説明

可搬デバイス、タッチ位置調整方法、オブジェクト選択方法、選択位置決定方法及びプログラム

【課題】タッチパネルディスプレイ上においてユーザが位置を指定しやすいようにすることができる
【解決手段】可搬デバイス10は、タッチパネルディスプレイ20と、タッチパネルディスプレイ20に複数のアイコンを表示するアイコン表示部111と、ユーザによりタッチされたタッチパネルディスプレイ上のタッチ位置を取得するタッチ位置取得部110と、タッチ位置に応じて選択アイコンを選択するアイコン指定部112と、可搬デバイス10の動きを検知する動きセンサ30と、傾きに応じて、選択アイコンとは異なる他のアイコンを選択するアイコン指定変更部113とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可搬デバイス、タッチ位置調整方法、オブジェクト選択方法、選択位置決定方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年大型のタッチパネルディスプレイを搭載したスマートフォンやタブレット端末などのポータブルデバイスが広まっている。このようなポータブルデバイスでは、タッチパネルディスプレイへの指のタッチに応じてコンテンツが表示される。例えば特許文献1では、タッチスクリーンディスプレイ上でのジェスチャーに応答して規定の動作を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2010-503126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ポータブルデバイスのタッチパネルディスプレイには多くの情報が表示され、ユーザが意図したものを選択することが難しい場合がある。
【0005】
本発明は、このような背景を鑑みてなされたものであり、タッチパネルディスプレイ上においてユーザが位置を指定しやすいようにすることのできる可搬デバイス、タッチ位置調整方法、オブジェクト選択方法、選択位置決定方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、可搬デバイスであって、タッチパネルディスプレイと、ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得するタッチ位置取得部と、前記可搬デバイスの動きを検知する動き検知部と、前記可搬デバイスの動きに応じて前記タッチ位置を調整する調整部と、を備えることとする。
【0007】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記動き検知部は、前記可搬デバイスの動きの速度の変化を検知し、前記調整部は、前記速度の変化に応じて前記タッチ位置を調整するようにしてもよい。
【0008】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記動き検知部は、前記可搬デバイスの傾きを検知し、前記調整部は、前記傾きに応じて前記タッチ位置を調整するようにしてもよい。
【0009】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記動き検知部は、前記傾きの方向及び前記傾きの加速度の少なくともいずれかを検知し、前記調整部は、前記傾きの方向及び前記傾きの加速度の少なくともいずれかに応じて前記タッチ位置を調整するようにしてもよい。
【0010】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記調整部が前記タッチ位置を調整した後さらに、前記動き検知部が前記可搬デバイスの動きを検知し、前記調整部が前記可搬デバイスの動きに応じて前記タッチ位置を調整するようにしてもよい。
【0011】
また、本発明の他の態様は、可搬デバイスであって、タッチパネルディスプレイと、前記タッチパネルディスプレイに複数のオブジェクトを表示する情報表示部と、ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得するタッチ位置取得部と、前記タッチ位置に応じて第1の前記オブジェクトを選択するオブジェクト選択部と、前記可搬デバイスの動きを検知する動き検知部と、前記可搬デバイスの動きに応じて、前記第1のオブジェクトとは異なる第2の前記オブジェクトを選択する調整部と、を備えることとする。
【0012】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記動き検知部は、前記可搬デバイスの速度の変化を検知し、前記調整部は、前記速度の変化に応じて前記第2のオブジェクトを選択するようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記動き検知部は、前記可搬デバイスの傾きを検知し、前記調整部は、前記傾きに応じて前記第2のオブジェクトを選択するようにしてもよい。
【0014】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記動き検知部は、前記傾きの方向及び前記傾きの加速度の少なくともいずれかを検知し、前記調整部は、前記傾きの方向及び前記傾きの加速度の少なくともいずれかに応じて前記第2のオブジェクトを選択するようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記調整部が前記第2のオブジェクトを選択した後さらに、前記動き検知部が前記可搬デバイスの動きを検知し、前記調整部が前記可搬デバイスの動きに応じて前記第2のオブジェクトとは異なる第3の前記オブジェクトを選択するようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記動き検知部は、前記動きの方向を検知し、前記調整部は、前記第1のオブジェクトから前記動きの方向に表示されている前記第2のオブジェクトを選択するようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記動き検知部はさらに、前記動きの量を検知し、前記調整部は、前記第1のオブジェクトから前記動きの方向に表示されている他の前記オブジェクトのうち、前記動きの量に応じて、前記第2のオブジェクトを選択するようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記動き検知部はさらに、前記動きの加速度を検知し、前記調整部は、前記第1のオブジェクトから前記動きの方向に表示されている他の前記オブジェクトのうち、前記動きの加速度に応じて、前記第2のオブジェクトを選択するようにしてもよい。
【0019】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記情報表示部は、前記オブジェクトを前記タッチパネルディスプレイにリスト表示又はグリッド表示するようにしてもよい。
【0020】
また、本発明の他の態様は、可搬デバイスであって、タッチパネルディスプレイと、前記タッチパネルディスプレイに情報を表示する情報表示部と、ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得するタッチ位置取得部と、前記タッチ位置に応じて、前記情報において前記ユーザが選択した位置である選択位置を決定する選択位置決定部と、前記可搬デバイスの動きを検知する動き検知部と、前記可搬デバイスの動きに応じて前記選択位置を調整する調整部と、を備えることとする。
【0021】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記動き検知部は、前記可搬デバイスの速度の変化を検知し、前記調整部は、前記速度の変化に応じて前記選択位置を調整するようにしてもよい。
【0022】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記動き検知部は、前記可搬デバイスの傾きを検知し、前記調整部は、前記傾きに応じて前記選択位置を調整するようにしてもよい。
【0023】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記動き検知部は、前記傾きの方向及び前記傾きの加速度の少なくともいずれかを検知し、前記調整部は、前記傾きの方向及び前記傾きの加速度の少なくともいずれかに応じて前記選択位置を調整するようにしてもよい。
