説明

原稿搬送装置、画像読取装置及び画像形成装置

【課題】カード原稿の搬送時に紙原稿の搬送時と異なるタイミングでピックアップローラを退避位置に上昇させることで、カード原稿の先端をレジストローラ対の間に確実に導くことができるようにする。
【解決手段】カード原稿モード時には、原稿センサ151のアクチュエータ152にカード原稿D1の先端が当接したタイミングでピックアップローラ122を退避位置に上昇させる。搬送中のカード原稿D1の下流側端部にピックアップローラ122の押圧力が作用せず、カード原稿D1の先端がレジストローラ対124のニップに正確に対向する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、原稿を原稿載置部から画像読取位置を経由して原稿排紙部へ1枚ずつ搬送する原稿搬送装置に関し、特に、可撓性が高い紙原稿だけでなく可撓性が低くサイズが小さいカード原稿を搬送する原稿搬送装置に関する。また、このような原稿搬送装置を備えた画像読取装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
原稿の画像を読み取るスキャナには、原稿を原稿載置部から画像読取位置を経由して原稿排紙部へ1枚ずつ搬送する原稿搬送装置が用いられる。原稿搬送装置として、原稿搬送方向における原稿載置部の下流側端部の上方にピックアップローラを昇降自在に備え、ピックアップローラと原稿読取位置との間に給紙ローラ対及び搬送ローラ対(以下、レジストローラ対ともいう。)をこの順に備えたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
ピックアップローラは、原稿の搬送開始時に給紙ローラ対に同期して回転しつつ、原稿載置台に載置された原稿の上面に当接する給紙位置まで下降する。給紙ローラ対は、原稿を上下に挟んだ状態で回転する。搬送ローラ対は、原稿の先端が搬送ローラ対の上流側に配置されたセンサ位置に到達した時から所定時間経過後に回転を開始する。
【0004】
原稿載置台に載置された原稿は、ピックアップローラの回転によって給紙ローラ対に向けて給紙された後、給紙ローラ対の回転によって搬送ローラ対に導かれる。搬送ローラ対の回転開始タイミングを原稿先端の搬送ローラ対への到達タイミングよりも遅くすることで、原稿先端を搬送ローラ対に当接させて原稿の搬送姿勢を矯正するとともに、原稿先端の画像読取位置への到達タイミングを読取開始タイミングに一致させている。
【0005】
原稿搬送装置は、複数枚の原稿から連続して画像を読み取ることができるように、原稿載置台の上方に複数枚の原稿を積層して載置するための空間が形成されている。ピックアップローラは、原稿搬送開始前には、原稿載置台に載置された原稿の上面に当接しない退避位置に上昇させておき、原稿搬送開始時に給紙位置に下降させた後、原稿の先端がセンサ位置に到達した時に退避位置まで上昇させる。
【0006】
ところが、特許文献1に記載された構成では、複数枚の原稿から連続して画像を読み取る際に、各原稿の先端がセンサ位置への到達する度にピックアップローラを退避位置へ上昇させ、次の原稿の給紙前にピックアップローラを給紙位置へ下降させるようにしている。これでは、各原稿の給紙間隔が大きくなり、複数枚の原稿搬送作業が長時間化する。
【0007】
そこで、従来の原稿搬送装置では、複数枚の原稿を連続して搬送する際には、最初の原稿の給紙開始前にピックアップローラを給紙位置に下降させ、最後の原稿の先端がセンタ位置に到達した時にピックアップローラを退避位置に上昇させるようにしたものがある。各原稿の間隔を小さくすることで、複数枚の原稿搬送時間が短縮できる。
【0008】
なお、画像読取位置で原稿の画像を正確に読み取るためには、給紙ローラから原稿読取位置までの間における原稿搬送路を直線上に形成することが好ましい。このため、給紙ローラ対のニップ部の接線上にレジストローラ対のニップ部が位置する。この結果、原稿載置部の載置面は、給紙ローラと画像読取位置とを結ぶ直線よりも下方に位置し、載置面の下流側端部は下流側にいくに従って上方に位置する傾斜面で構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開昭60−242762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、従来の原稿搬送装置では、原稿として可撓性が低くサイズが小さいカード原稿を搬送する場合について考慮したものがなく、カード原稿の搬送時にも可撓性が高い紙原稿と同様にピックアップローラが昇降されることになる。このため、原稿載置部に載置された複数枚のカード原稿を1枚ずつ搬送する際に、最後のカード原稿の先端がセンサ位置に到達するまでピックアップローラが給紙位置でカードを下方に押圧し続けることになる。したがって、最後のカード原稿以外のカード原稿の先端は、給紙ローラ対を通過した後に上方に付勢されることになり、レジストローラ対の間に導くことができなくなる。
【0011】
