品質管理のためのバーコード付きインジケータ
製品品質に影響を与える少なくとも1つのパラメータによる少なくとも1つの閾値の超過を機械で読み取り可能に指示するように働くバーコード付きインジケータであって、第1の複数のバーコード・バー及び少なくとも1つの第1着色可能エリアを含む第1バーコードと、第2の複数のバーコード・バー及び少なくとも第2着色可能エリアを含む少なくとも第2バーコードと、第1バーコードと第2バーコードとの間に延びる少なくとも1つの介在線とを具備し、介在線は、バーコードリーダが第1バーコードの部分と第2バーコードの部分とを単一のバーコードの部分として読み取るのを防止することができる、バーコード付きインジケータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
米国特許第7562811号明細書(2007年9月10日付け出願、標題“System And Method For Improved Quality Management In A Product Logistic Chain”)、国際出願PCT/IL07/000547号明細書(2007年5月6日付け出願、標題“A System And Method For Improved Quality Management In A Product Logistic Chain”)、国際出願PCT/IL07/01411号明細書(2007年11月14日付け出願、標題“A System And Method For Quality Management Utilizing Barcode Indicators”)、国際出願PCT/IL2008/001495号明細書(2008年11月13日付け出願、標題“A System And Method For Quality Management Utilizing Barcode Indicators”)、国際出願PCT/IL2008/001494号明細書(2008年11月13日付け出願、標題“A System And Method For Quality Management Utilizing Barcode Indicators”)、国際出願PCT/IL2009/000503号明細書(2009年5月20日付け出願、標題“A System And Method For Quality Management Utilizing Barcode Indicators”)、米国特許出願第12/469309号明細書(2009年5月20日付け出願、標題“A System And Method For Quality Management Utilizing Barcode Indicators”)、米国特許仮出願第61/231799号明細書(2009年8月6日付け出願、標題“Barcoded Indicators For Quality Management”)、及び国際出願PCT/IL2009/001167号明細書(2009年12月9日付け出願、標題“Barcode Indicators For Quality Management”)を参照する。これらの開示内容は参照することにより本明細書中に組み入れられる。
【0002】
37CFR1.78(a)(1)及び(2)(i)に基づいて、国際出願PCT/IL2009/000503号(2009年5月20日付け出願、標題“A System And Method For Quality Management Utilizing Barcode Indicators”)、米国特許出願第12/469309号(2009年5月20日付け出願、標題“A System And Method For Quality Management Utilizing Barcode Indicators”)、及び国際出願PCT/IL2009/001167号(2009年12月9日付け出願、標題“Barcode Indicators For Quality Management”)から優先権を主張し、また、37CFR1.78(a)(4)及び(5)(i)に基づいて、米国特許仮出願第61/231799号(2009年8月6日付け出願、標題“Barcoded Indicators For Quality Management”)から、ここに優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
本発明は品質管理及び品質管理において有用なインジケータに関する。
【0004】
次の米国特許明細書、即ち第6758397号、第6009400号、第6685094号、第7157048号、第7156597号、及びRE39226は、本発明の主題に概ね関連する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、品質管理のシステム及び方法において有用な改善されたインジケータを提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従って、本発明の好適な実施態様によれば、製品品質に影響を与える少なくとも1つのパラメータによる少なくとも1つの閾値の超過を機械で読み取り可能に指示するように働くバーコード付きインジケータであって、第1の複数のバーコード・バー、及び少なくとも1つの第1着色可能エリアを含む第1バーコードと、第2の複数のバーコード・バー、及び少なくとも第2着色可能エリアを含む少なくとも第2バーコードと、第1バーコードと少なくとも第2バーコードとの間に延びる少なくとも1つの介在線とを具備し、少なくとも1つの介在線は、バーコードリーダが、第1バーコードの部分と、少なくとも第2バーコードの部分とを、単一のバーコードの部分として読み取るのを防止することができる、バーコード付きインジケータが提供される。
【0007】
好ましくは、第1バーコードは、少なくとも1つの閾値の超過前には読み取り可能であり、第2バーコードは、少なくとも1つの閾値の超過前には読み取り不能であり、そして、少なくとも1つの閾値を超えると、第1バーコードは、少なくとも1つの第1着色可能エリアの少なくとも一部の着色の結果として読み取り不能になり、そしてほぼ同時に少なくとも第2バーコードは、少なくとも第2着色可能エリアの少なくとも一部の着色の結果として読み取り可能になる。
【0008】
好ましくは、少なくとも1つの第1着色可能エリアは、最初は無着色であり、及び最初は無着色の複数の着色可能エリアから成る第1集合の部分を形成しており、前記第1集合の部分は、第1バーコードが少なくとも1つの閾値の超過前の第1バーコード読み取り可能状態にあるときに第1バーコードのバーの間の場所に位置しており、少なくとも第2着色可能エリアは、最初は無着色であり、及び最初は無着色の複数の着色可能エリアから成る第2集合の部分を形成しており、前記第2集合の部分は、第2バーコードが少なくとも1つの閾値の超過後の第2バーコード読み取り可能状態にあるときにのみ現れる第2バーコードのバーの場所に位置しており、少なくとも第2バーコードが、少なくとも1つの閾値の超過前には第2バーコード読み取り不能状態にあり、そして、第2集合が無着色である結果として、単一の狭幅バーコード・バーを上回るバーコード・バーが、少なくとも第2バーコードから欠けている。
【0009】
好ましくは、着色可能エリアの第1集合は、少なくとも1つの閾値の超過後に着色され続ける。これに加えて又はこれとは別に、着色可能エリアの第1集合及び着色可能エリアの第2集合のうちの少なくとも一方の部分を形成する着色可能エリアは順次着色される。
【0010】
好ましくは、少なくとも1つの介在線は、第1及び第2の複数のバーコード・バーのうちの少なくとも一方と同じ色で現れる。
【0011】
好ましくは、少なくとも1つの介在線は、第1及び第2のバーコードの全長に沿って延びている。
【0012】
好ましくは、バーコード付き品質インジケータはさらに、インジケータ上の第1の場所に配置された着色剤と、第1の場所から着色のために第1及び第2の着色可能エリアへ、少なくとも部分的に時間関数である速度で着色剤が移動するのを可能にするように働く着色剤経路とを具備する。
【0013】
加えて、着色剤経路は、着色剤が、第1の場所から第1着色可能エリア及び第2着色可能エリアへ拡散することによって移動するのを可能にするように働く。
【0014】
好ましくは、少なくとも1つの閾値は少なくとも1つの時間の閾値を含む。好ましくは、少なくとも1つの閾値は少なくとも1つの時間及び温度の閾値を含む。
【0015】
好ましくは、品質インジケータは、いくつかの異なる閾値の超過を指示するように働く。
【0016】
好ましくは、バーコード付きインジケータは、製品品質に影響を与える少なくとも1つのパラメータによる少なくとも1つの付加的な閾値の超過を機械で読み取り可能に指示するように働き、第3の複数のバーコード・バー、及び少なくとも第3着色可能エリアを含む少なくとも第3バーコードと、少なくとも第2バーコードと少なくとも第3バーコードとの間に延びる少なくとも1つの付加的な介在線とをさらに具備し、付加的な介在線は、バーコードリーダが、少なくとも第2バーコードの部分と少なくとも第3バーコードの部分とを単一のバーコードの部分として読み取るのを防止することができる。
【0017】
好ましくは、少なくとも第3バーコードは、少なくとも1つの付加的な閾値の超過前には読み取り不能であり、少なくとも第2バーコードは、少なくとも第4着色可能エリアを含んでおり、そして、少なくとも1つの付加的な閾値を超えると、少なくとも第2バーコードは、少なくとも第4着色可能エリアの少なくとも一部の着色の結果として読み取り不能になり、そしてほぼ同時に少なくとも第3バーコードは、少なくとも第3着色可能エリアの少なくとも一部の着色の結果として読み取り可能になる。
【0018】
好ましくは、少なくとも第3着色可能エリアは、最初は無着色であり、及び最初は無着色の複数の着色可能エリアから成る第3集合の部分を形成しており、前記第3集合の部分は、少なくとも第3バーコードが少なくとも1つの付加的な閾値の超過後の第3バーコード読み取り可能状態にあるときにのみ現れる少なくとも第3バーコードのバーの場所に位置しており、第3バーコードが、少なくとも1つの付加的な閾値の超過前には第3バーコード読み取り不能状態にあり、第3集合が無着色である結果として、単一の狭幅バーコード・バーを上回るバーコード・バーが、少なくとも第3バーコードから欠けており、そして少なくとも第4着色可能エリアは、最初は無着色であり、及び最初は無着色の複数の着色可能エリアから成る第4集合の部分を形成しており、前記第4集合の部分は、第2バーコードが少なくとも1つの付加的な閾値の超過前の第2バーコード読み取り可能状態にあるときに少なくとも第2バーコードのバーの間の場所に位置している。
【0019】
本発明は、図面と関連する下記詳細な説明からより十分に理解され認識されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1A】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1B】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1C】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1D】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1E】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1F】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1G】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1H】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1I】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1J】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1K】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2A】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2B】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2C】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2D】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2E】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2F】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2G】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2H】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2I】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2J】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2K】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、製品品質に影響を与える少なくとも1つのパラメータによる少なくとも1つの閾値の超過を機械で読み取り可能に、好ましくはバーコードリーダで読み取り可能に指示するように働く可変性のバーコード付きインジケータを提供する。
【0022】
バーコード・インジケータを読み取って出力指示を提供するように働くバーコードリーダ、及び出力指示を受信して人間が知覚し得る製品品質状態出力を提供するように働く製品のタイプに対応する指示インタプリタが、米国特許第7562811号明細書、及び国際公開第2007/129316号、同第2008/135962号、同第2009/063464号、及び同第2009/063465号の各パンフレットに記載されている。
【0023】
「バーコード」という用語は、機械で読み取り可能な光コードを指すようにここでは使用される。本明細書中の例では、線状又は一次元のバーコードが示されている。本発明が二次元バーコードにも応用可能であることが理解されよう。
【0024】
各バーコード標準は、バーコードの適正な読み取りを規定する規則を含む。典型的なバーコードは、バーコードの始まりを表すスタート・インディシアと、バーコードの終わりを表すストップ・インディシアと、これらの間に位置するデジットを表すデジタル・インディシア(indicia)とを含んでいる。バーコードの各デジットは、それぞれが所定の幅を有する一連のバー及びスペースによって示される。例えば、インターリーブド2オブ5バーコード標準では、各デジットが2つの広幅バーと3つの狭幅バーとによって示される。UPC及びEAN128バーコード標準は、中央のインディシアを含んでいて、中央のインディシアの両側でデジットを示すための異なる規則を有する。加えて、いくつかのバーコード標準はチェックサム・デジットを採用する。チェックサム・デジットは、バーコード・シンボル・デジットに基づく数式に従って計算され、そのバーコードの有効性に対する統制手段として使用される。
【0025】
従って、読み取り可能なバーコードは、いくつかの異なる方法で読み取り不能にすることができる。例えば、スタート又はストップ・インディシアを形成する一連のバーは、バー又はスペースを付加又は削除することにより、又はその幅を変化させることにより変えることができる。このような変更により、バーコードリーダがバーコード・シンボルの始まり又は終わりを認識しなくなるようにすることができ、その結果、バーコードは読み取り不能となる。
【0026】
別の可能性は、デジタル・インディシアの付加又は削除をすることにより、又はその幅を変化させることにより、1つのデジットを示す一連のバー及びスペースが、採用された標準に従ったデジットをもはや示さなくすることである。さらに別の可能性は、変更後に異なるデジットが示されるように、1つのデジットを示す一連の1つ又は2つ以上のバー及びスペースに上記変更を施し、そして変更を加えたデジットを含むチェックサム・デジットを計算する結果、バーコード内で示されるチェックサム・デジットとは異なるチェックサム・デジットが生じ、これによりバーコードが無効になるようにすることである。バーコードの無効性をもたらす同様の変更を、チェックサム・デジット自体を示すバーに施すこともできる。
【0027】
同様に、バー又はスペースを付加又は削除することによって、又はその幅を変化させることによって読み取り不能なバーコードを読み取り可能にすることもできる。例えば、スタート又はストップ・インディシアを適切に形成するために、始まり又は終わりが適切に示されていないバーコード内のスタート又はストップ・インディシアを形成するバーが上記のように変更され得る。
【0028】
同様に、読み取り不能な一連のバーを、バー又はスペースを付加又は削除することによって、又はその幅を変化させることによって、デジットを示すようにすることもできる。例えば、インターリーブド2オブ5バーコード標準によれば、2つの広幅バー及び3つの狭幅バーによって各デジットが示される。例えば、幅広バーを狭幅バーに変更することによって読み取り可能なバーコードが読み取り不能にされた場合、狭幅バーを広幅バーに変更すると、そのバーコードを読み取り可能にすることができる。同様に、チェックサム・デジットが他のバーコード・デジットと一致しないため読み取り不能である場合、デジットのうちの1つ又はチェックサム・デジットを示すバーを上記のように変更することによりバーコードの有効性を回復させることができる。
【0029】
品質インジケータは、例えばEAN(European Article Number)又はUPCコード(Universal product Code)のような製品コードを組み込むことができる。下記の説明において示される例は、EANコードの使用を説明する。或いは、品質インジケータは、インターリーブド2オブ5バーコード、又は任意の他の好適なバーコード又は読み取り可能な方法を組み込むことができる。一次元バーコードのバーは、データマトリクス二次元バーコードのセルに相当し、一次元バーコードの「スタート」及び「ストップ」インディシアの代わりに、「ファインダ・パターン」を画定する2つの隣接する境界が、シンボルを配置して位置決めするためにデータマトリクス二次元バーコード内で使用されることが理解されよう。
【0030】
本発明の好適な実施態様によれば、品質インジケータは、www.gs1.orgで概説されたGS1(General Specifications)標準に適合するバーコードを含んでいる。GS1標準によると、最も左側の3つのデジットは通常、国に割り当てられる。イスラエル国では、国コードを含む最も左側の7つ、9つ、又は10個のデジットは、供給者のコードを表し、最も右側の残りのデジットは、それぞれの供給者によって使用される。例えば、本出願の図示の実施態様に見られるように、最も左側の3つのデジットは729であり、GS1国コードはイスラエル国に割り当てられている。国コードを含む最も左側の10個のデジットは供給者のコードを表し、最も右側の3つのデジットは供給者によって変えることができ、またそれらの組み合わせは、閾値の超過を指示するために本出願において使用される。
【0031】
本発明の品質インジケータは、好ましくは積重ね形態で配列された少なくとも2つのバーコードを含み、それぞれのバーコードは少なくとも2つの可視状態を好適に有する。
【0032】
好ましくは、ほぼいつでも、インジケータの部分を形成するバーコードのうちのただ1つのバーコードの可視状態が機械で読み取り可能であり、従って、インジケータは、機械で読み取ることができる単一のバーコードをほぼいつでも提示する。代わりに、インジケータの1つ又は2つ以上の状態において、インジケータの部分を形成するバーコードのすべては、機械で読み取ることができない可視状態にあってもよく、品質インジケータは、これらの1つ又は2つ以上の状態では、機械で読み取り可能なバーコードを提示することはない。
【0033】
本出願において定義される「ほぼいつでも」という言い方は、できる限り短い時間を除くすべての時間を意味する。好ましくは、通常の運用において、短時間とは15分間未満の時間を意味する。
【0034】
本発明のインジケータの部分を形成するバーコードは、好ましくは、これらの軸線が互いに概ね平行になるように整列させられる。本出願の説明及び図面に示された実施態様によれば、一方のバーコードのバーは、他方のバーコードの対応バーと整列されるのではなく、互いに僅かにずれて配置されている。代わりに、一方のバーコードのバーが他方のバーコードの対応バーと整列してよい。