【0024】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記調整部が前記選択位置を調整した後さらに、前記動き検知部が前記可搬デバイスの動きを検知し、前記調整部が前記可搬デバイスの動きに応じて前記選択位置を調整するようにしてもよい。
【0025】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記タッチ位置取得部は、第1及び第2の前記タッチ位置を取得し、前記選択位置は、前記情報の一部を選択する範囲の開始位置及び終了位置を含み、前記選択位置決定部は、前記第1及び第2のタッチ位置に応じて前記開始位置及び終了位置を決定し、前記第1及び第2のタッチ位置の両方がタッチされたまま前記動きが検知された場合には、前記開始位置及び終了位置の一方を調整し、前記第1又は第2のタッチ位置の一方のみがタッチされたまま前記動きが検知された場合には、前記開始位置及び終了位置の他方を調整するようにしてもよい。
【0026】
また、本発明の可搬デバイスでは、前記情報表示部が表示する前記情報はテキスト情報であり、前記選択位置は、前記テキスト情報におけるキャレット位置であるようにしてもよい。
【0027】
また、本発明の他の態様は、タッチ位置調整方法であって、タッチパネルディスプレイを備える可搬デバイスが、ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得し、前記可搬デバイスの動きを検知し、前記可搬デバイスの動きに応じて前記タッチ位置を調整することとする。
【0028】
また、本発明の他の態様は、オブジェクト選択方法であって、タッチパネルディスプレイを備える可搬デバイスが、前記タッチパネルディスプレイに複数のオブジェクトを表示し、ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得し、前記タッチ位置に応じて第1の前記オブジェクトを選択し、前記可搬デバイスの動きを検知し、前記可搬デバイスの動きに応じて、前記第1のオブジェクトとは異なる第2の前記オブジェクトを選択することとする。
【0029】
また、本発明の他の態様は、選択位置調整方法であって、タッチパネルディスプレイを備える可搬デバイスが、前記タッチパネルディスプレイに情報を表示し、ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得し、前記タッチ位置に応じて、前記情報において前記ユーザが選択した位置である選択位置を決定し、前記可搬デバイスの動きを検知し、前記可搬デバイスの動きに応じて前記選択位置を調整することとする。
【0030】
また、本発明の他の態様は、プログラムであって、タッチパネルディスプレイを備えるコンピュータに、ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得するステップと、前記可搬デバイスの動きを検知するステップと、前記可搬デバイスの動きに応じて前記タッチ位置を調整するステップと、を実行させることとする。
【0031】
また、本発明の他の態様は、プログラムであって、タッチパネルディスプレイを備えるコンピュータに、前記タッチパネルディスプレイに複数のオブジェクトを表示するステップと、ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得するステップと、前記タッチ位置に応じて第1の前記オブジェクトを選択するステップと、前記可搬デバイスの動きを検知するステップと、前記可搬デバイスの動きに応じて、前記第1のオブジェクトとは異なる第2の前記オブジェクトを選択するステップと、を実行させることとする。
【0032】
また、本発明の他の態様は、プログラムであって、タッチパネルディスプレイを備えるコンピュータに、前記タッチパネルディスプレイに情報を表示するステップと、ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得するステップと、前記タッチ位置に応じて、前記情報において前記ユーザが選択した位置である選択位置を決定するステップと、前記可搬デバイスの動きを検知するステップと、前記可搬デバイスの動きに応じて前記選択位置を調整するステップと、を実行させることとする。
【0033】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、タッチパネルディスプレイ上においてユーザが位置を指定しやすいようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】可搬デバイス10の外観の一例を示す図である。
【図2】可搬デバイス10のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】可搬デバイス10の傾きを説明する図である。
【図4】可搬デバイス10のソフトウェア構成例を示す図である。
【図5】タッチパネルディスプレイ20上にアイコンが表示されている状態の一例を示す図である。
【図6】傾きにより選択アイコンを変更する処理の流れを示す図である。
【図7】縦方向の傾きに応じた選択アイコンの変更処理の流れを説明する図である。
【図8】横方向の傾きに応じた選択アイコンの変更処理の流れを説明する図である。
【図9】シェイクを判定する処理の流れを示す図である。
【図10】画像のサムネイルなどのデータ41がグリッド状に出力された画面例を示す図である。
【図11】セル42により構成されるテーブルデータ420が出力された画面例を示す図である。
【図12】アドレス帳などのアイテム43を並べたリスト430が出力された画面例を示す図である。
【図13】ノード44がリンク441により接続されるグラフ440が出力された画面例を示す図である。
【図14】図形やテキストなどのオブジェクト45が任意の場所に出力された画面例を示す図である。
【図15】テキストデータ51が出力された画面例を示す図である。
【図16】テキストデータ52が出力された画面例を示す図である。
【図17】グラフにおける選択ノードの変更処理の流れを示す図である。
【図18】移動先ノードの決定処理の流れを示す図である。
【図19】オブジェクトが任意の位置に表示される場合の選択オブジェクトの変更処理の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、本発明の一実施形態に係る可搬デバイス10の外観例を示す図である。本実施形態の可搬デバイス10は、タッチパネルディスプレイ20を備えるスマートフォンやタブレットコンピュータなどのコンピュータであり、ユーザの指によるタッチパネルディスプレイ20へのタップに応じて各種の処理を行う。
【0037】
タップは、タッチパネルディスプレイ20に指がタッチされた後にリリースされることで完了する。タッチに応じて、表示されているアイコンや画像、図形、リスト、セルなどのオブジェクト、テキストの入力位置(キャレット位置と呼ばれる。)、テキストの選択範囲が指定され、リリースに応じて選択されたオブジェクトやキャレット位置、選択範囲に応じた処理が行われる。例えば、選択されたアイコンに対応するアプリケーションプログラムが起動される。
【0038】
本実施形態の可搬デバイス10では、タッチからリリースまでの間に可搬デバイス10を動かすことによりタッチ位置を微調整することができるようにするものである。なお、本実施形態では、可搬デバイス10の動き(ジェスチャーとも呼ばれる。)として、可搬デバイスが傾けられたこと又は可搬デバイスが振られたこと(シェイクと呼ばれる。)を検知する。
【0039】
図2は、可搬デバイス10のハードウェア構成例を示す図である。可搬デバイス10は、タッチパネルディスプレイ20、動きセンサ30、CPU101、メモリ102、フラッシュメモリ103、ディスプレイコントローラ104を備えている。
【0040】
