説明

吸込具、及び建材の清掃方法

【課題】
建材の表面や付着物を研削しながら清掃する場合において、研削によって発生した粉塵等の飛散を抑制しながら清掃、研削することができる吸込具を提供する。また、その吸込具を用いた清掃方法を提供する。
【解決手段】
以下の(1)〜(4)の構成要素を有することを特徴とする吸込具。(1)吸引装置の吸込部先端に接続するための接続手段と軟毛ブラシ及び研削ブラシの固定・保持のための枠とを備え、枠内の粉塵を散逸させないカバー体。(2)複数の軟毛ブラシ材の集合体を、前記カバー体の先端枠外周に環状かつ被清掃物に接触できる方向に配置した軟毛ブラシ。(3)複数の研削ブラシ材の集合体であって、前記環状配置された軟毛ブラシのカバー体内側領域に配置された研削ブラシ。(4)前記カバー体の吸引管に連結され、カバー体とカバー体内側の軟毛ブラシと被清掃物とによって囲まれる領域に延長された吸込口。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空掃除機の吸込部に取り付ける吸込具に関するものであって、該吸引具は、経年の太陽光及び風雨等にさらされて劣化した建材の表面を研削する為の研削手段を備える。
本発明の吸引具は、既存の建築物の屋根・壁等に用いられている石綿含有スレート、石綿含有セメント、石綿含有塗料、防音材、断熱材、保温材等の石綿含有建材の表面の清掃、研削にも用いることができる。
【背景技術】
【0002】
従来、肺がん、石綿肺、悪性中皮腫等の原因とされる石綿(アスベスト)はかつて、建材中に多岐にわたって使用されてきた。これらの建材うち、吹付けアスベストについては劣化等により粉塵を発散させ、労働者がその粉塵に曝露するおそれがあるときは、除去、封じ込め、囲い込み等の措置を採ることが義務付けられている。一方で、スレートや塗料等のように固化されているものについては飛散の危険が小さいということでこれらの措置の対象とはなっていない。しかし、これらの石綿含有建材が屋外で経年の太陽光及び風雨等にさらされると、その表面が劣化して脆弱になっており、これら石綿含有建材を改修する際の下地の処理方法によっては、周辺環境へ石綿を飛散させてしまうおそれがあるという問題点があった(例えば、非特許文献1)。
しかしながら、上記のような石綿含有建材に塗料等のコーティング材を施工して改修する場合においては、下地の清掃や処理方法が十分でなく、下地に付着した付着物が十分に除去されていない場合や下地に脆弱部分が残っている場合には、コーティング材の耐久性が十分でない場合があった。そのため、石綿含有建材を改修する際においては、下地の処理は、不可欠な工程であり、周辺環境へ石綿を飛散させない下地の処理方法が検討されていた。
【0003】
上記問題点を解決した処理方法として、本件の出願人は、特許文献1において、石綿含有建材の表面を真空掃除機によって清掃する方法を提案している。また、特許文献1では、前記真空掃除機が吸引口周りにブラシを持つものであって、該ブラシによって石綿含有建材の表面を削りながら、石綿含有建材を清掃する方法も提案している。
【0004】
また、特許文献2には、石綿含有スレートの補強方法が記載されている。特許文献2に記載の方法は、スレート基材の付着物除去作業の際に発生する粉塵の飛散抑制のための層又は膜を形成し、その後にスレート基材の表面の付着物除去または/および清掃作業を行うことによって、粉塵の飛散を抑制するものであった。
【0005】
【非特許文献1】建設省官民連帯共同研究 建築物のノンアスベスト化技術の開発 平成2年度概要報告書「劣化した石綿スレート板のケレン方式に関する研究」建設省(第4〜13頁)
【特許文献1】特願2007−222063号
【特許文献2】特開2009−2125号公報(特許請求の範囲等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2に記載の付着物除去または/および清掃作業では、予め粉塵の飛散抑制のための層又は膜を形成する方法では、作業前に前記層又は膜を形成する工程が必要であった。また、前記層又は膜を形成することによって、付着物がスレート基材に固定されてしまうために、付着物除去または/および清掃作業に手間を要した。
【0007】
特許文献1の方法では、特許文献2のように予め粉塵の飛散抑制のための層又は膜を形成する工程はなく、作業が容易であった。
本発明は、特許文献1に記載の清掃方法をより効率よく建材の表面を清掃することができる真空掃除機用の吸込具を提供するものである。
【0008】
本発明は、建築物の屋根・外壁等に用いられ、劣化によって表面が脆弱になった建材の表面処理として、建材の表面や建材の表面に付着した付着物を研削しながら清掃する場合において、研削によって発生した粉塵等の飛散を抑制しながら清掃、研削することができる吸引装置用の吸込具を提供することを目的とする。