【0035】
本発明の好適な実施態様によれば、バーコードは、一方のバーコードのバーと他方のバーコードのバーとの間にスペースがないように、互いに並置されている。
【0036】
本発明の説明及び図面において例示された好適な実施態様によれば、インジケータは、バーコード間に形成された介在線を含んでおり、これらの介在線は、バーコードリーダが複数のバーコードの部分を単一のバーコードとして誤読するのを防止する。
【0037】
好ましくは、介在線は、バーコードの部分を形成するバーコード・バーと同じ色で現れる。或いは、介在線は、複数のバーコードの部分をバーコードリーダによって単一のバーコードとして誤読するのを防止する色で現れる。介在線は必ずしも暗色で現れなくてもよく、明色で現れることも可能であることが理解されよう。
【0038】
本出願の説明及び図面において例示された実施態様によれば、介在線は、可変バーコードの全長に沿って延びている。介在線は、可変バーコードの全長に沿って延びる必要はなく、バーコードリーダが複数のバーコードの部分を単一のバーコードとして誤読するのを防止するのに必要な長さに沿って延びていればよいことが理解されよう。
【0039】
本発明のインジケータは好ましくは、同時に着色又は無着色になるように働く少なくとも1つの着色可能エリア群を含み、この群をこれ以後、共通着色可能領域と呼ぶ。共通着色可能領域は好ましくは、単一のバーコードを上回る部分を形成する着色可能エリアを含む。
【0040】
共通着色可能領域は好ましくは、単一の狭幅バーコード・バーの幅を有している。或いは共通着色可能領域は、単一の狭幅バーコード・バーよりも広幅である。
【0041】
本出願の説明及び図面において例示された実施態様によれば、それぞれのバーコードは、少なくとも1つの付加的な着色可能エリア集合を含む。以後付加的着色可能領域と呼ばれる、それぞれの付加的な着色可能エリア集合は、少なくとも1つの着色可能エリアを好適に含み、及び単一のバーコードの部分を形成し、及びそのバーコードが読み取り不能状態にあるときに、この集合がその部分を形成するバーコードのバーコード可読性レベルを低減するように形成されている。好ましくは、付加的着色可能領域は、2つ以上の着色可能エリアを含んでいる。或いは、付加的着色可能領域は、単一の着色可能エリアを含んでいる。
【0042】
本発明の別の実施態様によれば、少なくとも1つのバーコードは付加的着色可能領域を含まない。
【0043】
読み取り不能状態のバーコードの「バーコード可読性レベル」又は「BCRレベル」という言い方は、バーコードが読み取り不能状態にあるときにバーコードリーダがバーコードを誤読するであろう尤度を反映する。従って、BCRレベルが低い読み取り不能のバーコードは、バーコードリーダによって誤読される可能性が低い。
【0044】
ここで図1A〜1Kを参照する。これらの図はともに、経過時間と温度との組み合わせを指示するための品質インジケータの1つの実施態様の構造及び作動を単純化して示す図である。図1A〜1Kにおいて記載された品質インジケータは、少なくとも7℃の温度で、2つの異なる継続時間、即ち1時間及び3時間半を超えたことを別個に指示するように働く。
【0045】
図1A〜1Kのそれぞれにおいて、品質インジケータ100は、図面中央の分解図、及び図面下側部分の平面図の両方で示されている。
【0046】
図1A〜1Kに示された分解図で明らかなように、参照符号100によってここに示された品質インジケータは、バーコード形成層102を好適に含む。バーコード形成層102は好ましくは透明基板上に印刷されている。透明基板上の印刷は、好ましくは黒色インクで印刷されて白色インクで重ね刷りされた背景エリア103と、好ましくは黒色インクで印刷されたバーコード部分I,II,及びIIIの部分を形成する複数のバー104と、例えばパントーン(Pantone)No.645のようなライトブルーインクであって、白色インクで重ね刷りされた黒色インクと同様の視覚的な外観を有するライトブルーインクで印刷された複数の透明エリア105とを画定する。代替例では、背景エリア103及び複数のバー104は、これらの間に高いコントラストを形成するような色で印刷される。
【0047】
バーコードI,II及びIIIは好ましくは、積重ね形態で配列されている。バーコードI及びIIは好ましくは介在線106によって分離されており、介在線106は好ましくは透明基板上に印刷されている。介在線106は好ましくは、バーコードの軸線に対してほぼ平行である。バーコードII及びIIIは好ましくは介在線107によって分離されており、介在線107は好ましくは透明基板上に印刷されている。介在線107は好ましくは、バーコードの軸線に対してほぼ平行である。
【0048】
介在線106及び107は、好適に黒色インクで印刷されて図示の実施態様ではバーコードの全長にわたって延びている。代替例では、介在線106,107は、バーコードリーダが、バーコードI,II及びIIIの部分を単一のバーコードとして読み取るのを防止するのに必要なだけ延びる。
【0049】
バーコードI,II及びIIIは、特定の順序でインジケータ上に位置決めされる必要はないことが理解されよう。
【0050】
本明細書及び特許請求の範囲の目的上、「透明エリア」という言い方は、透明又は半透明であるエリアをその範囲内に含むように定義される。
【0051】
透明エリア105は好ましくは6つの領域の部分、すなわち、バーコードI及びIIの部分を形成する共通着色可能領域110と、バーコードIの部分を形成する付加的着色可能領域111と、バーコードIIの部分を形成する付加的着色可能領域112と、バーコードII及びIIIの部分を形成する共通着色可能領域113と、バーコードIIの部分を形成する付加的着色可能領域114と、バーコードIIIの部分を形成する付加的着色可能領域115の6つ領域の部分を形成する。
【0052】
好ましくは、共通着色可能領域110は2つの透明エリア、すなわちバーコードIの部分を形成する透明エリア116と、バーコードIIの部分を形成する透明エリア117とを含む。
【0053】
好ましくは、共通着色可能領域113は2つの透明エリア、すなわちバーコードIIの部分を形成する透明エリア118と、バーコードIIIの部分を形成する透明エリア119とを含む。
【0054】
図1A〜1Kに示されている実施態様によれば、バーコードIの部分を形成する付加的着色可能領域111は、透明エリア116の右側に現れる。透明エリア116、及び付加的着色可能領域111の部分を形成する透明エリア105は、読み取り可能状態にあるバーコードIの部分を形成するバーコード・バー間のスペースに好適に位置決めされている。読み取り可能状態にあるバーコードIは図1Aの平面図において参照符号140によって示されている。
【0055】
以下の説明を目的として、付加的着色可能領域111の部分を形成する透明エリア105は、図1A〜1Kに示されているように、2つの複数の透明エリア、即ち121及び122に分類される。
【0056】
図1A〜1Kに示されている実施態様によれば、バーコードIIの部分を形成する付加的着色可能領域112は、透明エリア117の左側に現れる。透明エリア117、及び付加的着色可能領域112の部分を形成する透明エリア105は、バーコードIIがその読み取り可能状態にある時に現れるバーの場所に位置決めされている。読み取り可能状態にあるバーコードIIは図1Eの平面図において参照符号163によって示されている。
【0057】
以下の説明を目的として、付加的着色可能領域112の部分を形成する透明エリア105は、図1A〜1Kに示されているように2つの複数の透明エリア124及び125に分類される。
【0058】
図1A〜1Kに示されている実施態様によれば、バーコードIIの部分を形成する付加的着色可能領域114は、透明エリア118の右側に現れる。透明エリア118、及び付加的着色可能領域114の部分を形成する透明エリア105は、読み取り可能状態におけるバーコードIIの部分を形成するバーコード・バー間のスペースに好適に位置決めされている。読み取り可能状態にあるバーコードIIは、図1Eの平面図において参照符号163によって示されている。
【0059】
図1A〜1Kに示されている実施態様によれば、バーコードIIIの部分を形成する付加的着色可能領域115は、透明エリア119の左側に現れる。透明エリア119、及び付加的着色可能領域115の部分を形成する透明エリア105は、バーコードIIIがその読み取り可能状態にある時に現れるバーの場所に位置決めされている。読み取り可能状態にあるバーコードIIIは、図1Jの平面図において参照符号175によって示されている。
【0060】
バーコード形成層102の背後には、着色可能要素130、例えばワットマンインターナショナル(Whatman International)から商業的に入手可能なワットマンNo.3濾紙[CAT#:1003917]が配置されて好ましくはバーコード形成層102に付着される。前記要素は着色されるまでは通常白色である。着色可能要素130は、共通着色可能領域110及び113、並びに付加的着色可能領域111,112,114及び115の背後で好適に延びる。
【0061】
バーコード形成層102の背後、及び着色可能要素130の背後には、裏層135が設けられている。好ましくは、着色可能要素130の背後の裏層135には、例えばパッドのような温度反応性着色要素136、例えばワットマンインターナショナル(Whatman International)から商業的に入手可能な吸い取り紙GB003,0.8mm厚(cat# 426890)が付着されており、前記吸い取り紙は、80%オレイン酸[CAS: 112−80−1]及び20%ラウリンアルコール[CAS: 112−53−8]中に0.3%の濃度まで溶解された例えばスーダンブラック(Sudan Black)の黒色色素[CAS: 4197−25−5]のような着色剤で含浸されたものである。これは5℃で凍結し、7℃で溶融する。
【0062】
ここで図1Aを参照すると、平面図から明らかなように、バーコードIは、最初は、参照符号140によって示される読み取り可能状態にある。バーコードIは、バーコードリーダによって7290003804115と読み取ることができ、そしてバーコードII及びIIIは、それぞれ参照符号141及び142によって示される読み取り不能状態にある。
【0063】
図1Aの分解図から明らかなように、透明エリア117、及びバーコードIIの部分を形成する付加的着色可能領域112の部分を形成する透明エリア105は最初は無着色である。結果として、平面図に見られるように、バーコードIIがその読み取り可能状態にあるときに現れる複数のバーが、バーコードIIから欠けている。欠けている複数のバーコード・バーは結果として、BCRレベルの低い初期読み取り不能状態141のバーコードIIをもたらす。
【0064】
図1Aの分解図から明らかなように、透明エリア119、及びバーコードIIIの部分を形成する付加的着色可能領域115は最初は無着色である。結果として、平面図に見られるように、バーコードIIIがその読み取り可能状態にあるときに現れる複数のバーが、バーコードIIIから欠けている。欠けている複数のバーコード・バーは結果として、BCRレベルの低い初期読み取り不能状態142のバーコードIIIをもたらす。
【0065】
インジケータが、2つ以上のバーコードを横切って延びる線に沿って、例えばバーコードI及びIIを横切って延びる参照符号144によって示される線に沿って、又はバーコードII及びIIIに沿って延びる参照符号145によって示された線に沿って走査するバーコードリーダによって読み取られる場合、介在線106,107のうちの少なくとも一方の一部、例えば参照符号146によって示される介在線106の一部、又は参照符号147によって示される介在線107の一部がバーコードリーダによって検出され、そして複数のバーコードの部分、図示の例ではバーコードI及びIIの部分、又はバーコードII及びIIIの部分を、単一のバーコードの部分として読み取るのを防止することが理解されよう。
【0066】
図1Bを参照すると、分解図から明らかなように、品質インジケータにおける温度が7℃を超えて例えば8℃に達すると、参照符号150によって示された着色剤は溶融し始め、そして着色要素136から放出され始め、そして着色可能要素130を通って拡散し始める。着色可能要素130の着色された部分は、複数の透明エリア105を通しては見ることができず、平面図から明らかなように、バーコードI,II及びIIIは変化しないままである。
【0067】
図1Cを参照すると、分解図から明らかなように、8℃における所定の時間量の経過後、例えば30分経過後、着色剤150は着色可能要素130を通して拡散し続ける。結果として、着色可能要素130の部分は参照符号124によって示された複数の透明エリアを通して見ることができ、その結果、平面図から明らかなように、バーコードIIの部分を形成する参照符号152によって示された複数のバーが出現する。バーコードIは、読み取り可能状態140のままであり、バーコードIIIは読み取り不能状態142のままであり、そしてバーコードIIの変化した読み取り不能状態は、参照符号153によって示されている。
【0068】
バーコードIIが図1Eの参照符号163によって示された読み取り可能状態にあるときに透明エリア117及び複数の透明エリア125の場所に現れるバーコード・バーは、まだバーコードIIから欠けている。このような複数のバーコード・バーが欠けている結果、読み取り不能状態153にあるバーコードIIのBCRレベルはまだ低い。
【0069】
図1B及び1Cの平面図から判るように、バーコードIIが読み取り不能状態141にあるときよりも読み取り不能状態153にあるときに、欠けているバーコード・バーは少なくなる。従って、読み取り不能状態153にあるバーコードIIのBCRレベルは、読み取り不能状態141にあるバーコードIIのBCRレベルよりも高いことが判る。
【0070】
図1Dを参照すると、分解図から明らかなように、8℃におけるさらなる時間量の経過後、例えばさらに25分が経過した後、着色剤150は着色可能要素130を通して拡散し続ける。結果として、着色可能要素130の部分は参照符号125によって示された複数の透明エリアを通して見ることができ、その結果、平面図から明らかなように、バーコードIIの部分を形成するさらなる複数のバー154が出現する。バーコードIは、読み取り可能状態140のままであり、バーコードIIIは読み取り不能状態142のままであり、そしてバーコードIIの変化した読み取り不能状態は、参照符号155によって示されている。バーコードIIが図1Eの参照符号163によって示される読み取り可能状態にあるときに透明エリア117の場所に現れる単一の狭幅バーコード・バーだけがまだバーコードIIから欠けており、そして欠けているバーコード・バーは、状態155にあるバーコードIIを読み取り不能にする。
【0071】
単一の狭幅バーコード・バーだけが読み取り不能状態155で欠けているので、読み取り不能状態155におけるバーコードIIのBCRレベルは、図1A〜1Cに記載された読み取り不能状態141及び153におけるバーコードIIよりも高いことが理解されよう。
【0072】
図1Eを参照すると、分解図から明らかなように、インジケータにおける温度が少なくとも所定の蓄積時間量にわたって少なくとも7℃、例えば全部で少なくとも1時間にわたって8℃であることによって閾値が超えられたときには、着色剤150は着色可能要素130を通して拡散し、その結果、着色可能要素130の部分は、参照符号116及び117によって示された透明エリアを含む共通着色可能領域110を通して視認できる。
【0073】
着色可能要素130の部分を、参照符号116によって示された透明エリアを通して視認できる結果として、読み取り可能状態のバーコードIのバー間に位置する参照符号160によって示されたスペースが埋められ、これにより平面図から明らかなように、バーコードIは読み取り不能状態161を呈するようにされる。
【0074】
着色可能要素130の部分を、参照符号117によって示される透明エリアを通して視認できる結果、参照符号162によって示された単一の狭幅バーコード・バーがバーコードII内に現れ、これにより、平面図から明らかなように、バーコードIIは読み取り可能状態163を呈するようにされる。バーコードIIは、バーコードリーダによって7290003804139と典型的に読み取ることができる。
【0075】
読み取り可能状態のバーコードIのバーの間に位置する単一の狭幅バーコード・バーの幅を好適に有するスペースが埋められるので、読み取り不能状態161にあるバーコードIのBCRレベルは、図1Dに記載された読み取り不能状態155にあるバーコードIIのBCRレベルと同様に高いことが理解されよう。
【0076】
図1Fを参照すると、分解図から明らかなように、温度がさらなる時間量にわたって少なくとも7℃、例えばさらに30分間にわたって8℃である場合、着色剤150は着色可能要素130を通して拡散し続けるので、着色可能要素130の部分は、参照符号121によって示された透明エリアを通して視認できる。結果として、読み取り可能状態のバーコードIのバー間に位置する参照符号165によって示される複数のスペースが、平面図に見られるように埋められる。バーコードIIは読み取り可能状態163のままであり、バーコードIIIは読み取り不能状態142のままであり、そしてバーコードIは、参照符号166によって示されたさらなる読み取り不能状態を呈する。複数のスペース165の着色の結果、読み取り不能状態166にあるバーコードIのBCRレベルは低下する。
【0077】
図1E及び1Fの平面図から明らかなように、読み取り不能状態161におけるよりも多くのスペースが、読み取り不能状態166にあるバーコードIのバーの間で埋められる。従って、バーコードIのBCRレベルは、読み取り不能状態161よりも読み取り不能状態166において低いことが分かる。
【0078】
図1Gを参照すると、分解図から明らかなように、温度がさらなる時間量にわたって少なくとも7℃、例えばさらに30分間にわたって8℃である場合、着色剤150は着色可能要素130を通して拡散し続けるので、着色可能要素130の部分は、参照符号122によって示された透明エリアを通して視認できる。結果として、読み取り可能状態のバーコードIのバー間に位置する参照符号167によって示されるさらなる複数のスペースが、平面図に見られるように着色されて見える。バーコードIIは読み取り可能状態163のままであり、バーコードIIIは読み取り不能状態142のままであり、そしてバーコードIは、さらなる読み取り不能状態168を呈する。さらなる複数のスペース167の着色の結果、読み取り不能状態168にあるバーコードIのBCRレベルはさらに低下する。
【0079】
図1F及び1Gの平面図から明らかなように、読み取り不能状態166におけるよりも多くのスペースが、読み取り不能状態168にあるバーコードIのバーコード・バーの間で埋められる。従って、バーコードIのBCRレベルは、読み取り不能状態166よりも読み取り不能状態168において低い。
【0080】
図1Hを参照すると、分解図から明らかなように、温度がさらなる時間量にわたって少なくとも7℃、例えばさらに1時間にわたって8℃である場合、着色剤150は着色可能要素130を通して拡散し続ける。着色可能要素130のさらなる着色部分は、複数の透明エリア105を通しては見られず、平面図から明らかなように、バーコードI,II及びIIIは不変のままである。
【0081】
図1Hの分解図に見られるように、透明エリア119、及びバーコードIIIの部分を形成する付加的着色可能領域115は、まだ無着色のままである。結果として、平面図から判るように、バーコードIIIが図1Jの参照符号175によって示される読み取り可能状態にあるときに現れる複数のバーは、まだバーコードIIIから欠けている。バーコード・バーが欠けている結果、BCRレベルが低い読み取り不能状態142にあるバーコードIIIがもたらされる。
【0082】
図1Iを参照すると、分解図から明らかなように、8℃でさらなる時間量が経過した後、例えばさらに8時間が経過した後、着色剤150は着色可能要素130を通して拡散し続ける。結果として、着色可能要素130の部分は、参照符号115によって示された付加的着色可能領域の部分を形成する複数の透明エリア105を通して見ることができ、その結果、平面図から明らかなように、バーコードIIIの部分を形成する複数のバー170が出現する。バーコードIは読み取り不能状態168のままであり、バーコードIIは読み取り可能状態163のままであり、そしてバーコードIIIの変化した読み取り不能状態が参照符号171によって示されている。バーコードIIIが読み取り可能状態にあるときに透明エリア119の場所に現れるバーコード・バーの部分であって、単一の狭幅バーコード・バーの幅を有する一部だけがまだバーコードIIIから欠けており、そして欠けているバーコード・バーの部分は、状態171にあるバーコードIIIを読み取り不能にする。
