可変入口案内翼
【課題】エンジン性能の低下を抑えることができる可変入口案内翼を提供する。
【解決手段】可変入口案内翼が取り付けられたVIGV軸16は、四角軸部16bを有する。四角軸部16bがセクタギア13の貫通孔20に嵌め込まれている。四角軸部16bの中央には、上下方向に四角軸部16bを貫通する貫通孔16cが形成されている。貫通孔16cの中には、ボルト21が挿通されている。ボルト21の先端には、凹部が形成され、その中にはコイルスプリング22が組み込まれている。コイルスプリング22は、セクタギア13を介してセクタギア13と噛み合うリングギアを押圧する。
【解決手段】可変入口案内翼が取り付けられたVIGV軸16は、四角軸部16bを有する。四角軸部16bがセクタギア13の貫通孔20に嵌め込まれている。四角軸部16bの中央には、上下方向に四角軸部16bを貫通する貫通孔16cが形成されている。貫通孔16cの中には、ボルト21が挿通されている。ボルト21の先端には、凹部が形成され、その中にはコイルスプリング22が組み込まれている。コイルスプリング22は、セクタギア13を介してセクタギア13と噛み合うリングギアを押圧する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機の入口流路に配置される可変入口案内翼に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、圧縮機の入口流路に配置される可変入口案内翼として、例えば特開平5−18266号公報に記載されるように、ガスタービンエンジンにおいて、圧縮機の追従性を向上させるために、圧縮機入口部分に可変入口案内翼を設けるものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−18266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のガスタービンでは、可変入口案内翼の回転及び各構成部品の熱膨張組付けによって各構成部品の間に隙間が生じ、エンジンの性能が十分に発揮されないおそれがあった。
【0005】
本発明は、このような技術課題を解決するためになされたものであって、エンジン性能の低下を抑えることができる可変入口案内翼を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る可変入口案内翼は、圧縮機の入口流路に配置される可変入口案内翼であって、圧縮機の回転軸の周りに回転可能なリングギアを押圧する押圧手段と、押圧手段の押圧力の大きさを調整する押圧調整手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、リングギアを押圧する押圧手段を備えるため、押圧手段の押圧力によりリングギアと隣接部品との間の隙間をなくすことが可能となる。しかも、押圧調整手段によってリングギアに対して均一に荷重を加えることが可能になるため、可変入口案内翼全体が均一に可動されることができる。その結果、エンジン性能の低下を抑えることが可能となる。
【0008】
本発明に係る可変入口案内翼において、押圧手段は、リングギアと噛み合うセクタギアを介して、リングギアを押圧することが好適である。
【0009】
このようにセクタギアを介してリングギアを押圧することによって、セクタギアとリングギアとの間の隙間をなくすことができ、セクタギアとリングギアとの噛み合いを確実に保持することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、エンジン性能の低下を抑えることができる可変入口案内翼を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1実施形態に係るセクタギアとVIGV軸との関係を示す縦断面図である。
【図2】第1実施形態に係るセクタギアとVIGV軸との関係を示す横断面図である。
【図3】第1実施形態の変形例を示す横断面図である。
【図4】第2実施形態に係るセクタギアとVIGV軸との関係を示す縦断面図である。
【図5】第2実施形態に係るセクタギアとVIGV軸との関係を示す横断面図である。
【図6】第2実施形態の変形例を示す横断面図である。
【図7】従来のガスタービンエンジンの概略構成図である。
【図8】可変入口案内翼アセンブリを示す斜視図である。
【図9】原動案内翼の取付構造を示す分解斜視図である。
【図10】従動案内翼の取付構造を示す分解斜視図である。
【図11】セクタギアとリングギアの軸方向はずれを防止する構造を示す分解斜視図である。
【図12】VIGV駆動に関する各部品隙間の関係を示す部分断面図である。
【図13】従来のVIGV軸とセクタギアとの関係を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。下記の実施形態では、本発明に係る可変入口案内翼をガスタービンエンジンに適用した例を挙げて説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0013】