この発明の目的は、カード原稿の搬送時に紙原稿の搬送時と異なるタイミングでピックアップローラを退避位置に上昇させることで、カード原稿の先端をレジストローラ対の間に確実に導くことができる原稿搬送装置、画像読取装置及び画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明の原稿搬送装置は、原稿載置部、ピックアップローラ、給紙ローラ対、レジストローラ対、原稿センサ、昇降機構、制御手段を備えている。原稿載置部は、載置面に原稿が載置される。ピックアップローラは、載置面に載置された原稿の上面に当接する給紙位置と、載置面に載置された原稿の上面に当接しない退避位置と、の間に昇降自在にされている。給紙ローラ対及びレジストローラ対は、原稿搬送方向におけるピックアップローラの下流側に配置されている。原稿センサは、原稿搬送方向における給紙ローラ対とレジストローラ対との間で原稿を検出する。昇降機構は、ピックアップローラを昇降させる。制御手段は、複数枚のカード原稿を連続して搬送するカードモード時に、原稿センサがカード原稿を検出している間には常に、ピックアップローラを退避位置に上昇させるように昇降機構を制御する。
【0013】
この構成では、複数枚のカード原稿を連続して搬送する際にも、給紙ローラ対とレジストローラ対との間の原稿センサの配置位置に、各カード原稿について先端が到達した時から後端が通過するまでの間に、ピックアップローラが退避位置に上昇してカード原稿に当接しない。したがって、複数枚のカード原稿を連続して搬送する場合における最後のカード原稿以外のカード原稿についても、先端がレジストローラ対に達する前に、後端部に対するピックアップローラの押圧が解除される。カード原稿の先端は、レジストローラ対のニップ部よりも上方に変位することがなく、レジストローラ対のニップ部に正確に導かれる。
【0014】
この構成において、制御部は、カード原稿を搬送するカードモード時に、原稿センサがカード原稿の後端を検出した時に、ピックアップローラを給紙位置に下降させるように昇降機構を制御する。複数枚のカード原稿を連続して搬送する場合に、原稿載置部に載置された2枚目以降のカード原稿の上面にピックアップローラを当接させることができ、原稿載置部から給紙ローラ対に向けて繰り出すことができる。
【0015】
また、カードモードの選択操作を受け付ける操作部材を備え、制御部は、操作部材に対するカードモードの選択操作がされた時に、カードモードを実行するものであることが好ましい。または、載置面に載置された原稿のサイズを検出する原稿サイズセンサを備え、制御部は、原稿サイズセンサがカードサイズを検出した時に、カードモードを実行するものであることが好ましい。カード原稿を搬送する際に、制御部にカードモードを確実に実行させることができる。
【0016】
さらに、退避位置は、給紙ローラ対のニップ部とレジストローラ対のニップ部とを結ぶ線よりも上方に位置することが好ましい。カードモード時に、先端が原稿センサの配置位置に到達したカード原稿の後端部からピックアップローラを確実に離間させることができる。
【0017】
昇降機構は、ピックアップローラに回転を供給するモータと異なるモータを含むことが好ましい。ピックアップローラの回転とは関係なくピックアップローラを昇降させことができる。
【0018】
制御手段は、カードモード時における原稿センサがカード原稿を検出した時から給紙ローラ対の回転を停止するまでの時間を、カードモード以外のモード時よりも長くすることが好ましい。カード原稿の先端をレジストローラ対のニップ部に確実に導くことができる。
【0019】
制御手段は、原稿センサがカード原稿を検出した時に、給紙ローラの回転を所定時間にわたって一時停止することが好ましい。ピックアップローラがカード原稿の後端部から完全に離間し、カード原稿の先端がレジストローラ対のニップ部に対向するまでカード原稿の搬送を中断することで、カード原稿の先端をレジストローラ対のニップ部により確実に導くことができる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、カード原稿の搬送時にはカード原稿の先端がレジストローラ対に到達する前にピックアップローラを退避位置に上昇させ、カード原稿の先端をレジストローラ対の間に確実に導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】この発明の実施形態に係る原稿搬送装置を備えた画像形成装置の概略図である。
【図2】同原稿搬送装置及び画像読取部の概略の断面図である。
【図3】(A)及び(B)は、同原稿搬送装置の昇降機構の平面図及び側面図である。
【図4】(A)及び(B)は、昇降機構の動作を示す図である。
【図5】同原稿搬送装置の原稿載置トレイ近傍を示す平面図である。
【図6】同原稿搬送装置の制御部のブロック図である。
【図7】同画像形成装置の操作部の平面図である。
【図8】同制御部の制御による各部品の動作状態のタイミングチャートである。
【図9】(A)〜(F)は、同原稿搬送装置におけるカード原稿の搬送状態を示す図である。
【図10】同制御部の別の制御による各部品の動作状態のタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、本発明の実施形態に係る原稿搬送装置を画像形成装置に備えられた場合を例に挙げて説明する。
【0023】
