説明

周波数共用偏波共用アンテナ装置

【課題】各アンテナユニットのアンテナ素子間の結合量を低減する。
【解決手段】2つの異なる偏波に適用する個別のアンテナユニットを複数の周波帯域のそれぞれについて設けた周波数共用偏波共用アンテナ装置である。各アンテナユニット(V1、H1、V2、H2)のアンテナ素子(40、60)として折り返しダイポールアンテナ素子を用いることにより素子間結合量を低減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体通信システム等における基地局アンテナとして好適に使用することができるアンテナ装置に関し、詳しくは、複数の周波数帯において2つの直交する偏波を独立して送受信することができる周波数共用偏波共用アンテナ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数の周波数帯ごとに2つの直交する偏波を独立して送受信することができる周波数共用偏波共用アンテナ装置は、例えば、特許文献1によって提案されている。この特許文献1に係る周波数共用偏波共用アンテナ装置は、移動体通信基地局で使用される代表的なアンテナ素子である1/2波長ダイポールアンテナ素子を個々のアンテナユニットにおいて使用し、所望の水平面内指向性を得るために、個々の周波数帯の垂直、水平偏波用アンテナユニットを0.5λ(λは該当周波数帯の中心周波数の波長)以内の間隔で近接配置するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−153967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、1/2波長ダイポールアンテナ素子の周辺に他周波数の1/2波長ダイポール素子を近接配置すると、それらの素子間の相互干渉により素子間結合量が劣化して、特性インピーダンスの大きな変化や、放射特性の乱れを生じることとなる。このため、アレイ化した場合においても、所望の指向性を得ることが困難となり、利得の減少等の症状が発生する。以下、この点について更に詳細に説明する。
【0005】
図36に示すアンテナ装置は、アンテナユニット100、200と、これらのアンテナユニット100、200の背部に配設した反射板300とを備えている。アンテナ100、200は、それぞれ1/2波長ダイポールアンテナ素子によって構成された素子部110、210を有する。この素子部110、210は互いに平行し、それぞれ約λ1/2、λ2/2の長さを有する。ここで、λ1、λ2は、それぞれアンテナユニット100、200の使用周波数帯の中心周波数f1、f2の波長である。
【0006】
ここで、上記周波数f1、f2及び結合量判定周波数f3が以下のa〜dように設定されているとすると、素子部101、201のなす間隔Dの変化に伴って、周波数f3についての結合量が図37に示すように変化する。
a.f1=0.8GHz、f2=1.5GHz、f3=0.845GHz
b.f1=0.8GHz、f2=1.5GHz、f3=1.466GHz
c.f1=1.5GHz、f2=2.0GHz、f3=1.466GHz
d.f1=1.5GHz、f2=2.0GHz、f3=1.920GHz
【0007】
図37から明らかなように、いずれの周波数帯においても、素子間隔Dが小さくなるに伴って結合量が大きくなる傾向を示し、また、各素子部110、210が受け持つ周波数帯相互が近いほど結合量が大きくなる傾向を示す。前記したように、この結合量が大きいほど素子部110、210間の相互干渉が強くなるため、指向性の乱れや利得の減少等の症状が発生する。
【0008】
そこで、本発明の目的は、周波数や偏波を共用するために複数のアンテナユニットを近接配置した場合においても、それらのアンテナユニットのアンテナ素子間の結合量を低減することができる周波数共用偏波共用アンテナ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、2つの異なる偏波に適用する個別のアンテナユニットを複数の周波帯域のそれぞれについて設けた周波数共用偏波共用アンテナ装置であって、 前記各アンテナユニットのアンテナ素子として折り返しダイポールアンテナ素子を用いることによって上記目的を達成している。
【0010】
本発明の実施形態においては、前記各アンテナユニットは、それぞれ、前記折り返しダイポールアンテナ素子を金属箔によって形成した第1の誘電体基板と、前記折り返しダイポールアンテナ素子に給電する給電線路を金属箔によって形成し、かつ、前記第1の誘電体基板の中央部から該第1の誘電体基板の面に対して鉛直な方向に延びるように前記第1の誘電体基板に結合した第2の誘電体基板と、を備えている。
【0011】
前記給電線路は、前記折り返しダイポールアンテナ素子と前記給電線路とをインピーダンス整合するためのインピーダンス整合用結合板を備えることができる。このインピーダンス整合用結合板は、前記第2の誘電体基板に金属箔によって形成される。
【0012】
