説明

古新聞等の回収箱

【課題】一般的に配布されている新聞専用のビニール袋を利用して古新聞等を整理しながら収納することができると共に、該ビニール袋に収納された古新聞等のみを回収箱から取り出して廃品回収施設へ容易に搬送できるような古新聞等の回収箱を実現する。
【解決手段】図は、回収箱1aの内部にビニール袋12を装着した後に折り畳んだ古新聞11を収納する過程を示す工程図である。すなわち、図(c)に示すような回収箱1aの内部に、図(b)に示すような耳部分13,13及び手提げ部分14,14のあるビニール袋12を挿入し、耳部分13,13を回収箱1aの溝3,3に挟んで埋め込み、手提げ部分14,14を回収箱1aの取って6,6に係止する。そして、図(a)に示すように4つ折に畳んだ古新聞11をビニール袋12の内部へ収納する。ビニール袋12に一定量の古新聞11が貯えられたら回収箱1aを上方へ持ち上げビニール袋12を取り出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は古新聞等の回収箱に関するものであり、特に、読み終えた古新聞や折込広告などを整理収納しておき、古新聞等が一定量に達すると容易に取り出して回収することができる古新聞等の回収箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、読み終えた古新聞等を新聞専用のビニール袋や紙袋などに収納しておき、一定量溜まった古新聞は廃品回収日にビニール袋や紙袋に収納された状態で廃棄している。このとき、所定の厚みごとの古新聞等を4つ折に畳んで所定のビニール袋などに収納して保管している。ところが、古新聞等を所定のビニール袋などに収納する場合、その都度、両手でビニール袋などの口を開きながら4つ折に畳んだ古新聞をビニール袋に収納しなければならないので、古新聞等をビニール袋に収納するときの作業がやや面倒である。また、ビニール袋などに古新聞等を収納した後に荷崩れが生じやすい。
【0003】
そこで、古新聞等の収納作業を改善したり整理して収納したりするための古新聞等の回収箱や収納ケースに関する技術が種々開示されている。例えば、古新聞や折込広告等を回収箱の箱内に整理して収納しておき、該古新聞が一定量に達したら紐等で容易に結束できる新聞等の回収箱に関する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、ダンボール製の組立式回収箱の複数箇所に引っ掛け溝が形成され、それらの引っ掛け溝に紐を掛けておくことにより、一定量の古新聞等が回収箱の中に収納されたら、該古新聞等を回収箱から取り出すことなく紐で結束することができる。これによって、紐で結束された古新聞等を回収箱から引き抜けば、古新聞等の束を回収箱から分離して廃品回収施設などへ搬送することができる。このとき、古新聞等の束と回収箱とを分離することができるので、回収箱は何度でも使用することができる。
【0004】
また、取っ手及び底板のついたダンボール製の収納箱に紐が係止されていて、その収納箱の上部開口部から4つ折に畳んだ古新聞を収納しておき、該古新聞が一定量貯まったら紐で結束することにより、収納箱と古新聞とを一括して廃品回収施設などへ持ち運びすることができる古新聞の収納箱に関する技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。この技術によれば、古新聞を積み重ねたときに荷崩れが発生しないので、安定した状態で古新聞の束を保管したり廃品回収施設へ持ち運びしたりすることができる。
【0005】
さらに、古新聞等を入れる底部を袋状とし、その底部の一辺にプリーツ状のシートを設けたポリエチレンシートを用意し、このポリエチレンシートの四辺の端を外箱と中箱との間に挟むことにより、中箱の上部開口部から4つ折に畳んだ古新聞を整理して収納することができる収納ケースに関する技術も開示されている(例えば、特許文献3参照)。この技術によれば、4つ折に畳んで収納した古新聞が増量するに従って中箱を引き上げて行けば、古新聞を荷崩れすることなく積み上げることができると共に、該古新聞が一定量貯まったらポリエチレンシートの四辺の端で結ぶことにより、ポリエチレンシートで包まれた古新聞を外箱及び中箱から分離して取り出し、廃品回収施設などへ搬送することができる(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−160708号公報