図1に示すように、この発明の実施形態に係る原稿搬送装置120を備えた画像形成装置100は、画像データに応じて、所定のシート(記録用紙)に対して多色及び単色の画像を形成する。装置本体110は、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色相のトナー像を形成する画像形成部60A〜60Dを備えている。画像形成部60Aは、光走査装置1、現像器2、感光体ドラム3A、クリーナユニット4、帯電器5、中間転写ベルトユニット6、定着ユニット7、給紙カセット81、排紙トレイ91等を有して構成されている。画像形成部60B〜60Dは、それぞれ画像形成部60Aと同様に構成されている。なお、画像形成部60A〜60Dのそれぞれにおいて、この発明の潜像担持体である感光体ドラムには、便宜上3A〜3Dの符号を付している。
【0024】
装置本体110の上部には、画像読取部90が配置されており、画像読取部90の上面に原稿が載置される透明ガラスからなる原稿載置台92が設けられ、原稿載置台92の上側に原稿搬送装置120が取り付けられている。自動原稿処理装置120は、原稿載置台92の上に自動で原稿を搬送する。また原稿処理装置120は矢印M方向に回動自在に構成され、原稿載置台92の上を開放することにより原稿を手置きで置くことができる。
【0025】
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、図1に示すようなチャージャ型の他、接触型のローラ型やブラシ型の帯電器が用いられることもある。
【0026】
光走査装置1は、本発明に関わる画像書込み装置に該当するものであり、レーザ出射部及び反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成される。光走査装置1は、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラム3に導くためのレンズやミラー等の光学要素が配置されている。光走査装置1を構成する光走査装置の構成は、後述する。また光走査装置1としては、この他発光素子をアレイ状に並べた例えばELやLED書込みヘッドを用いる手法も採用できる。
【0027】
光走査装置1は、帯電された感光体ドラム3を入力された画像データに応じて露光することにより、その表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する機能を有する。現像器2はそれぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を4色(YMCK)のトナーにより顕像化するものである。またクリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを、除去・回収する。
【0028】
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写ベルト61、駆動ローラ62、従動ローラ63、中間転写ローラ64を備えている。中間転写ローラ64は、YMCK用の各色に対応して4本設けられている。
【0029】
中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、及び中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して回転駆動させる。また各中間転写ローラ64は、感光体ドラム3A〜3Dのトナー像を、中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスを与える。
【0030】
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3A〜3Dに接触するように設けられている、そして、感光体ドラム3A〜3Dに形成された各色のトナー像を中間転写ベルト61に順次的に重ねて転写することによって、中間転写ベルト61上にカラーのトナー像(多色トナー像)を形成する機能を有している。中間転写ベルト61は、例えば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
【0031】
感光体ドラム3A〜3Dから中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行われる。中間転写ローラ64には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施形態では転写電極としてローラ形状を使用しているが、それ以外にブラシなども用いることが可能である。
【0032】
上述の様に各感光体ドラム3A〜3D上で各色相に応じて顕像化された静電像は中間転写ベルト61で積層される。このように、積層された画像情報は中間転写ベルト61の回転によって、後述の用紙と中間転写ベルト61の接触位置に配置される転写ローラ10によって用紙上に転写される。
【0033】