実施形態の説明に先立って、図7〜図13を参照して従来のガスタービンエンジンの構造及び本発明に至った経緯について説明する。
【0014】
図7は従来のガスタービンエンジンの概略構成図である。ガスタービンエンジン1は、圧縮機2、燃焼器3、タービン4を備え、圧縮機2とタービン4とが回転軸5によって連結されている。圧縮機2では、回転軸5の回転によって回転駆動して大気中から空気を取り込み、その取り込んだ空気を圧縮する。燃焼器3では、燃料と圧縮機2から供給される圧縮空気が混合して燃焼する。この高温高圧の燃焼ガスは、内部配管を介してタービン4に供給される。タービン4では、供給された燃焼ガスによって回転駆動して回転軸5を回転させ、燃焼ガスを排気する。
【0015】
また、ガスタービンエンジン1は、複数枚の可変入口案内翼(VIGV(Variable Inlet Guide Vane))6を備えている。これらの可変入口案内翼6は、圧縮機2の入口流路に設けられ、円環状のインテークシュラウド7の全周にわたって等間隔に配置されている。可変入口案内翼6は、駆動アクチュエータ9によって角度が変化する。そして、可変入口案内翼6の角度が0°(基準角度に相当)の場合に入口流路が全開状態となり、可変入口案内翼6の角度が大きくなるほど入口流路が閉じてゆく。また、可変入口案内翼6の外側には、インレットフレーム8が配置されている。
【0016】
図8は可変入口案内翼アセンブリを示す斜視図である。可変入口案内翼アセンブリ10は、32枚の可変入口案内翼6を有する。これらの可変入口案内翼6は、インテークシュラウド7の全周にわたって等間隔に取り付けられている。32枚の可変入口案内翼6のうち、1枚の可変入口案内翼6が、駆動アクチュエータ9と連結されて駆動アクチュエータ9によって直接駆動され、残りの31枚の可変入口案内翼6がドライブギア11、リングギア12及びセクタギア13を有する駆動機構により駆動されている。以下の説明において、説明の便宜上、駆動アクチュエータ9により直接駆動される可変入口案内翼6を原動案内翼6aとし、残りの31枚の可変入口案内翼6を従動案内翼6bとする。
【0017】
図9は、原動案内翼の取付構造を示す分解斜視図である。図9に示すように、原動案内翼6aはVIGV軸14と一体である。VIGV軸14の一端14aが駆動アクチュエータ9に連結され、他端14bがインテークシュラウド7の円周に設けられた貫通孔7aを貫通して、ドライブギア11に固定されている。このVIGV軸14は、プッシュ15を介して貫通孔7a内に挿嵌され、インテークシュラウド7によって保持されている。
【0018】
ドライブギア11は、インテークシュラウド7を挟んで原動案内翼6aと反対する側に配置され、リングギア12と噛み合っている。このドライブギア11は、VIGV軸14の軸方向においてロッキングナットS1によってVIGV軸14に締結固定され、更に軸方向と直交する方向においてボルトT1とロッキングナットS2とによってVIGV軸14に締結固定されている。リングギア12は、圧縮機2の回転軸5の周りに回転可能に配置されている。このリングギア12は、ドライブギア11及びセクタギア13と噛み合う状態で、インテークシュラウド7に組み込まれている。
【0019】
図10は、従動案内翼の取付構造を示す分解斜視図である。図10に示すように、従動案内翼6bはVIGV軸16と一体である。VIGV軸16は、プッシュ15を介してインテークシュラウド7の円周に設けられた貫通孔7aを挿嵌され、インテークシュラウド7によって保持されている。貫通孔7aを挿通するVIGV軸16の片端16aには、セクタギア13が装着されている。
【0020】
セクタギア13は、インテークシュラウド7を挟んで従動案内翼6bと反対する側に配置され、リングギア12に噛み合っている。セクタギア13には、四角形状の貫通孔13aが設けられている。VIGV軸16には、貫通孔13aの形状に合わせた四角軸部16bが形成されている。そして、VIGV軸16とセクタギア13とは、四角軸部16bが貫通孔13aに嵌め込むことにより両者の位置決められ、VIGV軸16の片端16aに螺合されるロッキングナットS1により締結固定されている。セクタギア13とロッキングナットS1との間には、リング状のスリーブ17とワッシャ18とが介在されている。
【0021】
また、可変入口案内翼アセンブリ10は、セクタギア13とリングギア12の軸方向のはずれを防止するためのガイド19を備えている。図11は、セクタギアとリングギアの軸方向はずれを防止する構造を示す分解斜視図である。図11に示すように、セクタギア13とロッキングナットS1との間には、ガイド19とワッシャ18とが介在されている。ガイド19には、VIGV軸16の四角軸部16bと嵌め合うための貫通穴19aが形成されている。ガイド19は、リングギア12の外周に設けられたガイド挿入溝12aに挿入されている。このようにガイド19を用いることにより、支えの無いリングギア12と駆動部から外れることを防止することができる。そして、このようなガイド19は、合計8枚であり、インテークシュラウド7の全周に沿って等間隔に配置されている(図8参照)。具体的には、8枚のガイド19は、隣接するガイド19同士の間にガイド19を設けない可変入口案内翼6を3枚配置する割合で、インテークシュラウド7の円周にわたって配設されている。
