説明

噴出器用噴射釦、噴出器用噴射装置、および噴出器

【課題】パウダを含有する内容物を噴射する場合にも、スクリュ溝で詰まりを生ずるおそれのない噴出器用噴射釦、噴出器用噴射装置、および噴出器を提供する。
【解決手段】釦本体20に、下向きに開口する中心穴25と連通して外周に向けて開口し、ノズル取付凹部26を設ける。ノズル取付凹部は、凹部中心位置に、釦中心側から開口方向に向けてセンターポスト28を突出する。他方、噴射孔15を有する頭部31とその頭部で一方の開口を塞ぐ筒部32とからなるキャップ状をなすノズル部材16に、頭部の内面に噴射孔に通ずるスクリュ溝34を形成する。そして、ノズル部材を、内部にセンターポストを入り込ませてノズル取付凹部にはめ込んでなる。このとき、ノズル部材の頭部内面とセンターポストの頂面との間に、少なくとも0.5mmを越える隙間gを設けてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、容器から突出する噴出管の先端に噴射釦を取り付け、その噴射釦を押し下げたり容器をつぶしたりしたとき、パウダを含有して容器内に収容する内容物を噴出管を通して吐出し、噴射釦の噴射孔から外部に向けて噴霧する、化粧用・薬用・洗浄用・塗装用などの噴出器に関する。および、そのような噴出器において、容器の口部に取り付けるエアゾール式やポンプ式の噴出器用噴射装置に関する。および、噴出器において、容器から突出して設ける噴出管の先端に取り付ける噴出器用噴射釦に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばエアゾール式の噴出器では、図6に示すように、容器1の口部にエアゾール式の噴射装置2を取り付けていた。噴射装置2には、上向きに突出して噴出管3を備え、その噴出管3の先端を噴射釦4の中心穴4aにはめ付けて噴出管3に噴射釦4を取り付けていた。噴射釦4には、下向きに開口する中心穴4aと連通して外周に向けて開口し、ノズル取付凹部4cを設けてなる。ノズル取り付け凹部4c内には、凹部中心位置に釦中心側から開口方向に向けてセンターポスト4bを突出していた。
【0003】
ノズル取付凹部4cには、ノズル部材5をはめ付けてなる。すなわち、ノズル部材5の内部にセンターポスト4bを入り込ませて、ノズル部材5の頭部6の内面をセンターポスト4bの頂面に突き当ててノズル取付凹部4cにノズル部材5をはめ付け、ノズル取付凹部4cの内周面に外周突起5aを掛け止めて抜け止めしていた。ノズル部材5は、中心に噴射孔6aを有する頭部6と、その頭部6で一方の開口を塞ぐ筒部7とからなるキャップ状をなし、頭部6の内面に噴射孔6aに通ずるスクリュ溝8を形成してなる。
【0004】
【特許文献1】特開2003−275635号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、このような従来の噴出器にあっては、ノズル部材5の頭部6内面をセンターポスト4bの頂面に突き当ててノズル取付凹部4c内にノズル部材5をはめ付けるから、頭部6の内面とセンターポスト4bの頂面とが密着していた。このため、噴射釦4を押し下げて噴出管3を押し込むことにより容器1の内容物を噴出管3から吐出し、噴射釦4の中心穴4aからスクリュ溝8を通して噴射孔6aに導き、その噴射孔6aから外部に向けて噴霧するとき、スクリュ溝8で内容物に含有するパウダが詰まり、噴射不良を生ずることがあった。
【0006】
そこで、この発明の目的は、パウダを含有する内容物を噴射する場合にも、スクリュ溝で詰まりを生ずるおそれのない噴出器用噴射釦、噴出器用噴射装置、および噴出器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そのため、請求項1に記載の発明は、下向きに開口する中心穴と連通して外周に向けて開口し、凹部中心位置に釦中心側から開口方向に向けてセンターポストを突出するノズル取付凹部を設け、
噴射孔を有する頭部とその頭部で一方の開口を塞ぐ筒部とからなるキャップ状をなし、前記頭部の内面に前記噴射孔に通ずるスクリュ溝を形成するノズル部材を、内部に前記センターポストを入り込ませて前記ノズル取付凹部にはめ込んでなる、噴出器用噴射釦において、
