説明

呼出音広告システム

【課題】
携帯電話等端末の呼出中に発信者に聴かせる広告音声を、広告主が端末から入力した音声又はテキストデータと不特定多数の楽曲提供者がシステムに登録した楽曲データとを組み合わせて制作でき、かつ、発信者が発信者端末から広告や広告主あるいは楽曲や楽曲提供者の詳細情報を照会可能とする呼出音広告システムを提供する。
【解決手段】
発信者端末と着信者端末と広告主端末と楽曲提供者端末とこれら端末とネットワークを介して接続された管理装置から構成し、前記管理装置は、広告生成管理部と広告設定配信部と広告運用管理部を備え、前記広告生成管理部は広告生成手段とテキスト/音声変換手段と音声データベースと楽曲データベースと広告データベースを、前記広告設定配信部は、広告選択設定手段と受信者検出手段と広告取出配信手段を、前記広告運用管理部は、配信履歴管理手段と広告課金手段と還元額管理手段を、それぞれ備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機及び固定電話機、インターネット電話機等の端末による通話発受信に際に、発信側端末に対する呼出音とともに広告音響を配信する呼出音広告システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特に携帯電話機等の移動端末による通話サービスにおいては、携帯電話サービス会社が、発信者端末からの発信を受けて受信者端末を呼び出す間に、発信者端末に送信する呼出音とともに、通話を受ける受信者があらかじめ選択して設定した特定の音楽を配信する呼出音楽システムが導入されている。こうした呼出音楽システムとしては「メロディーコール(登録商標)」や「待ちうた(登録商標)」などが知られており、一般的には発信者端末から聞こえる呼出音に重ねて音楽が流れる。
【0003】
かかるシステムでは、受信者は受信者端末から携帯電話サービス会社にインターネット等のネットワークを介してアクセスして契約手続を行い、あらかじめ用意された音楽の中から好みのものを選択して設定する。システムによっては、受信者端末に記憶させてある個人用電話帳の中の特定の相手あるいはグループに対して個別に異なる音楽を選択設定することで、特定の相手あるいはグループの発信者からの通話の際、特定の音楽を呼出音に重ねて流すことも可能としている。
【0004】
近年では、たとえば特許文献1(特開2009−213100号公報)に示されるように、単なる音楽ではなく、企業の広告CMソング等の楽曲や、楽曲に音声広告を重ねた広告音響を配信するシステムも提案されている。図1は、このような呼出音広告システムのシステム構成を示す概念図である。
【0005】
この場合、広告主が携帯電話サービス会社にあらかじめ広告を登録し、発信者側に配信して聴かせる都度、当該公告を選択設定した着信者に広告料の一部を報酬として還元(たとえば通話料金に充当)といったいわゆる「アフィリエイト方式」の仕組みを作れば、携帯端末利用者にとってのサービス利用の動機付けとなり、普及が促進できる。特に、受信者又は発信者が当該携帯電話サービス会社のサービスを利用している場合には、携帯電話サービス会社は、広告主から徴収した広告料からかかる報酬を受信者あるいは発信者に直接支払うのではなく、携帯電話サービス会社が受信者又は発信者から徴収するサービス料金(通話料やパケット通信料)の請求額から差し引く形で還元すれば、当該携帯電話サービス会社のサービスに加入するインセンティブとなり、携帯電話サービス会社にとって加入者増加を図る手段ともなる。一方、受信者と発信者の関係を踏まえれば、特に友人等の個人的通話の場合、いずれも近似するマーケットセグメントに属する場合が多いと想定されることから、特定のセグメントに人気の高い音楽等を用いた広告を登録することで、当該セグメントの消費者に広告を選択設定してもらいやすくなり、結果的に特定セグメントに属する多数の発信者に広告を到達させることが可能となる。広告料は、広告が発信者に配信された件数に応じて課金するいわゆる「成功報酬型」とすることができるので、広告主にとってもマーケティング効果と費用対効果の高い、効率的な広告手段としてのメリットが期待できる。
【特許文献1】特開2009−213100号公報
【0006】
ここで、広告効果の高い広告の制作には、印象的な音楽とユニークな広告メッセージ音声とを組み合わせることが望ましい。大企業の場合は、自社のテーマソングやCM音楽を保有していたり、新たに広告費を掛けてオリジナル音源を制作することも比較的容易であるが、中小企業にとってオリジナル楽曲の制作や広告メッセージ録音作業等の負担は大きい。しかし、従来のシステムでは、広告音源は広告主が別途制作して登録しなければならず、広告費の乏しい中小企業や個人事業主が低コストで手軽にオリジナルの広告音源を制作して登録できる呼出音広告システムは存在しなかった。また、広告主が独自の音楽を制作できない場合は著作権処理の必要な既存楽曲を使用せざるを得ない場合が多いため、広告自体のオリジナリティを出しにくいだけでなく、成果報酬広告料に加えて配信量に応じた著作権使用料が嵩むため、コスト高となるという問題がある。
【0007】
また、従来の呼出音広告システムは、発信者に対して呼出音広告を配信するのみであるため、当該呼出音広告を聴いた発信者が広告の内容に興味を持ち、さらに詳しい情報を知りたいと欲したとしても呼出音広告に含まれている以上の情報を得ることはできず、呼出音広告の効果は広告主から発信者への一方通行に過ぎなかった。そもそも呼出音広告は、受信者が発信者の発呼に応答するまでの限られた時間に発信者に広告を聴かせるものである以上、広告に盛り込める広告情報には限度があり、呼出音広告システム自体の広告効果にも限界がある。
【0008】