前記各アンテナユニットの背部に配設した第3の誘電体基板を更に備えることができ、この第3の誘電体基板には、前記各アンテナユニットの前記給電線路を接続するための給電回路が金属箔によって形成される。また、前記各アンテナユニットの背部に配設した反射板を更に備えることができる。
【0013】
実施形態における前記折り返しダイポールアンテナ素子では、折り返し部の導体幅が非折り返し部の導体幅よりも小さく設定されている。また、実施形態では、前記折り返しダイポールアンテナ素子として3線式の折り返しダイポールアンテナ素子を使用している。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、2つの異なる偏波に適用する個別のアンテナユニットを複数の周波帯域のそれぞれについて設けた周波数共用偏波共用アンテナ装置において、前記各アンテナユニットのアンテナ素子として折り返しダイポールアンテナ素子を用いている。
従って、周波数や偏波を共用するために複数のアンテナユニットを近接配置した場合においても、それらのアンテナユニットのアンテナ素子相互の結合量を低減して、つまり、該アンテナ素子相互の干渉を少なくして、指向性の乱れや利得の減少等の症状を抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】使用周波数帯の異なるダイポールアンテナ素子をそれぞれ使用した2つのアンテナユニットを含むアンテナ装置の概略斜視図である。
【図2】図1における一方のアンテナユニットを折り返しダイポールアンテナ素子を有するアンテナユニットに置換したアンテナ装置の概略斜視図である。
【図3】図1における他方のアンテナユニットを折り返しダイポールアンテナ素子を有するアンテナユニットに置換したアンテナ装置の概略斜視図である。
【図4】図1における双方のアンテナユニットを折り返しダイポールアンテナ素子を有するアンテナユニットに置換したアンテナ装置の概略斜視図である。
【図5】一方及び他方のアンテナユニットの使用周波数帯がそれぞれ0.8GH帯及び1.5GH帯である場合における周波数0.845GHについての素子間隔と素子間結合量との関係を図1〜図4のアンテナ装置のそれぞれについて例示したグラフである。
【図6】一方及び他方のアンテナユニットの使用周波数帯がそれぞれ0.8GH帯及び1.5GH帯である場合における周波数1.466GHについての素子間隔と素子間結合量との関係を図1〜図4のアンテナ装置のそれぞれについて例示したグラフである。
【図7】一方及び他方のアンテナユニットの使用周波数帯がそれぞれ1.5GH帯及び2.0GH帯である場合における周波数1.466GHについての素子間隔と素子間結合量との関係を図1〜図4のアンテナ装置のそれぞれについて例示したグラフである。
【図8】一方及び他方のアンテナユニットの使用周波数帯がそれぞれ1.5GH帯及び2.0GH帯である場合における周波数1.920GHについての素子間隔と素子間結合量との関係を図1〜図4のアンテナ装置のそれぞれについて例示したグラフである。
【図9】0.8GHz帯1/2波長ダイポールアンテナ素子を有するアンテナ及び0.8GHz帯3線式折り返しダイポールアンテナ素子を有するアンテナの最大利得の周波数特性をそれぞれ例示したグラフである。
【図10】1.5GHz帯1/2波長ダイポールアンテナ素子を有するアンテナ及び1.5GHz帯3線式折り返しダイポールアンテナ素子を有するアンテナの最大利得の周波数特性をそれぞれ例示したグラフである。
【図11】2.0GHz帯1/2波長ダイポールアンテナ素子を有するアンテナ及び2.0GHz帯3線式折り返しダイポールアンテナ素子を有するアンテナの最大利得の周波数特性をそれぞれ例示したグラフである。
【図12】0.8GHz帯1/2波長ダイポールアンテナ素子を有するアンテナのリターンロス特性を例示したグラフである。
【図13】3線式折り返しダイポールアンテナ素子を有するアンテナのリターンロス特性を例示したグラフである。
【図14】アンテナ素子として3線式折り返しダイポールアンテナ素子を適用した本発明に係る周波数共用偏波共用アンテナ装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図15】0.8GHz帯に使用する垂直偏波用アンテナユニットと水平偏波用アンテナユニットの構成を示す斜視図である。
【図16】図15に示すアンテナユニットのリターンロス特性を示すグラフである。
【図17】0.8GHz帯に使用する垂直偏波用アンテナユニットと水平偏波用アンテナユニットの他の構成を示す斜視図である。
【図18】図17に示すアンテナユニットのリターンロス特性を示すグラフである。
【図19】1.5GHz帯に使用する垂直偏波用アンテナユニットと水平偏波用アンテナユニットの構成を示す斜視図である。
【図20】図19に示すアンテナユニットのリターンロス特性を示すグラフである。
【図21】1.5GHz帯に使用する垂直偏波用アンテナユニットと水平偏波用アンテナユニットの他の構成を示す斜視図である。
【図22】図21に示すアンテナユニットのリターンロス特性を示すグラフである。
