説明

口腔ケア計画及びキット

洗浄、抗菌、抗歯垢、抗虫歯、抗歯石、抗脱灰、抗侵食、抗過敏/脱感作、白色化、表面調整、研磨、及びpH均衡化を包含する1以上の利益を提供するのに有効な活性物質類を含有する2以上の口腔ケア製品の使用を伴う複数の工程を含む口腔衛生計画が開示されており、ここで、前記複数の工程は、被験者の口腔の対象表面への口腔ケア活性物質類の送達を最大にして、それによって最適な口腔健康及び衛生利益を達成するために実行され及び順序付けされる。1つの態様では、計画は、下記工程:
(a)抗菌性歯磨剤を口腔表面に適用する工程と、
(b)前記口腔を抗菌性口内洗浄剤ですすぐ工程と、
をそれぞれ少なくとも1日1回含み、この際、工程(a)及び(b)の少なくとも一方は、夜就寝する前に行われる。好ましくは前記計画は、工程(c)として、口腔の歯間、歯肉、及び歯肉縁下の領域を、デンタルフロス、フロスピック、デンタルテープ、及びプロキシブラシから選択される歯間用具を用いて処置する工程を含み、この際工程(c)は工程(a)及び(b)の一方又は両方の直前又は直後に行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被験者の口腔への口腔ケア活性物質類の送達を最大にし、それによって最適な口腔の健康、衛生、及び美容上の利益を達成するために使用できる、口腔ケア計画及びキットに関する。
【背景技術】
【0002】
歯磨剤及び口内洗浄剤のような口腔ケア製品は、消費者により、消費者の口腔ケア衛生計画の一部として日常的に使用される。口腔ケア製品が消費者に対し、治療上の利益、衛生及び美容上の利益の両方を提供できることは周知である。治療上の利益には、様々なフッ化物塩の使用を通して典型的に送達される虫歯の予防;トリクロサン、フッ化第一スズ、若しくは精油類のような抗菌剤の使用による歯肉炎の予防;又は塩化ストロンチウム、フッ化第一スズ、又は硝酸カリウムのような成分の使用を通した知覚過敏症の抑制が挙げられる。口腔ケア製品により提供される衛生及び美容上の利益には、歯垢及び結石形成の抑制、歯の染みの除去及び予防、歯の白色化、吐く息をきれいにすること、及び口の感触の審美性として広く特徴付けることのできる口の感触についての印象を全体的に改善することが挙げられる。結石及び歯垢は、行動及び環境要因と共に、歯の審美的外観に著しく影響する歯の染みの形成に繋がる。歯の着色傾向の原因となる行動及び環境要因としては、コーヒー、茶、コーラ、又はたばこ製品の常用、及び更にクロルヘキシジン及び金属塩類のような、着色を助長する成分を含有する特定の口腔製品の使用が挙げられる。
【0003】
歯垢は、細菌、上皮細胞、白血球、マクロファージ、及びその他口腔の滲出物の混合マトリクスである。細菌は、歯垢マトリクスのおよそ4分の3を構成する。歯垢のいずれの所与の試料も、400種類もの異なる微生物を含有する可能性がある。この混合物には、好気性及び嫌気性細菌の両方、真菌、並びに原生動物が包含される。ウイルスもまた歯垢の試料中に見出されている。
【0004】
有機体と口腔の滲出物のこのマトリクスは拡張を続け、そして近接する他の歯垢成長と合体する。細菌は、口腔内に見出される糖類からレバン類及びグルカン類を合成し、微生物にエネルギーを提供する。これらのグルカン類、レバン類、及び微生物類は、連続する歯垢増殖のための粘着性の骨格をバイオフィルムとも呼ばれるものにし、バイオフィルムは執拗に付着し及び除去が困難である。
【0005】
歯の結石又は時には歯石と呼ばれるものは、歯肉縁における歯の表面上に形成される沈着物である。歯肉縁上結石は、主として唾液管開口部付近の領域、例えば、下顎前歯の舌面上、並びに上顎第一及び第二臼歯の頬面上、並びに後臼歯遠位面上に見られる。成熟した結石は、骨、エナメル質、及び象牙質に類似したヒドロキシアパタイト結晶格子構造に配列された、主としてリン酸カルシウムである無機部分からなる。有機部分もまた存在し、及び剥離した上皮細胞、白血球、唾液沈渣、食物の破片、及び様々な種類の微生物から成る。成長中の歯垢は、結石により生成されたもののような比較的不規則な表面に最も容易に付着することができる。成熟した結石が成長すると、それは何らかの外部からの剤によって染色又は変色されない限り、色が目に見えて白く又は黄色っぽくなり、見苦しくなり審美上の観点から望ましくなくなる。
【0006】
歯垢の増殖を遅らせるか又は停止させることができないと、口腔の健康に不利益をもたらし、虫歯、歯肉炎、歯周病、及び最終的には歯の欠損につながる。2つの最もよくみられる歯周組織の病気は、回復可能な状態である歯垢誘発性の歯肉炎、及び歯の欠損につながるおそれのある回復不能な状態である慢性の歯肉炎である。これらの病気の発現における歯垢の役割は、多くの研究で確立されてきた。歯周病を管理するための最も良好な手法は予防であり、続いて早期発見及び治療であると考えられている。歯周病の予防は歯垢の抑制を対象に行われる。歯のブラッシングによるもののような機械的な歯垢の抑制に対する有益な補完となるために、抗菌剤のような抗歯垢活性を有する化学剤が示されてきた。多くの歯磨剤及び口内洗浄剤は、こうして歯垢防止効果を提供するため及び歯肉炎を軽減又は予防するために抗菌剤とともに処方される。
【0007】
上記の治療上の、及び審美上の利益の1つ以上を提供するために設計された、種々多様な歯磨剤及び口内洗浄剤製品が利用可能である。さらに、種々の状態又は処置のために、手動及び電動歯ブラシ、デンタルフロス及びピックなどの歯間用具、及びストリップ及びペイントオンジェルなどの漂白製品のような多数の他の口腔ケア製品が利用可能である。
【0008】
多くの点では満足であるが、口腔健康ケアにおいて、具体的には口腔健康ケア製品の消費者によってこうした口腔ケア製品から導かれる利益を最大限にするために実行される計画において、更なる進歩及び改善が依然として必要とされている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、洗浄、抗菌、抗歯垢、抗虫歯、抗歯石、抗脱灰、抗侵食、抗過敏/脱感作、白色化、表面調整、研磨、及びpH均衡化を包含する1以上の利益を提供するのに有効な活性物質類を含有する2以上の口腔ケア製品の使用を伴う複数の工程を含む口腔衛生計画(oral hygiene regimens)を提供し、ここで、前記複数の工程は、被験者の口腔の対象表面への口腔ケア活性物質類の送達を最大にして、それによって最適な口腔健康及び衛生利益を達成するために実行され及び順序付けされる。
【0010】
1つの態様では、本発明による計画は、下記工程:
(a)抗菌性歯磨剤を口腔表面に適用する工程と、
(b)前記口腔を抗菌性口内洗浄剤ですすぐ工程と、
をそれぞれ少なくとも1日1回含み、好ましくは、工程(a)及び(b)の少なくとも一方は、夜就寝する前に行われる。
【0011】
