書損、未使用の用紙を含めて用紙綴を必ず回収すると共に、代理店に対し、責任保険証明書を用紙綴1冊毎に記載されている番号の順に従って使用させる等、厳格な規定に基づいて適正に使用させなければならない。従って、これらのコスト増大を考慮するとコンビニエンスストアにおいて自賠責保険の取り扱いを行うことは困難な場合がある。
【0006】
また、自賠責保険の証明書に押印される自動車損害賠償責任保険料収納済の印章を特定の代理店等に貸与した場合には、保険会社は、保険料収納済印を管理する帳簿等により、保険料収納済印の貸与先を明らかにしなければならない。更に、保険会社は、保険料収納済印を貸与する場合には、預り証を取り付けなければならず、専用帳票の管理負担等に加えて、印章の管理コストや管理負担も発生する場合がある。
【0007】
この発明の課題は、原本性の確保が必要な帳票を複製防止加工が施された専用用紙を用いることなく、容易に発行することができる帳票印刷システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の原本性を確保した帳票発行システムは、原本性の確保が必要な帳票の発行を管理するサーバと、該サーバとネットワークを介して接続されている複数のクライアント端末とを備える原本性を確保した帳票発行システムにおいて、前記サーバは、サーバデータ制御部を備えたコンピュータであり、前記帳票のフォーマットを示すフォーマットデータを記憶するフォーマットデータベースと、複製防止印刷加工プログラムを記憶するプログラムデータベースと、前記帳票に表示される内容を示す表示データを記憶する表示データベースと、前記クライアント端末から前記ネットワークを介して送信された帳票の印刷要求を受信する印刷要求受信手段と、予め設定された同時実行数の制限範囲内において、前記印刷要求受信手段により受信された印刷要求に対応する処理の同時実行数を制御する実行制御手段と、前記実行制御手段により制御される同時実行数の範囲内で、前記印刷要求受信手段により受信された印刷要求に基づいて、前記フォーマットデータベースに記憶されている帳票のフォーマットデータ及び前記表示データベースに記憶されている表示データを用いて、帳票のイメージデータを作成するイメージデータ作成手段と、前記イメージデータ作成手段により作成された帳票のイメージデータに、前記プログラムデータベースに記憶されている複製防止印刷加工プログラムを用いて複製防止印刷加工を施す複製防止印刷加工手段と、前記複製防止印刷加工手段により複製防止印刷加工が施された帳票のイメージデータを印刷用データとして、前記クライアント端末に送信する印刷用データ送信手段とを備え、前記クライアント端末は、クライアント端末データ制御部を備えたコンピュータであり、前記サーバに帳票の印刷要求を送信する印刷要求送信手段と、前記サーバから送信された印刷用データを受信する印刷用データ受信手段と、前記印刷用データ受信手段により受信された印刷用データを用いて、普通紙に帳票のイメージを印刷することにより、複製防止印刷加工が施された帳票を発行する帳票発行手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
この請求項1記載の原本性を確保した帳票発行システムによれば、原本性の確保が必要な帳票を、複製防止印刷加工プログラムを用いることにより原本性を確保した上で普通紙に印刷することができる。即ち、印刷された帳票を複写した場合に「複写」等の文字が浮き出るように複製防止印刷用プログラムを用いて帳票のイメージデータに複製防止印刷加工を施すことにより、複製防止加工が施された専用用紙を用いることなく原本性の確保が必要な帳票を普通紙を用いて容易に発行することができる。ここで、複製防止印刷加工プログラムは、一般的に、1台の印刷機器と1対1対応で作動するものであるため、同時並列的な作業を行うことができない。しかし、複製防止印刷加工プログラムを多数のクライアント端末に組み込むためには、多大な労力が必要となる上、各クライアント端末においてそれぞれ原本性の確保が必要な帳票の印刷用データが作成されるため、管理が煩雑になる恐れがある。そこで、サーバに記憶されている複製防止印刷加工プログラムを用いた複製防止印刷加工の処理を同時実行数を制御して実現することにより、原本性を確保した帳票の発行を容易、かつ、適切に行うことができる。
【0010】
また、請求項2記載の原本性を確保した帳票発行システムは、前記印刷要求が、印刷を要求する帳票を指定した印刷帳票指定情報を含み、前記イメージデータ作成手段は、前記印刷帳票指定情報により指定された帳票に対応するフォーマットデータ及び該帳票に対応する表示データを用いて帳票のイメージデータを作成することを特徴とする。
【0011】
この請求項2記載の原本性を確保した帳票発行システムによれば、印刷を要求する帳票を指定して印刷要求を行っている。例えば、本願発明に係る原本性を確保した帳票発行システムにより発行可能な帳票の中から、任意の帳票を選択して印刷を要求することができ、高い利便性を提供することができる。
【0012】
また、請求項3記載の原本性を確保した帳票発行システムは、自動車損害賠償責任保険の証明書の発行を管理するサーバと、該サーバとネットワークを介して接続されている複数のクライアント端末とを備える原本性を確保した帳票発行システムにおいて、前記サーバは、サーバデータ制御部を備えたコンピュータであり、前記クライアント端末から送信された保険契約の内容を示す申込情報を受信する申込情報受信手段と、前記申込情報受信手段により受信された申込情報を記憶する申込情報データベースと、前記証明書のフォーマットを示すフォーマットデータを記憶するフォーマットデータベースと、複製防止印刷加工プログラムを記憶するプログラムデータベースと、前記クライアント端末から前記ネットワークを介して送信された証明書の印刷要求を受信する印刷要求受信手段と、予め設定された同時実行数の制限範囲内において、前記印刷要求受信手段により受信された印刷要求に対応する処理の同時実行数を制御する実行制御手段と、前記実行制御手段により制御される同時実行数の範囲内で、前記印刷要求受信手段により受信された印刷要求に基づいて、前記フォーマットデータベースに記憶されている証明書のフォーマットデータ及び前記申込情報データベースに記憶されている申込情報を用いて、証明書のイメージデータを作成するイメージデータ作成手段と、前記イメージデータ作成手段により作成された証明書のイメージデータに、前記プログラムデータベースに記憶されている複製防止印刷加工プログラムを用いて複製防止印刷加工を施す複製防止印刷加工手段と、前記複製防止印刷加工手段により複製防止印刷加工が施された証明書のイメージデータを印刷用データとして、前記クライアント端末に送信する印刷用データ送信手段とを備え、前記クライアント端末は、クライアント端末データ制御部を備えたコンピュータであり、前記保険契約の契約内容を示す申込情報を入力する申込情報入力手段と、前記申込情報入力手段により入力された申込情報を前記サーバに送信する申込情報送信手段と、前記サーバに証明書の印刷要求を送信する印刷要求送信手段と、前記サーバから送信された印刷用データを受信する印刷用データ受信手段と、前記印刷用データ受信手段により受信された印刷用データを用いて、普通紙に証明書のイメージを印刷することにより、複製防止印刷加工が施された自動車損害賠償責任保険の証明書を発行する証明書発行手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
