説明

回転コネクタ装置

【課題】フラットハーネスの長さを短くするとともに、複数のフラットハーネスがガイド壁と接触して損傷したときの短絡を防止すること。
【解決手段】固定カバー2に回転自在に装着された回転カバー3と、固定カバー2及び回転カバー3の一方に起立された外周壁7と他方に起立された内周壁30との間に形成される環状の空間と、外周壁7の入口から空間内に引き込まれ、外周壁7に沿って案内されるとともに折り返されてから渦巻き状に巻かれて内周壁30の出口から引き出される複数の可橈性のフラットハーネスを備え、外周壁7及び内周壁30と同方向に沿って起立され、外周壁7の空間側にフラットハーネスを案内する間隙を形成する複数のガイド壁8,9が径方向に配置され、複数のガイド壁8,9はフラットハーネスが折り返される折り返し部まで延在して設けられること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転コネクタ装置に係り、例えば自動車のステアリング廻りに配置される回転コネクタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置としては、特許文献1の回転コネクタ装置が知られている。この回転コネクタ装置は、固定カバーと、固定カバーに回転自在に装着された回転カバーと、固定カバーの外周壁と回転カバーの内周壁とが対向して外周壁と内周壁との間に形成された環状の空間内に収容される複数のフラットハーネスとを備えている。フラットハーネスは、外周壁の入口から空間内に引き込まれ、外周壁に沿って案内されるとともに折り返されてから渦巻き状に巻かれて内周壁の出口から引き出され、両端が固定カバーと回転カバーにそれぞれ設けられた端子と電気的に接続されている。
【0003】
空間内の外周壁の内側には、外周壁と同方向に起立され、外周壁との間でフラットハーネスを案内するガイド壁が設けられている。このガイド壁は、外周壁に沿って延在し、フラットハーネスの長手方向に離間して複数配置されている。各ガイド壁は、フラットハーネスが折り返される折り返し部まで延在して設けられ、各フラットハーネスは、各ガイド壁の先端側の折り返し部で一枚ずつ折り返されて、空間内へ導かれる。
【0004】
このような構成によれば、回転カバーが回転することにより、万一フラットハーネスが過大な力で各ガイド壁の先端と干渉して摩耗等を生じた場合でも、各フラットハーネスが損傷する位置が異なるため、ハーネス間の短絡が起こらず、短絡に起因する電装品等の作動不良を防ぐことができる。
【0005】
【特許文献1】特開2007−213958号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の回転コネクタ装置によれば、複数のガイド壁が周方向に離間させて設けられるため、外周壁の入口から空間内に引き込まれたフラットハーネスの一部は、ハーネス長手方向で入口から最も遠い位置に配置されるガイド壁の先端まで引き伸ばしてから折り返さなければならず、入口から最も近い位置に配置されるガイド壁の先端で折り返されるハーネスと比べると、全長が長くなる。このような全長の長いハーネスは、製造コストの増加や装置自体の大型化等を招く要因となる。
【0007】
本発明は、フラットハーネスの長さを短くするとともに、複数のフラットハーネスがガイド壁と接触して損傷したときの短絡を防止することができる回転コネクタ装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するため、固定体と、この固定体に回転自在に装着された回転体と、固定体及び回転体の一方に起立された外周壁と他方に起立された内周壁とが対向して外周壁と内周壁との間に形成される環状の空間と、外周壁の入口から空間内に引き込まれ、外周壁に沿って案内されるとともに折り返されてから渦巻き状に巻かれて内周壁の出口から引き出され、両端が固定体及び回転体にそれぞれ設けられた端子と電気的に接続される複数の可橈性のフラットハーネスとを備える回転コネクタ装置において、外周壁及び内周壁と同方向に沿って起立され、少なくとも外周壁の空間側に、入口から引き入れたフラットハーネスを案内する間隙を形成する複数のガイド壁が径方向に配置され、複数のガイド壁はフラットハーネスが折り返される折り返し部まで延在して設けられることを特徴としている。