また、前記吸込具を用いた建材の清掃方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、真空掃除機等の吸引装置の吸込部先端に装着され、被清掃物である建材の表面及び/又は建材の表面に付着した付着物を研削しながら清掃するためのブラシであって、以下の(1)〜(4)の構成要素を有することを特徴とする吸込具である。
(1)吸引装置の吸込部先端に接続するための接続手段と軟毛ブラシ及び研削ブラシの固定・保持のための枠とを備え、枠内の粉塵を散逸させないカバー体
(2)複数の軟毛ブラシ材の集合体を、前記カバー体の先端枠外周に環状かつ被清掃物に接触できる方向に配置した軟毛ブラシ。
(3)複数の研削ブラシ材の集合体であって、前記環状配置された軟毛ブラシのカバー体内側領域に配置された研削ブラシ。
(4)前記カバー体の吸引管に連結され、カバー体とカバー体内側の軟毛ブラシと被清掃物とによって囲まれる領域に延長された吸込口。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載の吸込具において、前記研削ブラシと前記吸込口が並列に配置されていることを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の吸込具において、前記軟毛ブラシ材は、直径が0.01〜0.5mm且つヤング率が0.1GPa〜20GPaの繊維であって、前記研削ブラシ材は、直径が0.55〜1.8mm、且つヤング率が0.5〜50GPaの繊維、或いは、直径が0.1〜0.8mm、且つヤング率が55〜250GPaの繊維であることを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の吸込具において、一定方向に略同一断面が連続する形状の建材の表面を清掃するために、前記研削ブラシが、前記略同一断面における表面部の形状に合わせて研削ブラシ材の先端を揃えた形状であることを特徴とする。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1〜4に記載のいずれかの吸込具を吸引装置の吸込部先端に装着して、吸引装置によって吸引しながら建材の表面を清掃する方法であって、建材の表面及び/又は建材の表面に付着した付着物を前記研削ブラシで削り取ることを特徴とする建材の清掃方法である。
【0014】
請求項6の発明は、請求項1〜4に記載のいずれかの吸込具を吸引装置の吸込部先端に装着して、吸引装置によって吸引しながら石綿含有建材の表面を清掃する方法であって、石綿含有建材の表面を0.001mm〜2.00mmの厚さで削り取ることを特徴とする石綿含有建材の清掃方法である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明である吸込具を用いれば、建材の表面や付着物を研削しながら清掃する場合において、研削によって発生した粉塵等の飛散を抑制しながら清掃、研削することができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、研削によって発生した粉塵等を効率よく吸引することができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、建材の表面や付着物を効率的に研削し、研削によって発生した粉塵等の飛散を特に抑えることができる。
【0018】
請求項4の発明によれば、一定方向に略同一断面が連続する形状の建材の表面を隈なく研削、清掃することができる。
【0019】
請求項5に記載の建材の清掃方法によれば、付着物の研削によって発生した粉塵等の飛散を抑制しながら建材を清掃、研削することができる。
【0020】
請求項6に記載の石綿含有建材の清掃方法によれば、研削によって発生した石綿を含んだ粉塵等の飛散を抑制しながら石綿含有建材を清掃、研削することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の吸込具を具体化した実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
なお、以下の説明においては、石綿含有建材の清掃を中心に説明するが、本発明の吸込具は、石綿を含有しない建材に用いることもできる。
【0022】
本発明の吸込具は、真空掃除機等の吸引装置の吸込部先端に装着して使用する。該吸込具を用いれば、表面が劣化して脆弱になった建材の表面や建材の表面に付着した付着物を研削しながら清掃する場合において、研削によって発生する粉塵等の飛散を抑制しながら清掃することができる。