このような計画から導かれる利益としては、優れた歯垢の抑制、口臭の軽減、及び抗歯肉炎効果が挙げられる。好ましくは、工程(a)及び(b)は、それぞれ少なくとも1日2回行われる。これらの工程は同時に又は間隔をおいて、例えば工程間に少なくとも約30分の間隔をおいて行われてよい。このように1つの計画は、抗菌性歯磨剤を歯ブラシによって、好ましくは電動歯ブラシを用いて適用し、その後、抗菌性口内洗浄剤によりすすぐことを包含してよい。又は、計画は最初にすすぎを、その次にブラッシングを包含してもよい。前記計画における工程は、既存の歯垢を除去し、口中の即時の及び持続した抗菌作用を提供し、それによって歯垢の形成又は再生を抑制することを目的としている。
【0012】
計画は好ましくは、口腔の歯間、歯肉、及び歯肉縁下領域をデンタルフロス、フロスピック、デンタルテープ、及びプロキシブラシから選択される歯間用具(interproximal device)を用いて洗浄及び処置する追加の工程(c)を包含し、ここで工程(c)は工程(a)及び(b)の一方又は両方の直前又は直後に行われる。
【0013】
歯磨剤及び口内洗浄剤製品中に含有される好ましい抗菌剤としては、第一スズイオン源、亜鉛イオン源、トリクロサン、過酸化物源、塩化セチルピリジニウム、臭化ドミフェン、クロロへキシジン、トリクロサン、トリクロサンモノホスフェート、精油類、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0014】
本発明のこれらの、及び他の特徴、態様及び長所は、次の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本明細書は、本発明を特に指摘しかつ明確に請求する特許請求の範囲をもって結論とするが、本発明は、以下の説明からよりよく理解されるものと考えられる。
【0016】
本明細書の以下で使用される全ての百分率及び比率は、特に指示がない限り、組成物全体の重量を基準とする。本明細書で言及される成分のすべての百分率、比率及び濃度は、特に指示がない限り、成分の実際の量に基づき、市販製品として成分と組み合わされている場合がある溶媒、充填剤、又はその他の物質を包含しない。
【0017】
本明細書で参照されている全ての測定は、特に指定がない限り、25℃で行なわれる。
【0018】
本明細書中で、「含む」は、最終結果に影響を及ぼさない他の工程及び他の構成成分が追加され得ることを意味する。この用語には、「からなる」及び「から本質的になる」という用語が包含される。
【0019】
本明細書で使用するとき、単語「包含する」及びその変形は非限定的であることを意図し、挙げられた品目の詳細説明は、本発明の材料、組成物、装置及び方法においてもまた有用であり得るその他の類似の品目を除外しない。
【0020】
本明細書で使用するとき、単語「好ましい」、「好ましくは」及びその変形は、一定の条件下において一定の利益をもたらす本発明の実施形態に関する。しかし、同様の又は他の環境において、他の実施形態が好ましい場合もある。さらに、1つ以上の好ましい実施形態の詳細説明は、他の実施形態が有用でないことを示すものではなく、本発明の範囲内から他の実施形態を排除することを意図するものではない。
【0021】
「口腔ケア組成物」とは、通常の使用過程では、特定の治療剤の全身投与の目的で意図的に嚥下されず、むしろ、口腔の活性を目的として実質的にすべての歯の表面及び/又は口腔組織と接触させるのに十分な時間、口腔内に保持される製品を意味する。本発明の口腔ケア組成物は、歯磨剤、練り歯磨き、歯磨ジェル、ムース、フォーム、歯肉縁下ジェル、口内洗浄剤若しくはうがい薬、マウススプレー、ロゼンジ、咀しゃく錠、又はチューイングガムを包含する種々の形態であってよい。本発明の口腔ケア組成物はまた、口腔表面への直接適用又は貼付用のストリップ又はフィルム上に組み込まれてもよい。
【0022】
用語「歯磨剤」は、本明細書で使用するとき、特に指定のない限り、ペースト、ジェル、セラム、濃縮物、又は液体処方を意味する。歯磨剤組成物は、単一相組成物であってもよいし、又は2つ以上の別々の歯磨剤組成物の組み合わせであってもよい。歯磨剤組成物は、ペーストを囲むゲルを有する、深い縞状、表面的な縞状、多層状、又はこれらのいずれかの組み合わせのような、いずれの所望の形態であってもよい。2つ以上の別個の歯磨剤組成物を含む歯磨剤中の各歯磨剤組成物は、ディスペンサーの物理的に分離された区画内に収容され、及び並列して投与されてもよい。歯磨剤は歯、歯肉、及び他の口腔表面に、ブラッシングによって、表面に塗りつけることによって、又は歯磨組成物を、コーティングされたストリップを口腔表面上に付着させることによって、適用してよい。
【0023】
用語「口腔に許容可能なキャリア又は賦形剤」とは、フッ化物イオン源類、抗結石又は抗歯石剤類、緩衝剤類、シリカなどの研磨剤類、アルカリ金属重炭酸塩類、増粘物質類、保湿剤類、水、界面活性剤類、二酸化チタン、香味系、甘味剤類、キシリトール、着色剤類、及びこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない、口腔ケア組成物に使用される安全且つ有効な物質及び従来の添加剤を包含する。使用されるキャリアの選択は、基本的に、組成物が口腔内に導入すべき方法によって決定される。本発明の組成物の調製に好適なキャリアは、当該技術分野において周知である。それらの選択は、味、価格、及び貯蔵安定性などのような二次的な考慮事項によって左右される。種々のタイプの口腔ケア組成物のためのキャリア物質は、例えば、米国特許第3,988,433号(ベネディクト(Benedict));同第4,083,955号(グラベンシュテッター(Grabenstetter)ら);同第5,198,220号及び同第5,242,910号(両方ともダマニ(Damani));同第5,213,790号、同第5,145,666号、及び同第5,281,410号(全てルカコビック(Lukacovic)ら);同第4,849,213号及び同第4,528,180号(シェーファー(Schaeffer));同第5,939,052号(ホワイト(White)ら);6,696,045号(ユー(Yue)ら);同第6,740,311号(ホワイト(White)ら);同第6,846,478号(ドイル(Doyle)ら)、及び同第7,063,833号(グランドルフ(Glandorf)ら)に開示されている。
【0024】
本明細書に有用な活性物質及び他の成分は、美容上の及び/若しくは治療上の利益、又はそれらが要求される作用様式若しくは機能によって、本明細書中で分類又は記述され得る。ただし、本明細書に有用な活性物質及び他の成分が、場合によっては美容上の及び/若しくは治療上の1を超える利益をもたらすこと、又は1を超える作用様式で機能若しくは作用することができることを理解すべきである。したがって、本明細書での分類は便宜上実施されるものであり、及び成分を特に規定した用途又は列挙した用途に制限しようとするものではない。
【0025】
本明細書では、用語「バイオフィルム」とは時間がたった(aged)歯垢を指す。用語「歯石」及び「結石」は交換可能に使用され、及び石灰化した歯垢バイオフィルムを言う。
【0026】
