説明

合成樹脂製注出栓及びその分別回収方法

【課題】カートンに溶着された注出栓を容易に分別できるキャップ構造と、その分別回収方法を提供する。
【解決手段】内方に注出口15を備えた注出筒3と、その下端部外周に張り出したフランジ部5とを備え、前記フランジ部5上面が紙カートン容器13の内面に溶着される合成樹脂製注出栓1において、前記注出筒3の上端3aから下方に形成された複数の縦方向弱化線9と、該縦方向弱化線9の終端と連続するV字状溝10と、前記注出筒3を前記縦方向弱化線9から切り裂いて形成される摘み片部4であって、分別回収時に前記V字状溝10から前記注出口15内方に反転し前記カートン容器13内に突出する摘み片部4と、を設けている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ジュース、日本酒、ワイン等の液体を好適に収納するカートン用の合成樹脂製注出栓及びその分別回収方法に関するものである。
【0002】
カートン(「紙カートン容器」、又は、「液体用紙容器」ともいう)に、内容物を注出するための合成樹脂製注出栓が広く用いられているが、その装着方法として、カートンの所定の位置に取り付け用孔部を形成し、内面側から注出栓を取り付けて超音波溶着されるものがあり、この際、注出栓に形成されたフランジ部はカートンの内面側と溶着され、注出筒及び注出口は、前記取り付け用孔部から外部に突出し、また連通するよう装着される。
【0003】
前記カートンは、該カートン内に収容されている内容物が消費された後に廃棄されるが、その際、紙製のカートンと合成樹脂製の注出栓とは、異なる材料から形成されているので、両者は互いに取り外され、分別して回収されることが望ましい。
ところが、前述のように、注出栓はカートンに超音波溶着されているので、両者を分離することは極めて困難である。
【0004】
そこで、上記問題を解決するために、(1)注出栓の注出筒付け根に周方向弱化線を形成し、該注出筒のみを分別する、第1の方法(例えば、特許文献1、参照)、(2)注出栓のフランジ部に、容器内に突出するプルリングを垂設し、該プルリングを容器内側から引っ張って注出栓を引き千切る。第2の方法(例えば、特許文献2、参照)、が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平09−226751号公報
【特許文献2】特開平10−081355号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来例には、次の様な問題がある。
(1)第1の方法は、注出栓の筒部のみを分別するため、カートンに溶着されているフランジ部を含む注出栓の一部は、分別されず残ったままである。従って、前記注出栓の一部を分別回収することができない。
【0007】
(2)第2の方法は、分別用のプルリングを余分に設けなければならない。そのため、栓構造が複雑となると共に、使用時に障害とならないように考慮する必要があるので、実用化に適さない。
【0008】
この発明は、上記事情に鑑み、カートンに溶着された注出栓を容易に分別できるキャップ構造と、その分別回収方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、内方に注出筒を備えた注出筒と、その下端部外周に張り出したフランジ部とを備え、前記フランジ部上面が紙カートン容器の内面に溶着される合成樹脂製注出栓において、
前記注出筒の上端から下方に形成された複数の縦弱化線と、該縦方向弱化線の終端と連続するV字状溝と、
前記注出筒を前記縦方向弱化線から切り裂いて形成される摘み片部であって、分別回収時に前記V字状溝から前記注出口内方に反転し前記カートン内に突出する摘み片部と、を設けたことを特徴とする。
【0010】
この発明の前記注出筒は、台座リングを介して前記フランジ部に連続しており、前記V字状溝は該台座リングに形成されていることを特徴とする。この発明の前記台座リングは、周方向に配設された複数の欠如部を備え、前記V字状溝は前記欠如部に設けられていることを特徴とする。この発明の前記縦方向弱化線に連続する半径方向弱化線が設けられ、該半径方向弱化線は前記V字状溝を介して前記縦方向弱化線と連続していることを特徴とする。
【0011】
