可撓性チューブ製造方法及び装置
【課題】 優れた装飾もしくは表示を有すると共にトリミングを必要としない仕上部を備え、さらに装飾を従来のシルクスクリーン装置によって施しうるような可撓性プラスチックチューブの製造方法及び装置を得ることにある。
【解決手段】 側壁部と閉鎖底部とを備えた開口端部本体(11)を有するネジ付仕上部(10)を形成させた長手軸線を有する容器から、ネジ付クロージャ(C)を有するチューブを製造する方法において、ネジを有するクロージャ(C)を固定保持し、容器をその長手軸線を中心に回転させてクロージャを容器にはめ、そして容器の長手軸線に対し横方向の軸線に沿って底部を切断することにより、仕上部にはめられたクロージャを有するチューブを形成する工程を含む上記チューブを製造する方法。
【解決手段】 側壁部と閉鎖底部とを備えた開口端部本体(11)を有するネジ付仕上部(10)を形成させた長手軸線を有する容器から、ネジ付クロージャ(C)を有するチューブを製造する方法において、ネジを有するクロージャ(C)を固定保持し、容器をその長手軸線を中心に回転させてクロージャを容器にはめ、そして容器の長手軸線に対し横方向の軸線に沿って底部を切断することにより、仕上部にはめられたクロージャを有するチューブを形成する工程を含む上記チューブを製造する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば私的ケア製品などの粘性製品を収容すると共に分配(ディスペンス)するため用いられる可撓性チューブの製造方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の可撓性チューブの1製作方法においては、ネジ付首部を規定する取付具を開口端部チューブに取付け、次いで製品をチューブの他端部を介して充填し、この他端部を閉鎖する。
【0003】
この種の可撓性チューブの他の作成方法においては、一体的首部を有する中空容器を、たとえば吹込成形により形成し、容器の底部を容器から切除し、容器をマンドレル上に載置した後、装飾を開口端部容器に施し、クロージャを仕上部に施し、次いで容器に開口端部を介して充填すると共に開口端部を封止する。
【特許文献1】米国特許第2,710,987号
【特許文献2】米国特許第2,911,673号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、優れた装飾もしくは表示を有し、トリミングを必要としない仕上部を備え、さらに装飾を慣用のシルクスクリーン装置により施しうるような可撓性チューブの製造方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、側壁部と閉鎖底部とを備えた開口端部本体を有するネジ付仕上部を形成させた長手軸線を有する容器から、ネジ付クロージャを有するチューブを製造する方法は、ネジを有するクロージャを固定保持し、容器をその長手軸線を中心に回転させてクロージャを容器にはめ、そして容器の長手軸線に対し横方向の軸線に沿って底部を切断することにより、仕上部にはめられたクロージャを有するチューブを形成する工程を含む。
【0006】
また、本発明によれば、側壁部と閉鎖底部とを備えた開口端部本体を有するネジ付仕上部を形成した長手軸線を有する容器から、ネジ付クロージャを有するチューブを製造する装置は、ネジを有するクロージャを固定保持する手段と、容器をその長手軸線を中心に回転させてクロージャを容器にはめる手段とを備える。
【0007】
可撓性プラスチックチューブを作成する方法は、開口部を有する仕上部を射出成形し、押出オリフィスに対し仕上部を適切に移動させてチューブを仕上部と一体的に押出し、チューブを連続的に押出し続けながら仕上部を押出オリフィスから軸方向に離間移動させ、押出されたチューブの周囲で吹込金型を閉鎖し、チューブを閉鎖底部を有する一体的容器本体に吹込み成形し、金型を開放して仕上部を有する一体的な可撓性チューブを形成することから構成することもできる。その後、この方法は本体を表示で装飾し、チューブの閉鎖端部を切断して仕上部とは反対側の端部の開口端部チューブを残し、さらにクロージャを仕上部に施すことができる。クロージャは、底部を容器から切断する前または後のいずれかに施される。好ましくはクロージャは装飾後に仕上部に施される。次いでチューブに刃開口端部を介して充填し、開口端部を封止する。装飾の工程は、仕上部と底部とを係合させながらチューブの長手軸線を中心としてチューブを回転させることを含む。好ましくは装飾の工程は、容器をシルクスクリーン印刷装置に対し相対回転させることからなっている。射出成形および押出成形の工程は好ましくは、線状低密度ポリエチレンを射出および押出すことからなっている。しかしながら、高密度ポリエチレンおよび低密度ポリエチレンも使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