この請求項3記載の原本性を確保した帳票発行システムによれば、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の証明書を、複製防止印刷加工プログラムを用いることにより普通紙を用いて発行することができる。即ち、複製防止加工が施された専用用紙を用いることなく、原本性を確保した上で、自賠責保険の証明書を容易、かつ、迅速に発行することができる。従って、例えば、クライアント端末をコンビニエンスストア等の代理店又は事務取次店に設置することにより、顧客は、コンビニエンスストア等の代理店又は事務取次店から自賠責保険への加入を申し込み、その場で自賠責保険の証明書を入手することができ、利便性を向上させることができる。ここで、複製防止印刷加工プログラムは、一般的に、1台の印刷機器と1対1対応で作動するものであるため、同時並列的な作業を行うことができない。しかし、複製防止印刷加工プログラムを各クライアント端末に組み込むためには、多大な労力を必要とする上、管理が煩雑になる恐れがある。そこで、サーバに記憶されている複製防止印刷加工プログラムを用いた複製防止印刷加工の処理を同時実行数を制御して実現することにより、原本性を確保した帳票の発行をサーバにおいて一元的に管理することができ、適切な管理の下で原本製を確保した帳票の発行を容易に行うことができる。
【0014】
また、請求項4記載の原本性を確保した帳票発行システムは、前記フォーマットデータ記憶手段が、前記自動車損害賠償責任保険を提供する保険会社の社印の印影データを更に記憶し、前記イメージデータ作成手段は、前記社印の印影データを含む証明書のイメージデータを作成することを特徴とする。
【0015】
この請求項4記載の原本性を確保した帳票発行システムによれば、サーバにおいて社印の印影データを含む証明書のイメージデータが作成されている。即ち、社印の印影データそのものをクライアント端末に送信することなく、証明書のイメージデータに社印の印影データを含ませている。従って、クライアント端末において社印の印影データのみを取得することが不可能であり、社印の印影データが不正利用されることを適切に防止することができる。
【0016】
また、請求項5記載の原本性を確保した帳票発行システムは、前記原本性を確保した帳票発行システムが、前記サーバと前記ネットワークを介して接続された前記自動車損害賠償責任保険の保険料の支払状況を管理する支払管理システムを更に備え、前記サーバは、前記印刷要求受信手段により印刷要求を受信した場合に、前記支払管理システムにおいて管理されている保険料の支払状況を確認する支払確認手段を備え、前記イメージデータ作成手段は、前記支払確認手段により保険料が支払済であることが確認された場合に、前記証明書のイメージデータを作成することを特徴とする。
【0017】
この請求項5記載の原本性を確保した帳票発行システムによれば、支払管理システムにおいて管理されている自賠責保険の保険料の支払状況を確認し、保険料が支払済であることが確認された場合に証明書のイメージデータを作成しているため、保険料の不払い等の不正を確実に防止することができる。
【0018】
また、請求項6記載の原本性を確保した帳票発行システムは、前記クライアント端末が、前記証明書発行手段による前記証明書の印刷結果ステータスを前記サーバに送信する印刷結果ステータス送信手段を更に備え、前記サーバは、前記クライアント端末から送信された印刷結果ステータスを受信する印刷結果ステータス受信手段と、前記印刷結果ステータス受信手段により受信された印刷結果ステータスを記憶する印刷結果ステータスデータベースと、前記印刷要求受信手段により、前記クライアント端末からの印刷要求を受信した場合に、前記印刷結果ステータスデータベースに記憶されている印刷結果ステータスを参照し、印刷済か否かを確認する印刷結果確認手段と、前記印刷結果確認手段により印刷済であることが確認された場合に、前記印刷要求の送信元であるクライアント端末に証明書が既に印刷されたことを示すエラーメッセージを送信するエラーメッセージ送信手段とを更に備えることを特徴とする。
【0019】
この請求項6記載の原本性を確保した帳票発行システムによれば、クライアント端末における印刷結果ステータスをサーバにおいて記憶し、証明書の印刷が要求された場合に、印刷結果ステータスにより印刷済であることが確認された場合にはエラーメッセージをクライアント端末に送信している。即ち、印刷結果ステータスを確認することにより自賠責保険の証明書の二重印刷を防止することができる。
【0020】
また、請求項7記載の原本性を確保した帳票発行システムは、前記イメージデータ作成手段が、前記イメージデータの作成が正常に行われたか否かを示すイメージデータ作成結果ステータスを記憶するイメージデータ作成結果ステータスデータベースを備え、イメージデータの作成結果を示す前記イメージデータ作成結果ステータスを、前記イメージデータ作成結果ステータスデータベースに記憶させ、前記複製防止印刷加工手段は、前記複製防止印刷加工が正常に行われたか否かを示す複製防止印刷加工結果ステータスを記憶する複製防止印刷加工結果ステータスデータベースを備え、前記イメージデータ作成結果ステータスデータベースに記憶されているイメージデータ作成結果ステータスにより、前記イメージデータの作成が正常に行われたことが確認された場合に、前記イメージデータ作成手段により作成されたイメージデータに複製防止印刷加工を施し、該複製防止印刷加工の結果を示す前記複製防止印刷加工結果ステータスを、前記複製防止印刷加工結果ステータスデータベースに記憶させ、前記印刷用データ送信手段は、前記複製防止印刷加工結果ステータスデータベースに記憶されている複製防止印刷加工結果ステータスにより、前記複製防止印刷加工が正常に行われたことが確認された場合に、前記複製防止印刷加工手段により複製防止印刷加工が施された証明書のイメージデータを、印刷用データとして前記クライアント端末に送信することを特徴とする。
【0021】
この請求項7記載の原本性を確保した帳票発行システムによれば、イメージデータの作成が正常に行われた場合に、複製防止印刷加工を行い、複製防止印刷加工が正常に行われた場合に、印刷用データをクライアント端末に送信している。従って、イメージデータの作成が確実に行われた場合にのみ、次の処理である複製防止印刷加工を行っているため、サーバにおける処理を円滑に行うことができる。
【0022】
また、請求項8記載の原本性を確保した帳票発行システムは、前記印刷要求が、印刷を行う印刷機器の機種を示すデータを含み、前記プログラムデータベースは、複数種類の複製防止印刷加工プログラムを記憶しており、前記複製防止印刷加工手段は、前記印刷要求に含まれる印刷機器の機種を示すデータに基づいて、前記プログラムデータベースに記憶されている複製防止印刷加工プログラムの中から前記印刷機器に対応した複製防止印刷加工プログラムを抽出し、抽出された該複製防止印刷加工プログラムを用いて前記イメージデータに複製防止印刷加工を施すことを特徴とする。
【0023】