動きセンサ30は、例えば加速度センサ、ジャイロセンサ、あるいはこれらの組み合わせとすることができ、可搬デバイス10の動きを検知する。本実施形態では、動きセンサ30は、図3に示すように、可搬デバイス10を、X軸を中心とする回転31、Y軸を中心とする回転32、Z軸を中心とする回転33のそれぞれについて、所定の単位時間において回転した角度及び加速度が取得可能である。本実施形態では、説明を簡単にするため、X軸を中心とする回転の角度(以下、ベータ角度という。)及び加速度(以下、ベータ加速度という。)、ならびにY軸を中心とする回転の角度(以下、ガンマ角度という。)及び加速度(以下、ガンマ加速度という。)のみを計測するものとする。なお、ベータ角度は、−180度以上180度未満の値であり、ガンマ角度は−90度以上90度未満の値であるものとする。ベータ加速度及びガンマ加速度は、角加速度を検知するセンサにより計測するようにしてもよいし、3軸加速度センサにより各軸の加速度を検知するようにしてもよい。
【0041】
フラッシュメモリ103は、各種のデータやプログラムを記憶する記憶装置である。本実施形態では、フラッシュメモリ103には、1つ以上のアプリケーションプログラムと、アプリケーションプログラムを制御する制御プログラムとが記憶されているものとする。フラッシュメモリ103に代えて、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブなどの記憶装置を採用してもよい。CPU101は、フラッシュメモリ103に記憶されている制御プログラムやアプリケーションプログラムをメモリ102に読み出して実行することにより各種の機能を実現する。ディスプレイコントローラ104は、タッチパネルディスプレイ20への情報の表示やタッチパネルディスプレイ20における指のタッチを検出する。
【0042】
図4は、可搬デバイス10のソフトウェア構成例を示す図である。可搬デバイス10は、タッチ位置取得部110、アイコン表示部111、アイコン指定部112、アイコン指定変更部113、アプリケーション起動部114、データ出力部121、データ指定部122、データ指定変更部123、キャレット位置指定部124、キャレット位置変更部125、選択範囲指定部126、選択範囲調整部127、データ処理部128を備える。なお、これらの各機能部は、可搬デバイス10が備えるCPU101がフラッシュメモリ103に記憶されている制御プログラムやアプリケーションプログラムをメモリ102に読み出して実行することにより実現される。
【0043】
タッチ位置取得部110は、タッチパネルディスプレイ20上に指がタッチされた位置を取得する。本実施形態では、図1に示すタッチパネルディスプレイ20の左上隅を基準点として、右方向にxが増加し、下方向にyが増加するようにタッチ位置を取得することができる。なお、タッチ位置取得部110は、公知の方法でタッチパネルディスプレイ20におけるタッチ位置を取得するものとする。
【0044】
アイコン表示部111は、タッチパネルディスプレイ20にアイコンを表示する。本実施形態では、アイコンがタッチパネルディスプレイ20上でタップされるとアプリケーションプログラムが起動されることを想定している。図5はタッチパネルディスプレイ20上にアイコンが表示されている状態の一例を示す図である。本実施形態では、図5に示すように、アイコン21はグリッド状に表示されているものとする。図5の例では、短手方向に4つ長手方向に5つのアイコン21が表示可能である。アイコン21は、タッチパネルディスプレイ20において左上を基準に(x,y)の座標(なお、x=0〜4、y=0〜5とする。)で指定可能であるものとする。なお、配置可能なアイコン21の数は行列ともにこれらの数に限らず任意の数とすることができる。
【0045】
アイコン指定部112は、タッチパネルディスプレイ20上に表示されたアイコンからユーザが選択するアイコン(以下、選択アイコンという。)の指定を受け付ける。アイコン指定部112は、タッチパネルディスプレイ20がタッチされたことを検知し、これを契機として、タッチ位置に応じて1つのアイコン21を選択アイコンとする。図5の例では、(1,1)のアイコン211が選択アイコンとして選択されている。通常、アイコン指定部112は、タッチ位置がその表示領域内に含まれるアイコンを選択アイコンとするが、例えばアイコン21の左上座標などの所定の基点との距離が最も近いアイコンを選択アイコンとしてもよい。
【0046】
アイコン指定変更部113は、タッチパネルディスプレイ20に指がタッチされた後リリースされるまで(タッチが継続されている間)に、動きセンサ30が測定した可搬デバイス10の傾き及び加速度に応じて可搬デバイス10の傾き及びシェイクの少なくともいずれかを検知し、可搬デバイス10の傾き又はシェイクを検知した場合には選択アイコンを変更する。
【0047】
図6は、可搬デバイス10の傾きにより選択アイコンを変更する処理の流れを示す図である。
【0048】
まず、アイコン指定変更部113は、図7に示す、縦方向の傾きに応じた選択アイコンの変更処理を行う(S301)。
【0049】
アイコン指定変更部113は、ベータ角度の絶対値が閾値βo(例えば、5度や10度など、180度未満の任意の正の値とする。)以上の場合(S311:YES)、ベータ加速度が閾値βr(例えば、9.8などの任意の正の値とする。)以上であれば(S312:YES)、Δyに2を設定し(S313)、そうでなければ(S312:NO)、Δyに1を設定する(S314)。アイコン指定変更部113は、ベータ角度の絶対値が閾値βo未満であれば(S311:NO)、Δyに0を設定する(S315)。
【0050】
アイコン指定変更部113は、ベータ角度が正の値(0を含む。)である場合(S316:YES)、yにΔyを加算し(S317)、負の値の場合は(S316:NO)、yからΔyを減算する(S318)。なお、アイコン指定変更部113は、yが0未満になった場合にはyを0とし、yが4を超えた場合にはyを4とし、yが表示されているアイコン21の行数を超えた場合には、表示されている最後の行をyとする。
【0051】
次に、アイコン指定変更部113は、図8に示す、横方向の傾きに応じた選択アイコンの変更処理を行う(S302)。
【0052】
アイコン指定変更部113は、ガンマ角度の絶対値が閾値γo(例えば、5度や10度など、90度未満の任意の正の値とする。)以上の場合(S321:YES)、ガンマ角速度が閾値γr(例えば、9.8など任意の正の値とする。)以上であれば(S322:YES)、Δxに2を設定し(S323)、そうでなければ(S322:NO)、Δxに1を設定する(S324)。ガンマ角度の絶対値が閾値γo未満であれば(S321:NO)、Δxに0を設定する(S325)。
【0053】
アイコン指定変更部113は、ガンマ角度が正の値(0を含む。)である場合(S326:YES)、xにΔxを加算し(S327)、負の値の場合は(S326:NO)、xからΔxを減算する(S328)。なお、アイコン指定変更部113は、xが0未満になった場合にはxを0とし、xが3を超えた場合はxを3とし、xが表示されているアイコン21の列数を超えた場合には、表示されている最後の列をxとする。
【0054】
最後のアイコン指定変更部113は、上記のようにして設定した(x,y)のアイコン21が存在すれば(S303:YES)、(x,y)のアイコンを選択アイコンとして選択し(S304)、存在しない場合には(S303:NO)、(x,y)から最も近いアイコン21を選択アイコンとして選択する(S305)。
【0055】
以上のようにして、可搬デバイス10の傾きが検知された場合、アイコン指定部112により選択されたアイコン21(x,y)が、可搬デバイス10の傾きに応じて変更される。例えば図5の例において、(1,1)のアイコン211が選択されたところで、可搬デバイス10がx軸を中心に矢印212の方向に回転するように奥側(上方)に傾けられると、(1,0)のアイコン213が選択アイコンとなる。可搬デバイス10がy軸を中心に矢印214の方向に回転するように右に傾けられると、(2,1)のアイコン215が選択アイコンとなり、その加速度が閾値を超えた場合にはさらに右の(3,1)のアイコン216が選択アイコンとなる。
【0056】