【0083】
読み取り不能状態171で欠けているのは、単一の狭幅バーコード・バーの幅を有する、バーコード・バーの一部だけなので、読み取り不能状態171におけるバーコードIIIのBCRレベルは、図1A〜1Hに記載された読み取り不能状態142におけるバーコードIIIのBCRレベルよりも高いことが理解されよう。
【0084】
図1Jを参照すると、分解図から明らかなように、インジケータにおける温度が少なくとも第2の所定の蓄積時間量にわたって少なくとも7℃、例えば全部で少なくとも3時間半にわたって8℃であることによって閾値が超えられたときには、着色剤150が着色可能要素130を通して拡散し、その結果、着色可能要素130の部分は、参照符号118及び119によって示された透明エリアを含む共通着色可能領域113を通して視認できる。
【0085】
着色可能要素130の部分を、参照符号118によって示された透明エリアを通して視認できる結果、読み取り可能状態のバーコードIIのバー間に配置された、参照符号172によって示されたスペースが埋められ、これにより、平面図から明らかなように、バーコードIIは読み取り不能状態173を呈するようにされる。
【0086】
着色可能要素130の部分を、参照符号119によって示される透明エリアを通して視認できる結果、単一の狭幅バーコード・バーの幅を有する参照符号174によって示されたバーコードの一部がバーコードIII内に現れる。結果として、平面図から明らかなように、バーコードIIIは読み取り可能状態175を呈する。バーコードIIIは典型的な例では、バーコードリーダによって7290003804122と読み取り可能である。
【0087】
読み取り可能状態のバーコードIIのバーの間に位置する単一の狭幅バーコード・バーの幅を好適に有するスペースが埋められるので、読み取り不能状態173にあるバーコードIIのBCRレベルは、図1Iに記載された読み取り不能状態171にあるバーコードIIIのBCRレベルと同様に高いことが理解されよう。
【0088】
図1Kを参照すると、分解図から明らかなように、温度がさらなる時間量にわたって少なくとも7℃、例えばさらに30分間にわたって8℃である場合、着色剤150は着色可能要素130を通して拡散し続けるので、着色可能要素130の部分は、参照符号114によって示された付加的着色可能領域の部分を形成する透明エリア105を通して視認できる。結果として、読み取り可能状態のバーコードIIのバー間に位置する複数のスペース176が、平面図に見られるように埋められる。バーコードIは読み取り不能状態168のままであり、バーコードIIIは読み取り可能状態175のままであり、そしてバーコードIIは、参照符号177によって示されたさらなる読み取り不能状態を呈する。複数のスペース176が埋められるようになることにより、読み取り不能状態177にあるバーコードIIのBCRレベルは低下する。
【0089】
図1J及び1Kの平面図から判るように、読み取り不能状態173におけるよりも多くのスペースが、読み取り不能状態177にあるバーコードIIのバーコード・バーの間で埋められる。従って、バーコードIIのBCRレベルは、読み取り不能状態173よりも読み取り不能状態177において低い。
【0090】
温度が7℃未満に低下した場合、着色剤150が着色可能要素130を通って拡散し続けることが理解される。温度が7℃に達したあと、温度が5℃未満に低下した場合には、着色剤150は固形になり、そして着色可能要素130を通る拡散は、温度が再び7℃に達するまで一時停止される。
【0091】
ここで図2A〜2Kを参照する。これらの図はともに、経過時間と温度との組み合わせを指示するための品質インジケータの1つの実施態様の構造及び作動を単純化して示す図である。図2A〜2Kにおいて記載された品質インジケータは、各温度において少なくとも1時間の継続時間にわたって、2つの異なる温度、すなわち7℃及び10℃の温度を超えたことを別個に指示するように働く。
【0092】
図2A〜2Kのそれぞれにおいて、品質インジケータ200は、図面中央の分解図、及び図面下側部分の平面図の両方で示されている。
【0093】
図2A〜2Kに示された分解図で明らかなように、参照符号200によってここに示された品質インジケータは、バーコード形成層202を好適に含む。バーコード形成層202は好ましくは透明基板上に印刷されている。透明基板上の印刷は、好ましくは黒色インクで印刷されて白色インクで重ね刷りされた背景エリア203と、好ましくは黒色インクで印刷されたバーコード部分IV,V,及びVIの部分を形成する複数のバー204と、好ましくはパントーン(Pantone)No.645のようなライトブルーインクであって、例えば白色インクで重ね刷りされた黒色インクと同様の視覚的な外観を有するライトブルーインクで印刷された複数の透明エリア205とを画定している。代替例では、背景エリア203及び複数のバー204は、これらの間に高いコントラストを形成するような色で印刷される。
【0094】
バーコードIV,V及びVIは好ましくは、積重ね形態で配列されている。バーコードIV及びVは好ましくは介在線206によって分離されている。介在線206は好ましくは透明基板上に印刷されており、介在線206は好ましくは、バーコードの軸線に対してほぼ平行である。バーコードV及びVIは好ましくは介在線207によって分離されており、介在線207は好ましくは透明基板上に印刷されている。介在線207は好ましくは、バーコードの軸線に対してほぼ平行である。
【0095】
介在線206,207は好ましくは、黒色インクで印刷されて図示の実施態様ではバーコードの全長にわたって延びている。代替例では、介在線206,207は、バーコードリーダが、バーコードIV,V及びVIの部分を単一のバーコードとして読み取るのを防止するのに必要なだけ延びている。
【0096】
バーコードIV,V及びVIは、特定の順序でインジケータ上に位置決めされる必要はないことが理解されよう。
【0097】
透明エリア205は好ましくは6つの領域の部分、すなわち、バーコードIV及びVの部分を形成する共通着色可能領域210と、バーコードIVの部分を形成する付加的着色可能領域211と、バーコードVの部分を形成する付加的着色可能領域212と、バーコードV及びVIの部分を形成する共通着色可能領域213と、バーコードVの部分を形成する付加的着色可能領域214と、バーコードVIの部分を形成する付加的着色可能領域215の6つの領域の部分を形成する。
【0098】
好ましくは、共通着色可能領域210は2つの透明エリア、すなわちバーコードIVの部分を形成する透明エリア216と、バーコードVの部分を形成する透明エリア217とを含む。
【0099】
好ましくは、共通着色可能領域213は2つの透明エリア、すなわちバーコードVの部分を形成する透明エリア218と、バーコードVIの部分を形成する透明エリア219とを含む。
【0100】
図2A〜2Kに示されている実施態様によれば、バーコードIVの部分を形成する付加的着色可能領域211は、透明エリア216の右側に現れる。透明エリア216、及び付加的着色可能領域211の部分を形成する透明エリア205は、好ましくは、読み取り可能状態のバーコードIVの部分を形成するバーコード・バー間のスペースに位置決めされている。読み取り可能状態にあるバーコードIVは、図2Aの平面図において参照符号240によって示されている。
【0101】
以下の説明を目的として、付加的着色可能領域211の部分を形成する透明エリア205は、図2A〜2Kに示されているように2つの複数の透明エリア221及び222に分類される。
【0102】
図2A〜2Kに示されている実施態様によれば、バーコードVの部分を形成する付加的着色可能領域212は、透明エリア217の左側に現れる。透明エリア217、及び付加的着色可能領域212の部分を形成する透明エリア205は、バーコードVがその読み取り可能状態にある時に現れるバーの場所に位置決めされている。読み取り可能状態にあるバーコードVは、図2Eの平面図において参照符号263によって示されている。
【0103】
以下の説明を目的として、付加的着色可能領域212の部分を形成する透明エリア205は、図2A〜2Kに示されているように2つの複数の透明エリア224及び225に分類される。
【0104】
図2A〜2Kに示されている実施態様によれば、バーコードVの部分を形成する付加的着色可能領域214は、透明エリア218の左側に現れる。透明エリア218、及び付加的着色可能領域214の部分を形成する透明エリア205は、好ましくは、読み取り可能状態におけるバーコードVの部分を形成するバーコード・バー間のスペースに位置決めされている。読み取り可能状態にあるバーコードVは、図2Eの平面図において参照符号263によって示されている。
【0105】
図2A〜2Kに示されている実施態様によれば、バーコードVIの部分を形成する付加的着色可能領域215は、透明エリア219の右側に現れる。透明エリア219、及び付加的着色可能領域215の部分を形成する透明エリア205は、バーコードVIがその読み取り可能状態にある時に現れるバーの場所に位置決めされている。読み取り可能状態にあるバーコードVIは、図2Jの平面図において参照符号275によって示されている。
【0106】
バーコード形成層202の背後には、着色可能要素230、例えばワットマンインターナショナル(Whatman International)から商業的に入手可能なワットマンNo.3濾紙[CAT#: 1003917]が配置されて好ましくはバーコード形成層202に付着される。この着色可能要素230は、着色されるまでは通常白色である。着色可能要素230は、共通着色可能領域210、並びに付加的着色可能領域211及び212の背後で好適に延びている。
【0107】
またバーコード形成層202の背後には、付加的な着色可能要素232、例えばワットマンインターナショナル(Whatman International)から商業的に入手可能なワットマンNo.3濾紙[CAT#: 1003917]も配置されて好ましくはバーコード形成層202に付着される。この着色可能要素232は着色されるまでは通常白色である。着色可能要素232は着色可能要素230に好適に隣接しており、そして共通着色可能領域213並びに付加的着色可能領域214及び215の背後で好適に延びる。
【0108】
2つの別個の着色可能要素を含む代わりに、本発明によるインジケータは、インク不透過性の材料、例えばワニスから形成されたセパレータによって2つの部分に分離された単一の着色可能要素を含むこともできることが理解されよう。
【0109】
バーコード形成層202の背後、及び着色可能要素230及び232の背後には、裏層235が配置されている。
【0110】
好ましくは、着色可能要素230の背後の裏層235には、例えばパッドのような温度反応性着色要素236、例えばワットマンインターナショナル(Whatman International)から商業的に入手可能な吸い取り紙GB003,0.8mm厚(cat# 426890)が付着されており、前記吸い取り紙は、80%オレイン酸[CAS: 112−80−1]及び20%ラウリンアルコール[CAS: 112−53−8]中に0.3%の濃度まで溶解された例えばスーダンブラック(Sudan Black)の黒色色素[CAS: 4197−25−5]のような着色剤で含浸されたものである。これは5℃で凍結し、7℃で溶融する。
【0111】
好ましくは、裏層235には、着色可能要素232の背後にも、例えばパッドのような温度反応性着色要素238、例えばワットマンインターナショナル(Whatman International)から商業的に入手可能な吸い取り紙GB003,0.8mm厚(cat# 426890)が付着されており、前記吸い取り紙は、100%デカン酸デシル[CAS: 1654−86−0]中に0.3%の濃度まで溶解された例えばスーダンブラック(Sudan Black)の黒色色素[CAS: 4197−25−5]のような着色剤で含浸されたものである。これは9℃で凍結し、10℃で溶融する。
【0112】
ここで図2Aを参照すると、平面図から明らかなように、バーコードIVは、最初は、参照符号240によって示された読み取り可能状態にある。バーコードIVは、バーコードリーダによって7290003804115と読み取ることができ、そしてバーコードV及びVIは、それぞれ参照符号241及び242によって示された読み取り不能状態にある。
【0113】
図2Aの分解図から明らかなように、透明エリア217、及びバーコードVの部分を形成する付加的着色可能領域212の部分を形成する透明エリア205は最初は無着色である。結果として、平面図に見られるように、バーコードVがその読み取り可能状態にあるときに現れる複数のバーが、バーコードVから欠けている。欠けている複数のバーコード・バーは結果として、BCRレベルの低い初期読み取り不能状態241にあるバーコードVをもたらす。
【0114】
図2Aの分解図から明らかなように、透明エリア219、及びバーコードVIの部分を形成する付加的着色可能領域215は最初は無着色である。結果として、平面図に見られるように、バーコードVIがその読み取り可能状態にあるときに現れる複数のバーが、バーコードVIから欠けている。欠けている複数のバーコード・バーは結果として、BCRレベルの低い初期読み取り不能状態242にあるバーコードVIをもたらす。
【0115】
インジケータが2つ以上のバーコードを横切って延びる線に沿って、例えばバーコードIV及びVを横切って延びる参照符号244によって示される線に沿って、又はバーコードV及びVIに沿って延びる参照符号245によって示された線に沿って走査するバーコードリーダによって読み取られる場合、介在線206及び207のうちの少なくとも一方の一部、例えば参照符号246によって示される介在線206の一部、又は参照符号247によって示される介在線207の一部がバーコードリーダによって検出されて、複数のバーコードの部分、図示の例ではバーコードIV及びVの部分、又はバーコードV及びVIの部分を単一のバーコードの部分として読み取るのを防止することが理解されよう。
【0116】
図2Bを参照すると、分解図から明らかなように、品質インジケータにおける温度が7℃を超え、例えば温度が8℃に達すると、参照符号250によって示された着色剤は溶融し始め、そして着色要素236から放出され始め、そして着色可能要素230を通って拡散し始める。着色可能要素230の着色された部分は、複数の透明エリア205を通しては見ることができず、平面図から明らかなように、バーコードIV,V及びVIは変化しないままである。
【0117】
図2Cを参照すると、分解図から明らかなように、8℃における所定の時間量の経過後、例えば30分経過後、着色剤250は着色可能要素230を通して拡散し続ける。結果として、着色可能要素230の部分は参照符号224によって示された複数の透明エリアを通して見ることができ、その結果、平面図から明らかなように、バーコードVの部分を形成する参照符号252によって示された複数のバーが出現する。バーコードIVは、読み取り可能状態240のままであり、バーコードVIは読み取り不能状態242のままであり、そしてバーコードVの変化した読み取り不能状態は参照符号253によって示されている。
【0118】
バーコードVが図2Eの参照符号263によって示された読み取り可能状態にあるときには、透明エリア217及び複数の透明エリア225の場所に現れるバーコード・バーは、まだバーコードVから欠けている。このような複数のバーコード・バーが欠けている結果、読み取り不能状態253にあるバーコードVのBCRレベルはまだ低い。
【0119】
図2B及び2Cの平面図から判るように、バーコードVが読み取り不能状態241にあるときよりも読み取り不能状態253にあるときに、欠けているバーコード・バーは少なくなる。従って、読み取り不能状態253にあるバーコードIIのBCRレベルは、読み取り不能状態241にあるバーコードVのBCRレベルよりも高いことが判る。
【0120】
図2Dを参照すると、分解図から明らかなように、8℃におけるさらなる時間量の経過後、例えばさらに25分が経過した後、着色剤250は着色可能要素230を通して拡散し続ける。結果として、着色可能要素230の部分は参照符号225によって示された複数の透明エリアを通して見ることができ、その結果、平面図から明らかなように、バーコードVの部分を形成するさらなる複数のバー254が出現する。バーコードIVは、読み取り可能状態240のままであり、バーコードVIは読み取り不能状態242のままであり、そしてバーコードVの変化した読み取り不能状態は、参照符号255によって示されている。バーコードVが図2Eの参照符号263によって示される読み取り可能状態にあるときに透明エリア217の場所に現れる単一の狭幅バーコード・バーだけがまだバーコードVから欠けており、そして欠けているバーコード・バーは、状態255にあるバーコードVを読み取り不能にする。
【0121】
単一の狭幅バーコード・バーだけが読み取り不能状態255で欠けているので、読み取り不能状態255におけるバーコードVのBCRレベルは、図2A〜2Cに記載された読み取り不能状態241及び253におけるバーコードVよりも高いことが理解されよう。
【0122】
図2Eを参照すると、分解図から明らかなように、インジケータにおける温度が少なくとも所定の蓄積時間量にわたって少なくとも7℃、例えば全部で少なくとも1時間にわたって8℃であることによって閾値が超えられたときには、着色剤250は着色可能要素230を通して拡散し、その結果、着色可能要素230の部分は、参照符号216及び217によって示された透明エリアを含む共通着色可能領域210を通して視認できる。
【0123】
着色可能要素230の部分を、参照符号216によって示された透明エリアを通して視認できる結果として、読み取り可能状態のバーコードIVのバー間に位置する、参照符号260によって示されたスペースが埋められ、これにより平面図から明らかなように、バーコードIVは読み取り不能状態261を呈するようにされる。
【0124】
着色可能要素230の部分を、参照符号217によって示される透明エリアを通して視認できる結果、参照符号262によって示された単一の狭幅バーコード・バーがバーコードV内に現れ、これにより、平面図から明らかなように、バーコードVは読み取り可能状態263を呈するようにされる。バーコードVはバーコードリーダによって7290003804139と典型的に読み取ることができる。
【0125】
読み取り可能状態のバーコードIVのバーの間に位置する単一の狭幅バーコード・バーの幅を好適に有するスペースが埋められるので、読み取り不能状態261にあるバーコードIVのBCRレベルは、図2Dに記載された読み取り不能状態255にあるバーコードVのBCRレベルと同様に高いことが理解されよう。
【0126】
図2Fを参照すると、分解図から明らかなように、温度がさらなる時間量にわたって少なくとも7℃、例えばさらに30分間にわたって8℃である場合、着色剤250は着色可能要素230を通して拡散し続けるので、着色可能要素230の部分は、参照符号221によって示された透明エリアを通して視認できる。結果として、読み取り可能状態のバーコードIVのバー間に位置する参照符号265によって示される複数のスペースが、平面図に見られるように埋められる。バーコードVは読み取り可能状態263のままであり、バーコードVIは読み取り不能状態242のままであり、そしてバーコードIVは、参照符号266によって示されたさらなる読み取り不能状態を呈する。複数のスペース265が埋められる結果、読み取り不能状態266にあるバーコードIVのBCRレベルは低下する。
【0127】
図2E及び2Fの平面図から明らかなように、読み取り不能状態261におけるよりも多くのスペースが、読み取り不能状態266にあるバーコードIVのバーコード・バーの間で埋められる。従って、バーコードIVのBCRレベルは、読み取り不能状態261よりも読み取り不能状態266において低い。
【0128】
図2Gを参照すると、分解図から明らかなように、温度がさらなる時間量にわたって少なくとも7℃、例えばさらに30分間にわたって8℃である場合、着色剤250は着色可能要素230を通して拡散し続けるので、着色可能要素230の部分は、参照符号222によって示された透明エリアを通して視認できる。結果として、読み取り可能状態のバーコードIVのバー間に位置する参照符号267によって示されるさらなる複数のスペースが、平面図に見られるように埋められる。バーコードVは読み取り可能状態263のままであり、バーコードVIは読み取り不能状態242のままであり、そしてバーコードIVは、さらなる読み取り不能状態268を呈する。さらなる複数のスペース267が埋められる結果、読み取り不能状態268にあるバーコードIVのBCRレベルはさらに低下する。
【0129】