この発明は、前記縦方向弱化線に連続する半径方向弱化線が設けられ、該半径方向弱化線の先端と連続する前記V字状溝が形成されていることを特徴とする。この発明は、前記注出筒の外周面に、上蓋と螺合するねじ部が設けられ、該ねじ部は、ねじ山部分を切り欠いた欠如部を備えており、前記縦方向弱化線は該欠如部に形成されていることを特徴とする。
【0012】
この発明は、内方に注出口を備えた注出筒と、その下端部外周に張り出したフランジ部とを備え、前記フランジ部上面が紙カートン容器の内面に溶着される合成樹脂製注出栓の分別方法であって、
前記注出筒に形成された複数の縦方向弱化線を切断し、摘み片部を形成する行程と、前記摘み片部を、前記注ぎ口内方に押圧して反転させ、前記紙カートン容器の内側に突出させる行程と、前記摘み片部の先端部を前記カートン容器の内側から引っ張り、該紙カートン容器から注出栓を分離する行程と、を備えていることを特徴とする。
【0013】
この発明の前記フランジ部は、その外周端部のみ前記紙カートン容器に溶着されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
この発明は、以上の様に構成したので、前記注出筒の先端部側から押し拡げて、前記縦方向弱化線を切断すると、独立した複数の摘み片部が形成される。そして、前記摘み片部を注出口内方へ押し入れて、前記カートン内へ反転させると、該カートン内側へ突出する。
この摘み片部をカートン内方側から引っ張ることで、前記注出栓は、前記カートンと溶着部から容易に引き剥がすことができ、分離される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】分別回収時の各摘み片部を分離独立させる行程を示す斜視図である。
【図3】摘み片部の反転行程を示す斜視図である。
【図4】前記摘み片部を更に反転させる行程を示す斜視図である。
【図5】前記摘み片部の分離行程を示す斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示す斜視図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示す斜視図である。
【図8】本発明の第4実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
この発明の第1実施形態を図1〜図5により説明する。
注出栓1は、注出筒3と、該注出筒3の基端部3bに連続するフランジ部5と、を備えている。この注出筒3の外周面には、上蓋のめねじ部(図示省略)と螺合するおねじ部7が設けられている。なお、前記注出栓1の材料としては、押入れ或いは反転が容易な、軟質性合成樹脂、例えば、ポリエチレン、等が好適である。
【0017】
このおねじ部7は、肉部7aと欠如部7bとにより螺旋状に形成されているが、前記欠如部7bは、肉部7aが切り欠かれ、該肉部7aの無い部分であり、軸方向(縦方向)に所定の巾で形成されている。この欠如部7bは、複数個所、例えば、4箇所周方向に等間隔に設けられる。
【0018】
注出筒3の外周面には、周方向に間隔をおいて複数の薄肉部9が設けられているが、この薄肉部9は、注出筒3上端部(先端部)の切り欠き部2から基端部3bに向かって軸方向(縦方向)に伸びる縦方向弱化線9を形成している。この縦方向弱化線9は、前記欠如部7bに形成され、注出筒3の先端部3aから基端部3bまで伸びている。この縦方向弱化線9は、注出筒3を複数の摘み片部4に分割し易くするためのものであり、その個数や形状等は、必要に応じて適宜選択される。
【0019】
この縦方向弱化線9は、外側から内側に向って形成された薄肉部であり、複数本、例えば、2本形成されている。この2本の縦方向弱化線9は、注出筒3の中心を通り中心軸に関して軸対称に配設される。
なお、前記薄肉部(縦方向弱化線)9の形状は、注出筒の外側に形成されるが、これは内溶液を取り出す際に注ぎ性を損なわないよう、内溶液の流通路面に干渉しないように形成されている。又、前記切り欠き部2を形成した注出栓1においては、縦方向弱化線9の周方向形成位置は、前記流通路面に直接干渉する位置を避け、形成することが出来る。
【0020】
注出筒3の下端部には、台座リング11が設けられているが、この台座リング11には、後述する摘み片部4の反転を容易にするためにV字状溝10が設けられている。
