可動式ホーム柵
【課題】ホーム柵点検用の上蓋を閉めるとき、固定ネジの頭を引っ張り出す必要がなく、点検時の作業性が改善された可動式ホーム柵を得る。
【解決手段】プラットホーム床に立設された柵1と、この柵の上端にヒンジによって回動可能に設けられた柵の上部を開閉する上蓋2と、この上蓋の内方における反ヒンジ側の上記柵上端部に設けられたネジ穴を有する係止部40と、上記上蓋を閉じたときに該上蓋の外側から上記係止部のネジ穴にネジ込むことにより該上蓋を固定する固定ネジ6と、この固定ネジを上記上蓋に回動及び進退可能に保持すると共に、上記係止部から外れているときは該固定ネジを引き抜く方向に退避させる弾性部材53を有する固定ネジ保持装置50とを備えたものである。
【解決手段】プラットホーム床に立設された柵1と、この柵の上端にヒンジによって回動可能に設けられた柵の上部を開閉する上蓋2と、この上蓋の内方における反ヒンジ側の上記柵上端部に設けられたネジ穴を有する係止部40と、上記上蓋を閉じたときに該上蓋の外側から上記係止部のネジ穴にネジ込むことにより該上蓋を固定する固定ネジ6と、この固定ネジを上記上蓋に回動及び進退可能に保持すると共に、上記係止部から外れているときは該固定ネジを引き抜く方向に退避させる弾性部材53を有する固定ネジ保持装置50とを備えたものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、駅のプラットホームなどに設けられる可動式ホーム柵に関し、さらに詳細には柵の上端に設けられる点検用の上蓋の固定構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の可動式ホーム柵の例としては、例えば視覚障害者にとってバリアフリー化を実現するようにしたものなどがある(例えば特許文献1参照。)。可動式ホーム柵はまた、全ての利用者にとって安全であると同時に、故障が少なく、保守、点検が容易で、かつ、故障などのトラブル発生時には係員などの関係者が素早く点検、復帰対応できる信頼性の高い構造が求められている。例えば、電車が数分ごとに発着する駅において、可動式ホーム柵に不具合が発生した場合、電車の運行に支障を来たさないようにするために、早急に点検、修理を完了させる必要がある。
【0003】
点検調整や修理が遅れると、多大な損失を被ることになる。そのため、短時間で保守点検、修理ができるように、ホーム柵本体の上部に上蓋を設け、ホーム柵本体の内部の点検、修理が容易に行えるような構造としたものがある。例えば、図11及び図12は従来の可動式ホーム柵におけるホーム柵本体の上端部に設けられた点検用の上蓋部分を説明する断面図であり、図11は上蓋の全閉時の固定状態、図12は上蓋の全開状態を示す。なお、両図共、後述する実施の形態1に係る図6のI−I線における矢視断面図相当の従来例である。
【0004】
図において、柵としてのホーム柵本体1の上端には、ホーム柵本体1の内部点検用の上蓋2がヒンジ3によって回動可能に設けられている。上蓋2の内方における反ヒンジ側(図の左側。便宜上、前側と呼び、ヒンジ3側を奥側と呼ぶ。)のホーム柵本体1の上端部には、水平方向の一辺がホーム柵本体1の上端に固定用ネジ43で固定され、他辺に丸穴41aを有する断面L形の金具41と、この金具41の丸穴41a部に同軸に溶接固定されたネジ穴を有するナット42からなる係止部4が設けられている。上蓋2の前面部21には固定ネジ6を上蓋2に回動及び進退可能に保持する固定ネジ保持装置5が設けられている。
【0005】
上記固定ネジ保持装置5は上蓋2の前面部21における上記係止部4のネジ穴に対向する位置に設けられた丸穴21aと、前面部21の背面側に溶接固定され、固定ネジ6のネジ部61に螺合するネジ穴51aを有するL形金具51からなっている。固定ネジ6は、軸先端部にのみネジ部61が設けられ、固定ネジ保持装置5に保持させるときは、上蓋2の外側からネジ部61を丸穴21aに挿通した後、L形金具51のネジ穴51a部に螺合させ、先端のネジ部61がネジ穴51a部を通過するまで回転させることで保持され、抜け止め機能を有するように構成されている。図11は、固定ネジ6を上蓋2の外側(前面部21)から係止部4にネジ込み、上蓋2をホーム柵本体1の上端に固定した状態を示し、図12は固定ネジ6を係止部4から外し、上蓋2を開いて点検可能にした状態を示している。なお、固定ネジ6は上蓋2の長手方向に適宜に2〜3箇所設けられている。