充填容器を作成するための順次の工程A−Fの略図である図1を参照して、第1工程Aは容器の首部もしくは仕上部を最初に射出成形し、次いでチューブを射出成形された仕上部と一体的に押出し、金型をチューブの周囲で閉鎖すると共にチューブを吹込み成形して容器を形成させる方法および装置により中空プラスチック容器を作成することからなっている。この種の方法および装置は、ここに参考のため引用する米国特許第2,710,987号および第2,911,673号に示され、BC−3装置と知られるようになった装置で実現される。
【0009】
さらに図1に示したように、中空吹込容器には次いで表示もしくは装飾を1種もしくはそれ以上の着色およびデザインにて所望に応じ工程Bにより施す。図1の工程CはクロージャCを容器に施すことを示す。次いで容器の底部を工程Dにおけるように切除して、工程Eに示したように開口端部のチューブを残す。工程Eはクロージャを備えて消費者に供給されるチューブを示す。開口端部チューブの購入者はチューブに粘性製品を開口端部から充填し、次いでFにおけるように開口端部を封止する。
【0010】
クロージャは、第1装飾工程Bの後に施すように図示したが、装飾前または装飾後のいずれかに施してもよい。好ましくはクロージャは装飾後に施される。
【0011】
本発明によれば装飾工程は、容器を図2に示したようにシルクスクリーン印刷ステーションPに対し相対回転させ、すなわち容器を固定すると共に容器をこのステーションに対し相対回転させて行われる。或いは、装飾はチューブの吹込成形に際し金型内ラベリングにより或いは容器を吹込み成形した後にラベルを熱接着させて行うこともできる。
【0012】
図3〜6を参照して、容器は好ましくは射出成形仕上部10と、可撓性にするのに充分薄い厚さの押出された側壁部もしくは本体11と、キャッピングおよび装飾操作にてチューブを回転させるようチューブを駆動させうる比較的厚くかつ比較的剛性である一体的な底壁部12とを備える。壁部11は好ましくはたとえば±0.006インチのような実質的に一定の厚さを有する。
【0013】
図5および6に示したように、底壁部12には凹部13、14を形成し、これら凹部はチャック18のラグ16、17と係合(図2)して、クロージャの装着および印刷に用いられる。図4に示したように、仕上部10は好ましくは中心位置する分配用開口部10bを有する頂部もしくは横壁部10aを備える。
【0014】
容器は好ましくは線状低密度ポリエチレンで作成される。好適組成は、5の分散指数を有する線状低密度ポリエチレンである。しかしながら、高密度ポリエチレンおよび低密度ポリエチレンも使用することができる。
【0015】
図8を参照して、容器の底部を切除する装置は、倒置された容器AにクロージャCを受入れるための凹部21を備えた下側の星型ホイール20と連携案内レール32とで構成される。さらに、この装置は容器本体34のための凹部を有する上側の星型ホイール30と連携案内レール31とを備える。容器の上端部は、互いに相対的に移動して容器Aの上端部を保持する凹部28、29を持ったブロック26、27により固定される。ギロチン刃24をシリンダによりクロージャの底部に対し移動させて容器Aの底部をこの容器Aの垂直もしくは長手軸線に対し90°である平面に沿って切除する。ギロチン24はブロック26、27における案内表面25により案内される。
【0016】
図7の装置は好ましくは回転タレット30に隣接するキャップ装着ステーションに位置せしめ、回転タレットはキャップ装着ステーションに対し間歇的に移動されて容器をクロージャに施す。図8に示した装置はトリミングステーションに位置し、タレット30は倒置容器をトリミングステーションに通過移動させて容器の底部を切除する。案内レール32はキャップ装着された容器の下端部を容器の底部の切除に際し下側星型ホイールの凹部に保持する。
【0017】
図9を参照して、この方法を実施する好適な装置は、タレット41を回転自在に装着すると共に間歇的に駆動される基盤40よりなっている。タレット41は、壜もしくは容器を収容するキャビティ43を備えた星型ホイール42を支持する。示した装置は2個のキャップと2個の容器とを1度に取扱うことを意図し、キャップ供給ステーションにキャップ供給装置44を備えてキャップもしくはクロージャを1個づつタレットの基盤に供給し;さらに壜供給ステーションに壜供給装置45を備えて2本の瓶を1度に傾斜通路に沿って倒立位置まで星型ホイールのキャビティ43へ供給し(図9);さらにキャップ装着ステーションにキャップ装着装置46を備えると共にトリミングステーションにトリミング装置47を備える。さらに、この装置は壜排出ステーションおよび壜取出ステーションをも備える。