このとき、中間転写ベルト61と転写ローラ10は所定ニップで圧接されると共に、転写ローラ10にはトナーを用紙に転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、転写ローラ10は上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ10もしくは前記中間転写ベルト駆動ローラ62の何れか一方を硬質材料(金属等)とし、他方を弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラ、または発泡性樹脂ローラ等々)が用いられる。
【0034】
また、上記のように、感光体ドラム3に接触することにより中間転写ベルト61に付着したトナー、もしくは転写ローラ10によって用紙上に転写が行われず中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去・回収されるように設定されている。中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に接触する例えばクリーニング部材としてクリーニングブレードが備えられており、クリーニングブレードが接触する中間転写ベルト61は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ63で支持されている。
【0035】
給紙カセット81は、画像形成に使用するシート(記録用紙)を蓄積しておくためのトレイであり、装置本体110の光走査装置1の下側に設けられている。また手差し給紙カセット82にも画像形成に使用するシートを置くことができる。また、装置本体110の上方に設けられている排紙トレイ91は、印刷済みのシートをフェイスダウンで集積するためのトレイである。
【0036】
また装置本体110には、給紙カセット81及び手差し給紙カセット82のシートを転写ローラ10や定着ユニット7を経由させて排紙トレイ91に送るための、略垂直形状の用紙搬送路Sが設けられている。給紙カセット81ないし手差し給紙カセット82から排紙トレイ91までの用紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11A,11B、複数の搬送ローラ12A〜12D,レジストローラ13、転写ローラ10、定着ユニット7等が配されている。
【0037】
搬送ローラ12A〜12Dは、シートの搬送を促進・補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。またピックアップローラ11Aは、給紙カセット81の端部近傍に備えられ、給紙カセット81からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。同様にまたピックアップローラ11Bは、手差し給紙カセット82の端部近傍に備えられ、手差し給紙カセット82からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。
【0038】
また、レジストローラ13は、用紙搬送路Sを搬送されているシートを一旦保持するものである。そして、感光体ドラム3上のトナー像の先端とシートの先端を合わせるタイミングでシートを転写ローラ10に搬送する機能を有している。
【0039】
定着ユニット7は、ヒートローラ71及び加圧ローラ72を備えており、ヒートローラ71及び加圧ローラ72は、シートを挟んで回転するようになっている。またヒートローラ71は、図示しない温度検出器からの信号に基づいて制御部によって所定の定着温度となるように設定されており、加圧ローラ72とともにトナーをシートに熱圧着することにより、シートに転写された多色トナー像を溶融・混合・圧接し、シートに対して熱定着させる機能を有している。またヒートローラ71を外部から加熱するための外部加熱ベルト73が設けられている。
【0040】
次にシート搬送経路を詳細に説明する。上述のように、画像形成装置には予めシートを収納する給紙カセット81、及び手差し給紙カセット82が設けられている。これら給紙カセット81,82からシートを給紙するために、各々ピックアップローラ11A,11Bが配置され、シートを1枚ずつ搬送路Sに導くようになっている。
【0041】
各給紙カセット81,82から搬送されるシートは用紙搬送路Sの搬送ローラ12Aによってレジストローラ13まで搬送され、シートの先端と中間転写ベルト61上の画像情報の先端を整合するタイミングで転写ローラ10に搬送され、シート上に画像情報が書き込まれる。その後、シートは定着ユニット7を通過することによってシート上の未定着トナーが熱で溶融・固着され、その後に配された搬送ローラ12Bを経て排紙トレイ91上に排出される。
【0042】
上記の搬送経路は、シートに対する片面印字要求のときのものであるが、これに対して両面印字要求の時は、上記のように片面印字が終了し定着ユニット7を通過したシートの後端が最終の搬送ローラ12Bで把持されたときに、搬送ローラ12Bが逆回転することによってシートを搬送ローラ12C,12Dに導く。そしてその後レジストローラ13を経てシート裏面に印字が行われた後にシートが排紙トレイ91に排出される。
【0043】
図2に示すように、画像読取装置90は、上面に原稿台92,93を備え、内部に走査ユニット91を備えている。走査ユニット91は、ミラー911〜914、レンズ915及びCCD916を搭載しており、原稿台92,93の下方で原稿台92,93に平行に往復移動自在にされている。走査ユニット91は、原稿台92の下方を移動しつつ原稿台92上に手動操作によって載置された原稿の画像を読み取る。また、走査ユニット91は、原稿台93の下方に静止して、原稿搬送装置120が搬送する原稿の画像を読み取る。