【図23】図15に示すアンテナユニットの素子部の構成を示す平面図である。
【図24】図19に示すアンテナユニットの素子部の構成を示す平面図である。
【図25】図15に示すアンテナユニットの給電部の構成を示す平面図である。
【図26】図14に示すアンテナ装置における0.8GHz帯垂直偏波用アンテナユニットの定在波比特性を示したグラフである。
【図27】図14に示すアンテナ装置における0.8GHz帯水平偏波用アンテナユニットの定在波比特性を示したグラフである。
【図28】図14に示すアンテナ装置における1.5GHz帯垂直偏波用アンテナユニットの定在波比特性を示したグラフである。
【図29】図14に示すアンテナ装置における1.5GHz帯水平偏波用アンテナユニットの定在波比特性を示したグラフである。
【図30】図14に示すアンテナ装置における0.8GHz帯垂直偏波用アンテナユニットと0.8GHz帯水平偏波用アンテナユニットのポート間結合量特性を示すグラフである。
【図31】図14に示すアンテナ装置における0.8GHz帯垂直偏波用アンテナユニットと1.5GHz帯垂直偏波用アンテナユニットのポート間結合量特性を示すグラフである。
【図32】図14に示すアンテナ装置における0.8GHz帯水平偏波用アンテナユニットと1.5GHz帯垂直偏波用アンテナユニットのポート間結合量特性を示すグラフである。
【図33】図14に示すアンテナ装置における1.5GHz帯垂直偏波用アンテナユニットと1.5GHz帯水平偏波用アンテナユニットのポート間結合量特性を示すグラフである。
【図34】図14に示すアンテナ装置における0.8GHz帯垂直偏波用アンテナユニットと1.5GHz帯水平偏波用アンテナユニットのポート間結合量特性を示すグラフである。
【図35】図14に示すアンテナ装置における0.8GHz帯水平偏波用アンテナユニットと1.5GHz帯水平偏波用アンテナユニットのポート間結合量特性を示すグラフである。
【図36】使用周波数帯の異なるアンテナユニットを含む従来のアンテナ装置の概略斜視図である。
【図37】従来のアンテナ装置の結合量特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
まず、本発明に係る周波数共用偏波共用アンテナ装置において使用される折り返しダイポールアンテナ素子の機能について説明する。
図1に示すアンテナ装置A1は、間隔Dをおいて配列するアンテナユニット10、20と、これらのアンテナユニット10、20の背部に配設した反射板30とを備えている。
アンテナユニット10、20の素子部11、21は、一般的なダイポールアンテナ素子(DP)によって構成され、それぞれ約λ1/2、λ2/2の長さを有する。ここで、λ1はアンテナユニット10の使用周波数帯の中心周波数f1の波長であり、λ2はアンテナユニット20の使用周波数帯の中心周波数f2の波長である。このように、このアンテナ装置は図36に示したアンテナ装置と同等な構成を有している。
【0017】
図2に示すアンテナ装置A2は、図1に示すアンテナ装置A1のアンテナユニット20をアンテナユニット20’に置換した構成を有する。また、図3に示すアンテナ装置A3は、図1に示すアンテナ装置A1のアンテナユニット10をアンテナユニット10’に置換した構成を有し、更に、図4に示すアンテナ装置A4は、図1に示すアンテナ装置A1のアンテナユニット10、20をそれぞれアンテナユニット10’、20’に置換した構成を有する。
アンテナユニット10’、20’は、素子部11’、21’がそれぞれ折り返しダイポールアンテナ素子(FD)によって構成されており、この点でアンテナユニット10、20と相違している。
【0018】
ここで、周波数f1、f2がf1=0.8GHz、f2=1.5GHzに設定されているとすると、アンテナ装置A1〜A4における周波数f3=0.845GHzについての素子間結合量は、素子間隔Dの変化に伴って図5のa〜dに示すような態様でそれぞれ変化し、また、周波数f3=1.466GHzについての素子間結合量は、図6のa〜dに示すような態様でそれぞれ変化する。
また、周波数f1、f2がf1=1.5GHz、f2=2.0GHzに設定されている場合には、アンテナ装置A1〜A4における周波数f3=1.466GHzについての素子間結合量は、素子間隔Dの変化に伴って図7のa〜dに示すような態様でそれぞれ変化し、また、周波数f3=1.920GHzについての素子間結合量は、図8のa〜dに示すような態様でそれぞれ変化する。
【0019】
図5に示す特性a、cと特性b、dとの対比から明らかなように、f1=0.8GHz、f2=1.5GHz、f3=0.845GHzの場合には、アンテナ装置A1、A3における結合量よりもアンテナ装置A2、A4における結合量が小さくなる。
また、図6に示す特性a、bと特性c、dとの対比から明らかなように、f1=0.8GHz、f2=1.5GHz、f3=1.466GHzの場合には、アンテナ装置A1、A2における結合量よりもアンテナ装置A3、A4における結合量が小さくなる。
【0020】