この請求項8記載の原本性を確保した帳票発行システムによれば、指定された印刷機器に対応した複製防止印刷加工プログラムを用いて複製防止印刷加工を施すことができる。即ち、複製防止印刷加工プログラムは、一般的に対応する印刷機器の機種が限定されているため、予め複数種類の複製防止印刷加工プログラムを用意し、帳票が印刷される印刷機器に対応した複製防止印刷加工プログラムを用いることができる。従って、特定の印刷機器を用いた場合に限られず、任意の機種の印刷機器を用いた場合であっても対応する複製防止印刷加工プログラムを用いることにより、確実に原本性が確保された帳票を発行することができる。
【発明の効果】
【0024】
この発明によれば、原本性の確保が必要な帳票を、原本性を確保した上で普通紙に印刷することができる。従って、帳票を発行するために複製防止加工が施された専用用紙を用いることなく、原本性の確保が必要な帳票の原本を発行することができ、利便性を向上させることができる。
【0025】
また、この発明によれば、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の証明書を原本性を確保した上で普通紙に印刷することができる。従って、例えば、コンビニエンスストア等の代理店又は事務取次店にクライアント端末を設置することにより、自賠責保険への加入申込、保険料の支払い、証明書の発行を、同一店舗内において迅速に行うことができ、利便性の向上を図ることができる。また、複製防止加工が施された専用用紙を用いる必要がないため、自賠責保険を提供している保険会社における専用用紙(専用帳票)の作成コストや代理店又は事務取次店に専用帳票を配布するためのコスト等を削減することができると共に、専用帳票の保管や取り扱いに関する保険会社の管理負担等を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態に係る原本性を確保した帳票発行システムについて説明する。なお、以下においては、原本性の確保が必要な帳票として自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の証明書を発行する場合を例として説明する。
【0027】
図1は、この発明の実施の形態に係る原本性を確保した帳票発行システムのブロック構成図である。原本性を確保した帳票発行システム2は、図1に示すように、自賠責保険の証明書の発行を管理するサーバ4を備え、サーバ4は、ネットワーク6を介してクライアント端末8a、8b、8c及び支払管理システム10と接続されている。また、クライアント端末8a、8b、8c及び支払管理システム10も、ネットワーク6を介して相互に接続されている。
【0028】
なお、サーバ4は、自賠責保険を提供している保険会社により管理されており、クライアント端末8a、8b、8cは、自賠責保険の契約を行う損害保険代理店(以下、単に「代理店」とする。)又は事務取次店に設置され代理店又は事務取次店により管理されている。また、支払管理システム10は、代理店又は事務取次店におけるあらゆる料金の支払を管理するシステムであり、代理店又は事務取次店本社等により管理されている。なお、以下においては、代理店又は事務取次店が、例えば、コンビニエンスストアであり、クライアント端末8a、8b、8cとして、代理店又は事務取次店であるコンビニエンスストアに設置されている店頭端末(航空券や映画鑑賞券等の各種チケットを発行する機能等を備えた多機能コピー機)が用いられる場合を例として説明する。
【0029】
図2は、この発明の実施の形態に係るサーバ4のブロック構成図である。サーバ4は、図2に示すように、サーバ4におけるデータの処理を制御するデータ制御部(サーバデータ制御部)20を備えている。データ制御部20には、クライアント端末8a、8b、8c及び支払管理システム10との間の通信を制御する通信制御部22及びクライアント端末8a、8b、8cから送信された申込情報を契約データとして記憶する契約データ記憶部24が接続されている。また、データ制御部20には、証明書のフォーマットデータ等を記憶しているフォーマットデータ記憶部26、証明書のイメージデータに複製防止印刷加工を施す際に用いられる複製防止印刷加工プログラム等を記憶しているプログラム記憶部28及び作成された印刷用データ等を記憶するデータ記憶部30が接続されている。
【0030】
契約データ記憶部(申込情報データベース等として機能する記憶領域)24には、契約データ、即ち、自賠責保険契約の契約者の氏名、住所(郵便番号含む)、電話番号、保険の種類、登録番号・車台番号、使用の本拠地、保険の年数、保険開始日等のデータが記憶される。なお、自賠責保険を契約する契約者が、代理店又は事務取次店において自賠責保険契約を申し込む際に申込情報として入力した情報が、契約データとして契約データ記憶部24に記憶される。
【0031】
また、フォーマットデータ記憶部(フォーマットデータベース等として機能する記憶領域)26には、証明書のフォーマットデータ、即ち、一般のコピー紙等の普通紙(以下、単に「普通紙」とする。)に証明書を印刷するための枠(データ記入欄、データ項目名欄、印影欄等)、データ項目名、文字(書類名、会社名及び注意書き等)等を含むデータが記憶されている。また、フォーマットデータ記憶部26には、自賠責保険を提供している保険会社の社印の印影データ(社印印影データ)及び保険料を収納したことを示す収納済印の印影データ(収納済印印影データ)が記憶されている。
【0032】
また、プログラム記憶部(プログラムデータベース等として機能する記憶領域)28には、複製防止印刷加工プログラム、即ち、通常の状態では視覚的に認識することが困難な隠し文字列(「これは原本ではありません」、「複写」又は「コピー」等の文字列)を特殊なプリントパターンとして証明書のイメージデータに埋め込み、証明書のイメージデータが印刷された普通紙をコピー機を用いて複写した際に「これは原本ではありません」、「複写」又は「コピー」等の隠し文字列が浮き出るように加工するプログラムが記憶されている。この複製防止印刷加工プログラムとしては、市販されているプログラムを用いることができる。
【0033】
また、プログラム記憶部28には、フォームオーバレイを実現するためのプログラム、即ち、証明書のイメージデータを作成する際に用いられるプログラムが記憶されている。このフォームオーバレイプログラムは、証明書のフォーマットデータに契約データに含まれる契約者の氏名や住所等を動的に重ね合わせることにより、枠線や見出し等が予め印刷された専用用紙を用いて証明書のデータを印刷するのと同様に、普通紙に枠線や見出し等を含む証明書のイメージデータを印刷するプログラムである。また、このフォームオーバレイプログラムは、所定の帳票の印刷が要求された場合には、印刷要求に応じて証明書のフォーマットデータを選択・抽出する機能を備えている。従って、このフォームオーバーレイプログラムを用いることにより、各種帳票のイメージデータを印刷することができる。なお、このフォームオーバレイプログラムも、上述の複製防止印刷加工プログラムと同様に、市販されているプログラムを用いることができる。
【0034】
また、データ記憶部30には、印刷用データ、即ち、複製防止印刷加工が施された証明書のイメージデータ等が記憶される。また、データ記憶部30には、証明書に記載される証明書番号等の採番状況を示す情報、即ち、使用済の証明書番号等を示す採番情報が記憶されている。更に、データ記憶部(イメージデータ作成結果ステータスデータベース及び複製防止印刷加工結果ステータスデータベース等として機能する記憶領域)30には、サーバ4におけるイメージデータの作成が正常に行われたか否かを示すステータスや、複製防止印刷加工が正常に行われたか否かを示すステータス等、サーバ4における証明書の作成が正常に行われたか否かを示すステータス等が記憶される。