図2F及び2Gの平面図から明らかなように、読み取り不能状態266におけるよりも多くのスペースが、読み取り不能状態268にあるバーコードIVのバーコード・バーの間で埋められる。従って、バーコードIVのBCRレベルは、読み取り不能状態266よりも読み取り不能状態268において低い。
【0130】
温度が7℃未満に低下した場合、着色剤250が着色可能要素230を通って拡散し続けることが理解される。温度が7℃に達したあと、温度が5℃未満に低下した場合には、着色剤250は固形になり、そして着色可能要素230を通る拡散は、温度が再び7℃に達するまで一時停止される。
【0131】
図2Hを参照すると、分解図から明らかなように、品質インジケータにおける温度が10℃を超えると、例えば温度が12℃に達すると、参照符号269によって示された着色剤は溶融し始め、そして着色要素238から放出され始め、そして着色可能要素232を通って拡散し始める。着色可能要素232の着色された部分は、複数の透明エリア205を通しては見ることができず、平面図から明らかなように、バーコードIV,V及びVIは変化しないままである。
【0132】
図2Hの分解図に見られるように、透明エリア219、及びバーコードVIの部分を形成する付加的着色可能領域215は、まだ無着色のままである。結果として、平面図から判るように、バーコードVIが図2Jの参照符号275によって示される読み取り可能状態にあるときに現れる複数のバーは、まだバーコードVIから欠けている。バーコード・バーが欠けている結果、BCRレベルが低い読み取り不能状態のバーコードVIがもたらされる。
【0133】
温度が、第1所定温度における第1所定継続時間を含む第1閾値の超過前に第2所定温度を上回った場合、第2閾値温度に対して反応性の着色剤が、第1閾値の超過を指示するように働く共通着色可能領域が着色される前に溶融し、対応する着色要素から放出され始めることが理解されよう。例えば、図2A〜2Kに示された実施態様において、少なくとも7℃の温度で1時間を超える前に温度が10℃を超えた場合、共通着色可能領域210が着色剤250によって着色される前に、着色剤269が溶融して着色要素238から放出され始める。
【0134】
図2Iを参照すると、分解図から明らかなように、12℃で所定の時間量、例えば55分間が経過した後、着色剤269は着色可能要素232を通して拡散し続ける。結果として、着色可能要素232の部分は、参照符号215によって示された付加的着色可能領域の部分を形成する複数の透明エリア205を通して見ることができ、その結果、平面図から明らかなように、バーコードVIの部分を形成する複数のバー270が出現する。バーコードIVは読み取り不能状態268のままであり、バーコードVは読み取り可能状態263のままであり、そしてバーコードVIの変化した読み取り不能状態は参照符号271によって示されている。バーコードVIが読み取り可能状態にあるときに透明エリア219の場所に現れる単一の狭幅バーコード・バーだけがまだバーコードVIから欠けており、そして欠けているバーコード・バーは、状態271にあるバーコードVIを読み取り不能にする。
【0135】
単一の狭幅バーコード・バーだけが読み取り不能状態271で欠けているので、読み取り不能状態271におけるバーコードVIのBCRレベルは、図2A〜2Hに記載された読み取り不能状態242におけるバーコードVIよりも高いことが理解されよう。
【0136】
図2Jを参照すると、分解図から明らかなように、インジケータにおける温度が少なくとも所定の蓄積時間量にわたって少なくとも10℃、例えば全部で少なくとも1時間にわたって12℃であることによって第2の閾値が超えられたときには、着色剤269が着色可能要素232を通して拡散し、その結果、着色可能要素232の部分は、参照符号218及び219によって示された透明エリアを含む共通着色可能領域213を通して視認できる。
【0137】
着色可能要素232の部分を、参照符号218によって示された透明エリアを通して視認できる結果、読み取り可能状態のバーコードVのバー間に配置された、参照符号272によって示されたスペースが埋められ、これにより、平面図から明らかなように、バーコードVは読み取り不能状態273を呈するようにされる。
【0138】
着色可能要素232の部分を、参照符号219によって示される透明エリアを通して視認できる結果、参照符号274によって示された単一の狭幅バーコード・バーがバーコードVI内に現れ、これにより平面図から明らかなように、バーコードVIは読み取り可能状態275を呈する。バーコードVIはバーコードリーダによって7290003804122と典型的に読み取ることができる。
【0139】
読み取り可能状態のバーコードVのバーの間に位置する単一の狭幅バーコード・バーの幅を好適に有するスペースが埋められるので、読み取り不能状態273にあるバーコードVのBCRレベルは、図2Iに記載された読み取り不能状態271にあるバーコードVIのBCRレベルと同様に高いことが理解されよう。
【0140】
共通着色可能領域213と着色要素238との間の距離は、共通着色可能領域210と着色要素236との間の距離に少なくとも等しいので、共通着色可能領域213は、共通着色可能領域210の着色前に着色されるようにはならないことが理解されよう。代替例では、着色可能要素230及び232は、着色可能要素232に沿った拡散が、着色可能要素230に沿った拡散よりも遅くなるように、異なる材料から形成される。
【0141】
本発明の一実施態様によれば、本発明のインジケータは、常に同じ順序で超えられるとは限らない閾値の超過を指示するのに有用であり得る。例えば、第1閾値が第2閾値の温度よりも低い温度を含むが、第2閾値の継続時間より長い継続時間を含むような第1閾値及び第2閾値の超過を指示するのに使用することができる。
【0142】
この実施態様によれば、図2A〜2Kに示されたインジケータにおいて、バーコードIV及びVの両方が、二番目に指示される可能性がより高い閾値、例えばより高い温度を含む上記第2閾値の超過に応じて読み取り不能になるように、付加的な着色可能エリアがバーコードIVに加えられる。
【0143】
この実施態様によれば、第2閾値の超過前に第1閾値を超えた場合には、第1閾値の超過は、バーコードIVが読み取り不能になることによって、及びバーコードVが読み取り可能になることによって指示される。第2閾値の超過は、バーコードVが読み取り不能になることによって、及びバーコードVIが読み取り可能になることによって指示される。第1閾値の超過後に読み取り不能になるバーコードIVは、付加的着色可能領域とは無関係にまだ読み取り不能である。
【0144】
しかしながら、第2閾値の超過後に第1閾値を超える場合、第1閾値の超過は指示されない。なぜならば、第2閾値の超過に続いて、両バーコードIV及びVは読み取り不能になるからである。
【0145】
本発明の別の実施態様によれば、着色可能要素は2つの部分に分離されず、そして第2閾値の超過の指示は、第1閾値の所定の温度で、又は前記所定の温度を上回る温度で第2の継続時間を超えたことから生じることもあり得る。
【0146】
図2Kを参照すると、分解図から明らかなように、温度がさらなる時間量にわたって少なくとも10℃、例えばさらに30分間にわたって12℃である場合、着色剤269は着色可能要素232を通して拡散し続けるので、着色可能要素232の部分は、参照符号214によって示された付加的着色可能領域の部分を形成する透明エリア205を通して視認できる。結果として、読み取り可能状態のバーコードVのバー間に位置する複数のスペース276が、平面図に見られるように埋められる。バーコードIVは読み取り不能状態268のままであり、バーコードVIは読み取り可能状態275のままであり、そしてバーコードVは、参照符号277によって示されたさらなる読み取り不能状態を呈する。複数のスペース276が埋められるようになる結果として、読み取り不能状態277にあるバーコードVのBCRレベルは低下する。
【0147】
図2J及び2Kの平面図から判るように、読み取り不能状態273におけるよりも多くのスペースが、読み取り不能状態277にあるバーコードVのバーコード・バーの間で埋められる。従って、バーコードVのBCRレベルは、読み取り不能状態273よりも読み取り不能状態277において低いことがわかる。
【0148】
温度が10℃未満に低下した場合、着色剤269が着色可能要素232を通って拡散し続けることが理解される。温度が10℃に達したあと、温度が9℃未満に低下した場合には、着色剤269は固形になり、そして着色可能要素232を通るその拡散は、温度が再び10℃に達するまで一時停止される。
【0149】
図2A〜2Kに記載された実施態様の場合、着色剤269は着色要素232に沿って右から左へ動き、従って、バーコードVの部分を形成する付加的着色可能領域214は、透明エリア218の左側に現れ、そしてバーコードVIの部分を形成する付加的着色可能領域215は、透明エリア219の右側に現れる。代替例では、着色剤269は着色要素232に沿って左から右へ動き、次いで付加的着色可能領域214は、透明エリア218の右側に現れ、そして付加的着色可能領域215は、透明エリア219の左側に現れる。
【0150】
「単一の狭幅バーコード・バーを上回るバーコード・バー」という言い方は、1つのバーコード・バーを上回ることを意味し、前記バーコード・バーは狭幅もしくは広幅であるか、又は広幅バーコード・バーの一部であり、前記一部は、狭幅バーコード・バーと同じ幅である。
【0151】
図1A〜2Kに示された実施態様によれば、付加的着色可能領域及び共通着色可能領域の部分を形成する着色可能エリアは順次着色される。代替例では、付加的着色可能領域及び共通着色可能領域の部分を形成する着色可能エリアは、ほぼ同時に着色される。
【0152】
本出願において定義された「ほぼ同時に」という言い方は、短時間内を意味する。
【0153】
最初は無着色であって着色されるようになる代わりに、着色可能エリアが、最初は着色されていて無着色になることも可能であることが理解されよう。
【0154】
好ましくは、着色可能エリアが着色されるようになるのに伴って、バーコード・バー又はその部分が出現し、そしてバーコード又はバーコードの部分の間のスペースが埋められるようになる。代替例では、着色可能エリアが着色されるようになるのに伴って、バーコード・バー又はその部分が消滅し、そしてバーコード・バー間にスペース又はスペースの部分が出現する。
【0155】
品質インジケータは、その作動後にのみ超過を指示するように働いてよいこともさらに明らかである。代替例では、本出願の説明及び図面に示されているように、品質インジケータは、作動なしで超過を指示するように働いてもよい。
【0156】
本発明の好適な実施態様によれば、品質インジケータの部分を形成するバーコードはそれぞれ、任意の数列又は英数字列を指示することができる。これに加えて又はこれの代わりに、品質インジケータの部分を形成するバーコードは、例えばEAN、UPC、インターリーブド2オブ5、コード39、コード39拡張型、コード93、コード93拡張型、コード128、コード128A、B及びC、ISBN、コードバー・アンド・データマトリクス(Code bar and Data Matrix)を含む、任意の好適なバーコード標準に従うことができる。従って、同じ品質インジケータの部分を形成する種々異なるバーコードが、種々異なるバーコード標準に従うことができる。例えば、品質インジケータは、EAN13標準に従う第1バーコードと、インターリーブド2オブ5標準に従う第2バーコードとを含むことができる。結果として、チェックアウトスキャナのバーコードリーダがEAN13バーコード標準だけを読み取るように働き、次いで第1バーコードが読み取り不能になると、インジケータは、読み取り可能なバーコードをチェックアウトスキャナにもはや提示することはない。しかし、インジケータは、インターリーブド2オブ5標準を読み取るように働くバーコードリーダによってまだ読み取ることができる。
【0157】
本発明によるインジケータは、4つ以上のバーコードを含むことができ、その場合ただ1つのバーコードがほぼいつでも読み取り可能であり、そして読み取り可能なバーコードは閾値を超える結果として読み取り不能になり、そして読み取り不能なバーコードのうちの1つが読み取り可能になることが理解されよう。
【0158】
インジケータのバーコード形成層の背景は、暗色で印刷されてよく、またバーコードのバーは明色で印刷されてよいことが理解されよう。
【0159】
着色剤の溶融は、温度以外の周囲パラメータの変化、例えばpH、湿度、又は或る特定の化学物質の存在の変化によって引き起こされてよく、これによりそのようなパラメータに関連する閾値の超過を指示するための本発明において記載されたインジケータの使用を可能にすることが理解されよう。
【0160】
当業者に明らかなように、本発明は上で具体的に示され説明されたものに限定されることはない。むしろ、本発明の範囲は、本発明の種々の特徴、及び前記説明を読めば当業者が容易に想到し得る変更形、及び従来技術にはない変更形の組み合わせ及び副次的な組み合わせの両方を含む。
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
米国特許第7562811号明細書(2007年9月10日付け出願、標題“System And Method For Improved Quality Management In A Product Logistic Chain”)、国際出願PCT/IL07/000547号明細書(2007年5月6日付け出願、標題“A System And Method For Improved Quality Management In A Product Logistic Chain”)、国際出願PCT/IL07/01411号明細書(2007年11月14日付け出願、標題“A System And Method For Quality Management Utilizing Barcode Indicators”)、国際出願PCT/IL2008/001495号明細書(2008年11月13日付け出願、標題“A System And Method For Quality Management Utilizing Barcode Indicators”)、国際出願PCT/IL2008/001494号明細書(2008年11月13日付け出願、標題“A System And Method For Quality Management Utilizing Barcode Indicators”)、国際出願PCT/IL2009/000503号明細書(2009年5月20日付け出願、標題“A System And Method For Quality Management Utilizing Barcode Indicators”)、米国特許出願第12/469309号明細書(2009年5月20日付け出願、標題“A System And Method For Quality Management Utilizing Barcode Indicators”)、米国特許仮出願第61/231799号明細書(2009年8月6日付け出願、標題“Barcoded Indicators For Quality Management”)、及び国際出願PCT/IL2009/001167号明細書(2009年12月9日付け出願、標題“Barcode Indicators For Quality Management”)を参照する。これらの開示内容は参照することにより本明細書中に組み入れられる。
【0002】
37CFR1.78(a)(1)及び(2)(i)に基づいて、国際出願PCT/IL2009/000503号(2009年5月20日付け出願、標題“A System And Method For Quality Management Utilizing Barcode Indicators”)、米国特許出願第12/469309号(2009年5月20日付け出願、標題“A System And Method For Quality Management Utilizing Barcode Indicators”)、及び国際出願PCT/IL2009/001167号(2009年12月9日付け出願、標題“Barcode Indicators For Quality Management”)から優先権を主張し、また、37CFR1.78(a)(4)及び(5)(i)に基づいて、米国特許仮出願第61/231799号(2009年8月6日付け出願、標題“Barcoded Indicators For Quality Management”)から、ここに優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
本発明は品質管理及び品質管理において有用なインジケータに関する。
【0004】
次の米国特許明細書、即ち第6758397号、第6009400号、第6685094号、第7157048号、第7156597号、及びRE39226は、本発明の主題に概ね関連する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、品質管理のシステム及び方法において有用な改善されたインジケータを提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従って、本発明の好適な実施態様によれば、製品品質に影響を与える少なくとも1つのパラメータによる少なくとも1つの閾値の超過を機械で読み取り可能に指示するように働くバーコード付きインジケータであって、第1の複数のバーコード・バー、及び少なくとも1つの第1着色可能エリアを含む第1バーコードと、第2の複数のバーコード・バー、及び少なくとも第2着色可能エリアを含む少なくとも第2バーコードと、第1バーコードと少なくとも第2バーコードとの間に延びる少なくとも1つの介在線とを具備し、少なくとも1つの介在線は、バーコードリーダが、第1バーコードの部分と、少なくとも第2バーコードの部分とを、単一のバーコードの部分として読み取るのを防止することができる、バーコード付きインジケータが提供される。
【0007】
好ましくは、第1バーコードは、少なくとも1つの閾値の超過前には読み取り可能であり、第2バーコードは、少なくとも1つの閾値の超過前には読み取り不能であり、そして、少なくとも1つの閾値を超えると、第1バーコードは、少なくとも1つの第1着色可能エリアの少なくとも一部の着色の結果として読み取り不能になり、そしてほぼ同時に少なくとも第2バーコードは、少なくとも第2着色可能エリアの少なくとも一部の着色の結果として読み取り可能になる。
【0008】
好ましくは、少なくとも1つの第1着色可能エリアは、最初は無着色であり、及び最初は無着色の複数の着色可能エリアから成る第1集合の部分を形成しており、前記第1集合の部分は、第1バーコードが少なくとも1つの閾値の超過前の第1バーコード読み取り可能状態にあるときに第1バーコードのバーの間の場所に位置しており、少なくとも第2着色可能エリアは、最初は無着色であり、及び最初は無着色の複数の着色可能エリアから成る第2集合の部分を形成しており、前記第2集合の部分は、第2バーコードが少なくとも1つの閾値の超過後の第2バーコード読み取り可能状態にあるときにのみ現れる第2バーコードのバーの場所に位置しており、少なくとも第2バーコードが、少なくとも1つの閾値の超過前には第2バーコード読み取り不能状態にあり、そして、第2集合が無着色である結果として、単一の狭幅バーコード・バーを上回るバーコード・バーが、少なくとも第2バーコードから欠けている。
【0009】
好ましくは、着色可能エリアの第1集合は、少なくとも1つの閾値の超過後に着色され続ける。これに加えて又はこれとは別に、着色可能エリアの第1集合及び着色可能エリアの第2集合のうちの少なくとも一方の部分を形成する着色可能エリアは順次着色される。
【0010】
好ましくは、少なくとも1つの介在線は、第1及び第2の複数のバーコード・バーのうちの少なくとも一方と同じ色で現れる。
【0011】
好ましくは、少なくとも1つの介在線は、第1及び第2のバーコードの全長に沿って延びている。
【0012】
好ましくは、バーコード付き品質インジケータはさらに、インジケータ上の第1の場所に配置された着色剤と、第1の場所から着色のために第1及び第2の着色可能エリアへ、少なくとも部分的に時間関数である速度で着色剤が移動するのを可能にするように働く着色剤経路とを具備する。
【0013】
加えて、着色剤経路は、着色剤が、第1の場所から第1着色可能エリア及び第2着色可能エリアへ拡散することによって移動するのを可能にするように働く。
【0014】
好ましくは、少なくとも1つの閾値は少なくとも1つの時間の閾値を含む。好ましくは、少なくとも1つの閾値は少なくとも1つの時間及び温度の閾値を含む。
【0015】
好ましくは、品質インジケータは、いくつかの異なる閾値の超過を指示するように働く。
【0016】