【特許文献2】特開2000−52678号公報
【特許文献3】特開2001−114211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1の技術は、古新聞を回収箱内に整理して積み上げながら、一定量貯まったら古新聞を取り出すことなく該古新聞を紐で結束した後に、該古新聞を回収箱から引き出して廃品回収施設へ搬送することができるが、古新聞を新聞専用のビニール袋などに包むためには別作業を介在させなければならない。すなわち、廃品回収日の天候が雨天であっても古新聞等は回収されるため、一般的には古新聞をビニール袋やポリ袋に包んで回収されるケースが多い。ところが、特許文献1の技術では、古新聞は紐で結束されただけの状態で廃品回収施設に放置されるので、雨天の場合には古新聞が濡れて重くなったりして取扱い難い状態となる。
【0008】
また、上記特許文献2の技術は、収納箱の四方の枠がガイドとなって折り畳んだ古新聞を整理して収納することができるが、一定量収納された古新聞は収納箱と共に廃品回収施設へ廃棄処分されるので、収納箱に再利用性がないために該収納箱の費用が無駄になる。さらに、上記特許文献3の技術は、古新聞等をポリエチレンシートで包んで廃品回収施設へ放置することができるので、廃品回収日の天候が雨天であっても古新聞等が濡れるおそれはないが、ポリエチレンシートは外箱と中箱とで挟めるような特殊の形状のものを用意しなければならない。言い換えると、この技術では、一般的に配布されている新聞専用のビニール袋を利用して収納ケースに古新聞を収納することができない。
【0009】
そこで、一般的に配布されている新聞専用のビニール袋を利用して古新聞等を整理しながら収納することができると共に、該ビニール袋に収納された古新聞等のみを回収箱から取り出して廃品回収施設へ容易に搬送できるような古新聞等の回収箱を実現するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、ビニール袋などを内部に装着し、古新聞等を積み重ねて前記ビニール袋に収納することができる古新聞等の回収箱であって、前記古新聞等を積み重ねて収納できるように平面が矩形状の容積を有し、上端開口部の長尺方向枠体の略中央部付近には前記ビニール袋の耳部分を挟むことができる溝が対向して形成され、且つ、上端開口部の短尺方向枠体には前記ビニール袋の手提げ部分を係止できる取っ手が対向して設けられていることを特徴とする古新聞等の回収箱を提供する。
【0011】
この構成によれば、回収箱はその内部にビニール袋を装着した状態で古新聞等を積み重ねて収納できるように平面が矩形状の容積を有している。そして、回収箱の上端開口部の長尺方向枠体の略中央部付近にはビニール袋の耳部分を挟むことができる溝が対向して形成され、さらに、回収箱の上端開口部の短尺方向枠体にはビニール袋の手提げ部分を係止できる取っ手が対向して設けられている。これによって、回収箱の内部に装着されたビニール袋の両端の耳部分を対向する長尺方向枠体のそれぞれの溝に挟み込み、且つ、ビニール袋の両端の手提げ部分を対向する短尺方向枠体の取っ手に係止することにより、回収箱の内部に装着されたビニール袋は口が開いた状態に保持されるので、古新聞を容易且つ整然とビニール袋内に収納することができる。そして、一定量の古新聞がビニール袋に収納された後は、ビニール袋の耳部分及び手提げ部分の係止を解いて耳部分及び手提げ部分で結ぶことにより、該ビニール袋の開口部が閉じられる。この状態で回収箱のみを上方へ引き上げれば、古新聞が収納されたビニール袋のみを取り出して所定の廃品回収施設へ搬送することができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、ビニール袋などを内部に装着し、古新聞等を積み重ねて前記ビニール袋に収納することができる古新聞等の回収箱であって、前記古新聞等を積み重ねて収納できるように平面が矩形状の容積を有し、上端開口部の長尺方向枠体の略中央部付近には前記ビニール袋の耳部分を挟むことができる狭持片が対向して付設され、且つ、上端開口部の短尺方向枠体には前記ビニール袋の手提げ部分を係止できる取っ手が対向して設けられていることを特徴とする古新聞等の回収箱を提供する。