【0044】
原稿搬送装置120は、原稿載置トレイ121、ピックアップローラ122、給紙ローラ対123、レジストローラ対124、搬送ローラ125A〜125E、原稿排紙トレイ126、画像読取ユニット127を備えている。原稿搬送装置120は、可撓性の高い紙原稿だけでなく、可撓性の低いカード原稿を搬送する。カード原稿とは、例えば、ICカード等のプラスチックカードや運転免許証等のカード状の原稿である。
【0045】
原稿載置トレイ121は、この発明の原稿載置部に相当し、載置面121A上に複数枚の原稿を積層して載置可能にされている。原稿載置トレイ121には、載置面121A上における原稿の載置位置を規定する原稿ガイド1211A,1211Bが備えられている。原稿載置トレイ121の搬送方向における下流側端部は、下流側に向かって上方に傾斜した傾斜面で構成されている。
【0046】
ピックアップローラ122は、原稿載置トレイ121の下流側端部の上方に昇降自在に配置されている。ピックアップローラ122は、下方の給紙位置で原稿載置トレイ121に載置された原稿の上面に当接し、回転によって原稿を1枚ずつ給紙ローラ対123に向けて繰り出す。
【0047】
給紙ローラ対123及びレジストローラ対124は、搬送方向におけるピックアップローラ122の下流側に、この順に配置されている。給紙ローラ対123は、ピックアップローラ122によって繰り出された原稿をニップ間に挟持し、回転によって原稿をレジストローラ対124に導く。レジストローラ対124は、原稿の先端が到達した時から所定時間が経過したタイミングで回転を開始し、搬送姿勢を矯正した状態の原稿をニップ間に挟持し、回転によって原稿台93に導く。
【0048】
搬送ローラ125A〜125Dは、原稿台93の上面を通過した紙原稿を原稿排紙トレイ126へ搬送する。搬送ローラ125Eは、原稿台93の上面を通過したカード原稿を排出口127に導く。
【0049】
画像読取ユニット127は、原稿台93を通過する間に装置ユニット91によって第1面の画像を読み取られる用紙の第2面から選択的に画像を読み取る。したがって、原稿搬送装置120は、原稿載置トレイ121から原稿排紙トレイ126に原稿を1度搬送する間に、原稿の両面の画像を読み取ることができる。
【0050】
原稿搬送装置120は、図3(A)及び(B)に示す昇降機構140を備えている。昇降機構140は、ピックアップローラ122を上方の退避位置と下方の給紙位置との間に昇降させる。このため、昇降機構140は、モータ141、駆動ギア142、従動ギア143、ロッカーアーム144、支持部材145、フォトセンサ146、バネ148を備えている。
【0051】
モータ141は、正逆両方向に回転する出力軸に駆動ギア142を固定して備え、原稿搬送装置120のフレーム150に固定されている。従動ギア143は、フレーム150に軸支されて駆動ギア142に噛合しており、側面にボス147を軸方向に突出して備えている。また、従動ギア143は、周方向の一部から半径方向に突出した凸部1431を備えている。凸部1431は、駆動ギア142に干渉しない。支持部材145は、図3(A)に示す平面視においてコの字状を呈し、両端部を給紙ローラ対123の駆動側ローラ123Aが固定されている回転軸131に軸支されている。支持部材145は、ピックアップローラ122を固定した回転軸133を中間部側で軸支している。フォトセンサ146は、従動ギア143の凸部1431を検出する。ロッカーアーム144は、支持部材145の一端部から上方に延出しており、一方の側面でボス147の周面に当接する。バネ148は、一端をフレーム150に係止しており、ローカーアーム144を回転軸131廻りに時計方向に向けて付勢している。
【0052】
なお、回転軸131には、図示しないモータから回転が伝達される。回転軸131の回転は、プーリ135及び136に張架されたベルト137を介して回転軸134に伝達される。したがって、ピックアップローラ122は、給紙ローラ対123の駆動側ローラ123Aに同期して回転する。
【0053】
また、給紙ローラ対123の従動側ローラ123Bは、図示しないトルクリミッタ123Cを介して軸支されている。ピックアップローラ122によって同時に複数枚の原稿が繰り出された場合には、回転トルクの増加によって従動側ローラ123Bの回転が停止し、駆動側ローラ123Aが接触する1枚の原稿のみが給紙ローラ対123を通過する。
【0054】
図4(A)に示す退避位置に位置しているピックアップローラ122を、図4(B)に示す給紙位置に下降させる場合には、モータ145を反時計方向(矢印M方向)に駆動する。従動ギア143が時計方向(矢印N方向)に回転し、ロッカーアーム144とボス147との当接位置が移動する結果、支持部材144が回転軸131を中心に時計方向に揺動し、ピックアップローラ122が回転軸134とともに下降する。ピックアップローラ122が退避位置に位置している時に、フォトセンサ146が凸部1431を検出する。フォトセンサ146が凸部1431を検出している時からモータ145を所定パルスだけ反時計方向に駆動することで、ピックアップローラ122が給紙位置まで下降する。