前記頭部の内面と前記センターポストの頂面との間に、少なくとも0.5mmを越える隙間を設けてなることを特徴とする。
【0008】
そして、請求項1に記載の噴出器用噴射釦は、容器から突出する噴出管の先端を中心穴にはめ付けることにより噴出管に取り付けて使用し、噴射釦を押し下げたり容器をつぶしたりしたとき、パウダを含有して容器内に収容する内容物を、噴出管を通して吐出し、噴射釦の中心穴から、ノズル部材の頭部内面とセンターポストの頂面との間の隙間、およびノズル部材の頭部内面に形成するスクリュ溝を通して噴射孔に導き、その噴射孔から外部に向けて噴霧する。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の噴出器用噴射釦において、隙間を、3.0mm以下としてなることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の噴出器用噴射釦において、前記ノズル取付凹部に、その開口方向に向けて外向きの段部を形成する一方、前記ノズル部材に、前記頭部と前記筒部とで突き当て段部を形成して、前記ノズル部材を前記ノズル取付凹部にはめ込んだとき前記外向きの段部に前記突き当て段部を突き当てて前記隙間を規定してなることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、上向きに突出して噴出管を備え、その噴出管の先端を前記中心穴にはめ付けて前記噴出管に、請求項1ないし3のいずれか1に記載の噴出器用噴射釦を取り付けてなることを特徴とする、噴出器用噴射装置である。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の噴出器用噴射装置を容器の口部に取り付け、その容器内に、前記隙間より小さな大きさのパウダを含有する内容物を収容してなることを特徴とする、化粧用・薬用等の噴出器である。
【0013】
請求項6に記載の発明は、容器から突出して設ける噴出管の先端に、請求項1ないし3のいずれか1に記載の噴出器用噴射釦を取り付けてなることを特徴とする、化粧用・薬用等の噴出器である。
【発明の効果】
【0014】
請求項1ないし3に記載の発明による噴出器用噴射釦によれば、ノズル部材の頭部内面とセンターポストの頂面との間に、少なくとも0.5mmを越える隙間を設け、噴出管に取り付けて使用し、噴射釦を押し下げたり容器をつぶしたりしたとき、容器の内容物を噴出管から吐出し、噴射釦の中心穴から、ノズル部材とセンターポストとの隙間、およびノズル部材のスクリュ溝を通して噴射孔に導き、その噴射孔から噴霧するので、ノズル部材の頭部内面とセンターポストの頂面との間の通路を十分広くして、内容物にパウダを含有する場合にも、パウダがスクリュ溝で詰まりを生ずるおそれをなくし、常に内容物を隙間およびスクリュ溝を通過して噴射孔から外部に向けて確実に噴射することができる。
【0015】
また、ノズル部材の頭部内面とセンターポストの頂面との間に隙間を設けることにより形成した空間で、噴射孔から噴射する内容物を十分にかき混ぜるので、内容物内でパウダを等しく分散して被噴射物に対してパウダを均一に塗布することができる。加えて、ノズル部材の頭部内面とセンターポストの頂面との間の通路を広げることにより、噴射孔から噴射する内容物の勢いを弱め、患部等の被噴射部位に噴射したときに人が感ずる冷感を低減することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明による噴出器用噴射釦によれば、ノズル部材の頭部内面とセンターポストの頂面との間の隙間を、3.0mm以下としてなるので、さらに、ミスト状態を確保しながら、内容物を噴射孔から外部に向けて噴射することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明による噴出器用噴射釦によれば、ノズル部材をノズル取付凹部にはめ込んだとき、ノズル取付凹部の外向きの段部にノズル部材の突き当て段部を突き当てて隙間を規定してなるので、さらに、ノズル部材の頭部内面とセンターポストの頂面との間の隙間をばらつきなくつくることができる。