一方、近年ではセミプロやアマチュアのアーティストの多くが自己の創作した楽曲をインターネット等を通じて公開しているが、メジャーレーベルを通じてCD発売やダウンロード販売に至るものはそのうちの僅かに過ぎず、広告費を投じたプロモーションも容易ではないため、多数の消費者に楽曲を紹介し聴いてもらう機会・手段が少ないのが実情である。ここで、こうした「埋もれた楽曲」を著作権フリーで提供してもらい、呼出音広告システムにおける広告用音楽として活用できれば、広告主にとってはオリジナリティの高い広告を低コストで制作できる。一方、楽曲提供者にとっては、多数の消費者の通話の都度楽曲を聴いてもらい、関心を持った消費者に楽曲や自己に関する情報(曲名やアーティスト名、コンサート情報や自己のウェブサイトのURLなど)を伝えることができ、やはり低コストでプロモーションが可能となる。しかし、従来の呼出音広告システムには、不特定多数のアーティストから楽曲の提供を受け、それを広告主が選択できる機能はなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するためのものであり、呼出中に発信者端末に流れる広告を、広告主が音声データ又はテキストデータを入力して所望の音楽と組み合わせることにより自ら制作して登録することができ、また、不特定多数の楽曲提供者から提供を受けた楽曲を広告用の音楽として利用できる呼出音広告システムを提供することを課題とする。さらに、広告を流す時間が短いために広告効果が制限される問題を解決する呼出音広告システムを提供することも課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、請求項1に記載した本発明の呼出音広告システムは、発信者携帯端末と、着信者携帯端末と、広告主端末と、これら端末とネットワークを介して接続された管理装置とからなる呼出音広告システムであって、前記管理装置は、広告生成管理部と、広告設定配信部と、広告運用管理部を備え、前記広告生成管理部は、前記広告主端末からネットワークを介して入力された音声又はテキストデータと、あらかじめ記憶している楽曲データとから広告音響データを生成して記憶し、前記広告設定配信部は、前記着信者携帯端末からネットワークを介して入力された広告選択設定命令に基づき前記広告音響データを選択して設定するとともに、前記発信者携帯端末が前記受信者携帯端末に対する通信を開始してから通話を開始するまでの呼出期間中に、前記選択設定された前記広告音響データを前記着信者携帯端末へ配信し、前記広告運用管理部は、前記広告音響データの配信履歴を記録するとともに、前記配信履歴に基づき広告主への広告課金額、並びに発信者及び受信者のいずれか一方又はその両方への報酬還元額を算出して各端末へ送信すること、を特徴とする。
【0011】
図2は、請求項1に記載した本発明の呼出音広告システムのシステム構成を示す図である。従来の呼出音楽システムでは、あらかじめシステム側で用意した所定の音楽のみを呼出音に重ねて配信することしかできず、また、従来の呼出音広告システムでは、広告主が広告音響データをみずから制作して登録する必要があったのに対し、本発明は広告生成管理部を有するため、あらかじめシステム側で用意した所定の音楽に、広告主が自ら録音してネットワークを介して入力した音声データを合成(ミキシング)することで広告音響データを生成できるため、広告主ごとにオリジナルの広告をより簡易に制作して登録することができる。なお、広告主が当初から楽曲と音声を合成した広告音響データを用意できる場合は、それをネットワークを介してそのまま広告生成管理部に入力して登録することも可能である。
【0012】
次に、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した呼出音広告システムであって、前記広告生成管理部が、広告生成手段と、テキスト/音声変換手段と、音声データベースと、楽曲情報データベースと、広告データベースとを備え、前記音声データベースが、前記広告主端末からネットワークを介して入力された音声データを記憶し、あるいはテキストデータを前記テキスト/音声変換手段により音声データに変換した上で記憶し、前記広告生成手段が、前記音声データベースに記憶された音声データと前記楽曲データベースにあらかじめ記憶された楽曲データとから、前記広告主端末からネットワークを介して入力された広告生成指示命令に基づいて前記広告音響データを生成し、前記広告データベースに記憶させること、を特徴とする。
【0013】
本発明によれば、前記広告生成管理部は、テキスト/音声変換手段を備えるため、広告主は音声データだけでなく、広告音声の内容をテキストデータで入力することもできる。これにより、広告主は音声収録のための設備や手間を要さずに、簡易にオリジナルの音声データを含む広告音響データを生成することができる。なお、前記広告主端末としては携帯電話や多機能携帯情報端末のほかインターネットに接続したパソコン等を使用し、テキストデータの入力のほか、合成すべき楽曲データの選択、テキストを変換すべき音声の種類の選択といった広告音響データ生成のための具体的な命令を、ネットワークを介して前記広告生成管理部に対話形式で入力することができる。
【0014】
次に、請求項3に記載した発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載した呼出音広告システムであって、前記広告設定配信部が、広告選択設定手段と、受信者検出手段と、広告取出配信手段とを備え、前記広告選択設定手段が、前記受信者端末からネットワークを介して入力された広告選択設定命令に基づいて、前記広告データベースに記憶された前記広告音響データを選択して設定し、前記受信者検出手段が、前記発信者携帯端末からの通信要求があった場合に、相手方となる受信者携帯端末を検出し、前記広告取出配信手段が、検出された受信者携帯端末について設定された前記広告音響データを前記広告データベースから取出して、前記受信者携帯端末に対する通信を開始してから通話を開始するまでの呼出期間中に前記着信者携帯端末へ配信すること、を特徴とする。
