説明

嚥下障害のための改良された増粘飲料

本発明は、増粘飲料組成物に関する。詳しくは、本発明は、嚥下障害への処置のための増粘された飲料組成物に関する。更に詳しくは、本発明は、増粘されない飲料も分配できるディスペンサーによる増粘飲料の製造に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2003年1月31日出願の米国特許仮出願60/444,079、2003年1月31日出願の米国特許仮出願60/443,941、2003年1月31日出願の米国特許仮出願60/444,080、及び2003年1月31日出願の米国特許仮出願60/444,082についての個別的及び一括的な利益を主張する。これらの各々及び全部は参照によって全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、増粘飲料組成物に関する。詳しくは、本発明は、ヒトの嚥下の困難を克服するために生きているヒトに効果的に投与できるキサンタンガムを含む強化された増粘飲料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトにおける嚥下の問題には、嚥下困難、嚥下不能、及び嚥下不快が含まれる。これらの問題は一括して嚥下障害と呼ばれる。嚥下障害は、ヒトの一次的な多くの疾病状態、例えば、鈍い咽喉外傷、手術で生じた損傷、発作、多発硬化症、アスペルガー症候群、食道がん、喉頭がん、シャーガス病、腹腔(celiac)、のう胞性線維症、ハンチントン病、ニーマン‐ピック病、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、及びパーキンソン病などの神経障害、肥満症、ライリー・デイ症候群、高コレステロール症、コーン・アレルギー及びコーン過敏症、強皮症、及び糖尿病、などの少なくとも一つに伴う(すなわち、付随する)よくある不幸な二次症状である。
【0003】
嚥下障害で苦しんでいる人が米国では約500万人乃至1500万人もいるので、嚥下障害は広く見られる障害である。嚥下障害の人たちは一般に筋肉を適切に制御し調整して気管を適切に閉じることができなくなったり、食物及び/又は飲みものの塊全体を適切に胃まで推進できなくなっている。この症状に気付かないでいると、患者は食物や飲みものが正しく胃に送られずに肺に入り込みやすくなる。肺に食物や飲みものが送り込まれると、患者の肺で不健康なバクテリアが増殖する危険が増大し、嚥下性肺炎(それに伴う危険と入院)及び/又は致命的な窒息の可能性が大きくなる。
【0004】
嚥下障害に苦しんでいる人たちのために飲料を増粘することは、嚥下障害に対処する一つの普通の方法である。増粘によって塊がコントロールし易くなり、口への刺激が増大し、飲み込んだときに食道への推進が不完全であっても、肺に流動体(fluids)を吸い込むという望ましくない致命的になりかねない事態を避けることに役立つ。
【0005】
一般に、そしてごく普通に、嚥下障害の患者の飲料を増粘するのにでんぷんが用いられる。これは、サービスされる時点で、又はその近くで手動で行うこともできるし、供給業者の製造施設で行うこともできる。前者は、ドライ・パウダーの添加、撹拌、そして時間をかけて増粘を達成する。後者は、普通、予備増粘飲料と呼ばれる。
【0006】
現在嚥下障害の患者が利用できる増粘剤を改良して患者のすべてのニーズにより良く完全に応えられる嚥下障害患者のための製品が強く望まれる。パウダーは、良く分散せず、粉の固まりを生じ、多くの飲料を増粘できず、混合した後で時間をかけて増粘し続けるという点で、深刻な問題を抱えている。
【0007】
さらに、残念ながらでんぷんには重大な内在的な問題があって、それが嚥下障害に対処するときの有用性を制限し、及び/又は、嚥下障害と他の疾病がある患者が使用するのに不適当になる。でんぷんは食事のカロリーを増やし、したがってカロリーが制限されている患者、例えば病的肥満の患者が使用するには不適当である。でんぷんを摂取すると血糖値が上がるので糖尿病の人たちは容易にでんぷんを使用できない。でんぷんはグルテンを含んでおり、したがって腹腔病(celiac's disease)の人たちには不適当である。消化できる炭水化物の摂取を制限しててんかん発作を抑制するケトン誘発食も、でんぷん増粘剤に不適当である。最後に、でんぷんで増粘された飲料は嗜好的に貧しいものである(「嚥下障害者用食事のための市販の増粘剤を含む飲料のテクスチャー及び風味特性」、V. Lotong, Journal of Food Science, Vol. 68, Nr. 4, 2003, pp. 1537-1541)。患者たちはずっと前からでんぷんで調製された飲料の貧しい外観と風味について不満を述べており、飲料を飲むことに抵抗する傾向がある。これは特に若年層の患者及び痴呆やその他の認知コミュニケーションの障害が伴っている患者の場合、問題になる。
【0008】
患者への食物投与のテクノロジーの進歩にもかかわらず、嚥下障害患者にとって、嚥下の困難、嚥下不能、及び嚥下の不快、の少なくとも一つを軽減するように効果的に投与できる組成物を提供することが強く望まれている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
ある側面において、本発明は、付随している嚥下障害と嚥下障害以外の少なくとも一つの疾病又は他の傷害で苦しんでいる患者に対する、可溶な食物繊維増粘剤を用いて患者が液体食物をうまく嚥下できるようにする、有効な治療法を含む。
【0010】
別の側面において、嚥下障害の効果的な治療法は、嚥下障害患者にとって改良された美的性質又は組成物の性質又は消化性又はそれらの組み合わせを有する予備増粘液体食物組成物を摂取させて、嚥下障害患者の食物摂取を増やすことを含む。
【0011】
ある側面において、嚥下障害で苦しんでいる患者の液体摂取を増加させる方法は、改良された味と外観を有する増粘剤によって増粘されている液体食物を患者に提供することを含む。
【0012】
ある側面において、家庭又は施設において嚥下障害患者をケアする方法は、改良された審美的又は組成又は消化的性質又はそれらの組み合わせを有するプレ増粘液体食物組成物を嚥下障害患者に給食して嚥下障害患者の食物摂取を増やすことを可能にするステップを含む。
【0013】
ある側面において、嚥下障害を診断し処置(managing)するプロセスは、診断のために用いる放射線医学的(radiological)化合物と、放射線医学的処置の結果として注文される増粘液体食物の両方における整合性のある(consistent)増粘システムの利用を含む。
【0014】
ある側面において、嚥下障害を診断し処置するプロセスは、放射線医学的化合物と放射線医学的処置の結果として注文される増粘液体食物の両方において、用いられる特定の増粘剤の変更を認めながらも、整合性のあるレオロジー・システムの利用を含む。
【0015】
ある側面において、医学施設は、客観的流動体特性が同じであり、増粘システムが一般に同じであるような仕方で調製される放射線医学的化合物及び増粘された液体食物を用いて運用されるX線透視施設を含む。
【0016】
ある側面において、均質に安定な単一相の増粘水性飲料を生成するためのプロセスは、分配された増粘多成分飲料を生成するように適当に構成された分配システムによる。
【0017】
図面の詳細な説明