【0018】
請求項4に記載の発明による噴出器用噴射装置によれば、上向きに突出して備える噴出管の先端を中心穴にはめ付けて噴出管に、請求項1ないし3のいずれか1に記載の噴出器用噴射釦を取り付けてなるので、噴射釦のノズル部材の頭部内面とセンターポストの頂面との間に、少なくとも0.5mmを越える隙間を設け、容器の口部に取り付けて使用し、噴射釦を押し下げたり容器をつぶしたりしたとき、容器の内容物を噴出管から吐出し、噴射釦の中心穴から、ノズル部材とセンターポストとの隙間、およびノズル部材のスクリュ溝を通して噴射孔に導き、その噴射孔から噴霧するので、同様に、ノズル部材の頭部内面とセンターポストの頂面との間の通路を十分広くして、内容物にパウダを含有する場合にも、パウダがスクリュ溝で詰まりを生ずるおそれをなくし、常に内容物を隙間およびスクリュ溝を通過して噴射孔から外部に向けて確実に噴射することができる。
【0019】
また、噴射釦のノズル部材の頭部内面とセンターポストの頂面との間に隙間を設けることにより形成した空間で、噴射孔から噴射する内容物を十分にかき混ぜるので、内容物内でパウダを等しく分散して被噴射物に対してパウダを均一に塗布することができる。加えて、ノズル部材の頭部内面とセンターポストの頂面との間の通路を広げることにより、噴射孔から噴射する内容物の勢いを弱め、患部等の被噴射部位に噴射したときに人が感ずる冷感を低減することができる。
【0020】
請求項5に記載の発明による噴出器によれば、請求項4に記載の噴出器用噴射装置を容器の口部に取り付け、その容器内に、隙間より小さな大きさのパウダを含有する内容物を収容してなるので、また請求項6に記載の発明による噴出器によれば、容器から突出して設ける噴出管の先端に、請求項1ないし3のいずれか1に記載の噴出器用噴射釦を取り付けてなるので、噴射釦を押し下げたり容器をつぶしたりしたとき、容器の内容物を噴出管から吐出し、噴射釦の中心穴から、ノズル部材とセンターポストとの隙間、およびノズル部材のスクリュ溝を通して噴射孔に導き、その噴射孔から噴霧するので、同様に、ノズル部材の頭部内面とセンターポストの頂面との間の通路を十分広くして、内容物にパウダを含有する場合にも、パウダがスクリュ溝で詰まりを生ずるおそれをなくし、常に内容物を隙間およびスクリュ溝を通過して噴射孔から外部に向けて確実に噴射することができる。
【0021】
また、噴射釦のノズル部材の頭部内面とセンターポストの頂面との間に隙間を設けることにより形成した空間で、噴射孔から噴射する内容物を十分にかき混ぜるので、内容物内でパウダを等しく分散して被噴射物に対してパウダを均一に塗布することができる。加えて、ノズル部材の頭部内面とセンターポストの頂面との間の通路を広げることにより、噴射孔から噴射する内容物の勢いを弱め、患部等の被噴射部位に噴射したときに人が感ずる冷感を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の最良形態につき説明する。
図1にはこの発明による噴出器を正面から見て示し、図2にはその噴出器を横から見て示す。
【0023】
図中符号10は、容器である。容器10には、パウダを含有する化粧用・薬用・洗浄用・塗装用などの内容物を収容してなり、その口部11に噴射装置12を取り付けてなる。噴射装置12には、上向きに突出して噴出管(図5の符号13参照)を備え、その噴出管の先端に噴射釦14を取り付けてなる。噴射釦14には、詳しくは後述するごとく、噴射孔15を有するノズル部材16が取り付けられている。そして、その噴射釦14を被うように、容器10の上に化粧キャップ17を被せてなる。化粧キャップ17には、噴射釦14を押し下げることができるように、幅広な縦溝18が形成されている。
【0024】
これにより、容器10を手で持って噴射孔15を、被噴射物や、人の患部等の被噴射部位に向け、指を上から噴射釦14に掛けて、図2中鎖線で示すように噴射釦14を、例えば3mmほど押し下げ、噴射管を押し込む。すると、内容物を噴出管を通して吐出し、噴射孔15から外部に向けて噴射することができる。
【0025】
