説明

含液廃棄物の乾燥方法とその装置

【課題】圧搾シリンダの中空部内において少量の含液廃棄物に高い面圧を作用させて圧縮しフィルターレス構造で固液分離を行い低含液率固体を得た後、圧搾シリンダの中空部と連通する乾燥シリンダに低含液率固体を送って乾燥し、さらに含液率の低下を可能にして、少量ずつ含液廃棄物を乾燥処理できる含液廃棄物の乾燥方法とその装置を提供する。
【解決手段】水分等液体を多量に含んだ粉状又は粒状の含液廃棄物を圧搾シリンダ1の中空部内に投入した後、圧搾シリンダ1の中空部内を進退自在とされ圧搾シリンダ1中空部内面と微少隙間が形成される濾過ピストン4を作動させて前記含液廃棄物を圧縮すると共に圧縮により生じる液体を微少隙間を介して圧搾シリンダ1外に排出させて適宜脱液された含液廃棄物を圧搾シリンダ1の中空部と連通する乾燥シリンダ7の中空部に送り、該中空部で適宜脱液された含液廃棄物を乾燥してさらに含液率を低下させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水分等液体を多量に含む廃棄物の乾燥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多量に水分を含んだ廃棄物の乾燥装置は種々の方式が知られている。
例えば、塗装工程で生じる排水汚泥の乾燥装置に関して特開2005−103397号公報に「排水汚泥の乾燥装置」が開示されている。ここでは、塗装工程で生ずる排水汚泥を脱水して脱水汚泥とする脱水装置と、該脱水汚泥を破砕して汚泥細粒とする破砕装置と、該破砕装置に接続された循環路及び該循環路に設けられた送風機を有し、該汚泥細粒を該送風機の送風により該循環路内で循環させる循環装置と、該循環路の途中に設けられ、該汚泥細粒を乾燥細粒と未乾燥細粒とに選び分ける選別装置とを備え、該乾燥細粒を外部へ排出する一方、該未乾燥細粒を循環路内へ戻して前記送風により該循環路内を再循環させるようにしているので、エネルギ消費量や設備費を低減でき、しかも短時間に処理することのできる効率の良い排水汚泥の乾燥装置を提供できるという利点がある。
【0003】
しかしながら、次のような欠点がある。
1、塗装の前処理工程や下塗り工程又は中塗り・上塗り工程で生じる乗用車1台当りの廃棄物重量は大雑把に言って、それぞれの工程で300〜800グラムと言われている。
1分で1台の自動車が生産されるとすると、前処理工程と下塗り工程とを合わせて生じる廃棄物は多く見積もっても1分当たり1.6Kgである。これに凝集剤等の薬品重量が加算されるにしても大した重量ではないにもかかわらず排水汚泥を連続処理する構造とされているため効率が低下して装置が大型化し装置価格が高価になるばかりでなく運転費も高くなる。
2、脱水装置で含液率を90%から70%に減らした汚泥を循環路に送り、循環路内で風乾燥して含液率40%程度の乾燥汚泥が得られるとしているが、含液率が70%もある汚泥を脱水装置から循環路に送るので循環路内で必要な含液率を得るまでの運転費が高くなる。
【0004】
また、特開平11−83311号公報に「汚泥の乾燥方法及び装置」が開示されている。ここでは、容器に汚泥を送り込み、送り込まれた汚泥を容器内で攪拌しながら移送し、移送中の汚泥を加熱すると共に容器内を真空にして汚泥中の水分を蒸発させて除去し、乾燥した汚泥を容器から排出する汚泥の乾燥方法において、容器を連続的に加熱しながら、容器内を真空にして行う蒸発工程と容器内に大気を導入して行う熱移動工程とを交互に繰り返して汚泥を乾燥するので、真空容器の真空状態を一時中断して容器内を大気開放し、伝導、輻射のほかに対流によっても熱移動が起こる。これにより乾燥汚泥に対する熱移動が速やかに行われ、乾燥時間を短縮できるという利点の他に、バッチ式のため装置を小型化でき安価にできるばかりでなく真空乾燥するので運転費が安価になるという利点がある。
しかしながら、含水率が80%もある汚泥を真空容器内で真空乾燥するので乾燥時間が長くなるという欠点がある。
【0005】
また、特開昭48−101659号公報に「ステンレス鋼板研削屑中の研削油除去方法及び装置」が開示されている。ここでは、研削油が浸潤している程度のステンレス鋼板研削屑を圧搾用シリンダー内に収容した後、同シリンダー内にその内側との間に狭隘な研削油排出間隙を形成する押圧子を圧入して上記研削屑を圧搾すると共にシリンダーの内側との間の研削油排出間隙をフィルターの目として研削油を同間隙からシリンダー外に流出させ、上記研削屑を見掛比重3〜4程度に脱液させたステンレス鋼塊を得るようにしているので、フィルターが不要になるという利点があるばかりでなく見掛比重3〜4程度が示すように含液率を62〜41%にできるという利点がある。