この結果から、折り返しダイポールアンテナ素子(FD)は、自己が放射する周波数帯についての素子間結合量を小さくするように作用するのではなく、近接配置された他のアンテナ素子が使用する周波数帯についての素子間結合量を小さくするように作用する。
すなわち、例えば、図2のアンテナユニット20’の折り返しダイポールアンテナ素子21’は、中心周波数f2(例えば、1.5GHz)の周波数帯域について素子間結合量を小さくするのではなく、アンテナユニット20’に近接配置された他のアンテナユニット10に係る中心周波数f1(例えば、0.8GHz)の周波数帯域についての素子間結合量を小さくする作用をなす。
【0021】
図9は、0.8GHz帯用1/2波長ダイポールアンテナ素子を備えるアンテナユニットの最大利得の周波数特性aと、0.8GHz帯用3線式折り返しダイポールアンテナ素子(構成については後述する)を備えるアンテナユニットの同周波数特性bとを例示し、また図10は、1.5GHz帯用1/2波長ダイポールアンテナ素子を備えるアンテナユニットの最大利得の周波数特性aと、1.5GHz帯用3線式折り返しダイポールアンテナ素子を備えるアンテナユニットの同周波数特性bとを例示している。
更に図11は、2GHz帯用1/2波長ダイポールアンテナ素子を備えるアンテナユニットの最大利得の周波数特性aと、2GHz帯用3線式折り返しダイポールアンテナ素子を備えるアンテナユニットの同周波数特性bとを例示している。
ここで、0.8GHz帯、1.5GHz帯及び2GHz帯は、それぞれ0.8GHz、1.5GHz及び2GHzを中心周波数とする周波数帯のことである。
【0022】
図9〜図11から明らかなように、1/2波長ダイポールアンテナ素子は、使用周波数帯域に含まれない周波数に対しても高い利得を示し、一方、3線式折り返しダイポールアンテナ素子は、使用周波数帯域に含まれない周波数に対して利得が大きく減少する。
3線式折り返しダイポールアンテナ素子の上記のような利得特性は、この3線式折り返しダイポールアンテナ素子とこれに近接して配設した他周波数帯域用のアンテナ素子との間における結合量を改善する上で有効である。
なお、2線式折り返しダイポールアンテナ素子も3線式折り返しダイポールアンテナ素子の利得特性に準じた利得特性をもつ。
【0023】
図12に0.8GHz帯における1/2波長ダイポールアンテナ素子のリターンロス特性を、また、図13に同周波数帯における3線式折り返しダイポールアンテナ素子のリターンロス特性をそれぞれ示す。
各図において、0.8GHz帯以外の周波数帯域におけるリターンロス特性に注目すると、1/2波長ダイポールアンテナ素子のリターンロスが−3dB前後であるのに対し、3線式折り返しダイポールアンテナ素子のリターンロスは−0.3dB以下である。
これは、0.8GHz帯以外の周波数帯において3線式折り返しダイポールアンテナ素子が殆ど放射動作しないことを示している。そして、このことは、1/2波長ダイポールアンテナ素子と3線式折り返しダイポールアンテナ素子が図9〜図11に示すような利得特性を示す根拠となっている。
【0024】
図14は、上記の考察の基づき、アンテナ素子として3線式折り返しダイポールアンテナ素子を適用した本発明に係る周波数共用偏波共用アンテナ装置の実施の形態を示す。
本実施形態に係る周波数共用偏波共用アンテナ装置は、0.8GHz帯垂直偏波用アンテナユニットV1と、1.5GHz帯垂直偏波用アンテナユニットV2と、0.8GHz帯水平偏波用アンテナユニットH1と、1.5GHz帯水平偏波用アンテナユニットH2とをそれぞれ複数備え、さらに、これらのアンテナユニットV1、V2、H1、H2が立設された給電回路用誘電体基板80と、この給電回路用誘電体基板80の背面に対向する態様でアンテナユニットV1、V2、H1、H2の背部に配設された反射板90と備えている。
なお、上記アンテナユニットV1、V2、H1、H2の使用周波数帯は上記に限定されず、アンテナ素子の長さ等を変更することにより、任意の使用周波数帯に適用可能である。
【0025】
0.8GHz帯垂直偏波用アンテナユニットV1と0.8GHz帯水平偏波用アンテナユニットH1は、共通する構成を有する。すなわち、このアンテナユニットV1、H1は、図15に示す素子部40と給電部50とを備えている。
素子部40は、図23に示すように、素子導体41、42と、これらの素子導体41、42の一側及び他側にそれぞれ所定の間隔をおいて平行に設けられた折り返し導体43、44とを備えている。各折り返し導体43、44は、それらの一端が一方の素子導体41の外端に接続され、また、それらの他端が他方の素子導体42の外端に接続されている。
したがって、上記素子導体41、42及び折り返し導体43、44は、いわゆる3線式の折り返しダイポールアンテナ素子(フォールデッドダイポールアンテナ素子)を構成している。
【0026】
