説明

可溶性半導体性高分子から製造した可視光発光ダイオード

【課題】可溶性半導体性高分子から製造した可視光発光ダイオードを提供する。
【解決手段】発光ダイオードの製造方法は、可視光を発光し、5Vより低い電圧でオンとなる。発光ダイオードの製造方法は、i)高い仕事関数を有し、ホール放出電極として作用する透明な導電性の第1層を用いて基板をプレコートする工程と、ii)可溶性の半導体性発光性共役系高分子からなる透明層を、第1層の上に溶液から直接キャストする工程と、iii)電子放出コンタクトを、半導体性共役系高分子層上に仕事関数の低い金属から形成する工程とを包含し、仕事関数の低い金属がカルシウムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は一般に発光ダイオードおよびその製造に関する。とりわけ、通常の有機溶媒中に溶解し得る半導体性(共役系)高分子から製造した発光ダイオードに関し、さらに、可撓性のある高分子基板上にそのようなダイオードを製造することに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
固体発光ダイオード(LED)は表示装置においての応用範囲が広く、また種々の一般的でない応用にも供されている。現在、LEDは従来の半導体、例えば典型的にはアルミニウム、インジウム、または燐がドープされた、ガリウムひ素(GaAs)から製造される。この技術を用いて、大画面の表示装置を作製することは大変困難である。加えて、これらの材料から製造されるLEDは典型的には長波長および可視スペクトルの光の発光に制限されている。これらの理由により、長年にわたって、LEDの活性(発光)成分として使用する適切な有機材料の開発に関心が集まっている。(参考文献1−6参照)。発光を開始するために比較的高い電圧(すなわち、デジタルエレクトロニクスに適合しない電圧)を必要とすることが、有機材料から製造されるLEDの商品化を妨げてきた。
【0003】
半導体性有機高分子(すなわち共役系高分子)をLEDの製造に用いることにより、有機材料がエレクトロルミネッセンス素子に用いられるようになり、また導電性高分子を活性光源の分野に応用する可能性が開け、(参考文献7参照)既存のLED技術にはない有意な利点が得られる可能性が出てきている。共役系のバックボーン構造の選択、または側鎖の機能化により、高分子のエネルギーギャップを制御することは、可視スペクトルを通して種々の色を発光することを可能とならしめる。
【0004】
先行技術では、Tomozawaら(参考文献8参照)が溶液から半導体性高分子をキャストすることにより製造したダイオードを開示している。
【0005】
また先行技術では、Burroughsら(参考文献7参照)がLED構造体の製造における複数の工程によるプロセスを開示しており、それは以下により特徴付けられる:
1)ガラス基板が用いられる。基板はインジウム/スズ酸化物(ITO)からなる透明導電層を用いて予め被覆される。このITO膜は高い仕事関数を有し、オーミックホール注入電極として作用する。
【0006】
2)共役系高分子、ポリ(フェニレンビニレン)、PPVの可溶性前駆体高分子は、溶液から薄い半透明層(約100−200nm)として基板にキャストされる。
【0007】
3)(既に基板上に薄膜として形成された)前駆体高分子を、真空中でポンピングしながら200℃を越える温度に熱処理して、前駆体高分子を最終の共役系PPVに転化させる。
【0008】
4)負の電子注入コンタクトを、アルミニウム、またはマグネシウム/銀の合金のような仕事関数の低い金属から製造する。その陰極はダイオード構造体において整流コンタクトとして作用する。
【0009】
得られた装置は、ダイオードの形成を示唆する非対称の電流−電圧曲線を示した。また、ダイオードが約14V過剰にバイアス電圧をかけた順方向バイアス条件下で可視光を発
光するのが観察され、量子収率は0.05%までであった。
【0010】
よって、Burroughsらの方法には多くの特有の欠点がある。剛直なガラス基板を用いるため、得られるLED構造体は剛直であり、可撓性がない。前駆体高分子を最終の共役系高分子に転化するために200℃を越える温度に加熱する必要があるため、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリカーボネート等のような可撓性のある透明高分子基板を用いて、新規な形状および形態をした可撓性のあるLED構造体を製造することが出来ない。前駆体高分子を最終の共役系高分子に転化するために200℃を越える温度に加熱する必要があるため、共役系高分子に欠陥が生じる可能性があり、とりわけ仕事関数の低い金属と共に整流コンタクトを形成する共役系高分子の上面において、欠陥が生じる可能性があるという新たな問題が起こる。
【0011】
よって、有機材料からの、とりわけ高分子からの発光ダイオードの製造は著しく制限されたままである。
【0012】
参考文献
1. P.S. Vincent, W.A. Barlow, R.A. Hann and G.G. Roberts, Thin Solid Films, 94, 476(1982).
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S. Saito, Appl. Phys. Lett. 56, 799(1989).
