説明

回転介護ベット装置

【課題】介護者に軽労力で簡単に仰臥、横臥、伏臥させるベッド又は要介護者を楽しく快適に過ごさせるベットであって、機能、性能、安全性を向上させた回転介護ベッドを提供する。
【解決手段】体をパイプ状の保持体4a、4bで安全、確実に支えた人体支え開閉枠2、3を回転枠1の両面に開閉、着脱可能に取り付け、その回転枠1を回転可動にし、容易に手動又は駆動源で随時又は定期自動的に所望の仰臥、横臥、伏臥状態の回転位置に駆動出来ることを特徴とするベット装置。またオーデイオ、ビジュアル機器またはインターネット、電話等の通信機器又は空調機などを内部に設置したベット装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体を収納、回転するベットに関する。
【背景技術】
【0002】
健常者の寝相を観察すると、周期的に体を仰臥(上向き)、横臥(横向き)、伏臥(下向き)状態に又は屈伸している。要介護人の場合前述の動作の一部または全部を自力で出来ないので長時間、体位を同じ位置に静置してしまい鬱血、壊死を起こす。また鬱血、壊死を起こさなくても大変苦しい思いをする。そこで介護人が前述の動作を頻繁(繁忙性)に手助け、世話しているが十分ではない。また介護をする時の介護人の姿勢は抱く、持ち上げる、ひっくり返しなどの動作(悪姿勢性、重労働性)を要するので、介護人に腰痛、手足のしびれを起こさせる。要介護人は食事時食物が胃に落下し易いようにと気分転換、リハビリの為には起立も必要である。そこで介護人は長期間大変な労力(重労働性)と忍耐を強いられる(迷惑性)、また要介護人は介護人の労力と忍耐に対する申し訳なさ(迷惑性)でいっぱいであるし、冬は寒く、夏は暑く、中が蒸れて不快である(快適性)。要介護人は寝ているだけで退屈(娯楽性)でもある
【0003】
その防止策として、自動的に床の部位が交互に上下して人体の接触、支え部分を変える、ベット全体を左右に90度振る、また介護し易いようベットの一部を起立させる、が商品化または公開されている。
【特許文献1】実公開平06−005786
【0004】
しかしこれらは繁忙性、悪姿勢、重労働性、迷惑性、不快性、退屈性の一部しか改善、満足させない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は介護人に繁忙性、悪姿勢性、重労働性、迷惑性、要介護人に迷惑性、不快性、退屈(反娯楽)性を強いる点である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は回転枠の両面に開閉、着脱出来る開閉枠部を取り付け、それぞれの開閉枠部内に体を支持、固定する、体圧を分散する太めのパイプを取り付け、回転枠を回転させる。また回転枠自体を起立させる。介護者は軽労力で回転枠を楽な姿勢の任意の位置で停めて介護、世話が出来る(悪姿勢、重労働性、迷惑性の改善)。内部にオーデイオ、ビジュアル機器またはインターネット、電話等の通信機器などを設置する(退屈性の改善)。場合により簡易な空調機も設置する(快適性)。
電気回路を各々の要介護者に合った所望の動作、サイクルで組んで、回転枠を仰臥、横臥、伏臥状態にさせる動作を自動的に行う(繁忙性、迷惑性の改善)。
【発明の効果】
【0007】
本発明で要介護者は鬱血、壊死を防止出来る。省エネで快適な環境を得られる。外部と関わりを持て孤立しない。介護者に最小限の負担をかけるだけですむ。寝返りが180度とは言わず360度でも出来て血行が良くなる。自力で体を動かさないので体力が消耗しない、またパイプ間の隙間によりある程度屈伸運動が出来る、通気性がよく、蒸れない。床にお湯受け桶を置けばシャワーで要介護者の体を洗うことが出来る
。介護者は楽な姿勢と軽労力で介護を行え、要介護者から最小限の負担を受けるだけですむ。