このように、本実施形態では、アイコン指定変更部113は、傾き方向に応じて、選択アイコンを基準に8方向(図5の画面における上、右上、右、右下、下、左下、左、左上)のいずれかに表示されているアイコン21のうち、最も近いものを選択アイコンとして選択し直し、加速度が所定の閾値(βr,γr)を超えた場合には、2番目に近いアイコン21を選択アイコンとして選択し直すことができる。
【0057】
なお、上記図6〜図8の処理は、タッチパネルディスプレイ20から指がリリースされるまでの間繰り返し行うようにすることができる。この場合、可搬デバイス10を傾けることでアイコン21の選択を微調整し続けることができるので、ユーザは確実に意図したアイコン21を選択することが可能となる。
【0058】
図9は、シェイクを判定する処理の流れを示す図である。アイコン指定変更部113は、動きセンサ30からベータ加速度及びガンマ加速度を取得してそれぞれβv0,γv0とし(S331)、所定時間(例えば、1msなど任意の時間を設定することができる。)経過後に(S332)、再度動きセンサ30からベータ加速度及びガンマ加速度を取得してそれぞれβv1,γv1とし(S333)、さらに所定時間経過後に(S334)、動きセンサ30からベータ加速度及びガンマ加速度を取得してそれぞれβv2,γv2とする(S335)。アイコン指定変更部113は、1番目の所定時間におけるベータ加速度及びガンマ加速度の変化量βΔv0及びγΔv0を、それぞれβv0とβv1との差の絶対値及びγv0とγv1との差の絶対値として算出し(S336)、2番目の所定時間におけるベータ加速度及びガンマ加速度の変化量βΔv1及びγΔv1を、それぞれβv1とβv2との差の絶対値及びγv1とγv2との差の絶対値として算出する(S337)。アイコン指定変更部113は、1番目のベータ加速度の変化量βΔv0が閾値βr0以上であり、かつ、2番目のベータ加速度の変化量βΔv1が閾値βr1以上であれば(S338:YES)、可搬デバイス10がシェイクされたと判定する(S339)。ベータ加速度の変化量βΔv0又はβΔv1が閾値βr0又はβr1未満であった場合でも(S338:NO)、アイコン指定変更部113は、1番目のガンマ加速度の変化量γΔv0が閾値γr0以上であり、かつ、2番目のガンマ加速度の変化量γΔv1が閾値γr1以上であれば(S340:YES)、ステップS339に進み、可搬デバイス10がシェイクされたと判定する。
【0059】
以上のようにして、アイコン指定変更部113は、例えば、第1の所定時間で可搬デバイス10が動かされて第2の所定時間で動きが止まった場合(例えばβv0=0、βv1=10、βv2=0のような場合)や、第1の所定時間で可搬デバイス10が動かされ、第2の所定時間でさらに動きが増した場合(例えばβv0=0、βv1=10、βv2=20のような場合)に、可搬デバイス10がシェイクされたと判定することができる。
【0060】
アイコン指定変更部113は、可搬デバイス10のシェイクを検知した場合には、所定の順番(以下、調整オーダという。)で次のアイコンを選択アイコンとする。例えば図5の画面例において、調整オーダが左上から右下に向けて横方向の順、すなわち(0,0)(0,1)(2,0)(3,0)(1,0)(1,1)・・・の順であり、(1,1)のアイコン211が選択されていたとすると、(2,1)のアイコン215が選択アイコンとなる。また、(2,1)のアイコン215が選択アイコンとなった後にユーザが指をリリースせずさらにシェイクした場合には、(3,1)のアイコン216が選択アイコンとなる。
【0061】
このように、本実施形態では、アイコン指定変更部113は、指のタッチによりアイコン21が選択され、リリースされるまでにシェイクを検知した場合には、選択アイコンから1つ右(選択アイコンが最右の場合には、1つ下の最左)のアイコン21を選択アイコンとして選択し直すことができる。したがって、ユーザはタッチパネルディスプレイ20をタッチした際に選択されたアイコンが意図したものでない場合には、タッチしたまま可搬デバイス10をシェイクすることにより、アイコンの選択を変更することができる。
【0062】
アプリケーション起動部114は、選択されたアイコン21に対応するアプリケーションプログラムを起動する。アプリケーション起動部114は、指がリリースされたことを検知し、これを契機として、選択アイコンに対応するアプリケーションプログラムを起動する。
【0063】
上述した、アイコン表示部111、アイコン指定部112、アイコン指定変更部113、アプリケーション起動部114は、可搬デバイス10のオペレーティングシステムの機能として実現されることを想定する。以下のデータ出力部121、データ指定部122、データ指定変更部123、キャレット位置指定部124、キャレット位置変更部125、選択範囲指定部126、選択範囲調整部127、データ処理部128は、オペレーティングシステム上でアプリケーションプログラムが実行されることにより実現されることを想定する。
【0064】
データ出力部121は、テキストデータ、画像、図形など各種のデータをタッチパネルディスプレイ20に出力する。データ出力部121は、グリッド状(テーブル状)、リスト状、グラフ状などの形状で画像や図形などのデータを出力するようにしてもよいし、タッチパネルディスプレイ20の少なくとも一部に設けられる表示領域の一面にテキストデータを出力するようにしてもよい。また、データ出力部121は、タッチパネルディスプレイ20上の任意の場所にデータを出力するようにしてもよい。
【0065】
図10〜図16は、データ出力部121によりデータが出力された画面例を示す図である。図10は、画像のサムネイルなどのデータ41がグリッド状に出力された画面例を示す図である。図11は、セル42により構成されるテーブルデータ420が出力された画面例を示す図である。図12は、アドレス帳などのアイテム43を並べたリスト430が出力された画面例を示す図である。図13は、ノード44がリンク441により接続されるグラフ440が出力された画面例を示す図である。図14は、例えばプレゼンテーションデータなどにおける図形やテキストなどのオブジェクト45が任意の場所に出力された画面例を示す図である。図15および図16は、テキストデータ51及び52が出力された画面例を示す図である。
【0066】
データ指定部122は、複数のデータのうちからユーザが選択するデータ(以下、選択データという。)の指定を受け付ける。データ指定部122は、タッチパネルディスプレイ20がタッチされたことを検知して、検知したタッチ位置に応じて選択データを決定する。
【0067】
例えば、図10の例ではサムネイル411が選択データとして選択されており、図11の例では、セル421が選択データとして選択されている。図12の例では、アイテム431が選択データとして選択されており、図13の例では、ノード442が選択データとして選択されている。図14の例ではオブジェクト451が選択データとして選択されている。
【0068】
データ指定変更部123は、タッチパネルディスプレイ20に指がタッチされた後リリースされるまでに、動きセンサ30が測定した可搬デバイス10の傾き及び加速度に応じて可搬デバイス10の傾き及びシェイクの少なくともいずれかを検知し、可搬デバイス10の傾き又はシェイクを検知した場合に選択データを変更する。データ指定変更部123は、図9に示すアイコン指定変更部113による処理と同様の処理により可搬デバイス10のシェイクを判定する。データ指定変更部123は、シェイクを検知した場合には、所定の調整オーダで選択データを他のデータに変更する。データ指定変更部123は、可搬デバイス10の傾きを検知した場合には、選択データを基準として、傾き方向に表示されているデータのうち最も近いものを選択データとし、加速度が所定の閾値を超えた場合には、2番目に近いデータを選択データとする。
【0069】
データ指定変更部123は、図10及び図11に示すグリッド(テーブル)状のデータ(x,y)については、可搬デバイス10の傾きを検知した場合には、上述した図6−8に示すアイコン指定変更部113による処理と同様の処理を行うことで、選択データを基準として8方向のいずれかに表示されているデータのうち、x方向に1又は2,y方向に1又は2移動した場所に表示されているデータ(x+Δx,y+Δy)を選択データとして選択し直すことができる。すなわち、図10の例において、可搬デバイス10がy軸を中心に矢印412の方向に回転するように右側に傾けられた場合、選択データはサムネイル413に変更される。図11の例では、可搬デバイス10がx軸を中心に矢印422の方向に回転するように手前側に傾けられた場合、選択データはセル421からセル423に変更される。データ指定変更部123は、可搬デバイス10のシェイクを検知した場合には、グリッド上のデータ(x,y)について所定の調整オーダで選択データを変更することもできる。