【0018】
図10〜14を参照して、キャップ装着装置46はキャップ保持部材50を備え、静置された壜Aをチャック51の回転により回転させながら2個のクロージャCを固定保持するのに適する。キャップ保持部材50はカムフォロワローラ52とレバー53との係合によりクロージャCに対し半径方向に近づいては離れるよう移動し、レバー53はローラ52に係合する1端部54およびカム56に係合する下端部55を備える(図12、13)。振動メカニズムは、支持プレート57中にカム56を上方向および下方向へ移動させる。上方向および下方向の移動はクランクアーム59を備えた振動モータ58により制御され、固定プレート57におけるブラケット61に枢支されたリンク60と係合する。
【0019】
図13を参照して、キャップ保持部材50は同時に2個のキャップCに係合する2個の凹部62を備える。キャップ保持部材50はこれにシャフト63を固定して、固定プレート50aにおけるベアリングに摺動自在に装着する。バネ64をキャップ保持部材50とプレート50aとの間に介装して、キャップ保持部材50をカムフォロワ55がカム56に従動する際にクロージャCの方向へ半径方向に柔軟押圧する。
【0020】
図9〜11を参照して、各チャック51は、このチャック51とシャフト66との間に介装されたトルク制限器65により回転させるのに適する。シャフト66上のプーリー67は、スプラインシャフト70上のプーリー69に懸架されたベルト68を有する。シャフト66および70は支持体71に回転自在に装着されると共に、リニアモータ72により容器の底部に対し近づいては離れるようして垂直方向に移動する。平面図である図9に示したように、各チャック51はこのように駆動される。
【0021】
図11および12に示したように、チャック51および連携装置を、クランクアーム90によりスプラインシャフトに沿って移動するよう支持プレート57に装着する。操作に際しチャックを連続回転させ、保持部材を移動させてクロージャを保持し、次いでチャックを下降させてクロージャに係合させる。
【0022】
図15〜21を参照してトリミングステーションにおけるトリミング装置47は基盤40上にカラム80を備え、このカラムはネジ付シャフト82とノブ83とにより垂直方向に調整自在であるスライド81を備えて、トリミング装置を上昇および下降させる。この装置47はさらに、壜AをキャップCと共に凹部43に収容かつ保持する円弧状凹部86を有する第1固定保持部材85を備える。円弧状縁部88を有する第2保持部材87をナイフ90の上方の固定位置に位置せしめて、切断すべき領域の上方で容器Aに係合させる(図15、16、21)。
【0023】
図15〜21に示したように、1対の切断ナイフ90をスライド91上に装着して、容器Aに対し近づいては離れるよう移動させる。各ナイフ90はV字状切断部縁部を有して、ナイフ90の点が容器Aの本体を刺通するようにする。スライド91を案内して第2スライド92上に移動させる。スライド91はシャフト94を介しシリンダ93によって移動する。第2シリンダ95はシリンダ93に装着されたブラケット96に固定され、第2スライド92に接続されたシャフト97を有する。第1スライド91は突出部91aを備え、これを第2スライド92における凹部92aに突入させて、ナイフ90を支持するスライドが相対的な制限運動を示すようにする。ナイフ90を固定案内97、98により形成された水平空間で往復運動させて、ナイフ90が容器Aの垂直軸線に対し直角に移動するようにする。
【0024】
第3の可動保持部材99をナイフ90の上側および下側に設け、これら保持部材は凹部86と連携してナイフ90の下に容器を保持する凹部100を備える。第3保持部材99をシリンダ89に接続して、容器Aに対し近づいては離れるよう移動させる。ナイフの上側に位置せしめた第2保持部材87は、切断に際し容器がナイフ90の方向へ傾斜しないよう防止する作用を有する。
【0025】
操作に際し、容器Aを壜供給ステーションにおける間歇駆動タレットに供給し、次いで順次にキャップ装着ステーション、壜検査ステーション、トリミングステーション、排出ステーションおよび取出ステーションに移動させる。
【0026】
2個の容器に関し装置を説明したが、単一容器および追加容器を取扱うよう容易に改変することもできる。
【0027】