0.8GHz帯アンテナユニットV1、H1の素子部40に使用された上記3線式の折り返しダイポールアンテナ素子は、素子導体41、42の外端間の長さが約0.5λ0.8(λ0.8は周波数0.8GHzの波長)に、素子導体41、42の幅が0.023λ0.8に、折り返し導体43、44の幅が0.003λ0.8に、素子導体41、42と折り返し導体43、44間の間隔が0.003λ0.8に、素子導体41、42と折り返し導体43、44を接続する接続導体の幅が0.003λ0.8にそれぞれ設定されている。
このように、上記折り返しダイポールアンテナ素子は、折り返し導体43、44の幅が非折り返し部である素子導体41、42の幅よりも小さく設定されている。
この折り返しダイポールアンテナ素子の構成要素である素子導体41、42、折り返し導体43、44及び接続導体は、誘電体基板45の面に貼着された金属箔(例えば銅箔)によって形成されている。すなわち、露光、エッチング等の処理を実施して金属箔からなる所望形状の導体部を得るプリント配線手法を用いて形成されている。
【0027】
図25に給電部50の構成を示す。この給電部50は、同図(a)に示す給電導体52aが誘電体基板51の一方の面に形成され、また、同図(b)に示す給電導体52bが誘電体基板51の他方の面に形成されている。
給電導体52a、52bは、誘電体基板51の長手軸線上に位置し、それらの途中に方形状のインピーダンス整合用結合導体板53a、53bがそれぞれ設けられている。給電導体52a、52bは互いに対向し、インピーダンス整合用結合導体板53a、53bも互いに対向している。
給電導体52a、52b及びインピーダンス整合用結合導体板53a、53bも上記プリント配線手法を用いて形成されている。
【0028】
図15に示すように、上記素子部40と給電部50は、素子部40の誘電体基板45の中央部に給電部50の誘電体基板51の一端部を嵌挿することによってT字状をなすように結合される。この状態では、上記嵌挿した誘電体基板51の端部両側に上記素子部40の給電点41a、42aが位置することになる。そこで、誘電体基板51の端部まで延びた給電導体52a、52bがハンダ等の手段を用いて給電点41a、42aにそれぞれ電気的に接続される。
上記給電導体52a、52bは、特性インピーダンスが50Ωのマイクロストリップラインを構成するようにその幅が設定されている。また、上記インピーダンス整合用結合導体板53a、53bは、上記素子導体41、42の給電点41a、42aより誘電体基板51の長手方向に沿ってλ0.8g/4(λ0.8gは周波数0.8GHzの給電導体52a、52b上での波長)だけ離れた位置にそれぞれ形成されている。
【0029】
上記アンテナユニットV1、H1の給電部50に設けられたインピーダンス整合用結合導体板53a、53bは、素子部40を構成する3線式の折り返しダイポールアンテナ素子のインピーダンスと、給電導体52a、52bからなる給電線路のインピーダンスとを整合するために設けられている。
上記インピーダンス整合用結合導体板53a、53bを備えるアンテナユニットV1、H1によれば、図16に示すような良好なリターンロス特性(0.815GHzにおいて−21.209dB、0.845GHzにおいて−20.891dB、0.875GHzにおいて−14.758dB)を実現することができる。
上記給電部50に代えて、図17に示す給電部50’を使用することも可能である。しかし、この給電部50’は、給電導体52a’、52b’がインピーダンス整合用結合導体板を備えていないので、図18に示すようなリターンロス特性(0.815GHzにおいて−10.554dB、0.845GHzにおいて−9.4988dB、0.875GHzにおいて−9.0296dB)を示すことになる。
【0030】
1.5GHz帯垂直偏波用アンテナユニットV2と1.5GHz帯水平偏波用アンテナユニットH2は、それぞれ上記0.8GHz帯垂直偏波用アンテナユニットV1と0.8GHz帯水平偏波用アンテナユニットH1に準じた構成を有する。すなわち、アンテナユニットV2、H2は、図19に示すように、素子部60と給電部70とによって構成されている。
素子部60は、図24に示すように、素子導体61、62と、これらの素子導体61、62の一側及び他側にそれぞれ所定の間隔をおいて平行に設けられた折り返し導体63、64とを備えている。各折り返し導体63、64は、それらの一端が一方の素子導体61の外端に接続され、また、それらの他端が他方の素子導体62の外端に接続されている。
したがって、上記素子導体61、62及び折り返し導体63、64は、3線式の折り返しダイポールアンテナ素子を構成している。
【0031】
1.5GHz帯アンテナユニットV2、H2の素子部60に使用された上記3線式の折り返しダイポールアンテナ素子は、素子導体61、62の先端間の長さが約0.5λ1.5(λ1.5は周波数1.5GHzの波長)に、素子導体61、62の幅が0.039λ1.5に、折り返し導体63、64の幅が0.005λ1.5に、素子導体61、62と折り返し導体63、64間の間隔が0.005λ1.5に、素子導体61、62と折り返し導体63、64を接続する接続導体の幅が0.005λ1.5にそれぞれ設定されている。
