説明

吊り下げ式揮散剤用容器

【課題】容器本体とインジケータと分離して設けることで、インジケータを見やすく配置することができて、その組み付けも容易な、新規な吊り下げ式揮散剤用容器を提供する。
【解決手段】本発明は、容器本体2の内側に配置された防虫剤S1の効能を表示するインジケータS2を有し、容器本体2と別体で構成されたフック6によって吊り下げ可能な吊り下げ式防虫剤用容器である。容器1は、フック6とインジケータ収納部7とを一体に設けたフックパーツ5を備える。インジケータ収納部7は、フック6に隣接して配置される第1側壁7aと、第1側壁7aに対してヒンジ7bを介して折り畳み可能に連結された第2側壁7cとを有し、第2側壁7cを第1側壁7aと向かい合せに合せてその相互間に、インジケータ収納空間R2を形成するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器本体の内側に配置された揮散剤の効能を表示するインジケータを有し、当該容器本体と別体で構成されたフックによって吊り下げ保持される吊り下げ式揮散剤用容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
吊り下げ式揮散剤用容器としては、例えば、容器本体の交換を目的に、フックを容器本体と別体に構成し、着脱可能に連結する防虫剤用容器があり、容器本体には、その取替え時期が分かるように、防虫剤の効能を表示するインジケータが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−273630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のように、容器本体にインジケータを配置した場合、箪笥に収納すると、衣服で見えなくなることがあり、視認性の点で改善の余地がある。
【0005】
そこで、本願発明者は、インジケータの収納部を容器本体から分離して設けることを思い至ったが、2つの部材を向かい合せに合せて別途、収納部を形成し、この収納部にインジケータを配置しなければならないため、組み付け作業が煩雑になることを認識するに至った。
【0006】
本発明の目的とするところは、容器本体とインジケータとを分離して設けることで、インジケータを見やすく配置することができて、その組み付けも容易な、新規な吊り下げ式揮散剤用容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、容器本体の内側に配置された揮散剤の効能を表示するインジケータを有し、当該容器本体と別体で構成されたフックによって吊り下げ可能な吊り下げ式揮散剤用容器であって、フックとインジケータの収納部とを一体に設けたフックパーツを備え、当該収納部は、フックに隣接して配置される第1の側壁と、当該第1の側壁に対してヒンジを介して折り畳み可能に連結された第2の側壁を有し、当該第2の側壁を第1の側壁と向かい合せに合せてその相互間に、インジケータの収納空間を形成するものであることを特徴とするものである。
【0008】
本発明によれば、容器本体とフックパーツが別体で構成されるため、互いをそれぞれ、異材質で構成することができる。この場合、容器本体をポリエステル系樹脂で構成し、フックパーツをポリオレフィン系樹脂で構成することができる。更に、この場合、容器本体をポリエチレンテレフタレートで構成し、フックパーツをポリプロピレン又はポリエチレンで構成することができる。
【0009】
インジケータの収納部は、スロットイン型の収納部であって、2つの側壁はそれぞれ、インジケータをその先端部で保持する支持片を備えるものとすることができる。或いは、保護層で覆われたインジケータを収納したものとすることができる。
【0010】
フックパーツは、横方向に延在する延長部を有し、当該延長部を容器本体の上端に形成された横穴に嵌合させることで、当該容器本体と一体に連結されたものとすることができる。この場合、延長部と、横穴を形作る隔壁部とに、互いに引っ掛かって係止される抜け止め部を設けることが好ましい。
【0011】
容器本体は、2つの部材を向かい合せに合せたその相互間に、揮散剤の収納空間が形成されたものであることが好ましい。
【0012】