また、前記建材が石綿含有建材であった場合には、研削によって発生する石綿を含んだ粉塵の飛散を抑制できるため、石綿含有建材の清掃に用いることができる。
【0023】
前記石綿含有建材とは、成型・非成型を問わず、セメントや合成樹脂等によって石綿を固化させている建材をいう。例えば、大波板、中波板、小波板、リブ波板等のスレート波板、フレキシブル板、平板、軟質板、軟質フレキシブル板等のスレートボード、珪酸カルシウム板、パーライト板、スラグ石膏板、パルプセメント板、窯業系サイディング、押出成形セメント板、住宅屋根用化粧スレート、石綿セメント円筒、石綿含有ロックウール吸音天井板、プラスチックタイル(Pタイル)、吹付けタイル、単層弾性塗料などの建築仕上材、セメントフィラー等の下地調整材等が挙げられる。
【0024】
前記吸込具の実施形態を図1に示す。
なお、本明細書では、前記吸込具において被清掃物である建材にあてがう部分を吸込具の「先端」とする。また、また、吸込具を構成する構成要素においても、吸込具の先端により近い部分を、各構成要素の「先端」とする。
また、図1に示す吸込具1の説明においては、図1の(a)図において下側となる部分を吸込具1の「前」、上側となる部分を吸込具1の「後」として説明する。従って、手前側から見て右側となる部分を吸込具1の「右」、左側となる部分を吸込具1の「左」として説明する。図1では、左側が右、右側が左となる。
【0025】
吸込具10は、真空掃除機等の吸引装置の吸込部50に接続して使用する器具であって、カバー体11、軟毛ブラシ13、研削ブラシ14、吸込口15を必須の構成要素とする。
カバー体11は、吸引装置の吸込部50先端に接続する接続手段としての吸引管12と軟毛ブラシ13及び研削ブラシ14の固定・保持のための枠を備え、枠内の粉塵を散逸させないカバーである。
軟毛ブラシ13は、複数の軟毛ブラシ材13aの集合体を、前記カバー体11の先端枠外周に環状かつ被清掃物に接触できる方向に配置したブラシである。軟毛ブラシ13は、カバー体11と共に、研削ブラシ14及び吸込口15を覆うことによって、研削ブラシ14で被清掃物の表面や付着物を削ることによって発生する粉塵の散逸を抑制する。
研削ブラシ14は、複数の研削ブラシ材14aの集合体であって、前記環状配置された軟毛ブラシ13のカバー体11内側領域に配置されたブラシである。研削ブラシ14は、被清掃物の表面や付着物を削るための研削手段であって、清掃時には、被清掃物の表面や付着物を削ることによって被清掃物の表面を清掃する。
吸込口15は、吸引装置の吸込部50が前記カバー体11の吸引管12に連結され、カバー体11とカバー体内側の軟毛ブラシ13と被清掃物とによって囲まれる領域に延長されている。吸込口15と研削ブラシ14が前記領域にあることによって、研削ブラシ14による研削によって発生した粉塵を飛散させることなく、吸込口15から吸い込むことができる。
【0026】
前記吸込具10を真空掃除機に取り付けて、建材の表面や建材の表面に付着した付着物を研削しながら清掃する清掃方法に用いれば、研削ブラシ14を建材の表面にあてがって建材の表面を削る際に、研削ブラシ14及び吸引口15が、カバー体11と軟毛ブラシ13とによって覆われる。これによって、研削によって発生した粉塵をカバー体11と軟毛ブラシとによって覆われる領域から漏らすことなく、粉塵を吸引口15より吸引することができる。
【0027】
前記カバー体11は、吸引管12の先端に、軟毛ブラシ13、研削ブラシ14の固定・保持のための枠として形成された箱型のステンレス製の部材であり、吸引管12を介して真空掃除機の吸込部50に接続されている。
カバー体11は、軟毛ブラシ13と共に、研削ブラシ14及び吸込口15を覆って、研削ブラシ14によって被清掃物である建材や建材の付着物を研削した際に発生する粉塵の飛散を防止する。従って、カバー体11には粉塵が散逸するような穴や隙間等がないことが好ましい。また、粉塵が散逸するような穴や隙間等がないことによって、前記枠内への空気の侵入が抑制されるので、枠内の負圧を保ちやすくなる。
【0028】
前記カバー体11の材質は、特に限定されるものではない。例えば、ステンレス、鉄、銅、真鍮等の金属、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂であってもよい。
【0029】
前記軟毛ブラシ13は、直径0.1mmのナイロン製の繊維である軟毛ブラシ材13aの集合体であって、カバー体11の先端枠外周に環状かつ被清掃物に接触できる方向に配置されている。図1の吸込具10においては、軟毛ブラシ材13aの集合体である軟毛ブラシ13と軟毛ブラシ基材23からなる軟毛ブラシ体33をカバー体11先端側の周囲に取り付けることによって、軟毛ブラシ13をカバー体11先端側の周囲に環状に配置している。このように軟毛ブラシ13を配置することによって、研削ブラシ14を被清掃物にあてがったときに、カバー体11と軟毛ブラシ13によって、研削ブラシ14及び吸込口15を覆うことができる。
