説明

吐出容器

【課題】開口部を有する容器本体と吐出口を有し且つ該開口部に取り付けられる吐出器と該吐出口を塞ぐ蓋体とからなる吐出容器において、蓋体で吐出口が塞がれた状態で収容物が意図せず吐出されることがなく、蓋体が意図せず外れることがなく、吐出口の封止性に優れた吐出容器を提供する。
【解決手段】上部に開口部21を有する容器本体2と、上部に吐出口31を有し且つ容器本体2の開口部21に取り付けられる吐出器3と、吐出口31を塞ぐ蓋体4とからなる吐出容器1であって、吐出器3は、容器本体2の開口部21に取り付けるための基部32と、吐出口3が設けられた先端部33と、基部32と先端部33との間にあって横方向からの押圧により弾性変形可能な胴部34とからなり、蓋体4は、吐出口31を封止するためのシール部41と垂直筒部42とを有し、蓋体4により吐出口31が塞がれた状態において、垂直筒部42は、胴部34を覆うと共に垂直筒部42の下端部が基部32に至るように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上部に開口部を有する容器本体と、上部に吐出口を有し且つ該容器本体の該開口部に取り付けられる吐出器と、該吐出口を塞ぐ蓋体とからなる吐出容器に関する。
【背景技術】
【0002】
液状の化粧料、薬剤等の収容物を収容し、吐出する吐出容器として、上部に開口部を有する容器本体と、上部に吐出口を有し且つ該容器本体の該開口部に取り付けられる吐出器と、該吐出口を塞ぐ蓋体とからなる吐出容器が知られている(例えば、下記特許文献1,2参照)。
このような構成の吐出容器においては、例えば吐出器を横方向から押圧することにより、適量の収容物を吐出口から容易に吐出することができる。また、未使用時においては、蓋体により吐出口を塞ぐことができる。
【0003】
【特許文献1】実開平5−71136号公報
【特許文献2】実開平2−105886号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1,2に記載の吐出容器においては、蓋体は、吐出口及びその近傍のみを塞ぐ小さなものである。そのため、蓋体により吐出口が塞がれた状態であっても、吐出器が横方向から押圧されたときに、吐出口からの吐出圧により蓋体が外れ、収容物が意図せず吐出されることがあった。また、蓋体が小さいため、蓋体が意図せずずれたり、外れやすく、吐出口の封止性が不十分であった。
【0005】
従って、本発明の目的は、上部に開口部を有する容器本体と、上部に吐出口を有し且つ該容器本体の該開口部に取り付けられる吐出器と、該吐出口を塞ぐ蓋体とからなる吐出容器において、蓋体により吐出口が塞がれた状態で吐出器が横方向から押圧されることがないため収容物が意図せず吐出されることがないと共に、蓋体が意図せずずれたり外れることがなく、吐出口の封止性に優れた吐出容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上部に開口部を有する容器本体と、上部に吐出口を有し且つ該容器本体の該開口部に取り付けられる吐出器と、該吐出口を塞ぐ蓋体とからなる吐出容器であって、前記吐出器は、前記容器本体の前記開口部に取り付けるための基部と、前記吐出口が設けられた先端部と、該基部と該先端部との間にあって横方向からの押圧により弾性変形可能な胴部とからなり、前記蓋体は、前記吐出口を封止するためのシール部と垂直筒部とを有し、該蓋体により該吐出口が塞がれた状態において、前記垂直筒部は、前記胴部を覆うと共に該垂直筒部の下端部が前記基部に至るように構成されている吐出容器を提供することにより、前記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の吐出容器によれば、蓋体により吐出口が塞がれた状態で吐出器が横方向から押圧されることがないため、収容物が意図せず吐出されることがない。また、蓋体が意図せずずれたり、外れることがなく、吐出口の封止性に優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の吐出容器を、その好ましい一実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の吐出容器の一実施形態の斜視図が示されている。図2には、図1に示す吐出容器から蓋体を外した状態の斜視図が示されている。図3には、図1に示す吐出容器の部分縦断面図が示されている。
【0009】
本実施形態の吐出容器1は、図1〜図3に示すように、上部に開口部21を有する容器本体2と、上部に吐出口31を有し且つ容器本体2の開口部21に嵌められる吐出器3と、吐出口31を塞ぐ蓋体4とからなる。