好ましくは、バーコード付きインジケータは、製品品質に影響を与える少なくとも1つのパラメータによる少なくとも1つの付加的な閾値の超過を機械で読み取り可能に指示するように働き、第3の複数のバーコード・バー、及び少なくとも第3着色可能エリアを含む少なくとも第3バーコードと、少なくとも第2バーコードと少なくとも第3バーコードとの間に延びる少なくとも1つの付加的な介在線とをさらに具備し、付加的な介在線は、バーコードリーダが、少なくとも第2バーコードの部分と少なくとも第3バーコードの部分とを単一のバーコードの部分として読み取るのを防止することができる。
【0017】
好ましくは、少なくとも第3バーコードは、少なくとも1つの付加的な閾値の超過前には読み取り不能であり、少なくとも第2バーコードは、少なくとも第4着色可能エリアを含んでおり、そして、少なくとも1つの付加的な閾値を超えると、少なくとも第2バーコードは、少なくとも第4着色可能エリアの少なくとも一部の着色の結果として読み取り不能になり、そしてほぼ同時に少なくとも第3バーコードは、少なくとも第3着色可能エリアの少なくとも一部の着色の結果として読み取り可能になる。
【0018】
好ましくは、少なくとも第3着色可能エリアは、最初は無着色であり、及び最初は無着色の複数の着色可能エリアから成る第3集合の部分を形成しており、前記第3集合の部分は、少なくとも第3バーコードが少なくとも1つの付加的な閾値の超過後の第3バーコード読み取り可能状態にあるときにのみ現れる少なくとも第3バーコードのバーの場所に位置しており、第3バーコードが、少なくとも1つの付加的な閾値の超過前には第3バーコード読み取り不能状態にあり、第3集合が無着色である結果として、単一の狭幅バーコード・バーを上回るバーコード・バーが、少なくとも第3バーコードから欠けており、そして少なくとも第4着色可能エリアは、最初は無着色であり、及び最初は無着色の複数の着色可能エリアから成る第4集合の部分を形成しており、前記第4集合の部分は、第2バーコードが少なくとも1つの付加的な閾値の超過前の第2バーコード読み取り可能状態にあるときに少なくとも第2バーコードのバーの間の場所に位置している。
【0019】
本発明は、図面と関連する下記詳細な説明からより十分に理解され認識されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1A】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1B】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1C】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1D】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1E】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1F】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1G】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1H】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1I】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1J】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図1K】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの一例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2A】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2B】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2C】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2D】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2E】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2F】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2G】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2H】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2I】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2J】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【図2K】温度履歴における経過時間を指示するための本発明の別の好適な実施態様に従って構成されて作動する品質インジケータの別の例の構造及び作用を単純化して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、製品品質に影響を与える少なくとも1つのパラメータによる少なくとも1つの閾値の超過を機械で読み取り可能に、好ましくはバーコードリーダで読み取り可能に指示するように働く可変性のバーコード付きインジケータを提供する。
【0022】
バーコード・インジケータを読み取って出力指示を提供するように働くバーコードリーダ、及び出力指示を受信して人間が知覚し得る製品品質状態出力を提供するように働く製品のタイプに対応する指示インタプリタが、米国特許第7562811号明細書、及び国際公開第2007/129316号、同第2008/135962号、同第2009/063464号、及び同第2009/063465号の各パンフレットに記載されている。
【0023】
「バーコード」という用語は、機械で読み取り可能な光コードを指すようにここでは使用される。本明細書中の例では、線状又は一次元のバーコードが示されている。本発明が二次元バーコードにも応用可能であることが理解されよう。
【0024】
各バーコード標準は、バーコードの適正な読み取りを規定する規則を含む。典型的なバーコードは、バーコードの始まりを表すスタート・インディシアと、バーコードの終わりを表すストップ・インディシアと、これらの間に位置するデジットを表すデジタル・インディシア(indicia)とを含んでいる。バーコードの各デジットは、それぞれが所定の幅を有する一連のバー及びスペースによって示される。例えば、インターリーブド2オブ5バーコード標準では、各デジットが2つの広幅バーと3つの狭幅バーとによって示される。UPC及びEAN128バーコード標準は、中央のインディシアを含んでいて、中央のインディシアの両側でデジットを示すための異なる規則を有する。加えて、いくつかのバーコード標準はチェックサム・デジットを採用する。チェックサム・デジットは、バーコード・シンボル・デジットに基づく数式に従って計算され、そのバーコードの有効性に対する統制手段として使用される。
【0025】
従って、読み取り可能なバーコードは、いくつかの異なる方法で読み取り不能にすることができる。例えば、スタート又はストップ・インディシアを形成する一連のバーは、バー又はスペースを付加又は削除することにより、又はその幅を変化させることにより変えることができる。このような変更により、バーコードリーダがバーコード・シンボルの始まり又は終わりを認識しなくなるようにすることができ、その結果、バーコードは読み取り不能となる。
【0026】
別の可能性は、デジタル・インディシアの付加又は削除をすることにより、又はその幅を変化させることにより、1つのデジットを示す一連のバー及びスペースが、採用された標準に従ったデジットをもはや示さなくすることである。さらに別の可能性は、変更後に異なるデジットが示されるように、1つのデジットを示す一連の1つ又は2つ以上のバー及びスペースに上記変更を施し、そして変更を加えたデジットを含むチェックサム・デジットを計算する結果、バーコード内で示されるチェックサム・デジットとは異なるチェックサム・デジットが生じ、これによりバーコードが無効になるようにすることである。バーコードの無効性をもたらす同様の変更を、チェックサム・デジット自体を示すバーに施すこともできる。
【0027】
同様に、バー又はスペースを付加又は削除することによって、又はその幅を変化させることによって読み取り不能なバーコードを読み取り可能にすることもできる。例えば、スタート又はストップ・インディシアを適切に形成するために、始まり又は終わりが適切に示されていないバーコード内のスタート又はストップ・インディシアを形成するバーが上記のように変更され得る。
【0028】
同様に、読み取り不能な一連のバーを、バー又はスペースを付加又は削除することによって、又はその幅を変化させることによって、デジットを示すようにすることもできる。例えば、インターリーブド2オブ5バーコード標準によれば、2つの広幅バー及び3つの狭幅バーによって各デジットが示される。例えば、幅広バーを狭幅バーに変更することによって読み取り可能なバーコードが読み取り不能にされた場合、狭幅バーを広幅バーに変更すると、そのバーコードを読み取り可能にすることができる。同様に、チェックサム・デジットが他のバーコード・デジットと一致しないため読み取り不能である場合、デジットのうちの1つ又はチェックサム・デジットを示すバーを上記のように変更することによりバーコードの有効性を回復させることができる。
【0029】
品質インジケータは、例えばEAN(European Article Number)又はUPCコード(Universal product Code)のような製品コードを組み込むことができる。下記の説明において示される例は、EANコードの使用を説明する。或いは、品質インジケータは、インターリーブド2オブ5バーコード、又は任意の他の好適なバーコード又は読み取り可能な方法を組み込むことができる。一次元バーコードのバーは、データマトリクス二次元バーコードのセルに相当し、一次元バーコードの「スタート」及び「ストップ」インディシアの代わりに、「ファインダ・パターン」を画定する2つの隣接する境界が、シンボルを配置して位置決めするためにデータマトリクス二次元バーコード内で使用されることが理解されよう。
【0030】
本発明の好適な実施態様によれば、品質インジケータは、www.gs1.orgで概説されたGS1(General Specifications)標準に適合するバーコードを含んでいる。GS1標準によると、最も左側の3つのデジットは通常、国に割り当てられる。イスラエル国では、国コードを含む最も左側の7つ、9つ、又は10個のデジットは、供給者のコードを表し、最も右側の残りのデジットは、それぞれの供給者によって使用される。例えば、本出願の図示の実施態様に見られるように、最も左側の3つのデジットは729であり、GS1国コードはイスラエル国に割り当てられている。国コードを含む最も左側の10個のデジットは供給者のコードを表し、最も右側の3つのデジットは供給者によって変えることができ、またそれらの組み合わせは、閾値の超過を指示するために本出願において使用される。
【0031】
本発明の品質インジケータは、好ましくは積重ね形態で配列された少なくとも2つのバーコードを含み、それぞれのバーコードは少なくとも2つの可視状態を好適に有する。
【0032】
好ましくは、ほぼいつでも、インジケータの部分を形成するバーコードのうちのただ1つのバーコードの可視状態が機械で読み取り可能であり、従って、インジケータは、機械で読み取ることができる単一のバーコードをほぼいつでも提示する。代わりに、インジケータの1つ又は2つ以上の状態において、インジケータの部分を形成するバーコードのすべては、機械で読み取ることができない可視状態にあってもよく、品質インジケータは、これらの1つ又は2つ以上の状態では、機械で読み取り可能なバーコードを提示することはない。
【0033】
本出願において定義される「ほぼいつでも」という言い方は、できる限り短い時間を除くすべての時間を意味する。好ましくは、通常の運用において、短時間とは15分間未満の時間を意味する。
【0034】
本発明のインジケータの部分を形成するバーコードは、好ましくは、これらの軸線が互いに概ね平行になるように整列させられる。本出願の説明及び図面に示された実施態様によれば、一方のバーコードのバーは、他方のバーコードの対応バーと整列されるのではなく、互いに僅かにずれて配置されている。代わりに、一方のバーコードのバーが他方のバーコードの対応バーと整列してよい。
【0035】
本発明の好適な実施態様によれば、バーコードは、一方のバーコードのバーと他方のバーコードのバーとの間にスペースがないように、互いに並置されている。
【0036】
本発明の説明及び図面において例示された好適な実施態様によれば、インジケータは、バーコード間に形成された介在線を含んでおり、これらの介在線は、バーコードリーダが複数のバーコードの部分を単一のバーコードとして誤読するのを防止する。
【0037】
好ましくは、介在線は、バーコードの部分を形成するバーコード・バーと同じ色で現れる。或いは、介在線は、複数のバーコードの部分をバーコードリーダによって単一のバーコードとして誤読するのを防止する色で現れる。介在線は必ずしも暗色で現れなくてもよく、明色で現れることも可能であることが理解されよう。
【0038】
本出願の説明及び図面において例示された実施態様によれば、介在線は、可変バーコードの全長に沿って延びている。介在線は、可変バーコードの全長に沿って延びる必要はなく、バーコードリーダが複数のバーコードの部分を単一のバーコードとして誤読するのを防止するのに必要な長さに沿って延びていればよいことが理解されよう。
【0039】
本発明のインジケータは好ましくは、同時に着色又は無着色になるように働く少なくとも1つの着色可能エリア群を含み、この群をこれ以後、共通着色可能領域と呼ぶ。共通着色可能領域は好ましくは、単一のバーコードを上回る部分を形成する着色可能エリアを含む。
【0040】
共通着色可能領域は好ましくは、単一の狭幅バーコード・バーの幅を有している。或いは共通着色可能領域は、単一の狭幅バーコード・バーよりも広幅である。
【0041】
本出願の説明及び図面において例示された実施態様によれば、それぞれのバーコードは、少なくとも1つの付加的な着色可能エリア集合を含む。以後付加的着色可能領域と呼ばれる、それぞれの付加的な着色可能エリア集合は、少なくとも1つの着色可能エリアを好適に含み、及び単一のバーコードの部分を形成し、及びそのバーコードが読み取り不能状態にあるときに、この集合がその部分を形成するバーコードのバーコード可読性レベルを低減するように形成されている。好ましくは、付加的着色可能領域は、2つ以上の着色可能エリアを含んでいる。或いは、付加的着色可能領域は、単一の着色可能エリアを含んでいる。
【0042】
本発明の別の実施態様によれば、少なくとも1つのバーコードは付加的着色可能領域を含まない。
【0043】
読み取り不能状態のバーコードの「バーコード可読性レベル」又は「BCRレベル」という言い方は、バーコードが読み取り不能状態にあるときにバーコードリーダがバーコードを誤読するであろう尤度を反映する。従って、BCRレベルが低い読み取り不能のバーコードは、バーコードリーダによって誤読される可能性が低い。
【0044】
ここで図1A〜1Kを参照する。これらの図はともに、経過時間と温度との組み合わせを指示するための品質インジケータの1つの実施態様の構造及び作動を単純化して示す図である。図1A〜1Kにおいて記載された品質インジケータは、少なくとも7℃の温度で、2つの異なる継続時間、即ち1時間及び3時間半を超えたことを別個に指示するように働く。
【0045】
図1A〜1Kのそれぞれにおいて、品質インジケータ100は、図面中央の分解図、及び図面下側部分の平面図の両方で示されている。
【0046】
図1A〜1Kに示された分解図で明らかなように、参照符号100によってここに示された品質インジケータは、バーコード形成層102を好適に含む。バーコード形成層102は好ましくは透明基板上に印刷されている。透明基板上の印刷は、好ましくは黒色インクで印刷されて白色インクで重ね刷りされた背景エリア103と、好ましくは黒色インクで印刷されたバーコード部分I,II,及びIIIの部分を形成する複数のバー104と、例えばパントーン(Pantone)No.645のようなライトブルーインクであって、白色インクで重ね刷りされた黒色インクと同様の視覚的な外観を有するライトブルーインクで印刷された複数の透明エリア105とを画定する。代替例では、背景エリア103及び複数のバー104は、これらの間に高いコントラストを形成するような色で印刷される。
【0047】
バーコードI,II及びIIIは好ましくは、積重ね形態で配列されている。バーコードI及びIIは好ましくは介在線106によって分離されており、介在線106は好ましくは透明基板上に印刷されている。介在線106は好ましくは、バーコードの軸線に対してほぼ平行である。バーコードII及びIIIは好ましくは介在線107によって分離されており、介在線107は好ましくは透明基板上に印刷されている。介在線107は好ましくは、バーコードの軸線に対してほぼ平行である。
【0048】
介在線106及び107は、好適に黒色インクで印刷されて図示の実施態様ではバーコードの全長にわたって延びている。代替例では、介在線106,107は、バーコードリーダが、バーコードI,II及びIIIの部分を単一のバーコードとして読み取るのを防止するのに必要なだけ延びる。
【0049】
バーコードI,II及びIIIは、特定の順序でインジケータ上に位置決めされる必要はないことが理解されよう。
【0050】
本明細書及び特許請求の範囲の目的上、「透明エリア」という言い方は、透明又は半透明であるエリアをその範囲内に含むように定義される。
【0051】
透明エリア105は好ましくは6つの領域の部分、すなわち、バーコードI及びIIの部分を形成する共通着色可能領域110と、バーコードIの部分を形成する付加的着色可能領域111と、バーコードIIの部分を形成する付加的着色可能領域112と、バーコードII及びIIIの部分を形成する共通着色可能領域113と、バーコードIIの部分を形成する付加的着色可能領域114と、バーコードIIIの部分を形成する付加的着色可能領域115の6つ領域の部分を形成する。
【0052】
好ましくは、共通着色可能領域110は2つの透明エリア、すなわちバーコードIの部分を形成する透明エリア116と、バーコードIIの部分を形成する透明エリア117とを含む。
【0053】
好ましくは、共通着色可能領域113は2つの透明エリア、すなわちバーコードIIの部分を形成する透明エリア118と、バーコードIIIの部分を形成する透明エリア119とを含む。
【0054】
図1A〜1Kに示されている実施態様によれば、バーコードIの部分を形成する付加的着色可能領域111は、透明エリア116の右側に現れる。透明エリア116、及び付加的着色可能領域111の部分を形成する透明エリア105は、読み取り可能状態にあるバーコードIの部分を形成するバーコード・バー間のスペースに好適に位置決めされている。読み取り可能状態にあるバーコードIは図1Aの平面図において参照符号140によって示されている。
【0055】
以下の説明を目的として、付加的着色可能領域111の部分を形成する透明エリア105は、図1A〜1Kに示されているように、2つの複数の透明エリア、即ち121及び122に分類される。
【0056】
図1A〜1Kに示されている実施態様によれば、バーコードIIの部分を形成する付加的着色可能領域112は、透明エリア117の左側に現れる。透明エリア117、及び付加的着色可能領域112の部分を形成する透明エリア105は、バーコードIIがその読み取り可能状態にある時に現れるバーの場所に位置決めされている。読み取り可能状態にあるバーコードIIは図1Eの平面図において参照符号163によって示されている。
【0057】
以下の説明を目的として、付加的着色可能領域112の部分を形成する透明エリア105は、図1A〜1Kに示されているように2つの複数の透明エリア124及び125に分類される。
【0058】
図1A〜1Kに示されている実施態様によれば、バーコードIIの部分を形成する付加的着色可能領域114は、透明エリア118の右側に現れる。透明エリア118、及び付加的着色可能領域114の部分を形成する透明エリア105は、読み取り可能状態におけるバーコードIIの部分を形成するバーコード・バー間のスペースに好適に位置決めされている。読み取り可能状態にあるバーコードIIは、図1Eの平面図において参照符号163によって示されている。
【0059】