軟毛ブラシ13は、カバー体11と共に研削ブラシ14及び吸込口15を覆うものであるから、研削ブラシ14を被清掃物に接触させたときに、環状に配置された軟毛ブラシ13が被清掃物に接触できる方向に配置しなければならない。また、研削ブラシ14及び吸込口15を十分に覆うためには、軟毛ブラシ13と被清掃物の間に隙間が生じないように配置することか好ましい。
【0030】
前記軟毛ブラシ材13aは、直径0.1mmのナイロン製の繊維に限定されず、適度にたわむものであればよい。軟毛ブラシ材13aが適度にたわむことによって、被清掃物と軟毛ブラシ13の間に隙間が生じにくくなる。また、被清掃物の表面に凹凸があったとしても、先端部が被清掃物の凸部に接触した軟毛ブラシ材13aがたわむことで、凸部に接触しない軟毛ブラシ材13aの先端を被清掃物の凹部に接触させることができ、軟毛ブラシ13の先端部と被清掃物の間に隙間が生じにくい。
【0031】
前記軟毛ブラシ材13aが適度たわむためには、軟毛ブラシ材13aは、直径0.01〜0.5mmの繊維状のものであって、且つ該繊維のヤング率は0.1GPa〜20GPaであることが好ましい。なお、前記直径は、直径0.05〜0.45mmであることがより好ましく、直径0.1〜0.4mmであることが最も好ましい。また、前記ヤング率は、0.2GPa〜15GPaであることがより好ましく、0.3GPa〜10GPaであることが最も好ましい。前記直径及びヤング率がこの範囲にあるとき、前記軟毛ブラシ材13aが適度たわむことによって、軟毛ブラシ13の先端部と被清掃物の間に隙間が生じにくくなる。前記直径及又はヤング率が前記範囲より小さくなると、軟毛ブラシ材13aが吸込口に引き寄せられることで、軟毛ブラシ13と被清掃物の間などに隙間が生じる恐れがある。逆に、前記直径及又はヤング率が前記範囲より大きくなると、軟毛ブラシ13がたわませて、研削ブラシ14を被清掃物の表面に押し当てるのに強い力が必要となり、作業速度が低下するおそれがある。
【0032】
なお、ヤング率が前記範囲にあるものとしては例えば、ポリエチレン(0.4〜1.3GPa)、ポリスチレン(2.7〜4.2GPa)、ナイロン(1.2〜2.9GPa)等の合成樹脂等が挙げられる。また、リス毛、鹿毛、馬毛、山羊毛、山馬毛、牛毛、羊毛、兎毛、猫毛、狐毛、豚毛等の獣毛もヤング率がこの範囲にあるものであれば利用することができる。
【0033】
また、前記軟毛ブラシ材13aの長さは、10mm〜150mmが好ましく、より好ましくは20mm〜100mmであり、最も好ましくは25mm〜80mmである。軟毛ブラシ材13aの長さが短すぎると、軟毛ブラシ材13aの適度たわみが十分でなく、被清掃物と軟毛ブラシ13の間に隙間が生じ易い。逆に、軟毛ブラシ材13aの長さが長すぎると、真空掃除機に吸込具を取り付けて清掃する際に、軟毛ブラシ材13aの隙間から空気が侵入しやすくなるために、カバー体11と軟毛ブラシ13とに覆われる領域の気圧が下がりにくくなり、粉塵が飛散し易くなる。軟毛ブラシ材13aの長さが前記範囲にあれば、軟毛ブラシ材13と被清掃物との間に隙間が生じにくく、粉塵が飛散を抑制することができる。
【0034】
また、前記軟毛ブラシ14における軟毛ブラシ材14aのブラシ密度は、好ましくは30〜90%であり、より好ましくは40〜85%であり、最も好ましくは50〜80%である。ここで、ブラシ密度とは、軟毛ブラシの根元、即ち軟毛ブラシと軟毛ブラシの基材の接点において、最外周に配置される軟毛ブラシ材の根元の外側縁部を連ねた環状線によって囲まれる領域の面積に対して、軟毛ブラシ材の断面積の総和の占める割合である。
前記ブラシ密度が小さすぎると、軟毛ブラシ材13aの隙間から空気が侵入しやすくなるために、カバー体11と軟毛ブラシ13とに覆われる領域の気圧が下がりにくくなり、粉塵が飛散し易くなる。逆に、前記ブラシ密度が大きすぎると、軟毛ブラシ材13aが適度にたわみにくくなり、軟毛ブラシ13の先端部と被清掃物の間に隙間が生じやすい。
また、前記ブラシ密度の軟毛ブラシ13の厚みは、好ましくは3〜20mmであり、より好ましくは5〜15mmであり、最も好ましくは7〜12mmである。軟毛ブラシ13の厚みが薄すぎると、軟毛ブラシ材13aの隙間から空気が侵入しやすくなるために、カバー体11と軟毛ブラシ13とに覆われる領域の気圧が下がりにくくなり、粉塵が飛散し易くなる。逆に、軟毛ブラシ13の厚みが厚すぎると、吸込具10の重量が増して、清掃作業の効率が落ちる恐れがある。
