説明

反応性染料を使用する織物繊維材料の染色及び印刷方法

【課題】反応性染料を使用する織物繊維材料の染色及び印刷方法を提供する。
【解決手段】織物繊維材料を
(a)少なくとも一つのアニオン性基を含有する少なくとも一種の反応性染料
(b)前記アニオン性基のイオン特性を減少する少なくとも一種の化合物、及び
(c)少なくとも一種の求核性化合物
と接触させることを含む前記繊維材料の染色又は印刷方法は、深い色合い及び非常に良好な耐久性を有する染色物又は印刷物をもたらす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は反応性染料を使用する織物繊維材料の染色及び印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の根本的な問題は、織物繊維材料の染色及び印刷する方法を行うことを簡単に可能にすることであって、結果として高い色調の深み及び非常に良好な耐久性を有する染色物又は印刷物をもたらす。
驚くべきことに、例えば、合成ポリアミド繊維材料を染色する際に、前記繊維材料を取込み挙動を改善する適する塩の存在下で反応性染料を使用して染色し、及び前記繊維材料を本発明に従って適する求核試薬を用いて処理した場合、高い色調の深みが非常に良好な湿潤耐久性及び接触耐久性とともに得られることが見出されている。
得られた前記染色物は提起された問題を特に良く解決する。特に、得られた前記染色物は非常に良好な耐久性、特に湿潤耐久性、及び深い色合いによって識別される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
提起された問題は後述の方法によって本発明に従い解決される。
従って、本発明は織物繊維材料を
(a)少なくとも一つのアニオン性基を含有する少なくとも一種の反応性染料
(b)前記アニオン性基のイオン特性を減少する少なくとも一種の化合物、及び
(c)少なくとも一種の求核性化合物
と接触させることを含む前記繊維材料の染色又は印刷方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
反応性染料は少なくとも一つの繊維反応性ラジカルを含有する。繊維反応性ラジカルは一般的に、セルロースのヒドロキシ基と、毛及び絹におけるアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基及びチオール基と、又は合成ポリアミドのアミノ基及びおそらくカルボキシ基と反応して共有化学結合を形成することが出来るものとして理解される。繊維反応性ラジカルは一般的に前記染料ラジカルに直接又は橋かけ員を介し結合される。適する繊維反応性ラジカルは、例えば、脂肪族、芳香族又は複素環式ラジカルに少なくとも一つの除去可能な置換基を含有するもの、もしくは上記のラジカルが繊維材料との反応に適するラジカル、例えばビニルラジカル、を含有するものである。
反応性染料は既知であり、数多くが、例えばヴェンカタラマン“合成染料の化学”第6巻、アカデミックプレス社、ニューヨーク、ロンドン1972に開示される。
【0005】
本発明による方法に対し、例えば少なくとも一つの、式
A−(Z)k (1)
(式中、
Aはモノアゾ、ジアゾ、ポリアゾ、金属錯体アゾ、アントラキノン、フタロシアニン、ホルマザン又はジオキサジン染料のラジカルを表し、
Zは独立してビニルスルホニル基、アクリロイル基及び複素環系の群から選ばれる、同一又は互いに異なり得るk個の繊維反応性置換基を示し、及び
kは数1、2又は3を表す。)で表される反応性染料が使用される。
【0006】
ビニルスルホニル系の群からの繊維反応性ラジカルZは、例えば、除去可能な原子又は除去可能な基により置換されたアルキルスルホニルラジカル、もしくは未置換の又は除去可能な原子又は除去可能な基により置換されたアルケニルスルホニルラジカルである。上
記のアルキルスルホニル及びアルケニルスルホニルラジカルは一般に2ないし8個、好ましくは2ないし4個、及び特に2個の炭素原子を含有する。
アクリロイル系の群からの繊維反応性ラジカルZは、例えば、除去可能な原子又は除去可能な基により置換されたアルカノイルラジカル、もしくは未置換の又は除去可能な原子又は除去可能な基により置換されたアルケノイルラジカルである。上記のアルカノイル及びアルケノイルラジカルは一般に2ないし8個、好ましくは3ないし4個、及び特に3個の炭素原子を含有する。
複素環系の群からの繊維反応性ラジカルの例は、4−、5−又は6−員環を含有し及び除去可能な原子又は除去可能な基により置換された複素環式ラジカルを含む。適する複素環式ラジカルは、例えば、複素環式ラジカルに結合した少なくとも一つの除去可能な置換基を含有するもの、なかでも5−又は6−員複素環に、例えばモノアジン、ジアジン、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピリアジン、チアジン、オキサジン、もしくは非対称又は対称トリアジン環に、もしくは一つ以上の縮合(fused on)芳香族環を有する環系に、例えばキノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、アクリジン又はフェナントリジン環系に結合する少なくとも一つの除去可能な置換基を含有するものである。
除去可能な原子及び除去可能な基又は脱離基は、例えば、ハロゲン原子、例えばフッ素原子、塩素原子又は臭素原子、ヒドラジニウム、サルフェート、チオサルフェート、フォスフェイト、アセトキシ、プロピオニロキシ、アジド、カルボキシピリジニウム及びロダニドを含むアンモニウムである。
【0007】
前記ビニルスルホニル系の群からのラジカルとして、Zは好ましくは式−SO2−CH
=CH2又はSO2−CH2−CH2−U(式中、Uは脱離基を表す。)のラジカルを表す。
アクリロイル系の群からのラジカルとして、Zは好ましくは式−CO−CH(Hal)−CH2(Hal)又は−CO−C(Hal)=CH2(式中、Halは塩素原子又は臭素原子を表す。)を表す。
複素環系の群からのラジカルとして、Zは好ましくはハロトリアジン又はハロピリミジンラジカル、特にハロトリアジンラジカル(ここで、ハロゲン原子はフッ素原子又は塩素原子である。)を表す。
Zは好ましくは−SO2−CH=CH2又は−SO2−CH2−CH2−U(式中、Uは脱
離基を表す。)、−CO−CH(Hal)−CH2(Hal)又は−CO−C(Hal)
=CH2(式中、Halは塩素原子又は臭素原子を表す。)、又はハロトリアジンラジカ
ル(ここで、ハロゲン原子はフッ素原子又は塩素原子である。)を表す。
【0008】
繊維反応性ラジカルZ及び染料ラジカルAは橋かけ員を介して互いに連接され得る。適する橋かけ員は直接結合又は、例えば、アミノ基に加えて、非常に多種多様なラジカルを含む。例えば、橋かけ員は脂肪族、芳香族又は複素環式ラジカルであり;橋かけ員はまた様々な前記ラジカルで構成され得る。橋かけ員は一般に少なくとも一つの官能基例えばカルボニル基又はアミノ基を含有し、該アミノ基は、未置換であるか又はさらにハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、スルファモイル基、スルホ基又はサルフェート基により置換される炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換されることが可能である。適する脂肪族ラジカルは、例えば、1ないし7個の炭素原子を有するアルキレンラジカル、又はその枝分かれ異性体である。アルキレンラジカルの炭素鎖はヘテロ原子、例えば酸素原子により中断され得る。適する芳香族ラジカルは、例えば、炭素原子数1ないし4のアルキル基、例えばメチル基又はエチル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、例えばメトキシ基又エトキシ基、ハロゲン原子、例えばフッ素原子、臭素原子又は、特に、塩素原子、カルボキシ基もしくはスルホ基により置換され得るフェニレンラジカルであり、及び適する複素環ラジカルは、例えば、ピペラジンラジカルである。
前記繊維反応性ラジカルZはそれ自体が知られており及びその多数が、例えばヴェンカ
タラマン“合成染料の化学”第6巻、1ないし209頁、アカデミックプレス社、ニューヨーク、ロンドン1972又は欧州特許第625549号明細書及び米国特許第5684138号明細書で開示される。
kは好ましくは数2又は3、特に2を示す。
kが2又は3を示すとき、ヘテロ環系の基からのラジカル、例えばハロトリアジンラジカルである少なくとも一つの繊維反応性ラジカルZが好ましい。
【0009】
本発明による方法の特に好ましい実施例において、式
【化1】