本発明に係る、揮散剤としては、例えば、防虫剤、芳香剤、消臭剤や防黴剤などが挙げられる。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、インジケータの収納部をフックと一体に設けたことで、例えば、箪笥に収納したとき等のように、インジケータが衣服等で見えなくなることなく、インジケータの表示を視認できる。また、インジケータの収納部を、フックに隣接して配置した第1の側壁に第2の側壁がヒンジを介して連結させたものとすることで、第2の側壁を第1の側壁に対して折り曲げることで向かい合わせに合せて形成できるから、インジケータの収納部を容器本体から分離して設けても、その組み付け作業は比較的簡素なものとなる。
【0014】
従って、本発明によれば、容器本体とインジケータの収納部とを分離して、当該収納部をフックと一体に設けることで、インジケータを見やすく配置することができて、その組み付けも容易な、新規な吊り下げ式揮散剤用容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】(a)は、本発明である、吊り下げ式揮散剤用容器の一形態である、吊り下げ式防虫剤用容器を示す正面図であり、(b)は、図1のA−A断面図である。
【図2】(a)は、同形態に係る、第1の部材を合せ側から示す正面図であり、(b)は、(a)のB−B断面図である。
【図3】(a)は、同形態に係る、第2の部材を合せ側から示す正面図であり、(b)は、(a)のC−C断面図である。
【図4】同形態に係る、組み付け前のフックを示す正面図であり、(b)は、同フックを示す平面図である。
【図5】(a)は、組み付け後のフックにインジケータを収納した状態を示す平面図であり、(b)は、(a)のD−D断面図、また、(c)は、インジケータの一例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の一形態である、吊り下げ式防虫剤用容器を詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の一形態である、吊り下げ式防虫剤用容器1を示し、符号2は、容器本体である。容器本体2は、図1(a)に示すように、その外観形状が横長の矩形であって、第1の部材(以下、「第1部材」)3と第2の部材(以下、「第2部材」)4とを、図1(b)に示すように向かい合せに合せることで形成される。
【0018】
詳細には、第1部材3は、図2に示すように、第2部材4との合せ側に開口して防虫剤シートS1を配置する凹部3nが形成されている。凹部3nは、その輪郭を形作る周壁3aと、この周壁3aに沿って周回する膨出壁3bと、この膨出壁3bに取り囲まれる平側壁3cで形作られている。
【0019】
平側壁3cには、凹部3nを外界に通じさせるための複数の開口部A1が形成されている。また、平側壁3cには、複数の突起部3dが一体に設けられている。更に、膨出壁3bには、複数の爪部3fが設けられている。また、爪部3fの爪先直下には、図2等に示すように、開口部3hが形成されている。なお、図2中、符号3eは、周壁3aの端面であって、凹部3nの輪郭を形作る合せ端面である。
【0020】
一方、第2部材4も、図3に示すように、第1部材3との合せ側に開口して防虫剤シートS1を配置可能な凹部4nが形成されている。凹部4nも、その輪郭を形作る周壁4aと、この周壁4aに沿って周回する膨出壁4bと、この膨出壁4bに取り囲まれる平側壁4cで形作られている。
【0021】
図3中、符号4eは、周壁4aの端面であって、凹部4nの輪郭を形作る合せ端面である。これにより、第1部材3と第2部材4とを向かい合せに合せると、その相互間に、図1(b)に示すように、防虫剤シートS1の収納空間R1を形成する。なお、第1部材3には、四隅に案内壁3gが設けられている。これにより、第2部材4は案内壁3gに合せて嵌め込むことで、その合せ端面3eを第2部材4の合せ端面4eに一致させることができる。
【0022】
また、膨出壁4bには、図3(b)に示すように、複数の開口部A1を取り囲むように、4つの貫通孔4hが設けられている。貫通孔4hはそれぞれ、図1(b)に示すように、爪部3fを引っ掛けて係止することができる。これにより、第1部材3と第2部材4とを向かい合わせに合せることで、容器本体2を形成することができる。
【0023】
また、平側壁4cにも、凹部4nを外界に通じさせるための複数の開口部A1が形成されている。これにより、収納空間R1に配置された防虫剤シートS1の有効成分は、第1部材3及び第2部材4それぞれの開口部A1から外界に揮散させることができる。
【0024】
更に、平側壁4cには、複数の突起部4dが一体に設けられている。突起部4dはそれぞれ、第1部材3と第2部材4とを合せることで、図1(b)に示すように、第1部材3に設けた突起部3dと共に、収納空間R1に配置された防虫剤シートS1を挟み込んで固定保持する。これにより、突起部3d,4dは、防虫剤シートS1の表面との接触面積を抑えつつ、防虫剤シートS1を固定保持することができる保持突起として機能する。