【0035】
図3は、この発明の実施の形態に係るクライアント端末8aのブロック構成図である。クライアント端末8aは、図3に示すように、クライアント端末8aにおけるデータの処理を制御するデータ制御部(クライアント端末データ制御部)40を備えている。このデータ制御部40には、サーバ4及び支払管理システム10との間の通信を制御する通信制御部42、申込情報等の入力を制御する入力制御部44及び入力された申込情報等を表示する表示部46が接続されている。また、データ制御部40には、入力された申込情報やサーバ4から送信された印刷用データ等を記憶するデータ記憶部48及びサーバ4から送信された印刷用データに基づいて普通紙に証明書の原本を印刷する印刷部50が接続されている。
【0036】
データ記憶部48には、料金テーブル、即ち、自賠責保険の種類等に基づく保険料を示すデータ、保険料を支払う際に用いられる払込票等のフォーマットを示すフォーマットデータ及びフォーマットデータ等を用いて払込票を作成するプログラム(払込票作成プログラム)等が記憶されている。
【0037】
なお、入力制御部44は、表示部46にタッチパネル等を表示しこのタッチパネルを介した申込情報等の入力を制御するものである。また、表示部46は、液晶ディスプレイ等により構成されており、クライアント端末8aにおいて実行可能な各種メニューのリストやタッチパネル等を表示する。また、印刷部50は、市販されているコピー機を用いて構成するようにしてもよい。なお、クライアント端末8b、8cの構成は、クライアント端末8aの構成と同様の構成であるため説明を省略する。
【0038】
図4は、この発明の実施の形態に係る支払管理システム10のブロック構成図である。支払管理システム10は、図4に示すように、支払管理システム10におけるデータの処理を制御するデータ制御部60を備えている。このデータ制御部60には、サーバ4及びクライアント端末8a、8b、8cとの間の通信を制御する通信制御部62及び自賠責保険の契約を申し込んだ顧客の保険料支払状況を示す決済情報等を記憶するデータ記憶部64が接続されている。なお、データ記憶部64には、契約者の保険料の支払状況を示す決済情報、即ち、何れの自賠責保険契約に対する保険料がいつ支払われたかを示す情報が記憶されている。
【0039】
次に、図面を参照してこの発明の実施の形態に係る原本性を確保した帳票発行システムにおける自賠責保険の証明書の発行処理について説明する。なお、以下においては、クライアント端末8aにおいて自賠責保険の証明書を発行する場合を例として説明する。また、以下においては、コンビニエンスストアを代理店又は事務取次店とし、店頭端末(多機能コピー機)をクライアント端末とする。
【0040】
まず、自賠責保険の契約を申し込むための申込情報を入力する(ステップS10、図5参照)。即ち、自賠責保険の契約を申し込む顧客(契約者)は、代理店又は事務取次店に設置されているクライアント端末8aにおいて、入力制御部44により制御され表示部46に表示されているタッチパネルを介して氏名、住所、電話番号、保険の種類、登録番号・車台番号、使用の本拠地、保険の年数及び保険開始日等を含む申込情報を入力する。なお、表示部46には、タッチパネルと共に上述の氏名及び住所等を入力する入力欄が表示される。また、入力された申込情報はデータ記憶部48に記憶される。
【0041】
次に、データ制御部40は、ステップS10において入力された申込情報をサーバ4及び支払管理システム10に送信する(ステップS11)。即ち、データ記憶部48に記憶された申込情報を、通信制御部(申込情報送信手段)42を介してサーバ4及び支払管理システム10に送信する。
【0042】
ここで、サーバ4においては、クライアント端末8aからネットワーク6を介して送信された申込情報を通信制御部(申込情報受信手段)22を介して受信する。そして、受信した申込情報を契約データとして契約データ記憶部24に記憶し、契約の申し込みを仮登録する。また、申込情報が契約データとして契約データ記憶部24に記憶される際には、受信した際に自動的に申込情報に付与された証明書番号及び印刷番号が申込情報と共に記憶される。証明書番号は、自賠責保険の契約毎にその契約内容を証明する証明書に記載される番号であり、印刷番号は、何れの証明書を印刷するかを識別する際に用いられる番号である。また、証明書番号及び印刷番号は、データ記憶部30に記憶されている採番情報、即ち、最新証明書番号及び最新印刷番号を参照して採番され申込情報に付与される。なお、新たに受信された申込情報に証明書番号及び印刷番号が付与された場合には、データ記憶部30に記憶されている採番情報が更新される。また、申込情報に付与された証明書番号及び印刷番号は、通信制御部22を介して申込情報の送信元であるクライアント端末8aに送信され、クライアント端末8aからネットワーク6を介して支払管理システム10に送信される。
【0043】
支払管理システム10においては、クライアント端末8aからネットワーク6を介して送信された申込情報を通信制御部62を介して受信する。また、サーバ4からクライアント端末8aに送信され、クライアント端末8aからネットワーク6を介して送信された証明書番号及び印刷番号を、通信制御部62を介して受信する。次に、受信された申込情報、証明書番号及び印刷番号に基づいて決済情報を作成し、受信された申込情報と共に作成された決済情報をデータ記憶部64に記憶する。なお、決済情報は、登録日時、注文番号、証明書番号、印刷番号及び決済日時等を含む情報であり、登録日時には、例えば、申込情報を受信した日時等を用いることができる。また、注文番号には、例えば、申込情報を受信した順に従って自動的に申込情報に付与される識別番号等を用いることができ、決済日時には、保険料の納入通知等を受けた日時等を用い、未決済の場合には未決済であることを示すデータを用いる。次に、支払管理システム10において、申込情報及び決済情報に基づいて、保険料を支払う際に必要な払込票を作成するために必要なデータ、即ち、契約者氏名、払込金額、注文番号、印刷番号及び支払用バーコード等を含む払込票を、クライアント端末8aにおいて作成するために必要な払込票作成用データを作成し、通信制御部62を介して作成された払込票作成用データをクライアント端末8aに送信する。なお、支払用バーコードのデータには、払込金額及び注文番号のデータが含まれている。
【0044】
クライアント端末8aにおいては、支払管理システム10からネットワーク6を介して送信された払込票作成用データを通信制御部42を介して受信し(ステップS12、図5参照)、データ制御部40は、受信した払込票作成用データに基づいて払込票を作成し、作成された払込票を印刷する(ステップS13)。即ち、データ記憶部48に記憶されている料金テーブルを参照し、データ記憶部48に記憶されている払込票のデータフォーマット及び受信された払込票作成用データを用いて、保険料を支払う際に必要な払込票を作成する。そして、契約者氏名、支払用バーコード及び印刷番号等が掲載された払込票を印刷部50を介して印刷する。
【0045】