【0055】
これとは逆に、図4(B)に示す給紙位置に位置しているピックアップローラ122を、図4(A)に示す退避位置に上昇させる場合には、モータ145を時計方向(矢印N方向)に駆動する。従動ギア143が反時計方向(矢印M方向)に回転し、ロッカーアーム144とボス147との当接位置が移動する結果、支持部材144が回転軸131を中心に反時計方向に揺動し、ピックアップローラ122が回転軸134とともに上昇する。この場合には、フォトセンサ146が凸部を検出するまでモータ145を時計方向に駆動する。
【0056】
昇降機構140は、ピックアップローラ122を昇降させるためのモータ141を、ピックアップローラ122及び給紙ローラ対123を回転させるためのモータとは別に備えている。このため、給紙ローラ対123の回転に同期したピックアップローラ122の回転状態とは無関係に、ピックアップローラ122を昇降させることができる。
【0057】
図5に示すように、原稿搬送装置120は、搬送方向(矢印X方向)における給紙ローラ対123とレジストローラ対124との間に、原稿センサ151のアクチュエータ152を、一部が搬送経路中に露出する状態で軸支している。アクチュエータ152は、給紙ローラ対123を通過した後にレジストローラ対124に到達する前の原稿の先端に当接して回転する。原稿センサ151は、一例としてフォトカプラで構成されている。原稿センサ151は、アクチュエータ152の回転によってアクチュエータ152の端部が発光素子と受光素子との間から外れることで、原稿の先端が給紙ローラ対123とレジストローラ対124との間に到達したことを検出する。
【0058】
原稿載置トレイ121は、載置面121A上に、原稿ガイド1211A及び1211Bを搬送方向(矢印X方向)に直交する方向(矢印Y方向)に沿って移動自在にして備えている。原稿ガイド1211は、載置面121A上に載置された原稿の搬送方向に平行な両側面に当接することで、載置面121A上における原稿の載置位置を規定する。原稿ガイド1211の位置は、図示しない原稿サイズセンサによって検出される。原稿サイズセンサは、原稿ガイド1211A及び1211Bの位置の検出結果に基づいて、原稿載置トレイ121に載置された原稿のサイズを検出する。
【0059】
一例として、図5に示すように、原稿ガイド1211A及び1211Bは、互いに最も近接した状態で、カード原稿の載置位置を規定する。このとき、後述する原稿サイズセンサは、カード原稿が原稿載置トレイ121に載置されている原稿のサイズとしてカード原稿のサイズを検出する。
【0060】
原稿搬送装置120は、図6に示す制御部60を備えている。制御部60は、この発明の制御手段に相当し、CPU61に、メモリ62、モードスイッチ63、原稿サイズセンサ64、フォトセンサ143、原稿センサ151、ドライバ65〜67を接続して構成されている。
【0061】
CPU61には、モードスイッチ63の操作信号、並びに、原稿サイズセンサ64、フォトセンサ143及び原稿センサ151の検出信号が入力される。CPU61は、これらの入力信号に基づいて、ドライバ65〜67に、駆動データを出力する。ドライバ65〜67には、それぞれモータ68、モータ141、クラッチ69が接続されている。モータ68は、給紙ローラ対123の回転軸131に回転を供給する。モータ141は、ピックアップローラ122を昇降させる。クラッチ69は、モータ68の回転を選択的にレジストローラ対124に伝達する。
【0062】
モードスイッチ63は、一例として図7に示すように、画像形成装置100の操作パネル200のディスプレイ210に表示され、紙原稿モードスイッチ631又はカード原稿モードスイッチ632の押圧操作による選択入力を受け付ける。CPU61は、原稿サイズセンサ64がカード原稿サイズを検出した場合、又は作業者がカード原稿モードスイッチ632を押圧操作した場合にカード原稿モードを実行する。また、CPU61は、原稿サイズセンサ64がカード原稿サイズ以外のサイズを検出した場合、又は作業者が紙原稿モードスイッチ631を押圧操作した場合に紙原稿モードを実行する。
【0063】
なお、原稿サイズセンサ64は、原稿ガイド1211A及び1211Bの位置を検出するセンサ、及び原稿の搬送方向の長さを検出するセンサを含む。原稿の搬送方向の長さを検出するセンサは、例えば、原稿載置トレイ121の上面に露出して配置される。
【0064】
図8に示すように、複数枚(図8では2枚)の紙原稿を連続して搬送する紙原稿モード時に可撓性の高い紙原稿を搬送する場合には、CPU61は、モータ68の駆動を開始し、ピックアップローラ122を給紙位置に下降させる。CPU61は、原稿センサ151の検出信号の入力タイミングTSから紙原稿を所定のレジスト量だけ撓ませるために必要な時間が経過したタイミングT1でクラッチ69を駆動し、レジストローラ対124の回転を開始させる。CPU61は、レジストローラ対124の回転開始タイミングから、紙原稿の先端を一例として5mmの長さだけレジストローラ対124のニップに押し込むための時間が経過したタイミングT2で給紙ローラ対123の回転を停止させる。CPU61は、先の紙原稿の後端が原稿センサ151を通過したタイミングT3で、次の紙原稿(2枚目の紙原稿)の給紙のために、モータ68の駆動を開始する。