【0025】
なお、突起部3c,4cはそれぞれ、図2(b)及び図3(b)に示すように、先細りした形状をなしている。これにより、防虫剤シートS1との接触面積を更に抑えつつ、防虫剤シートS1を固定保持することができる。
【0026】
また、容器本体2は、その上端部2a(3a,4a)が図1(b)に示すように、ほぼ平坦に構成されている。更に、上端部2aには、隔壁部2bが設けられている。隔壁部2bは、第1部材3に設けた隔壁部3kと、第2部材4に設けた隔壁部4kとが、互いに組み合さることで形作られる。隔壁部2bは、図1(a)に示すように中心線O1からずれた位置に配置され、その内側には、図1(b)に示すように横方向に延在する横穴A2が形成されている。横穴A2は、図1(a)に示すように中心線O1側に開口部を形作る。横穴A2は、後述のフックパーツ5を取り付けるための取り付け穴として機能する。
【0027】
フックパーツ5は、フック6とインジケータシートS2の収納部(以下、「インジケータ収納部」)7とを一体に設けてなる。フックパーツ5は、フック6の下端から横方向に延在する延長部8を有する。延長部8は、上端部2aと密に接するように平坦に構成された平板状の部材であって、横穴A2に挿し込まれることによって、フックパーツ5を容器本体2に固定保持する。
【0028】
延長部8には、図4(a)等に示すようにリブ9が設けられている。リブ9は、図1(a)に示すように横穴A2に対して延長部8を圧入することで、フックパーツ5を容器本体2に対して強固に固定保持する。更に、延長部8と、横穴A2を形作る隔壁部2bには、抜け止め部10a,10bが設けられている。
【0029】
抜け止め部10aは、図1(a)等に示すように、延長部8の先端に形成された段部9aに設けられた突起である。また、抜け止め部10bは、同図等に示すように、隔壁部2bの内側に設けられた突起である。抜け止め部10aは、図1(a)に示すように延長部8の挿し込み方向に対向する向きに指向している。このため、抜け止め部10aが、図1(a)に示すように抜け止め部10bを乗り越えて嵌まり込むと、互いに引っ掛かって係止される。
【0030】
即ち、延長部8を横穴A2に挿し込んで所定量だけスライドさせると、図1(a)に示すように、抜け止め部10aが抜け止め部10bに嵌まり込む。これにより、容器本体2に組み付けた後、フックパーツ5を引き出そうしても、抜け止め部10aが抜け止め部10bの側縁10b1(図1(a)参照)に引っ掛かって係止されることで、第1部材3を容易に引き出すことができなくなる。
【0031】
また、本形態では、抜け止め部10bは、フックパーツ5を容器本体2の横穴A2に挿し込んでスライドさせる際の進行方向に向かって容器本体2側に広がる傾斜面10b2を有する。これにより、抜け止め部10aは、延長部8を横穴A2に挿し込んで組み付けるとき、抜け止め部10bに対して比較的小さな抵抗でスライドできる。なお、抜け止め部10aを隔壁部2bに設け、抜け止め部10bを延長部8に設けることもできる。
【0032】
また、延長部8は、図4(a)に示すように、フック6の輪郭に沿って延在することで補強リブとしても機能し、フック6とインジケータ収納部7とを区画する。
【0033】
インジケータ収納部7は、図4に示すように、フック6に隣接して配置される第1の側壁(以下、「第1側壁」)7aと、この第1側壁7aに対してヒンジ7bを介して折り畳み可能に連結された第2の側壁(以下、「第2側壁」)7cを有する。フックパーツ5は、図4(b)に示すように、その組み付け前の状態において、第1側壁7a、ヒンジ7b及び第2側壁7cがフック6と共に、同一線上に配置されている。インジケータシートS2の収納空間R2は、図4(b)の矢印に示すように、第2側壁7cを第1側壁7aと向かい合せに合せることで、図5(a)に示すように、その相互間に形成される。
【0034】
第1側壁7aと第2側壁7cとは、例えば、図4(b) の矢印に示すように、第2側壁7cをヒンジ7bで折り曲げることで、ピンC1と穴C2とを嵌合させることにより、図5(a)に示すように、互いに向かい合わせに合せた状態に固定保持される。
【0035】