また本発明品は快適なので健常者にも使用出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
介護回数の軽減、楽な姿勢、軽労働、娯楽性を得るのに、簡単な構造、安価な部品、最少な部品点数、簡易な設置、操作で実現した。
【実施例】
【0009】
本装置は人体を収納する容器部、その容器を支える支持部、支持部を動かす駆動部、その駆動部を操作する制御部、そして安全装置部から成る。容器部、支持部の材質は軽くて、堅牢、丈夫なものがよい。木、金属例えばアルミ、合成樹脂等である。シャワーを使う場合は防水性能を有するものがよい。
【0010】
図1は介護者が手動で容器を回転させる本装置の外観斜視図で、容器部は両面が開放された回転枠1、その上面に設置した、両面が開放された上部開閉枠2、下面に設置した、両面が開放された下部開閉枠3から成る。回転枠1は上面片方だけが開放されたものでもよい。回転、開閉枠は人体を収納出来る形状、サイズである。例えば幅65cm×深さ185cm×高さ3枠の合計45cmぐらいである。上部、下部開閉枠の内側に上部、下部開閉枠の高さより飛び出して、寝た状態の体の高さにパイプ又はパイプ状体の位置が調節出来るよう多数の貫通穴があいたパンチボードが張られている。上部、下部開閉枠全体をパンチボードで構成してもよい。その貫通穴を使って、人体の上下の移動を防ぐパイプ4a、4bと体型に合った上部、下部開閉枠の位置とを接続、固定する。そのパイプ4aか4bに人体の横または縦方向の移動を防ぐパイプ4cを接続固定する。
【0011】
容器部を傾ける大きめの車輪5に接続体6a、6b又は中心部の8で回転枠1と固定する。車輪5の大きさは容器部が回転、介護出来るサイズである。例えば直径90cm。車輪5をその位置で保つ為に、小さめの空回りする2個の車輪5a,5bに乗せる。片側2点支持なので非常に安定し、手で車輪5を回し、放しても容器部は容器の重心が多少ずれていても任意の角度(仰臥、横臥、伏臥)を保つ。介護し易いように回転枠と上部、下部開閉枠とが開閉できるように蝶番7a、7bで接続する。上部、下部開閉枠が回転枠から完全に分離出来るよう、蝶番は心棒が抜けて2つに分離できるのが望ましい。
【0012】
介護者は定期的に容器を回す。また要介護者の腹部を介護処置したければ、容器を仰臥の状態に回して、そのままパイプの隙間から又は上部開閉枠2を開けて行う。上部開閉枠2全体を外せばいっそうやりやすい。背中部を介護処置したければ、容器を伏臥の状態に回して、そのままか、下部開閉枠3を外して又は保持体4cを外してから開けて行う。介護者のやりやすい任意の容器の角度、姿勢で出来る。
また要介護者は楽な姿勢で横たわる、寝ることが出来る。
【0013】
図2は片側1点支持を表したものである。車輪5の代わりに支柱5cで容器の軸8を保持する。図1に比較して不安定であるが重心が合っていれば僅かな力で回転出来る。
容器の重心が軸8に合うように容器の任意の位置に重しを取り付けてもよい。
【0014】
図3は人体、回転枠、上部、下部開閉枠、パイプの位置関係を表したものである。
体の背中側を支えるパイプ4b、逆さになった場合腹側を支えるパイプ4aを体型に合わせ、体圧を分散させるよう、例えば図のように配置して、上部、下部開閉枠2,3に固定して体をサンドイッチ状に挟む。回転枠1が傾いた時、体が横又は縦にずれないように、パイプ4aか4bに固定された横ずれパイプ4cで体の横各部を支える。例えば頭、首、脇,腕、腰、足の両側である。足はさらに両足の中間でも支える。首と脇で肩を挟めば体は横、縦両方向にずれない。
【0015】