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Non−linear Optics: Chemical Perspectives(to be published in 1991).
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11. a.T.W.Hagler, K. Pakbaz, J. Moulton,
F. Wudl, P. Smith, and A. J. Heeger, Polym. Commun.(in press).
b.T.W. Hagler, K. Pakbaz, K. Voss and A
. J. Heeger, Phys. Rev. B. (in press).
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0013】
発明の要旨
従って、本発明の目的は、従来技術の前述した欠点を克服することであり、主として、共役した形態で可溶性であるためその後の高温の熱処理を必要としない半導体性高分子から作成される発光ダイオードを提供することである。
【0014】
本発明の他の目的は、溶液からキャストされた可溶性の半導体性高分子から得られるダイオード構造の作成に関連する工程上の利点を利用して、広い活性領域の作成を可能にすることである。
【0015】
本発明の他の目的は、可撓性の有機高分子基板を用いて半導体性高分子から作成された発光ダイオードを提供することである。
【0016】
本発明の他の目的は、デジタルエレクトロニクスに適合するバイアス電圧において(すなわち、5ボルトより低い電圧で)動作する、半導体性高分子から作成される発光ダイオードの製造のための方法を提供することである。
【0017】
本発明の他の目的、利点および新規な特徴は、部分的には以下の説明に記載され、そして部分的には以下の実施例において当業者に明らかとなり、または本発明の実施によって知られ得る。本発明の目的および利点は、添付したクレームの中で特に指摘された手段および組合せを用いて理解され、成し遂げられ得る。
【0018】
1つの局面では、本発明は発光ダイオード(LED)を製造するための方法を提供する。この実施態様では、この方法は、可視光を発光する発光ダイオードの製造のための方法に関する。この方法は、以下の工程を包含する。
【0019】
i)高い仕事関数を有し、オーミックホール注入電極として作用する、透明な導電性の第1層を用いて基板をプレコートする工程。
【0020】
ii)可溶性の共役系高分子からなる薄い透明層を、第1層上に溶液から直接キャストする工程。
【0021】
iii)負の電子注入コンタクトを、該共役系高分子膜上に作成する工程。このコンタクトは仕事関数の低い金属から形成され、そしてダイオード構造において整流コンタクトとして作用する。
【0022】
他の実施態様では、可視光を発光する発光ダイオードを製造するための他の方法が提供される。この方法は、以下の工程を包含する。
【0023】
i)発光性の半導体性高分子であると同時に基板として働き、可溶性共役系高分子からなる自己支持型の半透明膜を、溶液からキャストする工程。
【0024】
ii)高い仕事関数を有し、オーミックホール注入電極として作用する、透明な導電性の第1層を用いて、該自己支持型の共役系高分子膜の一方の面をコートする工程。
【0025】
iii)共役系高分子の他方の面に、負の電子注入コンタクトを作成する工程。このコンタクトは仕事関数の低い金属から形成され、そしてダイオード構造において整流コンタ
クトとして作用する。
【0026】
さらに他の実施態様では、本発明は、偏光した可視光を発光する、配向したポリマーベースのLEDを作成するための方法を提供する。この方法は、以下の工程を包含する。
【0027】
i)超高分子量のキャリア高分子との混合物の構成因子として、可溶性共役系高分子をゲル加工する工程。ゲル加工された混合物は、配向した自己支持型の膜に成形され、該膜中では、共役系高分子は鎖整列している。この鎖整列により、該高分子は偏光を発光する。
【0028】
ii)高い仕事関数を有し、オーミックホール注入電極として作用する透明な導電性の第1層を用いて、該自己支持型の配向した高分子膜の一方の面をコートする工程。
【0029】
iii)該共役系高分子膜の他方の面に、負の電子注入コンタクトを作成する工程。このコンタクトは仕事関数の低い金属から作成され、そしてダイオード構造において整流コンタクトとして作用する。
【0030】
他の一般的な局面では、本発明は、これらの方法のいずれかによって製造されるLEDを提供する。本発明のより特定の局面では、LED素子は、ポリ(2−メトキシ、5−(2’−エチル−ヘキシロキシ)−1,4−フェニレンビニレン)、MEH−PPVを、共役系高分子として使用する。MEH−PPVは、有機溶媒に可溶性の共役系高分子であるという利点を与える。溶液から共役系高分子を直接キャストするので、LED素子の製造は単純化される。