したがって、開口部を有する仕上部を射出成形し、押出オリフィスに対する仕上部の適切な移動によりチューブを仕上部と一体的に押出し、チューブを連続的に押出し続けながら仕上部を押出オリフィスから軸方向に離間するよう移動させ、押出チューブの周囲で吹込金型を閉鎖し、チューブを閉鎖底部を有する一体的容器本体に吹込み成形し、金型を開いて仕上部を有する一体的な可撓性チューブを形成することからなる可撓性プラスチックチューブの作成方法が提供されることが判るであろう。その後、この方法は本体を表示で装飾し、チューブの閉鎖端部に開口して仕上部とは反対側の端部に開口端部のチューブを残し、クロージャを仕上部に施すことを含む。クロージャは、容器から底部を切断する前または後にいずれかに施される。好ましくは、クロージャは装飾後に仕上部に施される。次いで、チューブには開口端部を介して充填し、開口端部を封止する。装飾の工程は、チューブをチューブの長手軸線を中心として回転させながら仕上部と底部とを係合させることを含む。装飾の工程は好ましくは、容器をシルクスクリーン印刷装置に対し相対回転させることからなっている。射出成形および押出成形の工程は好ましくは、線状低密度ポリエチレンを射出および押出すことからなっている。しかしながら、高密度ポリエチレンおよび低密度ポリエチレンも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明を具体化する可撓性プラスチックチューブの作成工程の略図。
【図2】容器をシルクスクリーン装飾する装置の略図。
【図3】チューブを作成すべく使用する容器の立面図。
【図4】その平面図。
【図5】その底面図。
【図6】容器の下端部における1部の部分図。
【図7】クロージャを施すための好適方法および装置の部分断面図。
【図8】装飾した後に底部を容器から切除する装置の部分断面立面図。
【図9】ステーションを具体化する装置の平面図。
【図10】図9に示したキャップ装着ステーションにおけるキャッピング装置の平面図。
【図11】図10に示した装置の部分立面図。
【図12】図11に示した装置の1部の部分断面立面図。
【図13】図12の13−13線部分断面図。
【図14】図11に示した装置の他の部分における拡大部分立面図。
【図15】トリミングステーションにおけるトリミング装置の部分平面図。
【図16】図15に示した装置の部分断面立面図。
【図17】図15に示した装置の1部の拡大部分断面平面図。
【図18】図17における18−18線部分断面図。
【図19】図16における19−19線部分断面図。
【図20】図18における20−20線断面図。
【図21】図17における21−21線部分断面図。
【図22】図16における22−22線断面図。
【図23】他のステーションにおけるクロージャ供給装置の部分断面図。
【符号の説明】
【0029】
10 仕上部
11 本体(側壁部)
12 底壁部
13、14 凹部
16、17 ラグ
18 チャック
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば私的ケア製品などの粘性製品を収容すると共に分配(ディスペンス)するため用いられる可撓性チューブの製造方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の可撓性チューブの1製作方法においては、ネジ付首部を規定する取付具を開口端部チューブに取付け、次いで製品をチューブの他端部を介して充填し、この他端部を閉鎖する。
【0003】
この種の可撓性チューブの他の作成方法においては、一体的首部を有する中空容器を、たとえば吹込成形により形成し、容器の底部を容器から切除し、容器をマンドレル上に載置した後、装飾を開口端部容器に施し、クロージャを仕上部に施し、次いで容器に開口端部を介して充填すると共に開口端部を封止する。
【特許文献1】米国特許第2,710,987号
【特許文献2】米国特許第2,911,673号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、優れた装飾もしくは表示を有し、トリミングを必要としない仕上部を備え、さらに装飾を慣用のシルクスクリーン装置により施しうるような可撓性チューブの製造方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、側壁部と閉鎖底部とを備えた開口端部本体を有するネジ付仕上部を形成させた長手軸線を有する容器から、ネジ付クロージャを有するチューブを製造する方法は、ネジを有するクロージャを固定保持し、容器をその長手軸線を中心に回転させてクロージャを容器にはめ、そして容器の長手軸線に対し横方向の軸線に沿って底部を切断することにより、仕上部にはめられたクロージャを有するチューブを形成する工程を含む。