図4は体を支えるパイプ4a,4bと枠2,3との、パイプ4a,4bとパイプ4cとの接続、固定方法を表したものである。C型チャンネル13の開放口を上に向け、端に2個のネジ穴のあいた固定用ブロック10を挿入し、それと押さえ板11でC型チャンネル13をネジ12で締めて押さえ、固定する。パンチボード9の貫通穴9aに2個のネジ12a,12bを挿入し、C型チャンネル13が緩まない、回らないようパンチボード9とブロック10を堅固に固定する。C型チャンネル13に体が痛く、苦痛にならないように固めの当て体、パッド19を被せてパイプ4a,4bとする。当て体19の断面は円形状でもよい。
下部にチャンネル13の開放口に挿入して回りを防ぐ切り欠け17を持つ細長いパイプ16内に長いボルト14を挿入し、回して当て板15とでチャンネル13を挟み固定する。ボルト14が緩まないようにボルト14の頭部18をネジでパイプ16と固定する。無段階、連続にパイプ16の位置を調節出来る。パイプ16を当て体19で覆ってパイプ4cとする。またチャンネル13を裏返して底面にネジを切った複数の貫通穴20を設け、細長いパイプ16の下部に回り止め用突起21を設け貫通穴20に挿入してもよい。段階的にパイプ16の位置を調節出来る。
専用の棒状の支持体22を使用、設けてもよい
【0016】
図5は頭部、背中、臀部、足の体形に合わせた硬めの、大きめの当て体、パッド23を設置したものである。一般に容器の回転サイクルの内、大きな時間割合をせめる部、例えば仰臥部分を特に楽な状態に保持する。当て体23の臀部の部分に開閉又は着脱出来る蓋24を設け下の世話がし易いようにする。当て体23にパイプ4cが貫通出来る穴をあけ、粘着テープ25a,25bなどを当て体23とチャンネル13とに取り付け固定する。またはひも等でそれらを結んで固定してもよい。外して洗濯出来る。
パイプ4c間にテープ26を渡し横ずれを防止してもよい。
【0017】
図6は上部開閉枠2に保温、保冷用の空調蓋27を取り付けたものである。着脱出来るようにネジなどで留める。呼吸が出来るように顔部分には一つの大きい又は複数の小さい貫通穴28aを、足の部分には一つの大きい又は複数の小さい貫通穴28bを設置する。貫通穴28bに排気ファンを設置してもよい。また排気ファンに脱臭機を設置してもよい。下部開閉枠3にも空調蓋を付ける。下部空調蓋にも貫通穴を設けてもよい。空調蓋27の材質は軽量で断熱性を有するものがよい。例えば合成樹脂などである。
【0018】
容器の中から開閉枠2を開けられないのは不安なので開けられるようにする。T字型の長めの棒29を、回転枠1に固定した、貫通穴のあいた金具30a、30b の貫通穴に挿入する。棒29の先は、金具30aと棒29に設置されたストッパー32に挟まれた圧縮バネ31の力で開閉枠2に設置固定された金具33の貫通穴に挿入され、開閉枠2と回転枠1をロックしている。もう一つのT字型の棒を下側に対称的に設置する。T字型の短い部分の一方を容器内に他方を容器の外に出し、一方の一対のその部分を握れば、金具33の貫通穴から棒29の先を引っ込めて容器内から開閉枠2を開けられる。他方の一対のその部分を握れば外から開けられる。また握ったとき一方にずれないように、回転枠1に固定された案内棒34を一対のその部分の中間、真ん中に設置し、3本一緒に握ればよい。T字型の長めの棒29、案内棒34、金具30a、30b を開閉枠2に、金具33を回転枠1の方に設置すれば片手でロックを解除し、そのまま開閉枠2を開けられる。またT字型棒29は枠1又は2の左右どちらに設置してもよい。
【0019】
図7は容器を起立させるものである。上部、下部開閉枠の表示は省いてある。回転枠1の外側にもう一つの回転枠1aを設け、回転枠1に固定したシャフト37を回転枠1の貫通穴に挿入保持し、先に歯車35aを固定する。回転枠1a に保持された歯車35bをハンドル36でまわし、歯車35bより大きい歯車35aを回し容器を起立させる。この時容器が回転しないように車輪5にロック装置38をかける。所望の角度でハンドルをロックすればその状態を保つ。より大きい力を加えたいなら変速比の大きいものを使用する。例えばウオームギヤなどである。容器収納時,容器ががたつかないように回転枠1と回転枠1a を回転枠1に固定された金具39で固定する。L1は上部開閉枠が開けられる、車輪5に当たらない長さである。