ところで、図示例では、容器10内に内容物を噴射剤とともに収容し、噴射釦14を押し下げて噴射管を押し込んだとき、弁を開いて容器の内容物を噴射剤の圧力で押し上げて噴出管を通して噴射孔15から噴射するエアゾール式の噴射装置12を使用した。しかし、エアゾール式の噴射装置に限らず、噴射釦を押し下げて噴射管を押し込んだとき、ポンプ室の内容物を噴出管を通して吐出し、噴射孔から噴射するとともに、その後噴射釦から手を離して噴射釦が付勢力に基づき復帰するとき、容器の内容物をポンプ室に吸い上げるポンプ式の噴射装置を用いることもできる。さらには、容器から突出して設ける噴射管の先端に、噴射釦を取り付け、容器をつぶして容器の内容物を押し出し、噴出管を通して吐出して噴射釦内に導き、噴射孔から噴射する押し出し式の噴射装置を使用することもできる。
【0026】
図3には、図1および図2に示す噴出器で使用する噴射釦14の釦本体の中央縦断面を示す。
【0027】
釦本体20は、頂部21を有する筒状で、頂面の円形指当て部には全体に滑り止として複数の平行溝22を形成してなる。釦本体20の内部には、頂部21の中心から下向きに短筒部23を突出するとともに、その短筒部23の外周から径方向に外筒までのびる横向き筒部24を頂部21の内面にそれと一体に形成してなる。短筒部23には、内部に、下向きに開口して縦向きの中心穴25を設ける一方、横向き筒部24には、内部に、中心穴25と連通して外周に向けて開口する横穴状のノズル取付凹部26を設けてなる。ノズル取付凹部26には、開口を大径として開口近くに開口方向に向けて外向きの段部27を形成してなり、またノズル取付凹部26の凹部中心c2位置に釦中心c1側、すなわち短筒部23側から開口方向に向けて円柱状のセンターポスト28を突出して形成してなる。
【0028】
図4(A)には釦本体20にはめ付けるノズル部材16の縦断面を示し、(B)にはそのノズル部材16を右から見て示す。
【0029】
図示するとおり、ノズル部材16は、真ん中に直径が0.6mm程度の噴射孔15を有する円形の頭部31と、その頭部31で一方の開口を塞ぐ筒部32とからなるキャップ状をなす。頭部31の外径は、筒部32の外径よりも大きくし、頭部31と筒部32とで突き当て段部33を形成してなる。頭部31の内面には、外周からまっすぐに中心に向かい噴射孔15に通ずるスクリュ溝34を複数形成してなる。この例では、1つのスクリュ溝34の幅は0.4mmとし、深さは0.3mmとする。一方、筒部32は、外周に周方向に外周突起35を設け、また内周に軸方向に細長な平面部36を周方向に間隔をあけて複数設けてなる。
【0030】
図5には、図3に示す釦本体20のノズル取付凹部26に、図4(A)および(B)に示すノズル部材16をはめ込んだ状態を示す。
【0031】
図示するように、筒部32内にセンターポスト28を入り込ませてセンターポスト28の外周を筒部32の平面部36に当て、外周突起35をノズル取付凹部26の内周に掛けて抜け止めし、釦本体20のノズル取付凹部26にノズル部材16をはめ込み、外向きの段部27に突き当て段部33を突き当てて、頭部31の内面とセンターポスト28の頂面との間に隙間gを設けてなる。この隙間gは、少なくとも0.5mmを越えるようにし、3.0mm以下であることが好ましい。この例では、隙間gを1.6mmとしている。そして、エアゾール式噴射装置12から上向きに突出して備える噴出管13の先端を中心穴25にはめ付けて噴出管13の先端に噴射釦14を取り付けてなる。
【0032】
故に、噴射釦14において、ノズル部材16の頭部31内面とセンターポスト28の頂面との間に、少なくとも0.5mmを越える隙間gを設け、噴出管13に取り付けて使用し、噴射釦14を押し下げたとき、容器10の内容物を噴出管13から吐出し、噴射釦14の中心穴25から、ノズル部材16とセンターポスト28との隙間g、およびノズル部材16のスクリュ溝34を通して噴射孔15に導き、その噴射孔15から噴霧するので、ノズル部材16の頭部31内面とセンターポスト28の頂面との間の通路を十分広くして、内容物にパウダを含有する場合にも、パウダがスクリュ溝34で詰まりを生ずることなく、常に内容物を隙間gおよびスクリュ溝34を通過して噴射孔15から外部に向けて確実に噴射することができる。