【0015】
本発明によれば、受信者は、前記受信者端末からネットワークを介して前記広告選択設定手段に接続し、前記広告データベースに登録された多数の前記広告音響データの中から所望の広告を選択して広告選択設定命令を送信することにより、呼出音広告として前記広告取出配信手段に設定することができる。その際、受信者が、まず試聴リクエストを送信し、該試聴リクエストを受けた前記広告選択設定手段が前記広告音響データを受信者端末に配信することにより、受信者は、多数の前記広告音響データを比較検討して好みにあった広告を選択し設定することができる。
【0016】
その後、前記発信者端末からシステムが発信を受け付けた場合、前記受信者検出手段が発信の宛先情報から受信者端末を検出して前記広告取出配信手段に送信し、該広告取出配信手段が前記広告データベースから所定の前記広告音響データを取り出して前記発信者端末へと配信する。なお、配信された前記広告音響データは、前記受信者端末の着信音と同期した呼出音とともに発信者端末で発音させてもよいが、受信者が着信音を聞いて即座に応答した場合、発信者が聴く広告がごく短いものとなって広告効果を発揮できないため、呼出音とともに一定時間(たとえば5秒間程度)広告を発音させた後に受信者端末の着信音を発音させるよう設定してもよい。また、受信者が複数の広告音響データを選択して登録している場合には、広告選択設定手段に特定の発信者あるいは発信者グループに特定の広告音響データを呼出音広告として聴かせるよう設定したり、あるいは、発信者を特定せず、ランダムに広告音響データを割り当てて聴かせるよう設定したりしてもよい。
【0017】
次に、請求項4に記載した発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載した呼出音広告システムであって、前記広告運用管理部が、配信履歴管理手段と、広告課金手段と、還元額管理手段とを備え、前記配信履歴管理手段が、前記広告取出配信手段による前記着信者携帯端末へ前記広告音響データの配信履歴を記録するとともに、前記配信履歴の記録に基づいて、前記広告課金手段が広告課金額を算出して前記広告主端末へ送信し、一方、前記還元額管理手段が報酬還元額を算出して前記発信者端末及び前記受信者端末のいずれか一方又はその両方へ送信すること、を特徴とする。
【0018】
本発明によれば、前記配信履歴管理手段が、前記着信者携帯端末に着信がある都度、どの広告音響データが発信者に配信されたかを検出して前記広告課金手段に送信し、広告課金手段は当該公告音響データの提供者である広告主ごとに広告料を算出して累積記録するとともに、前記広告主端末からのネットワークを介した広告料照会命令を受けた場合には随時照会時点までの広告料を、および、たとえば毎月末時点には当月分の広告料合計請求額を自動的に前記広告主端末に送信する。同様に、前記配信履歴管理手段は、前記還元額管理手段にも広告配信の記録を送信し、該還元額管理手段が発信者及び受信者のいずれか一方又はその両方の還元額を算出して累積記録するとともに、前記発信者端末あるいは前記受信者端末からのネットワークを介した還元額照会命令を受けた場合には随時照会時点までの還元額を、および、たとえば毎月月末時点には当月分の合計還元額を自動的に照会した端末に送信する。なお、広告配信による報酬還元は、必ずしも受信者・発信者の双方に行う必要はなく、広告を選択して設定した受信者のみが受けられるようにしてもよい。
【0019】
次に、請求項5に記載した発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載した呼出音広告システムであって、前記広告生成管理部が、前記広告主端末からネットワークを介して入力された広告主に関する広告主情報データを前記広告データベースに記憶可能とし、前記広告取出配信手段が、前記発信者端末からネットワークを介して入力された広告主情報照会命令に基づいて、前記広告データベースから前記広告主情報データを取出して、前記発信者端末へと送信可能としたこと、を特徴とする。
【0020】
本発明によれば、広告主は呼出音広告のための広告音響データを本システムに登録するだけでなく、併せて広告のより詳細な内容や広告主自身の企業情報、店舗情報、その他の広告主情報データを前記広告データベースにあらかじめ登録しておくことができる。発信者が呼出音広告を聴いた後、当該呼出音広告の内容に興味を持った場合には、発信者端末からネットワークを介して本システムに広告主情報照会命令を送信することにより、これを受け付けた前記広告取出配信手段が広告データベースから前記広告主情報データを前記発信者端末へと配信する。この場合、前記広告主情報データに広告主の企業あるいは店舗のウェブサイトのURLやメールアドレスを含めておけば、発信者はそのまま発信者端末から当該ウェブサイトへとアクセスしたり電子メールを送ったりできる。また、広告主の商品やサービスに係るクーポン券等、発信者が発信者端末のディスプレイ等の表示手段に表示して使用できる特典を含めることもできる。これにより、本発明によれば、広告主と発信者の間の双方向の情報交換が可能となるため、広告主にとっては、限られた時間しか発信者に聴かせることができない一方通行の広告という呼出音広告の制限を超えて広告効果を拡大することができ、また、発信者もより詳細な情報や特典等のインセンティヴを入手することができる。
【0021】