【0070】
データ指定変更部123は、図12に示すようなリスト430状のデータについては、可搬デバイス10の傾きを検知した場合には、リスト430においてアイテム43が並んでいる方向についてのみの処理(図12の例では上下(y)方向についての、図6のステップS22、S24、S25及び図8の処理のみ)を行うことにより、傾きに応じて選択データの前後のいずれかを選択データとして選択し直し、その加速度が所定の閾値以上であれば選択データの2つ前又は2つ後のデータを選択データとして選択し直すことができる。例えば、図12の例において、可搬デバイス10がx軸を中心に矢印432の方向に回転するように奥側に傾けられた場合、選択データはアイテム431からアイテム433に変更される。また、図12の例において、調整オーダが上から下に向けての順とされており、データ指定変更部123が可搬デバイス10のシェイクを検知した場合には、選択データは、アイテム431から下のアイテム434に変更される。
【0071】
データ指定変更部123は、図13に示すグラフ440についても、可搬デバイス10のシェイクを検知した場合には、選択データを所定の調整オーダで他のノード44に変更することができる。
【0072】
また、データ指定変更部123は、可搬デバイス10の傾きを検知した場合には、グラフ440について、図17に示す選択データの変更処理を行う。データ指定変更部123は、ベータ加速度の大きさのベータ角度方向のベクトルと、ガンマ加速度の大きさのガンマ角度方向のベクトルとを加算してベクトルSを作成する(S611)。データ指定変更部123は、選択データとして指定されているノード(以下、選択ノードという。)と、0の大きさのベクトル(0,0)とを引数として、図18に示す移動先ノードの決定処理を呼び出す(S613)。
【0073】
移動先ノードの決定処理では、データ指定変更部123は、第1引数に指定されたノードを基準ノードとし(S621)、第2引数に指定されたベクトルを移動ベクトルとする(S622)。データ指定変更部123は、基準ノードに接続されているリンク441のそれぞれにつき、基準ノードの中心を基準点として、リンク441により接続された先のノードの中心へのベクトルLを作成し(S623)、ベクトルSと各ベクトルLとの角度θを計算し(S624)、最も小さい角度θのリンク441により基準ノードに接続された他のノード44を移動先ノードとする(S625)。
【0074】
データ指定変更部123は、最も小さい角度θが所定の最大角度(例えば、10度や30度など、傾きの方向とリンク441の方向とがほぼ同じであると判定するための閾値として予め設定されているものとする。)よりも大きい場合には(S626:NO)、基準ノードを移動先ノードとして処理を終了する(S627)。
【0075】
データ指定変更部123は、最も小さい角度θが上記最大角度以下である場合(S626:YES)、上記最も小さい角度θのベクトルLと移動ベクトルとを加算したベクトルを移動ベクトルとし(S628)、ベクトルSの大きさが移動ベクトルの大きさを超えていれば(S629:YES)、さらに移動先ノードと移動ベクトルとを引数として当該移動先ノードの決定処理を再帰呼び出しする(S630)。
以上のようにして移動先ノードが決定される。
【0076】
図17に戻り、データ指定変更部123は、上記のようにして決定した移動先ノードに選択ノードを変更する(S614)。
【0077】
以上のようにして、可搬デバイス10を傾けることにより、可搬デバイス10の傾きに応じて選択ノードからリンク441を辿った他のノードを選択ノードとするように微調整を行うことができる。
【0078】
例えば、図13の例において、選択ノード442をタッチした状態で、x軸を中心に矢印443の方向に可搬デバイス10を奥側(図13の上方)に傾けることにより、選択ノードをノード442からノード444に変更することができる。
【0079】
また、図17及び図18の処理では、ベータ角度及びベータ加速度が示すベクトルとガンマ角度及びガンマ加速度が示すベクトルとを加算したものの大きさを超えるまで、選択ノードからリンク441を順次辿っていくことができる。したがって、数多くのノードが表示されているような場合でも、傾きの方向及び度合いを調整することにより、選択ノードを容易に変更することができる。
【0080】
なお、図17及び図18の処理は、タッチパネルディスプレイ20から指がリリースさされるまで、繰り返し行うようにしてもよい。これにより、傾きの方向や度合いを調整しながら選択ノードを微調整することができる。
【0081】
データ指定変更部123は、図14に示すように、画面上の任意の位置にオブジェクト45を表示した場合にも、可搬デバイス10のシェイクを検知した場合には、所定の調整オーダで選択データを他のオブジェクト45に変更することができる。また、データ指定変更部123は、可搬デバイス10の傾きを検知した場合には、図19に示す選択データの変更処理を行う。
【0082】
データ指定変更部123は、ベータ加速度を大きさとするベータ角度のベクトルBを作成し(S641)、ガンマ加速度を大きさとするガンマ角度のベクトルGを作成し(S642)、ベクトルB及びGを加算してベクトルLを作成する(S643)。
【0083】
データ指定変更部123は、タッチパネルディスプレイ20に表示されている各オブジェクト45について、選択データとして指定されているオブジェクト45(以下、選択オブジェクトという。)の中心を基準とするベクトルLがその内部を通るか否かを判定する(S644)。
【0084】
データ指定変更部123は、ベクトルLがその内部を通るオブジェクト(以下、候補オブジェクトという。)が存在した場合(S645:YES)、ベクトルLの大きさが所定の閾値以上であれば(S646:YES)、候補オブジェクトのうち選択オブジェクトから2番目に近いものを選択オブジェクトとし(S647)、ベクトルLの大木債が所定の閾値未満であれば(S646:NO)、候補オブジェクトのうち選択オブジェクトから最も近いものを選択オブジェクトとする(S648)。なお、2つのオブジェクトの距離は、例えば、各オブジェクトの中心や重心などの基準点間の距離とすることができる。
【0085】
以上のようにして、タッチパネルディスプレイ20上の任意の位置にオブジェクト45が表示されている場合でも、可搬デバイス10の傾きに応じて、選択オブジェクトを変更することができる。例えば、図14の例において、可搬デバイス10がx軸を中心として矢印452の方向に回転され、y軸を中心として矢印453の方向に回転されるように傾けられた場合、選択オブジェクト451の中心を基準点としてベクトルL452を描画したときに、ベクトルL452が内部を通るオブジェクト454が、選択オブジェクトとして新たに選択されることになる。
【0086】
キャレット位置指定部124は、データ出力部121がテキストデータを出力した場合に、そのテキストデータのキャレット位置の指定を受け付ける。キャレット位置指定部124は、タッチパネルディスプレイ20がタッチされたことを検知し、これを契機として、検知したタッチ位置に応じてキャレット位置を決定する。
【0087】
キャレット位置指定部124は、例えば、タッチ位置に最も近い2つの文字データの間の位置をキャレット位置として決定することができる。テキストデータ52がn個の文字から構成されている場合、キャレット位置は、0(先頭文字の前)以上n(最後尾の文字の後ろ)以下となる。図15の例では、テキストデータ52の最後尾の文字の後ろにキャレット521が位置している。
【0088】