【0013】
この構成によれば、回収箱はその内部にビニール袋を装着した状態で古新聞等を積み重ねて収納できるように平面が矩形状の容積を有している。そして、回収箱の上端開口部の長尺方向枠体の略中央部付近にはビニール袋の耳部分を挟むことができる狭持片が対向して付設され、さらに、回収箱の上端開口部の短尺方向枠体にはビニール袋の手提げ部分を係止できる取っ手が対向して設けられている。これによって、回収箱の内部に装着されたビニール袋の両端の耳部分を対向する長尺方向枠体のそれぞれの狭持片で挟み込み、さらに、ビニール袋の両端の手提げ部分を対向する短尺方向枠体の取っ手に係止することにより、回収箱の内部に装着されたビニール袋は口が開いた状態に保持されるので、古新聞等を容易且つ整然とビニール袋に収納することができる。そして、一定量の古新聞等がビニール袋に収納された後は、狭持片を回動させてビニール袋の耳部分の挟み込みを解くと共に手提げ部分の係止を解いてビニール袋の耳部分及び手提げ部分で結ぶことにより、該ビニール袋の開口部が閉じられる。この状態で回収箱のみを上方へ引き上げれば、古新聞が収納されたビニール袋のみが残り、これを所定の廃品回収施設へ搬送することができる。
【0014】
請求項3記載の発明は、回収箱の底部には底板が開閉自在に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の古新聞等の回収箱を提供する。
【0015】
この構成によれば、回収箱の底部には、該回収箱の内部に収納されたビニール袋の底の部分が破れないように保護するための底板が開閉自在に設けられている。従って、回収箱を床面に置いたときには床面の上部に底板が介在されるので、古新聞を詰め込んだビニール袋が回収箱の中に収納された状態でも該ビニール袋の底の部分は床面に接触しないため、ビニール袋の底の部分が破れるおそれはなくなる。しかも、回収箱の取っ手の部分を持って該回収箱を上方へ引き上げれば自動的に該回収箱の底板は開放されるので、古新聞が詰め込まれたビニール袋のみが床上に残った状態となるため、該古新聞が詰め込まれたビニール袋を容易に持ち運びすることができる。
【0016】
請求項4記載の発明は、前記長尺方向枠体と前記短尺方向枠体とが折れ曲がる境界部分において薄く折り畳むことができることを特徴とする請求項1、2、又は3記載の古新聞等の回収箱を提供する。
【0017】
この構成によれば、回収箱を保管しておくときには、その回収箱の長尺方向枠体と短尺方向枠体とが折れ曲がる境界部分において折り畳むことができる。これによって、回収箱を薄く折り畳んで保管することができるので、保管場所のスペースを小さくすることが可能となる。
【0018】
請求項5記載の発明は、回収箱がダンボール又は合成樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の古新聞等の回収箱を提供する。
【0019】
この構成によれば、回収箱がダンボール又は合成樹脂で形成されているので、回収箱を低コストで作ることができると共に、不要になった回収箱は古新聞などと一緒に廃品回収施設に持ち出すことができる。
【発明の効果】
【0020】
請求項1記載の発明は、ビニール袋を回収箱に装着したとき、回収箱の溝及び取っ手によってビニール袋の開口部を開いた状態に保持することができるので、古新聞を容易且つ整然とビニール袋に収納することができる。また、ビニール袋に一定の高さの古新聞が収納されたときは、回収箱を上に引き上げれば古新聞が収納されたビニール袋を容易に取り出して持ち運ぶことができる。
【0021】
請求項2記載の発明は、ビニール袋を回収箱に装着したとき、回収箱の狭持片及び取っ手によってビニール袋の開口部を開いた状態に保持することができるので、古新聞を容易且つ整然とビニール袋に収納することができる。また、ビニール袋に一定の高さの古新聞が収納されたときは、回収箱を上に引き上げれば古新聞が収納されたビニール袋を容易に取り出して持ち運ぶことができる。
【0022】
請求項3記載の発明は、回収箱の底部には底板が設けられているので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、ビニール袋に古新聞を積み重ねて収納してもビニール袋の底の部分が床面に接触しないので、ビニール袋の底の部分が破れるのを防止することができる。