【0009】
このような構成によれば、空間内に引き込まれた複数のフラットハーネスは、それぞれガイド壁で仕切られて形成される間隙に一枚ずつ分かれて案内され、各ガイド壁の先端側の折り返し部を経由して折り返される。このため、固定体と回転体が相対的に回転することにより、フラットハーネスがガイド壁の先端と干渉して損傷したとしても、各フラットハーネスは互いにガイド壁で仕切られて配置されるため、ハーネス間の短絡を防ぐことができる。また、各ガイド壁は、外周壁の内側に径方向で順次配置されるため、周方向に離間させて配置される従来のガイド壁と比べて、フラットハーネスが折り返し部まで引き出される長さを短くすることができる。これにより、使用するハーネスの全長が短くなるため、製造コストの増加を抑制し、構造の簡単化、省スペース化を図ることができる。
【0010】
この場合において、ガイド壁は、外周壁に近い位置に設けられるほど、折り返し部まで延在する延在方向の先端の位置が、延在方向にずらして設けられるものとする。このような構成によれば、各フラットハーネスが折り返し部で損傷したとしても、その損傷する位置がより離れた位置となるため、より確実にハーネス間の短絡を防ぐことができる。
【0011】
また、内周壁の空間側には、フラットハーネスを出口へ向けて案内する間隙を形成する複数のガイド壁が、内周壁と同方向に沿って起立されるとともに、径方向に配置されているものとする。このように内周壁におけるフラットハーネスの引き出し側においても、外周壁におけるフラットハーネスの引き入れ側と同様に複数のガイド壁を設けることにより、引き入れ側と同様の作用効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、フラットハーネスの長さを短くしても、複数のフラットハーネスがガイド壁と接触して損傷したときの短絡を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を適用してなる実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る回転コネクタ装置の一実施形態を示す分解斜視図である。図2は、図1の固定カバーと回転カバーを裏面側から見た状態を示す斜視図である。図3は、固定カバーのガイド壁の間隙にフラットハーネスが配索された状態を示す平面図である。図4は、本発明に係る回転コネクタ装置の固定カバーのガイド壁の間隙にフラットハーネスを配索した状態を示す要部斜視図である。なお、本実施形態では、回転コネクタ装置1を自動車のステアリング廻りに配置する例について説明する。
【0014】
本実施形態の回転コネクタ装置1は、図1(表面側から見た図)に示すように、固定カバー(固定体)2、回転カバー(回転体)3、固定蓋4、回転筒5及び可橈性の3枚のフラットハーネス6を備えて構成される。固定カバー2、回転カバー3、固定蓋4、回転筒5は、いずれも例えば合成樹脂製の成形品で形成されている。フラットハーネス6は、固定カバー2と回転カバー3と固定蓋4とで囲まれた環状の空間(ドーナツ状)内に重ねて渦巻き状に巻かれて収容されている。
【0015】
固定カバー2の外周縁には、裏面側に起立する外周壁7が全周に渡って形成され、この外周壁7の内側(空間側)には、図2に示すように空間内に引き込まれたフラットハーネスを案内する間隙を形成するガイド壁8,9が順次径方向に配置されている。本実施形態では、ガイド壁8,9が空間内で径方向に配置され、外周壁7とガイド壁8との間の間隙、及び、ガイド壁8とガイド壁9との間の間隙に、それぞれフラットハーネス6を導いて折り返している点を特徴としている。
【0016】
図1,2に示すように、固定カバー2は、中央の孔部11を有する円板状の壁部12と、円板状の壁部12の外周端に直交して一体的に続く外周壁7とを備え、円板状の壁部12は外周寄りのリブ13(図1)を有し、リブ13に回転カバー3の外周壁14の先端内面が回転自在に係合する。
【0017】