キャレット位置変更部125は、タッチパネルディスプレイ20がタッチされた後リリースされるまでに、動きセンサ30が測定した可搬デバイス10の傾き及び加速度に応じて可搬デバイス10の傾き及びシェイクの少なくともいずれかを検知し、可搬デバイス10の傾き又はシェイクを検知した場合にキャレット位置を変更する。キャレット位置変更部125は、図9に示すアイコン指定変更部113による処理と同様の処理により可搬デバイス10のシェイクを判定する。キャレット位置変更部125は、シェイクを検知した場合には、所定の方向(以下、調整方向という。)にキャレット位置を変更する。キャレット位置変更部125は、可搬デバイス10の傾きを検知した場合には、上述したアイコン指定変更部123と同様にして、8方向のいずれかの傾き方向を検知してキャレット位置を変更する。この場合、図6〜図8に示す処理においては、アイコン21に代えて2文字の間のキャレット位置を調整することになる。
【0089】
例えば、図15の例において、可搬デバイス10がx軸を中心に矢印512の方向に回転するように傾けられた場合、キャレット511は1行上のキャレット位置にキャレット513が移動することになり、ベータ加速度が所定の閾値βr以上となった場合には、2行キャレット位置を移動することになる。また、図15の例において、調整方向が右方向(テキストの記述方向)とされており、キャレット位置がキャレット513の位置に設定されており、キャレット位置変更部125が可搬デバイス10のシェイクを検知した場合には、キャレット位置はキャレット514の位置に変更される。
【0090】
選択範囲指定部126は、データ出力部121がテキストデータを出力した場合に、そのテキストデータの少なくとも一部の選択範囲の指定を受け付ける。選択範囲指定部126は、例えば、タッチパネルディスプレイ20上を指がスライドされたことを検知し、そのスライドされた範囲を選択範囲として決定してもよいし、選択範囲の開始位置と終了位置との2つの位置の指定を受け付けるようにしてもよい。図16の例では、タッチパネルディスプレイ20上をテキストデータ52の開始位置521から終了位置522まで指がスライドされて、選択範囲523が指定された様子を示している。
【0091】
選択範囲調整部127は、タッチパネルディスプレイ20がタッチされた後リリースされるまでに、動きセンサ30が測定した可搬デバイス10の傾き及び加速度に応じて可搬デバイス10の傾き及びシェイクの少なくともいずれかを検知し、可搬デバイス10の傾き又はシェイクを検知した場合に選択範囲を変更する。選択範囲調整部127は、上述したキャレット位置指定部124と同様にして、開始位置521又は終了位置522に表示されているハンドルがスライドされたことに応じて、開始位置521又は終了位置522を移動させる。さらに、選択範囲調整部127は、指がリリースされるまでに可搬デバイス10が傾けられた場合には、傾きの方向と量に応じて開始位置421又は終了位置422を移動させる。また、選択範囲調整部127は、指がリリースされるまでに可搬デバイス10のシェイクを検知した場合には、所定の調整方向に開始位置421又は終了位置422を移動させることもできる。
【0092】
例えば、図16の例において、終了位置522のハンドルがタッチされたまま、可搬デバイス10がx軸を中心として矢印524の方向に回転するように傾けられた場合には、終了位置522はハンドル525の位置まで移動され、選択範囲523は、枠線526の分だけ広げられる。同様に、開始位置521のハンドルがタッチされたまま可搬デバイス10が傾けられた場合には、その傾きに応じて開始位置521が変更される。このようにして、選択範囲調整部127は、可搬デバイス10の傾きに応じて選択範囲523の開始位置521及び終了位置522を変更することができる。したがって、ユーザはタッチパネルディスプレイ20上でテキストデータ42の選択範囲を容易に調整することが可能である。
【0093】
データ処理部128は、選択データに応じた処理を行う。データ処理部128は、例えば選択された画像(以下、選択画像とういう。)を拡大表示したり、選択画像を電子メールに添付して送信したり、キャレット位置にテキストを入力するためのソフトウェアキーボードを出力したり、選択範囲のテキスト(以下、選択テキストという。)をクリップボードにコピーしたりする。なお、データ処理部128が行う処理はこれらに限られず、一般的なスマートフォンやタブレットコンピュータにおいてタッチパネルディスプレイ20がタップされた場合に行われる、選択データについての各種のデータ処理を行うことができる。
【0094】
以上説明したように、本実施形態の可搬デバイス10によれば、ユーザがタッチパネルディスプレイ20にタッチしてアイコン21やデータ(グリッド表示された画像41、テーブル420のセル42、リスト430のアイテム43、グラフ440のノード444、任意の位置に表示されるオブジェクト45など)が指定したところで、意図しないものが選択されていた場合には、可搬デバイス10を動かす(傾けたりシェイクしたりする)ことにより意図したものが選択されるように微調整することができる。したがって、ユーザは意図したアイコンを選択し、意図したアプリケーションプログラムを起動することが容易に可能となり、また意図したデータに対するデータ処理が確実に行われるようにすることができる。また、例えば小さなタッチパネルディスプレイ20や、小さなアイコンが表示されるオペレーティングシステムなどにおける使い勝手を向上することができる
なお、本実施形態ではタッチパネルディスプレイ20へのタッチは指で行われることを想定するが、スタイラスなどの道具によるタッチを検出するようにすることもできる。
【0095】
また、本実施形態では、タッチを選択開始のトリガーとし、リリースを選択終了のトリガーとしたが、これに限らず、例えばシングルタップやダブルタップにより選択を開始し、ダブルタップやトリプルタップにより選択を終了するようにすることもできる。すなわち、オブジェクトや位置の選択開始のイベントから、選択終了のイベントまでの間の傾きに応じて選択されたオブジェクトや位置を変更するようにできればよい。
【0096】
また、本実施形態では、X軸及びY軸の回転の角度に応じて傾きを判定し、加速度に応じて選択アイコン、選択データ、キャレット位置、ならびに選択範囲の開始位置及び終了位置を変化させる量を決定するものとしたが、これに限らず、回転の角度及び加速度の両方を組み合わせて傾きを判定するようにしてもよいし、加速度のみから傾きを判定するようにしてもよい。また、回転の角度に応じて上記選択アイコン等を変化させる量を決定するようにしてもよい。
【0097】
また、本実施形態では、3時点での加速度から2つの期間の加速度の増加値を求め、これに基づいてシェイクを判定するものとしたが、2時点での加速度から1つの期間の加速度の増加値を求め、この増加値が閾値を超えたか否かによりシェイクを判定するようにしてもよいし、ある1時点におけるベータ加速度及びガンマ加速度の少なくともいずれかが所定値を超えたか否かによりシェイクを判定するようにしてもよい。回転の角度及び加速度の両方に基づいてシェイクを判定するようにしてもよい。また、その他可搬デバイスのシェイクジェスチャーの判定に用いられる一般的な処理を用いることもできる。
【0098】
また、本実施形態では、シェイクを検知した場合には、所定の調整オーダでアイコン、オブジェクト、キャレット位置及び選択範囲を調整するものとしたが、例えば動きセンサ30が3軸加速度センサなどである場合には、可搬デバイス10がシェイクされた方向を判定し、判定した方向に調整を行うようにしてもよい。
【0099】
また、本実施形態では、可搬デバイス10が傾けられた場合又はシェイクされた場合のいずれかに選択されたオブジェクトや位置などを調整するものとしたが、これに限らず、各種の可搬デバイス10の動きに応じて、アイコンやオブジェクトの選択位置、テキストの入力位置、選択範囲などを調整することができる。例えば、アイコン指定変更部113やデータ指定変更部123、キャレット位置変更部125、選択範囲調整部127は、可搬デバイス10が傾けられずに平行移動されたことを検知したり、シェイクされた方向を検知したりして、平行移動やシェイクの方向に、アイコンやオブジェクトの選択位置、テキストの入力位置、選択範囲などを調整するようにしてもよい。
【0100】
また、本実施形態のアイコン表示部111は、アイコン21をグリッド状に表示するものとしたが、任意の位置にアイコン21を表示するようにし、アイコン指定変更部113は図19の処理により、可搬デバイス10の傾きに応じて他のアイコン21を選択するようにすることもできる。