【0006】
【特許文献1】特開2005−239013号公報(第1頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の可動式ホーム柵は、ホーム柵本体1の点検用の上蓋2が上記のような固定構造となっているので、点検時に固定ネジ6を緩め上蓋2を全開すると、図12に示すように、固定ネジ6が、自重で上蓋2の丸穴21aの縁部に固定ネジ6の頭部が当たるまで落下して嵌り込み、点検終了後に上蓋2を閉めるとき、固定ネジ6の頭部が落下した状態のままではネジ部61が係止部4に干渉するので、それを回避するために複数の固定ネジ6の頭部を指で引っ張り出し、その状態を保持して閉めなければならず、複数の作業者が必要になるなど作業性が悪いという問題があった。また、固定ネジ6を締め付けると、どこまでも回転するような構造なので、締め過ぎによって上蓋2の前面部21が凹み、あるいは上蓋2自体が後方側に移動(ズレ)する場合が生じるという問題もあった。
【0008】
この発明は、上記のような従来技術の課題を解決する為になされたもので、一旦開いた上蓋を閉めるとき、固定ネジの頭を引っ張り出す必要がなく、点検時の作業性が改善された可動式ホーム柵を得ることを目的としている。また、固定ネジの締め過ぎによる上蓋の変形やズレを防止した可動式ホーム柵を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明による可動式ホーム柵は、プラットホーム床に立設された柵と、この柵の上端にヒンジによって回動可能に設けられた該柵の上部を開閉する上蓋と、この上蓋の内方における反ヒンジ側の上記柵上端部に設けられたネジ穴を有する係止部と、上記上蓋を閉じたときに該上蓋の外側から上記係止部のネジ穴にネジ込むことにより該上蓋を固定する固定ネジと、この固定ネジを上記上蓋に回動及び進退可能に保持すると共に、上記係止部から外れているときは該固定ネジを引き抜く方向に退避させる弾性部材を有する固定ネジ保持装置とを備えたものである。
また、固定ネジの締め過ぎによる上蓋の変形やズレを防止するために、上記係止部に固定ネジの先端部の進入を制限する当接部を設けたものである。
【発明の効果】
【0010】
この発明においては、固定ネジが係止部から外れているときは、該固定ネジを引き抜く方向に退避させる弾性部材を備えたことにより、開いた上蓋を閉めるときに固定ネジが係止部に干渉することがなくなり、従って固定ネジの頭を指で引っ張り出さなくても良くなる。
また、係止部に固定ネジの先端部の進入を制限する当接部を設けたことによって、固定ネジの締め過ぎによる上蓋の変形やズレが防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
実施の形態1.
図1〜図7はこの発明の実施の形態1による可動式ホーム柵の要部を説明するもので、図1は上蓋固定時の要部断面図、図2は図1に示す固定ネジ保持装置の組付け状態を説明する図、図3は固定ネジを係止部から外した状態を示す断面図、図4は上蓋を開いた状態を示す断面図、図5は上蓋を図4の状態から閉じたときの状態を示す断面図、図6は可動式ホーム柵の全体(ユニット)をプラットホーム中央部側から見たときの正面図、図7は図6の可動式ホーム柵を図6の矢印A方向から見た側面図である。なお、図1は図6のI−I線における矢視断面図に相当する。また、各図を通じて同一符号は同一または相当部分を示すものとする。
【0012】
可動式ホーム柵は、図6及び図7に示すように、プラットホーム床100の列車側(軌道側、図7の右側)端部内側にアンカー等によって固定、立設される。この例では柵としてのホーム柵本体1の内部に出入可能に設けられた可動扉7が互いに向き合うように対称的に形成された一対のホーム柵本体1を可動扉7が対向するように設けている。ホーム柵本体1は、可動扉7の位置が停車する列車の乗降扉の位置と合致するように設けられ、プラットホームの長手方向に沿って所要数設置される。ホーム柵本体1の上端には、図示省略している機構部等の保守、点検、調整のための上蓋2がヒンジ3を介して開閉可能に設けられている。係止部40を構成する丸穴のないL形の金具44の当接部44aには固定ネジ6のネジ部61に螺合するネジ穴を有するナット42が溶接によって固着され、袋ネジ状に形成されている。