図1A〜1Kに示されている実施態様によれば、バーコードIIIの部分を形成する付加的着色可能領域115は、透明エリア119の左側に現れる。透明エリア119、及び付加的着色可能領域115の部分を形成する透明エリア105は、バーコードIIIがその読み取り可能状態にある時に現れるバーの場所に位置決めされている。読み取り可能状態にあるバーコードIIIは、図1Jの平面図において参照符号175によって示されている。
【0060】
バーコード形成層102の背後には、着色可能要素130、例えばワットマンインターナショナル(Whatman International)から商業的に入手可能なワットマンNo.3濾紙[CAT#:1003917]が配置されて好ましくはバーコード形成層102に付着される。前記要素は着色されるまでは通常白色である。着色可能要素130は、共通着色可能領域110及び113、並びに付加的着色可能領域111,112,114及び115の背後で好適に延びる。
【0061】
バーコード形成層102の背後、及び着色可能要素130の背後には、裏層135が設けられている。好ましくは、着色可能要素130の背後の裏層135には、例えばパッドのような温度反応性着色要素136、例えばワットマンインターナショナル(Whatman International)から商業的に入手可能な吸い取り紙GB003,0.8mm厚(cat# 426890)が付着されており、前記吸い取り紙は、80%オレイン酸[CAS: 112−80−1]及び20%ラウリンアルコール[CAS: 112−53−8]中に0.3%の濃度まで溶解された例えばスーダンブラック(Sudan Black)の黒色色素[CAS: 4197−25−5]のような着色剤で含浸されたものである。これは5℃で凍結し、7℃で溶融する。
【0062】
ここで図1Aを参照すると、平面図から明らかなように、バーコードIは、最初は、参照符号140によって示される読み取り可能状態にある。バーコードIは、バーコードリーダによって7290003804115と読み取ることができ、そしてバーコードII及びIIIは、それぞれ参照符号141及び142によって示される読み取り不能状態にある。
【0063】
図1Aの分解図から明らかなように、透明エリア117、及びバーコードIIの部分を形成する付加的着色可能領域112の部分を形成する透明エリア105は最初は無着色である。結果として、平面図に見られるように、バーコードIIがその読み取り可能状態にあるときに現れる複数のバーが、バーコードIIから欠けている。欠けている複数のバーコード・バーは結果として、BCRレベルの低い初期読み取り不能状態141のバーコードIIをもたらす。
【0064】
図1Aの分解図から明らかなように、透明エリア119、及びバーコードIIIの部分を形成する付加的着色可能領域115は最初は無着色である。結果として、平面図に見られるように、バーコードIIIがその読み取り可能状態にあるときに現れる複数のバーが、バーコードIIIから欠けている。欠けている複数のバーコード・バーは結果として、BCRレベルの低い初期読み取り不能状態142のバーコードIIIをもたらす。
【0065】
インジケータが、2つ以上のバーコードを横切って延びる線に沿って、例えばバーコードI及びIIを横切って延びる参照符号144によって示される線に沿って、又はバーコードII及びIIIに沿って延びる参照符号145によって示された線に沿って走査するバーコードリーダによって読み取られる場合、介在線106,107のうちの少なくとも一方の一部、例えば参照符号146によって示される介在線106の一部、又は参照符号147によって示される介在線107の一部がバーコードリーダによって検出され、そして複数のバーコードの部分、図示の例ではバーコードI及びIIの部分、又はバーコードII及びIIIの部分を、単一のバーコードの部分として読み取るのを防止することが理解されよう。
【0066】
図1Bを参照すると、分解図から明らかなように、品質インジケータにおける温度が7℃を超えて例えば8℃に達すると、参照符号150によって示された着色剤は溶融し始め、そして着色要素136から放出され始め、そして着色可能要素130を通って拡散し始める。着色可能要素130の着色された部分は、複数の透明エリア105を通しては見ることができず、平面図から明らかなように、バーコードI,II及びIIIは変化しないままである。
【0067】
図1Cを参照すると、分解図から明らかなように、8℃における所定の時間量の経過後、例えば30分経過後、着色剤150は着色可能要素130を通して拡散し続ける。結果として、着色可能要素130の部分は参照符号124によって示された複数の透明エリアを通して見ることができ、その結果、平面図から明らかなように、バーコードIIの部分を形成する参照符号152によって示された複数のバーが出現する。バーコードIは、読み取り可能状態140のままであり、バーコードIIIは読み取り不能状態142のままであり、そしてバーコードIIの変化した読み取り不能状態は、参照符号153によって示されている。
【0068】
バーコードIIが図1Eの参照符号163によって示された読み取り可能状態にあるときに透明エリア117及び複数の透明エリア125の場所に現れるバーコード・バーは、まだバーコードIIから欠けている。このような複数のバーコード・バーが欠けている結果、読み取り不能状態153にあるバーコードIIのBCRレベルはまだ低い。
【0069】
図1B及び1Cの平面図から判るように、バーコードIIが読み取り不能状態141にあるときよりも読み取り不能状態153にあるときに、欠けているバーコード・バーは少なくなる。従って、読み取り不能状態153にあるバーコードIIのBCRレベルは、読み取り不能状態141にあるバーコードIIのBCRレベルよりも高いことが判る。
【0070】
図1Dを参照すると、分解図から明らかなように、8℃におけるさらなる時間量の経過後、例えばさらに25分が経過した後、着色剤150は着色可能要素130を通して拡散し続ける。結果として、着色可能要素130の部分は参照符号125によって示された複数の透明エリアを通して見ることができ、その結果、平面図から明らかなように、バーコードIIの部分を形成するさらなる複数のバー154が出現する。バーコードIは、読み取り可能状態140のままであり、バーコードIIIは読み取り不能状態142のままであり、そしてバーコードIIの変化した読み取り不能状態は、参照符号155によって示されている。バーコードIIが図1Eの参照符号163によって示される読み取り可能状態にあるときに透明エリア117の場所に現れる単一の狭幅バーコード・バーだけがまだバーコードIIから欠けており、そして欠けているバーコード・バーは、状態155にあるバーコードIIを読み取り不能にする。
【0071】
単一の狭幅バーコード・バーだけが読み取り不能状態155で欠けているので、読み取り不能状態155におけるバーコードIIのBCRレベルは、図1A〜1Cに記載された読み取り不能状態141及び153におけるバーコードIIよりも高いことが理解されよう。
【0072】
図1Eを参照すると、分解図から明らかなように、インジケータにおける温度が少なくとも所定の蓄積時間量にわたって少なくとも7℃、例えば全部で少なくとも1時間にわたって8℃であることによって閾値が超えられたときには、着色剤150は着色可能要素130を通して拡散し、その結果、着色可能要素130の部分は、参照符号116及び117によって示された透明エリアを含む共通着色可能領域110を通して視認できる。
【0073】
着色可能要素130の部分を、参照符号116によって示された透明エリアを通して視認できる結果として、読み取り可能状態のバーコードIのバー間に位置する参照符号160によって示されたスペースが埋められ、これにより平面図から明らかなように、バーコードIは読み取り不能状態161を呈するようにされる。
【0074】
着色可能要素130の部分を、参照符号117によって示される透明エリアを通して視認できる結果、参照符号162によって示された単一の狭幅バーコード・バーがバーコードII内に現れ、これにより、平面図から明らかなように、バーコードIIは読み取り可能状態163を呈するようにされる。バーコードIIは、バーコードリーダによって7290003804139と典型的に読み取ることができる。
【0075】
読み取り可能状態のバーコードIのバーの間に位置する単一の狭幅バーコード・バーの幅を好適に有するスペースが埋められるので、読み取り不能状態161にあるバーコードIのBCRレベルは、図1Dに記載された読み取り不能状態155にあるバーコードIIのBCRレベルと同様に高いことが理解されよう。
【0076】
図1Fを参照すると、分解図から明らかなように、温度がさらなる時間量にわたって少なくとも7℃、例えばさらに30分間にわたって8℃である場合、着色剤150は着色可能要素130を通して拡散し続けるので、着色可能要素130の部分は、参照符号121によって示された透明エリアを通して視認できる。結果として、読み取り可能状態のバーコードIのバー間に位置する参照符号165によって示される複数のスペースが、平面図に見られるように埋められる。バーコードIIは読み取り可能状態163のままであり、バーコードIIIは読み取り不能状態142のままであり、そしてバーコードIは、参照符号166によって示されたさらなる読み取り不能状態を呈する。複数のスペース165の着色の結果、読み取り不能状態166にあるバーコードIのBCRレベルは低下する。
【0077】
図1E及び1Fの平面図から明らかなように、読み取り不能状態161におけるよりも多くのスペースが、読み取り不能状態166にあるバーコードIのバーの間で埋められる。従って、バーコードIのBCRレベルは、読み取り不能状態161よりも読み取り不能状態166において低いことが分かる。
【0078】
図1Gを参照すると、分解図から明らかなように、温度がさらなる時間量にわたって少なくとも7℃、例えばさらに30分間にわたって8℃である場合、着色剤150は着色可能要素130を通して拡散し続けるので、着色可能要素130の部分は、参照符号122によって示された透明エリアを通して視認できる。結果として、読み取り可能状態のバーコードIのバー間に位置する参照符号167によって示されるさらなる複数のスペースが、平面図に見られるように着色されて見える。バーコードIIは読み取り可能状態163のままであり、バーコードIIIは読み取り不能状態142のままであり、そしてバーコードIは、さらなる読み取り不能状態168を呈する。さらなる複数のスペース167の着色の結果、読み取り不能状態168にあるバーコードIのBCRレベルはさらに低下する。
【0079】
図1F及び1Gの平面図から明らかなように、読み取り不能状態166におけるよりも多くのスペースが、読み取り不能状態168にあるバーコードIのバーコード・バーの間で埋められる。従って、バーコードIのBCRレベルは、読み取り不能状態166よりも読み取り不能状態168において低い。
【0080】
図1Hを参照すると、分解図から明らかなように、温度がさらなる時間量にわたって少なくとも7℃、例えばさらに1時間にわたって8℃である場合、着色剤150は着色可能要素130を通して拡散し続ける。着色可能要素130のさらなる着色部分は、複数の透明エリア105を通しては見られず、平面図から明らかなように、バーコードI,II及びIIIは不変のままである。
【0081】
図1Hの分解図に見られるように、透明エリア119、及びバーコードIIIの部分を形成する付加的着色可能領域115は、まだ無着色のままである。結果として、平面図から判るように、バーコードIIIが図1Jの参照符号175によって示される読み取り可能状態にあるときに現れる複数のバーは、まだバーコードIIIから欠けている。バーコード・バーが欠けている結果、BCRレベルが低い読み取り不能状態142にあるバーコードIIIがもたらされる。
【0082】
図1Iを参照すると、分解図から明らかなように、8℃でさらなる時間量が経過した後、例えばさらに8時間が経過した後、着色剤150は着色可能要素130を通して拡散し続ける。結果として、着色可能要素130の部分は、参照符号115によって示された付加的着色可能領域の部分を形成する複数の透明エリア105を通して見ることができ、その結果、平面図から明らかなように、バーコードIIIの部分を形成する複数のバー170が出現する。バーコードIは読み取り不能状態168のままであり、バーコードIIは読み取り可能状態163のままであり、そしてバーコードIIIの変化した読み取り不能状態が参照符号171によって示されている。バーコードIIIが読み取り可能状態にあるときに透明エリア119の場所に現れるバーコード・バーの部分であって、単一の狭幅バーコード・バーの幅を有する一部だけがまだバーコードIIIから欠けており、そして欠けているバーコード・バーの部分は、状態171にあるバーコードIIIを読み取り不能にする。
【0083】
読み取り不能状態171で欠けているのは、単一の狭幅バーコード・バーの幅を有する、バーコード・バーの一部だけなので、読み取り不能状態171におけるバーコードIIIのBCRレベルは、図1A〜1Hに記載された読み取り不能状態142におけるバーコードIIIのBCRレベルよりも高いことが理解されよう。
【0084】
図1Jを参照すると、分解図から明らかなように、インジケータにおける温度が少なくとも第2の所定の蓄積時間量にわたって少なくとも7℃、例えば全部で少なくとも3時間半にわたって8℃であることによって閾値が超えられたときには、着色剤150が着色可能要素130を通して拡散し、その結果、着色可能要素130の部分は、参照符号118及び119によって示された透明エリアを含む共通着色可能領域113を通して視認できる。
【0085】
着色可能要素130の部分を、参照符号118によって示された透明エリアを通して視認できる結果、読み取り可能状態のバーコードIIのバー間に配置された、参照符号172によって示されたスペースが埋められ、これにより、平面図から明らかなように、バーコードIIは読み取り不能状態173を呈するようにされる。
【0086】
着色可能要素130の部分を、参照符号119によって示される透明エリアを通して視認できる結果、単一の狭幅バーコード・バーの幅を有する参照符号174によって示されたバーコードの一部がバーコードIII内に現れる。結果として、平面図から明らかなように、バーコードIIIは読み取り可能状態175を呈する。バーコードIIIは典型的な例では、バーコードリーダによって7290003804122と読み取り可能である。
【0087】
読み取り可能状態のバーコードIIのバーの間に位置する単一の狭幅バーコード・バーの幅を好適に有するスペースが埋められるので、読み取り不能状態173にあるバーコードIIのBCRレベルは、図1Iに記載された読み取り不能状態171にあるバーコードIIIのBCRレベルと同様に高いことが理解されよう。
【0088】
図1Kを参照すると、分解図から明らかなように、温度がさらなる時間量にわたって少なくとも7℃、例えばさらに30分間にわたって8℃である場合、着色剤150は着色可能要素130を通して拡散し続けるので、着色可能要素130の部分は、参照符号114によって示された付加的着色可能領域の部分を形成する透明エリア105を通して視認できる。結果として、読み取り可能状態のバーコードIIのバー間に位置する複数のスペース176が、平面図に見られるように埋められる。バーコードIは読み取り不能状態168のままであり、バーコードIIIは読み取り可能状態175のままであり、そしてバーコードIIは、参照符号177によって示されたさらなる読み取り不能状態を呈する。複数のスペース176が埋められるようになることにより、読み取り不能状態177にあるバーコードIIのBCRレベルは低下する。
【0089】
図1J及び1Kの平面図から判るように、読み取り不能状態173におけるよりも多くのスペースが、読み取り不能状態177にあるバーコードIIのバーコード・バーの間で埋められる。従って、バーコードIIのBCRレベルは、読み取り不能状態173よりも読み取り不能状態177において低い。
【0090】
温度が7℃未満に低下した場合、着色剤150が着色可能要素130を通って拡散し続けることが理解される。温度が7℃に達したあと、温度が5℃未満に低下した場合には、着色剤150は固形になり、そして着色可能要素130を通る拡散は、温度が再び7℃に達するまで一時停止される。
【0091】
ここで図2A〜2Kを参照する。これらの図はともに、経過時間と温度との組み合わせを指示するための品質インジケータの1つの実施態様の構造及び作動を単純化して示す図である。図2A〜2Kにおいて記載された品質インジケータは、各温度において少なくとも1時間の継続時間にわたって、2つの異なる温度、すなわち7℃及び10℃の温度を超えたことを別個に指示するように働く。
【0092】
図2A〜2Kのそれぞれにおいて、品質インジケータ200は、図面中央の分解図、及び図面下側部分の平面図の両方で示されている。
【0093】
図2A〜2Kに示された分解図で明らかなように、参照符号200によってここに示された品質インジケータは、バーコード形成層202を好適に含む。バーコード形成層202は好ましくは透明基板上に印刷されている。透明基板上の印刷は、好ましくは黒色インクで印刷されて白色インクで重ね刷りされた背景エリア203と、好ましくは黒色インクで印刷されたバーコード部分IV,V,及びVIの部分を形成する複数のバー204と、好ましくはパントーン(Pantone)No.645のようなライトブルーインクであって、例えば白色インクで重ね刷りされた黒色インクと同様の視覚的な外観を有するライトブルーインクで印刷された複数の透明エリア205とを画定している。代替例では、背景エリア203及び複数のバー204は、これらの間に高いコントラストを形成するような色で印刷される。
【0094】
バーコードIV,V及びVIは好ましくは、積重ね形態で配列されている。バーコードIV及びVは好ましくは介在線206によって分離されている。介在線206は好ましくは透明基板上に印刷されており、介在線206は好ましくは、バーコードの軸線に対してほぼ平行である。バーコードV及びVIは好ましくは介在線207によって分離されており、介在線207は好ましくは透明基板上に印刷されている。介在線207は好ましくは、バーコードの軸線に対してほぼ平行である。
【0095】
介在線206,207は好ましくは、黒色インクで印刷されて図示の実施態様ではバーコードの全長にわたって延びている。代替例では、介在線206,207は、バーコードリーダが、バーコードIV,V及びVIの部分を単一のバーコードとして読み取るのを防止するのに必要なだけ延びている。
【0096】
バーコードIV,V及びVIは、特定の順序でインジケータ上に位置決めされる必要はないことが理解されよう。
【0097】
透明エリア205は好ましくは6つの領域の部分、すなわち、バーコードIV及びVの部分を形成する共通着色可能領域210と、バーコードIVの部分を形成する付加的着色可能領域211と、バーコードVの部分を形成する付加的着色可能領域212と、バーコードV及びVIの部分を形成する共通着色可能領域213と、バーコードVの部分を形成する付加的着色可能領域214と、バーコードVIの部分を形成する付加的着色可能領域215の6つの領域の部分を形成する。
【0098】
好ましくは、共通着色可能領域210は2つの透明エリア、すなわちバーコードIVの部分を形成する透明エリア216と、バーコードVの部分を形成する透明エリア217とを含む。
【0099】
好ましくは、共通着色可能領域213は2つの透明エリア、すなわちバーコードVの部分を形成する透明エリア218と、バーコードVIの部分を形成する透明エリア219とを含む。
【0100】
図2A〜2Kに示されている実施態様によれば、バーコードIVの部分を形成する付加的着色可能領域211は、透明エリア216の右側に現れる。透明エリア216、及び付加的着色可能領域211の部分を形成する透明エリア205は、好ましくは、読み取り可能状態のバーコードIVの部分を形成するバーコード・バー間のスペースに位置決めされている。読み取り可能状態にあるバーコードIVは、図2Aの平面図において参照符号240によって示されている。
【0101】
以下の説明を目的として、付加的着色可能領域211の部分を形成する透明エリア205は、図2A〜2Kに示されているように2つの複数の透明エリア221及び222に分類される。
【0102】
図2A〜2Kに示されている実施態様によれば、バーコードVの部分を形成する付加的着色可能領域212は、透明エリア217の左側に現れる。透明エリア217、及び付加的着色可能領域212の部分を形成する透明エリア205は、バーコードVがその読み取り可能状態にある時に現れるバーの場所に位置決めされている。読み取り可能状態にあるバーコードVは、図2Eの平面図において参照符号263によって示されている。
【0103】
以下の説明を目的として、付加的着色可能領域212の部分を形成する透明エリア205は、図2A〜2Kに示されているように2つの複数の透明エリア224及び225に分類される。
【0104】