【0006】
また、本発明によれば、側壁部と閉鎖底部とを備えた開口端部本体を有するネジ付仕上部を形成した長手軸線を有する容器から、ネジ付クロージャを有するチューブを製造する装置は、ネジを有するクロージャを固定保持する手段と、容器をその長手軸線を中心に回転させてクロージャを容器にはめる手段とを備える。
【0007】
可撓性プラスチックチューブを作成する方法は、開口部を有する仕上部を射出成形し、押出オリフィスに対し仕上部を適切に移動させてチューブを仕上部と一体的に押出し、チューブを連続的に押出し続けながら仕上部を押出オリフィスから軸方向に離間移動させ、押出されたチューブの周囲で吹込金型を閉鎖し、チューブを閉鎖底部を有する一体的容器本体に吹込み成形し、金型を開放して仕上部を有する一体的な可撓性チューブを形成することから構成することもできる。その後、この方法は本体を表示で装飾し、チューブの閉鎖端部を切断して仕上部とは反対側の端部の開口端部チューブを残し、さらにクロージャを仕上部に施すことができる。クロージャは、底部を容器から切断する前または後のいずれかに施される。好ましくはクロージャは装飾後に仕上部に施される。次いでチューブに刃開口端部を介して充填し、開口端部を封止する。装飾の工程は、仕上部と底部とを係合させながらチューブの長手軸線を中心としてチューブを回転させることを含む。好ましくは装飾の工程は、容器をシルクスクリーン印刷装置に対し相対回転させることからなっている。射出成形および押出成形の工程は好ましくは、線状低密度ポリエチレンを射出および押出すことからなっている。しかしながら、高密度ポリエチレンおよび低密度ポリエチレンも使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
充填容器を作成するための順次の工程A−Fの略図である図1を参照して、第1工程Aは容器の首部もしくは仕上部を最初に射出成形し、次いでチューブを射出成形された仕上部と一体的に押出し、金型をチューブの周囲で閉鎖すると共にチューブを吹込み成形して容器を形成させる方法および装置により中空プラスチック容器を作成することからなっている。この種の方法および装置は、ここに参考のため引用する米国特許第2,710,987号および第2,911,673号に示され、BC−3装置と知られるようになった装置で実現される。
【0009】
さらに図1に示したように、中空吹込容器には次いで表示もしくは装飾を1種もしくはそれ以上の着色およびデザインにて所望に応じ工程Bにより施す。図1の工程CはクロージャCを容器に施すことを示す。次いで容器の底部を工程Dにおけるように切除して、工程Eに示したように開口端部のチューブを残す。工程Eはクロージャを備えて消費者に供給されるチューブを示す。開口端部チューブの購入者はチューブに粘性製品を開口端部から充填し、次いでFにおけるように開口端部を封止する。
【0010】
クロージャは、第1装飾工程Bの後に施すように図示したが、装飾前または装飾後のいずれかに施してもよい。好ましくはクロージャは装飾後に施される。
【0011】
本発明によれば装飾工程は、容器を図2に示したようにシルクスクリーン印刷ステーションPに対し相対回転させ、すなわち容器を固定すると共に容器をこのステーションに対し相対回転させて行われる。或いは、装飾はチューブの吹込成形に際し金型内ラベリングにより或いは容器を吹込み成形した後にラベルを熱接着させて行うこともできる。
【0012】
図3〜6を参照して、容器は好ましくは射出成形仕上部10と、可撓性にするのに充分薄い厚さの押出された側壁部もしくは本体11と、キャッピングおよび装飾操作にてチューブを回転させるようチューブを駆動させうる比較的厚くかつ比較的剛性である一体的な底壁部12とを備える。壁部11は好ましくはたとえば±0.006インチのような実質的に一定の厚さを有する。
【0013】
図5および6に示したように、底壁部12には凹部13、14を形成し、これら凹部はチャック18のラグ16、17と係合(図2)して、クロージャの装着および印刷に用いられる。図4に示したように、仕上部10は好ましくは中心位置する分配用開口部10bを有する頂部もしくは横壁部10aを備える。
【0014】
容器は好ましくは線状低密度ポリエチレンで作成される。好適組成は、5の分散指数を有する線状低密度ポリエチレンである。しかしながら、高密度ポリエチレンおよび低密度ポリエチレンも使用することができる。
【0015】