【0031】
驚くべきことに、カルシウムを仕事関数の低いコンタクトとして用い、そしてITO被覆されたPET膜を基板として用いると、可撓性のLED構造が作成され、それらのLED構造は、高分子基板と共役系高分子半導体層との両方の優れた機械的特性の恩恵を被り、動作する時の電圧が3−4ボルトに低減する(すなわち、TTLと互換性)という有利な特性を示し、そして、量子効率は、1桁以上大きい、約1%の値まで改善される。
【0032】
従来技術に対する本発明の特別な利点は、以下を含む:
i)発光性の半導体性高分子はその最終的な共役した形態において可溶性であるので、高温での熱処理を必要としない。このことは、製造工程を大きく単純化し、そして連続的な製造工程を可能にする。
【0033】
ii)発光性の半導体性高分子層は、室温で基板上に直接キャストされ得るので、LED構造は可撓性の透明高分子基板上に作成され得る。これらの高分子膜は、大面積の連続的な膜として製造される。従って、可撓性の高分子膜を基板として用いれば、バッチ工程または連続工程のいずれかを用いる大面積高分子LEDの製造が可能になる。
【0034】
iii)発光性高分子として用いたMEH−PPV上に、仕事関数の低いコンタクトとしてカルシウムを用いると、素子の効率、およびこの素子と最新のデジタル電子回路との適合性が予想外に改善される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
発明の詳細な説明
基板
ある実施態様では、共役系高分子をベースとしたLEDは、基板上に調製される。この基板は透明であり、絶縁性である。この基板は、硬質アクリレート、硬質カーボネートなどを含む硬質プラスチックのような剛直な材料、ガラス、石英、サファイアなどのような
剛直な無機酸化物であり得る。この基板はまた、ポリエステルのような可撓性の透明な有機高分子でもあり得る。例えば、ポリエチレンテレフタレート、軟質ポリカルボネート、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(スチレン)などが挙げられる。
【0036】
この基板の厚さに臨界的制限はない。
【0037】
共役系高分子
本発明は共役系高分子をベースとしたLEDを提供する。
【0038】
1つの実施態様では、共役系高分子を予め冷却した基板上に溶液から直接キャストして、基板支持型の膜を形成する。
【0039】
別の実施態様では、共役系高分子を自己支持型の膜として存在させる。
【0040】
3番目の実施態様では、共役系高分子はキャリア高分子と混合され、ゲル加工された混合物の一成分として存在し、膜はこの混合物から形成される。この実施態様により、偏光を発光し得るLEDに導く共役系高分子整列構造が、簡単な方法で得られ得る。
【0041】
ここで用いられる共役系高分子は、当該分野で公知である可溶性共役系高分子を包含する。共役系高分子としては、例えば、ポリ(2−メトキシ−,5−(2’−エチル−ヘキシロキシ)−p−フェニレンビニレン)すなわち「MEH−PPV」、P3ATs、ポリ(3−アルキルチオフェン)(ここでアルキルは6〜16の炭素原子である)、ポリ(2,5−ジメトキシ−p−フェニレンビニレン)−「PDMPV」、およびポリ(2,5−チエニレンビニレン);ポリ(フェニレンビニレン)すなわち「PPV」およびこれのアルコキシ誘導体;およびポリアニリンが挙げられる。
【0042】
上記のうち、MEH−PPV材料が好ましい。MEH−PPVの調製を、本明細書の実施例中に示す。
【0043】
この共役系高分子は溶液から直接成膜、すなわちキャストされ得る。用いられる溶媒はこの高分子を溶解し、引き続く成膜を阻害しない溶媒である。
【0044】
典型的には、有機溶媒が用いられる。有機溶媒としては、ハロゲン化炭化水素(例えば塩化メチレン、クロロホルム、および四塩化炭素)、芳香族炭化水素(例えばキシレン、ベンゼン、トルエン)、他の炭化水素(例えばデカリン)などが挙げられる。混合した溶媒もまた用いられ得る。極性溶媒(水、アセトン、酸など)は適切であり得る。上記の溶媒は単に代表例として示しただけであり、上記の基準を満たす材料であれば、そこから広く選択され得る。
【0045】
基板上に共役系高分子を成膜する場合、溶液は比較的希釈され得、その濃度はO.1〜20重量%、特にO.2〜5重量%にし得る。膜の厚さは50〜400nm、特に100〜200nmで用いる。
【0046】
キャリア高分子
ある実施態様では、共役系高分子はキャリア高分子との混合物として存在する。
【0047】