【0035】
前記研削ブラシ14は、直径1mmのナイロン製の繊維である軟毛ブラシ材14aの集合体であって、前記環状配置された軟毛ブラシのカバー体内側領域に配置されている。即ち、研削ブラシ14は、研削ブラシ14を被清掃物に接触させたときに、前記カバー体11と前記軟毛ブラシ13と被清掃物とによって囲まれる領域に配置されている。図1の吸込具10においては、図2に示すように、研削ブラシ材14aの集合体である研削ブラシ14と研削ブラシ基材24からなる研削ブラシ体34をカバー体11に取り付けることによって、研削ブラシ14を配置している。なお、研削ブラシ体34は、図3の(a)図に示すものを用いた。
また、研削ブラシ14を被清掃物にあてがったときに、前記軟毛ブラシ13がたわんでいるように設計しないと、軟毛ブラシ13と被清掃物の間に隙間が生じやすい。従って、図2に示すように、研削ブラシ14の先端位置は軟毛ブラシ13の先端位置より、上部にあることが好ましい。このとき、軟毛ブラシ13の先端位置から研削ブラシ14の先端位置までの距離(図2におけるX)は、2〜30mmが好ましく、より好ましくは3mm〜20mmであり、最も好ましくは5mm〜10mmである。前記距離が短すぎると、研削ブラシ14を被清掃物にあてがったときに、前記軟毛ブラシ13が被清掃物に十分に密着しない恐れがある。逆に、前記距離が長すぎると、軟毛ブラシ13がたわみすぎて、軟毛ブラシ13の軟毛ブラシ材13a同士の間に隙間が生じる恐れがある。
【0036】
研削ブラシ14は、建材の表面や付着物を研削しながら清掃するための研削手段であるため、建材の表面や付着物を研削できるものを適宜用いればよい。
【0037】
前記研削ブラシ材14aとしては、直径0.55〜1.8mmの繊維状のものであって、且つ該繊維のヤング率は0.5〜50GPaであるもの、或いは、直径0.1〜0.8mmの繊維状のものであって、且つ該繊維のヤング率は55〜250GPaであるものが好ましい。より好ましくは、直径0.65〜1.2mmの繊維状のものであって、且つ該繊維のヤング率は1〜30GPaであるもの、或いは、直径0.2〜0.6mmの繊維状のものであって、且つ該繊維のヤング率は70〜150GPaである。前記直径及びヤング率がこの範囲にあるとき、研削ブラシ14によって、被清掃物である建材の表面に付着しているコケ、かび、植物、土、砂、埃等の付着物を効率よく除去することができる。また、劣化によって表面が脆弱になった建材の表層を効率よく削り取ることができる。前記直径又はヤング率が前記範囲より小さくなると、研削ブラシ材14によって、付着物や建材の表層を十分に研削できない恐れがある。逆に、前記直径又はヤング率が前記範囲より大きくなると、研削ブラシ14によって。建材の劣化していない健全な部分までも削り取ってしまう恐れがある。
【0038】
なお、ヤング率が前記範囲にあるものとしては、例えば、ポリエチレン(0.4〜1.3GPa)、ポリスチレン(2.7〜4.2GPa)、ナイロン(1.2〜2.9GPa)等の合成樹脂、黄銅(真鍮)(100〜110GPa)、軟鉄(211GPa)、鋳鉄(152GPa)、鋼鉄(201〜216GPa)銅(108〜130GPa)、アルミニウム(70.3GPa)等の金属、チーク(13GPa)、ガラス(71.3GPa)等が挙げられる。
【0039】
また、前記研削ブラシ材14aの長さは、5mm〜100mmが好ましく、より好ましくは10mm〜80mmであり、最も好ましくは20mm〜70mmである。研削ブラシ材14の長さが短すぎると、研削ブラシ材14aがたわみにくく、被清掃物の表面に微小な凹凸があった場合に、凹部に研削ブラシ14をあてがいにくくなる。逆に、研削ブラシ材14aの長さが長すぎると、研削ブラシ材14aがたわむことによって、研削ブラシ14を被清掃物に押し当てる力が分散されてしまうために、付着物や建材の表層を十分に研削できない恐れがある。研削ブラシ材14aの長さが前記範囲にあれば、研削ブラシ材14と被清掃物の表面や付着物を効率よく研削して除去することができる。
【0040】
また、前記研削ブラシ14における研削ブラシ材14aのブラシ密度は、好ましくは20〜90%であり、より好ましくは40〜80%であり、最も好ましくは50〜70%である。
前記ブラシ密度が小さすぎると、研削ブラシ14によって建材を研削しても、建材の表面や付着物を十分に削り取ることができない。逆に、前記ブラシ密度が大きすぎると、被清掃物の表面に微小な凹凸があった場合に、研削ブラシ14をたわませて被清掃物の表面の凹部にまで研削ブラシ14をあてがうために、大きな力が必要となるために、清掃の作業効率が悪くなり、研削ブラシ材14と被清掃物の表面や付着物を効率よく研削して除去することができなくなる恐れがある。