【0022】
このように構成された32枚の可変入口案内翼6により、駆動アクチュエータ9によってVIGV軸14を回転させると、VIGV軸14に固定されている原動案内翼6a及びドライブギア11が回転し、それに伴ってドライブギア11に噛み合うリングギア12が回転軸5の周りに回転する。そして、リングギア12の回転により、リングギア12と噛み合っているセクタギア13が回転し、それに伴って従動案内翼6bが回転する。これによって、32枚の可変入口案内翼6が回転し、角度が変化することになる。
【0023】
上記のように一箇所の可変入口案内翼6から始まり、リングギア12等を介して残りの可変入口案内翼6を駆動するものでは、可変入口案内翼6に不可欠な全翼同時作動や各可変入口案内翼6間の制御角及び流路面積の均一が保てるかが重要なことである。
【0024】
図12はVIGV駆動に関する各部品隙間の関係を示す部分断面図である。図12において、隙間A及びBは、可変入口案内翼6が回転するためのプッシュ15間の隙間を示し、隙間C及びDは、可変入口案内翼6が回転するためのインレットフレーム8間の隙間を示し、隙間Eは、ドライブギア11及びセクタギア13とリングギア12との間の隙間を示す。
【0025】
このように各部品が何度か回転するため、又各部品の熱膨張吸収や組み付けを考慮(ギア駆動などを含め)すると、微小であっても隙間は必要であり、これらの隙間が全ての可変入口案内翼6の同時作動及び制御指定角度のキープや各可変入口案内翼6間の流路面積の均一化を妨げている。そして、同時作動に至っては、各ギアの隙間により、かなりバラツキの大きい作動になる。
【0026】
図13は従来のVIGV軸とセクタギアとの関係を示す断面図である。図13に示すように、VIGV軸16に装着されるセクタギア13が、駆動力を伝えるVIGV軸16の四角軸部16bに挿入され、ロッキングナットS1で締め付け固定されている。このため、VIGV軸16の軸芯がセクタギア13の位置を決めている。なお、VIGV軸14に装着されるリングギア12においても同様である。そして、インレットフレーム8やインテークシュラウド7におけるVIGV軸16の装着穴の出来栄えも同様の不具合を発生させて、リングギア12との隙間関係は、各部品の製作精度や使用環境で独立した動きをし、発生する隙間のコントロールはほとんどできない。
【0027】
本願発明者は、隙間A〜Eのうち最も重要である駆動ギア間の隙間Eを着目し、その隙間Eを極力少なくすることにより、可変入口案内翼6の同時作動及び各可変入口案内翼6間の翼角及び流路面積が均一になれることを見出し、本発明に至った。
【0028】
(第1実施形態)
以下、図1及び図2を参照して本発明の第1実施形態について説明する。なお、本実施形態に係るガスタービンエンジン、可変入口案内翼6の取り付け構造等は上述した内容と同様のため、重複説明を省略する。
【0029】
図1は、第1実施形態に係るセクタギアとVIGV軸との関係を示す縦断面図であり、図2は、第1実施形態に係るセクタギアとVIGV軸との関係を示す横断面図である。図1及び図2に示すように、セクタギア13には、四角軸部16bと嵌め合う四角形状の貫通孔20に設けられている。貫通孔20を形成する周壁面は、四角軸部16bと摺動する一対の摺動面20a,20b、及び互い対面する上面20cと底面20dから構成されている。摺動面20a,20bは、VIGV軸16の四角軸部16bと接し、セクタギア13の回転力をVIGV軸16に伝達する。一方、上面20c及び底面20dと四角軸部16bとの間には、極微小の隙間を有する。この隙間は、熱膨張や四角軸部16b及びセクタギア13の出来栄えを吸収できる程度となっている。
【0030】
四角軸部16bの中央には、上下方向に四角軸部16bを貫通する貫通孔16cが形成されている。貫通孔16cの中には、ボルト(押圧調整手段)21が挿通されている。なお、貫通孔16cには、ネジ山が形成されている。また、セクタギア13において、VIGV軸16の貫通孔16cに対応する位置には、ボルト21が挿入されるための挿入孔23が形成されている。挿入孔23は、貫通孔20と連通し、底面20dからセクタギア13の内部まで延びている。ボルト21は、セクタギア13の外方から挿入孔23に挿入され、四角軸部16bと螺合されている。ボルト21の先端には、凹部が形成され、その中にはコイルスプリング(押圧手段)22が組み込まれている。
【0031】
コイルスプリング22は、セクタギア13を介してセクタギア13と噛み合うリングギア12を押圧する。図1中の矢印Fは、VIGV軸16をベースとしたセクタギア13を押し付ける方向を示す。ボルト21は、コイルスプリング22の押圧力の大きさを調整する押圧調整手段として機能している。すなわち、ボルト21を緩めたり締め付けしたりすることによって、コイルスプリング22の押圧力を調整する。