【0013】
固定ネジ6は図2に示すように、軸の先端部にネジ部61が設けられ、ネジのない首部(軸の中央部)は、段部62を介して先端側に小径部63aが形成され、頭部側に大径部63bが形成されており、頭部下からネジ部61の先端61aまでの長さLに形成されている。なお、丸穴21aは固定ネジ6の頭部を通さず、ネジ部61及び大径部63bは自由に挿脱できる大きさに形成され、L形金具51のネジ穴51aは従来装置と同様ネジ部61に螺合し、固定ネジ6の抜け止め機能を有する。また、上蓋2を閉じたとき、該上蓋2の前面部21と金具44の当接部44aとの距離Dは、上記固定ネジ6の長さLと略等しく形成され、固定ネジ6をナット42のネジ穴にネジ込んだときに、固定ネジ6の先端61aが金具44の当接部44aに当接することで、締め込み量が制限されている。
【0014】
上記固定ネジ6は、ネジ部61を上蓋2の前面部21の丸穴21aに挿通した後、丸穴52aを有する平座金からなるバネ座52、及び弾性部材としての圧縮バネ53に順次挿通し、さらにL形金具51のネジ穴51aをネジ部61が通過するまでネジ込む。このとき、圧縮バネ53の圧縮力は、バネ座52とL形金具51の間隔を広げる方向に作用してバネ座52を図2の左方に押すことにより、固定ネジ6が段部62を介して左方に付勢され、図3に示すように固定ネジ6の大径部63bが上蓋2の前面部21から突出した状態に保持される。この実施の形態1では、上記丸穴21a、L形金具51、バネ座52、及び圧縮バネ53によって固定ネジ保持装置50が構成されている。なお、L形の金具44は固定用ネジ43でホーム柵本体1の上端部に仮固定し、上蓋2を閉めて固定ネジ6を係止部40のナット42のネジ穴にネジ込み、固定ネジ6が止まった位置でもう一度上蓋2を開いて、固定用ネジ43を本締めする。その他の構成は従来装置と同様である。
【0015】
次に上記のように構成された実施の形態1の動作について説明する。先ず、上蓋2を係止部40に固定する場合には、固定ネジ6を圧縮バネ53の圧縮力に抗して先端61aが係止部40のナット42に届くまで押し込んだ後、図示省略しているドライバーなどでナット42のネジ穴にネジ込むことで、図1に示す状態に固定される。このとき、固定ネジ6の頭部が上蓋2の前面部21に当接すると同時に、固定ネジ6の先端61aが金具44の当接部44aに当接して固定ネジ6の進入を制限するので、固定ネジ6の締め過ぎによる変形などが防止できる。
【0016】
一方、上蓋2を開くときには、固定ネジ6を緩めていくと、ネジ部61とナット42の螺合が解かれたときに、圧縮バネ53の圧縮力で固定ネジ6は図2の左方に付勢され、ネジ部61がL形金具51のネジ穴51aに係止されることで、図3に示すように大径部63bが前面部21から突出した状態で固定ネジ保持装置50に保持される。このため、図4に示すように上蓋2を開いても突出した状態がそのまま保持され、固定ネジ6が重力で下方向に移動してしまうことはなくなる。一方、一旦開いた上蓋2を閉じるときは、固定ネジ6の頭部と大径部63bが突出した状態のままとなっているので、図5に示すように固定ネジ6のネジ部61が係止部40に干渉するのを防ぐことができる。
【0017】
上記のように、実施の形態1によれば、係止部40のナット42を当接部44aで袋状にすると共に、上蓋2を閉じたときの前面部21と金具44の当接部44aとの距離Dと、上記固定ネジ6の長さLを略等しくしたことにより、従来問題であった、固定ネジ6の締めすぎによる上蓋2の前面部21の変形や上蓋2自体を後方へ移動変形させてしまうという問題を解決できるという効果が得られる。また、固定ネジ保持装置50に備えた圧縮バネ53によって固定ネジ6を常時後退位置で係止させるようにしたので、上蓋2を閉じるときに固定ネジ6の先端部のネジ部61が係止部40と干渉する問題を解決させることができ、しかも固定ネジ6の頭を指で引っ張り出さなくても良くなるので、保守点検、修理時に余分な時間を発生させないといった効果が得られる。
【0018】
実施の形態2.