移動、避難時用の車輪40を床接地部分に付けてもよい。車輪5が車輪5bから外れないように車輪5cで挟んでもよい。
【0020】
図8は駆動源を使って自動的に容器を回転させるものである。容器に固定されて、容器を回転させるシャフト8に楕円歯車41aを、その対に楕円歯車41bを設置し、駆動源42で回すものである。容器の回転角度を検出するスイッチ43a、43b、43c、43dをシャフト8の周りに所望の角度位置に設置し、シャフト8に設置した突片44でそのスイッチを動作させる。所望の角度に応じて容器の回転角度を検出するスイッチ43の数を増減してもよい。シャフト8、容器の回り過ぎを防止するために、左回りすぎ防止スイッチ45a、、右回りすぎ防止スイッチ45b、非常用回りすぎ防止スイッチ45cをシャフト8の上方に設置する。所望の回転角度(但し後述する電源、通信、制御ケーブル類47のねじれ、巻き許容範囲以内)に対する長さ(後述する仰臥強制動作も可能にする長さ)のひも46の一端をスイッチの作動片に、他方をシャフト8に接続、固定する。45cのひもの長さは45a、45bのものより長い。シャフト8が回転すると、そのひも46はシャフト8に巻きつけられ、短くなりスイッチ45a,45b,45cの作動片を引っ張り動作させる。 非常用回りすぎ防止スイッチ45cの作動片は脱着、引き抜きが望ましい。
【0021】
中空のシャフト8なら容器内で使用する空調機、照明器具、オーデイオ、ビジュアル等の電気機器またはインターネット、電話等の通信機器の電源、通信、制御ケーブル類47を収納出来て便利である。ケーブルのねじれを利用して回転体である容器に電気を供給するので電気接触子が要らない。またケーブル巻き付け車48を使い巻き取り、戻してもよい。
円形歯車の代わりに楕円歯車を使うのは、安価、堅牢な定速回転駆動源でも回り始めと回り終わりの速度を遅くできるからである。要介護者にとって快適であるし、容器を所望に位置角度に停止しやすい。最小角度を90度とすれば楕円4葉歯車を使う。180度なら楕円2葉歯車を使う。360度をn分割した最小角度に応じて楕円n葉歯車を選ぶ。角度変化比は離芯率を変えればよい。容器回転速度の変化は回転駆動源の回転速度を変えてもよい。
もちろん円形歯車だけを使ってもよい。
【0022】
図9は一例としての図8の駆動源の動作制御、安全装置の電気回路である。楕円4葉歯車と均等に配置した回転角度を検出する4個のスイッチ43a、43b、43c、43dを使い、容器最小回転角度を90度としたものである。仰臥動作、右回転、伏臥動作、右回転、左横臥動作、左回転、右横臥動作、左回転、仰臥動作、左回転、伏臥動作、左回転、右横臥動作、右回転、左横臥動作、右回転、仰臥動作を1サイクルとして以下自動的に繰り返す。1サイクル中の、容器の右回転数、角度と左回転数、角度は同じにしたほうがよい。人体、ケーブルのねじれのバランスが取れ都合がよい。
【0023】
プラグからの電気は非常停止スイッチS1、運転スイッチS2、容器蓋開閉スイッチS3(金具33に設置し、金具33の貫通穴に棒29の先が挿入されたことを感知する又は回転枠と開閉枠の着脱(蝶番の分離)を感知するスイッチ)、機能選択ロータリスイッチS4、安全スイッチS5、仰臥強制設定接点s6を経由してタイマーT1に入る。t1秒後接点S7、S8が閉じて駆動回路を閉じ、電気はモーターR端子に流れ込み、駆動源42のモーターM1を右回転させる(接続ケーブル49bを例えばL端子に接続すればモーターM1を左回転させるように任意に設定出来る)。モーターの回転を制動するブレーキBを解除してからモーターが回るようにまたモーターの電流を切ってからブレーキBを入れるように限時接点R1,R11,R12を使う。