キャリア高分子を選択するための基準は、以下の通りである。この材料は、低濃度で機械的にコヒーレントな(coherent)膜を形成し得、そして共役系高分子を分散あるいは溶解し得る溶媒中で安定であるので、最終膜を形成できる。キャリア高分子は低濃度で用いられる。このことにより、加工困難性、すなわち、過度の高粘度、または全体的
な不均質の形成を最小限に抑えることができる。しかし、キャリアの濃度はコヒーレント構造を形成できるほどには高くなければならない。好ましいキャリア高分子は、高分子量(M.W.>100,000)で屈曲性の鎖状高分子である。このような高分子としては、例えば、ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、ポリエチレンオキサイド、ポリスチレンなどが挙げられる。適切な条件(当業者には容易に決定され得る)下で、これらの高分子材料は多種の液体からコヒーレント構造を形成し得る。この液体としては、水、酸、および多数の極性および非極性の有機溶媒が挙げられる。これらのキャリア高分子を用いて作製された膜またはシートは、体積において高分子濃度が1%程の低さで、また0.1%程の低さでも、充分な機械的強度を有しており、コーティング、そして引続き所望の加工を行うことができる。
【0048】
機械的にコヒーレントな膜は、同様に低分子量の屈曲性鎖状高分子からも調製され得るが、一般的にこれらのキャリア高分子では、さらに高濃度であることが必要とされる。
【0049】
キャリア高分子の選択は、まず第1に共役系高分子との混和性、および用いられる1つの溶媒または複数の溶媒との混和性に基づいて行われる。例えば、極性の導電性高分子をブレンドするには、極性の反応性物質で共溶解し得るか、または極性の反応性物質を吸収し得るキャリア構造を一般に必要とする。このようなコヒーレント構造は、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ−パラ(フェニレンテレフタレート)、ポリ−パラ−ベンズアミドなど、および適切な溶液から構成され得る。他方で、最終の高分子のブレンドを極性の環境で行うことができない場合には、非極性のキャリア構造が選択される。このような高分子としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエンなどが挙げられる。
【0050】
濃度について述べるが、最終的な高分子ブレンドを形成させる間の、さらなる処理を行うためには、キャリア構造に充分な機械的コヒーレンスを与えることがかなり重要である。
【0051】
従って、キャリア高分子の初期濃度は、一般に体積で0.1%よりも高いものが選択され、より好ましくは体積で約0.75%よりも高いものが選択される。他方で、体積で90%を超えるキャリア高分子濃度を選択することは好ましくない。なぜなら、これは、最終の共役系高分子複合体において希釈効果を有するからである。さらに好ましくは、溶液中のキャリア高分子の濃度は体積で50%未満であり、さらにより好ましくは、体積で25%未満である。
【0052】
従って、溶液は、混和性の溶媒(または混合した溶媒)中に、(前記のガイドラインを用いて)予め決定した濃度に、選択したキャリア高分子と共役系高分子とを溶解することによって提供される。現工程において、「混和性の溶媒」は、所望の分量の可溶性高分子(または可溶性高分子前駆体)が溶解し得る溶媒系である。この溶媒系はまた、キャリア高分子を実質的に溶解でき、この後引続く構造形成工程を阻害しない溶媒系である。キャリア溶液は選択した形状に、押出成形または他の適切な方法によって成形される。この形状としては、例えば繊維状、膜状などが挙げられる。次いで、溶媒を除去する(蒸発、抽出、または他のいずれの便利な方法によって行う)。
【0053】
種々の方法によって、キャリア共役高分子の溶液からゲルが形成され得る。例えば、溶液中での高分子の化学的架橋、架橋高分子の膨潤、熱可逆的ゲル化、および高分子溶液の凝固によって行われる。本発明では、前記のうち後の2つの方法が、ゲル形成には好ましい。しかし、ある実験条件下では、化学的架橋によるゲルが好ましいとされ得る。
【0054】
熱可逆的ゲル化は、均質な高分子溶液の温度が低下するにつれて、高分子溶液が高分子
ゲルに物理的に転換することに関する(但し、例外として、温度上昇が必要とされ得る場合もある)。この高分子のゲル化の方法は、当業者に周知である標準法に従って、適切な溶媒中で選択したキャリア高分子を均質な溶液に調製することを必要とする。高分子溶液をキャストまたは押出成形して、繊維状、棒状、または膜状に形成する。次いで、高分子のゲル形成温度より下にまで温度を下げ、コヒーレントゲルを形成する。この手順は公知であり、商業的に用いられている。例えば、高分子量ポリエチレンのゲルをデカリン、パラフィン油、オリゴマーであるポリオレフィン、キシレンなどの中で形成し、これを高強度を有するポリオレフィン繊維および膜の前駆体として用いる場合に、上記手順が用いられる。