一実施形態では、計画は、第一スズ含有歯磨剤でブラッシングした後、共に譲渡された米国特許出願2005000037560(US20050169852A1として2005年8月4日に公開)に記載されているような塩化セチルピリジニウム(CPC)のような生物学的利用能の高い四級アンモニウム抗菌剤類を含む口内洗浄剤ですすぐことを含む。好適な第一スズ歯磨剤処方としては、共に譲渡された米国特許第5,004,597号;同第5,939,052号;同第6,187,295号;同第6,350,436号、同第6,667,027号;同第6,521,216号、同第6,555,094号;同第6,696,045号;同第6,821,507号;同第6,713,049号;及び同第6,685,920号、並びに米国特許第5,871,715号;同第5,017,363号、及び同第5,009,883号(ジレット(Gillette)に譲渡)に開示されているものが挙げられる。
【0027】
一実施形態では、工程(a)が、
(i)有効抗菌量の第一スズイオン源と、
(ii)有効抗虫歯量のフッ化物イオン源と、
(iii)約4以上の平均鎖長を有する1以上の線状(linear)ポリホスフェート類と、
を含む歯磨剤で、歯及び口腔表面を歯ブラシを用いてブラッシングすることを含む。
【0028】
歯ブラシは、手動、電池式、又は電動の種類であってよい。しかし、臨床研究では、電動ブラシ類が手動ブラシ類よりも大きな効果を提供し、本計画においては好ましい場合があるということが実証された。好適な歯ブラシの例としては、オーラルB(Oral-B)(登録商標)によりブランド名パルサープロヘルス(Pulsar Pro-Health)(商標)、クロスアクション(Cross Action)、及びリニューアルデイリーホワイトニング(Renewal Daily Whitening)で製造されているものが挙げられる。
【0029】
工程(a)の後、以下:
(i)塩化セチルピリジニウム(CPC)、塩化テトラデシルピリジニウム、塩化N−テトラデシル−4−エチルピリジニウム、臭化ドミフェン、及びこれらの混合物からなる群から選択される生物学的に利用可能な四級アンモニウム抗菌剤を少なくとも約300ppm送達するための量の四級アンモニウム抗菌剤の1つ又は混合物と、
(ii)大部分の水、及び組成物の約5重量%〜約30重量%の多価アルコール保湿剤を含む、薬学上許容される液体キャリアと、
を含む、口内洗浄剤で歯及び口腔表面をすすぐことを包含する工程(b)が続く。
【0030】
好ましくは、口内洗浄剤は組成物の少なくとも約0.035%の塩化セチルピリジニウム(CPC)を含む。すすぎ工程は、ブラッシング工程の直前又は直後に行われてもよく、又はブラッシング後少なくとも約30分が経過してから行われてもよい。臨床研究では、ブラッシング及びすすぎ工程の間隔をあけた場合に、歯垢再生及び口臭の低減という点でより大きな付加的な効果が得られる場合があるということが実証された。有効な抗菌性歯磨剤を用いたブラッシングが歯垢細菌のほとんどを十分に除去し得、そして抗菌性洗浄剤で直ちにすすぐことが、少量の増分効果のみを提供し得ると考えられる。効果は、すすぎ工程をいくらかの時間が経過してから、すなわち歯垢が再生され始めた時に行った場合に、より大規模なものとなる場合がある。さらに、口内に歯磨剤からの成分が残存する場合があり、それが洗浄剤中の抗菌活性物質を妨害することがある。例えば、歯磨剤中のアニオン性界面活性剤類及び添加剤類が、口内洗浄剤中に存在するCPCのようなカチオン性抗菌剤類の生物学的利用能を阻害する場合がある。毎日の計画の例としては、朝のブラッシング及びすすぎ、昼食後及び夕食後のすすぎ、並びに夜就寝前のブラッシング及びすすぎが挙げられる。
【0031】
計画は、好ましくはブラッシング及びすすぎ工程の直前又は直後の、フロシングの工程を更に包含するのが好ましい。フロシング工程は、歯の間の領域、歯肉線、及び他の手の届きにくい領域をきれいにし、これらの領域を歯磨剤及び洗浄剤からの活性物質の送達がより届きやすくなるようにする。好ましくは、フロスそのものがフロシング中に送達される抗菌活性物質を含有する。フロスは抗菌剤を既に含有して供給されてもよく、又は計画の一部として、消費者がフロスに抗菌性歯磨剤又は口内洗浄剤を含侵させてもよい。
【0032】
計画は好ましくは口腔内の歯垢付着の識別、位置特定、及び定量化のための歯垢染色手段もまた包含して、このような歯垢を除去するためのブラッシング、フロシング、及びすすぎなどの必須の処置工程の実行を補助する。歯垢染色製品は一般に、歯垢により吸収されて歯垢を目に見えるようにする着色剤類又は顔料類を含有する。ほとんどの歯垢染色組成物は、米国特許第3,309,274号;同第3,624,219号;同第3,997,658号;同第4,302,439号;同第4,459,277号;同第4,517,172号;同第4,590,061号;同第4,666,700号;同第4,992,256号;同第5,098,691号;同第5,190,743号;同第7,182,935号に開示されているような着色剤類をベースとする。例としては、合成有機着色剤類、とりわけ、エリスロシン(食品、医薬品及び化粧品用赤3号)、アルーラレッド(Allura Red)(食品、医薬品及び化粧品用赤色40号)、緑色8号、赤色19号、赤色22号、赤色28号、フルオレセイン(黄色7号)、及びフルオレセイン二ナトリウム塩(黄色8号)などが挙げられる。使用されてきた天然着色剤類としては、サトウダイコンから抽出される赤色染料、サンギナリンの塩、及びコバラミン化合物類、特にシアノバラミン(cyanobalamin)(ビタミンB12)が挙げられる。これらの着色剤類の幾つかは、通常の日の光又は人工の光の下ではヒトの目に見えず、目に見えるようになるためには特定の波長の光の使用を必要とする場合がある。歯垢染色剤は、歯磨剤、洗浄剤、又は歯間用具に組み込まれてもよく、又は別個の製品として、錠剤、溶液、ゲル、又はエアロゾルなどの種々の形態で提供されてもよい。
【0033】
さらに、計画は、口中への微生物の再導入を避けるために、歯ブラシ又は歯間用具のための消毒剤として抗菌性口内洗浄剤を用いる消毒/殺菌工程を包含してもよい。ブラシ又は用具は使用後、好ましくは夜の間、口内洗浄剤に浸漬されてよい。
【0034】
本発明はまた、消費者が、推奨される計画に準拠することを補助するための口腔衛生キットも提供する。キットの1つの例は、歯ブラシ(例えばオーラルB(Oral-B)(登録商標)パルサープロヘルス(Pulsar Pro-Health)(商標)ブラシ)と組み合わせて使用するための抗菌性歯磨剤(例えば、クレスト(Crest)(登録商標)プロヘルス(PRO-HEALTH)(商標)フッ化第一スズ歯磨剤);抗菌性口内洗浄剤(例えば、クレスト(Crest)(登録商標)プロヘルス(PRO-HEALTH)(商標)CPC口内洗浄剤);少なくとも1つの歯間用具(たとえば、オーラルB(Oral-B)(登録商標)サテン(Satin)フロス)、及び最適な効果を得るように計画を行うための指示書を含む。こうしたキット及び計画は、歯肉炎及び歯周病に罹っているか又はその発症の危険のある消費者、例えば、出血した及び腫れた歯肉を経験している消費者、及び顕著な、すなわち3mm以上の歯肉剥離があると診断され又は指摘された消費者に特に有用であり得る。このような消費者はまた、多くの全身性疾患を発症する危険がある。