このように、1.5GHz帯に使用する3線式の折り返しダイポールアンテナ素子も折り返し導体63、64の幅が非折り返し部である素子導体61、62の幅よりも小さく設定されている。そして、この折り返しダイポールアンテナ素子の構成要素である素子導体61、62、折り返し導体63、64及び接続導体も、誘電体基板65の面に貼着された金属箔によって形成されている。つまり、上記プリント配線手法によって形成されている。
【0032】
給電部70は、図19に示すように、誘電体基板71の一方の面に給電導体72aが形成され、誘電体基板71の他方の面に給電導体72b(図面には現れていない)が形成されている。
給電導体72a、72bは、誘電体基板71の長手軸線上に位置し、それらの途中には方形状のインピーダンス整合用結合導体板73a、73bがそれぞれ設けられている。給電導体72a、72bは互いに対向し、インピーダンス整合用結合導体板73a、73bも互いに対向している。
給電導体72a、72b及びインピーダンス整合用結合導体板73a、73bも上記プリント配線手法を用いてプリント形成されている。
【0033】
上記構成の素子部60と給電部70は、素子部60の誘電体基板65の中央部に給電部70の誘電体基板71の端部を嵌挿させることによってT字状をなすように互いに結合される。この状態では、上記嵌挿した誘電体基板71の端部両側に上記素子部60の給電点61a、62aが位置することになる。そこで、誘電体基板71の端部まで延びた給電導体72a、72bがハンダ等の手段を用いて給電点61a、62aにそれぞれ電気的に接続される。
上記給電導体72a、72bは、特性インピーダンスが50Ωのマイクロストリップラインを構成するようにその幅が設定されている。また、上記インピーダンス整合用結合導体板73a、73bは、上記素子導体61、62の給電点61a、62aよりλ1.5g/4(λ1.5gは周波数1.5GHzの給電導体72a、72b上での波長)だけ離れた位置にそれぞれ形成されている。
【0034】
上記アンテナユニットV2、H2の給電部70に設けられたインピーダンス整合用結合導体板73a、73bは、素子部60を構成する3線式の折り返しダイポールアンテナ素子のインピーダンスと、給電導体72a、72bからなる給電線路のインピーダンスとを整合するために設けられている。
上記インピーダンス整合用結合導体板73a、73bを備えるアンテナユニットV2、H2によれば、図20に示すような良好なリターンロス特性(1.4370GHzにおいて−22.320dB、1.4665GHzにおいて−36.637dB、1.4960GHzにおいて−17.276dB)を実現することができる。
上記給電部70に代えて、図21に示す給電部70’を使用することも可能である。しかし、この給電部70’は、給電導体72a’、72b’がインピーダンス整合用結合導体板を備えていないので、図22に示すようなリターンロス特性(1.4370GHzにおいて−8.3160dB、1.4665GHzにおいて−8.6535dB、1.4960GHzにおいて−8.3011dB)を示すことになる。
【0035】
上記構成のアンテナユニットV1、H1、V2、H2は、図14に示す給電回路用誘電体基板80上に次のように配置されている。
すなわち、0.8GHz帯垂直偏波用アンテナユニットV1は、水平方向Hに0.352λ0.8の間隔をおいて対向する対が垂直方向Vに0.676λ0.8の間隔をおいて2段配置されている。
各アンテナユニットV1は、図15に示す給電部50の誘電体基板51の基部を給電回路用誘電体基板80に嵌挿させることによって該誘電体基板80に支持される。このとき、このアンテナユニットV1の素子部40は、反射板90から例えば0.099λ0.8だけ離れて位置される。
一方、0.8GHz帯用水平偏波アンテナユニットH1は、垂直方向に0.676λ0.8の間隔をおいて2段配置されている。このアンテナユニットH1も、給電部50の誘電体基板51を介して給電回路用誘電体基板80に支持される。このとき、このアンテナユニットH1の素子部40は、反射板90から例えば0.155λ0.8だけ離れて位置される。
【0036】
上記のように指示されたアンテナユニットV1,H1は、図25(a)に示す給電導体52aの基部が給電回路用誘電体基板80の一方の面に形成された給電回路導体にハンダ等の手段によって電気的に接続されるとともに、図25(b)に示す給電導体52bの基部が給電回路用誘電体基板80の他方の面全体に形成された接地導体にハンダ等の手段によって電気的に接続される。
【0037】
1.5GHz帯用垂直偏波アンテナユニットV2は、水平方向に0.416λ1.5の間隔をおいて対向する対が垂直方向に0.587λ1.5の間隔をおいて4段配置されている。
このアンテナユニットV2は、図19に示す給電部70の誘電体基板71の基部を給電回路用誘電体基板80に嵌挿させることによって支持される。このとき、その素子部60は、反射板90から例えば0.196λ1.5だけ離れて位置される。