[式中、
1は水素原子もしくは未置換の又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表
し、
Xはハロゲン原子を表し、
Aは上記に定義される通りであり、及び
Vは非繊維反応性置換基を表し又は式
【化2】

[式中、
2は水素原子もしくは未置換の又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基もし
くはラジカル
【化3】

(式中、R3は以下に定義された通りである。)を表し、
3は水素原子、ヒドロキシ基、スルホ基、サルフェート基、カルボキシ基、シアノ基、
ハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルコキシカルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルカノイロキシ基、カルバモイル基又は−SO2−Y基を表し、
4は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
alk及びalk1は各々互いに独立して線形又は枝分かれの炭素原子数1ないし6のア
ルキレン基を表し、
aryleneは未置換のもしくはスルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はハロゲン原子によって置換されたフェニレン又はナフチレンラジカルを表し、
Yはビニル基又はラジカル−CH2−CH2−Uを表し及びUは脱離基を表し、
1は−CH(Hal)−CH2(Hal)基又は−C(Hal)=CH2基(式中、Ha
lは塩素原子又は臭素原子を表す。)を表し、
Wは−SO2−NR4−基、−CONR4−基又は−NR4CO−基(式中、R4は上記に定
義された通りである。)を表し、
Qはラジカル−O−又は−NR4−(式中、R4は上記に定義された通りである。)を表し、及び
nは数0ないし1を表す。]で表される繊維反応性置換基を表す。]
で表される反応性染料が使用される。
望むならば、例えばZに対し上記で与えられる定義及び好ましい意味を有する繊維反応性ラジカルが、染料ラジカルAと結合される。
【0010】
本発明の興味深い実施例において、本発明に従い使用した式(1a)で表される反応性染料のラジカルAが繊維反応性ラジカルにより置換されるか、それともラジカルVは式(2a)、(2b)、(2c)、(2d)、(2e)又は(2f)で表される繊維反応性ラジカルである。Aは好ましくは繊維反応性ラジカルにより置換されない。
各々互いに独立するR1、R2及びR4に対する炭素原子数1ないし4のアルキル基とし
て、例えば、メチル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基及びイソブチル基、好ましくはメチル基及びエチル基、並びに特にメチル基が考慮に入る。上記のラジカルR1及びR2は未置換であるか又は、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、スルファモイル基、スルホ基又はサルフェート基、好ましくはヒドロキシ基、スルホ基、サルフェート基、カルボキシ基又はシアノ基により置換される。未置換のラジカルが好ましい。
Xは、例えば、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子、好ましくはフッ素原子又は塩素原子、及び特に塩素原子を表す。
1は好ましくは水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、特に水素原子、メ
チル基又はエチル基、及び極めて特に水素原子を表す。
Yが−CH2−CH2−Uラジカルであるとき、脱離基Uは、例えば、−Cl、−Br、−F、−OSO3H、−SSO3H、−OCO−CH3、OPO32、−OCO−C65
OSO2−炭素原子数1ないし4のアルキル基又は−OSO2−N(炭素原子数1ないし4のアルキル基)2であり得る。Uは好ましくは−Cl、−OSO3H、−SSO3H、−O
CO−CH3、−OCO−C65又はOPO32、特に−Cl又は−OSO3H、及びより好ましくは−OSO3Hを表す。
Yは好ましくはビニル基、β−クロロエチル基、β−サルフェートエチル基、β−チオサルフェートエチル基、β−アセトキシエチル基、β−フェノキシエチル基又はβ−ホスフェートエチル基、特にβ−クロロエチル基、β−サルフェートエチル基又はビニル基、より好ましくはβ−サルフェートエチル基又はビニル基、及び極めて特にビニル基を表す。
Halは好ましくは臭素原子を表す。
alk及びalk1は、各々互いに独立して、例えば1,2−エチレン基、1,3−プ
ロピレン基、1,4−ブチレン基、1,5−ペンチレン基、1,6−ヘキシレン基又はそれらの枝分かれ異性体を表す。alk及びalk1は、各々互いに独立して、好ましくは
炭素原子数1ないし4のアルキレンラジカル、及び特にエチレン又はプロピレンラジカルを表す。
好ましいaryleneの意味は未置換又はスルホ基、メチル基、メチル基又はメトキシ基により置換された1,3−又は1,4−フェニレンラジカル、及び特に未置換の1,3−又は1,4−フェニレンラジカルである。
2は好ましくは水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又は式
【化4】