ここで、契約者は、クライアント端末8aにおいて印刷された払込票を用いて保険料の支払いを行う。例えば、クライアント端末8aが設置されているコンビニエンスストアのレジにおいて、払込票を提示して保険料を支払う。この時、コンビニエンスストアの店員は、レジシステム(POS端末、図示せず)のバーコードリーダ(図示せず)を用いて、払込票のバーコードから払込金額及び注文番号を読み取り、読み取られた払込金額に対応する保険料を受け取り保険料の精算を行う。また、レジシステムにおいては、決済日時(バーコードから払込金額等を読み取った日時)及び読み取られた注文番号を支払管理システム10に送信する。
【0046】
支払管理システム10においては、レジシステムから送信された決済日時及び注文番号を通信制御部62を介して受信する。次に、データ記憶部64に記憶されている決済情報の中から、受信された注文番号に対応させて記憶されている決済情報を抽出する。次に、抽出された決済情報の決済日時として、受信した決済日時を記憶すると共に、保険料が支払済みであることを示すデータをデータ記憶部64に記憶する。そして、支払管理システム10は、保険料が支払済みであることを示すデータが記憶された場合には、該データを含む決済情報をサーバ4に通信制御部62を介して送信する。なお、サーバ4においては、支払管理システム10から送信された決済情報を通信制御部22を介して受信し、受信された決済情報をデータ記憶部30に記憶する。
【0047】
次に、保険料の支払いを済ませた契約者は、払込票に記載されている印刷番号をクライアント端末8aにおいて入力制御部44により制御され表示部46に表示されているタッチパネルを介して入力する。クライアント端末8aにおいては、入力された印刷番号を含むデータを証明書の印刷を要求する印刷要求として通信制御部(印刷要求送信手段)42を介してサーバ4に送信する(ステップS14、図5参照)。
【0048】
ここで、サーバ4においては、クライアント端末8aから送信された印刷要求に基づいて、自賠責保険の証明書を作成し、作成された自賠責保険の証明書のデータを印刷用データとしてクライアント端末8aに送信する。なお、サーバ4における自賠責保険の証明書を作成する処理については、図6及び図7のフローチャートを参照して後述する。
【0049】
次に、クライアント端末8aにおいては、印刷要求に基づいてサーバ4から送信された証明書の印刷用データを通信制御部(印刷用データ受信手段)42を介して受信し(ステップS15)、データ制御部40は、受信した印刷用データに基づいて自賠責保険の証明書を印刷する(ステップS16)。即ち、クライアント端末8aである店頭端末(多機能コピー機)に収容されている普通紙に、印刷用データに基づいて複製防止印刷加工が施された自賠責保険の証明書の原本を印刷する。
【0050】
次に、印刷結果をサーバ4に送信する(ステップS17)。即ち、自賠責保険の証明書の原本を普通紙に正常に印刷することができたか否かを示すステータス(印刷結果ステータス)を含む印刷結果を通信制御部(印刷結果ステータス送信手段)42を介してサーバ4に送信する。
【0051】
なお、サーバ4においては、クライアント端末8aからネットワーク6を介して送信された印刷結果を通信制御部(印刷結果ステータス受信手段)22を介して受信し、受信した印刷結果に含まれる印刷結果ステータスを契約データに対応させて契約データ記憶部(印刷結果ステータスデータベースとして機能する記憶領域)24に記憶する。
【0052】
次に、図6及び図7のフローチャートを参照してサーバ4における自賠責保険の証明書を作成する処理について説明する。サーバ4においては、クライアント端末8aから送信された印刷要求を通信制御部(印刷要求受信手段)22を介して受信する(ステップS20、図6参照)。なお、受信された印刷要求は、データ記憶部30に記憶される。
【0053】
次に、印刷要求を受信した場合には、データ制御部20は、同時実行制御(排他制御)用のロックファイル(LockFile)の存在をチェックする(ステップS21)。即ち、複製防止印刷加工プログラムは、通常、1台のプリンタ(印刷機器)に対応するものであり、複製防止印刷加工の処理を並列的に行うことができない。従って、複数の印刷要求を受信した場合に、1件ずつの処理を行うための制御としてロックファイル、即ち、排他状況を確認するためのファイルの存在をチェックする。
【0054】
ロックファイルが存在する場合には(ステップS22)、新たに受信された印刷要求に対応する処理は一定時間処理待ちを行い(ステップS23)、処理待ち時間が経過した後にステップS21に戻り再度ロックファイルの存在を確認する。
【0055】
一方、ロックファイルが存在しない場合には(ステップS22)、ステップS20において新たに受信された印刷要求に対応する処理を行うべく、データ制御部20は、データ記憶部30に記憶されている決済情報を参照する(ステップS24)。即ち、印刷が要求された証明書に対応する自賠責保険の保険料の支払状況を、支払管理システム10から送信され、データ記憶部30に記憶されている決済情報を参照することにより確認する。
【0056】
ステップS24において参照された決済情報により、保険料が支払済であることが確認された場合には(ステップS25)、データ制御部20は、契約データ記憶部24に記憶されている印刷結果を示すステータス(印刷結果ステータス)を参照する(ステップS26)。即ち、クライアント端末として店頭端末(多機能コピー機)を用いている場合、複数回印刷を行うことにより複数の証明書の原本を入手することが可能である。従って、証明書が複数回印刷されることを防止すべく、印刷が要求された証明書は既に印刷が行われているか否かを、契約データ記憶部24に記憶されている契約データに含まれる印刷結果ステータスを参照することにより確認する。なお、参照した印刷結果ステータスにより、印刷済であることが確認された場合には(ステップS27)、エラーメッセージ、例えば、「証明書は発行済です。」等のメッセージをクライアント端末8aに通信制御部22を介して送信する(ステップS34、図7参照)。
【0057】
なお、クライアント端末8aにおいて、サーバ4からネットワーク6を介して送信されたエラーメッセージを通信制御部42を介して受信した場合には、受信されたエラーメッセージを表示部46に表示する。
【0058】
ステップS26において参照された印刷結果ステータスにより、未だ印刷が行われていないことが確認された場合には(ステップS27)、データ制御部20は、印刷が要求された証明書のイメージデータを作成する(ステップS28)。まず、データ制御部20は、印刷要求に含まれる印刷番号を用い、契約データ記憶部24に記憶されている契約データの中から、該当する契約データを抽出する。次に、フォーマットデータ記憶部26から証明書のフォーマットデータ、社印印影データ及び収納済印印影データを取得する。また、プログラム記憶部28に記憶されているプログラムの中から、フォームオーバレイプログラムを取得する。次に、契約データ、フォーマットデータ、社印印影データ及び収納済印印影データを、フォームオーバレイプログラムを用いて動的に重ね合わせることにより証明書のイメージデータを作成する。そして、作成された証明書のイメージデータは、例えば、印刷番号に対応させてデータ記憶部30に記憶される。なお、フォームオーバレイプログラムによる証明書のイメージデータの作成が終了した場合には、イメージデータの作成が正常に行われたか否かを示すステータス(イメージデータ作成結果ステータス)がデータ記憶部(イメージデータ作成結果ステータスデータベースとして機能する記憶領域)30に記憶される。