固定カバー2の外周壁7にはコネクタハウジング15が一体的に設けられている。コネクタハウジング15内には複数の雄端子(図示せず)が設けられ、雄端子の基端が小さな回路基板(図示せず)を介して各フラットハーネス6の一端部16に接続される。コネクタハウジング15と端子とでコネクタが構成される。なお、雄端子に代えて雌端子等を用いることもできる。
【0018】
図2,3に示すように、固定カバー2のコネクタハウジング15に続く水平な支持壁17の裏面にはハーネス配索用の凹溝18が設けられている。固定カバー2の外周壁7の内側には、外周壁7と同方向に起立して外周壁7の内面と間隔をあけて内面に沿って延在する環状の壁部19が設けられている。
【0019】
環状の壁部19が連なる前側にはガイド壁9が形成され、環状の壁部19と同じ曲率半径で湾曲して形成されている。ここで、前側とはハーネス挿通方向の前側(図2,3の時計回転方向)をいう。
【0020】
ガイド壁9と外周壁7の内面との間には、外周壁7及びガイド壁9と同方向に沿って起立する環状の短いガイド壁8が設けられ、このガイド壁8は外周壁7とガイド壁9との曲率半径の略半分の曲率半径で湾曲して形成されている。ガイド壁8と外周壁7との間、及び、ガイド壁8とガイド壁9との間には、それぞれフラットハーネス6を挿通させる隙間Y,Z(図4)が設けられ、この隙間Y,Zは各々支持壁17の凹溝18に続いている。凹溝18を通じて空間内に引き込まれた二枚のフラットハーネスは、重なった状態で折り曲げられてから、図4に示すように、それぞれ隙間Y,Zに挿通される。そして、各ガイド壁8,9の前側の端部(以下、折り返し部という。)を経由して各フラットハーネス6が折り返された状態で、一枚ずつ空間の内側へ導かれる。
【0021】
固定カバー2の外周壁7には、固定蓋4(図1)の低い外周壁21の係止突起22を係合させる係止枠部23や、自動車のステアリングシャフト(図示せず)の外側のコンビスイッチ(固定構造体)にねじ固定させるブラケット24が設けられている。固定蓋4の中央の孔部25を有する円板状の壁部26の外周端には、凹溝18を塞ぐ板部27が突設されている。
【0022】
回転カバー3は、中央の孔部28を有する円板状の壁部29と、円板状の壁部29の外周端に直交して続く低い外周壁14と、孔部28の内周端に直交して筒状に長く突出した内周壁30とを備え、内周壁30の空間側には、壁部31(図2)が内周壁30の外面と間隔をあけて内周壁30と同方向に円環状で起立して設けられている。壁部31の前側にはガイド壁32が連なって形成されている。ガイド壁32は環状の壁部31と同じ曲率半径で湾曲して形成されている。ここで、前側とはハーネス挿入方向の後側(図2の時計回転方向)をいう。
【0023】
ガイド壁32と内周壁30との間には、内周壁30の外面と間隔をあけて内周壁30と同方向に起立する環状の短いガイド壁33が設けられている。ガイド壁33と内周壁30の外面との間、及び、ガイド壁33とガイド壁32との間には、それぞれフラットハーネス6を挿通させる隙間が設けられ、これらの隙間は、内周壁30と壁部31との間の隙間34を介して、回転カバー3の出口となるコネクタハウジング35(図1)に続いている。ここで、固定カバー2の各ガイド壁から空間内へのハーネス導入方向と、回転カバー3の各ガイド壁から空間内へのハーネス導入方向は同じである。
【0024】
本実施形態のように二枚のフラットハーネスを用いる場合、ガイド壁33と内周壁30の外面との隙間、ガイド壁33とガイド壁32との隙間には、それぞれ一枚ずつフラットハーネス6が挿通され、各隙間を挿通したフラットハーネス6は、壁部31と内周壁30との間の隙間を介して引き出される。
【0025】
回転カバー3の円板状の壁部29に設けられたコネクタハウジング35内には、複数の雄端子(図示せず)が配設され、雄端子が回路基板(図示せず)を介して各フラットハーネス6の他端部38に接続される。回路基板は回転カバー3の円板状の壁部29との間で小さなサブカバー(図示せず)で覆われて絶縁保護される。コネクタハウジング35と端子とでコネクタが構成される。なお、雄端子に代えて雌端子等を用いることもできる。
【0026】