ブレーキBは停電時、手動で解除出来るような構造を持つ。モーター、容器は回転し、同時に突片44も180度回転しスイッチ43cを動作させる(接続ケーブル49aを例えば43d端子に接続すればモーターを270度回転させるように任意に設定出来る)。スイッチ43cが動作するとそのa接点がs9を閉じリレーR1で自己保持する。タイマーT1をリセットしないかぎりそのまま自己保持を続ける。同時にリレーR1のb接点s10を開けR端子に流れ込む電流を止め、リレーR1のa接点s11を閉じ次のタイマーT2を動作させる。以下を繰り返しタイマー8まで行くがリレーR8の動作でb接点s12を一瞬開けリセットする。以下また同じサイクルを繰り返す。万が一容器が回り過ぎた場合、まず回りすぎ防止スイッチ45a又は45bのb接点S13,S14が開きモーターの回転を止める。それでも止まらなければ非常用回りすぎ防止スイッチ45cの動作片が抜けて確実に止める。次の動作に移る時間の間隔が長い場合、装置が止まっているか分からないので動作確認ランプLを設置する。次の動作に移る間隔はタイマーで任意に調節する。
接続ケーブル49a、49bで簡単に接続を、またはタイマー時限を変えることにより所望のサイクルを設定出来る。安全のために蓋が開いている時は動作しない、蓋を開けた時は停止する(S3が開)。動作中、人が近づくと停止する(S5が開)。
【0024】
介護者は手動で任意の位置に容器を回転、起立でき、楽に容易に安全に介護できる。
機能選択ロータリスイッチS4を3に切り替え、押しボタンスイッチS15で左L又は右R回転端子に電気を流す。スイッチS15は延長コード付きがよい。手元で操作出来る。
【0025】
容器を起立させる場合はロータリスイッチS4を4に切り替え、スイッチS15を共用するためにリレーR12の接点でロータリスイッチS4の3とロータリスイッチS4の4の回路を分け、スイッチS15を入り切れして歯車35bに設定した起立用モーターM2を回す。起立モーターM2は枠固定金具39と回転枠1aのはずれの確認のスイッチL3(ネジ穴の奥にあるスイッチをネジを外すことにより動作させる)、ロック装置38のスイッチL4、容器収納の確認リミットスイッチL1と容器最大起立角度の確認のリミットスイッチL2(シャフト37に設定した突片がスイッチL1、L2を押して動作させる)のどちらか一方、が入っていないと動かないので安全である。
【0026】
意識のある要介護者は自分で動作を制御出来る。
機能選択ロータリスイッチS4を1に切り替え、容器内のスイッチS16を押せばその位置で容器の回転は止まる。止めたい又は気分が悪くなった場合、スイッチS17を押せばリレーR13が動作し、容器を強制的に、スイッチ43a、リレーR19のb接点が開くまで仰臥位置に持っていき、その状態を保つ。自分で蓋を開けて出てもよいし、介護人を待ってもよい。また寝起きは意識がもうろうとしているので軽い握力でゴム玉を握ることによりピストンを動かしスイッチS17を入れる。それでも止まらない場合は強い握力でさらにピストンを動かしスイッチS16を入れるようにして、2段階で容器の回転を止めるようにしてもよい。
【0027】
機能選択ロータリスイッチS4を2に切り替え、軽い握力でゴム玉を握ることによりピストンを動かしスイッチS17だけを入れるようにしてもよい。
【0028】
安全スイッチS5として、容器の周囲にレザー光線、ワイヤーを張り巡らし人がそれを遮断、触れたら動作するがある。意識のある要介護者には苦しくなった時、停電時でも外部に知らせる電池内蔵型警報、通報機を持たせたほうがよい。前述のゴム玉式を3段階にしてスイッチを入れ警報、通報機を動作させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本介護ベットは介護者と要介護者双方にやさしいので家庭だけでなく病院でも使える。また健常者にも使え、設置面積が小さくても自動的に寝返りが出来るので、狭い場所でも多数設置出来る。例えば列車、車両、船舶、航空機などである。