【0032】
このように構成によれば、コイルスプリング22がセクタギア13を介してリングギアを12押圧することによって、両ギア間の隙間をなくすことができると共に、セクタギア13とリングギア12との噛み合いを確実に保持することができる。しかも、コイルスプリング22によってリングギア12に対して均一に荷重を加えることが可能になるため、可変入口案内翼6全体が均一に可動されることができる。その結果、エンジン性能の低下を抑えることが可能となる。
【0033】
また、セクタギア13はVIGV軸16に対し駆動力を伝えるため、両サイドは極微小隙間を有し摺動可能とし、上下の面は移動可能な隙間(熱膨張や各部品の出来栄えを吸収できる程度)を設け、更にリングギア12に対して一定の押圧力を発生させるコイルスプリング22をVIGV軸16とボルト21により組み込まれる。また、押圧力を均等に調整できるボルト21先端の凹部にコイルスプリング22を配置することにより、隙間の少ないVIGV駆動装置を得られる。このようにすれば、今まで自由であったドライブギア11、リングギア12及びセクタギア13により、軸芯が出てよい駆動となるし、各部品の熱膨張を吸収できる駆動が可能となる。
【0034】
更に。VIGV軸16とセクタギア13とが摺動できる構造となり、コイルスプリング22によるセクタギア13への押圧力が、噛み合うギア間の隙間をなくしながら、リングギア12に対し全周から均一に荷重を加え、リングギア12の芯だしをも行え、各部品の熱膨張に対しても伸びを吸収することができ、すべての可変入口案内翼6を均一に駆動させることが可能となる。
【0035】
図3は、第1実施形態の変形例を示す断面図である。この変形例では、コイルスプリング22が、ボルト21先端の凹部ではなく、ボルト21の六角部首下座面とセクタギア13の上面の間に配置されている。このような構成によれば、第1実施形態と同様の効果を得られる。
【0036】
(第2実施形態)
以下、図4及び図5を参照して第2実施形態について説明する。本実施形態と第1実施形態との相違点は、コイルスプリング22に代えてプレートスプリング(押圧手段)24を用いることである。その他の構成は上記の第1実施形態と同様のため、重複説明を省略する
【0037】
すなわち、ボルト21の先端と貫通孔20の底面20dとの間には、プレートスプリング24が配置されている。プレートスプリング24は、断面ハット形状を呈し、ボルト21の先端と当接する平坦部24a、平坦部24aの両側に設けられ、貫通孔20の底面20dと接する一対のフランジ部24b,24cとから構成されている。
【0038】
このように構成された第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得られる。すなわち、プレートスプリング24がセクタギア13を介してリングギアを12押圧することによって、両ギア間の隙間をなくすことができると共に、セクタギア13とリングギア12との噛み合いを確実に保持することができる。しかも、プレートスプリング24によってリングギア12に対して均一に荷重を加えることが可能になるため、可変入口案内翼6全体が均一に可動されることができる。その結果、エンジン性能の低下を抑えることが可能となる。
【0039】
図6は、第2実施形態の変形例を示す断面図である。図6に示す変形例では、プレートスプリング24が、ボルト21の先端ではなく、ボルト21の六角部首下座面とセクタギア13の上面の間に配置されている。そして、プレートスプリング24の中央には、ボルト21を貫通するための貫通孔26dが形成されている。このような構成によれば、第2実施形態と同様の効果を得られる。
【0040】
上記の実施形態において、セクタギア13とVIGV軸16との装着について説明したが、ドライブギア11とVIGV軸14との装着にも適用され、同様の効果を得られる。
【0041】
上述した実施形態は本発明に係る可変入口案内翼の一例を説明したものであり、本発明に係る可変入口案内翼は実施形態に記載したものに限定されるものではない。本発明に可変入口案内翼は、各請求項に記載した要旨を変更しないように実施形態に係る可変入口案内翼を変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
【符号の説明】
【0042】
1…ガスタービンエンジン、2…圧縮機、5…回転軸、6…可変入口案内翼、6a…原動案内翼、6b…従動案内翼、11…ドライブギア、12…リングギア、13…セクタギア、21…ボルト(押圧調整手段)、22…コイルスプリング(押圧手段)、24…プレートスプリング(押圧手段)。