回転カバー3の円板状の壁部29には、自動車のステアリングホイル(回動体)と連結するための連結ピン39が設けられている。回転カバー3の内周壁30の内面には、回転筒5の係止枠部40に係合する係止突起41が設けられている。回転筒5はターンキャンセラとも呼称され、ステアリングシャフト(図示せず)の外周に位置し、回転カバー3と一体的に回転する。取付状態で回転カバー3は上側に位置し、固定カバー2は下側に位置する。
【0027】
二枚のフラットハーネス6(図1)は、固定カバー2のコネクタハウジング15内の端子に接続される一端部16と、一端部16に続いて固定カバー2の凹溝18(図2)に沿う真直な部分42と、真直な部分42から固定カバー2の外周壁7の内面に沿って案内される方向に捻られ、図1の例で反時計回りに大径に一周する外周部分43と、外周部分43から反転、つまり折り返して(折り返し部分を符号44で示す)、時計回りに小径に一周する内周(内側)部分45と、内周部分45から立ち上げられて、回転カバー3のコネクタハウジング35内の端子に接続される部分(接続部)38を有して、略環状ないし略螺旋状に構成される。
【0028】
各フラットハーネス6の外周部分43が固定カバー2の各ガイド壁8,9(図2)に沿って独立して配索され、各フラットハーネス6の内周部分45が回転カバー3の各ガイド壁32,33に沿って独立して配索される。図4は、固定カバー2の各ガイド壁8,9から各フラットハーネス6が導入されつつ折り返された(折り返し部を符号46で示す)状態を示している。本実施形態では、ガイド壁8の前側の折り返し部の位置は、ガイド壁9の折り返し部の位置よりもハーネス長手方向(図4の右側)にずらして配置されている。
【0029】
次に、このようにして構成される回転コネクタ装置の動作を説明する。
【0030】
ステアリングホイル(図示せず)の回転操作に伴って回転カバー3が回転し、回転カバー3と一体的にフラットハーネス6の内周部分45が回動する。図1でフラットハーネス6の内周部分45が時計回りに回転した場合は、折り返し部分44が外周部分43とともに同方向にほぼ半分の距離で移動し、内周部分45が反時計回りに回転した場合は、折り返し部分44が外周部分43とともに同方向にほぼ半分の距離で移動して、ステアリングホイルの回転を吸収する。
【0031】
図4において、万一各フラットハーネス6が過大な力で固定カバー2の各ガイド壁8,9の前側の折り返し部と接触し、折り返し部を支点として反転方向に強く引っ張られたり、繰り返しの屈曲等により各フラットハーネス6が各ガイド壁8,9の折り返し部と干渉して摩耗等を生じた場合、各フラットハーネス6は鎖線47の位置で損傷を起こす。本実施形態では、ガイド壁8,9が外周壁7に対して径方向に配置されており、ハーネス6とハーネス6はガイド壁8で互いに仕切られているため、両ハーネスの短絡が起こらず、短絡に起因するホーンやオートクルーズコントロール等の車両システムの誤動作を確実に防止することができる。
【0032】
また、本実施形態によれば、凹溝18を介して空間内に引き込まれたハーネス6,6が、ガイド壁8,9の折り返し部まで引き出される長さはほぼ同じであるから、周方向に複数のガイド壁を離間させて設ける従来の構成と比べて、フラットハーネス6の長さを短くすることができる。
【0033】
また、本実施形態によれば、ガイド壁8の前側の折り返し部の位置は、ガイド壁9の折り返し部の位置よりもハーネス長手方向にずらして配置しているため、それだけフラットハーネス6の損傷位置の距離が長くなり、フラットハーネス6が折り返し部と接触して損傷しても、より確実に短絡を防ぐことができる。以上述べたような作用効果は、回転カバー3側のガイド壁32,33においても同様である。
【0034】
また、上記実施形態では、二枚のフラットハーネス6を用いた例を説明したが、フラットハーネス6を三枚ないしそれ以上用いる場合は、フラットハーネス6の枚数と同じ数、或いはそれ以上の数のガイド壁を外周壁7の内側、内周壁30の外側に径方向で配置して、一枚ずつハーネスを挿通させるための間隙を設けることにより、上記と同様の作用効果を得ることができる。なお、フラットハーネス6の枚数よりも多い数のガイド壁を設けておけば、車両グレード等に応じて回路数が増えた場合でも共通で使用することができる。