(式中、各々の場合においてR3、Y及びalkは上記のようであり上記で与えられる好
ましい意味を有する)で表されるラジカルを表す。
2は特に水素原子、メチル基又はエチル基、及び極めて特に水素原子を表す。
3は好ましくは水素原子を表す。
4は好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基、及び特に水素原子を表す。
可変のQは好ましくは−NH−又は−O−、及び特に−O−を表す。
Wは好ましくは式−CONH−基又は−NHCO−基、特に式−CONH−基を表す。
可変のnは好ましくは数0を表す。
【0011】
式(2a)ないし(2f)で表される好ましい繊維反応性置換基Vは、式中、R2及び
3は各々水素原子を表し、R4は水素原子、メチル基又はエチル基を表し、Qは−NH−ラジカル又は−O−ラジカルを表し、Wは−CONH−基を表し、alk及びalk1
各々互いに独立してエチレン基又はプロピレン基を表し、aryleneは未置換の又はメチル基、メトキシ基又はスルホ基により置換されたフェニレン基を表し、Yはビニル基、β−クロロエチル基又はβ−サルフェートエチル基、特にビニル基又はβ−サルフェートエチル基、及び極めて特にビニル基を表し、Y1は−CHBr−CH2Br又は−CBr=CH2を表し及びnは数0を表すものであり;前記置換基のうち、式(2c)及び(2
d)のラジカルが特に好ましい。
Vが繊維反応性置換基の意味を有するとき、式
【化5】

(式中、Yは上記に定義され及び上記で与えられた好ましい意味を有する。)で表される基であるV、特に(2c’)が特に好ましい。
式(2c’)ラジカルにおいて、窒素原子は水素原子の代わりにメチル基又はエチル基により置換され得る。
【0012】
特に重要な繊維反応性置換基Vは式
【化6】

(式中、Yはビニル基又はβ−サルフェートエチル基、特にビニル基を表す。)で表されるラジカルである。
Vが非繊維反応性置換基であるとき、Vは、例えば、ヒドロキシ基;炭素原子数1ないし4のアルコキシ基;未置換の又はヒドロキシ基、カルボキシ基又はスルホ基により置換された炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基;アミノ基;炭素原子数1ないし8のアルキル基によりモノ−又はジ−置換されたアミノ基であって前記アルキル基は未置換の又は、例えばスルホ基、サルフェート基、ヒドロキシ基、カルボキシ基又はフェニル基、特にスルホ基又はヒドロキシ基、によりさらに置換され、及び未中断の又は−O−ラジカルにより中断されるところのアミノ基;シクロヘキシルアミノ基;モルホリノ基;N−炭素原子数1ないし4のアルキル−N−フェニルアミノ基又はフェニルアミノ基又はナフチルアミノ基であって前記フェニル基又はナフチル基は未置換の又は、例えば炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、カルボキシ基、スルホ基又はハロゲン原子により置換されるところの基、を表す。
適する非繊維反応性置換基Vの例は、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、β−ヒドロキシエチルアミノ基、N,N−ジ−β−ヒドロキシエチルアミノ基、β−スルホエチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、モルホリノ、o−,m−又はp−シクロフェニルアミノ基、o−,m−又はp−メチルフェニルアミノ基、o−,m−又はp−メトキシフェニルアミノ基、o−,m−又はp−スルホフェニルアミノ基、ジスルホフェニルアミノ基、o−カルボキシフェニルアミノ基、1−又は2−ナフチルアミノ基、1−スルホ−2−ナフチルアミノ基、4,8−ジスルホ−2−ナフチルアミノ基、N−エチル−N−フェニルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、メトキシ基、エトキシ基、n−又はイソ−プロポキシ基及びヒドロキシ基である。
非繊維反応性ラジカルとして、炭素原子1ないし4のアルコキシ基、未置換のもしくはヒドロキシ基、カルボキシ基又はスルホ基により置換された炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基、ヒドロキシ基、アミノ基、未置換のもしくはアルキル基部分においてヒドロキシ基、サルフェート基又はスルホ基により置換されたN−モノ−又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基、モルホリノ基、未置換のもしくはフェニル環部分においてスルホ基、カルボキシ基、塩素原子、アセチルアミノ基、メチル基又はメトキシ基により置換されたフェニルアミノ基又はN−炭素原子数1ないし4のアルキル−N−フェニルアミノ基(ここで、アルキル基は未置換であるかもしくはヒドロキシ基、スルホ基又はサルフェート基により置換される)、もしくは未置換の又は1ないし3個のスルホ基により置換されたナフチルアミノ基の意味を有するVが好ましい。
特に好ましい非繊維反応性ラジカルVはアミノ基、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、モルホリノ基、フェニルアミノ基、2−,3−又は4−スルホフェニルアミノ基、ナフチルアミノ基、1−スルホナフト−2−イル−アミノ基、3,7−ジスルホナフト−2−イル−アミノ基又はN−炭素原子数1ないし4のアルキル−N−フェニルアミノ基である。
【0013】
Aがモノアゾ、ポリアゾ又は金属錯体アゾ発色団であるとき、下記ラジカルが特に考慮される:式
D−N=N−(M−N=N)u−K− (3)又は
−D−N=N−(M−N=N)u−K (4)
[式中、
Dはベンゼン又はナフタレン系のジアゾ成分のラジカルを表し、
Mはベンゼン又はナフタレン系の中心成分のラジカルを表し、Kはベンゼン、ナフタレン
、ピラゾロン、6−ヒドロキシピリド−2−オン又はアセト酢酸アリルアミド系の結合成分ラジカルを表し、及びuは数0又は1を表し、D、M及びKはアゾ染料に通例の置換基、例えば各々未置換の又はさらにヒドロキシ基、スルホ基又はサルフェート基により置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、スルファモイル基、カルバモイル基、アミノ基、ウレイド基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホメチル基、炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ基、未置換の又はフェニル環において炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子又はスルホ基により置換されたベンゾイルアミノ基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基又はスルホ基により置換されたフェニル基、及びまた繊維反応性ラジカルを有し得る。また、式(3)及び(4)で表される染料ラジカルに由来する金属錯体、特にベンゼン又はナフタレン系の1:銅錯体アゾ染料又は1:2クロム錯体アゾ染料の染料ラジカルであって、各々の場合において銅又はクロム原子がアゾ橋かけに対してオルト位のそれぞれの側で金属化され得る基に結合しているものも考慮される。
【0014】
式(3)又は(4)の発色団ラジカルが反応性ラジカルを有するとき、前記反応性ラジカルは、例えば、式
−SO2−Y (5a)、
−CONH−(CH2m−SO2−Y (5b)、
−CONH−(CH2l−O−(CH2m−SO2−Y (5c)、
−NHCO−(CH2m−SO2−Y (5d)、
−(O)p−(CH2q−CONH−(CH2)m−SO2−Y (5e)、
−NH−CO−CH(Hal)−CH2(Hal) (5f)、
−NH−CO−C(Hal)=CH2 (5g)又は
【化7】