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機の入口流路に配置される可変入口案内翼に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、圧縮機の入口流路に配置される可変入口案内翼として、例えば特開平5−18266号公報に記載されるように、ガスタービンエンジンにおいて、圧縮機の追従性を向上させるために、圧縮機入口部分に可変入口案内翼を設けるものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−18266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のガスタービンでは、可変入口案内翼の回転及び各構成部品の熱膨張組付けによって各構成部品の間に隙間が生じ、エンジンの性能が十分に発揮されないおそれがあった。
【0005】
本発明は、このような技術課題を解決するためになされたものであって、エンジン性能の低下を抑えることができる可変入口案内翼を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る可変入口案内翼は、圧縮機の入口流路に配置される可変入口案内翼であって、圧縮機の回転軸の周りに回転可能なリングギアを押圧する押圧手段と、押圧手段の押圧力の大きさを調整する押圧調整手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、リングギアを押圧する押圧手段を備えるため、押圧手段の押圧力によりリングギアと隣接部品との間の隙間をなくすことが可能となる。しかも、押圧調整手段によってリングギアに対して均一に荷重を加えることが可能になるため、可変入口案内翼全体が均一に可動されることができる。その結果、エンジン性能の低下を抑えることが可能となる。
【0008】
本発明に係る可変入口案内翼において、押圧手段は、リングギアと噛み合うセクタギアを介して、リングギアを押圧することが好適である。
【0009】
このようにセクタギアを介してリングギアを押圧することによって、セクタギアとリングギアとの間の隙間をなくすことができ、セクタギアとリングギアとの噛み合いを確実に保持することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、エンジン性能の低下を抑えることができる可変入口案内翼を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1実施形態に係るセクタギアとVIGV軸との関係を示す縦断面図である。
【図2】第1実施形態に係るセクタギアとVIGV軸との関係を示す横断面図である。
【図3】第1実施形態の変形例を示す横断面図である。
【図4】第2実施形態に係るセクタギアとVIGV軸との関係を示す縦断面図である。
【図5】第2実施形態に係るセクタギアとVIGV軸との関係を示す横断面図である。
【図6】第2実施形態の変形例を示す横断面図である。
【図7】従来のガスタービンエンジンの概略構成図である。
【図8】可変入口案内翼アセンブリを示す斜視図である。
【図9】原動案内翼の取付構造を示す分解斜視図である。
【図10】従動案内翼の取付構造を示す分解斜視図である。
【図11】セクタギアとリングギアの軸方向はずれを防止する構造を示す分解斜視図である。
【図12】VIGV駆動に関する各部品隙間の関係を示す部分断面図である。
【図13】従来のVIGV軸とセクタギアとの関係を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。下記の実施形態では、本発明に係る可変入口案内翼をガスタービンエンジンに適用した例を挙げて説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0013】
実施形態の説明に先立って、図7〜図13を参照して従来のガスタービンエンジンの構造及び本発明に至った経緯について説明する。
【0014】
図7は従来のガスタービンエンジンの概略構成図である。ガスタービンエンジン1は、圧縮機2、燃焼器3、タービン4を備え、圧縮機2とタービン4とが回転軸5によって連結されている。圧縮機2では、回転軸5の回転によって回転駆動して大気中から空気を取り込み、その取り込んだ空気を圧縮する。燃焼器3では、燃料と圧縮機2から供給される圧縮空気が混合して燃焼する。この高温高圧の燃焼ガスは、内部配管を介してタービン4に供給される。タービン4では、供給された燃焼ガスによって回転駆動して回転軸5を回転させ、燃焼ガスを排気する。
【0015】
また、ガスタービンエンジン1は、複数枚の可変入口案内翼(VIGV(Variable Inlet Guide Vane))6を備えている。これらの可変入口案内翼6は、圧縮機2の入口流路に設けられ、円環状のインテークシュラウド7の全周にわたって等間隔に配置されている。可変入口案内翼6は、駆動アクチュエータ9によって角度が変化する。そして、可変入口案内翼6の角度が0°(基準角度に相当)の場合に入口流路が全開状態となり、可変入口案内翼6の角度が大きくなるほど入口流路が閉じてゆく。また、可変入口案内翼6の外側には、インレットフレーム8が配置されている。
【0016】