【0021】
前記V字状溝10は、前記台座リング11の厚み方向に伸びる楔形の薄肉部であり、その上端部は前記縦方向弱化線9の終端に接続されている。このV字状溝10の上端部の幅は、必要に応じて適宜選択されるが、例えば、前記縦方向弱化線9の終端の幅より大きく形成される。又、前記V字状溝10の下端10aは、フランジ部5の表面に達しているが、その位置は必要に応じて適宜選択され、例えば、液漏れ性及び分離性等を考慮して、該フランジ部5の表面よりも少し下方の位置、を選択することも出来る。
【0022】
なお、分別回収の際に、前記フランジ部5を二分し易いようにするため、前記フランジ部5に、前記V字状溝10に連続する、半径方向の裂き切り線(半径方向弱化線)を形成しても良い。
【0023】
注出筒3の基端部3bの注出口15は、遮断壁(図示省略)により閉鎖されており、該遮断壁には、注出口15を形成するための、円環状切り裂き溝(図示省略)が設けられ、該切り裂き溝の内側には、プルリング17が設けられている。
【0024】
次に、本実施形態の作動について説明する。
開封前(注出口を開放する前):
前記カートン13は、ゲーベルトップ(屋根型)のカートンであり、内容物を保護するため、複数の素材からなるラミネート構造になっている。
なお、フランジ部5が溶着される、前記カートン13の内面側を構成するフィルム層、或は、アルミ箔層の溶着部23外周に環状凹溝を形成し、該凹溝を引き千切り線として、注出栓を前記溶着部23ごと引き剥がす構造とすることも可能である。
【0025】
前記カートン13は、有底方形筒体13aと、該筒体13aに連続する屋根蓋部13bと、を備えている。前記屋根蓋部13bには、取付け穴14が設けられ、該取付け穴14には、注出筒3が該カートン13の内側から外側に向って挿入され、台座リング11は、該取付け穴14に嵌着されている。
【0026】
前記フランジ部5の上面は、該カートン13の内側に当接するとともに、両者5,13は、超音波溶着され、一体となっている。前記溶着により液漏れを防止するが、必ずしもフランジ部5全面に渡って溶着する必要はなく、例えば、フランジ部5の外周部側のみを溶着し、その内周部側、即ち、前記台座リング11近傍は、溶着しなくてもよい。この様に前記溶着を一部省略しても、該フランジ部5の外周端部が十分に溶着されていれば液漏れが発生することが無く、又、分別回収時には、該フランジ部5全面を溶着した場合に比べ、分別し易くなるので、好都合である。
【0027】
開封時(注出口を開放するとき):
前記カートン13内の内容物、例えば、日本酒、を使用する場合には、上蓋を所定方向に回転させて注出筒3から外す。そうすると、注出筒3内のプルリング17が露出する。
【0028】
前記プルリング17を上方に引っ張り、切り裂き溝を切り裂いて遮断壁を除去し、注出栓1の注出口15を開放させる。
【0029】
この状態で、前記カートン13を持ち上げて所定方向に傾け、注出筒3を所定角度傾けると、前記内容物が前記注出口15、注出筒3内を通って先端部(上端部)3aから他の容器、例えば、コップ(図示省略)に流れ込む。前記コップに所望量の内容物を収容した後、前記カートン13を前記と逆方向に傾けて元の状態に戻すとともに、注出筒3に上蓋を螺着する。これにより注出筒3の先端部3aは、上蓋により閉鎖される。
【0030】
開封後:
前記要領で内容物の注出を、内容物が無くなるまで繰り返す。
【0031】
分別回収時(カートンと注出栓との分離時):
前記カートン13内の内容物が無くなったら、次の要領で分別回収を行う。
各摘み片部の分離行程:
図2に示すように、注出筒3の先端部3aに両手の親指20,20をかけて外方、即ち、矢印A20方向に引っ張る。そうすると、注出筒3の口径が次第に拡大して、切り欠き部2から切れはじめ、続いて前記縦方向弱化線9が切り裂かれて、2個の独立した摘み片部4、4、が形成される。この摘み片部4、4は、中心角180度の半円弧状体であるが、その中心角度は必要に応じて選択できる。
なお、摘み片部4,4は、上記手順によって形成されることが望ましいが、必ずしも上記手順に従う必要はなく、例えば、後述の反転行程の際に押し下げと同時に前記縦方向弱化線9を切断し、形成することも可能である。
【0032】