図1は、本発明の増粘された組成物を調製するために使用できる飲料ディスペンサーの動作を示す。図を参照すると、新鮮な飲料水(10)は、飲料濃縮液(12,13,14)の内の一つと同時にディスペンサー・ノズル(11)に入る。その流量は、水と濃縮液が適当な比でノズルを出て行って最終的な飲料を形成するように設計されている。個々のノズルに取付けられた一定の(permanent)数の飲料濃縮液(12,13,及び14)があるわけではないが、通常その数は1より多く10より少ない。図1のような一つの様態では、説明のために三つが取付けられている。
【0018】
図2は、本発明によって構成された飲料ディスペンサーを示す。増粘剤濃縮液(24)は計量ポンプ(23)によって、スタティック・イン‐ライン・ミキサー(22)に到着する少し前に新鮮な飲料水(20)に放出される。計量ポンプ(23)は、作製されるべき飲料、及び形成されるべき粘稠性(consistency)に依存して、異なる量の増粘剤濃縮液(24)を放出できる。スタティック・インライン・ミキサー(22)は増粘剤濃縮液と新鮮な飲み水を完全に混合する。どろどろした流れは、ディスペンサー・ノズル(21)に飲料濃縮液(25,26,27)の一つとほぼ同時に、又は同時に到着する。その流量は、水と濃縮液が適当な比でノズルを出て最終的な飲料を生成するように設計されている。そのノズルは、二つの流れを十分に撹拌して最終的な増粘された飲料を生成するように設計されている。特定の飲料に対しては、計量ポンプ(23)を作動させず、通常の、すなわち、増粘しない飲料を出すようにすることもできる。個々のノズルに取付けられる飲料濃縮液(25,26、及び27)の数は一定していないが、通常その数は1よりも多く、10よりも少ない。図2では、説明のために三つのノズルが示されている。
【0019】
図3は、本発明の別の形態による飲料ディスペンサーを示す。増粘剤濃縮液(33)は計量ポンプ(32)によって直接ディスペンサー・ノズル(31)に送られる。新鮮な飲み水(30)と飲料濃縮液(34,35、及び36)も直接ディスペンサー・ノズル(31)に到着する。計量ポンプ(32)は、作製されるべき飲料、及び形成されるべき粘稠性に依存して、異なる量の増粘剤濃縮液(33)を放出できる。特定の飲料に対しては、計量ポンプ(32)を作動させずに、通常の、すなわち、増粘しない飲料を出すようにすることもできる。新鮮な飲み水(30)の流量、計量ポンプ(32)、及び飲料濃縮液(34,35、及び36)は、適当な比の水、増粘剤濃縮液、及び飲料がノズルから出て最終的な飲料を生成するように設計される。ディスペンサー・ノズル(31)は、3つの流れを完全に合体させるような強い撹拌を与えるように設計される。これは、最も典型的には、大きな圧力低下、狭いギャップ、又はその両方によって達成される。個々のノズルに取付けられる飲料濃縮液(34,35、及び36)の数は一定していないが、普通は1よりも多く、10より少ない。図3に示されているようなある様態では、説明のために三つの濃縮液が加えられる。
【0020】
発明の詳細な説明
本発明は、嚥下障害に苦しんでいる患者における嚥下障害への対処のための液体診断用混合物及び液体食物組成物を調製する方法及び調製するシステム、及び増粘された混合物及び組成物に関する。詳しくは、本発明は、嚥下障害患者の嚥下障害の治療と対処のための、改良された美観、組成、を有し、使用及び/又は消化し易い増粘された液体食品組成物に関する。
【0021】
ある側面において、特定の増粘剤は、その審美的な性質、組成、消化性、混合するのに利用できる設備、調合物のコスト、最終製品を使用する患者のニーズ、増粘されるべき液体食品の他の成分、液体食品が曝されるせん断及び/又は温度などのプロセス条件、又はそれらの組み合わせを含む、いろいろな理由によって選ばれる。
【0022】
一般に、ある側面では、食品増粘剤は可溶性の食物繊維増粘剤であり、用いられる食品増粘剤の量は、選んだ特定の増粘剤、その増粘性、用いる処理設備、及び他の要因の間で達成されるべき粘稠性に大きく依存する。一般に、制限することは意味しないが、ある様態では、用いる増粘剤の量は重量で約0.05%から約10%までの間にある。最も典型的には、用いる増粘剤の量は重量で約0.10%から約2%までの間にある。
【0023】
用いる増粘剤(単数又は複数)の量は、一般に、特定の液体の診断剤(diagnostic)又は液体食品が嚥下障害で苦しむ人の治療に用いることができる増粘性(thickness)に達するために十分であり効果的であるような量である。組成物が濃厚すぎて患者にとって組成物を効果的に摂取できなくなるほど濃い組成物を避けるようにすることがきわめて望ましい。
【0024】
ある側面では、すぐに摂取できる液体食品が、最終的なすぐに摂取できる液体食品に対して(wt%で)の約0.01%から約5%まで,好ましくは約0.1%から約2%までのキサンタンガムを含む。
【0025】
有用な増粘性にまで増粘された飲料を得るための方法はいろいろある。有用な増粘性を達成する特定のプロセスは、本発明にとって決定的に重要ではない。制限する意図はないが、例えば、参照によって全体が本明細書に組み込まれる、2002年8月2日に出願されたPCT/US02/24525、(公開番号03/01151A1)に従って増粘剤濃縮液を調製し、この濃縮液を診断組成物及び/又は液体食品または飲料に混合するというプロセスもある。望むならば、予め増粘されたすぐに摂取できる液体食品を、製造又は調製施設で製造又は調製し、包装して飲料を摂取するところへ発送することもできる。望むならば、予め増粘されたすぐに摂取できる液体診断剤を、製造又は調製施設で製造又は調製し、包装して液体診断剤を診断手順の中で摂取するところへ発送することもできる。
【0026】
ある側面では、増粘剤は、最終的なすぐに飲める液体(水をベースとする)食品に対して重量で約0.01%から約5%まで、好ましくは最終的なすぐに摂取される液体水性食品に対して重量で約0.1%から約2%までのキサンタンガムを含む。
【0027】
本発明は、嚥下障害患者によって摂取される最終的な診断及び処置(management)用液体を強化するための増粘剤の注意深い選択によって得られる利益を提供する。本発明で使用するのに適当な増粘剤は、人が摂取し、消化管を通って進むときに可溶な食物繊維と考えられるという特性を共有している。適当な増粘剤はいくつかある。単独又は組み合わせて用いられる増粘剤の例としては、制限することは意図せずに、例えばアルギン酸塩(ナトリウム、カリウム、又はアンモニウム塩)、カラギーナン、セルロース類、例えばカルボキシセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピル・セルロース、ヒドロキシプロピル・メチル・セルロース、ガラクトマンナン類、例えばローカストビーンガム、グアールガム及びその類似物、及びキサンタンガムなどがある。
【0028】
好ましい食品増粘剤はキサンタンガムである。さらに好ましいのは、浄化されたキサンタンガムである。キサンタンガムは米国デラウエア州WilmingtonのCP KelcoによってKeltrol (R)系列の製品として、ニュージャージ州CranburyのRhodia Food IngredientsによってRhodigel系列の製品として、米国イリノイ州DecaturのArcher Daniels, Midland Companyによって、製造販売されている。キサンタンガムは、xanthomonas campestrisの純粋な液体培養好気的発酵によって生成される微生物的な多糖類である。キサンタンガムは、無水グルコース単位に交互に三糖側鎖がついた1,4‐結合D‐グルコースから成るバックボーンを備えている。側鎖は、二つのマンノーズ単位の間のグルクロン酸残基で構成される。普通、キサンタンガムは水で濁った溶液を形成する。例としては、Keltrol, Keltrol F, 及びRhodigelなどがある。浄化されたキサンタンガムは、メーカーによって処理され、濁った溶液を生ずる製造プロセスの残渣を除去して水で澄んだ溶液を生ずるようになる。例としては、Keltrol T、 Keltrol RD及びRhodigel Clearなどがある。どちらの形態も、普通、いろいろな粒径の粉末として入手できる。