図8は可変入口案内翼アセンブリを示す斜視図である。可変入口案内翼アセンブリ10は、32枚の可変入口案内翼6を有する。これらの可変入口案内翼6は、インテークシュラウド7の全周にわたって等間隔に取り付けられている。32枚の可変入口案内翼6のうち、1枚の可変入口案内翼6が、駆動アクチュエータ9と連結されて駆動アクチュエータ9によって直接駆動され、残りの31枚の可変入口案内翼6がドライブギア11、リングギア12及びセクタギア13を有する駆動機構により駆動されている。以下の説明において、説明の便宜上、駆動アクチュエータ9により直接駆動される可変入口案内翼6を原動案内翼6aとし、残りの31枚の可変入口案内翼6を従動案内翼6bとする。
【0017】
図9は、原動案内翼の取付構造を示す分解斜視図である。図9に示すように、原動案内翼6aはVIGV軸14と一体である。VIGV軸14の一端14aが駆動アクチュエータ9に連結され、他端14bがインテークシュラウド7の円周に設けられた貫通孔7aを貫通して、ドライブギア11に固定されている。このVIGV軸14は、プッシュ15を介して貫通孔7a内に挿嵌され、インテークシュラウド7によって保持されている。
【0018】
ドライブギア11は、インテークシュラウド7を挟んで原動案内翼6aと反対する側に配置され、リングギア12と噛み合っている。このドライブギア11は、VIGV軸14の軸方向においてロッキングナットS1によってVIGV軸14に締結固定され、更に軸方向と直交する方向においてボルトT1とロッキングナットS2とによってVIGV軸14に締結固定されている。リングギア12は、圧縮機2の回転軸5の周りに回転可能に配置されている。このリングギア12は、ドライブギア11及びセクタギア13と噛み合う状態で、インテークシュラウド7に組み込まれている。
【0019】
図10は、従動案内翼の取付構造を示す分解斜視図である。図10に示すように、従動案内翼6bはVIGV軸16と一体である。VIGV軸16は、プッシュ15を介してインテークシュラウド7の円周に設けられた貫通孔7aを挿嵌され、インテークシュラウド7によって保持されている。貫通孔7aを挿通するVIGV軸16の片端16aには、セクタギア13が装着されている。
【0020】
セクタギア13は、インテークシュラウド7を挟んで従動案内翼6bと反対する側に配置され、リングギア12に噛み合っている。セクタギア13には、四角形状の貫通孔13aが設けられている。VIGV軸16には、貫通孔13aの形状に合わせた四角軸部16bが形成されている。そして、VIGV軸16とセクタギア13とは、四角軸部16bが貫通孔13aに嵌め込むことにより両者の位置決められ、VIGV軸16の片端16aに螺合されるロッキングナットS1により締結固定されている。セクタギア13とロッキングナットS1との間には、リング状のスリーブ17とワッシャ18とが介在されている。
【0021】
また、可変入口案内翼アセンブリ10は、セクタギア13とリングギア12の軸方向のはずれを防止するためのガイド19を備えている。図11は、セクタギアとリングギアの軸方向はずれを防止する構造を示す分解斜視図である。図11に示すように、セクタギア13とロッキングナットS1との間には、ガイド19とワッシャ18とが介在されている。ガイド19には、VIGV軸16の四角軸部16bと嵌め合うための貫通穴19aが形成されている。ガイド19は、リングギア12の外周に設けられたガイド挿入溝12aに挿入されている。このようにガイド19を用いることにより、支えの無いリングギア12と駆動部から外れることを防止することができる。そして、このようなガイド19は、合計8枚であり、インテークシュラウド7の全周に沿って等間隔に配置されている(図8参照)。具体的には、8枚のガイド19は、隣接するガイド19同士の間にガイド19を設けない可変入口案内翼6を3枚配置する割合で、インテークシュラウド7の円周にわたって配設されている。
【0022】
このように構成された32枚の可変入口案内翼6により、駆動アクチュエータ9によってVIGV軸14を回転させると、VIGV軸14に固定されている原動案内翼6a及びドライブギア11が回転し、それに伴ってドライブギア11に噛み合うリングギア12が回転軸5の周りに回転する。そして、リングギア12の回転により、リングギア12と噛み合っているセクタギア13が回転し、それに伴って従動案内翼6bが回転する。これによって、32枚の可変入口案内翼6が回転し、角度が変化することになる。
【0023】
上記のように一箇所の可変入口案内翼6から始まり、リングギア12等を介して残りの可変入口案内翼6を駆動するものでは、可変入口案内翼6に不可欠な全翼同時作動や各可変入口案内翼6間の制御角及び流路面積の均一が保てるかが重要なことである。
【0024】
図12はVIGV駆動に関する各部品隙間の関係を示す部分断面図である。図12において、隙間A及びBは、可変入口案内翼6が回転するためのプッシュ15間の隙間を示し、隙間C及びDは、可変入口案内翼6が回転するためのインレットフレーム8間の隙間を示し、隙間Eは、ドライブギア11及びセクタギア13とリングギア12との間の隙間を示す。