図3は、請求項2乃至請求項5に記載した本発明の構成要素をすべて備える本発明の呼出音広告システムのシステム構成を示す図である。図中の広告主端末20はパソコンを想定しており、広告主は、あらかじめ完成させておいた楽曲データと音声データからなる広告音響データをたとえばデータディスクやメモリカード等に保存しておき、たとえばディスクドライブ等の広告データ入力手段21を用いてパソコンに入力し、ネットワークを介して直接広告生成管理部50の広告データベース53に送信して登録することができる。
【0022】
広告主が、完成した広告音響データを用意できない場合は、音声データのみを録音しておき、同様の方法で音声データベースに送信して登録してもよい。また、広告主端末20が有するマイクロフォン等の音声データ入力手段22に直接音声を吹き込んで録音データとして保存し、これを音声データベースに送信して登録することも可能であり、この場合、広告主端末20として携帯電話機を用いることもできる。その後、広告主は、広告主端末20のたとえばキーボードやマウス等の広告生成指示入力手段23を用い、広告生成管理部50が提供して広告主端末20のディスプレイ等の表示手段24に表示する操作画面を操作して、楽曲データベース51から所望の楽曲データを選択した上で、広告生成手段54に対して広告音響データの生成命令を送信する。広告生成手段54は、この生成命令を受けてして広告主が登録した音声データと選択した楽曲データとを合成して広告音響データを生成し、広告データベース53へと登録する。また、広告主は、広告データ入力手段21を用いて、広告主情報データをも広告データベース53に入力し記憶させることができる。
【0023】
次に、請求項6に記載した発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載した呼出音広告システムであって、前記管理装置が、さらに楽曲情報取出配信手段を有するとともに、楽曲提供者端末とネットワークを介して接続され、楽曲提供者は、前記楽曲提供者端末から前記楽曲データベースに楽曲データ及び楽曲情報データを入力して記憶させることができ、前記楽曲情報取出配信手段は、前記発信者端末からネットワークを介して入力された楽曲情報照会命令に基づいて、照会を受けた楽曲の楽曲情報データを前記楽曲データベースから取出して前記発信者端末に配信すること、を特徴とする。
【0024】
図4は、請求項6に記載した本発明のシステム構成を示す図である。本発明によれば、楽曲提供者は、パソコン等の楽曲提供者端末80からネットワークを介して広告生成管理部50にアクセスし、みずから制作した楽曲及び当該楽曲に関する楽曲情報を楽曲/情報入力手段81から楽曲データベース51に登録することができる。広告主が当該提供楽曲を採用して広告音響データを生成し、さらに当該広告音響データを受信者が選択して呼出音広告として設定した場合、当該受信者の受信者端末40が発信者端末30からの着信を受ける都度、当該楽曲を発信者に聴かせることができる。また、楽曲提供者は、楽曲を登録すると同時に、当該楽曲に関する楽曲情報、すなわち楽曲のタイトル、作詞・作曲者としての自分の実名あるいは芸名、自分のプロフィールやディスコグラフィ、コンサート開催情報、自分のウェブサイトのURL等を併せて楽曲データベース51に登録しておくこともできる。一方、発信者は受信者に通話を発した際に呼出音とともに、あるいは呼出音の代わりに広告音響データを聴くことになる。その際に楽曲が印象に残り興味を感じれば、発信者端末30からネットワークを介して楽曲情報取出配信手段55に対して楽曲情報照会命令を送信する。楽曲情報照会命令を受けた楽曲情報取出配信手段55は、受信者検出手段62によって発信者に当該広告音響データを配信した受信者を検出し、楽曲情報取出配信手段55に送信する。楽曲情報取出配信手段55は、照会対象たる楽曲データを特定して、その楽曲に対応する楽曲情報を楽曲データベース51から取出し、ネットワークを介して発信者端末30へ電子メール等の手段で楽曲情報を送信する。楽曲情報を受信した発信者は、楽曲のタイトルや楽曲提供者についての各種情報を入手できるだけでなく、楽曲情報に楽曲提供者のウェブサイトのURLが含まれている場合には、ネットワークを介してみずから当該ウェブサイトにアクセスし、たとえば楽曲のフルバージョンをダウンロード購入したりすることもできる。これにより、楽曲提供者は、著作権フリーでみずからの楽曲を本システムに提供することにより、格別のプロモーション費用を掛けることなく(広告音響データ用のショートバージョンとはいえ)該楽曲を広く一般消費者に聴いてもらい、楽曲情報を露出する機会を得られるのである。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、広告主はみずから制作した広告音響データを登録し、受信者が自分の受信者用端末の呼出音広告として選択し設定することにより、発信者からの着信の都度、呼出音とともに、あるいは呼出音の代わりに発信者に当該広告を聴かせることができ、実際に広告が聴かれた場合にのみ広告料が課金されるという成功報酬型の広告が可能となる。広告主は、広告音響データを必ずしも完成した状態で登録する必要はなく、音声データのみを登録して、選択した所望の楽曲データと組み合わせてオリジナリティの高い広告を生成することが可能であり、さらにテキストデータを入力して音声データに変換して適用することもできるため、広告費を抑制しつつ簡易に呼出音広告を実施できるという効果を奏する。
【0026】
さらに、広告主は呼出音広告の広告音響データの他に、広告主の店舗やサービス拠点等の住所、あるいはその商品やサービスの詳細な情報やクーポン券等のインセンティブなどの広告主情報をも登録しておき、呼出音広告を聴いて興味を持った発信者がそれを照会・入手することが可能となるため、呼出音広告の時間的制約を超えて、発信者との間で双方向の情報提供により、より一層の広告効果を奏することが期待できる。