【0029】
キサンタンガム又はその他の適当な増粘剤を用いることは、カロリー計算、グルテンを含まないこと、低炭水化物ダイエットに適すること、及び摂取したとき実際の体内消化がないこと、などの点で有利である。ある様態では、本発明の組成物は、生きている動物の胃腸系統への摂取を促進するが、そのようにそこで用いられた増粘剤は消化されない。
【0030】
キサンタンガム及びその他の適当な増粘剤は、一般に嚥下障害に苦しむ、そして特にいくつかの付随する病気で苦しむ患者にとってそれを理想的に適したものにするいくつかの固有の物理的性質を有する。第一に、すでに述べたように、これらは可溶な食物繊維である。それらはヒトの消化管で実際に消化されない。したがって、それらによって増粘される食物のカロリーはほとんど増えない。第二に、それらは、コーン又はコーン副産物を含まない。最後に、大量の可溶性食物繊維、特にキサンタンガムを摂取することでコレステロール・レベルが低下することが知られている(M. A. Eastwoodら、人間におけるキサンタンガムのダイエット効果、1987)。これらの性質の結果、本発明の増粘剤の使用、特にキサンタンガムの使用によって嚥下障害で苦しむ人たちの飲料を増粘することは、コーン又はコーン副産物又はグルテンに敏感で、キサンタンガムやその他の適当な増粘剤によって増粘された飲料に対して反応しない患者、及び適当な増粘剤で増粘された飲料によって益を受ける、てんかん患者、及び糖尿病患者など、炭水化物の摂取を制限しなければならない患者を含めて、嚥下障害患者のグループにとって好適である。増粘剤は消化されないので、その成分の炭水化物はほとんど体に吸収されない。これはケトン誘発食及び糖尿病食として理想的である。本明細書で用いられる場合、「ケトン誘発食」(ketogenic diet)という用語は、発作を治療するために用いられる食事で、流動体が制限され、脂肪が多く、消化される炭水化物とタンパク質が少ない、ケトーシス(ketosis)を生ずる食事を含む。ケトーシス状態(ketotic state)は有益な抗てんかん効果を奏すると考えられている。
【0031】
本明細書で用いられる場合、「液体食品」(liquid food)という用語は、外観が液体であり、全部又は一部水をベースとする食品、液体栄養分、結合しない液体、液体医薬又は食品を含む食品を包含する。
【0032】
本明細書で用いられる場合、「液体診断剤」(liquid diagnostic)という用語は、外観が液体であり、全部又は一部水をベースとし、嚥下障害で苦しむ又はその疑いがある人たちの嚥下プロセスをうまく検出可能に画像化するのに適した造影剤を含む診断組成物を包含する。ある様態では、造影剤は硫酸バリウムである。
【0033】
本明細書で用いられる場合、「ジュース」(juice)という用語は、ピューレ(puree)、並びにオレンジジュース、野菜ジュース及びりんごジュースで、濾過したものと未濾過のもの、濃縮されたものと新鮮なものを含むフルーツジュースを包含する。
【0034】
本発明の増粘剤は消化されないので、それらは嚥下障害患者の食事のカロリーを増やさない。生きている人のような患者で、カロリー制限された食事をしている患者にとって、本発明の組成物をこれらの患者に投与することで、患者はでんぷん増粘剤が占めるであろうカロリーの分を食事で摂ることができる。
【0035】
コレステロール・レベルが高い患者は、本発明の組成物の典型的な使用レベルで毎日の十分な流動体を摂取していると、コレステロール・レベルの低下が見られる。
【0036】
ある側面では、本発明で用いられる食品増粘剤は、その審美性、組成、及び消化に関してキサンタンガムと同様な特性を共有している。
【0037】
ある側面では、上のリストから選択される一つの食品増粘剤が液体食品と混合されて、包装を開くと嚥下障害の処置に使用できるレベルにすでに増粘されている、すぐに摂取できる飲料を生成する。この場合の利点は、上述したすべてのダイエット上の益を受けられることである。さらに、用いる増粘剤を注意深く選択することによって、もっと視覚に訴える味の良いすぐに摂取できる液体食品を作ることもできる。でんぷんは、飲料をミルクのように濁ったままに残し、金属のようなでんぷんの味がする。これは、水のようにすかして見えることを期待する飲料では、患者にとって特に問題になる。例えば、ある等級のキサンタンガムやセルロースは、溶かしたときに澄んだ溶液を生じ、マイナスとなるような風味を与えない。澄んだ味の良い液体食品を生成できることは患者に受容されるための真の利点である。
【0038】
ある側面では、単一の食品増粘剤を用いることも、それらの組み合わせを用いることもできる。使用される増粘剤の正確な選択は、混合に利用できる設備、調合物のコスト、最終製品を利用する患者のニーズ、液体食品の他の成分、液体食品が曝されるせん断及び/又は温度などのプロセス条件、などいろいろな因子に基づく。そのような増粘剤の例示的で非限定的な例は前にあげた。ある好ましい様態では、選択される増粘剤はキサンタンガムを含む。
【0039】
用いる食品増粘剤の量は、選ばれた特定の増粘剤、その特定の増粘性質、用いる処理設備、及び達成しようとする粘稠性に大きく依存する。一般に、用いる量は増粘剤の重量で約0.05%から約10%までの間にある。最も典型的には、用いる量は増粘剤の重量で約0.10%から約2%までの間にある。
【0040】
ある側面では、調製している溶液に十分な量の増粘剤粉末が、適当な容器内で増粘しようとする液体食品に混合される。好ましい混合容器は、適当に混合したいと望む量の増粘剤粉末と液体食品を収容するサイズの容器を備える。混合容器は、普通、業務用サイズのタンクであって、その具体的細部は重要でなく、ふたがあっても無くてもよく、特定の形、バッフル、及び/又はヒート・ジャケットの存在、などは重要でない。適当に混合しようとする量の液体食品と食品増粘剤を収容する適当なサイズの容器であれば適当であり本発明の範囲に含まれる。
【0041】
一般に、増粘剤の選択によって、液体食品の温度は増粘飲料の調製にとって決定的に重要ではなく、限定するものではないが、熱い、冷たい、又は室温の液体食品が含まれる。いくつかの特定の増粘剤では、その固有の性質のために温度の選択が他の増粘剤に比べてより重要又は微妙になる。このような事情は、増粘剤溶液を作っている当業者には明らかであろう。
【0042】
必要に応じ、又は望ましくは、マイナーな成分、例えば酸、酸味(acidulate)、キレート化剤、芳香剤、ジュースその他の濃縮液、着色剤、ビタミン、ミネラル、及び/又は防腐剤などを、増粘剤と液体食品の混合物に調製のさいに適当な時点で取り込むことができる。このようなマイナーな成分は、小さな量又は濃度で、すなわち、増粘に関しては問題にならない程度の量で存在しそうであることは理解されるであろう。
【0043】