【0025】
このように各部品が何度か回転するため、又各部品の熱膨張吸収や組み付けを考慮(ギア駆動などを含め)すると、微小であっても隙間は必要であり、これらの隙間が全ての可変入口案内翼6の同時作動及び制御指定角度のキープや各可変入口案内翼6間の流路面積の均一化を妨げている。そして、同時作動に至っては、各ギアの隙間により、かなりバラツキの大きい作動になる。
【0026】
図13は従来のVIGV軸とセクタギアとの関係を示す断面図である。図13に示すように、VIGV軸16に装着されるセクタギア13が、駆動力を伝えるVIGV軸16の四角軸部16bに挿入され、ロッキングナットS1で締め付け固定されている。このため、VIGV軸16の軸芯がセクタギア13の位置を決めている。なお、VIGV軸14に装着されるリングギア12においても同様である。そして、インレットフレーム8やインテークシュラウド7におけるVIGV軸16の装着穴の出来栄えも同様の不具合を発生させて、リングギア12との隙間関係は、各部品の製作精度や使用環境で独立した動きをし、発生する隙間のコントロールはほとんどできない。
【0027】
本願発明者は、隙間A〜Eのうち最も重要である駆動ギア間の隙間Eを着目し、その隙間Eを極力少なくすることにより、可変入口案内翼6の同時作動及び各可変入口案内翼6間の翼角及び流路面積が均一になれることを見出し、本発明に至った。
【0028】
(第1実施形態)
以下、図1及び図2を参照して本発明の第1実施形態について説明する。なお、本実施形態に係るガスタービンエンジン、可変入口案内翼6の取り付け構造等は上述した内容と同様のため、重複説明を省略する。
【0029】
図1は、第1実施形態に係るセクタギアとVIGV軸との関係を示す縦断面図であり、図2は、第1実施形態に係るセクタギアとVIGV軸との関係を示す横断面図である。図1及び図2に示すように、セクタギア13には、四角軸部16bと嵌め合う四角形状の貫通孔20に設けられている。貫通孔20を形成する周壁面は、四角軸部16bと摺動する一対の摺動面20a,20b、及び互い対面する上面20cと底面20dから構成されている。摺動面20a,20bは、VIGV軸16の四角軸部16bと接し、セクタギア13の回転力をVIGV軸16に伝達する。一方、上面20c及び底面20dと四角軸部16bとの間には、極微小の隙間を有する。この隙間は、熱膨張や四角軸部16b及びセクタギア13の出来栄えを吸収できる程度となっている。
【0030】
四角軸部16bの中央には、上下方向に四角軸部16bを貫通する貫通孔16cが形成されている。貫通孔16cの中には、ボルト(押圧調整手段)21が挿通されている。なお、貫通孔16cには、ネジ山が形成されている。また、セクタギア13において、VIGV軸16の貫通孔16cに対応する位置には、ボルト21が挿入されるための挿入孔23が形成されている。挿入孔23は、貫通孔20と連通し、底面20dからセクタギア13の内部まで延びている。ボルト21は、セクタギア13の外方から挿入孔23に挿入され、四角軸部16bと螺合されている。ボルト21の先端には、凹部が形成され、その中にはコイルスプリング(押圧手段)22が組み込まれている。
【0031】
コイルスプリング22は、セクタギア13を介してセクタギア13と噛み合うリングギア12を押圧する。図1中の矢印Fは、VIGV軸16をベースとしたセクタギア13を押し付ける方向を示す。ボルト21は、コイルスプリング22の押圧力の大きさを調整する押圧調整手段として機能している。すなわち、ボルト21を緩めたり締め付けしたりすることによって、コイルスプリング22の押圧力を調整する。
【0032】
このように構成によれば、コイルスプリング22がセクタギア13を介してリングギアを12押圧することによって、両ギア間の隙間をなくすことができると共に、セクタギア13とリングギア12との噛み合いを確実に保持することができる。しかも、コイルスプリング22によってリングギア12に対して均一に荷重を加えることが可能になるため、可変入口案内翼6全体が均一に可動されることができる。その結果、エンジン性能の低下を抑えることが可能となる。
【0033】
また、セクタギア13はVIGV軸16に対し駆動力を伝えるため、両サイドは極微小隙間を有し摺動可能とし、上下の面は移動可能な隙間(熱膨張や各部品の出来栄えを吸収できる程度)を設け、更にリングギア12に対して一定の押圧力を発生させるコイルスプリング22をVIGV軸16とボルト21により組み込まれる。また、押圧力を均等に調整できるボルト21先端の凹部にコイルスプリング22を配置することにより、隙間の少ないVIGV駆動装置を得られる。このようにすれば、今まで自由であったドライブギア11、リングギア12及びセクタギア13により、軸芯が出てよい駆動となるし、各部品の熱膨張を吸収できる駆動が可能となる。
【0034】
更に。VIGV軸16とセクタギア13とが摺動できる構造となり、コイルスプリング22によるセクタギア13への押圧力が、噛み合うギア間の隙間をなくしながら、リングギア12に対し全周から均一に荷重を加え、リングギア12の芯だしをも行え、各部品の熱膨張に対しても伸びを吸収することができ、すべての可変入口案内翼6を均一に駆動させることが可能となる。
【0035】
図3は、第1実施形態の変形例を示す断面図である。この変形例では、コイルスプリング22が、ボルト21先端の凹部ではなく、ボルト21の六角部首下座面とセクタギア13の上面の間に配置されている。このような構成によれば、第1実施形態と同様の効果を得られる。
【0036】
(第2実施形態)
以下、図4及び図5を参照して第2実施形態について説明する。本実施形態と第1実施形態との相違点は、コイルスプリング22に代えてプレートスプリング(押圧手段)24を用いることである。その他の構成は上記の第1実施形態と同様のため、重複説明を省略する
【0037】
すなわち、ボルト21の先端と貫通孔20の底面20dとの間には、プレートスプリング24が配置されている。プレートスプリング24は、断面ハット形状を呈し、ボルト21の先端と当接する平坦部24a、平坦部24aの両側に設けられ、貫通孔20の底面20dと接する一対のフランジ部24b,24cとから構成されている。
【0038】
このように構成された第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得られる。すなわち、プレートスプリング24がセクタギア13を介してリングギアを12押圧することによって、両ギア間の隙間をなくすことができると共に、セクタギア13とリングギア12との噛み合いを確実に保持することができる。しかも、プレートスプリング24によってリングギア12に対して均一に荷重を加えることが可能になるため、可変入口案内翼6全体が均一に可動されることができる。その結果、エンジン性能の低下を抑えることが可能となる。
【0039】
図6は、第2実施形態の変形例を示す断面図である。図6に示す変形例では、プレートスプリング24が、ボルト21の先端ではなく、ボルト21の六角部首下座面とセクタギア13の上面の間に配置されている。そして、プレートスプリング24の中央には、ボルト21を貫通するための貫通孔26dが形成されている。このような構成によれば、第2実施形態と同様の効果を得られる。
【0040】
上記の実施形態において、セクタギア13とVIGV軸16との装着について説明したが、ドライブギア11とVIGV軸14との装着にも適用され、同様の効果を得られる。
【0041】
上述した実施形態は本発明に係る可変入口案内翼の一例を説明したものであり、本発明に係る可変入口案内翼は実施形態に記載したものに限定されるものではない。本発明に可変入口案内翼は、各請求項に記載した要旨を変更しないように実施形態に係る可変入口案内翼を変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
【符号の説明】
【0042】
1…ガスタービンエンジン、2…圧縮機、5…回転軸、6…可変入口案内翼、6a…原動案内翼、6b…従動案内翼、11…ドライブギア、12…リングギア、13…セクタギア、21…ボルト(押圧調整手段)、22…コイルスプリング(押圧手段)、24…プレートスプリング(押圧手段)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機の入口流路に配置される可変入口案内翼であって、
前記圧縮機の回転軸の周りに回転可能なリングギアを押圧する押圧手段と、
前記押圧手段の押圧力の大きさを調整する押圧調整手段と、
を備えることを特徴とする可変入口案内翼。
【請求項2】
前記押圧手段は、前記リングギアと噛み合うセクタギアを介して、前記リングギアを押圧することを特徴とする請求項1に記載の可変入口案内翼。
【請求項1】
圧縮機の入口流路に配置される可変入口案内翼であって、
前記圧縮機の回転軸の周りに回転可能なリングギアを押圧する押圧手段と、
前記押圧手段の押圧力の大きさを調整する押圧調整手段と、
を備えることを特徴とする可変入口案内翼。
【請求項2】
前記押圧手段は、前記リングギアと噛み合うセクタギアを介して、前記リングギアを押圧することを特徴とする請求項1に記載の可変入口案内翼。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−249088(P2010−249088A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−101685(P2009−101685)
【出願日】平成21年4月20日(2009.4.20)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月20日(2009.4.20)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
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