【0041】
前記吸込口15は、前記研削ブラシ14と同様に、前記研削ブラシ14を被清掃物に接触させたときに、前記カバー体11と前記軟毛ブラシ13と被清掃物とによって囲まれる領域に配置されている。それによって、前記領域内で、研削ブラシ14によって被清掃物や付着物を研削することによって発生した粉塵等を前記領域から漏らすことなく吸引することができる。
また、吸込口15は、前記研削ブラシ14と並列に配置されている。このような配置であれば、吸込具10を前方向に動かしながら清掃作業を行った場合に、研削ブラシ14によって削られた付着物、被清掃物の削り粉を、研削ブラシ14の後に通過する吸込口15によって吸い込むことによって、効率的に粉塵等を吸引することができる。
なお、吸込口15は、吸込口15周辺の吸込口構成部材15aが研削ブラシ14で被清掃物や付着物を研削する際に被清掃物に触れないように設置する。
【0042】
前記真空掃除機とは、ポンプで機内を真空状態に近づけて、負圧によって粉塵を吸い込む吸引装置である。例えば、タービンをモーターで高速回転することで、掃除機内の気圧をより低くし、外気の気圧との差を利用して空気を高速で流入させ、本体内でろ過するタイプの真空掃除機などがある。
【0043】
吸込具10を取り付けて使用する真空掃除機の吸込仕事率は、好ましくは100W〜2500Wであり、より好ましくは300〜2000Wであり、もっとも好ましくは500〜1500Wである。吸込仕事率がこの範囲にある場合、建材の表面を研削したときに発生する粉塵を飛散させることなく、建材を清掃することができる。前記吸込仕事率が100W未満である場合には、吸引力が十分でないために清掃時に粉塵が周囲に飛散してしまう恐れがある。逆に、前記吸込仕事率が2500Wを超える場合には、吸引力が強すぎて吸引口が建材に吸い寄せられるために、作業速度が低下するおそれがある。
ただし、真空掃除機等の吸引装置本体から、前記吸込具10を装着する吸込部までの配管の長さが極端に長い場合(例えば、20m以上)においては、上記のものより吸込仕事率の大きい吸引装置を用いることもある。
【0044】
前記真空掃除機の排気をろ過するフィルターの捕集効率は、石綿含有建材を清掃する場合においては、好ましくは粒径0.3μmの粒子に対して99.97%〜99.999995%であり、より好ましくは粒径0.15μmの粒子に対して99.9995%〜99.99999995%である。この範囲にあるとき、吸い込んだ石綿を外部に拡散することを抑制することができる。前記真空掃除機の排気をろ過するフィルターの捕集効率が粒径0.3μmの粒子に対して99.97%未満である場合には、捕集効率が低すぎて石綿を周囲に飛散させてしまうおそれがある。逆にフィルターの捕集効率が粒径0.3μmの粒子に対して99.999995%を超える場合には捕集効率が高すぎてフィルターの目詰まりが頻繁に発生してしまい、作業速度が低下するおそれがある。
【0045】
前記吸込具10を用いた清掃においては、建材の表面を削り取ることが好ましい。建材の表面を削り取ることにより、コケ、藻、かび、植物、土、砂、埃等の付着物を十分に取り除くことができる。
【0046】
前記清掃で石綿含有建材の表面を削り取る場合には、その平均削り取り深さは石綿含有建材の表面から好ましくは0.001mm〜2.00mm、より好ましくは0.005mm〜1.00mm、最も好ましくは0.01mm〜0.50mmである。この範囲にあるとき、石綿含有建材からの石綿飛散が少ない。前記平均削り取り深さが0.01mm未満の場合には、石綿含有建材表面のコケ、かび、植物、土、砂、埃等の付着物の除去が十分でないおそれがある。逆に、前記平均削り取り深さが2.00mm以上の場合には、石綿含有建材の厚みが減少して強度が低下することによって、石綿含有建材が割れてしまうおそれがある。前記平均削り取り深さが0.01mm〜0.50mmの範囲にある場合には、削り取りによって石綿含有建材中の石綿が表面に多数露出し、風雨によって周辺に飛散するおそれが少なくなる。
【0047】
前記平均削り取り深さとは、本発明においては、JIS B0601−2001に規定されている十点平均粗さをいい、基準長さを抜き取って、最も高い山頂から5番目までの標高の絶対値の平均と、最も低い谷底から5番目までの標高の絶対値の平均との和をいう。
【0048】
なお、本発明の前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
【0049】
前記実施形態の吸込具10においては、軟毛ブラシ体33を前後左右の4個取り付けることによって、軟毛ブラシ13を環状に配置したが、軟毛ブラシ体33の数は、軟毛ブラシ13が環状に配置されれば、特に限定されない。