しかしながら、研削屑を圧搾用シリンダーの外に取出すには押圧子を圧搾用シリンダーの中空部から抜き出した後でしかできないので研削屑の取出し時間が長くなるというが欠点がある。
【特許文献1】 特開2005−103397号
【特許文献2】 特開平11−83311号
【特許文献3】 特開昭48−101659号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、複数の廃棄物発生源からの廃棄物を1か所に集めて集中処理するという従来の思想に対して、発生源工程で発生した含液廃棄物は発生時点で発生源工程で乾燥処理するという新しい思想のもと、
圧搾シリンダの中空部内において少量の含液廃棄物に高い面圧を作用させて圧縮しフィルターレス構造で固液分離を行い低含液率固体を得た後、圧搾シリンダの中空部と連通する乾燥シリンダに低含液率固体を送って乾燥し、さらに含液率の低下を可能にして、少量ずつ含液廃棄物を乾燥処理できるコンパクトで安価、且つ、運転費の安い含液廃棄物の乾燥方法とその装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
請求項1に示す含液廃棄物の乾燥方法は、水分等液体を多量に含んだ粉状又は粒状の含液廃棄物を圧搾シリンダの中空部内に投入した後、前記圧搾シリンダの中空部内を進退自在とされ前記圧搾シリンダ中空部内面と微少隙間が形成される濾過ピストンを作動させて前記含液廃棄物を圧縮すると共に圧縮により生じる液体を前記微少隙間を介して前記圧搾シリンダ外に排出させて適宜脱液された含液廃棄物を前記圧搾シリンダの中空部と連通する乾燥シリンダの中空部に送り、該中空部で前記適宜脱液された含液廃棄物を乾燥してさらに含液率を低下させることを特徴とする。
【0009】
請求項2に示す含液廃棄物の乾燥方法は、水分等液体を多量に含んだ粉状又は粒状の含液廃棄物を圧搾シリンダの中空部内に投入した後、前記圧搾シリンダの中空部内を進退自在とされ前記圧搾シリンダ中空部内面と微少隙間が形成される濾過ピストンを作動させて前記含液廃棄物を圧搾すると共に圧搾により生じる液体を前記微少隙間を介して前記圧搾シリンダ外に排出させて適宜脱液された含液廃棄物を前記圧搾シリンダの中空部と連通する乾燥シリンダの中空部に送り、該乾燥シリンダ中空部内圧力を大気圧より低く減圧して前記適宜脱液された含液廃棄物中の液体を低温蒸発させて乾燥しさらに含液率を低下させることを特徴とする。
【0010】
請求項3に示す含液廃棄物の乾燥装置は、含液廃棄物が投入される投入口が連通される中空部を有す圧搾シリンダと、
中空部に収容される廃棄物を乾燥可能な乾燥手段が備えられると共に前記廃棄物を排出可能な排出口を開閉自在とされる第2開閉扉が備えられる乾燥シリンダとが、
第1開閉扉を備え前記含液廃棄物が通過可能な連通路を介して接続されて
前記圧搾シリンダの中空部内面と微小隙間が形成され該中空部を進退自在とされる濾過ピストンが圧搾シリンダに配設され、
前記微小隙間に一側が開口され他側は圧搾シリンダの外部に開口される濾過水排出孔が濾過ピストン又は/及び圧搾シリンダに刻設され
濾過ピストンにより前記含液廃棄物を圧縮するに伴い生じる液体が
前記微小隙間を介して前記濾過水排出孔から排出される一方圧搾された含水廃棄物は前記連通路を通って乾燥シリンダに移送可能とされることを特徴とする。
【0011】
請求項4に示す含液廃棄物の乾燥装置は、請求項3の乾燥装置の圧搾シリンダに
前記濾過ピストンに付着された圧搾含水廃棄物と前記圧搾シリンダ中空部内面とで形成される中空部に望まされる開口部を有す投入孔が刻設され
該投入孔から注入される汚泥を前記濾過ピストンにより前記圧搾含水廃棄物を介して圧縮するに伴い生じる液体が前記微小隙間を介して前記濾過水排出孔から排出される一方圧搾された含水廃棄物は前記連通路を通って乾燥シリンダに移送可能とされることを特徴とする。
【0012】
請求項5に示す含液廃棄物の乾燥装置は、請求項3の乾燥装置の圧搾シリンダに
前記濾過ピストンの端面と前記圧搾シリンダ中空部内面とで形成される中空部に望まされる開口部を有す投入孔が刻設され
該投入孔と洗浄液供給手段とが接続され
該投入孔から注入される洗浄液を前記濾過ピストンにより圧縮すると前記洗浄液が前記微小隙間を介して前記濾過水排出孔から排出されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、濾過ピストンにより含液廃棄物を圧縮すると含液廃棄物は圧搾シリンダ中空部内面と濾過ピストンとで形成される微小隙間を通って濾過されるのでフィルタが不要になる。また、高圧で圧縮・脱液された含液廃棄物(含液率40〜50%)を隣室の乾燥シリンダに移動させて乾燥するのでさらに含液率の低い含液廃棄物を得ることができる。