【0027】
一方、セミプロやアマチュアの音楽アーティストは、みずから制作した楽曲を本システムに登録して広告主によって呼出音広告に採用してもらい、当該広告を着信者が選択して設定してもらうことにより、プロモーション費用を掛けずに自分の楽曲を広く消費者に聴かせることが可能となる。これにより、広告主にとっては、オリジナルな呼出音広告を制作するための楽曲の選択肢が広がり著作権料も負担せずに済み、受信者は通話を受信する都度報酬の還元を受けることができ、楽曲提供者もみずからの楽曲の宣伝効果を得られるという効果を奏するのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態の一例について、図面5を参照して詳細に説明する。管理装置10は、大きく広告生成管理部50と、広告設定配信部60と、広告運用管理部70とから構成され、それ以外に、広告主用制御手段90、発信者用制御手段91、受信者用制御手段92、楽曲提供者用制御手段93を有するが、前記の各手段は、必ずしも独立した機器である必要はなく、複数の手段の機能を有する機器により兼用してもよく、本図は物理的な機器構成を限定するものではない。広告主端末20は、広告データ入力手段21、音声データ入力手段22、広告生成指示入力手段23、表示手段24、テキストデータ入力手段25を有するものとするが、これら入力手段及び表示手段は、広告主端末20の形態によって相互に兼用可能なものであってもよい。発信者端末30は、情報照会入力手段31、表示手段32を、受信者端末40は、広告選択設定入力手段41、表示手段42を、楽曲提供者端末80は、楽曲/情報入力手段81、表示手段82を有するものとするが、同様にこれら入力手段及び表示手段は、各端末の形態によって相互にあるいは端末の有する他の物理的手段と相互に兼用可能なものであってもよい。なお、前記の管理装置10と各端末20、30、40、80とは携帯通信機器用の公衆通信回線又はインターネット0を介して相互に通信可能とする。
【0029】
前記広告生成管理部50は、楽曲データベース51、音声データベース52、広告データベース53、広告生成手段54、テキスト/音声変換手段55、及び、楽曲/楽曲情報登録手段83、楽曲情報取出配信手段84から構成される。また、広告設定配信部60は、広告選択設定手段61、受信者検出手段62、広告取出配信手段63、発信者情報記録手段64、通信手段65から構成される。さらに、広告運用管理部70は、広告配信履歴管理手段71、広告課金手段72、還元額管理手段73、及び、広告配信履歴記録手段74、広告料金算出手段75、発信側還元額算出手段77、受信側還元額算出手段78から構成される。これらの各データベース及び手段についても、必ずしも独立した機器である必要はなく、複数の手段の機能を有する機器により兼用してもよく、本図は物理的な機器構成を限定するものではない。
【0030】
ここで、広告主が広告を生成し本システムに登録するまでのプロセスを説明する。まず、楽曲提供者が楽曲提供者端末80の楽曲/情報入力手段81を用いて楽曲データ及び楽曲情報データ080をネットワーク0を介して管理装置10へと送信する。送信されたデータは楽曲提供者用制御手段93により楽曲/楽曲情報登録手段83へと送られ、楽曲/楽曲情報登録手段83はこれを楽曲データベース51に記憶させて登録する。一方、広告主は、完成した広告音響データを有する場合には、広告主端末20の広告データ入力手段21を用いて、音声データのみを有する場合には音声データ入力手段22を用いて、いかなる音声データも有さない場合にはテキストデータ入力手段25にテキストを打ち込むことにより、それぞれのデータを管理装置10へと送信する。送信されたデータは広告主用制御手段90により広告生成管理部50へと送られ、広告音響データの場合はそのまま広告データベース53に記憶させて登録し、音声データの場合は音声データベース52に記憶させて登録し、テキストデータの場合は音声/テキスト変換手段55により音声に変換してから音声データベース52に記憶させて登録する。音声データ又はテキストデータを送信した場合は、広告主は、次に広告主端末20の広告生成指示入力手段23によって管理装置10にアクセスし、広告主用制御手段90が提供する操作画面上で楽曲データベース51内を検索して所望の楽曲データを選択し、自分が登録した音声データと組み合わせて広告音響データを生成する広告生成指示命令を入力する。該広告生成指示命令は広告生成手段54へと送られる。該広告生成手段54は指定された楽曲データを楽曲データベース51から、音声データを音声データベース52から取出して合成し、広告音響データを生成して広告データベース53に記憶させて登録した後、広告生成登録完了通知を広告主端末20に、楽曲採用通知を楽曲提供者端末81へと送信する。図6は、かかる広告生成プロセスを時系列で表示したものである。
【0031】
次に、受信者が広告を選択して設定する広告設定プロセスについて説明する。まず、受信者は、受信者端末40から受信者用制御手段92にネットワークを介してアクセスし、広告選択設定手段61に広告選択リクエストを送信する。広告選択設定手段61は、広告データベース53内の利用可能な広告音響データの登録情報一覧を受信者端末41へと送信し、表示手段42上に表示する。受信者は、登録情報一覧を確認するとともに、関心を持った広告音響データの試聴リクエストを広告選択設定手段61に送信でき、該リクエストを受けた広告選択設定手段61は広告音響データを受信者端末41へ返す。受信者は、試聴した広告音響データが気に入った場合、同様に広告選択命令を送信し、該広告選択命令を受けた広告選択設定手段61は当該広告音響データを受信者の呼出音広告として設定し、受信者端末41へは呼出音広告設定完了通知を、広告主端末20と楽曲提供者端末80へは広告が設定された旨の採用通知を送信する。図7は、かかる広告設定プロセスを時系列で表示したものである。