(式中、Y及びHalの各々は上記で定義され及び上記で与えられた好ましい意味を有し、V1は独立してVに対して上記で与えられる定義及び好ましい意味を有し、X1は独立してXに対して上記で与えられる定義及び好ましい意味を有し、R1’は独立してR1に対して上記で与えられる定義及び好ましい意味を有し、及びpは数0又は1を表し、及びl、m及びqは各々互いに独立して1ないし6の整数を表す。)に相当する。好ましくは、pは数0を表し、1及びmは各々独立して数2又は3を表し、及びqは数1、2、3又は4を表す。式(3)又は(4)で表される発色団ラジカルに対する反応性ラジカルとして特に、上記で与えられる式(5a)、(5d)、(5f)、(5g)又は(5h)で表されるラジカル、特に式(5a)又は(5h)で表されるものを考慮に入れる。
好ましくは、式(3)又は(4)で表される発色団ラジカルは反応性ラジカルを有しない。
【0015】
モノアゾ又はジスアゾ発色団Aの特に好ましいラジカルは下記である:
【化8】

(式中、(R5)0ナイシ3は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4
のアルコキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基及びスルホ基からの0ないし3個の同一又は異なる置換基を示す。)、
【化9】

(式中、(R6)0ナイシ3はハロゲン原子、窒素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基
、スルファモイル基、カルバモイル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、アミノ基、炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ基、ウレイド基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホメチル基及びスルホ基からの0ないし3個の同一又は異なる置換基を示す。)、
【化10】

(式中、R7はアミノ基、炭素原子数アルキルアミノ基、炭素原子数2ないし4のアルカ
ノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基又は上記で与えられる式(5d)又は(5h)で表される反応性ラジカルを表す。)、
【化11】

(式中、(R8)0ナイシ3は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4
のアルコキシ基、ハロゲン原子及びスルホ基からの0ないし3個の同一又は異なる置換基を示す。)、
【化12】

(式中、R9及びR11は各々互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル
基又はフェニル基を表し及びR10は水素原子、シアノ基、カルバモイル基又はスルホメチル基を表す。)、
【化13】

【化14】

(式中、(R5)0ナイシ3及び(R6)0ナイシ3は上記に定義される通りであり、(R5
)0ナイシ3は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ基、ウレイド基、ハロゲン原子、カルボキシ基、スルホ基、炭素原子数1ないし4のヒドロキシアルコキシ基及び炭素原子数1ないし4のサルフェートアルコキシ基からの0ないし3個の同一又は異なる置換基を示し、並びに(R7’)0ナイシ3は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4の
アルコキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基及びスルホ基からの0ないし3個の同一又は異なる置換基を示し、並びにYは上記に定義される通りである。)。
式(6a)、(6b)、(6c)、(6d)、(6e)、(6f)、(6i)、(6j)、(6l)、(6m)、(6n)、(6o)、(6p)、(6q)、(6r)及び(6s)で表されるラジカルはまた、更なる置換基として、フェニル又はナフチル環において、可変のものは上記に定義される通りであり及び上記に与えられる好ましい意味を有する式(5a)、(5b)、(5c)、(5d)、(5e)、(5f)又は(5g)で表される繊維反応性ラジカルを含有する。好ましくは、それらは繊維反応性ラジカルを含有しない。
【0016】
ホルマザン染料Aのラジカルは好ましくは式
【化15】

(式中、ベンゼン核は更なる置換基を含有しない又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキルスルホニル基、ハロゲン原子又はカルボキシ基によりさらに置換される。)で表される染料ラジカルである。
【0017】
Aがフタロシアニン染料のラジカルであるとき、該ラジカルは好ましくは式
【化16】

(式中、Pcは金属フタロシアニンのラジカル、特に銅又はニッケルフタルシアニンのラジカルを表し;Rは−OH及び/又は−NR1314を表し;R13及びR14は各々互いに独立して水素原子もしくは未置換の又はヒドロキシ基又はスルホ基により置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;R12は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;Eは未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロゲン原子、カルボキシ基又はスルホ基により置換されたフェニレンラジカルを表しもしくは炭素原子数2ないし6のアルキレンラジカルを表し;及びtは1ないし3を表す。)で表されるラジカルである。R13及びR14は好ましくは水素原子を表す。Eは好ましくは未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロゲン原子、カルボキシ基又はスルホ基により置換されたフェニレンラジカルを表す。Pcは好ましくは銅フタロシアニンのラジカルを表す。
【0018】
Aがジオキサジン染料のラジカルであるとき、Aは、例えば、式
【化17】

(式中、E’は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロゲン原子、カルボキシ基又はスルホ基により置換されたフェニレンラジカルを表しもしくは炭素原子2ないし6のアルキレンラジカルを表し、r、s、v及びwは各々互いに独立して数0ないし1を表し、及びYは上記に定義される通りである。)で表されるラジカルである。好ましくは、E’は炭素原子数2ないし4のアルキレン基を表し又は未置換の又はスルホ基により置換された1,3−又は1,4−フェニレン基を表し、rは数1を表し、sは数0を表し、vは数1を表し、及びwは数0又は1を表す。
【0019】
Aがアントラキノン染料であるとき、Aは好ましくは式
【化18】

