説明

可変長パケット通信装置

【課題】 スイッチのスループットを減じることなく、かつハードウエア量の少ない可変
長パケット通信装置を提供することにある。
【解決手段】 各入力インターフェース(63)は、入力された可変長パケット(65)を複
数の固定長セル(67)に分割し、前記可変長パケットのヘッダ情報から前記スイッチ手段
を制御する方路情報を搭載するセルを生成し、前記方路情報を搭載するセルを先頭セルと
してスイッチ(62)に送出し、方路情報を付加されない前記複数の固定長セルを前記先頭
セルの後続セル群としてスイッチに送出する。また、スイッチの保留単位をパケット単位
とする。
【効果】 前記複数の固定長セルには方路情報を付加しないので、スイッチのスループッ
トを減じることはない。また、スイッチの保留単位をパケット単位にすることにより、出
力インターフェースににおけるパケット組立手段を簡略化することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパケット通信装置に係わり、特に可変長パケットをスイッチングする可変長パ
ケット通信装置(特にIPルータ)に関する。
【背景技術】
【0002】
近年インターネットを始めとするデータトラフィックが急激に増大している。
このトラフィックの急激な増大に対応するためには、通信路の大容量化、交換ノードを始
めとする通信装置の高速・大容量化が必須となる。
従来の可変長パケット通信装置では、各インターフェースがバスで接続され、パケット
が到来するとバスに接続されたマイクロプロセッサに送信され、マイクロプロセッサでパ
ケットの解析を行った後、所望の方路に出力する構成をとっていた。しかし、バスやマイ
クロプロセッサの処理がネックとなり高速な処理を行うことが困難であった。
【0003】
またフレームリレースイッチの様に、パケット単位でスイッチングを行うスイッチング
装置も使用されてきた。この装置では可変長パケット単位でスイッチリソースの割り当て
解放を行う。しかしこのような装置では、パケットの送信終了をバイト毎に監視する必要
があり、また割り当て制御をバイト単位で行う必要があるため、この制御部分の処理がネ
ックとなって大容量パケットスイッチが構成できない問題がある。
【0004】
これに対して、近年通信装置内部にスイッチを用いた、比較的高速なパケット通信装置
も登場している。この例としては、スイッチコアにThe Tiny Tera: A small high-bandwi
dth packet switch core, IEEE Micro, Jan-Feb 1997に記述されているようなスイッチを
用いる方式が知られている(以下「従来技術1」という)。この方式では、スイッチに入
力する入力側インターフェースでパケットを固定長のセルに分割してセルスイッチである
スイッチコアに送出し、スイッチコアはセル単位に所望の方路に転送し、そして、出力側
インターフェースにおいて分割された固定長セルからパケットを再構成することでパケッ
トのスイッチングを実現している。
【0005】
また、特開平5−227211号公報(以下「従来技術2」という。)には、可変長パケット
を小パケットに分解し、各小パケットに行き先を表示するための内部ヘッダを付与してス
イッチ部に送り込み、スイッチ部では内部ヘッダに基づいてATMスイッチングを行い、出
力側で可変長パケットに組み立てること、ある転送元チャネルと転送先チャネルとの間に
スイッチを介してパスが設定され、パケットの転送が行われている間は、このパスを固定
化し、他のチャネルは転送を待ち合わせる旨が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開平5−227211号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来技術1では、スイッチの占有単位が1セル単位であり、出力側インターフェースに
到着するパケットは、各入力側インターフェースからインターリーブされた形で到着する
ため、出力側インターフェースには各入力側インターフェースから到着するセルを別々の
キューに蓄積し、各キューごとにパケットを再構成(ATM交換機のCLAD機能に相当)し、
その後パケットを伝送路に出力する必要がある。送信側インターフェースではセルが到着
すると、まず入力側インターフェースを識別する機能が必要で、更にそれぞれの入力側イ
ンターフェースから到来したパケットの再構成を行うためのキューを持つため、制御する
ため及びキューを構成するためのハードウェア量が増加する問題があった。
【0008】
この点、従来技術2では、転送先の組立部で待ち合わせバッファが不要となり、ハード
ウェア量を少なくすることができる。
しかし、従来技術2では、各小パケットに対して出力先を表示するフィールドを設けて
おり、このフィールドの大きさが小パケットの大きさに比較して大きな範囲を占めること
になる。従って、上記フィールドのオーバヘッドが大きくなり、スイッチのスループット
を減じてしまう。
【0009】
そこで、本発明の第1の目的はスイッチのスループットを減じることなく、かつハード
ウエア量の少ない可変長パケット通信装置を提供することにある。
【0010】
また、爆発するインタネットトラフィックを処理するため、バックボーンには超大容量
なルータが必要である。このようなルータを構成する場合には内部に超大容量スイッチが
必要となる。超大容量スイッチを構成するためには、スイッチ内部での並列処理が有効で