【0032】
次に、発信者が受信者に対して通話を発し、呼出音広告が受信者端末30に配信される着信時プロセスについて説明する。まず、発信者は、発信者端末30により受信者端末40に通話を発呼する。この際、広告設定配信部60の受信者検知手段62が、発呼の宛先である受信者情報を検出して広告取出配信手段63へと送信し、広告取出配信手段63は受信者が当該発信者について設定している呼出音広告の設定情報を照会した上で、広告データベース53から所定の広告音響データを取出し、広告取出配信手段63へ送り、広告取出配信手段63はこれを発信者端末30へ呼出音広告として配信する。併せて、広告取出配信手段63は呼出音広告を配信した記録を広告運用管理部70の広告配信履歴管理手段71へと送り、該広告配信履歴管理手段71はこれを広告配信履歴記録手段74に記録して履歴データとして蓄積する。その後、受信者が着信に応答すると呼出音広告の配信は停止され、通信手段65が通話接続を確立し、通話が開始される。図8は、かかる着信時プロセスを時系列で表示したものである。
【0033】
次に、本システムが、広告主または受信者(発信者)に広告料あるいは還元額を通知する場合の通知プロセスについて説明する。期中に広告主がその時点までに発生した呼出音広告の配信件数や広告料を照会する場合、広告主は広告主端末20からネットワークを介して本システムの広告運用管理部70へと配信件数・広告料照会を送信する。これを受けた広告配信履歴管理手段71は、広告配信履歴記録手段74に記録されている照会時点までの配信履歴を呼び出し、広告課金手段72に送る。広告課金手段72は、配信件数に基づき広告料算出手段75により照会時点までの広告料を算出し、広告主用制御手段90を通じて広告主端末20の表示手段24に表示させて広告料を通知する。受信者(発信者)が受信者端末40(発信者端末30)からネットワークを介して本システムの広告運用管理部70へと還元額照会を送信した場合も、同様に広告配信履歴管理手段71が広告配信履歴記録手段74の配信履歴を呼び出して、還元額管理手段73に送る。還元額管理手段73は、照会時点までの還元額を受信者側還元額算出手段77(発信者側還元額算出手段78)により照会時点までの還元額を算出し、受信者端末40(発信者端末30)の表示手段42(32)に表示させて還元額を通知する。なお、広告課金手段72、還元額管理手段73はともに記憶手段(図示せず)を有し、所定の期末(たとえば毎月末)には期中の広告料および還元額の合計金額を各端末に送信して通知することができる。図9は、かかる広告料・還元額の通知プロセスを時系列で表示したものである。
【0034】
次に、発信者が、呼出音広告の内容に興味を持ち、当該広告についてのより詳細な情報を本システムに照会するための広告主情報照会プロセスについて説明する。まず、発信者が発信者端末30から受信者端末41に通話を発呼した場合、広告設定配信部62の発信者情報記録手段64が発信者ごとに呼出音広告の発信履歴を記録する。その後、発信者が発信者端末30からネットワークを介して本システムにアクセスし、情報照会入力手段31により広告取出配信手段63へ広告主情報照会リクエストを送信する。発信者用制御手段91は、このリクエストを受けて発信者用制御手段91は、このリクエストを受けて発信者情報記録手段64の発信履歴を検索し、所定の期間に発信者端末30に配信した呼出音広告の一覧を発信者端末30に送信し、表示手段32に表示させる。発信者は当該一覧の中から所望の広告を選択し、広告主情報取出命令を広告取出配信手段63へと送信する。広告取出配信手段63はこれを受けて、広告データベース53から当該広告に関する広告主情報を取出して発信者端末30へと配信して表示手段32に表示する。発信者は、表示された情報から広告主やその商品・サービスの詳細な情報、あるいはクーポン券等の特典を入手でき、URLやメールアドレスも表示された場合は、発信者端末30からネットワークを介してただちに広告主のウェブサイトにアクセスしたり、広告主端末20へ電子メールを送ったりすることが可能となる。図10は、かかる広告主情報照会プロセスを時系列で表示したものである。
【0035】
ここで、前記発信者情報記録手段64は、殊更に独立した機器を使用せずとも、携帯電話サービス会社の接続記録サーバをこれに当てることも可能である。また、発信者端末30だけでなく、受信者端末40からも広告主情報照会リクエスト及び広告主情報取出命令を広告取出配信手段63へと送信可能として、受信者も広告主情報を入手できるようにしてもよい。
【0036】
次に、発信者が、呼出音広告により聴かされた楽曲に関心を持ち、当該楽曲についての詳細な情報を本システムに照会するための楽曲情報照会プロセスについて説明する。発信者が発信者端末30から受信者端末41に通話を発呼した場合、広告設定配信部62の発信者情報記録手段64が発信者ごとに呼出音広告の発信履歴を記録する。発信者が呼出音広告を聴いて楽曲の情報を得たいと考えた場合には、発信者端末31の情報照会入力手段31により楽曲情報照会リクエストを送信する。発信者用制御手段91は、このリクエストを受けて発信者情報記録手段64の発信履歴を検索し、所定の期間に発信者端末30に配信した呼出音広告とその使用楽曲の一覧を発信者端末30に送信し、表示手段32に表示させる。発信者は当該一覧の中から所望の楽曲を選択し、楽曲情報取出命令を楽曲情報取出配信手段84へと送信する。楽曲情報取出配信手段84はこれを受けて、楽曲データベース51から当該楽曲に関する楽曲情報を取出して発信者端末30へと配信して表示手段32に表示する。発信者は、表示された情報から楽曲や楽曲提供者の詳細な情報を入手でき、URLやメールアドレスも表示された場合は、発信者端末30からネットワークを介してただちに楽曲提供者のウェブサイトにアクセスしたり、楽曲提供者端末80へ電子メールを送ったりすることが可能となる。図11は、かかる楽曲情報照会プロセスを時系列で表示したものである。