図8〜図10はこの発明の実施の形態2による可動式ホーム柵の要部を説明するもので、図8は上蓋の固定ネジ保持装置と係止部の構成を示す断面図、図9は図8の矢印E方向から見た正面図、図10は図8の矢印F方向から見た係止部の背面図である。なお、この実施の形態2は、固定ネジの開閉の繰り返し等による塗装面の剥離や錆の発生などの問題も同時に解決するようにしたものである。
【0019】
可動式ホーム柵の上蓋等に鋼板を用いた場合、・コストが低い、・製作が容易である、・塗料との相性が良好であるので所望の色調、柄に任意に対応できる、・屋外設置の場合、ステンレス材では線膨張係数が大きく熱伝導が悪いので、一部に太陽光が当たる状態が続くとその部分のみ大きく歪みが生じるが、鋼板塗装ではそのようなことがない等の利点が多いため、鋼板が採用される場合が多い。しかし、上蓋等を鋼板塗装製とした場合、保守点検などの都度、固定ネジ6を緩めたり、締め込んだりして固定ネジ6を回転させることにより次第に上蓋2の前面部21の塗装が剥がれ、雨がかかる場所に設置された場合には、剥がれた箇所から水分等の付着により錆が発生し、また、固定ネジ6も錆びるという問題があった。
【0020】
図において、鋼板製の上蓋2の前面部21の固定ネジ6が取付けられる箇所に、固定ネジ6の頭部より大きな径の穴21bを設け、この穴21bを設けた前面部21の内側に、例えば耐食性の良好なステンレス材などで製作した固定ネジ保持装置50を構成するコの字型の固定金具54を固着させ、また固定ネジ6も、同様に耐食性の良好なステンレス材で製作したものである。なお図示省略しているが、固定金具54の手前側(図8の左方)の上記穴21bに対応する部分には、固定ネジ6の大径部63bを挿通する丸穴が設けられ、固定金具54の奥側(図8の右方)には、固定ネジ6のネジ部61に螺合するネジ穴が設けられていること、及びその他の構成は実施の形態1と同様である。
【0021】
上記のように構成された実施の形態2においては、固定ネジ保持装置50を上蓋2の前面部21の所定部に設けた固定ネジ6の頭部よりも大径の穴21bの背面側に設け、固定ネジ6の頭部と鋼板塗装の上蓋2の前面部21との直接的な接触を絶つようにし、また、摺動部分はすべてステンレス製としたため、保守点検などの都度、固定ネジ6を緩めたり、締め込んだりして固定ネジ6を回転させることによる上蓋2の前面部21の塗装が剥がれたりすることは皆無であり、固定ネジ6も錆び難いといった効果がある。また、固定ネジ6の頭部が前面部21の穴21bに入り込むので、頭部の出っ張りを小さくできるなどの効果も得られる。
【0022】
なお、上記実施の形態の説明では、係止部40を金具44とナット42を用いて構成したが、勿論これに限定されるものではなく、固定ネジ6によって上蓋2をホーム柵本体1に固定できるものであれば良い。例えば、ホーム柵本体1の上端部に固定ネジ6に螺合するネジ穴を設けることができる段部が形成されているか、形成することができる場合などには、例えばその断部に固定ネジ6に螺合するネジ穴を螺設して係止部を構成することができるので、金具44及びナット42を省くことも可能である。また、圧縮バネ53を引っ張りバネで構成し、あるいはスプリングを他の弾性部材に置き換えても差し支えない。また、固定ネジ6の首部(軸の中央部)に、小径部63aと大径部63bによって形成された段部62に、バネ座52を係止させたが、例えば首部の径を一定にして所定部に周方向の溝を形成し、その溝にスナップリングなどを嵌め込んでバネ座とすることなどもできる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】この発明の実施の形態1による可動式ホーム柵の上蓋固定時の要部断面図であり、図6のI−I線における矢視断面図に相当する。
【図2】図1に示す固定ネジ保持装置の組付け状態を説明する図。
【図3】図1に示す固定ネジを係止部から外した状態を示す断面図。
【図4】図1に示す上蓋を開いた状態を示す断面図。
【図5】上蓋を図4の状態から閉じたときの状態を示す断面図。
【図6】図1に示す可動式ホーム柵の全体をプラットホーム中央部側から見たときの正面図。
【図7】図6の可動式ホーム柵を図6の矢印A方向から見た側面図。
【図8】この発明の実施の形態2による可動式ホーム柵における定ネジ保持装置と係止部の構成を示す断面図。
【図9】図8の矢印E方向から見た正面図。
【図10】図8の矢印F方向から見た係止部の背面図。
【図11】従来の可動式ホーム柵におけるホーム柵本体の上端部に設けられた点検用の上蓋の全閉時の固定状態を示す断面図。
【図12】図11に示す上蓋の全開状態を示す断面図。
【符号の説明】
【0024】
1 ホーム柵本体(柵)、 2 上蓋、 21 前面部、 21a 丸穴、 21b 穴、 3 ヒンジ、 40 係止部、 42 ナット、 43 固定用ネジ、 44 金具、 44a 当接部、 50 固定ネジ保持装置、 51 L形金具、 51a ネジ穴、 52 バネ座、 52a 丸穴、 53 圧縮バネ(弾性部材)、 54 固定金具、 6 固定ネジ、 61 ネジ部、 61a 先端、 62 段部、 63a 小径部、 63b 大径部、 7 可動扉、 100 プラットホーム床。
【技術分野】
【0001】