摘み片部の反転行程:
図3に示すように、前記摘み片部4の先端部3aを内方に押し下げ、図4に示すように、注出口15からカートン13内に突出させる。この摘み片部4の突出量(長さ)は、例えば、指で摘むのに適した長さ、が選択される。
【0033】
この時、前記摘み片部4は、台座リング11のV字状溝10を切り裂きながら該V字状溝から反転し、約180度内方に回転するが、前記V字状溝10の上端部側が広く開いているので、反転しやすくなる。
【0034】
分離行程:
図5は、ゲーベルトップ(屋根型)のカートン13の内面を示しているが、このカートン13の上方を開放し、前記カートン13内に手を入れて前記摘み部4の先端部3aを指20,21で摘んで該カートン13の底面側に引っ張る。
そうすると、溶着部23を内周から引き剥がすことができ、フランジ部5が該カートン13から離れるので、注出栓1の摘み片部4及びフランジ部5の半分は、完全に前記カートン13から分離される。
【0035】
次に、残りの摘み片部4を前記と同様な要領でカートン13から分離する。この様にして、前記カートン13から注出栓1を完全に分離させる。
【0036】
なお、上記実施形態では、最初に一方の摘み片部4をカートン13から分離させ、その後、他方の摘み片部4を該カートン13から分離させたが、両摘み片部4,4を同時にカートン13内に突出させ、該両摘み片部4,4の先端部を摘んで引っ張り、同時に両摘み片部4,4をカートン13から分離することも出来る。
【0037】
この発明の第2実施形態を図6により説明するが、図1〜図5と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。
この実施形態と第1実施形態との相違点は、次の通りである。
(1)縦方向弱化線9が、周方向に等間隔を置いて4本形成されていること。この縦方向弱化線の数は、必要に応じて適宜選択することができる。
(2)前記縦方向弱化線9の終端に連続するV字状溝20は、注出筒3の基端部3bに設けられて、又、前記V字状溝25の下端は、フランジ部5の表面に達していること。
【0038】
(3)台座リング27が、周方向に等間隔に配設された複数の切欠部27aを備えていること(間欠台座リング)。
(4)縦方向弱化線9が、台座リング27の切欠部27aに対向していること。
【0039】
この様に縦弱化線9の数を多くすると、摘み片部4が反転しやすくなる。又、該縦方向弱化線9を前記台座リング27の切欠部27aに対向させると、摘み片部4の反転抵抗が小さくなるので、反転し易くなる。
【0040】
この発明の第3実施形態を図7により説明するが、図1〜図6と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。
この実施形態と第2実施形態(図6)との相違点は、次の通りである。
(1)間欠台座リングが配設されていないこと。
【0041】
(2)V字状溝30の先端30aが、フランジ部5の内部に到達しており、該フランジ部5の表面から僅かに下方に位置していること。なお、V字状溝30bの上端部30bの幅は、縦方向弱化線9の幅とほぼ同一に形成されている。
(3)注出栓1の基端部3bに、破断不可能な周方向薄肉ラインCLが形成されていること。この周方向薄肉ラインCLは、前記縦方向弱化線9と連続して、或いは、非連続に前記基端部3bの全周に形成されるが、その一部に形成しても良い。この周方向薄肉ラインCLを設けることにより、摘み片部4の反転を容易にすることが出来る。
【0042】
この発明の第4実施形態を図8により説明するが、図1〜図7と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。
この実施形態と第3実施形態(図7)との相違点は、次の通りである。
(1)縦方向弱化線9の終端が注出筒3の基端部3bに達しており、該基端は、半径方向弱化線35に連続していること。この半径方向弱化線35は、フランジ部5に形成されて、又、その幅は、前記縦方向弱化線9と同一に形成されている。
【0043】
前記半径方向弱化線35を設けると、分別回収時にフランジ部5が切れ易すくなり、分別し易くなるが、この半径方向弱化線35は、該フランジ部5の内周側(内側)に形成するのが好適である。その理由は、前記フランジ部の外周側は、完全に溶着し、液漏れを防止しなければならない部分であるが、もし、該半径方向弱化線35を前記外周側(外側)まで延ばすと、液漏れが発生する恐れがあるからである。
