説明

哺乳動物遺伝学のための組成物および方法、ならびにその使用

本発明は、近半数体細胞を用いて、哺乳動物細胞遺伝学、例えば遺伝子スクリーンを行うための組成物および方法を提供する。本発明は、本発明の方法を用いて単離された遺伝子および遺伝子産物、ならびにこれらを用いる方法をさらに提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞表現型に影響を及ぼす遺伝子を同定する方法であって:(a)培養中の近半数体(near−haploid)哺乳動物細胞内に、遺伝子トラップベクターを導入し、ここで、前記遺伝子トラップベクターは、前記近半数体哺乳動物細胞のゲノム内に組み込まれる核酸構築物を含み、そして該核酸構築物は、核酸であって、前記核酸を含有する細胞の同定を可能にする前記核酸を含む;(b)ゲノム内に組み込まれた前記遺伝子トラップベクターを含有する細胞を同定し、ここで、該細胞は関心対象の表現型を示す;そして(c)核酸構築物が組み込まれた遺伝子を同定し、それによって細胞表現型に影響を及ぼす遺伝子を同定する工程を含む、前記方法。
【請求項2】
核酸が、該核酸を発現している細胞の同定を可能にするレポーターをコードする、請求項1の方法。
【請求項3】
近半数体哺乳動物細胞がヒト細胞である、請求項1の方法。
【請求項4】
近半数体哺乳動物細胞がKBM7細胞である、請求項1の方法。
【請求項5】
近半数体哺乳動物細胞が遺伝子修飾されている、請求項1の方法。
【請求項6】
核酸構築物が、5’から3’方向に、作動可能であるように関連した:(1)スプライス・アクセプター部位;(2)核酸であって、該核酸を発現している細胞の同定を可能にするレポーターをコードする前記核酸;および(3)ポリアデニル化配列を含む、請求項1の方法。
【請求項7】
スプライス・アクセプター部位がアデノウイルス・スプライス・アクセプター部位である、請求項1の方法。
【請求項8】
関心対象の表現型が、病原体に対する適切な対照細胞の感受性と比較した際の、病原体による感染に対する感受性の改変である、請求項1の方法。
【請求項9】
方法が、レポーターを発現し、そして病原体に対して耐性である細胞を同定する工程を含む、請求項8の方法。
【請求項10】
関心対象の表現型が、関心対象の化合物に対する適切な対照細胞の感受性と比較した際の、該化合物に対する感受性の改変である、請求項1の方法。
【請求項11】
関心対象の化合物が療法剤である、請求項10の方法。
【請求項12】
関心対象の化合物が癌を治療するのに用いられる療法剤である、請求項10の方法。
【請求項13】
関心対象の化合物が細胞傷害剤である、請求項10の方法。
【請求項14】
関心対象の化合物が細菌毒素である、請求項10の方法。
【請求項15】
関心対象の化合物が毒素であり、そして方法が、レポーターを発現し、そして該毒素に対して耐性である細胞を同定する工程を含む、請求項10の方法。
【請求項16】
関心対象の表現型が、適切な対照細胞がアポトーシスを経る傾向と比較した際の、アポトーシスを経る傾向の改変である、請求項1の方法。
【請求項17】
工程(b)が遺伝子の部分を回収し、そして配列決定する工程を含む、請求項1の方法。
【請求項18】
近半数体哺乳動物細胞が、関心対象の表現型を有する細胞を同定するのに有用なレポーターをさらに含む、請求項1の方法。
【請求項19】
工程(a)が、近半数体哺乳動物細胞株の細胞内に、遺伝子トラップベクターを導入する工程を含み、ここで、該遺伝子トラップベクターは、核酸であって、前記核酸を発現している細胞の同定を可能にするレポーターをコードする前記核酸を含む核酸構築物を含み、前記核酸構築物は、前記近半数体哺乳動物細胞の少なくともいくつかのゲノム内に組み込まれる;(b)こうして組み込まれた前記遺伝子トラップベクターを含有する複数の細胞を同定し、ここで、該細胞は関心対象の表現型を示す;そして(c)核酸構築物が組み込まれた複数の遺伝子を同定し、それによって細胞表現型に影響を及ぼす複数の遺伝子を同定する工程を含む、請求項1の方法。
【請求項20】
病原体に対する感受性に影響を及ぼす宿主細胞因子をコードする遺伝子を同定する方法であって:(a)近半数体哺乳動物細胞内に、遺伝子トラップベクターを導入し、ここで、該遺伝子トラップベクターは、核酸であって、前記核酸を発現している細胞の同定を可能にするレポーターをコードする前記核酸を含む核酸構築物を含み、前記核酸構築物は、前記近半数体哺乳動物細胞のゲノム内に組み込まれる;(b)近半数体哺乳動物細胞を病原体または病原性因子と接触させ;(c)ゲノム内に組み込まれた前記核酸構築物を含有し、そして病原体または病原性因子に対する感受性改変を示す細胞を同定し;そして(c)核酸構築物が組み込まれた遺伝子を同定し、それによって病原体に対する感受性に影響を及ぼす宿主細胞因子をコードする遺伝子を同定する工程を含む、前記方法。
【請求項21】
工程(b)が、病原体または病原性因子に耐性である細胞を同定する工程を含む、請求項20の方法。
【請求項22】
哺乳動物細胞における剤の活性において役割を果たす遺伝子産物をコードする遺伝子を同定する方法であって:(a)近半数体哺乳動物細胞内に、遺伝子トラップベクターを導入し、ここで、該遺伝子トラップベクターは、核酸であって、前記核酸を発現している細胞の同定を可能にするレポーターをコードする前記核酸を含む核酸構築物を含み、前記核酸構築物は、前記近半数体哺乳動物細胞の少なくともいくつかのゲノム内に組み込まれる;(b)前記非突然変異体近半数体細胞に対して検出可能な影響を引き起こすのに十分な濃度の剤と、該哺乳動物細胞を接触させ;(c)ゲノム内に組み込まれた前記核酸構築物を含有し、そして前記影響を示さない細胞を同定し;そして(d)核酸構築物が組み込まれた遺伝子を同定し、それによって哺乳動物細胞における剤の活性において役割を果たす遺伝子産物をコードする遺伝子を同定する工程を含む、前記方法。