この発明は、駅のプラットホームなどに設けられる可動式ホーム柵に関し、さらに詳細には柵の上端に設けられる点検用の上蓋の固定構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の可動式ホーム柵の例としては、例えば視覚障害者にとってバリアフリー化を実現するようにしたものなどがある(例えば特許文献1参照。)。可動式ホーム柵はまた、全ての利用者にとって安全であると同時に、故障が少なく、保守、点検が容易で、かつ、故障などのトラブル発生時には係員などの関係者が素早く点検、復帰対応できる信頼性の高い構造が求められている。例えば、電車が数分ごとに発着する駅において、可動式ホーム柵に不具合が発生した場合、電車の運行に支障を来たさないようにするために、早急に点検、修理を完了させる必要がある。
【0003】
点検調整や修理が遅れると、多大な損失を被ることになる。そのため、短時間で保守点検、修理ができるように、ホーム柵本体の上部に上蓋を設け、ホーム柵本体の内部の点検、修理が容易に行えるような構造としたものがある。例えば、図11及び図12は従来の可動式ホーム柵におけるホーム柵本体の上端部に設けられた点検用の上蓋部分を説明する断面図であり、図11は上蓋の全閉時の固定状態、図12は上蓋の全開状態を示す。なお、両図共、後述する実施の形態1に係る図6のI−I線における矢視断面図相当の従来例である。
【0004】
図において、柵としてのホーム柵本体1の上端には、ホーム柵本体1の内部点検用の上蓋2がヒンジ3によって回動可能に設けられている。上蓋2の内方における反ヒンジ側(図の左側。便宜上、前側と呼び、ヒンジ3側を奥側と呼ぶ。)のホーム柵本体1の上端部には、水平方向の一辺がホーム柵本体1の上端に固定用ネジ43で固定され、他辺に丸穴41aを有する断面L形の金具41と、この金具41の丸穴41a部に同軸に溶接固定されたネジ穴を有するナット42からなる係止部4が設けられている。上蓋2の前面部21には固定ネジ6を上蓋2に回動及び進退可能に保持する固定ネジ保持装置5が設けられている。
【0005】
上記固定ネジ保持装置5は上蓋2の前面部21における上記係止部4のネジ穴に対向する位置に設けられた丸穴21aと、前面部21の背面側に溶接固定され、固定ネジ6のネジ部61に螺合するネジ穴51aを有するL形金具51からなっている。固定ネジ6は、軸先端部にのみネジ部61が設けられ、固定ネジ保持装置5に保持させるときは、上蓋2の外側からネジ部61を丸穴21aに挿通した後、L形金具51のネジ穴51a部に螺合させ、先端のネジ部61がネジ穴51a部を通過するまで回転させることで保持され、抜け止め機能を有するように構成されている。図11は、固定ネジ6を上蓋2の外側(前面部21)から係止部4にネジ込み、上蓋2をホーム柵本体1の上端に固定した状態を示し、図12は固定ネジ6を係止部4から外し、上蓋2を開いて点検可能にした状態を示している。なお、固定ネジ6は上蓋2の長手方向に適宜に2〜3箇所設けられている。
【0006】
【特許文献1】特開2005−239013号公報(第1頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の可動式ホーム柵は、ホーム柵本体1の点検用の上蓋2が上記のような固定構造となっているので、点検時に固定ネジ6を緩め上蓋2を全開すると、図12に示すように、固定ネジ6が、自重で上蓋2の丸穴21aの縁部に固定ネジ6の頭部が当たるまで落下して嵌り込み、点検終了後に上蓋2を閉めるとき、固定ネジ6の頭部が落下した状態のままではネジ部61が係止部4に干渉するので、それを回避するために複数の固定ネジ6の頭部を指で引っ張り出し、その状態を保持して閉めなければならず、複数の作業者が必要になるなど作業性が悪いという問題があった。また、固定ネジ6を締め付けると、どこまでも回転するような構造なので、締め過ぎによって上蓋2の前面部21が凹み、あるいは上蓋2自体が後方側に移動(ズレ)する場合が生じるという問題もあった。
【0008】
この発明は、上記のような従来技術の課題を解決する為になされたもので、一旦開いた上蓋を閉めるとき、固定ネジの頭を引っ張り出す必要がなく、点検時の作業性が改善された可動式ホーム柵を得ることを目的としている。また、固定ネジの締め過ぎによる上蓋の変形やズレを防止した可動式ホーム柵を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明による可動式ホーム柵は、プラットホーム床に立設された柵と、この柵の上端にヒンジによって回動可能に設けられた該柵の上部を開閉する上蓋と、この上蓋の内方における反ヒンジ側の上記柵上端部に設けられたネジ穴を有する係止部と、上記上蓋を閉じたときに該上蓋の外側から上記係止部のネジ穴にネジ込むことにより該上蓋を固定する固定ネジと、この固定ネジを上記上蓋に回動及び進退可能に保持すると共に、上記係止部から外れているときは該固定ネジを引き抜く方向に退避させる弾性部材を有する固定ネジ保持装置とを備えたものである。
また、固定ネジの締め過ぎによる上蓋の変形やズレを防止するために、上記係止部に固定ネジの先端部の進入を制限する当接部を設けたものである。
【発明の効果】
【0010】
この発明においては、固定ネジが係止部から外れているときは、該固定ネジを引き抜く方向に退避させる弾性部材を備えたことにより、開いた上蓋を閉めるときに固定ネジが係止部に干渉することがなくなり、従って固定ネジの頭を指で引っ張り出さなくても良くなる。
また、係止部に固定ネジの先端部の進入を制限する当接部を設けたことによって、固定ネジの締め過ぎによる上蓋の変形やズレが防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
実施の形態1.