【0014】
請求項2においては、請求項1と同様にフィルタが不要になる。また、高圧で圧縮・脱水された含液廃棄物(含液率40〜50%)を隣室の乾燥シリンダに移動させて減圧するので液体が低温で蒸発して乾燥されるので少ないエネルギーでさらに含液率の低い含液廃棄物を得ることができる。
【0015】
請求項3においては、請求項1と同様の効果がある。
【0016】
請求項4においては、請求項1と同様の効果の他に、追加注入される汚泥は圧搾された含液廃棄物を介して微小隙間を通り濾過されるので微小隙間より小さい粒度の汚泥も捕捉され濁りの少ない廃液が排出される。
【0017】
請求項5においては、請求項1と同様の効果の他に、洗浄水を圧縮して微小隙間を介して圧搾シリンダから洗浄水を排出させるので圧搾シリンダ中空部内面や濾過ピストンに付着する廃棄物を除去できる。これにより、長時間使用しても微小隙間が詰まることなく使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
【実施例1】
【0019】
図1、2を用いて本発明の請求項2、4、5に係る含液廃棄物の乾燥装置について説明する。
1は両端が開口される中空部1aに連通される投入口1bと該投入口1bから離間されて中空部1aに連通されると共に隣接される乾燥シリンダ7の中空部と連通される連通路1cと投入口1bを介して中空部1aと中空部1a外とを連通する注入孔1eと連通路1cから離間されて中空部1aと中空部1a外とを連通する濾過液排出孔1dが形成された圧搾シリンダ。
2は圧搾シリンダ1の両端にボルト等によって着脱可能に取付けられ圧搾ピストン3または濾過ピストン4を進退動させる駆動手段としての電動シリンダ14、15が取付けられる駆動手段取付部材。
【0020】
3は圧搾シリンダ1の中空部1a内を進退自在とされ柔軟性を有す電線27によって電気が供給されることにより発熱するヒーター26を内蔵する圧搾ピストン。
4は圧搾シリンダ1の中空部1a内を進退自在とされ柔軟性を有す電線27によって電気が供給されることにより発熱するヒーター26を内蔵する段付き形状の濾過ピストンであり、小径部に被せた隙間調整部材4a(図示しないボルトで濾過ピストン本体に着脱可能に取付けられる)を交換することにより中空部1aの内面と隙間調整部材4aの外周面とで形成される微少隙間を拡縮できるようにされている。
【0021】
5は含液廃棄物の投入口1bを開閉可能なバルブ。6は圧搾脱液された含液廃棄物が排出される連通路1cを開閉可能な第1開閉扉としてのバルブ。7は圧搾シリンダ1からバルブ6を介して排出される含液廃棄物を収容可能な乾燥シリンダである。8は乾燥シリンダ7の中空部に配設され乾燥シリンダ7の中空部に進入する含液廃棄物の塊を破砕可能に回動自在とされる破砕羽根(破砕羽根を回動させる駆動手段の図は省略する)。9は減圧管路10を介して乾燥シリンダ7の中空部と連通され該中空部内の圧力を大気圧より低く減圧可能とする減圧手段としての真空ポンプ。11は脱臭装置、12は液体と固体を底部に残し気体だけを真空ポンプに供給可能なセパレータ。13は減圧乾燥された廃棄物が排出される乾燥シリンダ7の排出口を開閉可能な第2開閉扉としてのバルブ。
【0022】
14は駆動手段取付部材2に取付けられて伸縮自在な出力軸14aを圧搾ピストン3に連結させて圧搾ピストン3を進退動させる駆動手段としての電動シリンダ。15は駆動手段取付部材2に取付けられて伸縮自在な出力軸15aを濾過ピストン4に連結させて濾過ピストン4を進退動させる駆動手段としての電動シリンダ。
【0023】
16は圧搾シリンダ1の中空部1a内で圧搾された含液廃棄物から分離されて濾過液排出孔1d、排水管路21を介して排出される汚水が収容されるダーティ水槽。17は汲み上げポンプ18によって揚水管路22を介して供給されるダーティ水槽16内の汚水を収容可能な沈澱槽(他工程から排出される汚泥の沈殿槽でもよい)。17aは汚水表面の波を抑制する消波板。19は沈澱槽17の上部から延出される清浄水排出管路23を介して排出される沈澱槽17内の上澄み液を収容し最終処理する清浄水槽。24は沈澱槽17の底部から延出されバルブ20を介して注入孔1eに接続され、沈澱槽17内の沈殿汚泥を圧搾シリンダ1の中空部1aに供給可能な沈殿物戻し管路。25は清浄水排出管路23から分岐されバルブ20と接続されるクリーニング管路。28と29は中空部1aの内面に刻設される溝に収容されるOリング。30は先端が中空部1aに臨まされて連通路1cに向かって進退自在とされる押出し部材(押出し部材を進退動させる駆動手段の図は省略)