成分の添加の順序は必ずしも重要ではない。一般に、成分は、使用する設備によって予備増粘された、すぐに摂取できる液体食品を調製するのに最も効果的で効率的な仕方で加えられる。しかし、場合によっては、本発明の範囲を限定することなく、用いる特定増粘剤を特定の順序で添加することが利益になる。一例をあげると、セルロース類は、最初に混ざり物のない水に加えて溶解すると、最大の増粘を生ずる。その後でジュース濃縮液などの他の成分を加えることができる。このような事情は、増粘剤溶液を作っている当業者には明らかであろう。
【0044】
ある実施形態の例では、特定の混合設備及び物質の適当な取り扱いによるが、混合に要する時間は、約2分から約180分までの範囲にあり、好ましくは約5分から約60分までの範囲にあるが、望むならば又は必要ならば、もっと長い時間及び短い時間を用いることができる。
【0045】
オプションとして、貯蔵寿命のために必要又は所望の場合、増粘された液体食品を処理して貯蔵安定性を高めることができる。この処理は、最も普通には効果的な量の熱と上記のマイナーな成分の一つ以上のいくつかとの組み合わせであるが、それだけに限定されない。
【0046】
すぐに摂取できる増粘液体食品のパッケージングは、パッケージングが液体食品を効果的に送達できるものである限り、決定的に重要ではない。例をあげると、パッケージングは、びん、ジャー、カップ、ショルバッグ(scholle bag)、パケット、ポーチ、テトラ・パック(Tetra Pak)、などであってよい。
【0047】
別の側面では、増粘剤濃縮液の調製によって、飲料ディスペンサー又は容器におけるインライン混合と増粘された液体食品の調製が容易になる。ある様態では、このようなシステムは増粘液体食品を分配するための計量デバイスとインライン混合システムを含む。ある様態では、システムは、スイッチを回すことによって増粘された液体食品又は増粘されない液体食品を分配するように構成される。増粘された液体食品及び増粘されない液体食品を供し得ることは、増粘された液体食品及び増粘されない液体食品が別々に貯蔵されて調製される現状に比べて特に有利である。
【0048】
飲料ディスペンサーは、新鮮な水の送給を濃縮液と組み合わせて最終的な飲料を作る混合装置である。(説明する例としては図1を参照)。それぞれの流れがノズルで出会い、ノズル・デザインは流れを混ぜ合わせて最終的な飲料を作るようになっている。
【0049】
ある側面では、効果的な量の増粘剤濃縮液が調整され、そして適当な容器にパッケージされて飲料ディスペンサーで使用される。
【0050】
増粘剤濃縮液に用いられる増粘剤の量は、選ばれた特定の増粘剤、その特定の増粘性質、及び用いる処理設備に大きく依存する。一般に、用いる量は、効果的な量、例えば増粘剤の重量で約1から約10%までの間である。最も典型的には、用いる量は増粘剤の重量で約1から約5%までの間である。
【0051】
濃度は、用いる設備及び増粘剤によって異なる。ある様態では、調製しようとする増粘剤濃縮液に十分な量の増粘剤粉末が適当な混合容器で水と混合される。好ましい混合容器は、適当に混合したいと望む量の増粘剤粉末と水を無理なく収容できるサイズの容器を含む。混合容器は、典型的には業務用サイズのタンクであって、その具体的な細部は決定的に重要ではなく、ふたが有っても無くてもよく、特定の形、バッフル及び/又はヒート・ジャケットの存在も重要でない。その他の使用できる適当な混合容器は、水飲みカップ、ボール、家庭用容器(トップが開いていても閉じていても良い)、台所用ミキサー、並びに適当に混合しようとする量の水と増粘剤を収容できる任意の適当なサイズの容器などである。
【0052】
一般に、水の温度は濃縮増粘剤の調製に決定的に重要ではなく、人が摂取するのに適当な、熱い、冷たい、又は室温の水を含むが、それだけに限定されない。増粘剤によっては、その固有の性質から、温度の選択が他の増粘剤の場合よりも重要になることがある。
【0053】
必要に応じ、又は所望の場合、マイナーな成分、例えば酸、塩基、酸味(acidulate)、キレート化剤、芳香剤、着色剤、ビタミン、ミネラル、甘味料、不溶食品、及び/又は防腐剤などを、調製のさいに適当な時点で増粘剤と液体食品の混合物に取り込むことができる。このようなマイナーな成分は小さな量又は濃度で、すなわち、増粘に関しては問題にならない程度の量で存在しそうであることは理解されるであろう。
【0054】
ある実施形態の例では、特定の混合設備及び物質の適当な取り扱いによるが、混合に要する時間は約2分から約180分までの範囲にあり、好ましくは約5分から約60分までの範囲にある。しかし、望むならば又は必要ならば、もっと長い時間及び短い時間を用いることができる。
【0055】
オプションとして、必要又は所望の場合、増粘された濃縮液を処理して貯蔵安定性を高めることができる。この処理は、最も普通には熱と上記のマイナーな成分の一つ以上のとの組み合わせであるが、それだけに限定されない。
【0056】
増粘剤濃縮液のパッケージングは、飲料ディスペンサーと結合でき、嚥下障害で苦しんでいる人のために効果的な増粘性まで液体食品を増粘するのに効果的な量の濃縮液を送達できるものである限り、決定的に重要ではない。例をあげると、パッケージングは、トート(totes)、ビン(bins)、ホイルポーチ、バケツ、バッグ、シリンジなどであってよい。
【0057】
増粘剤濃縮液の使用によって、飲料ディスペンサー又は容器におけるインライン混合と増粘された飲料の調製が容易になる。このようなシステムは、増粘された飲料をディスペンスするための計量デバイスとインライン混合システムを含む。また、それは、スイッチを回すこと又はボタンを押すことによって、増粘された液体食品又は増粘されない飲料を分配するように構成することもできる。
【0058】
ある側面では、増粘剤濃縮液は液体食品の効果的な増粘剤である。
【0059】
ある例示的プロセスでは、混合で用いられる増粘剤濃縮液の量は、嚥下障害で苦しむ人が効果的に嚥下して摂取することが可能な増粘液体食品が得られるような量である。
【0060】
ある側面では、パッケージされた濃縮液は計量ポンプに結合される。必ずしも常にではないが、多くの場合、計量ポンプは飲料ディスペンサー自身の内部に配置される。ディスペンサーを作動させると、計量ポンプは適当な流量(rate)で増粘剤濃縮液を送給し、所望の粘稠性と所望の風味の飲料を生成する。新鮮な水、増粘剤濃縮液、及び任意にジュース濃縮液が混合されて、待っている容器に送達される。いったん分配されると、飲料は直ちに摂取できる状態になり、放置しておいても増粘しない。
【0061】
ある側面では、濃縮液は、濃縮液を正確に計量できる計量ポンプに結合される。普通、これには容積移送式ポンプが用いられる。非限定的な例をあげると、米国オハイオ州SpringfieldのMoyno, Inc.は一連のこの主のポンプを製造している。
【0062】
ある側面では、計量ポンプはディスペンサーによって作動されるが、その詳細は重要でない。ポンプが作動され(すなわち、動作し)、調製しようとする増粘性に合わせて適当な量の増粘剤濃縮液を計量するということだけが重要である。非限定的な例をあげると、3.75%キサンタンガムで調製された増粘剤濃縮液を、蜜‐粘稠性(consistency)となるように調製される全流動体145g毎に、25gの濃縮液という割合で計量する必要がある。同じ濃縮液は、ネクター(nectar)の粘稠性となるように調製される全飲料130g毎に、10gの濃縮液という割合で計量する必要がある。
【0063】
増粘剤濃縮液の流れは、計量ポンプを出て、他の飲料成分に、最も典型的には水に、オプションとしてジュース濃縮液に混合され、すぐに供し得る増粘された飲料が生成される。非限定的な例が図2と図3に示され、上に記載される。