ある。一般にスイッチのスループットは、スイッチ内部のクロック周波数と並列処理ビッ
ト数の積で決定されるため、スイッチ内部での並列処理ビット数を大きくすることにより
、大容量スイッチ実現が可能となる。並列処理ビット数を大きくするには、スイッチ内部
の処理単位のビット数を大きくする必要がある。しかし、パケットをセルに分割し、単に
そのセルを処理単位とするスイッチでは、並列処理ビット数はセルの大きさにより制約を
受けるので、大容量スイッチを構成することは困難であった。
【0011】
そこで、本発明の第2の目的は、大容量スイッチ内部の並列処理を有効に行うことがで
きる可変長パケット通信装置を提供することにある。
【0012】
また、インターネットには様々な種類のサービスが収容されるため、特定のパケットを
優先的に送信したい場合がある。例えば、VPN(Virtual Private Network)内を流れるパ
ケットや、リアルタイム性が要求される動画データ等を搭載するパケット等を優先的に送
信する場合である。
そこで、本発明の第3の目的は、特定パケットを優先的に送信することができる可変長
パケット通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記第1の課題を解決するために、本発明では、入力側インターフェースにおいて、可
変長パケットをセル群に分割する。入力側インターフェースは、可変長パケットのヘッダ
情報から出力方路を表示したセル(スイッチ制御用セル)を生成し、このスイッチ制御用
セルを先頭セルとしてスイッチに入力し、その後続セルとして上記セル群をスイッチに入
力する。スイッチはこの先頭セルの情報に従いパケットのスイッチングを行う。従って、
上記セル群には出力方路情報を付加しない。
【0014】
このときスイッチの保留単位をパケット単位とする。すなわち、1つの入力側インター
フェースから出力側インターフェースに、あるパケットを構成するセルの出力が開始され
ると、そのパケットを構成する全てのセルが出力側インターフェースに到着するまでスイ
ッチを保留する。別の表現をするならば、出力側インターフェースは、別の入力側インタ
ーフェースから到着するセルを受け取らないようにする。これにより、受信側インターフ
ェースでは到着セル順にキューイングすることにより、パケットの再構成が可能となる。
本方式では、セル群単位ではなく、パケット単位に出力方路を表示するフィールドを付与
するので、スイッチを効率よく使用でき、かつ送信側インターフェースのハードウェア量
が少ない通信装置を構成できる。更に本発明では、スイッチの開閉自体はセル単位に行う
ため、従来のフレームリレー交換機の例に示したようなスイッチのスケジューラの負荷増
大による速度ネックを回避することができ、大容量化を行うことが出来る。
【0015】
また、本願の他の発明では、前記第1の課題及び前記第2の課題を解決するために、入
力側インターフェースに、1乃至複数のパケットを搭載するデータ単位である、固定長パ
ケットコンテナを導入する。入力側インターフェースでは、送信される出力側インターフ
ェースごとにパケットをキューイングし、パケットコンテナに同一出力インターフェース
行きのパケットを搭載する。このとき、1つのパケットは1つのコンテナに搭載され、2
つのコンテナにまたがるないようにする。スイッチはこのコンテナを単位にスイッチング
を行い、出力インターフェースではこのコンテナからパケットを取り出し、伝送路に送出
する。これにより、出力側インターフェースではパケットの再構成を容易に行うことがで
きる。更にコンテナにすることにより、スイッチ内部の処理単位が大きくなり、並列に展
開できるビット数を増やすことができ、スイッチの大容量化を行うことができる。
【0016】
さらに、本願の他の発明では、前記第2の課題を解決するために、入力側インターフェ
ースに、固定長コンテナを導入する。入力側インターフェースでは、送信される出力側イ
ンターフェースごとにパケットをキューイングする。そしてコンテナに1乃至複数のパケ
ットを搭載する。この時、パケットを複数コンテナにまたがって搭載することを許容する
。スイッチはこのコンテナを単位にスイッチングを行い、出力インターフェースではこの
コンテナからパケットを取り出し、伝送路に送出する。この方式では、出力側インターフ
ェースでは、複数コンテナにまたがるパケットを再構成するため、各入力側インターフェ
ースに対応したパケット組立バッファを持つ。これにより、並列展開のネックを解消し、
スイッチの大容量化を行うことができる。さらに、パケットの切れ目を意識しないでコン
テナにパケットを詰めるため、定常的にPADを入れる必要がなく、従ってコンテナの使用
率を高めることができるため、スイッチの利用率を上昇させることができる。
【0017】
また、本願の他の発明では、上記第3の目的を解決するために、入力インターフェース
に、各出力インターフェース対応に優先クラス別のキューを設ける。これにより、HOL(He
ad of Line)ブロッキングの問題を解消できるとともに、特定パケットを優先的に送信す
ることができる可変長パケット通信装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、大容量のパケット通信装置が低コストで実現できる。また、超大容量の
パケット通信装置が実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図を用いて本発明の実施例1乃至実施例3について説明する。