【0024】
以上の構成においてその作用を図2を用いて説明する。
図2−(a)に示すように、バルブ5が開かれバルブ5を介して含水率約80%の水性塗料汚泥所定量(例えば、自動車ボデーの上塗り工程で生じる塗装粕を凝集させて浮上した廃棄物の内、車1台当たりに発生する約2kgの塗料汚泥)が圧搾シリンダ1の中空部1aに投入された後、バルブ5が閉じられる。次いで、電動シリンダ14を作動させて出力軸14aを伸ばして投入口1bが圧搾ピストン3によって塞がれてなお濾過ピストン4側に接近した位置まで圧搾ピストン3が前進されて含水水性塗料汚泥が圧縮される。この際、圧搾シリンダ1の中空部1aの内面と隙間調整部材4aの外周面とで形成される微少隙間を通って前記隙間より小さい塗料汚泥と水分とが濾過液排出孔1dを経て圧搾シリンダ1から排出される。これにより、圧搾力の大きさにもよるが容易に含水率40〜50%の含水水性塗料汚泥が得られる。
【0025】
続いて、図2−(b)に示すように、電動シリンダ14を作動させて出力軸14aを縮めて圧搾ピストン3を後退させ圧搾ピストン3が元の位置に戻った信号を受けてバルブ20が切換えられて沈殿物戻し管路24と注入孔1eとが一定時間連通されると沈殿槽17の沈殿汚泥(含水率100%以上)が投入口1bを介して中空部1aに所定量流入する。一定時間経過後、バルブ20が切換えられて沈殿物戻し管路24と注入孔1eとの連通状態が遮断される。
【0026】
次いで、再び圧搾ピストン3が前進されて前記沈殿汚泥を含む前記含水水性塗料汚泥を図2−(a)と同様に圧搾すると前記沈殿汚泥中の水分が前記含水水性塗料汚泥を通過し前記微少隙間を通って濾過液排出孔1dを経て圧搾シリンダ1から排出される。この際、圧搾された含水水性塗料汚泥がフィルタとして機能し前記微少隙間より小さい粒径の汚泥も中空部内に残留する。この時点でも、圧搾力の大きさにもよるが容易に含水率40〜50%の含水水性塗料汚泥が得られる。
【0027】
次いで、図2−(c)に示すように、電動シリンダ14を作動させて出力軸14aを縮めて圧搾ピストン3をさらに後退させると共に電動シリンダ15を作動させて出力軸15aを伸ばして濾過ピストン4を前進させると前記圧搾含水水性塗料汚泥が連通路1cに臨まされる位置に移動される。この間、前記圧搾含水水性塗料汚泥はヒーター26によって加熱された圧搾ピストン3と濾過ピストン4に接触しているので管理された温度に昇温されている。
【0028】
次いで、図2−(d)に示すように、バルブ6を開きバルブ6が開いた信号を受けて破砕羽根8を回転させると共に僅かの時間遅れて押出し部材30を前進させると前記昇温された圧搾含水水性塗料汚泥が連通路1c、バルブ6を経て乾燥シリンダ7の中空部内に移送される。乾燥シリンダ7内に進入する前記圧搾含水水性塗料汚泥は回転する破砕羽根8に当接して破砕され底部に堆積される。一定時間経過後、破砕羽根8の回転を停止させ、この信号を受けてバルブ6を閉じると共に真空ポンプ9を作動させる。これにより、乾燥工程が開始され、乾燥シリンダ7の中空部内の空気は減圧管路10、脱臭装置11、セパレータ12を介して真空ポンプ9によって排気される。乾燥シリンダ7の中空部内の空気が排気されるに伴い前記中空部内の圧力が下がり減圧される。減圧に伴い、前記含水廃棄物中の水分が蒸発を始め時間の経過と共に含水率が低下して乾燥が進む。(選定条件次第で含水率6%に乾燥できる)
【0029】
この際、加熱された圧搾ピストン3と濾過ピストン4とで圧縮される含水廃棄物の温度が高いほど、また、減圧される圧力が低いほど、また、減圧速度が速いほど脱水速度が速くなる。また、時間を長くするほど含水率を低くすることができるので所要の含水率または所要の乾燥時間に応じてこれら条件を選定することができる。
【0030】
バルブ6が閉じた信号を受けて、図2−(e)に示すように、電動シリンダ14、15を作動させて圧搾ピストン3と濾過ピストン4を当初の位置に戻しバルブ5を開いて次の含水廃棄物を受入れ、前述同様に含水廃棄物の圧搾工程が進行される一方乾燥シリンダ7内で含水廃棄物の乾燥が並行して進行されることが繰り返されて、バルブ13が開かれて低含水率の廃棄物が一定サイクル毎に乾燥シリンダ7から間欠的に排出される。
【0031】