【0035】
口腔の感染症は全身の感染症につながる恐れがあるということは今や立証されている。細菌は、口から血流中へ、そして体の他の部分に広がり、それによってヒトの健康を危険に曝す恐れがある。最近の研究では、歯周感染症が心臓疾患、糖尿病、呼吸器疾患、及び早期の低体重出産を包含する多くの重篤な状態の発現の原因となる場合があるということが見出されている。慢性の歯周感染症は、アテローム性動脈硬化症及び血栓塞栓事象を開始し及び悪化させる場合のある細菌毒素及び炎症性サイトカインの生物学的負荷を生ずることが示されている。加えて、既知の歯周病原体、ポルフィロモナス・ジンジバリスが動脈硬化斑から単離されている。歯周病が顕著な菌血症の発症を誘発するということもまた示されており、及び菌血症に続いて心筋梗塞及び脳卒中のような血栓塞栓事象が起こる可能性がある。ストレプトコッカス・サングイス及びポルフィロモナス・ジンジバリスのような歯周病に関連する細菌は、血小板がこれらの細菌と接触したときに凝集する原因となるということが実証されている。その結果生ずる細菌誘発性の血小板集合体は、急性心筋梗塞又は脳卒中の原因である塞栓を形成する可能性がある。
【0036】
口腔感染症の処置及び予防において増大された抗菌性効果を提供する本計画はまた、全身の健康を増進するためにも有益である。本計画において口腔の病気及び感染を処置するため及び全身の又は身体中の健康を増進するために使用されてよい抗菌性組成物は、共に譲渡された米国特許第6,846,478号及び同第6,696,045号、並びに米国特許US2003/0206874A1、US2005/0163727A1、US2005/0169852A1として公開されている出願、及びPCT国際公開特許WO02/02096に開示されている。具体的には、病原体の口腔細菌、関連の細菌毒素及び内毒素、及びその結果生ずる、これらの口腔病原体によって刺激される炎症性サイトカイン及び伝達物質の、血流への広がりが防止され又は最小限に抑えられ、それによってヒト及び他の動物の心臓疾患のような全身性疾患の発症の原因となる病因的因子が減少される。全身性疾患の病因的因子を減少させることによって、こうした疾患の発症のリスクもまた減少され、そのことが被験者のより良好な全身の健康につながる。
【0037】
本計画の有効性は、以下の臨床試験において実証される。
【0038】
口臭の処置のための計画
この調査においては、系統的口腔ケア衛生計画中に抗菌剤を含有する製品形態(歯磨剤及び口内洗浄剤)を組み合わせることの効果を、1つの形態のみ(抗菌性歯磨剤又は口内洗浄剤)の使用と比較して評価した。以下の計画(A〜F)を評価するために所望の口腔の結果として息の状態の改善を使用した。
【0039】
A.フッ化ナトリウム歯磨剤[クレスト(Crest)(登録商標)キャビティープロテクション(Cavity Protection)(CCP)歯磨剤]
B.フッ化第一スズ歯磨剤[クレスト(登録商標)プロヘルス(PRO-HEALTH)(商標)歯磨剤(CPHD)]
C.トリクロサン歯磨剤+精油口内洗浄剤[コルゲートトータル(Colgate Total)(登録商標)歯磨剤+リステリン(Listerine)(登録商標)口内洗浄剤(それぞれコルゲート・パルムオリーブ(Colgate-Palmolive)及びファイザー(Pfizer, Inc.)により製造)]
D.フッ化ナトリウム歯磨剤+塩化セチルピリジニウム(CPC)口内洗浄剤[クレスト(Crest)(登録商標)キャビティープロテクション(Cavity Protection)(CCP)歯磨剤+クレスト(Crest)(登録商標)プロヘルス(PRO-HEALTH)(商標)口内洗浄剤(CPHR)(プロクター・アンド・ギャンブル(The Procter & Gamble Co.)により製造)]
E.フッ化第一スズ歯磨剤+塩化セチルピリジニウム(CPC)口内洗浄剤[クレスト(Crest)(登録商標)プロヘルス(PRO-HEALTH)(商標)歯磨剤(CPHD)+クレスト(Crest)(登録商標)プロヘルス(PRO-HEALTH)(商標)口内洗浄剤(CPHR)(プロクター・アンド・ギャンブル(The Procter & Gamble Co.)により製造)、朝晩の使用]
F.フッ化第一スズ歯磨剤+塩化セチルピリジニウム(CPC)口内洗浄剤[クレスト(Crest)(登録商標)プロヘルス(PRO-HEALTH)(商標)歯磨剤(CPHD)+クレスト(Crest)(登録商標)プロヘルス(PRO-HEALTH)(商標)口内洗浄剤(CPHR)、朝晩の歯磨剤の使用、昼食後及び夕食後の口内洗浄剤の使用]
臨床試験は単一施設、試験者目隠し、6処置、6期間、オープンラベル、交差研究であった。このプロトコルとは別に行われたスクリーニングの実行に基づいて再現可能な悪臭の徴候を示した30人の被験者がこの調査に登録された。息の測定は各処置期間のベースラインにおいて及びベースライン後およそ24時間及び48時間に行われた。各調査訪問時にハリメーター(Halimeter)測定が行われた。測定は、朝、あらゆる口腔衛生が行われる前に行われた。被験者は、ハリメーター(Halimeter)(インタースキャン・コーポレーション(Interscan Corporation)、カリフォルニア)と呼ばれる市販の携帯用計器を用いて、揮発性イオウ化合物(VSC)の放出について評価された。この計器は、不快な口臭の主要構成成分のうちの2つである、硫化水素及びメチルメルカプタンに感応性である。熟練した技術者が全てのハリメーター(Halimeter)測定を実行した。製造メーカーによって記載された手順にしたがってハリメーター(Halimeter)の較正を行った。
【0040】
被験者に歯磨剤の環境順化製品(クレスト(Crest)(登録商標)(キャビティープロテクション(Cavity Protection))及びブラシ(ADA手動対照品)を渡し、彼らの最初のベースライン訪問の前におよそ7日間及び処置期間の間のウォッシュアウト時に、朝晩使用してもらった。
【0041】
環境順化の間、歯磨剤の完全なストライプを分与し、1日2回(朝1回及び晩に1回)、舌のブラッシングを除く彼らのいつものやり方で60秒間ブラッシングし、その後歯磨剤スラリーを20秒間口中でグチュグチュやるように被験者に指示した。被験者はその後15mLの水で各10秒間ずつ2回口をすすいだ。
【0042】
処置期間の間、被験者は環境順化期間中と同じやり方で歯をブラッシングした。口内洗浄剤を伴う計画の場合は、被験者は彼らの与えられた口内洗浄剤20mLを使用して30秒間すすぎ、そして吐き出した。口内洗浄剤製品を包含する3つの計画は、被験者に、与えられた洗浄剤を朝晩ブラッシングの直後に使用するように指示し、1つの計画は被験者に、与えられた洗浄剤を昼食及び夕食後に使用するように指示した。被験者には、彼らの製品(類)を使用した後30分間は飲食を控えるように指示した。
【0043】