(式中、Gは未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基又はスルホ基により置換されたフェニレンラジカルを表しもしくはシクロヘキシレン、フェニレンメチレン又は炭素原子数2ないし6のアルキレンラジカルを表す。)で表されるラジカルが好ましく、式(10)で表されるアントラキノン染料ラジカルは、好ましくは少なくとも2つのスルホ基を含有する。Gは好ましくは未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基又はスルホ基により置換されたフェニレンラジカルを表す。
【0020】
特に好ましいものは、上記で与えられる式(6a)、(6b)、(6d)、(6e)、(6f)、(6g)、(6h)、(6i)、(6j)、(6m)、(6o)、(6r)及び(6s)で表されるモノアゾ又はジスアゾ発色団ラジカル、上記に与えられる式(7bで表されるホルマゾンラジカル、又は上記に与えられる式(10)で表されるアントラキノンラジカル、特に式(6a)、(6b)、(6e)、(6g)、(6h)、(6i)、(6j)、(6k)、(6m)、(6s)及び(10)で表されるものであるAである。
可変のものに対し与えられる意味において、炭素原子数1ないし4のアルキル基は一般にメチル基、エチル基、n−又はイソ−プロピル基もしくはn−、イソ−、第二又は第三ブチル基である。炭素原子数1ないし4のアルコキシ基は一般にメトキシ基、エトキシ基、n−又はイソ−プロポキシ基もしくはn−、イソ−、第二又は第三ブトキシ基である。ハロゲン原子は一般に、例えば、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子である。炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ基の例はアセチルアミノ基及びプロピオニルアミノ基である。炭素原子数1ないし4のヒドロキシアルコキシ基の例はヒドロキシメトキシ基、β−ヒドロキシエトキシ基並びにβ−及びγ−ヒドロキシプロポキシ基である。炭素原子数
1ないし4のサルフェートアルコキシ基の例はサルフェートメトキシ基、β−サルフェートエトキシ基並びにβ−及びγ−サルフェートプロポキシ基である。炭素原子数1ないし4のアルキルスルホニル基の例はメチルスルホニル基、エチルスルホニル基及びプロピルスルホニル基である。
【0021】
本発明による方法にとって、式(1a)[式中、R1、X及びAは上記に定義され及び上記で与えられる好ましい意味を有し並びにVは式(2a)、(2b)、(2c)、(2d)、(2e)又は(2f)(式中、R2、R3、R4、alk、alk1、arylene、Y、Y1、W、Q及びnは各々上記に定義され及び上記で与えられる好ましい意味を有す
る。)で表される繊維反応性置換基を表す。]で表される染料の使用が好ましい。
式(1)の反応性染料は、遊離酸の形態にあるか、それとも好ましくはその塩の形態にある、少なくとも1つの、好ましくは少なくとも2つの、スルホ基を含有する。適する塩は、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウム塩、有機アミンの塩またはそれらの混合物である。例としてナトリウム、リチウム、カリウム又はアンモニウム塩、モノ−、ジ−又はトリ−エタノールアミンの塩もしくはNa/Li又はNa/Li/NH4の混合塩を挙げ得る。
【0022】
本発明による方法に適する染料は、例えば、式
【化19】

【化20】

【化21】

【化22】

【化23】

に相当する。
【0023】
本発明による方法において使用される反応性染料は、例えば、塩化ナトリウム又はデキストリンのような更なる添加剤を含み得る。
本発明に従って使用される染料は既知であるか又は、例えば米国特許5760194号明細書、米国特許5760195号明細書、米国特許5779740号及び欧州特許1247841号明細書で開示されるようなそれ自体が知られている方法を用いて調製され得る。
本発明による方法に対し、通例の染色又は印刷方法が使用され得る。染料液又は印刷ペ
ーストは、水及び染料に加えて、更なる添加剤、例えば湿潤剤、消泡剤、均染剤又は織物材料の特性に作用する薬剤、例えば柔軟剤、難燃添加物、又は汚れ−、水−及び油−忌避剤、及びまた水−柔軟剤及び天然又は合成増粘剤、例えばアルギン酸塩及びセルロースエーテルを含み得る。
染料浴中又は印刷ペーストで使用される個々の染料の量は、要求される色調の深み次第で幅の広い制限内で変化し得る;一般的には、染色される材料又は印刷ペーストに基づき、0.01ないし15質量%、特に0.1ないし10質量%の量が都合の良いことが立証されている。
前記染料は単独で、又は染料の混合物が使用され得、例えば2又は3つの染料の混合物(ジ−又はトリ−クロミズム(di−又はtri−chromism))が、使用され得る。
アニオン性基のイオン特性を減少し、すなわち水性の染料液における染料の溶解度積を減少する適する化合物は、例えば、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩及びアルミニウム塩である。
このような関係において、塩という語はまた酸化物及び水酸化物を含むけれども、水酸化物及び炭酸塩は好ましくは本発明による方法では使用されない。
一例として、例えば塩化物、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、酒石酸塩又は乳酸塩の形態の、好ましくは塩化物、硫酸塩又は硝酸塩の形態の及び特に塩化物の、Mg2(+)、Ca2(+)、Sr2(+)、Ba2(+)、Mn2(+)、Cu2(+)、Zn2(+)、Ni2(+),Cd2(+)、Co3(+)、Al3(+)、Sn2(+)及びCr3(+)塩のような多価金属の塩が挙げられる。
【0024】
Ca2(+)、Ba2(+)及びAl3(+)塩、特にCa2(+)塩が好ましい。
CaCl2の使用が特に好ましい。
適する求核性化合物は、付加反応又は置換反応において反応性染料の繊維反応基と反応する能力のある化合物、例えば少なくとも一つのアミノ、メルカプト又はヒドロキシ基を含有する脂肪族又は芳香族化合物である。本発明の場合におけるアミノ基という語は、繊維反応基を用いて付加反応又は置換反応に参加することのできる一級及び二級アミノ基の両方を含む。少なくとも一つのアミノ基、例えば2つ又は3つのアミノ基を含有する化合物が好ましい。
適する芳香族アミンは、例えば、アニリン又はアミノナフタレンである。上記のアニリン又はアミノナフタレンはまた、窒素原子において、例えば炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換され、及び芳香族部分において未置換の又は、例えば、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、N−炭素原子数1ないし18のアルキルカルバモイル基、スルホ基、ヒドロキシ基、又はハロゲン原子により置換された化合物を含む。
【0025】
適する芳香族アミンはまた、例えば式
2N−B−NH2 (11)、
[式中、Bは未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル−、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−、炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ−、スルホ−、ハロ−又はカルボキシ−置換の炭素原子数1ないし6のアルキレンフェニレン基、例えばメチレンフェニレン基、もしくは未置換の又は同様に置換されたナフチレン基又はフェニレン基、もしくは式
【化24】