【0044】
(2)前記半径方向弱化線35の先端には、V字状溝40が連続していること。このV字状溝40は、フランジ部5に形成され、その先端40aは、半径方向を向いており、その後端部40bの幅は、前記半径方向弱化線35の終端よりも広く形成されている。前記両者35、40bの幅等は、必要に応じて適宜変更することが出来る。
【0045】
この発明の実施形態は、上記に限定されるものではなく、例えば、次のようにしても良い。
(1)縦方向弱化線及び半径方向弱化線を薄肉部とする代わりに、ミシン目等にし、裂き切れ易くすることができる。
(2)ねじ部を肉部と欠如部により構成する代わりに、前記欠如部分の無い、通常のねじ部とすることもできる。
【符号の説明】
【0046】
1 注出栓
3 注出筒
4 摘み片部
5 フランジ部
7 ねじ部
9 縦弱化線
10 V字状溝
11 台座リング
13 紙カートン容器
15 注出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内方に注出筒を備えた注出筒と、その下端部外周に張り出したフランジ部とを備え、前記フランジ部上面が紙カートン容器の内面に溶着される合成樹脂製注出栓において、
前記注出筒の上端から下方に形成された複数の縦弱化線と、
該縦方向弱化線の終端と連続するV字状溝と、
前記注出筒を前記縦方向弱化線から切り裂いて形成される摘み片部であって、分別回収時に前記V字状溝から前記注出口内方に反転し前記カートン内に突出する摘み片部と、
を設けたことを特徴とする分別回収可能な合成樹脂製注出栓。
【請求項2】
前記注出筒は、台座リングを介して前記フランジ部に連続しており、前記V字状溝は該台座リングに形成されていることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製注出栓。
【請求項3】
前記台座リングは、周方向に配設された複数の欠如部を備え、前記V字状溝は前記欠如部に設けられていることを特徴とする請求項2記載の合成樹脂製注出栓。
【請求項4】
前記縦方向弱化線に連続する半径方向弱化線が設けられ、該半径方向弱化線は前記V字状溝を介して前記縦方向弱化線と連続していることを特徴とする請求項1、2、または、3記載の合成樹脂製注出栓。
【請求項5】
前記縦方向弱化線に連続する半径方向弱化線が設けられ、該半径方向弱化線の先端と連続する前記V字状溝が形成されていることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製注出栓。
【請求項6】
前記注出筒の外周面に、上蓋と螺合するねじ部が設けられ、該ねじ部は、ねじ山部分を切り欠いた欠如部を備えており、前記縦方向弱化線は該欠如部に形成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、または5記載の合成樹脂製注出栓。
【請求項7】
内方に注出口を備えた注出筒と、その下端部外周に張り出したフランジ部とを備え、前記フランジ部上面が紙カートン容器の内面に溶着される合成樹脂製注出栓の分別方法であって、
前記注出筒に形成された複数の縦方向弱化線を切断し、摘み片部を形成する行程と、
前記摘み片部を、前記注ぎ口内方に押圧して反転させ、前記紙カートン容器の内側に突出させる行程と、
前記摘み片部の先端部を前記カートン容器の内側から引っ張り、該紙カートン容器から注出栓を分離する行程と、
を備えていることを特徴とする合成樹脂製注出栓の分別回収方法。
【請求項8】
前記フランジ部の外周端部のみ前記紙カートン容器に溶着されていることを特徴とする請求項7記載の合成樹脂製注出栓の回収方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−189021(P2010−189021A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−33510(P2009−33510)
【出願日】平成21年2月17日(2009.2.17)
【出願人】(000175397)三笠産業株式会社 (71)
【Fターム(参考)】