【0023】
請求項4記載の発明は、回収箱は長尺方向枠体と短尺方向枠体とが折れ曲がる境界部分において折り畳むことができるので、請求項1、2又は3記載の発明の効果に加えて、回収箱を薄く折り畳んで保管することができるため保管場所のスペースを小さくすることが可能となる。
【0024】
請求項5記載の発明は、回収箱はダンボール又は合成樹脂にて形成されることができ、該回収箱の表面には適宜広告宣伝等の文字又は図形等を表示することができる。又、請求項1、2、3又は4記載の発明の効果に加えて、回収箱を低コストで作ることができると共に、不要になった回収箱は古新聞などと一緒に廃品回収施設に搬出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施例1に係る古新聞等の回収箱の平面図。
【図2】本発明の実施例1に係る古新聞等の回収箱の正面図。
【図3】本発明の実施例1に係る古新聞等の回収箱の側面図。
【図4】回収箱の内部にビニール袋を装着した後に折り畳んだ古新聞を収納する過程を示す工程図。
【図5】回収箱にビニール袋を装着した状態を示す斜視図。
【図6】図5に示す回収箱を上方へ引き上げる過程を示すA−A断面図。
【図7】図6においてビニール袋に一定量の古新聞が収納された後に回収箱を上方へ引き上げる過程を示す側面図。
【図8】回収箱が上方へ引き上げられた後に古新聞の収納されたビニール袋が床上に残された状態を示す側面図。
【図9】回収箱を折り畳んだ状態を示す斜視図。
【図10】本発明の実施例2に係る古新聞等の回収箱の平面図。
【図11】本発明の実施例2に係る古新聞等の回収箱の正面図。
【図12】本発明の実施例2に係る古新聞等の回収箱の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明は、一般的に配布されている新聞専用のビニール袋を利用して古新聞等を整理しながら収納することができると共に、該ビニール袋に収納された古新聞等のみを回収箱か
ら取り出して廃品回収施設へ容易に搬送できるような古新聞等の回収箱を実現するという目的を達成するために、ビニール袋などを内部に装着し、古新聞等を積み重ねて前記ビニール袋に収納することができる古新聞等の回収箱であって、前記古新聞等を積み重ねて収納できるように平面が矩形状の容積を有し、上端開口部の長尺方向枠体の略中央部付近には前記ビニール袋の耳部分を挟むことができる溝が対向して形成され、且つ、上端開口部の短尺方向枠体には前記ビニール袋の手提げ部分を係止できる取っ手が対向して設けられていることを特徴とする古新聞等の回収箱を構成することによって実現した。
【0027】
以下、本発明の好適な実施例の幾つかについて図1乃至図12を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0028】
図1は、本発明の実施例1に係る古新聞等の回収箱の平面図である。また、図2は、本発明の実施例1に係る古新聞等の回収箱の正面図である。さらに、図3は、本発明の実施例1に係る古新聞等の回収箱の側面図である。図1、2、3に示すように、回収箱1aは平面が長方形のダンボール等で形成された箱体であって、その上部開口部の寸法は、4つ折に畳んだ新聞紙を平面状に重ねて収納できるように、略290mm×220mm程度の長方形になっている。また、回収箱1aの箱体の深さは、折り畳んだ古新聞を所定の高さまで積み重ねられるように、例えば350mm程度になっている。
【0029】
また、図1に示すように、回収箱1aにおける長尺方向枠体2,2の中央部付近には溝3,3が形成されている。この溝3,3は、後述するようにビニール袋の耳部分を挟み込めるように、例えばY字状の切り込みで構成されている。さらに、回収箱1aにおける短尺方向枠体4,4の上部は、該回収箱1aを持ち上げるための取っ手6が設けられている。また、この取っ手6は、後述するようにビニール袋の両側の手提げ部分が係止できるように短尺方向枠体4,4に沿って長めに形成されている。
【0030】