ベースライン訪問時は、前の夜からいずれの口腔衛生も行わず何も食べたり又は飲んだりせずにいた状態での息の測定のための試料を提供するように被験者に依頼した。ハリメーター(Halimeter)測定が行われたなら、被験者にランダムに6つの試験計画のうちの1つを割り当て、そしてその後被験者は彼らの与えられた製品(類)の勧告された使用を行った。被験者は、彼らが割り当てられた処置計画を、計4回の製品使用のために、その晩とその翌日に2回使用した。
【0044】
被験者は彼らの2回目の製品使用の後にベースライン訪問時に取られた息測定を繰り返すために戻った(ベースラインのおよそ24時間後)。被験者はベースライン訪問後およそ48時間後の息について再び測定された。この手順を6回の処置期間のそれぞれについて繰り返した。結果を下記の表1にまとめる。
【0045】
この調査に関する平均ベースラインVSCスコアはおよそ122.0ppbであった。処置の24時間後及び48時間後、これらのスコアは処置計画に応じて調整平均レベルが72.6ppb〜118.1ppbの範囲まで下がった。24時間及び48時間の訪問の両方において、クレストキャビティープロテクシ(Crest Cavity Protection)処置計画の調整平均VSCレベルは有意に(p≦0.0825)最高値であった。抗菌計画(C、E、及びF)はそれぞれ有意に又は方向的により低いVSCスコアを有し、計画F(第一スズ歯磨剤+食後のCPC口内洗浄剤処置計画)は最も低い調整平均VSCスコアを有した。他の処置計画を順に並べた相対的な順位は24時間から48時間までで変化した。
【0046】
この調査は、製品形態を組み合わせる計画の手法が、歯磨剤及び口内洗浄剤製品を別個に用いた場合よりも大きな息効果を提供するということを実証している。抗菌性歯磨剤(フッ化第一スズ歯磨剤又はトリクロサン歯磨剤)を抗菌性口内洗浄剤(生物利用能の高いCPC口内洗浄剤又は精油口内洗浄剤)と組み合わせる計画は、朝の測定で優れた口臭効果を提供する。一日に亘って、処置形態の使用の時間をずらすことがブラッシング及びすすぎを共に結合させるよりも良好な計画手法である場合があるということを示唆するいくつかの証拠がある。この調査を通して、反対の事象は報告されなかった。
【表1】

【0047】
歯垢の再生を抑制するための計画
この調査により、本計画からの歯垢再生抑制効果が実証された。口中の細菌性歯垢の抑制は、虫歯、歯肉炎、歯周病、及び歯の欠損を包含する口腔状態を防止するために必須である。歯垢を抑制するために、機械的な歯の洗浄行動(歯のブラッシング、フロシング、すすぎ)が、化学剤(抗菌剤又は表面への細菌の付着を防止し又は歯垢を分離する剤)と組み合わせて使用される。歯垢の再生及び生命力と歯肉炎への感染しやすさとの一般的相関により、治療活性の効果と持続性とを組み合わせた潜在能力を定量化するためには、計画の抗歯垢特性を、特に一日を通して評価するのが理想的であり得るということが示唆される。歯垢の洗浄又は除去及び歯垢形成又は再生の抑制の評価のために使用される方法は、ホワイト(White)ら、ジャーナル・オブ・クリニカル・デンティストリー(J Clin Dent)17:22〜26、2006年に記載されているDPIARM技術(デジタル歯垢画像分析の反復測定(Repeated Measures Digital Plaque Image Analysis))である。
【0048】
この方法によるCPC処方及び精油口内洗浄剤処方についての以前の試験により、指示にしたがってブラッシング後に1日2回使用されるそれらの洗浄剤は、測定されたすべての時点で日中の歯垢において大きな有意効果を有するということが示された。同様に、デジタル歯垢画像化によるフッ化第一スズ又はトリクロサンを含有する歯磨剤についての以前の別個の試験により、これらの処方もまたより少ない程度に日中の歯垢に影響を与えるという証拠が与えられた。DPIARM技術はこのように本明細書において、抗菌性洗浄剤と歯磨剤の組み合わされた計画の全般的な抗歯垢効果への影響を試験するために使用される。
【0049】
本調査は、処置介入設計を採用して、1日2回朝と夜に、フッ化第一スズ歯磨剤(クレスト(Crest)(登録商標)プロヘルス(PRO-HEALTH)(商標)歯磨剤)でブラッシングした後に使用される700ppmのCPC口内洗浄剤(クレスト(Crest)(登録商標)プロヘルス(PRO-HEALTH)(商標)口内洗浄剤)の計画の組み合わせ効果を、1日2回朝と夜に、トリクロサン歯磨剤(コルゲートトータル(Colgate Total)(登録商標))でブラッシングした後に使用される精油口内洗浄剤(リステリン(Listerine))の計画の組み合わせ効果に対して、並びにベースライン(クレストキャビティープロテクション(Crest Cavity Protection)歯磨剤のみ)に対して、及びフッ化第一スズ歯磨剤のみに対して又はトリクロサン歯磨剤のみに対して、DPIARMパネルにおける日中の歯垢レベルの反応について試験した。
【0050】
クレストキャビティープロテクション(Crest Cavity Protection)(CCP)歯磨剤の使用中に観察される日中の歯垢形成レベルを用いて、本調査のベースライン(期間A)に対する事前調査期間における平衡歯垢レベルを検証した。平衡歯垢レベルがパネリストらにおいて検証されたなら、1週間のベースラインCCP歯垢反応を記録した。これに続いて、パネルをベースライン平均歯垢レベルに関して均衡の取れた2つのグループに分け、そして、パネルの半数はCCPに替えてクレスト(Crest)(登録商標)プロヘルス(PRO-HEALTH)(商標)フッ化第一スズ歯磨剤を1日2回使用し、パネルの半数はCCPに替えてコルゲートトータル(Colgate Total)トリクロサン歯磨剤を1日2回使用して、1週間の間、日中の歯垢レベルを評価した。この期間は抗菌性歯磨剤の効果を測定することを目的としている。調査はその後、1日2回の抗菌性口内洗浄剤の使用を追加してさらに3週間続けられた。クレスト(Crest)(登録商標)プロヘルス(PRO-HEALTH)(商標)フッ化第一スズ歯磨剤を使用しているパネリストはクレスト(Crest)(登録商標)プロヘルス(PRO-HEALTH)(商標)洗浄剤を追加し、及びコルゲートトータル(Colgate Total)(登録商標)歯磨剤を使用しているパネリストはリステリン(Listerine)(登録商標)洗浄剤を追加した。
【0051】
歯垢レベルは、歯の全面積(ピクセル単位)及び歯垢で覆われた全面積を染色するための規格化デジタル歯垢画像分析プロトコルを用いて評価された。合計の歯のピクセルは再配置及び評価の精度を照合するために使用される。各処置に関して各染色後に歯垢で覆われた歯の%を測定する。これは歯垢で覆われた歯の表面及び合計の歯の表面(歯垢のない表面+歯垢で覆われた表面)の測定から導かれる。
【0052】
画像化のための歯垢の染色は、1240ppmのフルオレセインを含有するフルオレセイン緩衝剤溶液を使用した。撮影に先立ち、以下の手順を用いて被験者の歯垢をフルオレセインによって染色する:
□25mlのホスフェート緩衝剤で10秒間すすぐ;
□ホスフェート緩衝剤中1240ppmフルオレセイン5.0mlで1分間すすぐ;
□25mlのホスフェート緩衝剤で10秒間×3回すすぐ。
【0053】
ホスフェート緩衝剤は、リン酸一ナトリウム3.62g及び超純水で2リットルに希釈されたリン酸二ナトリウム0.349gから成る。この混合物の最終的なpHは5.5である。溶液は新しく−毎日GMP認可プロセス実験室において、調製される。
【0054】
各処置期間について、被験者に試験歯磨剤及びオーラルB(Oral-B)(登録商標)40ソフト歯ブラシ(Soft toothbrush)を渡し、1日2回彼らがいつもやっているようにブラッシングし、晩のブラッシングは彼らがその晩就寝する直前に行うように指示した。口内洗浄剤を伴う処置期間中には、朝と晩の両方に歯のブラッシングに続けてすすぎを行った。歯のブラッシングの後、追加の水ですすいで歯磨剤からのあらゆる残留界面活性剤を洗い流した。ブラッシング及び水によるすすぎの後、被験者は大雑把に20mlの口内洗浄剤を彼らの与えられた投与カップに分与し、30秒間(タイマーを与えた)すすぎそして口内洗浄剤を吐き出すように指示された。晩のすすぎの後、その晩就寝する前には更に水ですすいだり、食べたり又は飲んだりしないように彼らに指示した。朝には、同様に朝の歯のブラッシング後に口内洗浄剤を使用するが、すすぎの使用は採点日と非採点日では異なる。非採点日には午前中の家での歯のブラッシング後に彼らの与えられた口内洗浄剤ですすぐように被験者に指示し、そしてこの場合もブラッシングと洗浄剤適用の間には水による追加のすすぎが許可された。朝の使用時には、すすぎの適用後30分間飲食しないように被験者に指示した。採点日における異なる朝の使用は以下の通りである。各週に、被験者は3日、各日とも以下の3回の測定により採点された:(1)午前中のブラッシング前、(2)午前中のブラッシング後、及び(3)午後。被験者は、その朝、あらゆる食料/飲料をとる前に更なる口腔衛生をせずに、採点のために画像化実験室に報告した。(各被験者はその前の晩に、いつものようにブラッシングして、与えられた製品ですすいだ)。被験者は次に歯垢を染め(フルオレセインすすぎ剤を用いて)及び「午前中のブラッシング前の」歯垢画像化を受け、その後アンカー(Anchor)(商標)使い捨てフラットヘッドブラシを用いて、計量された1.5gの用量で提供された与えられた歯磨剤を用いて40秒間時間を計ってブラッシングを行った。ブラッシング後に、被験者は歯垢を再染色し、2回目の歯垢画像化(午前中のブラッシング後の歯垢画像化)を受けた。ブラッシング後の歯垢採点の後には、ホスフェート緩衝剤すすぎ溶液で更に3回及び水で更に3回すすいであらゆる残留のフルオレセイン染料を洗い流すよう被験者に依頼した。被験者には次に、渡された口内洗浄剤ですすぎ、そして更に30分間飲食を控える(コーヒー等を飲まない)よう依頼した。この後は、被験者はその採点日を通して自由に朝食及び昼食、並びに軽食等を取った。午後(約2〜3:00p.m.)には、被験者は再び、3回目の歯垢染色及び測定に関し歯の画像化実験室に報告した。被験者はこの評価の前少なくとも1/2時間食料及び飲料を避けるように指示された。抗菌性歯磨剤+洗浄剤処置期間は3週間に渡って行われ歯垢形成の9回の反復測定が提供された。下記にまとめた本調査の結果は、抗菌性歯磨剤及び抗菌性洗浄剤を組み合わせる計画から得られる大きな付加的減少を実証しており、最も大きな歯垢減少及び歯垢再生の抑制はフッ化第一スズ歯磨剤及び生物学的利用能の高いCPC洗浄剤の組み合わせから得られた。この計画は、その日の間、長期間に渡り「ブラッシングしたばかりの」状態であるのと同等の、最小の歯垢再生を提供した。24時間の期間を通した歯垢レベルは一貫して低いままであり、それによって歯垢が誘発する口腔疾患の発現からの保護が提供された。
【表2】

【0055】
電動歯ブラシ調査
本調査では、抗菌性歯磨剤(フッ化第一スズ+ヘキサメタホスフェート、クレスト(Crest)(登録商標)プロヘルス(PRO-HEALTH)(商標)、CPHD)及び電動歯ブラシ(オーラルB(Oral-B)(登録商標)トリンプ(Triumph)(商標)、OBT)の付加的有効性を、介入に基づくデジタル歯垢画像分析法(DPIA)において評価した。16人の被験者に、市販のクレスト(Crest)(登録商標)キャビティープロテクション(Cavity Protection)歯磨剤(CCP)のチューブ及びオーラルB(Oral-B)(登録商標)トリンプ(Triumph)(商標)プロフェッショナルケア(Professional Care)9000(商標)歯ブラシ(CCP−OBT)を朝晩のブラッシングの努力に関する指示と共に渡した。被験者はそのCCP−OBT計画を2週間続けた。2週間の間、日中の歯垢レベルに関して、午前中のブラッシング前;午前中のブラッシング後;及び午後(午後の真ん中)の各歯垢再生の評価をそれぞれ包含する3日間の別個の採点日に、前述したような規格化UV画像化技術(ホワイト(White)ら、ジャーナル・オブ・クリニカル・デンティストリー(J Clin Dent)17:22〜26、2006年)を用いて被験者を評価した。3週目に、被験者はCCP歯磨剤を抗菌性フッ化第一スズ歯磨剤(CPHD)と交換し、被験者は更に2週間ブラッシングを続け、4週間の間歯垢を再評価した。
【0056】
ブラッシング前(平均歯垢%±SD):CCP:8.8±4.9;CPHD=6.3±4.2(29.1%の相対的減少、p<0.05);ブラッシング後:CCP:2.6±1.8;CPHD=2.1±1.3(17.9%の相対的減少、有意でない);午後の再生:CCP:5.6±3.0;CPHD=4.1±2.5(26.8%の相対的減少、p<0.05)。これらの結果は、臨床的に証明された抗菌性フッ化第一スズ歯磨剤の適用は、電動歯ブラシ(OBT)の臨床的に有意な口腔衛生の有効性を、主に衛生介入間の歯垢の再生を制御することによって、更に改善したということを実証している。CPHDは、電動歯ブラシ使用者において付加的な治療の有効性を提供する。したがって電動歯ブラシは本計画及びキットにおいて好ましい。
【0057】
計画は、日ごと、2週ごと、週ごと、月ごと、又は他の期間について設計されてよい。計画は、夜、朝、特定の時間内(例えば4時間に亘る)、又はその日を通じて、といったその日の特定の時間に行われる場合に、最大の効果が得られるように設計されてよい。週ごとの計画は、週に1回又は2回のみ使用される1以上の製品の使用を包含してよい。白色化製品は週に1回だけ使用されてもよく、別の日は洗浄力の大きな歯磨剤の使用に当て、また別の日は集中的製品の使用に当ててもよい。集中的製品とは、ゲル、セラム、又は追加のフッ化物、強化された抗菌剤、若しくは毎日ベースよりも少ない使用で効果を与えるいずれかの他の口腔活性成分を提供する他の形態であってよい。
【0058】