【0010】
容器本体2は、図4に示すように、上部に開口部21を有し、下部に底部を有している。開口部21と底部との間は、略円筒状の容器胴部22となっている。開口部21の内周縁及び外周縁の平面視形状は、何れも円形である。開口部21における容器胴部22寄りの首部は、くびれて細径となっている。
【0011】
開口部21の内径(直径)は、例えば6〜30mmであり、その外径(直径)は、例えば10〜40mmである。容器胴部22の内径(直径)は、例えば6〜50mmであり、その外径(直径)は、例えば10〜55mmである。容器本体2の高さは、例えば25〜100mmである。容器本体2の容量は、例えば10〜200cm3(ml)である。
【0012】
容器本体2には、各種収容物が収容される。収容物は特に制限されないが、適量の収容物を吐出器3の吐出口31から容易に吐出するという本発明の吐出容器の主機能を考慮すると、収容物としては、例えば、化粧水、乳液等の液状化粧料、塗り薬等の液状薬品が適している。
【0013】
容器本体2は、通常の横方向の押圧力では実質的に変形しない高い剛性を有していてもよく、通常の押圧力で押圧すると変形可能な低い剛性を有していてもよいが、高い剛性を有していることが好ましい。容器本体2の素材は特に制限されないが、高い剛性を有するものとして、例えば、ガラス、硬質プラスチックが挙げられる。高いバリア性及び高圧滅菌に対する耐性を有している点でガラスが好ましい。
【0014】
容器本体2の開口部21は、図5に示すように、キャップCを嵌めて封止できるようになっている。このように蓋体4とは別に、開口部21を封止できるキャップCを利用するのは、例えば、本発明の吐出容器の使用前において容器本体2の開口部21を確実に封止することで、容器本体2の収容物の品質劣化を防止するためである。
【0015】
次に吐出器3について説明する。吐出器3は、図3及び図6に示すように、容器本体2の開口部21に嵌めるための基部32と、吐出口31が設けられた先端部33と、基部32と先端部33との間にあって横方向からの押圧により弾性変形可能な胴部34とからなる。
【0016】
吐出器3の基部32には、図6に示すように、内筒51及び外筒52がそれぞれ下方に突出して設けられている。図3及び図6に示すように、内筒51は、吐出器3が容器本体2に嵌められた状態において開口部21の内周縁に衝合する筒部である。外筒52は、吐出器3が容器本体2に嵌められた状態において開口部21の外周縁に衝合する筒部である。内筒51の上端部と外筒52の上端部とは、中抜き円盤状(ドーナツ状)の筒連結部55により連結されている。
内筒51の高さ(筒連結部55の下面からの下向き高さ)は、例えば1〜5mmである。外筒52の高さ(筒連結部55の下面からの下向き高さ)は、例えば3〜15mmである。
【0017】
内筒51には、部分的に欠けている内筒凹部51Aが設けられている。内筒凹部51Aは、内筒51の下端部から上方に向けて延びている。本実施形態においては、内筒凹部51Aは、内筒51の周方向に90度間隔で4個設けられている。内筒凹部51Aの幅(内筒51の周方向に沿う幅)は、例えば0.5〜5mmである。内筒凹部51Aの面積(内筒51に沿う面積)は、例えば1〜20mm2である。
尚、内筒凹部51Aの個数は、4個に制限されず、例えば1〜3個又は5〜8個でもよい。また、内筒51には内筒凹部51Aが設けられていなくてもよい。
【0018】
外筒52の内壁には、内径方向に突出する外筒凸部52Bが設けられている。外筒凸部52Bは、外筒52の周方向に90度間隔で4個設けられている。外筒凸部52Bは、図3に示すように、吐出器3が容器本体2に嵌められた状態において、容器本体2の開口部21の首部に係合し、抜け止めとして機能する。
【0019】
周方向に隣接する外筒凸部52B,52Bの間は、部分的に欠けている外筒凹部52Aとなっている。従って、外筒52の内壁には、部分的に欠けている外筒凹部52Aが外筒52の周方向に90度間隔で4個設けられることになる。
外筒凹部52Aの幅(外筒52の周方向に沿う幅)の合計は、外筒52の内壁の周長に対し、例えば20〜90%である。
外筒凸部52B及び外筒凹部52Aの個数は、4個に制限されず、例えば1〜3個又は5〜8個でもよい。
尚、外筒凸部52Bは、外筒52の内壁の全周に亘っていてもよい。即ち、外筒凹部52Aがなくてもよい。
【0020】
筒連結部55の下面(内面)における内筒51と外筒52との間には、下向きに突出する下向きリブ53が設けられている。下向きリブ53は、内筒51及び外筒52と同心円状に全周に亘っている。下向きリブ53の高さは、例えば0.5〜3mmである。下向きリブ53は、吐出器3が容器本体2に嵌められた状態において、容器本体2の開口部21の上端部と吐出器3の基部32との間の密着性を向上させている。