【0059】
次に、データ制御部20は、データ記憶部30に記憶されているイメージデータ作成結果ステータスを参照する(ステップS29)。即ち、ステップS28における証明書のイメージデータを作成する処理が正常に行われたか否かを、イメージデータ作成結果ステータスを参照することにより確認する。なお、イメージデータ作成結果ステータスを確認することにより、証明書のイメージデータを作成する処理が正常に行われなかったことが確認された場合には(ステップS30、図7参照)、エラーメッセージ、例えば、「正常な処理が行われませんでした。」等のメッセージをクライアント端末8aに通信制御部(エラーメッセージ送信手段)22を介して送信する(ステップS34)。
【0060】
なお、クライアント端末8aにおいて、サーバ4からネットワーク6を介して送信されたエラーメッセージを通信制御部42を介して受信した場合には、受信されたエラーメッセージを表示部46に表示する。
【0061】
ステップS29において参照されたイメージデータ作成結果ステータスにより、証明書のイメージデータを作成する処理が正常に行われたことが確認された場合には(ステップS30、図7参照)、データ制御部20は、作成された証明書のイメージデータに複製防止印刷加工を施す(ステップS31)。即ち、データ記憶部30から複製防止印刷加工を施す証明書のイメージデータを、例えば、印刷番号に基づいて抽出し、プログラム記憶部28に記憶されているプログラムの中から、複製防止印刷加工プログラムを取得する。そして、取得された複製防止印刷加工プログラムを用いて抽出された証明書のイメージデータに複製防止印刷加工を施す。なお、複製防止印刷加工が施された証明書のイメージデータは、印刷用データとして、例えば、印刷番号に対応させてデータ記憶部30に記憶される。また、複製防止印刷加工プログラムによる複製防止印刷加工が終了した場合には、複製防止印刷加工が正常に行われたか否かを示すステータス(複製防止印刷加工結果ステータス)がデータ記憶部(複製防止印刷加工結果ステータスデータベースとして機能する記憶領域)30に記憶される。
【0062】
次に、データ制御部20は、データ記憶部30に記憶されている複製防止印刷加工結果ステータスを参照する(ステップS32)。即ち、ステップS31における証明書のイメージデータへの複製防止印刷加工が正常に行われたか否かを複製防止印刷加工結果ステータスを参照することにより確認する。複製防止印刷加工結果ステータスを確認することにより、証明書のイメージデータに複製防止印刷加工を施す処理が正常に行われなかったことが確認された場合には(ステップS33)、エラーメッセージ、例えば、「正常な処理が行われませんでした。」等のメッセージをクライアント端末8aに通信制御部22を介して送信する(ステップS34)。
【0063】
なお、クライアント端末8aにおいて、サーバ4からネットワーク6を介して送信されたエラーメッセージを通信制御部42を介して受信した場合には、受信されたエラーメッセージを表示部46に表示する。
【0064】
ステップS32において参照された複製防止印刷加工結果ステータスにより、証明書のイメージデータに複製防止印刷加工を施す処理が正常に行われたことが確認された場合には(ステップS33)、データ制御部20は、印刷用データをクライアント端末8aに送信する(ステップS35)。即ち、データ記憶部30に記憶されている印刷用データを、例えば、印刷番号に基づいて抽出し、通信制御部22を介して抽出された印刷用データを印刷要求の送信元であるクライアント端末8aに送信する。
【0065】
次に、クライアント端末8aから送信される印刷結果を受信し(ステップS36)、データ制御部20は、受信した印刷結果を記憶する(ステップS37)。即ち、ステップS35においてクライアント端末8aに送信した印刷用データに基づいて、クライアント端末8aにおいて複製防止印刷加工が施された自賠責保険の証明書の原本が正常に印刷されたか否かを示す印刷結果ステータスを含む印刷結果を通信制御部22を介して受信する。そして、受信された印刷結果を契約データ記憶部24に記憶されている契約データに対応させて記憶する。
【0066】
図8は、この発明の実施の形態に係る原本性を確保した帳票発行システムにより発行される自賠責保険の証明書の一例を示す図である。証明書は、図8に示すように、左側1/2の領域が自動車損害賠償責任保険証明書となっており、右側1/2領域中の上部約2/3の領域が契約者に対して通知する事項等を掲載した通知事項連絡書となっており、右側1/2領域中の下部約1/3の領域が自動車損害賠償責任保険保険料領収書となっている。また、図8に示すように、各書類を容易に切り離すことができるように、各書類の境目には破線が設けられている。
【0067】
この発明の実施の形態に係る原本性を確保した帳票発行システムによれば、自賠責保険の証明書の原本を、原本性を確保した上で普通紙に印刷することができる。従って、複製防止加工が施された専用用紙を用意しておく必要がないため、インターネット等のネットワークを使用可能な環境であれば、コンビニエンスストア等の代理店又は事務取次店に設置されている店頭端末(クライアント端末)を用いて原本性の確保が必要な帳票の原本を発行することができ、利便性を向上させることができる。また、複製防止加工が施された専用用紙を用いる必要がないため、自賠責保険の証明書の発行コストを低減させることができる。
【0068】
また、この発明の実施の形態に係る原本性を確保した帳票発行システムによれば、市販の複製防止印刷加工プログラムを用いて、帳票の原本性を確保している。即ち、同時実行制御を行うことにより、市販の複製防止印刷加工プログラムをサーバにおいて稼動させ、発行される帳票に複製防止印刷加工を施すことができる。従って、個々のクライアント端末に複製防止印刷加工プログラムを組み込む作業を行うことなく、容易に原本性を確保した帳票発行システムを構築することができる。
【0069】
また、この発明の実施の形態に係る原本性を確保した帳票発行システムによれば、社印印影データ及び収納済印印影データをサーバに保持し、社印印影データ及び収納済印印影データを組み込んだ証明書のイメージデータを作成している。即ち、クライアント端末に対して社印印影データ及び収納済印印影データを送信する必要がないため、クライアント端末に社印印影データ及び収納済印印影データが蓄積されることがない。従って、例えば、クライアント端末を廃棄する際等に、社印印影データ等のデータのみを抜き取ることができないため、社印印影データ等が不正に使用されることを適切に防止することができる。
【0070】
また、この発明の実施の形態に係る原本性を確保した帳票発行システムによれば、サーバにおいて自賠責保険の証明書のイメージデータを作成し、作成されたイメージデータに複製防止印刷加工を施したデータをクライアント端末に送信している。即ち、クライアント端末に送信されるデータはイメージデータとなっているため、契約内容を不正に変更する等の改竄を適切に防止することができる。
【0071】
また、この発明の実施の形態に係る原本性を確保した帳票発行システムによれば、クライアント端末における印刷結果をサーバにおいて取得し記憶している。即ち、クライアント端末において自賠責保険の証明書の印刷が正常に行われたか否かを示す印刷結果をサーバにおいて保持している。従って、自賠責保険の証明書が不正に複数回印刷されることを適切に防止することができる。