【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本装置の外観斜視図
【図2】片側1点支持の斜視図
【図3】人体、回転枠、上部、下部開閉枠、保持パイプの位置関係を表した図
【図4】パイプ4a,4bと枠2,3との、パイプ4a,4bとパイプ4cとの接続、固定方法を表した斜視図
【図5】体形に合わせた当て体、パッド23を設置したもの
【図6】空調蓋27の設置と開閉枠2の開閉方法を示す
【図7】容器を起立させるもの
【図8】駆動源を使って自動的に容器を動作させるもの
【図9】駆動源の動作制御、安全装置の電気回路図
【符号の説明】
【0031】
1 回転枠
2 上開閉枠
3 下開閉枠
4a,b,c 保持体
5、5a、5b 車輪
5c 支柱
6a、6b 支持体
7a、7b 蝶番
8 シャフト
9 パンチボード
9a 貫通穴
10 ブロック
11 押さえ板
12a、12b ネジ
13 C型チャンネル
14 ボルト
15 当て板
16 パイプ
17 切り欠け
18 ボルト14の頭部
19 当て体、パッド
20 貫通穴
21 回り止め用突起
22 支持体
23 当て体、パッド
24 開閉又は着脱出来る蓋
25a、25b 粘着テープ
26 テープ
27 空調蓋
28a、28b 貫通穴
30a、30b 貫通穴のあいた金具
31 圧縮バネ
32 ストッパー
33 金具
34 案内棒
35a、35b 歯車
36 ハンドル
37 シャフト
38 車輪ロック装置
39 金具
40 移動、避難時用の車輪
41a、41b 楕円歯車
42 駆動源
43a、43b、43c、43d 回転角度検出スイッチ
44 突片
45a、45b、45c 回りすぎ防止スイッチ
46 ひも
47 ケーブル類
48 ケーブル類巻き付け車
S1〜S17 スイッチ、接点
R1〜R19 リレー
T1〜T8 タイマー L1〜L4 スイッチ M1 容器回転モーター
M2 容器起立モーター
B ブレーキ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体を収納する容器部、その容器を支える支持部から成り、容器部は回転枠1とその回転枠1の両面に、人体を保持するパイプ状の支持体4a、4b、4cを有して、開閉又は着脱出来る開閉枠2,3から成るベット装置
【請求項2】
人体を収納する容器部、その容器を支える支持部、支持部を動かす駆動部、その駆動部を操作する制御部、そして安全装置部から成り、容器部は回転枠とその回転枠の両面に、人体を保持するパイプ状の支持体を有して、開閉又は着脱出来る開閉枠から成るベット装置
【請求項3】
請求項1又は2に於いて、容器を容器のサイズより大きい車輪5で支え、それをそれより小さめの空回りする車輪5a,5bに乗せて支持、回転させるベット装置
【請求項4】
請求項2に於いて、その回転枠の回転を楕円歯車41a,41bを介して駆動させるベット装置
【請求項5】
請求項2又は3又は4に於いて、回転枠の仰臥、横臥、伏臥状態の位置の回転をリレー、タイマー、スイッチなどで電気回路を組んで自動的に行うベット装置
【請求項6】
請求項1又は2に於いて、容器内部に照明器具又はオーデイオ、ビジュアル機器またはインターネット、電話等の通信機器又は空調機などを設置したベット装置

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−307217(P2007−307217A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−140272(P2006−140272)
【出願日】平成18年5月19日(2006.5.19)
【出願人】(000223241)
【Fターム(参考)】