まずはじめに、実施例1乃至実施例3に共通にする、パケット通信装置の構成を図17
乃至図18を用いて説明する。
【0020】
図17に示すパケット通信装置は、可変長パケットが到来し、物理レイヤの終端処理を
行う入力側物理レイヤ処理部102、可変長パケットのヘッダを解析し、出力方路等の決
定を行う入力側インターフェース3、入力してきたパケットを所望の方路に転送するコア
スイッチ101、出力側で可変長パケットの送信処理を行う出力側インターフェース4、
送信フレームにパケットを詰め込むなどの送信側での物理レイヤの処理を行う出力側物理
レイヤ処理部103と、これらの各部に対する設定を行ったり、監視を行い、オペレーシ
ョンを行うための装置との通信を行う制御部100より構成される。
【0021】
図18に別のパケット通信装置の構成例を示す。パケットレイヤの処理を行う入力側イ
ンターフェース3に複数の物理レイヤ処理部102を接続し、パケットレイヤ処理部では
複数の伝送路から到来した可変長パケットをまとめて処理する。これによりパケット検索
のテーブルが共用出来るため、装置のコストを著しく減じることが出来る。
【0022】
以下それぞれの実施例について図を用いて説明する。
[実施例1]
図1は本発明による、パケット通信装置の一実施例である。図1では図17乃至図18
の入力インターフェース3、コアスイッチ101、出力インターフェース4の各部分を記
述したものである。セルスイッチ62は、例えばクロスバスイッチで構成される。各入力側
インターフェース63は、出力側インターフェース対応に設けられたn個のキュー、入力さ
れた可変長パケットのヘッダ情報により該可変長パケットが送出されるべき出力側インタ
ーフェースを特定し、該可変長パケットを対応するキュー65に振り分ける出力方路振分部
60、及び上記n個のキューの何れかのキューを選択し、キューイングされている可変長パ
ケットのセルスイッチ62への出力を許可する出力キュー選択部66を設ける。また、各出力
側インターフェース64には1個のキュー65を設ける。なお、以下、可変長パケットを単に
パケットと呼ぶ場合もある。
【0023】
本パケット通信装置の特徴は、入力側インターフェースにおいて、入力パケットを複数
の固定長のセルに分割することである。ここでセルとは固定長のデータの固まりを意味し
、ATMセルに限ったものではない。
【0024】
ここで、パケットの固定長セルへの分割について、図13乃至図15を用いて詳述する

図13は、IPパケットを装置内セルに分割する際のフォーマットの一実施例を示す。本
フォーマットは、装置内ヘッダ68を先頭に配置し、入力されたIPパケットを複数の固定長
セルに分割したセル群67をその後続に配置するフォーマットとなっている。パケット長が
セル長の定数倍にならない場合は、最後のセルにPAD 69を挿入する。
【0025】
装置内ヘッダ68は次のようにして生成される。各入力側インターフェースの出力方路振
分60は、入力されたIPパケットのIPヘッダ73から出力先インターフェースを検索し、更に
パケット長をカウントし、行き先インターフェース70とパケット長71を示すフィールドを
持つ装置内ヘッダ68を作成する。後続のセル群67には出力先インターフェース情報を含む
ヘッダやトレイラ情報は付加されない。
【0026】
なお、パケット長71には、バケット長の代わりに、パケットを搭載するために必要なセ
ル数を表示しても良い。パケットの優先度クラスを表示するフィールドを装置内ヘッダ68
領域に設け、スイッチ内で優先制御を行っても良い。この優先制御については後述する。
【0027】
上述のように、先頭セルに出力インターフェース情報をもたせ、後続のセル群には出力
先インターフェース情報を含むヘッダ、トレイラ情報等を付加しないので、各セル群にヘ
ッダ等を付加する場合に比べて、オーバヘッドを削減することができる。従って、スイッ
チのスループットを減じることはない。
【0028】
図14は、IPパケットのセル群への分割する際のフォーマットの他の実施例を示す。図
13では装置内ヘッダ68のみで一つのセルを構成する例を説明したが、図14に示すフォ
ーマットでは、装置内ヘッダ68が短い場合に、装置内ヘッダ68と共にIPパケットも先頭セ
ルに搭載している点が図13のフォーマットと異なる。
【0029】
図15は、IPパケットのセル群への分割する際のフォーマットの他の実施例を示す。図
13、14では分割したパケットを搭載した2つ目以降のセル67(上記先頭セル以外のセ
ル)には、ヘッダやトレイラ情報は付加されていないが、図15の実施例のセル75では、
装置内の誤り検出を検出するためのセルシーケンスナンバ76又は誤り検出符号を搭載し、
装置内障害を検出する。但し、この場合も、先頭セル以外のセル群75には、出力インター
フェース情報は付加されない。従って、先頭セル以外の各セル群に出力インターフェース
情報を付加する場合に比べ、オーバヘッドを少なくすることができる。
【0030】
なお、誤り検出符号を搭載する場合には最後のセルのみに誤り検出符号を搭載する方法
も考えられる。また、図15では、先頭セルにパケット長を搭載して最終パケットを認識
する例を示しているが、本実施例のヘッダ情報に最終セル、先頭セルの識別子を搭載して
1パケットを構成するセル群を認識しても良い。
【0031】
再び図1の説明に戻る。上述のように、入力されたパケットはセル群に分割される。図