本形態では、インジケータ収納部7を、図5(b)に示すように、収納空間R2を外界に通じさせる開口部A3を有するスロットイン型の収納部として構成する。開口部A3は、同図に示すように、インジケータ収納部7の上端を開放する。これにより、インジケータシートS2は、図5(b)の矢印に示すように、上側から収納空間R2内に挿し込むことができる。インジケータシートS2は、第1側壁7a及び第2側壁7cそれぞれに形成された開口部A5を通して外部から視認することができる。
【0036】
上述のように、本形態は、インジケータ収納部7をフック6と一体に設けたことで、例えば、箪笥に収納したときのように、インジケータシートS2(開口部A5)が衣服で見えなくなることなく、インジケータの表示を視認できる。また、インジケータ収納部7を、フック6に隣接して配置した第1側壁7aに第2の側壁7cがヒンジ7bを介して連結させたものとすることで、第2側壁7cを第1側壁7aに対して折り曲げることで向かい合わせに合せて形成できるから、インジケータ収納部7を容器本体2から分離して設けても、その組み付け作業は比較的簡素なものとなる。
【0037】
従って、本発明によれば、容器本体2とインジケータ収納部7とを分離して、インジケータ収納部7をフック6と一体に設けることで、インジケータシートS2(開口部A5)を見やすく配置することができて、その組み付けも容易になる。
【0038】
また、本発明によれば、容器本体2とフックパーツ5が別体に構成されている。このため、容器本体2とフックパーツ5をそれぞれ、異材質で構成すれば、容器本体2とフックパーツ5にそれぞれ、材質に応じた異なる機能を与えることができる。
【0039】
例えば、防虫剤が常温揮散性ピレスロイドを含有するものである場合、容器本体2をポリプロピレン樹脂(以下、「PP樹脂」)やポリエチレン樹脂(以下、「PE樹脂」)で構成すると、その有効成分が容器本体2に吸収されてしまうため、防虫効果を長期に渡って持続させることができない。
【0040】
そこで、防虫剤シートS1が配置される容器本体2を構成する第1部材3及び第2部材4を、常温揮散性ピレスロイドを吸着し難いポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、「PET樹脂」)等のポリエステル系樹脂で構成すれば、防虫剤シートS1の有効成分が減少し難く、防虫効果を長期に渡って持続させることができる。
【0041】
一方、フックパーツ5をポリエステル系樹脂で構成すると、PET樹脂等の硬度の高い材料を選択することになるので、フック6をハンガーパイプ等に引っ掛け難く、使い勝手がよくない。そこで、フックパーツ5を、比較的柔軟な材料であるポリプロピレン樹脂(以下、「PP樹脂」)やポリエチレン樹脂(以下、「PE樹脂」)等のポリオレフィン系樹脂で構成すれば、フック6をハンガーパイプ等に引っ掛け易く、使い勝手がよい。
【0042】
ところで、インジケータシートS2には、防虫剤シートS1と同様の有効成分(常温揮散性ピレスロイド)を含ませることで、常温揮散性ピレスロイドの揮散に従って、色彩を異ならせたり、「おしまい」等の文字を浮き出させて、防虫効果が失われることを表示するように構成されている。
【0043】
これに対し、本形態では、第1側壁7a及び第2側壁7cそれぞれの内側には、図4(a)等に示すように、2つの支持片7pを横方向に間隔を空けて備える。2つの支持片7pはそれぞれ、図5(b)に示すように、開口部A3から挿入されたインジケータシートS2の表面をその先端部7p1で挟み込むようにして保持する。この場合、インジケータシートS2は、フックパーツ5(インジケータ収納部7)に殆ど接触しないため、その有効成分がフックパーツ5に吸着され難く、実際の防虫効果が失われるタイミングと、それを警告表示するタイミングにずれを生じ難く、適正なタイミングでの警告表示に有効である。
【0044】
なお、本形態では、支持片7pの背面に位置する、第1側壁7a及び第2側壁7cにそれぞれ、開口部A4を形成している。この場合、支持片7pが大きく弾性変形することを許容することができる。
【0045】
ところで、本発明に従えば、インジケータ収納部7は、支持片7pを省略することで、インジケータシートS2を直接収納空間S2に配置させることもできる。
【0046】
しかし、インジケータシートS2が上述のような成分を含んだものであると、インジケータシートS2の性能が低下する虞がある。この場合、インジケータ収納部7に、図5(c)に示すようなPET樹脂からなる保護層Lで覆われたインジケータシートS2を収納すると性能低下を抑制できる。
【0047】
本発明によれば、揮散剤として、防虫剤以外にも、芳香剤、消臭剤や防黴剤などを採用することができるが、上述したところからも明らかなように、本発明は、揮散剤が防虫剤であるときに特に有効である。