図8を参照して、容器の底部を切除する装置は、倒置された容器AにクロージャCを受入れるための凹部21を備えた下側の星型ホイール20と連携案内レール32とで構成される。さらに、この装置は容器本体34のための凹部を有する上側の星型ホイール30と連携案内レール31とを備える。容器の上端部は、互いに相対的に移動して容器Aの上端部を保持する凹部28、29を持ったブロック26、27により固定される。ギロチン刃24をシリンダによりクロージャの底部に対し移動させて容器Aの底部をこの容器Aの垂直もしくは長手軸線に対し90°である平面に沿って切除する。ギロチン24はブロック26、27における案内表面25により案内される。
【0016】
図7の装置は好ましくは回転タレット30に隣接するキャップ装着ステーションに位置せしめ、回転タレットはキャップ装着ステーションに対し間歇的に移動されて容器をクロージャに施す。図8に示した装置はトリミングステーションに位置し、タレット30は倒置容器をトリミングステーションに通過移動させて容器の底部を切除する。案内レール32はキャップ装着された容器の下端部を容器の底部の切除に際し下側星型ホイールの凹部に保持する。
【0017】
図9を参照して、この方法を実施する好適な装置は、タレット41を回転自在に装着すると共に間歇的に駆動される基盤40よりなっている。タレット41は、壜もしくは容器を収容するキャビティ43を備えた星型ホイール42を支持する。示した装置は2個のキャップと2個の容器とを1度に取扱うことを意図し、キャップ供給ステーションにキャップ供給装置44を備えてキャップもしくはクロージャを1個づつタレットの基盤に供給し;さらに壜供給ステーションに壜供給装置45を備えて2本の瓶を1度に傾斜通路に沿って倒立位置まで星型ホイールのキャビティ43へ供給し(図9);さらにキャップ装着ステーションにキャップ装着装置46を備えると共にトリミングステーションにトリミング装置47を備える。さらに、この装置は壜排出ステーションおよび壜取出ステーションをも備える。
【0018】
図10〜14を参照して、キャップ装着装置46はキャップ保持部材50を備え、静置された壜Aをチャック51の回転により回転させながら2個のクロージャCを固定保持するのに適する。キャップ保持部材50はカムフォロワローラ52とレバー53との係合によりクロージャCに対し半径方向に近づいては離れるよう移動し、レバー53はローラ52に係合する1端部54およびカム56に係合する下端部55を備える(図12、13)。振動メカニズムは、支持プレート57中にカム56を上方向および下方向へ移動させる。上方向および下方向の移動はクランクアーム59を備えた振動モータ58により制御され、固定プレート57におけるブラケット61に枢支されたリンク60と係合する。
【0019】
図13を参照して、キャップ保持部材50は同時に2個のキャップCに係合する2個の凹部62を備える。キャップ保持部材50はこれにシャフト63を固定して、固定プレート50aにおけるベアリングに摺動自在に装着する。バネ64をキャップ保持部材50とプレート50aとの間に介装して、キャップ保持部材50をカムフォロワ55がカム56に従動する際にクロージャCの方向へ半径方向に柔軟押圧する。
【0020】
図9〜11を参照して、各チャック51は、このチャック51とシャフト66との間に介装されたトルク制限器65により回転させるのに適する。シャフト66上のプーリー67は、スプラインシャフト70上のプーリー69に懸架されたベルト68を有する。シャフト66および70は支持体71に回転自在に装着されると共に、リニアモータ72により容器の底部に対し近づいては離れるようして垂直方向に移動する。平面図である図9に示したように、各チャック51はこのように駆動される。
【0021】
図11および12に示したように、チャック51および連携装置を、クランクアーム90によりスプラインシャフトに沿って移動するよう支持プレート57に装着する。操作に際しチャックを連続回転させ、保持部材を移動させてクロージャを保持し、次いでチャックを下降させてクロージャに係合させる。
【0022】
図15〜21を参照してトリミングステーションにおけるトリミング装置47は基盤40上にカラム80を備え、このカラムはネジ付シャフト82とノブ83とにより垂直方向に調整自在であるスライド81を備えて、トリミング装置を上昇および下降させる。この装置47はさらに、壜AをキャップCと共に凹部43に収容かつ保持する円弧状凹部86を有する第1固定保持部材85を備える。円弧状縁部88を有する第2保持部材87をナイフ90の上方の固定位置に位置せしめて、切断すべき領域の上方で容器Aに係合させる(図15、16、21)。
【0023】