【0035】
また、上記実施形態においては、ガイド壁8,9を径方向に配置する例を説明したが、これに加えて、例えば、図2のガイド壁9を周方向の途中で切り欠いて離間させ、複数のガイド壁9からなるように構成してもよい。このようにすれば、複数のガイド壁8を設けなくても、フラットハーネス6の長さをより短くして、三枚以上のフラットハーネス6の短絡を防ぐことができる。また、フラットハーネス6の長さは長くなるが、例えばガイド壁8,9の前側に周方向で短い別のガイド壁を離間させて設けることもできる。
【0036】
また、上記実施形態においては、固定カバー2と回転カバー3にそれぞれ各ガイド壁8,9,32,33を設けたが、固定カバー2のみ、或いは回転カバー3のみに各ガイド壁を設けることも有効である。
【0037】
また、上記実施形態においては、固定カバー2に外周壁7を設け、回転カバー3に内周壁30を設けたが、例えば固定カバー2に内周壁30を設け、回転カバー3に外周壁7を設ける等して、上記固定カバー2を回転自在とし、上記回転カバー3を固定させることも可能である。両カバー2,3の回転は相対的なものだからである。
【0038】
また、上記実施形態においては、自動車のステアリング廻りに配置する回転コネクタ装置1として説明したが、ステアリング以外の他の回転部分に配置して、回転を吸収しつつ回転部分への給電等を行わせるために適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明を適用してなる回転コネクタ装置の一実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】図1の固定カバーと回転カバーを裏面側から見た状態を示す斜視図である。
【図3】本発明を適用してなる回転コネクタ装置の固定カバーのガイド壁の間隙にフラットハーネスを配索した状態を示す平面図である。
【図4】本発明を適用してなる回転コネクタ装置の固定カバーのガイド壁の間隙にフラットハーネスを配索した状態を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
1 回転コネクタ装置
2 固定カバー
3 回転カバー
6 フラットハーネス
7 外周壁
8,9,32,33 ガイド壁
30 内周壁
19,31 壁部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定体と、
該固定体に回転自在に装着された回転体と、
前記固定体及び前記回転体の一方に起立された外周壁と他方に起立された内周壁とが対向して前記外周壁と前記内周壁との間に形成される環状の空間と、
前記外周壁の入口から前記空間内に引き込まれ、前記外周壁に沿って案内されるとともに折り返されてから渦巻き状に巻かれて前記内周壁の出口から引き出され、両端が前記固定体及び前記回転体にそれぞれ設けられた端子と電気的に接続される複数の可橈性のフラットハーネスとを備える回転コネクタ装置において、
前記外周壁及び前記内周壁と同方向に沿って起立され、少なくとも前記外周壁の前記空間側に、前記入口から引き入れた前記フラットハーネスを案内する間隙を形成する複数のガイド壁が径方向に配置され、該複数のガイド壁は前記フラットハーネスが折り返される折り返し部まで延在して設けられることを特徴とする回転コネクタ装置。
【請求項2】
前記ガイド壁は、前記外周壁に近い位置に設けられるほど、前記折り返し部まで延在する延在方向の先端の位置が、該延在方向にずらして設けられることを特徴とする請求項1に記載の回転コネクタ装置。
【請求項3】
前記内周壁の前記空間側には、前記フラットハーネスを前記出口へ向けて案内する間隙を形成する複数のガイド壁が前記内周壁と同方向に沿って起立されるとともに、径方向に配置されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の回転コネクタ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate