説明

噴霧による汚染除去用の装置

本発明は、液体処理製品(3)を室の体積内に噴霧することにより、前記室の汚染を除去する装置であって、前記製品(3)を受容するタンク(2)と、室の表面領域内に製品(3)の微小滴を生成することができる手段(4)と、微小滴と混合しながら微小滴を運ぶ気流を形成することができる手段(6)と、かように形成されたミストを室内に噴射するよう適合された手段(10、12)と、を備える、装置に関する。この装置は、気流が、気流の軸と一致する軸(xx’)を有する収束管(18)を通り抜け、この管が、液体製品(3)の表面の近傍に開放し、かつ表面に対して角度(β)で傾斜していることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺菌製品を処理するべき表面、特に室内の壁及び物体上にミスト散布することによる、汚染除去用の装置に関する。
【背景技術】
【0002】
汚染の原因であり、室内の空気中に浮遊する細菌因子は、室内に収容された様々な表面及び物体上に堆積する傾向があることが知られている。また、逆に、室(例えば、手術室、クリーンルーム又は様々なケア室等)内の物体及び壁上で発達した細菌因子は、大気中に浮遊し始める傾向を有する。したがって、これらの室は、一方の壁及び物体と、他方の大気との間の連続した交換状態を有することが見出されている。
【0003】
室の容積内に殺菌製品を噴霧することによって、全体的な汚染除去、即ち室内の大気と様々な壁及び物体との両方の汚染除去を確実にすることが提案されている。噴霧によるこの種の殺菌は、いくつかの欠点を有することが観察されている。
【0004】
第1に、形成される小滴のサイズが比較的大きく(空気3〜5mL/分の流速で80〜200μmのオーダー)、それにより小滴はその噴霧位置の近辺の表面上に重力のみで沈着され、これは勿論、噴霧噴射器から遠方の表面が未処理のままとなる点で満足できるものではない。
【0005】
第2に、小滴の大きいサイズにより、小滴が一緒になって室内の壁及び物体の表面上に湿った膜、更には液体のたまりを形成する傾向がある。
【0006】
本出願人の名称による特許FR 2 859 650には、2μm〜20μmのオーダーの寸法を有し、それにより室の全容積内に浮遊して見出され、かつ連続的な膜を形成する程凝集することなく、室内に収容される壁及び物品上に沈着する性質を有する微小滴を得ることを可能にする噴射装置を利用することにより、噴霧小滴の細分を改良することが提案されており、かように生成されたミストは、「ドライミスト」と称されている。
【0007】
本発明の変形によれば、噴射装置は、噴射器出口の下流に配置された超音波「共振器」を備え、それにより噴射器を退出する流れが分裂に付されて、滴のある種の「回折」が形成され、これは滴を尚より小さくする効果を有し、滴の分布の均質性を更に高めることを可能にする。
【0008】
出願FR 09.000134において、出願人はまた、特定の噴射器を利用することにより分裂が得られる、ミスト散布による処理のための装置を提案しているが、噴射器は、加圧ガス流の受容を意図する軸方向収束脈(vein)と、円筒形状脈と、軸方向発散脈とから連続的に構成される主な脈を含み、前記噴射器は更に、実質的に横断方向の、少なくとも1つの二次脈を含み、処理液体の流れを収容することを意図し、かつ収束脈から下流に開放し、また円筒形状脈の軸は、収束脈及び発散脈の長手方向軸に対してある角度でずれている。
【0009】
そのような装置は200〜300mのオーダーの大きい容積の室の処理を可能にして、それにより、処理製品から構成される「ドライミスト」を形成し、任意のばい菌の完全な根絶を得ることを可能にする。
【0010】
米国特許第第2008/223953号からは、圧電手段を利用してその表面上に微小滴を生成し、次に小滴が気流中で伴出される、処理製品の噴霧用の装置が既知である。しかしながら、その構成によって、この装置により生成された気流は液体の表面に到達するのに先だって、流速を低下させる効果を有し、また装置により生じる騒音を増大させる多数の反射を経て、処理液体の放散が損なわれることが認められるであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の目的は、特に50mのオーダーの小体積の室を処理することを意図する、同一のタイプの処理装置を提案することにある。この装置は、相当の速度で処理流体の表面上に到着する気流を生成することにより、圧電手段により放出された液体微小粒子を伴出し、大気中へのミスト散布を容易にするが、これは、例えば単純なファン等の複雑でない気流生成手段により行われる。
【0012】
したがって、本発明の装置は軽量かつ低容積であり、これが装置を容易に輸送可能とし、また特にコンセントへの電気接続を必要とすることなく、設置が容易かつ迅速である。
【0013】
それ故、本発明の目的は、液体処理製品を室の体積内にミスト散布することによる、室の汚染除去用の装置であり、装置は、前記製品を受容するタンクと、製品の表面領域内に製品の微小滴を生成するのに好適な手段と、これらの微小滴をそれとともに混合することにより微小滴を伴出可能な気流を形成するのに好適な手段と、かように形成されたミストを室内に噴射するのに好適な手段と、を備えるタイプであり、気流が前記気流の軸と一致する軸を有する収束管を交差し、この管は、液体製品の表面の近傍に開放し、かつ前記表面に対して傾斜していることを特徴とする。
【0014】
収束管の傾斜角は、20〜60°に含まれ、好ましくは液体の表面に対して45°のオーダーであろう。
【0015】
気流を形成する手段は、ファンにより構成されてもよく、小滴を生成する手段は、タンクの底部に配置された圧電発電機から構成されてもよい。
【0016】
好ましくは、収束管を離れる気流は、圧電発電機の上方に位置する処理液体の表面上に指向されるであろう。
【0017】
本発明による汚染除去装置は、気流と混合された処理液体小滴のサイズを制御する手段を備えてもよい。この制御手段は、規定の高さを有する実質的に垂直な円筒管から構成されてもよく、その上流端は、処理液体小滴生成領域の上方に配置され、下流端には、特に収束ラインから構成された噴射ノズルが設けられるであろう。
【0018】
タンクは、処理液体供給手段を含んでもよく、またレベル制御手段と関連した、タンク内の液体用の高及び低レベルセンサもまた含み得る。更に、タンクは、液体の不在を検出する少なくとも1つのセンサもまた含み得る。
【0019】
装置に装備される様々なセンサには、変換器によりもたらされる撹乱に対抗する保護要素が設けられてもよい。
【0020】
供給手段はポンプ、例えば、特に蠕動タイプの可逆ポンプから構成されてもよい。
【0021】
汚染除去装置には、処理液体供給手段の流速を計算する電子手段が設けられてもよく、この計算は、前記供給手段が液体レベルを1つのセンサから他のセンサへ至らせるのに要する時間の測定値に基づいている。汚染除去装置はまた、分布される液体のレベルを上部センサの検出位置から下部センサの検出位置まで低下させるのに装置が要する時間の測定値により、分布速度を計算する電子手段も備え得る。
【0022】
最後に、本発明の装置は、特にサイクル完了時に、前記ポンプ手段によりタンク内に残留する処理液体を回収して貯蔵バレル内に戻すのに好適な手段を備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
非限定的な例として、本発明の実施形態を添付の図面を参照して以下に説明する。
【図1】本発明による汚染除去装置の垂直、横断断面図。
【図2】図1に示される汚染除去装置の部分垂直断面図。
【図3】本発明による汚染除去装置の構成内に入る様々な回路の概略形態。
【図4】本発明による装置用のタンクの実施変形物の部分分解斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、本発明による汚染除去装置1の実現形態の実施例を示す。
【0025】
この図において、装置は、処理される室内に乾燥ミスト形態で分布されるべき処理液体を受容することを意図するタンク2を備える。このタンク2は蓋2aで閉鎖され、この蓋は、好ましくはタンクを密封することを可能にし、圧電セラミック変換器4と共にタンクの底部に設けられ、この変換器4は、周知の様式で、特に1.8MHzのオーダーの図示されない高周波発電機により変換器の共振周波数で電力を供給された際に振動するよう適合されている。
【0026】
本発明の本実施形態では、気流を生成する手段は、ファン6と、それに続く収束管18及び円筒状ライン8から構成される。ファン6は、作動している時、外部から空気を引き込み、ライン18及び8を通して30L/分のオーダーの流れの形態で空気を推進するよう取り付けられている。
【0027】
ファン6が気流を推進する軸xx’は、収束管18の軸及び円筒状ライン8の軸と一致している。この共通軸xx’は、角度β(20°〜60°に含まれる値、好ましくはほぼ45°)で液体の表面に対して傾斜し、変換器4の上方に位置する液体3の表面領域上に指向され、そのため変換器4によって刺激される。
【0028】
タンク2の底部には先端部5が設けられるが、これにより、図3に示されるように、可撓性チューブ7を介してタンク2を供給ポンプ9、例えば可逆蠕動ポンプに接続することを可能し、前記ポンプは、ライン11により、処置製品を収容するリザーバ、即ちカートリッジ13に接続される。装置は、特にマイクロコントローラ14から構成される電子制御手段を備えるが、このコントローラは制御操作部15に結合され、ポンプ9、ファン6及びまたタンク2内に存在する液体レベルを制御する手段に接続されている。
【0029】
変換器4の上方に、その上部分で収束ノズル12により終結される垂直管10が配置され、その軸yy’は液体の表面又はタンク2の底部に対して角度αで傾斜している。この角度αは、45°のオーダーであることが好ましい。
【0030】
これらの条件下で、本発明による装置の作用は、以下のように構成される。
【0031】
変換器4が、好ましくはその共振周波数に近い周波数における電流で電力を供給されて励起された際、それは振動を開始して、処理液体中にキャビテーション効果を形成し、表面へ上昇した後に破裂することで微細ミストを形成する気泡を生成する。ファン6により生成される気流効果は、このミストを回収し、気流と混合されたミストを管10を通して外部に伴出することである。
【0032】
ファン6により生成される気流の管18内での加速は、このような混合物の伴出の有効性を改善することを可能にし、下記のように、伴出される液滴のサイズの調整を可能にする予備伴出能力を有するであろう。
【0033】
実際に、このように形成されたミストは、微小滴及びより大きい小滴の両方を含むことが認められている。したがって、維持された場合に、この種の用途には回避されるべき湿潤効果を有する、この後者を排除する必要がある。垂直管10は、特に、装置の外に噴霧された滴のサイズを制御及び制限する機能を有する。ファン6が吹かせる気流の力を調整し、また管10の高さhを調整することにより、より大きい滴が、出口において、それ自体の重量の力の下でタンク2内に後退する程度に、出口での滴の寸法を制御できることが観察されている。換言すれば、本発明の装置の設計者は、ファン6の力と、管10の高さhとを操作することにより、装置の出口における滴のサイズを制御できる可能性を有する。
【0034】
更に、管10の延長部分に配置された出口ノズル12に収束形状を付与することにより、より密なミストが形成され得る渦を回避して、出口噴出の品質が改善されることが観察された。
【0035】
レベル制御手段は、図2に示されるように、2つのセンサ、詳細には低レベル検出センサ17及び高レベル検出センサ19を含むが、これらはタンク2の蓋2aから開始して、その底部に向かって下方に垂直に延び、そこからそれぞれ低レベル及び高レベルに等しい距離にて停止している。センサ17及び19は、処理液体レベルが低レベルを下回った際にタンク2の充填を命令し、液体が高レベルに到達した際に充填を停止するマイクロコントローラ14に接続される。本発明の本実施形態では、高及び低レベル検出器は、変換器4の上方の水の高さが15mm〜21mmに含まれるように残留するよう配置される。
【0036】
図4に示される本発明の特に興味深い変形において、装置は、タンク2内の液体の完全な不在を検出するのに好適であるようその底部の近傍に配置される第3のセンサ22を備える。これは、以下に、0レベルセンサと指定されている。
【0037】
3つのセンサは電子管理手段、例えばマイクロコントローラ14と関連するが、これは特に、サイクル開始時にポンプ9の実際の流速ρ1を決定すること、及び装置の作動中に室内に実際に放散される処理液体の流速を意味する放散速度ρ2を測定することの両方を可能にする。
【0038】
これを行うために、マイクロコントローラ14はサイクル開始持に、液体の低レベルと高レベルとの間に含まれるタンク2の容積V1をポンプ9が充填するのに要する時間t1を測定する。したがって、ポンプ9の実際の流速ρ1は、ρ1=V1/t1である。
【0039】
更に、ユーザーは、制御操作手段15により、処置サイクル中に室内にミスト散布したい容積Vdを入力する可能性を有し、それにより次にマイクロコントローラ14は、ポンプ9がこの処理製品の容積Vdをタンク2内に至らせるのに要するポンプ9の作動時間Tを計算することができるが、これは、T=Vd/ρ1である。時間Tが経過したら、マイクロコントローラ14は、この処理サイクルのポンプ9の最終停止を命令し、ミスト散布は、0レベルセンサがタンク2が完全に空となったこと(空は処置サイクルの完了を表す)を検出するまで継続する。
【0040】
処理サイクル中、マイクロコントローラ14は、液体が高センサ19に到達したらポンプ9の作動を中断するよう命令し、次に低センサ17がもはや浸水しなくなったらその再開を命令することが理解される。したがって、全作動時間Tは、高レベルと低レベルとの間のポンプの異なる作動時間の合計から構成される。
【0041】
加えて、作動中、マイクロコントローラ14は、液体が高レベル(センサ17で検出)にある瞬間と、低レベル(センサ19で検出)にある瞬間との間で経過する時間T2を算出することが可能であるが、これは、2つのセンサ間に含まれる液体の容積と等しい、液体の容積V2のミスト散布に対応する。次に、放散速度ρ2を決定することが可能であるが、これは使用される液体の流速、ρ2=V2/t2である。これが不十分であると判明した場合、マイクロコントローラの適切なプログラミングは、マイクロコントローラが、例えば圧電変換器4への供給電圧を増大させることにより流速を上昇させるよう作用することを可能にする。
【0042】
変換器4の振動により生成される妨害によりセンサが乱されることを回避するために、それらは図4に示されるように、処理液体へのアクセスを乱すことなくそれらを包囲する、仕切り21により保護される。
【0043】
タンク2を密封することが好ましいが、これによりユーザーは、その外部に漏洩する危険性を有することなく装置を容易に移動できることを可能にするであろう。
【0044】
更に、ポンプ9が可逆タイプである限りにおいて、マイクロコントローラは、サイクル完了時、タンク2内に残留する、即ち低レベルセンサ17とゼロレベルセンサとの間に残留する液体を、カートリッジ13内に戻すよう処理液体の回収を命令することができる。
【0045】
〔実施の態様〕
(1) 液体処理製品(3)を室の体積内にミスト散布することによる、前記室の汚染除去用の装置であって、前記製品を受容するタンク(2)と、前記製品(3)の表面領域内に前記製品の微小滴を生成するのに好適な手段(4)と、これらの微小滴と混合することにより前記微小滴を伴出可能な気流を形成するのに好適な手段(6)と、かように形成された前記ミストを前記室内に噴射するのに好適な手段(10、12)と、を備えるタイプの装置において、前記気流が前記気流の軸と一致する軸(xx’)を有する収束管(18)を交差し、この管が、前記液体製品(3)の前記表面の近傍に開放し、かつ前記表面に対して角度(β)で傾斜していることを特徴とする、装置。
(2) 前記収束管(18)の前記傾斜角(5)が、前記液体の前記表面に対してほぼ45°であることを特徴とする、実施態様1に記載の汚染除去装置。
(3) 前記気流を形成する前記手段が、ファン(6)により構成されることを特徴とする、実施態様1又は2に記載の汚染除去装置。
(4) 前記小滴を生成する前記手段が、圧電発電機(4)から構成されることを特徴とする、実施態様1〜3のいずれかに記載の汚染除去装置。
(5) 前記圧電発電機(4)が、前記タンク(2)の底部に配置されていることを特徴とする、実施態様4に記載の汚染除去装置。
(6) 前記収束管(18)を離れる前記気流が、前記圧電発電機(4)の上方に位置する前記処理液体の前記表面上に指向されていることを特徴とする、実施態様4又は5に記載の汚染除去装置。
(7) 前記気流と混合される前記処理液体小滴のサイズを制御する手段(10)を備えることを特徴とする、実施態様1〜6のいずれかに記載の汚染除去装置。
(8) 前記制御手段が、規定の高さ(h)を有する実質的に垂直な円筒管(10)から構成され、前記円筒管の上流端が前記処理液体小滴の生成領域の上方に配置され、下流端には噴射ノズル(12)が設けられていることを特徴とする、実施態様7に記載の汚染除去装置。
(9) 噴射ノズルが、収束ライン(12)から構成されていることを特徴とする、実施態様8に記載の汚染除去装置。
(10) 前記タンク(2)が、処理液体(3)供給手段(9)を含み、またレベル制御手段と関連した前記タンク(14)内の前記液体用の高レベルセンサ(19)及び低レベルセンサ(17)も含むことを特徴とする、実施態様1〜9のいずれかに記載の汚染除去装置。
【0046】
(11) 前記タンクが、液体の不在を検出するセンサ(20)を含むことを特徴とする、実施態様10に記載の汚染除去装置。
(12) 前記センサ(17、19、20)に、微小滴を生成するのに好適な前記手段により生じる撹乱に対抗する保護要素(21)が設けられていることを特徴とする、実施態様10に記載の汚染除去装置。
(13) 前記供給手段がポンプ(9)、例えば、特に蠕動タイプの可逆ポンプから構成されていることを特徴とする、実施態様10〜12のいずれかに記載の汚染除去装置。
(14) 処理液体の前記供給手段(9)の流速(ρ1)を計算する電子手段(14)を備え、前記計算が、前記供給手段が前記液体レベルを1つのセンサから他のセンサへ至らせるのに要する時間(t1)の測定値に基づいていることを特徴とする、実施態様10〜13のいずれかに記載の汚染除去装置。
(15) 分布される前記液体の前記レベルを、上部センサの検出位置から下部センサの検出位置まで低下させるのに前記装置が要する時間(t2)を測定することにより、前記装置の分布速度(ρ2)を計算する電子手段(14)を備えることを特徴とする、実施態様10〜14のいずれかに記載の汚染除去装置。
(16) 特にサイクル完了時に、前記ポンプ(9)により前記タンク(2)内に残留する前記処理液体を回収して貯蔵バレル内に戻すのに好適な手段を備えることを特徴とする、実施態様13〜15のいずれかに記載の汚染除去装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体処理製品(3)を室の体積内にミスト散布することによる、前記室の汚染除去用の装置であって、前記製品を受容するタンク(2)と、前記製品(3)の表面領域内に前記製品の微小滴を生成するのに好適な手段(4)と、これらの微小滴と混合することにより前記微小滴を伴出可能な気流を形成するのに好適な手段(6)と、かように形成された前記ミストを前記室内に噴射するのに好適な手段(10、12)と、を備えるタイプの装置において、前記気流が前記気流の軸と一致する軸(xx’)を有する収束管(18)を交差し、この管が、前記液体製品(3)の前記表面の近傍に開放し、かつ前記表面に対して角度(β)で傾斜していることを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記収束管(18)の前記傾斜角(5)が、前記液体の前記表面に対してほぼ45°であることを特徴とする、請求項1に記載の汚染除去装置。
【請求項3】
前記気流を形成する前記手段が、ファン(6)により構成されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の汚染除去装置。
【請求項4】
前記小滴を生成する前記手段が、圧電発電機(4)から構成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の汚染除去装置。
【請求項5】
前記圧電発電機(4)が、前記タンク(2)の底部に配置されていることを特徴とする、請求項4に記載の汚染除去装置。
【請求項6】
前記収束管(18)を離れる前記気流が、前記圧電発電機(4)の上方に位置する前記処理液体の前記表面上に指向されていることを特徴とする、請求項4又は5に記載の汚染除去装置。
【請求項7】
前記気流と混合される前記処理液体小滴のサイズを制御する手段(10)を備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の汚染除去装置。
【請求項8】
前記制御手段が、規定の高さ(h)を有する実質的に垂直な円筒管(10)から構成され、前記円筒管の上流端が前記処理液体小滴の生成領域の上方に配置され、下流端には噴射ノズル(12)が設けられていることを特徴とする、請求項7に記載の汚染除去装置。
【請求項9】
噴射ノズルが、収束ライン(12)から構成されていることを特徴とする、請求項8に記載の汚染除去装置。
【請求項10】
前記タンク(2)が、処理液体(3)供給手段(9)を含み、またレベル制御手段と関連した前記タンク(14)内の前記液体用の高レベルセンサ(19)及び低レベルセンサ(17)も含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の汚染除去装置。
【請求項11】
前記タンクが、液体の不在を検出するセンサ(20)を含むことを特徴とする、請求項10に記載の汚染除去装置。
【請求項12】
前記センサ(17、19、20)に、微小滴を生成するのに好適な前記手段により生じる撹乱に対抗する保護要素(21)が設けられていることを特徴とする、請求項10に記載の汚染除去装置。
【請求項13】
前記供給手段がポンプ(9)、例えば、特に蠕動タイプの可逆ポンプから構成されていることを特徴とする、請求項10〜12のいずれか一項に記載の汚染除去装置。
【請求項14】
処理液体の前記供給手段(9)の流速(ρ1)を計算する電子手段(14)を備え、前記計算が、前記供給手段が前記液体レベルを1つのセンサから他のセンサへ至らせるのに要する時間(t1)の測定値に基づいていることを特徴とする、請求項10〜13のいずれか一項に記載の汚染除去装置。
【請求項15】
分布される前記液体の前記レベルを、上部センサの検出位置から下部センサの検出位置まで低下させるのに前記装置が要する時間(t2)を測定することにより、前記装置の分布速度(ρ2)を計算する電子手段(14)を備えることを特徴とする、請求項10〜14のいずれか一項に記載の汚染除去装置。
【請求項16】
特にサイクル完了時に、前記ポンプ(9)により前記タンク(2)内に残留する前記処理液体を回収して貯蔵バレル内に戻すのに好適な手段を備えることを特徴とする、請求項13〜15のいずれか一項に記載の汚染除去装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−515589(P2012−515589A)
【公表日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−546904(P2011−546904)
【出願日】平成22年1月22日(2010.1.22)
【国際出願番号】PCT/FR2010/000057
【国際公開番号】WO2010/084270
【国際公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(511169830)
【氏名又は名称原語表記】Gloster Europe
【住所又は居所原語表記】Rue Pierre et Marie Curie, F−31670 Labege FRANCE
【Fターム(参考)】