次に、休日前や休憩時間前等に乾燥装置の運転を停止する場合はバルブ5、6を閉じた後、バルブ20を切換えてクリーニング管路25と注入孔1eとを連通させて沈殿槽17の上澄み水を投入口1bを経て中空部1aに流入させる。続いて、圧搾ピストン3を前進させて濾過ピストン4に接近させる。これにより、前記上澄み水は濾過液排出孔1dを経て圧搾シリンダ1から排出されるに伴い中空部1aの内壁や濾過ピストンの隙間調整部材4aの表面に付着した汚泥の内、微少隙間より小さい汚泥は圧搾シリンダ1の中空部1aの内面と隙間調整部材4aの表面とで形成される微少隙間を通って濾過液排出孔1dを経て圧搾シリンダ1から排出されて中空部1aの内壁や濾過ピストンの隙間調整部材4aがクリーニングされる。このクリーニング回数は電気制御により任意設定可能である
【0032】
なお、上記実施例では濾過液排出孔1dは一箇所しか示していないがこれに限るものではない。複数個所設けて排水管路21に接続しても良い。こうすると、中空部1a内の排水が短時間で終了するので好ましい。
【0033】
また、上記実施例では沈澱槽17内の沈殿汚泥を中空部1aに導入させたがこれに限るものではない。中空部1aの内面と隙間調整部材4aの表面とで形成される微少隙間を通って排出される汚泥の粒度が許容範囲のものであれば再濾過する必要はないので沈殿物戻し管路24は省略しても良い。
【0034】
また、上記実施例では、移送手段として押出し部材30を設けたがこれに限るものではない。すなわち、押出し部材に変えて中空部1aと大気中とが連通する中空路を設け該中空路に該中空路を連通遮断自在な大気開放バルブ設けて、乾燥シリンダ7の中空部内を減圧した後、バルブ6を開き、続いて前記大気開放バルブを開いて大気開放させると圧搾含水水性塗料汚泥が乾燥シリンダ7の中空部内に吸引される構成でも良い。
なお、濾過ピストンや圧搾ピストンに圧搾された含水廃棄物が付着しなければ該移送手段は省略しても良い。
【0035】
また、上記実施例では、破砕羽根8は軸が水平にされて羽が回転する構造にしたがこれに限るものではない。軸が垂直にされて羽が回転するものでも良いことは言うまでもない。要するに、乾燥シリンダ7に進入する圧搾含水廃棄物を破砕して、その表面積を増大できればどのような構造でもよい。
また、圧搾含水廃棄物が複数の小塊になって乾燥シリンダ7内に進入する場合は、破砕羽根8を省略できる。
【0036】
また、上記実施例では、バルブ5,6,13はボールバルブを連想させる図となっているがこれに限るものではない。バルブ5は水密可能に閉じることができ、且つ、含水廃棄物を通過させる構造であればどのような構造のバルブでも良いし、乾燥シリンダ7入口、出口を開閉させるバルブ6,13は気密可能に閉じることができ、且つ、含水廃棄物を通過させる構造であればどのような構造のバルブでも良い。
【0037】
また、上記実施例では、減圧手段として真空ポンプを使用したがこれに限るものではない。含水率や乾燥時間の速さの要求が緩ければ、オリフィスを通過する圧縮空気(流体)の流速を利用して負圧を発生させる真空発生器(いわゆる、エアーエジェクター)を利用しても良い。これにより、装置を安価にできる。
【0038】
また、上記実施例では、乾燥シリンダ7の中空部を減圧して乾燥する手段を示したがこれに限るものではない。すなわち、乾燥シリンダ7の中空部に熱風や乾燥蒸気を供給して含水廃棄物を乾燥しても良いことは言うまでもない。(請求項1、3)
【0039】
【実施例2】
【0040】
図3を用いて本発明の請求項2、4、5に係る含液廃棄物の乾燥装置の第2実施例について説明する。
なお、第1実施例を示す図1、図2で用いた部位と同等の部位は同一の符号で示し説明を省略する。
本第2実施例の特徴とするところは、第1にピストンを一つ減らして濾過ピストンに圧搾ピストンの機能を兼用させた。これにより、電動シリンダの数を削減すると共に圧搾シリンダの長さを短くできるので装置が安価になる。
第2に圧搾シリンダ内の濾過液の排出通路である濾過液排出孔を濾過ピストンに刻設した。これにより、濾過ピストンの外周にOリングを卷着しても濾過ピストンの進退動時、濾過液排出孔にOリングが望まされることがなくなりOリングの耐久性が上がる。このため、濾過ピストンの後退により含水率が100%を超える流動性を有す含水廃棄物を自吸し濾過ピストンの前進により液体を濾過液排出孔から排出するサイクルを持つ自給式ポンプとして利用できるので含水廃棄物供給ポンプを削減できる。
第3に圧搾含水廃棄物を濾過ピストンに付着させるための含水廃棄物剥離手段を設けた。
【0041】
図3において、51は両端が開口される中空部51aに連通される投入口51bと該投入口51bから離間されて中空部51aに連通される連通路51cと投入口51bを介して中空部51aと中空部51a外とを連通する注入孔51eが形成された圧搾シリンダ。2は圧搾シリンダ51の投入口51b側端面にボルト等によって着脱可能に取付けられ濾過ピストン54を進退動させる駆動手段としてのエアシリンダ43が取付けられる駆動手段取付部材
【0042】