【0064】
図2では、増粘剤濃縮液が、入ってくる新鮮な飲み水と効果的に合体され、スタティックインラインミキサーによってインラインで混合される。それによって、増粘された水はすぐに飲めるようになる、又はノズルで飲料濃縮液と組み合わされて、最終的な嚥下障害患者のためのすぐに摂取できる増粘飲料を生成する。
【0065】
図3では、増粘剤濃縮液、水、及び任意の飲料濃縮液がすべて直接にノズルへ効果的にポンプで送られる。それらはノズルで合体し、ノズルの設計の結果としての混合作用が行われる。このシステムで働く典型的なノズルのデザインは、大きな圧力低下、又は狭いギャップを通すこと、又はその両方である。最終的な飲料が、嚥下障害患者のためのすぐに摂取できる増粘飲料としてノズルから出てゆく。
【0066】
ある側面では、インライン混合装置を設置してプロセス配管と機能的に結合し、図1、2及び3に示されているような二つ以上の成分をブレンドさせる連続的な混合を行う。ある様態では、いくつかの成分を混合又は統合して単一の多成分均質水性組成物にすることが、一般に自動システムと呼ばれるコンピューター制御システムで行われる。ある様態では、成分の数は、2から約5までであるが、望むならもっと多くの数の成分及び混合物及び組成物を用いることもできる。ある様態では、いろいろな成分がインライン・ミキサーに送られ混合された生成物がミキサーから出てくる。
【0067】
ある側面では、インライン混合装置は、フレキシブル・プラスチック、グラスファイバー、ステンレス鋼組成物から選択されるミキサー・ボディー組成物を有するスタティック(不動)ミキサーを含む。別の様態では、濡れるパーツは仕様に合わせて機械研磨され、可変速度制御が設けられる。ある様態では、組成物の材料は、混合される成分及び混合された生成物とプロセス適合し得るように選ばれる。
【0068】
一般に、このようなスタティックミキサーは、混合することが必要な成分の流れを分けることによって働く。普通、成分の流れがポンプの作用によって強制的にスタティックミキサーを通される。混合される成分はミキサーの内部でサブストリームに分割され、サブストリームとして強制的にミキサーを通される。次にこれらのサブストリームは再び合体され、再び分けられるということを繰り返す。ある様態では、バッフル(baffles)を用いて成分を二つ以上のストリームに分けるが、スタティックミキサーのデザインによっては4つのストリームに分けてそれを再び合体させる。インライン混合はバッチ、連続、又は半連続モードで、自動システムの一環として行うことができる。
【0069】
所望の場合、ポンプは自吸ポンプであり、ウオーター・ソレノイド弁により、予め設定された容積で正確に決められる体積で成分及び水を送給する。混合の量、順序、及び混合時間はメモリー・チップにプログラムされ、構成的に結合されたシステムのキーボードからのソフトウエア調整によって、各成分の精密な量がプロセスを制御するコンピューターに設定される。
【0070】
ある側面では、メーター一様な(meter uniform)流れをミキサーに供給するプログレッシブキャビティポンプがいろいろな成分を移動させて混合プロセスを通過させる。ある様態では、各成分に個別のポンプが用いられる。
【0071】
ある側面では、質量流量計を用いて組成物への各成分の量をコントロールし、それをポンプにフィードバックして成分を正確に送給するようにする。次いで、ユーザーが各成分の比率をこのプロセスに結ばれたコンピューターに入力し、コンピューター(とソフトウエア)が提供する制御ループが、各成分が正確に供給されるようにする。望む場合、インライン・ヒーターを用いることができる。
【0072】
ある側面では、PCなど、構成できるソフトウエアを備えた動作コンピューターが、混合装置、ポンプ、混合時間、混合温度、その他のプロセス制御変数を制御してプロセスをコントロールする。
【0073】
ある側面では、いろいろなインペラー・スタイルとサイズがある運動タイプのインライン混合装置を用い、生成物の組成を所望の均一性で生成するように構成される。
【0074】
いろいろな利用できるインライン・ミキサーがThomas Register Directoryにリストされている(http://www.thomasregisterdirectory.com/mixer/inline mixers 0014183 1.html)。望むならば、インポンプ・ミキシング・システムなどのミキシング・ポンプを用いることもできる。
【0075】
ある側面では、混合装置から出てゆく最終的な物質は、均質な、単一相の、増粘された又はされない液体食品である。増粘剤濃縮液と計量ポンプを用いて増粘された場合、飲料は、増粘剤濃縮液の混合されないブレンドされない部分、しばしば「フィッシュアイ」と呼ばれる不連続部を含まない(又は,実質的に含まない)。増粘された液体食品は適当な増粘性に完全に増粘され、十分に増粘されてその時点ですぐに摂取できる状態になる。増粘された液体は、放置していても増粘し続けることがなく、十分に混合していないという徴候が見られないことが好ましい。本発明の組成物は、調製の時点から使用するまで一定した安定な均質性を保つことができる利点がある。したがって、本質的に、作ったものがそのまま患者に提供される。
【0076】
有利な点として、本発明はリンクを提供し、そのリンクは嚥下障害の患者に、放射線医学処置のときの水性液体で用いられる増粘性が治療におけるそれとマッチすることを保証する。したがって、本発明では、放射線医学検査でその場で生成される診断用化合物は、テストを実施する人が正しいと考える増粘性をシミュレートする。本発明の化合物は、放射線医学検査と患者を治療するために日々供される増粘された化合物の間のリンクを可能にする。
【0077】
このリンクは本発明の利点であり、嚥下障害の診断段階にスタートし、嚥下障害患者のケア全体と疾病管理に特に有用である。最も普通の診断手順は、X線透視の下で実施される変型バリウム嚥下である。本明細書で用いられる場合、「X線透視」(fluoroscopy)という用語は、放射線医師がX線によって患者の問題の器官又は部位を、造影剤を用いて見ることを可能にする放射線医学診断の一形態を意味する。X線透視検査は、胃や食道、小腸、及び胃部(upper GI)についても行われるが、本発明においては、医師及びその他の医療専門家にとって最も関心のある部位は患者の体の頭と首の領域である。造影剤によって、モニター又はスクリーン上で画像をはっきりと見ることができる。造影剤(又は「コントラスト・メディア」(contrast media)とも呼ばれるもの)が嚥下によって体内に導入される。ある様態では、X線透視検査は、放射線医師によって撮影される一連の画像を含む。
【0078】
ある側面では、X線診断システムは、外来又は入院によって人が利用できる総合評価プログラムの核心部分を構成し、身体的、機能的、及び情緒的状態が不安定になっている人にとって特に価値がある。このようなシステムは嚥下障害患者に決定的に重要である。このシステムはまた、生活補助、長期ケア、コミュニティー・リビング、在宅臨床ケア、終末期在宅ケア、ホスピス、介護者教育、レスパイト及びホームメーカー訪問などいろいろなサービスを提供するケア・プログラムにも貴重である。
【0079】
本発明のある実施の形態によれば、液体放射線診断用調製物及び/又は液体食品調製物となる混合物が調製される。いずれの組成物も同時調製できるが、さらに好ましくは独立に調製できるが、それらは同じような厚さで、同じようなレオロジーである。本発明の範囲を限定せずに、何故これらの液体混合物が独立に調製されるかという理由の一例をあげると、液体診断剤は診断手順の直前に医学専門家が調製することができ、液体食品はあとで介護者が家庭で調製できるということである。本発明のある本質的な利点及び特徴は、化合物の増粘性とレオロジーが似ており、そのため診断用の液体が嚥下障害に対処するために調製される液体食品を良くシミュレートするということである。適当な増粘剤はいくつかある。単独又は組み合わせて使用される増粘剤の例を、制限する意図なしにあげると、アルギン酸塩(ナトリウム、カリウム、又はアンモニウム塩)、カラギーナン、セルロース類、例えばカルボキシセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピル・セルロース、ヒドロキシプロピル・メチル・セルロース、ガラクトマンナン類、例えばローカストビーンガム、グアールガム及びその類似物、並びにキサンタンガム、などがある。ある好ましい様態では、選択される増粘剤はキサンタンガムを含む。
【0080】
嚥下障害の適切な治療のための診断は、しばしば変型バリウム嚥下と呼ばれる放射線医学的手順を用いて行われる。いろいろな増粘性の硫酸バリウム懸濁液を患者に供給しながら、X線透視を用いて患者がそれらの組成物を嚥下する能力を記録する。
【0081】
さらに、本発明は、援助介護、老人介護、病院及び療養所患者、など最近食物摂取の減少を示している人が増えているところで食物摂取を増加させるのに有用である。本発明の方法は、6つの日常生活動作(ADL’s)のうちの主たる活動である食べる側面で患者を援助するのにきわめて有用である。でんぷん増粘剤の貧しい風味、外観,及び食感が乏しい流動体摂取につながっている。本発明の方法を用いることで、嚥下障害患者に供せられる飲料の外観と風味が改善され、流動体摂取の増加がもたらされるであろう。
【0082】
ある側面では、本発明は、嚥下障害を治療するのに有用であり、嚥下障害は生きている人の疾病状態、例えば鈍い咽喉外傷、手術で生じた損傷、発作、多発硬化症、アスペルガー症候群、食道がん、喉頭がん、シャーガス病、のう胞性線維症、ハンチントン病、ニーマン・ピック病、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、ライリー・デイ症候群、強皮症、アルツハイマー病、そして多分手術及び鈍い外傷である。
【0083】
プロセスの例示的な実施の形態がここで記述されるが、プロセスはそれらの例示的な実施の形態に限定されない。
【実施例】
【0084】
実施例1と2は、カロリーが低く食物繊維が多い効果的な増粘された液体食品がキサンタンガムによって調製できることを示す。
【0085】
実施例1
すぐに摂取できる予備増粘タイプの増粘液体食品を、キサンタンガムによって調製し、市販されているすぐに摂取できる予備増粘タイプのノン-キサンタンガム飲料と比較して、キサンタンガム組成物のカロリー計算及び炭水化物含有量の改善を実証した。
【0086】
そのために、増粘された水をキサンタンガムによって蜜の粘稠性に調製した。CP KelcoからのKeltrol Tを7g、およそ250mLの熱い水道水(約115度F(約46℃))に、あわ立て器アタッチメントつきの電気ハンドミキサーで撹拌しながら加えた。ほぼ2分後、混合を停止し、混合物を十分な熱い水道水に加えて、泡だて器アタッチメントつきのスタンドミキサーで全体の重量を1080gにした。飲料はさらに約15分間混合して完全に溶かすようにした。混合物をガラスのジャーとプラスチックバッグの両方にパックした。標準の規定食の(dietary)方法を用いて、本実施例の8ozの分量が以下の特性を有することが見出された。比較のために、市販されている米国ミネソタ州MinneapolisのNovartis Nutritionからのプレ増粘ウオーターについての同様の情報を示す。
【0087】
【表1】

【0088】
実施例2
キサンタンガム増粘剤濃縮液を調製し、水に対するその効果を8ozの水で市販されているでんぷん製品と比較して、カロリーと炭水化物含有量の減少を示した。濃縮液は、3.75%の水、0.5%のクエン酸、0.1%の安息香酸ナトリウム、及び0.1%のソルビン酸カリウムから構成されていた。濃縮液は安定性のために熱で処理し、10g及び25gのホイル・パケットにして貯蔵された。4ozの水に対して10gのパケット1つを加えて、ネクターの粘稠性にし、4ozの水に対して25gのパケット1つを加えて、蜜の粘稠性にした。比較のために、市販されているThickenUpと呼ばれる米国ミネソタ州MinneapolisのNovartis Nutritionからの増粘剤粉末、及びThick-It と呼ばれる米国ミズリー州St. LouisのPrecision Foodsからの増粘剤粉末についてもデータを集めた。
【0089】
【表2】

【0090】
実施例3
実施例3は、液体診断用組成物と液体食品の両方で用いられる増粘剤システムの有用性を示す。3.75%のキサンタンガムの増粘剤濃縮液を、0.25%のクエン酸、0.1%の安息香酸ナトリウム、及び0.1%のソルビン酸カリウムから成る防腐システムと共に調製した。溶液を約25gのホイル・パケットに包装し、貯蔵安定性のために熱で殺菌した。約6ヶ月後、濃縮増粘剤の25gパケット1つを、変型バリウム嚥下に適当な12ozの液体硫酸バリウム懸濁物、E-Z-EM Canada, Inc.からのLiquid E-Z Paqueに加えた。濃縮液をまた、市販されているりんごジュースに4ozのジュースあたり25gパケット1つという割合で加えた。どちらの溶液も、蜜の粘稠性であると考えられた。データを下の表に示す。
【0091】
【表3】

【0092】
三つの異なるスピンドル速度での粘度の良い一致は、これらの溶液が同じ粘稠性であるというだけでなく、実際に同じレオロジーを有し、嚥下されたときに同じように振舞うということを裏付けている。
【0093】
以下の実施例4−6は、風味と外観が優れた効果的に増粘された液体食品がキサンタンガムから調製できることを実証する。
【0094】
実施例4
キサンタンガムによって、すぐに摂取できる(嚥下によって食することができる)増粘された水を蜜の粘稠性に調製した。CP KelcoからのKeltrol T 7gを、約250mLの熱い水道水(約115度F(約46℃))に、泡だて器つきの電気ハンドミキサーで撹拌しながら加えた。約2分後、混合を停止し、泡だて器つきのスタンドミキサー中で十分な水道水に混合物を加えて、全体の重量が1080gになるようにした。この飲料をさらに約15分間混合して完全に溶解させた。混合物を二つの部分(portions)に分けた。一方をガラスのジャーにパックし、他方をプラスチックのバッグにパックした。どちらも加熱殺菌した。2日後、上述のように調製された増粘された水の部分と3つの市販されている蜜の粘稠性の部分を、3人の人に盲検テストで供した。全体的な風味に関するスコア、及び全体的な外観に関するスコア、で最良のスコアを得たのはキサンタンガム製品であった。
【0095】
【表4】

【0096】
実施例5