【0065】
紙原稿モードにおいて、CPU61は、原稿載置トレイ121に載置された最後の紙原稿(ここでは2枚目)の先端が原稿センサ151によって検出されるまで、ピックアップローラ122を給紙位置に下降させておく。給紙中の紙原稿は、上流側をピックアップローラ122によって押圧され続ける。このため、タイミングT2からタイミングT4の間で給紙ローラ対123の回転を停止しても、一旦給紙された紙原稿が原稿載置トレイ121へ向けて後退することはない。
【0066】
複数枚(図8では2枚)のカード原稿を連続して搬送するカード原稿モード時に可撓性の低いカード原稿を搬送する場合には、CPU61は、モータ68の駆動を開始し、ピックアップローラ122を給紙位置に下降させる。CPU61によるクラッチ69の駆動タイミングは、紙原稿モード時と同じである。原稿センサ151の検出信号の入力タイミングTSからカード原稿を所定の長さだけレジストローラ対124のニップに押し込むために必要な時間が経過したタイミングT1でクラッチ69を駆動し、レジストローラ対124の回転を開始させる。また、CPU61は、タイミングTSでピックアップローラ122を退避位置に上昇させる。CPU61は、レジストローラ対124の回転開始タイミングから、カード原稿の先端を一例として50mmの長さだけレジストローラ対124のニップに押し込むための時間が経過したタイミングT3で給紙ローラ対123の回転を停止させる。CPU61は、先のカード原稿の後端が原稿センサ151を通過したタイミングT4で、次のカード原稿(2枚目のカード原稿)の給紙のために、モータ68の駆動を開始する。
【0067】
カード原稿モードにおいて、CPU61は、原稿載置トレイ121に載置された。カード原稿のそれぞれの先端が原稿センサ151によって検出される毎に、ピックアップローラ122を退避位置に上昇させる。給紙中のカード原稿はピックアップローラ122による押圧を受けない。このため、一旦給紙されたカード原稿が原稿載置トレイ121へ向けて後退することがないように、給紙ローラ123の回転を停止するタイミングT4までに十分に長い時間を設けている。
【0068】
CPU61によるカード原稿モード時の制御によって、複数枚(2枚)のカード原稿D1,D2は、図9(A)〜(F)に示すように給紙される。即ち、図9(A)に示すように、ピックアップローラ122を退避位置に位置させた状態で、原稿載置トレイ121へのカード原稿D1,D2の載置を待機する。原稿搬送開始の指示が入力されると、図9(B)に示すように、ピックアップローラ122及び給紙ローラ123の回転を開始させて、ピックアップローラ122を給紙位置に下降させる。
【0069】
図9(C)に示すように、カード原稿D1の先端がアクチュエータ152に当接すると、ピックアップローラ122を退避位置に上昇させる。これによって、カード原稿D1の下流側の部分にはピックアップローラ122の押圧力が作用しなくなり、図9(D)に示すように、カード原稿D1の先端がレジストローラ対124のニップ位置まで下降する。カード原稿D1の搬送姿勢が回転を開始していないレジストローラ対124との当接によって確実に矯正され、回転を開始したレジストローラ対124のニップにカード原稿D1の先端を確実に導くことができる。
【0070】
この後、図9(E)に示すように、カード原稿D1の先端がレジストローラ対124のニップを50mm程度通過した時に、給紙ローラ対123及びピックアップローラ122の回転を停止する。そして、カード原稿Dの後端が原稿センサ151によって検出されると、図9(F)に示すように、次のカード原稿D2の給紙のために、給紙ローラ対123及びピックアップローラ122の回転を開始してピックアップローラ122を給紙位置に下降させる。
【0071】
なお、カード原稿D21の後端がレジストローラ対124を通過した後、カード原稿D2の先端がレジストローラ対124に達するまでの間には、レジストローラ対124の回転が停止される。停止中のレジストローラ対124にカード原稿Dの先端を当接させて、カード原稿D2の搬送姿勢を矯正するためである。
【0072】
図9(A)等に示すように、ピックアップローラ122退避位置は、ピックアップローラ122の下端が給紙ローラ対123のニップ部とレジストローラ対124のニップ部とを結ぶ線よりも上方にされている。カード原稿の下流側端部にピックアップローラ122が当接すると、カード原稿の先端をレジストローラ対124のニップに対向させることができないからである。
【0073】
また、図9(C)に示すように、ピックアップローラ122の給紙位置でのカード原稿との接触位置から原稿センサ151のアクチュエータ152の配置位置までの距離は、カード原稿の長さよりも短くされている。ピックアップローラ122によって繰り出されているカード原稿の先端が原稿センサ151によって確実に検出されるようにするためである。
【0074】