【0055】
高分子溶液の「凝固」は、溶解された高分子に対する非溶媒を該溶液に接触させる工程、および高分子を沈澱させる工程を包含する。この工程は公知であり、商業的に用いられている。例えば、レーヨン繊維および膜を形成する場合、および高性能アラミド繊維を紡糸する場合に、この工程が用いられる。
【0056】
キャリア高分子/導電性高分子複合体を機械的に変形させることを望む場合が多い。典型的には、初期の形成工程の間またはその後に延伸することによって行われる。高分子材料の変形は、高分子を延伸の方向に配向させるために行われる。このことにより、機械的特性が改良される。熱可逆的ゲルの最大変形は、融解処理した材料よりも実質的に大きい(P. Smith and P.J. Lemsta, Colloid and Polym. Sci., 258, 891(1980).)。低分子量であるためにその延伸能に限りがある材料で複合体が調製される場合は、熱可逆的ゲルで起こり得る延伸比が大きく、有利である。導電性高分子の場合では、引張り延伸によって機械的特性が改良されるが、さらに、より重要なことに、電気伝導性もまた明らかに向上される。そして、共役系高分子の配向によって、このLEDはその配向の結果、偏光した光を発光する。
【0057】
透明な導電性の第1層
本発明のLEDの共役系高分子層の一方の面は、透明な導電性第1層に結合している。
【0058】
基板が存在する場合、この層は基板と共役系高分子との間に存在する。この第1層は透明な導電性層であり、仕事関数の高い材料からなり、この材料は仕事関数が4.5eVより高い材料である。この層は金または銀のような電気的陰性の金属からなる膜であり得、上記のうち、金が好ましい。この層はまた、導電性金属−金属酸化物の混合物から形成され得る。この混合物としては、例えばインジウム−スズ酸化物が挙げられる。
【0059】
本層は通常、減圧スパッタリング(RFまたはマグネトロン)電子線蒸着、熱気相成長、化学的成長などによって成膜される。
【0060】
オーミックコンタクト層は抵抗が低くなければならない:好ましくは、300オーム/平方未満、より好ましくは、100オーム/平方未満である。
【0061】
電子注入コンタクト
共役系高分子膜の他方の面に電子注入コンタクトが存在する。これは仕事関数が低い金属または合金から形成される(仕事関数が低い金属は4.3未満の仕事関数を有する)。代表的な金属としては、インジウム、カルシウム、バリウム、およびマグネシウムが挙げられ、特に好ましい金属はカルシウムである。これらの電極は、当該分野で周知である方法(例えば、蒸着、スパッタリング、または電子線蒸着)を用いて得られ、ダイオード構造における整流コンタクトとして作用する。
実施例
本発明は以下に示す実施例によって、さらに詳細に説明される。この実施例は本発明を
例示するものであって、その範囲を限定するものではない。
【実施例1】
【0062】
実施例1
この実施例は、ポリ(2−メトキシ,5−(2’−エチルヘキシロキシ)−p−フェニレンビニレン)「MEH−PPV」の調製を包含する。
モノマー合成
1.1−メトキシ−4−(2−エチル−ヘキシロキシ)ベンゼンの調製
乾燥メタノール150mlに4−メトキシフェノール24.8g(0.2mole)を溶かした溶液を窒素ガス下2.5Mナトリウムメトキシド(1.1当量)溶液と混合し、20分間還流した。反応混合液を室温まで冷却後、メタノール150mlに2−エチルブロモヘキサン(42.5ml, 1.1当量)を溶かした溶液を滴下した。16時間還流後、褐色がかった溶液は淡黄色に変わった。メタノールを蒸発させ、白色固体および黄色油の残留混合物にエーテル200mlを加え、10%水酸化ナトリウム水溶液、水で数回洗浄し、MgSOを通して乾燥した。溶媒を蒸発させた後、黄色の油40g(85%)を得た。得られた物をそのまま減圧下(2.2mmHg, b.p.148−149℃)で蒸留し、透明で粘稠な液体を与えた。H NMR(CDCl)δ6.98(4H,s, 芳香環),3.8(5H, t, O−CH, O−CH), 0.7−1.7(15H, m,C15), IR(Naclプレ−ト) 750, 790, 825, 925, 1045, 1105, 1180, 1235, 1290, 1385, 1445, 1470, 1510, 1595, 1615, 1850, 2030, 2870, 2920, 2960, 3040。C1524に対するMS.分析 計算値:C, 76.23; H, 10.23; O, 13.54。実験値:C, 76.38;H, 10.21; O, 13.45。
2.2,5−ビス(クロロメチル)−1−メトキシ−4−(2−エチル−ヘキシルオキシ)ベンゼンの調製