(式中、ベンゼン環I及びIIは未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素
原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ基、スルホ基、ハロゲン原子又はカルボキシ基により置換されており、及びLは直接結合を表すか、もしくはメチレン基を除き、1、2又は3の酸素原子により中断され得る炭素原子数1ないし10のアルキレンラジカルを表すか、もしくはLは式−CH=CH−、−NH−、−CO−、−NH−CO−、−NH−SO2−、−NH−CO−NH−、−O−、−S−
又は−SO2−の橋かけ員を表す。)で表されるラジカルを表す。]で表される化合物の
ような、2つのアミノ基を含有するものを含む。Bに対し記載された芳香族橋かけ員は好ましくは未置換であるか又はスルホ基により置換される。一例として:フェニレンジアミン、トルイレンジアミン、キシリレンジアミン及び4,4−’ジアミノジフェニルメタンを挙げ得る。
式(11)で表される化合物中の2つのアミノ基は一つの置換基、例えば炭素原子数1ないし4のアルキル基によりさらに置換され、次には該アルキル基は、例えば炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ基、例えばアセチルアミノ基又はプロピオニルアミノ基;炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、例えばメトキシ基又はエトキシ基;ヒドロキシ基;スルホ基;サルフェート基;カルボキシ基;カルバモイル基又はスルファモイル基により置換され得る。
【0026】
適する脂肪族アミンは、例えば、炭素原子数10ないし20のテルペンアミン、好ましくは炭素原子数20のジテルペンアミン、すなわちテルペン炭化水素ラジカルにより一置換されたアミノ基である。適するテルペン炭化水素ラジカルは、例えば、非環式、単環式又は二環式の炭素原子数10のテルペン、非環式、単環式、二環式又は三環式の炭素原子数15のセスキテルペン、非環式、単環式又は三環式の炭素原子数20のジテルペン、特に三環式炭素原子数20のジテルペン及び極めて特に脱水素化三環式の炭素原子数20のジテルペン、例えばデヒドロアビエチン酸に由来するものである。前記脱水素化三環式の炭素原子数20のジテルペンアミンの例は式
【化25】