図1〜図7はこの発明の実施の形態1による可動式ホーム柵の要部を説明するもので、図1は上蓋固定時の要部断面図、図2は図1に示す固定ネジ保持装置の組付け状態を説明する図、図3は固定ネジを係止部から外した状態を示す断面図、図4は上蓋を開いた状態を示す断面図、図5は上蓋を図4の状態から閉じたときの状態を示す断面図、図6は可動式ホーム柵の全体(ユニット)をプラットホーム中央部側から見たときの正面図、図7は図6の可動式ホーム柵を図6の矢印A方向から見た側面図である。なお、図1は図6のI−I線における矢視断面図に相当する。また、各図を通じて同一符号は同一または相当部分を示すものとする。
【0012】
可動式ホーム柵は、図6及び図7に示すように、プラットホーム床100の列車側(軌道側、図7の右側)端部内側にアンカー等によって固定、立設される。この例では柵としてのホーム柵本体1の内部に出入可能に設けられた可動扉7が互いに向き合うように対称的に形成された一対のホーム柵本体1を可動扉7が対向するように設けている。ホーム柵本体1は、可動扉7の位置が停車する列車の乗降扉の位置と合致するように設けられ、プラットホームの長手方向に沿って所要数設置される。ホーム柵本体1の上端には、図示省略している機構部等の保守、点検、調整のための上蓋2がヒンジ3を介して開閉可能に設けられている。係止部40を構成する丸穴のないL形の金具44の当接部44aには固定ネジ6のネジ部61に螺合するネジ穴を有するナット42が溶接によって固着され、袋ネジ状に形成されている。
【0013】
固定ネジ6は図2に示すように、軸の先端部にネジ部61が設けられ、ネジのない首部(軸の中央部)は、段部62を介して先端側に小径部63aが形成され、頭部側に大径部63bが形成されており、頭部下からネジ部61の先端61aまでの長さLに形成されている。なお、丸穴21aは固定ネジ6の頭部を通さず、ネジ部61及び大径部63bは自由に挿脱できる大きさに形成され、L形金具51のネジ穴51aは従来装置と同様ネジ部61に螺合し、固定ネジ6の抜け止め機能を有する。また、上蓋2を閉じたとき、該上蓋2の前面部21と金具44の当接部44aとの距離Dは、上記固定ネジ6の長さLと略等しく形成され、固定ネジ6をナット42のネジ穴にネジ込んだときに、固定ネジ6の先端61aが金具44の当接部44aに当接することで、締め込み量が制限されている。
【0014】
上記固定ネジ6は、ネジ部61を上蓋2の前面部21の丸穴21aに挿通した後、丸穴52aを有する平座金からなるバネ座52、及び弾性部材としての圧縮バネ53に順次挿通し、さらにL形金具51のネジ穴51aをネジ部61が通過するまでネジ込む。このとき、圧縮バネ53の圧縮力は、バネ座52とL形金具51の間隔を広げる方向に作用してバネ座52を図2の左方に押すことにより、固定ネジ6が段部62を介して左方に付勢され、図3に示すように固定ネジ6の大径部63bが上蓋2の前面部21から突出した状態に保持される。この実施の形態1では、上記丸穴21a、L形金具51、バネ座52、及び圧縮バネ53によって固定ネジ保持装置50が構成されている。なお、L形の金具44は固定用ネジ43でホーム柵本体1の上端部に仮固定し、上蓋2を閉めて固定ネジ6を係止部40のナット42のネジ穴にネジ込み、固定ネジ6が止まった位置でもう一度上蓋2を開いて、固定用ネジ43を本締めする。その他の構成は従来装置と同様である。
【0015】
次に上記のように構成された実施の形態1の動作について説明する。先ず、上蓋2を係止部40に固定する場合には、固定ネジ6を圧縮バネ53の圧縮力に抗して先端61aが係止部40のナット42に届くまで押し込んだ後、図示省略しているドライバーなどでナット42のネジ穴にネジ込むことで、図1に示す状態に固定される。このとき、固定ネジ6の頭部が上蓋2の前面部21に当接すると同時に、固定ネジ6の先端61aが金具44の当接部44aに当接して固定ネジ6の進入を制限するので、固定ネジ6の締め過ぎによる変形などが防止できる。
【0016】
一方、上蓋2を開くときには、固定ネジ6を緩めていくと、ネジ部61とナット42の螺合が解かれたときに、圧縮バネ53の圧縮力で固定ネジ6は図2の左方に付勢され、ネジ部61がL形金具51のネジ穴51aに係止されることで、図3に示すように大径部63bが前面部21から突出した状態で固定ネジ保持装置50に保持される。このため、図4に示すように上蓋2を開いても突出した状態がそのまま保持され、固定ネジ6が重力で下方向に移動してしまうことはなくなる。一方、一旦開いた上蓋2を閉じるときは、固定ネジ6の頭部と大径部63bが突出した状態のままとなっているので、図5に示すように固定ネジ6のネジ部61が係止部40に干渉するのを防ぐことができる。
【0017】