【0101】
また、本実施形態のアイコン指定変更部113は、選択アイコンを基準として8方向のアイコンを選択するものとしたが、これに限らず、例えば図19の処理により、可搬デバイス10の傾き方向とその加速度に応じて他のアイコン21を選択アイコンとして選択するようにしてもよい。
【0102】
また、本実施形態のアイコン指定変更部113及びデータ指定変更部123は、ベータ角度の絶対値及びガンマ角度の絶対値が閾値を超えたか否かに応じて選択位置を移動させるものとしたが、これに限らず、ベータ加速度やガンマ加速度が閾値を超えたか否かに応じて移動させるようにしてもよい。この場合、ベータ加速度又はガンマ加速度が第1の閾値を超えた場合には1つの選択位置を移動させ、第1の閾値よりも大きい第2の閾値を超えた場合には2つの選択位置を移動させるようにすることができる。さらに、ベータ角度及びガンマ角度と、ベータ加速度及びガンマ加速度とを組み合わせて、選択位置を移動させるか否かを判断するようにしてもよい。
【0103】
また、本実施形態では、傾きの方向に選択位置を移動させるものとしたが、ベータ加速度又はガンマ加速度に応じて所定の方向に移動させるようにしてもよい。この場合、
また、本実施形態のアイコン指定変更部113及びデータ指定変更部123は、ベータ加速度及びガンマ加速度が所定の閾値以上となるかどうかにより、x方向及びy方向の少なくともいずれかについて、1又は2つ選択位置を移動させるものとしたが、これに限らず、ベータ加速度やガンマ加速度に応じて任意の距離を移動した位置又はその位置に表示されているアイコンやデータを選択するようにしてもよい。
【0104】
また、本実施形態の可搬デバイス10では、x軸及びy軸を中心とした回転に関する角度及び加速度を測定するものとしたが、z軸を中心とした回転に関する角度及び加速度を測定するようにしてもよい。この場合、z軸を中心とした回転の角度(以下、アルファ角度という。)とその加速度(以下、アルファ加速度という。)とに応じた方向に、選択位置または選択データを移動させることができる。また、アルファ角度やアルファ加速度に基づいてシェイクを判定するようにしてもよい。
【0105】
また、本実施形態の選択範囲指定部126は、タッチパネルディスプレイ20上を指がスライドされることにより選択範囲523が指定されるものとしたが、これに限らず、2本の指により2つの箇所がタッチされることにより、開始位置521及び終了位置522の指定を受け付けるようにしてもよい。
【0106】
また、本実施形態の可搬デバイス10では、アイコン及びデータの選択ならびにテキストデータにおけるキャレット位置及び選択範囲を変更するものとしたが、これに限らず、タッチ位置を調整するようにしてもよい。この場合、タッチ位置を変更した上で、変更したタッチ位置をアプリケーションプログラムに通知するようにする。これにより、既存のアプリケーションプログラムを改変することなく、アプリケーションプログラムにタッチ位置の微調整機能を付与することができる。
【0107】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【符号の説明】
【0108】
10 可搬デバイス
20 タッチパネルディスプレイ
30 動きセンサ
101 CPU
102 メモリ
103 フラッシュメモリ
104 ディスプレイコントローラ
111 アイコン表示部
112 アイコン指定部
113 アイコン指定変更部
114 アプリケーション起動部
121 データ出力部
122 データ指定部
123 データ指定変更部
124 キャレット位置指定部
125 キャレット位置変更部
126 選択範囲指定部
127 選択範囲調整部
128 データ処理部
31 回転
32 回転
33 回転
21 アイコン
211 アイコン
212 矢印
213 アイコン
214 矢印
215 アイコン
216 アイコン
41 データ
411 サムネイル
412 矢印
413 サムネイル
42 セル
420 テーブルデータ
421 セル
422 矢印
423 セル
43 アイテム
430 リスト
431 アイテム
432 矢印
433 アイテム
44 ノード
440 グラフ
441 リンク
442 ノード
443 矢印
444 ノード
45 オブジェクト
451 オブジェクト
452 ベクトルL
452 矢印
453 矢印
454 オブジェクト
51 テキストデータ
511 キャレット
512 矢印
513 キャレット
52 テキストデータ
521 開始位置
522 終了位置
523 選択範囲
524 矢印
525 ハンドル
526 枠線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可搬デバイスであって、
タッチパネルディスプレイと、
ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得するタッチ位置取得部と、
前記可搬デバイスの動きを検知する動き検知部と、
前記可搬デバイスの動きに応じて前記タッチ位置を調整する調整部と、
を備えることを特徴とする可搬デバイス。
【請求項2】
請求項1に記載の可搬デバイスであって、
前記動き検知部は、前記可搬デバイスの動きの速度の変化を検知し、
前記調整部は、前記速度の変化に応じて前記タッチ位置を調整すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項3】
請求項1に記載の可搬デバイスであって、
前記動き検知部は、前記可搬デバイスの傾きを検知し、
前記調整部は、前記傾きに応じて前記タッチ位置を調整すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項4】
請求項3に記載の可搬デバイスであって、
前記動き検知部は、前記傾きの方向及び前記傾きの加速度の少なくともいずれかを検知し、
前記調整部は、前記傾きの方向及び前記傾きの加速度の少なくともいずれかに応じて前記タッチ位置を調整すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の可搬デバイスであって、
前記調整部が前記タッチ位置を調整した後さらに、前記動き検知部が前記可搬デバイスの動きを検知し、前記調整部が前記可搬デバイスの動きに応じて前記タッチ位置を調整すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項6】
可搬デバイスであって、
タッチパネルディスプレイと、
前記タッチパネルディスプレイに複数のオブジェクトを表示する情報表示部と、
ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得するタッチ位置取得部と、
前記タッチ位置に応じて第1の前記オブジェクトを選択するオブジェクト選択部と、
前記可搬デバイスの動きを検知する動き検知部と、
前記可搬デバイスの動きに応じて、前記第1のオブジェクトとは異なる第2の前記オブジェクトを選択する調整部と、
を備えることを特徴とする可搬デバイス。
【請求項7】
請求項6に記載の可搬デバイスであって、
前記動き検知部は、前記可搬デバイスの速度の変化を検知し、
前記調整部は、前記速度の変化に応じて前記第2のオブジェクトを選択すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項8】
請求項6に記載の可搬デバイスであって、
前記動き検知部は、前記可搬デバイスの傾きを検知し、
前記調整部は、前記傾きに応じて前記第2のオブジェクトを選択すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項9】
請求項8に記載の可搬デバイスであって、
前記動き検知部は、前記傾きの方向及び前記傾きの加速度の少なくともいずれかを検知し、
前記調整部は、前記傾きの方向及び前記傾きの加速度の少なくともいずれかに応じて前記第2のオブジェクトを選択すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項10】
請求項6乃至9のいずれか1項に記載の可搬デバイスであって、