【0033】
また、ノズル部材16の頭部31内面とセンターポスト28の頂面との間に隙間gを設けることにより形成した図5中符号sで示す空間で、噴射孔15から噴射する内容物を十分にかき混ぜるので、内容物内でパウダを等しく分散して被噴射物に対してパウダを均一に塗布することができる。加えて、ノズル部材16の頭部31内面とセンターポスト28の頂面との間の通路を広げることにより、噴射孔15から噴射する内容物の勢いを弱め、患部等の被噴射部位に噴射したときに人が感ずる冷感を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】この発明による噴出器の正面図である。
【図2】図1に示す噴出器の側面図である。
【図3】図1および図2に示す噴出器で使用する噴射釦の釦本体の中央縦断面図である。
【図4】(A)はその釦本体にはめ付けるノズル部材の縦断面図、(B)はその右側面図である。
【図5】図3に示す釦本体のノズル取付凹部に、図4(A)および(B)に示すノズル部材をはめ込んだ状態の拡大断面図である。
【図6】従来の噴出器において噴出管に取り付けた噴射釦を断面にして示す部分断面図である。
【符号の説明】
【0035】
10 容器
11 口部
12 噴射装置
13 噴出管
14 噴射釦
15 噴射孔
16 ノズル部材
17 化粧キャップ
20 釦本体
25 中心穴
26 ノズル取付凹部
27 外向きの段部
28 センターポール
31 ノズル部材の頭部
32 ノズル部材の筒部
33 突き当て段部
34 スクリュ溝
g ノズル部材の頭部内面とセンターポストの頂面との間の隙間
s 隙間を設けることにより形成された空間
c1 釦中心
c2 凹部中心



【特許請求の範囲】
【請求項1】
下向きに開口する中心穴と連通して外周に向けて開口し、凹部中心位置に釦中心側から開口方向に向けてセンターポストを突出するノズル取付凹部を設け、
噴射孔を有する頭部とその頭部で一方の開口を塞ぐ筒部とからなるキャップ状をなし、前記頭部の内面に前記噴射孔に通ずるスクリュ溝を形成するノズル部材を、内部に前記センターポストを入り込ませて前記ノズル取付凹部にはめ込んでなる、噴出器用噴射釦において、
前記頭部の内面と前記センターポストの頂面との間に、少なくとも0.5mmを越える隙間を設けてなることを特徴とする、噴出器用噴射釦。
【請求項2】
前記隙間を、3.0mm以下としてなることを特徴とする、請求項1に記載の噴出器用噴射釦。
【請求項3】
前記ノズル取付凹部に、その開口方向に向けて外向きの段部を形成する一方、前記ノズル部材に、前記頭部と前記筒部とで突き当て段部を形成して、前記ノズル部材を前記ノズル取付凹部にはめ込んだとき前記外向きの段部に前記突き当て段部を突き当てて前記隙間を規定してなることを特徴とする、請求項1または2に記載の噴出器用噴射釦。
【請求項4】
上向きに突出して噴出管を備え、その噴出管の先端を前記中心穴にはめ付けて前記噴出管に、請求項1ないし3のいずれか1に記載の噴出器用噴射釦を取り付けてなることを特徴とする、噴出器用噴射装置。
【請求項5】
請求項4に記載の噴出器用噴射装置を容器の口部に取り付け、その容器内に、前記隙間より小さな大きさのパウダを含有する内容物を収容してなることを特徴とする、噴出器。
【請求項6】
容器から突出して設ける噴出管の先端に、請求項1ないし3のいずれか1に記載の噴出器用噴射釦を取り付けてなることを特徴とする、噴出器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−200576(P2008−200576A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−37701(P2007−37701)
【出願日】平成19年2月19日(2007.2.19)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【出願人】(000144463)株式会社三谷バルブ (142)
【Fターム(参考)】