0−5℃に冷却したp−ジオキサン100mlに化合物(1)4.9g(20.7mmole)を溶かした溶液に、濃HCl 18mlおよび37%ホルマリン水溶液10mlを加えた。無水HClを30分間バブルし、反応混合液を室温まで加温し、1.5−2時間攪拌した。ホルマリン溶液をさらに10ml加え、Hclガスを0−5℃で5−10分間通した。室温で16時間攪拌した後、次いで3−4時間還流した。冷却し、溶媒を除去した後、ほとんど白色の「脂様」固体を得た。その物質を最少量のヘキサンに溶かし、溶液が白濁するまでメタノールを加えることによりその物質を沈澱させた。冷却し、ろ過し、冷メタノールで洗浄した後、白色結晶物質(mp 52−54℃) 3.4g (52%)を得た。H NMR(CDCl)δ6.98(2H, s, 芳香環), 4.65(4H, s, CH−Cl), 3.86 (5H, t, O−CH, O−CH), 0.9−1.5(15H, m, C15), IR(KBr)610, 700, 740, 875, 915, 1045, 1140, 1185,
1230, 1265, 1320, 1420, 1470, 1520, 1620, 1730, 2880, 2930, 2960, 3050。C1726Clに対するMS.分析 計算値:C, 61.26; H, 7.86; O, 9.60; Cl, 21.27。実験値:C, 61.31; H, 7.74;O, 9.72; Cl, 21.39。
重合
ポリ(1−メトキシ−4−(2−エチルヘキシロキシ−2,5−フェニレンビニレン)MEH−MPVの調製
無水THF20mlに2,5−ビス(クロロメチル)−メトキシ−4−(2−エチルヘキシロキシ)ベンゼン1.0g(3 mmol)を溶かした溶液に、無水THF80mlに95%カリウムtert−ブトキシド2.12 g(18mmol)を溶かした溶液を室温で攪拌しながら滴下した。反応混合液を周囲の温度で24時間攪拌し、メタノ−ル5
00ml中に攪拌しながら注いだ。得られた赤色沈澱物を蒸留水で洗浄し、THF/メタノールから再沈させ、減圧乾燥して0.35g(収率45%)が得られた。UV(CHCl)500。IR(フィルム) 695, 850, 960, 1035, 1200, 1250, 1350, 1410, 1460, 1500, 2840, 2900, 2940, 3040。C1724に対する分析 計算値:C, 78.46;H, 9.23。実験値:C, 78.34; H, 9.26。
【0063】
分子量(ポリスチレンに対するGPC)3×10。固有粘性−5dl/g(しかし、凝集物を形成する傾向にあるため時間に依存する)。幾つかの他の剛直性鎖状ポリマーを用いた場合では、特にベンゼンにおいて、静置しておくと粘性は増加する。それゆえ、得られた溶液はチキソトロピックである。共役系高分子は強く色づいている(鮮赤−橙黄色)。
【実施例2】
【0064】
実施例2
前駆体高分子経路によるMEH−PPVの調製
モノマー合成
モノマー合成は実施例1と全く同一に行う。
前駆体高分子の重合およびMEH−PPVへの転換
乾燥メタノール1.2 mlに実施例1のモノマー塩200 mg(O.39 mmol)を溶かした溶液を0℃に10分間冷却し、水酸化ナトリウム28 mg(1.7当量)をメタノール0.7 mlに溶かした冷たい脱気溶液をゆっくり加えた。10分後、反応混合液は黄色になり、粘稠になった。上記の混合液を0℃にさらに2−3時間維持し、次いで溶液を中和した。非常に厚い、ガム状の物質をスペクトラポア膜(分子量カット12,000−14,000)に移し、1%の水を含有する脱気メタノ−ル中で3日間透析した。減圧乾燥し、「プラスチック性」黄色前駆体ポリマー物質70 mg(47%)を得た。UV(CHCl)365。IR(フィルム)740, 805, 870, 1045, 1075, 1100, 1125, 1210, 1270, 1420,
1470, 1510, 2930, 2970, 3020。CCl, CCl, CHCl, CHCl, EtO, THFに可溶。メタノールには不溶。
【0065】
前駆体高分子を1,2,4−トリクロロベンゼン溶媒中で加熱還流することにより(約214℃)、共役したMEH−PPVに転換した。生成物は実施例1で得られた材料と同一であった。
【実施例3】
【0066】
実施例3
1重量%のMEH−PPVを含有する希薄テトラヒドロフラン溶液をガラス基板上にスピンキャスティングで成膜したMEH−PPV膜の上面に整流インジウム(仕事関数=4.2eV、参考文献10)コンタクトを形成した発光ダイオード(LED)を製造した。得られたMEH−PPV膜は、厚さ約1200オングストロームの均一な表面を有する。ガラス基板を、予め、インジウム/スズ酸化層でコーティングし、「オーミック」コンタクトを形成した。インジウムコンタクトを、4×10−7トール未満の圧力で、真空蒸着によりMEH−PPV高分子膜上に成膜し、0.04cmの活性領域を形成する。
【0067】