上記のように、実施の形態1によれば、係止部40のナット42を当接部44aで袋状にすると共に、上蓋2を閉じたときの前面部21と金具44の当接部44aとの距離Dと、上記固定ネジ6の長さLを略等しくしたことにより、従来問題であった、固定ネジ6の締めすぎによる上蓋2の前面部21の変形や上蓋2自体を後方へ移動変形させてしまうという問題を解決できるという効果が得られる。また、固定ネジ保持装置50に備えた圧縮バネ53によって固定ネジ6を常時後退位置で係止させるようにしたので、上蓋2を閉じるときに固定ネジ6の先端部のネジ部61が係止部40と干渉する問題を解決させることができ、しかも固定ネジ6の頭を指で引っ張り出さなくても良くなるので、保守点検、修理時に余分な時間を発生させないといった効果が得られる。
【0018】
実施の形態2.
図8〜図10はこの発明の実施の形態2による可動式ホーム柵の要部を説明するもので、図8は上蓋の固定ネジ保持装置と係止部の構成を示す断面図、図9は図8の矢印E方向から見た正面図、図10は図8の矢印F方向から見た係止部の背面図である。なお、この実施の形態2は、固定ネジの開閉の繰り返し等による塗装面の剥離や錆の発生などの問題も同時に解決するようにしたものである。
【0019】
可動式ホーム柵の上蓋等に鋼板を用いた場合、・コストが低い、・製作が容易である、・塗料との相性が良好であるので所望の色調、柄に任意に対応できる、・屋外設置の場合、ステンレス材では線膨張係数が大きく熱伝導が悪いので、一部に太陽光が当たる状態が続くとその部分のみ大きく歪みが生じるが、鋼板塗装ではそのようなことがない等の利点が多いため、鋼板が採用される場合が多い。しかし、上蓋等を鋼板塗装製とした場合、保守点検などの都度、固定ネジ6を緩めたり、締め込んだりして固定ネジ6を回転させることにより次第に上蓋2の前面部21の塗装が剥がれ、雨がかかる場所に設置された場合には、剥がれた箇所から水分等の付着により錆が発生し、また、固定ネジ6も錆びるという問題があった。
【0020】
図において、鋼板製の上蓋2の前面部21の固定ネジ6が取付けられる箇所に、固定ネジ6の頭部より大きな径の穴21bを設け、この穴21bを設けた前面部21の内側に、例えば耐食性の良好なステンレス材などで製作した固定ネジ保持装置50を構成するコの字型の固定金具54を固着させ、また固定ネジ6も、同様に耐食性の良好なステンレス材で製作したものである。なお図示省略しているが、固定金具54の手前側(図8の左方)の上記穴21bに対応する部分には、固定ネジ6の大径部63bを挿通する丸穴が設けられ、固定金具54の奥側(図8の右方)には、固定ネジ6のネジ部61に螺合するネジ穴が設けられていること、及びその他の構成は実施の形態1と同様である。
【0021】
上記のように構成された実施の形態2においては、固定ネジ保持装置50を上蓋2の前面部21の所定部に設けた固定ネジ6の頭部よりも大径の穴21bの背面側に設け、固定ネジ6の頭部と鋼板塗装の上蓋2の前面部21との直接的な接触を絶つようにし、また、摺動部分はすべてステンレス製としたため、保守点検などの都度、固定ネジ6を緩めたり、締め込んだりして固定ネジ6を回転させることによる上蓋2の前面部21の塗装が剥がれたりすることは皆無であり、固定ネジ6も錆び難いといった効果がある。また、固定ネジ6の頭部が前面部21の穴21bに入り込むので、頭部の出っ張りを小さくできるなどの効果も得られる。
【0022】
なお、上記実施の形態の説明では、係止部40を金具44とナット42を用いて構成したが、勿論これに限定されるものではなく、固定ネジ6によって上蓋2をホーム柵本体1に固定できるものであれば良い。例えば、ホーム柵本体1の上端部に固定ネジ6に螺合するネジ穴を設けることができる段部が形成されているか、形成することができる場合などには、例えばその断部に固定ネジ6に螺合するネジ穴を螺設して係止部を構成することができるので、金具44及びナット42を省くことも可能である。また、圧縮バネ53を引っ張りバネで構成し、あるいはスプリングを他の弾性部材に置き換えても差し支えない。また、固定ネジ6の首部(軸の中央部)に、小径部63aと大径部63bによって形成された段部62に、バネ座52を係止させたが、例えば首部の径を一定にして所定部に周方向の溝を形成し、その溝にスナップリングなどを嵌め込んでバネ座とすることなどもできる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】この発明の実施の形態1による可動式ホーム柵の上蓋固定時の要部断面図であり、図6のI−I線における矢視断面図に相当する。
【図2】図1に示す固定ネジ保持装置の組付け状態を説明する図。
【図3】図1に示す固定ネジを係止部から外した状態を示す断面図。
【図4】図1に示す上蓋を開いた状態を示す断面図。
【図5】上蓋を図4の状態から閉じたときの状態を示す断面図。