図15〜21に示したように、1対の切断ナイフ90をスライド91上に装着して、容器Aに対し近づいては離れるよう移動させる。各ナイフ90はV字状切断部縁部を有して、ナイフ90の点が容器Aの本体を刺通するようにする。スライド91を案内して第2スライド92上に移動させる。スライド91はシャフト94を介しシリンダ93によって移動する。第2シリンダ95はシリンダ93に装着されたブラケット96に固定され、第2スライド92に接続されたシャフト97を有する。第1スライド91は突出部91aを備え、これを第2スライド92における凹部92aに突入させて、ナイフ90を支持するスライドが相対的な制限運動を示すようにする。ナイフ90を固定案内97、98により形成された水平空間で往復運動させて、ナイフ90が容器Aの垂直軸線に対し直角に移動するようにする。
【0024】
第3の可動保持部材99をナイフ90の上側および下側に設け、これら保持部材は凹部86と連携してナイフ90の下に容器を保持する凹部100を備える。第3保持部材99をシリンダ89に接続して、容器Aに対し近づいては離れるよう移動させる。ナイフの上側に位置せしめた第2保持部材87は、切断に際し容器がナイフ90の方向へ傾斜しないよう防止する作用を有する。
【0025】
操作に際し、容器Aを壜供給ステーションにおける間歇駆動タレットに供給し、次いで順次にキャップ装着ステーション、壜検査ステーション、トリミングステーション、排出ステーションおよび取出ステーションに移動させる。
【0026】
2個の容器に関し装置を説明したが、単一容器および追加容器を取扱うよう容易に改変することもできる。
【0027】
したがって、開口部を有する仕上部を射出成形し、押出オリフィスに対する仕上部の適切な移動によりチューブを仕上部と一体的に押出し、チューブを連続的に押出し続けながら仕上部を押出オリフィスから軸方向に離間するよう移動させ、押出チューブの周囲で吹込金型を閉鎖し、チューブを閉鎖底部を有する一体的容器本体に吹込み成形し、金型を開いて仕上部を有する一体的な可撓性チューブを形成することからなる可撓性プラスチックチューブの作成方法が提供されることが判るであろう。その後、この方法は本体を表示で装飾し、チューブの閉鎖端部に開口して仕上部とは反対側の端部に開口端部のチューブを残し、クロージャを仕上部に施すことを含む。クロージャは、容器から底部を切断する前または後にいずれかに施される。好ましくは、クロージャは装飾後に仕上部に施される。次いで、チューブには開口端部を介して充填し、開口端部を封止する。装飾の工程は、チューブをチューブの長手軸線を中心として回転させながら仕上部と底部とを係合させることを含む。装飾の工程は好ましくは、容器をシルクスクリーン印刷装置に対し相対回転させることからなっている。射出成形および押出成形の工程は好ましくは、線状低密度ポリエチレンを射出および押出すことからなっている。しかしながら、高密度ポリエチレンおよび低密度ポリエチレンも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明を具体化する可撓性プラスチックチューブの作成工程の略図。
【図2】容器をシルクスクリーン装飾する装置の略図。
【図3】チューブを作成すべく使用する容器の立面図。
【図4】その平面図。
【図5】その底面図。
【図6】容器の下端部における1部の部分図。
【図7】クロージャを施すための好適方法および装置の部分断面図。
【図8】装飾した後に底部を容器から切除する装置の部分断面立面図。
【図9】ステーションを具体化する装置の平面図。
【図10】図9に示したキャップ装着ステーションにおけるキャッピング装置の平面図。
【図11】図10に示した装置の部分立面図。
【図12】図11に示した装置の1部の部分断面立面図。
【図13】図12の13−13線部分断面図。
【図14】図11に示した装置の他の部分における拡大部分立面図。
【図15】トリミングステーションにおけるトリミング装置の部分平面図。
【図16】図15に示した装置の部分断面立面図。
【図17】図15に示した装置の1部の拡大部分断面平面図。
【図18】図17における18−18線部分断面図。
【図19】図16における19−19線部分断面図。
【図20】図18における20−20線断面図。
【図21】図17における21−21線部分断面図。
【図22】図16における22−22線断面図。
【図23】他のステーションにおけるクロージャ供給装置の部分断面図。
【符号の説明】
【0029】
10 仕上部
11 本体(側壁部)
12 底壁部
13、14 凹部
16、17 ラグ
18 チャック
【特許請求の範囲】
【請求項1】
側壁部と閉鎖底部とを備えた開口端部本体(11)を有するネジ付仕上部(10)を形成させた長手軸線を有する容器から、ネジ付クロージャ(C)を有するチューブを製造する方法において、