【0021】
外筒凹部52Aには、内径方向に突出する内向きリブ54が設けられている。内向きリブ54の突出高さは、例えば0.2〜1mmである。内向きリブ54の幅(外筒52の周方向に沿う幅)は、外筒凹部52Aの幅(外筒52の周方向に沿う幅)に対し、例えば3〜70%となっている。
外筒凸部52B、外筒凹部52A及び内向きリブ54は、図3に示すように、内筒51の下端部を上下方向に跨いでいる。
【0022】
本実施形態の吐出容器1においては、吐出器3を容器本体2に嵌める過程において、吐出器3の基部32に、容器本体2の内部と外部とを連通する連通路が形成されるように構成されている。内筒凹部51A及び外筒凹部52Aは該連通路の一部を形成している。詳細には、連通路は、容器本体2の内部から外部に向けて、内筒凹部51Aを起点として、吐出器3の基部32における筒連結部55、内筒51及び連通空間(外筒52と容器本体2の開口部21の上端部とによって包囲される空間)を経て、外筒凹部52Aを終点として形成されている。
この連通空間は、外筒凹部52Aに、内径方向に突出する内向きリブ54を設けることにより確実に形成することができる。
【0023】
また、吐出器3が容器本体2に完全に嵌められたときには、該連通路は塞がるように構成されている。詳細には、内筒51における内筒凹部51A以外の部分が容器本体2の開口部21の内周縁に衝合することにより、内筒凹部51Aは封止され、該連通路が塞がる。該連通路は、下向きリブ53が開口部21の上端部に衝合することで、前記連通空間が封止されることによっても塞がれる。
【0024】
基部32における筒連結部55よりも上方部分の外壁32Aには、外径方向に突出する外壁突起32Bが設けられている。外壁突起32Bは、外壁32Aの全周に亘っている。基部32における筒連結部55よりも上方部分は、剛性を高くするため、肉厚となっている。
【0025】
吐出器3の胴部34は、横方向からの押圧により弾性変形可能な筒部である。胴部34の上部は、先端部33となっており、先端部33には吐出口31が設けられている。胴部34から先端部33に掛けて、図6(a)に示すように、滑らかな先細形状になっている。
【0026】
吐出器3における基部32の筒連結部55の上面から先端部33までの長さ(高さ)は、例えば25〜70mmである。
吐出口31は、これから吐出される収容物の物性、要求される吐出性能等に応じて、適当な大きさ、形状とされている。吐出口31の開口面積は、例えば0.2〜20mm2である。
【0027】
吐出器3の素材としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)、エラストマーなどや、それらの素材の複合体が挙げられる。本実施形態においては、吐出器3は、胴部34及び外壁突起32Bの柔軟性(押圧時及び嵌め込み時の弾性変形)、繰り返し耐久性(押圧時及び嵌め込み時の耐久性)の最も優れた、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)から形成されている。
【0028】
次に蓋体4について説明する。蓋体4は、図7に示すように、上底側が頭部43により封止され、下底側が開口している有底の略円筒形状となっている。頭部43の周縁部は、外径方向に延出し、つば部45を形成している。頭部43につば部45が形成されていると、蓋体4により吐出口31が塞がれた状態の吐出容器1(図1に示す状態の吐出容器1)を、蓋体4を下側にして安定して載置することができる。
【0029】
頭部43の下面(内面)の中央部には、吐出口31を封止するためのシール部41が下向きに突出するように設けられている。シール部41の高さ(頭部43の下面からの下向き高さ)は、例えば0.3〜1.9mmである。
【0030】
頭部43の下面(内面)には、シール部41から外径方向に離間して、底面視で中抜き円盤状の導入ガイド44が設けられている。導入ガイド44は、下向きに、シール部41の先端部(下端部)よりも下方まで突出している。導入ガイド44における下端部側の内壁には、下外向きに傾斜したテーパーが形成されている。
導入ガイド44が設けられているため、蓋体4により吐出口31を塞ぐ過程において、吐出器3の先端部33(吐出口31)は、導入ガイド44によりシール部41に向けて誘導されるようになっている。
【0031】