【0037】
ここで、前記発信者情報記録手段64は、殊更に独立した機器を使用せずとも、携帯電話サービス会社の接続記録サーバをこれに当てることも可能である。また、発信者端末30だけでなく、受信者端末40からも楽曲情報照会リクエスト及び楽曲情報取出命令を楽曲情報取出配信手段84へと送信可能として受信者も楽曲情報を入手できるようにしてもよい。
【0038】
なお、楽曲提供者が自分が提供した楽曲を使用した広告音響データが配信された実績を知りたい場合は、楽曲提供者端末80からネットワークを介して広告配信履歴管理手段71にアクセスして配信記録照会リクエストを送信する。リクエストを受けた広告配信履歴管理手段71は広告配信履歴記録手段74を検索し、照会された楽曲ごとあるいは楽曲提供者ごとの配信記録を楽曲提供者端末80に返信して表示手段82に表示して通知させることもできる。
【0039】
以上、本発明に係る呼出音広告システムの一実施例について、具体的な構成と各プロセスについて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内において改良又は変更が可能であり、それらは本発明の技術的範囲に属するものとする。
【0040】
例えば、広告主が自ら楽曲を制作できる場合には、広告主自らが楽曲提供者として広告主端末20から楽曲を本システムの楽曲データベース51に登録し、自分の呼出音広告だけでなく他の広告主の呼出音広告に利用してもらえるようにすることも可能である。また、広告主が広告データベース53に登録した広告主情報を、発信者だけでなく受信者も照会できるようにすることも可能である。この場合、たとえば受信者が広告選択設定を行う際に広告音響データの一覧とともに特典の内容を表示し、広告主の広告音響データを選択し設定することを条件に特典をダウンロードできるようにすれば、受信者が選択し設定することのインセンティブとなる。さらに、広告主情報に広告主の店舗やサービス拠点等の住所を併せて登録しておいた場合、発信者端末41や受信者端末40が内蔵するGPS機能を活用して、発信者や受信者は自分の端末上で最寄りの広告主の店舗やサービス拠点の位置を確認することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明に係る呼出音広告システムは、既存の呼出音楽システムや先行技術として提案されている呼出音広告システムに、広告主が楽曲データと音声データを組み合わせてよりオリジナリティの高い呼出音広告を自在かつ簡易に制作可能とする機能と、不特定多数の音楽アーティストから広く楽曲データの提供を受けることを可能とする機能を導入したものであって、広告主にとっては広告効果の向上と低コストでの呼出音広告の利用を可能とし、着信者にはより多彩な呼出音広告の選択と還元報酬のインセンティブを提供し、さらに楽曲提供者にはコストを掛けない楽曲プロモーションの機会を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】従来の呼出音広告システムのシステム構成を示す概念図である。
【図2】請求項1に記載した本発明の呼出音広告システムの構成を示す図である。
【図3】請求項2乃至請求項4に記載した本発明の構成要素をすべて備える本発明の呼出音広告システムの構成を示す図である。
【図4】請求項4に記載した本発明の呼出音広告システムの構成を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態の一例に係る呼出音広告システムの構成を示す図である。
【図6】本発明の広告生成プロセスを時系列で表示したフロー図である。
【図7】本発明の広告設定プロセスを時系列で表示したフロー図である。
【図8】本発明の着信時プロセスを時系列で表示したフロー図である。
【図9】本発明の広告料・還元額の通知プロセスを時系列で表示したフロー図である。
【図10】本発明の広告主情報照会プロセスを時系列で表示したフロー図である。
【図11】本発明の楽曲情報照会プロセスを時系列で表示したフロー図である。
【符号の説明】
【0043】
0 公衆通信回線又はインターネット(ネットワーク)
1 呼出音広告システム
2 広告主
3 発信者
4 受信者
5 広告登録
6 発信者からの発信
7 受信側を呼出
8 発信側に呼出音広告を配信
9 通話開始
10 管理装置
20 広告主端末
21 広告データ入力手段
22 音声データ入力手段
23 広告生成指示入力手段
24 表示手段(広告主端末)
25 テキストデータ入力手段
30 発信者端末
31 情報照会入力手段
32 表示手段(発信者端末)
40 受信者端末
41 広告選択設定入力手段
42 表示手段(受信者端末)
50 広告生成管理部
51 楽曲データベース
52 音声データベース
53 広告データベース
54 広告生成手段
55 テキスト/音声変換手段
60 広告設定配信部
61 広告選択設定手段
62 受信者検出手段
63 広告取出配信手段
64 発信者情報記録手段
65 通信手段
70 広告運用管理部
71 広告配信履歴管理手段
72 広告課金手段
73 還元額管理手段
74 広告配信履歴記録手段
75 広告料算出手段
76 発信側還元額算出手段
77 受信側還元額算出手段
80 楽曲提供者端末
81 楽曲/楽曲情報入力手段
82 表示手段(楽曲提供者端末)
83 楽曲/楽曲情報登録手段
84 楽曲情報取出配信手段
90 広告主用制御手段
91 発信者用制御手段
92 受信者用制御手段
93 楽曲提供者用制御手段