印加電圧を上昇すると、丁度9V未満の順方向バイアスで、黄橙光が可視状態になる(逆方向バイアス下では光は観察されない)。15Vを上回ると、ダイオードの整流比は、10を越える。
【0068】
3VのAC(681Hz)を13Vの順方向バイアスに重畳させたときに得られるELスペクトルは、HEH−PPV11のホトルミネッセンスに観察されるのと同様の特徴的なスペクトル特性を示した。室温エレクトロルミネッセンスは、約2.1eVでピークとなり、第2ピークが1.9eVを上回ったところにわずかに認められる。90Kで、強度は、増加して赤色にシフトし、2つのピークは、明確に分離する。
【0069】
エレクトロルミネッセンス強度を、増加する順方向バイアス下で、電流の関数として測定した。量子効率を、較正されたシリコンホトダイオードで測定し、スペクトル応答および集光光学系の立体角についての補正をした。0.8mAで測定された量子効率は、インジウム電極の電子当り約5×10−4フォトンである。
【実施例4】
【0070】
実施例4
希薄溶液をガラス基板上にスピンキャスティングで成膜したMEH−PPV膜の上面に整流カルシウム(仕事関数=3eV、参考文献10)コンタクトを形成した発光ダイオード(LED)を製造した。得られたMEH−PPV膜は、厚さ約1200オングストロームの均一な表面を有する。ガラス基板を、部分的にインジウム/スズ酸化層でコーティングし、「オーミック」コンタクトを形成した。カルシウムコンタクトを、4×10−7トール未満の圧力で、真空蒸着によりMEH−PPV高分子膜上に成膜し、0.04cmの活性領域を形成する。
【0071】
カルシウム/MEH−PPVダイオードでは、10程度の整流比が得られる。 印加電圧を上昇すると、丁度3Vを上回る順方向バイアスで、黄橙光が可視状態になる(逆方向バイアス下では光は観察されない)。量子効率を、較正されたシリコンホトダイオードで測定し、スペクトル応答および集光光学系の立体角についての補正をした。0.8mAで測定された量子効率は、カルシウム電極の電子当り約7×10−3フォトン(すなわち、約1%!!)である。カルシウム/MEH−PPV LEDからの発光は、明るく、明りをつけた部屋では、4Vの順方向バイアスで容易に見える。
【実施例5】
【0072】
実施例5
希薄溶液を柔軟な透明ポリエチレンテレフタレート(PET)膜基板(厚さ7ミリ)上にスピンキャスティングで成摸したMEH−PPV膜の上面に整流カルシウム(仕事関数=3eV、文献10)コンタクトを形成した発光ダイオード(LED)を製造した。得られたPET上のMEH−PPV膜は、厚さ約1200オングストロームの均一な表面を有する。PET基板を、インジウム/スズ酸化層でプレコーティングし、「オーミック」コンタクトを形成する。カルシウム整流コンタクトを、4×10−7トール未満の圧力で、真空蒸着によりMEH−PPV高分子膜上に成膜し、0.04mの活性領域を形成する。
【0073】
カルシウム/MEH−PPVダイオードでは、10程度の整流比が得られる。
【0074】
印加電圧を上昇すると、丁度9Vを上回る順方向バイアスで、黄橙光が可視状態になる(逆方向バイアス下では光は観察されない)。量子効率を、較正されたシリコンホトダイオードで測定し、スペクトル応答および集光光学系の立体角についての補正をした。5.5μAで測定された量子効率は、カルシウム電極の電子当り約4×10−3フォトンである。カルシウム/MEH−PPV LEDからの発光は、明るく、明りをつけた部屋では、4Vの順方向バイアスで容易に見える。
【実施例6】
【0075】
実施例6
MEH−PPVを、適度の延伸比(例えば、延伸比>20、文献11)に延伸した純粋なUHMW−PEの膜上にキャストする。MEH−PPVは、延伸方向に沿って自発的に配向するのが観察され、光吸収およびホトルミネッセンススペクトルは、異方性が高い。ルミネッセンススペクトルは、鎖配向方向に沿った電気ベクトルで偏光されるので、偏光を発光する発光ダイオードが製造され得る。
【実施例7】
【0076】
実施例7
MEH−PPVをゲル加工し、UHMW−PEのゲストとして鎖配向した。ゲル加工されたブレンド中で、ゲストとしての共役系高分子をゲル加工するには、以下の3つの工程が行われる:
A.適切なキャリヤ高分子と共に溶解する工程
B.キャリヤ構造を形成する工程
C.キャリヤ/ポリマーブレンドを延伸する工程
キャリヤ溶液調製、膜形成、ゲル化および延伸
キシレン中のMEH−PPV(Mw=450,000)と、PEと溶媒との比が0.75重量%であるキシレン中のUHMWポリエチレン(Hostalen GUR 415; Mw=4×10)とを混合することにより、PE−MEH−PPVブレンドを調製する。この溶液を完全に混合し、熱い油浴中、126℃で1時間平衡化する。次に、この溶液をガラス基板に注いで冷却し、乾燥し、ゲルを(膜に)形成した。次に、膜を小片に切断し、ホットピン上で110−120℃で引っ張り延伸した。一旦このように処理すると、膜は配向する。実施例4および5のように、仕事関数の高い電極と、仕事関数の低い電極とを用意し、LEDを得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可視光を発光し、5Vより低い電圧でオンとなり、5Vより低い電圧で電子当り少なくとも7×10−3フォトンの量子効率を有する発光ダイオードの製造方法であって、
i)高い仕事関数を有し、ホール注入電極として作用する透明な導電性の第1層を用いて基板をプレコートする工程と、
ii)可溶性の半導体性発光性共役系高分子の透明層を、該第1層の上に溶液から直接キャストする工程であって、該高分子が0.1重量%〜20重量%の濃度の該溶液中に存在する、工程と、
iii)電子注入コンタクトを、該半導体性発光性共役系高分子層上に仕事関数の低い金属から形成する工程と
を包含し、
該仕事関数の低い金属は、カルシウム、または、カルシウムより低い仕事関数を有する金属もしくは合金である、方法。
【請求項2】
前記仕事関数の低い金属が、カルシウムまたはバリウムである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記半導体性発光性共役系高分子層が、ポリ(フェニレンビニレン)のアルコキシ誘導体からなる群より選択された可溶性の半導体性共役系高分子を含む、請求項1から2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
前記半導体性発光性共役系高分子層が、ポリ(2−メトキシ,5−(2’−エチルヘキシロキシ)−1,4−フェニレンビニレン)を含む、請求項1から2のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記基板が、透明な無機基板である、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記基板が、透明な有機高分子基板である、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記基板が、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリレートおよびポリスチレンからなる群より選択される有機高分子を含む、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記第1層が、導電性金属−金属酸化物の混合物である、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記第1層が、インジウム−錫酸化物を含む、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記第1層が、電気的陰性を有する金属である、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記第1層が、金または銀を含む、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
請求項1から11のいずれかに記載の方法により作製された発光ダイオード。
【請求項13】
可視光を発光し、5Vより低い電圧でオンとなる発光ダイオードであって、
i)透明な導電性の第1層でコートされた基板であって、該第1層は高い仕事関数を有しているとともにホール注入電極として作用する、基板と、
ii)該透明な導電性の第1層の上に形成された可溶性の半導体性発光性共役系高分子の透明層であって、該高分子の透明層は、溶液からキャストされ、該高分子が0.1重量%〜20重量%の濃度の該溶液中に存在する、透明層と、
iii)該半導体性発光性共役系高分子層の上に形成された電子注入コンタクトであって、カルシウム、または、カルシウムより低い仕事関数を有する金属もしくは合金を含む電子注入コンタクトと
を備えた発光ダイオード。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−237016(P2006−237016A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−122731(P2006−122731)
【出願日】平成18年4月26日(2006.4.26)
【分割の表示】特願2005−49798(P2005−49798)の分割
【原出願日】平成4年2月14日(1992.2.14)
【出願人】(592034548)ザ・リージェンツ・オブ・ザ・ユニバーシティー・オブ・カリフォルニア (8)
【氏名又は名称原語表記】THE REGENTS OF THE UNIVERSITY OF CALIFORNIA
【Fターム(参考)】