また、回収箱1aの底部には、長尺方向枠体2,2に沿って底板7,7が開閉自在に設けられている。この底板7,7は、ビニール袋を装着した回収箱1aを床面に置いたときに該ビニール袋の底面が直接床面に当たって破れるのを防ぐために設けられたものであり、図1に示すように、必ずしも回収箱1aの底面全体を覆う寸法でなくてもよい。また、図3に示すように、底板7,7は回収箱1aの底面に固定されていなく回収箱1aを持ち上げたときは下方へ垂直に垂れ下がる状態となっている。但し、回収箱1aを床面に置いたときは、図1に示すように、底板7,7は少なくとも回収箱1aの底面の一部を形成するように配置する必要がある。
【0031】
図4は、回収箱の内部にビニール袋を装着した後に折り畳んだ古新聞を収納する過程を示す工程図である。すなわち、図4(c)に示すような回収箱1aの内部に、同図(b)に示すような耳部分13,13及び手提げ部分14,14のあるビニール袋12を挿入し、耳部分13,13を回収箱1aの溝3,3に挟んで埋め込み、手提げ部分14,14を回収箱1aの取って6,6に係止する。そして、同図(a)に示すように4つ折に畳んだ古新聞11をビニール袋12の内部へ収納する。
【0032】
図5は、回収箱にビニール袋を装着した状態を示す斜視図である。すなわち、図5に示すように、回収箱1aの上部開口部からビニール袋12を挿入し、その耳部分13,13を回収箱1aの長尺方向枠体2,2の中央部上端に形成された溝3,3に挟み込む。さらに、ビニール袋12の手提げ部分14,14の輪っかを回収箱1aの短尺方向枠体4,4の取っ手6,6の周りに引っ掛けて係止する。これによって、ビニール袋12の上部の口は回収箱1aの上部開口部の位置で開口された状態に維持されるので、4つ折に畳んだ古新聞を容易に回収箱1a内に装着されたビニール袋12に収納することができる。しかも
、回収箱1aの四方の枠(すなわち、長尺方向枠体2,2と短尺方向枠体4,4)がガイドとなるので、4つ折に畳んだ古新聞を整然とビニール袋12の内部に収納することができると共に、収納された古新聞が荷崩れを起こすおそれもなくなる。
【0033】
図6は、図5に示す回収箱を上方へ持ち上げる過程を示すA−A断面図である。また、図7は、図6においてビニール袋に一定量の古新聞が収納された後に回収箱を上方へ引き上げる過程を示す側面図である。さらに、図8は、回収箱が上方へ引き上げられた後に古新聞の収納されたビニール袋が床上に残された状態を示す側面図である。
【0034】
すなわち、図6に示すように、ビニール袋12に一定量の古新聞11が収納された後に、該ビニール袋12の手提げ部分14を回収箱1aの取っ手6から外すと共に、該ビニール袋12の耳部分13,13を回収箱1aの溝3,3から取り出す。そして、ビニール袋12の耳部分13,13及び手提げ部分14,14をそれぞれ結んでビニール袋12の開口部を塞ぐ。その後、図7に示すように、取っ手6を持って回収箱1aを上方へ引き上げると、古新聞11が収納されてビニール袋12はそのままの位置を保持し、回収箱1aのみが引き上げられる。これによって、図8に示すように、古新聞11が収納されてビニール袋12の口が手提げ部分14,14で結ばれた状態で床上に残され、回収箱1aは引き上げられて取り除かれる。
【0035】
図9は、回収箱1aを折り畳んだ状態を示す斜視図である。すなわち、前述の図6,7,8の過程で取り除かれた回収箱1aは、図9に示すように、長尺方向枠体2,2と短尺方向枠体4,4との繋ぎ目部分で薄く折り畳まれて保管され、次回の使用時に再利用される。言い換えると、回収箱1aは薄い状態に折り畳まれて保管されるので、回収箱1aの保管スペースは場所をとるおそれはない。
【実施例2】
【0036】
前述の実施例1ではビニール袋12の耳部分13,13を回収箱1aの溝3,3に挟み込んで固定する形態について説明したが、実施例2では耳部分13,13を回収箱1aの狭持片に挟み込んで固定する形態について説明する。尚、その他の構成は実施例1と同じであるので重複する説明は省略する。
【0037】
図10は、本発明の実施例2に係る古新聞等の回収箱の平面図である。また、図11は、本発明の実施例2に係る古新聞等の回収箱の正面図である。さらに、図12は、本発明の実施例2に係る古新聞等の回収箱の側面図である。すなわち、図10、11に示すように、回収箱1bの長尺方向枠体2,2の上部中央付近に断面がコの字状に形成された狭持片16,16を取り付ける。この狭持片16,16の一端側はピン16aによって長尺方向枠体2,2の上端部に対して回動自在に固定されている。