54は圧搾シリンダ51の中空部51a内を進退自在とされる段付き形状の濾過ピストンであり、小径部外周面と中空部51aの内面との間に微少隙間が形成され、該微少隙間に一側が開口され他側は濾過ピストン54の大径側端面に開口される濾過液排出孔54aが刻設されている。また、濾過ピストン54の後部外周にOリング29が卷着されている。
【0043】
40は圧搾シリンダ51の連通路51c側端面にボルト等によって着脱可能に取付けられる蓋部材である。該蓋部材40の中空部51aに臨まされる端面には円錐面が凹設され該円錘面に連通され端面に開口されるピン孔40aが貫通され、中央部にピン孔40aと同軸とされる大径孔40bが刻設され、さらに、大径孔40bと連通される通気孔40cが刻設されている。
そして、円錐状頭部41bと胴部41cとフランジ部41aから成る剥離ピン41が前記孔に進退自在に装着され、フランジ部41aと大径孔40bとの間に張設されるコイルスプリング42によって円錐状頭部41bの円錘面が凹設された円錘面に密着するよう付勢されている。
【0044】
43は駆動手段取付部材2に取付けられて伸縮自在な出力軸43aを濾過ピストン54に連結させて濾過ピストン54を進退動させる駆動手段としてのエアシリンダ。
【0045】
44はバルブ6を介して圧搾シリンダ51と連結され圧搾シリンダ51から供給される圧搾された含水汚泥を加熱する加熱手段と圧搾された含水汚泥を破砕できる破砕手段とを備えた加熱シリンダであり、加熱手段として電熱ヒータ46が卷着されている。破砕手段として実施例1と同様の破砕羽根8が備えられている。
【0046】
45はバルブ47を介して加熱シリンダ44と連結され加熱シリンダ44から供給される破砕されて加熱された含水汚泥を乾燥する乾燥シリンダであり、実施例1と同様に真空ポンプ9と連結され乾燥シリンダ45の中空部内の圧力を大気圧より低く減圧可能とされている。13は乾燥シリンダ45に接続される第2開閉扉としてのバルブである。
【0047】
以上の構成においてその作用を図3を用いて説明する。
図3において、図示しない沈殿汚泥槽とパイプを介して接続されるバルブ5が開かれると共にバルブ6が閉じられ、バルブ48も閉じられてエアシリンダ43を作動させて出力軸43aを伸ばして濾過ピストン54を前進させた後、出力軸43aを縮めさせて濾過ピストン54を後退させると沈殿汚泥槽内の含水汚泥がバルブ5を介して圧搾シリンダ51の中空部51aに吸引される。続いて、バルブ5が閉じられると共にバルブ48が開かれてバルブ6は閉じられた状態でエアシリンダ43を作動させて出力軸43aが伸ばされて濾過ピストン54を前進させると圧搾シリンダ51の中空部51aの内面と濾過ピストン54の小径部の表面とで形成される微少隙間を通って前記隙間より小さい粒径の汚泥と水分とが濾過液排出孔54aを経て圧搾シリンダ51から排出され、排水管路21を介してダーティ水槽16に送られる。中空部51a内に残った含水汚泥は、圧搾力の大きさや汚泥材質の圧縮強度等にもよるが含水率40〜60%の含水汚泥が得られる。
【0048】
次いで、バルブ49が開かれて圧縮空気供給装置(図中二重丸記号)から供給される圧縮空気をパイプ50を介して大径孔40bに供給しながらエアシリンダ43を作動させて出力軸43aが縮められると、圧縮空気を受けたフランジ部41aの前進力がコイルスプリング42の弾発力に勝って剥離ピン41が前進する。剥離ピン41が前進するに従ってフランジ部41aが通気孔40cに臨まされると圧縮空気が通気孔40c、ピン孔40a、円錐凹面を経て中空部51a内に進入する。これにより、圧搾された汚泥は濾過ピストン54側に押圧・付着した状態で濾過ピストン54の後退端まで後退する。
【0049】
続いて、濾過ピストン54の後退端信号を受けてバルブ20が切換えられ沈殿物戻し管路24と投入孔51eとが一定時間連通され沈殿槽17の沈殿汚泥(含水率100%以上)が投入口51bを介して中空部51aに所定量流入する。一定時間経過後、バルブ20が切換えられて沈殿物戻し管路24と注入孔51eとの連通状態が遮断される。次いで、再び濾過ピストン54が前進されて前記沈殿汚泥を含む前記含水汚泥が圧搾されて前記沈殿汚泥中の水分が前記圧搾汚泥を通過し前記微少隙間を通って濾過液排出孔54aを経て圧搾シリンダ51から排出される。この際、圧搾された汚泥(含水廃棄物)がフィルタとして機能し前記微少隙間より小さい粒径の汚泥も中空部内に残留する。この時点でも、圧搾力の大きさにもよるが容易に含水率40〜60%の含水汚泥が得られる。
【0050】