前記調整部が前記第2のオブジェクトを選択した後さらに、前記動き検知部が前記可搬デバイスの動きを検知し、前記調整部が前記可搬デバイスの動きに応じて前記第2のオブジェクトとは異なる第3の前記オブジェクトを選択すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項11】
請求項6に記載の可搬デバイスであって、
前記動き検知部は、前記動きの方向を検知し、
前記調整部は、前記第1のオブジェクトから前記動きの方向に表示されている前記第2のオブジェクトを選択すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項12】
請求項11に記載の可搬デバイスであって、
前記動き検知部はさらに、前記動きの量を検知し、
前記調整部は、前記第1のオブジェクトから前記動きの方向に表示されている他の前記オブジェクトのうち、前記動きの量に応じて、前記第2のオブジェクトを選択すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項13】
請求項11に記載の可搬デバイスであって、
前記動き検知部はさらに、前記動きの加速度を検知し、
前記調整部は、前記第1のオブジェクトから前記動きの方向に表示されている他の前記オブジェクトのうち、前記動きの加速度に応じて、前記第2のオブジェクトを選択すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項14】
請求項6乃至13のいずれか1項に記載の可搬デバイスであって、
前記情報表示部は、前記オブジェクトを前記タッチパネルディスプレイにリスト表示又はグリッド表示すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項15】
可搬デバイスであって、
タッチパネルディスプレイと、
前記タッチパネルディスプレイに情報を表示する情報表示部と、
ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得するタッチ位置取得部と、
前記タッチ位置に応じて、前記情報において前記ユーザが選択した位置である選択位置を決定する選択位置決定部と、
前記可搬デバイスの動きを検知する動き検知部と、
前記可搬デバイスの動きに応じて前記選択位置を調整する調整部と、
を備えることを特徴とする可搬デバイス。
【請求項16】
請求項15に記載の可搬デバイスであって、
前記動き検知部は、前記可搬デバイスの速度の変化を検知し、
前記調整部は、前記速度の変化に応じて前記選択位置を調整すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項17】
請求項15に記載の可搬デバイスであって、
前記動き検知部は、前記可搬デバイスの傾きを検知し、
前記調整部は、前記傾きに応じて前記選択位置を調整すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項18】
請求項17に記載の可搬デバイスであって、
前記動き検知部は、前記傾きの方向及び前記傾きの加速度の少なくともいずれかを検知し、
前記調整部は、前記傾きの方向及び前記傾きの加速度の少なくともいずれかに応じて前記選択位置を調整すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項19】
請求項15乃至18のいずれか1項に記載の可搬デバイスであって、
前記調整部が前記選択位置を調整した後さらに、前記動き検知部が前記可搬デバイスの動きを検知し、前記調整部が前記可搬デバイスの動きに応じて前記選択位置を調整すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項20】
請求項15に記載の可搬デバイスであって、
前記タッチ位置取得部は、第1及び第2の前記タッチ位置を取得し、
前記選択位置は、前記情報の一部を選択する範囲の開始位置及び終了位置を含み、
前記選択位置決定部は、
前記第1及び第2のタッチ位置に応じて前記開始位置及び終了位置を決定し、
前記第1及び第2のタッチ位置の両方がタッチされたまま前記動きが検知された場合には、前記開始位置及び終了位置の一方を調整し、
前記第1又は第2のタッチ位置の一方のみがタッチされたまま前記動きが検知された場合には、前記開始位置及び終了位置の他方を調整すること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項21】
請求項15乃至20のいずれか1項に記載の可搬デバイスであって、
前記情報表示部が表示する前記情報はテキスト情報であり、
前記選択位置は、前記テキスト情報におけるキャレット位置であること、
を特徴とする可搬デバイス。
【請求項22】
タッチパネルディスプレイを備える可搬デバイスが、
ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得し、
前記可搬デバイスの動きを検知し、
前記可搬デバイスの動きに応じて前記タッチ位置を調整すること、
を特徴とするタッチ位置調整方法。
【請求項23】
タッチパネルディスプレイを備える可搬デバイスが、
前記タッチパネルディスプレイに複数のオブジェクトを表示し、
ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得し、
前記タッチ位置に応じて第1の前記オブジェクトを選択し、
前記可搬デバイスの動きを検知し、
前記可搬デバイスの動きに応じて、前記第1のオブジェクトとは異なる第2の前記オブジェクトを選択すること、
を特徴とするオブジェクト選択方法。
【請求項24】
タッチパネルディスプレイを備える可搬デバイスが、
前記タッチパネルディスプレイに情報を表示し、
ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得し、
前記タッチ位置に応じて、前記情報において前記ユーザが選択した位置である選択位置を決定し、
前記可搬デバイスの動きを検知し、
前記可搬デバイスの動きに応じて前記選択位置を調整すること、
を特徴とする選択位置調整方法。
【請求項25】
タッチパネルディスプレイを備えるコンピュータに、
ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得するステップと、
前記可搬デバイスの動きを検知するステップと、
前記可搬デバイスの動きに応じて前記タッチ位置を調整するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項26】
タッチパネルディスプレイを備えるコンピュータに、
前記タッチパネルディスプレイに複数のオブジェクトを表示するステップと、
ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得するステップと、
前記タッチ位置に応じて第1の前記オブジェクトを選択するステップと、
前記可搬デバイスの動きを検知するステップと、
前記可搬デバイスの動きに応じて、前記第1のオブジェクトとは異なる第2の前記オブジェクトを選択するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項27】
タッチパネルディスプレイを備えるコンピュータに、
前記タッチパネルディスプレイに情報を表示するステップと、
ユーザによりタッチされた前記タッチパネルディスプレイ上の位置であるタッチ位置を取得するステップと、
前記タッチ位置に応じて、前記情報において前記ユーザが選択した位置である選択位置を決定するステップと、
前記可搬デバイスの動きを検知するステップと、
前記可搬デバイスの動きに応じて前記選択位置を調整するステップと、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2013−16127(P2013−16127A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−150237(P2011−150237)
【出願日】平成23年7月6日(2011.7.6)
【出願人】(507381857)Kii株式会社 (6)
【Fターム(参考)】