で表される化合物である。
適する脂肪族アミンは、例えば、N−モノ又はN,N−ジ−炭素原子数1ないし24のアルキルアミン、例えばメチルアミン、エチルアミン、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、第二ブチルアミン、イソブチルアミン又は第三ブチルアミン、線状又は枝分かれ状のペンチルアミン、ヘキシルアミン、へプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン又はテトラデシルアミンも含む。上記のアミンは、未置換であるか又はアルキル部分において、例えばフェニル基(該フェニル基は炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基、カルバモイル基、スルホ基又はサルファモイル基により置換され得る。);炭素原子数2ないし18のアルカノイルアミノ基、例えばアセチルアミノ基又はプロピオニルアミノ基;炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、例えばメトキシ基又はエトキシ基;ヒドロキシ基;スルホ基;サルフェート基;カルボキシ基;カルバモイル基又はスルファモイル基により置換される。上記のラジカルは未中断であるか又はアルキル部分において酸素原子又は−NR15−(式中、R15は水素原子、メチル基又はエチル基、好ましくは水素原子を表す。)により中断される。
適する脂肪族アミンはまた2つのアミノ基を含有するもの、例えば式(11)(式中、
Bは炭素原子数1ないし4のアルキレンフェニレン−炭素原子数1ないし4のアルキレンを表す。)で表される脂肪族ジアミン、例えばメチレンフェニレンメチレン、又は未置換の又はヒドロキシ基、スルホ基、サルフェート基、シアノ基又はカルボキシ基により置換され、並びに酸素原子及び−NR15−(式中、R15は水素原子、メチル基又はエチル基、好ましくは水素原子を表す。)からの1ないし12部分、例えば1、2、3又は4部分により中断され得る炭素原子数2ないし24のアルキレン基をも含む。Bに対して記載されたアルキレンラジカルの好ましい置換基は、ヒドロキシ基、スルホ基又はサルフェート基、特にヒドロキシ基である。一例として1,2−エチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンタメチレンジアミン、又は1,6−ヘキサメチレンジアミン、3−アミノ−1−メチルアミノプロパン、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N−メチル−ビス(3−アミノプロピル)アミン、テトラエチレンジアミン、1−アミノエチル−1,2−エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン及びペンタエチレンヘキサアミン、特に1,6−ヘキサメチレンジアミンを挙げ得る。
また適するのは、例えば、24個の炭素原子より多く含有するポリエチレンイミン又はポリビニルアミンのような比較的高分子量のポリアミンである。
適する脂肪族アミンはまた3個以上の第一級アミノ基、例えば、トリス(2−アミノエチル)アミンを含有する化合物を含む。
適する脂肪族アミンはまた、例えば、式(11)(式中、Bは炭素原子数5ないし9のシクロアルキレン基、例えばシクロヘキシレン基を表す。)で表される脂肪族ジアミンを含む。上記のシクロアルキレンラジカルは未置換であるか又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数2ないし4のアルカノイルアミノ基、スルホ基、ハロゲン原子又はカルボキシ基、特に炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換され得る。またBに適するのはメチレンシクロヘキシレン、未置換の又はシクロヘキシレン環において炭素原子数1ないし4のアルキル基、特にメチル基により置換されたエチレン−シクロヘキシレン、メチレン−シクロヘキシレン−メチレンラジカル及びイソホロンラジカル及び水素化されたジフェニルメタンラジカルである。一例として1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、水素化されたキシリレンジアミン及び水素化された4,4’−ジアミノジフェニルメタンが挙げ得る。
芳香族アミンはアミノ基の窒素原子が直接に芳香族炭素原子に結合する化合物であると理解される。従って、脂肪族アミンという語はアミノ基の窒素原子が直接に脂肪族炭素原子に結合する化合物を指すと理解される。本発明による方法において、求核性化合物としての脂肪族アミンの、特に少なくとも2個のアミノ基を含有するものの使用が好ましい。
好ましい求核性化合物は式(11)で表される脂肪族ジアミンである。
【0027】
特に好ましい求核性化合物は、式(11)(式中、Bは炭素原子数2ないし12のアルキレンラジカル、特に1、2又は3の−O−部分により中断され得及び未置換の又はヒドロキシ基又はサルフェート基により置換される炭素原子数2ないし6のアルキレンラジカルを表す。)で表される化合物である。特別に重要なのは式(11)(式中、Bは未置換であり及び−O−により中断されない炭素原子数2ないし6のアルキレンラジカルを表す。)で表される化合物である。
有利には、(b)及び(c)、すなわち塩を用いる織物繊維材料の処理及び求核性化合物を用いる織物繊維材料の処理は、交互に行われる。
塩(b)を用いる織物繊維材料の処理は、有利には、初めに通例のやり方で繊維材料を染色し、そして次に染色加工中に適する形態で、例えば水性溶液の形態において塩を染料液に、例えば10ないし60分間、好ましくは10ないし30分間の染色期間の後に、適当ならば、例えば更に10ないし60分間、特に20ないし50分間の染色期間に続いて添加することにより行われる。
(b)は例えば、染色又は印刷プロセス前に織物繊維材料を塩で処理する、例えば塩を含浸させることによっても行われ得、どの技術が繊維材料に塩を導入するために使用され
るかは重要でない;例えば吹付け又は泡塗布、浸漬もしくはパッドが使用され得る。(a)に従う反応性染料を使用した染色又は印刷はそれらの後に行われ得る。その場合染色又は印刷加工の間に更に塩を加える必要性はない。
求核性化合物(c)を使用した織物繊維材料の処理は、適する形態、例えば水性溶液の形態における求核性化合物の添加によって染料液中で直接行われ得るか、又は好ましくは別の後処理溶液において行われ得る。別の後処理溶液において(c)を行う場合、染色された材料は実際の染色加工後及び(b)実行後に染料液から取り除かれ、必要に応じて、後処理液に導入する前に適する方法で再び水洗される。
(c)が別の後処理溶液で行われる場合、求核性化合物を用いる処理が、例えば30ないし100℃及び特に50ないし80℃の温度で行われる。
アニオン性基のイオン特性を減少する化合物は有利には、基材、すなわち織物繊維材料、の質量に基づき、例えば0.1ないし100質量%、好ましくは0.5ないし50質量%及び特に2ないし40質量%の量で使用される。
求核性化合物は有利には、染料液の質量又は後処理溶液の質量に基づき、例えば0.001ないし2質量%、特に0.01ないし1質量%の量で使用される。
【発明の効果】
【0028】
本発明による方法は、例えばヒドロキシ基含有又は窒素原子含有の繊維材料の染色又は印刷に適している。一例として全ての種類の絹、毛、セルロース繊維材料及びポリウレタン及びポリアミド繊維を挙げ得る。セルロース繊維材料は、例えば綿、リネン及び麻のような天然セルロース繊維、並びにまたセルロース並びに再生セルロースである。本発明による方法はまたブレンド布地において、例えば綿とポリエステル繊維又はポリアミド繊維との混合物に存在するヒドロキシル基含有の繊維の染色又は印刷に適している。特定の実施例において、本発明の方法は、例えば、セルロース又は絹のようなセルロース又は絹含有の繊維材料には使用されない。
好ましくは、本発明による方法は、例えばポリアミド−6(ポリ−ε−カプロラクタム)、ポリアミド−6.6(ポリ(ヘキサメチレン アジパミド))、ポリアミド−7,ポ
リアミド−6.12(ポリ(ヘキサメチレン ドデカノアミド))、ポリアミド−11もしくはポリアミド−12、ポリアミド−6.6又はポリアミド−6の共重合体、例えばヘキサメチレンジアミン、ε−カプロラクタム及びアジピン酸のポリマー、及びアジピン酸、ヘキサメチレンジアミン及びイソフタル酸のポリマー、又はアジピン酸、ヘキサメチレンジアミン及び2−メチルペンタメチレンジアミン又は2−エチルテトラメチレンジアミンのポリマー、のような合成ポリアミド繊維材料の染色又は印刷に適しており、また合成ポリアミド及び毛のブレンド布地もしくは糸染色又は印刷に適している。
本発明による方法は有利には、合成ポリアミドのマイクロファイバの染色及び印刷にも適している。マイクロファイバは1デニール(1.1dTex)未満の個々のフィラメント繊度を有するフィラメントからなる繊維材料であると理解される。前記マイクロファイバは既知であり通常溶融紡糸により製造される。
【0029】
更に合成ポリアミド、特にマイクロファイバの耐久性を改善するために、本発明による染色加工は後定着又はアルカリ後処理が続き得る。
上記の織物材料は、例えば繊維、糸、織布又は編物及びカーペット形態のような多種多様な加工形態にあり得る。
カーペット布地の場合、置換印刷又はスペース染色のような印刷方法が重要である。
特に排気方法に従い行われ及びカーペット染色の場合、また連続方法に従い行われ得る染色が好ましい。
2ないし7、特に2.5ないし5.5、及び極めて特に3ないし3ないし4.5のpHでの染色が好ましい。液の比は、例えば1:5ないし1:50、及び好ましくは1:5ないし1:30の幅の広い範囲内で選ばれ得る。80ないし130℃、特に85ないし120℃の温度での染色が好ましい。
全体的に良好な耐久性、例えば塩素、摩擦、湿潤、湿式摩擦、洗浄、水、海水及び汗に対する良好な耐久度を有する染色物及び印刷物が得られる。
接触耐久性は特に、例えば水、汗への耐久度は極めて良好な値を示す。
【実施例】
【0030】
以下に与えられる実施例は具体的に記載された実施例に本発明を制限することなく本発明を説明することを目的とする。特に定めがない限り、温度は摂氏温度、部は質量部及び百分率は質量%とする。質量部はキログラム対リットルのように同じ比において体積部と関連する。
実施例1:
72%のポリアミドマイクロファイバ及び28%のエラスタンから成る70gのブレンド布地が、40℃で10分間、ギ酸3g、湿潤剤0.4g及び均染剤0.7gを含有する1.5リットルの液体を用いて染色器具において処理された。前記液体のpHは2.9であった。前もって少量の水で溶解された式(1.5)で表される染料の5.8gが、それから加えられた。染色される材料は40℃で5分間染色液において処理され、それから100℃まで加熱され、その温度で20分間染色された。塩化カルシウム14gがそれから加えられ、そして染色が40分間続けられた。染色後、前記材料は70℃で20分間、1,6−ヘキサメチレンジアミン2gを含有する後処理浴1.5リットルで処理された。水洗及び仕上げが続いて通例のやり方で行われた。良好な耐久性を有する濃い、均染物が得られた。
さらに耐久性を改善するために、通例の後色止め又はアルカリ後処理が続き得た。アルカリ後処理のために、染色物は、2g/Lのソーダを含有し及び9.2のpHを有する未使用浴中で、20分間60℃で処理された。
染色の色調の深みは、CaCl2及び1,6−ヘキサメチレンジアミンでの処理を除く
以外では実施例1と同じように行われた比較染色のおよそ3倍である。
実施例2:
ポリアミド−6.6マイクロファイバ布地の70gが、40℃で10分間、ギ酸3g、湿潤剤0.4g及び均染剤0.7gを含有する1.5リットルの液体を用いて染色器具において処理された。前記液体のpHは2.9であった。前もって少量の水で溶解された式(1.23)で表される染料の6.6gが、それから加えられた。染色される材料は40℃で5分間染色液において処理され、それから100℃まで加熱され、その温度で20分間染色された。塩化カルシウム14gが、それから加えられ、そして染色が40分間続けられた。染色後、前記材料は70℃で20分間、1,6−ヘキサメチレンジアミン2gを含有する後処理浴1.5リットルで処理された。水洗及び仕上げが続いて通例のやり方で行われた。良好な耐久性を有する濃い、均染物が得られた。染色の色調の深みは、CaCl2及び1,6−ヘキサメチレンジアミンでの処理を除く以外では実施例2と同じように行
われた比較染色のおよそ2倍である。
実施例1に記載の手順により、ただし式(1,5)で表される染料の5.8gの代わりに、同量の式(1.1)、(1.2)、(1.3)、(1.4)、(1.6)、(1.7)、(1.8)、(1.9)、(1.10)、(1.11)、(1.12)、(1.13)、(1.14)、(1.15)、(1.16)、(1.17)、(1.18)、(1.19)、(1.20)、(1.21)又は(1.22)で表される染料を使用して、良好な耐久性を有する濃い、均染物が同様に得られた。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
織物繊維材料を
(a)少なくとも一つのアニオン性基を含有する少なくとも一種の反応性染料
(b)前記アニオン性基のイオン特性を減少する少なくとも一種の化合物、及び
(c)少なくとも一種の求核性化合物
と接触させることを含む、前記織物繊維材料の染色又は印刷方法。
【請求項2】