キサンタンガムによって、すぐに摂取できる増粘されたクランベリー・ジュース・カクテルをネクターの粘稠性に調製した。CP KelcoからのKeltrol T 3gを、約250mLの室温水道水に、泡だて器つきの電気ハンドミキサーで混合しながら加えた。約2分後、混合をストップし、その混合物を別の約500mLに加えた。この飲料をさらに約20分間混合して溶解を完全にした。250mLのクランベリー・ジュース・カクテル濃縮液を加え、混合物をさらに5分間混合した。その混合物を二つの部分(portions)に分けた。一方をガラスのジャーにパックし、他方をプラスチックのバッグにパックした。どちらも加熱殺菌した。2日後、上述のように調製された増粘されたクランベリー・ジュース・カクテルの部分を、市販されているネクターの粘稠性のクランベリー・ジュース製品の部分と合わせて、3人のひとに盲検テストで供した。3人全部がキサンタンガム混合物を外観が最良であるとした。3人全部がキサンタンガム混合物を風味が最良であるとした。
【0097】
実施例6
キサンタンガムによって、すぐに摂取できる増粘されたりんごジュースを蜜の粘稠性に調製した。CP KelcoからのKeltrol T 7gを、約250mLの室温の水道水に、泡だて器つきの電気ハンドミキサーで混合しながら加えた。約2分後、混合をストップし、その混合物を別の約500mLの水に加えられた。この飲料をさらに約20分間混合して完全に溶解させた。その混合物を二つの部分(portions)に分けた。一方をガラスのジャーにパックそ、他方をプラスチックのバッグにパックした。どちらのパックされた部分も加熱殺菌した。2日後、上述のように調製された増粘されたりんごジュースの部分と3つの市販されている蜜の粘稠性のりんごジュースの部分を、3人のひとに盲検テストで供した。3人全部がキサンタンガム混合物を外観が最良であるとした。3人中2人がキサンタンガム混合物を風味が最良であるとした。
【0098】
本発明をいろいろな実施の形態について説明したが、本発明は発明の精神及び特許請求の範囲内でいろいろな変更を加えて実施できるということは当業者には理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】飲料ディスペンサーの動作を示す。
【図2】本発明によって構成された飲料ディスペンサーを示す。
【図3】本発明の別の形態の飲料ディスペンサーを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
随伴する嚥下障害及び嚥下障害と異なる別の疾病又は損傷で苦しむ患者のための処置剤であって、患者が液体食品をうまく嚥下できるようにするための液体食品中の可溶性食物繊維増粘剤を含む、処置剤。
【請求項2】
該他の疾病が、鈍い咽喉外傷、手術で生じた損傷、発作、多発硬化症、アスペルガー症候群、食道がん、喉頭がん、シャーガス病、腹腔の疾患、のう胞性線維症、ハンチントン病、ニーマン‐ピック病、神経障害、例えば筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病及びパーキンソン病、肥満症、ライリー‐デイ症候群、高コレステロール症、コーンアレルギー及びコーン過敏症、強皮症、及び糖尿病、の少なくとも一つである、請求項1に記載の処置剤。
【請求項3】
該可溶性食物繊維増粘剤が、アルギン酸塩(ナトリウム、カリウム、又はアンモニウム塩)、カラギーナン、セルロース類、例えばカルボキシセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、並びに、ガラクトマンナン類、例えばローカストビーンガム、グアールガム及びキサンタンガム、の一つ以上である、請求項1に記載の処置剤。
【請求項4】
該可溶性食物繊維増粘剤が、患者による摂取の前に現場で添加され、そして任意に増粘剤濃縮液を含む飲料ディスペンサーを用いて添加されるものである、請求項3に記載の処置剤。
【請求項5】
該可溶性食物繊維増粘剤が、予め増粘されてすぐに摂取できる増粘液体食品の調製のポイントで加えられるものである、請求項3に記載の処置剤。
【請求項6】
該増粘剤がキサンタンガムである、請求項3に記載の処置剤。
【請求項7】
該キサンタンガムが、最終的なすぐに摂取できる液体食品の約0.01%〜約7%の範囲にある、請求項6に記載の処置剤。
【請求項8】
該キサンタンガムが、最終的なすぐに摂取できる液体食品の0.1%〜3%の範囲にある、請求項6に記載の処置剤。
【請求項9】
嚥下障害に対する効果的な処置剤であって、嚥下障害患者によるより多くの摂取に供するために改善された、美的特性、又は組成特性、又は消化性、又はそれらの組合せを備えた、予め増粘されてすぐに摂取できる液体食品組成物を供給することを含む、処置剤。
【請求項10】
該増粘された液体食品組成物が、アルギン酸塩(ナトリウム、カリウム、又はアンモニウム塩)、カラギーナン、セルロース類、例えばカルボキシセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、並びに、ガラクトマンナン類、例えばローカストビーンガム、グアールガム及びその類似物、及びキサンタンガム、の一つ以上である、請求項9に記載の処置剤。
【請求項11】
該増粘剤がキサンタンガムである、請求項10に記載の処置剤。
【請求項12】
該キサンタンガムが、最終的なすぐに摂取できる液体食品組成物の0.01%〜7%の範囲にある、請求項10に記載の処置剤。
【請求項13】
該キサンタンガムが、最終的なすぐに摂取できる液体食品組成物の0.1%〜3%の範囲にある、請求項10に記載の処置剤。
【請求項14】
嚥下障害の患者に、改善された風味と概観を有する増粘剤で増粘された液体食品を提供することによって、嚥下障害患者の液体摂取を増大させる方法。
【請求項15】
該増粘された液体食品組成物で用いられる増粘剤が、アルギン酸塩(ナトリウム、カリウム、又はアンモニウム塩)、カラギーナン、セルロース類、例えばカルボキシセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、並びに、ガラクトマンナン類、例えばローカストビーンガム、グアールガム及びその類似物、及びキサンタンガム、の一つ以上である、請求項14に記載の処置剤。
【請求項16】
該増粘剤がキサンタンガムである、請求項14に記載の処置剤。
【請求項17】
該キサンタンガムが最終的なすぐに飲むことのできる液体食品組成物の0.01%〜7%の範囲にある、請求項16に記載の処置剤。
【請求項18】
該キサンタンガムが最終的なすぐに飲むことのできる液体食品組成物の0.1%〜3%の範囲にある、請求項16に記載の処置剤。
【請求項19】
嚥下障害患者を家庭で又は施設において介護する方法であって、嚥下障害患者によるより多くの摂取に供するために改善された、美的特性、又は組成特性、又は消化性、又はそれらの組合せを備えた、予め増粘された液体食品組成物を供給することを含む、方法。
【請求項20】
該増粘された液体食品組成物で用いられる増粘剤が、アルギン酸塩(ナトリウム、カリウム、又はアンモニウム塩)、カラギーナン、セルロース類、例えばカルボキシセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、並びに、ガラクトマンナン類、例えばローカストビーンガム、グアールガム及びその類似物、及びキサンタンガム、の一つ以上である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
該増粘剤がキサンタンガムである、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
該キサンタンガムが、予め増粘された液体食品組成物の0.01%〜7%の範囲にある、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