【0038】
従って、狭持片16,16は、図11のA1の位置からA2の位置に回動して回収箱1bの長尺方向枠体2,2の上端部を挟み込むことができるように構成されている。このような構成により、特に図示されていないが、回収箱1bに装着されたビニール袋の耳部分を回収箱1bの長尺方向枠体2,2の上端部と狭持片16,16とのよって挟み込んで固定することができる。尚、ビニール袋の手提げ部分は実施例1の場合と同様に短尺方向枠体4,4の取っ手6,6に係止される。
【0039】
図12は、本発明の実施例2に係る回収箱を上方へ引き上げる状態を示す側面図である。すなわち、前述の図10、11に示すように、ビニール袋の耳部分が狭持片16,16と長尺方向枠体2,2の上端部とで挟み込まれ、且つ、ビニール袋12の手提げ部分が取っ手6,6で係止されてビニール袋12の口が開口された状態で一定量の古新聞が収納された後は、該ビニール袋12の手提げ部分を回収箱1aの取っ手6から外すと共に、該ビニール袋12の耳部分を回収箱1aの狭持片16,16から取り出す。そして、ビニール袋12の耳部分及び手提げ部分をそれぞれ結んでビニール袋12の開口部を塞ぐ。その後、図12に示すように、取っ手6を持って回収箱1bを上方へ引き上げる。これによって、前述の図8に示すように、古新聞11が収納されて開口部が手提げ部分14,14で結ばれたビニール袋12のみが床上に残り、回収箱1bは引き上げられて取り除かれる。
【0040】
以上、本発明に係る古新聞等の回収箱について2つの実施例を説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明に係る古新聞等の回収箱は、一定量の古新聞や古雑誌などを一時的に整理・収納しておき、所定の期日に廃品としてまとめて回収するためのサポートを行うことができるので、古紙などの廃品回収支援装置として有効に利用することができる。
【符号の説明】
【0042】
1a,1b 回収箱
2 長尺方向枠体
3 溝
4 短尺方向枠体
6 取っ手
7 底板
11 古新聞
12 ビニール袋
13 耳部分
14 手提げ部分
16 狭持片
16a ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビニール袋などを内部に装着し、古新聞等を積み重ねて前記ビニール袋に収納することができる古新聞等の回収箱であって、
前記古新聞等を積み重ねて収納できるように平面が矩形状の容積を有し、上端開口部の長尺方向枠体の略中央部付近には前記ビニール袋の耳部分を挟むことができる溝が対向して形成され、且つ、上端開口部の短尺方向枠体には前記ビニール袋の手提げ部分を係止できる取っ手が対向して設けられていることを特徴とする古新聞等の回収箱。
【請求項2】
ビニール袋などを内部に装着し、古新聞等を積み重ねて前記ビニール袋に収納することができる古新聞等の回収箱であって、
前記古新聞等を積み重ねて収納できるように平面が矩形状の容積を有し、上端開口部の長尺方向枠体の略中央部付近には前記ビニール袋の耳部分を挟むことができる狭持片が対向して付設され、且つ、上端開口部の短尺方向枠体には前記ビニール袋の手提げ部分を係止できる取っ手が対向して設けられていることを特徴とする古新聞等の回収箱。
【請求項3】
上記回収箱の底部には底板が開閉自在に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の古新聞等の回収箱。
【請求項4】
上記長尺方向枠体と上記短尺方向枠体とが折れ曲がる境界部分において薄く折り畳むことができることを特徴とする請求項1、2、又は3記載の古新聞等の回収箱。
【請求項5】
上記回収箱がダンボールで形成されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の古新聞等の回収箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−25441(P2012−25441A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−166254(P2010−166254)
【出願日】平成22年7月23日(2010.7.23)
【出願人】(000192969)
【Fターム(参考)】