続いて、エアシリンダ43に連通される図示しないバルブが切換えられて出力軸43aを伸ばす方向に供給されていた圧縮空気を大気解放可能にする。(これにより、後述の押出し部材30が前進しやすくなる)次いで、バルブ6が開かれバルブ6が開いた信号を受けて破砕羽根8が回転されると共に僅かの時間遅れて押出し部材30が前進されて前記圧搾汚泥が連通路51c、バルブ6を経て加熱シリンダ44の中空部内に移送される。加熱シリンダ44内に進入する前記圧搾汚泥は破砕羽根8に当接して破砕され底部に堆積される。一定時間経過後、破砕羽根8の回転が停止され、この信号を受けてバルブ6が閉じられると共にバルブ47が開かれると破砕されて加熱された圧搾汚泥が自重で乾燥シリンダ45の中空部に落下する。なお、バルブ6が閉じられるとバルブ5が開かれて前述同様に濾過ピストン54が後退されて次の汚泥を吸引・圧搾するサイクルが開始される。
【0051】
図示しないセンサで汚泥の進入を検知するとバルブ47が閉じられて真空ポンプ9が作動する。これにより、乾燥工程が開始され、乾燥シリンダ7の中空部内の空気は減圧管路10、脱臭装置11、セパレータ12を介して真空ポンプ9によって排気される。乾燥シリンダ7の中空部内の空気が排気されるに伴い前記中空部内の圧力が下がり減圧される。減圧に伴い、前記含水汚泥中の水分が蒸発を始め時間の経過と共に含水率が低下して実施例1と同様の乾燥が進む。
なお、バルブ47が閉じられるとバルブ6が開かれて前述同様に押出し部材30が前進されて圧搾された含水廃棄物を連通路51c、バルブ6を経て加熱シリンダ44の中空部内に移送するサイクルが開始される。
【0052】
次いで、予め設定された時間が経過すると第2開閉扉としてのバルブ13が開かれて、乾燥されて低含水化された汚泥が乾燥シリンダ45から排出される。
このようにして、圧搾シリンダ51での含水廃棄物の圧搾工程と加熱シリンダ44での含水廃棄物の加熱工程と乾燥シリンダ45での含水廃棄物の乾燥工程とが並行して進行されることが繰り返されて、低含水率の汚泥が一定サイクルで乾燥シリンダ45から間欠的に排出される。(圧搾工程、加熱工程、乾燥工程で最も長時間必要とされる工程の時間でサイクルを回せばよい)
【0053】
なお、上記実施例では、乾燥シリンダ45を1個にしたがこれに限るものではない。設定されたサイクルタイムでより低含水率の廃棄物を得るために乾燥シリンダを直列に増設しても良い。これにより、乾燥時間はサイクルタイムと乾燥シリンダ数との積になるのでより低含水の廃棄物が得られる。
【0054】
また、上記実施例では沈澱槽17内の沈殿汚泥を中空部51aに導入させたがこれに限るものではない。中空部51aの内面と濾過ピストン54の小径部外周面とで形成される微少隙間を通って排出される汚泥の粒度が許容範囲のものであれば再濾過する必要はないので沈殿物戻し管路24は無くても良いし蓋部材40から圧搾含水汚泥を剥離させる剥離ピン41や該剥離ピン41を収容する孔等を省略できる。
【0055】
また、上記実施例では、加熱シリンダ44内の含水廃棄物をヒータ46で加熱させたがこれに限るものではない。太陽光の集熱加熱やスチームにより加熱シリンダ44を加熱したり、あるいは又、加熱シリンダ44の中空部にスチームを導入して含水廃棄物を直接加熱しても良いことは言うまでもない。要するに、次工程の乾燥シリンダ45内で減圧乾燥するに当たり含水廃棄物に含まれる水分の気化熱より多くの熱量を含水廃棄物に与えることができればどのような加熱手段でも良い。
【0056】
また、上記実施例では、圧搾シリンダの軸を水平にして使用したがこれに限るものではない。図4に示すように圧搾シリンダの軸を直立させても良い。この際は、投入口と排出口は含水廃棄物が自重で移動できるように傾斜させると良い。
【0057】
また、上記実施例では、濾過ピストンの小径部外周面と中空部51aの内面との間に微少隙間を形成させたがこれに限るものではない。すなわち、図5、図6に示すように小径部外周面と中空部51aの内面とで形成される微少隙間と同程度の隙間の溝を刻設し、該溝を小径部外周面と中空部51aの内面とで形成される微少隙間に連通させても良い。これにより圧搾水を早く排水できる。
【0058】
【産業上の利用可能性】
【0059】
自動車ボデーや自動車用部品の塗装工程から排出される塗装汚泥や金属部品の研削工程又は切削工程から排出される切粉汚泥、さらには、食材加工工程や食堂から排出される食物残差等の乾燥に利用される。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】 本発明の第一実施例を示す要部断面図である。
【0061】
【図2】 第一実施例の作用を示す説明図。
【0062】
【図3】 本発明の第二実施例を示す要部断面図である。
【0063】