A−(Z)k (1)
(式中、
Aはモノアゾ、ジアゾ、ポリアゾ、金属錯体アゾ、アントラキノン、フタロシアニン、ホルマザン又はジオキサジン染料のラジカルを表し、
Zは独立してビニルスルホニル、アクリロイル及び複素環系の群から選ばれる、同一の又は各々互いに異なり得る、k個の繊維反応性置換基を示し、
kは数1、2又は3を表す。)で表される少なくとも一つの反応性染料を使用することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
式中、Zが−SO2−CH=CH2又は−SO2−CH2−CH2−U (式中、Uは脱離基を表す。)、−CO−CH(Hal)−CH2(Hal)又は−CO−C(Hal)=CH2(式中、Halは塩素原子又は臭素原子を表す。)、又はハロトリアジンラジカル(ここで、ハロゲン原子はフッ素原子又は塩素原子である。)を表す、請求項2記載の方法。
【請求項4】

【化1】

[式中、R1は水素原子もしくは未置換の又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
Xはハロゲン原子を表し、
Aはモノアゾ、ジスアゾ、ポリアゾ、金属錯体アゾ、アントラキノン、フタロシアニン、ホルマザン又はジオキサジン染料のラジカルを表し、及び
Vは非繊維反応置換基を表すか又は式
【化2】

[式中、R2は水素原子もしくは未置換の又は置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基又はラジカル
【化3】

(式中、R3は以下に定義された通りである。)を表し、
3は水素原子、ヒドロキシ基、スルホ基、サルフェート基、カルボキシ基、シアノ基、
ハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルコキシカルボニル基、炭素原子数1ないし4のアルカノイロキシ基、カルバモイル基又は−SO2−Y基を表し、
4は水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
alk及びalk1は各々互いに独立して線状又は枝分かれ状の炭素原子数1ないし6の
アルキレン基を表し、
aryleneは未置換の又はスルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基又はハロゲン原子により置換されたフェニレン基又はナフチレン基を表し、
Yはビニル基又は−CH2−CH2−Uラジカルを表し及びUは脱離基を表し、
1はHalが塩素原子又は臭素原子である−CH(Hal)−CH2(Hal)基又は−C(Hal)=CH2基を表し、
Wは−SO2−NR4−基、−CONR4−基又は−NR4CO−基を表し(式中、R4は上
記で定義された通りである。)、
Qは−O−基又はR4が上記で定義された通りであるNR4を表し、
nは数0又は1を表す。]で表される繊維反応置換基を表す。]で表される反応性染料を使用することを含む、請求項1ないし3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】
前記アニオン性基のイオン特性を減少する化合物として、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩又はアルミニウム塩を使用することを含む、請求項1ないし4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
前記アニオン性基のイオン特性を減少する化合物として、Mg2(+)、Ca2(+)、Sr2(+)、Ba2(+)、Mn2(+)、Cu2(+)、Zn2(+)、Ni2(+)、Cd2(+)、Co3(+)、Al3(+)、Sn2(+)又はCr3(+)塩を、塩化物、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、酒石酸塩又は乳酸塩の形態で使用することを含む、請求項1ないし5記載のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
求核性化合物として、式
2N−B−NH2 (11)
(式中、
Bは1、2又は3個の−O−部分により中断され得及び未置換であるか又はヒドロキシ基又はサルフェート基により置換された炭素原子数2ないし12のアルキレンラジカルを表す。)で表される化合物を使用することを含む、請求項1ないし6のいずれか一つに記載の方法。
【請求項8】
前記求核性化合物を用いる前記繊維材料の処理が別の後処理浴において30ないし100℃、特に50ないし80℃の温度で行われる、請求項1ないし7のいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】
前記アニオン性基のイオン特性を減少する化合物が基材の質量に基づき、0.1ないし100質量%、好ましくは0.5ないし50質量%及び特に2ないし40質量%の量で使用される、請求項1ないし8のいずれか一つに記載の方法。
【請求項10】
前記求核性化合物が染料液の質量又は後処理浴の質量に基づき、0.001ないし2質量%、特に0.01ないし1質量%の量で使用される、請求項1ないし9のいずれか一つに記載の方法。
【請求項11】
合成ポリアミド繊維材料が染色される、請求項1ないし10のいずれか一つに記載の方法。


【公表番号】特表2007−514062(P2007−514062A)
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−538840(P2006−538840)
【出願日】平成16年11月1日(2004.11.1)
【国際出願番号】PCT/EP2004/052742
【国際公開番号】WO2005/045125
【国際公開日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(396023948)チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Specialty Chemicals Holding Inc.
【Fターム(参考)】