【0048】
上述したところは、本発明の一形態を示したにすぎず、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。例えば、容器本体2内に、防虫剤シートS1を保持する手段としては突起部以外の既存の手段を採用することができる。更に、本形態の各構成中に採用される要素は、適宜、転用等を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、容器本体の内側に配置された揮散剤の効能を表示するインジケータを有し、当該容器本体と別体で構成されたフックによって吊り下げ可能な吊り下げ式揮散剤用容器であれば、様々なものに採用することができる。
【符号の説明】
【0050】
1 吊り下げ式防虫剤用容器
2 容器本体
3 第1部材(第1の部材)
4 第2部材(第2の部材)
5 フックパーツ
6 フック
7 インジケータ収納部
7a 第1側壁(第1の側壁)
7b ヒンジ
7c 第2側壁(第2の側壁)
8 延長部
9 圧入用リブ
10 抜け止め部
10a 抜け止め部(フックパーツ側)
10b 抜け止め部(容器本体側)
1 防虫剤シート
2 インジケータシート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体の内側に配置された揮散剤の効能を表示するインジケータを有し、当該容器本体と別体で構成されたフックによって吊り下げ可能な吊り下げ式揮散剤用容器であって、
フックとインジケータの収納部とを一体に設けたフックパーツを備え、
当該収納部は、フックに隣接して配置される第1の側壁と、当該第1の側壁に対してヒンジを介して折り畳み可能に連結された第2の側壁を有し、当該第2の側壁を第1の側壁と向かい合せに合せてその相互間に、インジケータの収納空間を形成するものであることを特徴とする吊り下げ式揮散剤用容器。
【請求項2】
請求項1において、容器本体とフックパーツがそれぞれ、異材質で構成されていることを特徴とする、吊り下げ式揮散剤用容器。
【請求項3】
請求項2において、容器本体がポリエステル系樹脂で構成されていると共に、フックパーツがポリオレフィン系樹脂で構成されていることを特徴とする、吊り下げ式揮散剤用容器。
【請求項4】
請求項3において、容器本体がポリエチレンテレフタレートで構成されていると共に、フックがポリプロピレン又はポリエチレンで構成されていることを特徴とする、吊り下げ式揮散剤用容器。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項において、前記収納部は、スロットイン型の収納部であって、2つの側壁はそれぞれ、インジケータをその先端部で保持する支持片を備えることを特徴とする、吊り下げ式揮散剤用容器。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項において、前記収納部に、保護層で覆われたインジケータを収納したものであることを特徴とする、吊り下げ式揮散剤用容器。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項において、フックパーツは、横方向に延在する延長部を有し、当該延長部を容器本体の上端に形成された横穴に嵌合させることで、当該容器本体と一体に連結されたものであることを特徴とする、吊り下げ式揮散剤用容器。
【請求項8】
請求項7において、延長部と、横穴を形作る隔壁部とに、互いに引っ掛かって係止される抜け止め部を設けたことを特徴とする、吊り下げ式揮散剤用容器。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項において、容器本体は、2つの部材を向かい合せに合せたその相互間に、揮散剤の収納空間が形成されたものであることを特徴とする、吊り下げ式揮散剤用容器。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項において、揮散剤が防虫剤であることを特徴とする、吊り下げ式揮散剤用容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−157276(P2012−157276A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−18838(P2011−18838)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】