010 音声又はテキストデータ、広告生成指示命令
011 完成済の広告音響データ
012 音声データ
013 広告生成指示命令
020 広告選択設定命令
030 発信者端末からの発信
040 発信者端末に呼出音広告を配信
050 発信者端末からの発信
060 呼出音広告の配信記録データ
070 広告料通知
071 還元額通知(受信者)
072 還元額通知(発信者)
080 楽曲データ、楽曲情報データ
081 配信記録通知
090 発信者端末からの広告主情報照会リクエスト
091 広告主情報データ
092 発信者端末からの通話発信、楽曲情報照会リクエスト
093 楽曲情報データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発信者携帯端末と、着信者携帯端末と、広告主端末と、これら端末とネットワークを介して接続された管理装置とからなる呼出音広告システムであって、前記管理装置は、広告生成管理部と、広告設定配信部と、広告運用管理部を備え、前記広告生成管理部は、前記広告主端末からネットワークを介して入力された音声又はテキストデータと、あらかじめ記憶している楽曲データとから広告音響データを生成して記憶し、前記広告設定配信部は、前記着信者携帯端末からネットワークを介して入力された広告選択設定命令に基づき前記広告音響データを選択して設定するとともに、前記発信者携帯端末が前記受信者携帯端末に対する通信を開始してから通話を開始するまでの呼出期間中に、前記選択設定された前記広告音響データを前記着信者携帯端末へ配信し、前記広告運用管理部は、前記広告音響データの配信履歴を記録するとともに、前記配信履歴に基づき広告主への広告課金額、並びに発信者及び受信者のいずれか一方又はその両方への報酬還元額を算出して各端末へ送信すること、を特徴とする呼出音広告システム。
【請求項2】
前記広告生成管理部は、広告生成手段と、テキスト/音声変換手段と、音声データベースと、楽曲情報データベースと、広告データベースとを備え、前記音声データベースが、前記広告主端末からネットワークを介して入力された音声データを記憶し、あるいはテキストデータを前記テキスト/音声変換手段により音声データに変換した上で記憶し、前記広告生成手段が、前記音声データベースに記憶された音声データと前記楽曲データベースにあらかじめ記憶された楽曲データとから、前記広告主端末からネットワークを介して入力された広告生成命令に基づいて前記広告音響データを生成し、前記広告データベースに記憶させること、を特徴とする請求項1に記載の呼出音広告システム。
【請求項3】
前記広告設定配信部は、広告選択設定手段と、受信者検出手段と、広告取出配信手段とを備え、前記広告選択設定手段が、前記受信者端末からネットワークを介して入力された広告選択設定命令に基づいて、前記広告データベースに記憶された前記広告音響データを選択して設定し、前記受信者検出手段が、前記発信者携帯端末からの通信要求があった場合に、相手方となる受信者携帯端末を検出し、前記広告取出配信手段が、検出された受信者携帯端末について設定された前記広告音響データを前記広告データベースから取出して、前記受信者携帯端末に対する通信を開始してから通話を開始するまでの呼出期間中に前記着信者携帯端末へ配信すること、を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の呼出音広告システム。
【請求項4】
前記広告運用管理部は、配信履歴管理手段と、広告課金手段と、還元額管理手段とを備え、前記配信履歴管理手段が、前記広告取出配信手段による前記着信者携帯端末へ前記広告音響データの配信履歴を記録するとともに、前記配信履歴の記録に基づいて、前記広告課金手段が広告課金額を算出して前記広告主端末へ送信し、一方、前記還元額管理手段が報酬還元額を算出して前記発信者端末及び前記受信者端末のいずれか一方又はその両方へ送信すること、を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の呼出音広告システム。
【請求項5】
前記広告生成管理部は、前記広告主端末からネットワークを介して入力された広告主に関する広告主情報データを前記広告データベースに記憶可能とし、前記広告取出配信手段が、前記発信者端末からネットワークを介して入力された広告主情報照会命令に基づいて、前記広告データベースから前記広告主情報データを取出して、前記発信者端末へと送信可能としたこと、を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の呼出音広告システム。
【請求項6】
前記管理装置は、さらに楽曲情報取出配信手段を有するとともに、楽曲提供者端末とネットワークを介して接続され、楽曲提供者は、前記楽曲提供者端末から前記楽曲データベースに楽曲データ及び楽曲情報データを入力して記憶させることができ、前記楽曲情報取出配信手段は、前記発信者端末からネットワークを介して入力された楽曲情報照会命令に基づいて、照会を受けた楽曲の楽曲情報データを前記楽曲データベースから取出して前記発信者端末に配信すること、を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の呼出音広告システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−182511(P2012−182511A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−41993(P2011−41993)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(511053609)株式会社KINTSU GRОUP (1)
【Fターム(参考)】