【図6】図1に示す可動式ホーム柵の全体をプラットホーム中央部側から見たときの正面図。
【図7】図6の可動式ホーム柵を図6の矢印A方向から見た側面図。
【図8】この発明の実施の形態2による可動式ホーム柵における定ネジ保持装置と係止部の構成を示す断面図。
【図9】図8の矢印E方向から見た正面図。
【図10】図8の矢印F方向から見た係止部の背面図。
【図11】従来の可動式ホーム柵におけるホーム柵本体の上端部に設けられた点検用の上蓋の全閉時の固定状態を示す断面図。
【図12】図11に示す上蓋の全開状態を示す断面図。
【符号の説明】
【0024】
1 ホーム柵本体(柵)、 2 上蓋、 21 前面部、 21a 丸穴、 21b 穴、 3 ヒンジ、 40 係止部、 42 ナット、 43 固定用ネジ、 44 金具、 44a 当接部、 50 固定ネジ保持装置、 51 L形金具、 51a ネジ穴、 52 バネ座、 52a 丸穴、 53 圧縮バネ(弾性部材)、 54 固定金具、 6 固定ネジ、 61 ネジ部、 61a 先端、 62 段部、 63a 小径部、 63b 大径部、 7 可動扉、 100 プラットホーム床。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラットホーム床に立設された柵と、この柵の上端にヒンジによって回動可能に設けられた該柵の上部を開閉する上蓋と、この上蓋の内方における反ヒンジ側の上記柵上端部に設けられたネジ穴を有する係止部と、上記上蓋を閉じたときに該上蓋の外側から上記係止部のネジ穴にネジ込むことにより該上蓋を固定する固定ネジと、この固定ネジを上記上蓋に回動及び進退可能に保持すると共に、上記係止部から外れているときは該固定ネジを引き抜く方向に退避させる弾性部材を有する固定ネジ保持装置とを備えたことを特徴とする可動式ホーム柵。
【請求項2】
上記係止部は、上記固定ネジが所定量ネジ込まれたときに該固定ネジの先端部の進入を制限する当接部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の可動式ホーム柵。
【請求項3】
上記上蓋の所定部に上記固定ネジの頭部よりも大径の穴を設けると共に、上記固定ネジ保持装置をこの穴の背面側に設け、上記固定ネジの頭部と上記上蓋の直接的な接触を絶つようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の可動式ホーム柵。
【請求項4】
上記固定ネジ及び上記固定ネジ保持装置はステンレスを用いてなることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の可動式ホーム柵。
【請求項1】
プラットホーム床に立設された柵と、この柵の上端にヒンジによって回動可能に設けられた該柵の上部を開閉する上蓋と、この上蓋の内方における反ヒンジ側の上記柵上端部に設けられたネジ穴を有する係止部と、上記上蓋を閉じたときに該上蓋の外側から上記係止部のネジ穴にネジ込むことにより該上蓋を固定する固定ネジと、この固定ネジを上記上蓋に回動及び進退可能に保持すると共に、上記係止部から外れているときは該固定ネジを引き抜く方向に退避させる弾性部材を有する固定ネジ保持装置とを備えたことを特徴とする可動式ホーム柵。
【請求項2】
上記係止部は、上記固定ネジが所定量ネジ込まれたときに該固定ネジの先端部の進入を制限する当接部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の可動式ホーム柵。
【請求項3】
上記上蓋の所定部に上記固定ネジの頭部よりも大径の穴を設けると共に、上記固定ネジ保持装置をこの穴の背面側に設け、上記固定ネジの頭部と上記上蓋の直接的な接触を絶つようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の可動式ホーム柵。
【請求項4】
上記固定ネジ及び上記固定ネジ保持装置はステンレスを用いてなることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の可動式ホーム柵。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−216898(P2007−216898A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−41778(P2006−41778)
【出願日】平成18年2月20日(2006.2.20)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月20日(2006.2.20)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]