ネジを有するクロージャ(C)を固定保持し、
容器をその長手軸線を中心に回転させてクロージャを容器にはめ、そして
容器の長手軸線に対し横方向の軸線に沿って底部を切断することにより、仕上部にはめられたクロージャを有するチューブを形成する
工程を含む上記チューブを製造する方法。
【請求項2】
前記閉鎖底部に凹部(13)を有する容器を形成し、容器を回転させる工程が前記凹部を係合させると共に容器を回転させることからなる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
側壁部と閉鎖底部とを備えた開口端部本体(11)を有するネジ付仕上部(10)を形成した長手軸線を有する容器から、ネジ付クロージャ(C)を有するチューブを製造する装置において、
ネジを有するクロージャを固定保持する手段(50)と、
容器をその長手軸線を中心に回転させてクロージャを容器にはめる手段(51)と
を備えることを特徴とする上記装置。
【請求項4】
前記容器の長手軸線に対し横方向の軸線に沿って底部を切断することにより、仕上部にクロージャをはめたチューブを形成する手段(90)を備える、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記容器が、閉鎖底部に凹部(13)を有して形成され、容器を回転させる手段(51)が、前記凹部を係合させると共に容器を回転させる手段(16、17)からなる請求項4に記載の装置。
【請求項1】
側壁部と閉鎖底部とを備えた開口端部本体(11)を有するネジ付仕上部(10)を形成させた長手軸線を有する容器から、ネジ付クロージャ(C)を有するチューブを製造する方法において、
ネジを有するクロージャ(C)を固定保持し、
容器をその長手軸線を中心に回転させてクロージャを容器にはめ、そして
容器の長手軸線に対し横方向の軸線に沿って底部を切断することにより、仕上部にはめられたクロージャを有するチューブを形成する
工程を含む上記チューブを製造する方法。
【請求項2】
前記閉鎖底部に凹部(13)を有する容器を形成し、容器を回転させる工程が前記凹部を係合させると共に容器を回転させることからなる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
側壁部と閉鎖底部とを備えた開口端部本体(11)を有するネジ付仕上部(10)を形成した長手軸線を有する容器から、ネジ付クロージャ(C)を有するチューブを製造する装置において、
ネジを有するクロージャを固定保持する手段(50)と、
容器をその長手軸線を中心に回転させてクロージャを容器にはめる手段(51)と
を備えることを特徴とする上記装置。
【請求項4】
前記容器の長手軸線に対し横方向の軸線に沿って底部を切断することにより、仕上部にクロージャをはめたチューブを形成する手段(90)を備える、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記容器が、閉鎖底部に凹部(13)を有して形成され、容器を回転させる手段(51)が、前記凹部を係合させると共に容器を回転させる手段(16、17)からなる請求項4に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2006−175881(P2006−175881A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−59613(P2006−59613)
【出願日】平成18年3月6日(2006.3.6)
【分割の表示】特願2005−215923(P2005−215923)の分割
【原出願日】平成7年4月14日(1995.4.14)
【出願人】(595067132)グラハム・パッケージング・プラスチック・プロダクツ・インク. (1)
【氏名又は名称原語表記】Graham Packaging Plastic Products Inc.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月6日(2006.3.6)
【分割の表示】特願2005−215923(P2005−215923)の分割
【原出願日】平成7年4月14日(1995.4.14)
【出願人】(595067132)グラハム・パッケージング・プラスチック・プロダクツ・インク. (1)
【氏名又は名称原語表記】Graham Packaging Plastic Products Inc.
【Fターム(参考)】
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