計画における1つの工程は、活性化組成物の使用を含んでいてよい。活性化組成物は、洗浄剤若しくはゲル、又は口腔表面に組成物を送達するあらゆる他の形態であってよい。活性化組成物はその処置又はそれに続く工程の効果を高めることを意図している。例えば、活性化洗浄剤がブラッシング前に使用されて、フッ化物歯磨剤によるブラッシング時にフッ化物をより良好に吸収できるようにしてもよい。より良好な白色化又は過酸化物の吸収のために白色化前の工程として活性化ゲルが使用されてもよい。
【0059】
他の実施形態は、朝の口臭に関する一般消費者の症訴からも明らかなように、口が歯垢細菌の繁茂に対して最も脆弱である夜を通して口を保護するための集中的な夜の処置を企図している。この計画は、活性化洗浄剤を使用するすすぎ工程の後、白色化剤類、抗菌剤類、及びフッ化物などの成分を含有する処置製品を適用することを包含する。集中的処置製品は好ましくは、口腔ケア活性物質(類)のためのキャリアとして、歯及び他の口腔表面に対して実質的である物質を包含し、そしてこれにより、そこにコーティングを付着させて、活性物質がその意図された機能を実行できる口腔表面上にその活性物質が容易に付着及び保持されるようにする。加えて、実質的なコーティングは、汚れ、染み、並びに細菌及び他の望ましくない沈着物の付着に対する抵抗性を与える。集中的処置製品として好適である組成物は、例えば、実質的な剤としてアニオン性官能化ポリシロキサン類を用いる米国特許第7,025,950号、及びUS20030211050A1として公開されている米国特許出願10/430,520、及びポリホスフェート類を用いる米国特許第6,555,094号;同第6,821,507号、及び同第6,713,049号に開示されている。
【0060】
計画中の1つの工程が、ブースター製品を含んでもよい。これは、歯磨剤と共に歯ブラシ上に塗られる組成物であってよい。ブースター製品はセラム、ゲル、液体、粉末、又は歯磨剤と組み合わせることのできる他の形態であってよい。ブースター製品は、ブラッシング工程と共に又は計画中で指定された通りに、使用される場合がある。
【0061】
他の実施形態では、計画は口腔内のpHのバランスをとる又はpHを制御するように設計される。計画は抗菌製品によるブラッシング及びすすぎの工程を包含する。抗菌製品は好ましくは口中の緩衝能の向上を提供するように処方されてよい。計画における工程は好ましくは最大の有効性を得るために間隔をあけられる。好ましくは、すすぎ工程は、ブラッシングの少なくとも30分後、少なくとも60分後、及び120分後までに行われる。計画はまた、好ましくは、各食後にすすぎ又はブラッシング工程を含む。口腔内のpHのバランスを取るための計画のためのキットは、抗菌性歯磨剤、抗菌性口内洗浄剤、及び家から離れたところで使用するための小さな又は旅行サイズの抗菌性歯磨剤又は口内洗浄剤を包含してもよい。
【0062】
上述したように、本計画類は、例えば米国特許第5,518,012号(ドラン(Dolan)ら)に開示されているようなデンタルフロスのような歯間用具の使用を包含してよく、前記特許は塩化セチルピリジニウム(CPC)のような抗菌剤を組み込むことのできる延伸ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フロスを開示している。第1の抗菌剤を含有するデンタルフロスは、同様に第1の抗菌剤及び/又は第2の抗菌剤を含有する洗浄剤の後に使用されてよい。例えば、デンタルフロスはCPCを含有することができ、及び洗浄剤もまたCPC、又は代替として、過酸化水素を含有することができる。生物学的に利用の高いレベルのCPCを含有する洗浄剤は、プロクター・アンド・ギャンブル・カンパニー(Procter & Gamble Company)によりクレスト(Crest)(登録商標)プロヘルス(PRO-HEALTH)(商標)として市販されている。洗浄剤及びデンタルフロスは、朝、又は晩以前のあらゆる時間に使用され得る過酸化物活性物質を含有する物質のストリップと組み合わせて、晩に使用され得る。このような物質のストリップの例は、米国特許第5,891,453号(セイゲル(Sagel)ら)に開示されており、これは朝に使用され得る。あるいは、物質のストリップは、米国特許第6,096,328号(セイゲル(Sagel)ら)に開示されているような抗微生物又は抗菌剤を含有することができる。更に他の実施形態では、物質のストリップは、歯白色化剤を1以上の抗菌剤と組み合わせ含有することができ、この例は、米国特許出願番号60/701,778(2005年7月22日出願、表題、歯の白色化製品(Tooth Whitening Products))に開示されている。更に他の実施形態では、抗菌剤を含有する洗浄剤及びフロスを、就寝中に着用できる抗菌剤を含有する物質のストリップと組み合わせて晩に使用することができ、就寝中に使用するのに好適であることができ及び抗菌剤を組み込むことのできる物質のストリップは、米国特許第6,649,147号(イエ(Ye)ら)に開示されている。前述の計画は、抗菌剤を口腔に送達することができる又は歯ブラシ上の微生物の増殖を防止又は軽減し、それによって歯ブラシから口腔への微生物の移行を軽減する又はなくすことができる歯ブラシと、全体的に又は
部分的に更に組み合わせることができ、このような歯ブラシの例は、米国特許第5,998,431号、及び同第6,009,589号に開示されている。前述した製品のいずれも、組み合わせて及びキットとして包装し、口腔ケア構成要素類の単一のシステムとして分配することができる。
【0063】
さらに他の実施形態では、酸素又は酸素ラジカルを歯肉組織に又は歯肉組織の下に送達する歯ブラシを、上述の計画及び製品と、全体的に又は部分的に組み合わせることができる。1つの例では、酸素又は酸素ラジカルを歯肉組織に送達するために振動歯ブラシを使用することができる。使用に好適であり得る歯ブラシは、米国特許第5,378,153号に開示されている。過酸化物(例えば、過酸化水素、過酸化カルバミド、及び過酸化カルシウム)のような酸素発生剤を含む組成物を歯肉組織に送達する歯ブラシもまた使用できる。歯肉組織に又は歯肉組織の下に酸素発生剤を含む組成物を分与及び送達することのできる歯ブラシの例は、米国特許第5,476,384号及び同第6,648,641号に開示されている。1つの計画では、酸素発生剤を含む洗浄剤又はフロスを、酸素発生剤を分与又は送達する歯ブラシと組み合わせて使用してもよい。他の実施形態では、第1の剤を歯肉組織に又は歯肉組織の下に送達する洗浄剤又はフロスを、第1の剤と組み合わせて酸素、酸素ラジカル、他のラジカル、及び/又はこれらの混合物を発生する第2の剤を送達する歯ブラシと組み合わせて使用してもよい。あるいは、歯ブラシが第1の剤を送達してよく、洗浄剤及び/又はフロスが第2の剤を送達してもよい。第1の剤には、歯石、歯垢、又は口腔組織(例えば、軟質及び/又は硬質組織)に対する親和性が与えられていてよく、その結果第2の剤の適用が、歯肉組織及びその下の場所を包含する細菌及び他の微生物が凝縮される場合のある場所に酸素、酸素ラジカル、又は他のラジカルを発生させる。さらに他の実施形態では、フロスが第1の剤を送達してよく、洗浄剤が第2の剤を送達してよい。口腔/有機組織に付着して第1の剤を送達することのできる組成物の例は、米国特許公開(U.S. Publication Nos.)2003/0211051、及び同2003/0211050に開示されている。酸素、酸素ラジカル、他のラジカル、及び/又はこれらの混合物を直接的に又は間接的に発生できる使用に好適であり得る第1の及び第2の剤は、例えば米国特許第5,302,375号(ビシオ(Viscio))に開示されている。