図2A〜2Kに示されている実施態様によれば、バーコードVの部分を形成する付加的着色可能領域214は、透明エリア218の左側に現れる。透明エリア218、及び付加的着色可能領域214の部分を形成する透明エリア205は、好ましくは、読み取り可能状態におけるバーコードVの部分を形成するバーコード・バー間のスペースに位置決めされている。読み取り可能状態にあるバーコードVは、図2Eの平面図において参照符号263によって示されている。
【0105】
図2A〜2Kに示されている実施態様によれば、バーコードVIの部分を形成する付加的着色可能領域215は、透明エリア219の右側に現れる。透明エリア219、及び付加的着色可能領域215の部分を形成する透明エリア205は、バーコードVIがその読み取り可能状態にある時に現れるバーの場所に位置決めされている。読み取り可能状態にあるバーコードVIは、図2Jの平面図において参照符号275によって示されている。
【0106】
バーコード形成層202の背後には、着色可能要素230、例えばワットマンインターナショナル(Whatman International)から商業的に入手可能なワットマンNo.3濾紙[CAT#: 1003917]が配置されて好ましくはバーコード形成層202に付着される。この着色可能要素230は、着色されるまでは通常白色である。着色可能要素230は、共通着色可能領域210、並びに付加的着色可能領域211及び212の背後で好適に延びている。
【0107】
またバーコード形成層202の背後には、付加的な着色可能要素232、例えばワットマンインターナショナル(Whatman International)から商業的に入手可能なワットマンNo.3濾紙[CAT#: 1003917]も配置されて好ましくはバーコード形成層202に付着される。この着色可能要素232は着色されるまでは通常白色である。着色可能要素232は着色可能要素230に好適に隣接しており、そして共通着色可能領域213並びに付加的着色可能領域214及び215の背後で好適に延びる。
【0108】
2つの別個の着色可能要素を含む代わりに、本発明によるインジケータは、インク不透過性の材料、例えばワニスから形成されたセパレータによって2つの部分に分離された単一の着色可能要素を含むこともできることが理解されよう。
【0109】
バーコード形成層202の背後、及び着色可能要素230及び232の背後には、裏層235が配置されている。
【0110】
好ましくは、着色可能要素230の背後の裏層235には、例えばパッドのような温度反応性着色要素236、例えばワットマンインターナショナル(Whatman International)から商業的に入手可能な吸い取り紙GB003,0.8mm厚(cat# 426890)が付着されており、前記吸い取り紙は、80%オレイン酸[CAS: 112−80−1]及び20%ラウリンアルコール[CAS: 112−53−8]中に0.3%の濃度まで溶解された例えばスーダンブラック(Sudan Black)の黒色色素[CAS: 4197−25−5]のような着色剤で含浸されたものである。これは5℃で凍結し、7℃で溶融する。
【0111】
好ましくは、裏層235には、着色可能要素232の背後にも、例えばパッドのような温度反応性着色要素238、例えばワットマンインターナショナル(Whatman International)から商業的に入手可能な吸い取り紙GB003,0.8mm厚(cat# 426890)が付着されており、前記吸い取り紙は、100%デカン酸デシル[CAS: 1654−86−0]中に0.3%の濃度まで溶解された例えばスーダンブラック(Sudan Black)の黒色色素[CAS: 4197−25−5]のような着色剤で含浸されたものである。これは9℃で凍結し、10℃で溶融する。
【0112】
ここで図2Aを参照すると、平面図から明らかなように、バーコードIVは、最初は、参照符号240によって示された読み取り可能状態にある。バーコードIVは、バーコードリーダによって7290003804115と読み取ることができ、そしてバーコードV及びVIは、それぞれ参照符号241及び242によって示された読み取り不能状態にある。
【0113】
図2Aの分解図から明らかなように、透明エリア217、及びバーコードVの部分を形成する付加的着色可能領域212の部分を形成する透明エリア205は最初は無着色である。結果として、平面図に見られるように、バーコードVがその読み取り可能状態にあるときに現れる複数のバーが、バーコードVから欠けている。欠けている複数のバーコード・バーは結果として、BCRレベルの低い初期読み取り不能状態241にあるバーコードVをもたらす。
【0114】
図2Aの分解図から明らかなように、透明エリア219、及びバーコードVIの部分を形成する付加的着色可能領域215は最初は無着色である。結果として、平面図に見られるように、バーコードVIがその読み取り可能状態にあるときに現れる複数のバーが、バーコードVIから欠けている。欠けている複数のバーコード・バーは結果として、BCRレベルの低い初期読み取り不能状態242にあるバーコードVIをもたらす。
【0115】
インジケータが2つ以上のバーコードを横切って延びる線に沿って、例えばバーコードIV及びVを横切って延びる参照符号244によって示される線に沿って、又はバーコードV及びVIに沿って延びる参照符号245によって示された線に沿って走査するバーコードリーダによって読み取られる場合、介在線206及び207のうちの少なくとも一方の一部、例えば参照符号246によって示される介在線206の一部、又は参照符号247によって示される介在線207の一部がバーコードリーダによって検出されて、複数のバーコードの部分、図示の例ではバーコードIV及びVの部分、又はバーコードV及びVIの部分を単一のバーコードの部分として読み取るのを防止することが理解されよう。
【0116】
図2Bを参照すると、分解図から明らかなように、品質インジケータにおける温度が7℃を超え、例えば温度が8℃に達すると、参照符号250によって示された着色剤は溶融し始め、そして着色要素236から放出され始め、そして着色可能要素230を通って拡散し始める。着色可能要素230の着色された部分は、複数の透明エリア205を通しては見ることができず、平面図から明らかなように、バーコードIV,V及びVIは変化しないままである。
【0117】
図2Cを参照すると、分解図から明らかなように、8℃における所定の時間量の経過後、例えば30分経過後、着色剤250は着色可能要素230を通して拡散し続ける。結果として、着色可能要素230の部分は参照符号224によって示された複数の透明エリアを通して見ることができ、その結果、平面図から明らかなように、バーコードVの部分を形成する参照符号252によって示された複数のバーが出現する。バーコードIVは、読み取り可能状態240のままであり、バーコードVIは読み取り不能状態242のままであり、そしてバーコードVの変化した読み取り不能状態は参照符号253によって示されている。
【0118】
バーコードVが図2Eの参照符号263によって示された読み取り可能状態にあるときには、透明エリア217及び複数の透明エリア225の場所に現れるバーコード・バーは、まだバーコードVから欠けている。このような複数のバーコード・バーが欠けている結果、読み取り不能状態253にあるバーコードVのBCRレベルはまだ低い。
【0119】
図2B及び2Cの平面図から判るように、バーコードVが読み取り不能状態241にあるときよりも読み取り不能状態253にあるときに、欠けているバーコード・バーは少なくなる。従って、読み取り不能状態253にあるバーコードIIのBCRレベルは、読み取り不能状態241にあるバーコードVのBCRレベルよりも高いことが判る。
【0120】
図2Dを参照すると、分解図から明らかなように、8℃におけるさらなる時間量の経過後、例えばさらに25分が経過した後、着色剤250は着色可能要素230を通して拡散し続ける。結果として、着色可能要素230の部分は参照符号225によって示された複数の透明エリアを通して見ることができ、その結果、平面図から明らかなように、バーコードVの部分を形成するさらなる複数のバー254が出現する。バーコードIVは、読み取り可能状態240のままであり、バーコードVIは読み取り不能状態242のままであり、そしてバーコードVの変化した読み取り不能状態は、参照符号255によって示されている。バーコードVが図2Eの参照符号263によって示される読み取り可能状態にあるときに透明エリア217の場所に現れる単一の狭幅バーコード・バーだけがまだバーコードVから欠けており、そして欠けているバーコード・バーは、状態255にあるバーコードVを読み取り不能にする。
【0121】
単一の狭幅バーコード・バーだけが読み取り不能状態255で欠けているので、読み取り不能状態255におけるバーコードVのBCRレベルは、図2A〜2Cに記載された読み取り不能状態241及び253におけるバーコードVよりも高いことが理解されよう。
【0122】
図2Eを参照すると、分解図から明らかなように、インジケータにおける温度が少なくとも所定の蓄積時間量にわたって少なくとも7℃、例えば全部で少なくとも1時間にわたって8℃であることによって閾値が超えられたときには、着色剤250は着色可能要素230を通して拡散し、その結果、着色可能要素230の部分は、参照符号216及び217によって示された透明エリアを含む共通着色可能領域210を通して視認できる。
【0123】
着色可能要素230の部分を、参照符号216によって示された透明エリアを通して視認できる結果として、読み取り可能状態のバーコードIVのバー間に位置する、参照符号260によって示されたスペースが埋められ、これにより平面図から明らかなように、バーコードIVは読み取り不能状態261を呈するようにされる。
【0124】
着色可能要素230の部分を、参照符号217によって示される透明エリアを通して視認できる結果、参照符号262によって示された単一の狭幅バーコード・バーがバーコードV内に現れ、これにより、平面図から明らかなように、バーコードVは読み取り可能状態263を呈するようにされる。バーコードVはバーコードリーダによって7290003804139と典型的に読み取ることができる。
【0125】
読み取り可能状態のバーコードIVのバーの間に位置する単一の狭幅バーコード・バーの幅を好適に有するスペースが埋められるので、読み取り不能状態261にあるバーコードIVのBCRレベルは、図2Dに記載された読み取り不能状態255にあるバーコードVのBCRレベルと同様に高いことが理解されよう。
【0126】
図2Fを参照すると、分解図から明らかなように、温度がさらなる時間量にわたって少なくとも7℃、例えばさらに30分間にわたって8℃である場合、着色剤250は着色可能要素230を通して拡散し続けるので、着色可能要素230の部分は、参照符号221によって示された透明エリアを通して視認できる。結果として、読み取り可能状態のバーコードIVのバー間に位置する参照符号265によって示される複数のスペースが、平面図に見られるように埋められる。バーコードVは読み取り可能状態263のままであり、バーコードVIは読み取り不能状態242のままであり、そしてバーコードIVは、参照符号266によって示されたさらなる読み取り不能状態を呈する。複数のスペース265が埋められる結果、読み取り不能状態266にあるバーコードIVのBCRレベルは低下する。
【0127】
図2E及び2Fの平面図から明らかなように、読み取り不能状態261におけるよりも多くのスペースが、読み取り不能状態266にあるバーコードIVのバーコード・バーの間で埋められる。従って、バーコードIVのBCRレベルは、読み取り不能状態261よりも読み取り不能状態266において低い。
【0128】
図2Gを参照すると、分解図から明らかなように、温度がさらなる時間量にわたって少なくとも7℃、例えばさらに30分間にわたって8℃である場合、着色剤250は着色可能要素230を通して拡散し続けるので、着色可能要素230の部分は、参照符号222によって示された透明エリアを通して視認できる。結果として、読み取り可能状態のバーコードIVのバー間に位置する参照符号267によって示されるさらなる複数のスペースが、平面図に見られるように埋められる。バーコードVは読み取り可能状態263のままであり、バーコードVIは読み取り不能状態242のままであり、そしてバーコードIVは、さらなる読み取り不能状態268を呈する。さらなる複数のスペース267が埋められる結果、読み取り不能状態268にあるバーコードIVのBCRレベルはさらに低下する。
【0129】
図2F及び2Gの平面図から明らかなように、読み取り不能状態266におけるよりも多くのスペースが、読み取り不能状態268にあるバーコードIVのバーコード・バーの間で埋められる。従って、バーコードIVのBCRレベルは、読み取り不能状態266よりも読み取り不能状態268において低い。
【0130】
温度が7℃未満に低下した場合、着色剤250が着色可能要素230を通って拡散し続けることが理解される。温度が7℃に達したあと、温度が5℃未満に低下した場合には、着色剤250は固形になり、そして着色可能要素230を通る拡散は、温度が再び7℃に達するまで一時停止される。
【0131】
図2Hを参照すると、分解図から明らかなように、品質インジケータにおける温度が10℃を超えると、例えば温度が12℃に達すると、参照符号269によって示された着色剤は溶融し始め、そして着色要素238から放出され始め、そして着色可能要素232を通って拡散し始める。着色可能要素232の着色された部分は、複数の透明エリア205を通しては見ることができず、平面図から明らかなように、バーコードIV,V及びVIは変化しないままである。
【0132】
図2Hの分解図に見られるように、透明エリア219、及びバーコードVIの部分を形成する付加的着色可能領域215は、まだ無着色のままである。結果として、平面図から判るように、バーコードVIが図2Jの参照符号275によって示される読み取り可能状態にあるときに現れる複数のバーは、まだバーコードVIから欠けている。バーコード・バーが欠けている結果、BCRレベルが低い読み取り不能状態のバーコードVIがもたらされる。
【0133】
温度が、第1所定温度における第1所定継続時間を含む第1閾値の超過前に第2所定温度を上回った場合、第2閾値温度に対して反応性の着色剤が、第1閾値の超過を指示するように働く共通着色可能領域が着色される前に溶融し、対応する着色要素から放出され始めることが理解されよう。例えば、図2A〜2Kに示された実施態様において、少なくとも7℃の温度で1時間を超える前に温度が10℃を超えた場合、共通着色可能領域210が着色剤250によって着色される前に、着色剤269が溶融して着色要素238から放出され始める。
【0134】
図2Iを参照すると、分解図から明らかなように、12℃で所定の時間量、例えば55分間が経過した後、着色剤269は着色可能要素232を通して拡散し続ける。結果として、着色可能要素232の部分は、参照符号215によって示された付加的着色可能領域の部分を形成する複数の透明エリア205を通して見ることができ、その結果、平面図から明らかなように、バーコードVIの部分を形成する複数のバー270が出現する。バーコードIVは読み取り不能状態268のままであり、バーコードVは読み取り可能状態263のままであり、そしてバーコードVIの変化した読み取り不能状態は参照符号271によって示されている。バーコードVIが読み取り可能状態にあるときに透明エリア219の場所に現れる単一の狭幅バーコード・バーだけがまだバーコードVIから欠けており、そして欠けているバーコード・バーは、状態271にあるバーコードVIを読み取り不能にする。
【0135】
単一の狭幅バーコード・バーだけが読み取り不能状態271で欠けているので、読み取り不能状態271におけるバーコードVIのBCRレベルは、図2A〜2Hに記載された読み取り不能状態242におけるバーコードVIよりも高いことが理解されよう。
【0136】
図2Jを参照すると、分解図から明らかなように、インジケータにおける温度が少なくとも所定の蓄積時間量にわたって少なくとも10℃、例えば全部で少なくとも1時間にわたって12℃であることによって第2の閾値が超えられたときには、着色剤269が着色可能要素232を通して拡散し、その結果、着色可能要素232の部分は、参照符号218及び219によって示された透明エリアを含む共通着色可能領域213を通して視認できる。
【0137】
着色可能要素232の部分を、参照符号218によって示された透明エリアを通して視認できる結果、読み取り可能状態のバーコードVのバー間に配置された、参照符号272によって示されたスペースが埋められ、これにより、平面図から明らかなように、バーコードVは読み取り不能状態273を呈するようにされる。
【0138】
着色可能要素232の部分を、参照符号219によって示される透明エリアを通して視認できる結果、参照符号274によって示された単一の狭幅バーコード・バーがバーコードVI内に現れ、これにより平面図から明らかなように、バーコードVIは読み取り可能状態275を呈する。バーコードVIはバーコードリーダによって7290003804122と典型的に読み取ることができる。
【0139】
読み取り可能状態のバーコードVのバーの間に位置する単一の狭幅バーコード・バーの幅を好適に有するスペースが埋められるので、読み取り不能状態273にあるバーコードVのBCRレベルは、図2Iに記載された読み取り不能状態271にあるバーコードVIのBCRレベルと同様に高いことが理解されよう。
【0140】
共通着色可能領域213と着色要素238との間の距離は、共通着色可能領域210と着色要素236との間の距離に少なくとも等しいので、共通着色可能領域213は、共通着色可能領域210の着色前に着色されるようにはならないことが理解されよう。代替例では、着色可能要素230及び232は、着色可能要素232に沿った拡散が、着色可能要素230に沿った拡散よりも遅くなるように、異なる材料から形成される。
【0141】
本発明の一実施態様によれば、本発明のインジケータは、常に同じ順序で超えられるとは限らない閾値の超過を指示するのに有用であり得る。例えば、第1閾値が第2閾値の温度よりも低い温度を含むが、第2閾値の継続時間より長い継続時間を含むような第1閾値及び第2閾値の超過を指示するのに使用することができる。
【0142】
この実施態様によれば、図2A〜2Kに示されたインジケータにおいて、バーコードIV及びVの両方が、二番目に指示される可能性がより高い閾値、例えばより高い温度を含む上記第2閾値の超過に応じて読み取り不能になるように、付加的な着色可能エリアがバーコードIVに加えられる。
【0143】
この実施態様によれば、第2閾値の超過前に第1閾値を超えた場合には、第1閾値の超過は、バーコードIVが読み取り不能になることによって、及びバーコードVが読み取り可能になることによって指示される。第2閾値の超過は、バーコードVが読み取り不能になることによって、及びバーコードVIが読み取り可能になることによって指示される。第1閾値の超過後に読み取り不能になるバーコードIVは、付加的着色可能領域とは無関係にまだ読み取り不能である。
【0144】
しかしながら、第2閾値の超過後に第1閾値を超える場合、第1閾値の超過は指示されない。なぜならば、第2閾値の超過に続いて、両バーコードIV及びVは読み取り不能になるからである。
【0145】
本発明の別の実施態様によれば、着色可能要素は2つの部分に分離されず、そして第2閾値の超過の指示は、第1閾値の所定の温度で、又は前記所定の温度を上回る温度で第2の継続時間を超えたことから生じることもあり得る。
【0146】
図2Kを参照すると、分解図から明らかなように、温度がさらなる時間量にわたって少なくとも10℃、例えばさらに30分間にわたって12℃である場合、着色剤269は着色可能要素232を通して拡散し続けるので、着色可能要素232の部分は、参照符号214によって示された付加的着色可能領域の部分を形成する透明エリア205を通して視認できる。結果として、読み取り可能状態のバーコードVのバー間に位置する複数のスペース276が、平面図に見られるように埋められる。バーコードIVは読み取り不能状態268のままであり、バーコードVIは読み取り可能状態275のままであり、そしてバーコードVは、参照符号277によって示されたさらなる読み取り不能状態を呈する。複数のスペース276が埋められるようになる結果として、読み取り不能状態277にあるバーコードVのBCRレベルは低下する。
【0147】
図2J及び2Kの平面図から判るように、読み取り不能状態273におけるよりも多くのスペースが、読み取り不能状態277にあるバーコードVのバーコード・バーの間で埋められる。従って、バーコードVのBCRレベルは、読み取り不能状態273よりも読み取り不能状態277において低いことがわかる。
【0148】
温度が10℃未満に低下した場合、着色剤269が着色可能要素232を通って拡散し続けることが理解される。温度が10℃に達したあと、温度が9℃未満に低下した場合には、着色剤269は固形になり、そして着色可能要素232を通るその拡散は、温度が再び10℃に達するまで一時停止される。