また、軟毛ブラシ13の配置方法は、軟毛ブラシ基材23と軟毛ブラシ13とからなる軟毛ブラシ体33をカバー体11に取り付ける方法に限定されず、軟毛ブラシ材13aをカバー体11に植毛、接着する方法などにより、カバー体11と一体なった軟毛ブラシ13を形成してもよい。
【0050】
前記実施形態の吸込具10においては、研削ブラシ体34を1個取り付けたが、前記カバー体と前記軟毛ブラシと被清掃物とによって囲まれる領域に配置するのであれば、研削ブラシ体34の数や配置する位置は限定されない。研削ブラシ13は、被清掃物の状態や形状に合わせて配置すればよい。
また、上記軟毛ブラシ13と同様の方法により、カバー体11と一体なった研削ブラシ14を形成してもよい。しかし、研削ブラシ14は、建材の種類や建材の表面の劣化状況によって使い分けることが好ましいので、研削ブラシ基材24と研削ブラシ14とからなる研削ブラシ体34を取り付ける方法等、カバー体11から着脱可能な方法で取り付けることが好ましい。
【0051】
前記実施形態の研削ブラシ14は、図3の(a)図に示すように、先端が直線に揃えられたものであったが、先端は直線に揃えられたものに限定されない。例えば、図3の(b)図に示すように被清掃物の形状に合わせた形状であってもよい。
図3の(b)図の研削ブラシ14は、ブラシの先端を結んだ曲線が、スレート波板(中波板)の長手方向に垂直な面での断面におけるスレート波板表面の曲線と略同一となるように研削ブラシ材14aを配したものである。スレート波板は表面の凹部と凸部との高さの差が大きいため、研削ブラシ14の先端が直線に揃えられたものであると、凹部に研削ブラシ14が届かない。しかし、スレート波板に合わせて研削ブラシ材14aの先端を揃えた形状とすれば、研削ブラシ14によって、スレート波板の凹部も十分に研削、清掃できる。
このように、建材の表面の凹凸に合わせて研削ブラシ材14aの先端を揃えた形状にする形態は、大波板、中波板、小波板、リブ波板等のスレート波板や押出成形セメント板のように、一定方向に略同一断面が連続する形状の建材に用いることで、特に効果を発揮する。前記略同一断面における表面部の形状に合わせて研削ブラシ材14aの先端を揃えた形状の研削ブラシ14を用いることで、建材の表面を隈なく研削、清掃することができる。
【0052】
前記実施形態の吸込具10においては、吸引管12を介してカバー体11を真空掃除機の吸込部50に接続したが、カバー体11と真空掃除機の吸込部50の接続手段はこれに限定されない。例えば、カバー体11を吸込部50と接続可能な形状として、吸込部50とカバー体11を直接接続してもよい。
【実施例】
【0053】
(実施例1)図1の吸込具に、図3の(b)図と同じ形状の研削ブラシ体を取り付けて、築約20年の建物の屋根部材である石綿含有中波スレート板の清掃を行った。
なお、軟毛ブラシは、直径0.1mmのナイロン製の軟毛ブラシ材からなり、ブラシ密度は75%であった。また、軟毛ブラシの厚みは8mmであった。
また、研削ブラシは、直径1mmのナイロン製の研削ブラシ材からなり、ブラシ密度は55%であった。
【0054】
まず、吸込具を真空掃除機の吸込部に取り付けた。使用した真空掃除機の吸込仕事率は、800Wであった。また、真空掃除機には、排気をろ過するフィルターとして、捕集効率が0.3μmの粒子に対して99.97%のフィルターを取り付けた。
【0055】
次に、真空掃除機を稼動させて、真空掃除機により吸引しながら、吸込具によって、中波スレート板の表面の範囲を清掃した。なお、清掃した部分は、建物の屋根のうち、東西に10m、南北に10mの区画とした。
【0056】
また、清掃した際に、JIS K3850−1:2000に規定する方法で石綿繊維数濃度の測定を行った。なお、測定場所は清掃した屋根の上で、清掃した区画から2m離れた位置とした。また、測定点は、清掃した区画の中心から東の位置、西の位置、南の位置、北の位置の4点とした。また、測定における吸引時間は、清掃作業中の4時間とした。
測定の結果、上記4点における石綿繊維数濃度は、いずれも0.3f/リットル以下であった。
【0057】
(実施例2)実施例1で用いた吸込具の研削ブラシ体を下記のものに取り替えて、築約20年の建物の屋根部材である石綿含有中波スレート板の清掃を行った。使用した研削ブラシ体、図3の(b)図と同じ形状で、研削ブラシは直径0.3mmの真鍮製の研削ブラシ材からなり、ブラシ密度は55%であった。
【0058】
次に、真空掃除機を稼動させて、真空掃除機により吸引しながら、吸込具によって、中波スレート板の表面の範囲を清掃した。なお、清掃した部分は、実施例1の場合と同様に、建物の屋根のうち、東西に10m、南北に10mの区画とした。