【0064】
更に他の実施形態では、デンタルフロス、洗浄剤、又は歯磨剤と相互作用できる発光要素を有する歯ブラシが、本明細書に記載した組成物、製品、工程、及び計画と組み合わされる。このような歯ブラシの例は、米国特許出願(U.S. Application No.)60/774,710に開示されている。
【0065】
以下の非限定例は、本計画に使用するのに好適な口内洗浄剤及び歯磨剤を更に説明する。特に指定しない限り、本明細書で使用される割合は全て組成物の重量によるものである。これらの組成物は従来の方法を用いて作製されてよい。
【表3】

35%溶液化粧品等級過酸化水素
ICLパフォーマンス・プロダクツ(ICL Performance Products)により供給される平均鎖長18〜30のポリホスフェート
甘味剤はサッカリンナトリウム、スクラロース、又はこれらの混合物である。
着色剤は歯垢染色剤を包含してよい。
【表4】

ブリュッゲマンケミカル(Bruggemann Chemical):米国、ペンシルバニア州、ニュートンスクエア(Newtown Square)により供給される、炭酸亜鉛AC
ICLパフォーマンス・プロダクツ(ICL Performance Products)により供給される平均鎖長18〜30のポリホスフェート
着色剤は歯垢染色剤を包含してよい。
【0066】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく限定されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0067】
「発明を実施するための最良の形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲については、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0068】
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
最適な口腔の健康及び衛生を達成するための口腔衛生計画であって、下記工程:
(a)抗菌性フッ化物歯磨剤で、好ましくは電動歯ブラシを用いて、歯及び口腔表面をブラッシングする工程と、
(b)前記口腔を抗菌性口内洗浄剤ですすぐ工程と、
をそれぞれ少なくとも1日1回含み、
工程a)及びb)の少なくとも一方は、夜就寝する前に行われ、前記計画は、口中での有効な抗菌活性、並びに歯垢、歯垢の再生、虫歯、結石、歯肉炎、及び口臭のうちの1つ以上を軽減又は抑制する効果を提供する、計画。
【請求項2】
工程(c)として、歯間、歯肉、及び歯肉縁下の領域を、デンタルフロス、フロスピック、デンタルテープ、及びプロキシブラシから選択される歯間用具を用いて処置する工程を更に含み、この際工程(c)は工程(a)及び(b)の一方又は両方の直前又は直後に行われ、好ましくは工程(a)〜(c)はそれぞれ少なくとも1日2回行われ、及び好ましくは前記歯間用具は抗菌剤を組み込んでいる、請求項1に記載の計画。
【請求項3】
前記工程(a)と(b)とは、少なくとも約30分間間隔をあける、請求項1に記載の計画。
【請求項4】
工程(a)又は工程(b)のうちの少なくとも一方は食後に行われる、請求項1に記載の計画。
【請求項5】
工程(a)が、
(i)有効抗菌量の第一スズイオン源と、
(ii)有効抗虫歯量のフッ化物イオン源と、
(iii)4以上の平均鎖長を有する1以上の線状ポリホスフェートと、
を含む歯磨剤で、歯及び口腔表面をブラッシングすることを含む、請求項1に記載の計画。
【請求項6】
工程(b)が、
(i)塩化セチルピリジニウム、塩化テトラデシルピリジニウム、塩化N−テトラデシル−4−エチルピリジニウム、臭化ドミフェン、及びこれらの混合物からなる群から選択される生物学的に利用可能な四級アンモニウム抗菌剤を少なくとも300ppm送達するための量の四級アンモニウム抗菌剤の1つ又は混合物、好ましくは組成物の少なくとも0.035重量%の塩化セチルピリジニウムと、
(ii)大部分の水、及び組成物の5重量%〜30重量%の多価アルコール保湿剤を含む、薬学上許容される液体キャリアと、
を含む口内洗浄剤で、歯及び口腔表面をすすぐことを含む、請求項1に記載の計画。
【請求項7】
歯磨剤又は口内洗浄剤のいずれかが、歯垢が蓄積された領域を確認するための歯垢染色剤を含む、請求項1に記載の計画。
【請求項8】
抗菌性フッ化物歯磨剤;歯ブラシ;抗菌性口内洗浄剤;歯間用具;及び下記工程:
(a)歯及び口腔表面を前記歯磨剤でブラッシングする工程と、
(b)前記口腔を前記口内洗浄剤ですすぐ工程と、
をそれぞれ少なくとも1日1回含む毎日の計画のための指示書を含む、口腔衛生キットであって、
工程(a)及び(b)の少なくとも一方は夜就寝する前に行われ、
前記練り歯磨きが、
(i)第一スズイオン源、亜鉛イオン源、トリクロサン、過酸化物源、塩化セチルピリジニウム、クロルへキシジン、トリクロサン、トリクロサンモノホスフェート、精油類、及びこれらの混合物から選択される、安全且つ治療に有効な量の抗菌剤と、
(ii)安全且つ有効な量のフッ化物イオン源と、
(iii)研磨剤と、
を含み、
前記口内洗浄剤は、
(i)第一スズイオン源、亜鉛イオン源、トリクロサン、過酸化物源、塩化セチルピリジニウム、臭化ドミフェン、クロルヘキシジン、トリクロサン、トリクロサンモノホスフェート、精油類、及びこれらの混合物から選択される、安全且つ治療に有効な量の抗菌剤と、
(ii)水性液体キャリアと、
を含み、
好ましくは、前記歯ブラシは電動歯ブラシであり、好ましくは、歯垢が蓄積された領域を確認するための歯垢染色剤を更に含んでなるキット。
【請求項9】
前記歯垢染色剤が、前記歯磨剤、口内洗浄剤、又は歯間用具のうちのいずれか1つの構成要素であるか、又は前記キットに包含される別個の口腔ケア製品の構成要素である、請求項8に記載の口腔衛生キット。
【請求項10】
工程(a)又は工程(b)の少なくとも一方を食後に行うための指示書を包含する、請求項8に記載の口腔衛生キット。

【公表番号】特表2009−533344(P2009−533344A)
【公表日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−504275(P2009−504275)
【出願日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際出願番号】PCT/US2007/008377
【国際公開番号】WO2007/117498
【国際公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】