該キサンタンガムが、予め増粘された液体食品組成物の0.1%〜3%の範囲にある、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
嚥下障害を診断し処置するプロセスであって、放射線医学的診断で用いられる放射線医学化合物と、放射線医学処置の結果として注文される増粘された液体食品における、整合性のある増粘システムの利用を含む、プロセス。
【請求項25】
該放射線医学化合物と該増粘された液体食品組成物において用いられる増粘剤が、アルギン酸塩(ナトリウム、カリウム、又はアンモニウム塩)、カラギーナン、セルロース類、例えばカルボキシセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、並びに、ガラクトマンナン類、例えばローカストビーンガム、グアールガム及びその類似物、及びキサンタンガム、の少なくとも一つ以上を含む、請求項24に記載のプロセス。
【請求項26】
該増粘剤がキサンタンガムである、請求項25に記載のプロセス。
【請求項27】
該キサンタンガムが、該放射線医学化合物又は該増粘された液体食品組成物の0.005%〜7%の範囲にある、請求項25に記載のプロセス。
【請求項28】
該キサンタンガムが、該放射線医学化合物又は該増粘された液体食品組成物の0.05%〜3%の範囲にある、特徴とする請求項25に記載のプロセス。
【請求項29】
嚥下障害を診断し処置するプロセスであって、用いられる特定の増粘剤に変更を認めながらも、放射線医学的診断で用いる放射線医学化合物と、放射線医学処置の結果として注文される増粘された液体食品の両方において、整合性のある増粘システムの利用を含む、プロセス。
【請求項30】
該放射線医学化合物と該増粘された液体食品組成物において用いられる増粘剤が、アルギン酸塩(ナトリウム、カリウム、又はアンモニウム塩)、カラギーナン、セルロース類、例えばカルボキシセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、並びに、ガラクトマンナン類、例えばローカストビーンガム、グアールガム及びその類似物、及びキサンタンガム、の一つ以上であり、各化合物が、整合性のあるレオロジーを達成するために、一つ以上の同じ又は異なる増粘剤を用い得るものである、請求項29に記載のプロセス。
【請求項31】
該増粘剤がキサンタンガムである、請求項29に記載のプロセス。
【請求項32】
該キサンタンガムが、該放射線医学化合物又は該増粘された液体食品組成物の0.005%〜7%の範囲にある、請求項31に記載のプロセス。
【請求項33】
該キサンタンガムが、該放射線医学化合物又は該増粘された液体食品組成物の0.05%〜3%の範囲にある、請求項31に記載のプロセス。
【請求項34】
客観的流体特性が同じであり、増粘システムが略同じであるような仕方で調製された、放射線医学化合物と増粘された液体食品を用いて運用されるX線施設を有する、メディカル施設。
【請求項35】
該放射線医学化合物と該増粘された液体食品組成物で用いられる増粘剤が、アルギン酸塩(ナトリウム、カリウム、又はアンモニウム塩)、カラギーナン、セルロース類、例えばカルボキシセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、並びに、ガラクトマンナン類、例えばローカストビーンガム、グアールガム及びその類似物、及びキサンタンガム、の一つ以上である、請求項34に記載の施設。
【請求項36】
該増粘剤がキサンタンガムである、請求項34に記載のプロセス。
【請求項37】
該キサンタンガムが、該放射線医学化合物又は該増粘された液体食品組成物の0.005%〜7%の範囲にある、請求項36に記載のプロセス。
【請求項38】
該キサンタンガムが、該放射線医学化合物又は該増粘された液体食品組成物の0.05%〜3%の範囲にある、請求項36に記載のプロセス。
【請求項39】
非増粘飲料を分配し得る分配装置による、均質な単一相増粘飲料を生成するための、プロセス。
【請求項40】
該分配装置が、飲料の増粘性が増粘剤濃縮液を含めることによって増大しているかどうかに関わりなく、飲料が、均質な外観を有して正しい増粘性で該分配装置を出て行き、すぐに飲めるように設計されている、増粘剤濃縮液の容器、計量ポンプ及びインラインのスタティックミキサーを含むものである、請求項39に記載のプロセス。
【請求項41】
該分配装置が、増粘剤濃縮液の容器、計量ポンプ及び狭いギャップ又は圧力低下のある出口ノズルを含み、飲料の増粘性が増粘剤濃縮液を含めることによって増大しているかどうかに関わりなく、液体食品が、均質な外観を有して正しい増粘性で該分配装置を出て行き、すぐに飲めるものである、請求項39に記載のプロセス。
【請求項42】
該増粘剤濃縮液で用いられる増粘剤が、アルギン酸塩(ナトリウム、カリウム、又はアンモニウム塩)、カラギーナン、セルロース類、例えばカルボキシセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、並びに、ガラクトマンナン類、例えばローカストビーンガム、グアールガム及びその類似物、及びキサンタンガム、の一つ以上である、請求項39に記載のプロセス。
【請求項43】
該増粘剤がキサンタンガムである、請求項42に記載のプロセス。
【請求項44】
該キサンタンガムが、該増粘剤濃縮液の0.005%〜10%の範囲にある、請求項42に記載のプロセス。
【請求項45】
該キサンタンガムが、該増粘剤濃縮液の0.05%〜5%の範囲にある、請求項42に記載のプロセス。
【請求項46】
請求項1による処置の方法によって患者を治療することを含む、ヘルスケアシステムを有する、個人住宅、介助リビング・ケア及び療養所の少なくとも一つを含む、医療施設。
【請求項47】
請求項2による処置の方法によって患者を治療することを含む、ヘルスケアシステムを有する、個人住宅、介助リビング・ケア及び療養所の少なくとも一つを含む、医療施設。
【請求項48】
請求項3による処置の方法によって患者を治療することを含む、ヘルスケアシステムを有する、個人住宅、介助リビング・ケア及び療養所の少なくとも一つを含む、医療施設。
【請求項49】
請求項1による処置の方法によって、好適な毎日のリビング維持を提供するために患者を治療する方法を含む、ヘルスケアー管理システム。
【請求項50】
請求項2による処置の方法によって、好適な毎日のリビング維持を提供するために患者を治療する方法を含む、ヘルスケアー管理システム。
【請求項51】
請求項3による処置の方法によって、好適な毎日のリビング維持を提供するために患者を治療する方法を含む、ヘルスケアー管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−516995(P2006−516995A)
【公表日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−503223(P2006−503223)
【出願日】平成16年1月31日(2004.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2004/002795
【国際公開番号】WO2004/069179
【国際公開日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(504041310)シンプリー スィック,リミティド ライアビリティー カンパニー (1)
【Fターム(参考)】