蓋体4の側壁を形成する垂直筒部42は、図3に示すように、吐出器3の胴部34を側方から完全に包囲し得る大きさ及び形状を有している。従って、蓋体4により吐出口31が塞がれた状態において、垂直筒部42は、胴部34を覆うと共に垂直筒部42の下端部が基部32に至るように構成されている。
垂直筒部42の高さは、例えば26〜71mmである。垂直筒部42の内部の横断面積は、例えば28〜315mm2である。
【0032】
垂直筒部42の内壁42Aには、内壁突起42Bが設けられている。内壁突起42Bは、内壁42Aの全周に亘って、内径方向に突出している。内壁突起42Bの上下方向位置は、例えば垂直筒部42の下端部から0〜10mmの範囲である。
本実施形態においては、垂直筒部42の内壁42Aにおける下端部側に外径方向に凹んで内壁凹部42Cが形成されており、内壁凹部42Cから突出する形で内壁突起42Bが形成されている。
【0033】
図3に示すように、蓋体4により吐出口31が塞がれた状態において、基部32の外壁32Aと垂直筒部42の内壁42Aとが衝合するようになっている。詳細には、外壁突起32Bと内壁突起42Bとが衝合するようになっている。
また、吐出器3が容器本体2に嵌められると共に蓋体4により吐出口31が塞がれた状態において、基部32が開口部21の上端部と垂直筒部42の下端部とによって挟まれるようになっている。
【0034】
蓋体4の素材としては、例えば、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリスチレン樹脂(PS)、アクリルニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)、スチレンブタジエン樹脂(SB)、アクリル樹脂(PMMA)飽和ポリエステル樹脂(PET、PCTA)などが挙げられる。
【0035】
本実施形態の吐出容器1は、例えば以下のように使用される。使用前においては、容器本体2と吐出器3とは分離している。容器本体2には収容物が収容されており、図5に示すように、開口部21がキャップCにより封止されている。蓋体4は吐出器3に取り付けられている。
まず、容器本体2の開口部21からキャップCを取り外し、図4に示すように、開口部21を開封する。次に、開口部21に、図1及び図3に示すように、蓋体4が取り付けられた状態の吐出器3の基部32を嵌める。
その結果、容器本体2の開口部21の内周縁は、吐出器3の内筒51により封止される。開口部21の上端部は、吐出器3の下向きリブ53により封止される。開口部21の外周縁は、吐出器3の外筒52により封止される。外筒凸部52Bは、開口部21からの吐出器3の抜け止めとして機能する。
【0036】
このようにして、吐出器3を容器本体2に嵌めて一体化した後、吐出器3から蓋体4を取り外し、図2に示すように、吐出器3の吐出口31を開封する。そして、吐出口31を下向き又は横向きにして、容器本体2に収容されている収容物を吐出器3の胴部34の内部に移動させる。更に、吐出器3の胴部34をその横方向から押圧し、吐出器3の胴部34に収容されている収容物を吐出口31から適量吐出することができる。
収容物を全て使い切ってしまった場合や収容物が保存性のないものの場合には、使用済の吐出容器1を廃棄すればよい。保存性のある収容物が残った場合には、吐出口31を蓋体4により再封して、再度使用するまで吐出容器1を保管しておけばよい。
【0037】
本実施形態の吐出容器1によれば以下の効果が奏される。
本実施形態の吐出容器1においては、蓋体4が吐出口31を封止するためのシール部41と垂直筒部42とを有し、蓋体4により吐出口31が塞がれた状態において、垂直筒部42は、胴部34を覆うと共に垂直筒部42の下端部が基部32に至るように構成されている。そのため、蓋体4により吐出口31が塞がれた状態では吐出器3の胴部34が垂直筒部42により覆われ、露出しないため、吐出器3が横方向から押圧されることがない。従って、収容物が吐出口31から意図せず吐出されることがない。また、蓋体4が意図せずずれたり、外れることがなく、吐出口31の封止性に優れている。
【0038】
また、蓋体4により吐出口31が塞がれた状態において、基部32の外壁32Aと垂直筒部42の内壁42Aとが衝合するため、詳細には、外壁突起32Bと内壁突起42Bとが衝合するため、蓋体4が吐出器3の基部32に取り付けられた状態が安定しており、また、基部32の外壁32Aと垂直筒部42の内壁42Aとの間の封止性が高い。
【0039】
また、吐出器3が容器本体2に取り付けられると共に蓋体4により吐出口31が塞がれた状態において、基部32が開口部21の上端部と垂直筒部42の下端部とによって挟まれるようになっているため、容器本体2に吐出器3を取り付ける際に、簡便かつ確実に取り付けることが可能であり、また、容器本体2と吐出器3とを分別廃棄する際も両者を簡便に分離することができる。