【図4】 本発明の圧搾シリンダの他の実施例を示す要部断面図。
【0064】
【図5】 本発明の濾過ピストンに刻設される微少隙の他の実施例を示す平面図。
【0065】
【図6】 図5のA−A断面図である。
【符号の説明】
【0066】
1、51 圧搾シリンダ
2 駆動手段取付部材
3 圧搾ピストン
4、54 濾過ピストン
4a 隙間調整部材
5 バルブ
6 バルブ(第1開閉扉)
7、45 乾燥シリンダ
8 破砕羽根
9 真空ポンプ(減圧手段)
10 減圧管路
11 脱臭装置
12 セパレータ
13 バルブ(第2開閉扉)
14 電動シリンダ
15 電動シリンダ
16 ダーティ水槽
17 沈澱槽
18 汲み上げポンプ
19 清浄水槽
20 バルブ
21 排水管路
22 揚水管路
23 清浄水排出管路
24 沈殿物戻し管路
25 クリーニング管路
26、46 ヒーター
27 電線
28 Oリング
29 Oリング
30 押出し部材
40 蓋部材
41 剥離ピン
42 コイルスプリング
43 エアシリンダ
44 加熱シリンダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水分等液体を多量に含んだ粉状又は粒状の含液廃棄物を圧搾シリンダの中空部内に投入した後、前記圧搾シリンダの中空部内を進退自在とされ前記圧搾シリンダ中空部内面と微少隙間が形成される濾過ピストンを作動させて前記含液廃棄物を圧縮すると共に圧縮により生じる液体を前記微少隙間を介して前記圧搾シリンダ外に排出させて適宜脱液された含液廃棄物を前記圧搾シリンダの中空部と連通する乾燥シリンダの中空部に送り、該中空部で前記適宜脱液された含液廃棄物を乾燥してさらに含液率を低下させることを特徴とする含液廃棄物の乾燥方法
【請求項2】
水分等液体を多量に含んだ粉状又は粒状の含液廃棄物を圧搾シリンダの中空部内に投入した後、前記圧搾シリンダの中空部内を進退自在とされ前記圧搾シリンダ中空部内面と微少隙間が形成される濾過ピストンを作動させて前記含液廃棄物を圧搾すると共に圧搾により生じる液体を前記微少隙間を介して前記圧搾シリンダ外に排出させて適宜脱液された含液廃棄物を前記圧搾シリンダの中空部と連通する乾燥シリンダの中空部に送り、該乾燥シリンダ中空部内圧力を大気圧より低く減圧して前記適宜脱液された含液廃棄物中の液体を低温蒸発させて乾燥しさらに含液率を低下させることを特徴とする含液廃棄物の乾燥方法
【請求項3】
含液廃棄物が投入される投入口が連通される中空部を有す圧搾シリンダと
中空部に収容される廃棄物を乾燥可能な乾燥手段が備えられると共に前記廃棄物を排出可能な排出口を開閉自在とされる第2開閉扉が備えられる乾燥シリンダとが
第1開閉扉を備え前記含液廃棄物が通過可能な連通路を介して接続されて
前記圧搾シリンダの中空部内面と微小隙間が形成され該中空部を進退自在とされる濾過ピストンが圧搾シリンダに配設され
前記微小隙間に一側が開口され他側は圧搾シリンダの外部に開口される濾過液排出孔が濾過ピストン又は/及び圧搾シリンダに刻設され
濾過ピストンにより前記含液廃棄物を圧縮するに伴い生じる液体が
前記微小隙間を介して前記濾過水排出孔から排出される一方圧搾された含水廃棄物は前記連通路を通って乾燥シリンダに移送可能とされることを特徴とする含液廃棄物の乾燥装置
【請求項4】
請求項3の乾燥装置の圧搾シリンダに
前記濾過ピストンに付着された圧搾含液廃棄物と前記圧搾シリンダ中空部内面とで形成される中空部に望まされる開口部を有す注入孔が刻設され
該注入孔から注入される汚泥を前記濾過ピストンにより前記圧搾含液廃棄物を介して圧縮するに伴い生じる液体が前記微小隙間を介して前記濾過液排出孔から排出される一方圧搾された含液廃棄物は前記連通路を通って乾燥シリンダに移送可能とされることを特徴とする含液廃棄物の乾燥装置
【請求項5】
請求項3の乾燥装置の圧搾シリンダに
前記濾過ピストンの端面と前記圧搾シリンダ中空部内面とで形成される中空部に望まされる開口部を有す注入孔が刻設され
該注入孔と洗浄液供給手段とが接続され
該注入孔から注入される洗浄液を前記濾過ピストンにより圧縮すると前記洗浄液が前記微小隙間を介して前記濾過液排出孔から排出されることを特徴とする含液廃棄物の乾燥装置

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−153810(P2011−153810A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−31774(P2010−31774)
【出願日】平成22年1月27日(2010.1.27)
【出願人】(597008120)ワシノ機工株式會社 (7)
【Fターム(参考)】