【0059】
また、清掃した際に、実施例1と同じ方法にて、石綿繊維数濃度の測定を行った。
測定の結果、4点の各測定点における石綿繊維数濃度は、いずれも0.3f/リットル以下であった。
【0060】
(比較例1)実施例1で用いた吸込具から、研削ブラシ体を取り外し、該研削ブラシ体を用いて、築約20年の建物の屋根部材である石綿含有中波スレート板の清掃を行った。なお、清掃した部分は、実施例1の場合と同様に、建物の屋根のうち、東西に10m、南北に10mの区画とした。
【0061】
また、清掃した際に、実施例1と同じ方法にて、石綿繊維数濃度の測定を行った。
測定の結果、4点の各測定点における石綿繊維数濃度は、いずれも10f/リットル以上であった。
【0062】
以上のように、本発明の吸込具と吸引装置に装着して、吸引装置によって吸引しながら清掃することで、石綿を含む粉塵の飛散を抑制しながら、石綿含有建材の表面を清掃、研削することができた。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の吸込具の例を示す(a)上部の模式図、(b)下部の模式図、(c)前面の模式図、(d)右面の模式図
【図2】図1(a)図におけるA−A断面の模式図
【図3】本発明の吸込具に用いる研削ブラシ及び研削ブラシ体の例を示す、(a)研削ブラシ体の模式図、(b)建材の表面部の形状に合わせて研削ブラシ材の先端を揃えた研削ブラシを有する研削ブラシ体の模式図
【符号の説明】
【0064】
15a 吸込口構成部材
25 軟毛ブラシ体取付部材
26 研削ブラシ体取付部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空掃除機等の吸引装置の吸込部先端に装着され、被清掃物である建材の表面及び/又は建材の表面に付着した付着物を研削しながら清掃するためのブラシであって、以下の(1)〜(4)の構成要素を有することを特徴とする吸込具。
(1)吸引装置の吸込部先端に接続するための接続手段と軟毛ブラシ及び研削ブラシの固定・保持のための枠とを備え、枠内の粉塵を散逸させないカバー体
(2)複数の軟毛ブラシ材の集合体を、前記カバー体の先端枠外周に環状かつ被清掃物に接触できる方向に配置した軟毛ブラシ。
(3)複数の研削ブラシ材の集合体であって、前記環状配置された軟毛ブラシのカバー体内側領域に配置された研削ブラシ。
(4)前記カバー体の吸引管に連結され、カバー体とカバー体内側の軟毛ブラシと被清掃物とによって囲まれる領域に延長された吸込口。
【請求項2】
前記研削ブラシと前記吸込口が並列に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の吸込具。
【請求項3】
前記軟毛ブラシ材は、直径が0.01〜0.5mm且つヤング率が0.1GPa〜20GPaの繊維であって、前記研削ブラシ材は、直径が0.55〜1.8mm、且つヤング率が0.5〜50GPaの繊維、或いは、直径が0.1〜0.8mm、且つヤング率が55〜250GPaの繊維であることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸込具。
【請求項4】
一定方向に略同一断面が連続する形状の建材の表面を清掃する吸込具であって、前記研削ブラシが、前記略同一断面における表面部の形状に合わせて研削ブラシ材の先端を揃えた形状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の吸込具。
【請求項5】
請求項1〜4に記載のいずれかの吸込具を吸引装置の吸込部先端に装着して、吸引装置によって吸引しながら建材の表面を清掃する方法であって、建材の表面及び/又は建材の表面に付着した付着物を前記研削ブラシで削り取ることを特徴とする建材の清掃方法。
【請求項6】
請求項1〜4に記載のいずれかの吸込具を吸引装置の吸込部先端に装着して、吸引装置によって吸引しながら石綿含有建材の表面を清掃する方法であって、石綿含有建材の表面を0.001mm〜2.00mmの厚さで削り取ることを特徴とする石綿含有建材の清掃方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−207758(P2010−207758A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−58623(P2009−58623)
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【出願人】(000159032)菊水化学工業株式会社 (121)
【Fターム(参考)】