【0040】
本発明の吐出容器は、前記の実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変形可能である。
容器本体2の開口部21の内周縁及び外周縁の平面視形状は、円形に制限されず、例えば矩形でもよい。
吐出器3が容器本体2の開口部21に取り付けられる構成としては、嵌合(嵌め込み)に制限されず、例えばねじ接合でもよい。
吐出器3の胴部34は、横方向からの押圧により弾性変形可能であれば、その形態に制限はない。
【0041】
蓋体4の垂直筒部42の全体形状は、円筒状に制限されず、例えば四角柱状でもよい。また、蓋体4の垂直筒部42には、吐出器3の胴部34に指などが直接触れず、吐出器3に蓋体4が取り付けられた状態では吐出器3が横方向から押圧されることがないような小さなものであれば、窓や隙間が開口していてもよい。蓋体4のシール部41は、吐出器3の吐出口31を封止することができれば、その形状に制限はない。
吐出器3の基部32に形成される連通路は、内筒凹部51A及び外筒凹部52B等から形成されるものに制限されない。
なお、吐出器3と蓋体4の下端部とは、嵌合(嵌め込み)以外にも、例えば、ねじ接合(螺合)により着脱自在になっていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図1は、本発明の吐出容器の一実施形態の斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す吐出容器から蓋体を外した状態の斜視図である。
【図3】図3は、図1に示す吐出容器の部分縦断面図である。
【図4】図4は、図1に示す吐出容器における容器本体を示す斜視図である。
【図5】図5は、図4に示す容器本体の開口部にキャップを嵌めた状態を示す斜視図である。
【図6】図6は、図1に示す吐出容器における吐出器を示す図で、(a)は正面図の部分断面図、(b)は底面図である。
【図7】図7は、図1に示す吐出容器における蓋体の正面図の部分断面図である。
【符号の説明】
【0043】
1 吐出容器
2 容器本体
21 開口部
22 容器胴部
3 吐出器
31 吐出口
32 基部
32A 外壁
32B 外壁突起
33 先端部
34 胴部
4 蓋体
41 シール部
42 垂直筒部
42A 内壁
42B 内壁突起
43 頭部
44 導入ガイド
51 内筒
51A 内筒凹部
52 外筒
52A 外筒凹部
52B 外筒凸部
53 下向きリブ
54 内向きリブ
C キャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に開口部を有する容器本体と、上部に吐出口を有し且つ該容器本体の該開口部に取り付けられる吐出器と、該吐出口を塞ぐ蓋体とからなる吐出容器であって、
前記吐出器は、前記容器本体の前記開口部に取り付けるための基部と、前記吐出口が設けられた先端部と、該基部と該先端部との間にあって横方向からの押圧により弾性変形可能な胴部とからなり、
前記蓋体は、前記吐出口を封止するためのシール部と垂直筒部とを有し、該蓋体により該吐出口が塞がれた状態において、前記垂直筒部は、前記胴部を覆うと共に該垂直筒部の下端部が前記基部に至るように構成されている吐出容器。
【請求項2】
前記蓋体により前記吐出口が塞がれた状態において、前記基部の外壁と前記垂直筒部の内壁とが衝合する請求項1記載の吐出容器。
【請求項3】
前記吐出器の前記基部の前記外壁に外壁突起が設けられ、前記蓋体の前記垂直筒部の前記内壁に内壁突起が設けられており、
前記蓋体により前記吐出口が塞がれた状態において、前記外壁突起と前記内壁突起とが衝合する請求項2記載の吐出容器。
【請求項4】
前記吐出器が前記容器本体に取り付けられると共に前記蓋体により前記吐出口が塞がれた状態において、前記基部が前記開口部の上端部と前記垂直筒部の下端部とによって挟まれるようになっている請求項1乃至3の何れかに記載の吐出容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−302251(P2007−302251A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−129147(P2006−129147)
【出願日】平成18年5月8日(2006.5.8)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【出願人】(000158781)紀伊産業株式会社 (327)
【Fターム(参考)】