一方、1.5GHz帯用水平偏波アンテナユニットH2は、垂直方向に0.587λ1.5の間隔をおいて4段配置されている。このアンテナユニットV2も、給電部70の誘電体基板71を介して給電回路用誘電体基板80に支持され、このとき、その素子部60が反射板90から例えば0.244λ1.5だけ離れて位置される。
【0038】
上記アンテナユニットV2,H2の給電部誘電体基板71は、図19に示す給電導体72aの基部が給電回路用誘電体基板80の一方の面に形成された給電回路導体にハンダ等の手段によって電気的に接続されるとともに、給電導体72bの基部が給電回路用誘電体基板80の他方の面全体に形成された接地導体にハンダ等の手段によって電気的に接続される。
【0039】
図14において、水平方向に間隔をおいて対向するアンテナユニットV1は、反射板90の長手方向中心軸線を含みかつ該反射板90に鉛直な基準面を中心とする対称な位置に立設されている。水平方向に間隔をおいて対向するアンテナユニットV2も同様である。一方、各アンテナユニットH1、H2は、その素子部中心(給電点部位)が上記基準面上に位置するように立設されている。
【0040】
上記のように構成された本実施形態に係る周波数共用偏波共用アンテナ装置では、各アンテナユニットV1、H1、V2、H2が給電回路用誘電体基板80の給電回路導体から給電され、これによって、アンテナユニットV1とH1がそれぞれ0.8GH帯の垂直偏波と水平偏波を放射し、アンテナユニットV2とH2がそれぞれ1.5GH帯の垂直偏波と水平偏波を放射する。
【0041】
このとき、アンテナユニットV1、H1、V2、H2は、いずれも良好なV.S.W.R.(定在波比)特性を示す。
すなわち、アンテナユニットV1のV.S.W.R.は、図26に示すように、周波数0.815GHz、0.845GHz及び0.875GHzにおいてそれぞれ1.0343、1.1577及び1.0595という低値を示す。アンテナユニットH1のV.S.W.R.も、図27に示すように、同各周波数においてそれぞれ1.0686、1.0480及び1.0524という低値を示す。
また、アンテナユニットV2のV.S.W.R.は、図28に示すように、周波数1.4370GHz、1.4665GHz及び1.4960GHzにおいてそれぞれ1.1348、1.0132及び1.1690という低値を示し、更に、アンテナユニットH1のV.S.W.R.は、図29に示すように、同各周波数においてそれぞれ1.0456、1.0654及び1.0121という低値を示す。
各アンテナユニットV1、H1、V2、H2がこのような良好なV.S.W.R.特性を示すのは、これらのンテナユニットV1、H1、V2、H2のアンテナ素子として前記3線式の折り返しダイポールアンテナ素子が用いられているからである。
【0042】
次に、素子間結合量について述べる。本実施形態のアンテナ装置においては、同じ偏波に適用する隣接アンテナユニット相互間での素子間結合量が最も高くなる。すなわち、垂直偏波については、素子間距離20.6mmで互いに隣接する0.8GHz帯垂直偏波用アンテナユニットV1と1.5GHz帯垂直偏波用アンテナユニットV2のポート間結合量が最も大きく、また、水平偏波については、素子間距離30.4mmで互いに隣接する0.8GHz帯水平偏波用アンテナユニットH1と1.5GHz帯水平偏波用アンテナユニットH2のポート間結合量が最も大きくなる。
【0043】
しかし、本実施形態のアンテナ装置は、各アンテナユニットV1、H1、V2、H2のアンテナ素子として3線式の折り返しダイポールアンテナ素子を用いているので、十分良好な結合量特性を実現することができる。
すなわち、アンテナユニットV1、H1のポート間結合量は、図30に示すように、周波数0.815GHz、0.875GHz、1.4370GHz、1.4960GHzにおいてそれぞれ−56.003dB、−38.029dB、−45.793dB、−42.660dBという大きさを示す。
ここで、ポート間結合量について説明する。図14に示す給電回路用誘電体基板80には、各アンテナユニットV1に接続される分岐給電路、各アンテナユニットV2に接続される分岐給電路、各アンテナユニットH1に接続される分岐給電路及び各アンテナユニットH2に接続される分岐給電路がそれぞれ形成されるとともに、これらの分岐給電路に対する個別の給電ポートとが形成されている。
ポート間結合量とは、ある1つの給電ポートと別の1つの給電ポートとの間の結合量を意味し、従って、例えばアンテナユニットV1、H1のポート間結合量は、図14における4つのアンテナユニットV1が接続される上記分岐給電路の給電ポートと、同図における2つのアンテナユニットH1が接続される上記分岐給電路の給電ポートとの間の結合量を意味する。
アンテナユニットV1、V2のポート間結合量は、図31に示すように、同各周波数においてそれぞれ−26.703dB、−30.117dB、−47.738dB、−39.974dBという大きさを示し、アンテナユニットH1、V2のポート間結合量は、図32に示すように、上記の各周波数においてそれぞれ−37.475dB、−46.790dB、−40.504dB、−49.024dBという大きさを示す。
【0044】