【0072】
また、この発明の実施の形態に係る原本性を確保した帳票発行システムによれば、サーバにおけるイメージデータの作成と、複製防止印刷加工とが、それぞれ正常に行われたか否かを示すステータスを参照し、それぞれ正常に行われた場合にのみ、その後の処理が行われている。即ち、フォームオーバーレイプログラムによる処理、複製防止印刷加工プログラムによる処理、それぞれの処理の結果に基づいて次の処理を制御している。従って、複数のプログラムを用いた印刷用データの作成処理を円滑に行うことができる。
【0073】
なお、上述の実施の形態に係る原本性を確保した帳票発行システムにおいて、複数の複製防止印刷加工プログラムを保持するようにしてもよい。即ち、複製防止印刷加工プログラムは、通常、特定の印刷機器にのみ対応しているものであるため、複数の印刷機器についてそれぞれ対応する複製防止印刷加工プログラムを保持するようにしてもよい。この場合には、例えば、印刷機器の機種等を指定する情報を含む印刷要求をクライアント端末からサーバに送信し、サーバにおいては、指定された印刷機器に対応した複製防止印刷加工プログラムを用いて複製防止印刷加工を施す。
【0074】
また、上述の実施の形態に係る原本性を確保した帳票発行システムにおいては、印刷要求を受信してから印刷用データを作成する処理を開始しているが、事前に印刷用データを作成するようにしてもよい。即ち、同時実行制御を行っている場合、印刷要求に対する応答速度が低下する可能性があるため、例えば、申込情報を受信し、受信された申込情報が契約データとして記憶された場合には、記憶された契約データを用いて自賠責保険の証明書の印刷用データを作成する。そして、印刷要求を受信した場合に、支払状況を確認した後に予め作成されていた印刷用データを印刷要求の送信元であるクライアント端末に対して送信し、応答速度の低下を防止するようにしてもよい。
【0075】
また、上述の実施の形態に係る原本性を確保した帳票発行システムにおいては、保険料が代理店又は事務取次店であるコンビニエンスストアにおいて支払われ、該コンビニエンスストアのレジシステムを介して支払管理システムに決済日時等のデータが送信されているが、保険料は金融機関等において支払うようにしてもよい。即ち、クライアント端末において発行された払込票を用いて金融機関や、保険会社の支店等において保険料を支払う。そして、金融機関や保険会社の支店等から支払管理システムが設置されている支払管理センタ等に決済日時を通知するようにしてもよい。
【0076】
また、上述の実施の形態に係る原本性を確保した帳票発行システムにおいては、コンビニエンスストアが代理店又は事務取次店であり、店頭端末(多機能コピー機)がクライアント端末である場合を例としているが、コンビニエンスストア以外の商店等が代理店又は事務取次店となってもよい。また、顧客の自宅に設置されているパーソナルコンピュータ及びプリンタをクライアント端末としてもよい。
【0077】
また、上述の実施の形態に係る原本性を確保した帳票発行システムにおいては、自賠責保険の証明書を発行する場合を例としているが、その他の帳票を発行するようにしてもよい。例えば、証券、各種証明書、住民票等、原本性の確保が必要なその他の帳票を発行するようにしてもよい。この場合には、印刷を要求する帳票の種類を指定した情報を含む印刷要求をサーバに送信する。また、サーバにおいては、発行可能な各帳票に対応したフォーマットデータを保持すると共に、発行可能な各帳票に表示するデータ(表示データ)を保持し、指定された帳票に対応するフォーマットデータ及び指定された帳票に対応する表示データを用いて帳票を作成する。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】この発明の実施の形態に係る原本性を確保した帳票発行システムのブロック構成図である。
【図2】この発明の実施の形態に係るサーバのブロック構成図である。
【図3】この発明の実施の形態に係るクライアント端末のブロック構成図である。
【図4】この発明の実施の形態に係る支払管理システムのブロック構成図である。
【図5】この発明の実施の形態に係るクライアント端末における処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態に係るサーバにおける処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態に係るサーバにおける処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態に係る自賠責保険の証明書の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0079】
2…原本性を確保した帳票発行システム、4…サーバ、6…ネットワーク、8a、8b、8c…クライアント端末、10…支払管理システム、24…契約データ記憶部、26…フォーマットデータ記憶部、28…プログラム記憶部、50…印刷部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原本性の確保が必要な帳票の発行を管理するサーバと、該サーバとネットワークを介して接続されている複数のクライアント端末とを備える原本性を確保した帳票発行システムにおいて、
前記サーバは、サーバデータ制御部を備えたコンピュータであり、
前記帳票のフォーマットを示すフォーマットデータを記憶するフォーマットデータベースと、
複製防止印刷加工プログラムを記憶するプログラムデータベースと、
前記帳票に表示される内容を示す表示データを記憶する表示データベースと、
前記クライアント端末から前記ネットワークを介して送信された帳票の印刷要求を受信する印刷要求受信手段と、
予め設定された同時実行数の制限範囲内において、前記印刷要求受信手段により受信された印刷要求に対応する処理の同時実行数を制御する実行制御手段と、
前記実行制御手段により制御される同時実行数の範囲内で、前記印刷要求受信手段により受信された印刷要求に基づいて、前記フォーマットデータベースに記憶されている帳票のフォーマットデータ及び前記表示データベースに記憶されている表示データを用いて、帳票のイメージデータを作成するイメージデータ作成手段と、
前記イメージデータ作成手段により作成された帳票のイメージデータに、前記プログラムデータベースに記憶されている複製防止印刷加工プログラムを用いて複製防止印刷加工を施す複製防止印刷加工手段と、
前記複製防止印刷加工手段により複製防止印刷加工が施された帳票のイメージデータを印刷用データとして、前記クライアント端末に送信する印刷用データ送信手段とを備え、
前記クライアント端末は、クライアント端末データ制御部を備えたコンピュータであり、
前記サーバに帳票の印刷要求を送信する印刷要求送信手段と、
前記サーバから送信された印刷用データを受信する印刷用データ受信手段と、
前記印刷用データ受信手段により受信された印刷用データを用いて、普通紙に帳票のイメージを印刷することにより、複製防止印刷加工が施された帳票を発行する帳票発行手段と
を備えることを特徴とする原本性を確保した帳票発行システム。
【請求項2】
前記印刷要求は、印刷を要求する帳票を指定した印刷帳票指定情報を含み、
前記イメージデータ作成手段は、