1の各入力側インターフェースにおけるキューには、入力されたパケットが滞留している
様子を示している。キューの上段はパケットであり、下段はセル単位である。セル群出力
キュー選択部61は、送信するパケットを選択し(すなわちセルスイッチ62への送信を許可
するキューを選択する。)、この指示に従い、入力側インターフェースは、装置内ヘッダ
68を先頭セルとしてセルスイッチ62に送信する。セルスイッチでは、パケットの先頭のス
イッチ設定情報68を受け取り、そのスイッチ設定情報に基づき、入力側インターフェース
とセル群を出力すべき出力側インターフェースとの間の接続関係を設定する。セルスイッ
チはその接続関係を設定後、装置内ヘッダ68に後続するセル群を連続して、その出力側イ
ンターフェースに送信する。この間、同一の出力側インターフェースに対しては、他の入
力側インターフェースからセルを送信しないようにする。これにより、出力側インターフ
ェースには一つのパケットを構成するセルが連続して到来することになるので、パケット
再構成のためのキューは1つで足り、ハードウェア量を少なくすることができる。
【0032】
図21を用いて更に詳細に説明する。本図はコアスイッチ部をより詳細に記述したもの
である。入力インターフェース3は送信したいパケットの一部もしくは全部をセルスイッ
チ内の入力バッファ121に転送する。スイッチ内のスケジューラ61は、各入力インタ
ーフェース3から到来するパケットの先頭セルの装置内ヘッダを読み出す(130)。そ
して入力側の要求に従いスイッチの接点の開閉を行い(132)、パケットのスイッチン
グが行われる。1パケット分のセルが全て送信されると、スケジューラは該当接点の解放
を行い、次のパケットのスイッチングの受付を行う。複数の方路から同一出力方路に対し
て要求が行われた場合には、スケジューラはまず優先度の高いパケットを優先して転送す
る。また、複数のパケットが同一優先度となった場合は、スケジューラは重み付きラウン
ドロビン(WRR)方式によってスイッチングを行うパケットを決定する。
【0033】
なお、スイッチ設定情報68はスイッチにて方路決定後廃棄してもよいし、出力側で廃棄
してもよい。
また、入力側インターフェース内のキューでは、内部ヘッダ情報68を各セル群の先頭に
配置したが、スイッチ設定情報は論理的にセル群の先頭に配置されれば良く、インターフ
ェース上で物理的に別の記憶手段に格納しておき、セル群がスイッチに出力される時に併
せてセルスイッチに送られるように構成しても良い。
【0034】
ところで、パケットスイッチでは、HOL(Head of Line)ブロッキングが問題となる。こ
れは一つの出力側インターフェースに対して、複数の入力側インターフェースが同時にセ
ルを送信しようとしたときに起こるもので、待たされた側の入力側インターフェースに、
他の出力側インターフェースに送信できる後続のパケットがあるにも関わらず、先頭のパ
ケットが待たされているので、転送できない状態になり、その結果、スイッチのスループ
ットが下がってしまう現象である。
【0035】
これを回避するために、スケジューラ61を用いることが考えられる。このスケジューラ
では、出力側インターフェースの通信空き状態を常時監視し、各入力側インターフェース
に対して、その空き状態を常時通知する。入力側インターフェースでは、出力方路振分部
で各パケットの送信先である各出力インターフェースを識別し、これらのパケットを各出
力側インターフェース対応にキューイングする。そして空き状態の出力側インターフェー
ス行きのパケットを選択して、スイッチにパケットを送信する。これにより、HOLブロッ
キングを回避することができ、スイッチのスループットを向上することができる。
【0036】
図21を用いて更に詳細に説明する。スケジューラ61は全ての出力方路の閉塞状況(
パケット転送中であること)を認知している。この情報をスイッチから各出力側インター
フェース送出されるパケットの装置内ヘッダを搭載する先頭セルに搭載して各インターフ
ェースに常時通知を行う。受信した各出力側インターフェースでは、出力方路の閉塞状況
を取得し、同一カードに搭載されている入力側インターフェースに送付する。入力側イン
ターフェースでは本情報を出力キュー選択部が受け取り、閉塞していない方路に出力する
パケットを優先してスイッチ部に転送する。これにより、HOLブロッキングの確率を著し
く下げることが出来、スイッチの性能を向上させることが出来る。
【0037】
なお、コアスイッチから入力側のインターフェースへの出力方路の閉塞状況の通知手段
としては、スケジューラから各入力インターフェースに対して制御線を介して行う方法が
ある。また次の様な手段も考えられる。
【0038】
スケジューラ61は閉塞状況を各出力インターフェース行きの出力バッファ122に通
知(133)し、ここで出力されるパケットのヘッダ領域に閉塞状況を書き込む。出力イ
ンターフェースでは本情報を抜きとり、一般に同一カード上に搭載されている入力インタ
ーフェースに通知を行う。入力インターフェースでは本情報に基づきパケットのスイッチ
部への送信を行う。この方式によりコアスイッチと入力インターフェースの間に個別の通
知線を設ける必要が無くなるため、カードのピンの不足の問題が解消できる。
【0039】
また、HOLブロッキングを回避する別の方法として、入力側インターフェースからスケ
ジューラに対して転送要求を出すようにしても良い。入力側インターフェースでは、前記
の例と同様に出力方路振分部で各パケットの送信先である各出力インターフェースを識別
し、これらのパケットを各出力側インターフェース対応にキューイングする。そしてキュ
ーの状況を出力キュー選択部で監視し、スケジューラに申告する。スケジューラでは各入
力側インターフェースのリクエスト状況と出力側インターフェースの空き状況を計算し、
各入力側インターフェースに対してそれぞれ特定の出力インターフェース行きのパケット
の送信を指示する。入力側インターフェースではこの指示に従い1パケットを構成するセ
ル群の送信を行い、これによりHOLブロッキングを回避することができる。
【0040】
次に、パケットの優先送信制御について説明する。インターネットには様々な種類のサ
ービスが収容されるため、特定のパケットを優先的に送信したい場合がある。例えば、VP
N(Virtual Private Network)内を流れるパケットを優先的に送信する場合や、リアルタ
イム性が要求される動画データ等である。本実施例では、そのような機能も実現すること
ができる。図2に特定パケットを優先的に送信するための入力側インターフェース63を示
す。本インターフェースでは、各出力側インターフェース対応にキューを用意するだけで
はなく、その優先度にも応じてキューを用意する。たとえば優先度がHighとLowの2クラ
スを定義する場合、出力側インターフェース×2個のキューが設けることになる。出力方
路振分63では、出力方路以外にパケットの送信優先度を判定し、各キュー61に振り分けを
行う。そしてセルスイッチへは優先度の高いものを中心に送信を行う。これにより、パケ
ットの優先度に合わせた送信を行うことができる。
【0041】
図19を用いて入力インターフェース部3におけるスイッチへ送付するパケットの選択
アルゴリズムについて説明する。まず、各インターフェース行きで同一クラス内でのWRR
を行い(111)、出力パケット候補を決定する。更にこれらの出力パケット候補から、
優先度クラスの高いものを選択して出力パケットとする(110)。そしてパケットのス
イッチへの送信を開始する。
【0042】
図20を用いて閉塞情報がフィードバックされる場合の、入力インターフェース部にお
けるスイッチへ送付するパケットの選択アルゴリズムについて説明する。まず、各インタ
ーフェース行きでかつ出力方路が閉塞していないものに関して、同一クラス内でのWRRを
行い、出力パケット候補を決定する(114)。更にこれらの出力パケット候補から、優
先度クラスの高いものを選択して出力パケットとする(110)。そしてパケットのスイ
ッチへの送信を開始する。
【0043】
また同一出力方路行きのパケットが同時に入力された場合には、スイッチ部で優先度に
基づき判断を行い、優先パケットが優先して出力される事は前述したとおりである。
【0044】
なお、入力インターフェースにおける出力方路振り分け部の優先度の判断については、
到来するIPパケットのヘッダの特定部分を識別することにより行う。ここでIPパケットの
ヘッダとは、IPヘッダ及びTCPヘッダを指す。図16にIPパケットのパケットフォーマ
ットを示す。より詳細には、IPパケットのTOS(type of service)フィールド142によ
り判断したり、又はパケットの送信、受信アドレス(151、150)情報により識別を
行ったり、TCPヘッダのポート番号により識別を行ったりすることが考えられる。
【0045】
[実施例2]
図3は本発明によるパケット通信装置の一実施例である。本実施例では、コンテナ単位
に通信路のつなぎ換えを行うコンテナスイッチ2によりスイッチングを行い、入力側イン
ターフェースでは同一出力インターフェース行きの一又は複数のパケットを搭載するコン
テナを作成し、出力側インターフェースではコンテナからパケットを取り出し、伝送路に
送出する。コンテナスイッチ2はコンテナ単位のスイッチングを行うもので、スイッチリ
ソースの確保、開放をコンテナがスイッチを通過する時間(タイムスロット)で行う。
【0046】
入力側インターフェースでは、到来したパケットを出力方路振分10が行き先出力インタ
ーフェース毎に振り分けて、それぞれのキュー15に蓄積する。それぞれのキューでは、
コンテナの生成が行われる。図中キューの上段はパケットを示し、下段(固定長のもの)
はコンテナを示している。コンテナには1ないし複数のパケットが搭載され、コンテナの
残りの部分にはPAD(図中黒塗で示す)が搭載され、一つのコンテナを構成する。なお、
パケットが到着して、ある一定の時間が経過した場合、別のパケットが搭載できる場合で
もPADを詰めてコンテナを構成する場合もある。コンテナが構成されると、スケジューラ
に対して送信準備完了のリクエストを送信する。スケジューラは各入力側インターフェー
スのリクエストを計算し、それぞれの入力側インターフェースに対して特定の出力側イン
ターフェース行きのコンテナの出力許可を送信する。そして各入力側インターフェースか
らコンテナがコンテナスイッチに送信され、それぞれ各出力側インターフェースに送付さ
れる。出力側インターフェースではコンテナからパケットを取り出し、伝送路へと送出す
る。本実施例ではコンテナ単位でスイッチングを行うが、コンテナの単位が大きいため、
大容量スイッチの構成に適している。また、本実施例では、1つのパケットが複数のコン
テナにまたがることは無いため、出力側インターフェースでは1つのキューで受信しても
パケットを再構成できる。
【0047】
図4にコンテナの構成例を示す。コンテナにパケットを詰め、受信側で再度パケットを
取り出すためには、パケットとパケットの境界を識別できる仕組みが必要である。本構成
例では、パケット本体にバイト毎にパケット先頭識別フラグ31をつける。バケットの先頭
にはフラグ“1”をたて、それ以外のところを“0”にして送信する。そしてPAD部分で
は、全てのフィールドを“1”にして送ることにより、パケットの境界及びPAD部分の識別
を行うことができ、受信側ではパケットの再構成を行うことができる。
【0048】
図5はコンテナの別の構成例を示す。本構成例ではコンテナの先頭に境界表示ヘッダを
設けている。この境界表示ヘッダはバイト毎のビットマップ構成をしており、前記コンテ
ナの構成例と同様にパケットの先頭となるバイトに“1”を示し、それ以外のバイトには
“0”を示し、PAD部分には“1”を示す。これによりパケットの境界及びPAD部分の識別を
行うことができ、受信側ではパケットの再構成を行うことができる。
【0049】
図4、図5を用いて、コンテナの構成例を示したが、その他にも境界識別を行う方式と
しては、PPP(Point to point protocol)のようなコードバイオレーションによる識別方法
を用いることもできる。
【0050】
図6に本実施例によるパケット通信装置の動作をフロー図で示す。スイッチのコンテナ
処理時間に同期して処理が行われる。次のコンテナ処理時間に各入力インターフェースか
らコンテナスイッチでスイッチングするコンテナを決定するため、各入力インターフェー
スはコンテナの作成状況をスケジューラに通知する(送出要求 50)。これを受けてスケ
ジューラは次タイムスロットでのスイッチの接続を決定(51)し、各入力側インターフェー
スに通知する(出力方路指示52)。そして次スロットのスイッチの接続関係をコンテナスイ
ッチに通知する(スイッチ接続指示:53)。次コンテナ処理時間にはスケジューラの指示
に合わせて入力側インターフェース及びコンテナスイッチがコンテナを転送する。
【0051】
前記実施例では、スケジューラは入力側インターフェースの要求に応じてスケジューリ
ングを行う実施例であったが、スケジューラが入力側インターフェースの要求を受けずに
、予め決められたスケジューリングを行う方式(プレスケジューリング方式)を採用して
も良い。
【0052】
また、本コンテナ方式に於いて、実施例1で説明したように、パケットの優先度に応じ
たパケットの送信を行うこともできる。この場合には、入力側インターフェースでは、出
力側インターフェースに応じてキューを設けるだけでなく、優先度に応じてもキューを設
け、それぞれのキュー毎にコンテナを作成する。スケジューラはこの優先度を考慮に入れ
てスケジューリングを行い、これにより優先パケットの優先転送を行うことができる。
【0053】
[実施例3]
図7は本発明によるパケット通信装置の一実施例である。本実施例もまた、コンテナ単
位でスイッチングを行うので、実施例2と同様、大容量スイッチ内部の並列処理が有効に
なる。
【0054】
図7のパケット通信装置の構成を説明する。コンテナスイッチ2はコンテナ単位のスイ
ッチングを行うもので、スイッチリソースの確保、開放をコンテナがスイッチを通過する
時間(タイムスロット)で行うものである。コンテナ生成部3ではそれぞれの出力方路に
対応するキュー11を持つ。入力してきた可変長パケットは出力方路振分10で出力方路
を検索、決定した後、出力方路に対応したキューに滞留される。キューに滞留されたパケ
ットはコンテナに搭載される。スケジューラの行うスケジューリングにに従い、コンテナ
は所望の出力インターフェースにスイッチングされ、コンテナ分解部4では入力先毎に用
意されたキューに滞留される。滞留されたパケットは出力方路スケジューラに従い伝送路
に送出されていく。
【0055】
本実施例が実施例2と異なるのは、後述するように、パケットを複数のコンテナにまた
がって搭載できるようにしている点である。このため、出力側インターフェースでは、入
力側インターフェース対応にキューを設けている。しかし、パケットの切れ目を意識しな
いでコンテナにパケットを詰めるため、常時PADを入れる必要がなく(ただし、長時間同
一方路行きのパケットが到来しない場合、装置内ディレイが大きくなるのを防ぐためにP
ADを挿入することがあってもよい)、従ってコンテナの使用率を高めることができる。
【0056】
図8にコンテナの一実施例を示す。各キューに転送されたパケットはコンテナに搭載さ
れていく。これらのパケットはパケットの区切りに関係なく、コンテナに詰められていく
。例えばパケットCはコンテナA(30−A)とコンテナB(30−B)にまたがって搭
載されている。また、パケットが一定時間到来しない場合には、コンテナがパケットで埋
まらない場合にもコンテナを送出する場合がある。この場合コンテナの残り部分はPADで
埋められる。
【0057】
またコンテナに搭載された場合、出力側のコンテナ分解部ではコンテナ中のパケットの
切れ目を知る必要がある。このため、本実施例では、パケットを搭載するフィールドに並
行して、1ビットの先頭識別フィールドを設けている。先頭識別フィールドでは、パケッ
トの先頭の場合にはフラグ1を、それ以外のところでは0をマップすることにより、パケ
ットの先頭、最後を識別することが出来る。
またPADを識別するために、PAD部分の識別子は全て1とする。
【0058】
図9はコンテナの別の構成例を示す。本構成例ではコンテナの先頭に境界表示ヘッダを
設けている。この境界表示ヘッダはバイト毎のビットマップ構成をしており、前記コンテ
ナの構成例と同様にパケットの先頭を先頭となるバイトに1を示し、それ以外のバイトに
は0を示し、PAD部分には1を示す。これによりパケットの境界及びPAD部分の識別を行うこ
とができ、受信側ではパケットの再構成を行うことができる。
【0059】
図8、図9を用いて、コンテナの構成例を示したが、その他にも境界識別を行う方式と
しては、PPP(Point to point protocol)のようなコードバイオレーションによる識別方法
を用いることもできる。
【0060】
図10に本実施例によるパケット通信装置の動作をフロー図で示す。スイッチのコンテ
ナ処理時間に同期して処理が行われる。次のコンテナ処理時間に各入力インターフェース
からコンテナスイッチでスイッチングするコンテナを決定するため、各入力インターフェ
ースはコンテナの作成状況をスケジューラに通知する(送出要求 50)。これを受けてス
ケジューラは次タイムスロットでのスイッチの接続を決定(51)し、各入力側インターフェ
ースに通知し、更に送信側インターフェースにも通知する(出力方路指示52)。そして次ス
ロットのスイッチの接続関係をコンテナスイッチに通知する(スイッチ接続指示:53)。
次コンテナ処理時間にはスケジューラの指示に合わせて入力側インターフェース、出力側
インターフェース及びコンテナスイッチがコンテナを転送する。
【0061】
前記実施例では、スケジューラは入力側インターフェースの要求に応じてスケジューリ
ングを行う実施例であったが、スケジューラが入力側インターフェースの要求を受けずに
、予め決められたスケジューリングを行う方式(プレスケジューリング方式)を採用して
も良い。
【0062】
また、本コンテナ方式に於いて、実施例1で説明したように、パケットの優先度に応じ
たパケットの送信を行うこともできる。図11、図12に入力側インターフェース及び出
力側インターフェースの構成を示す。入力側インターフェースでは、出力側インターフェ
ース単位と同時に優先クラスに対応したキューを持つ。出力方路振分部では、パケットを
出力側インターフェースと優先クラスに応じてそれぞれ所望のキューにキューイングする
。各キューではそれぞれコンテナを作成する。そして入力側インターフェースは、それぞ
れのキューの状況をスケジューラに通知し、スケジューラからの指示に従い、コンテナの
送出を行う。出力側インターフェースでは、入力側インターフェース及び優先クラスに応
じてキューを持ち、それぞれのキューでパケットを再構成して、出力方路スケジューラの
指示に従い、パケットを伝送路に送出する。これによりパケットの優先度に応じた転送を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明のパケット通信装置の一構成例である。
【図2】本発明のパケット通信装置の入力側インターフェースカードの一構成例である。
【図3】本発明のパケット通信装置の一構成例である。
【図4】本発明のパケット通信装置で使用するコンテナフォーマットの一構成例である。
【図5】本発明のパケット通信装置で使用するコンテナフォーマットの一構成例である。
【図6】本発明のパケット通信装置の動作の一実施例を示すフロー図である。
【図7】本発明のパケット通信装置の一構成例である。
【図8】本発明のパケット通信装置で使用するコンテナフォーマットの一構成例である。
【図9】本発明のパケット通信装置で使用するコンテナフォーマットの一構成例である。
【図10】本発明のパケット通信装置の動作の一実施例を示すフロー図である。
【図11】本発明のパケット通信装置の入力側インターフェースカードの一構成例である。
【図12】本発明のパケット通信装置の出力側インターフェースカードの一構成例である。
【図13】本発明のパケット通信装置内でIPパケットを装置内セルに分割する際のフォーマットの一実施例である。
【図14】本発明のパケット通信装置内でIPパケットを装置内セルに分割する際のフォーマットの一実施例である。
【図15】本発明のパケット通信装置内でIPパケットを装置内セルに分割する際のフォーマットの一実施例である。
【図16】本発明のパケット通信装置に入力されるIPパケットのフォーマットである。
【図17】本発明のパケット通信装置の一構成例である。
【図18】本発明のパケット通信装置の一構成例である。
【図19】本発明のパケット通信装置の入力インターフェースにおける出力パケット決定アルゴリズムの一実施例である。
【図20】本発明のパケット通信装置の入力インターフェースにおける出力パケット決定アルゴリズムの一実施例である。
【図21】本発明のパケット通信装置のコアスイッチの一構成例である。
【符号の説明】
【0064】
1…スケジューラ、2…コンテナスイッチ、3…入力側インターフェース、4…出力側
インターフェース、10…出力方路振分、20…出力方路スケジューラ、30…コンテナ
、40…コンテナ、61…スケジューラ、62…セルスイッチ、63…入力側インターフ
ェース、64…出力側インターフェース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の入力インターフェースと、
複数の出力インターフェースと、
前記複数の入力インターフェースと接続される複数の入力ポートと、前記複数の出力インターフェースと接続される複数の出力ポートとを備え、前記複数の入力インターフェースの各入力インターフェースから入力された可変長パケットを、該可変長パケットのヘッダ情報によって決定される前記複数の出力インターフェースのいずれかの出力インターフェースに振り分けるスイッチ手段とを有し、
前記複数の入力インターフェースの各入力インターフェースは、入力パケットの優先度クラスを決定する手段と、前記複数の出力インターフェース及びパケットの優先クラス対応に設けられた複数のキューと、入力された可変長パケットをそのヘッダ情報に応じて前記複数のキューの対応するキューに振り分ける手段と、同一優先度クラスのパケットが異なる出力インターフェース対応のキューに滞留している場合に、重み付きラウンドロビン法により前記スイッチ手段に送出するパケットを選定する手段とを有することを特徴とする可変長パケット通信装置。
【請求項2】
前記スイッチ手段は、前記複数の出力ポートの各出力ポートの空き状態を監視し、その空き情報を前記複数の入力インターフェースに通知する手段を有し、
前記複数の入力インターフェースの各入力インターフェースは、通知された前記空き情報に基づき、同一優先度クラスのパケットが滞留している異なる出力インターフェース対応のキューのうち、空いている出力ポートに接続されている出力インターフェース対応のキューから、重み付きラウンドロビン法により送出パケットを選定することを特徴とする請求項1に記載の可変長パケット通信装置。
【請求項3】
前記スイッチ手段は、前記複数の出力ポートの各出力ポートの空き状態を監視し、前記複数の出力インターフェースのうちの何れかの出力インターフェースに送出するパケットのヘッダ部に、その空き情報を記述して、該パケットを該出力インターフェースに送出する手段を有し、
前記複数の出力インターフェースの各出力インターフェースは、受けとったパケットのヘッダ部から前記空き情報を抜き出し、前記スイッチ手段を介して、前記複数の入力インターフェースの何れかの入力インターフェースに前記空き情報を通知する手段を有し、
前記複数の入力インターフェースの各入力インターフェースは、通知された前記空き情報に基づき、同一優先度クラスのパケットが滞留している異なる出力インターフェース対応のキューのうち、空いている出力ポートに接続されている出力インターフェース対応のキューから、重み付きラウンドロビン法により送出パケットを選定することを特徴とする請求項1に記載の可変長パケット通信装置。
【請求項4】
複数の入力インターフェースと、
複数の出力インターフェースと、
前記複数の入力インターフェースと接続される複数の入力ポートと、前記複数の出力インターフェースと接続される複数の出力ポートとを備え、前記複数の入力インターフェースの各入力インターフェースから入力された可変長パケットを、該可変長パケットのヘッダ情報によって決定される前記複数の出力インターフェースのいずれかの出力インターフェースに振り分けるスイッチ手段とを有し、
前記複数の入力インターフェースの各入力インターフェースは、入力パケットの優先度クラスを決定する手段と、前記複数の出力インターフェース及びパケットの優先クラス対応に設けられた複数のキューと、入力された可変長パケットをそのヘッダ情報に応じて前記複数のキューの対応するキューに振り分ける手段と、前記複数のキューに異なる優先度クラスのパケットが滞留している場合に、完全優先制御により前記スイッチ手段に送出するパケットを選定する手段とを有することを特徴とする可変長パケット通信装置。
【請求項5】
複数の入力インターフェースと、
複数の出力インターフェースと、
前記複数の入力インターフェースと接続される複数の入力ポートと、前記複数の出力インターフェースと接続される複数の出力ポートとを備え、前記複数の入力インターフェースの各入力インターフェースから入力された可変長パケットを、該可変長パケットのヘッダ情報によって決定される前記複数の出力インターフェースのいずれかの出力インターフェースに振り分けるスイッチ手段とを有し、
前記複数のキューに異なる優先度クラスのパケットが滞留している場合には、完全優先制御により前記スイッチ手段に送出するパケットを選定し、同一の優先度クラスであって異なる出力インターフェース行きのパケットが滞留している場合には、重み付きラウンドロビン法により前記スイッチ手段に送出するパケットを選定することを特徴とする可変長パケット通信装置。
【請求項6】
前記複数の入力インターフェースの各入力インターフェースは、入力パケットのヘッダ情報に基づき優先度クラスを決定することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の可変長パケット通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2007−143198(P2007−143198A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−48326(P2007−48326)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【分割の表示】特願2005−113008(P2005−113008)の分割
【原出願日】平成11年2月25日(1999.2.25)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(000233295)日立情報通信エンジニアリング株式会社 (195)
【Fターム(参考)】