図8に示した制御では、原稿センサ51がカード原稿の先端を検出した後にも、給紙ローラ対123の回転が継続され、カード原稿はレジストローラ対124に向かって移動する。このため、給紙ローラ対123によるカード原稿の搬送速度に比較してピックアップローラ122の上昇速度が十分に高くない場合、カード原稿の先端がレジストローラ対124に到達する前に、ピックアップローラ122がカード原稿の後端部から離間しない可能性がある。この状況では、カード原稿の先端が、レジストローラ対124のニップ部に対向する前に、レジストローラ対124に到達する。このため、カード原稿の先端をレジストローラ対124のニップに導くことができなくなる。
【0075】
そこで、図10に示すように、原稿センサ51がカード原稿の先端を検出した時から所定時間が経過するタイミングT5までの間において給紙ローラ123の回転を停止する。この所定時間は、ピックアップローラ122が給紙位置から退避位置まで上昇するために要する時間を考慮して決定する。
【0076】
これにより、カード原稿の先端を、レジストローラ対124に到達する前にレジストローラ対124のニップ部に対向させることができ、レジストローラ対124のニップ部に確実に導くことができる。
【0077】
上記の実施形態では、この発明の原稿搬送装置を備えた画像形成装置について説明したが、この発明の原稿搬送装置は、画像形成部を備えていない原稿読取装置にも備えることができる。
【0078】
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0079】
60−制御部(制御手段)
90−画像読取部
100−画像形成装置
120−原稿搬送装置
121−原稿載置トレイ(原稿載置部)
122−ピックアップローラ
123−給紙ローラ対
124−レジストローラ対
140−昇降機構
151−原稿センサ
152−アクチュエータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
載置面に原稿が載置される原稿載置部と、
前記載置面に載置された原稿の上面に当接する給紙位置と、前記載置面に載置された原稿の上面に当接しない退避位置と、の間に昇降自在にされたピックアップローラと、
原稿搬送方向における前記ピックアップローラの下流側に配置された給紙ローラ対及びレジストローラ対と、
前記給紙ローラ対と前記レジストローラ対との間で原稿を検出する原稿センサと、
前記ピックアップローラを昇降させる昇降機構と、
複数枚のカード原稿を連続して搬送するカードモード時に、前記原稿センサがカード原稿を検出している間には常に、前記ピックアップローラを前記退避位置に位置させるように前記昇降機構を制御する制御手段と、
を備えた原稿搬送装置。
【請求項2】
前記制御部は、カード原稿を搬送するカードモード時に、前記原稿センサがカード原稿の後端を検出した時に、前記ピックアップローラを前記給紙位置に下降させるように前記昇降機構を制御する請求項1に記載の原稿搬送装置。
【請求項3】
前記カードモードの選択操作を受け付ける操作部を備え、
前記制御部は、前記操作部に対する前記カードモードの選択操作がされた時に、前記カードモードを実行する請求項1又は2に記載の原稿搬送装置。
【請求項4】
前記載置面に載置された原稿のサイズを検出する原稿サイズセンサを備え、
前記制御部は、前記原稿サイズセンサがカードサイズを検出した時に、前記カードモードを実行する請求項1又は2に記載の原稿搬送装置。
【請求項5】
前記退避位置は、前記給紙ローラ対のニップ部と前記レジストローラ対のニップ部とを結ぶ線よりも上方に位置する請求項1乃至4の何れかに記載の原稿搬送装置。
【請求項6】
前記昇降機構は、前記ピックアップローラに回転を供給するモータと異なるモータを含む請求項1乃至5の何れかに記載の原稿搬送装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記カードモード時における前記原稿センサがカード原稿を検出した時から前記給紙ローラ対の回転を停止するまでの時間を、前記カードモード以外のモード時よりも長くする請求項1乃至6の何れかに記載の原稿搬送装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記原稿センサがカード原稿を検出した時に、前記給紙ローラの回転を所定時間にわたって一時停止する請求項1乃至7の何れかに記載の原稿搬送装置。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れかに記載の原稿搬送装置と、前記原稿搬送方向における前記レジストローラ対の下流側に配置されて前記原稿搬送装置によって搬送された原稿の画像データを読み取る画像読取部と、を備えた画像読取装置。
【請求項10】
請求項9に記載の画像読取装置と、前記画像読取部が原稿から読み取った画像データに基づいて画像を形成する画像形成部と、を備えた画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−1292(P2012−1292A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−135490(P2010−135490)
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】