前記印刷帳票指定情報により指定された帳票に対応するフォーマットデータ及び該帳票に対応する表示データを用いて帳票のイメージデータを作成することを特徴とする請求項1記載の原本性を確保した帳票発行システム。
【請求項3】
自動車損害賠償責任保険の証明書の発行を管理するサーバと、該サーバとネットワークを介して接続されている複数のクライアント端末とを備える原本性を確保した帳票発行システムにおいて、
前記サーバは、サーバデータ制御部を備えたコンピュータであり、
前記クライアント端末から送信された保険契約の内容を示す申込情報を受信する申込情報受信手段と、
前記申込情報受信手段により受信された申込情報を記憶する申込情報データベースと、
前記証明書のフォーマットを示すフォーマットデータを記憶するフォーマットデータベースと、
複製防止印刷加工プログラムを記憶するプログラムデータベースと、
前記クライアント端末から前記ネットワークを介して送信された証明書の印刷要求を受信する印刷要求受信手段と、
予め設定された同時実行数の制限範囲内において、前記印刷要求受信手段により受信された印刷要求に対応する処理の同時実行数を制御する実行制御手段と、
前記実行制御手段により制御される同時実行数の範囲内で、前記印刷要求受信手段により受信された印刷要求に基づいて、前記フォーマットデータベースに記憶されている証明書のフォーマットデータ及び前記申込情報データベースに記憶されている申込情報を用いて、証明書のイメージデータを作成するイメージデータ作成手段と、
前記イメージデータ作成手段により作成された証明書のイメージデータに、前記プログラムデータベースに記憶されている複製防止印刷加工プログラムを用いて複製防止印刷加工を施す複製防止印刷加工手段と、
前記複製防止印刷加工手段により複製防止印刷加工が施された証明書のイメージデータを印刷用データとして、前記クライアント端末に送信する印刷用データ送信手段とを備え、
前記クライアント端末は、クライアント端末データ制御部を備えたコンピュータであり、
前記保険契約の契約内容を示す申込情報を入力する申込情報入力手段と、
前記申込情報入力手段により入力された申込情報を前記サーバに送信する申込情報送信手段と、
前記サーバに証明書の印刷要求を送信する印刷要求送信手段と、
前記サーバから送信された印刷用データを受信する印刷用データ受信手段と、
前記印刷用データ受信手段により受信された印刷用データを用いて、普通紙に証明書のイメージを印刷することにより、複製防止印刷加工が施された自動車損害賠償責任保険の証明書を発行する証明書発行手段と
を備えることを特徴とする原本性を確保した帳票発行システム。
【請求項4】
前記フォーマットデータベースは、
前記自動車損害賠償責任保険を提供する保険会社の社印の印影データを更に記憶し、
前記イメージデータ作成手段は、
前記社印の印影データを含む証明書のイメージデータを作成することを特徴とする請求項3記載の原本性を確保した帳票発行システム。
【請求項5】
前記原本性を確保した帳票発行システムは、
前記サーバと前記ネットワークを介して接続された前記自動車損害賠償責任保険の保険料の支払状況を管理する支払管理システムを更に備え、
前記サーバは、
前記印刷要求受信手段により印刷要求を受信した場合に、
前記支払管理システムにおいて管理されている保険料の支払状況を確認する支払確認手段を備え、
前記イメージデータ作成手段は、
前記支払確認手段により保険料が支払済であることが確認された場合に、前記証明書のイメージデータを作成することを特徴とする請求項3又は請求項4記載の原本性を確保した帳票発行システム。
【請求項6】
前記クライアント端末は、
前記証明書発行手段による前記証明書の印刷結果ステータスを前記サーバに送信する印刷結果ステータス送信手段を更に備え、
前記サーバは、
前記クライアント端末から送信された印刷結果ステータスを受信する印刷結果ステータス受信手段と、
前記印刷結果ステータス受信手段により受信された印刷結果ステータスを記憶する印刷結果ステータスデータベースと、
前記印刷要求受信手段により、前記クライアント端末からの印刷要求を受信した場合に、前記印刷結果ステータスデータベースに記憶されている印刷結果ステータスを参照し、印刷済か否かを確認する印刷結果確認手段と、
前記印刷結果確認手段により印刷済であることが確認された場合に、前記印刷要求の送信元であるクライアント端末に証明書が既に印刷されたことを示すエラーメッセージを送信するエラーメッセージ送信手段とを更に備えることを特徴とする請求項3〜請求項5の何れか一項に記載の原本性を確保した帳票発行システム。
【請求項7】
前記イメージデータ作成手段は、
前記イメージデータの作成が正常に行われたか否かを示すイメージデータ作成結果ステータスを記憶するイメージデータ作成結果ステータスデータベースを備え、
イメージデータの作成結果を示す前記イメージデータ作成結果ステータスを、前記イメージデータ作成結果ステータスデータベースに記憶させ、
前記複製防止印刷加工手段は、
前記複製防止印刷加工が正常に行われたか否かを示す複製防止印刷加工結果ステータスを記憶する複製防止印刷加工結果ステータスデータベースを備え、
前記イメージデータ作成結果ステータスデータベースに記憶されているイメージデータ作成結果ステータスにより、前記イメージデータの作成が正常に行われたことが確認された場合に、前記イメージデータ作成手段により作成されたイメージデータに複製防止印刷加工を施し、該複製防止印刷加工の結果を示す前記複製防止印刷加工結果ステータスを、前記複製防止印刷加工結果ステータスデータベースに記憶させ、
前記印刷用データ送信手段は、
前記複製防止印刷加工結果ステータスデータベースに記憶されている複製防止印刷加工結果ステータスにより、前記複製防止印刷加工が正常に行われたことが確認された場合に、前記複製防止印刷加工手段により複製防止印刷加工が施された証明書のイメージデータを、印刷用データとして前記クライアント端末に送信することを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の原本性を確保した帳票発行システム。
【請求項8】
前記印刷要求は、印刷を行う印刷機器の機種を示すデータを含み、
前記プログラムデータベースは、複数種類の複製防止印刷加工プログラムを記憶しており、
前記複製防止印刷加工手段は、
前記印刷要求に含まれる印刷機器の機種を示すデータに基づいて、前記プログラムデータベースに記憶されている複製防止印刷加工プログラムの中から前記印刷機器に対応した複製防止印刷加工プログラムを抽出し、抽出された該複製防止印刷加工プログラムを用いて前記イメージデータに複製防止印刷加工を施すことを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の原本性を確保した帳票発行システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−133993(P2006−133993A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−321080(P2004−321080)
【出願日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【出願人】(399106192)三井住友海上火災保険株式会社 (19)
【出願人】(000155469)株式会社野村総合研究所 (1,067)
【Fターム(参考)】