更に、アンテナユニットV2、H2のポート間結合量は、図33に示すように、同各周波数においてそれぞれ−40.222dB、−57.083dB、−45.142dB、−47.104dBという大きさを示す。
また、アンテナユニットV1、H2のポート間結合量は、図34に示すように、同各周波数においてそれぞれ−41.664dB、−49.925dB、−44.501dB、−44.599dBという大きさを示し、アンテナユニットH1、H2のポート間結合量は、図35に示すように、同各周波数においてそれぞれ−26.843dB、−32.170dB、−64.937dB、−46.318dBという大きさを示す。
【0045】
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変型態様を含むものである。すなわち、例えば、上記実施形態では、各アンテナユニットV1、H1、V2、H2のアンテナ素子として3線式の折り返しダイポールアンテナ素子が用いているが、これに限定されず、2線式を含む他の多線式の折り返しダイポールアンテナ素子を用いても良い。
また、上記実施形態では、各アンテナユニットV1、H1、V2、H2の構成要素を誘電体基板に貼着された金属箔によって形成しているが、他の金属材料によってこの構成要素を形成することも可能である。
更に、図14に示すアンテナ装置は、垂直方向に多段配置(アレイ化)することも可能である。
【符号の説明】
【0046】
10、10’、20、20’ アンテナユニット
11、21、11’、21’ 素子部
30 反射板
V1 0.8GHz帯垂直偏波用アンテナユニット
H1 0.8GHz帯水平偏波用アンテナユニット
V2 1.5GHz帯垂直偏波用アンテナユニット
H2 1.5GHz帯水平偏波用アンテナユニット
40 素子部
41、42 素子導体
43、44 折り返し導体
45 誘電体基板
50 給電部
51 誘電体基板
52a、52b 給電導体
53a、53b インピーダンス整合用結合導体板
60 素子部
61、62 素子導体
63、64 折り返し導体43、44
65 誘電体基板
70 給電部
71 誘電体基板
72a、72b 給電導体
73a、73b インピーダンス整合用結合導体板
80 給電回路用誘電体基板
90 反射板














【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの異なる偏波に適用する個別のアンテナユニットを複数の周波帯域のそれぞれについて設けた周波数共用偏波共用アンテナ装置であって、
前記各アンテナユニットのアンテナ素子として折り返しダイポールアンテナ素子を用いたことを特徴とする周波数共用偏波共用アンテナ装置。
【請求項2】
前記各アンテナユニットは、それぞれ、
前記折り返しダイポールアンテナ素子を金属箔によって形成した第1の誘電体基板と、
前記折り返しダイポールアンテナ素子に給電する給電線路を金属箔によって形成し、かつ、前記第1の誘電体基板の中央部から該第1の誘電体基板の面に対して鉛直な方向に延びるように前記第1の誘電体基板に結合した第2の誘電体基板と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の周波数共用偏波共用アンテナ装置。
【請求項3】
前記給電線路は、前記折り返しダイポールアンテナ素子と前記給電線路とをインピーダンス整合するためのインピーダンス整合用結合板を備え、このインピーダンス整合用結合板は、前記第2の誘電体基板に金属箔によって形成されていることを特徴とする請求項2に記載の周波数共用偏波共用アンテナ装置。
【請求項4】
前記各アンテナユニットの背部に配設した第3の誘電体基板を更に備え、該第3の誘電体基板には、前記各アンテナユニットの前記給電線路を接続するための給電回路が金属箔によって形成されていることを特徴とする請求項2に記載の周波数共用偏波共用アンテナ装置。
【請求項5】
前記各アンテナユニットの背部に配設した反射板を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の周波数共用偏波共用アンテナ装置。
【請求項6】
前記折り返しダイポールアンテナ素子は、折り返し部の導体幅が非折り返し部の導体幅よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の周波数共用偏波共用アンテナ装置。
【請求項7】
前記折り返しダイポールアンテナ素子が3線式の折り返しダイポールアンテナ素子であることを特徴とする請求項1に記載の周波数共用偏波共用アンテナ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2013−38636(P2013−38636A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−173823(P2011−173823)
【出願日】平成23年8月9日(2011.8.9)
【出願人】(000217653)電気興業株式会社 (105)
【Fターム(参考)】