【請求項23】
剤が薬剤である、請求項22の方法。
【請求項24】
5’から3’方向に、作動可能であるように関連した:(1)アデノウイルス・スプライス・アクセプター部位;(2)核酸であって、前記核酸を発現している細胞の同定を可能にするレポーターをコードする前記核酸、ここで前記レポーターはネオマイシン耐性遺伝子でない;および(3)ポリアデニル化配列を含む、遺伝子トラップベクター。
【請求項25】
請求項24の遺伝子トラップベクターを含む、近半数体哺乳動物細胞。
【請求項26】
ヒト細胞である、請求項25の近半数体哺乳動物細胞。
【請求項27】
KBM7細胞である、請求項25の近半数体哺乳動物細胞。
【請求項28】
遺伝子修飾されている、請求項25の近半数体哺乳動物細胞。
【請求項29】
正常哺乳動物体細胞を多能性に再プログラミングするのに十分な再プログラミング因子のセットを発現するように操作されている、哺乳動物癌細胞。
【請求項30】
細胞株が、Oct4、Sox2、Klf4、およびc−Mycを発現するように操作されている、請求項29の哺乳動物癌細胞。
【請求項31】
造血系癌細胞である、請求項29の哺乳動物癌細胞。
【請求項32】
ヒト癌細胞である、請求項29の哺乳動物癌細胞。
【請求項33】
KBM7細胞の誘導体である、請求項29の哺乳動物癌細胞。
【請求項34】
細胞株が少なくとも10継代に渡って培養中で安定である、請求項29の哺乳動物癌細胞を含む細胞株。
【請求項35】
非付着性近半数体哺乳動物細胞に由来する付着性近半数体哺乳動物細胞。
【請求項36】
KBM7細胞の誘導体である、請求項35の付着性近半数体哺乳動物細胞。
【請求項37】
懸濁中で正常に増殖する哺乳動物細胞に由来する付着細胞を産生する方法であって:(a)懸濁中で正常に増殖する哺乳動物細胞を提供し;(b)細胞を操作して、正常哺乳動物体細胞を多能性に再プログラミングするのに十分な再プログラミング因子のセットを発現させて;(c)該細胞の子孫を、非ES細胞培地中、細胞増殖に適した条件下で培養し;そして(d)該哺乳動物細胞の付着性子孫を単離する工程を含む、前記方法。
【請求項38】
懸濁中で正常に増殖する哺乳動物細胞が、近半数体細胞である、請求項37の方法。
【請求項39】
懸濁中で正常に増殖する哺乳動物細胞が、不死化哺乳動物細胞株の細胞である、請求項37の方法。
【請求項40】
不死化哺乳動物細胞がKBM7細胞である、請求項39の方法。
【請求項41】
少なくともいくつかの細胞内に遺伝子トラップベクターを導入する工程をさらに含む、請求項37の方法。
【請求項42】
遺伝子トラップベクターが、作動可能であるように関連した:1)スプライス・アクセプター;2)前記スプライス・アクセプターの3’に位置するエクソンであって、前記エクソンを発現している細胞の同定を可能にするレポーターをコードする前記エクソン;および3)前記の第一のエクソンの3’端に位置するポリアデニル化配列を含む、請求項41の方法。
【請求項43】
多能性以外の関心対象の表現型を有する哺乳動物細胞を産生する方法であって:(a)哺乳動物細胞集団を提供し;(b)細胞を操作して、哺乳動物体細胞を多能性に再プログラミングするのに十分な再プログラミング因子のセットを発現させて;(c)該細胞を、増殖に適した条件下で培養し;そして(d)生じた細胞をスクリーニングして、多能性以外の関心対象の表現型を有する細胞を同定する工程を含む、前記方法。
【請求項44】
哺乳動物細胞が近半数体細胞である、請求項43の方法。
【請求項45】
哺乳動物細胞がKBM7細胞である、請求項43の方法。
【請求項46】
多能性以外の関心対象の表現型を有する細胞を単離する工程をさらに含む、請求項43の方法。
【請求項47】
関心対象の表現型が病原体に対する感受性である、請求項43の方法。
【請求項48】
少なくともいくつかの細胞内に、遺伝子トラップベクターを導入する工程をさらに含む、請求項43の方法。
【請求項49】
遺伝子トラップベクターが、作動可能であるように関連した:1)スプライス・アクセプター;2)前記スプライス・アクセプターの3’に位置するエクソンであって、前記エクソンを発現している細胞の同定を可能にするレポーターをコードする前記エクソン;および3)前記の第一のエクソンの3’端に位置するポリアデニル化配列を含む、請求項48の方法。

【図1】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11−1】
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【図11−2】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19−1】
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【図19−2】
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【公表番号】特表2012−532615(P2012−532615A)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−519792(P2012−519792)
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/041628
【国際公開番号】WO2011/006145
【国際公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(500028973)ホワイトヘッド・インスティチュート・フォア・バイオメディカル・リサーチ (1)
【Fターム(参考)】