【0149】
図2A〜2Kに記載された実施態様の場合、着色剤269は着色要素232に沿って右から左へ動き、従って、バーコードVの部分を形成する付加的着色可能領域214は、透明エリア218の左側に現れ、そしてバーコードVIの部分を形成する付加的着色可能領域215は、透明エリア219の右側に現れる。代替例では、着色剤269は着色要素232に沿って左から右へ動き、次いで付加的着色可能領域214は、透明エリア218の右側に現れ、そして付加的着色可能領域215は、透明エリア219の左側に現れる。
【0150】
「単一の狭幅バーコード・バーを上回るバーコード・バー」という言い方は、1つのバーコード・バーを上回ることを意味し、前記バーコード・バーは狭幅もしくは広幅であるか、又は広幅バーコード・バーの一部であり、前記一部は、狭幅バーコード・バーと同じ幅である。
【0151】
図1A〜2Kに示された実施態様によれば、付加的着色可能領域及び共通着色可能領域の部分を形成する着色可能エリアは順次着色される。代替例では、付加的着色可能領域及び共通着色可能領域の部分を形成する着色可能エリアは、ほぼ同時に着色される。
【0152】
本出願において定義された「ほぼ同時に」という言い方は、短時間内を意味する。
【0153】
最初は無着色であって着色されるようになる代わりに、着色可能エリアが、最初は着色されていて無着色になることも可能であることが理解されよう。
【0154】
好ましくは、着色可能エリアが着色されるようになるのに伴って、バーコード・バー又はその部分が出現し、そしてバーコード又はバーコードの部分の間のスペースが埋められるようになる。代替例では、着色可能エリアが着色されるようになるのに伴って、バーコード・バー又はその部分が消滅し、そしてバーコード・バー間にスペース又はスペースの部分が出現する。
【0155】
品質インジケータは、その作動後にのみ超過を指示するように働いてよいこともさらに明らかである。代替例では、本出願の説明及び図面に示されているように、品質インジケータは、作動なしで超過を指示するように働いてもよい。
【0156】
本発明の好適な実施態様によれば、品質インジケータの部分を形成するバーコードはそれぞれ、任意の数列又は英数字列を指示することができる。これに加えて又はこれの代わりに、品質インジケータの部分を形成するバーコードは、例えばEAN、UPC、インターリーブド2オブ5、コード39、コード39拡張型、コード93、コード93拡張型、コード128、コード128A、B及びC、ISBN、コードバー・アンド・データマトリクス(Code bar and Data Matrix)を含む、任意の好適なバーコード標準に従うことができる。従って、同じ品質インジケータの部分を形成する種々異なるバーコードが、種々異なるバーコード標準に従うことができる。例えば、品質インジケータは、EAN13標準に従う第1バーコードと、インターリーブド2オブ5標準に従う第2バーコードとを含むことができる。結果として、チェックアウトスキャナのバーコードリーダがEAN13バーコード標準だけを読み取るように働き、次いで第1バーコードが読み取り不能になると、インジケータは、読み取り可能なバーコードをチェックアウトスキャナにもはや提示することはない。しかし、インジケータは、インターリーブド2オブ5標準を読み取るように働くバーコードリーダによってまだ読み取ることができる。
【0157】
本発明によるインジケータは、4つ以上のバーコードを含むことができ、その場合ただ1つのバーコードがほぼいつでも読み取り可能であり、そして読み取り可能なバーコードは閾値を超える結果として読み取り不能になり、そして読み取り不能なバーコードのうちの1つが読み取り可能になることが理解されよう。
【0158】
インジケータのバーコード形成層の背景は、暗色で印刷されてよく、またバーコードのバーは明色で印刷されてよいことが理解されよう。
【0159】
着色剤の溶融は、温度以外の周囲パラメータの変化、例えばpH、湿度、又は或る特定の化学物質の存在の変化によって引き起こされてよく、これによりそのようなパラメータに関連する閾値の超過を指示するための本発明において記載されたインジケータの使用を可能にすることが理解されよう。
【0160】
当業者に明らかなように、本発明は上で具体的に示され説明されたものに限定されることはない。むしろ、本発明の範囲は、本発明の種々の特徴、及び前記説明を読めば当業者が容易に想到し得る変更形、及び従来技術にはない変更形の組み合わせ及び副次的な組み合わせの両方を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品品質に影響を与える少なくとも1つのパラメータによる少なくとも1つの閾値の超過を機械で読み取り可能に指示するように働くバーコード付きインジケータであって、
第1の複数のバーコード・バー、及び少なくとも1つの第1着色可能エリアを含む第1バーコードと、
第2の複数のバーコード・バー、及び少なくとも第2着色可能エリアを含む少なくとも第2バーコードと、
前記第1バーコードと前記少なくとも第2バーコードとの間に延びる少なくとも1つの介在線であって、バーコードリーダが、前記第1バーコードの部分と、前記少なくとも第2バーコードの部分とを、単一のバーコードの部分として読み取るのを防止することができる少なくとも1つの介在線と、を具備するバーコード付きインジケータ。
【請求項2】
前記第1バーコードは、前記少なくとも1つの閾値の超過前には読み取り可能であり、
前記第2バーコードは、前記少なくとも1つの閾値の超過前には読み取り不能であり、
前記少なくとも1つの閾値を超えると、前記第1バーコードは、前記少なくとも1つの第1着色可能エリアの少なくとも一部の着色の結果として読み取り不能になり、そしてほぼ同時に前記少なくとも第2バーコードは、前記少なくとも第2着色可能エリアの少なくとも一部の着色の結果として読み取り可能になる、請求項1に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの第1着色可能エリアは、最初は無着色であり、及び最初は無着色の複数の着色可能エリアから成る第1集合の部分を形成しており、前記第1集合の部分は、前記第1バーコードが前記少なくとも1つの閾値の超過前の第1バーコード読み取り可能状態にあるときに前記第1バーコードのバーの間の場所に位置しており、
前記少なくとも第2着色可能エリアは、最初は無着色であり、及び最初は無着色の複数の着色可能エリアから成る第2集合の部分を形成しており、前記第2集合の部分は、前記第2バーコードが前記少なくとも1つの閾値の超過後の第2バーコード読み取り可能状態にあるときにのみ現れる前記第2バーコードのバーの場所に位置しており、
前記少なくとも第2バーコードが、前記少なくとも1つの閾値の超過前には第2バーコード読み取り不能状態にあり、
前記第2集合が無着色である結果として、単一の狭幅バーコード・バーを上回るバーコード・バーが、前記少なくとも第2バーコードから欠けている、請求項2に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項4】
前記着色可能エリアの第1集合が、前記少なくとも1つの閾値の超過後に着色され続ける、請求項3に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項5】
前記着色可能エリアの第1集合及び前記着色可能エリアの第2集合のうちの少なくとも一方の部分を形成する着色可能エリアが順次着色される、請求項3又は4に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの介在線は、前記第1及び前記第2の複数のバーコード・バーのうちの少なくとも一方と同じ色で現れる、請求項1から5までのいずれか一項に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの介在線は、前記第1及び前記第2のバーコードの全長に沿って延びている、請求項1から6までのいずれか一項に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項8】
前記インジケータ上の第1の場所に配置された着色剤と、
前記第1の場所から着色のために前記第1及び第2の着色可能エリアへ、少なくとも部分的に時間関数である速度で前記着色剤が移動するのを可能にするように働く着色剤経路と、をさらに具備する、請求項1から7までのいずれか一項に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項9】
前記着色剤経路は、前記着色剤が、前記第1の場所から前記第1着色可能エリア及び前記第2着色可能エリアへ拡散することによって移動するのを可能にするように働く、請求項8に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの閾値が、少なくとも1つの時間の閾値を含む、請求項1から9までのいずれか一項に記載のバーコード付きインジケータ。
【請求項11】
前記少なくとも1つの閾値が、少なくとも1つの時間及び温度の閾値を含む、請求項1から10までのいずれか一項に記載のバーコード付きインジケータ。
【請求項12】
該品質インジケータが、いくつかの異なる閾値の超過を指示するように働く、請求項1から11までのいずれか一項に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項13】
製品品質に影響を与える少なくとも1つのパラメータによる少なくとも1つの付加的な閾値の超過を機械で読み取り可能に指示するように働く、請求項1から12までのいずれか一項に記載のバーコード付きインジケータであって、
第3の複数のバーコード・バー、及び少なくとも第3着色可能エリアを含む少なくとも第3バーコードと、
前記少なくとも第2バーコードと前記少なくとも第3バーコードとの間に延びる少なくとも1つの付加的な介在線と、をさらに具備し、
前記付加的な介在線は、バーコードリーダが、前記少なくとも第2バーコードの部分と前記少なくとも第3バーコードの部分とを単一のバーコードの部分として読み取るのを防止することができる、バーコード付きインジケータ。
【請求項14】
前記少なくとも第3バーコードは、前記少なくとも1つの付加的な閾値の超過前には読み取り不能であり、
前記少なくとも第2バーコードは、少なくとも第4着色可能エリアを含んでおり、
前記少なくとも1つの付加的な閾値を超えると、前記少なくとも第2バーコードは、前記少なくとも第4着色可能エリアの少なくとも一部の着色の結果として読み取り不能になり、そしてほぼ同時に、前記少なくとも第3バーコードは、前記少なくとも第3着色可能エリアの少なくとも一部の着色の結果として読み取り可能になる、請求項13に記載のバーコード付きインジケータ。
【請求項15】
前記少なくとも第3着色可能エリアは、最初は無着色であり、及び最初は無着色の複数の着色可能エリアから成る第3集合の部分を形成しており、前記第3集合の部分は、前記少なくとも第3バーコードが前記少なくとも1つの付加的な閾値の超過後の第3バーコード読み取り可能状態にあるときにのみ現れる前記少なくとも第3バーコードのバーの場所に位置しており、
前記第3バーコードが、前記少なくとも1つの付加的な閾値の超過前には第3バーコード読み取り不能状態にあり、
前記第3集合が無着色である結果として、単一の狭幅バーコード・バーを上回るバーコード・バーが、前記少なくとも第3バーコードから欠けており、
前記少なくとも第4着色可能エリアは、最初は無着色であり、及び最初は無着色の複数の着色可能エリアから成る第4集合の部分を形成しており、前記第4集合の部分は、前記第2バーコードが前記少なくとも1つの付加的な閾値の超過前の第2バーコード読み取り可能状態にあるときに前記少なくとも第2バーコードのバーの間の場所に位置している、請求項14に記載のバーコード付きインジケータ。
【請求項1】
製品品質に影響を与える少なくとも1つのパラメータによる少なくとも1つの閾値の超過を機械で読み取り可能に指示するように働くバーコード付きインジケータであって、
第1の複数のバーコード・バー、及び少なくとも1つの第1着色可能エリアを含む第1バーコードと、
第2の複数のバーコード・バー、及び少なくとも第2着色可能エリアを含む少なくとも第2バーコードと、
前記第1バーコードと前記少なくとも第2バーコードとの間に延びる少なくとも1つの介在線であって、バーコードリーダが、前記第1バーコードの部分と、前記少なくとも第2バーコードの部分とを、単一のバーコードの部分として読み取るのを防止することができる少なくとも1つの介在線と、を具備するバーコード付きインジケータ。
【請求項2】
前記第1バーコードは、前記少なくとも1つの閾値の超過前には読み取り可能であり、
前記第2バーコードは、前記少なくとも1つの閾値の超過前には読み取り不能であり、
前記少なくとも1つの閾値を超えると、前記第1バーコードは、前記少なくとも1つの第1着色可能エリアの少なくとも一部の着色の結果として読み取り不能になり、そしてほぼ同時に前記少なくとも第2バーコードは、前記少なくとも第2着色可能エリアの少なくとも一部の着色の結果として読み取り可能になる、請求項1に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの第1着色可能エリアは、最初は無着色であり、及び最初は無着色の複数の着色可能エリアから成る第1集合の部分を形成しており、前記第1集合の部分は、前記第1バーコードが前記少なくとも1つの閾値の超過前の第1バーコード読み取り可能状態にあるときに前記第1バーコードのバーの間の場所に位置しており、
前記少なくとも第2着色可能エリアは、最初は無着色であり、及び最初は無着色の複数の着色可能エリアから成る第2集合の部分を形成しており、前記第2集合の部分は、前記第2バーコードが前記少なくとも1つの閾値の超過後の第2バーコード読み取り可能状態にあるときにのみ現れる前記第2バーコードのバーの場所に位置しており、
前記少なくとも第2バーコードが、前記少なくとも1つの閾値の超過前には第2バーコード読み取り不能状態にあり、
前記第2集合が無着色である結果として、単一の狭幅バーコード・バーを上回るバーコード・バーが、前記少なくとも第2バーコードから欠けている、請求項2に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項4】
前記着色可能エリアの第1集合が、前記少なくとも1つの閾値の超過後に着色され続ける、請求項3に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項5】
前記着色可能エリアの第1集合及び前記着色可能エリアの第2集合のうちの少なくとも一方の部分を形成する着色可能エリアが順次着色される、請求項3又は4に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの介在線は、前記第1及び前記第2の複数のバーコード・バーのうちの少なくとも一方と同じ色で現れる、請求項1から5までのいずれか一項に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの介在線は、前記第1及び前記第2のバーコードの全長に沿って延びている、請求項1から6までのいずれか一項に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項8】
前記インジケータ上の第1の場所に配置された着色剤と、
前記第1の場所から着色のために前記第1及び第2の着色可能エリアへ、少なくとも部分的に時間関数である速度で前記着色剤が移動するのを可能にするように働く着色剤経路と、をさらに具備する、請求項1から7までのいずれか一項に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項9】
前記着色剤経路は、前記着色剤が、前記第1の場所から前記第1着色可能エリア及び前記第2着色可能エリアへ拡散することによって移動するのを可能にするように働く、請求項8に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの閾値が、少なくとも1つの時間の閾値を含む、請求項1から9までのいずれか一項に記載のバーコード付きインジケータ。
【請求項11】
前記少なくとも1つの閾値が、少なくとも1つの時間及び温度の閾値を含む、請求項1から10までのいずれか一項に記載のバーコード付きインジケータ。
【請求項12】
該品質インジケータが、いくつかの異なる閾値の超過を指示するように働く、請求項1から11までのいずれか一項に記載のバーコード付き品質インジケータ。
【請求項13】
製品品質に影響を与える少なくとも1つのパラメータによる少なくとも1つの付加的な閾値の超過を機械で読み取り可能に指示するように働く、請求項1から12までのいずれか一項に記載のバーコード付きインジケータであって、
第3の複数のバーコード・バー、及び少なくとも第3着色可能エリアを含む少なくとも第3バーコードと、
前記少なくとも第2バーコードと前記少なくとも第3バーコードとの間に延びる少なくとも1つの付加的な介在線と、をさらに具備し、
前記付加的な介在線は、バーコードリーダが、前記少なくとも第2バーコードの部分と前記少なくとも第3バーコードの部分とを単一のバーコードの部分として読み取るのを防止することができる、バーコード付きインジケータ。
【請求項14】
前記少なくとも第3バーコードは、前記少なくとも1つの付加的な閾値の超過前には読み取り不能であり、
前記少なくとも第2バーコードは、少なくとも第4着色可能エリアを含んでおり、
前記少なくとも1つの付加的な閾値を超えると、前記少なくとも第2バーコードは、前記少なくとも第4着色可能エリアの少なくとも一部の着色の結果として読み取り不能になり、そしてほぼ同時に、前記少なくとも第3バーコードは、前記少なくとも第3着色可能エリアの少なくとも一部の着色の結果として読み取り可能になる、請求項13に記載のバーコード付きインジケータ。
【請求項15】
前記少なくとも第3着色可能エリアは、最初は無着色であり、及び最初は無着色の複数の着色可能エリアから成る第3集合の部分を形成しており、前記第3集合の部分は、前記少なくとも第3バーコードが前記少なくとも1つの付加的な閾値の超過後の第3バーコード読み取り可能状態にあるときにのみ現れる前記少なくとも第3バーコードのバーの場所に位置しており、
前記第3バーコードが、前記少なくとも1つの付加的な閾値の超過前には第3バーコード読み取り不能状態にあり、
前記第3集合が無着色である結果として、単一の狭幅バーコード・バーを上回るバーコード・バーが、前記少なくとも第3バーコードから欠けており、
前記少なくとも第4着色可能エリアは、最初は無着色であり、及び最初は無着色の複数の着色可能エリアから成る第4集合の部分を形成しており、前記第4集合の部分は、前記第2バーコードが前記少なくとも1つの付加的な閾値の超過前の第2バーコード読み取り可能状態にあるときに前記少なくとも第2バーコードのバーの間の場所に位置している、請求項14に記載のバーコード付きインジケータ。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図1G】
【図1H】
【図1I】
【図1J】
【図1K】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図2G】
【図2H】
【図2I】
【図2J】
【図2K】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図1G】
【図1H】
【図1I】
【図1J】
【図1K】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図2G】
【図2H】
【図2I】
【図2J】
【図2K】
【公表番号】特表2012−527680(P2012−527680A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511407(P2012−511407)
【出願日】平成22年3月10日(2010.3.10)
【国際出願番号】PCT/IL2010/000205
【国際公開番号】WO2010/134062
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(508332690)バーコード リミティド (5)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月10日(2010.3.10)
【国際出願番号】PCT/IL2010/000205
【国際公開番号】WO2010/134062
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(508332690)バーコード リミティド (5)
【Fターム(参考)】
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